以下、図1乃至図20を用いて、本発明の一実施形態について説明する。
<<実施形態の全体構成>>
図1は、本発明の一実施形態に係る通話システムの概略図である。図1に示されているように、通話システム1は、複数の通話端末(10aa,10ab,…)、各通話端末(10aa,10ab,…)用のディスプレイ(120aa,120ab,…)、複数の中継装置(30a,30b,30c)、通話管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100によって構築されている。この通話システム1によって、通話データの一例としての画像データ及び音データの通信が行われることで、遠隔地間のテレビ会議等を実現することができる。なお、複数のルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)は、通話データの最適な経路の選択を行う。
また、通話端末(10aa,10ab,10ac,・・・)、中継装置30a、及びルータ70aは、LAN2aによって通信可能に接続されている。通話端末(10ba,10bb,10bc,・・・)、中継装置30b、及びルータ70bは、LAN2bによって通信可能に接続されている。また、LAN2a及びLAN2bは、ルータ70abが含まれた専用線2abによって通信可能に接続されている。更に、LAN2a、LAN2b、及び専用線2abは、所定の地域X内で構築されている。例えば、地域Xは日本であり、LAN2aは東京の事業所内で構築されており、LAN2bは大阪の事業所内で構築されている。
一方、通話端末(10ca,10cb,10cc,・・・)、中継装置30c、及びルータ70cは、LAN2cによって通信可能に接続されている。通話端末10d(10da,10db,10dc,・・・)、中継装置30d、及びルータ70dは、LAN2dによって通信可能に接続されている。また、LAN2c及びLAN2dは、ルータ70cdが含まれた専用線2cdによって通信可能に接続されている。更に、LAN2c、LAN2d、及び専用線2cdは、所定の地域Y内で構築されている。例えば、地域Yはアメリカ合衆国であり、LAN2cはニューヨークの事業所内で構築されており、LAN2dはワシントンD.C.の事業所内で構築されている。地域X及び地域Yは、それぞれルータ(70ab,70cd)からインターネット2iを介して通信可能に接続されている。
なお、以下では、「通話端末」は単に「端末」として表され、「通話管理システム」は単に「管理システム」として表されている。また、複数の端末(10aa,10ab,…)のうち任意の端末は、「端末10」と表され、複数のディスプレイ(120aa,120ab,…)のうち任意のディスプレイは「ディスプレイ120」と表され、複数の中継装置(30a,30b,30c)のうち任意の中継装置は「中継装置30」と表されている。更に、テレビ会議の開始を要求する要求元としての端末は「要求元端末」と表され、要求先である宛先(中継先)としての端末は「宛先端末」と表されている。また、ルータ(70a,70b,70c,70d,70ab,70cd)のうち任意のルータは、「ルータ70」と表されている。
また、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、インターネット2iに接続されている。なお、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、地域X又は地域Yに設置されていてもよいし、これら以外の地域に設置されていてもよい。
また、本実施形態では、LAN2a、LAN2b、専用線2ab、インターネット2i、専用線2cd、LAN2c、及びLAN2dによって、本実施形態の通信ネットワーク2が構築されている。この通信ネットワーク2には、有線だけでなく、WiFi(Wireless Fidelity)やBluetooth(登録商標)等の無線による通信が行われる箇所があってもよい。
また、図1において、各端末10、各中継装置30、管理システム50、各ルータ70、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100の下に示されている4組の数字は、一般的なIPv4におけるIPアドレスを簡易的に示している。例えば、端末10aaのIPアドレスは「1.2.1.3」である。また、IPv4ではなく、IPv6を用いてもよいが、説明を簡略化するため、IPv4を用いて説明している。
なお、各端末10は、複数の事業所間での通話や、同じ事業所内の異なる部屋間での通話だけでなく、同じ部屋内での通話や、屋外と屋内又は屋外と屋外での通話で使われてもよい。各端末10が屋外で使われる場合には、携帯電話通信網等の無線による通信が行われる。
また、図1に示されている各端末10は、通話データの送受信により、利用者の通話を実現する端末であり、例えば、テレビ会議用端末である。更に、端末10は、所定の通信方式(通話の宛先と接続又は切断をするための呼制御方式、及び通話データをIPパケット化するための符号化方式)を利用して、通話データの送受信を行う。
なお、この呼制御方式としては、(1)SIP(Session Initiation Protocol)、(2)H.323、(3)SIPを拡張したプロトコル、(4)インスタントメッセンジャーのプロトコル、(5)SIPのMESSAGEメソッドを利用したプロトコル、(6)インターネットリレーチャットのプロトコル(IRC(Internet Relay Chat))、(7)インスタントメッセンジャーのプロトコルを拡張したプロトコル等が挙げられる。このうち、(4)インスタントメッセンジャーのプロトコルは、例えば、(4-1)XMPP(Extensible Messaging and Presence Protocol)、又は(4-2)ICQ(登録商標)、AIM(登録商標)、若しくはSkype(登録商標)などで利用されるプロトコルである。また、(7)インスタントメッセンジャーのプロトコルを拡張したプロトコルは、例えば、Jingleである。
また、複数の端末10のうち、例えば、呼制御方式がインスタントメッセンジャーのプロトコル(または、インスタントメッセンジャーのプロトコルを拡張したプロトコル)であり、符号化方式がSVC(Scalable Video Coding)である通信方式を使用する端末10は「専用端末」として表されている。更に、複数の端末10のうち、呼制御方式と符号化方式が専用端末と異なる通信方式を使用する端末10は「非専用端末」として表されている。更に、本実施形態では、通信方式が異なる2つの端末の一例として、「専用端末」は特定の会社で製造、販売、又は管理されている端末として説明し、「非専用端末」は、上記特定の会社以外で製造、販売又は管理されている端末として説明する。本実施形態では、このように異なる会社で製造、販売、又は管理された端末は、通信方式が異なる場合が多いため、上記のような一例を用いて説明する。なお、通信方式が異なる2つの端末の一例として、同じ会社で製造又は販売された端末のうち、製造時期又は販売時期が新しい端末を「専用端末」とし、製造時期又は販売時期が古い端末を「非専用端末」としてもよい。また、専用端末機能及び非専用端末機能を有するデュアルコーデック対応の端末は、専用端末機能及び非専用端末機能のうちいずれかを起動させることにより、相手方端末と同じ符号化方式で通信を行う。すなわち、専用端末機能を起動させることにより、専用端末と同じ符号化方式で通信することができる。非専用端末機能を起動させることにより、非専用端末と同じ符号化方式で通信することができる。
また、各中継装置30は、複数の端末10の間で、通話データの中継を行うコンピュータシステムである。管理システム50は、端末10からのログイン認証、端末10の稼動状態や通話状況の管理、宛先リストの管理等、及び中継装置30の通信状況等を一元的に管理するコンピュータシステムである。なお、画像データの画像は、動画であっても静止画であってもよく、動画と静止画の両方であってもよい。
プログラム提供システム90は、端末10、中継装置30、管理システム50、メンテナンスシステム100に、それぞれで使用されるプログラムを、通信ネットワーク2を介してそれぞれに提供するコンピュータシステムである。
メンテナンスシステム100は、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、又は保守を行うためのコンピュータシステムである。例えば、メンテナンスシステム100が国内に設置され、端末10、中継装置30、管理システム50、又はプログラム提供システム90が国外に設置されている場合、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介して遠隔的に、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つの維持、管理、保守等のメンテナンスを行う。また、メンテナンスシステム100は、通信ネットワーク2を介さずに、端末10、中継装置30、管理システム50、及びプログラム提供システム90のうちの少なくとも1つにおける機種番号、製造番号、販売先、保守点検、又は故障履歴の管理等のメンテナンスを行う。
続いて、図2及び図3を用いて、2つの端末10間で通話を実現するための第1の通信パターンについて説明する。なお、図2は、専用端末機能を有する通話端末間で通話を実現する場合の通信状況を示す概念図である。また、端末10には、専用端末、非専用端末、並びに、専用端末機能(第1の通話機能の一例)及び非専用端末機能(第2の通話機能の一例)を有するデュアルコーデック対応の端末が含まれている。ここで、非専用端末とは、上述したように専用端末と呼制御方式および符号化方式が異なる端末を示している。さらに、非専用端末機能とは、専用端末機能と呼制御方式が同じで符号化方式が異なる端末機能を示している。
このうち、専用端末、及び専用端末機能が起動された端末は、図2に示されているように、第1の通信パターンを実行する通話システム1において専用的に利用される。図2では、要求元端末がデュアルコーデック対応の端末10であって専用端末機能が起動中であり、宛先端末が専用端末である場合が示されている。
この通話システム1は、例えば呼制御方式がインスタントメッセンジャーのプロトコル(または、インスタントメッセンジャーのプロトコルを拡張したプロトコル)であり、符号化方式がH.264/SVC(Scalable Video Coding)である通信方式を利用して、通話データの通信を行う。具体的には、図2に示されているように、通話システム1において、要求元端末と宛先端末との間では、管理システム50を介して、各種の管理情報を送受信するための管理用の通信セッションseiが確立される。また、この通信セッションseiは、呼制御用の通信セッションでもある。
一方、専用端末機能が起動中の要求元端末と中継装置30との間では、SVCの符号化方式によって高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音声データの4つの通話データを送受信するための通話用の第1の通信セッションsed1が確立されている。更に、中継装置30と宛先端末との間では、同様にSVCの符号化方式によって高解像度の画像データ、中解像度の画像データ、低解像度の画像データ、及び音声データの4つの通話データを送受信するための通話用の第2の通信セッションsed2が確立されている。
ここで、図3を用いて、図2に示されている第1の通信パターンで扱われる画像データの画像の解像度について説明する。なお、図3は、図2におけるSVCの規格によって送受信される画像データの画質を示す概念図である。
図3(a)に示されているように、横が160画素、縦が120画素から成り、ベース画像となる低解像度の画像と、図3(b)に示されているように、横が320画素、縦が240画素から成る中解像度の画像と、図3(c)に示されているように、横が640画素、縦が480画素から成る高解像度の画像のデータが送受信される。このうち、狭帯域経路を経由する場合には、ベース画像となる低解像度の画像データのみから成る低画質の画像データが中継装置30によって中継される。帯域が比較的広い場合には、ベース画像となる低解像度の画像データ、及び中解像度の画像データから成る中画質の画像データが、中継装置30によって中継される。また、帯域が非常に広い場合には、ベース画質となる低解像度の画像データ、中画解像度の画像データ、及び高解像度の画像データから成る高画質の画像データが、中継装置30によって中継される。
続いて、図4及び図5を用いて、2つの端末10間で通話を実現するための第2の通信パターンについて説明する。なお、非専用端末機能を有する通話端末間で通話を実現する場合の通信状況を示した概念図である。
非専用端末、及び非専用端末機能が起動された端末は、図4に示されているように、第2の通信パターンを実行する通話システム1´において専用的に利用され、図2に示されているように、第1の通信パターンを実行する通話システム1では専用端末および専用端末機能とは通信方式が異なるため利用できない。なお、図4では、要求元端末がデュアルコーデック対応の端末であって非専用端末機能が起動中であり、宛先端末が非専用端末である場合が示されている。
この通話システム1´は、要求元端末の呼制御方式が第1の通信パターンと同じインスタントメッセンジャーのプロトコル(または、インスタントメッセンジャーのプロトコルを拡張したプロトコル)であり、符号化方式が第1の通信パターンと異なりH.264/AVC(Advanced Video Coding)である通信方式を利用して、通話データの通信を行う。具体的には、図4に示されているように、通話システム1´において、要求元端末と管理システム50との間では、各種の管理情報を送受信するための管理用の通信セッションsei1が確立されている。また、この通信セッションsei1は、呼制御用の通信セッションでもある。更に、要求元端末において非専用端末機能が起動中の場合には符号化方式がSVCからAVCに変更される。
一方、管理システム50と宛先端末との間では、非専用端末の呼制御用の通信セッションsei2が確立されており、この呼制御方式は要求元端末と異なる。例えばSIP(Session Initiation Protocol) 又はH.323である。この場合には、要求元端末と宛先端末とで呼制御方式が異なるため、管理システム50が呼制御方式を変換する。具体的には、要求元端末が非専用端末機能を起動中の場合には、管理システム50が呼制御方式を変換するために利用される変換規則データに基づいて、呼制御にかかるデータを変換して呼制御を実施する。更に、宛先端末(非専用端末)の符号化方式は非専用端末機能が起動中の要求元端末と同じAVCである。
また、要求元端末と宛先端末との間では、通話データを送受信するための通話用の通信セッションsedが確立されている。通信セッションsedは、要求元端末と宛先端末の間で直接確立してもよいし、中継装置を介して確立してもよい。
ここで、図5を用いて、図4に示されている第2の通信パターンで扱われる画像データの画像の解像度について説明する。なお、図5は、図4におけるAVCの規格によって送受信される画像データの画質を示す概念図である。図5に示されているように、横が320画素、縦が240画素から成る画像のデータが1つだけ送受信される。
<<実施形態のハードウェア構成>>
次に、本実施形態のハードウェア構成を説明する。図6は、本実施形態に係る通話端末の外観図である。図6に示されているように、端末10は、筐体1100、アーム1200、及びカメラハウジング1300を備えている。このうち、筐体1100の前側壁面1110には、複数の吸気孔によって形成された不図示の吸気面が設けられており、筐体1100の後側壁面1120には、複数の排気孔が形成された排気面1121が設けられている。これにより、筐体1100に内蔵された冷却ファンの駆動によって、不図示の吸気面を介して端末10の後方の外気を取り込み、排気面1121を介して端末10の後方へ排気することができる。筐体1100の右側壁面1130には、収音用孔1131が形成され、後述する内蔵型のマイク114によって音声、物音、雑音等の音が収音可能となっている。
筐体1100の右側壁面1130側には、操作パネル1150が形成されている。この操作パネル1150には、後述の複数の操作ボタン(108a〜108e)、後述の電源スイッチ109、及び後述のアラームランプ119が設けられていると共に、後述の内蔵型のスピーカ115からの出力音を通すための複数の音声出力孔によって形成された音出面1151が形成されている。また、筐体1100の左側壁面1140側には、アーム1200及びカメラハウジング1300を収容するための凹部としての収容部1160が形成されている。筐体1100の右側壁面1130には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にケーブルを接続するための複数の接続口(1132a〜1132c)が設けられている。一方、筐体1100の左側壁面1140には、後述の外部機器接続I/F118に対して電気的にディスプレイ120用のケーブル120cを接続するための不図示の接続口が設けられている。
なお、以下では、操作ボタン(108a〜108e)のうち任意の操作ボタンを示す場合には「操作ボタン108」を用い、接続口(1132a〜1132c)のうち任意の接続口を示す場合には「接続口1132」を用いて説明する。
次に、アーム1200は、トルクヒンジ1210を介して筐体1100に取り付けられており、アーム1200が筐体1100に対して、135度のチルト角θ1の範囲で、上下方向に回転可能に構成されている。図6は、チルト角θ1が90度の状態を示している。カメラハウジング1300には、後述の内蔵型のカメラ112が設けられており、利用者、書類、及び部屋等を撮像することができる。また、カメラハウジング1300には、トルクヒンジ1310が形成されている。カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介して、アーム1200に取り付けられている。そして、カメラハウジング1300は、トルクヒンジ1310を介してアーム1200に取り付けられており、カメラハウジング1300がアーム1200に対して、図6で示されている状態を0度として±180度のパン角θ2の範囲で、且つ、±45度のチルト角θ3の範囲で、上下左右方向に回転可能に構成されている。
なお、中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、それぞれ一般のサーバ・コンピュータの外観と同じであるため、外観の説明を省略する。
図7は、本実施形態に係る端末のハードウェア構成図である。図7に示されているように、本実施形態の端末10は、端末10全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)101、IPL(Initial Program Loader)等のCPU101の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)102、CPU101のワークエリアとして使用されるRAM(Random Access Memory)103、端末10用のプログラム、画像データ、及び音声データ等の各種データを記憶するフラッシュメモリ104、CPU101の制御にしたがってフラッシュメモリ104に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するSSD(Solid State Drive)105、フラッシュメモリ等の記録メディア106に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ107、端末10の宛先を選択する場合などに操作される操作ボタン108、端末10の電源のON/OFFを切り換えるための電源スイッチ109、通信ネットワーク2を利用してデータ伝送をするためのネットワークI/F(Interface)111を備えている。
また、端末10は、CPU101の制御に従って被写体を撮像して画像データを得る内蔵型のカメラ112、このカメラ112の駆動を制御する撮像素子I/F113、音声を入力する内蔵型のマイク114、音声を出力する内蔵型のスピーカ115、CPU101の制御に従ってマイク114及びスピーカ115との間で音声信号の入出力を処理する音声入出力I/F116、CPU101の制御に従って外付けのディスプレイ120に画像データを伝送するディスプレイI/F117、各種の外部機器を接続するための外部機器接続I/F118、端末10の各種機能の異常を知らせるアラームランプ119、及び上記各構成要素を図5に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン110を備えている。
ディスプレイ120は、被写体の画像や操作用等を表示する液晶や有機ELによって構成された表示部である。また、ディスプレイ120は、ケーブル120cによってディスプレイI/F117に接続される。このケーブル120cは、アナログRGB(VGA)信号用のケーブルであってもよいし、コンポーネントビデオ用のケーブルであってもよいし、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)やDVI(Digital Video Interactive)信号用のケーブルであってもよい。なお、HDMIは、登録商標である。
カメラ112は、レンズや、光を電荷に変換して被写体の画像(映像)を電子化する固体撮像素子を含み、固体撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)や、CCD(Charge Coupled Device)等が用いられる。
外部機器接続I/F118には、図6に示されている筐体1100の接続口1132に差し込まれたUSB(Universal Serial Bus)ケーブル等によって、外付けカメラ、外付けマイク、及び外付けスピーカ等の外部機器がそれぞれ電気的に接続可能である。外付けカメラが接続された場合には、CPU101の制御に従って、内蔵型のカメラ112に優先して、外付けカメラが駆動する。同じく、外付けマイクが接続された場合や、外付けスピーカが接続された場合には、CPU101の制御に従って、それぞれが内蔵型のマイク114や内蔵型のスピーカ115に優先して、外付けマイクや外付けスピーカが駆動する。
なお、記録メディア106は、端末10に対して着脱自在な構成となっている。また、CPU101の制御にしたがってデータの読み出し又は書き込みを行う不揮発性メモリであれば、フラッシュメモリ104に限らず、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)等を用いてもよい。
図8は、本発明の本実施形態に係る管理システムのハードウェア構成図である。管理システム50は、管理システム50全体の動作を制御するCPU201、IPL等のCPU201の駆動に用いられるプログラムを記憶したROM202、CPU201のワークエリアとして使用されるRAM203、管理システム50用のプログラム等の各種データを記憶するHD204、CPU201の制御にしたがってHD204に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するHDD(Hard Disk Drive)205、フラッシュメモリ等の記録メディア206に対するデータの読み出し又は書き込み(記憶)を制御するメディアドライブ207、カーソル、メニュー、ウィンドウ、文字、又は画像などの各種情報を表示するディスプレイ208、通信ネットワーク2を利用してデータ通信するためのネットワークI/F209、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたキーボード211、各種指示の選択や実行、処理対象の選択、カーソルの移動などを行うマウス212、着脱可能な記録媒体の一例としてのCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)213に対する各種データの読み出し又は書き込みを制御するCD−ROMドライブ214、及び、上記各構成要素を図6に示されているように電気的に接続するためのアドレスバスやデータバス等のバスライン210を備えている。
一方、中継装置30、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、上記管理システム50と同様のハードウェア構成を有しているため、その説明を省略する。但し、各HD204には、中継装置30、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100をそれぞれ制御するためのプログラム等の各種データが記憶されている。
なお、端末10、中継装置30、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100用の各プログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルによって、コンピュータで読み取り可能な記録媒体(記録メディア106等)に記録されて流通されるようにしてもよい。また、上記記録媒体の他の例として、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク等が挙げられる。
<<実施形態の機能構成>>
次に、本実施形態の機能構成について説明する。図9は、本実施形態の通話システム1の一部を構成する端末10、中継装置30、及び管理システム50の機能ブロック図である。図9では、端末10、中継装置30、及び管理システム50が、通信ネットワーク2を介してデータ通信することができるように接続されている。
<端末の機能構成>
端末10は、送受信部11、操作入力受付部12、ログイン要求部13、撮像部14、音声入力部15a、音声出力部15b、表示制御部16、起動部17、宛先リスト作成部18、及び記憶・読出処理部19を有している。これら各部は、図7に示されている各構成要素のいずれかが、フラッシュメモリ104からRAM103上に展開された端末10用のプログラムに従ったCPU101からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
また、端末10は、図7に示されているRAM103、及び図7に示されているフラッシュメモリ104によって構築される記憶部1000を有している。この記憶部1000には、後述の視覚情報管理テーブルによって構成されている視覚情報管理DB(Data Base)1001が構築される。更に、記憶部1000には、端末10で専用端末機能を実現するための専用端末アプリケーション、及び端末10で非専用端末機能を実現するための非専用端末アプリケーションが記憶されている。
(視覚情報管理テーブル)
図10は、視覚情報管理テーブルを示す概念図である。視覚情報管理テーブルでは、宛先端末の稼動状態を示す稼動状態情報毎に、ディスプレイ120に表示される宛先リストで表す視覚情報が関連付けられて管理される。各視覚情報は、例えば、図10に示されているような形態の各アイコンである。視覚情報管理テーブルを構成する各視覚情報は、要求元端末が後述のステップS22によってログイン要求した際に、管理システム50から送られてきてもよいし、要求元端末の工場出荷前に記憶部1000に記憶されるようにしてもよい。
なお、本実施形態の視覚情報は、宛先端末で利用される通信方式が要求元端末(専用端末)で利用される通信方式である旨を視覚的に示す第1の視覚情報と、宛先端末で利用される通信方式が要求元端末(専用端末)で利用される通信方式ではない旨を視覚的に示し、第1の視覚情報と視覚的に異なる第2の視覚情報に分類される。このうち、第1の視覚情報には、稼動状態が、オンライン(通話可能)、オンライン(通話中)、オンライン(一時中断中)、又はオフラインを示す各アイコン等の視覚情報が含まれている。
また、第2の視覚情報は、専用端末機能及び非専用端末機能の2つの機能をそれぞれ有している端末10間で通信を行う場合に、要求元端末が専用端末機能を起動し、宛先端末が非専用端末機能を起動しているときの要求元端末側のディスプレイ120に表示されるアイコン等を示している。
(端末の各機能構成)
次に、図7及び図9を用いて、端末10の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、端末10の各機能構成を説明するにあたって、図7に示されている各構成要素のうち、端末10の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図9に示されている端末10の送受信部11は、図7に示されているCPU101からの命令、及び図7に示されているネットワークI/F111によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。この送受信部11は、所望の宛先端末と通話を開始する前から、管理システム50より、宛先候補としての各端末の状態を示す各状態情報の受信を開始する。なお、この状態情報は、各端末10の稼動状態(オンラインかオフラインかの状態)だけでなく、オンラインであっても更に通話可能であるか、通話中であるか、離席中であるか等の詳細な状態を示す。また、この状態情報は、各端末10の稼動状態だけでなく、端末10でケーブル120cが端末10から外れていたり、音声を出力するが画像は出力させなかったり、音声を出力さないようにする(MUTE)等、様々な状態を示す。また、状態情報は、上述したように非専用端末機能を起動中である状態も含む。以下では、一例として、状態情報が稼動状態を示す場合について説明する。
操作入力受付部12は、図7に示されているCPU101からの命令、並びに図7に示されている操作ボタン108及び電源スイッチ109によって実現され、利用者による各種入力を受け付ける。例えば、利用者が、図7に示されている電源スイッチ109をONにすると、図9に示されている操作入力受付部12が電源オンを受け付けて、電源をONにする。
ログイン要求部13は、図7に示されているCPU101からの命令によって実現され、上記電源オンの受け付けを契機として、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログインを要求する旨を示すログイン要求情報、及び要求元端末の現時点のIPアドレスを自動的に送信する。また、利用者が電源スイッチ109をONの状態からOFFにすると、送受信部11が管理システム50へ電源をOFFする旨の状態情報を送信した後に、操作入力受付部12が電源を完全にOFFにする。これにより、管理システム50側では、端末10が電源オンから電源オフになったことを把握することができる。
撮像部14は、図7に示されているCPU101からの命令、並びに図7に示されているカメラ112及び撮像素子I/F113によって実現され、被写体を撮像して、この撮像して得た画像データを出力する。
音声入力部15aは、図7に示されているCPU101からの命令、及び図7に示されている音声入出力I/F116によって実現され、マイク114によって利用者の音声が音声信号に変換された後、この音声信号に係る音声データを入力する。音声出力部15bは、図7に示されているCPU101からの命令、及び図7に示されている音声入出力I/F116によって実現され、音声データに係る音声信号をスピーカに出力し、スピーカ115から音声を出力させる。
表示制御部16は、図7に示されているCPU101からの命令、及び図7に示されているディスプレイI/F117によって実現され、後述のように、受信された解像度の異なる画像データを組み合わせ、この組み合わされた画像データをディスプレイ120に送信するための制御を行う。また、表示制御部16は、管理システム50から受信した宛先リストの情報をディスプレイ120に送信して、ディスプレイ120に宛先リストを表示させることができる。
また、表示制御部16は、送受信部11によって管理システム50から受信した稼動状態情報を検索キーとして、視覚情報管理テーブル(図10参照)を検索することにより、対応する視覚情報を抽出し、自端末10のディスプレイ120に、宛先リストに含めて表示させる。
起動部17は、送受信部11が他の専用端末(又は、専用端末機能が起動された他の端末)から、通話の開始要求を受け付けたか否かを判断する。また、起動部17は、専用端末機能又は非専用端末機能のいずれか一方を起動する。更に、起動部17は、起動中の専用端末機能又非専用端末機能を停止させる。
宛先リスト作成部18は、管理システム50から受信した、後述の宛先リスト情報及び各宛先候補としての端末10の状態情報に基づいて、図20に示されているような宛先候補の状態がアイコンで示された宛先リストの作成及び更新を行う。
記憶・読出処理部19は、図7に示されているCPU101からの命令及び図7に示すSSD105によって実行され、又はCPU101からの命令によって実現され、記憶部1000に各種データを記憶したり、記憶部1000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。この記憶部1000には、端末10を識別するための端末ID(Identification)、及びパスワード等が記憶される。更に、記憶部1000には、宛先端末との通話を行う際に受信される画像データ及び音声データが、受信される度に上書き記憶される。このうち、上書きされる前の画像データによってディスプレイ120に画像が表示され、上書きされる前の音声データによってスピーカ115から音声が出力される。
なお、本実施形態の端末ID及び後述の中継装置IDは、それぞれ端末10及び中継装置30を一意に識別するために使われる言語、文字、記号、又は各種のしるし等の識別情報を示す。また、端末ID及び中継装置IDは、上記言語、文字、記号、及び各種のしるしのうち、少なくとも2つが組み合わされた識別情報であってもよい。
<中継装置の機能構成>
中継装置30は、送受信部31、及びデータ品質変更部32を有している。これら各部は、図8に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された中継装置30用のプログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。
(中継装置の各機能構成)
次に、中継装置30の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、中継装置30の各機能構成を説明するにあたって、図8に示されている各構成要素のうち、中継装置30の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
図9に示されている中継装置30の送受信部31は、図8に示されているCPU201からの命令、及び図8に示されているネットワークI/F209によって実現され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置、又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。これにより、中継装置30は、複数の端末10間で通話データを中継する。
更に、送受信部31は、この送受信部31によって受信されたIPアドレスのうち、要求元端末のIPアドレスで示されている宛先に対して、通信セッション(第1の通信セッションsed1)の開始を指示するためのセッション開始指示情報を送信する。また、送受信部31は、この送受信部31によって受信されたIPアドレスのうち、IPアドレスで示されている宛先に対して、通信セッション(第2の通信セッション)の開始を指示するためのセッション開始指示情報及び宛先端末のIPアドレスを送信する。
データ品質変更部32は、図8に示されているCPU201からの命令によって実現され、送信元端末から送られて来た画像データの画質を変更する。これにより、通信ネットワーク2の混在等によって、端末10における画像データの受信に遅延が生じた場合であっても、中継装置30が、中継すべき画像データの画質を低下させる等によって遅延の対策を行うことができる。例えば、画像データの受信の遅延が生じると、図3に示されている3つの画質の画像データのうち、高解像度の画像データ(図3(c)参照)の中継を中断する等により、遅延の対策を行う。
<管理システムの機能構成>
管理システム50は、送受信部51、端末認証部52、状態管理部53、抽出部54、判断部55、セッション管理部56、変換部57、及び記憶・読出処理部59を有している。これら各部は、図8に示されている各構成要素のいずれかが、HD204からRAM203上に展開された管理システム50用のプログラムに従ったCPU201からの命令によって動作することで実現される機能又は手段である。また、管理システム50は、図8に示されているHD204により構築される記憶部5000を有している。この記憶部5000には、後述の宛先リストの枠データ、及び呼制御方式を変換するために利用される変換規則データが記憶されている。
(中継装置管理テーブル)
図11は、中継装置管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図11に示されているような中継装置管理テーブルによって構成されている中継装置管理DB5001が構築されている。この中継装置管理テーブルでは、各中継装置30の中継装置ID毎に、各中継装置30の稼動状態、稼動状態が示される状態情報が管理システム50で受信された受信日時、中継装置30のIPアドレス、及び中継装置30における最大データ通話速度(Mbps)が関連付けられて管理される。例えば、図11に示されている中継装置管理テーブルにおいて、中継装置IDが「111a」の中継装置30aは、稼動状態が「オンライン」で、管理システム50で状態情報が受信された日時が「2011年11月10日の13時00分」で、この中継装置30aのIPアドレスが「1.2.1.2」で、この中継装置30aにおける最大データ通話速度が100Mbpsであることが示されている。
(端末認証管理テーブル)
図12は、端末認証管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図12に示されているような端末認証管理テーブルによって構成されている端末認証管理DB5002が構築されている。この端末認証管理テーブルでは、管理システム50によって管理される全ての端末10の各端末IDに対して、認証用のパスワードが関連付けられて管理される。例えば、図12に示されている端末認証管理テーブルにおいて、端末10aaの端末IDは「01aa」で、パスワードは「aaaa」であることが示されている。
(端末状態管理テーブル)
図13は、端末状態管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図13に示されているような端末状態管理テーブルによって構成されている端末状態管理DB5003が構築されている。この端末状態管理テーブルでは、各端末10の端末ID毎に、各端末10を宛先とした場合の宛先名、各端末10の稼動状態、後述のログイン要求情報が管理システム50で受信された受信日時、及び端末10のIPアドレスが関連付けられて管理される。例えば、図13に示されている端末状態管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」の端末10aaは、端末名が「日本 東京事業所 AA端末」で、稼動状態が「オンライン(通話可能)」で、管理システム50でログイン要求情報が受信された日時が「2011年11月10日の13時40分」で、この端末10aaのIPアドレスが「1.2.1.3」であることが示されている。
但し、端末状態管理テーブルには、非専用端末10(つまり、専用端末機能を有する端末及び専用端末以外の端末)の端末ID、端末名、稼動状態、受信日時、IPアドレスを含む端末情報は管理対象外であるため管理されていない。
(宛先リスト管理テーブル)
図14は、宛先リスト管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図14に示されているような宛先リスト管理テーブルによって構成されている宛先リスト管理DB5004が構築されている。この宛先リスト管理テーブルでは、通話の開始を要求する要求元端末の端末IDに対して、宛先端末の候補として登録されている宛先端末の端末IDが全て関連付けられて管理される。例えば、図14に示されている宛先リスト管理テーブルにおいて、端末IDが「01aa」である要求元端末(端末10aa)から通話の開始を要求することができる宛先端末の候補は、端末IDが「01ab」の端末10ab、端末IDが「01ba」の端末10ba、及び端末IDが「01bb」の端末10bb等であることが示されている。この宛先端末の候補は、任意の要求元端末から管理システム50に対する追加又は削除の要請により、追加又は削除されることで更新される。なお、端末状態管理テーブルと同様に宛先リスト管理テーブル(図14参照)では、非専用端末の端末IDは管理対象外であるため管理されていない。
(セッション管理テーブル)
図15は、セッション管理テーブルを示す概念図である。記憶部5000には、図15に示されているようなセッション管理テーブルによって構成されているセッション管理DB5005が構築されている。このセッション管理テーブルでは、通話データ(画像データ及び音声データ)の中継に使用される中継装置30の中継装置ID、要求元端末の端末ID、宛先端末の端末ID、宛先端末において画像データが受信される際の受信の遅延時間(ms)、及びこの遅延時間を示す遅延時間情報を宛先端末から送られて来て管理システム50で受信された受信日時が関連付けられて管理される。
例えば、図15に示されているセッション管理テーブルにおいて、中継装置30a(中継装置ID「111a」)は、端末IDが「01aa」の要求元端末(端末10aa)と、端末IDが「01ca」の宛先端末(端末10ca)との間で、画像データ及び音声データを中継しており、宛先端末(端末10ca)において「2011年11月10日の14時00分」時点における画像データの遅延時間が200(ms)であることが示されている。なお、2つの端末10の間で通話を行う場合には、上記宛先端末ではなく要求元端末から送信されてきた遅延時間情報に基づいて、遅延時間情報の受信日時を管理してもよい。但し、3つ以上の端末10の間で通話を行う場合には、画像データ及び音声データの受信側の端末10から送信されてきた遅延時間情報に基づいて、遅延時間情報の受信日時を管理する。
(管理システムの各機能構成)
次に、管理システム50の各機能構成について詳細に説明する。なお、以下では、管理システム50の各機能構成を説明するにあたって、図8に示されている各構成要素のうち、管理システム50の各機能構成を実現させるための主な構成要素との関係も説明する。
送受信部51は、図8に示されているCPU201からの命令、及び図8に示されているネットワークI/F209によって実行され、通信ネットワーク2を介して他の端末、装置又はシステムと各種データ(または情報)の送受信を行う。
端末認証部52は、図8に示されているCPU201からの命令によって実現され、送受信部51を介して受信されたログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、端末認証管理テーブル(図12参照)を検索し、この端末認証管理テーブルに同一の端末ID及びパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う。
状態管理部53は、図8に示されているCPU201からの命令によって実現され、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態を管理すべく、端末状態管理テーブル(図13参照)に、この要求元端末の端末ID、要求元端末の稼動状態、管理システム50でログイン要求情報が受信された受信日時、及び要求元端末のIPアドレスを関連付けて記憶して管理する。また、状態管理部53は、利用者が端末10の電源スイッチ109の状態をオンからオフにすることで、端末10から送られてきた、電源をOFFする旨の状態情報に基づいて、端末状態管理テーブル(図13参照)のオンラインを示す稼動状態をオフラインに変更する。
抽出部54は、図8に示されているCPU201からの命令によって実現され、各種検索キーによって、記憶部5000に構築されている各管理DBを検索し、検索キーに対応するデータ(情報)を検索結果として抽出する。
例えば、抽出部54は、ログイン要求した要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理テーブル(図14参照)を検索し、要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを抽出する。また、抽出部54は、宛先端末の候補の端末IDを検索キーとして、端末状態テーブル(図13参照)を検索し、端末ID毎に稼動状態を抽出する。これにより、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末と通話することができる宛先端末の候補の稼動状態を取得することができる。
更に、抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末の端末IDをキーとして、宛先リスト管理テーブル(図14参照)を検索し、上記要求元端末の端末IDを宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDも抽出する。また、抽出部54は、端末IDを検索キーとして、端末状態管理テーブル(図13参照)を検索し、ログイン要求してきた要求元端末の稼動状態も取得する。
更に、抽出部54は、送受信部51によって受信された端末10の端末IDを検索キーとして、端末状態管理テーブル(図13参照)を検索することにより、対応する端末10のIPアドレスを抽出する。また、抽出部54は、宛先端末のIPアドレスを検索キーとして、端末状態管理テーブル(図13参照)を検索することで、対応する端末IDを抽出する。
続いて、判断部55は、図8に示されているCPU201からの命令によって実現され、稼動状態情報で示される稼動状態が「オンライン」であるか否かを判断する。更に、判断部55は、「オンライン」と判断した場合には、所定の端末10に対して、稼動状態情報を送信可能と判断し、「オンライン」ではないと判断した場合には、所定の端末10に対して、稼動状態情報を送信不可と判断する。
セッション管理部56は、図8に示されているCPU201からの命令によって実現され、記憶部5000のセッション管理テーブル(図15参照)に、通話データの中継に使用される中継装置30の中継装置ID、要求元端末の端末ID、宛先端末の端末ID、宛先端末において画像データが受信される際の受信の遅延時間(ms)、及びこの遅延時間が示されている遅延時間情報を宛先端末から送られて来て管理システム50で受信された受信日時が関連付けて記憶して管理する。また、セッション管理部56は、通信セッションを確立するために使用されるセッションIDを作成する。
変換部57は、端末状態管理テーブルにおいて要求元端末の端末IDに対応する稼動状態が非専用端末機能を起動した旨を示す場合には、予め記憶部5000に記憶された変換規則データに従って、呼制御を実行し、要求元端末から送信された呼制御方式と、宛先端末から送信された呼制御方式とを相互変換する。
記憶・読出処理部59は、図8に示されているCPU201からの命令、及び図8に示されているHDD205によって実行され、記憶部5000に各種データを記憶したり、記憶部5000に記憶された各種データを読み出す処理を行う。
<<実施形態の処理または動作>>
続いて、図6、図9、及び図16乃至図20を用いて、専用端末機能及び非専用端末機能を有する端末10が要求元端末の場合について説明する。なお、図16は、通話の開始要求を示すシーケンス図である。
図16に示されているように、まず、デュアルコーデック対応の要求元端末(端末10aa)の利用者が、図6に示されている電源スイッチ109をONにすると、図9に示されている操作入力受付部12が電源オンを受け付けて、電源をONにする(ステップS21)。そして、ログイン要求部13は、上記電源オンの受け付けを契機とし、送受信部11から通信ネットワーク2を介して管理システム50に、ログイン要求を示すログイン要求情報を自動的に送信する(ステップS22)。このログイン要求情報には、要求元端末である端末10aaを識別するための端末ID、及びパスワードが含まれている。これら端末ID、及びパスワードは、記憶・読出処理部19を介して記憶部1000から読み出されて、送受信部11に送られたデータである。なお、要求元端末(端末10aa)から管理システム50へログイン要求情報が送信される際は、受信側である管理システム50は、送信側である端末10aaのIPアドレスを把握することができる。
次に、管理システム50の端末認証部52は、送受信部51を介して受信したログイン要求情報に含まれている端末ID及びパスワードを検索キーとして、端末認証管理テーブル(図12参照)を検索し、この端末認証管理テーブルに同一の端末ID及び同一のパスワードが管理されているかを判断することによって端末認証を行う(ステップS23)。この端末認証部52によって、同一の端末ID及び同一のパスワードが管理されているため、正当な利用権限を有する端末10からのログイン要求であると判断された場合には、状態管理部53は、端末状態管理テーブル(図13参照)に、端末10aaの端末ID及び宛先名で示されるレコード毎に、稼動状態、上記ログイン要求情報が受信された受信日時、及び端末10aaのIPアドレスを関連付けて記憶する(ステップS24)。これにより、端末状態管理テーブルには、端末ID「01aa」及び宛先名に、稼動状態「オンライン」、受信日時「2011.11.10.13:40」及び端末IPアドレス「1.2.1.3」が関連付けて管理されることになる。
そして、管理システム50の送受信部51は、上記端末認証部52によって得られた認証結果が示された認証結果情報を、通信ネットワーク2を介して、上記ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS25)。本実施形態では、端末認証部52によって正当な利用権限を有する端末であると判断された場合につき、以下続けて説明する。
管理システム50の抽出部54は、ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」に基づいて宛先リスト管理テーブル(図14参照)を検索することにより、上記要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を宛先端末の候補として登録している他の要求元端末の端末IDを抽出する(ステップS26)。ここでは、説明の簡略化のため、ステップS26で抽出された端末IDが、端末10baの端末ID「01ba」の場合について、以下続けて説明する。
次に、管理システム50の抽出部54は、上記ログイン要求して来た要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、端末状態管理テーブル(図13参照)を検索し、ログイン要求してきた要求元端末(端末10aa)の稼動状態を抽出する(ステップS27)。
次に、送受信部51は、端末10baに対して、要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」と、要求元端末(端末10aa)の稼動状態を示した稼動状態情報とが含まれた「端末の状態情報」を送信する(ステップS28)。これにより、端末10caの送受信部は、端末の状態情報を受信する。よって、端末10baでは、後述のステップS28の処理と同様に、端末10aaの最新の稼動状態が反映された宛先リストが作成され、ディスプレイ120baに表示される。
一方、要求元端末(端末10aa)では、専用端末機能又は非専用端末機能のいずれか一方の機能の選択処理がおこなわれる(ステップS29)。ここで、図17を用いて、機能の選択処理について、更に詳細に説明する。なお、図17は、専用端末機能又は非専用端末機能を選択する処理を示したフローチャートである。
まず、要求元端末(端末10aa)の表示制御部16は、図18に示されているように、ディスプレイ120aaに、機能選択画面900を表示させる(ステップS29−1)。なお、図18は、通話機能選択画面を示す概念図である。図18に示されているように、機能選択画面900には、専用端末機能を起動させるための機能選択アイコン910(第1のアイコンの一例)と、非専用端末機能を起動させるための機能選択アイコン920(第2のアイコンの一例)とが並列に表示されている。また、機能選択画面900の右下側には、機能選択の処理を終了させるための終了アイコン990が表示さている。
次に、要求元端末(端末10aa)の操作入力受付部12は、利用者によって、図18に示されている機能選択アイコン910又は機能選択アイコン920のいずれかが選択されたかを判断する(ステップS29−2)。このステップS29−2によって、いずれのアイコンも選択されていないと判断された場合には、更に、送受信部11は、他の専用端末(又は、専用端末機能が起動された他の端末)から、通話の開始要求を受け付けたか否かを判断する(ステップS29−3)。そして、このステップS29−3によって、通話の開始要求を受け付けていないと判断された場合には(NO)、上記ステップS29−1の処理に戻る。一方、このステップS29−3によって、通話の開始要求を受け付けたと判断された場合には(YES)、起動部17は、専用端末機能を起動させる(ステップS29−4)。これにより、端末10aaは、専用端末として通話を開始することができる。
また、上記ステップS29−2で、機能選択アイコン910又は機能選択アイコン920のいずれかが選択されたと判断された場合には、更に、操作入力受付部12によって、専用端末機能を起動させるための機能選択アイコン910が選択されたか否かを判断する(ステップS29−5)。このステップS29−5によって、機能選択アイコン910が選択されたと判断された場合には、起動部17は、専用端末機能を起動させる(ステップS29−6)。この場合、後述のステップS41〜S49を経て、端末10aaは、専用端末として通話を開始することができる。
一方、上記ステップS29−5で、機能選択アイコン910が選択されなかった(機能選択アイコン920が選択された)と判断された場合には、要求元端末(端末10aa)の送受信部11は、管理システム50に、非専用端末機能が起動中である旨を示す端末の状態情報を送信する(ステップS29−7)。この送信によって、管理システム50が端末状態管理テーブルの端末10aaに対応する端末IDの稼動状態を非専用端末機能が起動中である旨を示す状態に更新する。また、要求元端末(端末10aa)の起動部17は、非専用端末機能を起動させる(ステップS29−8)。但し、要求元端末(端末10aa)が非専用端末として動作する場合、図20に示されているような後述の宛先リストが表示されないため、利用者は、宛先を指定するために、宛先の端末の場所が特定できるアドレス情報(例えばIPアドレスなど)の入力を行わなければならない。そこで、利用者が例えば宛先端末(非専用端末)のIPアドレスを入力すると、操作入力受付部12は、宛先の指定の受付を行う(ステップS29−9)。これにより、要求元端末(端末10aa)は、非専用端末として通話を開始することができる。
具体的には、入力したIPアドレスを宛先とした通話開始要求を要求元端末が管理システム50へ送信し、管理システム50は、端末状態管理テーブルにおいて要求元端末の端末IDの稼動状態が、非専用端末機能が起動中である旨を示しているため、受信した通話開始要求を変換部57によって変換データ規則にしたがった(すなわち、非専用端末の呼制御方式にしたがった)データに変換する。変換した通話開始要求は、管理システム50から受信したIPアドレスに基づいて宛先端末(非専用端末)へ送信される。通話開始要求を受信した宛先端末(非専用端末)は、通話が可能な状態であれば管理システム50に対して応答し、通話開始要求と同様に管理システム50が変換データ規則にしたがって変換した上で要求元端末に対して応答を転送する。これらの一連の呼制御の処理によって、図4で示したように要求元端末と宛先端末との間で通信セッションsedを確立することができる。図4の場合には、要求元端末が非専用端末機能を起動中であるため、符号化方式は宛先端末(非専用端末)と同じAVCの符号化方式を用いる。
なお、ステップS29−9では、IPアドレスを利用者に入力させていたが、端末10に非専用端末のIPアドレスなどの場所情報を予め保存させておき、その中から利用者が選択できるようにしてもよい。
続いて、図17に示されるステップS29−6の処理後、通話を開始するまでの処理について、図19及び図20を用いて説明する。なお、図19は、宛先リストを表示する処理を示したフローチャートである。また、図20は、宛先リストを示す概念図である。
まず、要求元端末(端末10aa)では、上記ステップS25によって、正当な利用権限を有する端末であると判断された結果が示された認証結果情報を受信すると、送受信部11が通信ネットワーク2を介して管理システム50へ、宛先リストを要求する旨が示された宛先リスト要求情報を送信する(ステップS41)。これにより、管理システム50の送受信部51は、宛先リスト要求情報を受信する。
次に、管理システム50の抽出部54は、ログイン要求した要求元端末(端末10aa)の端末ID「01aa」を検索キーとして、宛先リスト管理テーブル(図14参照)を検索し、要求元端末(端末10aa)と通話することができる宛先端末の候補の端末IDを抽出すると共に、この端末IDを検索キーとして、端末状態管理テーブル(図13参照)を検索し、対応する宛先名情報を抽出する(ステップS42)。ここでは、説明の簡略化のため、宛先端末の候補の端末10として、専用端末Aとしての端末10ab、端末10ba、端末10ca、端末10cbなどの各端末IDを抽出した場合について、以下続けて説明する。
次に、抽出部54は、記憶部5000から宛先リスト枠のデータを読み出す(ステップS43)。そして、送受信部51は、宛先リスト枠並びに上記ステップS42によって抽出された端末ID及び宛先名情報を含めた「宛先リスト情報(宛先リスト枠、端末ID、宛先名)」を、要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS44)。これにより、要求元端末(端末10aa)では、送受信部11が宛先リスト情報を受信する。
次に、要求元端末(端末10aa)の記憶・読出処理部19は、記憶部1000へ宛先リスト情報を記憶する(ステップS45)。
このように、本実施形態では、各端末10で宛先リスト情報を管理するのではなく、管理システム50が全ての端末の宛先リスト情報を一元管理している。よって、通話システム1で新たな端末10が利用されるようになったり、既に利用されている端末10に替えて新機種の端末10を含めるようになったり、宛先リスト枠の見栄え等を変更することになった場合でも、管理システム50側で一括して対応するため、各端末10側で宛先リスト情報の変更を行う手間を省くことができる。
また、管理システム50側では、抽出部54が、宛先端末の候補の端末10の稼動状態を抽出する(ステップS46)。
次に、送受信部51は、上記ステップS42で使用された検索キーとしての端末ID「01ca」と、対応する宛先端末(端末10ca)の稼動状態「オンライン(通話可能)」とが含まれた「端末の状態情報」を、通信ネットワーク2を介して要求元端末(端末10aa)に送信する(ステップS47)。なお、送受信部51が、要求元端末(端末10aa)に対して、この要求元端末(端末10aa)自体の端末IDと稼動状態を示す「端末の状態情報」を送信するようにしてもよい。
次に、要求元端末(端末10aa)の記憶・読出処理部19は、順次、管理システム50から受信した端末の状態情報を記憶部1000に記憶する(ステップS48)。よって、要求元端末(端末10aa)は、上記各端末の状態情報を受信することで、要求元端末(端末10aa)と通話することができる他の端末10の現時点の稼動状態を取得することができる。
次に、要求元端末(端末10aa)の宛先リスト作成部18は、記憶部1000に記憶されている宛先リスト情報、及び端末の状態情報に基づいて、宛先候補としての端末10の状態を反映させた宛先リスト2100を作成すると共に、表示制御部16が、図1に示されているディスプレイ120aaに対して、図20に示されているような宛先リスト2100を表示させる(ステップS49)。また、宛先リストに端末10の状態を反映させるには、以下に示す処理によって行われる。即ち、宛先リスト作成部18は、端末の状態情報に含まれる端末の稼動状態情報に基づいて、視覚情報管理テーブル(図10参照)を検索することにより、対応する視覚情報を抽出する。そして、宛先リスト作成部18は、上記宛先リスト情報における宛先リスト枠に、この宛先リスト情報における端末ID及び宛先名毎に、上記抽出された視覚情報を割り当てる。図20では、4つの宛先候補(2110,2120,2130,2140)の稼動状態が視覚情報の一例としてのアイコンによって表されている。これによって、利用者は、通話を開始する前に、宛先候補の稼動状態を認識することができる。
なお、宛先リスト2100の下側には、図18に示されている機能選択画面900に戻るための戻るアイコン2300(第3のアイコンの一例)が表示されている。また、宛先リスト2100の右側には、スクロールバー2200が表示されており、利用者が、このスクロールバー2200を上下に移動させることで、宛先リスト内に表示されている視覚情報が上下に移動する。
<<本実施形態の主な効果>>
以上説明したように本実施形態によれば、呼制御方式が同じで符号化方式が異なるような通信方式を利用した複数種類の通話機能を使い分けることができるという効果を奏する。
<<実施形態の補足>>
上記実施形態では、図18に示されているように、2種類の機能の選択について説明したが、これに限るものではなく、3種類以上の機能を選択するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、図18及び図20において、通話端末の一例としてのテレビ会議端末がディスプレイ120に表示するアイコンについて説明したが、図21及び図22に示されているように、スマートフォン(Smartphone)等の端末10´がディスプレイ120´に各種アイコンを表示するようにしてもよい。なお、図21は、機能選択画面の他の例を示す概念図である。また、図22は、宛先リストの他の例を示す概念図である。
図21及び図22において、端末10´、操作ボタン108´、マイク114´、スピーカ115´、ディスプレイ120´、機能選択アイコン910´、及び機能選択アイコン920´は、それぞれテレビ会議端末において、端末10、操作ボタン108、マイク114、スピーカ115、ディスプレイ120、機能選択アイコン910、及び機能選択アイコン920に対応する。
更に図22において、宛先リスト2100´、宛先候補(2110´、2120´、2130´、2140´)、スクロールバー2200´、及び戻るアイコン2300´は、それぞれテレビ会議端末において、宛先リスト2100、宛先候補(2110、2120、2130、2140)、スクロールバー2200、及び戻るアイコン2300に対応する。
また、図10、図18、及び図20に示されている各種アイコンは、絵記号だけでなく、絵記号に文字や記号が含まれていてもよい。
更に、上記実施形態では、画像データと音声データの送受信について説明したが、これに限らず。音声データだけを送受信してもしてよい。この場合、テレビ電話のメリットを活かすことはできないが、通常の電話と同じように、通話のみによる会議は可能である。
また、上記実施形態における中継装置30、管理システム50、プログラム提供システム90、及びメンテナンスシステム100は、単一のコンピュータによって構築されてもよいし、各部(機能又は手段)を分割して任意に割り当てられた複数のコンピュータによって構築されていてもよい。また、プログラム提供システム90が単一のコンピュータによって構築されている場合には、プログラム提供システム90によって送信されるプログラムは、複数のモジュールに分けて送信されるようにしてもよいし、分けないで送信されるようにしてもよい。更に、プログラム提供システム90が複数のコンピュータによって構築されている場合には、複数のモジュールが分けられた状態で、各コンピュータから送信されるようにしてもよい。
また、上記実施形態の各プログラムが記憶されたCD−ROM等の記録媒体、並びに、これらプログラムが記憶されたHD204、及びこのHD204を備えたプログラム提供システム90は、いずれもプログラム製品(Program Product)として、国内又は国外へ提供されることができる。
また、図11、図13、及び図15では、受信日時について管理しているが、これに限るものではなく、受信日時のうち少なくとも受信時間を管理すればよい。
更に、上記実施形態では、図11で中継装置のIPアドレス、図13で端末のIPアドレスを管理することとしたが、これに限るものではなく、通信ネットワーク2上で中継装置30を特定するための宛先情報、又は通信ネットワーク2上で端末10を特定するための宛先情報であれば、それぞれのFQDN(Fully Qualified Domain Name)を管理してもよい。この場合、周知のDNS(Domain Name System)サーバによって、FQDNに対応するIPアドレスが取得されることになる。
また、上記実施形態では、通話システム1の一例として、テレビ会議システムの場合について説明したが、これに限るものではなく、IP(Internet Protocol)電話や、インターネット電話等の電話システムであってもよい。また、通話システム1は、カーナビゲーションシステムであってもよい。この場合、例えば、端末10の一方が自動車に搭載されたカーナビゲーション装置に相当し、端末10の他方が、カーナビゲーションを管理する管理センターの管理端末若しくは管理サーバ、又は他の自動車に搭載されているカーナビゲーション装置に相当する。また、通話システム1は、携帯電話機の通信システムであってもよい。この場合、例えば、端末10は携帯電話機に相当する。
また、上記実施形態では、通話データの一例として、画像データ及び音声データについて説明したが、これに限るものではなく、触覚(touch)データであってもよい。この場合、一方の端末側でユーザが接触した感覚が、他方の端末側に通話される。更に、通話データは、嗅覚(smell)データであってもよい。この場合、一方の端末側の匂い(臭い)が、他の端末側に通話される。また、通話データは、画像データ、音声データ、触覚データ、及び嗅覚データのうち、少なくとも1つのデータであればよい。
また、上記実施形態では、通話システム1によってテレビ会議をする場合について説明したが、これに限るものではなく、打ち合わせ、家族間や友人間等の一般的な会話、又は、一方向での情報の提示に使用されても構わない。
また、図6で示した端末の通話端末の外観図はあくまで一例であって、スマートフォン、タブレット型端末、携帯電話、汎用PCであってもよい。マイクやカメラは必ずしも内蔵している必要はなく、外付けであってもよい。
また、図2および図4では、要求元端末の呼制御方式をインスタントメッセンジャーのプロトコル(または、インスタントメッセンジャーのプロトコルを拡張したプロトコル)として、図4では、宛先端末の呼制御方式をSIP(Session Initiation Protocol) 又はH.323として説明したが、あくまで一例であって、上述したこれ以外の呼制御方式であってもよい。
請求項1に係る発明は、他の端末とネットワークを介して第1の通信機能又は第2の通信機能を用いて映像データを送受信する端末であって、通信の宛先と接続又は切断をするための呼制御方式、及び映像データを第1の映像の符号化方式を利用して通信を行う前記第1の通信機能、並びに、前記前記第1の通信機能と同じ前記呼制御方式、及び前記第1の映像の符号化方式と異なる第2の映像の符号化方式を利用して通信を行う前記第2の通信機能の選択を受け付けるための機能選択画面を前記他の端末と通信を開始する前に、前記端末の表示手段に対して表示させる表示制御手段と、前記第1の通信機能又は前記第2の通信機能の選択を受け付ける受付手段と、前記受付手段によって前記第1の通信機能の選択が受け付けられた場合には前記第1の通信機能を起動させ、又は前記受付手段によって前記第2の通信機能の選択が受け付けられた場合には前記第2の通信機能を起動させる起動手段と、前記起動手段によって起動された通信機能に応じて前記第1の映像の符号化方式又は前記第2の映像の符号化方式によって符号化された映像データを前記他の端末との間で送受信する送受信部と、を有し、前記表示制御手段は、前記通信の宛先の候補の中から通信の宛先の選択を受け付けることが可能で前記機能選択画面を表示させることを受け付けることが可能な宛先選択画面を前記表示手段に表示させ、前記表示制御手段によって前記宛先選択画面が表示されている際に、前記受付手段によって前記機能選択画面を表示させることが受け付けられた場合には、前記表示制御手段は、前記表示手段に前記機能選択画面を表示させることを特徴とする端末である。