JP2016002968A - 4輪駆動車のクラッチ制御装置 - Google Patents

4輪駆動車のクラッチ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】噛み合いクラッチの締結要求時、主駆動輪がスリップ状態である場合に音振性能を向上させて、4輪駆動状態へ遷移すること。【解決手段】左右後輪19,20への駆動力伝達系に、ドグクラッチ8と電制カップリング16を設けた。この4輪駆動車のクラッチ制御装置において、ドグクラッチ8の締結/解放制御と電制カップリング16の締結/解放制御を行う4WDコントロールユニット34は、解放状態のドグクラッチ8に対し締結要求があると、先に電制カップリング16の締結制御を行い、電制カップリング16の締結制御中にドグクラッチ8のクラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtを監視し、クラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下になると、ドグクラッチ8の噛み合い締結を開始し、エンジンコントロールモジュール31は、その増減勾配ΔN/dtが減少から増加へ移行したと判定されると、エンジントルクを低下するエンジントルクダウン制御を開始する。【選択図】図5

Description

本発明は、副駆動輪への駆動力伝達系に、噛み合いクラッチと摩擦クラッチを備えた4輪駆動車のクラッチ制御装置に関する。
従来、後輪への駆動力伝達系に、噛み合いクラッチと摩擦クラッチを備えた前輪駆動ベースの4輪駆動車が知られている(例えば、特許文献1参照)。この4輪駆動車では、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切り替え時には、摩擦クラッチを締結した後、噛み合いクラッチを締結する。又、4輪駆動モードから2輪駆動モードへの切り替え時には、摩擦クラッチを解放した後、噛み合いクラッチを解放する。
特開2010−254058号公報
しかしながら、従来装置にあっては、2輪駆動モードから4輪駆動モードへの切り替え時、摩擦クラッチを締結し、噛み合いクラッチに差回転がある噛み合い待ち状態で差回転が無くなると、噛み合いクラッチを押し込み締結していた。このため、主駆動輪がスリップ状態であるとき、差回転を小さくできる量が車両状態によって限定されてしまい、噛み合いクラッチを締結できないことがある、という問題があった。又、主駆動輪がスリップ状態であるとき、クラッチ差回転のある状態で噛み合いクラッチを強制的に締結しようとすると、音振性能を満足する適切な差回転を判断するのが難しい、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、噛み合いクラッチの締結要求時、主駆動輪がスリップ状態である場合に音振性能を向上させて、4輪駆動状態へ遷移することができる4輪駆動車のクラッチ制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の4輪駆動車のクラッチ制御装置は、左右前輪と左右後輪のうち、一方を駆動源に接続される主駆動輪とし、他方を前記駆動源にクラッチを介して接続される副駆動輪とし、前記主駆動輪から前記副駆動輪への駆動分岐位置と、前記駆動分岐位置よりも下流位置とのうち、一方の位置に噛み合いクラッチを設け、他方の位置に駆動力配分摩擦クラッチを設けた。
この4輪駆動車のクラッチ制御装置において、前記噛み合いクラッチの締結/解放制御と前記駆動力配分摩擦クラッチの締結/解放制御を行うクラッチ制御手段と、前記駆動源の駆動源トルクを制御する駆動源トルク制御手段と、を設けた。
前記クラッチ制御手段は、解放状態の前記噛み合いクラッチに対し締結要求があると、先に前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御を行い、前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御中に前記噛み合いクラッチのクラッチ差回転の増減勾配を監視し、クラッチ差回転が回転同期判定閾値以下になると、前記噛み合いクラッチの噛み合い締結を開始する。
前記駆動源トルク制御手段は、前記クラッチ差回転の増減勾配が減少から増加へ移行したと判定されると、前記駆動源トルクを低下するトルクダウン制御を開始する。
ここで、駆動分岐位置よりも下流位置とは、駆動分岐位置から副駆動輪に向かう駆動力伝達経路上で駆動分岐位置よりも副駆動輪側の位置をいう。
よって、解放状態の噛み合いクラッチに対し締結要求があると、クラッチ制御手段により、先に駆動力配分摩擦クラッチの締結制御が行われる。クラッチ制御手段により、この駆動力配分摩擦クラッチの締結制御中に噛み合いクラッチのクラッチ差回転の増減勾配が監視され、このクラッチ差回転が回転同期判定閾値以下になると、噛み合いクラッチの噛み合い締結が開始される。そのクラッチ差回転の増減勾配が減少から増加へ移行したと判定されると、駆動源トルク制御手段により、駆動源トルクを低下するトルクダウン制御が開始される。
すなわち、駆動力配分摩擦クラッチが締結制御されると、噛み合いクラッチの出力側回転数が上昇するため、噛み合いクラッチのクラッチ差回転は時間の経過と共に減少し、主駆動輪が非スリップ状態のときは、クラッチ差回転が回転同期判定閾値以下まで減少する。しかし、主駆動輪がスリップ状態のときは、時間の経過と共に減少していたクラッチ差回転がある差回転になると限界になり、その後、クラッチ差回転は増加へ移行し、時間の経過と共にクラッチ差回転が拡大する。一方、噛み合いクラッチを締結するときは、クラッチ差回転は小さいほど(クラッチ差回転が無いほど)、音振性能は良くなる。
これに対し、クラッチ差回転の増減勾配に着目し、クラッチ差回転の増減勾配が減少から増加へ移行したと判定、すなわち、主駆動輪がスリップ状態と判定されると、トルクダウン制御が開始される。つまり、主駆動輪がスリップ状態になると、トルクダウン制御により駆動源トルクを低下させ、スリップを低下させて、クラッチ差回転の増減勾配を増加から減少に移行させる。言い換えれば、クラッチ差回転を減少させる。このため、主駆動輪がスリップ状態になっても、クラッチ差回転を非スリップ状態と同様に回転同期判定閾値以下まで減少させてから、噛み合いクラッチが締結される。
この結果、噛み合いクラッチの締結要求時、主駆動輪がスリップ状態である場合に音振性能を向上させて、4輪駆動状態へ遷移することができる。
実施例1のクラッチ制御装置が適用された前輪駆動ベースの4輪駆動車の駆動系構成を示す駆動系構成図である。 実施例1のクラッチ制御装置が適用された前輪駆動ベースの4輪駆動車の制御系構成を示す制御系構成図である。 実施例1の「オートモード」が選択されたときのクラッチ制御で用いられる車速とアクセル開度に応じた駆動モード切り替えマップを示す基本マップ図である。 実施例1の「オートモード」が選択されたときのクラッチ制御による駆動モード(ディスコネクト2輪駆動モード・スタンバイ2輪駆動モード・コネクト4輪駆動モード)の切り替え遷移を示す駆動モード遷移図である。 実施例1のエンジンコントロールモジュール及び4WDコントロールユニットにて実行されるクラッチ制御処理の流れを示すフローチャートである。 ドグクラッチに対し締結要求があったときのアクセル開度(ACC)・エンジントルク・クラッチ差回転ΔN・ΔN増減勾配・主駆動輪と副駆動輪との車輪速差である駆動輪ΔN・エンジントルクダウン制御中/制御終了・ドグクラッチ解放/締結状態の各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明の4輪駆動車のクラッチ制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実
施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における前輪駆動ベースの4輪駆動車(4輪駆動車の一例)のクラッチ制御装置の構成を、「4輪駆動車の駆動系構成」、「4輪駆動車の制御系構成」、「駆動モード切り替え構成」、「クラッチ制御構成」に分けて説明する。
[4輪駆動車の駆動系構成]
図1は、クラッチ制御装置が適用された前輪駆動ベースの4輪駆動車の駆動系構成を示す。以下、図1に基づき、4輪駆動車の駆動系構成を説明する。
前記4輪駆動車の前輪駆動系は、図1に示すように、横置きエンジン1(駆動源、ENG)と、変速機2と、フロントデファレンシャル3と、左前輪ドライブシャフト4と、右前輪ドライブシャフト5と、左前輪6(主駆動輪)と、右前輪7(主駆動輪)と、を備えている。すなわち、横置きエンジン1及び変速機2を経過した駆動力は、フロントデファレンシャル3を介して左右前輪ドライブシャフト4,5に伝達され、差動を許容しながら左右前輪6,7を常時駆動する。
前記4輪駆動車の後輪駆動系は、図1に示すように、ドグクラッチ8(噛み合いクラッチ、D/C)と、ベベルギア9と、出力ピニオン10と、後輪出力軸11と、プロペラシャフト12と、を備えている。そして、ドライブピニオン13と、リングギア14と、リアデファレンシャル15と、電制カップリング16(駆動力配分摩擦クラッチ)と、左後輪ドライブシャフト17と、右後輪ドライブシャフト18と、左後輪19(副駆動輪)と、右後輪20(副駆動輪)と、を備えている。なお、図1中、21は自在継手である。
すなわち、ドグクラッチ8と電制カップリング16を共に解放する2輪駆動モード(=ディスコネクト2輪駆動モード)を選択することが可能な駆動系構成としている。このドグクラッチ8と電制カップリング16を解放することにより、ドグクラッチ8より下流側の駆動系回転(プロペラシャフト12等の回転)が停止することで、フリクション損失やオイル攪拌損失などが抑えられ、燃費向上が達成される。
前記ドグクラッチ8は、左右前輪6,7から左右後輪19,20への駆動分岐位置に設けられ、クラッチ解放により左右後輪19,20への駆動力伝達系を、左右前輪6,7への駆動力伝達系から切り離す噛み合いクラッチである。ドグクラッチ8の入力側噛み合い部材は、フロントデファレンシャル3のデフケースに連結され、ドグクラッチ8の出力側噛み合い部材は、ベベルギア9に連結されている。このドグクラッチ8とベベルギア9と出力ピニオン10と後輪出力軸11の一部は、フロントデフハウジング22の隣接位置に固定されたトランスファケース23に内蔵されている。このドグクラッチ8としては、例えば、一対の噛み合い部材のうち一方を固定部材とし他方を可動部材とし、固定部材と可動部材との間に締結方向に付勢するバネを設け、可動部材の外周にソレノイドピンと嵌合可能なネジ溝が形成されたものを用いる。ドグクラッチ8の解放時は、ネジ溝に対しソレノイドピンを突出させて嵌合すると、可動部材が回転しながら解放方向にストロークし、ストローク量が所定量を超えると噛み合い締結を解放する。一方、ドグクラッチ8の締結時は、ネジ溝に対するソレノイドピンの嵌合を解除すると、バネ付勢力により固定部材に向かって可動部材が締結方向にストロークし、両者の歯部が噛み合って締結する。
前記電制カップリング16は、ドグクラッチ8が設けられた駆動分岐位置よりも下流位置に設けられ、クラッチ締結容量に応じて横置きエンジン1からの駆動力の一部を左右後輪19,20へ配分する駆動力配分摩擦クラッチである。電制カップリング16の入力側クラッチプレートは、リアデファレンシャル15の左サイドギアに連結され、出力側クラッチプレートは、左後輪ドライブシャフト17に連結されている。この電制カップリング16は、リアデフハウジング24の隣接位置に固定されたカップリングケース25に内蔵されている。この電制カップリング16としては、例えば、入力側と出力側のプレートを交互に複数配置した多板摩擦クラッチと、対向するカム面を有する固定カムピストン及び可動カムピストンと、対向するカム面間に介装されたカム部材と、を有するものを用いる。電制カップリング16の締結時は、可動カムピストンを電動モータにより回転させると、ピストン間隔を拡大するカム作用により可動カムピストンが回転角に応じてクラッチ締結方向にストロークし、多板摩擦クラッチの摩擦締結力を増すことで行う。電制カップリング16の解放時は、可動カムピストンを電動モータにより締結方向とは逆方向に回転させると、ピストン間隔を縮小するカム作用により可動カムピストンが回転角に応じてクラッチ解放方向にストロークし、多板摩擦クラッチの摩擦締結力を減じることで行う。
[4輪駆動車の制御系構成]
図2は、クラッチ制御装置が適用された前輪駆動ベースの4輪駆動車の制御系構成を示す。以下、図2に基づき、4輪駆動車の制御系構成を説明する。
前記4輪駆動車の制御系は、図2に示すように、エンジンコントロールモジュール31と、変速機コントロールモジュール32と、ABSアクチュエータコントロールユニット33と、4WDコントロールユニット34と、を備えている。
前記エンジンコントロールモジュール31は、横置きエンジン1の制御ディバイスであり、エンジン回転数センサ35やアクセル開度センサ36等からの検出信号を入力する。このエンジンコントロールモジュール31からは、情報交換が互いに可能なCAN通信線37を介して4WDコントロールユニット34に対し、エンジン回転数情報やアクセル開度情報(ACC情報)が入力される。このエンジンコントロールモジュール31は、4WDコントロールユニット34から目標エンジントルク指令を入力する。エンジンコントロールモジュール31は、目標エンジントルク指令に基づき、エンジン動作点(Ne:エンジン回転数, Te:エンジン出力トルク)を制御する指令を、横置きエンジン1のスロットルバルブアクチュエータ等へ出力する。
前記変速機コントロールモジュール32は、変速機2の制御ディバイスであり、変速機入力回転数センサ38や変速機出力回転数センサ39等からの検出信号を入力する。この変速機コントロールモジュール32からは、CAN通信線37を介して4WDコントロールユニット34に対し、ギアレシオ情報(ギア比情報)が入力される。
前記ABSアクチュエータコントロールユニット33は、各輪のブレーキ液圧を制御するABSアクチュエータの制御ディバイスであり、ヨーレートセンサ40や横Gセンサ41や前後Gセンサ42や車輪速センサ43,44,45,46等からの検出信号を入力する。このABSアクチュエータコントロールユニット33からは、CAN通信線37を介して4WDコントロールユニット34に対し、ヨーレート情報や横G情報や前後G情報や各輪の車輪速情報が入力される。なお、上記情報以外に、ステアリング舵角センサ47から舵角情報が、CAN通信線37を介して4WDコントロールユニット34に対し入力される。また、左右後輪速情報の平均値を車速情報(VSP情報)とする。
前記4WDコントロールユニット34は、ドグクラッチ8と電制カップリング16の締結/解放制御ディバイスであり、各種入力情報に基づいて演算処理を行う。そして、ドグクラッチアクチュエータ48(ソレノイド)と電制カップリングアクチュエータ49(電動モータ)に駆動制御指令を出力する。また、エンジンコントロールモジュール31へ目標エンジントルク指令を出力する。ここで、CAN通信線37以外からの入力情報源として、駆動モード選択スイッチ50、ブレーキ操作の有無を検出するブレーキスイッチ51、リングギア回転数センサ52、ドグクラッチストロークセンサ53、モータ回転角度センサ54等を有する。
前記駆動モード選択スイッチ50は、「2WDモード」と「ロックモード」と「オートモード」をドライバーが切り替え選択するスイッチである。「2WDモード」が選択されると、ドグクラッチ8と電制カップリング16を解放した前輪駆動の2WD状態が維持される。「ロックモード」が選択されると、ドグクラッチ8と電制カップリング16を締結した完全4WD状態が維持される。さらに、「オートモード」が選択されると、車両状態(車速VSP、アクセル開度ACC)に応じてドグクラッチ8と電制カップリング16の締結/解放が自動制御される。ここで、「オートモード」には、「エコオートモード」と「スポーツオートモード」の選択肢があり、ドグクラッチ8を締結し、電制カップリング16を解放する「スタンバイ2輪駆動モード」が選択肢により異なる。つまり、「エコオートモード」の選択時には、電制カップリング16を完全解放状態にして待機するが、「スポーツオートモード」の選択時には、電制カップリング16を締結直前の解放状態にして待機する。
前記リングギア回転数センサ52は、ドグクラッチ8の出力回転数情報を取得するためのセンサであり、リングギア回転数検出値に、リア側ギア比とフロント側ギア比を演算に考慮することで、ドグクラッチ8の出力回転数を演算する。なお、ドグクラッチ8の入力回転数情報は、左車輪速センサ43からの左前輪速と、右車輪速センサ44からの右前輪速と、の平均値演算により取得する。
[駆動モード切り替え構成]
図3は、「オートモード」が選択されたときのクラッチ制御で用いられる車速VSPとアクセル開度ACCに応じた駆動モード切り替えマップを示し、図4は、駆動モード(ディスコネクト2輪駆動モード・スタンバイ2輪駆動モード・コネクト4輪駆動モード)の切り替え遷移を示す。以下、図3及び図4に基づき、駆動モード切り替え構成を説明する。
前記駆動モード切り替えマップは、図3に示すように、車速VSPとアクセル開度ACCに応じて、ディスコネクト2輪駆動モード(Disconnect)と、スタンバイ2輪駆動モード(Stand-by)と、コネクト4輪駆動モード(Connect)と、を分けた設定としている。この3つの駆動モードは、アクセル開度ゼロで設定車速VSP0の基点aから車速VSPの上昇に比例してアクセル開度ACCが上昇する領域区分線Aと、領域区分線Aとの交点bから高車速側に引いた一定アクセル開度ACC0の領域区分線Bと、により分けている。
前記ディスコネクト2輪駆動モード(Disconnect)は、アクセル開度ACCが設定開度ACC0以下であって、アクセル開度ACCがゼロの車速軸線と領域区分線Aと領域区分線Bにより囲まれる高車速領域に設定している。すなわち、アクセル開度ACCが設定開度ACC0以下であるため、駆動スリップによる左右前輪6,7と左右後輪19,20の差回転発生頻度が極めて小さいと共に、駆動スリップが発生してもスリップが緩増する4WD要求の低い領域に設定している。
前記スタンバイ2輪駆動モード(Stand-by)は、アクセル開度ACCが設定開度ACC0を超えていて、領域区分線Aと領域区分線Bにより規定される高車速領域に設定している。つまり、車速VSPが高車速域であるため、4WD要求が低いものの、アクセル開度ACCが設定開度ACC0を超えているため、駆動スリップにより左右前輪6,7と左右後輪19,20の差回転が発生すると、スリップが急増する可能性が高い領域に設定している。
前記コネクト4輪駆動モード(Connect)は、車速VSPがゼロのアクセル開度軸線と、アクセル開度ACCがゼロの車速軸線と、領域区分線Aと、により囲まれる低車速領域に設定している。つまり、発進時や車速VSPが低いもののアクセル開度ACCが高い高負荷走行等のように、4WD要求が高い領域に設定している。
前記ディスコネクト2輪駆動モード(Disconnect)が選択されると、図4の枠線C内に示すように、ドグクラッチ8と電制カップリング16が共に解放された2WD走行(Disconnect)になる。このディスコネクト2輪駆動モードでは、基本的に左右前輪6,7にのみ駆動力を伝達しての前輪駆動の2WD走行(Disconnect)が維持される。しかし、前輪駆動の2WD走行中に左右前輪6,7に駆動スリップが発生し、駆動スリップ量(=前後輪の差回転量)が閾値を超えると、電制カップリング16を摩擦締結する。その後、回転同期状態が判定されるとドグクラッチ8を噛み合い締結し、左右後輪19,20に駆動力を配分することで、駆動スリップを抑える前後輪の差回転制御が行われる。
前記スタンバイ2輪駆動モード(Stand-by)が選択されると、図4の枠線D内に示すように、ドグクラッチ8を締結し電制カップリング16を解放する2WD走行(Stand-by)になる。このスタンバイ2輪駆動モードでは、基本的に左右前輪6,7にのみ駆動力を伝達する前輪駆動の2WD走行(Stand-by)が維持される。しかし、前輪駆動の2WD走行中に左右前輪6,7に駆動スリップが発生し、駆動スリップ量(=前後輪の差回転量)が閾値を超えると、予めドグクラッチ8が噛み合い締結されているため、電制カップリング16の摩擦締結のみを行う。この電制カップリング16の摩擦締結により、応答良く左右後輪19,20に駆動力を配分することで、駆動スリップを抑える前後輪の差回転制御が行われる。
前記コネクト4輪駆動モード(Connect)が選択されると、図4の枠線E内に示すように、ドグクラッチ8と電制カップリング16が共に締結された4WD走行(Connect)になる。このコネクト4輪駆動モード(Connect)では、基本的に左右前輪6,7と左右後輪19,20に対して路面状況に合わせた最適の駆動力配分(例えば、発進時制御やアクセル開度対応制御や車速対応制御等)とする駆動力配分制御が行われる。但し、4WD走行中に、ステアリング舵角センサ47やヨーレートセンサ40や横Gセンサ41や前後Gセンサ42からの情報により、車両の旋回状態が判断されると、電制カップリング16の締結容量を低下させてタイトコーナーブレーキング現象を抑える制御が行われる。
前記2WD走行(Disconnect)と2WD走行(Stand-by)と4WD走行(Connect)の切り替え遷移は、車速VSPとアクセル開度ACCにより決まる動作点が、図3に示す領域区分線Aや領域区分線Bを横切るときに出力される駆動モードの切り替え要求により行われる。各駆動モードの切り替え遷移速度については、4WD要求に応える駆動モードへの遷移速度を、燃費要求に応えるディスコネクト2輪駆動モードへの遷移速度よりも優先するように決めている。
すなわち、2WD走行(Disconnect)→2WD走行(Stand-by)の切り替え遷移速度(図4の矢印F)を速くし、2WD走行(Stand-by)→2WD走行(Disconnect)の切り替え遷移速度(図4の矢印G)を遅くしている。同様に、2WD走行(Disconnect)→4WD走行(Connect)の切り替え遷移速度(図4の矢印H)を速くし、4WD走行(Connect)→2WD走行(Disconnect)の切り替え遷移速度(図4の矢印I)を遅くしている。これに対し、2WD走行(Stand-by)→4WD走行(Connect)の切り替え遷移速度(図4の矢印J)と、4WD走行(Connect)→2WD走行(Stand-by)の切り替え遷移速度(図4の矢印K)は、同じ速い速度にしている。
[クラッチ制御構成]
図5は、エンジンコントロールモジュール31及び4WDコントロールユニット34にて実行されるクラッチ制御処理流れを示す(駆動源トルク制御手段、クラッチ制御手段)。以下、エンジントルク制御処理とクラッチ制御処理構成をあらわす図5の各ステップについて説明する。このフローチャートは、「オートモード」の選択時であり、かつ、駆動モードとして、ドグクラッチ8と電制カップリング16が共に解放されている「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているときに開始される。
ステップS1では、ドグクラッチ8に対し締結要求があるか否かを判断する。YES(締結要求有り)の場合はステップS2へ進み、NO(締結要求無し)の場合はエンドへ進む。
ここで、ドグクラッチ8に対し締結要求が出されるのは、「ディスコネクト2輪駆動モード」の選択時、「コネクト4輪駆動モード」又は「スタンバイ2輪駆動モード」へのモード遷移と判定されたときである。
ステップS2では、ステップS1での締結要求有りとの判断、或いは、ステップS6でのΔN>αであるとの判断、或いは、ステップS7でのエンジントルクダウン制御開始に続き、電制カップリング16のカップリングアクチュエータ49に対し締結指令を出力し、ステップS3へ進む。
ここで、カップリングアクチュエータ49に対する締結指令は、短時間にて電制カップリング16が完全締結状態となる急勾配指令とする。
ステップS3では、ステップS2での電制カップリング16の締結指令出力に続き、ドグクラッチ8の差回転であるクラッチ差回転ΔNを演算し、ステップS4へ進む。
ここで、クラッチ差回転ΔNは、ドグクラッチ8の入力回転数(左右前輪速平均値)から出力回転数(リングギア回転数検出値に基づく演算値)を差し引くことで演算される。なお、出力回転数は、電制カップリング16を介してドグクラッチ8に回転が伝達される側の回転数であり、入力回転数は、電制カップリング16を介さずにドグクラッチ8に回転が伝達される側の回転数である。
ステップS4では、ステップS3でのクラッチ差回転ΔNの演算に続き、クラッチ差回転ΔNの時間微分処理をすることで、クラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtを演算し、ステップS5へ進む。
ステップS5では、ステップS4での増減勾配ΔN/dtの演算に続き、増減勾配ΔN/dtが、減少→増加へ移行したか否かを判断する。YES(ΔN/dtが減少→増加である)の場合はステップS7へ進み、NO(ΔN/dtが減少→増加ではない)の場合はステップS6へ進む。
ステップS6では、ステップS5でのクラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtが減少→増加ではないとの判断に続き、クラッチ差回転ΔNが、回転同期判定閾値α以下であるか否かを判断する。YES(ΔN≦α)の場合はステップS8へ進み、NO(ΔN>α)の場合はステップS2へ戻る。
ここで、回転同期判定閾値αは、ドグクラッチ8の噛み合い締結が可能な回転同期状態を判定するクラッチ差回転値であり、固定値で与えても良いし、車速VSP等に応じた可変値で与えても良い。
ステップS7では、ステップS6でのΔN/dtが減少→増加であるとの判断に続き、エンジンコントロールモジュール31を介して、スロットルバルブアクチュエータ等に対し、横置きエンジン1のエンジントルクを低下するエンジントルクダウン制御(トルクダウン制御)を開始する指令を出力し、ステップS2へ戻る。
ここで、エンジントルクダウン制御は、「ΔN/dtが減少→増加」が「ΔN/dtが増加→減少」になるようにエンジントルクを低下する制御を行う。
ステップS8では、ステップS6でのΔN≦αであるとの判断、或いは、ステップS9でのクラッチ締結未完了であるとの判断に続き、ドグクラッチアクチュエータ48に対し締結指令を出力し、ステップS9へ進む。
ステップS9では、ステップS8でのドグクラッチ8の締結指令出力に続き、ドグクラッチ8が噛み合い締結を完了したか否かを判断する。YES(クラッチ締結完了)の場合はステップS10へ進み、NO(クラッチ締結未完了)の場合はステップS8へ戻る。
ここで、ドグクラッチ8が噛み合い締結を完了したか否かの判断は、ドグクラッチストロークセンサ53からのストローク情報に基づいて行う。
ステップS10では、ステップS8でのクラッチ締結完了であるとの判断に続き、エンジンコントロールモジュール31を介して、スロットルバルブアクチュエータ等に対し、ステップS7で開始したエンジントルクダウン制御を終了する指令を出力し、ステップS11へ進む。ただし、エンジントルクダウン制御を行っていなければ、このステップS10は実行されずに通過し、ステップS11へ進む。
ステップS11では、ステップS10でのエンジントルクダウン制御終了に続き、コネクト4輪駆動モードへの遷移であるか否かを判断する。YES(コネクト4輪駆動モードへの遷移)の場合はエンドへ進み、NO(スタンバイ2輪駆動モードへの遷移)の場合はステップS12へ進む。
ステップS12では、ステップS11でのスタンバイ2輪駆動モードへの遷移であるとの判断に続き、電制カップリング16のカップリングアクチュエータ49に対し解放指令を出力し、エンドへ進む。
ここで、「オートモード」のうち、「エコオートモード」の選択時には、電制カップリング16を完全解放する指令とし、「スポーツオートモード」の選択時には、電制カップリング16を締結直前の解放状態を保つ指令とする。
次に、作用を説明する。
実施例1の4輪駆動車のクラッチ制御装置における作用を、「ドグクラッチの締結制御作用」、「エンジントルクダウン制御によるドグクラッチの同期作用」、「ドグクラッチ締結制御での他の特徴作用」に分けて説明する。
[ドグクラッチの締結制御作用]
まず、図5のフローチャートに基づき、ドグクラッチ8の締結制御処理動作の流れを説明する。例えば、「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているコースト走行中、アクセル踏み込み操作を行ったことで、動作点が図3のL点からM点へ移動したとき、領域区分線Aを横切るタイミングでドグクラッチ8に対し締結要求が出される。又は、動作点が図3のP点からQ点へ移動したとき、領域区分線Bを横切るタイミングでドグクラッチ8に対し締結要求が出される。
ドグクラッチ8に対し締結要求が出されると、図5のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5へと進む。ステップS2では、ドグクラッチ8の締結要求があると、直ちに電制カップリング16のカップリングアクチュエータ49に対し締結指令が出力される。ステップS3では、ドグクラッチ8の差回転であるクラッチ差回転ΔNが演算され、ステップS4では、クラッチ差回転ΔNの時間微分処理によりクラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtが演算される。ステップS5では、増減勾配ΔN/dtが、減少→増加へ移行したか否かが判断される。
そして、ステップS5での増減勾配の減少→増加移行条件が成立すると、図5のフローチャートにおいて、ステップS5からステップS7→ステップS2〜ステップS6へ進み、ステップS7ではエンジントルクダウン制御が開始される。
また、ステップS5での増減勾配の減少→増加移行条件が成立しないと、図5のフローチャートにおいて、ステップS5からステップS6へ進む。ステップS6では、クラッチ差回転ΔNが、回転同期判定閾値α以下であるか否かが判断される。
しかし、電制カップリング16の締結開始前は、ドグクラッチ8の出力側回転が停止しているため、クラッチ差回転ΔNが最大であり、電制カップリング16の締結開始域ではドグクラッチ8の出力側回転の上昇に伴いクラッチ差回転ΔNが減少する。このため、電制カップリング16の締結開始から少しの間は、ステップS6での回転同期判定条件が成立しない。よって、ステップS6の条件が成立するまでは、図5のフローチャートにおいて、ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6へと進む流れが繰り返される。
また、ステップS6での回転同期判定条件が成立すると、図5のフローチャートにおいて、ステップS6からステップS8→ステップS9へと進み、ステップS8では、ドグクラッチアクチュエータ48に対し締結指令が出力される。次のステップS9では、ドグクラッチ8が噛み合い締結を完了したか否かが判断され、クラッチ締結未完了と判断されている間は、ステップS8→ステップS9へと進む流れが繰り返される。
そして、ステップS9にてドグクラッチ8が噛み合い締結を完了したと判断されると、ステップS9からステップS10→ステップS11へ進み、ステップS10では、ステップS7で開始したエンジントルクダウン制御を終了し、ステップS11へ進む。ただし、エンジントルクダウン制御を行っていなければ、このステップS10は実行されずに通過し、ステップS11へ進む。ステップS11では、「コネクト4輪駆動モード」への遷移か否かが判断される。「コネクト4輪駆動モード」への遷移と判断された場合は電制カップリング16の締結を維持したままでエンドへ進む。一方、「スタンバイ2輪駆動モード」への遷移と判断された場合はステップS12へ進み、ステップS12では、電制カップリング16のカップリングアクチュエータ49に対し解放指令が出力され、エンドへ進む。なお、「エコオートモード」の選択時には、電制カップリング16を完全解放する指令とされ、「スポーツオートモード」の選択時には、電制カップリング16を締結直前の解放状態を保つ指令とされる。
次に、図6のタイムチャートに基づき、増減勾配の減少→増加移行条件が成立するときのドグクラッチ8の締結制御作用を説明する。
時刻t1にてアクセル開度ACCが立ち上がり、ドグクラッチ8に対し締結要求が出されると、電制カップリング16の締結制御を開始する。そして、時刻t1から僅かに遅れたタイミングにてエンジントルクとカップリング伝達トルクが立ち上がりを開始する。また、電制カップリング16の締結によりクラッチ差回転ΔNが低下を開始し、ΔN増減勾配が減少勾配へ移行する。
時刻t1から時刻t2の間において、時刻t1から時刻t1と時刻t2の中間まで、エンジントルクがアクセル開度ACCに応じたトルクまで立ち上がり、カップリング伝達トルクが徐々に立ち上がる。そして、クラッチ差回転ΔNが電制カップリング16の締結容量増大に応じて低下する。
そして、時刻t1と時刻t2の中間から時刻t2の間で、クラッチ差回転ΔNが増加を開始し、ΔN増減勾配が減少勾配から増加勾配へと移行する。これと同時に、駆動輪ΔNが上昇している。すなわち、「ディスコネクト2輪駆動モード」の選択中に左右前輪6,7がスリップ状態であることを示している。つまり、ΔN増減勾配により、左右前輪6,7がスリップ状態であると判定される。
時刻t2になり、ΔN増減勾配が減少勾配から増加勾配へと移行することにより、増減勾配の減少→増加移行条件が成立するので、エンジントルクダウン制御が開始される。これにより、エンジントルクが低下を開始する。そして、クラッチ差回転ΔNが再び低下を開始し、ΔN増減勾配が増加勾配から減少勾配へ移行する。
時刻t2から時刻t3の間は、エンジントルクが低下して、ドグクラッチ8の入力回転(スリップ)が低下し、電制カップリング16のカップリング伝達トルクの増大に応じて、ドグクラッチ8の出力回転が上昇するので、クラッチ差回転ΔNが、ゼロ差回転に向かって減少する。これにより、駆動輪ΔNも低下する。
時刻t3になり、回転同期判定条件が成立すると、解放されていたドグクラッチ8が噛み合い締結を開始する。
時刻t3から時刻t4の間は、ドグクラッチ8の噛み合い締結により、ΔN増減勾配の減少勾配からゼロ勾配へ移行する。
時刻t4になり、ドグクラッチ8の噛み合い締結が完了した後、エンジントルクダウン制御を終了する。これにより、アクセル開度ACCに応じて、エンジントルクが増加を開始する。
このように、「ディスコネクト2輪駆動モード」の選択中にアクセル踏み込み操作が行われ、左右前輪6,7がスリップ状態になっても、クラッチ差回転ΔNを回転同期判定閾値α以下に減少させてから、ドグクラッチ8が締結される。この結果、左右前輪6,7がスリップ状態になっても、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「コネクト4輪駆動モード」への駆動モード遷移、或いは、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」への駆動モード遷移が、確実に実行される。
[エンジントルクダウン制御によるドグクラッチの同期作用]
ドグクラッチ8は、クラッチ差回転の有無に関係なく締結できる駆動力配分摩擦クラッチとは異なり、クラッチ入出力回転を同期状態にして噛み合わせる噛み合いクラッチである。このため、ドグクラッチ8が解放されている「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているとき、ドグクラッチ8の締結要求があると、先にドグクラッチ8の入出力回転が同期回転状態になったか否かを判定し、クラッチ締結を開始する必要がある。
従来から行われていた噛み合いクラッチの入出力回転が同期回転状態になったか否かの判定は、特開2010−254058号公報に示唆されているように、クラッチ差回転が無くなること(クラッチ差回転=0)で判定していた。このため、下記の課題がある。
(a) 主駆動輪がスリップ状態であるとき、差回転を小さくできる量が車両状態によって限定されてしまい、噛み合いクラッチを締結できないことがある。すなわち、左右前輪のタイヤが滑る路面では、プロペラシャフトを同期回転して噛み合いクラッチのクラッチ差回転を減少させていっても、さらにタイヤが滑るため、クラッチ差回転の減少はある値から減少しなくなる。
(b) 主駆動輪がスリップ状態であるとき、クラッチ差回転のある状態で噛み合いクラッチを強制的に締結しようとすると、音振性能を満足する適切な差回転を判断するのが難しい。すなわち、クラッチ差回転を監視していても、クラッチ差回転が最小となるポイントを過ぎたタイミングでないと判断できない。
これに対し、実施例1では、解放状態のドグクラッチ8に対し締結要求があると、先に電制カップリング16の締結制御を行う。この電制カップリング16の締結制御中にドグクラッチ8のクラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtを監視し、クラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下になると、ドグクラッチ8の噛み合い締結を開始する構成とした。また、そのクラッチ差回転ΔNの増減勾配が減少から増加へ移行したと判定されると(図5のステップS5、図6の時刻t1から時刻t2の間)、エンジントルクを低下するエンジントルクダウン制御を開始する(図5のステップS7、図6の時刻t2)構成とした。
すなわち、電制カップリング16が締結制御されると、停止していたプロペラシャフト12が回転し、ドグクラッチ8の出力側回転数が上昇するため、ドグクラッチ8のクラッチ差回転ΔNは、時間の経過と共に減少する。このとき、左右前輪6,7が非スリップ状態であり前輪タイヤが滑らない場合は、クラッチ差回転ΔN(=タイヤ回転数−プロペラシャフト回転数)が回転同期判定閾値α以下(例えば、ゼロ)まで減少する。
しかし、電制カップリング16の締結制御中に、左右前輪6,7がスリップ状態になり前輪タイヤが滑る場合は、図6に示すように、時刻t1から時間の経過と共に減少していたクラッチ差回転ΔNが、時刻t1と時刻t2の中間から増加する。すなわち、時刻t1から時刻t2の中間から、スリップによるタイヤ回転(クラッチ入力回転)の上昇により、時間の経過と共にクラッチ差回転ΔNが拡大する。
一方、ドグクラッチ8を締結するときは、クラッチ差回転ΔNは小さいほど(クラッチ差回転ΔNが無いほど)、音振性能は良くなる。
これに対し、クラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtに着目し、クラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtが減少勾配(減少)から増加勾配(増加)へ移行したと判定(図5のステップS5、図6の時刻t1から時刻t2の間)、すなわち、左右前輪6,7がスリップ状態と判定されると、エンジントルクダウン制御(図5のステップS7、図6の時刻t2)が開始される。つまり、左右前輪6,7がスリップ状態になると、エンジントルクダウン制御(図5のステップS7、図6の時刻t2)によりエンジントルクを低下させ、スリップを低下させて、クラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtを増加勾配から減少勾配に移行させる。言い換えれば、クラッチ差回転ΔNを減少させる。このため、左右前輪6,7がスリップ状態になっても、クラッチ差回転ΔNを非スリップ状態と同様に回転同期判定閾値α以下まで減少させてから、ドグクラッチ8が締結される(図6の時刻t3)。
この結果、ドグクラッチ8の締結要求時、左右前輪6,7がスリップ状態である場合に音振性能を向上させて、4輪駆動状態へ遷移することができる。同様に音振性能を向上させて、スタンバイ2輪駆動モード状態へ遷移することもできる(ステップS5のステップS12)。
加えて、「ディスコネクト2輪駆動モード」の選択中に左右前輪6,7がスリップ状態になっても、エンジントルクダウン制御を行うことにより、このような制御を行わずクラッチ差回転が無くなるまで噛み合いクラッチを締結しない場合よりも、2輪駆動状態から4輪駆動状態への遷移時間を短縮することができる。同様にスタンバイ2輪駆動モード状態への遷移時間を短縮することができる。
しかも、「ディスコネクト2輪駆動モード」の選択中に、左右前輪6,7のスリップを低下させてから、2輪駆動状態から4輪駆動状態へ遷移するので、運転者がアクセルを操作しなくても、その2輪駆動モードの選択中に、左右前輪6,7のスリップを低下させる。このため、2輪駆動状態から4輪駆動状態への遷移時間を安定させることができると共に、確実に4輪駆動状態へ遷移することができる。同様に2輪駆動状態からスタンバイ2輪駆動モード状態への遷移時間を安定させることができると共に、確実にスタンバイ2輪駆動モード状態へ遷移することができる。
さらに、エンジントルクダウン制御により、クラッチ差回転ΔNを減少させるので、左右前輪6,7がスリップ状態になっても、クラッチ差回転ΔNの回転差を吸収する部品が不要である。
[ドグクラッチ締結制御での他の特徴作用]
実施例1では、ドグクラッチ8の噛み合い締結が完了したことが判定されると(図5のステップS9のYES、図6の時刻t1から時刻t2の間)、エンジントルクダウン制御を終了する(図5のステップS10、図6の時刻t3)構成とした。
したがって、クラッチ締結完了後、エンジントルクダウン制御を行っていたエンジントルクを、運転者の要求に応じたエンジントルクに制御することができる。
実施例1では、4輪駆動車の駆動モードとして、「ディスコネクト2輪駆動モード」と「スタンバイ2輪駆動モード」と「コネクト4輪駆動モード」と、を有し、車両状態に応じて駆動モードの切り替え制御を行う。そして、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、又は、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「コネクト4輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、ドグクラッチ8の締結要求を出力する構成とした。
ドグクラッチ8に対し締結要求があるとき、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替えるときと「コネクト4輪駆動モード」へ切り替えるときとでは、締結制御(若しくは結果)が異なる。すなわち、「コネクト4輪駆動モード」への切り替えは、2輪駆動状態から4輪駆動状態に切り替える駆動モードの切り替えである。一方、「スタンバイ2輪駆動モード」への切り替えは、2輪駆動状態から2輪駆動状態というように2輪駆動状態を維持したままでの駆動モードの切り替えであるため、運転者に極力違和感を与えることなく行いたいという要求がある。
これに対し、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替えるとき、クラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下となるタイミングにてドグクラッチ8の締結が開始される。
したがって、「ディスコネクト2輪駆動モード」から噛み合いクラッチの噛み合い締結を経由して「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替えるとき、運転者に極力違和感を与えることなく行いたいという要求に応えることができる。
実施例1では、ドグクラッチ8は、左右前輪6,7への駆動分岐位置に設けたベベルギア9と出力ピニオン10より上流位置に配置した。そして、電制カップリング16は、ベベルギア9及び出力ピニオン10から後輪出力軸11、プロペラシャフト12及びドライブピニオン13、リングギア14、リアデファレンシャル15を経由した左後輪19への左後輪ドライブシャフト17の位置に配置する構成とした。
この構成により、「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているとき、ベベルギア9、出力ピニオン10、後輪出力軸11、プロペラシャフト12、ドライブピニオン13、リングギア14、リアデファレンシャル15のデフケースの回転が停止する。
したがって、「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているとき、ドグクラッチ8から電制カップリング16までの駆動系回転が停止する作用を示し、フリクション損失やオイル攪拌損失などが有効に抑えられ、燃費向上を達成することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の4輪駆動車のクラッチ制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 左右前輪6,7と左右後輪19,20のうち、一方を駆動源(横置きエンジン1)に接続される主駆動輪とし、他方を駆動源(横置きエンジン1)にクラッチを介して接続される副駆動輪とし、
主駆動輪(左右前輪6,7)から副駆動輪(左右後輪19,20)への駆動分岐位置と、駆動分岐位置よりも下流位置とのうち、一方の位置に噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)を設け、他方の位置に駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)を設けた4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の締結/解放制御と駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)の締結/解放制御を行うクラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図5)と、
駆動源(横置きエンジン1)の駆動源トルク(エンジントルク)を制御する駆動源トルク制御手段(エンジンコントロールモジュール31、図5)と、を設け、
クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図5)は、解放状態の噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)に対し締結要求があると、先に駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)の締結制御を行い、駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)の締結制御中に噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)のクラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtを監視し、クラッチ差回転ΔNが回転同期判定閾値α以下になると、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の噛み合い締結を開始し(図5)、
駆動源トルク制御手段(エンジンコントロールモジュール31、図5)は、クラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtが減少(減少勾配)から増加(増加勾配)へ移行したと判定されると、駆動源トルク(エンジントルク)を低下するトルクダウン制御(エンジントルクダウン制御)を開始する(図5)。
このため、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の締結要求時、主駆動輪(左右前輪6,7)がスリップ状態である場合に音振性能を向上させて、4輪駆動状態へ遷移することができる。
(2) 駆動源トルク制御手段(エンジンコントロールモジュール31、図5)は、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の噛み合い締結が完了したことが判定されると、トルクダウン制御(エンジントルクダウン制御)を終了する(図5)。
このため、(1)の効果に加え、クラッチ締結完了後、エンジントルクダウン制御を行っていたエンジントルクを、運転者の要求に応じたエンジントルクに制御することができる。
(3) 4輪駆動車の駆動モードとして、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)と駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)を解放する「ディスコネクト2輪駆動モード」と、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)を締結し駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)を解放する「スタンバイ2輪駆動モード」と、噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)と駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)を締結する「コネクト4輪駆動モード」と、を有し、車両状態(車速VSP、アクセル開度ACC)に応じて駆動モードの切り替え制御を行う駆動モード切替制御手段(4WDコントロールユニット34)を備え、
駆動モード切替制御手段(4WDコントロールユニット34)は、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、又は、「ディスコネクト2輪駆動モード」から「コネクト4輪駆動モード」へ切り替え遷移するとき、クラッチ制御手段(4WDコントロールユニット34、図5)に対して噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の締結要求を出力する(図3、図4)。
このため、(1)又は(2)の効果に加え、「ディスコネクト2輪駆動モード」から噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)の噛み合い締結を経由して「スタンバイ2輪駆動モード」へ切り替えるとき、運転者に極力違和感を与えることなく行いたいという要求に応えることができる。
(4) 噛み合いクラッチ(ドグクラッチ8)は、副駆動輪(左右後輪19,20)への駆動分岐位置に設けたトランスファギア(ベベルギア9、出力ピニオン10)より上流位置に配置し、
駆動力配分摩擦クラッチ(電制カップリング16)は、トランスファギア(ベベルギア9、出力ピニオン10)からプロペラシャフト12及びデファレンシャル(リアデファレンシャル15)を経由した副駆動輪(左後輪19)へのドライブシャフト(左後輪ドライブシャフト17)の位置に配置した(図1)。
このため、(3)の効果に加え、「ディスコネクト2輪駆動モード」が選択されているとき、フリクション損失やオイル攪拌損失などが有効に抑えられ、燃費向上を達成することができる。
以上、本発明の4輪駆動車のクラッチ制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、4輪駆動車の駆動モードとして、「ディスコネクト2輪駆動モード」と「スタンバイ2輪駆動モード」と「コネクト4輪駆動モード」を有する例を示した。しかしながら、4輪駆動車の駆動モードとしては、「スタンバイ2輪駆動モード」が無く、「ディスコネクト2輪駆動モード」と「コネクト4輪駆動モード」を有する例であっても良い。
実施例1では、噛み合いクラッチとして、ベベルギア9及び出力ピニオン10の上流位置にドグクラッチ8を配置する例を示した。しかしながら、噛み合いクラッチとしては、ベベルギア及び出力ピニオンによるトランスファギアの下流位置であって、プロペラシャフトの上流位置にドグクラッチを配置する例であっても良い。
実施例1では、駆動力配分摩擦クラッチとして、左後輪ドライブシャフト17の途中位置に電制カップリング16を配置する例を示した。しかしながら、駆動力配分摩擦クラッチとしては、右後輪ドライブシャフトの途中位置に電制カップリングを配置する例であっても良いし、リアデファレンシャルの入力位置に電制カップリングを配置する例であっても良い。
実施例1では、駆動分岐位置にドグクラッチ8を設け、駆動分岐位置よりも下流位置に電制カップリング16を設ける例を示した。しかしながら、駆動分岐位置に電制カップリング16を設け、駆動分岐位置よりも下流位置にドグクラッチ8を設ける例であっても良い。
実施例1では、駆動源トルクを低下するトルクダウン制御の対象となる駆動源を、横置きエンジン1とする例を示した。しかしながら、横置きエンジン1に限らず、横置きではないエンジンのエンジントルクを低下させる例であっても良い。また、電気自動車のようにモータのみを駆動源とする場合、モータのモータトルクを低下させる例であっても良い。さらに、ハイブリッド車のようにエンジンとモータの両方を駆動源とする場合、エンジンとモータの両方または一方のトルクを低下させる例であっても良い。要するに、駆動源の駆動源トルクを低下させて、クラッチ差回転ΔNの増減勾配ΔN/dtを増加勾配から減少勾配に移行させることができる駆動源をトルクダウン制御の対象とすれば良い。
実施例1では、本発明のクラッチ制御装置を、駆動源としてエンジンが搭載された前輪駆動ベースの4輪駆動車(4WDエンジン車)に適用する例を示した。しかしながら、本発明のクラッチ制御装置は、主駆動輪を左右後輪とする後輪駆動ベースの4輪駆動車に対しても適用することができる。又、4WDエンジン車以外に駆動源としてエンジンとモータが搭載された4WDハイブリッド車、駆動源としてモータが搭載された4WD電気自動車に対しても勿論適用することができる。
1 横置きエンジン(駆動源、ENG)
2 変速機
3 フロントデファレンシャル
4 左前輪ドライブシャフト
5 右前輪ドライブシャフト
6 左前輪(主駆動輪)
7 右前輪(主駆動輪)
8 ドグクラッチ(噛み合いクラッチ、D/C)
9 ベベルギア(トランスファギア)
10 出力ピニオン(トランスファギア)
11 後輪出力軸
12 プロペラシャフト
13 ドライブピニオン
14 リングギア
15 リアデファレンシャル
16 電制カップリング(駆動力配分摩擦クラッチ)
17 左後輪ドライブシャフト(ドライブシャフト)
18 右後輪ドライブシャフト
19 左後輪(副駆動輪)
20 右後輪(副駆動輪)
31 エンジンコントロールモジュール(駆動源トルク制御手段)
32 変速機コントロールモジュール
33 ABSアクチュエータコントロールユニット
34 4WDコントロールユニット(クラッチ制御手段、駆動モード切替制御手段)

Claims (4)

  1. 左右前輪と左右後輪のうち、一方を駆動源に接続される主駆動輪とし、他方を前記駆動源にクラッチを介して接続される副駆動輪とし、
    前記主駆動輪から前記副駆動輪への駆動分岐位置と、前記駆動分岐位置よりも下流位置とのうち、一方の位置に噛み合いクラッチを設け、他方の位置に駆動力配分摩擦クラッチを設けた4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
    前記噛み合いクラッチの締結/解放制御と前記駆動力配分摩擦クラッチの締結/解放制御を行うクラッチ制御手段と、
    前記駆動源の駆動源トルクを制御する駆動源トルク制御手段と、を設け、
    前記クラッチ制御手段は、解放状態の前記噛み合いクラッチに対し締結要求があると、先に前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御を行い、前記駆動力配分摩擦クラッチの締結制御中に前記噛み合いクラッチのクラッチ差回転の増減勾配を監視し、クラッチ差回転が回転同期判定閾値以下になると、前記噛み合いクラッチの噛み合い締結を開始し、
    前記駆動源トルク制御手段は、前記クラッチ差回転の増減勾配が減少から増加へ移行したと判定されると、前記駆動源トルクを低下するトルクダウン制御を開始する
    ことを特徴とする4輪駆動車のクラッチ制御装置。
  2. 請求項1に記載された4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
    前記駆動源トルク制御手段は、前記噛み合いクラッチの噛み合い締結が完了したことが判定されると、前記トルクダウン制御を終了する
    ことを特徴とする4輪駆動車のクラッチ制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載された4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
    前記4輪駆動車の駆動モードとして、前記噛み合いクラッチと前記駆動力配分摩擦クラッチを解放するディスコネクト2輪駆動モードと、前記噛み合いクラッチを締結し前記駆動力配分摩擦クラッチを解放するスタンバイ2輪駆動モードと、前記噛み合いクラッチと前記駆動力配分摩擦クラッチを締結するコネクト4輪駆動モードと、を有し、車両状態に応じて前記駆動モードの切り替え制御を行う駆動モード切替制御手段を備え、
    前記駆動モード切替制御手段は、前記ディスコネクト2輪駆動モードから前記スタンバイ2輪駆動モードへ切り替え遷移するとき、又は、前記ディスコネクト2輪駆動モードから前記コネクト4輪駆動モードへ切り替え遷移するとき、前記クラッチ制御手段に対して前記噛み合いクラッチの締結要求を出力する
    ことを特徴とする4輪駆動車のクラッチ制御装置。
  4. 請求項3に記載された4輪駆動車のクラッチ制御装置において、
    前記噛み合いクラッチは、前記副駆動輪への駆動分岐位置に設けたトランスファギアより上流位置に配置し、
    前記駆動力配分摩擦クラッチは、前記トランスファギアからプロペラシャフト及びデファレンシャルを経由した前記副駆動輪へのドライブシャフトの位置に配置した
    ことを特徴とする4輪駆動車のクラッチ制御装置。
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CN109693670A (zh) * 2017-10-24 2019-04-30 上海汽车集团股份有限公司 一种车辆离合器滑磨起步的控制方法、装置及系统

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