JP2016000004A - 均平作業機及び均平作業方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】均平板が通過後も均平基準高さより低い窪地が残っているような場合は、高低マップデータを更新しないようにすることで、高低マップデータの更新の精度の低下を防止し、均平作業の効率化を図る。
【解決手段】三次元測位計測装置27で計測した三次元測位データに基づいて、制御装置によって、均平板11の高さを均平基準高さに常時保持するとともに、均平板11の通過した小区画について、窪地検知装置41で窪地が存在するという検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新することなく、検知信号を受信しない場合は、小区画について均平板11の高さに高低マップデータを更新し、更新された高低マップデータに基づき高低マップを表示装置で表示する。
【選択図】図9

Description

本発明は、均平作業機及び均平作業方法に関するものである。
高低差のある圃場等の区画を、牽引車両に牽引される均平機を用いて圃場を均一平面にする方法において、従来はレーザ一光線、近年ではGPS測位値を基準にして、均平板に土を抱えられる程度に高さを保持し、土を抱えなくなったら徐々に均平板を下げることを繰り返しながら均一にしていた(特許文献1参照)。
GPS測位値を基準とする場合、均平作業前に圃場高さを測定し、均平にした時の均平基準高さを算出し、均平基準高さと比較した圃場の高低マップを運転席に表示し、均平作業中もリアルタイムに測定し高低マップを書き換えて更新し(以下、単に「更新」という)、効率的に作業を行える。
特許第4739860号公報
上記のとおり、均平作業中も高低マップを常時書き換え、表示することで運土すべき場所を適切に判断でき、効率的に作業を行える。しかし、高低マップが不正確となり、運土方法についての判断を妨げるという問題があった。具体的には、以下のとおりである。
即ち、実際の均平作業では、下記の手順に従い高低差のある圃場を均平にする。
(1)均平基準高さ(仕上げ高さ)より圃場の高さが高い区域で均平板を地面に下ろす。上述したとおり、均平板は均平基準高さに維持されるため、地面に刺さった状態となる。
(2)均平板を下ろしたまま、均平基準高さより圃場の高さが低い区域にむけて均平機を牽引する。すると、均平板は均平基準高さよりも高くなっている土を削り取り、その土を均平板に抱えて運搬する。
(3)均平基準高さよりも圃場の高さが低い区域では、均平板は地面に届かないため、抱えられた土は自重で落下する。均平板の下辺の高さは均平基準高さになるよう制御される。土が過分に落下しても、均平基準高さにすり切られ、過分な土は均平板に再び保持される。
均平板に抱えていた土が無くなった場合は、均平板を上げて、均平基準高さよりも高い圃場の区域に移動する。全面が均一になるまで(1)〜(3)を繰り返す。
しかし、牽引する位置によっては、圃場の高い区域を削って得た土量が少なく、圃場の高さが低い区域に埋めるために必要な土量を満たさない場合も起こる。このような場合は、特許文献1記載の発明では、作業機通過位置における不陸修正矩離を不陸計測機構(例えば、特許文献1記載の回転センサー32)を測定し、その値でマップを更新する方法が提案されている。
この方法によれば窪地を埋めるための土量が不足して均平基準高さより低くなった場合にも、均平板が通過した後の現況高さを計測し、不陸修正距離に基づいてマップを再描画することでマップの精確さを維持しようとするものである。
しかしながら、均平作業中は均平板や牽引車両の揺れや傾き等によって不陸までの距離検出に誤差を生じるため、現況と異なる値でマップが作成されていた。またこの方法を実施するには不陸修正距離の計測機構の可動範囲を大きくとる必要がある。
即ち、不陸距離を実地に測る方式であるため、不陸計測機構の可動範囲が不陸の起こりうる範囲をカバー することが求められる。このため区画内に生じた深い凹部に不陸計測機構がはまり込むことが生じ、不陸計測機構に無理な力が加わって破損することがあった。
不陸検出が動作しなかった場合、均平板の抱える土量が不足して窪地が埋まらないまま残っても、均平基準高さと現況との差を検出して補正できない。このため、あたかも均平基準高さに正しく均平されたように高低マップが描画されてしまう。
また、不陸修正距離の計測に誤差が生じた場合も高低マップのメリツトを生かすことができない。このような問題があることから、高低マツプが現況の高低値と乖離することを防ぐ新たな手段が求められていた。
本発明は、上記従来の不陸距離の計測における不正確さや不動作により生じる、高低マップの再描画における不正確な動作を解決することを目的とし、不陸距離の計測によることなく、高低マップの再描画を正確に行い、計測高低差のある圃場を均平にする手段を実現することを課題とする。
本発明は上記課題を解決するために、均平板と、三次元測位計測装置と、制御装置と、表示部と、を備え、予め作成した圃場の区画内の高低データに基づいて、制御部は、均平にした時の区画内の均平基準高さを算出し、均平基準高さと区画内の小区画毎の高低差を色や模様によって示す高低マップデータを作成し、表示部は、高低マップデータに基づき高低マップを表示し、この表示を参考にして作業者が均平基準高さへの均平作業を可能とする均平作業機であって、均平板は、均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置に送る窪地検知装置を備えており、制御装置は、均平板の通過した小区画について、均平板の高さに高低マップデータを更新するが、前記検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新しない構成であることを特徴とする均平作業機を提供する。
本発明は上記課題を解決するために、均平板と、三次元測位計測装置と、制御装置と、表示部と、を備え、予め作成した圃場の区画内の高低データに基づいて、制御部は、均平にした時の区画内の均平基準高さを算出し、均平基準高さと区画内の小区画毎の高低差を色や模様によって示す高低マップデータを作成し、表示部は、高低マップデータに基づき高低マップを表示し、この表示を参考にして作業者が均平基準高さへの均平作業を可能とする均平作業機であって、均平板は、均平板が通過した小区画に均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置に送る窪地検知装置を備えており、制御装置は、三次元測位計測装置で計測した三次元測位データに基づいて、均平板の高さを均平基準高さに常時保持するとともに、均平板の通過した小区画について、前記検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新することなく、検知信号を受信しない場合は、小区画について均平板の高さに高低マップデータを更新し、該更新された高低マップデータに基づき高低マップを表示部で表示する構成であることを特徴とする均平作業機を提供する。
窪地検知装置は、均平板が通過後の窪地を電気的に検知する構成であることが好ましい。
窪地検知装置は、均平板の左右一方に発光装置を設け、他方に受光装置を設けて成り、均平板が土を抱えていない場合に受光装置が受光することで生じる検知信号を制御装置に送信する光学的土検知装置であることが好ましい。
窪地検知装置は、支持杆の後面に回動可能に取り付けられた回動片と、回動片の下端に固定された接地片と、支持杆に隣接して設けたスイッチとから成り、均平板と圃場面の間に隙間がある窪地を通過した場合は、接地片は圃場面に当接しないことによって回動片は自重で下方に回動し、スイッチを反応させることで生じる検知信号を制御装置に送信する隙間検知機構あることが好ましい。
均平板は、手動操作によって、制御装置を制御して上下方向に調整可能であり、手動操作で調整された位置における小区画について、調整された均平板の高さに高低マップデータが更新されることが好ましい。
本発明は上記課題を解決するために、均平板と、三次元測位計測装置と、制御装置と、表示部と、を備えた均平作業機を使用し、予め作成した圃場の区画内の高低データに基づいて、制御部によって、均平にした時の区画内の均平基準高さを算出し、均平基準高さと区画内の小区画毎の高低差を色や模様によって示す高低マップデータを作成し、表示部によって、高低マップデータに基づき高低マップを表示し、この表示を参考にして作業者が均平基準高さへの均平作業を行う均平作業方法であって、均平板が備えた窪地検知装置によって、均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置に送り、制御装置によって、均平板の通過した小区画について、均平板の高さに高低マップデータを更新するが、前記検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新しないことを特徴とする均平作業方法を提供する。
本発明は上記課題を解決するために、均平板と、三次元測位計測装置と、制御装置と、表示部と、を備えた均平作業機を使用し、予め作成した圃場の区画内の高低データに基づいて、制御部によって、均平にした時の区画内の均平基準高さを算出し、均平基準高さと区画内の小区画毎の高低差を色や模様によって示す高低マップデータを作成し、表示部によって、高低マップデータに基づき高低マップを表示し、この表示を参考にして作業者が均平基準高さへの均平作業を行う均平作業方法であって、均平板が備えた窪地検知装置によって、均平板が通過した小区画に均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置に送り、制御装置によって、三次元測位計測装置で計測した三次元測位データに基づいて、均平板の高さを均平基準高さに常時保持するとともに、均平板の通過した小区画について、前記検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新することなく、検知信号を受信しない場合は、小区画について均平板の高さに高低マップデータを更新し、該更新された高低マップデータに基づき高低マップを表示部で表示することを特徴とする均平作業方法を提供する。
手動操作によって、制御装置を制御して均平板を上下方向に調整し、手動操作で調整された位置における小区画について、調整された均平板の高さに高低マップデータを更新することが好ましい。
本発明によれば、均平作業時に更新する高低マツプについて正確さを期することができる。その結果、本発明は、均平作業機において次のような効果が生じる。
(1)従来の高低マップの表示では、均平作業中に土量が不足したために埋められなかった窪地の分布を高低マツプに正しく反映できず、現況と高低マツプの表示に乖離が生じていた。本発明は、窪地の存在をマップ上で正しく認識できるようになった。このため、均平終了後に改めて高低計測を行う必要が無くなり 作業時間を短縮することができる。
(2)従来方法で問題となっていた作業者が均平板の抱える土の残量を気にかける必要が無くなるため、作業時の負担を減らすことができる。
(3) 残存する窪地を正しく表示できることにより、埋めるべき窪地の見落としが無く なるため、均平作業の仕上がり精度が向上する。
(4)均平板に敷きならす土が無い状態で走行するという無駄な動作を無くすことがで きるため、作業効率を向上することができる。
本発明に係る均平作業機の実施例1を説明する図であり、均平作業機の斜視図である。 上記実施例1の均平作業機の側面図である。 上記実施例1の均平作業機の平面図である。 上記実施例1の均平作業機の背面図である。 上記実施例1の均平作業機で使用する高低マップの一例を示す図である。 上記実施例1の均平作業機における制御装置を説明する図である。 上記実施例1の均平作業機の全体における窪地検知装置について、構成例を示す図である。 上記構成例の窪地検知装置の作用を説明する図であり、(a)(b)は圃場の土を抱える状態を示す正面図及び側部断面図であり、(c)、(d)は窪地における状態を示す正面図及び側部断面図である。 上記実施例1の均平作業機の全体における窪地検知装置について、他の構成例を示す図である。 上記構成例の窪地検知装置の作用を説明する図であり、(a)は窪地のない状態、(b)は窪地のある状態、(c)は窪地が埋まった状態、(d)は窪地が埋まらない状態をそれぞれ説明する図である。 本発明に係る均平作業機による均平作業方法を説明するフローチャートである。 本発明に係る均平作業機の実施例2を説明する図であり、均平作業機の斜視図である。 上記実施例2の均平作業機の側面図である。 上記実施例2の均平作業機の平面図である。 上記実施例2の均平作業機の背面図である。 上記実施例2の均平作業機の垂直断面図である。 上記実施例2の均平作業機の要部(タイン、折りたたみ用の油圧シリンダ、傾動用の油圧シリンダ等)を除いた状態を示す斜視図である。
本発明に係る均平作業機及び均平作業方法を実施するための形態を実施例に基づき図面を参照して、以下説明する。
(実施例1)
本発明に係る均平作業機及び均平作業方法の実施例1を図1〜11において説明する。実施例1の均平作業機1は、図1〜4に示すように、トラクタ2に、トップリンク3とロアリンク4によって、トップリンク取り付けピン7とロアリンク取り付けピン8を介して取り付けられて牽引され、凹凸を有する圃場の均平作業を行う。
トップリンク取り付けピン7とロアリンク取り付けピン8には、主フレーム9が取り付けられている(図1〜3参照)。
主フレーム9の後端部には、作業幅方向に伸びる後部フレーム12が固定されている。後部フレーム12には、作業幅方向に隔設され下方に延びるように固定された複数の支持杆13が固定され、この支持杆13に均平板11が取り付けられている(図1〜4参照)。
後部フレーム12には、作業幅方向に間隔をおいて後方に向けて3つのフォーク部材14が突設されている。3つのフォーク部材14に、3つの取り付けブラケット17が回動可能に取り付けられている。取り付けブラケット17には、門型の支持フレーム18が固定されている。門型の支持フレーム18に、鎮圧輪19がその軸心を中心に、回動可能に取り付けられている。
主フレーム9と取り付けブラケット17の間に、鎮圧輪上下動用の油圧シリンダ20が装架されており、必要に応じてこの油圧シリンダ20を伸縮させることで、鎮圧輪19を上下方向に動かすことが可能である。
なお、後部フレーム12には、タイン支持軸23を介して作業幅方向に間隔をおいて下方に向けて突設された複数のタイン24が取り付けられている。
図示はしないが、トラクタ2とロアリンク4の間に油圧シリンダ(図6の主フレーム上下動用の油圧シリンダ25)が設けられており、この油圧シリンダを伸縮することで、ロアリンク4、主フレーム9及び後部フレーム12を上下動させて、均平板11を上下させ、均平板11の高さが調整される。
主フレーム9には、三次元測位計測装置27が設けられている。三次元測位計測装置27が測定した三次元測位データに基づき、制御装置28が、油圧制御機構29(制御装置28からの油圧信号制御信号を受けて主フレーム9を上下動する油圧シリンダ25等に送油の制御を行う機構。図6参照)を制御して主フレーム9を上下動する油圧シリンダ25を動作させ、ロアリンク4を介して、主フレーム9及び後部フレーム12は適宜上下動させて、均平板11を一定高さに保持するように構成されている。
ところで、本発明の均平作業機1で均平作業をするに際しては、その前に、予め圃場において作業対象である区画内の各位置とその位置における高低を測定して三次元測位データを取得し、この三次元測位データに基づき、制御装置28で小区画毎の高低データを作成し記憶しておく。
具体的には、均平作業に先立って、三次元測位計測装置27を取り付けたトラクタ2で圃場内を万遍なく走行し、圃場の区画内の各位置における高低(凹凸等とその位置)を測定して三次元測位データを取得し、制御装置28に送り、制御装置28では、この三次元測位データに基づき、区画内を複数分割した小区画毎の高低データを作成し、制御装置28の記憶部36に記憶しておく。
本発明及び本明細書において、「三次元測位計測装置」とは、圃場の区画内の位置とその位置の高低を測定する装置であり、例えば、GPS受信機が使用される。本実施例1では、三次元測位計測装置27としてGPS受信機が使用され、三次元測位データは、GPS受信機によって取得するGPSデータであるとして説明する。
しかし、三次元測位計測装置27として、本発明では、必ずしもGPS受信機を使用するものではなく、GPS受信機で位置を測定し、レーザを利用してその位置における高さを測定するという組み合わせを使用してもよい。また、三次元測位計測装置27として、ジャイロスコープと高さ計測装置(例えば、光学的高さ計測装置、超音波高さ計測装置等)を組み合わせて使用してもよい。
そして、制御装置28において、高低データに基づき圃場の区画内の平均高さを算出する。この平均高さを「均平基準高さ」と言い、均平作業によって圃場の区画内の高さを一律に、この均平基準高さ均平する。
制御装置28では、圃場の区画内の高低データと均平基準高さに基づき、小区画毎の均平基準高さに対する高低を示す高低マップデータを作成する。この高低マップデータは、例えば、トラックの運転席のそばに設けられた表示部に、図5に示すような高低マップとして表示される。
均平作業では、三次元測位計測装置27で測定して得た測位データに基づき、制御装置28及び油圧制御機構29は、均平板11が均平基準高さの位置となるように、主フレーム9を上下動する油圧シリンダ25を動作させる。
作業者は、この高低マップを参照して、均平基準高さより高い箇所の土を均平板11で抱えて低い窪地に運土して均平作業を行うが、均平された小区画毎に、通常は、均平基準高さに保持された均平板11の高さに、高低マップのデータが更新される。この点についての詳細は、後記の作用の説明の箇所で詳細に説明する。
なお、後記するが、均平板11は均平基準高さに保持され、均平板11で均平した圃場面の高さは、この均平基準高さ(「仕上げ高さ」とも言う)になるが、この高さは、均平基準高さと完全一致するような精度を追求する必要はなく、予め、圃場内の水管理(例えば±2.5cmの均平基準高さで十分に水管理ができる)や植物の生育等を考慮して決められた許される誤差(許容誤差)内であればよい。
上記のような制御を行う制御装置28について、図6等において説明する。制御装置28は、具体的には、コンピュータやマイクロコンピュータが使用され、図6に示すように、入力部31、CPU32、メインメモリ33、記憶部36、データバス37、出力部38等を備えている。
入力部31には、三次元測位計測装置27、後記する窪地検知装置41、及び後記する手動操作スイッチ42(均平板11の高さを手動で調整するためのスイッチ)等が接続されており、出力部38には、圃場の高低マップを表示する表示装置43、及び主フレーム9を上下動させる油圧シリンダ25の制御を行う油圧制御機構29等が接続されている。
メインメモリ33には、コンピュータ自体のOSと、本発明における特有の演算や制御を行うためのプログラムが記憶されている。
ここで、本発明に特有の演算や制御を行うためのプラグラムとは、例えば、圃場の区画内の高低データから均平基準高さを演算したり、高低データと均平基準高さから高低マップデータを作成したり、三次元測位計測装置27で測定した三次元測位データを基に均平板11の高さを均平基準高さに保持するよう油圧シリンダに制御を行わせたり、均平作業中にリアルタイムに高低マップデータを更新する等を制御装置28であるコンピュータを機能させるプログラムである。
均平作業では、作業者は、この高低マップのデータを参照して均平作業を行い、三次元測位計測装置27で常時、圃場の位置とその位置での高さを測定し、その測位データを基に制御装置28は、油圧制御機構を制御し主フレーム9の上下動を行う油圧シリンダを動作させて、均平板11の高さを均平基準高さに保持し均平を行い、均平板11が通過した小区画毎に、高低マップのデータを更新する。
均平作業機1で均平したが、十分な土を埋めきれず均平板11が通過後も窪地として残ったような小区画については、従来は、その窪地について特許文献1に記載のとおり不陸修正矩離を不陸計測機構(例.回転センサ等)で検出し、そのデータによって制御装置28は高低マップデータを更新していた。
しかし、前記課題の項でも説明したとおり、回転センサで検出する不陸修正矩離は大きな誤差が含まれている可能性があり、そのようなデータに基づいて更新される高低マップデータは、信頼性が低下するという問題が生じる。
そこで、このような信頼性の低下を防止するために、本発明は次のようなきわめて特徴的な構成を採用した。即ち、均平板11の通過後も窪地として残ったような小区画については、従来技術のように、その窪地について不陸修正矩離を不陸計測機構(回転センサ等)で検出しその検出データを制御装置28に送るようなことはしない構成とした。
本発明では、均平板11が通過後も窪地として残ったような小区画については、均平板11が通過に関連して、窪地の存在自体を検知し、窪地が存在するという検知信号を制御装置28に送る。
そして、制御装置28は、窪地が存在するという検知信号を受信すると、高低マップデータを更新させない信号(更新禁止信号)として機能させ、その窪地に対応した小区画については、高低マップデータを更新しないようにする。
(窪地検知装置)
均平作業機1が圃場の区画内の均平作業をしている際に、均平板11が通過後、窪地の存在自体を検知する窪地検知装置41として、いろいろな構成例が考えられるが、ここでは、下記のとおり2つの構成例を説明する。
第1の構成例:
窪地検知装置41の第1の構成例について、図7及び図8において説明する。均平作業機1の均平板11が、圃場における均平基準高さ以上の小区画を均平している場合、或いは十分な量の土で窪地を埋めて均平している均平板11は、量の多少はあるが土を抱えている状態にある(図8(a)、(b)参照)。
逆に、均平作業機1が、圃場における均平基準高さより低い窪地を有する小区画を移動している場合は、均平板11は、土を掻き取ることなく抱えていない状態にある(図8(c)、(d)参照)。また、窪地に土を少し埋めたが足りないので均平板11が通過後も窪地が残っているような場合も土を抱えていない状態にある。
そこで、本発明の均平作業機1では、図7及び図8に示すように、第1の構成例に係る窪地検知装置41として、均平板11の左右一方に発光装置46を設け、他方に受光装置47を設けて成る光学的土検知装置48を備える構成とした。
均平板11が土を抱えている状態(図8(a)、(b)参照)では、発光装置46からの光線は土で遮られ受光装置47で受光しないが、均平板11が土を抱えていない状態(図8(c)、(d)参照)では、受光装置47は受光し、これによって、光学的土検知装置48は、窪地の存在を検知可能である。
そして、光学的土検知装置48は、均平板11が土を抱えていない場合(図8(c)、(d)参照)に、受光装置47が受光することで生じる窪地の存在を検知する検知信号を、制御装置28に送信し、制御装置28は、窪地の存在を検知する検知信号を受信すると、高低マップデータの更新をしないように機能する。
要するに、均平作業機1の均平板11が通過した箇所に、均平基準高さより低い窪地のある小区画については、制御装置28では、光学的土検知装置48から受信した土無し検知信号が更新禁止信号として作用し、高低マップデータの更新が行われない構成である。
このように高低マップデータの更新が行われず、均平基準高さより低い窪地を有する小区画については、高低マップでは均平基準高さより低い旨の表示が維持される。作業者は、このように均平基準高さより低い表示がされる小区画に、高い表示がされる小区画から均平板11で運土して埋めるように均平作業機1を操作し、効果的な均平作業が可能となる。
第2の構成例:
窪地検知装置41の第2の構成例について、図9及び図10で説明する。均平作業機1が、圃場における均平基準高さ以上の小区画を移動している場合(図10(a)参照)は、均平基準高さにある均平板11は圃場面の土を掻き取っている状態で、均平板11の下辺は必ず圃場面に接触しており、均平板11の下片と均平された圃場面の間には隙間がない。
また、均平板11が十分な量の土を抱えて窪地を埋めて均平すれば、窪地を均平板11が走行した後の圃場面の高さは均平基準高さと等しくなり、均平された圃場面と均平板11下辺には隙間が生じない(図10(c)参照)。
これらの場合とは逆に、窪地が例えば長く続き均平板11が土を抱えずに走行する場合(図10(b)参照)、或いは、窪地がかなり低く、均平板11が抱えた土が不足して窪地が埋まり切らないような場合(図10(d)参照)には、均平板11が通過した後の圃場面の高さは、均平基準高さより低く、圃場面と均平板11下辺に隙間40が生じる。
そこで、本発明の均平作業機1では、このような隙間40を検知する窪地検知装置41を設け、均平板11が通過後に窪地が残っていることを検知する構成とした。具体的には、本発明の均平作業機1では、構成例2に係る窪地検知装置41として、均平板11を取り付ける支持杆13の後面に、隙間検知機構51を設けた。
隙間検知機構51は、支持杆13の後面に回動可能に取り付けられた回動片52と、回動片52の下端に固定された接地片53と、支持杆13の後面に設けたスイッチ54とから成る。
均平板11の通過箇所に窪地が存在することなく、均平板11と圃場面の間に隙間40がない場合(図10(a)、(c)参照)は、接地片53が圃場面に当接して回動片52は圃場面との摩擦力によって後方に回動した状態となり、スイッチ54を押圧せず窪地が存在するという検知信号を発生しない状態となる。
しかし、スイッチ54として、本発明では、必ずしもスイッチ54(プッシュスイッチ)を使用するものではなく、均平板11が通過した後の圃場表面高さについて、回動片52の角度や位置を回転センサや近接センサ用いて測定するといった組み合わせを使用してもよい。すなわち、排土板通過後の窪地を電気的に検知する組み合わせであれば窪地検知装置41のセンサの種類は問わない。
しかし、均平板11の通過箇所に窪地が存在することで、均平板11と圃場面の間に隙間40がある場合(図10(b)、(d)参照)は、接地片53は圃場面に当接しないので、回動片52は自重で下方に回動し、スイッチ54を押圧した状態となり、窪地が存在するという検知信号を発生し、これを制御装置28に送信する。制御装置28は、窪地が存在するという検知信号を受信すると、高低マップの更新をしないように機能する。
要するに、均平作業機1の均平板11が、圃場における均平基準高さより低い窪地を有する小区画を移動した場合は、制御装置28では、隙間検知機構51から受信した窪地が存在するという検知信号が更新禁止信号として作用し、高低マップの更新が行われない構成である。
このように高低マップの更新が行われず、均平基準高さより低い窪地を有する小区画は、高低マップでは均平基準高さより低い旨の表示が維持される。作業者は、このように均平基準高さより低い表示がされる小区画に、他の高い小区画から均平板11で運土して埋めるように均平作業機1を操作し、効果的な均平作業が可能となる。
(作用)
以上の構成から成る均平作業機1の作用を、図11のフローチャート等を参照して説明するとともに、この作用を通して、本発明に係る均平作業の方法について説明する。
圃場における均平作業をスタートするに際して、トラクタ2のエンジンをかけ三次元測位計測装置27、制御装置28、油圧制御機構29等の電源を入れ、均平作業機1を圃場に乗り入れる(図11(ア)参照)。
制御装置28で、予め作成し記憶部36に記憶してある小区画毎の高低データを呼び出し(図11(イ)参照)、その高低データから均平にした時の均平基準高さを算出する。即ち、制御装置28のCPU32において、高低データから土量を計算し、圃場全体をならして均平にした時の平均高さである均平基準高さを算出する(図11(ウ)参照)。
なお、高低データは、前記のとおり、予め別作業で、三次元測位計測装置27を取り付けたトラクタ2で圃場の区画内を万遍なく走行し、圃場内の各位置における高さ(凹凸とその位置)を測定して作成された区画内の小区画毎の高さのデータである。
制御装置28では均平作業機1の現在位置を、高低データの現在位置に相当する位置に一致させ、圃場の区画内の小区画毎の高低データを均平基準高さと比較し、小区画毎の均平基準高さに対する高低を示す高低マップデータを作成し、トラクタ2の運転席の近傍に搭載された表示装置43に高低マップ(1例として図5参照)を表示する。
この表示については、例えば、均平基準高さと同じ高さの場所は白で表示し、それより高い部分は赤、低い部分は緑等で表示する。また、高さ低さの度合いによって赤と緑に濃淡をつけて表現してもよい(図11(エ)参照)。
作業者は、トラクタ2で均平作業機1を牽引し、均平作業を行う(図11(オ)参照)。この均平作業においては、作業者は、表示装置43の高低マップを参照しながら、均平板11によって圃場の区画内の高い所から低い所へ運土するように走行し均平作業を行う。
均平作業中、三次元測位計測装置27であるGPS受信機で測定した三次元測位データと均平基準高さのデータを比較して、制御装置28で生成される制御信号によって、油圧制御機構29を介して主フレームを上下動させる油圧シリンダ25が動作し、均平板11は常に均平基準高さに自動的に保持される。
均平作業機1が均平作業を行い、均平基準高さに保持されている均平板11が通過した圃場内の小区画については、均平基準高さより高い場合は均平板11によって土が削られ、低い場合埋められて、その高さは通常は均平基準高さになる。
このように、均平板11が通過した圃場内の区画の位置は、三次元測位計測装置27で逐次計測されて制御装置28に送られ、また均平板11が通過し均平された小区画の圃場面は、通常(例外的なケースは後記する)は均平基準高さとなるので、その小区画について高低マップデータの更新を行って、更新された高低マップを表示装置43に送り表示する。
この場合、特に均平作業機1が均平作業を行っている小区画に均平基準高さより低い窪地がある場合についてみると、その窪地の深さに対して均平板11で運土する土の量が十分の場合は、均平板11が通過後も窪地は埋め立てられて均平基準高さとなり、高低マップデータは更新される。
しかし、その窪地の深さに対して均平板11で運土する土がなかったり、量が少なかったりすることで、均平板11が通過後も窪地が残っているような場合は、高低マップデータを更新しないようにする(図11(カ)、(ク)参照)。これが本発明の最も特徴とする構成である。
即ち、均平板11が通過後も窪地が残っているような場合は、前記したとおり、窪地検知装置41で窪地が存在するという検知信号を発生し、この検知信号を受信した制御装置28は、その窪地のある小区画については、高低マップデータを更新しないように機能する(図11(カ)、(ク)参照)。
このように高低マップデータの更新が行われず、均平基準高さより低い窪地が残った小区画は、高低マップでは均平基準高さより依然として低い旨の表示が維持される。作業者は、このように均平基準高さより低い表示がされる小区画の窪地に、高い小区画から均平板11で運土して埋めるように均平作業を行う。
作業者は、表示装置43を見ながら、均平基準高さより高い小区画から低い小区画の窪地に、均平板11で運土して埋めるように均平作業を行うが、表示装置43で表示されている高低マップの全小区画について均平基準高さ(許容差内も含む)に表示されない場合は、均平作業機1は、さらに圃場内を移動して均平作業を続行する(図11(ケ)、(コ)参照)。
このような均平作業を続けて、表示装置43で表示されている高低マップの全小区画について均平基準高さ(許容差内も含む)を示す一色で一律に表示され、均平作業対象である圃場の区画全体が均平基準高さになったことを確認できた場合は、均平作業を終了する(図11(ケ)、(サ)参照)。そして表示装置43の全面が全て許容差内の均平基準高さになれば作業は終了することができる。
ところで、通常であれば、前記したとおり、均平板11が均平して通過した小区画は、圃場面の高さは均平基準高さになるはずである。しかし、あまりに高くて一度に土を抱え込んで運土しきれない凸部を有する区画については、作業者は、次のように、均平板11の高さを手動で調整する。
即ち、作業者は、均平板11の手動操作スイッチ42を操作して、均平板11を上昇させる信号を制御装置28に送り、制御装置28の制御によって、油圧制御機構29を制御し、主フレーム9を上下動させる油圧シリンダを動作させて、均平板11の高さを均平基準高さより上方になるように調整する。
均平板11は、均平基準高さより高い位置で土を抱え込み運土する土量を少なくして通過する均平作業を行う。そのような場合は、制御装置28で制御し上昇させた均平板11の高さに基づき高低マップデータを更新して、更新された高低マップデータを表示装置43に送り更新された高低マップ表示する。
上記のとおり均平板11を手動で上方に調整してから均平した小区画については、均平基準高さである旨の表示はされない。高低マップが高さの度合いを濃度表示するような場合は、均平前より低くなった状態に濃度表示されるが、いずれにしろ、均平基準高さである旨の表示はされないので、さらに均平作業機1の均平板11によって、高い凸部の土を切り取り、窪地へ運土する必要がある。
(実施例2)
本発明に係る均平作業機及び均平作業方法の実施例2を図12〜17において説明する。実施例1の均平作業機1は、トラクタ2への装着手段として、3点リンク(トップリンク及び一対のロアリンク)を介して装着しており、出願人においては「直装式の均平作業機」と称している。
これに対して、実施例2の均平作業機60は、トラクタ2への装着手段として、後記するが、牽引桿(ドローバーとも言う)70を介して装着している構成と、均平板66を上下動可能に取り付けるための構成と、において実施例1の均平作業機1とは異なり、出願人において「牽引式の均平作業機」と称している。
しかしながら、実施例2の均平作業機60は、本発明の特徴的構成である、「均平板で窪地を埋めて均平にした場合は、均平板の高さである均平基準高さに高低マップデータを更新するが、窪地を埋めきれない場合は高低マップデータを更新しない」という構成については、実施例1の均平作業機1と同じである。要するに、実施例2の均平作業機60は、本発明の特徴的構成を牽引式の均平作業機に適用したものである。
実施例2の均平作業機60について、実施例1の均平作業機1と異なる構成を中心に以下説明する。均平作業機60は、主フレーム61と、後部フレーム62と、タイヤ装架フレーム63と、均平板66と、タイン支持軸67と、を備えている。
主フレーム61は、図12〜14に示すように、トラクタ2に、牽引桿70介して取り付けられている。牽引桿70と主フレーム61の間に、ターンバックルのような伸縮調整機能を有するトップリンク71が設けられており、これにより均平作業に先立ち予め、主フレーム61の上下位置を調整可能とする。
後部フレーム62は、主フレーム61の後方に回動可能に取り付けられている。具体的には、図17に示すように、主フレーム61の一部をなす水平フレーム65が、作業幅方向に延びるように主フレーム本体64の後部に水平に固定されて設けられている。この水平フレーム65の左右に、平面視でコの字型の後部フレーム取付ブラケット69が固定されている。
この後部フレーム取付ブラケット69に、図17に示すように、後部フレーム62の前端部が上下方向に回動可能に取り付けられている。主フレーム61と後部フレーム62の間に、均平板上下調整用の油圧シリンダ92が設けられている。
タイヤ装架フレーム63は、後部フレーム62の後端部に嵌合して支持されており、横幅方向に延びている。タイヤ装架フレーム63の左右の端部に、それぞれ後記するタイヤ取付ブラケット等を介して前後一対のタイヤが取り付けられる。
具体的には、図12及び図14において、進行方向右側の前後のタイヤ74、75は、タイヤ装架フレーム63の右側端に固定されたタイヤ取付ブラケット76の前後端部にそれぞれ転動可能に取り付けられている。
進行方向左側の後方のタイヤ80は、タイヤ装架フレーム63の左側端に固定されたL字型の後方タイヤ取付ブラケット81の後端部に転動可能に取り付けられている。進行方向左側の前方のタイヤ82は、タイヤ装架フレーム63の左側端に回動可能に取り付けられたL字型の前方タイヤ取付ブラケット83の前端部に転動可能に取り付けられている。
後方タイヤ取付ブラケット81の上端部と前方タイヤ取付ブラケット83の上端部との間に、傾動用(チルト用)の油圧シリンダ86が設けられている。この油圧シリンダ86を動作させることで、前方タイヤ取付ブラケット83及び左側の前方のタイヤ82を下方に回動させ、タイヤ装架フレーム63の左側を、若干上方に持ち上げる。これによって、均平作業機60全体を左右に傾動させることが可能となり、畦畔際の均平作業仕上げに有効である。
均平板66及びタイン68は、均平板支持ブラケット87に固定されている。具体的には、図14に示すように、作業進行方向に向かって、左側の均平板66L、中央の均平板66C及び右側の均平板66Rの3つの均平板から成る。
一方、均平板支持ブラケット87は、図17に示すように、作業進行方向に向かって、左側の均平板支持ブラケット87L、中央の均平板支持ブラケット87C及び右側の均平板支持ブラケット87Rの3つの均平板支持ブラケットから成る。左側の均平板66L、中央の均平板66C及び右側の均平板66Rは、それぞれ左側の均平板支持ブラケット87L、中央の均平板支持ブラケット87C及び右側の均平板支持ブラケット87Rに固定支持されている。
中央の均平板支持ブラケット87Cは、その左右において主フレーム64の水平フレーム65に固定されている。中央の均平板支持ブラケット87Cに対して左右の均平板支持ブラケット87L、66Rは、それぞれ図17に示すように、左右の枢軸89によって上下方向に回動可能に取り付けられている。
さらに、中央の均平板支持ブラケット87Cの左右の端部に、それぞれ左右の略U字型のアーム88の一端が回動可能に取り付けられている。左右の略U字型のアーム88の他端は、左右の均平板支持ブラケット87L、87Rに固定されている。主フレーム61に設けられた油圧シリンダ取付ブラケット90と左右の略U字型のアーム88との間に、折りたたみ用の油圧シリンダ91が設けられている。
トラクタ2に均平作業機60を牽引したまま移動する場合に、均平板66及びタイン68等が道路幅より作業機幅が広くなってしまい、通行ができないとか、対向車とすれ違いができなくなる等の問題が生じる。このような問題を解決するために、油圧シリンダ91は、均平板66及びタイン68等を、上方に回動して折りたたむ機能を奏する。
即ち、油圧シリンダ91が伸縮することで、中央の均平板支持ブラケット87C及び中央の均平板66Cに対して、左右の均平板支持ブラケット87L、87R及び左右の均平板66L、66Rは、それぞれ左右の枢軸89を中心に上方に回動し折りたたむことが可能である。
タイン68は、左側の均平板支持ブラケット87L、中央の均平板支持ブラケット87C及び右側の均平板支持ブラケット87Rに、それぞれタイン支持軸取付ブラケット72が設けられており、これらのタイン支持軸取付ブラケット72に、左側、中央及び右側のタイン支持軸67が取り付けられている。
これらの左側、中央及び右側のタイン支持軸67に、それぞれ左側、中央及び右側のタイン68が取り付けられている。油圧シリンダ91が伸縮することで、左側、中央及び右側のタイン68も、それぞれ左右の均平板支持ブラケット87L、87R及び左右の均平板66L、66Rとともに、折りたたまれる。
主フレーム61には、実施例1と同様に、三次元測位計測装置27が設けられている。三次元測位計測装置27で測定した三次元測位データに基づき、制御装置28が、油圧制御機構29(制御装置28からの油圧信号制御信号を受けて均平板上下調整用の油圧シリンダ92に送油の制御を行う機構。図6参照)を制御して、均平板上下調整用の油圧シリンダ92を伸縮動作させる。
油圧シリンダ92が伸縮すると、タイヤ74、75を支点として主フレーム61が上下し、これによって、均平板66を上下方向に移動して、実施例1と同様に、均平基準高さを調整して保持するように構成されている(図16、図17参照)。
実施例2の均平作業機60は、実施例1と同じように、均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置28に送る窪地検知装置41を備えている。窪地検知装置41は、実施例1において記載した第1の構成例及び第2の構成例のいずれの構成を採用しても良い。本実施例2では、窪地検知装置41として、図12及び図13に示すように、前記構成例2を採用した。
即ち、窪地検知装置41として、均平板66を取り付ける均平板支持ブラケット87の後面に、隙間検知機構51を設けた。隙間検知機構51は、均平板支持ブラケット87の後面側に、図13に示すように、回動可能に取り付けられた回動片52と、回動片52の下端に固定された接地片53と、支持杆の後面に設けたスイッチ(図示せず)から成る。
なお、作業者は、均平板の手動操作スイッチ42を操作して、均平板66を上昇させる信号を制御装置28に送り、制御装置28の制御によって、油圧制御機構29を制御し、油圧シリンダ92を動作させて、均平板66の高さを均平基準高さより上方になるようにすることにより、実施例1と同様に、あまりに高くて一度に土を抱え込んで運土しきれない凸部を有する区画については、均平板66の高さを手動で調整可能とする。
実施例2の均平作業機60の作用及び均平方法は、実施例1の均平作業機1の作用及び均平方法と同じであるので、ここでは詳細に説明しないが、概略、次のとおりである。窪地検知装置41が均平基準高さより低い窪地があることを検知した場合は、検知信号を制御装置28に送る。
制御装置28は、均平板66が窪地を埋めて均平した結果、前記検知信号を受信しない場合は、当該均平板66の通過した小区画について、均平板66の高さである均平基準高さに高低マップデータを更新するが、均平板66が窪地を埋めきれず均平が完了しない結果、前記検知信号を受信した場合は、当該均平板66の通過した小区画について、高低マップデータを更新しない。
以上、本発明に係る均平作業機及び均平作業方法を実施するための形態を実施例1及び実施例2に基づいて説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の範囲内でいろいろな実施例があることは言うまでもない。
本発明に係る均平作業機及び均平作業方法は上記のような構成であるから、前記した直装式の均平作業機、牽引式の均平作業機をはじめてとして、均平板で均平作業を行う、各種の農作業機に適用可能である。
1 均平作業機
2 トラクタ
3 トップリンク
4 ロアリンク
7 トップリンク取り付けピン
8 ロアリンク取り付けピン
9 主フレーム
11 均平板
12 後部フレーム
13 均平板を取り付ける支持杆
14 フォーク部材
17 取り付けブラケット
18 門型の支持フレーム
19 鎮圧輪
20 鎮圧輪上下動用の油圧シリンダ
23 タイン支持軸
24 タイン
25 主フレーム上下動用の油圧シリンダ
27 三次元測位計測装置
28 制御装置
29 油圧制御機構
31 入力部
32 CPU
33 メインメモリ
36 記憶部
37 データバス
38 出力部
40 窪地における圃場面と均平板下辺の間の隙間
41 窪地検知装置
42 手動操作スイッチ
43 表示装置
46 発光装置
47 受光装置
48 光学的土検知装置
51 隙間検知機構
52 隙間検知機構の回動片
53 隙間検知機構の接地片
54 隙間検知機構のスイッチ
60 均平作業機
61 主フレーム
62 後部フレーム
63 タイヤ装架フレーム
64 主フレーム本体
65 主フレームの水平フレーム
66 均平板
67 タイン支持軸
68 タイン
69 後部フレーム取付ブラケット
70 牽引桿
71 トップリンク
72 タイン支持軸取付ブラケット
74 進行方向右側の前方のタイヤ
75 進行方向右側の後方のタイヤ
76 タイヤ取付ブラケット
80 進行方向左側の後方のタイヤ
81 後方タイヤ取付ブラケット
82 進行方向左側の前方のタイヤ
83 前方タイヤ取付ブラケット
86 傾動用(チルト用)の油圧シリンダ
87 均平板支持ブラケット
88 略U字型のアーム
89 枢軸
90 主フレームの油圧シリンダ取付ブラケット
91 折りたたみ用の油圧シリンダ
92 均平板上下調整用の油圧シリンダ

Claims (7)

  1. 均平板と、三次元測位計測装置と、制御装置と、表示部と、を備え、予め作成した圃場の区画内の高低データに基づいて、制御部は、均平にした時の区画内の均平基準高さを算出し、均平基準高さと区画内の小区画毎の高低差を色や模様によって示す高低マップデータを作成し、表示部は、高低マップデータに基づき高低マップを表示し、この表示を参考にして作業者が均平基準高さへの均平作業を可能とする均平作業機であって、
    均平板は、均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置に送る窪地検知装置を備えており、
    制御装置は、均平板の通過した小区画について、均平板の高さに高低マップデータを更新するが、前記検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新しない構成であることを特徴とする均平作業機。
  2. 均平板と、三次元測位計測装置と、制御装置と、表示部と、を備え、予め作成した圃場の区画内の高低データに基づいて、制御部は、均平にした時の区画内の均平基準高さを算出し、均平基準高さと区画内の小区画毎の高低差を色や模様によって示す高低マップデータを作成し、表示部は、高低マップデータに基づき高低マップを表示し、この表示を参考にして作業者が均平基準高さへの均平作業を可能とする均平作業機であって、
    均平板は、均平板が通過した小区画に均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置に送る窪地検知装置を備えており、
    制御装置は、三次元測位計測装置で計測した三次元測位データに基づいて、均平板の高さを均平基準高さに常時保持するとともに、均平板の通過した小区画について、前記検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新することなく、検知信号を受信しない場合は、小区画について均平板の高さに高低マップデータを更新し、該更新された高低マップデータに基づき高低マップを表示部で表示する構成であることを特徴とする均平作業機。
  3. 窪地検知装置は、均平板が通過後の窪地を電気的に検知する構成であることを特徴とする請求項1又は2に記載の均平作業機。
  4. 窪地検知装置は、均平板の左右一方に発光装置を設け、他方に受光装置を設けて成り、均平板が土を抱えていない場合に受光装置が受光することで生じる検知信号を制御装置に送信する光学的土検知装置であることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の均平作業機。
  5. 窪地検知装置は、支持杆の後面に回動可能に取り付けられた回動片と、回動片の下端に固定された接地片と、支持杆に隣接して設けたスイッチとから成り、均平板と圃場面の間に隙間がある窪地を通過した場合は、接地片は圃場面に当接しないことによって回動片は自重で下方に回動し、スイッチを反応させることで生じる検知信号を制御装置に送信する隙間検知機構あることを特徴とする請求項1又は2に記載の均平作業機。
  6. 均平板と、三次元測位計測装置と、制御装置と、表示部と、を備えた均平作業機を使用し、予め作成した圃場の区画内の高低データに基づいて、制御部によって、均平にした時の区画内の均平基準高さを算出し、均平基準高さと区画内の小区画毎の高低差を色や模様によって示す高低マップデータを作成し、表示部によって、高低マップデータに基づき高低マップを表示し、この表示を参考にして作業者が均平基準高さへの均平作業を行う均平作業方法であって、
    均平板が備えた窪地検知装置によって、均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置に送り、
    制御装置によって、均平板の通過した小区画について、均平板の高さに高低マップデータを更新するが、前記検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新しないことを特徴とする均平作業方法。
  7. 均平板と、三次元測位計測装置と、制御装置と、表示部と、を備えた均平作業機を使用し、予め作成した圃場の区画内の高低データに基づいて、制御部によって、均平にした時の区画内の均平基準高さを算出し、均平基準高さと区画内の小区画毎の高低差を色や模様によって示す高低マップデータを作成し、表示部によって、高低マップデータに基づき高低マップを表示し、この表示を参考にして作業者が均平基準高さへの均平作業を行う均平作業方法であって、
    均平板が備えた窪地検知装置によって、均平板が通過した小区画に均平基準高さより低い窪地があることを検知し、検知信号を制御装置に送り、
    制御装置によって、三次元測位計測装置で計測した三次元測位データに基づいて、均平板の高さを均平基準高さに常時保持するとともに、均平板の通過した小区画について、前記検知信号を受信した場合は高低マップデータを更新することなく、検知信号を受信しない場合は、小区画について均平板の高さに高低マップデータを更新し、該更新された高低マップデータに基づき高低マップを表示部で表示することを特徴とする均平作業方法。
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