以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについて重複する説明は省略する。
◇遊技機の全体構成◇
図1は、本実施形態における遊技機1の一例を示す正面図である。この遊技機1は、遊技者の指示操作により打ち出された遊技球が各種入賞装置に設けられた入賞口に入球すると賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。また遊技機1は、遊技者による指示操作によって打ち出される遊技球が所定領域に入球することを条件として遊技者にとって有利な遊技状態へと移行させるか否かを判定するように構成され、しかも遊技の興趣性を高めるために所定条件下で所定領域に遊技球が入球し易くなるように補助する補助遊技を行うようにした遊技機である。以下、このような本実施形態の遊技機1について詳しく説明する。
図1に示すように、遊技機1は、ホール(店舗)の島設備などに固定される遊技機本体1aを有し、その遊技機本体1aの正面側に、透明ガラス板2が嵌め込まれた前枠扉3を有している。そして遊技機本体1aは、前枠扉3の内側に遊技球を転動させる遊技盤10を備えている。
前枠扉3は遊技機本体1aの左端部において回動可能に軸支されており、遊技機本体1aの前面側を開閉可能な構成である。透明ガラス板2は、前枠扉3が遊技機本体1aの前面側を閉鎖した状態で、遊技機本体1aの内側に取り付けられる遊技盤10を視認可能にするためのものである。また前枠扉3の下部中央には、正面側に張り出した棚状の球貯留部4が設けられる。この球貯留部4の上面には、遊技者が操作可能な操作ボタン6が設けられると共に、遊技盤10に打ち出すための遊技球を貯留しておくための貯留皿が設けられる。また前枠扉3は、球貯留部4の右下部に、遊技者が遊技球を発射させるために時計回り方向に回転操作可能なハンドルレバー5を備えている。さらに前枠扉3は、透明ガラス板2の周囲を取り囲むように配置された枠ランプ9を備えると共に、透明ガラス板2の上方に位置する枠ランプ9の左右両側には遊技の進行に伴って各種演出用の音響出力を行うスピーカー8を備えている。
遊技盤10は、前枠扉3が閉じられた状態のとき、その盤面と、前枠扉3に嵌め込まれた透明ガラス板2との間に遊技球が転動可能な遊技領域を形成する。遊技者によってハンドルレバー5が操作されると、その操作角度に応じた打球力で遊技球が遊技領域の左上部に打ち出され、その後、遊技球が遊技領域を転動しながら流下する。そして遊技球が遊技盤10に設けられた各種入賞口に入賞すると、遊技機1は、球貯留部4の貯留皿に対して賞球を払い出す。
遊技盤10の中央には、遊技の進行に伴って各種演出を行うためのセンター役物11が設けられる。このセンター役物11には、遊技盤10のほぼ中央に位置するように配置されたカラー液晶ディスプレイなどの画像表示器12が設けられる。この画像表示器12は、遊技機1において遊技演出が行われるときに主たる演出用の画像を表示する第1画像表示器である。またセンター役物11は、画像表示器12の上部に可動役物14を備えている。可動役物14は、遊技機1において所定の演出が行われるときに動作可能な役物(ギミック)である。この可動役物14は、表面側に例えば「ABC」の文字やその他様々な装飾が施されており、その内側にそれぞれ異なる色で発光する複数のLEDを内蔵している。つまり、可動役物14は、「ABC」の文字などの装飾部などを様々な色で発光させることが可能な盤面ランプ14aを備えた構成である。さらにセンター役物11は、画像表示器12の下部に、画像表示器12よりも表示画面サイズの小さいサブ表示器13を備えている。サブ表示器13は、例えば画像表示器12と同様、カラー液晶ディスプレイなどで構成される第2画像表示器である。このサブ表示器13は、遊技機1において遊技演出が行われるとき、画像表示器12で表示される演出用の画像と関連する副次的な演出画像を表示したり、或いは、画像表示器12で表示される演出用の画像とは関連しない独立した演出画像を表示したりする。またサブ表示器13は、画像表示器12に代わって主たる演出用の画像を表示することもできる。
また遊技盤10は、センター役物11の周囲に、多数の釘や風車などの他、第1始動口15、第2始動口16、第1大入賞口17、第2大入賞口18、スルーゲート20及びアウト口21といった公知の部材を備えている。またこの他にも、遊技盤10には、図示を省略する普通入賞口なども設けられる。さらに、遊技盤10は、遊技球が転動する遊技領域の外側における盤面左下部に、特別図柄の変動表示を行って特別遊技判定(大当たり判定)の判定結果に応じた特別図柄を表示したり、第1始動口15及び第2始動口16に遊技球が入賞したことによる保留数を表示したり、或いは、スルーゲート20を遊技球が通過したことによる普通図柄の抽選結果を表示したりするための図柄表示器22を備えている。
図1に示す遊技盤10では、スルーゲート20がセンター役物11の右側に設けられている。このスルーゲート20は、遊技機1において普通図柄抽選が行われる条件となるゲートであり、遊技球がこのゲートを通過すると遊技機1において普通図柄抽選が行われる。
第1始動口15はセンター役物11の下方位置に設けられており、第2始動口16はその第1始動口15の右側に設けられている。ここで、第1始動口15に入賞する可能性が比較的高い遊技球は、遊技盤10に打ち出される遊技球が矢印F1で示すようにセンター役物11の左側を転動していく遊技球である。つまり、矢印F2で示すようにセンター役物11の右側を転動していく遊技球は第1始動口15に入賞する可能性が極めて低くなるように第1始動口15が設けられている。また第2始動口16に入賞する可能性が比較的高い遊技球は、遊技盤10に打ち出される遊技球が矢印F2で示すようにセンター役物11の右側を転動していく遊技球である。つまり、矢印F1で示すようにセンター役物11の左側を転動していく遊技球は第2始動口16に入賞する可能性が極めて低くなるように第2始動口16が設けられている。
第1始動口15および第2始動口16のそれぞれは、所定球数の賞球を払い出すための入賞口であると共に、遊技機1において遊技者に有利な特別遊技を行うか否かの特別遊技判定(大当たり判定)が行われる条件となる入賞口である。これら始動口15,16に入賞した遊技球が図示を省略する始動検知領域を通過して始動条件が成立すると、遊技機1において特別遊技判定が行われる。遊技機1において特別遊技判定が行われると、図柄表示器22において特別図柄の変動表示が開始されると共に、センター役物11などにおいてもその特別遊技判定の結果に応じた演出が開始される。例えば画像表示器12では、3つの装飾図柄12a,12b,12cを上下方向或いは左右方向に変動させる図柄変動演出が開始される。そして特別図柄の変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、図柄表示器22における特別図柄の変動表示及びセンター役物11における図柄変動演出が終了し、遊技者に対して特別遊技判定の結果が表示される。このとき表示される特別遊技判定の結果が大当たりなどの所定の当たりに当選したことを示すものであれば、遊技機1はその後、遊技者にとって有利な特別遊技を開始する。
尚、図柄表示器22は、遊技盤10の隅に配置されており、遊技者にとって視認し難い位置に設けられると共に、特別図柄の変動表示が終了して特別遊技判定の結果を表示するときには大当たりなどの当たりであるか否かを遊技者にとって判別し難い表示態様で表示する。これに対し、画像表示器12などは、特別遊技判定の結果が大当たりなどの当たりであるか否かを遊技者が判別し易い表示態様で表示する。それ故、遊技者は、特別遊技判定の結果などを、主にセンター役物11などで行われる図柄変動演出の結果などによって認識する。そして遊技者は、センター役物11で行われる様々な演出を視認しながら遊技を進行させるようになる。
第2始動口16は、その左右両側に羽根状に左右方向へ開閉する電動チューリップ16aを備えている。電動チューリップ16aは、第2始動口16への遊技球の入賞を補助する補助部材である。すなわち、電動チューリップ16aは、左右方向へ開いた開放状態のとき、第2始動口16の近傍位置に転動してくる遊技球が第2始動口16へ入賞し易くなるように補助する。これに対し、電動チューリップ16aが第2始動口16の左右両側を閉じた閉鎖状態のときには、第2始動口16への入賞を補助する補助機能が作用しないため、遊技球は第2始動口16に入賞し難い状態となる。このような電動チューリップ16aは、スルーゲート20を遊技球が通過することにより行われる普通図柄抽選に当選することによって、そのときの遊技状態に応じた開放時間が設定され、閉鎖状態から開放状態へと所定回数駆動される。
第1大入賞口17は、遊技盤10において第2始動口16のさらに右側に設けられている。この第1大入賞口17は、遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態とに駆動される第1可変入賞装置であり、通常は閉鎖状態となっている。そして遊技機1において第1始動口15又は第2始動口16に遊技球が入賞したことによって行われる特別遊技判定で所定の当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められたラウンドにおいて、第1大入賞口17が開放状態に駆動され、遊技球が第1大入賞口17に入賞可能な状態となる。第1大入賞口17が開放すると、所定時間が経過するまでの間、又は、所定数の入賞がカウントされるまでの間、その開放状態が継続する。したがって、第1大入賞口17が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入賞させることが可能であり、それによって遊技者は賞球を獲得することができる。そして開放状態に駆動された第1大入賞口17は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。
ただし、第1大入賞口17が開放されるラウンドにおいて、第1大入賞口17の開放状態が維持される開放時間は、特別遊技判定において当選した当たりの種別に応じて定められ、例えば30秒程度の比較的長い時間に設定されるラウンド(ロング開放ラウンド)と、0.2秒程度の極めて短い時間に設定されるラウンド(ショート開放ラウンド)との2種類がある。そのため、遊技者が多くの賞球を獲得し得るラウンドはロング開放ラウンドであり、ショート開放ラウンドの場合は開放中の第1大入賞口17に遊技球を入賞させることが困難であり賞球を獲得することが難しい。
また第2大入賞口18は、センター役物11の右側に設けられている。この第2大入賞口18もまた、遊技球が入賞可能な開放状態と、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態とに駆動される第2可変入賞装置であり、通常は閉鎖状態となっている。そして遊技機1において第1始動口15又は第2始動口16に遊技球が入賞したことを条件として行われる特別遊技判定で所定の当たりに当選すると、その後に開始される特別遊技の予め定められたラウンドにおいて、第2大入賞口18が開放状態に駆動され、遊技球が第2大入賞口18に入賞可能な状態となる。第2大入賞口18が開放すると、所定時間が経過するまでの間、又は、所定数の入賞がカウントされるまでの間、その開放状態が継続する。したがって、第2大入賞口18が開放状態になると、所定時間が経過するまでの間に、遊技球を所定数まで入賞させることが可能であり、それによって遊技者は賞球を獲得することができる。そして開放状態に駆動された第2大入賞口18は、所定時間が経過した時点又は所定数の入賞がカウントされた時点で閉鎖状態に戻る。尚、第2大入賞口18に入賞した遊技球はセンター役物11に設けられた入賞検知口19を通って遊技盤10の背面側へと排出される。
第2大入賞口18が開放されるラウンドにおいて、第2大入賞口18の開放状態が維持される開放時間も、第1大入賞口17と同様、例えば30秒程度の比較的長い時間に設定されるラウンド(ロング開放ラウンド)と、0.2秒程度の極めて短い時間に設定されるラウンド(ショート開放ラウンド)との2種類がある。遊技者が多くの賞球を獲得し得るラウンドはロング開放ラウンドであり、ショート開放ラウンドの場合は開放中の第2大入賞口18に遊技球を入賞させることが困難であり賞球を獲得することが難しい。
特別遊技では、上記のような第1大入賞口17及び第2大入賞口18のいずれかを択一的に開放状態へ駆動するラウンド遊技が所定回数(所定ラウンド数)実行される。そのため、第1大入賞口17及び第2大入賞口18が同時に開放状態となることはない。そして第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放するラウンド遊技が複数回行われる特別遊技は、遊技者に対して通常よりも多くの賞球を獲得することができる機会を付与する遊技であるため、遊技者にとって特別有利な遊技状態(特別遊技状態)となる。
ただし、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放するラウンド遊技が複数回行われる場合であっても、それら複数回の全てがショート開放ラウンドとなることもある。全ラウンドがショート開放ラウンドとなる場合、遊技者はその特別遊技中に賞球を獲得することが実質的に困難である。そのため、そのような特別遊技が行われる場合には、例えば特別遊技の終了後の遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態へと移行させることにより、遊技者に有利な遊技価値を付与するように構成される。
尚、アウト口21は、遊技盤10の中央最下部に設けられており、上述した各種入賞口のいずれにも入賞しなかった遊技球をアウト球として遊技盤10の背面側へ排出する排出口である。
次に図2は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技機1の主たる動作を制御する主制御基板30と、主制御基板30から出力される信号やコマンドに基づいて各部を制御するサブ制御基板31とが設けられている。サブ制御基板31は、例えば図2に示すように、払出制御基板32、演出制御基板33、画像制御基板34、ランプ制御基板35等で構成される。
主制御基板30は、CPU30aとROM30bとRAM30cとを有する。この主制御基板30には、遊技球が第1始動口15に入賞したことを検知する第1始動口スイッチ41、遊技球が第2始動口16に入賞したことを検知する第2始動口スイッチ42、スルーゲート20を遊技球が通過したことを検知するスルーゲートスイッチ43、電動チューリップ16aを開閉させる電チューソレノイド44、第1大入賞口17を開閉駆動する第1大入賞口ソレノイド45、第1大入賞口17に遊技球が入賞したことを検知する第1大入賞口スイッチ46、第2大入賞口18を開閉駆動する第2大入賞口ソレノイド47、及び、第2大入賞口18に遊技球が入賞したことを検知する第2大入賞口スイッチ48のそれぞれが接続されている。また主制御基板30には、図柄表示器22が接続されている。尚、図柄表示器22には、特別図柄の変動表示を行うための特別図柄表示器22aと、普通図柄の変動表示を行うための普通図柄表示器22bとが設けられている。
主制御基板30は、第1始動口スイッチ41、第2始動口スイッチ42、第1大入賞口スイッチ46及び第2大入賞口スイッチ48のそれぞれが遊技球の入賞を検知した場合、払出制御基板32に対して賞球コマンドを送出する。払出制御基板32は、CPU32aとROM32bとRAM32cとを備え、遊技盤10の背面側に設けられた払出モーター32dを制御するように構成されており、主制御基板30から賞球コマンドを入力すると、入賞した入賞口に応じて所定球数の払い出しを行う。
また主制御基板30は、特別遊技を行うか否かを判定するための特別遊技判定や、電動チューリップ16aを開放させるか否かを判定するための普通図柄抽選を行うように構成されている。例えば遊技球がスルーゲート20を通過した場合、主制御基板30は、電動チューリップ16aを開閉するか否かを決定するための普通図柄抽選を行い、その普通図柄抽選の結果に基づいて普通図柄表示器22bにおける普通図柄の変動表示を開始する。そして普通図柄抽選に当選した場合、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を所定時間経過後に当選図柄で停止させ、その後、電チューソレノイド44を所定時間若しくは所定回数駆動させて電動チューリップ16aを開放させる。尚、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ16aが開放状態になると、上述したように第2始動口16に遊技球が入賞し易い状態となるため、電動チューリップ16aが開放した状態は遊技者にとって有利な遊技状態のひとつである。
また主制御基板30は、遊技球が第1始動口15や第2始動口16に入賞したことを検知して始動条件が成立した場合には、その入賞した始動口に応じた特別遊技判定を行い、特別図柄表示器22aにおいてその特別遊技判定の結果に基づく所定時間の特別図柄の変動表示を開始する。そして主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示を開始することに伴い、その特別遊技判定の結果に応じた所定時間の図柄変動演出を行わせるべく、演出制御基板33に対して信号やコマンドなどを送出する。
また遊技球が第1始動口15や第2始動口16に入賞したことを検知した時点で先の特別図柄の変動表示が終了していない場合、主制御基板30は、その入賞に伴う特別図柄の変動表示を保留する。そして先の特別図柄の変動表示が終了して次の変動表示を開始することが可能なタイミングになると、主制御基板30は、保留を消化して次の特別遊技判定を行い、その特別遊技判定の結果に基づいて特別図柄の変動表示を開始する。
また主制御基板30は、特別遊技判定において所定の当たりに当選していることが判明した場合、特別図柄の変動表示を所定時間行った後に、その当たりの種別に応じた特別遊技を開始し、その特別遊技中の各ラウンドにおいて第1大入賞口ソレノイド45又は第2大入賞口ソレノイド47を択一的に開放状態へ駆動することにより、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放させる。また主制御基板30は、特別遊技を開始することに伴い、演出制御基板33に対してその特別遊技に対応した特別遊技演出を行わせるべく、信号やコマンドを送出する。
演出制御基板33は、CPU33aとROM33bとRAM33cとRTC33dとを備えており、主制御基板30からの信号やコマンドなどに基づいて遊技機1で行う具体的な演出内容を決定し、その決定した演出の実行を制御する。つまり、演出制御基板33は、画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれを制御することにより、決定した具体的な演出内容に基づく演出を実行させる。尚、RTC33dは、リアルタイムクロックであり、正確な現在の日時を示す時刻情報を出力することが可能な時計回路である。
例えば、主制御基板30によって特別遊技判定が行われて特別図柄の変動表示が所定時間行われる場合、演出制御基板33は、その所定時間の間、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を行う。この図柄変動演出では、3つの装飾図柄12a,12b,12cが単に上下方向に変動するだけの通常の図柄変動演出や、そのような通常の図柄変動演出からキャラクタなどが出現する様々な予告演出に発展的に移行させる演出など、特別遊技判定の結果に応じて様々な演出が行われる。また演出制御基板33には、操作ボタン6が接続されている。そのため、演出制御基板33は、遊技者がボタン操作を行うことが可能な所定のタイミングで操作ボタン6が操作されたことを検知した場合、そのボタン操作に応じた演出を行うことも可能である。また演出制御基板33は、RTC33dを備えているため、遊技機1において行うべき演出を現在日時に応じて切り換えたり、変化させたりすることも可能である。
また主制御基板30によって特別遊技が行われる場合、演出制御基板33は、特別遊技判定において当選した当たりの種類に応じた特別遊技演出の実行を制御する。
画像制御基板34は、CPU34aとROM34bとRAM34cとVRAM34dとを備えており、画像表示器12及びサブ表示器13に表示する画像を制御するものである。この画像制御基板34は、演出制御基板33からの指示に基づき、画像表示器12において3つの装飾図柄12a,12b,12cを変動させる図柄変動演出を開始すると共に、その図柄変動演出をリーチ演出に移行させたり、様々な発展演出へと移行させたりする。また画像制御基板34は、そのような図柄変動演出などと関連する演出画像などをサブ表示器13に表示させることも可能である。また画像制御基板34は、演出制御基板33からの指示に基づいて特別遊技中に現在のラウンドのラウンド表示を行ったり、動画像などの特別遊技演出画像を表示したりする。
画像制御基板34におけるVRAM34dは、画像表示器12に表示するための画像を書き込むメモリである。CPU34aはこのVRAM34dに対して背景画像表示処理、装飾図柄表示処理、キャラクタ画像表示処理などの各種処理を1フレームごとに繰り返して実行することにより、画像表示器12やサブ表示器13に対して、背景画像、装飾図柄画像、キャラクタ画像などを重畳的に表示して最前面の画像を遊技者に視認させることができる。また画像制御基板34は、スピーカー8から演出用の効果音などを発生させる。そのため、画像制御基板34は、画像表示器12やサブ表示器13で表示される画像(動画像など)に対応した音声、音楽又は効果音などをスピーカー8から出力することができる。
ランプ制御基板35は、CPU35aとROM35bとRAM35cとを備えており、枠ランプ9、盤面ランプ14a、及び、可動役物14を駆動する可動役物駆動部14bのそれぞれを制御する。このランプ制御基板35は、演出制御基板33からの指示に基づいて枠ランプ7を点灯させたり、盤面ランプ14aを所定色で点灯させたり、可動役物駆動部14bを駆動して可動役物14を動作させたりする。
上記のような画像表示器12、サブ表示器13、スピーカー8、枠ランプ7、盤面ランプ14a及び可動役物14のそれぞれは、遊技機1における遊技の進行に伴って遊技者が簡単に知覚可能な各種演出を行うために設けられた演出手段である。尚、図2では、演出制御基板33、画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれが別基板として設けられる場合を例示したが、これに限られるものではなく、演出制御基板33、画像制御基板34及びランプ制御基板35を一つの演出制御基板として構成しても良い。
◇主制御基板30◇
図3は、主制御基板30における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。主制御基板30のRAM30cには、遊技データ格納部60と、保留記憶部61とが設けられる。遊技データ格納部60は、大当たり乱数や図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数を遊技データとして格納するものである。遊技データ格納部60に格納される各種乱数は、それぞれ予め定められた範囲内の値を採り得る乱数であり、その値が図示を省略する乱数更新部によって逐次更新される。そのため、遊技データ格納部60から遊技データが読み出されるタイミングによって、各種乱数の値が異なる値となる。尚、遊技データ格納部60には、普通図柄抽選に用いられる普通図柄乱数なども遊技データとして格納される。一方、保留記憶部61は、遊技データ取得部51によって遊技データ格納部60から読み出された遊技データを所定の上限数まで一時的に記憶して保留しておくための記憶領域である。
主制御基板30のROM30bには、特別遊技判定テーブル62と、変動パターンテーブル63とが予め記憶されている。特別遊技判定テーブル62は、特別遊技判定を行うために参照されるテーブルである。この特別遊技判定テーブル62には、第1テーブル62aと第2テーブル62bとが含まれる。第1テーブル62aは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常確率である通常確率状態のときに参照されるテーブルである。第2テーブル62bは、特別遊技判定において特別遊技を行うと判定される確率が通常確率よりも高い高確率状態のときに参照されるテーブルである。第1テーブル62aでは大当たり乱数が大当たりとなる当選値として所定数の値が定められており、第2テーブル62bでは大当たり乱数が大当たりとなる当選値として第1テーブル62aよりも多くの値が定められている。
変動パターンテーブル63は、主制御基板30において特別遊技判定が行われた場合に、特別図柄の変動表示に関する変動時間を決定するために参照されるテーブルである。変動パターンテーブル63には、大当たり乱数が所定の当たりである場合に参照されるテーブルや、リーチ乱数がリーチを示す場合に参照されるテーブルなど、図示を省略する複数のテーブルが含まれている。そして変動パターンテーブル63に含まれるそれら複数のテーブルは、いずれも変動パターン乱数に対して特別図柄の変動時間が1対1で対応付けられたテーブルとなっている。そのため、この変動パターンテーブル63を参照すれば、特別遊技判定の結果やリーチ乱数の乱数値などに対応する特別図柄の変動時間を一義に決定することができる。
このような変動パターンテーブル63は、特別遊技判定で大当たりであると判定されると、特別図柄の変動時間が例えば90秒以上などの比較的長い時間が決定されるように予め変動パターンが定められている。また特別遊技判定でハズレであると判定された場合には、特別図柄の変動時間が例えば90未満の比較的短い時間が決定されるように変動パターンが予め定められている。ただし、特別遊技判定の結果がハズレであっても、リーチ乱数がリーチ演出を行うことを示す値である場合には、大当たりの場合と同様、特別図柄の変動時間が例えば90秒以上などの比較的長い時間が決定されることが変動パターンとなっている。
主制御基板30のCPU30aは、遊技機1の状態や動作を統括的に制御し、遊技を進行させる遊技制御部50として機能する。この遊技制御部50は、様々な処理部として機能するが、図3にはその一部の機能を例示している。すなわち、遊技制御部50は、遊技機1の遊技状態を切り換えたり、遊技を進行させたりするために、遊技データ取得部51、特別遊技判定部52、特別図柄変動制御部53及び特別遊技制御部54として機能する。
遊技データ取得部51は、第1始動口スイッチ41及び第2始動口スイッチ42のそれぞれが遊技球の入賞を検知した場合に、そのタイミングで遊技データ格納部60から、大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数及びリーチ乱数を含む遊技データを取得する。遊技データ取得部51は、第1始動口15又は第2始動口16への入賞によって遊技データを取得すると、その遊技データを保留記憶部61に格納する。保留記憶部61は、第1始動口15への入賞によって取得された遊技データを記憶する第1保留記憶部61aと、第2始動口16への入賞によって取得された遊技データを記憶する第2保留記憶部61bとを有しており、第1始動口15への入賞によって取得された遊技データと第2始動口16への入賞によって取得された遊技データとを区別してそれぞれ所定の上限数(例えば4つ)まで記憶することが可能である。そのため、遊技データ取得部51は、第1始動口15への入賞によって取得した遊技データを第1保留記憶部61aへ格納し、第2始動口16への入賞によって取得した遊技データを第2保留記憶部61bへ格納する。尚、第1保留記憶部61a及び第2保留記憶部61bのそれぞれに既に上限数の遊技データが格納されている場合、遊技データ取得部51は、遊技データ格納部60から取得した遊技データを破棄し、遊技データを格納する処理は行わない。
特別遊技判定部52は、保留記憶部61に記憶されて保留状態にある遊技データを読み出し、その遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、遊技データに含まれる大当たり乱数に基づいて特別遊技判定テーブル62を参照し、該大当たり乱数が大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。上述したように特別遊技判定テーブル62には第1テーブルと第2テーブルとがあり、特別遊技判定部52は、遊技データ読み出し時点の確率状態に応じて第1テーブル及び第2テーブルのいずれか一方を選択し、大当たり乱数がその選択したテーブルに定められた大当たりの当選値に一致するか否かを判定する。このような特別遊技判定により、保留記憶部61から読み出した遊技データの当選又はハズレが決定する。尚、第1テーブルは、大当たりとなる確率が例えば1/400程度に設定されたテーブルであり、第2テーブルは、第1テーブルよりも大当たりとなる確率が高く、例えば1/68程度に設定されたテーブルである。
特別遊技判定部52は、特別図柄変動制御部53によって特別図柄の変動表示が行われているときには、保留記憶部61からの遊技データの読み出しを行わない。この場合、特別図柄変動制御部53によって行われている特別図柄の変動表示が終了し、次の変動表示を行うことが可能になったタイミングで、特別遊技判定部52は、保留記憶部61から次の遊技データの読み出しを行い、その読み出した遊技データに基づいて特別遊技判定を行う。このとき、特別遊技判定部52は、第2保留記憶部61bに遊技データが格納されていれば、その遊技データを読み出して特別遊技判定を行う。すなわち、特別遊技判定部52は、第1保留記憶部61aに格納されている遊技データよりも、第2保留記憶部61bに格納されている遊技データを優先的に読み出して保留消化を行っていくように構成されている。
特別図柄変動制御部53は、特別遊技判定部52によって特別遊技判定が行われると、その特別遊技判定の結果に基づいて変動パターンテーブル63を参照し、特別図柄の変動時間を決定して特別図柄表示器22aにおいて行う特別図柄の変動表示を制御する。また特別図柄変動制御部53は、特別図柄の変動時間を決定して特別図柄の変動表示を開始するとき、演出制御基板33に対して変動開始コマンドを送出する。この変動開始コマンドには、特別遊技判定の結果や特別図柄の変動時間などに関する情報が含まれる。そのため、演出制御基板33は、特別図柄変動制御部53から送出される変動開始コマンドを受信すると、特別図柄表示器22aにおいて特別図柄の変動表示が行われている間、特別遊技判定の結果に対応した演出を行うことができるようになる。
特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52による特別遊技判定において所定の当たりに当選し、遊技者にとって有利な特別遊技へ移行させることが決定された場合に機能するものである。この特別遊技制御部54は、特別遊技判定部52によって所定の当たりであることが判定されると、それに伴って行われる特別遊技状態において第1大入賞口17及び第2大入賞口18のそれぞれを開放させるラウンド数や開放パターンなどを決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。そして特別遊技制御部54は、特別遊技を開始する。特別遊技制御部54は、特別遊技を開始することに伴い、決定した開放パターンに基づいて複数ラウンドのうちの各ラウンドで第1大入賞口17及び第2大入賞口18のそれぞれを択一的に開放させることにより、特別遊技中において第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放状態へ作動させる開放特別遊技を制御する。
この特別遊技制御部54は、例えば特別遊技状態におけるラウンド数や開放パターン、或いは特別遊技終了後の遊技状態を決定する際、第1始動口15と第2始動口16とのいずれに入賞して取得された遊技データが大当たりとなったかに応じて異なるテーブルを参照する。例えば、第1始動口15への入賞に伴って第1保留記憶部61aに記憶された遊技データが大当たりであると判定された場合、特別遊技制御部54は、例えばROM30bに予め記憶されている図示省略の第1始動口用テーブルを読み出して参照し、その遊技データに含まれる図柄乱数に基づいてラウンド数や開放パターンを決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。また第2始動口16への入賞に伴って第2保留記憶部61bに記憶された遊技データが大当たりであると判定された場合、特別遊技制御部54は、第2始動口用テーブルを読み出して参照し、その遊技データに含まれる図柄乱数に基づいてラウンド数や開放パターンを決定すると共に、特別遊技終了後の遊技状態を決定する。つまり、特別遊技制御部54は、特別遊技判定において大当たりであると判定された場合には、特別遊技状態が終了した後の遊技状態を決定し、特別遊技状態が終了した後にその決定した遊技状態へと遊技機1の遊技状態を移行させるように構成される。
図4は、遊技機1の遊技状態の遷移を示す図である。まず遊技機1に電源が投入されると、遊技機1は通常遊技状態ST1で起動する。通常遊技状態ST1は、特別遊技判定において大当たりに当選して特別遊技を行うと判定される確率が通常確率であり、その通常確率で遊技を進行させる遊技状態である。また通常遊技状態ST1は、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が29秒程度の比較的長い所定時間に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合であっても普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が0.2秒程度の極めて短い時間に設定される遊技状態である。つまり、通常遊技状態ST1は、第2始動口16に遊技球が入賞する可能性が極めて低い遊技状態である。そのため、通常遊技状態ST1では、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う。
そして通常遊技状態ST1において遊技球が第1始動口15へ入賞することによって大当たりに当選すると(矢印A1)、遊技機1は、特別遊技状態ST2へと移行し、その当たり種別に応じた特別遊技を行う。この特別遊技では、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が開放されるラウンド遊技が複数ラウンド行われる。そのため、遊技者は、遊技機1において特別遊技が行われている間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1大入賞口17又は第2大入賞口18に入賞させることを狙って遊技を行う。
そして特別遊技が終了すると、特別遊技制御部54は、その後の遊技状態を時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれか一方へ移行させる(矢印A2又は矢印A5)。
時短遊技状態ST3は、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が3秒程度の比較的短い時間に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合には普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が3.5秒程度の比較的長い時間に設定される遊技状態である。また時短遊技状態ST3では、普通図柄抽選に当選する確率が通常遊技状態ST1よりも高くなる。ただし、時短遊技状態ST3では、特別遊技判定において大当たりと判定される確率は通常遊技状態ST1と同様の通常確率であり、その通常確率で遊技を進行させる遊技状態となる。このような時短遊技状態ST3では、スルーゲート20に遊技球を通過させることができると、電動チューリップ16aが頻繁にしかも長時間、開放状態となる。そのため、時短遊技状態ST3に移行すると、遊技者は、その時短遊技状態ST3が継続している間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球をスルーゲート20に通過させると共に、頻繁に開放される第2始動口16へ入賞させることを狙って遊技を行うようになる。
このような時短遊技状態ST3は、例えば所定回数(例えば100回)の特別図柄の変動表示が終了するまで継続する。そして時短遊技状態ST3の継続中に行われる特別遊技判定において大当たりなどの所定の当たりに当選すると、遊技状態は、時短遊技状態ST3から特別遊技状態ST2へと移行し(矢印A3)、その当たり種別に応じた特別遊技が行われる。一方、時短遊技状態ST3で行われる所定回数の特別遊技判定において大当たりなどの所定の当たりに当選しなかった場合、遊技機1の遊技状態はその後、通常遊技状態ST1へと戻る(矢印A4)。遊技状態が通常遊技状態ST1に戻ってしまうと、電動チューリップ16aが開放し難い状態となるため、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う状態に戻る。
通常遊技状態ST1と時短遊技状態ST3とを対比すると、時短遊技状態ST3では上述のように遊技球が第2始動口16に頻繁に入賞するため、特別遊技判定が行われる機会を通常遊技状態ST1よりも頻繁に獲得することができる。そのため、時短遊技状態ST3は、遊技者にとって通常遊技状態ST1よりも有利な遊技状態である。したがって、時短遊技状態ST3へ移行する前の特別遊技状態ST2において行われるラウンド遊技が仮に全てショート開放ラウンドであっても特別遊技状態ST2の終了後に時短遊技状態ST3へ移行することにより、遊技者は通常遊技状態ST1よりも有利な遊技価値を獲得することができる。
一方、確変遊技状態ST4は、時短遊技状態ST3と同様、スルーゲート20を遊技球が通過して普通図柄抽選が行われた場合に、普通図柄表示器22bにおいて行われる普通図柄の変動時間が3秒程度の比較的短い時間に設定され、しかも普通図柄抽選に当選した場合には普通図柄の変動表示終了後に電動チューリップ16aが第2始動口16を開放する開放時間が3.5秒程度の比較的長い時間に設定される遊技状態である。また確変遊技状態ST4では、時短遊技状態ST3と同様に、普通図柄抽選に当選する確率が通常遊技状態ST1よりも高くなる。更に確変遊技状態ST4では、特別遊技判定において大当たりと判定される確率が通常確率よりも高い高確率状態となり、その高確率で遊技を進行させる遊技状態となる。このような確変遊技状態ST4では、スルーゲート20に遊技球を通過させることができると、電動チューリップ16aが頻繁にしかも長時間、開放状態となる。そのため、確変遊技状態ST4に移行すると、遊技者は、その確変遊技状態ST4が継続している間、ハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F2で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の右側領域を流下していくように調整し、遊技球をスルーゲート20に通過させると共に、頻繁に開放される第2始動口16へ入賞させることを狙って遊技を行うようになる。
このような確変遊技状態ST4は、例えば所定回数(例えば10000回)の特別図柄の変動表示が終了するまで継続する。そして確変遊技状態ST4の継続中に行われる特別遊技判定において大当たりなどの所定の当たりに当選すると、遊技状態は、確変遊技状態ST4から特別遊技状態ST2へと移行し(矢印A6)、その当たり種別に応じた特別遊技が行われる。一方、確変遊技状態ST4で行われる所定回数の特別遊技判定において大当たりなどの所定の当たりに当選しなかった場合、遊技機1の遊技状態はその後、通常遊技状態ST1へと戻る(矢印A7)。遊技状態が通常遊技状態ST1に戻ってしまうと、電動チューリップ16aが開放し難い状態となるため、遊技者はハンドルレバー5を操作することにより、図1の矢印F1で示すように、遊技盤10の遊技領域に打ち出す遊技球がセンター役物11の左側領域を流下していくように調整し、遊技球を第1始動口15に入賞させることを狙って遊技を行う状態に戻る。
時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とを対比すると、確変遊技状態ST4では上述のように特別遊技判定において大当たりに当選する確率が高確率となるため、遊技者は早期に次の大当たりに当選する機会を獲得することができる。そのため、確変遊技状態ST4は、遊技者にとって時短遊技状態ST3よりも有利な遊技状態である。したがって、確変遊技状態ST4へ移行する前の特別遊技状態ST2において行われるラウンド遊技が仮に全てショート開放ラウンドであっても特別遊技状態ST2の終了後に確変遊技状態ST4へ移行することにより、遊技者は通常遊技状態ST1や時短遊技状態ST3よりも有利な遊技価値を獲得することができる。
◇主制御基板30の処理手順◇
次に、主制御基板30において行われる主たる動作手順について説明する。図5は、主制御基板30における主要動作を示すフローチャートである。主制御基板30のCPU30aは、電源投入時や電源断時などの特殊な場合を除く通常の動作時において、図5に示すフローチャートに基づく処理をタイマ割込処理として一定時間(例えば4ミリ秒)ごとに繰り返し実行する。この処理が開始されると、主制御基板30は、乱数更新処理(ステップS101)、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)、第2始動口スイッチ処理(ステップS103)、ゲートスイッチ処理(ステップS104)、各種スイッチ処理(ステップS105)、賞球処理(ステップS106)、特別図柄処理(ステップS107)、大入賞口処理(ステップS108)、普通図柄処理(ステップS109)、電動チューリップ(電チュー)処理(ステップS110)、及び、出力処理(ステップS111)を一連の処理として順次実行し、それら一連の処理が終了すると、その後は初期値乱数更新処理(ステップS112)を繰り返し実行する。その後、時間が経過し、再びタイマによる割込が発生することにより、再び乱数更新処理(ステップS101)以降の処理の実行を開始する。以降このような処理が繰り返される。
乱数更新処理(ステップS101)では、RAM30cの遊技データ格納部60に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数の値が更新される処理が行われる。第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、上述の遊技データ取得部51が第1始動口スイッチ41の状態を監視し、第1始動口15に入賞した遊技球が所定の領域を通過することによって第1始動口スイッチ41がオンとなった場合に遊技データ格納部60から遊技データを取得する処理が行われる。第2始動口スイッチ処理(ステップS103)では、上述の遊技データ取得部51が第2始動口スイッチ42の状態を監視し、第2始動口16に入賞した遊技球が所定の領域を通過することによって第2始動口スイッチ42がオンとなった場合に遊技データ格納部60から遊技データを取得する処理が行われる。ゲートスイッチ処理(ステップS104)では、スルーゲートスイッチ43の状態を監視し、スルーゲート20を遊技球が通過してスルーゲートスイッチ43がオンとなった場合に普通図柄を抽選するために普通図柄乱数を取得する処理が行われる。各種スイッチ処理(ステップS105)では、その他全てのスイッチ(例えば大入賞口スイッチなど)からの信号を入力する処理が行われる。賞球処理(ステップS106)では、各種入賞口への入賞数を計数し、その計数値に基づいて賞球コマンドを設定する処理が行われる。特別図柄処理(ステップS107)では、特別遊技判定部52、特別図柄変動制御部53及び特別遊技制御部54による特別遊技判定処理及びその特別遊技判定の結果に基づく特別図柄の変動処理などが行われる。大入賞口処理(ステップS108)では、第1大入賞口17及び第2大入賞口18を開放させる特別遊技中の動作が制御される。普通図柄処理(ステップS109)では、普通図柄の変動表示およびその普通図柄の変動表示に伴う処理が行われる。電動チューリップ処理(ステップS110)では、電動チューリップ16aの開閉動作制御が行われる。また出力処理(ステップS111)では、主制御基板30から払出制御基板32及び演出制御基板33のそれぞれに対して制御用のコマンドや遊技データなどを出力する処理が行われる。各基板に出力するコマンドやデータは、ステップS102〜S110の各処理において生成され、予めRAM30cにセットされているので、この出力処理ではRAM30cにセットされたコマンドやデータを読み出して出力する。そして初期値乱数更新処理(ステップS112)では、遊技データ格納部60に格納されている大当たり乱数、図柄乱数、変動パターン乱数、リーチ乱数などの各種乱数の初期値が更新される。
図6は、第1始動口スイッチ処理(図5のステップS102)及び第2始動口スイッチ処理(図5のステップS103)の詳細を示すフローチャートである。まず図6(a)に示すように、第1始動口スイッチ処理(ステップS102)では、第1始動口15に遊技球が入賞して第1始動口スイッチ41がオンになったか否かを判断する(ステップS201)。ここで第1始動口スイッチ41がオンになっていない場合には第1始動口スイッチ処理を終了する。第1始動口スイッチ41がオンになっていれば、第1保留記憶部61aに記憶されている保留数U1が上限値未満か否かを判断する(ステップS202)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数U1が上限値に達している場合には(ステップS202でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第1始動口スイッチ処理を終了する。一方、保留数U1が上限値未満である場合(ステップS202でYES)、保留数U1の値を1加算する(ステップS203)。そして第1始動口15へ入賞したことによる遊技データを遊技データ格納部60から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を第1保留記憶部61aに格納する(ステップS204)。このとき読み出した大当たり乱数の値によって、「大当たり」であるか又は「ハズレ」であるかが確定する。また「大当たり」である場合、読み出した図柄乱数の値によって特別遊技として行う特別遊技の種類や特別遊技終了後の遊技状態が確定する。また「ハズレ」である場合、読み出したリーチ乱数の値によってリーチ演出が行われるか否かが確定する。そして主制御基板30は、読み出した各種乱数を含む遊技データを演出制御基板33に送信するための送信用遊技データとしてセットする(ステップS205)。このときセットされる送信用遊技データには、第1始動口15への入賞によって取得した遊技データであることを示す情報が付与される。そして遊技データのセットが完了すれば、第1始動口スイッチ処理を終了する。
次に図6(b)に示すように、第2始動口スイッチ処理(図5のステップS103)では、第2始動口16に遊技球が入賞して第2始動口スイッチ42がオンになったか否かを判断する(ステップS301)。ここで第2始動口スイッチ42がオンになっていない場合には第2始動口スイッチ処理を終了する。第2始動口スイッチ42がオンになっていれば、第2保留記憶部61bに記憶されている保留数U2が上限値未満か否かを判断する(ステップS302)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数U2が上限値に達している場合には(ステップS302でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、第2始動口スイッチ処理を終了する。一方、保留数U2が上限値未満である場合(ステップS302でYES)、保留数U2の値を1加算する(ステップS303)。そして第2始動口16に入賞したことによる遊技データを遊技データ格納部60から読み出し、その遊技データに含まれる各種乱数の値を第2保留記憶部61bに格納する(ステップS304)。このとき読み出した各種乱数の値により、大当たりであるか否か、またハズレの場合はリーチ演出を行うか否かなどが確定する。そして主制御基板30は、読み出した各種乱数を含む遊技データを演出制御基板33に送信するための送信用遊技データとしてセットする(ステップS305)。このときセットされる送信用遊技データには、第2始動口16への入賞によって取得した遊技データであることを示す情報が付与される。そして遊技データのセットが完了すれば、第2始動口スイッチ処理を終了する。
次に図7は、ゲートスイッチ処理(図5のステップS104)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、スルーゲート20を遊技球が通過してスルーゲートスイッチ43がオンになったか否かを判断する(ステップS401)。スルーゲートスイッチ43がオンになっていない場合にはゲートスイッチ処理を終了する。スルーゲートスイッチ43がオンになっていれば、普通図柄抽選の保留数Gが上限値未満か否かを判断する(ステップS402)。図例の場合、上限値を4個としている。そして保留数Gが上限値に達している場合には(ステップS402でNO)、それ以上保留数を増加させることができないので、ゲートスイッチ処理を終了する。一方、保留数Gが上限値未満である場合(ステップS402でYES)、保留数Gの値を1加算する(ステップS403)。そして遊技球がスルーゲート20を通過したことによる普通図柄の抽選のための普通図柄乱数を読み出し、その乱数値を、RAM30cに格納する(ステップS404)。尚、このとき読み出される乱数の値により、遊技球がスルーゲート20を通過したことによる普通図柄抽選の当否が確定する。
次に図8は、特別図柄処理(図5のステップS107)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が特別遊技中であるか否かを判断する(ステップS501)。特別遊技中であれば、その特別遊技が終了するまで新たな特別図柄の変動表示を行うことができないため、特別図柄の変動処理を開始することなく特別図柄処理を終了する(ステップS501でYES)。これに対し、特別遊技中でない場合(ステップS501でNO)、主制御基板30は、遊技機1の現在の状態が特別図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS502)。特別図柄の変動表示中でない場合(ステップS502でNO)、保留数U2が1以上であるか否かを判断する(ステップS503)。保留数U2が1以上である場合(ステップS503でYES)、主制御基板30は、第2保留記憶部61bにおいて最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS504)、その保留数U2の値を1減算する(ステップS505)。そして第2保留記憶部61bに記憶されている他の保留の記憶領域を順にシフトさせる(ステップS506)。
一方、保留数U2が0である場合(ステップS503でNO)、主制御基板30は、保留数U1が1以上であるか否かを判断する(ステップS507)。保留数U1が1以上である場合(ステップS507でYES)、主制御基板30は、第1保留記憶部61aにおいて最も先に記憶された遊技データを読み出し(ステップS508)、その保留数U1の値を1減算する(ステップS509)。そして第1保留記憶部61aに記憶されている他の保留の記憶領域をシフトさせる(ステップS510)。また保留数U1が0である場合(ステップS507でNO)は、特別遊技判定の始動条件となる第1始動口15又は第2始動口16への入賞に基づく保留が無いことを意味するため、特別図柄の変動表示を開始せずに処理を終了する。
ステップS504とステップS508のいずれか一方で遊技データの読み出しが行われた場合、その読み出した遊技データに基づく特別遊技判定のための処理(ステップS511〜S517)へと進む。すなわち、主制御基板30は、まず現在の遊技機1の遊技状態が高確率状態(確変遊技状態ST4)であるか否かを判断し(ステップS511)、高確率状態であれば特別遊技判定テーブル62に含まれる第2テーブル62bを選択して読み出し(ステップS512)、高確率状態でなければ第1テーブル62aを選択して読み出す(ステップS513)。そして主制御基板30は、遊技者に有利な特別遊技を行うかを判定するための特別遊技判定処理を実行する(ステップS514)。この特別遊技判定処理(ステップS514)では、ステップS504又はS508で読み出された遊技データに含まれる大当たり乱数に基づき大当たりの当否が判定されると共に、その判定結果に応じて特別図柄の変動表示を行う変動時間が決定される。尚、この特別遊技判定処理の詳細については後述する。
主制御基板30は、特別遊技判定処理(ステップS514)を行った後、その特別遊技判定処理で決定された変動時間に対応して装飾図柄12a,12b,12cの変動表示を含む図柄変動演出を演出制御基板33に行わせるための変動開始コマンドをRAM30cにセットする(ステップS515)。そして主制御基板30は、特別図柄表示器22aにおける特別図柄の変動表示を開始し(ステップS516)、その変動表示を変動時間が経過するまで継続させるために、変動時間の計測を開始する(ステップS517)。
一方、ステップS502において特別図柄の変動表示中であった場合(ステップS502でYES)、主制御基板30は、その変動時間が終了したか否かを判断する(ステップS518)。ここでは特別図柄の変動表示開始に伴いステップS517で計測が開始された変動時間が特別遊技判定処理(ステップS514)で決定された変動時間に達したか否かが判断される。そして変動時間が終了していなければ(ステップS518でNO)、特別図柄の変動表示が継続されるので、そのまま特別図柄処理を終了する。これに対し、変動時間が終了した場合には(ステップS518でYES)、主制御基板30は、演出制御基板33によって行われている図柄変動演出を停止させるための変動停止コマンドをRAM30cにセットする(ステップS519)。そして特別図柄表示器22aにおける特別図柄の変動表示を特別遊技判定の結果に対応する停止図柄で停止させ(ステップS520)、計測された変動時間をリセットする(ステップS521)。そして主制御基板30は、停止中処理(ステップS522)を実行する。尚、停止中処理の詳細については後述する。
図9は、特別遊技判定処理(図8のステップS514)の詳細を示すフローチャートである。この処理を開始すると、主制御基板30は、図8のステップS512又はS513で選択したテーブルに基づき、遊技データに含まれる大当たり乱数が大当たりであるか否かの特別遊技判定を行う(ステップS541)。そして大当たりに当選していれば(ステップS542でYES)、図柄乱数に基づいて大当たりの種類を判定する(ステップS543)。大当たり種類の判定を行う際には、判定対象となる図柄乱数が第1保留記憶部61aから読み出された乱数である場合と、第2保留記憶部61bから読み出された乱数である場合とで参照するテーブルが異なる。そのため、同じ図柄乱数であっても、第1保留記憶部61aから読み出された場合と、第2保留記憶部61bから読み出された場合とで異なる大当たりの種類が判定されることもある。そして大当たりの種類が確定すると、主制御基板30は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄としてその大当たりの種類に対応した大当たり図柄をセットする(ステップS544)。続いて主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる大当たり用変動パターンテーブルを参照し(ステップS545)、変動パターン乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS546)。その後、主制御基板30は、ステップS543で決定した大当たりの種類に基づき、その後に発生する特別遊技状態において第1大入賞口17及び第2大入賞口18を開放させるための開放パターンを予めセットしておくようにしても良い。
また大当たりに当選していない場合(ステップS542でNO)、主制御基板30は、特別図柄の変動表示後に停止させる停止図柄として、図柄乱数に基づくハズレ図柄をセットする(ステップS547)。そして現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判断し(ステップS548)、確変遊技状態ST4である場合(ステップS548でYES)、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる確変遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS549)、変動パターン乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS550)。このとき、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合には更に確変用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定しても良い。尚、確変遊技状態ST4では、リーチ演出が行われる場合を除き、通常遊技状態ST1よりも特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に決定され易くなる。
一方、確変遊技状態ST4でない場合(ステップS548でNO)、主制御基板30は、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3であるか否かを判断する(ステップS551)。その結果、時短遊技状態ST3である場合(ステップS551でYES)、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる時短遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS552)、変動パターン乱数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS553)。このときも、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合には更に時短用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定しても良い。尚、時短遊技状態ST3では、リーチ演出が行われる場合を除き、通常遊技状態ST1よりも特別図柄の変動時間が相対的に短い時間に決定され易くなる。
また時短遊技状態ST3でもなかった場合(ステップS551でNO)、主制御基板30は、主制御基板30は、変動パターンテーブル63に含まれる通常遊技用変動パターンテーブルを参照し(ステップS554)、更に第1保留記憶部61aに記憶されている保留数を確認する(ステップS555)。そして変動パターン乱数及び保留数などに基づいて特別図柄の変動時間を決定する(ステップS556)。このときも、主制御基板30は、リーチ乱数を判定してリーチ演出を行うか否かを判断し、リーチ演出を行う場合には更に通常遊技用のリーチ変動パターンテーブルを参照して特別図柄の変動時間を決定しても良い。尚、通常遊技状態ST1では、リーチ演出が行われる場合を除き、第1保留記憶部61aに記憶されている保留数が上限値に達していれば特別図柄の変動時間が最短時間(例えば2秒)に設定される。以上で、特別遊技判定処理(ステップS514)が終了する。
次に図10は、停止中処理(図8のステップS522)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、特別図柄の変動表示が停止した後、遊技機1の遊技状態を特別遊技状態ST2に移行させたり、時短遊技状態ST3や確変遊技状態ST4を通常遊技状態ST1に移行させたりする処理が行われる。この停止中処理を開始すると、主制御基板30は、大当たりなどの当たりが発生したか否かを判断し(ステップS571)、当たりが発生した場合(ステップS571でYES)、その当たりの種類に対応した特別遊技をセットする(ステップS572)。そして演出制御基板33にその特別遊技に対応した演出を行わせるべく、特別遊技開始コマンドをRAM30cにセットする(ステップS573)。その後、主制御基板30は、特別遊技の実行を開始する(ステップS574)。これにより、遊技機1は特別遊技状態ST2へと移行する。
また主制御基板30は、特別遊技を発生させないと判断した場合(ステップS571でNO)、現在の遊技状態が確変遊技状態ST4であるか否かを判断する(ステップS575)。その結果、確変遊技状態ST4である場合(ステップS575でYES)、主制御基板30は、確変遊技状態ST4を継続させる特別図柄の変動表示の残り回数であるカウント値SCを1だけデクリメントし(ステップS576)、そのカウント値SCが0になったか否かを判断する(ステップS577)。その結果、カウント値SCが0でない場合、確変遊技状態ST4が継続するので、停止中処理を終了する。またカウント値SCが0になった場合(ステップS577でYES)、主制御基板30は、現在の遊技状態として通常遊技状態ST1をセットする(ステップS578)。これにより、遊技機1の遊技状態は確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1へと移行する。
また現在の遊技状態が確変遊技状態ST4でなかった場合(ステップS575でNO)、主制御基板30は、時短遊技状態ST3であるか否かを判断する(ステップS579)。その結果、時短遊技状態ST3である場合(ステップS579でYES)、主制御基板30は、時短遊技状態ST3を継続させる特別図柄の変動表示の残り回数であるカウント値JCを1だけデクリメントし(ステップS580)、そのカウント値JCが0になったか否かを判断する(ステップS581)。その結果、カウント値JCが0でない場合、時短遊技状態ST3が継続するので、停止中処理を終了する。またカウント値JCが0になった場合(ステップS581でYES)、主制御基板30は、現在の遊技状態として通常遊技状態ST1をセットする(ステップS582)。これにより、遊技機1の遊技状態は時短遊技状態ST3から通常遊技状態ST1へと移行する。
また主制御基板30は、現在の遊技状態が時短遊技状態ST3ではなく、通常遊技状態ST1であると判断した場合(ステップS579でNO)、その後は特別な処理は行わずに処理を終了する。以上で、停止中処理(ステップS522)が終了する。
次に図11および図12は、大入賞口処理(図5のステップS108)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、特別遊技が開始された後の第1大入賞口17及び第2大入賞口18の開閉動作が制御される。主制御基板30は、遊技機1の現在の遊技状態が特別遊技中であるか否かを判断する(ステップS601)。特別遊技中でない場合(ステップS601でNO)、第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開閉動作は行わないため、大入賞口処理が終了する。これに対し、特別遊技中である場合(ステップS601でYES)、主制御基板30は、遊技機1が上述の停止中処理(図10のステップS574)で開始させた特別遊技のオープニング動作中であるか否かを判断する(ステップS602)。遊技機1がオープニング動作中である場合(ステップS602でYES)、主制御基板30は予め設定されたオープニング動作が行われるべき時間(オープニング時間)を経過したか否かを判断する(ステップS603)。オープニング時間を経過していない場合(ステップS603でNO)、オープニング動作が継続されるので大入賞口処理を終了する。
オープニング時間を経過している場合(ステップS603でYES)、主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放する現在のラウンド値Rに対して1加算する(ステップS604)。このラウンド値Rは、特別遊技の開始時点においては0に初期化されており、ステップS604で1を加算することによって今回行うべきラウンドの値となる。そして主制御基板30は、予めセットされている特別遊技の開放パターンを確認し(ステップS605)、その開放パターンに定められている今回のラウンドRにおける第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開放時間をセットする(ステップS606)。そして主制御基板30は、今回のラウンドRに対応して第1大入賞口17及び第2大入賞口18のいずれか一方を開放する(ステップS607)。尚、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放すると、主制御基板30は、ステップS606でセットされた開放時間の計測動作を開始する。
次に主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放してからステップS606でセットされた開放時間が経過したか否かを判断し(ステップS608)、開放時間が経過していない場合(ステップS608でNO)には、更に開放中の第1大入賞口17又は第2大入賞口18に対して所定の上限個数の遊技球が入賞したか否かを判断する(ステップS609)。その結果、開放時間が経過しておらず、しかも入賞個数が上限値に達していない場合(ステップS609でNO)には、第1大入賞口17又は第2大入賞口18の開放状態が継続するため、大入賞口処理を終了する。
一方、開放時間が経過している場合(ステップS608でYES)、又は、大入賞口への入賞個数が上限値に達した場合(ステップS609でYES)、主制御基板30は、現在開放中の第1大入賞口17又は第2大入賞口18を閉鎖する(ステップS610)。そして現在のラウンドRが最終ラウンドを示す値(例えば16)であるか否かを判断する(ステップS611)。最終ラウンドでない場合(ステップS611でNO)には特別遊技が継続するため、そのまま大入賞口処理を終了する。
一方、現在のラウンドRが最終ラウンドであった場合(ステップS611でYES)、主制御基板30は、特別遊技を終了させるためのステップS612以降の処理を実行する。すなわち、主制御基板30は、現在のラウンド値Rを0にリセットし(ステップS612)、特別遊技終了後の遊技状態を確変遊技状態ST4へ移行させるか否かを判断する(ステップS613)。特別遊技終了後に確変遊技状態ST4へ移行させる場合(ステップS613でYES)、主制御基板30は、特別遊技終了後の遊技状態として確変遊技状態ST4をセットし(ステップS614)、確変遊技状態ST4が継続する特別図柄の変動表示回数のカウント値SCに所定値(例えば10000)をセットする(ステップS615)。尚、ここでセットするカウント値SCを例えば10000に設定すれば、確変遊技状態ST4は実質的に次回の大当たり当選まで継続することになる。またカウント値を100程度の値又はそれ未満の値に設定すれば、確変遊技状態ST4において大当たりに当選することなく、確変遊技状態ST4から通常遊技状態ST1へ戻ることが現実的に起こり得る。
また主制御基板30は、特別遊技終了後に確変遊技状態ST4へ移行させないと判断した場合(ステップS613でNO)、特別遊技終了後の遊技状態として時短遊技状態ST3をセットし(ステップS616)、時短遊技状態ST3が継続する特別図柄の変動表示回数のカウント値JCに所定値(例えば100)をセットする(ステップS617)。
そして主制御基板30は、特別遊技のエンディングのための時間計測を開始し(ステップS618)、エンディングが終了したか否かを判断する(ステップS619)。エンディングを開始してから所定時間が経過していないときには、エンディングが未終了であると判断し(ステップS619でNO)、大入賞口処理を終了する。またエンディングを開始してから所定時間が経過しているときには、エンディングが終了したと判断し(ステップS619でYES)、演出制御基板33に特別遊技演出を終了させるべく、特別遊技終了コマンドをセットし(ステップS620)、特別遊技を終了する(ステップS621)。
一方、ステップS602の判断において遊技機1がオープニング中でないと判断した場合(ステップS602でNO)、図12のフローチャートに進み、主制御基板30は、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が開放中であるか否かを判断する(ステップS651)。そして開放中である場合は(ステップS651でYES)、図11に示すステップS608以降の処理を実行する。また開放中でない場合は(ステップS651でNO)、遊技機1が特別遊技のエンディング中であるか否かを判断する(ステップS652)。そしてエンディング中である場合は(ステップS652でYES)、図11に示すステップS619以降の処理を実行する。またエンディング中でない場合は(ステップS652でNO)、第1大入賞口17又は第2大入賞口18が閉鎖した後の経過時間が予め設定された各ラウンドの実施間隔(インターバル時間)を経過したか否かを判断する(ステップS653)。そしてインターバル時間を経過していない場合は(ステップS653でNO)、まだ次のラウンドを実施するタイミングではないので、大入賞口処理を終了する。これに対し、インターバル時間が経過した場合は(ステップS653でYES)、次のラウンドを実施すべく、図11に示すステップS604以降の処理を実行する。
上記のような大入賞口処理により、遊技機1において特別遊技が開始されると、その特別遊技の種類に応じた開放パターンで第1大入賞口17又は第2大入賞口18を開放させるラウンドが所定回数(例えば16ラウンド)行われる。また特別遊技が終了するときには、時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とのいずれか一方がセットされるようになる。
次に図13は、普通図柄処理(図5のステップS109)の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が補助遊技中であるか否かを判断する(ステップS701)。補助遊技中とは、普通図柄抽選に当選して電動チューリップ16aを開放状態に駆動するための処理が開始され、その処理が未だ終了していない状態をいう。そして補助遊技中である場合(ステップS701でYES)、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を開始することなく普通図柄処理を終了する。また補助遊技中でない場合(ステップS701でNO)、遊技機1の現在の状態が普通図柄の変動表示中であるか否かを判断する(ステップS702)。普通図柄が変動表示中でない場合(ステップS702でNO)、主制御基板30は普通図柄抽選の保留数Gが1以上であるか否かを判断する(ステップS703)。保留数Gが0である場合には(ステップS703でNO)、普通図柄抽選の始動条件となるスルーゲート20への遊技球通過が無いことを意味するため、普通図柄の変動表示を開始せずに普通図柄処理を終了する。
これに対し、保留数Gが1以上である場合(ステップS703でYES)、主制御基板30は、最先の保留に対応する遊技データ(普通図柄乱数)を読み出し(ステップS704)、保留数Gの値を1減算し(ステップS705)、他の保留を記憶している記憶領域をシフトさせる(ステップS706)。そして主制御基板30は、保留から読み出した普通図柄乱数が所定の当選値であるか否かの当たり判定を行い、普通図柄抽選に当選したか否かを判断する(ステップS707)。普通図柄抽選に当選すると(ステップS707でYES)、主制御基板30は、普通図柄抽選に当選したことを示す図柄(当たり図柄)をRAM30cにセットする(ステップS708)。また普通図柄抽選に当選しなかった場合(ステップS707でNO)、普通図柄抽選に外れたことを示す図柄(ハズレ図柄)をRAM30cにセットする(ステップS709)。
そして主制御基板30は、遊技機1の現在の時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4であるか否かを判断し(ステップS710)、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4である場合(ステップS710でYES)、普通図柄の変動時間を短時間(図例の場合は3秒)に設定する(ステップS711)。また現在の遊技状態が時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれでもないと判断した場合(ステップS710でNO)、普通図柄の変動時間を長時間(図例の場合は29秒)に設定する(ステップS712)。そして主制御基板30は、ステップS711又はS712でセットされた変動時間に基づき、図柄表示器22の普通図柄表示器22bにおいて普通図柄の変動表示を開始し(ステップS713)、その変動時間の計測動作を開始する(ステップS714)。
また普通図柄の変動表示中であった場合(ステップS702でYES)、主制御基板30は、普通図柄の変動時間が終了したか否かを判断する(ステップS715)。つまり、ステップS714で計測の開始された変動時間が、ステップS711又はS712でセットされた変動時間に達したか否かが判断される。そして変動時間が終了していない場合(ステップS715でNO)、普通図柄の変動表示が継続されるので、そのまま普通図柄処理を終了する。また変動時間が終了した場合(ステップS715でYES)、主制御基板30は、普通図柄の変動表示を停止させ、ステップS708又はS709でセットされた図柄を表示する(ステップS716)。その後、計測された変動時間をリセットする(ステップS717)。そして普通図柄抽選に当選したか否かを判断し(ステップS718)、当選していれば(ステップS718でYES)、電動チューリップ16aを開放させるための補助遊技を開始する(ステップS719)。これにより、遊技機1の現在の状態が補助遊技中となる。一方、普通図柄抽選に当選していなければ(ステップS718でNO)、遊技機1の現在の状態を保持したまま普通図柄処理を終了する。
次に図14は、電動チューリップ処理(図5のステップS110(電チュー処理))の詳細を示すフローチャートである。この処理ではまず、遊技機1の現在の状態が補助遊技中であるか否かを判断する(ステップS801)。補助遊技中でない場合(ステップS801でNO)、電動チューリップ16aは開放しないため、電動チューリップ処理を終了する。補助遊技中であった場合(ステップS801でYES)、主制御基板30は、電動チューリップ16aが開放中であるか否かを判断し(ステップS802)、電動チューリップ16aが開放中でない場合には(ステップS802でNO)、更に現在の遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態st4であるか否かを判断する(ステップS803)。現在の遊技状態が時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4である場合(ステップS803でYES)、主制御基板30は、電動チューリップ16aの開放時間を長時間(図例の場合は3.5秒)に設定する(ステップS804)。また時短遊技状態ST3及び確変遊技状態ST4のいずれでもなく、通常遊技状態ST1である場合(ステップS803でNO)、主制御基板30は、電動チューリップ16aの開放時間を短時間(図例の場合は0.2秒)に設定する(ステップS805)。そして主制御基板30は、電チューソレノイド44を駆動して電動チューリップ16aを開放し(ステップS806)、開放後の経過時間の計測を開始する(ステップS807)。一方、電動チューリップ16aが既に開放中であった場合(ステップS802でYES)、ステップS803〜S807の処理をスキップする。その後、主制御基板30は、ステップS804又はS805でセットされた開放時間を経過したか否かを判断し(ステップS808)、開放時間を経過していない場合(ステップS808でNO)、電動チューリップ16aの開放状態が継続されるので、電動チューリップ処理を終了する。また開放時間を経過した場合(ステップS808でYES)、主制御基板30は、電チューソレノイド44を駆動して電動チューリップ16aを閉鎖状態に戻し(ステップS809)、補助遊技を終了して電動チューリップ処理を終了する(ステップS810)。
図13及び図14に示した処理により、時短遊技状態ST3又は確変遊技状態ST4のときには、通常遊技状態ST1よりも電動チューリップ16aが頻繁に、しかも長時間開放されるようになり、第2始動口16に対して遊技球が入球し易くなる。
次に図15は、出力処理(図5のステップS111)の詳細を示すフローチャートである。この処理では、主制御基板30からサブ制御基板31に対して各種データやコマンドなどが出力される。まず主制御基板30は、送信用遊技データがセットされている場合、それを演出制御基板33に送信する(ステップS901)。尚、送信用遊技データがセットされていなければ、ステップS901の送信処理は行われない。次に変動開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別図柄の変動時間に対応する図柄変動演出を行うことを指示する(ステップS902)。これにより、演出制御基板33によって装飾図柄12a,12b,12cを変動させる変動演出が開始される。尚、変動開始コマンドがセットされていなければ、ステップS902の送信処理は行われない。次に変動停止コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、演出制御基板33によって実行されている変動演出を停止させて特別遊技判定の結果が大当たりとなるものであるか否かを遊技者に報知させる指示を行う(ステップS903)。尚、変動停止コマンドがセットされていなければ、ステップS903の送信処理は行われない。次に特別遊技開始コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別遊技開始に伴う演出動作の開始を指示する(ステップS904)。このとき送信される特別遊技開始コマンドには、特別遊技後の遊技状態が時短遊技状態ST3と確変遊技状態ST4とのいずれであるかを示す情報が含まれる。尚、特別遊技開始コマンドがセットされていなければ、ステップS904の送信処理は行われない。次に特別遊技終了コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33に送信し、特別遊技に対応した演出の終了を指示する(ステップS905)。尚、特別遊技終了コマンドがセットされていなければ、ステップS905の送信処理は行われない。そして最後にその他各種コマンドがセットされていれば、それを演出制御基板33や払出制御基板32に送信することで、各部を制御する(ステップS907)。例えば遊技球が各種入賞口に入賞したことに伴う賞球コマンドはこのとき払出制御基板32に対して送信され、払出制御基板32によって賞球の払い出しが行われる。以上で出力処理が終了する。
◆演出制御基板33◆
次に演出制御基板33の詳細について説明する。図16は、演出制御基板33における主たる機能構成を模式的に示したブロック図である。演出制御基板33は、上述したように主制御基板30から様々なコマンドCMDを入力し、それらコマンドCMDに応じた演出を行う。また演出制御基板33は、遊技者によって操作ボタン6が操作された場合に操作ボタン6から操作信号SGNを入力し、遊技者のボタン操作に応じた演出を行うことができる。以下、このような演出制御基板33の構成及び動作について詳しく説明する。
図16に示すように、演出制御基板33のROM33bには図柄変動演出として行う複数の演出パターン77が予め格納されている。それら複数の演出パターン77のそれぞれは、特別図柄変動制御部53によって決定される特別図柄の変動時間に対応した演出を行う演出パターンとなっている。また複数の演出パターンの中には、操作ボタン6に対する遊技者のボタン操作を検知し、所定のシナリオをそのボタン操作に応じて進行させていく複数のシナリオ演出パターン78が含まれる。シナリオ演出パターン78は、初期段階から最終段階まで複数の段階が設定されたシナリオが遊技者のボタン操作の有無又はボタン操作のタイミングなどに応じて段階的に進行していくように定義された演出パターンである。これら複数のシナリオ演出パターン78はいずれも特別図柄の変動時間が同じ時間に対応する演出パターンとしてROM33bに記憶されている。またROM33bには、それら複数の演出パターン77のうちから特別図柄の変動時間に対応して一つの演出パターンを選択するための演出パターン選択テーブル79が予め格納されている。
一方、演出制御基板33のCPU33aは、図16に示すように、演出パターン決定部70、図柄変動演出制御部71及び特別遊技演出制御部72として機能する。
演出パターン決定部70は、主制御基板30から変動開始コマンドを受信すると、複数の演出パターン77のうちから、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間に対応する一つの演出パターンを演出パターン選択テーブル79に基づいて選択することにより遊技機1において行う図柄変動演出の演出パターンを決定する処理部である。
図17は、演出パターン選択テーブル79の一例を示す図である。演出パターン選択テーブル79は、図17に示すように特別図柄の変動時間に対して演出パターンが対応付けられたテーブル情報である。また演出パターン選択テーブル79には、選択時間設定情報を追加的に記録しておくことが可能である。
例えば2秒の変動時間に対して演出パターンAが対応付けられており、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間が2秒であれば、演出パターン決定部70は、2秒の変動時間に対応する演出として演出パターンAを選択する。また5秒の変動時間に対して演出パターンBが対応付けられており、変動開始コマンドに含まれる特別図柄の変動時間が5秒であれば、演出パターン決定部70は、5秒の変動時間に対応する演出として演出パターンBを選択する。このように演出パターン選択テーブル79においては、シナリオ演出パターン78を除き、特別図柄の変動時間と演出パターンとが一対一で対応付けられている。演出パターン選択テーブル89において1つの変動時間に対して1つの演出パターンが一対一で対応付けられる場合、その演出パターンには選択時間設定情報が登録されない。
一方、複数のシナリオ演出パターン78は、演出パターン選択テーブル79において特別図柄の変動時間が同じ所定時間に対応付けられている。図例では、第1シナリオ演出パターン78aから第10シナリオ演出パターン78jまでの10のシナリオ演出パターン78の全てが90秒の変動時間に対応付けられている。そしてこれらのシナリオ演出パターン78には、選択時間設定情報が予め登録される。選択時間設定情報は、特別図柄の変動時間が所定時間(例えば90秒)である場合に、複数のシナリオ演出パターン78a〜78jのうちから一つのシナリオ演出パターンを選択するために参照される情報であり、各シナリオ演出パターン78a〜78jに対して異なる時間帯が設定された情報である。そのため、演出パターン決定部70は、主制御基板30から受信する変動開始コマンドに含まれる変動時間が90秒である場合、RTC33dから出力される時刻情報を参照し、複数のシナリオ演出パターン78a〜78jのうちから現在日時に対応する1つのシナリオ演出パターンを選択し、その選択したシナリオ演出パターンを遊技機1において行う図柄変動演出の演出パターンとして決定する。
ただし、演出パターン決定部70は、上記のようにRTC33dから出力される現在日時に応じて1つのシナリオ演出パターンを選択するものに限られず、例えば特別図柄の変動時間が所定時間(例えば90秒)である場合に抽選を行い、その抽選結果に基づいて複数のシナリオ演出パターン78a〜78jの中から1つのシナリオ演出パターンを選択するものであっても構わない。
図柄変動演出制御部71は、演出パターン決定部70によって図柄変動演出として行うべき1つの演出パターンが決定された場合に、その演出パターンに基づいて画像制御基板34及びランプ制御基板35のそれぞれの動作させることにより、遊技機1において特別遊技判定が行われたことに伴う図柄変動演出の実行を制御する。この図柄変動演出制御部71は、シナリオ進行演出制御部73を備えている。シナリオ進行演出制御部73は、演出パターン決定部70によって複数のシナリオ演出パターン78a〜78jのうちの1つが選択された場合に機能し、選択されたシナリオ演出パターンに基づく図柄変動演出が行われるように制御する。つまり、シナリオ進行演出制御部73は、画像制御基板34及びランプ制御基板35を介して、画像表示器12などの各種演出手段にシナリオ進行演出を行わせるものである。
シナリオ進行演出は、初期段階から始まり、遊技者によるボタン操作の有無やボタン操作のタイミングなどに応じて段階的にシナリオが進行し、最終的にシナリオが最終段階まで進行すれば遊技者に有利な遊技価値が付与される期待度が最も高くなる演出である。例えば本実施形態では、特別図柄の変動時間が90秒である場合に、90秒間のシナリオ進行演出が行われる。そのため、特別遊技判定の結果が大当たりであって、その後の遊技状態を特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合、主制御基板30において決定される特別図柄の変動時間が90秒であれば、最終的に最終段階まで進行するシナリオ進行演出が行われることが多くなる。また特別遊技判定の結果が大当たりであって、その後の遊技状態を特別遊技状態ST2へと移行させるものであっても、最終的に最終段階まで進行しないシナリオ進行演出が行われることもある。この場合、最終段階まで進行しなかったことが報知された後に復活演出が行われ、その復活演出により特別遊技判定の結果が大当たりであってその後の遊技状態が特別遊技状態ST2へと移行することが報知される。一方、特別遊技判定の結果がハズレであって、その後の遊技状態を特別遊技状態ST2へと移行させないものである場合、主制御基板30において決定される特別図柄の変動時間が90秒であれば、最終的に最終段階まで進行させないシナリオ進行演出が行われる。このようにシナリオ進行演出では初期段階からシナリオを段階的に進行させて最終段階に近づいていく演出が行われるため、そのシナリオの段階的な進行によって遊技者の期待感を段階的に高揚させていくことができるようになる。そして本実施形態では、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものであるときには、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させないものであるときよりも高確率で最終段階まで進行するシナリオ進行演出が行われるようなる。
上記のようなシナリオ進行演出を制御するため、シナリオ進行演出制御部73は、示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76を備えている。
示唆演出制御部74は、初期段階から始まるシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出を行わせるものである。示唆演出制御部74は、シナリオ進行演出が開始された後、所定のタイミング或いは遊技者によってボタン操作が行われたタイミングで期待度を示唆する示唆演出を行わせる。この示唆演出制御部74は、示唆演出を行わせるとき、特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果に基づく示唆演出を行わせる。そのため、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、特別遊技状態ST2へ移行させない判定結果の場合よりも、シナリオ進行演出が最終段階まで到達する期待度が高い示唆演出が行われるようになる。
また示唆演出制御部74は、所定のタイミングで遊技者によるボタン操作を検知することを条件として示唆演出を行うこともある。この場合、所定のタイミングで遊技者によるボタン操作を検知しなかったときには示唆演出は行わない。上述のようにシナリオ進行演出が最終段階まで進行すれば、遊技者に有利な遊技価値が付与される可能性が高いため、遊技機1においてシナリオ進行演出が開始されると、遊技者にとってはそのシナリオ進行演出が最終段階まで進行するか否かに関心がある。そのため、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を知るために、所定のタイミングで積極的にボタン操作を行うようになる。
第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出が開始された後、遊技者によるボタン操作に応じてシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる第1段階演出を行わせるものである。この第1段階演出は、シナリオ進行演出を最終段階まで進行させるのではなく、最終段階よりも手前の第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる演出である。第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作を受け付けるボタン操作受付有効期間内にボタン操作を検知しなかった場合にはシナリオ進行演出を進行させないこともある。その場合、シナリオ進行演出は最終段階に向かって進行しない。そのため、遊技者は積極的にボタン操作を行い、シナリオ進行演出を進行させるようになる。
第2段階演出制御部76は、第1段階演出制御部75による第1段階演出が行われた後に動作し、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出及び最終段階まで進行しない失敗演出のいずれか一方を選択的に行わせる第2段階演出を行わせるものである。第2段階演出制御部76は、第1段階演出制御部75による第1段階演出が行われた後、所定期間の間、遊技者によるボタン操作を受け付け、その期間内で遊技者によるボタン操作を検知したタイミングで成功演出及び失敗演出のいずれか一方を行うものであっても良い。ただし、第2段階演出制御部76は、所定期間の間に遊技者によるボタン操作を検知しなかった場合でもその所定期間が経過したタイミングで成功演出及び失敗演出のいずれか一方を行う。また第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合には、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させない場合よりも高確率で第2段階演出の後に成功演出を行わせ、その成功演出において、又は、その成功演出の後に、特別遊技判定の結果が大当たりであり、遊技機1の遊技状態が特別遊技状態ST2へ移行することを報知する。
上記のような示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76は、演出パターン決定部70によって選択された1つのシナリオ演出パターンに予め定められた順序で機能する。つまり、示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76は、複数のシナリオ演出パターン78a〜78jからいずれのシナリオ演出パターンが選択されるかによって動作順序が異なるものとなる。例えば、複数のシナリオ演出パターン78a〜78jの中には、始めに第1段階演出制御部75を動作させ、第1段階演出制御部75の後に示唆演出制御部74を動作させ、最後に第2段階演出制御部76を動作させる演出パターンが含まれる。また、始めに示唆演出制御部74を動作させ、示唆演出制御部74の後に第1段階演出制御部75を動作させ、最後に第2段階演出制御部76を動作させる演出パターンも含まれる。さらに、始めに第1段階演出制御部75を動作させ、第1段階演出制御部75の動作中に遊技者によるボタン操作に応じて示唆演出制御部74を動作させ、最後に第2段階演出制御部76を動作させる演出パターンも含まれる。したがって、シナリオ進行演出制御部73は、それらの演出パターンに基づき、示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76のそれぞれを順に動作させてシナリオ進行演出の実行を制御する。
特別遊技演出制御部72は、図柄変動演出制御部71によって行われる図柄変動演出が終了し、遊技機1の遊技状態が特別遊技状態ST2へ移行した場合に動作し、特別遊技状態ST2における演出を制御するものである。上述したように特別遊技状態ST2においては、第1大入賞口17及び第2大入賞口18が択一的に開放されるラウンド遊技が複数回(複数ラウンド)行われる。そのため、例えば特別遊技演出制御部72は、それら複数回のラウンド遊技が行われる間、画像表示器12に現在のラウンド数を表示させるなど、特別遊技状態ST2に対応した演出を行わせる。
以下においては、演出パターン決定部70により第1シナリオ演出パターン78a〜第10シナリオ演出パターン78jのそれぞれが選択された場合に、図柄変動演出において行われるシナリオ進行演出について詳しく説明する。
◆第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出◆
まず、第1シナリオ演出パターン78aについて説明する。図18は、第1シナリオ演出パターン78aに予め定義された各種演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。演出パターン決定部70によって第1シナリオ演出パターン78aが選択された場合、シナリオ進行演出制御部73は、図18に示すように、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76をこの順で機能させ、第1シナリオ演出パターン78aに定められた各種演出をそれぞれ所定のタイミングで実行していく。
第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出がタイミングT0で開始されると、まず第1段階演出制御部75が機能する。そして第1段階演出制御部75は、タイミングT0で第1シナリオ演出パターン78aに対応するタイトル表示101を開始し、そのタイトル表示101を所定時間継続させる。第1段階演出制御部75は、タイトル表示101を開始してから所定時間が経過してタイミングT1になったことを検知すると、その後、第1段階演出102を開始する。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出102を開始すると、所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。ここでの第1の操作は、例えば所定期間内に操作ボタン6が1回押下される操作である。ただし、これに限られるものではなく、所定期間内に操作ボタン6が長押しされる操作であっても構わない。第1段階演出制御部75は、所定のタイミングから所定期間が経過するまでの間に遊技者による第1の操作を受け付けると、その第1の操作に応じて、予め定めた第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる。この第1の段階は、初期段階よりも最終段階に進んだ段階であって最終段階には未到達の段階である。一方、所定のタイミングから所定期間が経過するまでの間に遊技者による第1の操作を受け付けなかった場合、第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間が経過した後に、シナリオ進行演出を所定段階まで進行させる。遊技者による第1の操作を受け付けなかった場合にシナリオ進行演出が進行する段階は最小進行幅となり、第1の段階よりも少ない段階となる。つまり、第1の操作が受け付けられている期間内に第1の操作を行えば、第1の操作を行わない場合よりもシナリオ進行演出が大幅に進行するため、シナリオ進行演出が最終段階まで進むことを期待する遊技者は積極的に操作ボタン6に対する第1の操作を行うようになる。第1段階演出102では、上記のように第1の操作を受け付けることによってシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる演出が少なくとも1回行われる。そして第1段階演出102を開始した後、タイミングT2になると、第1段階演出制御部75による第1段階演出102が終了する。
タイミングT2になると、次に示唆演出制御部74が機能する。そして示唆演出制御部74は、タイミングT2から示唆演出103を開始する。示唆演出制御部74は、示唆演出103を開始すると、特別遊技判定の結果に基づき、所定のタイミングでシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行う。尚、所定のタイミングで遊技者によるボタン操作を受け付け、遊技者によるボタン操作が行われることを条件としてシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行うようにしても良い。この場合、遊技者がボタン操作を行わなければ、シナリオ進行演出が最終段階まで進行するか否かの期待度が示唆されないため、遊技者は積極的にボタン操作を行うようになる。示唆演出制御部74は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆するとき、例えば複数のキャラクタを画像表示器12に表示させてそれら複数のキャラクタが会話を交わすときの会話内容で期待度を示唆する。ただし、示唆演出制御部74による示唆態様には種々の態様があるため、他の示唆態様でシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆するようにしても良い。そしてタイミングT3になると、示唆演出制御部74による示唆演出103が終了する。
タイミングT3になると、次に第2段階演出制御部76が機能する。そして第2段階演出制御部76は、タイミングT3から第2段階演出104を開始し、その第2段階演出104の後、所定のタイミングT5になると、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出105と、シナリオ進行演出が最終段階まで進行しない失敗演出106とのいずれか一方を行わせる。成功演出105又は失敗演出106は、タイミングT6まで継続し、タイミングT6になると終了する。また第2段階演出制御部76は、タイミングT3で第2段階演出104を開始した後、比較的速いタイミングT4で失敗演出106を行い、その後、復活演出107を行うこともある。この場合においても、復活演出107は、タイミングT6になるまで継続し、タイミングT6になると終了する。
このように第1シナリオ演出パターン78aは、タイミングT0〜T6の期間内に行われる演出パターンであり、最終的に成功演出105又は復活演出107が行われれば特別遊技状態ST2へ移行することが遊技者に報知されるようになる。
図19は、第1段階演出制御部75により行われるタイトル表示101及び第1段階演出102の一態様を示す図である。尚、図19では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。第1段階演出制御部75は、第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出の実行を開始すると、まず画像表示器12にタイトル表示101を表示させる。このタイトル表示101では、第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出の進め方などが遊技者に報知される。図19の例では、「ボタンを押してRUSH星座を完成させろ!」というメッセージが表示されており、ボタン操作を行うことによって最終的にRUSH星座を完成させることができれば、遊技者に有利な遊技価値が付与されることが報知されている。つまり、第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出の例では、最終的にRUSH星座を完成させることを目的としたシナリオが進行する。
第1段階演出制御部75は、タイトル表示101の後に第1段階演出102を開始すると、図19に示すように画像表示器12に対して第1段階演出102の初期画面102aを表示させる。この初期画面102aでは、RUSH星座を構成する星が空欄になった状態で表示され、RUSH星座が未完成の状態である。そのような初期画面102aを表示させた後、遊技者によるボタン操作受付有効期間の開始タイミングになると、第1段階演出制御部75は、初期画面102aに対して遊技者にボタン操作を促すためのボタン操作案内画像を重ね合わせて表示させる。このようなボタン操作案内画像の表示により、遊技者はボタン操作が有効に受け付けられる状態になったことを把握することができる。
そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作が行われると、第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を進行させる次の段階(第1の段階)を決定し、第1の操作を受け付けたことに応じて画像表示器12の表示画面を初期画面102aから第2画面102bへと遷移させる。この第2画面102bでは、画像表示器12の画面内に多数の流星が出現し、RUSH星座を構成する星の空欄部分に対して所定の順序で星が埋まっていく。このようにして第1段階演出制御部75は、予め定めた次の段階(第1の段階)へとシナリオ進行演出を進行させていく。
図20は、第1段階演出制御部75による処理の概念を示す図である。図20(a)は流星がRUSH星座を埋めていく順番を示しており、図20(b)は第1の操作の有無によって決定される第1の段階を示している。まず第1段階演出制御部75は、第2画面102bにおいてRUSH星座を構成する星の空欄部分に対して星を埋めていくとき、図20(a)に示すように予め定められた順番で一つずつ星を埋めていく。つまり、RUSH星座は、R星座、U星座、S星座、H星座の順で一文字ずつ星座が完成していくようにシナリオの進行順序が予め定められている。尚、RUSH星座が完成するためには26個の空欄が全て流星によって埋まり、それら26個の星がそれぞれの位置で点灯することが必要となっている。また第1段階演出制御部75は、第1の操作に応じてシナリオ進行演出を進行させる第1の段階を決定するときには、図20(b)に示すように点灯数7,10,13,20のうちから一つの点灯パターンを選択する。このとき、第1段階演出制御部75は、特別遊技判定の結果に応じて4つの点灯パターンのうちから一つを選択するようにしても良い。例えば、特別遊技判定の結果が大当たりであってその後の遊技状態を特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合には、特別遊技判定の結果がハズレの場合よりも点灯数の多い点灯パターンが選択される確率が高くなるようにして一つの点灯パターンを選択するようにしても良い。尚、第1段階演出制御部75は、第1の操作が行われなかった場合には、シナリオ進行演出を進行させる次の段階を最も点灯数の少ない段階(点灯数4)に決定する。例えば図20(b)の例では、第1の操作が行われなかった場合にシナリオ進行演出を進行させる次の段階は点灯数4となり、第1の操作が行われた場合よりもシナリオ進行演出の進行度合が少なくなる。
そして第1段階演出制御部75は、第2画面102bを表示させてから所定時間経過後に、画像表示器12の表示画面を第2画面102bから第3画面102cへと遷移させる。図19に示す例では、RUSH星座のうち、R星座とU星座が完成し、S星座とH星座とが未完成のままで残っている第1の段階へと進行した状態(点灯数13の状態)となっている。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作が行われなかった場合、第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間経過後にシナリオ進行演出を進行させる次の段階を最小進行幅(点灯数4)に決定する。そして第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を初期画面102aから第4画面102dへと遷移させる。この第4画面102dでは、第2画面102bと同様に、画像表示器12の画面内に流星が出現し、RUSH星座を構成する星の空欄部分に対して所定の順序で星が埋まっていく。尚、第1の操作が行われなかった場合の第4画面102dでは、流星の出現数を、第1の操作が行われた場合の第2画面102bよりも少なくし、第2画面102bよりもシナリオ進行演出の進行度合が少ないことを報知するようにしても良い。そして第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を最小進行幅(点灯数4)だけ進行させる。第4画面102dを表示させてから所定時間が経過すると、第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を第4画面102dから第5画面102eへと遷移させる。このとき、図19に示すように、RUSH星座のうち、R星座の4つの星だけが点灯した状態となり、シナリオ進行演出が最小進行幅だけ進行した状態となる。
このように第1シナリオ演出パターン78aに基づく第1段階演出102では、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作が受け付けられると、第1の操作が受け付けられなかった場合よりもシナリオ進行演出がより一層最終段階へと近づくようになる。そのため、遊技者は、第1段階演出102において積極的に第1の操作を行うようになる。
次に図21は、示唆演出制御部74により行われる示唆演出103の一態様を示す図である。尚、図21では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。示唆演出制御部74は、上述した第1段階演出102の後に示唆演出103を開始すると、図21(a)に示すように画像表示器12に、二人のキャラクタ80a,80bを出現させた第1画面103a、第2画面103b及び第3画面103cを順に表示させる。第1画面103aでは第1のキャラクタ80aが第1のセリフ81aを発し、第2画面103bでは第2のキャラクタ80bが第2のセリフ81bを発する。そして第3画面103cでは第1のキャラクタ80aが第3のセリフ81cを発する。示唆演出制御部74は、これら複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフ81a,81b,81cの内容によりシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する。図21(b)は、セリフの内容と期待度との関係を示している。図21(b)に示すように複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフ81a,81b,81cには、第1パターンから第4パターンまでの4つのパターンがある。第1パターンはシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が最も低いパターンである。第2パターンはシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が第1パターンよりも高く、中程度のパターンである。第3パターンはシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が第2パターンよりも更に高く、比較的期待度の高いパターンである。更に第4パターンはシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が最も高く、シナリオ進行演出が最終段階まで進行することが確定したことを示唆するパターンである。示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果に基づき、これら4つのパターンのうちから一つのパターンを選択して複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフ81a,81b,81cに設定し、示唆演出103を行う。尚、第1段階演出102において遊技者が第1の操作を行わなかった場合には特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものであっても、示唆演出制御部74は、4つのパターンのうちの第4パターンを選択しないようにしても良い。この場合、第1段階演出102において第1の操作が行われていることを条件として第4パターンでの示唆演出103が行われるようになるため、遊技者は、第1段階演出102が行われているときに積極的に第1の操作を行うようになる。
次に図22乃至図24は、第2段階演出制御部76により行われる第2段階演出104、成功演出105、失敗演出106及び復活演出107の一態様を示す図である。尚、図22乃至図24では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。
まず第2段階演出制御部76は、上述した示唆演出103の後に第2段階演出104を開始すると、図22に示すように画像表示器12に対して第2段階演出104の初期画面104aを表示させる。この初期画面104aでは、第1段階演出102において進行した段階での星座点灯状態が表示される。そして初期画面104aを表示させた後、遊技者によるボタン操作受付有効期間の開始タイミングになると、第2段階演出制御部76は、初期画面104aに対してボタン操作案内画像を重ね合わせて表示させ、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する。
そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作が行われると、第2段階演出制御部76は、第2の操作を受け付けたことに応じて画像表示器12の表示画面を初期画面104aから第2画面104bへと遷移させる。この第2画面104bでは、画像表示器12の画面内に再び多数の流星が出現し、RUSH星座を構成する残りの空欄部分に対して所定の順序で星が埋まっていく。そして第2段階演出制御部76は、遊技者による第2の操作を受け付けている期間中において画像表示器12の表示画面を第2画面104bから第3画面104cへと遷移させつつ、シナリオ進行演出を最終段階(星座完成状態)へと少しずつ段階的に進行させていく。
一方、遊技者による第2の操作が行われなかった場合、第2段階演出制御部76は、画像表示器12の表示画面を初期画面104aから第4画面104dへと遷移させる。この第4画面104dでは、画像表示器12の画面内に流星が出現せず、時間経過に伴ってボタン操作案内画像に付加された操作有効期間の残り表示だけが少なくなっていく。そして更に第2の操作が行われない期間が継続すると、第2段階演出制御部76は、画像表示器12の表示画面を第4画面102dから第5画面104eへと遷移させる。この第5画面104eでも、画像表示器12の画面内に流星は出現せず、ボタン操作案内画像に付加された操作有効期間の残り表示だけが更に少なくなった状態に表示される。つまり、第2の操作が行われないときには、第2段階演出104においてシナリオ進行演出は進行しない。
そして第2段階演出104が開始されてから所定時間が経過すると、第2段階演出制御部76は、成功演出105及び失敗演出106のいずれか一方を開始する。図23(a)は成功演出105の一態様を示している。第2段階演出制御部76は、第2段階演出104の後に成功演出105を行う場合、図23(a)に示すようにRUSH星座を構成する星を全て点灯させてシナリオ進行演出が最終段階まで到達したことを示す第1画面105aを画像表示器12に表示させ、その後、RUSH星座が完成したことを示す第2画面105bを画像表示器12に表示させる。この場合、遊技機1の遊技状態は、その後、特別遊技状態ST2へと移行する。
一方、図23(b)は失敗演出106の一態様を示している。第2段階演出制御部76は、第2段階演出104の後に失敗演出106を行う場合、図23(b)に示すようにRUSH星座を構成する星を全て点灯させず、シナリオ進行演出が最終段階まで到達しなかったことを示す第1画面106aを画像表示器12に表示させ、その後、RUSH星座の完成に失敗したことを示す第2画面106bを画像表示器12に表示させる。この場合、失敗演出106の後に復活演出107が行われる場合を除き、遊技機1の遊技状態はそれ以前とは変わらない。
また図24は、失敗演出106の後に復活演出107が行われる場合の一態様を示している。第2段階演出制御部76は、第2段階演出104の後に失敗演出106を行う場合、図24に示すように失敗演出106の第2画面106bが画像表示器12に表示された状態で所定時間が経過した後に、復活演出107を行う。この復活演出107が行われると、遊技機1の遊技状態は、シナリオ進行演出が最終段階まで到達した場合と同様、特別遊技状態ST2へと移行する。
次に第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図25乃至図28は、演出制御基板33において第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第1シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理を開始すると、図25に示すように、演出制御基板33は、まず第1段階演出制御部75を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示101を表示させる処理を開始する(ステップS1000)。その後、第1段階演出102を開始するタイミングになると(ステップS1001でYES)、第1段階演出制御部75は、第1段階演出制御処理を開始する(ステップS1002)。その後、示唆演出103の開始タイミングになると(ステップS1003でYES)、演出制御基板33は、示唆演出制御部74を機能させ、示唆演出制御部74による示唆演出103を開始させる(ステップS1004)。その後、第2段階演出104を開始するタイミングになると、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出104を開始させる(ステップS1006)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第1シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図26は、第1段階演出制御処理(図25のステップS1002)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第1シナリオ演出パターン78aに定められた第1段階演出102の実行を開始する(ステップS1010)。そしてボタン操作受付有効期間になると、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1011)。その後、第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1012)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1012でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1013)。そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたことに伴ってシナリオ進行演出を進行させる段階(第1の段階)を決定する(ステップS1014)。尚、第1の操作が行われたことによってシナリオ進行演出をどの段階まで進行させるかは、予め決定しておいても良く、例えば第1シナリオ演出パターン78aに基づく処理が開始された直後に決定しておいても良い。一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作が行われなかったことによりシナリオ進行演出を進行させる段階(最小進行幅)を決定する(ステップS1015)。そして第1段階演出制御部75は、ステップS1014又はステップS1015で決定された段階までシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1016)。これにより、遊技者による第1の操作が受け付けられていれば、RUSH星座を完成させるシナリオが所定の段階(第1の段階)まで進行し、遊技者による第1の操作が受け付けられていなければ、RUSH星座を完成させるシナリオが最小進行幅だけ進行する。以上で、第1段階演出制御処理が終了する。
次に図27は、示唆演出制御処理(図25のステップS1004)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1020)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定結果に基づき、複数のキャラクタ80a,80bが発するセリフパターンを4つのパターンのうち1つを選択し、その選択したセリフパターンを示唆演出103として行うべきセリフパターンに決定する(ステップS1021)。このとき、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合、示唆演出制御部74は、例えば第2パターン、第3パターン及び第4パターンの3つのパターンを選択候補とし、第2パターンよりも第3パターンを高い確率で選択する。また特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させものでない場合、示唆演出制御部74は、例えば第1パターン、第2パターン及び第3パターンの3つのパターンを選択候補とし、第3パターンよりも第2パターンを、また第2パターンよりも第1パターンを高い確率で選択する。示唆演出制御部74は、上記のようにして示唆演出103として行うべきセリフパターンを決定すると、そのセリフパターンに基づき、図21(a)に示したような示唆演出103を開始する(ステップS1022)。尚、示唆演出制御部74は、遊技者による所定のボタン操作が行われた場合に第1画面103a、第2画面103b及び第3画面103cのそれぞれに対して第1乃至第3のセリフを表示させるようにしても良い。以上で、示唆演出制御処理が終了する。
次に図28は、第2段階演出制御処理(図25のステップS1006)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出104の次に行うべき演出が成功演出105であるか否かを判断する(ステップS1030)。例えば特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものでない場合よりも高い確率で成功演出105であると判断する。その結果、成功演出105である場合(ステップS1030でYES)、第2段階演出制御部76は、第2段階演出104としてシナリオ進行演出が最終段階に到達する演出をRAM33cにセットする(ステップS1031)。また成功演出105ではなく、失敗演出106である場合(ステップS1030でNO)、第2段階演出制御部76は、第2段階演出104としてシナリオ進行演出が最終段階に到達せず、所定の段階までしか到達しない演出をRAM33cにセットする(ステップS1032)。その後、第2段階演出制御部76は、第2段階演出104を開始する(ステップS1033)。
そしてボタン操作受付有効期間になると、第2段階演出制御部76は、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1034)。その後、第2段階演出制御部76は、遊技者による操作ボタン6の長押し操作(第2の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1035)、長押し操作を検知していれば(ステップS1012でYES)、第2段階演出104が、ステップS1031又はステップS1032でRAM33cにセットされた段階まで進行しているか否かを判断する(ステップS1036)。第2段階演出104がステップS1031又はステップS1032でRAM33cにセットされた段階にまで進行していない場合(ステップS1036でNO)、第2段階演出制御部76は、第2段階演出104においてシナリオ進行演出を進行させるべく、シナリオ演出進行処理を実行する(ステップS1037)。このシナリオ演出進行処理(ステップS1037)では、例えば遊技者による長押し操作(第2の操作)が所定時間継続する度にシナリオ進行演出が1段階ずつ進行する。一方、ステップS1036において、ステップS1031又はステップS1032でRAM33cにセットされた段階まで既にシナリオ進行演出が進行している場合(ステップS1036でYES)、第2段階演出制御部76は、シナリオ演出進行処理(ステップS1037)を行わず、シナリオ進行演出をそれ以上進行させない。尚、ボタン操作受付有効期間内において遊技者による長押し操作(第2の操作)を検知していない場合(ステップS1035でNO)、ステップS1036及びS1037の処理はスキップする。
そして第2段階演出制御部76は、第2の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1038)。その結果、未だ所定時間が経過していない場合(ステップS1038でNO)、ステップS1035に戻って上述した処理を繰り返す。したがって、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による長押し操作(第2の操作)が継続していれば、その都度、シナリオ進行演出が1段階ずつ進行し、最終的にステップS1031又はステップS1032でRAM33cにセットされた段階まで進行する。
一方、第2の操作の受け付けを開始してから所定時間が経過した場合(ステップS1038でYES)、第2段階演出制御部76は、第2段階演出104の次に行うべき演出が成功演出105であるか否かを判断し(ステップS1039)、成功演出105であれば(ステップS1039でYES)、成功演出105を開始する(ステップS1040)。また成功演出105ではない場合(ステップS1039でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出106を開始する(ステップS1041)。第2段階演出制御部76は、失敗演出106を開始した後、復活演出107を行うか否かを判断する(ステップS1042)。その結果、復活演出107を行う場合(ステップS1042でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出107の開始タイミングまで待機し(ステップS1043)、復活演出107の開始タイミングになると(ステップS1043でYES)、復活演出107を開始する(ステップS1044)。尚、失敗演出106の後に復活演出107を行わない場合(ステップS1042でNO)、ステップS1043及びS1044の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
尚、上記のような第2段階演出制御処理(ステップS1006)では、ボタン操作受付期間内に遊技者による長押し操作が所定時間継続しているとシナリオ進行演出を1段階ずつ進行させる場合を例示した。このような制御では、例えば遊技者がボタン操作受付有効期間の初期において長押し操作を行うべきことに気付かず、ボタン操作受付有効期間の後半になってから長押し操作を行うべきことに気づき、その時点で長押し操作を開始した場合には、成功演出105を行う場合であってもボタン操作受付有効期間の終了タイミングに合わせてシナリオ進行演出を最終段階まで進行させることができないこともある。そこで、第2段階演出制御処理(ステップS1006)では、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による長押し操作(第2の操作)を検知した場合、ボタン操作受付有効期間の残り時間を参照し、その残り時間に応じて長押し操作継続中にシナリオ進行演出を進行させていく段階を決定するようにしても良い。すなわち、第2段階演出制御部76は、第2の操作のボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作を受け付けた場合、ボタン操作受付有効期間の残り時間に応じて所定時間ごとにシナリオ進行演出を進行させる段階を変化させるのである。これにより、例えば遊技者がボタン操作受付有効期間の後半になってから長押し操作を開始した場合でも、ボタン操作受付有効期間が終了するタイミングに合わせて、シナリオ進行演出を最終段階まで進行させることができるようになる。
以上のように、演出制御基板33において第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして第1段階演出制御部75が、始めに、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたことに応じて予め定めた第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出102を行わせ、その第1段階演出102の後に、示唆演出制御部74が、特別遊技判定の結果に基づいて、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出103を行わせる。そして更にその示唆演出103の後に、第2段階演出制御部76が、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出105及び最終段階まで進行しない失敗演出106のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させないものである場合よりも高確率で成功演出105を行わせるように構成されている。
したがって、第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出105が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76による演出が行われるときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第1シナリオ演出パターン78aに基づいて上述したシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
◇第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出◇
次に、第2シナリオ演出パターン78bについて説明する。図29は、第2シナリオ演出パターン78bに予め定義された各種演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。演出パターン決定部70によって第2シナリオ演出パターン78bが選択された場合、シナリオ進行演出制御部73は、図29に示すように、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76をこの順で機能させ、第2シナリオ演出パターン78bに定められた各種演出をそれぞれ所定のタイミングで実行していく。
第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出がタイミングT0で開始されると、まず第1段階演出制御部75が機能する。そして第1段階演出制御部75は、タイミングT0で第2シナリオ演出パターン78bに対応するタイトル表示201を開始し、そのタイトル表示201を所定時間継続させる。第1段階演出制御部75は、タイトル表示201を開始してから所定時間が経過してタイミングT1になったことを検知すると、その後、第1段階演出202を開始する。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出202を開始すると、所定のタイミングから所定期間の間、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。ここでの第1の操作は、例えば所定期間内に操作ボタン6が1回押下される操作である。第1段階演出制御部75は、所定のタイミングから所定期間が経過するまでの間に遊技者による第1の操作を受け付けると、その第1の操作を受け付けたタイミングに応じてそれぞれ異なる第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる。この第1の段階は、初期段階よりも最終段階に進んだ段階であって最終段階には未到達の段階である。一方、所定のタイミングから所定期間が経過するまでの間に遊技者による第1の操作を受け付けなかった場合、第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間が経過した後に、シナリオ進行演出を所定段階まで進行させる。遊技者による第1の操作を受け付けなかった場合にシナリオ進行演出が進行する段階は最小進行幅となる。
この第1段階演出202では、遊技者が第1の操作を行うタイミングによってシナリオ進行演出が進行する第1の段階が異なる段階となり、第1の操作を行うタイミングが悪ければ第1の操作を行わない場合の最小進行幅と同じ段階しかシナリオ進行演出が進まないこともある。逆に、第1の操作を行うタイミングが良ければ第1の操作を行わない場合の最小進行幅と比較して飛躍的に進行した第1の段階までシナリオ進行演出が進むこともある。つまり、第1の操作が受け付けられている期間内に遊技者は第1の操作を所定のタイミングで行えば、第1の操作を行わない場合よりもシナリオ進行演出が大幅に進行するため、シナリオ進行演出が最終段階まで進むことを期待する遊技者はタイミングを見計らいつつ積極的に第1の操作を行うようになる。第1段階演出202では、上記のように第1の操作を受け付けることによってシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる演出が少なくとも1回行われる。本実施形態では2回行われる場合を例示する。そして第1段階演出202を開始した後、タイミングT2になると、第1段階演出制御部75による第1段階演出202が終了する。
タイミングT2になると、次に示唆演出制御部74が機能する。そして示唆演出制御部74は、タイミングT2から示唆演出203を開始する。示唆演出制御部74は、示唆演出203を開始すると、特別遊技判定の結果に基づき、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行う。ただし、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出では、示唆演出制御部74は、遊技者によって操作ボタン6に対して行われる第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行うようになる。つまり、示唆演出203が開始されても、遊技者が所定のボタン操作受付期間内に操作ボタン6に対して第2の操作を行わない場合には、その示唆演出203において示唆される期待度は初期値のまま変化せず、特別遊技判定の結果に基づく期待度は遊技者に報知されない。したがって、遊技者がボタン操作を行わなければ、シナリオ進行演出が最終段階まで進行するか否かの期待度が示唆されなくなるため、遊技者は積極的にボタン操作を行うようになる。
例えば示唆演出制御部74は、画像表示器12に複数のゲージが一列状に連なって構成される1つのパワーゲージを表示し、操作ボタン6に対する連打操作を受け付けてそのパワーゲージ内にパワーを蓄積させていく。パワーゲージの最大パワー蓄積量に対してどの程度までパワーを蓄積させるかは予め特別遊技判定の結果に基づいて決定しておく。そして示唆演出制御部74は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による操作ボタン6に対する連打操作を第2の操作として受け付け、第2の操作を受け付ける度にパワーゲージにパワーを蓄積させていき、予め決定されたパワー蓄積量に到達するとそれ以降はパワー蓄積量を増加させることなく、その状態でのパワー蓄積量でシナリオ進行演出が最終段階へ移行する期待度を示唆する。ただし、示唆演出制御部74による示唆態様には種々の態様があるため、他の示唆態様でシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆するようにしても良い。そしてタイミングT3になると、示唆演出制御部74による示唆演出203が終了する。
タイミングT3になると、次に第2段階演出制御部76が機能する。そして第2段階演出制御部76は、タイミングT3から第2段階演出204を開始し、その第2段階演出204の後、所定のタイミングT5になると、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出205と、シナリオ進行演出が最終段階まで進行しない失敗演出206とのいずれか一方を行わせる。成功演出205又は失敗演出206は、タイミングT6まで継続し、タイミングT6になると終了する。また第2段階演出制御部76は、タイミングT3で第2段階演出204を開始した後、比較的速いタイミングT4で失敗演出206を行い、その後、復活演出207を行うこともある。この場合においても、復活演出207は、タイミングT6になるまで継続し、タイミングT6になると終了する。
このように第2シナリオ演出パターン78bは、タイミングT0〜T6の期間内に行われる演出パターンであり、最終的に成功演出205又は復活演出207が行われれば特別遊技状態ST2へ移行することが遊技者に報知されるようになる。
図30は、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出を説明する図である。第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出が開始されると、画像表示器12には、図30に示すようなシナリオ演出画面が表示される。このシナリオ演出画面では、キャラクタ82aが空中ブランコにぶら下がって左右方向に揺れている状態で表示され、スタート位置からゴール位置までの間にある6つの空中ブランコを乗り継ぎながらゴール位置を目指すシナリオが進行する。尚、ゴール位置は、画面右方向にある。シナリオ演出画面の上部には、スタート位置からゴール位置までの空中ブランコが表示された経路図82dが表示されると共に、その経路図82d上に現在のキャラクタ82aの位置を示すキャラクタアイコン82eが表示される。また画面中には、ボタン操作受付有効期間内になると、ボタン操作案内画像82bが表示される。更にシナリオ演出画面において経路図82dの下方位置には、キャラクタ82aが左右方向に揺れることに伴ってパワー蓄積量が変化するパワーゲージ82cが表示される。このパワーゲージ82cは、キャラクタ82aが最も右側に位置するときにはパワー蓄積量が最小(0%)となり、最も左側に位置するときにはパワー蓄積量が最大(100%)となる。つまり、キャラクタ82aが左右方向に揺れているとき、キャラクタ82aの位置に応じてパワー蓄積量が0%から100%までの範囲内で常時変化する。そして遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングでパワー蓄積量が多いときにはキャラクタ82aが複数の空中ブランコを飛び越えて次の空中ブランコに乗り移り、シナリオ進行演出は飛躍的に進行する。これに対し、遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングでパワー蓄積量が少ないときにはキャラクタ82aが飛び越える空中ブランコの数が少なくなり、パワー蓄積量が多いときよりもシナリオ進行演出の進行度合は少なくなる。
図31は、ボタン操作受付有効期間内のボタンタイミングとそのボタン操作タイミングによる移動ブランコ数との関係を示す図である。まず図31(a)に示すように、キャラクタ82aは、1つの空中ブランコにぶら下がった状態で2往復半左右方向に揺れる。始めにキャラクタ82aは、パワー蓄積量が100%となる位置から0%となる位置に向かって1回目の往路83aを移動し、その後、パワー蓄積量が0%となる位置から100%となる位置に向かって1回目の復路83bを移動する。2往復目についても同様であり、キャラクタ82aは、パワー蓄積量が100%となる位置から0%となる位置に向かって2回目の往路83cを移動し、その後、パワー蓄積量が0%となる位置から100%となる位置に向かって2回目の復路83dを移動する。そして最後にキャラクタ82aは、パワー蓄積量が100%となる位置から0%となる位置に向かって3回目の往路83eを移動する。遊技者による第1の操作を受け付けるボタン操作受付有効期間は、1回目の往路83aの移動開始時(タイミングT10)から2回目の復路83dの移動終了時(タイミングT14)までの期間である。この期間内において遊技者による第1の操作を受け付けると、その第1の操作を受け付けたタイミングに対応するパワー蓄積量で次の空中ブランコへ移動するときの移動ブランコ数が決まる。つまり、図31(b)に示すように、パワー蓄積量が0%〜30%の間で第1の操作を受け付けたときにはキャラクタ82aが次の空中ブランコへ移動するときの移動量が「1」となり、ボタン操作受付有効期間内にボタン操作が行われない場合と同じ移動量となる。パワー蓄積量が30%〜60%の間で第1の操作を受け付けたときにはキャラクタ82aが次の空中ブランコへ移動するときの移動量が「1」又は「2」となる。例えばパワー蓄積量が30%〜40%のときには「1」となり、40%〜60%のときには「2」となるように決定しても良い。またパワー蓄積量が60%〜90%の間で第1の操作を受け付けたときにはキャラクタ82aが次の空中ブランコへ移動するときの移動量が「2」又は「3」となる。例えばパワー蓄積量が60%〜80%のときには「2」となり、80%〜90%のときには「3」となるように決定しても良い。更にパワー蓄積量が90%〜100%の間で第1の操作を受け付けたときにはキャラクタ82aが次の空中ブランコへ移動するときの移動量が「3」の最大量となる。このように第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出では、第1の操作を受け付けたタイミングに応じてシナリオ進行演出の進行度合が変化する。
またキャラクタ82aが1回目の往路83aを移動中(T10〜T11の間)に第1の操作を受け付けた場合、キャラクタ82aはその1回目の往路83aの終点に到達したタイミングT11で次の空中ブランコへと移動する。またキャラクタ82aが1回目の復路83bを移動中(T11〜T12)に第1の操作を受け付けた場合、或いは、キャラクタ82aが2回目の往路83cを移動中(T12〜T13)に第1の操作を受け付けた場合、キャラクタ82aは2回目の往路83cの終点に到達したタイミングT13で次の空中ブランコへと移動する。さらにキャラクタ82aが2回目の復路83dを移動中(T13〜T14)に第1の操作を受け付けた場合、キャラクタ82aは3回目の往路83eの終点に到達したタイミングT15で次の空中ブランコへと移動する。このように第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出では、第1の操作を受け付けたタイミングに応じてシナリオ進行演出が次の段階へと進行するタイミングも異なるものとなる。これにより、第1の操作を受け付けたタイミングに応じて適切なタイミングでシナリオ進行演出を次の段階へと進行させることができるため、興趣性の高い演出が行われる。以下、このような第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出について更に詳しく説明する。
図32は、第1段階演出制御部75により行われるタイトル表示201及び第1段階演出202の一態様を示す図である。尚、図32では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。第1段階演出制御部75は、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出の実行を開始すると、まず画像表示器12にタイトル表示201を表示させる。このタイトル表示201では、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出の進め方などが遊技者に報知される。図32の例では、「ボタンを押してゴールをめざせ!」というメッセージが表示されており、ボタン操作を行うことによってキャラクタ82aを最終的にゴール地点に到達させることができれば、遊技者に有利な遊技価値が付与されることが報知されている。
第1段階演出制御部75は、タイトル表示201の後に第1段階演出202を開始すると、図32に示すように画像表示器12に対して第1段階演出202の初期画面202aを表示させる。この初期画面202aでは、キャラクタアイコン82eが経路図82d上の初期位置に位置している。このような初期画面202aを表示させた後、遊技者によるボタン操作受付有効期間の開始タイミングになると、第1段階演出制御部75は、初期画面202aに対して遊技者にボタン操作を促すためのボタン操作案内画像を重ね合わせて表示させる。このようなボタン操作案内画像の表示により、遊技者はボタン操作が有効に受け付けられる状態になったことを把握することができる。尚、ボタン操作案内画像が表示されている間も、キャラクタ82aの左右方向への移動に伴ってパワー蓄積量が常時変化し続ける。
そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作が行われると、第1段階演出制御部75は、その第1の操作が行われたタイミングに応じてシナリオ進行演出を進行させる次の段階を決定する。また第1段階演出制御部75は、第1の操作を受け付けたタイミングに応じてシナリオ進行演出を次の段階へ移行させるタイミングを決定し、その決定したタイミングで初期画面202aを第2画面202bへと遷移させ、キャラクタ82aを次の空中ブランコに向けて飛び出させる。その後、第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を第2画面202bから第3画面202cへと遷移させ、キャラクタ82aが次の空中ブランコにぶら下がった状態で左右方向に揺れている状態を表示する。この第3画面202cでは、キャラクタ82aが飛び移った先の空中ブランコの位置に応じてキャラクタアイコン82eの表示位置が進行する。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作が行われなかった場合、第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を進行させる次の段階として最小進行幅(移動ブランコ数=1)に決定する。そして第1段階演出制御部75は、キャラクタ82aが2往復半左右方向に揺れた後の最も遅いタイミングで初期画面202aを第4画面202dへと遷移させ、キャラクタ82aを次の空中ブランコに向けて飛び出させる。その後、第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を第4画面202dから第5画面202eへと遷移させ、キャラクタ82aが次の空中ブランコにぶら下がった状態で左右方向に揺れている状態を表示する。この第5画面202eでも、キャラクタ82aが飛び移った先の空中ブランコの位置に応じてキャラクタアイコン82eの表示位置が進行する。
ところで、遊技者による第1の操作が行われた場合と、第1の操作が行われなかった場合とで、シナリオ進行演出を進行させるタイミング(キャラクタ82aが次の空中ブランコに飛び移るタイミング)が異なることがある。そのため、第1段階演出制御部75は、第1の操作を受け付けた場合において、第1の操作を受け付けなかった場合にシナリオ進行演出を進行させるタイミングよりも早期にシナリオ進行演出を次の段階に進行させたときには、次に段階に進行させた直後にキャラクタ82aを1往復又は2往復左右方向に余分に移動させることにより、早期進行によって余った時間を消費する。これにより、シナリオ進行演出を早期に次の段階に進行させた場合であっても、シナリオ進行演出が最も遅いタイミングで次の段階に進行する場合と同じ演出時間に調整することができる。
第1段階演出制御部75は、上記のように遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングに応じてキャラクタ82aを次の段階に移行させる演出を2回行う。そのため、キャラクタ82aが次の段階に進行した後、再び遊技者によるボタン操作を受け付けることが可能なタイミングになると、第1段階演出制御部75は、上述した初期画面202aを表示する状態に戻り、遊技者による第1の操作を受け付け、第1の操作を受け付けたタイミングに応じてキャラクタ82aを更に次の段階に進行させる処理を行う。尚、遊技者が第1の操作を2回行った場合であっても、第1段階演出202においてキャラクタ82aはゴールに到達することはない。このようにして第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を、第1の操作を受け付けたタイミングに応じて決定される第1の段階へと進行させていく。そしてこのようなシナリオ進行演出では、第1の操作を行うタイミングを調整すれば、シナリオ進行演出をより一層最終段階へと近づけることができるため、遊技者は、第1段階演出202において積極的に、且つ集中して第1の操作を行うようになる。
次に図33は、示唆演出制御部74により行われる示唆演出203の一態様を示す図である。尚、図33では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。示唆演出制御部74は、上述した第1段階演出制御部75によってシナリオ進行演出が第1の段階へ進行した状態の表示画面202fが表示されている状態で機能する。そして示唆演出制御部74は、第1段階演出202の後に示唆演出203を開始すると、図33に示すように画像表示器12に、初期画面203aを表示させる。この初期画面203aの画面中央には、パワーが蓄積されていないパワーゲージ84aが表示されると共に、遊技者に操作ボタン6の連打操作(第2の操作)を促すボタン操作案内画像が表示される。パワーゲージ84aは、例えば複数の仕切り壁84bによって区成された複数のゲージが一列状に連なって構成される。尚、本実施形態では、第1ゲージから第4ゲージまで4つのゲージが連なって1つのパワーゲージを構成している。
示唆演出制御部74は、上記のような初期画面203aを表示した後、遊技者による第2の操作(連打操作)を受け付けてパワーゲージ84aの第1ゲージから順にパワー84cを蓄積していき、ボタン操作受付有効期間終了後のパワー蓄積量及びパワーゲージ84aのゲージ色により、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する。例えば、初期画面203aが表示されている状態で遊技者が操作ボタン6に対する第2の操作を行うと、示唆演出制御部74は、初期画面203aを第1画面203bに遷移させ、第2の操作を受け付けたことに応じてパワーゲージ84にパワー84cを蓄積表示させていく。そしてボタン操作受付有効期間終了時には第2画面203bを第3画面203cに遷移させ、そのときのパワーゲージ84aの表示状態により期待度を示唆する。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者が第2の操作を行わなかった場合、示唆演出制御部74は、初期画面203aを第4画面203dに遷移させ、パワーゲージ84aにパワーを蓄積表示することなく、ボタン操作受付有効時間の残り時間を更新しながら表示する。そしてボタン操作受付有効期間終了時には第4画面203dを第5画面203eに遷移させる。このとき、パワーゲージ84aにはパワー84cが蓄積されていないため、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は最も低い状態となる。
図34は、パワーゲージ84aの表示状態と期待度との関係を示す図である。示唆演出203の実行中において遊技者による第2の操作が行われなかった場合、パワーゲージ84aにはパワー84cが蓄積されないため、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は最も低くなる。また遊技者による第2の操作が行われた場合であっても、パワーゲージ84aに蓄積されるパワー84cが最終的に第1ゲージまで留まった場合は、パワーゲージ84aのゲージ色が青色に表示され、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は、第2の操作を受け付けなかった場合と同様に最も低くなる。またパワーゲージ84aに蓄積されるパワー84cが最終的に第2ゲージまで留まった場合は、パワーゲージ84aのゲージ色が緑色に表示され、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は、第1ゲージまで留まった場合と同様に低くなる。またパワーゲージ84aに蓄積されるパワー84cが最終的に第3ゲージまで留まった場合は、パワーゲージ84aのゲージ色が黄色に表示され、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は、第1ゲージ又は第2ゲージまで留まった場合よりも高く、中程度の期待度となる。またパワーゲージ84aに蓄積されるパワー84cが最終的に第4ゲージの途中まで留まった場合は、パワーゲージ84aのゲージ色が赤色に表示され、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は、第3ゲージまで留まった場合よりも高くなる。更にパワーゲージ84aに蓄積されるパワー84cが最終的に第1ゲージから第4ゲージまでの全体を埋め尽くす最大量まで留まった場合は、パワーゲージ84aのゲージ色が虹色に表示され、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は最も高く、最終段階まで進行することが確定したことを示唆する演出となる。このように示唆演出203cでは、遊技者による連打操作でパワーゲージ84aに蓄積されるパワー84cの蓄積量及びゲージ色により期待度が示唆される。尚、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84aのゲージ色を変化させるとき、パワーゲージ84a以外の背景や可動役物14、枠ランプ9などをそのゲージ色に対応させて変化させるようにしても良い。これにより、画像表示器12の画面全体或いは遊技機1の全体で示唆演出203cを行うことができるようになる。
示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果に基づき、パワーゲージ84aに対して蓄積表示する最終的なパワー蓄積量を予め決定しておく。そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による連打操作(第2の操作)を受け付けることにより、その予め決定したパワー蓄積量を最大量としてパワーゲージ84aにパワー84cを少しずつ蓄積していくように表示画面を更新していき、ボタン操作受付期間終了時におけるパワー蓄積量によって期待度を示唆する示唆演出203を行う。
尚、第1段階演出202において遊技者が第1の操作を行わなかった場合には特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものであっても、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84aに蓄積されるパワー84cが最終的に第1ゲージから第4ゲージまでの全体を埋め尽くす最大量まで留まった状態となるパターンを選択しないようにしても良い。この場合、第1段階演出202において第1の操作が行われていることを条件としてシナリオ進行演出が最終段階まで進行することが確定していることを示唆する演出が行われるようになるので、遊技者は、第1段階演出202が行われているときに積極的に第1の操作を行うようになる。
次に図35は、第2段階演出制御部76により行われる第2段階演出204、成功演出205及び失敗演出206の一態様を示す図である。尚、図35では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。
まず第2段階演出制御部76は、上述した示唆演出203の後に第2段階演出204を開始すると、図35に示すように画像表示器12に対して第2段階演出204の初期画面204aを表示させる。この初期画面204aでは、第1段階演出202において進行した第1の段階から最終段階まで進行させるための準備画像が表示される。そして第2段階演出制御部76は、初期画面204aから第1画面204bに遷移させる。この第1画面204bでは、キャラクタ82aがゴール地点を目指して飛び出すと共に、ゴール地点から異なるキャラクタが出現し、キャラクタ82aを空中でキャッチしようとする画面が表示される。
その後、第2段階演出制御部76は、成功演出205及び失敗演出206のいずれか一方を開始する。第2段階演出制御部76は、第2段階演出204の後に成功演出205を行う場合、画像表示器12の表示画面を、第2段階演出204の第1画面204bから成功演出205の初期画面205aに遷移させ、キャラクタ82aが空中で見事にキャッチされた画像を表示させ、その後、ゴール地点に到達したことを示す第1画面205bを表示させる。この場合、遊技機1の遊技状態は、その後、特別遊技状態ST2へと移行する。
一方、第2段階演出204の後に失敗演出206を行う場合、第2段階演出制御部76は、画像表示器12の表示画面を、第2段階演出204の第1画面204bから失敗演出206の初期画面206aに遷移させ、キャラクタ82aが空中でキャッチされずに落下した画像を表示させ、その後、ゴール地点に到達することに失敗したことを示す第1画面206bを表示させる。この場合、失敗演出206の後に復活演出207が行われる場合を除き、遊技機1の遊技状態はそれ以前とは変わらない。
尚、失敗演出206の後に復活演出207が行われることもある。ただし、復活演出207については、図24に示したものと同様であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
次に第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図36乃至図39は、演出制御基板33において第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第2シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理を開始すると、図36に示すように、演出制御基板33は、まず第1段階演出制御部75を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示201を表示させる処理を開始する(ステップS1100)。その後、第1段階演出202を開始するタイミングになると(ステップS1101でYES)、第1段階演出制御部75は、第1段階演出制御処理を開始する(ステップS1102)。その後、示唆演出203の開始タイミングになると(ステップS1103でYES)、演出制御基板33は、示唆演出制御部74を機能させ、示唆演出制御部74による示唆演出203を開始させる(ステップS1104)。その後、第2段階演出204を開始するタイミングになると、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出204を開始させる(ステップS1106)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第1シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図37は、第1段階演出制御処理(図36のステップS1102)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第2シナリオ演出パターン78bに定められた第1段階演出202の実行を開始する(ステップS1110)。そしてボタン操作受付有効期間になると、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1111)。その後、第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1112)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1112でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1113)。
そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたタイミングに基づきシナリオ進行演出を次の段階に進行させる進行度(第1の段階)を決定し(ステップS1114)、その決定した進行度に基づきシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1115)。続いて第1段階演出制御部75は、第1の操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行ったか否かを判断し(ステップS1116)、早期にシナリオ演出進行処理を行っていれば(ステップS1116でYES)、所定時間が経過するまで待機する(ステップS1117)。この待機により、キャラクタ82aは移動先で1往復又は2往復左右方向へ移動する画像が表示される。そして所定時間が経過すると(ステップS1117でYES)、ステップS1120へと進む。また第1の操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行っていなかった場合(ステップS1116でNO)、ステップS1117の処理はスキップする。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合(ステップS1113でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作が行われなかったことによりシナリオ進行演出を進行させる段階を最小進行幅に決定する(ステップS1118)。そして第1段階演出制御部75は、その最小進行幅でシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1119)。
その後、再びボタン操作受付有効期間になると、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1120)。そして第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1121)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1121でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1122)。
ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたタイミングに基づきシナリオ進行演出を次の段階に進行させる進行度(第1の段階)を決定し(ステップS1123)、その決定した進行度に基づきシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1124)。続いて第1段階演出制御部75は、第1の操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行ったか否かを判断し(ステップS1125)、早期にシナリオ演出進行処理を行っていれば(ステップS1125でYES)、所定時間が経過するまで待機する(ステップS1126)。この待機により、キャラクタ82aは移動先で1往復又は2往復左右方向へ移動する画像が表示される。そして所定時間が経過すると(ステップS1126でYES)、第1段階演出制御処理が終了する。また第1の操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行っていなかった場合(ステップS1125でNO)、ステップS1126の処理はスキップする。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合(ステップS1122でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作が行われなかったことによりシナリオ進行演出を進行させる段階を最小進行幅に決定する(ステップS1127)。そして第1段階演出制御部75は、その最小進行幅でシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1128)。そして第1段階演出制御処理が終了する。
尚、上記のような第1段階演出制御処理(ステップS1102)では、第1段階演出制御部75が第1段階演出202を開始させるとき、特別遊技判定の結果に応じてキャラクタ82aが左右方向に揺れる速度を変化させ、パワーゲージ82cのパワー蓄積量が最大(100%)となるタイミングに合わせて遊技者が第1の操作を行うときの難易度を変化させるようにしても良い。例えば特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、第1段階演出制御部75は、キャラクタ82aが左右方向へ揺れが移動するときの速度を特別遊技状態ST2へ移行させないものである場合よりも低速にする。また特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させないものである場合、第1段階演出制御部75は、キャラクタ82aが左右方向へ揺れるときの速度を特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合よりも高速にする。これにより、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものであるか否かに応じて遊技者が第1の操作を行うときに所定のタイミングに一致させる難易度が変化するため、特別遊技判定の結果に応じてシナリオ進行演出の進行度合を調整することができるようになる。
次に図38は、示唆演出制御処理(図36のステップS1104)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1130)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定結果に基づき、パワーゲージ84aに蓄積表示させる最終的なパワー蓄積量(ゲージ進行度)を決定する(ステップS1131)。このとき、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合、示唆演出制御部74は、例えば第2ゲージ、第3ゲージ、第4ゲージ及び最大(MAX)の4つを選択候補とし、最終的なパワー蓄積量として、第2ゲージよりも第3ゲージを、第3ゲージよりも第4ゲージを高い確率で選択する。また特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させものでない場合、示唆演出制御部74は、例えば第1ゲージ、第2ゲージ、第3ゲージ及び第4ゲージの4つを選択候補とし、最終的なパワー蓄積量として、第4ゲージよりも第3ゲージを、第3ゲージよりも第2ゲージを、第2ゲージよりも第1ゲージを高い確率で選択する。これにより、最終的なパワー蓄積量が第1ゲージから第4ゲージへと進むほど、特別遊技状態ST2へと移行する期待度が高くなる。示唆演出制御部74は、上記のようにして示唆演出203として行うべきパワー蓄積量(ゲージ進行度)を決定すると、示唆演出203を開始し、ボタン操作受付有効期間になると、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1132)。そして示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1133)、遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知した場合(ステップS1133でYES)、ステップS1131で予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)まで到達済みであるか否かを判断する(ステップS1134)。その結果、ステップS1131で予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)まで未だ到達していない場合(ステップS1134でNO)、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84aにパワー84cを蓄積させるゲージ進行演出を行う(ステップS1135)。このゲージ進行演出により、示唆演出203としての期待度が表示されるようになる。一方、既に予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)に到達している場合(ステップS1134でYES)、示唆演出制御部74は、ステップS1135の処理を行うことなくスキップする。尚、ステップS1133において遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知していない場合(ステップS1133でNO)、ステップS1134,S1135の処理はスキップする。そして示唆演出制御部74は、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断し(ステップS1136)、所定時間が経過していない場合(ステップS1136でNO)、ステップS1133に戻って上述した処理を繰り返す。また所定時間が経過している場合(ステップS1136)、示唆演出制御処理が終了する。
尚、上記のような示唆演出制御処理(ステップS1104)では、特別遊技判定の結果に基づいて最終的にパワー蓄積量が最大値(MAX)まで到達させるか否かだけを予め決定し、示唆演出203の実行中は、遊技者による連打操作(第2の操作)を検知する度に、予め決定したパワー蓄積量までパワーを蓄積するようにしても良い。この場合、遊技機1において示唆演出203が行われているときに、パワー蓄積量がどこまで進行するかは遊技者の連打数に応じて変わる。そのため、遊技者は示唆演出203が行われているときに、連打数を多くするため、積極的に操作ボタン6に対する操作を行うようになる。
次に図39は、第2段階演出制御処理(図36のステップS1106)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出204を開始する(ステップS1140)。その後、第2段階演出制御部76は、第2段階演出204の次に行うべき演出が成功演出205であるか否かを判断する(ステップS1141)。例えば特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものでない場合よりも高い確率で成功演出205であると判断する。その結果、成功演出205である場合(ステップS1141でYES)、第2段階演出制御部76は、成功演出205の開始タイミングで、成功演出205を開始する(ステップS1142)。一方、成功演出205ではなく、失敗演出206である場合(ステップS1141でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出206の開始タイミングで失敗演出206を開始する(ステップS1143)。第2段階演出制御部76は、失敗演出206を開始した後、復活演出207を行うか否かを判断する(ステップS1144)。その結果、復活演出207を行う場合(ステップS1144でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出207の開始タイミングまで待機し(ステップS1145)、復活演出207の開始タイミングになると(ステップS1145でYES)、復活演出207を開始する(ステップS1146)。尚、失敗演出206の後に復活演出207を行わない場合(ステップS1144でNO)、ステップS1145及びS1146の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして第1段階演出制御部75が、始めに、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたタイミングに応じて異なる第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出202を行わせ、その第1段階演出202の後に、示唆演出制御部74が、特別遊技判定の結果に基づいて、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出203を行わせる。更にその示唆演出203の後に、第2段階演出制御部76は、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出205及び最終段階まで進行しない失敗演出206のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させないものである場合よりも高確率で成功演出205を行わせるように構成されている。
したがって、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出205が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び示唆演出制御部74による演出が行われているときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第2シナリオ演出パターン78bに基づいて上述したシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
◇第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出◇
次に第3シナリオ演出パターン78cについて説明する。図40は、第3シナリオ演出パターン78cに予め定義された各種演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。演出パターン決定部70によって第3シナリオ演出パターン78cが選択された場合、シナリオ進行演出制御部73は、図40に示すように、示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76をこの順で機能させ、第3シナリオ演出パターン78cに定められた各種演出をそれぞれ所定のタイミングで実行していく。
第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出がタイミングT0で開始されると、まず示唆演出制御部74が機能する。そして示唆演出制御部74は、タイミングT0で第3シナリオ演出パターン78cに対応するタイトル表示301を開始し、そのタイトル表示301を所定時間継続させる。示唆演出制御部74は、タイトル表示301を開始してから所定時間が経過してタイミングT1になったことを検知すると、その後、示唆演出302を開始する。示唆演出制御部74は、示唆演出302を開始すると、特別遊技判定の結果に基づき、所定のタイミングでシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行う。尚、本実施形態では所定のタイミングで遊技者によるボタン操作を受け付け、遊技者によるボタン操作を受け付けたタイミングでシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する演出を行う場合を例示するが、必ずしも遊技者によるボタン操作は必須ではない。例えば遊技者がボタン操作を行うと、示唆演出制御部74は、画像表示器12に、キャラクタなどの画像を出現させる。そのとき出現させるキャラクタの数や種類などによってシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する。ただし、示唆演出制御部74による示唆態様には種々の態様があるため、他の示唆態様でシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆するようにしても良い。そしてタイミングT2になると、示唆演出制御部74による示唆演出302が終了する。
タイミングT2になると、次に第1段階演出制御部75が機能する。そして第1段階演出制御部75は、タイミングT2から第1段階演出303を開始する。第1段階演出制御部75は、第1段階演出303を開始すると、所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。ここでの第1の操作は、例えば所定期間内に操作ボタン6が連続的に押下される連打操作である。ただし、これに限られるものではなく、所定期間内に操作ボタン6が長押しされる操作であっても構わない。第1段階演出制御部75は、所定のタイミングから所定期間が経過するまでの間に遊技者による第1の操作を受け付けると、その第1の操作を受け付けたことに応じて、予め定めた第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる。この第1の段階は、初期段階よりも最終段階に進んだ段階であって最終段階には未到達の段階である。一方、所定のタイミングから所定期間が経過するまでの間に遊技者による第1の操作を受け付けなかった場合、第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を進行させない。つまり、第1の操作が受け付けられている期間内に第1の操作を行えばシナリオ進行演出が進行するのに対し、第1の操作を行わなければシナリオ進行演出が進行しないため、シナリオ進行演出が最終段階まで進むことを期待する遊技者は積極的に操作ボタン6に対する第1の操作を行うようになる。第1段階演出303では、上記のように第1の操作を受け付けることによってシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる演出が少なくとも1回行われる。そして第1段階演出303を開始した後、タイミングT3になると、第1段階演出制御部75による第1段階演出303が終了する。
タイミングT3になると、次に第2段階演出制御部76が機能する。そして第2段階演出制御部76は、タイミングT3から第2段階演出304を開始し、その第2段階演出304の後、所定のタイミングT5になると、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出305と、シナリオ進行演出が最終段階まで進行しない失敗演出306とのいずれか一方を行わせる。成功演出305又は失敗演出306は、タイミングT6まで継続し、タイミングT6になると終了する。また第2段階演出制御部76は、タイミングT3で第2段階演出304を開始した後、比較的速いタイミングT4で失敗演出306を行い、その後、復活演出307を行うこともある。この場合においても、復活演出307は、タイミングT6になるまで継続し、タイミングT6になると終了する。
このように第3シナリオ演出パターン78cは、タイミングT0〜T6の期間内に行われる演出パターンであり、最終的に成功演出305又は復活演出307が行われれば特別遊技状態ST2へ移行することが遊技者に報知されるようになる。
図41は、示唆演出制御部74により行われるタイトル表示301及び示唆演出302の一態様を示す図である。尚、図41では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。示唆演出制御部74は、第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出の実行を開始すると、まず画像表示器12にタイトル表示301を表示させる。このタイトル表示301では、第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出の進め方などが遊技者に報知される。図41の例では、「ボタンを押して黒髪に変えろ!」というメッセージが表示されており、ボタン操作を行うことによってキャラクタ全員の髪の色を黒色に変化させることができれば、遊技者に有利な遊技価値が付与されることが報知されている。つまり、第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出の例では、最終的に全員の髪の色を黒髪に変化させることを目的としたシナリオが進行する。
示唆演出制御部74は、タイトル表示301の後に示唆演出302を開始すると、図41に示すように画像表示器12に対して示唆演出302の初期画面302aを表示させる。この初期画面302aでは、例えば2枚の障子が閉じた状態で出現し、画面中央には遊技者にボタン操作を促すボタン操作案内画像が重ね合わせられた状態で表示される。初期画面302aを表示している状態で遊技者によるボタン操作を検知すると、示唆演出制御部74は、そのタイミングで障子を開放させた第1画面302bを表示させ、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示すキャラクタを出現させる。また初期画面302aが表示されている状態において遊技者がボタン操作受付有効期間内にボタン操作を行わなかった場合、示唆演出制御部74は、ボタン操作受付有効期間が経過した後に初期画面302aから第2画面302cに遷移させる。この第2画面302cでは、第1画面302bと同様、2枚の障子が開いた状態となり、その開いた奥側にシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示すキャラクタが出現する。
図42は、示唆演出302において出現するキャラクタと期待度との関係を示す図である。例えば、2枚の障子が開いたとき、キャラクタAが一人で登場すれば、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度は、最も低いものとなる。またキャラクタBが一人で登場する場合も、キャラクタAが一人で登場する場合と同様、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が最も低くなる。2枚の障子が開いたとき、キャラクタAとキャラクタBとが二人で登場すると、キャラクタA又はキャラクタBが一人で登場するよりも期待度が高くなり、中程度の期待度となる。さらにキャラクタAとキャラクタBとが二人で登場し、更に大筆を所持している場合、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が最も高くなる。尚、図41に示した示唆演出302は、期待度が最も高い場合を示している。示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果に基づき、上記4つのパターンのうちから一つのパターンを選択して示唆演出302を行う。
図43は、第1段階演出制御部75により行われる第1段階演出303の一態様を示す図である。第1段階演出制御部75は、第1段階演出303を開始すると、画像表示器12に第1段階演出303の初期画面303aを表示させる。この初期画面303aでは、筆を持った主キャラクタの周囲に多数の金髪キャラクタが表示される。そのような初期画面303aを表示させた後、遊技者によるボタン操作受付有効期間の開始タイミングになると、第1段階演出制御部75は、初期画面303aに対して遊技者に操作ボタン6に対する連打操作(第1の操作)を促すためのボタン操作案内画像を重ね合わせて表示させる。このようなボタン操作案内画像の表示により、遊技者は操作ボタン6に対する連打操作が有効に受け付けられる状態になったことを把握することができる。
そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作が行われると、第1段階演出制御部75は、第1の操作を受け付けたことに応じて画像表示器12の表示画面を初期画面303aから第1画面303bへと遷移させ、予め定めた第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる。例えば、第1段階演出制御部75は、操作ボタン6に対する押下を検知する度に、主キャラクタの周囲にある金髪キャラクタを所定数ずつ黒髪に変化させていく。そして黒髪に変化した人数が予め定めた人数(第1の段階)に到達するまで、同様の処理を繰り返す。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作が行われなかった場合、第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を初期画面303aから第2画面303cへと遷移させ、主キャラクタの周囲にある金髪キャラクタの髪の色を変化させることなく、ボタン操作受付有効時間の残り時間を更新しながら表示する。つまり、遊技者が第1の操作を行わない場合には、第1段階演出303においてシナリオ進行演出は進行しない。
ここで第1段階演出制御部75による処理の概念について説明する。図44は、第1段階演出制御部75による処理概念を説明する図である。まず第1段階演出303においてシナリオ進行演出が進行するパターンには、図44(a)に示す通常シナリオパターンと、図44(b)に示す確定シナリオパターンとの2つのパターンがある。通常シナリオパターンは、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、及び、特別遊技状態ST2へ移行させないものである場合の双方で選択されるパターンである。また確定シナリオパターンは、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合にのみ選択されるパターンである。そのため第1段階演出制御部75は、第1段階演出303を行うとき、まず通常シナリオパターンと確定シナリオパターンのいずれか一方を選択する。例えば、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものでない場合、第1段階演出制御部75は、通常シナリオパターンを選択する。また特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、第1段階演出制御部75は、通常シナリオパターンと確定シナリオパターンとのいずれか一方を抽選により選択する。このとき、第1段階演出制御部75は、例えば確定シナリオパターンよりも通常シナリオパターンを高確率で選択する。
また第1段階演出制御部75は、シナリオパターンを選択すると、その選択したシナリオパターンに基づき、第1段階演出303においてシナリオ進行演出を進行させる段階(第1の段階)を決定する。例えば図44(c)に示すように、第1段階演出制御部75は、第1段階演出303においてシナリオ進行演出が進行する第1の段階として、金髪キャラクタの髪の色が変化する人数を、28人、30人、32人、33人、35人、37人、39人、41人、43人、45人のうちから一つ選択する。このとき、第1段階演出制御部75は、特別遊技判定の結果に基づいて金髪キャラクタの髪の色が変化する人数(第1の段階)を決定する。例えば、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものでない場合、第1段階演出制御部75は、選択したシナリオパターンにおいて金髪キャラクタの髪の色が変化する人数(第1の段階)がなるべく少ない人数となるように決定する。これに対し、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものでない場合、第1段階演出制御部75は、選択したシナリオパターンにおいて金髪キャラクタの髪の色が変化する人数(第1の段階)がなるべく多い人数となるように決定する。これにより、特別遊技状態ST2へ移行させるときには、特別遊技状態ST2へ移行させないときよりも金髪キャラクタの髪の色が変化する人数(第1の段階)が相対的に多くなり、第1の段階の人数によって特別遊技状態ST2へと移行する期待度が示唆されるようになる。ただし、金髪キャラクタの髪の色が変化する人数が33人のときには、例外的に特別遊技状態ST2へ移行することが確定していることを示唆する演出となる。
次に第1段階演出制御部75は、第1段階演出303の実行中において遊技者による連打操作(第1の操作)を検知すると、操作ボタン6に対する1回の操作ごとに、通常シナリオパターン及び確定シナリオパターンのうちの選択したシナリオパターンに予め定められた変化人数で髪の色を黒色に変化させていく。そして黒髪に変化した人数が第1の段階として定められた人数となるまで同様の処理を繰り返す。尚、この第1段階演出303では、金髪キャラクタの全員が黒髪に変化することはない。
このように第3シナリオ演出パターン78cに基づく第1段階演出303では、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作が受け付けられると、シナリオ進行演出が予め定められた第1の段階まで進行するのに対し、第1の操作が受け付けられなかった場合にはシナリオ進行演出が進行しない。そのため、遊技者は、第1段階演出303において積極的に第1の操作を行うようになる。
次に図45は、第2段階演出制御部76により行われる第2段階演出304、成功演出305及び失敗演出306の一態様を示す図である。尚、図45では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。
まず第2段階演出制御部76は、上述した第1段階演出303の後に第2段階演出304を開始すると、図45に示すように画像表示器12に対して第2段階演出304の初期画面304aを表示させる。この初期画面304aでは、例えば主キャラクタが筆を持った状態で準備している画像が表示される。そして初期画面304aを表示させた後、遊技者によるボタン操作受付有効期間の開始タイミングになると、第2段階演出制御部76は、初期画面304aに対してボタン操作案内画像を重ね合わせて表示させる。
そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作が行われると、第2段階演出制御部76は、第2の操作を受け付けたことに応じて画像表示器12の表示画面を初期画面304aから第2画面304bへと遷移させる。この第2画面304bでは、画像表示器12の画面全体に墨がかけられて暗転状態の画面となる。この第2画面304bが表示されてから所定時間が経過すると、第2段階演出制御部76は、成功演出305及び失敗演出306のいずれか一方を開始する。
第2段階演出制御部76は、第2段階演出304の後に成功演出305を行う場合、図45に示すように多数の金髪キャラクタの全員が黒髪に変化させてシナリオ進行演出が最終段階まで到達したことを示す第1画面305aを画像表示器12に表示させ、その後、シナリオ進行演出を最終段階まで進行させることに成功したことを示す第2画面305bを画像表示器12に表示させる。この場合、遊技機1の遊技状態は、その後、特別遊技状態ST2へと移行する。
一方、第2段階演出制御部76は、第2段階演出304の後に失敗演出306を行う場合、図45に示すように多数の金髪キャラクタの全員が黒髪に変化しておらず、シナリオ進行演出が初期段階に戻ったことを示す第1画面306aを画像表示器12に表示させ、その後、シナリオ進行演出を最終段階まで進行させることに失敗したことを示す第2画面306bを画像表示器12に表示させる。この場合、失敗演出306の後に復活演出307が行われる場合を除き、遊技機1の遊技状態はそれ以前とは変わらない。尚、図45では、失敗演出306が開始されると、シナリオ進行演出が初期段階に戻ったことを示す第1画面306aが表示される場合を例示したがこれに限られるものではない。例えば、失敗演出306の第1画面306aとして、第1段階演出303において進行した段階のままでシナリオが進行していない状態の画面を表示するようにしても良い。
尚、失敗演出306の後に復活演出307が行われることもある。ただし、復活演出307については、図24に示したものと同様であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
次に第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図46乃至図49は、演出制御基板33において第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第3シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。この処理を開始すると、図46に示すように、演出制御基板33は、まず示唆演出制御部74を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示301を表示させる処理を開始する(ステップS1200)。その後、示唆演出302を開始するタイミングになると(ステップS1201でYES)、示唆演出制御部74は、示唆演出302を開始する(ステップS1202)。その後、第1段階演出303の開始タイミングになると(ステップS1203でYES)、演出制御基板33は、第1段階演出制御部75を機能させ、第1段階演出制御部75による第1段階演出303を開始させる(ステップS1204)。その後、第2段階演出304を開始するタイミングになると、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出304を開始させる(ステップS1206)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第3シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図47は、示唆演出制御処理(図46のステップS1202)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1210)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定の結果に基づき、示唆演出302として行うべき期待度を決定する(ステップS1211)。すなわち、障子が開いた後に表示すべきキャラクタを特別遊技判定の結果に基づいて決定する。そしてボタン操作受付有効期間になると、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作の受け付けを開始する(ステップS1212)。その後、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作を検知したか否かを判断し(ステップS1213)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1213でNO)、ボタン操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1214)。ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作を検知した場合、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作が行われたタイミングで障子を開放し、予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う(ステップS1215)。尚、遊技者によるボタン操作が行われなかった場合、示唆演出制御部74は、ボタン操作受付有効期間が経過した後に(ステップS1214でYES)、予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う(ステップS1215)。以上で、示唆演出制御処理が終了する。
尚、ここでは、遊技者によるボタン操作が行われなかった場合でも、示唆演出制御部74が予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う場合を例示したが、これに限られるものではなく、例えば遊技者によるボタン操作が行われなかった場合には予め決定した期待度に対応するキャラクタを画面内に登場させないようにしても良い。また遊技者によるボタン操作が行われなかった場合には最も低い期待度に対応するキャラクタを画面内に登場させるようにしても良い。
次に図48は、第1段階演出制御処理(図46のステップS1204)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定の結果を確認し(ステップS1220)、その結果に基づいて通常シナリオパターンと確定シナリオパターンのうちから1つのシナリオパターンを選択する(ステップS1221)。そして第1段階演出制御部75は、第1段階演出303において第1の操作を受け付けた場合にシナリオ進行演出を進行させる第1の段階を決定する(ステップS1222)。その後、第1段階演出制御部75は、第1段階演出303を開始し(ステップS1223)、ボタン操作受付有効期間になると、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1224)。そして第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1225)、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合(ステップS1225でYES)、ステップS1222で予め決定された第1の段階までシナリオ進行演出が進行済みであるか否かを判断する(ステップS1226)。その結果、ステップS1222で予め決定された第1の段階まで未だ進行していない場合(ステップS1226でNO)、第1段階演出制御部75は、ステップS1221で選択したシナリオパターンに基づきシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1227)。このシナリオ進行演出処理が繰り返し行われることにより、シナリオ進行演出はステップS1222で予め決定された第1の段階まで進行する。一方、既にステップS1222で予め決定された第1の段階まで進行している場合(ステップS1226でYES)、第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出をそれ以上進行させないため、ステップS1227の処理を行うことなくスキップする。尚、ステップS1225において遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知していない場合(ステップS1225でNO)、ステップS1226,S1227の処理はスキップする。そして第1段階演出制御部75は、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断し(ステップS1228)、所定時間が経過していない場合(ステップS1228でNO)、ステップS1225に戻って上述した処理を繰り返す。また所定時間が経過している場合(ステップS1228)、第1段階演出制御処理が終了する。
次に図49は、第2段階演出制御処理(図46のステップS1206)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出304を開始する(ステップS1230)。そしてボタン操作受付有効期間になると、第2段階演出制御部76は、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1231)。その後、第2段階演出制御部76は、遊技者の操作ボタン6に対する操作(第2の操作)を検知したか否かを判断する(ステップS1232)。遊技者による第2の操作を検知していない場合(ステップS1232でNO)、第2段階演出制御部76は、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断し(ステップS1233)、未だ所定時間が経過していなければ(ステップS1233でNO)、ステップS1232の判断へ戻る。そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作を検知した場合(ステップS1232でYES)、或いは、遊技者による第2の操作を検知することなくボタン操作受付有効期間が経過した場合(ステップS1233でYES)、第2段階演出制御部76は、第2段階演出304の後に行うべき演出が成功演出305であるか否かを判断し(ステップS1234)、成功演出305であれば(ステップS1234でYES)、成功演出305を開始する(ステップS1235)。一方、第2段階演出304の後に行うべき演出が成功演出305でなかった場合(ステップS1234でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出306を開始する(ステップS1236)。第2段階演出制御部76は、失敗演出306を開始した後、復活演出307を行うか否かを判断する(ステップS1237)。その結果、復活演出307を行う場合(ステップS1237でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出307の開始タイミングまで待機し(ステップS1238)、復活演出307の開始タイミングになると(ステップS1238でYES)、復活演出307を開始する(ステップS1239)。尚、失敗演出306の後に復活演出307を行わない場合(ステップS1237でNO)、ステップS1238及びS1239の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして示唆演出制御部74が、始めに、特別遊技判定の結果に基づいて、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出302を行わせ、その示唆演出302の後に、第1段階演出制御部75が、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたことに応じて予め定めた第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出303を行わせる。そして更に第1段階演出303の後に、第2段階演出制御部76が、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出305及び最終段階まで進行しない失敗演出306のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させないものである場合よりも高確率で成功演出305を行わせるように構成されている。
したがって、第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出305が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76による演出が行われるときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第3シナリオ演出パターン78cに基づいて上述したシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
◇第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出◇
次に、第4シナリオ演出パターン78dについて説明する。図50は、第4シナリオ演出パターン78dに予め定義された各種演出の実行タイミングを示すタイミングチャートである。演出パターン決定部70によって第4シナリオ演出パターン78dが選択された場合、シナリオ進行演出制御部73は、図50に示すように、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76を順次機能させ、第4シナリオ演出パターン78dに定められた各種演出をそれぞれ所定のタイミングで実行していく。尚、第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出では、第1段階演出制御部75による第1段階演出402が行われているときに所定条件下で示唆演出制御部74が機能して示唆演出403が行われる。
第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出がタイミングT0で開始されると、まず第1段階演出制御部75が機能する。そして第1段階演出制御部75は、タイミングT0で第4シナリオ演出パターン78dに対応するタイトル表示401を開始し、そのタイトル表示401を所定時間継続させる。第1段階演出制御部75は、タイトル表示401を開始してから所定時間が経過し、タイミングT1になったことを検知すると、その後、第1段階演出402を開始する。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出402を開始すると、遊技者による第1の操作を受け付ける。そして第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作を受け付けると、その第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することを条件にしてシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる。つまり、第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出では、第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けた場合であっても、その第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致するという特定条件が成立した場合に限り、シナリオ進行演出を進行させる。また第1段階演出制御部75は、第1段階演出402を実行しているとき、遊技者による第1の操作を複数回受け付ける。そして第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作を受け付ける度に、その第1の操作が所定のタイミングに一致するか否かを判定して特定条件が成立しているか否かを確認する。その結果、特定条件が成立している場合、第1段階演出制御部75は、特定条件成立ごとに予め定められた段階ずつシナリオ進行演出を進行させる。このようにして第1段階演出制御部75は、最終段階には到達していない段階であって、予め定められた第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる。尚、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作が行われなかった場合、或いは、遊技者によって第1の操作が行われた場合であっても所定のタイミングに一致せずに特定条件が成立しなかった場合、第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を進行させない。
示唆演出制御部74は、第1段階演出制御部75による第1段階演出402が行われているとき、その第1段階演出402において上記の特定条件が成立した場合に機能する。そして示唆演出制御部74は、第1段階演出402において特定条件が成立する度に、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出403を行わせる。上述のように第1段階演出制御部75は、第1段階演出402において遊技者による第1の操作を複数回受け付ける。そのため、示唆演出制御部74は、第1段階演出402が行われているときに示唆演出403を複数回行うこともある。ただし、第1段階演出402において特定条件が成立しなかった場合、示唆演出制御部74は、第1段階演出402において示唆演出403を行わない。
図51は、第1段階演出制御部75及び示唆演出制御部74によって行われる第1段階演出402及び示唆演出403を説明する図である。第1段階演出制御部75は、第1段階演出402を開始すると、図51(a)に示すように第4シナリオ演出パターン78dのシナリオ進行演出に対応したシナリオ進行演出画面を表示させる。このシナリオ進行演出画面は、サッカーゲームが進行する画面であり、フィールド内をキャラクタ87aが走っており、そのキャラクタ87aの後方にはスコアボード87cが表示されている。このシナリオ進行演出では、キャラクタ87aの所属するチームが大差で負けている状態から逆転することを目的としたシナリオが進行する。またシナリオ進行演出が開始された初期の状態では、画像表示器12の上部にある可動役物14は、盤面ランプ14aを初期状態(例えば白色)で点灯させた状態となる。そしてシナリオ進行演出が開始されると、キャラクタ87aの近傍位置にボタン操作案内画像87bが表示されると共に、フィールドを走るキャラクタ87aの前方位置にサッカーボール87dが順次出現する。画面内に出現したサッカーボール87dは、所定のスピードでキャラクタ87aに近づいていく。そして遊技者が所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を行うことにより特定条件が成立すると、第1段階演出制御部75は、図51(b)に示すようにキャラクタ87aがシュートを放ってゴールとなり、スコアボード87cに点数を加算した状態に画面を更新することでシナリオ進行演出を1段階進行させる。また示唆演出制御部74は、遊技者による第1の操作で特定条件が成立すると、図51(b)に示すようにキャラクタ87aの足元などにキック音などを模した「ドッ」などのエフェクト画像を表示させると共に、画像表示器12の上部にある可動役物14に設けられた盤面ランプ14aを初期状態とは異なる色で点灯させることにより示唆演出403を行う。示唆演出制御部74は、示唆演出403を行うとき、特別遊技判定部52による特別遊技判定の結果に基づき、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する。尚、示唆演出403において期待度を示唆する態様については後述する。
このようなシナリオ進行演出では、第1段階演出402においてキャラクタ87aの前方位置に出現するサッカーボール87dの出現態様が予め定められている。図52は、サッカーボール87dが出現するシナリオの一例を示す図である。図52に示すように第1段階演出402では、キャラクタ87aの前方位置にサッカーボール87dが出現する回数が合計13回と定められており、各出現回数ごとに出現位置や出現するボール数なども定められている。つまり、第1段階演出402では、シナリオ進行演出が最大13段階進行することになる。ただし、第1段階演出402において遊技者が第1の操作を行うことによりシナリオ進行演出を13段階進行させることができたとしても、キャラクタ87aの所属するチームが相手チームを逆転する状態には至らない。そのため、第1段階演出402では、最終段階には至らない第1の段階までシナリオ進行演出が進行する。
また第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間になって遊技者による第1の操作を受け付けるとき、ボタン操作受付期間の一部に操作失敗期間を設け、操作失敗期間ではない期間を操作成功期間として第1の操作を受け付ける。図53は、ボタン操作受付有効期間における操作失敗期間と操作成功期間の一例を示す図である。図53に示すように、例えば操作失敗期間は、ボタン操作受付有効期間の開始タイミングT20から所定時間が経過した後のタイミングT21までの期間に設定される。また操作成功期間は、例えば操作失敗期間が終了した後のタイミングT21からボタン操作受付有効期間の終了タイミングT23までの期間に設定される。尚、図53に示すタイミングT22は、シュートタイミングとして最も適切なタイミングを示している。そして第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間となって遊技者による第1の操作の受け付けを開始した後、第1の操作を受け付けたタイミングが操作失敗期間と操作成功期間のいずれの期間であるか否かを判断する。その結果、操作失敗期間で第1の操作を受け付けた場合は、操作失敗とみなし、特定条件不成立と判断する。この場合、第1段階演出制御部75は、シナリオ進行演出を進行させず、後述する操作失敗演出408を行うようにしても良い。これに対し、操作成功期間で第1の操作を受け付けた場合、第1段階演出制御部75は、そのような第1の操作を所定のタイミングに一致する操作とみなし、特定条件が成立したと判断する。この場合は、第1段階演出制御部75によりシナリオ進行演出が進行すると共に、示唆演出制御部74により示唆演出403が行われる。このように第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間になって遊技者による第1の操作を受け付けるとき、ボタン操作受付期間の一部に操作失敗期間を設け、その操作失敗期間で第1の操作を受け付けた場合にはシナリオ進行演出を進行させないように構成される。このような構成によれば、例えばボタン操作受付有効期間であるか否かにかかわらず、遊技者が長期亘って操作ボタン6を押下した状態のままで放置しているような場合には、毎回操作失敗となり、シナリオ進行演出を進行させることができない。そのため、遊技者は、シナリオ進行演出を進行させるべく、適切なタイミングで操作ボタン6に対する操作を行うようになる。
図50に戻り、第1段階演出制御部75が第1段階演出402を開始した後、タイミングT2になると、第1段階演出制御部75による第1段階演出402が終了し、次に第2段階演出制御部76が機能する。第2段階演出制御部76は、タイミングT2から第2段階演出404を開始する。その第2段階演出404では遊技者が操作ボタン6に対して行う第2の操作を受け付ける。そして第2段階演出制御部76は、第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出405と、シナリオ進行演出が最終段階まで進行しない失敗演出406とのいずれか一方を行わせる。成功演出405又は失敗演出406は、タイミングT5まで継続し、タイミングT5になると終了する。また第2段階演出制御部76は、タイミングT2で第2段階演出404を開始した後、比較的速いタイミングT3で失敗演出406を行い、その後、復活演出407を行うこともある。この場合においても、復活演出407は、タイミングT5になるまで継続し、タイミングT5になると終了する。
このように第4シナリオ演出パターン78cは、タイミングT0〜T5の期間内に行われる演出パターンであり、最終的に成功演出405又は復活演出407が行われれば特別遊技状態ST2へ移行することが遊技者に報知されるようになる。以下、このような第4シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出について更に詳しく説明する。
図54は、第1段階演出制御部75により行われるタイトル表示401及び第1段階演出402の一態様を示す図である。第1段階演出制御部75は、第4シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出の実行を開始すると、まず画像表示器12にタイトル表示401を表示させる。このタイトル表示401では、第4シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出の進め方などが遊技者に報知される。図54の例では、「ボタンを押して逆転を狙え!」というメッセージが表示されている。
第1段階演出制御部75は、タイトル表示401の後に第1段階演出402を開始すると、図54に示すように画像表示器12に対して第1段階演出402の初期画面402aを表示させる。尚、この初期画面402aでは、ボタン操作受付有効期間であるか否かにかかわらず、ボタン操作案内画像87bが表示されている。ただし、ボタン操作受付有効期間でないとき、ボタン操作案内画像87bは例えば背景を透過させるような第1の表示態様で表示され、遊技者にボタン操作受付有効期間でないことが報知される。第1段階演出制御部75は、初期画面402aを表示させた後、所定のタイミングになると、画像表示器12の表示画面を第1画面402bに更新し、画面内にサッカーボール87dを出現させ、そのサッカーボール87dをキャラクタ87aに向けて近づけていく。そしてサッカーボール87dがキャラクタ87aの近傍の所定位置まで近づくと、ボタン操作受付有効期間が開始する。例えばサッカーボール87dの一部がボタン操作案内画像87bと重なる状態になると、ボタン操作受付有効期間が開始する。そして第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間が開始すると、ボタン操作案内画像87dを例えば背景が透過しない所定の色で表示させ、第1の表示態様から第2の表示態様に表示態様を変更する。これにより、遊技者はボタン操作受付有効期間が開始されたことを把握することができる。また第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間が開始すると、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する。そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者が第1の操作を行わなかった場合、第1段階演出制御部75は、画像表示器12の表示画面を第2画面402cに更新し、サッカーボール87dがキャラクタ87aの傍を通り過ぎた画像を表示する。この場合、キャラクタ87aの動作には何も変化が生じない。
これに対し、図55は、遊技者がボタン操作受付有効期間内に第1の操作を行った場合の演出態様を示している。第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付け、その第1の操作が所定のタイミングに一致して特定条件が成立した場合、画像表示器12の表示画面を、図55に示すように第1段階演出402の第1画面402bから第3画面402dへと遷移させる。この第3画面402dでは、第1段階演出制御部75によってキャラクタ87aがシュート動作を行ってゴールとなる画像が表示されることによりシナリオ進行演出が進行すると共に、それとほぼ同時に示唆演出制御部74による示唆演出403が行われる。
示唆演出制御部74は、示唆演出403を行うとき、特別遊技判定の結果に基づいてシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を表示する。すなわち、示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果に基づいて示唆演出403を行うときの期待度を決定し、その決定した期待度に基づいて示唆演出403を行う。例えば、示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果に基づいて決定した期待度に応じてキック音などを模した「ドッ」などのエフェクト画像を表示させたり、或いは、画像表示器12の上部にある可動役物14の盤面ランプ14aを期待度に応じた色で点灯させたりすることにより、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を表示する。
図56は、期待度に応じて行われる示唆演出403の態様を示す図である。まず図56(a)に示すようにエフェクト画像には、2つの示唆演出パターンPT1,PT2がある。示唆演出パターンPT1は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が低いパターンである。これに対し、示唆演出パターンPT2は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が示唆演出パターンPT1よりも高いパターンである。例えば、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合、示唆演出制御部74は、示唆演出パターンPT1よりも高い確率で示唆演出パターンPT2を、示唆演出403において表示するエフェクト画像として選択する。逆に、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものでない場合、示唆演出制御部74は、示唆演出パターンPT2よりも高い確率で示唆演出パターンPT1を、示唆演出403において表示するエフェクト画像として選択する。したがって、示唆演出403において示唆演出パターンPT2に対応するエフェクト画像が表示される場合には、示唆演出パターンPT1に対応するエフェクト画像が表示される場合よりもシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が高くなる。このような示唆演出403は、特定条件が成立した場合にのみ行われるため、遊技者は特定条件を成立させるために操作ボタン6に対する第1の操作を積極的に行うようになる。
また示唆演出制御部74は、特定条件が成立する度に、可動役物14の盤面ランプ14aの表示色を適宜更新していく。ただし、特別条件が成立すれば必ず盤面ランプ14aの表示色が変化するわけではない。そして示唆演出制御部74は、第1段階演出402が終了した時点での盤面ランプ14aの表示色により、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を表示する。例えば図56(b)に示すように盤面ランプ14aの表示色は、6段階に設定されており、初期状態が白色であり、特定条件成立によって青色、黄色、緑色、赤色、虹色へと順に変化する。図56(b)の例では、白色、青色及び黄色の期待度が最も低いものとなっている。また緑色は白色、青色及び黄色よりも期待度が高い色である。また赤色は白色よりも更に期待度が高く、虹色の場合はシナリオ進行演出が最終段階まで進行することが確定していることを示唆する表示である。示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果に基づいて盤面ランプ14aの表示色をどの段階まで進行させるかを予め決定しておき、第1段階演出402において特定条件が成立することに伴い、その予め決定した段階まで盤面ランプ14aの表示色を段階的に変化させていく。例えば、盤面ランプ14aの表示色を虹色まで進行させることが予め決定されていたとしても、第1段階演出402において特定条件が所定回数以上成立しないと盤面ランプ14aの表示色は虹色にまで到達しない。そのため、遊技者は、盤面ランプ14aの表示色を進行させるべく、操作のタイミングを計りながら第1の操作を積極的に行うようになる。
一方、第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に受け付けた第1の操作が所定のタイミングに一致しておらず、特定条件不成立であると判断した場合、画像表示器12の表示画面を、図55に示すように第1段階演出402の第1画面402bから第4画面402eへと遷移させる。この第4画面402eでは、第1段階演出制御部75により、キャラクタ87aがシュート動作を行いつつも空振りとなり、サッカーボールが後方に転がっていく画像が表示される。このとき、第1段階演出制御部75は、図55に示すように「スカッ」などのエフェクト画像を表示して操作失敗演出408を行うようにしても良い。
また特定条件不成立である場合、示唆演出制御部74が特別遊技判定の結果に基づいて操作失敗演出408を行うようにしても良い。この場合、特別条件不成立によって操作失敗演出408を行うとき、示唆演出制御部74は、示唆演出403の場合と同様、「スカッ」などのエフェクト画像の表示態様を特別遊技判定の結果に基づいて選択し、その操作失敗演出408として表示されるエフェクト画像の表示態様により、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆するようにしても良い。このとき、操作失敗演出408による期待度の示唆態様は、示唆演出403による期待度の表示態様よりも、遊技者が期待度を判別し難い表示態様にして示唆するようにしても良い。
次に図57は、第2段階演出制御部76により行われる第2段階演出404、成功演出405及び失敗演出406の一態様を示す図である。尚、図57では画像表示器12に表示される画面例だけを示しているが、センター役物11の全体若しくは遊技機1の全体で画像表示器12に表示される画面と連動した演出を行うようにしても良い。
まず第2段階演出制御部76は、第1段階演出402及び示唆演出403が行われた後に第2段階演出404を開始すると、図57に示すように画像表示器12に対して第2段階演出404の初期画面404aを表示させる。この初期画面404aでは、第1段階演出202において進行した第1の段階から最終段階まで進行させるための準備画像が表示される。そして第2段階演出制御部76は、初期画面404aから第1画面404bに遷移させる。この第1画面404bでは、キャラクタ87aの前方位置に多数のサッカーボールが出現し、キャラクタ87aに向かって近づいていく。そして遊技者によるボタン操作受付有効期間の開始タイミングになると、第2段階演出制御部76は、第1画面404bに対してボタン操作案内画像を重ね合わせて表示させる。
そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作が行われると、第2段階演出制御部76は、第2の操作を受け付けたことに応じて画像表示器12の表示画面を第2段階演出404の第1画面404bから成功演出405の第1画面405a又は失敗演出406の第1画面406aのいずれか一方に遷移させる。尚、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作が行われなかった場合、第2段階演出制御部76は、ボタン操作受付有効期間が終了した後に、画像表示器12の表示画面を、第2段階演出404の第1画面404bから成功演出405の初期画面405a又は失敗演出406の初期画面406aのいずれか一方に遷移させる。
第2段階演出404の後に成功演出405を行う場合、第2段階演出制御部76は、画像表示器12に成功演出405の初期画面405aに表示させることにより、キャラクタ87aが多数のサッカーボールの全てをシュートしてゴールとなり、キャラクタ87aの所属するチームが逆転した状態(シナリオ進行演出の最終段階)の画像を表示させ、その後、逆転に成功したことを示す第1画面405bを表示させる。この場合、遊技機1の遊技状態は、その後、特別遊技状態ST2へと移行する。
一方、第2段階演出404の後に失敗演出406を行う場合、第2段階演出制御部76は、画像表示器12に失敗演出406の初期画面406aを表示させることにより、キャラクタ87aが多数のサッカーボールに押し潰された状態(最終段階未到達)の画像を表示させ、その後、逆転することに失敗したことを示す第1画面406bを表示させる。この場合、失敗演出406の後に復活演出407が行われる場合を除き、遊技機1の遊技状態はそれ以前とは変わらない。
尚、失敗演出406の後に復活演出407が行われることもある。ただし、復活演出407については、図24に示したものと同様であるため、ここでは詳しい説明を省略する。
次に第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図58乃至図60は、演出制御基板33において第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第4シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、まず第1段階演出制御部75を機能させ、図58に示すように、画像表示器12に対してタイトル表示401を表示させる処理を開始する(ステップS1300)。その後、第1段階演出402を開始するタイミングになると(ステップS1301でYES)、第1段階演出制御部75は、第1段階演出制御処理を開始する(ステップS1302)。その後、第2段階演出404を開始するタイミングになると(ステップS1303でYES)、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出404を開始させる(ステップS1304)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第4シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図59は、第1段階演出制御処理(図58のステップS1302)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。この第1段階演出制御処理では、まず示唆演出制御部74が機能する。そして示唆演出制御部74は、特別遊技判定の結果を確認し(ステップS1310)、その特別遊技判定の結果に基づき、第1段階演出402において行う示唆演出403での期待度を予め決定しておく(ステップS1311)。その後、第1段階演出制御部75が第4シナリオ演出パターン78dに定められた第1段階演出402を開始する(ステップS1312)。
そしてボタン操作受付有効期間になると(ステップS1313でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1314)。その後、第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1315)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1315でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1316)。ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合(ステップS1315でYES)、第1段階演出制御部75は、第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致するか否かを判断する(ステップS1317)。すなわち、ここでは上述した操作失敗期間ではなく、操作成功期間に第1の操作を受け付けたか否かが判断される。その結果、第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致する場合(ステップS1317でYES)、特定条件成立となり、示唆演出制御部74が機能する。そして示唆演出制御部74は、予め決定した期待度に基づき、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出403を実行する(ステップS1318)。また示唆演出制御部74による示唆演出403と共に、第1段階演出制御部75は、特定条件成立に基づき、シナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を実行する(ステップS1319)。これに対し、第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致しなかった場合(ステップS1317でNO)、特定条件不成立となるため、第1段階演出制御部75は、操作失敗演出408を行わせる(ステップS1320)。つまり、特定条件が成立した場合と成立しなかった場合とで異なる演出が行われるようになる。また特定条件不成立のときには、シナリオ演出進行処理が行われないため、シナリオ進行演出は進行しない。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合(ステップS1316でYES)、第1段階演出制御部75は、キャラクタに対して特別な動作を行わせることなく、サッカーボールがキャラクタの傍をただ通り過ぎていくだけの演出を行う。つまり、この場合は特別な演出は行われないため、ボタン操作受付有効期間中に遊技者が第1の操作を行った場合に行われる演出とは更に異なる内容の演出となる。そしてこの場合もまた、シナリオ演出進行処理が行われないため、シナリオ進行演出は進行しない。
続いて第1段階演出制御部75は、第1段階演出402において行うべき全操作回数(例えば全13回)の演出が終了したか否かを判断し(ステップS1321)、未だ全操作回数分の演出が終了していないときには(ステップS1321でNO)、ステップS1313に戻って上述した処理を繰り返す。また全操作回数分の演出が終了した場合(ステップS1321でYES)、第1段階演出制御処理が終了する。
次に図60は、第2段階演出制御処理(図58のステップS1304)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出404を開始する(ステップS1330)。その後、ボタン操作受付有効期間になると、第2段階演出制御部76は、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1331)。そして第2段階演出制御部76は、遊技者の操作ボタン6に対する操作(第2の操作)を検知したか否かを判断する(ステップS1332)。遊技者による第2の操作を検知していない場合(ステップS1332でNO)、第2段階演出制御部76は、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断し(ステップS1333)、未だ所定時間が経過していなければ(ステップS1333でNO)、ステップS1332へ戻る。そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作を検知した場合(ステップS1332でYES)、或いは、遊技者による第2の操作を検知することなくボタン操作受付有効期間が経過した場合(ステップS1333でYES)、第2段階演出制御部76は、第2段階演出404の後に行うべき演出が成功演出405であるか否かを判断し(ステップS1334)、成功演出405であれば(ステップS1334でYES)、成功演出405を開始する(ステップS1335)。一方、第2段階演出404の後に行うべき演出が成功演出405でなかった場合(ステップS1334でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出406を開始する(ステップS1336)。第2段階演出制御部76は、失敗演出406を開始した後、復活演出407を行うか否かを判断する(ステップS1337)。その結果、復活演出407を行う場合(ステップS1337でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出407の開始タイミングまで待機し(ステップS1338)、復活演出407の開始タイミングになると(ステップS1338でYES)、復活演出407を開始する(ステップS1339)。尚、失敗演出406の後に復活演出407を行わない場合(ステップS1337でNO)、ステップS1338及びS1339の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして第1段階演出制御部75が、始めに、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付け、その第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致する特定条件の成立により第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出402を行わせる。また示唆演出制御部74は、第1段階演出402において特定条件が成立すると、特別遊技判定の結果に基づいて、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出403を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、第1段階演出402や示唆演出403が行われた後に、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付け、第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出405及び最終段階まで進行しない失敗演出406のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させる場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させない場合よりも高確率で成功演出405を行わせるように構成されている。
したがって、第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出405が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75による第1段階演出402が行われているときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第4シナリオ演出パターン78dに基づいて上述したシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
尚、上記においては、第2段階演出制御部76による第2段階演出404が行われるとき、遊技者による第2の操作を受け付けて第2の操作に応じて成功演出405及び失敗演出406のいずれか一方を行う場合について説明した。しかし、これに限られる物ではなく、例えば第2段階演出制御部76による第2段階演出404が行われるときには、遊技者による第2の操作を受け付けることなく、第2段階演出404が開始された後、所定のタイミングで成功演出405及び失敗演出406のいずれか一方を行うようにしても良い。
また第2段階演出制御部76による第2段階演出404が行われるとき、上述のように遊技者による第2の操作を受け付けて成功演出405及び失敗演出406のいずれか一方を行う場合には、第1段階演出402の場合と同様に、遊技者による第2の操作が所定のタイミングに一致するか否かを判断し、所定のタイミングに一致した場合に成功演出405を行い、所定のタイミングに一致しなかった場合に失敗演出406を行うようにしても良い。ただし、この場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させないものであれば、所定のタイミングに一致しても失敗演出406が行われることになる。また、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、タイミング不一致によって失敗演出406が行われると、その失敗演出406の後に復活演出407が行われるようになる。
◇第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出◇
次に第5シナリオ演出パターン78eについて説明する。上述した第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出では、第1段階演出102においてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出を予め定めた第1の段階まで進行させる場合を例示した。これに対し、第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出では、第1シナリオ演出パターン78aと同様のシナリオ進行演出において、第1段階演出制御部75による第1段階演出102が行われるとき、ボタン操作受付有効期間内で遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングに応じて異なる第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる場合について説明する。尚、第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出のタイミングチャートは、図18に示したものと同様である。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出102を開始すると、所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けた場合、その第1の操作を受け付けたタイミングに基づきシナリオ進行演出を進行させる進行度(第1の段階)を決定し、その決定した進行度に応じてシナリオ進行演出を進行させる。つまり、この点は、上述した第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出と同様である。したがって、遊技者はボタン操作受付有効期間内に第1の操作を行う場合であっても、その第1の操作を行うタイミングが異なれば、シナリオ進行演出が進行する度合が変化する。
例えば上述したように最終的にRUSH星座を完成させることを目的としたシナリオが進行する場合、第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間中における時間進行に伴ってパワー蓄積量が逐次変化するパワーゲージを画像表示器12に表示させ、遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングでのパワー蓄積量に応じてRUSH星座を構成する星の点灯数を決定し、その決定した点灯数を第1の段階としてシナリオ進行演出を進行させる。このような演出態様とすることにより、遊技者は、第1段階演出102が行われているときに、シナリオ進行演出が最終段階により近づくことを期待して操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。尚、その他の演出は、第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出で行われる演出と同様である。
このような第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図61乃至図64は、演出制御基板33において第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第5シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、図61に示すように、まず第1段階演出制御部75を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示101を表示させる処理を開始する(ステップS1400)。その後、第1段階演出102を開始するタイミングになると(ステップS1401でYES)、第1段階演出制御部75は、第1段階演出制御処理を開始する(ステップS1402)。その後、示唆演出103の開始タイミングになると(ステップS1403でYES)、演出制御基板33は、示唆演出制御部74を機能させ、示唆演出制御部74による示唆演出103を開始させる(ステップS1404)。その後、第2段階演出104を開始するタイミングになると、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出104を開始させる(ステップS1406)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第5シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図62は、第1段階演出制御処理(図61のステップS1402)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第5シナリオ演出パターン78eに定められた第1段階演出102の実行を開始する(ステップS1410)。そしてボタン操作受付有効期間になると、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1411)。その後、第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1412)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1412でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1413)。
ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合(ステップS1412でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたタイミングに基づきシナリオ進行演出を次の段階に進行させる進行度(第1の段階)を決定し(ステップS1414)、その決定した進行度に基づきシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1415)。続いて第1段階演出制御部75は、第1の操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行ったか否かを判断し(ステップS1416)、早期にシナリオ演出進行処理を行っていれば(ステップS1416でYES)、所定時間が経過するまで待機する(ステップS1417)。そして所定時間が経過すると(ステップS1417でYES)、ステップS1420へと進む。また第1の操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行っていなかった場合(ステップS1416でNO)、ステップS1417の処理はスキップする。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合(ステップS1413でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作が行われなかったことによりシナリオ進行演出を進行させる進行度として最小進行幅を決定し(ステップS1418)、その決定した進行度に基づきシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1419)。
続いて第1段階演出制御部75は、第1段階演出102において更に第1の操作を受け付ける機会があるか否かを判断し(ステップS1420)、更なる機会があれば(ステップS1420でYES)、ステップS1411へ戻って上述した処理を繰り返す。また更なる機会がない場合(ステップS1420でNO)、第1段階演出制御処理が終了する。
尚、上記第1段階演出制御処理(ステップS1402)では、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合、シナリオ進行演出の進行度を最小進行幅に決定してシナリオ進行演出を進行させる処理について例示したが、これに限られるものではない。例えば、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合には、第1段階演出102においてシナリオ進行演出を進行させないようにしても良い。
次に図63は、示唆演出制御処理(図61のステップS1404)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1430)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定結果に基づき、示唆演出103で示唆する期待度を決定する(ステップS1431)。示唆演出制御部74は、示唆演出103で示唆する期待度を決定すると、その期待度に基づき、図21(a)に示したような示唆演出103を開始する(ステップS1432)。尚、示唆演出制御部74は、遊技者による所定のボタン操作が行われた場合に期待度に対応する演出を画像表示器12などにおいて表示させるようにしても良い。以上で、示唆演出制御処理が終了する。
次に図64は、第2段階演出制御処理(図61のステップS1406)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出104を開始する(ステップS1440)。その後、ボタン操作受付有効期間になると、第2段階演出制御部76は、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1441)。そして第2段階演出制御部76は、遊技者による操作ボタン6の第2の操作を検知したか否かを判断し(ステップS1442)、第2の操作を検知してなければ(ステップS1442でNO)、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1443)。そして所定時間が経過していない場合は(ステップS1443でNO)、ステップS1442へ戻る。
第2段階演出制御部76は、ボタン操作受付有効期間内に第2の操作を検知した場合(ステップS1442でYES)、或いは、第2の操作を検知することなく所定時間が経過した場合(ステップS1443でYES)、第2段階演出104の次に行うべき演出が成功演出105であるか否かを判断し(ステップS1444)、成功演出105であれば(ステップS1444でYES)、成功演出105を開始する(ステップS1445)。また成功演出105ではない場合(ステップS1444でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出106を開始する(ステップS1446)。第2段階演出制御部76は、失敗演出106を開始した後、復活演出107を行うか否かを判断する(ステップS1447)。その結果、復活演出107を行う場合(ステップS1447でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出107の開始タイミングまで待機し(ステップS1448)、復活演出107の開始タイミングになると(ステップS1448でYES)、復活演出107を開始する(ステップS1449)。尚、失敗演出106の後に復活演出107を行わない場合(ステップS1447でNO)、ステップS1448及びS1449の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして第1段階演出制御部75が、始めに、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたタイミングに応じて異なる第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出102を行わせる。また示唆演出制御部74は、第1段階演出102が行われた後に、特別遊技判定の結果に基づいて、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出103を行わせる。そして第2段階演出制御部76が、示唆演出103の後に、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出105及び最終段階まで進行しない失敗演出106のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させる場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させない場合よりも高確率で成功演出105を行わせるように構成される。
したがって、第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出105が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76による演出が行われるときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
尚、第5シナリオ演出パターン78eに基づくシナリオ進行演出について上述した点以外については、第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出の場合とほぼ同様である。
◇第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出◇
次に第6シナリオ演出パターン78fについて説明する。この第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出では、第1シナリオ演出パターン78aと同様のシナリオ進行演出において、第1段階演出制御部75による第1段階演出102が行われるとき、ボタン操作受付有効期間内で遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することによりシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる場合について説明する。尚、第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出のタイミングチャートは、図18に示したものと同様である。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出102を開始すると、所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けた場合、その第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致するか否かを判断する。この点は、上述した第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出の場合と同様である。そして第1段階演出制御部75は、第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することを条件としてシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる。したがって、遊技者はボタン操作受付有効期間内に第1の操作を行う場合であっても、その第1の操作を行うタイミングが所定のタイミングに一致しなれば、シナリオ進行演出は第1の段階まで進行しない。
例えば上述したように最終的にRUSH星座を完成させることを目的としたシナリオが進行する場合、第1段階演出102において流星がRUSH星座を構成する星の空欄部分に向かって流れていく。そして遊技者は各流星が星の空欄部分に到達するタイミングとほぼ同じタイミングで第1の操作を行えば、その空欄部分に星が埋め込まれ、星が点灯するようになる。これに対し、各流星が星の空欄部分に到達するタイミングとは異なるタイミングで第1の操作を行った場合には空欄部分に星が埋め込まれず、星が点灯しない。
第1段階演出制御部75は、そのような第1段階演出102を行うべく、ボタン操作受付有効期間に対して上述した操作失敗期間と操作成功期間とを設定し、第1の操作を受け付けたタイミングが操作成功期間内であれば星を点灯させてシナリオ進行演出を進行させる。これに対し、第1の操作を受け付けたタイミングが操作成功期間内ではなく、操作失敗期間内であれば星を点灯させず、またシナリオ進行演出も進行させない。このような演出態様とすることにより、遊技者は、第1段階演出102が行われているとき、シナリオ進行演出が最終段階により近づくことを期待して操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。尚、その他の演出は、第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出で行われる演出と同様である。
このような第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図65乃至図68は、演出制御基板33において第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第6シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、図65に示すように、まず第1段階演出制御部75を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示101を表示させる処理を開始する(ステップS1500)。その後、第1段階演出102を開始するタイミングになると(ステップS1501でYES)、第1段階演出制御部75は、第1段階演出制御処理を開始する(ステップS1502)。その後、示唆演出103の開始タイミングになると(ステップS1503でYES)、演出制御基板33は、示唆演出制御部74を機能させ、示唆演出制御部74による示唆演出103を開始させる(ステップS1504)。その後、第2段階演出104を開始するタイミングになると、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出104を開始させる(ステップS1506)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第6シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図66は、第1段階演出制御処理(図65のステップS1502)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第6シナリオ演出パターン78fに定められた第1段階演出102の実行を開始する(ステップS1510)。そしてボタン操作受付有効期間になると(ステップS1511でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1512)。第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1513)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1513でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1514)。
ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合(ステップS1513でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたタイミングが所定のタイミングに一致するか否かを判断し(ステップS1515)、所定のタイミングに一致する場合には(ステップS1515でYES)、第1の操作に成功したことを示す操作成功演出を行い(ステップS1516)、シナリオ進行演出を所定段階(例えば1段階)進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1517)。また遊技者によって第1の操作が行われたタイミングが所定のタイミングに一致しなかった場合(ステップS1515でNO)、第1段階演出制御部75は、第1の操作に失敗したことを示す操作失敗演出を行う(ステップS1518)。この場合、シナリオ進行演出は進行しない。またボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合にも(ステップS1514でYES)、シナリオ進行演出は進行しない。
続いて第1段階演出制御部75は、第1段階演出102において第1の操作を受け付ける全操作回数が終了したか否かを判断し(ステップS1519)、全操作回数が終了していなければ(ステップS1519でNO)、ステップS1511へ戻って上述した処理を繰り返す。また全操作回数が終了した場合(ステップS1519でYES)、第1段階演出制御処理が終了する。
次に図67は、示唆演出制御処理(図65のステップS1504)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1530)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定結果に基づき、示唆演出103で示唆する期待度を決定する(ステップS1531)。示唆演出制御部74は、示唆演出103で示唆する期待度を決定すると、その期待度に基づき、図21(a)に示したような示唆演出103を開始する(ステップS1532)。尚、示唆演出制御部74は、遊技者による所定のボタン操作が行われた場合に、期待度に対応する演出を画像表示器12などにおいて表示させるようにしても良い。以上で、示唆演出制御処理が終了する。
次に図68は、第2段階演出制御処理(図65のステップS1506)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出104を開始する(ステップS1540)。その後、ボタン操作受付有効期間になると、第2段階演出制御部76は、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1541)。そして第2段階演出制御部76は、遊技者による操作ボタン6の第2の操作を検知したか否かを判断し(ステップS1542)、第2の操作を検知してなければ(ステップS1542でNO)、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1543)。そして所定時間が経過していない場合は(ステップS1543でNO)、ステップS1542へ戻る。
第2段階演出制御部76は、ボタン操作受付有効期間内に第2の操作を検知した場合(ステップS1542でYES)、或いは、第2の操作を検知することなく所定時間が経過した場合(ステップS1543でYES)、第2段階演出104の次に行うべき演出が成功演出105であるか否かを判断し(ステップS1544)、成功演出105であれば(ステップS1544でYES)、成功演出105を開始する(ステップS1545)。また成功演出105ではない場合(ステップS1544でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出106を開始する(ステップS1546)。第2段階演出制御部76は、失敗演出106を開始した後、復活演出107を行うか否かを判断する(ステップS1547)。その結果、復活演出107を行う場合(ステップS1547でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出107の開始タイミングまで待機し(ステップS1548)、復活演出107の開始タイミングになると(ステップS1548でYES)、復活演出107を開始する(ステップS1549)。尚、失敗演出106の後に復活演出107を行わない場合(ステップS1547でNO)、ステップS1548及びS1549の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして第1段階演出制御部75が、始めに、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することにより第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出102を行わせる。また示唆演出制御部74は、第1段階演出102の後に、特別遊技判定の結果に基づいて、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出103を行わせる。そして第2段階演出制御部76が、示唆演出103の後に、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出105及び最終段階まで進行しない失敗演出106のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させる場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させない場合よりも高確率で成功演出105を行わせるように構成される。
したがって、第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出105が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76による演出が行われるときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
尚、第6シナリオ演出パターン78fに基づくシナリオ進行演出について上述した点以外については、第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出の場合とほぼ同様である。
◇第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出◇
次に第7シナリオ演出パターン78gについて説明する。上述した第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出では、第1段階演出202においてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングに応じて異なる第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる場合を例示した。これに対し、第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出では、第2シナリオ演出パターン78bと同様のシナリオ進行演出において、第1段階演出制御部75による第1段階演出202が行われるとき、ボタン操作受付有効期間内で遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することにより第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる場合について説明する。尚、第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出のタイミングチャートは、図29に示したものと同様である。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出202を開始すると、所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けた場合、その第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致するか否かを判断する。この点は、上述した第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出の場合と同様である。そして第1段階演出制御部75は、第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することを条件としてシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる。したがって、遊技者はボタン操作受付有効期間内に第1の操作を行う場合であっても、その第1の操作を行うタイミングが所定のタイミングに一致しなれば、シナリオ進行演出は第1の段階まで進行しない。
例えば上述したようにキャラクタが複数の空中ブランコを乗り継いで行きながらゴールまで到着することを目的としたシナリオが進行する場合、第1段階演出202においてキャラクタが次の空中ブランコへ移動することが可能なタイミング(例えば図31のタイミングT11,T13,T15)とほぼ同じタイミングで遊技者が第1の操作を行えば、キャラクタが次の空中ブランコへと飛び移り、シナリオ進行演出が進行する。これに対し、キャラクタが次の空中ブランコへ移動することが可能なタイミング(例えば図31のタイミングT11,T13,T15)とは異なるタイミングで遊技者が第1の操作を行った場合には、キャラクタが次の空中ブランコへと飛び移らず、シナリオ進行演出が進行しない。
第1段階演出制御部75は、そのような第1段階演出202を行うべく、ボタン操作受付有効期間に対して上述した操作失敗期間と操作成功期間とを設定し、第1の操作を受け付けたタイミングが操作成功期間内であればキャラクタを次の段階へ移動させることによりシナリオ進行演出を進行させる。これに対し、第1の操作を受け付けたタイミングが操作成功期間内ではなく、操作失敗期間内であればキャラクタを移動させず、シナリオ進行演出も進行させない。このような演出態様とすることにより、遊技者は、第1段階演出202が行われているとき、シナリオ進行演出が最終段階により近づくことを期待して操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。尚、その他の演出は、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出で行われる演出と同様である。
このような第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図69乃至図72は、演出制御基板33において第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第7シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、図69に示すように、まず第1段階演出制御部75を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示201を表示させる処理を開始する(ステップS1600)。その後、第1段階演出202を開始するタイミングになると(ステップS1601でYES)、第1段階演出制御部75は、第1段階演出制御処理を開始する(ステップS1602)。その後、示唆演出203の開始タイミングになると(ステップS1603でYES)、演出制御基板33は、示唆演出制御部74を機能させ、示唆演出制御部74による示唆演出203を開始させる(ステップS1604)。その後、第2段階演出204を開始するタイミングになると、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出204を開始させる(ステップS1606)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第7シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図70は、第1段階演出制御処理(図69のステップS1602)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第7シナリオ演出パターン78gに定められた第1段階演出202の実行を開始する(ステップS1610)。そしてボタン操作受付有効期間になると(ステップS1611でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1612)。第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1613)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1613でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1614)。ここで所定時間が経過していない場合は(ステップS1614でNO)、ステップS1613へ戻る。
ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合(ステップS1613でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたタイミングが所定のタイミングに一致するか否かを判断し(ステップS1615)、所定のタイミングに一致する場合には(ステップS1615でYES)、第1の操作に成功したことを示す操作成功演出を行い(ステップS1616)、シナリオ進行演出を所定段階(例えば1段階)進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1617)。また遊技者によって第1の操作が行われたタイミングが所定のタイミングに一致しなかった場合(ステップS1615でNO)、第1段階演出制御部75は、第1の操作に失敗したことを示す操作失敗演出を行う(ステップS1618)。この場合、シナリオ進行演出は進行しない。またボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合にも(ステップS1614でYES)、シナリオ進行演出は進行しない。
続いて第1段階演出制御部75は、第1段階演出202において第1の操作を受け付ける全操作回数が終了したか否かを判断し(ステップS1619)、全操作回数が終了していなければ(ステップS1619でNO)、ステップS1611へ戻って上述した処理を繰り返す。また全操作回数が終了した場合(ステップS1619でYES)、第1段階演出制御処理が終了する。
次に図71は、示唆演出制御処理(図69のステップS1604)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1630)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定結果に基づき、示唆演出203として表示するパワーゲージ84aに蓄積させる最終的なパワー蓄積量(ゲージ進行度)を決定する(ステップS1631)。このとき、示唆演出制御部74は、第2シナリオ演出パターン78bに基づく処理と同様の処理を行う。示唆演出制御部74は、示唆演出203として行うべきパワー蓄積量(ゲージ進行度)を決定すると、示唆演出203を開始し、ボタン操作受付有効期間になると、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1632)。そして示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1633)、遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知した場合(ステップS1633でYES)、ステップS1631で予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)まで到達済みであるか否かを判断する(ステップS1634)。その結果、ステップS1631で予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)まで未だ到達していない場合(ステップS1634でNO)、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84aにパワー84cを蓄積させるゲージ進行演出を行う(ステップS1635)。このゲージ進行演出により、示唆演出203としての期待度が表示されるようになる。一方、既に予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)に到達している場合(ステップS1634でYES)、示唆演出制御部74は、ステップS1635の処理を行うことなくスキップする。尚、ステップS1633において遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知していない場合(ステップS1633でNO)、ステップS1634,S1635の処理はスキップする。そして示唆演出制御部74は、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断し(ステップS1636)、所定時間が経過していない場合(ステップS1636でNO)、ステップS1633に戻って上述した処理を繰り返す。また所定時間が経過している場合(ステップS1636でYES)、示唆演出制御処理が終了する。
次に図72は、第2段階演出制御処理(図69のステップS1606)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出204を開始する(ステップS1640)。その後、第2段階演出制御部76は、第2段階演出204の次に行うべき演出が成功演出205であるか否かを判断する(ステップS1641)。例えば特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものでない場合よりも高い確率で成功演出205であると判断する。その結果、成功演出205である場合(ステップS1641でYES)、第2段階演出制御部76は、成功演出205の開始タイミングで、成功演出205を開始する(ステップS1642)。一方、成功演出205ではなく、失敗演出206である場合(ステップS1641でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出206の開始タイミングで失敗演出206を開始する(ステップS1643)。第2段階演出制御部76は、失敗演出206を開始した後、復活演出207を行うか否かを判断する(ステップS1644)。その結果、復活演出207を行う場合(ステップS1644でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出207の開始タイミングまで待機し(ステップS1645)、復活演出207の開始タイミングになると(ステップS1645でYES)、復活演出207を開始する(ステップS1646)。尚、失敗演出206の後に復活演出207を行わない場合(ステップS1644でNO)、ステップS1645及びS1646の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして第1段階演出制御部75が、始めに、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することにより第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出202を行わせる。続いて示唆演出制御部74が、第1段階演出202の後に、特別遊技判定の結果に基づいて、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出203を行わせる。そして第2段階演出制御部76が、示唆演出203の後に、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出205及び最終段階まで進行しない失敗演出206のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させる場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させない場合よりも高確率で成功演出205を行わせるように構成される。
したがって、第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出205が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び示唆演出制御部74による演出が行われるときにはシナリオ進行演出が最終段階にまで進行することを期待して操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
尚、第7シナリオ演出パターン78gに基づくシナリオ進行演出について上述した点以外については、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出の場合とほぼ同様である。
◇第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出◇
次に第8シナリオ演出パターン78hについて説明する。第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出では、第2シナリオ演出パターン78bと同様のシナリオ進行演出において、第1段階演出制御部75による第1段階演出202が行われるとき、ボタン操作受付有効期間内で遊技者による第1の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出を予め定めた第1の段階まで進行させる場合について説明する。尚、第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出のタイミングチャートは、図29に示したものと同様である。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出202を開始すると、所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けた場合、その第1の操作を受け付けたことに応じて第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる。ただし、この第1の段階は、シナリオ進行演出を進行させる前に予め決定されていれば良いため、例えば第1の操作を受け付けたときに決定しても良いし、また第1段階演出202の実行開始時又は実行開始前に予め決定しておいても良い。この点は、上述した第1シナリオ演出パターン78aに基づくシナリオ進行演出の場合と同様である。そして第1段階演出制御部75は、第1の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる。したがって、遊技者は、シナリオ進行演出を最終段階まで近づけるべく、ボタン操作受付有効期間内に積極的に操作ボタン6に対する第1の操作を行うようになる。
例えば上述したようにキャラクタが複数の空中ブランコを乗り継いで行きながらゴールまで到着することを目的としたシナリオが進行する場合、第1段階演出202においてキャラクタが次の空中ブランコへ移動するために左右方向へ揺れている状態のとき、任意のタイミングで遊技者が第1の操作を行えば、キャラクタが予め定められた数の空中ブランコを飛び越えて次の空中ブランコへと移動し、シナリオ進行演出が予め定められた第1の段階へ進行する。これに対し、キャラクタが次の空中ブランコへ移動するために左右方向へ揺れている状態のとき、遊技者が第1の操作を行わなかった場合には、キャラクタは最小進行幅で次の空中ブランコへと移動する。尚、遊技者が第1の操作を行わなかった場合には、キャラクタが次の空中ブランコへは飛び移らず、シナリオ進行演出が進行しないようにしても良い。尚、その他の演出は、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出で行われる演出と同様である。
このような第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図73乃至図76は、演出制御基板33において第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第8シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、図73に示すように、まず第1段階演出制御部75を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示201を表示させる処理を開始する(ステップS1700)。その後、第1段階演出202を開始するタイミングになると(ステップS1701でYES)、第1段階演出制御部75は、第1段階演出制御処理を開始する(ステップS1702)。その後、示唆演出203の開始タイミングになると(ステップS1703でYES)、演出制御基板33は、示唆演出制御部74を機能させ、示唆演出制御部74による示唆演出203を開始させる(ステップS1704)。その後、第2段階演出204を開始するタイミングになると(ステップS1705でYES)、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出204を開始させる(ステップS1706)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第8シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図74は、第1段階演出制御処理(図73のステップS1702)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第8シナリオ演出パターン78hに定められた第1段階演出202の実行を開始する(ステップS1710)。そしてボタン操作受付有効期間になると、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1711)。その後、第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1712)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1712でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1713)。そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合(ステップS1712でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたことに伴ってシナリオ進行演出を進行させる段階(第1の段階)を決定する(ステップS1714)。尚、第1の操作が行われたことによってシナリオ進行演出をどの段階まで進行させるかは、予め決定しておいても良く、例えば第8シナリオ演出パターン78hに基づく処理が開始された直後に決定しておいても良い。一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合(ステップS1713でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作が行われなかったことによりシナリオ進行演出を進行させる段階(最小進行幅)を決定する(ステップS1715)。そして第1段階演出制御部75は、ステップS1714又はステップS1715で決定された段階までシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1716)。これにより、第1段階演出202の実行中において遊技者による第1の操作が受け付けられれば、空中ブランコにぶら下がったキャラクタが所定の段階(第1の段階)まで移動してシナリオ進行演出が進行し、遊技者による第1の操作が受け付けられていなければ、シナリオ進行演出が最小進行幅だけ進行する。以上で、第1段階演出制御処理が終了する。
次に図75は、示唆演出制御処理(図73ステップS1704)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1730)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定結果に基づき、示唆演出203として表示するパワーゲージ84aに蓄積させる最終的なパワー蓄積量(ゲージ進行度)を決定する(ステップS1731)。このとき、示唆演出制御部74は、第2シナリオ演出パターン78bに基づく処理と同様の処理を行う。示唆演出制御部74は、示唆演出203として行うべきパワー蓄積量(ゲージ進行度)を決定すると、示唆演出203を開始し、ボタン操作受付有効期間になると、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1732)。そして示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1733)、遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知した場合(ステップS1733でYES)、ステップS1731で予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)まで到達済みであるか否かを判断する(ステップS1734)。その結果、ステップS1731で予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)まで未だ到達していない場合(ステップS1734でNO)、示唆演出制御部74は、パワーゲージ84aにパワー84cを蓄積させるゲージ進行演出を行う(ステップS1735)。このゲージ進行演出により、示唆演出203としての期待度が表示されるようになる。一方、既に予め決定されたパワー蓄積量(ゲージ進行度)に到達している場合(ステップS1734でYES)、示唆演出制御部74は、ステップS1735の処理を行うことなくスキップする。尚、ステップS1733において遊技者によるボタン操作(第2の操作)を検知していない場合(ステップS1733でNO)、ステップS1734,S1735の処理はスキップする。そして示唆演出制御部74は、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断し(ステップS1736)、所定時間が経過していない場合(ステップS1736でNO)、ステップS1733に戻って上述した処理を繰り返す。また所定時間が経過している場合(ステップS1736でYES)、示唆演出制御処理が終了する。
次に図76は、第2段階演出制御処理(図73のステップS1706)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出204を開始する(ステップS1740)。その後、第2段階演出制御部76は、第2段階演出204の次に行うべき演出が成功演出205であるか否かを判断する(ステップS1741)。例えば特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合、第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものでない場合よりも高い確率で成功演出205であると判断する。その結果、成功演出205である場合(ステップS1741でYES)、第2段階演出制御部76は、成功演出205の開始タイミングで、成功演出205を開始する(ステップS1742)。一方、成功演出205ではなく、失敗演出206である場合(ステップS1741でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出206の開始タイミングで失敗演出206を開始する(ステップS1743)。第2段階演出制御部76は、失敗演出206を開始した後、復活演出207を行うか否かを判断する(ステップS1744)。その結果、復活演出207を行う場合(ステップS1744でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出207の開始タイミングまで待機し(ステップS1745)、復活演出207の開始タイミングになると(ステップS1745でYES)、復活演出207を開始する(ステップS1746)。尚、失敗演出206の後に復活演出207を行わない場合(ステップS1744でNO)、ステップS1745及びS1746の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、第1段階演出制御部75、示唆演出制御部74及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして第1段階演出制御部75が、始めに、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたことに応じて予め定めた第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出202を行わせる。続いて示唆演出制御部74が、第1段階演出202の後に、特別遊技判定の結果に基づいて、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出203を行わせる。そして第2段階演出制御部76が、示唆演出203の後に、シナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出205及び最終段階まで進行しない失敗演出206のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させないものである場合よりも高確率で成功演出205を行わせるように構成される。
したがって、第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出205が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び示唆演出制御部74による演出が行われるときにはシナリオ進行演出が最終段階にまで進行することを期待して操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
尚、第8シナリオ演出パターン78hに基づくシナリオ進行演出について上述した点以外については、第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出の場合とほぼ同様である。
◇第9シナリオ演出パターン78iに基づくシナリオ進行演出◇
次に第9シナリオ演出パターン78iについて説明する。上述した第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出では、第1段階演出303においてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出を予め定めた第1の段階まで進行させる場合を例示した。これに対し、第9シナリオ演出パターン78iに基づくシナリオ進行演出では、第3シナリオ演出パターン78cと同様のシナリオ進行演出において、第1段階演出制御部75による第1段階演出303が行われるとき、ボタン操作受付有効期間内で遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングに応じて異なる第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる場合について説明する。尚、第9シナリオ演出パターン78iに基づくシナリオ進行演出のタイミングチャートは、図40に示したものと同様である。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出303を開始すると、所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けた場合、その第1の操作を受け付けたタイミングに基づきシナリオ進行演出を進行させる進行度(第1の段階)を決定し、その決定した進行度に応じてシナリオ進行演出を進行させる。つまり、この点は、上述した第2シナリオ演出パターン78bに基づくシナリオ進行演出と同様である。したがって、遊技者はボタン操作受付有効期間内に第1の操作を行う場合であっても、その第1の操作を行うタイミングが異なれば、シナリオ進行演出が進行する度合が変化する。
例えば上述したように金髪キャラクタの全員を最終的に黒髪に変化させることを目的としたシナリオが進行する場合、第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間中における時間進行に伴ってパワー蓄積量が逐次変化するパワーゲージなどを画像表示器12に表示させ、遊技者による第1の操作を受け付けたタイミングでのパワー蓄積量に応じて金髪から黒髪に変化するキャラクタの数を決定し、その決定したキャラクタ数を第1の段階としてシナリオ進行演出を進行させる。このような演出態様とすることにより、遊技者は、第1段階演出102が行われているときに、シナリオ進行演出が最終段階により近づくことを期待して操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。尚、その他の演出は、第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出で行われる演出と同様である。
このような第9シナリオ演出パターン78iに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図77乃至図80は、演出制御基板33において第9シナリオ演出パターン78iに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第9シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、図77に示すように、まず示唆演出制御部74を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示301を表示させる処理を開始する(ステップS1800)。その後、示唆演出302を開始するタイミングになると(ステップS1801でYES)、示唆演出制御部74は、示唆演出302を開始する(ステップS1802)。その後、第1段階演出303の開始タイミングになると(ステップS1803でYES)、演出制御基板33は、第1段階演出制御部75を機能させ、第1段階演出制御部75による第1段階演出303を開始させる(ステップS1804)。その後、第2段階演出304を開始するタイミングになると、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出304を開始させる(ステップS1806)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第9シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図78は、示唆演出制御処理(図77のステップS1802)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1810)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定の結果に基づき、示唆演出302として行うべき期待度を決定する(ステップS1811)。すなわち、障子が開いた後に表示すべきキャラクタを特別遊技判定の結果に基づいて決定する。そしてボタン操作受付有効期間になると、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作の受け付けを開始する(ステップS1812)。その後、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作を検知したか否かを判断し(ステップS1813)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1813でNO)、ボタン操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1814)。ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作を検知した場合(ステップS1813でYES)、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作が行われたタイミングで障子を開放し、予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う(ステップS1815)。尚、遊技者によるボタン操作が行われなかった場合(ステップS1813でNO)、示唆演出制御部74は、ボタン操作受付有効期間が経過した後に(ステップS1214でYES)、予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う(ステップS1215)。以上で、示唆演出制御処理が終了する。
尚、ここでは、遊技者によるボタン操作が行われなかった場合でも、示唆演出制御部74が予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う場合を例示しているが、これに限られるものではない。すなわち、遊技者によるボタン操作が行われなかった場合には予め決定した期待度に対応するキャラクタを画面内に登場させないようにしても良い。
次に図79は、第1段階演出制御処理(図77のステップS1804)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第9シナリオ演出パターン78iに定められた第1段階演出303の実行を開始する(ステップS1820)。そしてボタン操作受付有効期間になると、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1821)。その後、第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1822)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1822でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1823)。そして所定時間が経過していないときには(ステップS1823でNO)、ステップS1822へ戻る。
ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合(ステップS1822でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたタイミングに基づきシナリオ進行演出を次の段階に進行させる進行度(第1の段階)を決定し(ステップS1824)、その決定した進行度に基づきシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1825)。続いて第1段階演出制御部75は、第1の操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行ったか否かを判断し(ステップS1826)、早期にシナリオ演出進行処理を行っていれば(ステップS1826でYES)、所定時間が経過するまで待機する(ステップS1827)。そして所定時間が経過すると(ステップS1827でYES)、ステップS1830へと進む。また第1の操作が行われない場合よりも早期にシナリオ進行演出を進行させる処理を行っていなかった場合(ステップS1826でNO)、ステップS1827の処理はスキップする。
一方、ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合(ステップS1823でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作が行われなかったことによりシナリオ進行演出を進行させる進行度として最小進行幅を決定し(ステップS1828)、その決定した進行度に基づきシナリオ進行演出を進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1829)。
続いて第1段階演出制御部75は、第1段階演出303において更に第1の操作を受け付ける機会があるか否かを判断し(ステップS1830)、更なる機会があれば(ステップS1830でYES)、ステップS1821へ戻って上述した処理を繰り返す。また更なる機会がない場合(ステップS1830でNO)、第1段階演出制御処理が終了する。
次に図80は、第2段階演出制御処理(図77のステップS1806)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出304を開始する(ステップS1840)。そしてボタン操作受付有効期間になると、第2段階演出制御部76は、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1841)。その後、第2段階演出制御部76は、遊技者の操作ボタン6に対する操作(第2の操作)を検知したか否かを判断する(ステップS1842)。遊技者による第2の操作を検知していない場合(ステップS1842でNO)、第2段階演出制御部76は、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断し(ステップS1843)、未だ所定時間が経過していなければ(ステップS1843でNO)、ステップS1842の判断へ戻る。そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作を検知した場合(ステップS1842でYES)、或いは、遊技者による第2の操作を検知することなくボタン操作受付有効期間が経過した場合(ステップS1843でYES)、第2段階演出制御部76は、第2段階演出304の後に行うべき演出が成功演出305であるか否かを判断し(ステップS1844)、成功演出305であれば(ステップS1844でYES)、成功演出305を開始する(ステップS1845)。一方、第2段階演出304の後に行うべき演出が成功演出305でなかった場合(ステップS1844でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出306を開始する(ステップS1846)。第2段階演出制御部76は、失敗演出306を開始した後、復活演出307を行うか否かを判断する(ステップS1847)。その結果、復活演出307を行う場合(ステップS1847でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出307の開始タイミングまで待機し(ステップS1848)、復活演出307の開始タイミングになると(ステップS1848でYES)、復活演出307を開始する(ステップS1849)。尚、失敗演出306の後に復活演出307を行わない場合(ステップS1847でNO)、ステップS1848及びS1849の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第9シナリオ演出パターン78iに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして示唆演出制御部74が、始めに、特別遊技判定の結果に基づいて、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出302を行わせる。続いて第1段階演出制御部75が、示唆演出302の後に、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたタイミングに応じて異なる第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出303を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、第1段階演出303の後に、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出305及び最終段階まで進行しない失敗演出306のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものでない場合よりも高確率で成功演出305を行わせるように構成されている。
したがって、第9シナリオ演出パターン78iに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出305が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76による演出が行われるときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第9シナリオ演出パターン78iに基づいて上述したシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
尚、第9シナリオ演出パターン78iに基づくシナリオ進行演出について上述した点以外については、第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出の場合とほぼ同様である。
◇第10シナリオ演出パターン78jに基づくシナリオ進行演出◇
次に第10シナリオ演出パターン78jについて説明する。この第10シナリオ演出パターン78jに基づくシナリオ進行演出では、第3シナリオ演出パターン78cと同様のシナリオ進行演出において、第1段階演出制御部75による第1段階演出303が行われているとき、ボタン操作受付有効期間内で遊技者による第1の操作を受け付けると、その第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することによりシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる場合について説明する。尚、第10シナリオ演出パターン78jに基づくシナリオ進行演出のタイミングチャートは、図40に示したものと同様である。
第1段階演出制御部75は、第1段階演出303を開始すると、所定のタイミングで操作ボタン6に対する第1の操作を受け付ける。第1段階演出制御部75は、ボタン操作受付有効期間内に遊技者による第1の操作を受け付けた場合、その第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致するか否かを判断する。この点は、上述した第4シナリオ演出パターン78dに基づくシナリオ進行演出の場合と同様である。そして第1段階演出制御部75は、第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することを条件としてシナリオ進行演出を第1の段階まで進行させる。したがって、遊技者はボタン操作受付有効期間内に第1の操作を行う場合であっても、その第1の操作を行うタイミングが所定のタイミングに一致しなれば、シナリオ進行演出は第1の段階まで進行しない。
例えば上述したように主キャラクタが筆を振り回して周囲に墨を飛散させ、その墨によって金髪キャラクタを黒髪に変化させるシナリオが進行する場合、第1段階演出303において飛散した墨が金髪キャラクタに当たるタイミングとほぼ同じタイミングで遊技者が第1の操作を行えば、金髪キャラクタが黒髪に変わり、シナリオ進行演出が進行する。これに対し、飛散した墨が金髪キャラクタに当たるタイミングとは異なるタイミングで遊技者が第1の操作を行ってしまうと、金髪キャラクタは黒髪には変化せず、シナリオ進行演出が進行しない。
第1段階演出制御部75は、そのような第1段階演出303を行うべく、ボタン操作受付有効期間に対して上述した操作失敗期間と操作成功期間とを設定し、第1の操作を受け付けたタイミングが操作成功期間内であれば金髪キャラクタを順次黒髪に変化させていくことによりシナリオ進行演出を進行させる。これに対し、第1の操作を受け付けたタイミングが操作成功期間内ではなく、操作失敗期間内であれば金髪キャラクタを変化させず、シナリオ進行演出も進行させない。このような演出態様とすることにより、遊技者は、第1段階演出303が行われているとき、シナリオ進行演出が最終段階により近づくことを期待して操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。尚、その他の演出は、第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出で行われる演出と同様である。
このような第10シナリオ演出パターン78jに基づくシナリオ進行演出が行われる場合の演出制御基板33における処理手順について説明する。図81乃至図84は、演出制御基板33において第10シナリオ演出パターン78jに基づくシナリオ進行演出を行う場合の第10シナリオ進行演出制御処理の一例を示すフローチャートである。演出制御基板33は、この処理を開始すると、図81に示すように、まず示唆演出制御部74を機能させ、画像表示器12に対してタイトル表示301を表示させる処理を開始する(ステップS1900)。その後、示唆演出302を開始するタイミングになると(ステップS1901でYES)、示唆演出制御部74は、示唆演出302を開始する(ステップS1902)。その後、第1段階演出303の開始タイミングになると(ステップS1903でYES)、演出制御基板33は、第1段階演出制御部75を機能させ、第1段階演出制御部75による第1段階演出303を開始させる(ステップS1904)。その後、第2段階演出304を開始するタイミングになると、演出制御基板33は、第2段階演出制御部76を機能させ、第2段階演出制御部76による第2段階演出304を開始させる(ステップS1906)。そして第2段階演出制御部76による処理が終了すると、第10シナリオ進行演出制御処理が終了する。
図82は、示唆演出制御処理(図81のステップS1902)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。示唆演出制御部74は、この処理を開始すると、まず特別遊技判定部52によって行われた特別遊技判定の結果を参照する(ステップS1910)。示唆演出制御部74は、その特別遊技判定の結果に基づき、示唆演出302として行うべき期待度を決定する(ステップS1911)。すなわち、障子が開いた後に表示すべきキャラクタを特別遊技判定の結果に基づいて決定する。そしてボタン操作受付有効期間になると、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作の受け付けを開始する(ステップS1912)。その後、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作を検知したか否かを判断し(ステップS1913)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1913でNO)、ボタン操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1914)。ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作を検知した場合(ステップS1913でYES)、示唆演出制御部74は、遊技者によるボタン操作が行われたタイミングで障子を開放し、予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う(ステップS1915)。尚、遊技者によるボタン操作が行われなかった場合(ステップS1913でNO)、示唆演出制御部74は、ボタン操作受付有効期間が経過した後に(ステップS1914でYES)、予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う(ステップS1215)。以上で、示唆演出制御処理が終了する。
尚、ここでは、遊技者によるボタン操作が行われなかった場合でも、示唆演出制御部74が予め決定した期待度に対応するキャラクタを登場させて期待度を示唆する演出を行う場合を例示しているが、これに限られるものではない。すなわち、遊技者によるボタン操作が行われなかった場合には予め決定した期待度に対応するキャラクタを画面内に登場させないようにしても良い。
次に図83は、第1段階演出制御処理(図81のステップS1904)の詳細な処理手順の一例を示すフローチャートである。第1段階演出制御部75は、この処理を開始すると、第10シナリオ演出パターン78jに定められた第1段階演出303の実行を開始する(ステップS1920)。そしてボタン操作受付有効期間になると(ステップS1921でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者による第1の操作の受け付けを開始する(ステップS1922)。第1段階演出制御部75は、遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知したか否かを判断し(ステップS1923)、ボタン操作を検知していないときには(ステップS1923でNO)、第1の操作の受け付けを開始してから所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断する(ステップS1924)。ここで所定時間が経過していない場合は(ステップS1924でNO)、ステップS1923へ戻る。
ボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知した場合(ステップS1923でYES)、第1段階演出制御部75は、遊技者によって第1の操作が行われたタイミングが所定のタイミングに一致するか否かを判断し(ステップS1925)、所定のタイミングに一致する場合には(ステップS1925でYES)、第1の操作に成功したことを示す操作成功演出を行い(ステップS1926)、シナリオ進行演出を所定段階(例えば1段階)進行させるシナリオ演出進行処理を行う(ステップS1927)。また遊技者によって第1の操作が行われたタイミングが所定のタイミングに一致しなかった場合(ステップS1925でNO)、第1段階演出制御部75は、第1の操作に失敗したことを示す操作失敗演出を行う(ステップS1928)。この場合、シナリオ進行演出は進行しない。またボタン操作受付有効期間内に遊技者によるボタン操作(第1の操作)を検知しなかった場合にも(ステップS1924でYES)、シナリオ進行演出は進行しない。
続いて第1段階演出制御部75は、第1段階演出303において第1の操作を受け付ける全操作回数が終了したか否かを判断し(ステップS1929)、全操作回数が終了していなければ(ステップS1929でNO)、ステップS1921へ戻って上述した処理を繰り返す。また全操作回数が終了した場合(ステップS1929でYES)、第1段階演出制御処理が終了する。
次に図84は、第2段階演出制御処理(図81のステップS1906)の詳細な処理手順を示すフローチャートである。第2段階演出制御部76は、この処理を開始すると、第2段階演出304を開始する(ステップS1940)。そしてボタン操作受付有効期間になると、第2段階演出制御部76は、遊技者による第2の操作の受け付けを開始する(ステップS1941)。その後、第2段階演出制御部76は、遊技者の操作ボタン6に対する操作(第2の操作)を検知したか否かを判断する(ステップS1942)。遊技者による第2の操作を検知していない場合(ステップS1942でNO)、第2段階演出制御部76は、所定時間(ボタン操作受付有効期間)が経過したか否かを判断し(ステップS1943)、未だ所定時間が経過していなければ(ステップS1943でNO)、ステップS1942の判断へ戻る。そしてボタン操作受付有効期間内に遊技者による第2の操作を検知した場合(ステップS1942でYES)、或いは、遊技者による第2の操作を検知することなくボタン操作受付有効期間が経過した場合(ステップS1943でYES)、第2段階演出制御部76は、第2段階演出304の後に行うべき演出が成功演出305であるか否かを判断し(ステップS1944)、成功演出305であれば(ステップS1944でYES)、成功演出305を開始する(ステップS1945)。一方、第2段階演出304の後に行うべき演出が成功演出305でなかった場合(ステップS1944でNO)、第2段階演出制御部76は、失敗演出306を開始する(ステップS1946)。第2段階演出制御部76は、失敗演出306を開始した後、復活演出307を行うか否かを判断する(ステップS1947)。その結果、復活演出307を行う場合(ステップS1947でYES)、第2段階演出制御部76は、復活演出307の開始タイミングまで待機し(ステップS1948)、復活演出307の開始タイミングになると(ステップS1948でYES)、復活演出307を開始する(ステップS1949)。尚、失敗演出306の後に復活演出307を行わない場合(ステップS1947でNO)、ステップS1948及びS1949の処理はスキップする。以上で、第2段階演出制御処理が終了する。
以上のように、演出制御基板33において第10シナリオ演出パターン78jに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、演出制御基板33において、示唆演出制御部74、第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76がこの順に機能する。そして示唆演出制御部74が、始めに、特別遊技判定の結果に基づいて、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆する示唆演出302を行わせる。続いて第1段階演出制御部75が、示唆演出302の後に、操作ボタン6に対する第1の操作を受け付けたタイミングが所定のタイミングに一致することにより第1の段階までシナリオ進行演出を進行させる第1段階演出303を行わせる。そして第2段階演出制御部76が、第1段階演出303の後に、操作ボタン6に対する第2の操作を受け付けたことに応じてシナリオ進行演出が第1の段階から最終段階まで進行する成功演出305及び最終段階まで進行しない失敗演出306のいずれか一方を行わせる。そして第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものである場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2に移行させるものでない場合よりも高確率で成功演出305を行わせるように構成されている。
したがって、第10シナリオ演出パターン78jに基づくシナリオ進行演出が行われる場合、遊技者は、シナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出305が行われることを期待し、少なくとも第1段階演出制御部75及び第2段階演出制御部76による演出が行われるときにはシナリオ進行演出を最終段階に向かって進行させるべく、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。つまり、本実施形態の遊技機1は、第10シナリオ演出パターン78jに基づいて上述したシナリオ進行演出を行うことにより、遊技者に積極的にボタン操作を行わせることができ、しかも従来よりも興趣性の高い演出を行うことができるようになる。
尚、第10シナリオ演出パターン78jに基づくシナリオ進行演出について上述した点以外については、第3シナリオ演出パターン78cに基づくシナリオ進行演出の場合とほぼ同様である。
◇変形例◇
以上、本発明に関する実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記実施形態においては、シナリオ進行演出が特別図柄の変動時間に対応した演出時間を有し、特別図柄の変動表示が開始されてから終了するまでの期間に対応した演出である場合について説明した。しかし、シナリオ進行演出はそのような演出に限られるものではない。例えば、上述したシナリオ進行演出は、演出制御基板33によって図柄変動演出が開始された後、リーチ演出やスーパーリーチ演出などに移行する前に行われる演出であっても構わない。この場合、シナリオ進行演出は、特別図柄の変動期間中に行われる図柄変動演出の一部の演出として行われることになる。そしてそのような場合、上述したシナリオ進行演出が最終的に最終段階まで進行して成功演出が行われると、図柄変動演出はその後にリーチ演出やスーパーリーチ演出に移行する。これに対し、シナリオ進行演出が最終的に最終段階まで進行することなく、失敗演出が行われると、図柄変動演出はその後にリーチ演出やスーパーリーチ演出に移行せずに終了する。ただし、失敗演出の後に復活演出が行われる場合には、図柄変動演出は失敗演出の後にリーチ演出やスーパーリーチ演出に移行することもある。そしてシナリオ進行演出の後にリーチ演出やスーパーリーチ演出が行われる場合、それらリーチ演出やスーパーリーチ演出において特別遊技判定の結果がハズレであったことが最終的に報知され、そのハズレが確定することもある。そのため、シナリオ進行演出が図柄変動演出の一部の演出として行われる場合であっても、第2段階演出制御部76は、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものである場合には、特別遊技状態ST2へと移行させるものでない場合よりも高確率でシナリオ進行演出において成功演出を行わせるように構成することが好ましい。そのような構成であれば、シナリオ進行演出が始まると、遊技者はシナリオ進行演出が最終段階まで進行して成功演出が行われることを期待するようになるため、シナリオ進行演出が行われている間、操作ボタン6に対する操作を積極的に行うようになる。
またその他にも、上述したシナリオ進行演出は、例えば大当たり遊技中(特別遊技状態ST2)の特別遊技演出の一部として行われるものであっても良い。その場合、上述したシナリオ進行演出は、特別遊技演出制御部72によって制御されることになる。例えば特別遊技状態ST2の終了後に確変遊技状態ST4へと移行する場合、特別遊技演出の一部として行われるシナリオ進行演出では最終的に成功演出が行われる。これに対し、例えば特別遊技状態ST2の終了後に時短遊技状態ST3へと移行する場合、特別遊技演出の一部として行われるシナリオ進行演出では最終的に失敗演出が行われる。またシナリオ進行演出は、特別遊技状態ST2でのラウンド昇格演出として行われるものであっても良い。例えば、シナリオ進行演出において最終的に成功演出が行われると、その成功演出がラウンド昇格演出となり、所定ラウンドから更に後続するラウンド遊技が行われる。これに対し、シナリオ進行演出において最終的に失敗演出が行われると、ラウンド昇格に失敗したことを示す演出となり、所定ラウンドから後続するラウンド遊技が行われないようになる。このように特別遊技演出の一部として上述したシナリオ進行演出が行われる場合であっても、最終的に成功演出が行われるときには遊技者に有利な遊技価値が付与されるのに対し、最終的に失敗演出が行われるときには成功演出の場合よりも遊技者に有利な遊技価値が付与される可能性が低くなるような演出を行うことができる。
また上記実施形態では、ボタン操作受付有効期間になると画像表示器12にボタン操作案内画像を表示する例を説明した。ここで、画像表示器12に表示するボタン操作案内画像は、その表示態様によってシナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度を示唆するものであっても構わない。例えば、ボタン操作案内画像として、表示サイズが通常サイズである第1の画像と、通常サイズよりも大きいサイズの第2の画像とがあり、ボタン操作受付有効期間となってボタン操作案階画像を表示させるとき、特別遊技判定の結果に基づいて第1の画像と第2の画像のうちから1つの画像を選択して画像表示器12に表示させるようにしても良い。この場合、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へ移行させるものである場合には、特別遊技状態ST2へ移行させるものでない場合よりも、第2の画像が選択される確率が高くなるように設定される。そして第2の画像を画像表示器12に表示させることにより、遊技者の期待感を高揚させることができるようになる。尚、ボタン操作案内画像の表示態様としては、その他にも種々の態様があり、例えば通常とは異なる表示態様として、ボタンが飛び出した態様で表示される画像、ボタンが回転している態様で表示される画像などがある。これら通常とは異なる表示態様のボタン操作案内画像を表示させることにより、シナリオ進行演出が最終段階まで進行する期待度が通常よりも高いことを遊技者に示唆することができる。
また上記実施形態においては、シナリオ進行演出の例として、主に画像表示器12に表示される画面を例に挙げて説明した。しかし、シナリオ進行演出は、画像表示器12に表示される画面によって進行するものに限られない。例えば、シナリオ進行演出は、第2画像表示器であるサブ表示器13によって進行するものであっても良いし、また画像表示器12とサブ表示器13との双方に互い関連した画像を連携表示させながら進行するものであっても良い。
また上記実施形態においては、遊技者によって操作される操作ボタン6が遊技者による押下操作を検知可能であり、単押し操作や連打操作、長押し操作などを第1の操作や第2の操作として検知する場合を例示した。しかし、遊技者が操作可能な操作入力手段は、必ずしも上述したような操作ボタン6に限られるものではなく、例えばレバー、ダイヤル、タッチパネル、トラックボールなどであっても構わない。
また上記実施形態では、シナリオ進行演出の第1段階演出において最終段階までは到達しない演出例について説明した。しかし、これに限られず、例えば第1段階演出においてシナリオ進行演出が最終段階まで到達することがあっても構わない。第1段階演出においてシナリオ進行演出が最終段階まで到達してしまうと、その後に第2段階演出などを行う必要がなくなるため、第1段階演出においてシナリオ進行演出が最終段階まで到達した場合にはその後に行う演出を第2段階演出とは異なる演出に変更して異なる演出を行うことが好ましい。
また上記実施形態において、第2段階演出制御部76が遊技者による第2の操作を受け付けて成功演出及び失敗演出のいずれか一方を行う場合、遊技者による第2の操作を受け付けなかった場合には必ず失敗演出を行うようにしても良い。この場合、第2の操作を行わなければ失敗演出となるため、遊技者は積極的に操作ボタン6に対する第2の操作を行うようになる。ただし、特別遊技判定の結果が特別遊技状態ST2へと移行させるものであれば、遊技者が第2の操作を行うことなく失敗演出が行われた場合でも、その後に復活演出が行われる。
また上記実施形態においては、第1〜第10シナリオ演出パターン78a〜78jのそれぞれに基づくシナリオ進行演出について詳しく説明したが、上述した各シナリオ演出パターンにおいて説明した第1段階演出、示唆演出及び第2段階演出はそれぞれ他のシナリオ演出パターンに組み込んでも良い。つまり、上述した第1段階演出、示唆演出及び第2段階演出のそれぞれを適宜組み合わせることにより、様々なシナリオ進行演出を行うことが可能である。