JP2016002066A - 糖類の加熱加工食品及びその製造方法 - Google Patents

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尊志 佐伯
Takashi Saeki
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Abstract

【課題】粉末状でありながら、賦形剤を使用せず、かつ、カラメルソース特有のロースト風味を有する糖類の加熱加工食品及びその製造方法を提供する。【解決手段】糖類の加熱加工食品の製造方法であって、第1の糖類を加熱して褐変処理する褐変処理工程と、第2の糖類を品温100〜145℃に加熱して煮詰める結晶基材調製工程と、前記褐変処理工程を経た第1の糖類と前記結晶基材調製工程を経た第2の糖類とを混合し、結晶化させる結晶化工程とを備える。混合に当たっては、褐変処理工程を経た第1の糖類に水を加えて冷却した後、結晶基材調製工程を経た第2の糖類と混合することが好ましい。また、結晶化工程では、非加熱状態で撹拌して結晶を成長させることが好ましく、その際、重曹を添加することが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、糖類の加熱加工食品及びその製造方法に関する。
従来、カスタードプリン等の甘味料として使用されるカラメルソースは、液状のものが専らであった。特許文献1は、このような液状のカラメルソースの一例である。
特開平05−41960号公報
かかるカラメルソースを粉末化する場合、それを乾燥させることが必要となるが、糖類は一般に乾燥させるのが難しいため、その粉末化は容易ではなかった。例えば、スプレードライ法による場合、粉末化基材としてデキストリン等の賦形剤を使用することが不可欠である上、糖類の比率が50%を超えると、ドライヤーの缶体内部への付着や乾燥物同士の結着が多くなり、歩留まりが低下するという問題があった。
他方、グラニュー糖(砂糖)にカラメル色素を混合して褐色にした粉末甘味料は製造販売されている。主にコーヒー用の甘味料(コーヒーシュガー)として使用されるものである。しかしながら、カラメル色素を用いただけでは、カラメルソース特有のロースト風味はほとんど得られないという問題があった。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、粉末状でありながら、賦形剤を使用せず、かつ、カラメルソース特有のロースト風味を有する糖類の加熱加工食品及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、糖類の加熱加工食品の製造方法であって、第1の糖類を加熱して褐変処理する第1の工程と、第2の糖類を品温100〜145℃に加熱して煮詰める第2の工程と、前記第1の工程を経た第1の糖類と前記第2の工程を経た第2の糖類とを混合し、結晶化させる第3の工程と、を備えることを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法である。
また、本発明は、前記糖類の加熱加工食品の製造方法において、前記第1の工程を経た第1の糖類に水を加えて冷却した後、前記第2の工程を経た第2の糖類と混合する、ことを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法である。
さらに、本発明は、前記糖類の加熱加工食品の製造方法において、前記第3の工程は、非加熱状態で撹拌して結晶を成長させる、ことを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法である。
さらに、本発明は、前記糖類の加熱加工食品の製造方法において、前記第3の工程において重曹を添加する、ことを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法である。
さらに、本発明は、前記糖類の加熱加工食品の製造方法において、前記第1の糖類と前記第2の糖類とが同じ種類の糖類である、ことを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法である。
さらに、本発明は、前記製造方法によって得られたことを特徴とする糖類の加熱加工食品である。
本発明によれば、粉末状でありながら、賦形剤を使用せず、かつ、カラメルソース特有のロースト風味を有する糖類の加熱加工食品を得ることができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
《1》褐変処理工程
本発明に係る糖類の加熱加工食品の製造方法は、まず、第1の工程として、糖類を加熱して褐変処理する褐変処理工程を含む。
この褐変処理工程は、最終生産物である糖類の加熱加工食品の風味の素となる原料を調製する工程であり、ここで得られたものが最終生産物に対し風味を付与することになる。
この褐変処理工程に使用する糖類(第1の糖類)の種類としては特に制限はなく、加熱することにより褐変(カラメル化反応・メイラード反応等による褐変)させることができるものであれば広く使用することができる。
褐変処理に当たっては、糖類を水に均一に溶解させた糖溶液を加熱して褐変させることが好ましい。これにより、加熱の際の熱の偏りを防止することができる。加熱装置としては、一般的な加熱釜を広く使用することができるが、加熱温度の微妙なコントロール性能に優れ、通電を切ると素早く釜が冷えるという性質を有するIH釜(電磁誘導加熱釜)を使用することが好ましい。
褐変のための好ましい加熱温度は砂糖(ショ糖)の場合で品温168〜173℃、好ましい加熱時間は30〜60分である。
褐変処理した糖類は、加熱停止後、水を加えて冷却することが好ましい。これにより直ちに褐変反応を停止させることができる。
以上の褐変処理工程の結果、従来のカラメルソースとほぼ同様の液状の中間原料を得ることができる(以下、褐変処理工程で得られた中間原料を「第1の中間原料」という)。
《2》結晶基材調製工程
次に、本発明に係る糖類の加熱加工食品の製造方法は、結晶基材を調製するための結晶基材調製工程(第2の工程)を含む。
この結晶基材調製工程は、前記褐変処理工程(第1の工程)とは別に、糖類(第2の糖類)を品温100〜145℃に加熱して煮詰めることにより、後段の結晶化工程において結晶化の種として使用する中間原料を準備する工程である(以下、結晶基材調製工程で得られた中間原料を「第2の中間原料」という)。
この結晶基材調製工程に使用する糖類(第2の糖類)は、結晶化が可能な糖類であれば特に種類を問わず使用することができる。褐変処理工程で使用した糖類(第1の糖類)と同一種類のものであってもよいし、異なる種類のものであってもよい。
加熱に当たっては、熱の偏りを防止するために、糖類に水を加えて均一に溶解させた糖溶液を加熱することが好ましい。加熱装置としては、一般的な加熱釜を広く使用することができるが、加熱温度の微妙なコントロール性能に優れ、通電を切ると素早く釜が冷えるという性質を有するIH釜(電磁誘導加熱釜)を使用することが好ましい。
結晶基材の調製は、糖類(第2の糖類)を品温100〜145℃に加熱しつつ煮詰めることにより行う。品温が145℃を超えるまで加熱した場合は、糖類が不可逆的に飴化して、後段の結晶化工程において結晶基材として使用することができない。また、品温が100℃未満の場合も、後段の結晶化工程において結晶化が困難となる。このため、加熱は品温100〜145℃の範囲で行う。加熱の際の品温のより好ましい範囲は108〜143℃であり、さらに好ましい範囲は115〜140℃である。
以上の結晶基材調製工程を経て、糖類(第2の糖類)は溶融状態となり、これを第2の中間原料として、後述する結晶化工程において使用する。
《3》結晶化工程
本発明に係る糖類の加熱加工食品の製造方法は、さらに、第3の工程として、前記褐変処理工程で得られた第1の中間原料と前記結晶基材調製工程で得られた第2の中間原料とを混合し、結晶化させる結晶化工程を含む。
この結晶化工程は、第1の中間原料を風味基材とし、第2の中間原料を結晶基材として、両者を混合し結晶化させるものである。両者の混合に当たっては、加熱を停止して混合することが好ましい。その場合、非加熱状態で撹拌しつつ結晶を成長させるという手段を採用することができる。撹拌羽根等の機械的撹拌手段により撹拌しつつ結晶化させた場合は、最終製品が自ずと粉末状(粒状を含む)になり、粉末製品を得る上で便利である。他方、適宜の冷却手段により積極的に冷却しながら結晶化させてもよい。
第1の中間原料の混合割合としては、最終製品に対する第1の糖類の比率(固形比)でみて、21.0%以下が好ましく、より好ましくは16.7%以下である。
結晶化に当たっては、結晶化促進剤として重曹を使用することが好ましい。重曹を添加することにより二酸化炭素を発生させ、膨張させつつ撹拌することにより結晶化を促進させることができる。重曹を使用した場合、撹拌時間は、分量にもよるが、数分から1時間程度である。
以上の操作により、水分含有率を最終的に5%以下まで下げることができる。
このように、本発明に係る糖類の加熱加工食品の製造方法は、褐変処理工程で得られた第1の中間原料を風味基材とし、また、結晶基材調製工程で得られた第2の中間原料を結晶基材として、両者を混合し結晶化させるものであるから、従来のカラメルソースのようにそのままでは粉末化が困難なものであっても容易に粉末化することができる。
以上のようにして得られた糖類の加熱加工食品は、糖類の香ばしいロースト風味を有した食材としてそのまま使用することができるが、製品としての見栄えを良くするという観点から、より均一に粉砕(粗砕等)して使用することが好ましい。粉砕のための手段は特に問わない。また、粉末の大きさ(粒度)も特に問わない。粒度を整えるために、粉砕後、篩過してもよい。さらに、余分な水分が残っている場合は、乾燥させてもよい。
このように、最終製品をさらに粉砕して粉末状にする場合は特に本発明の製造方法は好適である。なぜなら、過飽和及び撹拌によって結晶を成長させた場合は、結晶の成長過程の制御が難しいという問題があり、その結果、いびつな形状の結晶が生じやすいが、最終製品をさらに粉砕して粉末状にする場合は中間段階の形状は問題にならないからである。
以上のようにして得られた糖類の加熱加工食品は、甘味料として、従来のカラメルソースの代わりに広く用いることができる。また、糖類を飴化させずに結晶化させて粉末状にしているので、吸湿性が低く、べとつきにくい。さらに、デキストリン等の賦形剤を使用せずに粉末化することができるという利点がある。
以下、本発明の実施例について説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《1》褐変処理工程
IH釜に砂糖100重量部と水100重量部とを投入し、170℃に加熱しつつ撹拌して、砂糖を十分に褐変処理させた。目的とする色合いに達したところで加熱を停止し、さらに水22.7重量部を投入して褐変反応を停止させた。
得られた第1の中間原料は従来のカラメルソースとほぼ同様の性状であった。
《2》結晶基材調製工程
他方、上記とは別に、砂糖100重量部と水25重量部を用意し、両者をIH釜に投入して、表1の試験例1〜10に示す各温度(品温)で加熱して煮詰め、各試験例に対応する第2の中間原料を得た。
《3》結晶化工程
次に、上記《2》で得られた各第2の中間原料100重量部に、上記《1》で得られた第1の中間原料20重量部及び重曹0.73重量部を加えて、非加熱状態で撹拌し、それぞれを試験例1〜10とした。
Figure 2016002066
《4》評価
試験例1〜10のそれぞれについて結晶化の状態を目視観察し、3段階で評価した。
試験例1〜10の評価は表1に記載のとおりであり、寸評は以下のとおりである。
試験例4〜6では、撹拌とともに結晶化が促進され、粉末状になった。
試験例3では、やや水分が多く、粘性のある塊が所々にできたが、崩せば特に問題なく粉末状になった。
試験例7では、一部が飴化し、粉末に飴がまとわりついた状態になったが、時間の経過とともに固化し、その後粉砕(粗砕)すれば粉末状になった。
他方、試験例1及び2では、クリーム状ないし団子状になり、水分が多く、粉末の体をなしていなかった。
また、試験例8〜10では、飴化が進んで、この場合も粉末状にならなかった。
以上のことから、結晶基材調製工程における加熱温度は品温100〜145℃の範囲が好ましいことが分かる。

Claims (6)

  1. 糖類の加熱加工食品の製造方法であって、
    第1の糖類を加熱して褐変処理する第1の工程と、
    第2の糖類を品温100〜145℃に加熱して煮詰める第2の工程と、
    前記第1の工程を経た第1の糖類と前記第2の工程を経た第2の糖類とを混合し、結晶化させる第3の工程と、を備えることを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の糖類の加熱加工食品の製造方法において、
    前記第1の工程を経た第1の糖類に水を加えて冷却した後、前記第2の工程を経た第2の糖類と混合する、ことを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の糖類の加熱加工食品の製造方法において、
    前記第3の工程は、非加熱状態で撹拌して結晶を成長させる、ことを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の糖類の加熱加工食品の製造方法において、
    前記第3の工程において重曹を添加する、ことを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の糖類の加熱加工食品の製造方法において、
    前記第1の糖類と前記第2の糖類とが同じ種類の糖類である、ことを特徴とする糖類の加熱加工食品の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法によって得られたことを特徴とする糖類の加熱加工食品。
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