JP2016004094A - 中間転写ベルトの製造方法、中間転写ベルト及び画像形成装置 - Google Patents

中間転写ベルトの製造方法、中間転写ベルト及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な転写性能を有し、白ポチおよび残像の発生を抑制できる中間転写ベルトの製造方法の提供。
【解決手段】円筒金型の外面にベルト内周面層形成用の塗工液(内)を塗工し加熱してベルト内周面層を形成する工程と、ベルト内周面層の上にベルト外周面層形成用の塗工液(外)を塗工し加熱してベルト外周面層を形成する工程を有し、塗工液(外)調製用のカーボン分散液(外)中のカーボンブラックと、塗工液(内)調製用のカーボン分散液(内)中のカーボンブラックとは同じ材料であり、塗工液(外)調製用のカーボン分散液(外)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)は、塗工液(内)調製用のカーボン分散液(内)のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)よりも小さく、塗工液(内)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率は、塗工液(外)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率と同じである中間転写ベルトの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は画像形成装置において使用する中間転写ベルトの製造方法、中間転写ベルト及び該中間転写ベルトを用いた画像形成装置に関する。
従来、画像形成装置、とりわけフルカラー画像形成装置において、中間転写ベルトを用いるものが知られている。
この画像形成装置では、像担持体と中間転写ベルトの外周面とが当接する1次転写ニップにバイアスを印加して1次転写電界を形成し、1次転写電界の作用で像担持体上のトナー像を中間転写ベルトの外周面に転写する。
そして、1次転写ニップよりも下流側の中間転写ベルトの外周面と2次転写手段とが当接する2次転写ニップにバイアスを印加して2次転写電界を形成し、2次転写電界の作用で中間転写ベルトの外周面のトナー像を2次転写ニップに挾持搬送される転写材上に転写する。
このような画像形成装置で、良好な転写性能を得るために中抵抗の中間転写ベルトを用いることが知られている。
また、この画像形成装置では、2次転写ニップで中間転写ベルトの外周面から転写材上にトナー像を転写するときに、2次転写ニップ中でスポット放電が発生することにより、転写材に転写されたトナー像に「白ポチ」と呼ばれる、微小な白い斑点を生じることがある。
特に、低湿環境、裏面コピー等により用紙抵抗が高くなった際、高めのバイアスを印加して2次転写電界を形成する場合に、2次転写ニップ中でスポット放電が生じ易くなって、白ポチが発生しやすくなる。
特許文献1〜4には、二層以上の抵抗層が積層されてなり、トナー像を担持する側のベルト外周面を形成する高抵抗の外周面層と、ベルト内周面を形成する外周面層よりも低い抵抗の内周面層とを有する中間転写ベルトが記載されている。
この中間転写ベルトは、高抵抗の外周面層を設けて外周面の電気的耐圧性を高くすることにより、2次転写ニップ中でスポット放電が生じるのを抑えて、白ポチの発生を抑制している。
画像形成装置に用いる中間転写ベルトは、装置の広い領域に渡ってレイアウトされ、且つ、転写のためにバイアスが印加されることから難燃性であることが求められている。
このような特性を有するベルトとしては、高弾性率で高耐熱樹脂であるポリイミド樹脂を用いたポリイミドベルトが広く用いられている。
上記特許文献1〜3では、抵抗の異なる二層構造の半導電性ポリイミドベルトを作製するために、各層に含まれる導電性フィラーとしてのカーボンブラック添加量を調整している。
詳しくは、カーボンブラック添加量が異なる2種類のポリイミド樹脂前駆体溶液(塗工液)を用意して、ベルト内周面層はカーボンブラック添加量が多いポリイミド樹脂前駆体溶液を塗布し、ベルト外周面層はカーボンブラック添加量が少ないポリイミド樹脂前駆体溶液を塗布し、各層を形成している。
しかしながら、カーボン添加量が異なる二層を積層したベルトは、温湿度に対する寸法変化が各層で異なり、その影響で中間転写ベルト端部に反りを生じる場合がある。
中間転写ベルト端部に反りを生じると、画像端部で画像乱れが発生してしまう。
また、特許文献4では、抵抗の異なる二層構造の半導電性ポリイミドベルトを作製するために、同じ塗工液で二層を積層しているが、ベルト内周面層とベルト内周面層の乾燥条件をかえることで、各層を形成している。カーボン添加量が二層で同じなので、寸法変化等は発生しにくいが、二層間で大きく抵抗が異なるベルトの作製が難しい、製造条件により、特性が変動しやすいなどの課題がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、良好な転写性能を得つつ、白ポチおよび端部そりの発生を抑制できる、中間転写ベルトの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために本発明者が検討を進めたところ、外周面層を塗布成形する塗工液(以下「塗工液(外)」という)を調製するのに使用するカーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径(以下「Mv外」という)を、ベルト内周面層を塗布成形する塗工液(以下「塗工液(内)」という)を調製するのに使用するカーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径(以下「Mv内」という)よりも小さくすることで、上記課題を解決することができることを見いだして本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記(1)に記載する通りのものである。
(1)少なくとも溶媒にカーボンブラックを分散してなるカーボン分散液にポリイミド樹脂前駆体を混合することによって得られた塗工液を塗布成形してシームレスで二層構造の電子写真用中間転写ベルトを製造する方法であって、
円筒金型の外面にベルト内周面層形成用の塗工液(内)を塗工し、加熱してベルト内周面層を形成する工程と、
前記ベルト内周面層の上にベルト外周面層形成用の塗工液(外)を塗工し、加熱してベルト外周面層を形成する工程と、
を少なくとも有し、
前記塗工液(外)を調製するためのカーボン分散液(外)中のカーボンブラックと、前記塗工液(内)を調製するためのカーボン分散液(内)中のカーボンブラックとは同じ材料であり、
前記塗工液(外)を調製するためのカーボン分散液(外)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)は、前記塗工液(内)を調製するためのカーボン分散液(内)のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)よりも小さく、
前記塗工液(内)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率は、前記塗工液(外)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率と同じであることを特徴とする中間転写ベルトの製造方法。
外周面層に使用する前記カーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)を、ベルト内周面層に使用する前記カーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)よりも小さくすることで、内周面層と外周面層とで、カーボンブラックの質量比率を同じにしても、外周面層の方が抵抗が高くなり「白ポチ」が良好な中間転写ベルト製造することができる。また、内周面層と外周面層とで、カーボンブラックの質量比率を同じであることにより、ベルトの反りが小さい中間転写ベルトを製造することができる。
本発明の中間転写ベルトを用いた画像形成装置の概要を示す図である。
本発明の中間転写ベルトの製造方法によって製造されるベルトは、それぞれ抵抗が異なる外周面側の層(外周面層)と内周面側の層(内周面層)との二層を積層したベルトであり、外周面層は内周面層に比べて抵抗が高い。
また、本発明は、前記製造方法で作製された中間転写ベルト、及び前記中間転写ベルトを搭載した画像形成装置を実施形態として含む。
<本発明の中間転写ベルトの製造方法の概要>
本発明の中間転写ベルトは、ベルト外周面層と内周面層の各層の塗工成形に使用する塗工液を調製するためのカーボン分散液中に含まれるカーボンブラックは同じ材料であるが、外周面層に使用するカーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)が、内周面層に使用するカーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)に比べて小さい。
そのため塗工液の固形分量に占めるカーボンブラックの質量比率を、内周面層と外周面層とで同じにしても、外周面層に使用するカーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径が小さいため、内周面層の抵抗に比べ、外周面層の抵抗の方が高くなる。
すなわち、内周面層と外周面層のカーボンブラックの含有割合が同じでも、外周面層の抵抗を高くした二層ベルトを製造することができる。内周面層と外周面層の抵抗差は、カーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径の差により制御することができ、カーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径の差を大きくすれば、二層の抵抗差が大きい中間転写ベルトも作製することができる。
また、内周面層と外周面層のカーボンブラックの含有割合が同じであるためベルトの反りが発生しにくい中間転写ベルトを製造できる。
なお、本発明において、カーボン分散液(外)中のカーボンブラックとカーボン分散液(内)中のカーボンブラックとが「同じ材料」であるとは、例えばカーボン分散液(内)中のカーボンブラックとして「チャンネルブラック」を用いたのであれば、カーボン分散液(外)中のカーボンブラックとして「チャンネルブラック」を用いることをいう。
また、カーボンブラックとして同一の品種、すなわちカーボンブラックとして同じ型番(同一メーカー、同一グレード)のものを用いることが好ましい。
また、本発明において塗工液(内)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率と、塗工液(外)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率とが同じであるとは以下のことを意味する。
塗工液(内)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率(質量%)を「質量比率(内)」とし、塗工液(外)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率(質量%)を「質量比率(外)」としたとき両者の差異の絶対値が以下の関係を満たすことをいう。
| 質量比率(内)−質量比率(外)| ≦ 0.5
更に、外周面層に使用するカーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)が、内周面層に使用するカーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)に比べて小さいとは、(Mv内)と(Mv外)とが以下の関係を満たすことをいう。
(Mv内)/(Mv外) ≧ 1.05
<中間転写ベルト作製の各工程について>
本発明の中間転写ベルトの製造方法は少なくとも以下の工程を有する。
・カーボンブラックを溶媒中に均一に分散してカーボン分散液を調製する工程
・該分散液とポリイミド樹脂を生成するポリイミド樹脂前駆体とを所定のカーボンブラック添加量になるように混合調整する工程
・前記塗工液を円筒金型の外面に塗工し、加熱を行いベルト内周面層を形成する工程
・前記ベルト内周面層の上に塗工液を塗工し、加熱を行いベルト外周面層を形成する工程
以下では上記の各工程について説明する。
なお、以下では前記ポリイミド樹脂前駆体をポリイミド樹脂ということがある。
<カーボンブラックを分散する工程>
溶媒にカーボンブラックを投入し、ボールミル、ビーズミル、ペントシェーカー、高圧ジェットミル等の分散器にて、粉砕及び微分散させる。
このとき、溶媒とカーボンブラックの材料の組合せにより好ましい組合せを選択することもできるが、結着樹脂の溶解性により溶媒の種類は限定される場合が多い。
このため、カーボンブラックを分散させるための多くの手法が用いられる。
その方法としてはカーボンブラックとして、酸化処理を施したカーボンブラックや、カップリング剤などの反応性化合物により表面処理を施したカーボンブラックを使用する方法がある。
カーボンブラックとしては、チャンネルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、黒鉛、カーボンナノチューブなどがある。
また酸化処理においてもこれらのカーボンブラックを製造しているメーカーにて様々な用途向けに酸化処理グレードの異なる品種を取りそろえてある。
表面処理としては、カーボンブラック表面の官能基に反応させる官能基を有するカップリング剤などの化合物を付与して、塩基性または酸性を制御するものがある。
しかしながらこの方法では、微細な粒径を有するカーボンブラックの分散液を作製することが困難であったり、分散液のカーボンブラック濃度を濃くすることが困難であり、コストがかかるという欠点がある。
汎用的には、溶液中に分散剤を添加する方法が多く用いられる。
分散剤としては、例えばイオン性、非イオン性の界面活性剤や末端に酸や塩基の官能基を有する有機化合物や高分子化合物などがあり、市販される分散剤のなかから適宜適正な分散剤を選択することができる。
カーボン分散液に用いる溶媒としては、ポリアミック酸の重合反応に使用される有機極性溶媒を好ましく用いることができる。
本分散工程においては、カーボンブラックの体積平均粒径を0.5μm以下に分散することが好ましい。より好ましくは、0.3μm以下が良い。
このような分散粒径を有する分散液は分散器の条件、分散剤の種類や量、結着樹脂の量などを適正に制御することにより得られる。
分散液に含まれるカーボンブラックの濃度としては、5〜15質量%が好ましい。
また、本発明に使用するカーボン分散液は、ベルト外周面層用と、ベルト内周面層用に2種類作製する。これらの分散液は、同じカーボンブランクで作製されるが、分散条件を変えることで、カーボン分散液中のカーボンブラックの体積平均粒径を、内周面層用のものよりも、外周面層のものの方を小さくする。例えば、カーボン分散液の粒径を小さくするには、分散時間を長くする、使用するメディア径を小さくするなど、分散条件を制御することで可能である。
このカーボンブラックの体積平均粒径が小さい分散液を用いた方が、同じカーボンブラックの添加量でも、抵抗が高くなる。
また、カーボン分散液中に塗工液のポリイミド樹脂前駆体と同じ組成で、かつ、分子量がそれ以下であるポリイミド樹脂前駆体をあらかじめカーボンブラック100質量部に対して10〜100質量部含有させても良い。
塗工液中のポリイミド樹脂前駆体と同組成でかつそれ以下の分子量のポリイミド樹脂前駆体をカーボン分散液中に予め含有させることにより、カーボン分散液にポリイミド樹脂前駆体を混合する際のカーボンブラックの再凝集を防ぐことが出来、後工程の塗工液作製時における粒径変動が抑制され、これにより作製されたベルトの電気抵抗はばらつきのない均一なものが得られる。
ポリイミド樹脂前駆体として好ましい分子量は、数平均分子量で1万〜5万である。また、カーボン分散液中に予め含有させるポリイミド樹脂前駆体の分子量としては、3万以下が好ましい。
ポリイミド樹脂前駆体とカーボン分散液中に予め含有させるポリイミド樹脂前駆体の分子量とは同じでも良い。
なお、塗工液のポリイミド樹脂前駆体と同じ組成というのは塗工液のポリイミド樹脂前駆体を構成するモノマーと同じモノマーからなるものをいう。
<塗工液作製工程>
次いで、上記分散液にポリイミド樹脂前駆体を混合し塗工液を調製する工程について説明する。
分散液とポリイミド樹脂前駆体を混合する方法としては、一般的に使用される攪拌機にて攪拌することにより混合する。
本発明においては、ポリイミド樹脂前駆体として特にポリアミック酸を好ましく使用する。
この場合、溶液の粘度が1〜100Ps・s程度と高粘度の溶液であるため攪拌機としては、自公転遠心式攪拌機や3軸遊星方式の攪拌機など高粘度の攪拌に好適な攪拌機を使用することが望ましい。
また、攪拌時には溶液中に多くの泡が発生するため攪拌後に脱泡し液中の泡を抜くことが好ましい。
カーボン分散液を混合する混合量は、所望の抵抗値になるように調整する。
この必要な量はカーボンブラックの種類や分散粒径などにより変わるため一概には言えないが、好ましくは、塗工液の全固形分量に対して、カーボンブラック比率を10〜30質量%程度で添加することが好ましい。
10質量%以下では抵抗がばらつきやすく、30質量%以上では膜が脆くなり好ましくない。
塗工液の全固形分量に対するカーボンブラックの質量比率は、内周面層の塗工液と、外周面層の塗工液で、同じ値とする。内周面層と外周面層で、樹脂中に含まれるカーボンブラックの質量比率が異なると、環境変化に対する寸法変化が異なるため、ベルトに反りが発生したり、二層間ではがれが生じる場合があるため、各層のカーボン添加量は同じ量である。本発明の製造方法では、各層のカーボン分散液の体積平均粒径をかえることで、二層の抵抗を変えているため、各層のカーボンブラックの含有量を同じにしても、外周面層を高抵抗化した中間転写ベルトを作製することができる。
<中間転写ベルトの抵抗特性>
本発明の中間転写ベルトは、べルト外周側表面から測定した500V印加、10秒後の表面抵抗率ρs外(Ω/□)の常用対数値をLog(ρs外)とし、ベルト内周側表面から測定した500V印加、10秒後の表面抵抗率ρs外(Ω/□)の常用対数値をLog(ρs内)としたとき、Log(ρs)−Log(ρs内)が0.25より大きい。0.25以下の場合は、ベルトの電気的耐圧性が十分ではなく、条件によっては「白ポチ」が発生する場合がある。
なお、本発明の目的を逸脱しない範囲で、塗工液中に、分散剤の他にも、レベリング剤、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、着色剤、カーボンブラック以外の他の導電剤など、一般に知られた添加剤を一種以上添加することもできる。
本発明に好ましく用いられる結着樹脂であるポリアミック酸について説明する。
ポリアミック酸は、極性溶媒中で酸無水物化合物とジアミン化合物を重合してなるポリイミド樹脂の前駆体である。
以下、ポリイミドについて説明する
本発明に用いられるポリイミドは、一般的に知られている芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体と芳香族ジアミンとの反応によって、ポリアミック酸(ポリイミド樹脂前駆体)を経由して得られる。
すなわち、ポリイミドは、その剛直な主鎖構造により溶媒等に対して不溶であり、また不融の性質を持つため、酸無水物と芳香族ジアミンから、まず有機溶媒に可溶なポリイミド樹脂前駆体(ポリアミック酸、またはポリアミド酸)を合成し、この段階で様々な方法で成型加工が行われ、その後ポリアミック酸を加熱もしくは化学的な方法で脱水反応させて環化(イミド化)しポリイミドとする。
反応の概略を下記化学反応式(1)に示す。
Figure 2016004094
(式中、Arは少なくとも1つの炭素6員環を含む4価の芳香族残基を示し、Arは少なくとも1つの炭素6員環を含む2価の芳香族残基を示す。)
上記芳香族多価カルボン酸無水物の具体例としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシルフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。
これらは単独あるいは2種以上混合して用いられる。
次に、芳香族多価カルボン酸無水物と反応させる芳香族ジアミンの具体例としては、例えば、m−フェニレンジアミン、o−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、m−アミノベンジルアミン、p−アミノベンジルアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ビス(3−アミノフェニル)スルフィド、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホキシド、ビス(3−アミノフェニル)スルホン、(3−アミノフェニル)(4−アミノフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェニル)スルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,1−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−エタン、1,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、1,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、1,4−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ベンゼン、4,4’−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル〕ジフェニルエーテル、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ベンゾフェノン、4,4’−ビス〔4−(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)フェノキシ〕ジフェニルスルホン、ビス〔4−{4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ}フェニル〕スルホン、1,4−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェノキシ〕−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン、1,3−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)−α,α−ジメチルベンジル〕ベンゼン等が挙げられる。
これらは単独または2種以上を混合して使用される。
上記芳香族多価カルボン酸無水物成分とジアミン成分とを略等モル用いて有機極性溶媒中で重合反応させることにより、ポリイミド樹脂前駆体(ポリアミック酸)を得ることができる。
下記にポリアミック酸の製造方法について具体的に説明する。
なお、ポリアミック酸の重合反応に使用される有機極性溶媒としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシドなどのスルホキシド系溶媒、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなどのホルムアミド系溶媒、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなどのアセトアミド系溶媒、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドンなどのピロリドン系溶媒、フェノール、o−、m−、またはp−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコールなどのフェノール系溶媒、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジオキソラン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、ブタノール等のアルコール系溶媒、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系あるいはヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトンなどを挙げることができ、これらを単独あるいは混合溶媒として用いるのが望ましい。
溶媒は、ポリアミック酸を溶解するものであれば特に限定されないが、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンが特に好ましい。
ポリイミド樹脂前駆体を製造する場合の例として、まず、アルゴン、窒素などの不活性ガス雰囲気下において、1種あるいは複数種のジアミンを上記の有機溶媒に溶解するか、あるいはスラリー状に拡散させる。
この溶液に前記した少なくとも1種の芳香族多価カルボン酸無水物あるいは、その誘導体を添加(固体状態のままでも、有機溶媒に溶解した溶液状態でも、スラリー状態でもよい)すると、発熱を伴って開環重付加反応が起こり、急速に溶液の粘度増大が見られ、高分子量のポリアミック酸溶液が得られる。
この際の反応温度は、−20℃〜100℃、望ましくは60℃以下に制御することが好ましい。
反応時間は、30分〜12時間程度である。
この反応温度、反応時間を制御することにより、所定の分子量のものを作製することができる。
上記は一例であり、反応における上記添加手順とは逆に、まず芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体を有機溶媒に溶解または拡散させておき、この溶液中に前記ジアミンを添加させてもよい。
ジアミンの添加は、固体状態のままでも、有機溶媒に溶解した溶液状態でも、スラリー状態でもよい。
すなわち、芳香族多価カルボン酸無水物成分と、ジアミン成分との混合順序は限定されない。
さらには、芳香族多価カルボン酸無水物と芳香族ジアミンとを同時に有機極性溶媒中に添加して反応させてもよい。
上記のようにして、芳香族多価カルボン酸無水物あるいはその誘導体と、芳香族ジアミン成分とをおよそ等モル、有機極性溶媒中で重合反応することにより、ポリアミック酸組成物が有機極性溶媒中に均一に溶解した状態でポリイミド樹脂前駆体溶液が得られる。
本発明におけるポリイミド樹脂前駆体溶液(ポリアミック酸溶液)は、上記のようにして合成したものを使用することが可能であるが、簡便には有機溶媒にポリアミック酸組成物が溶解された状態の、いわゆるポリイミドワニスとして上市されているものを入手して使用することもできる。
このような例としては、トレニース(東レ社製)、U−ワニス(宇部興産社製)、リカコート(新日本理化社製)、オプトマー(JSR社製)、SE812(日産化学社製)、CRC8000(住友ベークライト社製)等が代表的なものとして挙げられる。
合成あるいは入手したポリアミック酸溶液と、前記カーボン分散液を混合して塗工液が調製される。
塗工液を後述のように支持体(成形用の型)に塗布した後、加熱等の処理することにより、ポリイミド樹脂前駆体であるポリアミック酸からポリイミドへの転化(イミド化)が行われる。
すなわち、ポリアミック酸は、加熱する方法(1)、または化学的方法(2)によってイミド化することができる。
加熱する方法(1)は、ポリアミック酸を200〜350℃に加熱処理することによってポリイミドに転化する方法であり、ポリイミド(ポリイミド樹脂)を得る簡便かつ実用的な方法である。
一方、化学的方法(2)は、ポリアミック酸を脱水環化試薬(カルボン酸無水物と第3アミンの混合物など)により反応した後、加熱処理して完全にイミド化する方法であり、(1)の加熱する方法に比べると煩雑でコストのかかる方法であるため、通常(1)の方法が多く用いられている。
なお、ポリイミドの本来的な性能を発揮させるためには、相当するポリイミドのガラス転移温度以上に加熱して、イミド化を完結させることが必要である。
イミド化の進行状況(イミド化の程度)は、通常行われているイミド化率の測定手法により評価することができる。
このようなイミド化率の測定方法としては、例えば、9〜11ppm付近のアミド基に帰属される1Hと6〜9ppm付近の芳香環に帰属される1Hとの積分比から算出する核磁気共鳴分光法(NMR法)、フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)、イミド閉環に伴う水分を定量する方法、カルボン酸中和滴定法など種々の方法が用いられているが、中でもフーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)は最も一般的な方法である。
フーリエ変換赤外分光法(FT−IR法)では、イミド化率を、例えば、次のように定義する。
すなわち、焼成段階(イミド化処理段階)でのイミド基のモル数を(A)とし、100%イミド化された場合(理論的)のイミド基のモル数を(B)とすると、次により表される。
イミド化率=[(A))/(B))]×100
この定義におけるイミド基のモル数は、FT−IR法により測定されるイミド基の特性吸収の吸光度比から求めることができる。
例えば、代表的な特性吸収として、以下の吸光度比を用いてイミド化率を評価することができる。
(1)イミドの特性吸収の1つである725cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,015cm−1との吸光度比
(2)イミドの特性吸収の1つである1,380cm−1(イミド環C−N基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比
(3)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1(イミド環C=O基の変角振動帯)と、ベンゼン環の特性吸収1,500cm−1との吸光度比
(4)イミドの特性吸収の1つである1,720cm−1とアミド基の特性吸収1,670cm−1(アミド基N−H変角振動とC−N伸縮振動の間の相互作用)との吸光度比
また、3000〜3300cm−1にかけてのアミド基由来の多重吸収帯が消失していることを確認すればさらにイミド化完結の信頼性は高まる。
<シームレスベルト製造方法>
次に、前記ポリイミド樹脂前駆体を含む塗工液を用いてシームレスベルトを製造する方法について説明する。
本発明のシームレスベルト製造方法では、円筒状の金型外面に、塗工液を塗布する。
金型外面に塗工する方法なので、まずベルト内周面層用の塗工液から塗工する。
円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、塗工液をノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、約80〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させて、好ましくは、さらに200℃〜260℃まで加熱する。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで、除冷を行う。
次に、ベルト外周面層の塗工を行う。上述のベルト内周面層が形成された円筒状の金属金型をゆっくりと回転させながら、ベルト外周面層用塗工液をノズルやディスペンサーのような液供給装置にて円筒の外面全体に均一になるように塗布・流延(塗膜を形成)する。その後、回転速度を所定速度まで上げ、所定速度に達したら一定速度に維持し、所望の時間回転を継続する。そして、回転させつつ徐々に昇温させながら、約80〜150℃の温度で塗膜中の溶媒を蒸発させていく。この過程では、雰囲気の蒸気(揮発した溶媒等)を効率よく循環して取り除くことが好ましい。自己支持性のある膜が形成されたところで金型ごと高温処理の可能な加熱炉(焼成炉)に移し、段階的に昇温し、最終的に250℃〜450℃程度の高温加熱処理(焼成)し、十分にポリイミド樹脂前駆体のイミド化を行う。イミド化が完了後、徐冷を行い、金型から脱型を行い、二層構造のシームレスベルトが得られる。
<本発明に使用するトナー>
本発明の中間転写ベルトを用いた画像形成装置に使用するトナーについては、円形度が0.95以上であることが望ましい。球形に近いトナーを使用することで、転写率が向上し、高画質化が図れる。ただし円形度が0.98より大きいと、像担持体やベルト上の残留トナーの除去を行うクリーニング工程で、クリーニング不良が発生しやすくなる。そのため使用するトナーの円形度は0.95以上0.98以下であることが好ましい。
トナーの体積平均粒径が4μm以上8μm以下、さらに好ましくは4μm以上5.2μm以下である。トナーは小径化することでドットの再現性が向上し、特に5.2μm以下では、高精細な画像が得られる。ただし、トナーが小さすぎると、クリーニング工程でクリーニング不良が発生しやすくなるので、4μm以上の大きさが必要である、
なおトナーの体積平均粒径及び円形度は Sysmex製FPIA-2100を用いて測定した。
本発明の画像形成装置において使用するトナーは、例えば、少なくともバインダー用の樹脂材料又は/及びそのプレポリマー、着色剤、離型剤を有機溶媒中に含むトナー材料の有機溶媒液を水系媒体中に微細液滴状に分散させた後、該有機溶媒及び水系媒体を除去する方法により得ることができる。又は前記方法においてトナー材料の有機溶媒液の液滴が水系媒体中に該分散している間若しくはその後に該液滴中のプレポリマーを架橋及び/又は伸長反応させた後、該有機溶媒及び水系媒体を除去することにより製造することができる。
好適には、少なくとも有機溶媒中に、活性水素を有する化合物及びこれと反応可能な部位を有する重合体、又は、分子内に活性水素及びこれと反応可能な部位を有すると同時に有する自己重合性材料、着色剤、離型剤を、好ましくはこれらを含有した組成物の形で、溶解又は分散させ、該活性水素と反応可能な部位を反応させた後、もしくは反応させながら、該有機溶媒及び水系媒体を除去し、洗浄、乾燥することができる。前記反応時に攪拌強さを調整したり、乾燥後に強強攪拌することでトナーの円形度を調整しても良い。樹脂材料又は/及びそのプレポリマーとしては、各種の材料を用いることができ、特にポリエステル樹脂又は/及びポリエステルプレポリマーを好ましく用いることができる。
これらは単なる1例であって、球形状トナーは、このような製法以外の方法で製造しても無論、かまわない。
<本発明に係る画像形成装置について>
本発明の画像形成装置の一例を図1に示す。
本発明の画像形成装置は、カラー画像印刷時でも高速印刷ができるように、複数の感光体ドラムをシームレスベルトからなる一つの中間転写ベルトに沿って並設した画像形成装置が望ましい。図1は、4つの異なる色(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン)のトナー像を形成するための4つの感光体ドラム21BK、21Y、21M、21Cを備えた4ドラム型のデジタルカラープリンタの一構成例を示す。
図1において、プリンタ本体10は電子写真方式によるカラー画像形成を行うための、画像書込部12、画像形成部13、給紙部14、から構成されている。画像信号を元に画像処理部で画像処理して画像形成用の黒(BK)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、シアン(C)の各色信号に変換し、画像書込部12に送信する。画像書込部12は、例えば、レーザ光源と、回転多面鏡等の偏向器と、走査結像光学系、及びミラー群、からなるレーザ走査光学系であり、上記の各色信号に対応した4つの書込光路を有し、画像形成部13の各色毎に設けられた像坦持体(感光体)21BK、21M、21Y、21Cに各色信号に応じた画像書込を行う。
画像形成部13は黒(BK)用、マゼンタ(M)用、イエロー(Y)用、シアン(C)用の各像坦持体である感光体21BK、21M、21Y、21Cを備えている。この各色用の各感光体としては、通常OPC感光体が用いられる。各感光体21BK、21M、21Y、21Cの周囲には、帯電装置、上記書込部12からのレーザ光の露光部、黒、マゼンタ、イエロー、シアンの各色用の現像装置20BK、20M、20Y、20C、1次転写手段としての1次転写バイアスローラ23BK、23M、23Y、23C、クリーニング装置(表示略)、及び図示しない感光体除電装置等が配設されている。なお、上記現像装置20BK、20M、20Y、20Cには、2成分磁気ブラシ現像方式を用いている。ベルト構成部である中間転写ベルト22は、各感光体21BK、21M、21Y、21Cと、各1次転写バイアスローラ23BK、23M、23Y、23Cとの間に介在し、各感光体上に形成された各色のトナー像が順次重ね合わせて転写される。
一方、転写紙Pは、給紙部14から給紙された後、レジストローラ16を介して、ベルト構成部である転写搬送ベルト50に担持される。そして、中間転写ベルト22と転写搬送ベルト50とが接触するところで、上記中間転写ベルト22上に転写されたトナー像が、2次転写手段としての2次転写バイアスローラ60により2次転写(一括転写)される。これにより、転写紙P上にカラー画像が形成される。このカラー画像が形成された転写紙Pは、転写搬送ベルト50により定着装置15に搬送され、この定着装置15により転写された画像が定着された後、プリンタ本体外に排出される。
なお、上記2次転写時に転写されずに上記中間転写ベルト22上に残った残留トナーは、ベルトクリーニング部材25によって中間転写ベルト22から除去される。このベルトクリーニング部材25の下流側には、潤滑剤塗布装置27が配設されている。この潤滑剤塗布装置27は、固形潤滑剤と、中間転写ベルト22に摺擦して固形潤滑剤を塗布する導電性ブラシとで構成されている。前記導電性ブラシは、中間転写ベルト22に常時接触して、中間転写ベルト22に固形潤滑剤を塗布している。
固形潤滑剤は、中間転写ベルト22のクリーニング性を高め、フィルミィングの発生を防止し耐久性を向上させる作用がある。特に小径トナーや円形度の高いトナーはクリーニング性が悪いので、潤滑剤を塗布することが望ましい。固形潤滑剤としては、従来公知の潤滑剤を使用できるが、特にステアリン酸亜鉛で良好なクリーニング性が得られる。
本発明は下記(1)の中間転写ベルトの製造方法に係るものであるが、下記(2)〜(10)に記載した中間転写ベルト及び画像形成装置も実施形態として含む。
(1)少なくとも溶媒にカーボンブラックを分散してなるカーボン分散液にポリイミド樹脂前駆体を混合することによって調製された塗工液を塗布成形してシームレスで二層構造の電子写真用中間転写ベルトを製造する方法であって、
円筒金型の外面にベルト内周面層形成用の塗工液(内)を塗工し、加熱してベルト内周面層を形成する工程と、
前記ベルト内周面層の上にベルト外周面層形成用の塗工液(外)を塗工し、加熱してベルト外周面層を形成する工程と、
を少なくとも有し、
前記塗工液(外)を調製するためのカーボン分散液(外)中のカーボンブラックと、前記塗工液(内)を調製するためのカーボン分散液(内)中のカーボンブラックとは同じ材料であり、
前記塗工液(外)を調製するためのカーボン分散液(外)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)は、前記塗工液(内)を調製するためのカーボン分散液(内)のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)よりも小さく、
前記塗工液(内)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率は、前記塗工液(外)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率と同じであることを特徴とする中間転写ベルトの製造方法。
(2)前記カーボン分散液(外)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)に対する前記カーボン分散液(内)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)の比率(Mv内)/(Mv外)が1.2以上であることを特徴とする上記(1)に記載の中間転写ベルトの製造方法。
(3)前記カーボン分散液(外)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)に対する前記カーボン分散液(内)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)の比率(Mv内)/(Mv外)が1.4以上であることを特徴とする上記(2)に記載の中間転写ベルトの製造方法。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかに記載の中間転写ベルトの製造方法によって製造されたことを特徴とする中間転写ベルト。
(5)べルト外周側表面から測定した500V印加時の表面抵抗率ρs外(Ω/□)の常用対数値をLog(ρs外)とし、ベルト内周側表面から測定した500V印加表面抵抗率の表面抵抗率ρs外(Ω/□)の常用対数値をLog(ρs内)としたとき、Log(ρs)−Log(ρs内)が0.25より大きいことを特徴とする上記(4)に記載の中間転写ベルト。
(6)像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写部と、該一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写部を少なくとも有する画像形成装置であって、前記中間転写ベルトが上記(4)又は(5)に記載の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
(7)使用するトナーの円形度が0.95〜0.98であることを特徴とする上記(6)に記載の画像形成装置。
(8)使用するトナーの体積平均粒径が4μm〜8μmであることを特徴とする上記(7)に記載の画像形成装置。
(9)使用するトナーの体積平均粒径が4μm〜5.2μmであることを特徴とする上記(8)に記載の画像形成装置。
(10)前記中間転写ベルトの表面に潤滑剤を塗布する固形潤滑剤塗布装置を備えることを特徴とする上記(8)又は(9)に記載の画像形成装置。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を逸脱しない限り、これら実施例によって制限されるものではない。
また、以下の記載においては特に明記しない限り、部は質量部を示し、%は質量%を示す。
[実施例1]
[中間転写ベルトの作製]
<カーボン分散液の調整>
−ベルト内周面層用カーボン分散液の作製−
ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる数平均分子量15,000のポリアミック酸のN−メチル−2−ピロリドン溶液(固形分20%)10部に、カーボンブラック(デグサ製Specialblack4)を10部、N−メチル−2−ピロリドンを80部を混合し、ビーズミルにて分散を行い、体積平均粒径(Mv内)が0.220μmの[カーボン分散液A]を得た。
なお、カーボンブラックの体積平均粒径は以下の装置、条件で測定した。
装置;ナノトラッックUPA150(日機装社製)
測定パラメーター;
粒子屈折率 : 1.82
粒子密度: 1.86g/cm
溶媒屈折率 : 1.47
溶媒粘度 : 1.63mPa・s
測定条件;サンプル液を溶媒にて200倍に希釈し、測定時間240secにて測定した。
−ベルト外周面層用カーボン分散液の作製−
分散時間を長くした以外は、内周面用カーボン分散液と同様に分散液の作製を行い、体積平均粒径(Mv外)が0.175μmの[カーボン分散液B]を得た。
<塗工液の作製>
−ベルト内周面層用塗工液の作製−
[カーボン分散液A]を、ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる数平均分子量40,000のポリアミック酸のN−メチル−2−ピロリドン溶液(固形分18%)を3軸遊星式攪拌機にて均一に混合し、固形分全体に対するカーボンブラックの添加量24.8%の[塗工液A]を得た。
−ベルト外周面用塗工液の作製−
[カーボン分散液B]を、ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる数平均分子量40,000のポリアミック酸のN−メチル−2−ピロリドン溶液(固形分18%)を3軸遊星式攪拌機にて均一に混合し、固形分全体に対するカーボンブラックの添加量24.8%の[塗工液B]を得た。
<ベルト内周面層の塗工>
次に、外径310mm、長さ380mmの外面をブラスト処理にて粗面化した円筒状の金型を用い、この円筒型を50rpm(回/分)で回転させながら、上記の[塗工液A]を円筒外面に均一に流延するようにディスペンサーにて塗布を行い、所定の全量を流し終えて塗膜をまんべんなく広げて、ポリイミド樹脂前駆体溶液の塗膜を形成した。
<ベルト内周面層の加熱>
金型の回転数を100rpmに上げ、50℃に加熱しておいた熱風循環乾燥機に導入して、昇温速度3℃/minで110℃まで加熱を行い、110℃で60分間の加熱処理を行い、ポリイミド樹脂前駆体溶液の塗膜を乾燥させて、さらに、そこから、昇温速度3℃/minで240℃まで加熱を行い、240℃で60分間保持した。冷却を行った後取り出しを行い、ベルト内周面層が形成された金型を取り出した。
<ベルト外周面層の塗工>
前記、ベルト内周面層が形成された金型を50rpm(回/分)で回転させながら、ベルト内周面層の上に、[塗工液B]を均一に流延するようにディスペンサーにて塗工を行い、塗膜がまんべんなく広げて、ベルト外周面層のポリイミド樹脂前駆体溶液の塗膜を形成した。
<ベルト外周面層の加熱>
金型の回転数を100rpmに上げ、50℃に加熱しておいた熱風循環乾燥機に導入して、昇温速度3℃/minで110℃まで加熱を行い、110℃で60分間の加熱処理を行い、ポリイミド樹脂前駆体溶液の塗膜を乾燥させて、さらに、そこから、昇温速度3℃/minで340℃まで加熱を行い、340℃で60分間保持した。冷却を行った後取り出しを行い、脱型を行い、二層構造のベルトを得た。
得られたベルトは膜厚78.2μmであり、断面観察を行ったところ、ベルト内周面側の層は厚みが38.7μm、ベルト外周面側の層は厚みが39.5μmであった。
[物性測定]
<表面抵抗率測定>
ハイレスター(三菱化学製)にて、URSプローブを使用して測定した。
500V/10秒印加時の表面抵抗率を測定した。ベルト周方向に対して3箇所、ベルト幅方向に3箇所(中央部及び両端部)、周方向x幅方向で合計9箇所で計測を行い、その平均値を採用した。ベルトの外周面、内周面、それぞれについて測定を実施した。
<ベルト反り量測定>
作製したベルトは、23℃/60%、及び23℃/10%の環境に24時間放置して、それぞれの環境でベルト端部の反り量を測定した。
ベルト反り量の測定については、各環境において、2本のロール間に、ベルトをたるみなく架け渡し、ロール間の中間点におけるベルト端部の反り量を測定した。
23℃/60%の反り量0.5mm、23℃/10%の反り量は1.0mmであった。
上記のベルト作製条件、ベルト物性の結果を表1にまとめて記載する。
[実機評価試験]
次に、作製したベルトを実機に装着して実機評価を行った。
<評価画像形成装置>
上記の方法で作製したベルトの内周長973mm、幅320mm、厚み78.7μmの[中間転写ベルトA]を、図1に示すようなタンデム型の画像形成装置に装着し、中間転写ベルト線速200mm/secで駆動させて、実機試験を行なった。
<評価トナー>
トナーは体積平均粒径が5.2μm、円形度0.95の重合法で作製したトナーAを使用した。
<ランニング試験評価>
10℃/15%の環境下で印字率5%文字画像を100P/Jで100K枚出力を行った。100K終了時に全べた画像、ハーフトーン画像、細線画像の出力を行った。べた画像の均一性、ハーフトーンの均一性、細線の再現性などランク付けによる画質と、「白ポチ」、「文字チリ」、の異常画像についてランク付け評価を行った。
いずれも最高ランクが5であり、ランク2.5以上が実使用で許容できるレベルである。
作製した中間転写ベルトを用いて行った実機画像出し評価結果を表2に記す。
[実施例2]
<カーボン分散液の調整>
−ベルト内周面層用カーボン分散液の作製−
実施例1の[カーボン分散液A]の作製においてビーズミルによる分散時間を短くした以外は実施例1と同様にしてカーボン分散液を作製し、体積平均粒径(Mv内)が0.265μmの[カーボン分散液C]を得た。
−ベルト外周面層用カーボン分散液の作製−
実施例1のベルト外周面層用カーボン分散液と同じ、[カーボン分散液B]を使用した。
<塗工液の作製>
−ベルト内周面層用塗工液の作製−
カーボン分散液Aを、ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる数平均分子量40,000のポリアミック酸のN−メチル−2−ピロリドン溶液(固形分18%)を3軸遊星式攪拌機にて均一に混合し、固形分全体に対するカーボンブラックの添加量11.3%の[塗工液C]を得た。
−ベルト外周面層用塗工液の作製−
実施例1で作製した[カーボン分散液B]を、ビフェニル−3,4,3’,4’−テトラカルボン酸無水物と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる数平均分子量40,000のポリアミック酸のN−メチル−2−ピロリドン溶液(固形分18%)を3軸遊星式攪拌機にて均一に混合し、固形分全体に対するカーボンブラックの添加量11.3%の[塗工液D]を得た。
<シームレスベルトの作製>
ベルト内周面層用塗工液を塗工液Cに、ベルト外周面層用塗工液を[塗工液D]に変更した以外は実施例1と同様にシームレスベルトを行い、内周長973mm、幅320mm、厚み79.5μmの[中間転写ベルトB]を得た。
[物性測定・実機画像評価]
得られた[中間転写ベルトB]について、実施例1と同様にして物性及び画像を評価した。
[実施例3]
使用するトナーを、体積平均粒径が6.8μm、円形度0.95の重合法で作製した[トナーB]を使用した以外は、実施例1と全く同様に[中間転写ベルトA]を用いて実機評価を行った。
[実施例4]
使用するトナーを、体積平均粒径が8.1μm、円形度0.95の重合法で作製した[トナーC]を使用した以外は、実施例1と全く同様に[中間転写ベルトA]を用いて実機評価を行った。
[実施例5]
使用するトナーを、体積平均粒径が8.4μm、円形度0.93の粉砕法で作製した[トナーD]を使用した以外は、実施例1と全く同様に[中間転写ベルトA]を用いて実機評価を行った。
[比較例1]
実施例1において、ベルト外周面層用カーボン分散液として、[カーボン分散液A]を使用し、かつ、ベルト外周面層用塗工液の作製工程において、カーボン分散液の添加量を、塗工液の固形分全体に対するカーボンブラックの添加量が21.2%になるように変更した以外は、実施例1と同様にしてベルトを作製し、内周長973mm、幅320mm、厚み80.1μmの[中間転写ベルトC]を得た。
実施例1と同様に、物性評価、実機評価を実施した。
実機評価において、画像端部に乱れが生じた。
[比較例2]
実施例1において、ベルト外周面層用カーボン分散液として、[カーボン分散液A]を使用し、かつ、ベルト外周面層用塗工液の作製工程において、カーボン分散液の添加量を、塗工液の固形分全体に対するカーボンブラックの添加量が15.3%になるように変更した以外は、実施例1と同様にしてベルトを作製し、内周長973mm、幅320mm、厚み79.2μmの[中間転写ベルトD]を得た。
実施例1と同様に、物性評価、実機評価を実施した。
実機評価において、画像端部に乱れが生じた。
[比較例3]
実施例1において、ベルト外層用塗工液を、ベルト内層用塗工液と同じ[塗工液A]に変更した以外は、実施例1と同様に作製を行い、内周長973mm、幅320mm、厚み80.3μmの[中間転写ベルトE]を得た。
得られた[中間転写ベルトE]について、実施例1と同様に、物性評価、実機評価を実施した。
Figure 2016004094
Figure 2016004094
<実施例と比較例の対比>
−実施例1〜5−
実施例1〜実施例5では、粒径が小さいカーボン分散液の塗工液でベルト外周面層を塗工しているため、ベルト外周面側が高抵抗化し、「白ポチ」ランクが向上している。
特に、外周面層中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)と、内周面層の中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)との比(Mv外/Mv内)が大きい方が、外周面層と内周面層の抵抗差が大きく、「白ポチ」が良い。
また、カーボン分散液中のカーボンブラックの粒径で、抵抗を制御しているので、外周面層と内周面層のカーボンブラックの含有比率を同じ量にすることでき、ベルトの反り量が小さく抑えられ、実機画像出し評価でも異常画像は発生していない。
−比較例3−
比較例3では、同じ塗工液を二層積層しているので、外周面層と内周面層は同じ抵抗となり、「白ポチ」ランクが悪くなっている。
−比較例1、2−
比較例1、2では外周面層、内周面層で同じカーボン分散液を使用し、塗工液中のカーボン分散液の添加量をかえることで、外周面層を高抵抗化しているので「白ポチ」は良好である。しかしながら、外周面層と内周面層のカーボンブラックの含有比率が異なるため、ベルトの反り量が大きく、実機画像出しでも画像の乱れなどの不具合が発生している。
10 プリンタ本体
12 画像書込部
13 画像形成部
14 給紙部
15 定着装置
16 レジストローラ
20 現像装置
21 感光体
22 中間転写ベルト
23 1次転写バイアスローラ
25 ベルトクリーニング部材
27 潤滑剤塗布装置
50 転写搬送ベルト
60 2次転写バイアスローラ
P 転写紙
特開2009−258699号公報 特開2010−128185号公報 特開2010−122437号公報 特開2013−125201号公報

Claims (10)

  1. 少なくとも溶媒にカーボンブラックを分散してなるカーボン分散液にポリイミド樹脂前駆体を混合することによって調製された塗工液を塗布成形してシームレスで二層構造の電子写真用中間転写ベルトを製造する方法であって、
    円筒金型の外面にベルト内周面層形成用の塗工液(内)を塗工し、加熱してベルト内周面層を形成する工程と、
    前記ベルト内周面層の上にベルト外周面層形成用の塗工液(外)を塗工し、加熱してベルト外周面層を形成する工程と、
    を少なくとも有し、
    前記塗工液(外)を調製するためのカーボン分散液(外)中のカーボンブラックと、前記塗工液(内)を調製するためのカーボン分散液(内)中のカーボンブラックとは同じ材料であり、
    前記塗工液(外)を調製するためのカーボン分散液(外)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)は、前記塗工液(内)を調製するためのカーボン分散液(内)のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)よりも小さく、
    前記塗工液(内)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率は、前記塗工液(外)中の全固形分量に対するカーボンブラックの占める質量比率と同じであることを特徴とする中間転写ベルトの製造方法。
  2. 前記カーボン分散液(外)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)に対する前記カーボン分散液(内)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)の比率(Mv内)/(Mv外)が1.2以上であることを特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルトの製造方法。
  3. 前記カーボン分散液(外)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv外)に対する前記カーボン分散液(内)中のカーボンブラックの体積平均粒径(Mv内)の比率(Mv内)/(Mv外)が1.4以上であることを特徴とする請求項2に記載の中間転写ベルトの製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の中間転写ベルトの製造方法によって製造されたことを特徴とする中間転写ベルト。
  5. ベルト外周側表面から測定した500V印加時の表面抵抗率ρs外(Ω/□)の常用対数値をLog(ρs外)とし、ベルト内周側表面から測定した500V印加表面抵抗率の表面抵抗率ρs外(Ω/□)の常用対数値をLog(ρs内)としたとき、Log(ρs)−Log(ρs内)が0.25より大きいことを特徴とする請求項4に記載の中間転写ベルト。
  6. 像担持体上に順次形成される複数のカラートナー現像画像を中間転写ベルト上に順次重ね合わせて一次転写部と、該一次転写画像を被記録媒体に一括して二次転写部を少なくとも有する画像形成装置であって、前記中間転写ベルトが請求項4又は5に記載の中間転写ベルトであることを特徴とする画像形成装置。
  7. 使用するトナーの円形度が0.95〜0.98であることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 使用するトナーの体積平均粒径が4μm〜8μmであることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 使用するトナーの体積平均粒径が4μm〜5.2μmであることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記中間転写ベルトの表面に潤滑剤を塗布する固形潤滑剤塗布装置を備えることを特徴とする請求項8又は9に記載の画像形成装置。
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