JP2013020761A - アルミリッツ線の端子接続方法及び端子接続部 - Google Patents

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Abstract

【課題】アルミリッツ線と端子との良好な接続状態を長期的に維持できるとともに、作業性の向上を図ることができるアルミリッツ線の端子接続方法及び端子接続部を提供する。
【解決手段】アルミ導体を絶縁皮膜で被覆したアルミ素線を複数集合して撚り合わせたアルミリッツ線を端子に接続する際に、アルミリッツ線の先端部を、端子に所定の間隔で形成された2つのバレル部で保持し、このバレル部をかしめてかしめ部を形成する(第1工程)。そして、かしめ部を電極で狭持して押圧しながら通電することにより、アルミ素線の絶縁皮膜を除去した後(第2工程)、2つのかしめ部の間から露呈されたアルミ導体を端子に電気的に接続する(第3工程)。
【選択図】図2

Description

本発明は、アルミリッツ線の端子接続方法及び端子接続部に関する。
従来、高周波コイル等の高周波機器においては、導体を絶縁皮膜で被覆したエナメル線(素線)を、複数本集合して撚り合わせたリッツ線が用いられている。リッツ線を用いることで、高周波特有の表皮効果や近接効果による交流抵抗の増大を効果的に抑制できる。一般に、リッツ線の導体には銅が用いられることが多い。
近年では、軽量化とコストダウンを目的として、導体にアルミニウムを適用したアルミリッツ線が開発されている。アルミリッツ線を端子に接続する際には、銅リッツ線の場合と同様の方法を利用することができないため、端子との接続技術の開発が製品化への鍵となっている。
銅リッツ線の場合、絶縁皮膜を除去した後に半田付けすることにより、銅導体と端子は良好に接続される。これに対して、アルミリッツ線の場合、絶縁皮膜を除去した後、アルミ表面に酸化膜が素早く形成されるため、半田付け性が悪くなる。フラックスを用いることで酸化膜を除去しながら半田付けすることはできるが、フラックスが残存するとアルミ導体が腐食しやすくなるため、長期的な信頼性が損なわれる虞がある。このような理由から、アルミリッツ線の端子接続において、半田付けを利用することは困難となっている。
アルミリッツ線の端子接続技術としては、例えば特許文献1〜5がある。特許文献1には、超音波溶接によりアルミリッツ線と端子を接続する手法が開示されている。特許文献2〜4には、アルミリッツ線を端子に圧着する際に、アルミ導体表面に形成された酸化膜を端子内面に形成された突出片により物理的に破壊する手法が開示されている。また、特許文献5には、アルミ導体と端子に電極を当接して通電し、抵抗溶接により両者を接続する手法が開示されている。
特開2007−12329号公報(特願2005−189010) 特開2003−249285号公報(特願2002−48220) 特開2003−249284号公報(特願2002−48219) 特開2004−193073号公報 特開平9−161936号公報(特願平7−322762)
しかしながら、特許文献1に記載の超音波溶接を行う場合、超音波エネルギーをアルミ導体に効率よく伝達するために、アルミ素線の絶縁皮膜を除去しなければならない。また、特許文献2〜4に記載の手法は、端子の内面に形成された突出片でアルミ導体の表面に形成された酸化膜を破壊するものであり、アルミ素線の絶縁皮膜は除去されている(又は絶縁皮膜がない)ことを前提としている。特許文献5に記載の手法も同様に、アルミ導体と端子に電極を当接して通電していることから、アルミ素線の絶縁皮膜は除去されている(又ははじめから絶縁皮膜がない)ことを前提としている。
このように、特許文献1〜5に記載の技術を適用する場合、いずれも皮膜除去剤を用いてアルミ素線の絶縁皮膜を除去する工程が必要となるため、廃液処理が必要となるなど作業性に優れているとはいえない。
一方、アルミリッツ線を端子に装着した後、端子に通電してヒュージング(熱かしめ)することにより、絶縁皮膜を軟化、変形させてアルミ導体と端子を導通接続することも考えられる。しかし、この手法では、端子との接合界面においてアルミ導体に酸化膜が形成されたり、経時的にアルミ導体にへたりが生じて端子との接触圧が徐々に低下して、電気抵抗が増大するという問題がある。
また、ヒュージングに続けてアルミ導体に通電することにより、アルミ導体と端子を抵抗溶接することも考えられる。しかし、この手法では、一部のアルミ素線が断線するなど性能的に安定した端子接続部を実現することは困難であった。これは、アルミ素線の配列が崩れて、アルミ素線ごとの発熱が不均一となってしまったためと考えられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、アルミリッツ線と端子との良好な接続状態を長期的に維持できるとともに、作業性の向上を図ることができるアルミリッツ線の端子接続方法及び端子接続部を提供することを目的とする。
本発明に係るアルミリッツ線の端子接続方法は、アルミ導体を絶縁皮膜で被覆したアルミ素線を複数集合して撚り合わせたアルミリッツ線を端子に接続するアルミリッツ線の端子接続方法であって、
アルミリッツ線の先端部を、端子に所定の間隔で形成された2つのバレル部で保持し、このバレル部をかしめてかしめ部を形成する第1工程と、
前記かしめ部を電極で狭持して押圧しながら通電することにより、前記アルミ素線の絶縁皮膜を除去する第2工程と、
前記2つのかしめ部の間から露呈された前記アルミ導体を前記端子に電気的に接続する第3工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るアルミリッツ線の端子接続部は、上記の方法によりアルミリッツ線と端子が接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、第2工程によりアルミリッツ線の先端部が2つのかしめ部で強固に固定されるため、第3工程でアルミ導体を端子に電気的に接続する際、2つのかしめ部の間から露呈されたアルミ素線(アルミ導体)の配列は崩れることなく保持される。また、第2工程によりアルミ素線の絶縁皮膜が完全に除去される。したがって、アルミリッツ線は、絶縁皮膜が完全に除去された部分において、アルミ素線の配列が保持されたまま端子と電気的に接続されるので、良好な接続状態を長期的に維持できる安定した端子接続部が実現される。
また、アルミ素線の絶縁皮膜を除去するに際して、皮膜除去剤を用いる必要はないので、作業性も格段に向上する。
実施の形態で用いたアルミリッツ線と端子を示す斜視図である。 実施の形態に係るアルミリッツ線の端子接続方法を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本実施の形態で用いたアルミリッツ線と端子を示す斜視図である。
図1に示すアルミリッツ線1は、複数本のアルミ素線111を集合して撚り合わせたアルミ撚り線11を、外被12で被覆したリッツ線ケーブルである。図1では、簡略化して7本のアルミ素線111を撚り合わせた構成を示しているが、実際には、外径:0.09〜0.70mmのアルミ素線111を2〜数百本(導体断面積500mm2相当)集合してアルミ撚り線11が構成される。アルミリッツ線1を構成するアルミ素線111の外径や、撚り本数は任意に選択される。
アルミ素線111は、アルミ導体111aに絶縁皮膜111bを焼き付けたエナメル線である。アルミ素線111は、絶縁皮膜111bの上に、ポリアミド系樹脂材料等からなる融着皮膜が焼き付けられた自己融着線であってもよい。
絶縁皮膜111bには、例えばポリビニルホルマール、ポリウレタン、ポリウレタンナイロン、ポリエステル、ポリエステルナイロン、ポリエステルイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド/ポリアミドイミド、ポリイミド等が適用される。
外被12は、例えばポリ塩化ビニルや架橋ポリエチレンで構成される。なお、アルミ撚り線11上に、外被12の代わりに絹やポリエステル繊維(テトロン(登録商標))が横巻きされる場合もある。
端子2は、銅又は銅合金で構成され、表面の酸化を防止するために錫めっき処理が施されている。端子2は、電子機器の給電端子等に接続される機器側接続部21と、アルミリッツ線1に接続される電線接続部22を有している。
機器側接続部21は、リング状に形成され、ボルト締めにより端子2を機器側に固定できるようになっている。
電線接続部22の両側縁略中央部には一対のバレル部23が形成され、両側縁後端部(機器接続部21と反対側の端部)には一対のバレル部24が形成されている。バレル部23、24は、例えば折曲加工により電線接続部22に一体的に形成される。
電線接続部22の幅、すなわち一対のバレル部23及び一対のバレル部24のそれぞれの間隔は、アルミ撚り線11の先端を落とし込んで装着できるように、アルミ撚り線11の外径とほぼ同じ幅に設定される。バレル部23、24の高さは、アルミ撚り線11を挟み込んで、さらにかしめることができるように、アルミ撚り線11の外径に応じて設定される。バレル部23、24の長さは、4〜8mmである。バレル部23とバレル部24の間隔は、アルミ撚り線11を適切に固定できるように、3〜8mmに設定される。
図2は、本実施の形態に係るアルミリッツ線の端子接続方法について示す図である。
アルミリッツ線1を端子2に接続するに際し、まずアルミリッツ線1の先端部の外被12を皮剥ぎして、アルミ撚り線11を所定長だけ露出させておく。アルミ撚り線11の長さは、端子2の電線接続部22(バレル部23からバレル部24にわたる部分)の長さと略一致するように調整される。
このアルミリッツ線1の先端部を端子2の電線接続部22に落とし込んで、端子2に装着する(図2(a)参照)。そして、バレル部23、24をかしめることにより、アルミリッツ線1が端子2から引き抜けないように固定する(図2(b)参照)。アルミ撚り線11のバレル部23、24でかしめられた部分の配列は崩れるが、バレル部23、24で挟まれた部分の配列は崩れることなく保持される。以下において、アルミリッツ線1と端子2の接続部分全体を端子接続部J、バレル部23に対応する部分をかしめ部J1、バレル部24に対応する部分をかしめ部J2、バレル部23とバレル部24に挟まれた部分を溶接部J3と称する。
次に、端子接続部Jを皮膜除去装置3に固定する(図2(c)参照)。皮膜除去装置3は、対向する下側電極31と上側電極32を有し、端子接続部Jを下側電極31と上側電極32で狭持して押圧しながら通電する装置である。
皮膜除去装置3の下側電極31を端子2の電線接続部22の全面に当接させ、上側電極32をかしめ部J1、J2の上面に当接させ、端子接続部Jを狭持する。そして、下側電極31と上側電極32により端子接続部Jを押圧しながら、端子2に通電する(ヒュージング(熱かしめ))。端子2の発熱に伴い、アルミ素線111の絶縁皮膜111bが軟化及び気化して、アルミ導体111aが露出される。
この皮膜除去工程では、アルミ導体111aが溶融することなく、絶縁皮膜111bを完全に除去できるように、皮膜除去装置3の押圧力、通電電流、及び通電時間が適宜設定される。
この皮膜除去工程により、アルミリッツ線1の先端部が2つのかしめ部J1、J2で強固に固定されるとともに、アルミ素線111の絶縁皮膜111bが完全に除去される。かしめ部J1、J2における絶縁皮膜111bが除去されるのはもちろんであるが、溶接部J3における絶縁皮膜111bも除去される。
次に、端子接続部Jを抵抗溶接装置4に固定する(図2(d)参照)。抵抗溶接装置4は、対向する下側電極41と上側電極42を有し、溶接部J3を下側電極41と上側電極42で狭持して押圧しながら通電する装置である。上側電極42は、かしめ部J1、J2には当接せず、溶接部J3だけに当接させるため、凸状に形成される。また、上側電極42の溶接部J3との当接部には、アルミ撚り線11の外形に合わせて、U溝が形成される。
抵抗溶接装置4の下側電極41を端子2の電線接続部22の全面に当接させ、上側電極42を溶接部J3(アルミ撚り線11)の上面に当接させ、溶接部J3を狭持する。そして、下側電極41と上側電極42により溶接部J3を押圧しながら通電する。アルミ導体111a及び端子2が発熱することにより、両者が溶接される(抵抗溶接)。
この抵抗溶接工程では、溶接部J3のアルミ素線111(アルミ導体111a)の配列が崩れることなく、アルミ導体111aと端子2とが良好に導通接続するように、抵抗溶接装置4の押圧力、通電電流、及び通電時間が適宜設定される。
皮膜除去工程によりアルミリッツ線1の先端部は2つのかしめ部J1、J2で強固に固定されているので、アルミ素線111(アルミ導体111a)の配列が保持された状態で抵抗溶接工程が行われる。アルミ導体111aに対して均一な通電が行われることとなり、それぞれのアルミ導体111aの発熱量も同等となる。したがって、溶接部J3において均一で安定した抵抗溶接が行われる。
このようにして、アルミリッツ線1の端子接続部Jが作製される(図2(e)参照)。
なお、皮膜除去装置3と抵抗溶接装置4を2台並設しておけば、皮膜除去工程と抵抗溶接工程を連続して行うことが可能となる。
このように、本実施の形態では、第1工程として、アルミ導体111aを絶縁皮膜111bで被覆したアルミ素線111を複数集合して撚り合わせたアルミリッツ線1を端子2に接続するに際して、アルミリッツ線1の先端部を、端子2に所定の間隔で形成された2つのバレル部23、24で保持し、このバレル部23、24をかしめてかしめ部J1、J2を形成する。
次に、第2工程として、かしめ部J1、J2を下側電極31と上側電極32で狭持して押圧しながら通電することにより、アルミ素線111の絶縁皮膜111bを除去する(皮膜除去工程、ヒュージング工程)。
そして、第3工程として、2つのかしめ部J1、J2の間から露呈されたアルミ導体111aを端子2に電気的に接続する。具体的には、アルミ導体111aに通電して発熱させることにより、当該アルミ導体111aと端子2を抵抗溶接する(抵抗溶接工程)。
この端子接続方法によれば、良好な接続状態を長期的に維持できる安定した端子接続部Jが実現される。すなわち、かしめ部J1、J2では経時的にへたり(応力緩和)が生じるが、溶接部J3においてアルミ導体111aと端子2は抵抗溶接されており、アルミ導体111aと端子2との接合界面に酸化膜が形成されることもないので、電気抵抗が増大することはない。また、アルミリッツ線1の後方から加わる引っ張りや曲げ等の外力に対しては、2つのかしめ部J1、J2が負担するので、溶接部J3に外力が直接作用する虞もない。
また、アルミ素線111の絶縁皮膜111bを除去するに際して、皮膜除去剤を用いる必要はないので、作業性も格段に向上する。
[実施例]
実施例では、導体径:0.16mmのアルミ導体111aを膜厚:0.007mmのポリウレタンで被覆したアルミ素線111を150本撚り合わせたアルミリッツ線1を用いた。また、端子2において、電線接続部22は幅:5mmとした。また、バレル部23、24は、高さ:4mm、長さ:5mm、間隔:5mmとした。
先端部の約20mmにわたり外被12を除去したアルミリッツ線1を端子2に固定して、押圧力:500N、通電電流:5.5kA、通電時間:400msecの条件で、皮膜除去工程を行った。端子接続部Jの外観、アルミ導体111aと端子間の導通試験、及びかしめ部J1、J2の断面観察の結果、アルミ素線111が溶断することなく、絶縁皮膜111bは完全に除去できていた。
また、実施例のアルミリッツ線1を用いて、押圧力、通電電流、通電時間を変化させたところ、以下のことを確認できた。すなわち、押圧力が300N未満であると必要な通電電流が得られず、600Nを超えるとアルミ素線111の配列が崩れた。また、通電電流が4.0kA未満であると絶縁皮膜111bを除去するのに必要な発熱量が得られず、7.0kAを超えるとアルミ導体111aが溶融した。また、通電時間が300msec未満であると絶縁皮膜111bを除去するのに必要な温度が得られず、600msecを超えるとアルミ導体111aが溶融した。なお、アルミ導体111aが溶融すると、かしめ部J1、J2に隙間が生じ、所定の引張強度が得られない虞があるため望ましくない。
これより、実施例のアルミリッツ線1を用いる場合には、皮膜除去工程において、かしめ部J1、J2を300〜600Nの押圧力で押圧しながら、当該かしめ部J1、J2に4.0〜7.0kAの電流を300〜600msec通電することが望ましい。これにより、皮膜除去工程において、アルミ素線111が溶融することなく、絶縁皮膜を除去することができる。
さらには、かしめ部J1、J2を400〜500Nの押圧力で押圧しながら、当該かしめ部J1、J2に4.5〜6.5kAの電流を350〜500msec通電することがさらに望ましい。これにより、皮膜除去工程において、より確実に、アルミ素線111が溶融することなく、絶縁皮膜を除去することができる。
上記と同様にして、皮膜除去工程を行った端子接続部Jに対して、さらに、押圧力:500N、通電電流:4.0kA、通電時間:500msecの条件で、抵抗溶接工程を行った。そして、作製された端子接続部Jの電気抵抗(初期値)を直流4端子法により測定した。また、端子接続部Jの引張強度(初期値)をJASO規格TP−08002(自動車用低圧電線端子及びコネクタの試験方法)に基づいて測定した。次に、JASO規格TP−08002に基づいて端子接続部Jに温度/湿度サイクル履歴を加えた後、同様の評価を行った。
また、比較例として、実施例で用いたアルミリッツ線1を、従来と同様の方法により端子2に接続した。具体的には、先端部の外被12を除去したアルミリッツ線1を端子2に固定して、この部分に半田を流し込んだ後、バレル部24をかしめて作製した端子接続部Jを作製した。そして、この端子接続部Jについて、実施例と同様の測定を行った。
実施例及び比較例に係る端子接続部Jの評価結果を表1に示す。
表1に示すように、第2工程におけるかしめ部J1、J2の押圧力を300〜600N、通電電流を4.0〜7.0kA、通電時間を300〜600msecとした場合に、電気抵抗(初期値)、引張強度(初期値)ともに良好な結果が得られ、かつ、温度/湿度サイクル履歴後の劣化もほとんどなかった(実施例1〜4)。
また、かしめ部J1,J2の押圧力を400〜500N、通電電流を4.5〜6.5kA、通電時間を350〜500msecとした場合に、引張強度においてさらに良好な結果が得られた(実施例3)。
実施例に比較して、従来の方法により作製した比較例に係る端子接続部Jは、電気抵抗が大きく、また引張強度も小さかった。アルミリッツ線1の絶縁皮膜が十分に除去されず、また、かしめ量が適切でなかったためと考えられる。このように、実施例と比較例の差は歴然であった。
Figure 2013020761
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、第2工程におけるアルミ導体111aと端子2との電気的な接続には、超音波溶接やレーザー溶接など、抵抗溶接以外の方法を適用することもできる。ただし、溶接部の性能の安定性を図る観点から、抵抗溶接が最適である。
また例えば、端子2の構造は実施の形態で示したものに制限されず、例えばアルミリッツ線1の先端部を保持するバレル部23、24は筒状に形成されていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 アルミリッツ線
11 アルミ撚り線
111 アルミ素線
111a アルミ導体
111b 絶縁皮膜
12 外被
2 端子
21 機器側接続部
22 電線接続部
23 バレル部
24 バレル部
J 端子接続部
J1 かしめ部
J2 かしめ部
J3 溶接部

Claims (7)

  1. アルミ導体を絶縁皮膜で被覆したアルミ素線を複数集合して撚り合わせたアルミリッツ線を端子に接続するアルミリッツ線の端子接続方法であって、
    アルミリッツ線の先端部を、端子に所定の間隔で形成された2つのバレル部で保持し、このバレル部をかしめてかしめ部を形成する第1工程と、
    前記かしめ部を電極で狭持して押圧しながら通電することにより、前記アルミ素線の絶縁皮膜を除去する第2工程と、
    前記2つのかしめ部の間から露呈された前記アルミ導体を前記端子に電気的に接続する第3工程と、を備えることを特徴とするアルミリッツ線の端子接続方法。
  2. 前記第3工程において、前記アルミ導体に通電して発熱させることにより、当該アルミ導体と前記端子を抵抗溶接することを特徴とする請求項1に記載のアルミリッツ線の端子接続方法。
  3. 前記2つのバレル部の間隔が、3〜8mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のアルミリッツ線の端子接続方法。
  4. 前記アルミリッツ線が、アルミ導体を膜厚:0.005〜0.020のポリウレタンで被覆した外径:0.10〜0.30mmのアルミ素線を、100〜200本集合して撚り合わせて構成され、
    前記第2工程において、前記かしめ部を300〜600Nの押圧力で押圧しながら、当該かしめ部に4.0〜7.0kAの電流を300〜600msec通電することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載のアルミリッツ線の端子接続方法。
  5. 前記第2工程において、前記かしめ部を400〜500Nの押圧力で押圧しながら、当該かしめ部に4.5〜6.5kAの電流を350〜500msec通電することを特徴とする請求項4に記載のアルミリッツ線の端子接続方法。
  6. 前記端子は、錫めっきされた銅製の端子であることを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載のアルミリッツ線の端子接続方法。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載の方法により、アルミリッツ線と端子が接続されていることを特徴とするアルミリッツ線の端子接続部。
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