JP2016002250A - サニタリールーム - Google Patents
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Abstract
Description
また、この種のサニタリールームにおいては、図7に示すように、洋式便器Tの両側にアームレスト部110を有するサイドサポート100が設けられていることが多い。
すなわち、サイドサポート100によって洋式便器を利用する利用者(以下、「利用者」とのみ記す)の体の横方向(着座した状態の左右方向)への倒れを防止するとともに、アームレスト部110に肘を掛けて、用便時に安定した姿勢を保つことができるようにしている。
すなわち、サイドサポート100を跳ね上げ姿勢にすれば、介助者が利用者を介助しながら、洋式便器Tの横方向から便座への腰掛け動作あるいは立ち上り動作をさせやすくしたり、介助者が利用者の洗浄等の介助作業をしやすくするようにしている。
図7中、200は背凭れ、300はシャワー・洗面装置、400は壁面固定手摺り、500はドアである。
すなわち、このサポート部材600は、サイドサポート610がステンレス鋼管や樹脂被覆鋼管がU字に曲げられて形成されていて、洋式便器Tの両側を挟むように支持部620を介してサニタリールームの壁面にサイドサポート610の2本の水平部611,612が上下に並ぶように壁面に固定され、上段の水平部611がアームレスト部となっている。
しかし、上記高さでは、車椅子を用いず、立位で洋式便器にアプローチできる利用者にとっては、アプローチする際にサポート装置のサイドサポートを手摺り代わりに掴もうとした場合、低すぎて却ってバランスを崩し転倒するおそれがある。
すなわち、洋式便器に着座したときに、手摺り部が邪魔にならず、スムーズに腕をアームレスト部に支持させることができる。アームレスト部の突出長さは、50mm以上であれば、特に限定されないが、70mm程度が好ましい。また、あまり突出しすぎると、上手摺り部が洋式便器から離れすぎて、アプローチしにくくなるおそれがある、あるいは、アームレスト部が洋式便器側に近づきすぎて利用者を圧迫するおそれがあるため、100mm以下が好ましい。
なお、水平投影とは、鉛直方向から正投影することを意味する。
アームレスト部材としては、特に限定されないが、たとえば、軟質の発泡ウレタン樹脂や、金属や硬質プラスチックの表面をエラストマー等の弾性材料で被覆したものが挙げられる。
すなわち、背凭れ部を設けることによって、サイドサポートによって利用者の側方への倒れを防止することができるだけでなく、利用者が背凭れ部に背中を支持させた状態で着座することができ、より安定した状態で着座できる。
さらに、背凭れ部本体としては、特に限定されないが、たとえば、軟質の発泡ウレタン樹脂や、金属や硬質プラスチックの表面をエラストマー等の弾性材料で被覆したものが挙げられる。
すなわち、手摺り専用使用位置まで回動しておけば、手摺り部が壁に近くなり、利用者本人が、壁に設けられた別の手摺りや壁を伝いつつ、手摺り部を持って立位状態で安全に洋式便器の側方までアプローチしやすくなる。
しかも、アプローチ可能な空間を使用すれば、洋式便器の両側から介助者が利用者を容易にサポートすることができるとともに、2人の介助者が同時に両側からサポートできて、一人では介助できないような重度の障害をもつ利用者も、洋式便器へ安全に着座および車椅子等に乗り移りを行わせることができる。
すなわち、上記構成にすれば、前倒れ防止部材を装着することで、利用者が背凭れや便器の水槽等に背中を受けさせず、前傾姿勢になる場合も安定した状態で姿勢を保持させることができる。そして、前傾姿勢に保持することでよりよく排泄を促すことができる。また、姿勢を安定保持しにくい介護度の高い利用者もより安全である。
すなわち、在来工法に比べ、短期間で施工可能であるとともに、施工が容易で防水信頼性が高い。
そして、前倒れ防止部材が不要な利用者の場合、取り外しておけば、邪魔にならない。
そして、手摺り部が、座高が高い利用者等のアームレスト部としても用いることができる。
図1は、本発明にかかるサニタリールームの第1の実施の形態をあらわしている。
周壁2は、ドア21と、ドア21に対面する後方壁22と、ドア21の一側方向の第1側方壁23とのコーナーが切り欠かれた形状の斜め壁24と、ドア21の他側方向の第2側方壁25を備えた平面視5角形をしている。
また、サニタリールームA内には、洋式便器Tと、サポート装置3a、シャワー・洗面装置4、手摺り5a〜5dが設けられている。
そして、洋式便器Tは、その後方壁22側が斜め壁24に向うように配置され、前後方向が後方壁22およびドア21に対して45度に傾いた状態に設置されている。
アプローチ用空間Sは、後述する、サイドサポート6aがサイドサポート位置にあるときに、介助者が入り込んで、洋式便器Tを使用する利用者の介助作業を行える広さになっている。
また、1対のサイドサポート6aは、それぞれサイドサポート本体61と、アームレスト部材62と、支柱取り付け筒部63とを備えている。
また、上側水平部61aと下側水平部61bは、反湾曲連結部側の他端が、支柱取り付け筒部63の側方壁に溶接固定されている。
すなわち、支柱取り付け筒部63の中心軸方向から投影すると、上側水平部61aと下側水平部61bが完全に重なるように支柱取り付け筒部63に固定されている。
アームレスト部材62は、ウレタン樹脂発泡体で形成され、サイドサポート本体61に比べクッション性に富んでいるとともに、図1に示すように、水平投影したとき、その洋式便器T側端縁の上側水平部61aの洋式便器T側の端縁より突出幅wが50mm以上となるように突出して投影される。
一方の支持部材7aは、支柱部71の中心軸が鉛直となるように、壁面固着部72が後方壁22の斜め壁近傍に固定されている。
他方の支持部材7aは、支柱部71の中心軸が鉛直となるように、壁面固着部72が第1側方壁23の斜め壁近傍に固定されている。
なお、サイドサポート本体61は、洋式便器着座時使用位置aと、第1手摺り専用使用位置b、あるいは、第2手摺り専用使用位置cで上方に押し上げられると、回動ロックが解除されて、その状態で水平方向に押す(あるいは引く)と押した方向(あるいは引いた方向)に回動し、洋式便器着座時使用位置a、第1手摺り専用使用位置b、あるいは、第2手摺り専用使用位置cまで回動すると、自重で回動ロック状態となるようにされている。
背凭れ部8aは、フレーム部80と背凭れ本体81とを備えている。
フレーム部80は、手で掴んで体位を保持しやすい太さである25mm〜40mm(特に好ましくは30mm〜35mm)で形成され、支柱部71間を連結するように設けられている。
背凭れ本体81は、アームレスト部材62と同様の発泡ウレタン樹脂で形成されていて、その上端部がフレーム部80に固定されている。
また、床からの高さH1が700〜800mmの位置に手摺り部となる上側水平部61aを備えているので、洋式便器Tの利用者が立位で上側水平部61aを持ちながら洋式便器Tに安全にアプローチしやすい。
しかも、水平投影したとき、アームレスト部材62の洋式便器T側端縁が上側水平部61aの洋式便器T側の端縁より50mm以上洋式便器T側に突出して投影されるようになっているので、利用者の腕の上げ下げに上側水平部61aが邪魔にならない。
特に、サイドサポート6aが第2手摺り専用位置cにある場合、手摺り5a(5b,5c,5d)を用いるとともに、周壁2伝いに洋式便器Tにアプローチすることができるため、より安全性が高い。
さらに、アプローチ用空間Sを備えているので、アプローチ用空間Sを使用すれば、洋式便器Tの両側から介助者が歩行困難な利用者を容易にサポートすることができるとともに、2人の介助者が同時に両側からサポートできて、一人では介助できないような重度の障害をもつ利用者も、洋式便器Tへ安全に着座および車椅子等に乗り移りを行わせることができる。
そして、上方へ押し上げるだけでロックが解除できるので、回動操作を容易に行える。
さらに、フレーム部80が、手で掴んで体位を保持しやすい太さである25mm〜40mm(特に好ましくは30mm〜35mm)で形成され、支柱部71間を連結するように設けられているので、フレーム部80も手摺りとして用いることができ、利用者が立位によりサニタリールーム内を移動する際に安全性を高くすることができる。
図3および図4に示すように、このサニタリールームBは、サポート装置3bの支持部材7bが後方壁22に固定されるプレート状をした壁面固定部73と、この壁面固定部73の上端から上側支持部74が突設され、壁面固定部73の下端から下側支持部75が突設されている。
また、サイドサポート6bのサイドサポート本体64は、上側水平部64aが下側水平部64bのより洋式便器Tから離れた位置から延出するように、反湾曲連結部側が支柱取り付け筒部63が固定されている。
そして、アームレスト部材62の下側水平部64bから洋式便器T側への突出を短くした以外は、第1の実施の形態のサニタリールームと同様になっている。
したがって、第1の実施の形態と同様の構成部分は同じ符号を付している。なお、図3,4中、64cは湾曲連結部である。
また、上記のように、水平投影したとき、サイドサポート本体64の下側水平部64bが上側水平部64aに対し洋式便器T側にずれるように投影されるように設けられているので、第1の実施の形態より、アームレスト部材62の下側水平部64bから洋式便器T側への突出長さを短くすることができる。
すなわち、より軟質なクッション性に富み使用感に優れた材料でアームレスト部材62を作製することができる。
図5に示すように、このサニタリールームCは、前倒れ防止部材9を備えている。
前倒れ防止部材9は、図6に示すように、部材本体91と、第1係合部92と、第2係合部93と、クッション材94とを備えている。
一方、第2係合部93は、図6(a)に示すように、サイドサーポート6aへの装着状態において、下方に開口93aが向く略C字形の略筒状をしている。そして、第2係合部93は、開口93aを下側水平部61bに臨ませ、下側水平部61b方向に押し込むと弾性変形しつつ下側水平部61bが内部に入り込んで係合状態となるように形成されている。
また、上記装着工程を逆転させれば、容易に取り外すことができる。
なお、上記以外は、第1の実施の形態と同様になっているので、第1の実施の形態と同様の構成部分は同じ符号を付している。
そして、前倒れ防止部材9が不要な利用者の場合、取り外しておけば、邪魔にならない。
また、洋式便器を後方壁の幅方向の中央部に配置し、洋式便器の両側にアプローチ用空間を設け、サイドサポートを両方後方壁に沿うように90度回動可能に設けるようにしても構わない。
S アプローチ用空間
T 洋式便器
a 洋式便器着座時使用位置
b 第1手摺り専用使用位置
c 第2手摺り専用使用位置
w 突出幅
1 防水パン
2 周壁
21 ドア
22 後方壁
23 第1側方壁
24 斜め壁
25 第2側方壁
3a,3b サポート装置
4 シャワー・洗面装置
5a〜5d 手摺り
6a サイドサポート
61、64 サイドサポート本体
62 アームレスト部材(アームレスト部)
63 支柱取り付け筒部
61a 上側水平部(手摺り部)
61b 下側水平部
61c 湾曲連結部
64a 上側水平部
64b 下側水平部
64c 湾曲連結部
66 受け金具
7a, 7b 支持部材
71 支柱部
72 壁面固着部
73 壁面固定部
74 上側支持部
75 下側支持部
8a 背凭れ部
80 フレーム部
81 背凭れ本体
9 前倒れ防止部材
91 部材本体
92 第1係合部
92a 開口
93 第2係合部
93a 開口
94 クッション材
Claims (4)
- アームレスト部を有するサイドサポートを、洋式便器の両側に配置したサニタリールームであって、
前記サイドサポートは、手で掴んで体位を保持しやすい太さの2本の水平部と、この水平部の一端同士を湾曲して連結する湾曲連結部を有する略U字形部材からなるサポート本体を有し、
このサポート本体が、U字の両水平部を上下方向に配置した状態で支持部材を介してサニタリールームの壁又は床に支持されているとともに、
上段の水平部が手摺り部、下段の水平部がアームレスト部となっていて、
床から前記アームレスト部の上面までの高さが550〜650mm、床から前記手摺り部
の上面までの高さが700〜800mmとなっていることを特徴とするサニタリールーム。 - アームレスト部を有するサイドサポートを、洋式便器の両側に配置したサニタリールームであって、
前記サイドサポートは、手で掴んで体位を保持しやすい太さの2本の水平部と、この水平部の一端同士を湾曲して連結する湾曲連結部を有する略U字形部材からなるサポート本体を有し、
このサポート本体が、U字の両水平部を上下方向に配置した状態で支持部材を介してサニタリールームの壁又は床に支持されているとともに、
上段の水平部が手摺り部となり、サポート本体より軟質の材料からなるアームレスト部材が、下段の水平部に取り付けられてアームレスト部が形成されていて、
洋式便器に着座した利用者の前方で、2つのサイドサポートを連結し、着座した利用者の前倒れを防止する前倒れ防止部材をサイドサポートに着脱自在に備えていることを特徴とするサニタリールーム。 - 水平投影したとき、アームレスト部の洋式便器側の端縁が、手摺り部の洋式便器側の端縁より洋式便器側に50mm以上突出して投影される請求項1または請求項2に記載のサニタリールーム。
- 洋式便器が、洋式便器の幅方向の両側で、サイドサポートとサニタリールームの壁面との間に、洋式便器の側方からアプローチ可能な空間を形成するように設けられ、
前記サイドサポートが、洋式便器着座時使用位置と、洋式便器から壁面側に回動した手摺り専用使用位置とを選択可能に支持部材を介して水平方向に回動可能に支持されている請求項1〜請求項3のいずれかに記載のサニタリールーム。
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