JP2016001574A - ラミネート外装電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】電池要素の異常時に発生したガスの排出方向を制御してガスの噴出力を弱めることができるラミネート外装電池を提供する。
【解決手段】第一ラミネートフィルム3と第二ラミネートフィルム4との間に形成された凹部7,8に収納した電池要素2を、第一,第二ラミネートフィルム3,4の外周であって凹部7,8の外側に設けた当接縁5a,5bで封口して封止し、第二ラミネートフィルム4の当接縁5aの外側に折り曲げ部11aから長方形状で延設された延伸部6を、第一ラミネートフィルム3の当接縁5aを覆うように折り曲げ部11aで内側へ折り曲げて形成されるラミネート外装電池1において、延伸部6の端部であって折り曲げ部11aの対辺としての長辺11の第一ラミネートフィルムに3に対する固定強度と、長辺11に直交する短辺12の第一ラミネートフィルム3に対する固定強度とが互いに異なる。
【選択図】図3

Description

本発明は、外装にラミネートフィルムを用いる電池に関し、特には、ラミネートフィルムの折り曲げられた延伸部を固定する形態に関する。
携帯電話をはじめとした携帯型の電池使用機器には充放電容量が大きなリチウムイオン電池等が広く用いられている。また、電気自動車、電動自転車、電動工具、電力貯蔵等の用途においても、高出力の二次電池が求められている。
これら高出力の電池においては、電池の容積あるいは質量当たりのエネルギー密度を大きくするために、電池の外装容器として、管型や角型などのアルミニウム製の材料に代え、少なくとも熱可塑性フィルムと金属箔を積層して薄肉化が可能なラミネートフィルムを使用したラミネート外装電池が広く用いられている。ラミネートフィルムは、その外周部が熱融着等により封口されラミネート容器となされて電池要素を封止する。
この封口されたラミネートフィルムの外周部が、電池としての体格を小さくするために、折り曲げられることは、例えば、特許文献1に開示されている。
特許文献1の技術は、蓄電要素と、それを収容する可撓性フィルムからなる外包材とを備え、外包材は、蓄電要素に面する第1の内面層を有する第1の外包部と、蓄電要素を介在して第1の内面層と対向する第2の内面層と第2の内面層の外側を覆う外面層とを有する第2の外包部とを含み、第1の内面層と第2の内面層とが蓄電要素の周囲において熱溶着されることによって固着され、蓄電要素が外包材の内部に密封される蓄電デバイスであって、第2の外包部の端縁よりも内側には、第2の外包部を貫通する貫通孔が形成され、第1の外包部の端部は、貫通孔が形成された第2の外包部の端部を覆うように折り曲げられた折り曲げ部を有し、折り曲げ部においては、第2の外包部の外面層と第1の外包部の第1の内面層とが対向するとともに、第2の外包部を挟んで第1の外包部の第1の内面層どうしが対向し、貫通孔を通じて熱溶着されるというものである。
特許第5347389号公報
上述した特許文献1の技術によれば、少ない工程で嵩を小さくすることが可能な蓄電デバイスを提供することができる。しかしながら、特許文献1の技術においては、蓄電要素の暴走反応などの異常時に蓄電要素が高温となって発生したガスは、貫通孔が形成された第2の外包部の端部を覆うように折り曲げられた第1の外包部端部の折り曲げ部に集中して折り曲げ部に応力を発生させる。第1の外包部と第2の外包部との熱溶着は貫通孔を介して行われ、貫通孔における熱溶着の接着力が小さいため、第1の外包部の第2の外包部に対する固定強度は小さくなる。それ故、折り曲げ部はガスの圧力や熱により展開して開封し、ガスが噴出するのである。また、折り曲げ部の固定が強固で展開しない場合には、外包部が局所的に開封してその部分からガスが噴出することになる。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、電池要素の異常時に発生したガスの排出方向を制御してガスの噴出力を弱めることができるラミネート外装電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、第一ラミネートフィルム(3)と第二ラミネートフィルム(4)との間に形成された凹部(7,8)に収納した電池要素(2)を、前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムの外周であって前記凹部の外側に設けた当接縁(5a,5b)で封口して封止し、前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか一方の前記当接縁の外側に折り曲げ部(11a)から長方形状で延設された延伸部(6)を、前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか他方の前記当接縁を覆うように前記折り曲げ部で内側へ折り曲げて形成されるラミネート外装電池(1)において、前記延伸部の端部であって前記折り曲げ部の対辺としての長辺(11)の前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか他方に対する固定強度と、前記長辺に直交する短辺(12)の前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか他方に対する固定強度とが、互いに異なることを特徴とする。
この構成によれば、延伸部の端部であって折り曲げ部の対辺としての長辺(11)の第一ラミネートフィルム及び第二ラミネートフィルムのいずれか他方に対する固定強度と、長辺に直交する短辺(12)の第一ラミネートフィルム及び第二ラミネートフィルムのいずれか他方に対する固定強度とが、互いに異なる。それ故、電池要素の異常によりガスが発生した場合、長辺及び短辺のうち固定強度が相対的に小さい辺からガスの排出が開始することにより、ガスの排出方向は効果的に制御され、ガスの噴出力が減衰するので、電解液の飛散を防止することができるという優れた効果を奏する。
本発明を実施するラミネート外装電池の外観及び一部を切開したラミネートフィルムの内部を示す斜視図である。 図1のII−II線による拡大断面図である。 図1のA矢視により第一実施形態を説明する拡大斜視図である。 図1のA矢視により第二実施形態を説明する拡大斜視図である。 図1のA矢視により第三実施形態を説明する拡大斜視図である。 図5のVI−VI線により第三実施形態を説明する拡大断面図である。 図5のVII−VII線により他の第三実施形態を説明する拡大断面図である。 各検討試料の構成、実験結果、及び端子の電解液付着の有無を示して各検討試料に対して評価を付与する図である。
以下、本発明を具体化した各実施形態について、図面を参照しつつ説明する。但し、本明細書中の全図において相互に対応する部分又は同様な機能を有する部分には同一符号を付し、重複部分においては後述での説明を適時省略する。
図1及び図2に示すように、本発明を実施するラミネート外装電池1は、第一ラミネートフィルム3にエンボス加工で形成された凹部7と第二ラミネートフィルム4にエンボス加工で形成された凹部8との間に電池要素2を収納して封口し、電解質を非水溶媒に溶解させた電解液とともに封止してなる。凹部7及び凹部8は、第一辺7a及び第二辺7bでなる長方形状の開口と底面とを備えた長方錐台の形状を有する。但し、第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4は、凹部7及び凹部8のそれぞれを備えず、いずれか一方のラミネートフィルムに凹部を備えるような場合もある。
第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の外周であって凹部7,8の外側には当接縁5a,5bが適宜な幅で設けられている。すなわち、凹部7,8の第一辺7a両外側にある第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4外周の両辺には当接縁5aが、凹部7,8の第二辺7b両外側にある第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4外周の両辺には当接縁5bがそれぞれの両端部を第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の角部で重ねるように設けられている。そして、正電極端子9及び負電極端子10を備えない当接縁5aの両外側には、長辺11と長辺11の対辺である折り曲げ部11aと長辺11に直交する両短辺12とでなる長方形状の延伸部6が、折り曲げ部11aで接続され短辺12の長さ分当接縁5aの端部から延伸するように設けられている。すなわち、第二ラミネートフィルム4は、当接縁5aが対向する方向に第一ラミネートフィルム3よりも短辺12の寸法分延伸部6として拡張された形状を有している。なお、延伸部6は第二ラミネートフィルム4に設けるのではなく、第一ラミネートフィルム3に設けるようにしてもよい。
電池要素2は、正極板と負極板とがセパレータを介して積層されたものが複数組さらに積層されてなる。電池要素2は、凹部7及び凹部8の底面の長方形より僅か小さい長方形の面を含む直方体の形状を有する。但し、電池要素2は、積層の形態によっては長方錐台形状となることもある。第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の当接縁5a,5bは、凹部7及び凹部8の外周外側で第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4が相互に当接する面であって、加熱融着等の方法によって封口されている。正極板に接続した正電極端子9及び負極板に接続した負電極端子10は、第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の当接縁5bでタブフィルム13を介して封口され第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の外方へ突出している。
正極板は、LiFePO4などの正極活物質、導電剤及び結着剤からなる正極合材を適切な溶媒に懸濁させて混合し、スラリーとしたものを正極集電体の片面または両面に塗布し、乾燥することにより作製される。また、負極板は、カーボンなどの負極活物質、導電剤及び結着剤からなる負極合材を適切な溶媒に懸濁させて混合し、スラリーとしたものを負極集電体の片面または両面に塗布し、乾燥することにより作製される。
正電極端子9は、各正極板から取り出された電力を第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の外部へ導くタブ状の部材である。負電極端子10は、各負極板から取り出された電力を第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の外部へ導くタブ状の部材である。なお、図1には、正電極端子9及び負電極端子10は、凹部7及び凹部8(電池要素2)の各第二辺7b側の第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4にそれぞれ設けられるように示したが、凹部7及び凹部8(電池要素2)の各第一辺7a側の第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4にそれぞれ設けられるようにしてもよい。また、正電極端子9及び負電極端子10は、凹部7及び凹部8の第一辺7a及び第二辺7bのいずれか一方の辺に対応する第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4に併設されるようにしてもよい。
セパレータは、正極板及び負極板を電気的に絶縁し、電解液を保持する役割を有する。セパレータは、例えば、多孔性合成樹脂膜、特にポリオレフィン系高分子(ポリエチレン、ポリプロピレン)の多孔膜を用いることができる。なお、セパレータは、正極板と負極板との絶縁を担保するため、正極板及び負極板よりもさらに大きい外形状を有することが好ましい。
図2乃至図7に示すように、第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4は、二軸延伸ポリエステル樹脂(ポリエチレンテレフタレート)及び二軸延伸ポリアミド樹脂(ナイロン)等からなる外装部3a,4aと、アルミ箔等でなるコア部3b,4bと、無延伸ポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン)等でなる融着部3c,4cとを前述の順に熱融着又は接着剤により貼り合わせたものである。外装部3a,4aは、一般に延展性を持つコア部の引っ張り強度、突き刺し強度、屈曲弱さ等を補強する。コア部3b,4bは、穴のない材料を用いることでフィルム面を透過する方向(ラミネートフィルムの厚さ方向)の気密・液密構造を達成させている。融着部3c,4cは、電解液に対する耐食性を有するとともに、電池要素2を収納する第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4同士を熱融着させる。融着部3c,4cは、未変性のポリプロピレンでなり無極性のため接着性はないが、無延伸であるため熱融着が可能となる。各部の厚さは、一例として、外装部3a,4aが30μmであり、コア部3b,4bが40μmであり、融着部3c,4cが80μmである。すなわち、この場合のラミネートフィルム厚は、0.15mmである。なお、第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4は、外装部及び接着部が合成樹脂で形成され、コア部が金属で形成されるが、図2乃至図7におけるそれらの表示は便宜上コア部を省略し、特に図2、図6及び図7においては合成樹脂のみとしての断面記号で図示する。
図2に示すように、電池要素2は、第一ラミネートフィルム3の凹部7及び第二ラミネートフィルム4の凹部8に収納され、第一ラミネートフィルム3と第二ラミネートフィルム4とをその当接縁5aの融着部3c,4c同士が当接するように重ね合わせて熱融着することにより封口される。熱融着は、当接縁5aの平面形状に応じた押圧面を有し適宜な温度に温調された押圧具で重ねられた当接縁5aの両面が圧締され融着部3c,4c同士が溶融し合うことにより実施される。また、図示しないが、第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の当接縁5bの熱融着も同様に実施され、電池要素2が第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4で封止される。熱融着の前又は熱融着の後に、第二ラミネートフィルム4の延伸部6は、第一ラミネートフィルム3の当接縁5a端部を覆うように折り曲げ部11aで内側に折り曲げられて、延伸部6が第一ラミネートフィルム3の当接縁5aに重なるようになる。延伸部が第一ラミネートフィルム3に設けられた場合には、延伸部は第二ラミネートフィルム4の当接縁5aを覆ってそれに重なるように内側に折り曲げられる。
次に、折り曲げられた延伸部6を固定する手段・形態に関する各実施形態について説明する。
(第一実施形態)
図3に示すように、延伸部6は、当接縁5a,5bが熱融着された後、第二ラミネートフィルム4の融着部4cが第一ラミネートフィルム3の外装部3aに接触して、第一ラミネートフィルム3に重なるように折り曲げ部11aで折り曲げられる。
延伸部6の長辺11の少なくとも一部は、テープ14で第一ラミネートフィルム3に固定されている。延伸部6の各短辺12の少なくとも一部は、テープ15で第一ラミネートフィルム3に固定されている。長辺11の第一ラミネートフィルム3に対するテープ14による固定強度は、短辺12の第一ラミネートフィルム3に対するテープ15による固定強度に比較して小さくなるように設定されている。その極端な事例として、長辺11に固定手段としてのテープ14を設けないこともある。尚、テープ14に代えて、長辺11を第一ラミネートフィルム3に対して接着剤により固定する構成としてもよく、テープ15に代えて、短辺12を第一ラミネートフィルム3に対して接着剤により固定する構成としてもよい。
テープ14,15は、基材としてポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート又はポリエチレンなどからなるフィルムが好適に使用され、それに塗布される接着剤としては、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、ホットメルト系又は合成ゴム系のものが採用される。テープ14,15に代えて、接着剤により固定する場合も、このような接着剤が採用される。テープ及び接着剤は5MΩ以上の絶縁性を有することが好ましい。
長辺11及び短辺12の第一ラミネートフィルム3に対する高温時の固定強度は、接着剤に含まれる樹脂のガラス転移温度に基づいて変化する。すなわち、ガラス転移温度の高い接着剤ほど、高温時に大きな接着強度を有するのである。
このような構成により、延伸部6と第一ラミネートフィルム3との間に、折り曲げ部11aを異常時の開封部とし、長辺11を開口部とする空間が形成されるので、ガス噴出の勢いを弱くすることができる。
(第二実施形態)
図4に示すように、延伸部6は、当接縁5a,5bが熱融着された後、第二ラミネートフィルム4の融着部4cが第一ラミネートフィルム3の外装部3aに接触して、第一ラミネートフィルム3に重なるように折り曲げ部11aで折り曲げられる。
延伸部6の長辺11の少なくとも一部は、テープ14で第一ラミネートフィルム3に固定されている。延伸部6の各短辺12のいずれか一方又は双方の少なくとも一部は、テープ15で第一ラミネートフィルム3に固定されている。但し、テープ14,15に代えて、接着剤により固定してもよい。長辺11の第一ラミネートフィルム3に対する固定強度は、短辺12の第一ラミネートフィルム3に対する固定強度に比較して大きくなるように固定手段が設定されている。その極端な事例として、各短辺12のいずれか一方又は双方に固定手段を設けないようにすることがある。なお、固定手段と固定強度に関する詳細は、第一実施形態におけるものと同様であるから、その記載を省略する。
このような構成により、異常時の開封部である折り曲げ部11aの中央部から開口部である短辺12までの距離が長くなるため、ガス噴出の勢いをさらに弱くすることができる。
また、固定手段が設けられている一方の短辺12側(図4に示す状態)である当接縁5bに、正電極端子9及び負電極端子10が併設されるような構成の場合、異常時に開口部となり固定手段を有しない他方の短辺12と正負電極端子との距離が大きくなるので、開口部から噴出する電解液の正負電極端子への付着量を効果的に低減させることができる。
(第三実施形態)
図5に示すように、延伸部6は、第二ラミネートフィルム4の融着部4cが第一ラミネートフィルム3の外装部3aに接触して、第一ラミネートフィルム3に重なるように折り曲げ部5aで折り曲げられる。その後、当接縁5a及び当接縁5bが熱融着される。
図5乃至図7に示すように、第一ラミネートフィルム3当接縁5bの延伸部6と重なる部分には、切欠き部16、切欠き部16a又は貫通孔17が設けられている。切欠き部16は、第一ラミネートフィルム3の当接縁5b角部にのみ設けられる。切欠き部16aは、短辺12の範囲内に一又は複数個で設けることができる。切欠き部16,16aの形状は、L字状及びコ字状で図示したが、半円、半楕円、V字状等の任意の形状となすことが可能である。また、切欠き部16及び切欠き部16a双方を設けるように図示したが、切欠き部16及び切欠き部16aのいずれか一方を設けるようにしてもよい。貫通孔17は、円形で図示したが、楕円、矩形等の任意の形状となすことが可能である。
このように、図5では説明の便宜上、各当接縁5bで切欠き部16,16aと貫通孔17とを別個に備えるように示したが、一の当接縁5bに両者を混在させてもよいし、各当接縁5bが切欠き部16,16a及び貫通孔17のいずれか一方を備えるようにしてもよい。また、各当接縁5bのいずれか一方に、切欠き部16,16a及び貫通孔17のいずれか一方又は双方を備えるようにしてもよい。
図6及び図7に示すように、第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の当接縁5a同士の熱融着は、延伸部6を挟んで実施される。当接縁5a同士の熱融着が実施されているとき、延伸部6は、切欠き部16、切欠き部16a又は貫通孔17に流入する融着部3c,4cの溶融樹脂によって、切欠き部16、切欠き部16a又は貫通孔17を介して第一ラミネートフィルム3(第二ラミネートフィルム4)に熱融着で固定される。また、図示しないが、第一ラミネートフィルム3及び第二ラミネートフィルム4の当接縁5b同士の熱融着は、当接縁5bの両端部では延伸部6の短辺12部分を挟んで実施される。それにより、延伸部6は、切欠き部16、切欠き部16a又は貫通孔17に流入する融着部3c,4cの溶融樹脂によって、切欠き部16、切欠き部16a又は貫通孔17を介して第一ラミネートフィルム3(第二ラミネートフィルム4)に熱融着で固定される。
すなわち、切欠き部16、切欠き部16a又は貫通孔17が、図5に示すように、当接縁5aと当接縁5bとの交差する区域に設けられる場合には、切欠き部16、切欠き部16a又は貫通孔17は二度熱融着工程を受けることになる。そのため、延伸部6の第一ラミネートフィルム3(第二ラミネートフィルム4)に対する固定強度や固定信頼性は著しく向上するのである。
また、第一ラミネートフィルム3が貫通孔17を有するときには、第一ラミネートフィルム3の外周に切込部が現れないので、せん断力が加わっても破損し難いという利点を有する。
このような構成の第三実施形態に係る固定手段は、第一実施形態に係る固定手段と同様に短辺12のみを強く固定するので、第一実施形態と同じ効果を奏する。なお、特許文献1の技術は、本発明の長辺に相当する部分を、そこに設けた貫通孔の熱溶着で固定するものであるから、本発明とは構成を異にするとともに、異なる効果を有する。
(実施形態の評価)
図8に示す検討試料1乃至12は、正極板にLiFePO4を用い、負極板にカーボンを用いた上述の電池要素2を、構成が個々に異なるラミネート容器に収納・封止し、立方体形状のモジュールケースに収納したものである。各検討試料は過充電試験が実施され、ガスにより開封しない当接縁5bに設けられた正電極端子9及び負電極端子10への電解液の付着状況が目視で観察された。
図8に示すように、本発明を実施した検討試料5乃至12の実験結果はいずれも良好であり、正電極端子9及び負電極端子10への目視可能な電解液の付着もないことから、本発明は有効であると評価される。
なお、本発明は、当業者の知識に基づいて様々な変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものを含む。また、前記変更等を加えた実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りいずれも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
以上詳述したことから明らかなように、本実施形態のラミネート外装電池1によれば、延伸部6の端部であって折り曲げ部11aの対辺としての長辺11の第一ラミネートフィルム3に対する固定強度と、長辺11に直交する短辺12の第一ラミネートフィルム3に対する固定強度とが、互いに異なる。それ故、電池要素の異常によりガスが発生した場合、長辺及び短辺のうち固定強度が相対的に小さい辺からガスの排出が開始することにより、ガスの排出方向は効果的に制御され、ガスの噴出力が減衰するので、電解液の飛散を防止することができるという優れた効果を奏する。
また、長辺11の固定強度は、短辺12の固定強度に比較して小さいので、延伸部6と第一ラミネートフィルム3との間に、折り曲げ部11aを異常時の開封部とし、長辺11を開口部とする空間が形成され、ガス噴出の勢いを弱くすることができる。
また、長辺11は固定手段を備えないので、低コストのラミネート外装電池1を得ることができる。
また、長辺11の固定強度は、短辺12の固定強度に比較して大きいので、異常時の開封部である折り曲げ部11aの中央部から開口部である短辺12までの距離が長くなり、ガス噴出の勢いをさらに弱くすることができる。
また、各短辺12のいずれか一方又は双方は固定手段を備えないので、低コストのラミネート外装電池1を得ることができる。
また、長辺11又は短辺12の固定手段は、テープ14,15又は接着剤であるから、固定強度の調整や固定手段の取付けが容易となる。
また、テープ14,15又は接着剤による固定強度の大小は、テープ14,15又は接着剤に含まれる樹脂のガラス転移温度の高低に基づくので、固定強度が異常状況に応じた任意の値で容易に設定され得る。
また、短辺12の固定手段は、延伸部6が折り曲げられて重なる第一ラミネートフィルム3の当接縁5bに設けられた切欠き部16,16a又は貫通孔17を介する熱融着である。そのため、短辺12の固定が当接縁5bの熱融着工程と同時に実施されるので、製造工程が短縮され低コストのラミネート外装電池1を得ることができる。
また、切欠き部16,16a又は貫通孔17は、当接縁5aと当接縁5bとが交差する区域に設けられるので、当接縁5a及び当接縁5bそれぞれに対する熱融着工程を経て熱融着を二度受けることになる。そのため、切欠き部16,16a又は貫通孔17の熱融着は十分に行われ、短辺12の固定強度が増強される。
1 ラミネート外装電池
2 電池要素
3 第一ラミネートフィルム
4 第二ラミネートフィルム
5a,5b 当接縁
6 延伸部
7,8 凹部
11 長辺
11a 折り曲げ部
12 短辺
14,15 テープ
16,16a 切欠き部
17 貫通孔

Claims (9)

  1. 第一ラミネートフィルム(3)と第二ラミネートフィルム(4)との間に形成された凹部(7,8)に収納した電池要素(2)を、前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムの外周であって前記凹部の外側に設けた当接縁(5a,5b)で封口して封止し、前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか一方の前記当接縁の外側に折り曲げ部(11a)から長方形状で延設された延伸部(6)を、前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか他方の前記当接縁を覆うように前記折り曲げ部で内側へ折り曲げて形成されるラミネート外装電池(1)において、
    前記延伸部の端部であって前記折り曲げ部の対辺としての長辺(11)の前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか他方に対する固定強度と、前記長辺に直交する短辺(12)の前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか他方に対する固定強度とが、互いに異なることを特徴とするラミネート外装電池。
  2. 前記長辺の固定強度は、前記短辺の固定強度に比較して小さいことを特徴とする請求項1に記載のラミネート外装電池。
  3. 前記短辺は固定手段を備え、
    前記長辺は固定手段を備えないことを特徴とする請求項2に記載のラミネート外装電池。
  4. 前記長辺の固定強度は、前記短辺の固定強度に比較して大きいことを特徴とする請求項1に記載のラミネート外装電池。
  5. 各前記短辺のいずれか一方又は双方は固定手段を備えないことを特徴とする請求項4に記載のラミネート外装電池。
  6. 前記長辺又は前記短辺の固定手段は、テープ(14,15)又は接着剤であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のラミネート外装電池。
  7. 前記テープ又は前記接着剤による固定強度の大小は、前記テープ又は前記接着剤に含まれる樹脂のガラス転移温度の高低に基づくことを特徴とする請求項6に記載のラミネート外装電池。
  8. 前記短辺の固定手段は、前記延伸部が折り曲げられて重なる前記第一ラミネートフィルム及び前記第二ラミネートフィルムのいずれか他方の前記当接縁(5b)に設けられた切欠き部(16,16a)又は貫通孔(17)を介する熱融着であることを特徴とする請求項3に記載のラミネート外装電池。
  9. 前記切欠き部又は前記貫通孔は、前記当接縁(5a)と前記当接縁(5b)とが交差する区域に設けられることを特徴とする請求項8に記載のラミネート外装電池。
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