JP2015535080A - サンプル中のエンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンを検出する方法 - Google Patents

サンプル中のエンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンを検出する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、サンプル中のエンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンの検出に関する。この目的のために、変形細胞溶解物及び少なくとも1つの金属又は半金属酸化物からなる表面を有する少なくとも1種類の粒子を使用してサンプルを接触させる。これにより、溶解物検出の感度を大幅に増大させることが可能となる。【選択図】図1

Description

本発明は、エンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンを検出する方法、該方法を行うキット及びかかる方法における粒子の使用に関する。
製品中の微生物学的汚染物質はヒトにおいて重症疾患を誘発し得る。これに関して、グラム陰性細菌は特に重要な役割を果たす。多くの製品、例えば医療機器では、かかる細菌又はその分解産物を調べることが必須である。
これらの細菌の毒性についてはエンドトキシンが重要な役割を果たす。エンドトキシンはグラム陰性細菌の細胞膜の構成要素である。エンドトキシンは、とりわけ細菌の分解中に放出される。
これらのエンドトキシンを検出する種々の方法が開発されている。方法の多くは、エンドトキシンによるカブトガニ(カブトガニ科(Limulidae))、より具体的にはリムルス・ポリフェムス(Limulus polyphemus)及びタキプレウス・トリデンタツス(Tachypleus tridentatus)の血液における凝固カスケードの誘発に基づく。この目的のために、血液細胞(変形細胞)の溶解物が使用される。したがって、この試験はリムルス変形細胞溶解物試験(LAL、又はタキプレウス・トリデンタツスを使用する場合はTAL)と称される。
上記試験においては、凝固カスケードを種々の方法で読み取ることができる。例えば、サンプルのゲル化を確立することができる(ゲルクロット試験)。他の方法は濁度測定又は動的濁度測定に基づく。他の方法は凝固カスケードの酵素の蛍光基質を使用するものである。
最も簡単な方法はゲルクロット試験である。ゲルクロット試験は多くの異なる状況に適用することができ、装置に関する多大な支出なしに行うことができる。また、ゲルクロット試験はヨーロッパ薬局方に準じて最も信頼性の高い形態の検出に分類される。検出限界は大抵の利用可能な試験で0.03EU/ml(エンドトキシン単位/ml)である。
しかしながら、この形態の検出に関する問題はサンプル中の多くの異なる物質による干渉である。したがって、起こり得る干渉を低減するためにサンプルを希釈する必要があることが多い。しかしながら、これによりサンプル中に存在するエンドトキシンも希釈される。したがって、検出感度は不十分であることが多い。
サンプルに必要とされる感度を下回ることがないように、サンプルを、最大有効希釈倍率(MVD)を超えて希釈してはならない。MVDは、検出感度及び試験対象のサンプルについて所定のエンドトキシン限界から算出される。結果として、干渉を回避するのに十分に希釈することができないことから、測定は一部のサンプルで可能ではない。
また、ゲルクロット試験には特に生きている動物から得る必要がある大量の試薬が必要とされる。
凝固カスケードは他の基質によって誘発することもできる。例えば、記載の形態の検出を用いて1,3−β−D−グルカン(1,3−ベータ−D−グルカン)を検出することもできる。
本発明の一目的は、エンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンの検出感度を改善する方法を提供することである。
この目的は、独立請求項の特徴を有する本発明によって達成される。本発明の有利な更なる発展形態は従属請求項において特徴付けられる。全ての請求項の表現は引用することにより本明細書の一部をなすものとする。本発明は全ての意味ある、より具体的には言及した全ての独立請求項及び/又は従属請求項の組合せも包含する。
本発明は、サンプル中のエンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンを検出する方法であって、
a)前記サンプルと、変形細胞溶解物、及び少なくとも1つの金属又は半金属酸化物から構成される表面を有する少なくとも1種類の粒子とを接触させる工程と、
b)前記サンプルを変化について検査する工程であって、変化の発生がエンドトキシン及び/又はエンドトキシンの1,3−β−D−グルカンの存在を実証する、工程と、
を含む、方法を提供する。
個々の方法工程を下記により詳細に記載する。工程は必ずしも指定の順序で行う必要はなく、叙述する方法は言及しない更なる工程も含み得る。
本発明は、エンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンの検出を提供する。本発明の目的では、エンドトキシンはグラム陰性細菌の細胞膜の発熱性構成要素を意味することが理解される。リポ多糖(LPS)が該当する。
1,3−β−D−グルカンは、天然LALにおいて凝固カスケードを誘発することができ、β−1,3−グリコシド結合によって連結した少なくとも2つのグルコース分子を含む任意の水溶性多糖又はその誘導体を意味することが理解される。多糖は別の方法で互いに結合していてもよい、また更なるグリコシドも含み得る。
第1の工程では、サンプルを変形細胞溶解物及び少なくとも1種類の粒子と接触させる。変形細胞溶解物は、接触の前又は接触中に再構成させる溶解物である。再構成は溶解物を例えば凍結乾燥して保管する場合に必要であり得る。接触は、使用する全構成要素の混合物を調製することからなるのが好ましい。
驚くべきことに、粒子の添加が明らかに検出感度を増大し得ることが見出された。これにより、サンプルをより大幅に希釈することができるだけでなく、試薬の消費が低減するという利点がもたらされる。同時に、これは検出の急速化にもつながり得る。ゲルクロット試験の場合、検出は通常1時間かかる。
構成要素を添加する順序は重要でない。可能性の1つは、初めにナノ粒子をサンプルに添加し、その後溶解物のみを添加することである。溶解物を最後の構成要素として添加するのが好ましい。粒子を初めに溶解物に添加することもできる。方法は更なる構成要素の添加も付加的に含み得る。
本発明の目的では、変形細胞溶解物は、カブトガニから得られた及び/又は後にin vitroでそれから調製された任意の溶解物又はその一部を意味するものと理解される。また、溶解物は、カブトガニの凝固カスケードの1つ又は複数の単離又は組み換え成分を単独で又は付加的に含み得る。変形細胞溶解物はカブトガニから得られたものであり、及び/又はカブトガニの凝固カスケードの単離若しくは組み換え構成要素からなるのが好ましい。これらは好ましくは図1の酵素である。
変形細胞溶解物(AL)は、カブトガニ(カブトガニ科)、特に好ましくはリムルス・ポリフェムス、タキプレウス・ギガス(Tachypleus gigas)、タキプレウス・トリデンタツス及びカルキノスコルピウス・ロツンディカウダ(Carcinoscorpius rotundicauda)の血リンパから調製される溶解物であるのが好ましい。リムルス・ポリフェムス(LAL)及びタキプレウス・トリデンタツス(TAL)の溶解物が好まれる。
図1は、エンドトキシン又は1,3−β−D−グルカンの検出における凝固カスケードの図を示す。エンドトキシン101は、初めにC因子102を103へと活性化する。これはB因子に作用する(104→105:活性化B因子)。この活性化B因子105は前凝固酵素106を活性化し、凝固酵素107を生じる。この酵素はコアグロゲン108の特定の位置を加水分解し、コアグリン109を生成する。これによりサンプルのゲル化又は混濁がもたらされる。この活性化は「C因子経路」とも称される。
凝固カスケードは1,3−β−D−グルカンによる異なる経路によっても誘発することができる。この場合、かかる反応性グルカン(110)はG因子を活性化する(111→112)。これにより前凝固酵素106が活性化され、サンプルのゲル化がもたらされる。この活性化は「G因子経路」とも称される。
本発明による溶解物は凝固カスケードの一部のみを含んでいてもよい。例えば、エンドトキシン若しくは1,3−β−D−グルカンから始まる2つの反応経路の一方を抑制するか、又は1,3−β−D−グルカンによる干渉を回避するために関連酵素、例えばG因子を除去することが可能である。同様に、関連反応経路の活性を低減することができる。これは溶解物の調製に影響を受ける可能性もある。
溶解物は凝固カスケードの組み換え酵素、例えば図5の酵素も含み得る。例えば、組み換えC因子を使用することができる。この場合、特定される変化は活性化C因子の特異的基質によって達成される。
サンプルを、好ましくは粒子径が500nm未満の少なくとも1種類の粒子と接触させる。
1種類の粒子とは、その組成、サイズ及び形態について類似した粒子を意味するものと理解される。
粒子は任意の形状を有することができる。粒子は小板状、線維状、棒状又は球状であり得る。粒子は非晶質、多孔質又は結晶性であり得る。
粒子は少なくとも1つの金属又は半金属酸化物から構成される表面を有する。これは、その表面の少なくとも一部が少なくとも1つの金属又は半金属酸化物からなることを意味する。粒子は完全に金属又は半金属酸化物からなっていてもよい。
少なくとも1つの金属又は半金属酸化物は、Mg、Ca、Se、Ba、Al、Si、Sn、Pb、Bi、Ti、Zr、V、Mn、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Fe、Co、Fu、Cu、Zn、Ce及びYの酸化物を含む群から選択されるのが好ましい。少なくとも1つの金属又は半金属酸化物は、二酸化ケイ素、二酸化チタン又は二酸化ジルコニウムを含有する群から選択されるのが好ましい。少なくとも1つの金属又は半金属酸化物は、二酸化ケイ素又は二酸化チタン、特に好ましくは二酸化ケイ素であるのが好ましい。好ましい実施の形態では、非晶質二酸化ケイ素が関与し得る。
粒子は他の材料、好ましくは酸化物等の無機物質を付加的に含んでいてもよい。例えば、材料は少なくとも1つの金属又は半金属酸化物で少なくとも部分的にコーティングした支持体材料であり得る。種々の材料を支持体材料として使用することができる。材料は有機又は無機材料であり得る。
有機材料の場合、粒子又は小板は有機ポリマーから構成され得る。
支持体材料としての無機材料の場合、粒子又は小板は酸化物、硫化物、セレン化物、テルル化物及び/又はリン化物から構成され得る。例えば、Mg、Ca、Se、Ba、Al、Si、Sn、Pb、Bi、Ti、Zr、V、Mn、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Fe、Co、Fu、Cu、Zn、Ce及びY等の金属及び半金属の酸化物が好まれる。粒子は、複酸化物(multiple oxides)を含有する粒子でもあり得る。酸化鉄粒子が好まれる。支持体材料は、一次粒子径が10nm未満の酸化鉄粒子であるのが特に好ましい。
好ましい実施の形態では、支持体材料は、金属又は半金属酸化物、好ましくは二酸化ケイ素を用いて完全にコーティングされている。粒子は、コア/シェル粒子であり、そのシェルは、金属又は半金属酸化物からなる。
支持体材料のコーティング及び粒子の調製は、ゾルゲル法に従って達成するのが好ましい。この方法はマトリックス形成剤の酸加水分解又はアルカリ加水分解に基づく。マトリックス形成剤は、少なくとも1つの金属又は半金属酸化物の加水分解性前駆体化合物である。例えば、これはハロゲン化物又はアルコキシドであり得る。式I:
SiX (I)
(式中、Xは同一であっても又は異なっていてもよく、ハロゲン化物(Cl、Br、I)又はアルコキシド(C〜C−アルコキシド)の群から選択される加水分解性基である)の化合物をマトリックス形成剤として使用するのが好ましい。かかる化合物の例はテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランである。
支持体材料を使用する場合、支持体材料の表面上での金属又は半金属酸化物層、好ましくは二酸化ケイ素層の凝縮が生じる。
粒子を表面修飾する場合、少なくとも1つの非加水分解性ラジカルを有するシランを反応物に添加することができる。これらのシランは、形成されるSiOマトリックスに組み込まれ、マトリックス内及び粒子の表面上に留まる。
表面修飾はイオン結合又はファンデルワールス結合、例えば粒子表面とカルボン酸、アミン、ヒドロキシル基との相互作用によって行うこともできる。分子、オリゴマー又はポリマーが関与し得る。
本発明による粒子は金属又は半金属酸化物表面上の表面修飾を全く又は僅かにしか有しないのが好ましい。溶解物は金属又は半金属酸化物と相互作用することが可能でなければならない。表面修飾により、検出タンパク質と金属又は半金属酸化物から構成される表面との相互作用が低減する。したがって、表面修飾により検出感度の増大が非修飾粒子による場合よりも低下する。これは比較実験により簡単に決定される。それにもかかわらず、僅かに修飾された粒子が粒子を用いない検出と比較して検出感度の増大をもたらす場合、これは本発明の範囲内である。
粒子を非共有的に表面修飾するのが好ましい。粒子を表面修飾しないのが特に好ましい。
したがって、非加水分解性ラジカルを有するシランの割合は、粒子又はコーティングの調製に使用するシランをベースとして好ましくは1/100000(mol)未満、好ましくは1/500000未満である。
本発明の一実施の形態では、金属又は半金属酸化物表面の1%未満しか修飾されない。
本発明の更なる発展形態では、粒子の比表面積は金属又は半金属酸化物をベースとして10m/gを超える。
本発明の更なる発展形態では、粒子の一次粒子径(TEM/SEMによって測定される)は500nm未満、好ましくは300nm未満、特に好ましくは250nm未満である。この場合、一次粒子径は好ましくは2nm〜200nmである。
本発明の更なる発展形態では、粒子はナノ粒子である。ナノ粒子は一次粒子径(TEM/SEMによって測定される)が100nm未満の粒子である。一次粒子径が50nm未満、好ましくは10nm未満の粒子が好まれる。ナノ粒子の一次粒子径は2nm〜50nmであってもよい。
粒子は、その流体力学直径(水中でDLSにより測定される)に基づいて特性化することもできる。流体力学直径は好ましくは500nm未満、特に好ましくは200nm未満(200nmを含む)である。流体力学直径は好ましくは10nm〜200nmである。
粒子は一次粒子径まで再分散可能であるのが好ましい。粒子は凝集体としては存在しない。
1種類の粒子のみを使用することができる。しかしながら、代替的には2種類、3種類、4種類又はそれ以上の粒子を使用することも可能である。検出に使用する全ての種類の粒子が本発明による要件を満たすのが好ましい。
本発明の更なる発展形態では、粒子の水中でのゼータ電位は−30mV未満、好ましくは−40mV未満である。−40mV〜−45mVのゼータ電位が特に好まれる。ゼータ電位は粒子と溶解物との相互作用に特定の影響を与える。
接触させるサンプル中の粒子の濃度は1mg/ml未満であるのが好ましい。しかしながら、明らかにより低い濃度を選択してもよい。粒子の濃度は検出感度に影響を与える可能性がある。例えば、より高い濃度は検出感度を増大する。非常に高い濃度は検出に悪影響を与える可能性もある。当業者は、使用する粒子についての許容濃度を簡単な比較実験を用いて確立することができる。粒子の濃度は500μg/ml未満、250μg/ml未満、125μg/ml未満又は62.5μg/ml未満であるのが好ましい。一次粒子径が10nm未満の粒子の場合、濃度は100μg/ml未満であるのが好ましい。
検出は通常、6〜8のpHで行われる。
サンプルを接触させた後、サンプルを変化について検査する。この変化はサンプルの種々の特性に関連し得る。例えば、サンプルの粘稠度が変化し得る(ゲル化)。サンプルの濁度又は色も変化し得る。
サンプルにおける変化は任意の適切な方法を用いて測定することができる。これらの方法はサンプルの回転(turning)後の目視検査、濁度、透過、吸収又は蛍光等の光学的方法であり得る。測定は特定の時点で又は継続的に行うことができる。例えば、サンプルにおける変化の動態を決定及び評価することもできる。凝固カスケードの活性化を示す、使用する蛍光プローブの蛍光を測定することも可能である。
これらは例えば、図1に示される凝固カスケードの個々の酵素の基質であり得る。かかる基質は検出可能なプローブ又はその前駆体で修飾された短ペプチド鎖であってもよい。これらは例えば、色素へと変換され得るニトロアニリンであってもよい。
サンプルにおける変化の存在は、エンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンの存在を示す。これに関連して、使用する溶解物に応じて結果を対照実験、例えばグルカン阻害剤、希釈系列、陽性対照及び陰性対照の添加により結果を検証することが必要であり得る。これによりエンドトキシンと1,3−β−D−グルカンとを区別することも可能となる。本発明の目的では、エンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンは、1種類のエンドトキシン及び/又は1種類の1,3−β−D−グルカンのみを包含するものでもある。
本発明の好ましい実施の形態では、粒子は一次粒子径が30nm〜150nmの球状二酸化ケイ素粒子である。粒子径の異なる少なくとも2つの粒子の混合物を使用することも可能である。
本発明の更なる好ましい実施の形態では、粒子は一次粒子径が2nm〜100nmの球状金属酸化物/二酸化ケイ素コア/シェル粒子、好ましくは酸化鉄/二酸化ケイ素コア/シェル粒子である。かかる粒子の場合、0.000875EU/mlまでの感度の増大が達成され得る。これは標準物質による検出と比較して34倍に相当する。
本発明の粒子は、エンドトキシンのゲルクロット検出感度を好ましくは0.015EU/ml、0.007EU/ml、0.0035EU/ml又は0.00175EU/ml未満にまで増大する。
図4は、感度が利用可能な表面積に応じて増大することを示す。本発明の一実施の形態では、検出における粒子の算出される利用可能な表面積は0.02m/ml超、好ましくは0.04m/ml超である。
方法はまた更なる工程を含み得る。例えば、サンプルのpHを調整することが付加的に必要であり得る。
また、干渉を回避するためにサンプル及び陽性対照を希釈することが必要であり得る。これら一連の行動は溶解物検出の通例の手順から当業者に既知である。
方法は更なる添加剤の添加も含み得る。用いる検出方法に応じて、添加剤は凝集剤、検出プローブ(例えば、溶解物の酵素の蛍光標識基質)又は緩衝剤であり得る。添加剤は活性化C因子、前凝固酵素又は凝固酵素の基質であってもよい。
また、方法は、結果を検証するために対照サンプルについて実行することを含み得る。対照サンプルは陽性サンプル、陰性サンプル及び/又は希釈系列であり得る。方法はIECについて実行することも含み得る。
本発明はエンドトキシンを検出するキットを更に提供する。かかるキットは、変形細胞溶解物と少なくとも1つの金属又は半金属酸化物から構成される表面を有する少なくとも1種類の粒子とを含む。
キットは本発明による方法を行うキットであるのが好ましい。
上記キットにおいて、粒子は懸濁液中又は乾燥形態で存在し得る。変形細胞溶解物は再構成された又は再構成可能な形態で存在し得る。
キットは緩衝剤又は標準物質等のまた更なる構成要素を含有していてもよい。
本発明は、変形細胞溶解物によるエンドトキシンの検出感度の改善への少なくとも1つの金属又は半金属酸化物から構成される表面を有する粒子の使用も提供する。
粒子は方法について記載した粒子であるのが好ましい。
更なる詳細及び特徴が、従属請求項と併せた以下の好ましい例示的な実施形態の説明から明らかとなる。ここでは、それぞれの特徴は単独で又は互いに組み合わせて実現することができる。目的を達成する方法はこれらの例示的な実施形態に限定されない。例えば、指示範囲は全ての言及していない中間値及び全ての考え得る部分区間を常に含む。
エンドトキシン又は1,3−β−D−グルカンの検出における凝固カスケードの図を示す。 単分散二酸化ケイ素粒子(Silica−4−130)のREM画像を示す。 一次粒子径が42nmの小ナノ粒子(72%)及び直径が約108nmの大ナノ粒子(28%)という2つのサイズを有する粒子の混合物であるSilica−2のTEM画像を示す。 酸化鉄/二酸化ケイ素粒子Fe@SiO−lの使用濃度及び算出表面積(m/ml)に応じたLALゲルクロットアッセイの感度を示す。製造業者指定のアッセイ感度は0.03EU/mlである。 一次粒子径に応じた粒子の算出表面積を示す。
材料及び方法
略語:
EU エンドトキシン単位
IEC 阻害/促進対照
λ アッセイ/検出の感度
MVD そのエンドトキシン含量を依然として確実に決定することができるサンプルの最大許容希釈倍率
LAL リムルス変形細胞溶解物
LPS リポ多糖
1. ナノ粒子の調製
二酸化ケイ素粒子を、変更したStoeberプロセス(Stoeber et al., 1968)を用いて又は二相水/シクロヘキサン系におけるテトラエトキシシラン(TEOS)のL−アルギニン触媒加水分解(Hartlen et al. 2008に従う)によって調製した。二酸化ケイ素コーティング粒子の酸化鉄コアはNanogate AG(Quierschied-Goettelborn,Germany)から入手し、変更したStoeberプロセスを用いて二酸化ケイ素でコーティングした。使用するナノ粒子の1つは、暗赤色蛍光色素Atto647N−NHSを含有する蛍光標識(f)を含有するものであった。この目的のために、シランリンカーを色素と連結させた。このようにして修飾した色素を粒子の合成中に水/シクロヘキサン系に添加することにより、粒子の二酸化ケイ素マトリックスに組み入れた。PEGによる修飾は、粒子の表面上でのmPEG750修飾シランリンカーの凝縮によって達成した。粒子の合成のための全ての化学物質はSigma-Aldrich(Schnelldorf,Germany)から入手した。Atto647N−NHSエステル(NHS:N−ヒドロキシスクシンイミドエステル)はAtto-Tec(Siegen,Germany)から入手した。磁気共鳴画像法(MRI)の造影剤として使用する、デキストランコーティングした超常磁性酸化鉄ナノ粒子の組成物であるEndorem(商標)はGuerbet GmbH(Sulzbach,Germany)から入手し、参照材料として使用した。調製の後、全ての粒子をエンドトキシン無含有Milli−Q水に対する透析、その後の細孔径0.2μmのセルロース膜を用いた無菌作業面での無菌濾過により清浄にした。粒子を使用するまで4℃〜8℃に維持した。粒子及びその特性を表1に明記する。
2. 粒子の特性化
粒子の特性化のために、無菌濾過した粒子の懸濁液のアリコートを使用した。粒子径及び形態を走査電子顕微鏡法(SEM)及び透過電子顕微鏡法(TEM)によって決定した。SEMのために、懸濁液の不希釈サンプルをケイ素表面に塗布し、減圧下で乾燥させた。粒子の流体力学直径を動的光散乱(DLS、Dyna Pro Titan、Wyatt Technology Europe GmbH)によって決定した。粒子のゼータ(ζ)電位を、Zetasizer Nano(Malvern,Germany)を用いて使い捨てキュベット内の1mlのサンプル中、25℃で測定した。350nm〜800nmの波長範囲のUV可視スペクトルを、Cary 5000分光計(Varian Inc.,Germany)を用いて記録した。全サンプルのpHを測定したが、アッセイについて規定の範囲内であった(pH6〜8)。したがって、pHを調整する必要はなかった。
3. エンドトキシンの決定
エンドトキシン試験を、LonzaのLALゲルクロットアッセイを用いて行った(Pyrogent(商標) Plus N294−03、Lonza Walkersville Inc.,Walkersville,MD,USA)。使用する全材料は無菌であり、製造業者の情報によるとパイロジェンフリーであった。DaNaのホームページwww.nanopartikel.info(http://nanopartikel.info/files/content/dana/Dokumente/Projekte/SOPs/Nanokon%20SOP%202%202%202_gesch%C3%BCtzt.pdf Kucki、2012)に公表された「Nanokon SOP 2.2.2:ナノ粒子懸濁液中のエンドトキシン汚染の検出及び半定量化−リムルス変形細胞溶解物(LAL)ゲルクロットアッセイ」のプロトコルに従って試験を行った。このプロトコルは、ヨーロッパ薬局方のモノグラフ2.6.14.細菌エンドトキシン(ヨーロッパ薬局方、2005)、ISO 29701(ISO 29701、2010)及び(Dobrovolskaia and Neun、2011)の情報に基づくものである。
製造業者指定のLALゲルクロットアッセイの感度(0.03EU/ml、1ミリリットル当たりのエンドトキシン単位)を製造業者の情報に従って調べ、使用する全てのバッチについて確認した。
ナノ粒子の懸濁液については、0.5EU/mlの値をエンドトキシン限界として採用した。0.03EU/mlの検出感度(λ)及び1mg/mlのサンプル濃度は、16という最大有効希釈倍率(MVD)を生じた(MVD=サンプル濃度×エンドトキシン限界/検出感度(λ))。
希釈及び調整をエンドトキシン無含有水(LAL試薬水W50、Lonza Walkersville Inc.,USA)を用いて行った。サンプル中のエンドトキシンを検出する場合には、1,3−β−D−グルカンによる起こり得る検出の中断についてサンプルを付加的に試験した。この目的のために、β−グルカン阻害剤を添加した(Beta−G−Blocker Kit N190、Lonza Walkersville Inc.,USA)。
アッセイの感度に対するナノ粒子の影響をIEC(阻害/促進対照)によっても検査した。これは上述のSOP及び製造業者の情報に従って行った。エンドトキシン無含有として試験する粒子懸濁液を、参照標準(公認参照標準エンドトキシンCSE大腸菌(Escherichia coli)O55:B5、Lonza Walkersville Inc.,USA)と混ぜ合わせ、サンプルを試験した。
全ての測定を個別の希釈系列を用いて繰り返した。
4. 方法の例示的な性能
4.1 LALの再構成
凍結乾燥LALをエンドトキシン無含有水で再構成し、少なくとも30秒間旋回させた(振盪しない)。再構成したLALを早急に使用した。
4.2 エンドトキシンの検出(試験手順)
全てのサンプル、標準物質又は対照を、再構成したLAL(いずれの場合にも100μl)と1:1(体積:体積)で混合し、37℃の非循環水浴内で1時間加熱した。この加熱中にサンプルは動かさなかった。その後、サンプルを慎重に180度回転させた。回転後の固体凝固塊は陽性試験結果を示した。陰性反応の場合には凝固塊は生じず、代わりに液体のみが生じた。
4.3 検出感度の確認
初めに1EU/mlのエンドトキシンを含有する溶液を使用して、製造業者指定のLAL感度(λ)に従う2倍希釈系列(2λ、1λ、0.5λ、0.25λ)を調製した。加えて、水(LAL試薬水)を含有する陰性対照を作製した。
サンプルを試験手順に従って試験した。感度の幾何平均を結果から得た(
ここで、xは感度であり、nは検出の反復回数である)。算出した幾何平均は製造業者指定の感度と一致するものとする。
4.4 ナノ粒子懸濁液の試験
2倍希釈系列(1/2、1/4、1/8、1/16)を試験対象の懸濁液(1mg/ml)から調製した。2λ(0.06EU/ml)を含有する陽性対照を1EU/mlのエンドトキシン溶液から調製した。エンドトキシン無含有水(LAL試薬水)を陰性対照として使用した。サンプルを試験手順に従って試験した。
サンプル中のエンドトキシンの濃度を、最も高い希釈係数(濃度=サンプル×λ)を有する陽性サンプルから算出した。
いずれのサンプルも陽性でない場合、エンドトキシン濃度がアッセイ感度未満であることが推定された。
4.5 アッセイ(IEC)に対するナノ粒子の影響の試験
アッセイに対するナノ粒子の影響を試験するために、アッセイ感度を種々の濃度のナノ粒子について上述の手順に従って試験した。この目的で、2倍希釈系列を1EU/mlのエンドトキシン溶液から調製した(2λ、1λ、0.5λ、0.25λ)。この手順においては、エンドトキシン無含有水ではなくナノ粒子の懸濁液を希釈に使用した。その後、項目4.3に記載されるように感度を試験した。
慣習的方法では、阻害又は増幅効果による誤測定を最小限に抑えるためにIECも規定する。SOPによると、測定感度が0.5λ〜2λの範囲である場合に試験は影響を受けないものと分類される(IEC基準)。IECについてMVD及び少なくとも1つの更なる粒子濃度で実行した。
4.6 1,3−β−D−グルカン干渉試験
エンドトキシンを確立した場合、1,3−β−D−グルカンによる干渉を排除するために1,3−β−D−グルカン干渉試験を行った。
この目的で、2倍の試験濃度のナノ粒子のサンプルを調製した。β−G−Blocker(Lonza)を1:1の比でそれに添加した。サンプルを上記のように試験した。使用する対照は、β−G−Blockerを含まないナノ粒子のサンプル、エンドトキシン無含有水中のβ−G−Blocker、エンドトキシン(2λ)及びβ−G−Blockerを含む陽性サンプルとした。
5. 実験
図2 単分散二酸化ケイ素粒子(Silica−4−130)のREM画像;
図3 一次粒子径が42nmの小ナノ粒子(72%)及び直径が約108nmの大ナノ粒子(28%)という2つのサイズを有する粒子の混合物であるSilica−2のTEM画像;
図4 酸化鉄/二酸化ケイ素粒子Fe@SiO−lの使用濃度及び算出表面積(m/ml)に応じたLALゲルクロットアッセイの感度。製造業者指定のアッセイ感度は0.03EU/mlである。
図5 一次粒子径に応じた粒子の算出表面積。
表1は試験したナノ粒子懸濁液を示す。表2には、ナノ粒子についてのこれらの懸濁液の試験結果を示す。0.03EU/ml超の含量のエンドトキシンを一部のサンプルの場合に確立したが、MVDのIECにより殆どのサンプルの場合に検出感度の増幅が示された。陽性サンプルの場合、β−グルカン干渉が存在しないことを実証することが可能であった。ナノ粒子の調製及び対照実験によるエンドトキシンを含むサンプルの汚染を排除することが可能であった。
表2の括弧内の値は、これらの場合にはIECが特定の許容基準を満たさなかったことから、ナノ粒子を含まない検出と比較して許容測定値ではない。このことから、これらのナノ粒子の添加によって検出感度がとりわけ大幅に増大することが示される。
5.1 二酸化ケイ素粒子
濃度が62.5μg/ml(これはナノ粒子のMVDに相当する)のサンプルを測定したが、Endorem及びSilica−1−25のみが検出感度の変化を示さなかった。しかしながら、Silica−l−25粒子は−24.2mVの明らかに変化したゼータ電位も有していた。試験した二酸化ケイ素粒子のうち4つ(Silica−2、Silica−3−80、Silica−5、Silica−6+PEG)が感度の増幅を示したが、IEC限界内であった。一次粒子径が130nmの単分散二酸化ケイ素粒子を含む懸濁液Silica−4−130(図2も参照されたい)のみが、許容希釈範囲内(MVDまで)で試験した場合に、IECによる許容基準よりも高い増幅を示した。
濃度依存性IECについてSilica−3−80を用いて実行した。これにより、試験した全ての粒子濃度(500μg/ml、250μg/ml、125μm/ml、62.5μg/ml)について0.015EU/mlまでの検出感度改善がもたらされた。しかしながら、使用する粒子の量に関する感度の変化は確立されなかった。
表3はSilica−2の濃度依存性IECを示す(図3)。上記表において、+は陽性検出を意味し、−は陰性検出を意味する。この場合、粒子濃度の低下は検出感度の悪化ももたらした。
表面修飾の影響を試験するために、IECについてSilica−5及びSilica−6+PEGを用いて実行した。これらの粒子は同様のサイズを有する。高い粒子濃度(500μg/mlのSiO)の場合、感度の増幅が異なることが示された。PEG修飾粒子Silica−6+PEGは、IEC許容基準内の増幅の低下を示した。一方、Silica−5の場合の増幅は許容基準を超えていた。このことから、増幅が有機基による粒子の表面修飾によって低減することが示される。
5.2 酸化鉄/二酸化ケイ素コア/シェル粒子
酸化鉄/二酸化ケイ素コア/シェル粒子Fe@SiO−1、Fe@SiO−2及びFe@SiO−3を同じ方法を用いて調製した。蛍光標識粒子の場合、既に記載したように1つの蛍光色素のみを粒子に組み込んだ。全ての粒子懸濁液は、LALゲルクロットアッセイにおいて同様の挙動を示した。蛍光標識化による差異は確立されなかった。
高濃度(1mg/ml及び500μg/ml)の場合、完全な検出の阻害が確立された(凝固なし)。また、粒子の沈殿を観察することが可能であった。中程度の濃度(250μg/ml及び125μg/ml)の場合にはこれは観察されなかった。代わりに、茶色がかった凝固塊が形成された。MVD(62.5μg/ml)では、試験は予想通り陰性であった。0.25EU/mlの算出エンドトキシン含量は0.5EU/mlのエンドトキシン限界を下回っていた。しかし、全ての粒子のIECがIEC基準を超える明らかな感度の増幅を示した。
表4はFe@SiO−lの濃度依存性IECを示す。結果から粒子濃度に応じた明らかな感度の増幅が示される。62.5μg/mlの濃度では、0.000875EU/mlで検出することが依然として可能であった。これは34倍の増大に相当する。
より大きな粒子Fe@SiO−4も試験した。これらの粒子もMVDまでの明らかな検出感度の増幅を示した。しかしながら、500μg/mlでのアッセイの完全な阻害を観察することは可能でなかった。
5.3 Endorem(商標)
Endorem(商標)は、一次粒子径が5nmの超常磁性酸化鉄ナノ粒子(SPION)から構成される組成物である。Endorem(商標)は肝転移を調査する造影剤として承認されている。この粒子はデキストランで表面修飾されている。
本試験では、いかなるエンドトキシンも検出することが可能でなかった。また、Endorem(商標)は、使用した最低濃度(62.5μg/ml)でLALゲルクロットアッセイとの相互作用を全く示さなかった。希釈せずに使用した場合であっても(11.2mg/ml)、完全な検出の阻害は観察されなかった。粒子の沈殿も観察されなかった。
記載の例示的な実施形態の多数の変更形態及び更なる発展形態が実現可能である。
引用文献
STOEBER, W., FINK, A. & BOHN, E. 1968. Controlled Growth of Monodisperse Silica Spheres in the Micron Size Range. Journal of Colloid and Interface Science, 26, 62-69.
HARTLEN, K. D., ATHANASOPOULOS , A. P. T. & KITAEV, V. 2008. Facile Preparation of Highly Monodisperse Small Silica Spheres (15 to >200 nm) Suitable for Colloidal Templating and Formation of Ordered Arrays. Langmuir, 24, 1714-1720.
101 エンドトキシン
102 C因子
103 活性化C因子
104 B因子
105 活性化B因子
106 前凝固酵素
107 凝固酵素
108 コアグロゲン
109 コアグリン
110 1,3−β−D−グルカン又はその他のLAL活性化グルカン
111 G因子
112 活性化G因子

Claims (12)

  1. サンプル中のエンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンを検出する方法であって、
    a)前記サンプルと、変形細胞溶解物、及び少なくとも1つの金属又は半金属酸化物から構成される表面を有する少なくとも1種類の粒子とを接触させる工程と、
    b)前記サンプルを変化について検査する工程であって、変化の発生がエンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンの存在を示す、工程と、
    を含む、方法。
  2. 前記粒子の水中でのゼータ電位が−30mV未満であることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記粒子の一次粒子径が500nm未満であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 接触させる前記サンプル中の前記粒子が、1mg/ml未満の濃度で存在することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記金属又は半金属酸化物が二酸化ケイ素、二酸化チタン又は二酸化ジルコニウムを含む群から選択されることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記金属又は半金属酸化物が二酸化ケイ素であることを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. 前記変形細胞溶解物が、カブトガニから得られたものであり、及び/又はカブトガニの凝固カスケードの単離若しくは組み換え構成要素からなることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記サンプルにおける変化が光学的方法によって確立されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. エンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンを検出するキットであって、変形細胞溶解物と、少なくとも1つの金属又は半金属酸化物から構成される表面を有する少なくとも1種類の粒子とを含むことを特徴とする、キット。
  10. 前記少なくとも1種類の粒子が請求項2〜6のいずれか一項に記載の粒子であることを特徴とする、請求項9に記載のキット。
  11. 変形細胞溶解物を用いたエンドトキシン及び/又は1,3−β−D−グルカンの検出感度の改善のための、少なくとも1つの金属又は半金属酸化物から構成される表面を有する粒子の使用。
  12. 前記粒子が請求項2〜6に記載の粒子であることを特徴とする、請求項11に記載の使用。
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