JP2011150841A - 端子付きケーブル - Google Patents
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Abstract
【課題】端子の小型化を可能にする端子付きケーブルを提供すること。
【解決手段】絶縁性の外皮13と該外皮13の皮剥ぎによって所定長さ露出された多数本の導線が並列に並べられた平形導体12を有するケーブル10と、横断面略長方形状を有した導電性の筒状体2とを備え、露出された平形導体12に筒状体2が圧着されると共に、筒状体2には該筒状体2および内部の平形導体12を貫通する貫通孔3が形成することにより、筒状体2を平形導体12に接続される導体圧着部として機能させると共に各種電気装置の端子部にボルトなどの締結手段を介して接続される被締結部としても機能させることができる。
【選択図】図4
【解決手段】絶縁性の外皮13と該外皮13の皮剥ぎによって所定長さ露出された多数本の導線が並列に並べられた平形導体12を有するケーブル10と、横断面略長方形状を有した導電性の筒状体2とを備え、露出された平形導体12に筒状体2が圧着されると共に、筒状体2には該筒状体2および内部の平形導体12を貫通する貫通孔3が形成することにより、筒状体2を平形導体12に接続される導体圧着部として機能させると共に各種電気装置の端子部にボルトなどの締結手段を介して接続される被締結部としても機能させることができる。
【選択図】図4
Description
本発明は、ケーブル端部の外皮の皮剥ぎによって露出された導体が導電性の筒状体によって端子化された端子付きケーブルに関する。
従来、ハイブリット自動車や燃料電池自動車などの電気自動車では、車載される電動機などへの電源供給に用いられる電力ケーブル(パワーケーブル)として、丸形ケーブルが用いられているが、近年、この丸形ケーブルよりも放熱性に優れる平形ケーブルをこのような電力ケーブルとして用いることが検討されている。平形ケーブルは、図12に示されるように、複数本の導線(素線)が撚り束ねられた撚線導体11を並列に並べた構成を有した平形導体12の外周を絶縁性の外皮13で被覆した横断面長円形のケーブルである。
このような平形ケーブル10の端末部に接続される圧着端子としては、同じく図12に示されるようなものが用いられている。図示されるように、圧着端子100は、各種電気装置等の端子部に接続される被締結部101と、平形ケーブル10の平形導体12に接続部される導体圧着部102を備えている。
導体圧着部102は、いわゆるクローズドバレルタイプと呼ばれる形状を有しており、この場合、接続対象である平形導体12の形状に合わせて横断面長円形状に形成されている。このような圧着端子100に平形ケーブル10を接続する際には、平形ケーブル10の外皮13を所定長さ皮剥ぎして露出された平形導体12を導体圧着部102の内側に挿入して、図示しない圧着装置で導体圧着部102を圧縮することで平形導体12と圧着端子100が圧着接続されるようになっている。
より具体的には、導体圧着部102の上部を図示しない圧着装置の押部で押圧することで、図13(a)の外観斜視図および図13(b)の断面図に示されるように、導体圧着部102の上部にその上部の一部が下方に凹んだ圧縮凹部102aが形成されて、この圧縮凹部102aが内部の平形導体12の上面に食い込むことで、導体圧着部102と平形導体12が導通接続されている。
一方、被締結部101を各種電気装置等の端子部に接続する際には、リング状の被締結部101に形成された貫通孔101aにボルト等の締結手段を通し、その締結手段を各種電気装置等の端子部に締め付け固定する。これにより、平形ケーブル10と各種電気装置等が圧着端子100を介して接続されることになる。尚、本発明に関連する先行技術文献として下記特許文献が挙げられる。
しかしながら、このような圧着端子100においては、その長手方向(ケーブルの軸線方向)の小型化が望まれていたが、上述したように貫通孔101aが形成された被締結部101と平形導体12に圧着される導体圧着部102が長手方向に沿って前後に順に設けられた構成であるため、その長手方向の小型化が難しい。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、端子の小型化を可能にする端子付きケーブルを提供することである。
上記課題を解決するため本発明に係る端子付きケーブルは、絶縁性の外皮と該外皮の皮剥ぎによって所定長さ露出された多数本の導線が並列に並べられた平形導体を有するケーブルと、横断面略長方形状を有した導電性の筒状体とを備え、露出された前記平形導体に前記筒状体が圧着されると共に、前記筒状体には該筒状体および内部の前記平形導体を貫通する貫通孔が形成されていることを要旨とするものである。
このような構成の端子付きケーブルによれば、ケーブルの外皮の皮剥ぎによって露出された平形導体に圧着される横断面略長方形状を有した導電性の筒状体を備えると共に、その筒状体には該筒状体および内部の前記平形導体を貫通する貫通孔が形成されているので、従来の圧着端子よりも小型化が可能になっている。
つまり、平形導体に圧着された筒状体には、その筒状体および内部の平形導体を貫通する貫通孔が形成されていることにより、この筒状体自体が平形導体と接続される導体圧着部として機能すると共に、各種電気装置の端子部とボルトなどの締結手段を介して接続される被締結部としても機能するので、従来のような被締結部と導体圧着部が連結された構成の圧着端子よりも長手方向(ケーブルの軸線方向)の長さを短くすることができ、その分小型化および軽量化が可能となっている。つまり、ケーブル端部の外皮の皮剥ぎによって露出された平形導体がそれに圧着される導電性の筒状体によって端子化されているので、従来のような圧着端子よりも小型化および軽量化を図ることができる。また、平形導体自体が被締結部として機能する部分の一部を構成することにより、従来の圧着端子が備える被締結部のようなその断面積を平形導体の断面積と同等にする必要がない。したがって、筒状体の肉厚を従来のような導体圧着部の肉厚よりも薄くすることが可能であり、筒状体およびその内部の平形導体からなる端子(被締結部として機能する部分)の小型化および軽量化に寄与することができる。
この場合、前記ケーブルが、多数本の導線が平形状に配されて前記外皮が被覆された平形ケーブルである場合には、この平形ケーブルの外皮を所定長さ皮剥ぎするだけで、横断面略長方形状を有する筒状体に合った形状の平形導体を露出させてそのまま筒状体に挿入して圧着を施すことができ、更には、前記ケーブルが、多数本の導線が丸形状に配されて前記外皮が被覆された丸形ケーブルの場合でも、横断面略長方形状を有する筒状体に合った形状の平形導体となるように、露出された丸形状の多数本の導線を平形状に成形して、これを筒状体に挿入して圧着を施すことができるので、平形ケーブルだけでなく丸形ケーブルにも本発明を適用することが可能である。
また、前記平形導体は、前記筒状体への挿入前において前記多数本の導線への半田付けにより該平形導体が一体的になるように固められている構成にすれば、筒状体への挿入前において平形導体の導線(素線)がばらけてしまうことが防止されるので、筒状体への挿入が容易になる。また、筒状体が平形導体に圧着された後、その筒状体に例えばボーリング装置のドリルによって貫通孔を形成する際に、内部の平形導体の導線(素線)がドリルに引き込まれて抜けてしまうおそれがなくなる。更には、筒状体が圧着された後においては、半田によって筒状体と平形導体との接触面積が広くなるので、筒状体と平形導体との接続が良好となる。
この場合、前記平形導体を固めた半田が前記筒状体の内部において、加熱による溶融後に冷却されて固化されている構成にすれば、筒状体と平形導体との間の隙間が溶融した半田によって埋められるので、筒状体と平形導体との接触面積が更に広くなり、筒状体と平形導体との接続を更に良好にすることが可能になる。
また、前記筒状体の挿入側端部の内側に傾斜面が形成されている構成にすれば、平形導体の筒状体への挿入が容易になる。
更に、前記筒状体には、内部の前記平形導体に食い込む凹部が形成されている構成にすれば、筒状体からの平形導体の抜けが防止されるので、筒状体に対するケーブルの引っ張り強度の向上が図られる。
また、前記筒状体の挿入側端部と前記外皮の端部を覆う熱収縮チューブを備えている構成にすれば、ケーブルに振動が加えられても、この熱収縮チューブによって平形導体と筒状体の接合部に屈曲が発生することが抑制されるので、平形導体が断線してしまうことが防止される。
更に、前記筒状体には、前記外皮の端部に圧着される外皮圧着部が一体的に設けられている構成にすれば、ケーブルに振動が加えられても、平形導体と筒状体の接合部に屈曲が発生せず、平形導体が断線してしまうことが防止される。この場合、前記筒状体の前記貫通孔と前記外皮圧着部との間には、前記外皮の端部が露出される開口部が形成されている構成にすれば、この開口部から内部の平形導体と外皮の端部が視認可能になるので、外皮の端部が筒状体内に噛み込んでしまう不良等を容易に確認することができる。
本発明に係る端子付きケーブルによれば、ケーブルから露出された平形導体に圧着された筒状体および内部の平形導体を貫通する貫通孔を形成して、この部分を被締結部(端子)として機能させることにより、従来のような被締結部と導体圧着部が連結された構成の圧着端子よりも長手方向(ケーブルの軸線方向)の長さを短くすることができ、その分小型化および軽量化が可能となる。また、平形導体自体が端子(被締結部として機能する部分)の一部を構成することにより、従来のような構成の圧着端子のように、端子延設部(導体圧着部から延設された被締結部)の断面積を平形導体の断面積と同等にする必要がない。したがって、筒状体の肉厚を従来のような導体圧着部の肉厚よりも薄くすることが可能であり、筒状体およびその内部の平形導体からなる端子(被締結部として機能する部分)の小型化および軽量化に寄与することができる。更には、筒状体およびその内部の平形導体からなる端子(被締結部として機能する部分)という簡易な構造であるため、従来のような圧着端子付きケーブルよりも低コストに製造することができる。
以下に、本発明に係る端子付きケーブルの実施形態について図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の説明においては、筒状体側を前方、その反対側を後方として説明する。例えば、図1および図4においては、左下側が前方および右上側が後方となる。
先ず、本発明に係る端子付きケーブルの第1の実施形態について図1〜図5を用いて説明する。図1(a)に示されるように、端子付きケーブル1は、平形ケーブル10と、この平形ケーブル10の平形導体12に圧着により接続される筒状体2を備えている。この場合、筒状体2は、圧着前においては横断面長円形状を有した導電性の部材である。
このような筒状体2がその端末部に接続される平形ケーブル10は、複数本の導線(素線)が撚り束ねられた撚線導体11を複数並列に並べた構成を有した平形導体12と、この平形導体12の外周に被覆される絶縁性の樹脂からなる外皮13とを備えた横断面長円形状を有するケーブルである。図1(a)に示されるように平形ケーブル10は、予め外皮13の皮剥ぎによって内部の平形導体12が所定長さで露出されており、この露出された平形導体12が図1(b)に示されるように筒状体2の内部に挿入可能となっている。
このような筒状体2は、図2に示される加工装置20によって円管21を横断面長円形状に成形することで製造されるようになっている。加工装置20は、所定の板厚および長さを有した導電性の円管21が載置される台部22と、この台部22の上方に配置された第1の押部23を備えている。また、加工装置20は、第1の押部23による下方への押圧の際に円管21の内部に挿入される角材からなる入れ子24と、円管21から筒状体2への成形後にその筒状体2の左右両側を挟み込む第2の押部25,25を備えている。この場合、第1の押部23は図示しない昇降動可能な加圧手段に連結されると共に、第2の押部25,25は図示しない左右に移動可能な加圧手段に連結されている。
図3(a)に示されるように円管21の内部に入れ子24を挿入した状態のまま、第1の押部23が下降されると、円管21は第1の押部23と台部22との間に挟まれて押し潰される。このとき、円管21の内部に入れ子24が挿入されているので、第1の押部23による押圧によって、円管21の上部が下方に湾曲してしまったり座屈してしまったりするのが防止されており、横断面円形状の円管21から所定の高さを有する横断面長円形状の筒状体2に精度良く成形することが可能になっている。そして、横断面円形状の円管21から横断面長円形状の筒状体2に成形されると、図3(b)に示されるように第2の押部25,25が筒状体2の左右両側を挟み込んで、その筒状体2の左右側壁をやや内側に撓ませることで筒状体2の上壁と下壁の間を少し開かせられる。この状態にすることで筒状体2からの入れ子24の取り出しが容易になっている。
このような筒状体2に、図1(a)に示されるように平形ケーブル10の平形導体12を挿入し、これに図5に示されるような圧着装置30を用いて筒状体2を内側に圧縮して内部の平形導体12の外周に固着させる圧着加工を施すと図4(a)に示されるような状態になる。
図5に示されるように、圧着装置30は、内部に平形導体12が挿入された筒状体2が載置される台部31と、この台部31の上方に配置された押部32を備えている。この場合、台部31には、圧着前の筒状体2よりもやや幅の広い凹部31aが形成されており、筒状体2はこの凹部31aの底面に載置される。また、押部32は、台部31の凹部31aよりもやや幅狭に形成されており、その上部が図示しない昇降動可能な加圧手段に連結されている。
図5(a)に示されるように、内部に平形導体12が挿入された筒状体2を台部31の凹部31aに載置して、上方から押部32が下降されると、筒状体2の上部を押圧して、横断面長円形状の筒状体2を内部の平形導体12と共に上下方向から内側に圧縮して図5(b)に示されるような横断面長方形状に形成される。
そして、図示しないボーリング装置のドリルによって、筒状体2の上面の略中央に孔加工を施すことで、筒状体2およびその内部の平形導体12を上下に貫通する貫通孔3が形成される。これにより、図4(b)に示されるような端子付きケーブル1が得られる。
このような端子付きケーブル1は、平形導体12に圧着された筒状体2および内部の平形導体12を貫通する貫通孔3が形成されていることにより、この筒状体2自体が平形導体12と接続される導体圧着部として機能すると共に各種電気装置の端子部とボルトなどの締結手段を介して接続される被締結部としても機能するので、従来のような被締結部と導体圧着部が連結された構成の圧着端子よりも長手方向(ケーブルの軸線方向)の長さを短くすることができ、その分小型化および軽量化が可能となっている。つまり、平形ケーブル10端部の外皮13の皮剥ぎによって露出された平形導体12がそれに圧着される導電性の筒状体2によって端子化されているので、従来のような圧着端子100よりも小型化および軽量化を図ることができる。また、平形導体12自体が被締結部として機能する部分の一部を構成することにより、従来の圧着端子100が備える被締結部101のようなその断面積を平形導体12の断面積と同等にする必要がない。したがって、筒状体2の肉厚を従来のような導体圧着部102の肉厚よりも薄くすることが可能であり、筒状体2およびその内部の平形導体12からなる端子(被締結部として機能する部分)の小型化および軽量化に寄与することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について図6を用いて説明する。尚、上述した実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略し、異なる点を中心に説明する。図示されるように端子付きケーブル42は、筒状体2の上面および下面に凹部2aが複数形成されている。この凹部2aは、図6(b)の断面図に示されるように、内部の平形導体12の上面および下面にそれぞれ食い込むように形成されている。この場合、凹部2aは、筒状体2の貫通孔3と後端部(挿入側端部)2bとの間に配置されている。このように筒状体2にその内部の平形導体12に食い込む凹部2aを形成することにより、筒状体2からの平形導体12の抜けが防止されるので、筒状体2に対する平形ケーブル10の引っ張り強度の向上が図られている。
また、筒状体2の後端部(挿入側端部)2bの内周面にはテーパ状の傾斜面2cが形成されており、筒状体2への平形導体12の挿入が容易になっている。
次に、本発明の第3の実施形態について図7(a)を用いて説明する。尚、上述した実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略し、異なる点を中心に説明する。図示されるように端子付きケーブル43は、筒状体2の後端部(挿入側端部)2bと外皮13の端部13aを覆う熱収縮チューブ4を備えており、この熱収縮チューブ4によって筒状体2と外皮13との間に露出される平形導体12部分が補強されている。したがって、平形ケーブル10に振動が加えられても、この熱収縮チューブ4によって平形導体12と筒状体2の接合部に屈曲が発生することが抑制されるので、平形導体12が断線してしまうことが防止されるようになっている。尚、図示しないが、この端子付きケーブル43の筒状体2に図6に示されるような凹部2aおよび傾斜面2cを形成しても良い。
次に、本発明の第4の実施形態について図7(b)を用いて説明する。尚、上述した実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略し、異なる点を中心に説明する。図示されるように端子付きケーブル44が備える筒状体2には、この筒状体2から後方に延設された連結部5を介して、外皮13の端部13aに圧着される横断面長円形状の外皮圧着部6が、一体的になるように設けられている。このように、筒状体2に外皮圧着部6を一体的に設けることで、平形ケーブル10に振動が加えられても、平形導体12と筒状体2の接合部に屈曲が発生せず、平形導体12が断線してしまうことが防止されことになる。尚、図示しないが、この端子付きケーブル43の筒状体2に図6に示されるような凹部2aを形成しても良く、更には、外皮圧着部6の後端部の内周面にテーパ状の傾斜面を形成しても良い。
次に、本発明の第5の実施形態について図7(c)を用いて説明する。尚、上述した実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略し、異なる点を中心に説明する。図示されるように端子付きケーブル45が備える筒状体2には、この筒状体2の底板から後方に延設された横断面略U字形状の連結部5を介して、外皮13に圧着される横断面長円形状の外皮圧着部6が、一体的になるように設けられると共に、連結部5の上部には内部の平形導体12および外皮13の端部13aを視認可能にする開口部7が形成されている。したがって、この開口7から外皮13の端部13aが筒状体2内に噛み込んでしまう不良等を容易に確認することが可能になっている。
次に、本発明に係る第6の実施形態について図8を用いて説明する。尚、上述した実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略し、異なる点を中心に説明する。図8(a)に示されるように平形ケーブル10の露出された平形導体12は、筒状体2への挿入前において予め半田14付けによって一体的となるように固められている。
このように平形導体12を半田14付けによって一体的に固めることにより、筒状体2への挿入前において平形導体12の導線(素線)がばらけてしまうことが防止されるので、筒状体2への挿入が容易になる。そして、このように半田14付けによって一体的に固められた平形導体12に筒状体2を圧着して貫通孔3を形成することで、図8(b)に示されるような端子付きケーブル46が得られる。
このように筒状体2が平形導体12に圧着された後にボーリング装置のドリルによって筒状体2に貫通孔3を形成する際には、内部の平形導体12は半田14付けによって一体的に固められているので、平形導体12の導線(素線)がドリルに引き込まれて抜けてしまうおそれがなく、貫通孔3を精度良く形成することができる。更には、筒状体2が平形導体12に圧着された後においては、半田14によって筒状体2の内周面と平形導体12との接触面積が広くなるので、筒状体2と平形導体12の接続が良好となっている。
この場合、平形導体12を固めた半田14が筒状体2の内部において、図示しない加熱手段による加熱によって溶融させ、その後に冷却されて固化させれば、筒状体2の内周面と平形導体12との間の隙間が溶融した半田14によって埋められるので、筒状体2と平形導体12との接触面積が更に広くなり、筒状体2と平形導体12の接続を更に良好にすることが可能になる。このような半田14の溶融のための加熱は、筒状体2の圧着後において別途行うことできるが、平形導体12を固めた半田14を加熱するためのヒータなどの加熱手段を、図5に示した圧着装置30の台部31の内部と押部32の内部にそれぞれ備えるようにすれば、筒状体2の圧着と内部の平形導体12の半田14の溶融を同時に行うことができる。
次に、本発明に係る第7の実施形態について図9および図10を用いて説明する。尚、上述した実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略し、異なる点を中心に説明する。上述した実施形態では、平形ケーブル10に本発明を適用した例を説明したが、この第7の実施形態では、図示されるような丸形ケーブル50に本発明を適用した例について説明する。
図9(a)に示されるように、丸形ケーブル50は、多数本の導線(素線)が撚り束ねられた丸形導体51の外周が外皮52で覆われた構成を有しており、外皮52の皮剥ぎによって所定長さ露出された丸形導体51の端部が図9(b)に示されるように平形状に成形された平形導体53を有している。
このように多数本の導線が丸形状に配された丸形導体51が外皮52で被覆された丸形ケーブル50の場合でも、横断面長円形状を有する筒状体2に合った形状の平形導体となるように、露出された丸形導体51を平形状に成形して、これを図10(a)に示されるように筒状体2に挿入して、図10(b)に示されるように筒状体2に圧着を施すことができるようになっている。そして、筒状体2に貫通孔3を形成することで、図10(b)に示されるような端子付きケーブル47が得られる。
次に、本発明に係る第8の実施形態について図11を用いて説明する。尚、上述した実施形態と同一の構成については同符号を付して説明は省略し、異なる点を中心に説明する。図11(a)に示されるように丸形ケーブル50の露出された丸形導体51は端部が平形状に成形された平形導体53を有すると共に、この平形導体53が、筒状体2への挿入前において予め半田14付けによって一体的となるように固められている。
このように丸形導体51の端部が平形状に成形された平形導体53を半田14付けによって一体的に固めることにより、筒状体2への挿入前において平形導体53の導線(素線)がばらけてしまうことが防止されるので、筒状体2への挿入が容易になる。そして、このように半田14付けによって一体的に固められた平形導体53に筒状体2を圧着して貫通孔3を形成することで、図11(b)に示されるような端子付きケーブル48が得られる。このような端子付きケーブル48の作用・効果についての説明は、上述した第6の実施形態で説明した図8に示されるような端子付きケーブル46と同様であるので省略する。
以上説明した端子付きケーブル1,42〜48によれば、絶縁性の外皮13,52と該外皮13,52の皮剥ぎによって所定長さ露出された多数本の導線が並列に並べられた平形導体12,53を有するケーブル10,50と、横断面略長方形状を有した導電性の筒状体2とを備え、露出された平形導体12,53に筒状体2が圧着されると共に、筒状体2には該筒状体2および内部の平形導体12,53を貫通する貫通孔3が形成されることにより、筒状体2を平形導体12,53に接続される導体圧着部として機能させると共に各種電気装置の端子部にボルトなどの締結手段を介して接続される被締結部としても機能させることができる。
これにより、従来のような被締結部101と導体圧着部102が連結された構成の圧着端子100よりも長手方向(ケーブルの軸線方向)の長さを短くすることができ、その分小型化および軽量化が可能となっている。また、本発明に係る端子付きケーブル1,42〜48によれば、平形導体12,53自体が端子(被締結部として機能する部分)の一部を構成することにより、従来のような圧着端子100のように、導体圧着部102から延設された被締結部101の断面積を平形導体12の断面積と同等にする必要がない。したがって、筒状体2の肉厚を従来のよ圧着端子100の導体圧着部102の肉厚よりも薄くすることが可能であり、筒状体2およびその内部の平形導体12,53からなる端子(被締結部として機能する部分)の小型化および軽量化に寄与することができる。更には、筒状体2およびその内部の平形導体12,53からなる端子(被締結部として機能する部分)という簡易な構造であるため、従来のような圧着端子100付きの平形ケーブル10よりも低コストに製造することができる。
以上、本発明に係る端子付きケーブルの実施の形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施できることは勿論である。例えば、上述した実施形態では、平形ケーブルおよび丸形ケーブルに本発明を適用した例について説明したが、横断面が四角形などの角形ケーブルや横断面が楕円形などの楕円形ケーブルなどの種々なるケーブルにも本発明を適用でき、上述した実施の形態には限定されない。
1,42〜48 端子付きケーブル
2 筒状体
2a 凹部
2b 後端部(挿入側端部)
2c 傾斜面
3 貫通孔
4 熱収縮チューブ
5 連結部
6 外皮圧着部
7 開口部
10 平形ケーブル
11 撚線導体
12 平形導体
13 外皮
13a 端部
14 半田
50 丸形ケーブル
51 丸形導体
52 外皮
53 平形導体
2 筒状体
2a 凹部
2b 後端部(挿入側端部)
2c 傾斜面
3 貫通孔
4 熱収縮チューブ
5 連結部
6 外皮圧着部
7 開口部
10 平形ケーブル
11 撚線導体
12 平形導体
13 外皮
13a 端部
14 半田
50 丸形ケーブル
51 丸形導体
52 外皮
53 平形導体
Claims (10)
- 絶縁性の外皮と該外皮の皮剥ぎによって所定長さ露出された多数本の導線が並列に並べられた平形導体を有するケーブルと、横断面略長方形状を有した導電性の筒状体とを備え、露出された前記平形導体に前記筒状体が圧着されると共に、前記筒状体には該筒状体および内部の前記平形導体を貫通する貫通孔が形成されていることを特徴とする端子付きケーブル。
- 前記ケーブルは、多数本の導線が平形状に配されて前記外皮が被覆された平形ケーブルであることを特徴とする請求項1に記載の端子付きケーブル。
- 前記ケーブルは、多数本の導線が丸形状に配されて前記外皮が被覆された丸形ケーブルであり、前記平形導体は、前記外皮の皮剥ぎによって露出された丸形状の多数本の導線が平形状に成形されてなることを特徴とする請求項1に記載の端子付きケーブル。
- 前記平形導体は、前記筒状体への挿入前において前記多数本の導線への半田付けにより該平形導体が一体的になるように固められていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の端子付きケーブル。
- 前記平形導体を固めた半田が前記筒状体の内部において、加熱による溶融後に冷却されて固化されていることを特徴とする請求項4に記載の端子付きケーブル。
- 前記筒状体の挿入側端部の内側に傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の端子付きケーブル。
- 前記筒状体には、内部の前記平形導体に食い込む凹部が形成されていること特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の端子付きケーブル。
- 前記筒状体の挿入側端部と前記外皮の端部を覆う熱収縮チューブを備えていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の端子付きケーブル。
- 前記筒状体には、前記外皮の端部に圧着される外皮圧着部が一体的に設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の端子付きケーブル。
- 前記筒状体の前記貫通孔と前記外皮圧着部との間には、前記外皮の端部が露出される開口部が形成されていることを特徴とする請求項9に記載の端子付きケーブル。
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