JP2016006270A - 地盤改良工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】改良するべき地盤Gに掘削孔Hを穿孔する工程と、掘削孔Hに噴射装置1を挿入し、噴射装置1から地盤Gを切削する流体(安定液、仕切形成材)を噴射しつつ噴射装置1を回転して垂直方向に移動する(引き上げる)工程と、噴射装置1から固化材を噴射する工程を有している。
【選択図】図1
Description
造成された地中固結体の強度(品質)を向上するためには、供給される固化材(セメント)と水との比率W/Cが低く、いわゆる「富配合」であることが望ましい。
また、噴射装置から噴射された固化材の全てが地中で固化するのではなく、大量の固化材がスラリーとして地上側に排出される。そのため、産業廃棄物として廃棄処理されてしまう固化材が大量に存在するのが実情である。そして、W/Cが低く、いわゆる「富配合」である場合には、廃棄処理されてしまう固化材の量が多くなり、その分だけ施工コストが高騰してしまう。
上述した様な理由から、従来技術では、W/Cが100%以上の、いわゆる「貧配合」の固化材を使用せざるを得なかった。
前記噴射装置(1)から地盤(G)を切削する流体(安定液、仕切形成材)を噴射しつつ噴射装置(1)を回転して垂直方向に移動する(引き上げる)工程は、仕切形成材を噴射して地盤(G)を切削する工程と、仕切形成材を噴射した後に安定液を噴射して地盤(G)を切削しつつ固化材(C)を噴射する工程を有していることを特徴としている。
スラリー回収機構(2)で回収されたスラリー(S)をスラリー処理機構(4)に搬送し、酵素供給源(5)から酵素(E:セルラーゼ等のセルロース分解酵素)を添加する工程を有することが好ましい。
ここで、固化材(W/Cが26%〜40%の富配合の固化材)には高流動化剤を包含しており、富配合にしても固化材の粘性の増加は抑制されている。そのため本発明によれば、従来技術で用いられている固化材搬送用のポンプ、すなわち貧配合の固化材搬送用のポンプによって、富配合の固化材を搬送することが可能である。
係る分離層(LD:仕切形成材で構成された層)により、地中に噴射された富配合の固化材は、安定液と切削された土壌との混合物に接触することが抑制される。
そのため、地上側には安定液と切削された土壌との混合物のみがスラリー(S)として排出され、富配合の固化材は地上側には殆ど排出されない。すなわち、仕切形成材の層(LD:分離層)により、地中に噴射された固化材が地上側に排出されてしまうことが抑制される。
固化材がスラリー(S)として地上側に排出されてしまうことが抑制されるため、本発明によれば、従来技術に比較して、スラリー(S)として地上側へ排出される固化材の量を抑制され、その分だけ施工コストが節約される。
また、スラリー回収機構(2)で回収されたスラリー(S)をスラリー処理機構(4)に搬送し、酵素供給源(5)から酵素(E:セルラーゼ等のセルロース分解酵素)を添加する工程を有することにより、安定液と切削された土との混合溶液であるスラリー(S)は、セルロース分解酵素(E)により安定液中のグアガム(天然水溶性高分子材料)が分解され、水と土のみの混合液となる。ここで、水と土のみの混合液であれば産業廃棄物として処理する必要がないので、従来技術とは異なり、スラリーを産業廃棄物として処理施設に陸送する必要がなくなる。
前記ゼオライト底版(LZ)を、例えば原子炉建屋(21)等の周辺の地中で、放射性物質により汚染された地下水(WG)の流出(漏洩)経路或いは拡散経路に配置すれば、原子炉建屋(21)等から地中に流出、拡散する放射性物質による汚染された地下水(WG)は、地中に流出、拡散する過程で前記ゼオライト底版(LZ)に流入し、前記ゼオライト底版(LZ)を通過(或いは透過)する。
地下水(WG)がゼオライト底版(LZ)を通過(透過)する過程で、放射性物質の大部分を占めるセシウムは、そのほとんどがゼオライトにより吸着され地下水から除去される。その結果、前記ゼオライト底版(LZ)を通過(透過)した地下水における放射性物質濃度は大きく低下し、所謂「基準値」以下のレベルとなる。すなわち、本発明の地盤改良工法は、放射性物質で汚染された地下水の浄化方法としても作用する。
最初に実施形態に係る地盤改良工法を施工するのに必要な機器について、図1を参照して説明する。
図1において、本発明の工法が施工される地盤は、符号Gで示されている。地盤Gに穿孔された掘削孔Hには、ロッド状の噴射装置1が挿入されている。
ここで、図1において点線で示す建込機構6は、掘削孔H内に噴射装置1を挿入する(建て込む)ための機器である。
図1において、噴射装置1の下端部には、固化材の吐出口11(噴射口)が設けられている。噴射装置1の下端部より垂直方向上方の位置には、複数(図1では2個)の噴射口12(例えばノズル)が設けられている。
噴射装置1の水平断面において、複数の噴射口12(図1では2個)は、垂直方向中心軸(図示せず)に対して対称となる様に配置されている。そして複数の噴射口12は、安定液或いは仕切形成材を噴射するために設けられている。
図1で示すように、安定液と切削された土壌との混合物の層LWと、固化材(富配合の固化材)の層LCとの間に、仕切形成材と切削された土壌との混合物で構成された分離層LDが形成される。
図1では、仕切形成材を噴射して分離層LDを形成する工程の後、仕切形成材で構成された分離層LDが形成されており、噴射口12からは安定液の噴流Jが噴射されて、土壌を切削している状態が示されている。ここで噴射装置1下端の吐出口11から固化材が吐出(噴射)されており、固化材の層LCを形成している。
仕切形成材は、図示の実施形態では、増粘剤(例えば、天然水溶性高分子材料であるグアガム)5重量%と、ケイ酸ナトリウムソーダ(水ガラス)5重量%を包含する溶液である。そして仕切形成材を土壌中に噴射して現地土と混合することにより、分離槽LDを構成する。
固化材は、図示の実施形態では、富配合のセメントと水の混合物であり、例えば、W/Cが26%〜40%の混合物である。なお、W/C=26%は理論値であり、これよりもW/Cを低くすることはできない。一方、発明者の実験では、W/Cが40%を超えると、地中固結体に所望の強度(品質)をうることが出来なかった。
図示の実施形態では、高流動化剤として、ポリカルボン酸系化合物(例えば、竹本油脂社の製品名「チューポール」)を、セメントに対して3〜7重量%添加している。発明者の実験では、ポリカルボン酸系化合物をセメントに対して5重量%添加した場合が、地中固結体の固化材の搬送に際して好適であった。
発明者の実験では、セメント100重量部、水25重量部、ポリカルボン酸系化合物5重量部を混合、攪拌した混合物(富配合の固化材)は、通常の固化材搬送用ポンプ、すなわち貧配合(W/Cが100%以上)の固化材を搬送するために用いられるポンプにより搬送することが出来た。
供給ライン17、18、19は、切換弁10を介装している。切換弁10を切り換えることにより、仕切形成材、安定液、固化材の各々が、噴射装置1に供給され或いは供給停止される。
なお切換弁10に代えて、仕切形成材供給源7のポンプ(図示を省略)、安定液供給源8のポンプ(図示を省略)、固化材供給源9のポンプ(図示を省略)のON−OFF制御により、仕切形成材、安定液、固化材の供給/供給停止を制御することが出来る。
これに対し、図示の実施形態では、図1で示す様に、仕切形成材と切削された土壌との混合物の層LD(分離層)により、安定液と切削された土壌との混合物の層LWと、富配合の固化材の層LCとは仕切られている。そのため、土壌を切削している安定液の層Lは、富配合の固化材の層LCは、分離層LDを越えて混合してしまうことはほとんどない。
その結果、安定液と切削された土壌との混合物は(スラリーとして)地上側に排出されるが、固化材層LCにおける固化材が分離層LDを越えて地上側に排出されることが抑制或いは防止される。
換言すれば、図示の実施形態では、仕切形成材の層LD(分離層)により、土壌中に吐出(注入)された固化材(富配合の固化材)が地上側に排出されてしまうことが抑制される。そのため、図示の実施形態では、地上側に排出される(逆流する)スラリーには安定液と切削された土壌が包含されているが、固化材がスラリーとして地上側に排出されることが抑制されるのである。
そして、前記吐出口11と噴射口12との垂直方向距離Lは、仕切形成材により構成される分離層LDが、安定液と切削された土壌との混合物の層LWと富配合の固化材の層LCとを仕切り、富配合の固化材が安定液と切削された土壌との混合物と混合するのを抑制するのに必要な厚さ(垂直方向寸法)に設定される。
図示の実施形態では、当該厚さ寸法(垂直方向距離)Lは、1mに設定されている。
図1において、スラリーは、掘削孔Hの内壁面と噴射装置1の間の断面円環状の空間を介して地上側に噴出する。
図1において、スラリー回収機構2により、地上側に排出されるスラリーを回収している。そのため、スラリーが施工現場周辺に飛散して、作業環境を劣化させてしまう事態が防止される。
スラリー回収機構2については、公知技術を適用すれば良い。
ここで従来技術では、地上側に排出されるスラリーは固化材を包含しているため、産業廃棄物として処理する必要がある。しかし、図1においては、上述した通り、スラリー処理機構4に送られたスラリーは安定液と切削された土壌との混合溶液であり、固化材を包含することは抑制される。そのため、図1において、スラリー処理機構4に送られたスラリーにセルロース分解酵素を添加すると、安定液中のグアガム(天然水溶性高分子材料)がセルロース分解酵素により分解されるので、水と土の混合液となる。水と土のみの混合液であれば、産業廃棄物には該当せず、産業廃棄物として処理施設に輸送する必要がなくなる。
図2には、改良すべき地盤Gに掘削孔Hを穿孔した状態が示されている。掘削孔Hには、噴射装置1が挿入される。
図2において、掘削孔Hの内径DHは、挿入する噴射装置1の外径よりも大きい。ここで、安定液で地盤Gの土壌を切削する際に、掘削孔Hの内壁面と噴射装置1の外周面との間の断面円環状の空間を通ってスラリーが地上側に排出される(逆流する)が、掘削孔Hの内径DHはスラリーが円滑に地上側に排出される値に設定されている。
掘削孔Hの深さLHは、地盤改良すべき土壌の深さに応じ設定される。
図3における噴射装置1の噴射口12付近のA−A線矢視断面図である図4は、噴射装置1のみを示しており、掘削孔Hの断面は示していない。図4で示すように、噴射装置1は、内管15及び外管16との二重管構造となっており、内管15の内部を固化材が流過し、内管15と外管16との間の空間を安定液或いは仕切形成材が流過する。
なお、安定液と仕切形成材は同時に噴射されることはない。工程により何れか一方のみが噴射される。安定液及び仕切形成材の導入部14は、噴射装置1の内管15と外管16との間の円環状の空間(図4参照)及び図示しない配管を介して、複数の噴射口12に連通している。
明示はされていないが、安定液及び仕切形成材の噴射と同時に、噴射装置1を長手方向中心軸回りに回転させて引き上げるため、図示しない機構(回転機構と昇降機構)が、建込機構6に設けられている。
図3において、掘削孔Hの地表部分に設けられたスラリー回収機構2は、掘削孔Hの内壁面と噴射装置1外周面の間の円環状空間と連通しており、地上側に噴出するスラリーを回収している。なおスラリー回収機構2は、図示しない動力機構により稼動している。
図5において仕切形成材は、仕切形成材供給源7から供給ライン17、切換弁10を介して、導入部14から噴射装置1に導入され、内管15と外管16との間の円環状の空間(図4参照)を通って、複数の噴射口12より地中に、噴流Jとして半径方向外方に噴射される。
そして噴射装置1は、仕切形成材の噴流Jを噴射して地盤Gを切削しつつ、噴射装置1を回転して垂直方向に移動する(引き上げる)。その結果、仕切形成材と切削された土壌との混合物の層LDと(分離層)が形成される。図1を参照して説明したように、安定液を噴射して土壌を切削する工程に先立ち、仕切形成材を噴射して仕切形成材で構成された分離層LDを形成することにより、安定液と切削された土壌との混合物の層LWと、固化材の層LCとが交じり合うこと無く、分離された状態を維持する。
ここで、仕切形成材を噴射して地盤Gを切削する工程においても、仕切形成材と切削された土壌の混合物であるスラリーが発生し、地上側に逆流する。地上側に逆流したスラリーはスラリー回収機構2で回収される。
図6で示す工程では、安定液を噴射して地盤Gを切削しつつ、固化材を噴射する。そして図6で示す工程では、切換弁10は、仕切形成材供給源7から噴射装置1への供給ラインL17を遮断するが、安定液供給源8から噴射装置1への供給ラインL18及び固化材供給源9から噴射装置1への供給ラインL19を開放する。
これにより、安定液供給源8から供給ライン18、切換弁10を介して供給される安定液は、噴射装置1上部導入部14から、内管15と外管16との間の円環状の空間(図4参照)を通って、複数の噴射口12より地中に、半径方向外方に噴射されている。そして、固化材供給源9から供給ライン19、切換弁10を介して、噴射装置1上部の固化材導入部13から固化材が噴射装置1に導入され、内管15(図4)の内部空間を通って、吐出口11より地中に吐出される。
一方、固化材は、噴射装置1の下端に設けられた吐出口11から吐出(噴射)される。そして、原位置土と固化材が混合されて、地中固結体が造成される。
上述した様に、安定液と切削された土壌との混合物の層LWと固化材の層LCとの間には、仕切形成材で構成された分離層LDが介在しているので、安定液と切削された土壌との混合物の層LWと固化材の層LCとが混じり合うことが抑制される。
そのため、仕切形成材で構成された分離層LDの上方の領域、すなわち安定液と切削された土壌との混合物の層LWからのみ、スラリー(安定液と切削された土壌との混合物)が地上側に排出される。固化材の層LCにおける富配合の固化材は、地上側には殆ど排出されない。
図6で示す工程は、固化材の層LC(地中固結体)が地上付近まで達して地中固結体の垂直方向寸法が所定の数値となるまで継続される。
図7のフローチャートを主として参照しつつ、図2〜図6をも参照して、図示の実施形態の作業手順を説明する。
図7において、ステップS1では、切換弁10を切り換えて、仕切形成材供給源7から噴射装置1への供給ライン17のみ開放し、安定液供給源8からの供給ライン18及び固化材供給源9から供給ライン19は閉鎖して、仕切形成材を噴射装置1に供給する。そして仕切形成材を噴射口12から地中に噴射しつつ、噴射装置1を回転して垂直方向に引き上げ、以って、仕切形成材で構成された分離層LDを形成する。そしてステップS2に進む。
噴射装置1の引き上げ量(分離層LDの厚さ)が分離層LDの必要な厚さLよりも小さければ(ステップS2「NO」)ステップS1に戻り、仕切形成材を噴射し地盤Gを切削し、分離層LDを形成する工程を継続する。
一方、噴射装置1の引き上げ量(分離層LDの厚さ)が分離層LDの必要な厚さL以上であれば(ステップS2が「YES」)、ステップS3に進む。
そして噴射装置1は、安定液を噴射して地盤Gを切削しつつ、回転しながら垂直方向に引き上げられる。同時に、噴射装置1の下端に設けられた吐出口11から固化材が吐出(噴射)され、切削された原位置土と混合して、地中固結体が造成される。
そしてステップS4に進む。
固化材の層LC(地中固結体)が所望の厚さに達しておらず、地中固結体の造成が完了していない場合には(ステップS4が「NO」)、ステップS3に戻り、安定液を噴射して地盤Gを切削しつつ固化材を吐出(噴射)する工程を継続する。
固化材の層LCが所望の垂直方向寸法となり、地中固結体の造成が完了したのであれば(ステップS4が「YES」)、ステップS5に進む。
そして、噴射装置1を回転させる作動と、所定速度で地上側へ引き上げる作動も停止する。
仕切形成材供給源7から噴射装置1への通路はステップS3で閉鎖しているので、ステップS5においても仕切形成材は噴射装置1に供給されない。
そして、スラリー回収機構2、スラリー搬送ライン3及びスラリー処理機構4も停止し、ステップS5に進み作業を終了する。
ここで、固化材(C:W/Cが26%〜40%の富配合の固化材)には、高流動化剤を包含しているため、固化材(C)の粘性の増加が抑制され、通常の固化材搬送ポンプ(従来技術における貧配合の固化材を搬送するためのポンプ)を用いて搬送することが出来る。
そして、スラリー回収機構2で回収されたスラリー(安定液と切削された土壌との混合物)をスラリー処理機構4に搬送し、酵素供給源5からセルロース分解酵素を添加することにより、スラリーは水と土のみの混合液となり、産業廃棄物ではなくなる。そのため、処理施設に輸送する必要がなくなり、スラリー処理コストを節約することが出来る。
ここで図8に基づいて、上述した問題(射性物質で汚染された地下水の拡散)について説明する。
なお、図8における符号23は、凍土壁を形成するための装置である。
図8から明らかなように、連続壁22よりも地中深く流れる汚染地下水WG22の流れを遮ることが出来ないからである。
係る問題を解決するための実施形態を、図9及び図10に基づき説明する。
ゼオライト底版LZの厚さBは、放射性物質で汚染された地下水WG2がゼオライト底版LZを通過(透過)する間に、当該地下水WG2に包含されるセシウムがゼオライト底版LZのゼオライトにより充分吸着できる程度の厚さに設定される。なお、当該厚さは、汚染の程度や各種条件により、ケース・バイ・ケースである。
また、ゼオライト底版LZの水平方向の範囲は、原子炉建屋21から流出(漏洩)する放射性物質で汚染された地下水WG2の流出、拡散経路が十分にカバーされる範囲に設定される。
そして、ゼオライト底版LZの上方を流れる地下水WG1は連続壁22により遮られ、拡散することはない。
なお、汚染地下水WG2の拡散を防止するため、連続壁22とゼオライト底版LZは接続されている。
図10で示すように、地盤Gに掘削孔Hを穿孔し、掘削孔Hに噴射装置1を挿入し、噴射装置1から地盤Gを切削する流体(仕切形成材)を噴射しつつ噴射装置1を回転して垂直方向に移動する(引き上げる)工程については、図1〜図7と同様である。
噴射装置1は、仕切形成材の噴流Jを噴射して地盤Gを切削しつつ、回転して垂直方向上方に引き上げられるが、図1〜図7で示す実施形態と同様に、仕切形成材と切削された土壌との混合物の層LD(分離層)を形成する。
ここで分離層LDが介在するため、吐出されたゼオライトは吐出口12から噴射された安定液や、安定液の噴流により切削された土壌と混合すること無く、水平方向に延在するゼオライト底版LZを形成する。
安定液と切削された土壌との混合物の層LWとゼオライトの層Lz(ゼオライト底版)との間には、仕切形成材で構成された分離層LDが介在しているので、層LWの安定液と切削された土壌はゼオライトの層Lz(ゼオライト底版)に混入してしまうことが抑制され、分離された状態を維持する。
ゼオライトの層Lz(ゼオライト底版)の断面形状(すなわち、ゼオライト底版LZの水平方向の範囲)は、図1〜図7に示す実施形態と同様に円形断面である。しかし、汚染水拡散の必要に応じて、ゼオライト底版LZの形状を非円形(例えば半円形、扇形)とすることもできる。
2・・・スラリー回収機構
3・・・スラリー搬送ライン
4・・・スラリー処理機構
5・・・酵素供給源
6・・・建込機構
7・・・仕切形成材供給源
8・・・安定液供給源
9・・・固化材供給源
10・・・切換弁
11・・・吐出口
12・・・噴射口
13・・・固化材導入部
14・・・安定液導入部、兼仕切形成材導入部
15・・・内管(噴射装置)
16・・・外管(噴射装置)
17・・・配管
G・・・地盤
H・・・掘削孔
LC・・・固化材の層
LD・・・仕切形成材の層(分離層)
LW・・・安定液と切削された土壌との混合物の層
21・・・原子炉建屋
22・・・連続壁
WG1、WG2・・・汚染地下水
LZ・・・ゼオライトの層(ゼオライト底版)
Claims (3)
- 改良するべき地盤に掘削孔を穿孔する工程と、掘削孔に噴射装置を挿入し、噴射装置から地盤を切削する流体を噴射しつつ噴射装置を回転して垂直方向に移動する工程と、噴射装置から固化材を噴射する工程を有し、
前記噴射装置から地盤を切削する流体を噴射しつつ噴射装置を回転して垂直方向に移動する工程は、仕切形成材を噴射して地盤を切削する工程と、仕切形成材を噴射した後に安定液を噴射して地盤を切削しつつ固化材を噴射する工程を有していることを特徴とする地盤改良工法。 - 地上側に排出された安定液と切削された土壌との混合物をスラリー回収機構により回収する工程と、
スラリー回収機構で回収されたスラリーをスラリー処理機構に搬送し、酵素供給源から分解酵素を添加する工程を有する請求項1の地盤改良工法。 - 改良するべき地盤に掘削孔を穿孔する工程と、掘削孔に噴射装置を挿入し、噴射装置から地盤を切削する流体を噴射しつつ噴射装置を回転して垂直方向に移動する工程と、前記噴射しつつ垂直方向に移動する工程では、噴射装置からゼオライトを噴射することを特徴とする地盤改良工法。
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