JP2016001590A - 電線接続構造体および電線接続方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溶着治具と導体露出部とが接触して固着しないように導体露出部同士を溶着して接続した電線接続構造体および電線接続方法を提供することを主な目的とする。【解決手段】アルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体21に絶縁被覆22を被覆して、該絶縁被覆22の先端側Xaを所定長さ剥いでアルミニウム導体21を露出させた導体露出部23を有する複数の被覆電線20と、複数の導体露出部23を内部に挿入可能な断面環状に形成した接続端子30とで構成し、該接続端子30を、アルミニウム導体21よりも融点が高いタフピッチ銅で構成し、接続端子30の内部に挿入した複数の導体露出部23と接続端子30とを溶着して導電可能に接続し、複数の導体露出部23と接続端子30とを、圧着しながら溶着して電線接続構造体10を構成する。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、導体を絶縁被覆で被覆した被覆電線において、絶縁被覆の先端側を剥いで導体を露出させた導体露出部同士を導電可能に接続する電線接続構造体および電線接続方法に関する。
近年、自動車には、操作性や快適性を向上させる様々な電気機器が装備されており、このような電気機器は、自動車に配索されるワイヤハーネスによって互いに接続され、信号の送受信や電力の供給を行っている。
上述のワイヤハーネスを構成する複数の被覆電線の中には、該被覆電線の導体露出部同士を接続部材によって導電可能に接続されるものがあり、例えば、特許文献1に記載のジョイント構造などが提案されている。
特許文献1に記載のジョイント端子(接続部材)は、オープンバレル型の端子であり、被覆電線を圧着接続する圧着部に加締め片を有している。そして、この加締め片を導体露出部の方向へ折り返して、複数の被覆電線における導体露出部をまとめて加締めることで、導体露出部同士を導電可能に接続できるとされている。
ところで、電気機器に接続され、配索されるワイヤハーネスは、操作性や快適性を向上させるために電気機器を増設すると、増設した電気機器まで新たなワイヤハーネスを配索しなければならず、ワイヤハーネスの重量が増加してしまう。
しかしながら、燃費向上などの観点から、ワイヤハーネスを軽量化することが要求されており、その対策の1つとして、アルミニウム系材料で構成した導体を用いたワイヤハーネスが提案されている。
このアルミニウム系材料は、酸化被膜が表面に形成されるため、接触する他の部材との導電性が著しく低下する。したがって、アルミニウム系材料を用いて構成したワイヤハーネスは、導電性を確保するために、酸化被膜を破壊しなければならない。
酸化被膜の破壊は、導体露出部同士を溶着することが望ましいが、アルミニウム系材料で構成する導体露出部を溶着する場合、特許文献1に記載のようなオープンバレル型のジョイント端子を用いると、導体露出部を溶着する溶着治具などと、溶融した導体露出部とが接触して固着するおそれがあった。
特開平9−129275号公報
そこで本発明は、溶着治具と導体露出部とが接触して固着しないように導体露出部同士を溶着して接続した電線接続構造体および電線接続方法を提供することを主な目的とする。
この発明は、導体に絶縁被覆を被覆して、前記絶縁被覆の先端側を所定長さ剥いで前記導体を露出させた導体露出部を有する複数の被覆電線と、複数の前記導体露出部を内部に挿入可能な断面環状に形成した接続部材とで構成し、少なくとも一本の前記被覆電線における前記導体を、アルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体とするとともに、前記接続部材を、前記アルミニウム導体よりも融点が高い材料で構成し、前記接続部材の内部に挿入した複数の前記導体露出部と前記接続部材とを溶着して導電可能に接続した電線接続構造体であることを特徴とする。
上記接続部材は、複数の導体露出部の挿入を許容する断面環状であれば、例えば、断面円形、矩形、あるいは多角形などでもよい。
上記アルミニウム系材料とは、アルミニウムやアルミニウム合金などを含む材料である。
上記溶着とは、超音波溶接、電気抵抗溶接、またはレーザー溶接などによって導体露出部同士を溶着する概念である。
上記複数の被覆電線は、少なくとも1本の被覆電線がアルミニウム導体を有していれば、銅や銅合金などで構成した導体を有する被覆電線と、アルミニウム導体を有する被覆電線とを束ねて構成してもよく、アルミニウム導体を有する被覆電線のみを束ねて構成してもよい。
この発明により、導体露出部と接続部材とを溶着する溶着治具と、溶融した導体露出部とが接触して固着することなく、導体露出部同士、および導体露出部と接続部材とを溶着することができる。
詳述すると、アルミニウム系材料は、融点と軟化点とが近く、溶着によってアルミニウム導体の一部が溶融するおそれがあるが、断面環状に形成した接続部材の内部に導体露出部を挿入して、導体露出部と溶着治具との間に接続部材を介在させることにより、導体露出部と溶着治具とが接触することがなく、導体露出部と溶着治具とが固着することを防止できる。
しかも、接続部材を、アルミニウム導体よりも融点が高い材料で構成したことにより、導体露出部が溶融しても接続部材は溶融されないため、導体露出部と溶着治具とが固着することを確実に防止することができる。
仮に、オープンバレル型などの断面環状でない接続部材である場合、導体露出部と接続部材との接続状態において、接続部材の先端部と基端部以外から導体露出部の一部が意図せずはみ出るおそれがあるが、断面環状に形成した接続部材は、導体露出部と接続部材との接続状態において、接続部材の先端部および基端部以外から導体露出部がはみ出ることを確実に防止できる。
したがって、導体露出部は、接続部材の内部において確実に保持されるため、導体露出部と接続部材とは、確実に導電することができる。
さらにまた、アルミニウムやアルミニウム合金を含むアルミニウム系材料は、一般的な被覆電線の導体を構成する銅や銅合金を含む銅系材料よりも比重が小さいため、アルミニウム導体で構成した被覆電線を複数束ねて構成したワイヤハーネスは、効率良く軽量化することができる。
この発明の態様として、複数の前記導体露出部と前記接続部材との溶着を、前記導体露出部と前記接続部材との圧着が伴う圧着溶着とすることができる。
上記圧着溶着とは、導体露出部と接続部材とを圧着してから溶着すること、あるいは溶着しながら圧着することを含む概念である。
この発明により、導体露出部と接続部材とを密着するように接続することができる。
詳述すると、接続部材は、複数の導体露出部を挿入できる大きさに形成しているため、導体露出部と接続部材との間には隙間が生じており、この隙間によって導体露出部と接続部材とが、確実に溶着されないおそれがある。
しかし、導体露出部と接続部材とを、圧着を伴う圧着溶着を行うことで、導体露出部と接続部材との隙間を潰すように圧着しながら溶着するため、電線接続構造体は、導体露出部と接続部材とが密着した接続状態を得ることができる。
したがって、導体露出部と接続部材とは、確実に導電することができる。
またこの発明の態様として、前記接続部材を、軸方向における長さを前記導体露出部の長さの3分の1以上5分の4以下とした短尺状接続部材とし、前記被覆電線に対して、前記絶縁被覆の先端と前記短尺状接続部材の基端とが離間する位置に前記短尺状接続部材を配置することができる。
この発明により、導体露出部と接続部材との導電性を確保することができる。
詳述すると、接続部材と圧着して圧縮される複数の導体露出部は、接続部材との圧着状態において、被覆電線側よりも接続部材側の方が縮径されるため、被覆電線側で複数束ねた導体露出部と接続部材側で複数束ねた導体露出部との間に線径差が生じる。
絶縁被覆の先端と接続部材の基端とが密着するように導体露出部と接続部材とを圧着すると、上述した線径差によって、絶縁被覆と接続部材との境界に位置する導体露出部は、急激に縮径されることで断線したりして、導体露出部同士の確実な導電性を得ることができないおそれがある。
しかし、接続部材を、軸方向における長さを導体露出部の長さの5分の4以下とし、被覆電線に対して、絶縁被覆の先端と接続部材の基端とが離間する位置に接続部材を配置したことにより、圧着状態における絶縁被覆と接続部材との間に位置する導体露出部は、離間した分だけ、徐々に縮径されるため、電気的特性が変化することを抑制したり、導体露出部が断線したりすることを防止して、確実に導体露出部同士の導電性を得ることができる。
一方、接続部材を、軸方向における長さを導体露出部の長さの3分の1以上としたことにより、圧着に伴って接続部材が破損したり、導体露出部と接続部材との圧着状態において、導体露出部を引っ張ることで接続部材が破損したりすることなく、導体露出部と接続部材との安定した接続状態を得ることができるとともに、導体露出部同士と接続部材との安定した導電性を確保するだけの接触面積を得ることができる。
またこの発明の態様として、前記導体露出部と前記接続部材との溶着状態において、前記接続部材の先端から前記導体露出部の先端が露出する先端露出部を形成することができる。
この発明により、導体露出部と接続部材との接続状態を保持することができる。
詳述すると、導体露出部と接続部材とを圧着すると、接続部材に挿入した部分における導体露出部は圧着によって縮径されるが、接続部材から露出した先端露出部は圧着によって縮径されないため、仮に、接続部材と接続した導体露出部を引っ張っても、縮径されていない先端露出部が縮径した接続部材の先端に引っかかり、導体露出部が接続部材から抜けることなく、導体露出部と接続部材との接続状態を保持することができる。
さらに、先端露出部を形成したことにより、導体露出部は、接続部材の内面の全体と確実に接続されるため、導体露出部同士と接続部材との間における電気抵抗値が上昇することを抑制し、優れた導電性を得ることができる。
またこの発明の態様として、前記接続部材を、銅の純度が60%以上の材料で構成することができる。
この発明により、接続部材の変形性をより向上させることができる。
詳述すると、銅の純度が60%以上の材料で接続部材を構成することで接続部材の靱性が向上し、導体露出部と接続部材とを圧着する場合に、接続部材をより容易に変形することができるため、導体露出部と接続部材とを圧着した際に接続部材の変形によってヒビやワレなどの不具合が接続部材に生じることを、より抑制することができる。
なお、銅の純度が60%以上の銅系材料である黄銅、タフピッチ銅、あるいは無酸素銅などで構成した接続部材は、アルミニウム系材料で構成した接続部材よりも融点が高いため、導体露出部と接続部材とを溶着する際に、導体露出部が溶融しても接続部材は溶融されずに、導体露出部を溶着治具とが固着することを防止できる。
この発明は、導体に絶縁被覆を被覆した被覆電線における前記絶縁被覆の先端側を所定長さ剥いで前記導体を露出させた導体露出部を、断面環状に形成した接続部材の内部に複数配置し、前記導体露出部と前記接続部材とを溶着治具を用いて溶着して導電可能に接続し、前記導体をアルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体を有する前記被覆電線を少なくとも一本用いることを特徴とし、前記接続部材を、前記アルミニウム導体よりも融点が高い材料で構成し、複数の前記導体露出部と前記接続部材とを、圧着しながら溶着することを特徴とする電線接続方法である。
この発明により、導体露出部と接続部材とを溶着する溶着治具と、溶融した導体露出部とが接触して固着することなく、導体露出部同士、および導体露出部と接続部材とを、密着させながら一体化するように、圧着しながら溶着することができる。
またこの発明の態様として、前記接続部材の軸方向に直交する断面において、前記接続部材を、該接続部材を圧着する圧着方向に交差する方向を規制しながら圧着することができる。
この発明により、接続部材の軸方向に直交する断面において、接続部材が圧着方向に交差する方向へ大きく変形して、圧着後の形状が偏平形状になることを防止できるため、接続部材にヒビやワレなどが発生することを抑制することができる。
したがって、導体露出部と接続部材とを、確実に接続して導電させることができる。
またこの発明の態様として、前記接続部材を、軸方向における長さを前記導体露出部の長さの3分の1以上5分の4以下とした短尺状接続部材とし、前記被覆電線に対して、前記絶縁被覆の先端と前記短尺状接続部材の基端とが離間する位置に前記短尺状接続部材を配置することができる。
この発明により、接続部材と絶縁被覆との間に隙間を設けて、導体露出部の導電性を確保することができる。
またこの発明の態様として、前記導体露出部と前記接続部材との溶着状態において、前記接続部材の先端から前記導体露出部の先端が露出する先端露出部を形成することができる。
この発明により、導体露出部と接続部材との接続状態を保持することができる。
またこの発明の態様として、銅の純度が60%以上の材料で構成した前記接続部材を用いて行うことができる。
この発明により、接続部材の変形性をより向上させることができる。
この発明は、導体に絶縁被覆を被覆するとともに、先端側において前記導体が露出する導体露出部を有する複数の被覆電線と、断面環状に形成するとともに、基端側の挿入開口より内部に複数の前記導体露出部を挿入する接続部材とを導通可能に接続した電線接続構造体であって、少なくとも一本の前記被覆電線における前記導体を、アルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体とするとともに、前記接続部材を、前記アルミニウム導体よりも融点が高い材料で構成し、挿入した前記導体露出部と前記接続部材とを溶着によって接続し、前記接続部材の前記挿入開口の内縁を、前記基端側に向けて徐々に拡大する拡大内縁としたことを特徴とする。
上記徐々に拡大する拡大内縁とは、例えば、接続部材の中心軸を通る断面において、挿入開口の内縁をテーパ状に形成した拡大内縁などを含む概念である。
この発明により、接続部材の内部に導体露出部を確実かつ容易に挿入して、導体露出部と接続部材とを溶着する溶着治具と、溶融した導体露出部とが接触して固着することなく、導体露出部同士、および導体露出部と接続部材とを溶着することができる。
詳述すると、接続部材の挿入開口の内縁を、基端側に向けて徐々に拡大する拡大内縁としたことにより、導体露出部を接続部材に挿入する際、導体露出部が接続部材の基端側の端面に当接しても、拡大内縁が接続部材の内部に導体露出部を案内するため、接続部材の内部に導体露出部を確実かつ容易に挿入することができる。
したがって、導体露出部と接続部材とを確実に導電させることができる。
この発明の態様として、前記拡大内縁を、前記接続部材の中心軸を通る断面において、前記中心軸に向けて突出する円弧状に形成するとともに、円弧状の前記拡大内縁の半径を、前記接続部材の板厚の2分の1以上とすることができる。
この発明により、円弧状の拡大内縁を備えた接続部材と導体露出部とを接続した状態において、接続部材よりも基端側における被覆電線が、接続部材の径方向に引っ張られても、被覆電線と接続部材とは角当たりしないため、被覆電線が破損することを防止できる。
したがって、導体露出部と接続部材とをより確実に導電させることができる。
またこの発明の態様として、複数の前記導体露出部と前記接続部材との溶着を、前記導体露出部と前記接続部材との圧着が伴う圧着溶着とすることができる。
この発明により、導体露出部と接続部材とを密着するように接続することができる。
したがって、導体露出部と接続部材とをより確実に導電させることができる。
またこの発明の態様として、圧着前における前記接続部材において、前記導体露出部と圧着する部分を、前記絶縁被覆と圧着する被覆圧着部よりも断面を縮小した導体圧着部とすることができる。
この発明により、接続部材が破損することなく、導体露出部と接続部材とを密着するように接続して、導体露出部と接続部材との導電性を確保することができる。
詳述すると、導体に被覆した絶縁被覆と圧着する被覆圧着部は、導体露出部と圧着する導体圧着部よりも電線径が大きいため、導体圧着部と被覆圧着部との断面を同等に形成した接続部材と被覆電線と圧着する場合、導体圧着部は、被覆圧着部よりも変形量が増大して破損するおそれがあるが、導体露出部と圧着する部分を、絶縁被覆と圧着する被覆圧着部よりも断面を縮小した導体圧着部としたことにより、導体圧着部の変形量が増大することを抑制し、接続部材が破損することを防止でき、電線接続構造体は、導電性と止水性とを確保することができる。
またこの発明の態様として、圧着状態において、挿入された前記導体露出部の厚さを、前記接続部材の厚さの3分の1以上とすることができる。
上記導体露出部の厚さや接続部材の厚さとは、圧着形状が断面楕円形などの場合における導体露出部や接続部材の最小外径の箇所における厚さを含む概念である。
この発明により、導体に一般的に用いられる銅よりも融点が低く溶融し易いアルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体が、導体露出部と接続部材とを溶着する際に溶けきることを防止できるため、アルミニウム導体を含む導体露出部と接続部材とを確実に接続することができる。
またこの発明の態様として、挿入された前記導体露出部の断面積を、前記接続部材の内部の断面積の90%以下とすることができる。
この発明により、接続部材の内部に導体露出部をより確実かつ容易に挿入することができる。
詳述すると、挿入された導体露出部の断面積を、接続部材の内部の断面積の90%以下としたことにより、導体露出部の先端が、接続部材における挿入開口の外縁に当接して、導体露出部が、接続部材の外部に飛び出したり、接続部材の内部でばらけることを防止して、接続部材の内部に導体露出部をより確実かつ容易に挿入でき、電線接続構造体の導電性を向上させることができる。
なお、圧着を伴う溶着を行うことを考慮すると、導体露出部全体の断面積は、接続部材の内部の断面積の20%以上であることが望ましい。これにより、接続部材は、導体露出部と圧着する際の変形量を減少させ、破損することを防止するとともに、導体露出部と隙間なく密着させるように接続できるため、電線接続構造体の導電性をより向上させることができる。
より好ましくは、導体露出部全体の断面積を、接続部材の内部の断面積の40%以上70%以下とする。これにより、接続部材の内部への導体露出部の挿入性と、接続部材と導体露出部との密着性とを、より向上させることができるため、電線接続構造体の導電性をさらに向上させることができる。
またこの発明の態様として、前記接続部材を囲繞するように装着する有底筒状のキャップを備え、前記接続部材の前記先端側である先端部の外縁を、前記先端側に向けて徐々に縮小した縮小外縁とすることができる。
上記有底筒状のキャップとは、軸方向の一方を閉塞した略筒状のキャップなどを含む概念である。
上記徐々に縮小する縮小外縁とは、例えば、円弧状に形成した縮小外縁、あるいは、テーパ状に形成した縮小外縁などを含む概念である。
この発明により、電線接続構造体の止水性を向上させることができるとともに、電線接続構造体に絶縁キャップを容易に装着することができる。
詳述すると、電線接続構造体は、接続部材を囲繞するように装着する有底筒状のキャップを備えたことにより、導体露出部と接続部材との接続部分に水分が浸入することを防止するため、電線接続構造体の止水性を向上させることができる。
しかも、有底筒状のキャップは、例えば、シリコン材などを内部に注入して保持することができるため、導体露出部と接続部材との接続部分に水分が浸入することをより確実に防止して、電線接続構造体の止水性をより向上させることができる。
さらに、電線接続構造体は、接続部材の先端側である先端部の外縁を、先端側に向けて徐々に縮小した縮小外縁としたことにより、接続部材に対してキャップを確実かつ容易に装着することができる。
したがって、接続部材にキャップを装着して、止水性が向上した電線接続構造体は、被覆電線と接続部材とを確実に導通可能に接続することができる。
またこの発明の態様として、前記接続部材の前記先端側である先端部を閉塞する閉塞部を備えることができる。
この発明により、溶着治具と導体露出部とが接触して固着することを確実に防止できるとともに、電線接続構造体の止水性を向上させることができる。
詳述すると、電線接続構造体は、接続部材の先端側に閉塞部を備えたことにより、溶融したアルミニウム導体の一部が接続部材の先端側から溶け出して溶着治具と接触することなく、導体露出部同士を接続することができるとともに、導体露出部と接続した接続部材の内部に先端側から水分が侵入することを確実に防止して、電線接続構造体の止水性を向上させることができる。
しかも、電線接続構造体の止水性を向上させるために、挿入開口から接続部材の内部に、例えば、シリコン材などを注入しても、接続部材の先端側からシリコン材などが流れ落ちることを防止して、接続部材の基端側の止水性を確保することができるため、電線接続構造体の止水性をさらに向上させることができる。
本発明は、溶着治具と導体露出部とが接触して固着しないように導体露出部同士を溶着して接続した電線接続構造体および電線接続方法を提供することができる。
電線接続構造体をあらわす斜視図。 被覆電線と接続端子とをあらわす分解斜視図。 電線挿入工程前の被覆電線と接続端子とをあらわす断面図。 電線接続工程前の被覆電線と接続端子とをあらわす断面図。 電線接続工程後の電線接続構造体をあらわす断面図。 電気抵抗測定試験について説明するグラフ。 電気抵抗測定試験について説明するグラフ。 引張り試験について説明するグラフ。 従来の電線接続構造体をあらわす断面図。 第2実施形態における電線挿入工程前の被覆電線と接続端子とをあらわす断面図。 電線接続構造体を説明する説明図。 第3実施形態における電線挿入工程前の被覆電線と接続端子とをあらわす断面図。 電線接続構造体を説明する説明図。 他の実施形態における接続端子を説明する説明図。
(第1実施形態)
この発明の第1実施形態を、図1から図9を用いて説明する。
図1は、電線接続構造体10の斜視図を示し、図2は、被覆電線20と接続端子30とを分解した分解斜視図を示し、図3は、電線挿入工程前における被覆電線20と接続端子30との縦断面図を示している。
図4(a)は、電線接続工程前における被覆電線20と接続端子30と圧着溶着装置40との縦断面図を示し、図4(b)は、図4(a)中のA−A線断面図を示し、図5(a)は、電線接続工程後における被覆電線20と接続端子30と電線接続装置40との縦断面図を示し、図5(b)は、図5(a)中のB−B線断面図を示している。
図6は、タフピッチ銅で構成した接続端子30と導体露出部23とを圧着溶着して構成した電線接続構造体10を用いて行った電気抵抗測定試験の結果のグラフを示し、図7は、黄銅で構成した接続端子30と導体露出部23とを圧着溶着して構成した電線接続構造体10を用いて行った電気抵抗測定試験の結果のグラフを示し、図8は、無酸素銅で構成した接続端子30と導体露出部23とを圧着溶着して構成した電線接続構造体10を用いて行った引張り試験の結果のグラフを示している。なお、図9は、従来の電線接続構造体10の縦断面図を示している。
第1実施形態における電線接続構造体10は、図1に示すように、7本の被覆電線20と、該被覆電線20同士を接続する接続端子30とで構成しており、被覆電線20と接続端子30とを、後述する電線接続装置40を用いて圧着しながら溶着して、被覆電線20同士と接続端子30とを導通可能に接続して構成している。
なお、被覆電線20の長手方向Xにおける一方を先端側Xaとするとともに、他方を他端側Xbとし、電線接続装置40によって被覆電線20と接続端子30とを圧着する方向を圧着方向Zとし、長手方向Xおよび圧着方向Zに直交する方向を幅方向Yとする。
被覆電線20は、図2に示すように、アルミニウムやアルミニウム合金を含むアルミニウム系材料で構成したアルミニウム素線を複数束ねて構成したアルミニウム導体21を、絶縁性を有する合成樹脂で構成した絶縁被覆22で被覆して構成しており、該絶縁被覆22の先端側Xaを所定長さ剥いでアルミニウム導体21を露出させた導体露出部23を有している。
なお、第1実施形態における導体露出部23の軸方向における長さを15mmとし、線径を0.75sqとするが、これだけに限ることはない。
接続端子30は、板厚0.3mmのタフピッチ銅製の板材を断面円形の中空形状に形成して構成している。そして、この接続端子30は、長手方向Xにおける長さを、導体露出部23の長さの3分の1以上5分の4以下である8mmに設定し、内径を、7本の被覆電線20を並列に束ねた導体露出部23よりもわずかに大きく形成している。
なお、タフピッチ銅は、銅の純度が60%以上で、アルミニウムよりも融点が高い材料であるため、圧着によって容易に変形させることができるとともに、導体露出部23が溶融する温度に達しても接続端子30は溶融しない。
上記被覆電線20を7本束ねた導体露出部23を、該導体露出部23の先端が接続端子30の先端側Xaから1mm露出するように、上記接続端子30の内部に挿入し、導体露出部23と接続端子30とを、電線接続装置40を用いて圧着方向Zから圧着しながら溶着する圧着溶着を行うことで、先端側Xaに導体露出部23が接続端子30から露出した先端露出部24を形成し、導体露出部23同士と接続端子30とが導通可能に接続した接続構造体10を構成する。
なお、被覆電線20は、2本以上であれば、7本用いることに限定せず、例えば4本の被覆電線20を束ねても、8本の電線を束ねてもよい。
さらに、接続端子30の先端から露出する先端露出部24の長さは、1mmに限定せず、所望する所定長さを適宜設定してもよい。
上述ように構成した電線接続構造体10は、電線挿入工程と電線接続工程とをこの順に行って構成する。
まず、電線接続工程に用いる電線接続装置40について説明する。
電線接続装置40は、図4に示すように、接続端子30に対して上下に離間するように対向配置した上型41と下型42とで構成しており、上型41は、図示しない移動手段によって圧着方向Zへ移動可能に構成されている。
なお、上型41のみならず、下型42も圧着方向Zへ移動可能に構成してもよい。
上型41は、長手方向Xに直交する断面において、図4および図5に示すように、接続端子30の直径と同等の幅に形成されており、接続端子30を上方から押し潰すように圧着する上型圧着部43を下端部に備えるとともに、図示しない電極を上型圧着部43の中央に備えている。
下型42は、長手方向Xに直交する断面において、接続端子30の直径と同等の幅に形成した断面凹状の下型圧着部44を上端部に備えるとともに、図示しない電極を下型圧着部44の中央に備えている。
なお、この下型圧着部44は、接続端子30を配置可能に構成されている。
このように構成した上型41と下型42とを備えた電線接続装置40は、上型圧着部43と下型圧着部44とで導体露出部23と接続端子30とを圧着しながら、図示しない電極によって溶着する圧着溶着を行うことができる構成となっている。
続いて、電線接続構造体10を製造する製造方法における電線挿入工程および電線接続工程について説明する。
電線挿入工程は、図3および図4に示すように、被覆電線20の導体露出部23を接続端子30の内部に挿入する工程である。
詳述すると、図3に示すように、並列に束ねた7本の被覆電線20の先端側Xaに接続端子30を配置し、図4に示すように、導体露出部23を接続端子30の内部に、導体露出部23の先端が接続端子30の先端から1mm露出するように挿入する。
電線挿入工程完了後における被覆電線20と接続端子30とは、上述のように構成したことにより、7本の被覆電線20における導体露出部23と接続端子30との間にわずかな隙間が生じるとともに、被覆電線20に対して、絶縁被覆22の先端と接続端子30の他端とが離間する位置に接続端子30を配置したことにより、接続端子30の先端から先端露出部24が1mm露出している。
電線接続工程は、図4および図5に示すように、接続端子30の内部に挿入された7本の被覆電線20における導体露出部23を上述した電線接続装置40によって導電可能に接続する工程である。
詳述すると、図4に示すように、電線接続装置40を構成する下型42の下型圧着部44に、導体露出部23を挿入した接続端子30を配置し、下型42の上方に離間して配置した上型41を下型42に向けて移動させ、図5に示すように、被覆電線20の導体露出部23と接続端子30とを、上型41と下型42とによって挟み込んで、加圧力0.6barで圧着する。
圧着する際は、下型42の下型圧着部44によって、導体露出部23および接続端子30の幅方向Yへの移動を規制しながら圧着するとともに、上型41と下型42とに備えた図示しない電極によって、被覆電線20の導体露出部23と接続端子30とに電流を流し、これに伴って発生する電気抵抗熱により導体露出部23と接続端子30とを溶着する。
電線接続工程後における電線接続構造体10は、導体露出部23と接続端子30とを、幅方向Yを規制して圧着溶着したことにより、接続端子30部分における断面形状が、図5に示すように、幅方向Yに長い略楕円形に形成されている。
さらに、電線挿入工程において、被覆電線20と接続端子30とを上述したように配置したことにより、電線接続工程後において、接続端子30の先端側Xaに形成した先端露出部24は、接続端子30の内部に挿入された導体露出部23のように、しっかりと圧着されていないため、先端露出部24の線径は、接続端子30の先端から先端側Xaに向けて徐々に拡径している。
上述のように圧着溶着を行って構成した電線接続構造体10の作用効果について説明する。
第1実施形態における電線接続構造体10は、アルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体21を有する7本の被覆電線20と、7本の導体露出部23を内部に挿入可能な断面円形で中空形状に形成した接続端子30とで構成するとともに、該接続端子30を、アルミニウム導体21よりも融点が高いタフピッチ銅で構成し、接続端子30の内部に挿入した複数の導体露出部23と接続端子30とを溶着して導電可能に接続したことにより、導体露出部23と接続端子30とを接続する電線接続装置40と、溶融した導体露出部23とが接触して固着することなく、導体露出部23と接続端子30とを接続することができる。
詳述すると、アルミニウム系材料は、融点と軟化点とが近く、溶着によってアルミニウム導体の一部が溶融するおそれがあるが、断面環状に形成した接続端子30の内部に導体露出部23を挿入して、導体露出部23と電線接続装置40との間に接続端子30を介在させることにより、導体露出部23と電線接続装置40とが接触することなく、導体露出部23と電線接続装置40とが固着することを防止することができる。
しかも、接続端子30を、アルミニウム導体21よりも融点が高いタフピッチ銅で構成したことにより、導体露出部23が溶融しても接続端子30は溶融されないため、導体露出部23と電線接続装置40とが固着することを確実に防止することができる。
仮に、オープンバレル型などの断面形状が環状ではない接続端子は、導体露出部23との接続状態において、先端側Xaと他端側Xb以外から導体露出部23が意図せずはみ出るおそれがあるが、断面環状に形成した接続端子30は、導体露出部23との接続状態において、先端側Xaおよび他端側Xb以外から導体露出部23がはみ出ることを確実に防止することができる。
したがって、導体露出部23は、接続端子30の内部に確実に保持させるため、導体露出部23と接続端子30とは、確実に導電することができる。
さらにまた、アルミニウムやアルミニウム合金を含むアルミニウム系材料は、一般的な被覆電線の導体を構成する銅や銅合金を含む銅系材料よりも比重が小さいため、アルミニウム系材料で構成した被覆電線20を複数束ねて構成したワイヤハーネスを、効率良く軽量化することができる。
また、電線接続構造体10は、7本の導体露出部23と接続端子30とを、圧着しながら溶着する圧着溶着を行って構成したことにより、導体露出部23と接続端子30とを密着するように接続することができる。
詳述すると、上述のように構成した導体露出部23と接続端子30との間には、電線挿入工程後において、わずかに隙間が生じているため、接続端子30の内面全体に導体露出部23が密着するように、導体露出部23と接続端子30とを接続することができないおそれがある。
しかし、導体露出部23と接続端子30とを、導体露出部23と接続端子30との隙間を潰すように圧着しながら溶着するため、電線接続構造体10は、導体露出部23と接続端子30とが密着した接続状態を得ることができる。
したがって、導体露出部23と接続端子30とは、確実に導電することができる。
また、電線接続構造体10は、長手方向Xにおける長さが15mmである導体露出部23の長さの3分の1以上5分の4以下である8mmとした接続端子30を、被覆電線20に対して、被覆電線20における絶縁被覆22の先端と接続端子30の他端とが離間する位置に配置して構成したことにより、導体露出部23と接続端子30との導電性を確保することができる。
詳述すると、接続端子30と圧着して圧縮される7本の導体露出部23は、接続端子30との圧着状態において、他端側Xbよりも先端側Xaの方が縮径されるため、他端側Xbで複数束ねた導体露出部23と先端側Xaで複数束ねた導体露出部23との間に線径差が生じる。
絶縁被覆22の先端と接続端子30の他端とが密着するように導体露出部23と接続端子30とを圧着すると、上述した線径差によって、絶縁被覆22と接続端子30との境界に位置する導体露出部23は、図9に示すように、急激に縮径する。これにより、絶縁被覆22と接続端子30との境界に位置する導体露出部23は、断線したりして、導体露出部23同士の確実な導電線を得ることができないおそれがある。
しかし、被覆電線20に対して、絶縁被覆22の先端と接続端子30の先端とが離間する位置に接続端子30を配置したことにより、絶縁被覆22と接続端子30の間に位置する導体露出部23が急激に縮径せずに、電気的特性が変化することを抑制したり、導体露出部が断線したりすることを防止して、確実に導体露出部同士の導電性を得ることができる。
しかも、絶縁被覆22の先端と接続端子30の他端との間における導体露出部23の長さは、接続端子30の長さを、導体露出部23の長さの3分の1以上である8mmとしたことにより、先端露出部24の長さである1mmを考慮して、6mmとなる。
このように、絶縁被覆22の先端と接続端子30の他端との間における導体露出部23の長さをしっかりと確保することによって、絶縁被覆22の先端から接続端子30の他端に向けて導体露出部23を徐々に縮径させることができるため、電気的特性が変化することを抑制するとともに、導体露出部が破断することを防止して、電気的特性の変化を低減したり、断線することを抑制したりして、導体露出部23同士を確実に導電させることができる。
さらに、接続端子30の長さを、導体露出部23の長さの5分の4以下としたことにより、接続端子30は、被覆電線20に対して、絶縁被覆22の先端と接続端子30の他端とが離間した位置に接続端子30を配置しても、接続端子30における内面の全体と導体露出部23とを接続できる。
また、電線接続構造体10は、導体露出部23と接続端子30との接続状態において、接続端子30の先端から導体露出部23の先端が露出する先端露出部24を備えたことにより、導体露出部23と接続端子30との接続状態を保持することができる。
詳述すると、導体露出部23と接続端子30とを圧着すると、接続端子30に挿入した部分における導体露出部23は圧着により縮径されるが、接続端子30から露出した先端露出部24は圧着されずに、先端側Xaに向けて徐々に拡径するため、仮に、接続端子30と接続した導体露出部23を引っ張っても、先端側Xaに向けて徐々に拡径する先端露出部24が縮径した接続端子30の先端に引っ掛かり、導体露出部23が接続端子30から抜けることなく、導体露出部23と接続端子30との接続状態を保持することができる。
さらに、先端露出部24を形成したことにより、導体露出部23は、接続端子30の内面の全体と確実に接続されるため、導体露出部同士と接続端子30との間における電気抵抗値が上昇することを抑制し、優れた導電性を得ることができる。
また、電線接続構造体10は、銅の純度が60%以上であるタフピッチ銅で構成した接続端子30を用いて構成したことにより、接続端子30の変形性をより向上させることができる。
詳述すると、銅の純度が60%よりも低い材料は、硬度が高くなる傾向があり、銅の純度が高い黄銅やタフピッチ銅に比べて変形性が低いため、導体露出部23と接続端子30とを圧着する場合に、接続端子30の変形によって、ヒビやワレなどの不具合が接続端子30に生じるおそれがある。
しかし、接続端子30を、銅の純度が60%以上であるタフピッチ銅で構成したことで接続端子30の靱性が向上し、導体露出部23と接続端子30とを圧着する場合に、接続端子30をより容易に変形することができるため、導体露出部23と接続端子30とを圧着した際に接続端子30の変形によって、ヒビやワレなどの不具合が接続端子30に生じることを、より抑制することができる。
また、電線接続構造体10は、板厚を0.3mmに形成した接続端子30を用いて構成したことにより、接続端子30の変形性を向上させることができるとともに、コストを削減することができる。
詳述すると、接続端子30の板厚を2.0mm以下、より好ましくは0.5mm以下とすることで、導体露出部23と接続端子30とを圧着する場合に、接続端子30を容易に変形させることができるため、接続端子30と導体露出部23とを圧着した際に接続端子30の変形によってヒビやワレなどの不具合が接続端子30に生じることを抑制することができる。
さらに、上述のように変形性が向上した接続端子30は、導体露出部23に対する形状追従性が高くなり、導体露出部23と接続端子30とを密着した状態に接続することができる。
一方、接続端子30の板厚を0.1mm以上、より好ましくは0.3mm以上とすることで、導体露出部23と接続端子30との接続状態において、導体露出部23が引っ張った場合の引張り力で接続端子30から導体露出部23が抜けたり、接続端子30が破損したりすることを抑制し、導体露出部23と接続端子30との安定した接続状態を得ることができる。
さらに、上述のように、板厚を0.1mm以上2.0mm以下とする接続端子30は、一般的な接続端子の規格を含まれるため、接続端子30を新規設計する必要なく、接続端子30におけるコストを削減することができる。
なお、導体をアルミニウム系材料で構成するアルミニウム導体21とすることに加えて、接続端子30の板厚を0.3mmとして接続端子30自体を軽量化することで、導体をアルミニウム系材料で構成するアルミニウム導体21とした場合よりも、ワイヤハーネス全体をより軽量化することができる。
また、電線接続構造体10は、長手方向Xに直交する断面において、幅方向Yを規制しながら接続端子30を圧着したことにより、接続端子30が幅方向Yへ大きく変形して、圧着後の形状が偏平形状になることを防止できるため、接続端子30にヒビやワレなどが発生することを抑制することができる。
したがって、導体露出部23と接続端子30とを確実に接続して導電させることができる。
さらに、導体露出部23および接続端子30は、幅方向Yへの移動を規制しない場合、接続端子30が幅方向Yへ大きく変形して、導体露出部23が意図せず幅方向Yに沿って並ぶことにより、幅方向Yの両側に配置された導体露出部23は、絶縁被覆22との境界および接続端子30との境界で曲げによる負荷がかかって、上述するように、電気的特性が変化したり、断線したりするおそれがある。
しかし、導体露出部23および接続端子30を、幅方向Yへの移動を規制しながら圧着したことにより、導体露出部23は、幅方向Yに沿って並ぶことなく、所望の配置位置を維持しながら接続端子30と接続されるため、導体露出部23と接続端子30とは、確実に導電することができる。
また、電線接続構造体10は、電線接続工程において、圧着しながら溶着する圧着溶着を行うことにより、導体露出部23の外周に形成された酸化被膜を確実に破壊して、導体露出部23と接続端子30とを導電可能に接続することができる。
詳述すると、アルミニウム系材料で構成するアルミニウム導体21は、空気中の酸素と結合して導電性を著しく低下させる酸化被膜を表面に形成するため、導体露出部23と接続端子30とは、確実な導電性を得ることができないおそれがある。
しかし、導体露出部23と接続端子30とは、電線接続工程において、溶着によって接続されることにより、酸化被膜を確実に破壊して接続するため、電線接続構造体10は、確実に導電性を得ることができる。
続いて、上述のような効果を奏する電線接続構造体10の効果確認試験として行った、電線接続構造体10の電気抵抗測定試験および引張り試験について説明する。
まず、電気抵抗測定試験とは、電線接続構造体10を構成する8本の被覆電線20のうち、2本の被覆電線20におけるアルミニウム導体21を1組として、各組に電流を流してそれぞれの電気抵抗値を測定する試験である。
このような電気抵抗測定試験を、タフピッチ銅(銅純度99.9%、硬度80Hv)で構成した接続端子と被覆電線20とを圧着溶着して接続した電線接続構造体(供試体Aとする)と、黄銅(銅純度70%、硬度145Hv)で構成した接続端子と被覆電線20とを圧着溶着して接続した電線接続構造体(供試体Bとする)とを用いてそれぞれ行った。
なお、線径が0.75sqの8本の被覆電線20と、板厚0.3mm、端子長さ8mmの接続端子とで供試体A,Bを構成した。
そして、これら供試体A,Bのうち、加圧力0.2barで被覆電線20と圧着溶着した供試体A1,B1、加圧力0.4barで被覆電線20と圧着溶着した供試体A2,B2、加圧力0.6barで被覆電線20と圧着溶着した供試体A3,B3、加圧力0.8barで被覆電線20と圧着溶着した供試体A4,B4、および加圧力1.0barで被覆電線20と圧着溶着した供試体A5,B5として電気抵抗測定試験を行った。
その結果、加圧力0.2barで圧着溶着した供試体A1は、図6に示すように、2本のアルミニウム導体21間の組み合わせによって電気抵抗値にバラツキが発生し、電気抵抗値の高い組み合わせが多数あることを確認した。
一方、加圧力1.0barで圧着溶着した供試体A5は、圧着によってアルミニウム導体21を構成するアルミニウム素線が切断したことを確認した。なお、接続端子にワレは生じなかった。
これに対し、加圧力0.4bar,0.6bar,0.8barで圧着溶着した供試体A2,A3,A4は、アルミニウム導体21間の電気抵抗値に大きなバラツキや接続端子にワレが生じることなく、良好な接続性能を有することが確認できた。
また、加圧力0.2bar,0.4barで圧着溶着した供試体B1,B2は、図7に示すように、2本のアルミニウム導体21間の組み合わせによって電気抵抗値にバラツキが発生し、電気抵抗値の高い組み合わせが多数あることを確認した。
一方、加圧力1.0barで圧着溶着した供試体B5は、圧着によって接続端子30にワレが生じたことを確認した。
これに対し、加圧力0.6bar,0.8barで圧着溶着した供試体B3,B4は、アルミニウム導体21間の電気抵抗値に大きなバラツキや接続端子にワレが生じることなく、良好な接続性能を有することが確認できた。
上記試験結果に基づいて、銅純度99.9%のタフピッチ銅で構成した接続端子と被覆電線20とを接続した電線接続構造体10は、加圧力の下限値が0.4bar以上であり、アルミニウム導体21を構成するアルミニウム素線の切断によって、加圧力の上限値が0.8barであることが確認できた。
同様に、銅純度70%の黄銅で構成した接続端子と被覆電線20とを接続した電線接続構造体10は、加圧力の下限値が0.6bar以上であることが確認でき、接続端子にワレが生じたことによって、加圧力の上限値が0.8barであることを確認した。
なお、銅純度99.9%のタフピッチ銅は、1.0barで接続端子30にワレが発生していないことから、銅の純度が低いほどワレが生じる加圧力は低下すると考えられる。
これらの電気抵抗測定試験の試験結果に基づいて、良好な接続性能を得るためには、銅純度が低く、硬度が高くなるほど加圧力の下限値が上昇傾向にあり、接続端子にワレを発生させないためには、銅純度が低く、硬度が高くなるほど加圧力の上限値が下降傾向にあり、銅純度が低く、硬度が高くなるほど良好な接続状態を得ることができる加圧力の範囲は、徐々に狭まると考えられる。
ここで、一般的に用いられる黄銅は、銅純度が60%から70%であることから、銅の純度が60%よりも低い場合、良好な接続状態を得ることができないおそれがあると推測できる。
次に、電線接続構造体10の効果を確認するために行った引張り試験について説明する。
なお、電線接続構造体10を構成する8本の被覆電線20のうち、無作為に選出した4本の被覆電線20を、固定した接続端子30から他の被覆電線20と逆方向に引っ張って、電線接続構造体10を構成する被覆電線20と接続端子30とが、作用する引張り力に耐え得るか否かを判定する試験である。
このような引張り試験を、無酸素銅(硬度を含む機械的性質はタフピッチ銅と同等)で構成した接続端子と、線径が0.75sqの8本の被覆電線20とを、加圧力0.6barで圧着溶着して接続した供試体Cを用いて行った。
なお、供試体Cを構成する接続端子は、内径3.5mm、端子長さ8mmに形成した。具体的には、板厚0.1mmの接続端子を用いて構成した供試体C1、板厚0.2mmの接続端子を用いて構成した供試体C2、板厚0.3mmの接続端子を用いて構成した供試体C3、板厚0.4mmの接続端子を用いて構成した供試体C4、および板厚0.5mmの接続端子を用いて構成した供試体C5として引張り試験をそれぞれ3回ずつ行った。その結果を図8に示す。
板厚0.1mm,0.2mmの接続端子を用いて構成した供試体C1,C2は、図8に示すように、無作為に選出した4本のアルミニウム導体21を引っ張ると、それぞれ平均約60N,140Nの引張り力で接続端子30が破損したことを確認した。
一方、板厚0.3mm,0.4mm,0.5mmの接続端子を用いて構成した供試体C3,C4,C5は、無作為に選出した4本のアルミニウム導体21を引っ張ると、それぞれ平均約175N,170N,185Nの引張り力で導体露出部23が切断したことを確認した。なお、接続端子は、引張り力によって破損しなかった。
この引張り試験の試験結果に基づいて、接続端子の板厚の好適な下限値は、0.3mm以上であることが確認できた。
一方、接続端子は、板厚が0.3mm以上の場合、破損がなくなる傾向にあるため、本試験によって上限値を定められないが、接続端子の軽量化や加工性の観点、さらには、板厚が増大すると高圧力も増大するため、接続端子の板厚の好適な上限値は、0.5mmとすることが好ましい。
したがって、接続端子の好ましい板厚の範囲は、0.3mm以上0.5mmであると評価することができた。
以上においては、第1実施形態における電線接続構造体10を説明したが、第2実施形態および第3実施形態における電線接続構造体10a,10bを以下で説明する。
ただし、以下で説明する電線接続構造体10a,10bの構成のうち、上述した第1実施形態における電線接続構造体10と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
(第2実施形態)
この発明の第2実施形態を、図10および図11を用いて説明する。
図10は、電線挿入工程前における被覆電線20と接続端子30aとの縦断面図を示し、図11(a)は、電線接続構造体10aの縦断面図を示し、図11(b)は、図11(a)中のC−C線端面図を示している。
第2実施形態における電線接続構造体10aは、図10、図11(a)および図11(b)に示すように、7本の被覆電線20と、該被覆電線20同士を接続する接続端子30aとで構成しており、被覆電線20と接続端子30aとを導通可能に接続して構成している。さらに、電線接続構造体10aは、先端側Xaにキャップ50を備えている。
なお、電線接続構造体10aは、必ずしもキャップ50を備える必要はない。
電線接続構造体10aを構成する接続端子30aは、基端側Xbの端部における内縁に、つまり、導体露出部23を挿入する挿入開口31aaの内縁に、基端側Xbに向けて徐々に径が拡大するとともに、接続端子30aの中心軸Jを通る断面において、中心軸Jに向けて突出するように円弧状に形成した拡大内縁32aを備え、さらには、開口した先端側Xaの先端部31baの外縁に、先端側Xaに向けて徐々に径が縮小するとともに、接続端子30aの中心軸Jを通る断面において、接続端子30aの外部に向けて突出するように円弧状に形成した縮小外縁33aを備えている。
これら拡大内縁32aおよび縮小外縁33aは、接続端子30aの板厚と同等の半径となるように形成している。
なお、拡大内縁32aおよび縮小外縁33aは、円弧状に形成することだけに限らず、例えば、接続端子30aの中心軸Jを通る断面において、挿入開口31aaの内縁をテーパ状に形成してもよい。さらに、拡大内縁32aおよび縮小外縁33aは、それぞれ異なる半径に形成してもよいし、接続端子30aの板厚と異なる半径に形成してもよい。さらにまた、接続端子30aは、必ずしも縮小外縁33aを備える必要はない。
また、接続端子30aは、内部の断面積が、該接続端子30aの内部に挿入する7本の導体露出部23の断面積の合計よりもわずかに大きくなるように形成されている。
詳述すると、挿入する7本の導体露出部23を略円形に配置した上で、断面積の合計が、接続端子30aの内部の断面積の20%以上90%以下、より好ましくは40%以上70%以下である約70%となるように接続端子30aを形成している。
もちろん、上述のように、複数の導体露出部23の断面積に基づいて接続端子30aの断面積を設定してもよいし、接続端子30aの断面積に基づいて被覆電線20の本数や線径を設定してもよい。
なお、拡大内縁31aおよび縮小外縁32aを備えていれば、接続端子30aを形成する方法は特に限定しないが、例えば、板材の中央を円柱状の金型で押し込むことで拡大内縁31aおよび縮小外縁32aを形成し、不要となった部分の板材を抜くことで接続端子30aを構成してもよいし、環状板材の先端側Xaおよび基端側Xbを曲げて拡大内縁31aおよび縮小外縁32aを形成することで接続端子30aを構成してもよい。
電線接続構造体10aを構成するキャップ50は、絶縁性を有する合成樹脂で構成するとともに、長手方向Xにおける先端側Xaが閉塞した有底筒状に形成されており、基端側Xbの端部から基端側Xbに延設した延設部51を備えている。
延設部51は、例えば、テープやバンドを巻き付けて、キャップ50と被覆電線20とを固定することができる。
上述のように構成した接続端子30aと被覆電線20とを、電線接続工程において圧着溶着し、先端側Xaにキャップ50を装着して電線接続構造体10aを構成する(図11(b)参照)。このとき、電線接続構造体10aは、挿入された導体露出部23の最小外径の箇所における厚さが、接続端子30aの最小外径の箇所における厚さの3分の1以上である約6分の5となっている。
続いて、上述の接続端子30aを用いて構成した第2実施形態における電線接続構造体10aの作用効果について説明する。
第2実施形態における電線接続構造体10aは、接続端子30aの挿入開口31aaの内縁を、基端側Xbに向けて徐々に拡大する拡大内縁32aとしたことにより、接続端子30aの内部に導体露出部23を確実かつ容易に挿入することができる。
詳述すると、接続端子30aの挿入開口31aaの内縁を、基端側Xbに向けて徐々に拡大する拡大内縁32aとしたことにより、導体露出部23を接続端子30aに挿入する際、導体露出部23が接続端子30aの基端側Xbの端面に当接しても、拡大内縁32aが接続端子30aの内部に導体露出部23を案内するため、接続端子30aの内部に導体露出部23を確実かつ容易に挿入することができる。
したがって、導体露出部23と接続端子30aとを確実に導電させることができる。
また、電線接続構造体10aは、拡大内縁32aを、接続端子30aの中心軸Jを通る断面において、中心軸Jに向けて突出する円弧状に形成するとともに、円弧状の拡大内縁32aの半径を、接続端子30aの板厚の同等としたことにより、被覆電線20が破損することを防止できる。
詳述すると、円弧状の拡大内縁32aを備えた接続端子30aと導体露出部23とを接続した状態において、接続端子30aよりも基端側Xbにおける被覆電線20が、接続端子30aの径方向に引っ張られても、被覆電線20と接続端子30aとは角当たりしないため、被覆電線20が破損することを防止できる。
したがって、導体露出部23と接続端子30aとをより確実に導電させることができる。
また、電線接続構造体10は、圧着溶着した状態において、挿入された導体露出部23の最小外径の箇所における厚さを、接続端子30aの最小外径の箇所における厚さの約6分の5としたことにより、導体21に一般的に用いられる銅よりも融点が低く溶融し易いアルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体21が、導体露出部23と接続端子30aとを溶着する際に溶けきることを防止できるため、アルミニウム導体21を含む導体露出部23と接続端子30aとを確実に接続することができる。
また、電線接続構造体10aは、挿入された導体露出部23の断面積を、接続端子30aの内部の断面積の90%以下である約70%としたことにより、接続端子30aの内部に導体露出部23をより確実かつ容易に挿入することができる。
詳述すると、挿入された導体露出部23の断面積を、接続端子30aの内部の断面積の約70%としたことにより、導体露出部23の先端が、接続端子30aにおける挿入開口31aaの外縁に当接して、導体露出部23が、接続端子30aの外部に飛び出したり、接続端子30aの内部でばらけることを防止して、接続端子30aの内部に導体露出部23をより確実かつ容易に挿入でき、電線接続構造体10aの導電性を向上させることができる。
また、電線接続構造体10aは、接続端子30aを囲繞するように装着する有底筒状のキャップ50を備え、接続端子30aの先端側Xaである先端部31baの外縁を、先端側Xaに向けて徐々に縮小するとともに、接続端子30aの中心軸Jを通る断面において、接続端子30aの外部に向けて突出する縮小外縁33aとしたことにより、電線接続構造体10aの止水性を向上させることができるとともに、電線接続構造体10aにキャップ50を容易に装着することができる。
詳述すると、電線接続構造体10aは、接続端子30aを囲繞するように装着する有底筒状のキャップ50を備えたことにより、導体露出部23と接続端子30aとの接続部分に水分が浸入することを防止するため、電線接続構造体10aの止水性を向上させることができる。
しかも、有底筒状のキャップ50は、例えば、シリコン材などを内部に注入して保持することができるため、導体露出部23と接続端子30aとの接続部分に水分が浸入することをより確実に防止して、電線接続構造体10aの止水性をより向上させることができる。
さらに、電線接続構造体10aは、接続端子30aの先端側Xaである先端部31baの外縁を、先端側Xaに向けて徐々に縮小するとともに、接続端子30aの中心軸Jを通る断面において、接続端子30aの外部に向けて突出する縮小外縁33aとしたことにより、接続端子30aに対してキャップ50を確実かつ容易に装着することができる。
したがって、接続端子30aにキャップ50を装着して、止水性が向上した電線接続構造体10aは、被覆電線20と接続端子30aとを確実に導通可能に接続することができる。
さらにまた、絶縁性を有するキャップ50を装着した電線接続構造体10aは、意図せずに接続端子30aが他の部材と接触して導電することを防止できる。
なお、キャップ50のかわりに、例えば、テープなどを、接続端子30aの外面に巻き付けてもよい。この場合であっても、接続端子30aに備えた縮小外縁33aにより、接続端子30aに対してテープが角当たりして破れることを防止して、電線接続構造体10aの止水性を向上させることができる。
(第3実施形態)
この発明の第3実施形態を、図12および図13を用いて説明する。
図12は、電線挿入工程前における被覆電線20と接続端子30bとの縦断面図を示し、図13は、電線接続構造体10bの縦断面図を示している。
第3実施形態における電線接続構造体10bは、図12および図13に示すように、7本の被覆電線20と、該被覆電線20同士を接続する接続端子30bとで構成しており、被覆電線20と接続端子30bとを導通可能に接続して構成している。なお、第3実施形態の電線接続構造体10bは、第2実施形態の電線接続構造体10aとは異なり、キャップ50を備えていない。
電線接続構造体10bを構成する接続端子30bは、上述した第2実施形態の電線接続構造体10aを構成する接続端子30aと同様に、基端側Xbの挿入開口31abに拡大内縁32bを備えるとともに、先端側Xaの先端部31bbに縮小外縁33bとを備えている。
さらに、接続端子30bは、先端側Xaで導体露出部23と圧着する導体圧着部34と、基端側Xbで絶縁被覆22と圧着する被覆圧着部35とで構成しており、導体圧着部34の断面積を被覆圧着部35の断面積よりも縮小させた段違い形状に形成している。
続いて、上述の接続端子30bを用いて構成した第3実施形態における電線接続構造体10bの作用効果について説明する。
第3実施形態における電線接続構造体10bは、圧着前における接続端子30bにおいて、導体露出部23と圧着する部分を、絶縁被覆22と圧着する被覆圧着部35よりも断面を縮小した導体圧着部34としたことにより、接続端子30bが破損することなく、導体露出部23と接続端子30bとを密着するように接続して、導体露出部23と接続端子30bとの導電性を確保することができる。
詳述すると、導体21に被覆した絶縁被覆22と圧着する被覆圧着部35は、導体露出部23と圧着する導体圧着部34よりも電線径が大きいため、導体圧着部34と被覆圧着部35との断面を同等に形成した接続端子30bと被覆電線20と圧着する場合、導体圧着部34は、被覆圧着部35よりも変形量が増大して破損するおそれがあるが、導体圧着部34の断面を、絶縁被覆22と圧着する被覆圧着部35の断面よりも縮小したことにより、導体圧着部34の変形量が増大することを抑制し、接続端子30bが破損することを防止でき、電線接続構造体10bは、導電性と止水性とを確保することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の導体およびアルミニウム導体は、実施形態のアルミニウム導体21に対応し、
以下同様に、
接続部材および短尺状接続部材は、接続端子30に対応し、
溶着治具は、上型41および下型42に対応し、
軸方向は、長手方向Xに対応するが、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
例えば、7本の被覆電線20は、アルミニウム導体21を有する被覆電線20を束ねて用いたが、少なくとも1本の被覆電線20がアルミニウム導体21を有していれば、銅や銅合金などで構成した導体を有する被覆電線と、アルミニウム導体21を有する被覆電線20とを束ねて構成してもよい。
また、接続端子30は、断面円形の中空形状に形成したが、複数の導体露出部の挿入を許容する断面環状であれば、断面形状が円形に限らず、例えば、正方形や長方形のような矩形、あるいは六角形や八角形のような多角形などでもよい。
加えて、接続端子30は、銅の純度が60%以上、つまり、硬度が黄銅以下の材料で、融点がアルミニウム系材料よりも高い材料であれば、タフピッチ銅で構成することだけに限らず、タフピッチ銅と同等な機械的性質を有する無酸素銅、または黄銅などで構成してもよい。
さらにまた、導体露出部23と接続端子30とは、上述のような電気抵抗熱による溶着、いわゆる電気抵抗溶接によって溶着することだけに限らず、超音波を溶着箇所に作用させ、溶着箇所を振動させることで摩擦抵抗熱を発生させて溶着する超音波溶接であってもよいし、レーザー光を溶接個所に照射して溶着するレーザー溶接などであってもよい。
また、第2実施形態および第3実施形態によれば、接続端子30a,30bは、先端側Xa、基端側Xbともに開口した円筒状に形成しているが、他の実施形態における接続端子30c,30dの縦断面図をあらわす図14(a)および図14(b)に示すように、接続端子30c,30dは、先端側Xaの端部を閉塞する閉塞部36c,36dを備えてもよい。この場合、電線接続装置40と導体露出部23とが接触して固着することを確実に防止できるとともに、電線接続構造体10c,10dの止水性を向上させることができる。
詳述すると、電線接続構造体10c,10dは、接続端子30c,30dの先端側Xaに閉塞部36c,36dを備えたことにより、溶融したアルミニウム導体21の一部が接続端子30c,30dの先端側Xaから溶け出して電線接続装置40と接触することなく、導体露出部23同士を接続することができるとともに、導体露出部23と接続した接続端子30c,30dの内部に先端側Xaから水分が侵入することを確実に防止して、電線接続構造体10c,10dの止水性を向上させることができる。
しかも、電線接続構造体10c,10dの止水性を向上させるために、挿入開口31ac,31adから接続端子30c,30dの内部に、例えば、シリコン材などを注入しても、接続端子30c,30dの先端側Xaからシリコン材などが流れ落ちることを防止して、接続端子30c,30dの基端側Xcの止水性を確保することができるため、電線接続構造体10c,10dの止水性をさらに向上させることができる。
また、第2実施形態によれば、接続端子30aに導体露出部23を確実かつ容易に挿入するため、接続端子30aに、拡大内縁32aおよび縮小外縁33aを備えているが、他の実施形態における接続端子30eの縦断面図をあらわす図14(c)に示すように、例えば、第2実施形態の接続端子30aと同様の構成である接続端子30eに、基端側Xbの内径が外径よりも拡大したテーパ状のテーパ部37を備えもよい。
この場合、接続端子30eは、テーパ部37を備えることで、第2実施形態における接続端子30aの挿入開口31aaよりも拡大した挿入開口31aeを有することとなる。
なお、テーパ部37は、第2実施形態と同様の構成である接続端子30eに備えることだけに限らず、例えば、上述した接続端子10,10b,10c,10dに備えてもよい。
これにより、電線接続構造体10eは、電線挿入工程において、テーパ部37が、導体露出部23を接続端子30eの内部に案内して確実かつ容易に挿入することができるとともに、被覆電線20が接続端子30eの径方向に引っ張られても、被覆電線20が破損することをより確実に防止できる。
10,10a〜10e…電線接続構造体
20…被覆電線
21…アルミニウム導体
22…絶縁被覆
23…導体露出部
24…先端露出部
30,30a〜30e…接続端子
31aa,31ab,31ae…挿入開口
31ba,31bb…先端部
32a,32b…拡大内縁
33a,33b…縮小外縁
34…導体圧着部
35…被覆圧着部
36c,36d…閉塞部
37…テーパ部
40…電線接続装置
41…上型
42…下型
43…上型圧着部
44…下型圧着部
50…キャップ
J…中心軸
X…長手方向
Xa…先端側
Xb…他端側
Y…幅方向
Z…圧着方向

Claims (18)

  1. 導体に絶縁被覆を被覆して、前記絶縁被覆の先端側を所定長さ剥いで前記導体を露出させた導体露出部を有する複数の被覆電線と、
    複数の前記導体露出部を内部に挿入可能な断面環状に形成した接続部材とで構成し、
    少なくとも一本の前記被覆電線における前記導体を、アルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体とするとともに、
    前記接続部材を、前記アルミニウム導体よりも融点が高い材料で構成し、
    前記接続部材の内部に挿入した複数の前記導体露出部と前記接続部材とを溶着して導電可能に接続した
    電線接続構造体。
  2. 複数の前記導体露出部と前記接続部材との溶着を、前記導体露出部と前記接続部材との圧着が伴う圧着溶着とした
    請求項1に記載の電線接続構造体。
  3. 前記接続部材を、軸方向における長さを前記導体露出部の長さの3分の1以上5分の4以下とした短尺状接続部材とし、
    前記被覆電線に対して、前記絶縁被覆の先端と前記短尺状接続部材の基端とが離間する位置に前記短尺状接続部材を配置した
    請求項1または2に記載の電線接続構造体。
  4. 前記導体露出部と前記接続部材との溶着状態において、
    前記接続部材の先端から前記導体露出部の先端が露出する先端露出部を形成した
    請求項1から3のうちいずれか一項に記載の電線接続構造体。
  5. 前記接続部材を、銅の純度が60%以上の材料で構成した
    請求項1から4のうちいずれか一項に記載の電線接続構造体。
  6. 導体に絶縁被覆を被覆した被覆電線における前記絶縁被覆の先端側を所定長さ剥いで前記導体を露出させた導体露出部を、断面環状に形成した接続部材の内部に複数配置し、
    前記導体露出部と前記接続部材とを溶着治具を用いて溶着して導電可能に接続し、
    前記導体をアルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体を有する前記被覆電線を少なくとも一本用いることを特徴とし、
    前記接続部材を、前記アルミニウム導体よりも融点が高い材料で構成し、
    複数の前記導体露出部と前記接続部材とを、圧着しながら溶着する
    電線接続方法。
  7. 前記接続部材の軸方向に直交する断面において、
    前記接続部材を、該接続部材を圧着する圧着方向に交差する方向を規制しながら圧着する
    請求項6に記載の電線接続方法。
  8. 前記接続部材を、軸方向における長さを前記導体露出部の長さの3分の1以上5分の4以下とした短尺状接続部材とし、
    前記被覆電線に対して、前記絶縁被覆の先端と前記短尺状接続部材の基端とが離間する位置に前記短尺状接続部材を配置する
    請求項6から7のうちいずれか一項に記載の電線接続方法。
  9. 前記導体露出部と前記接続部材との溶着状態において、
    前記接続部材の先端から前記導体露出部の先端が露出する先端露出部を形成する
    請求項6から8のうちいずれか一項に記載の電線接続方法。
  10. 銅の純度が60%以上の材料で構成した前記接続部材を用いて行う
    請求項6から9のうちいずれか一項に記載の電線接続方法。
  11. 導体に絶縁被覆を被覆するとともに、先端側において前記導体が露出する導体露出部を有する複数の被覆電線と、
    断面環状に形成するとともに、基端側の挿入開口より内部に複数の前記導体露出部を挿入する接続部材とを導通可能に接続した電線接続構造体であって、
    少なくとも一本の前記被覆電線における前記導体を、アルミニウム系材料で構成したアルミニウム導体とするとともに、
    前記接続部材を、前記アルミニウム導体よりも融点が高い材料で構成し、
    挿入した前記導体露出部と前記接続部材とを溶着によって接続し、
    前記接続部材の前記挿入開口の内縁を、前記基端側に向けて徐々に拡大する拡大内縁とした
    電線接続構造体。
  12. 前記拡大内縁を、前記接続部材の中心軸を通る断面において、前記中心軸に向けて突出する円弧状に形成するとともに、
    円弧状の前記拡大内縁の半径を、前記接続部材の板厚の2分の1以上とした
    請求項11に記載の電線接続構造体。
  13. 複数の前記導体露出部と前記接続部材との溶着を、前記導体露出部と前記接続部材との圧着が伴う圧着溶着とした
    請求項11又は12に記載の電線接続構造体。
  14. 圧着前における前記接続部材において、前記導体露出部と圧着する部分を、前記絶縁被覆と圧着する被覆圧着部よりも断面を縮小した導体圧着部とした
    請求項13に記載の電線接続構造体。
  15. 圧着状態において、挿入された前記導体露出部の厚さを、前記接続部材の厚さの3分の1以上とした
    請求項13又は14に記載の電線接続構造体。
  16. 挿入された前記導体露出部の断面積を、前記接続部材の内部の断面積の90%以下とした
    請求項11から15のうちいずれか一項に記載の電線接続構造体。
  17. 前記接続部材を囲繞するように装着する有底筒状のキャップを備え、
    前記接続部材の前記先端側である先端部の外縁を、前記先端側に向けて徐々に縮小した縮小外縁とした
    請求項11から16のうちいずれか一項に記載の電線接続構造体。
  18. 前記接続部材の前記先端側である先端部を閉塞する閉塞部を備えた
    請求項11から17のうちいずれか一項に記載の電線接続構造体。
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