JP2015534939A - Mseフレームワーク型モレキュラーシーブの合成 - Google Patents

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Abstract

本発明の態様は、MSEフレームワーク型の結晶性モレキュラーシーブの合成方法であって、水の供給源と、ケイ素、スズ、チタン、バナジウムおよびゲルマニウムの少なくとも1つから選択される4価元素Yの酸化物の供給源と、任意であるが好ましくは3価元素Xの供給源と、アルカリもしくはアルカリ土類金属Mの供給源と、テトラエチルアンモニウムQ1の供給源と、任意に、環式窒素含有アンモニウムカチオンを含むことができる第2の有機カチオンQ2の供給源とを含んでなる反応混合物を結晶化させる工程を含んでなる方法に関する。

Description

(発明の分野)
本発明は、MCM−68などのMSEフレームワーク型結晶性モレキュラーシーブの合成、および有機変換プロセスにおけるそれらの使用に関する。
(発明の背景)
MCM−68は、1つの12員環チャネル系および2つの10員環チャネル系を含む独特の3次元チャネル構造を有する単結晶相モレキュラーシーブ材料であり、そのチャネル構造において各系のチャネルは、他の系のチャネルに垂直に延長しており、そしてチャネル構造において12環チャネルは一般に真っ直ぐであり、10環チャネルは曲がりくねっている(正弦波形である)。MCM−68のフレームワーク構造は、Structure Commission of the International Zeolite AssociationによってコードMSEが割り当てられている。
MCM−68の組成および特徴的なX線回折パターンは、特許文献1に開示されており、この特許はまた、N,N,N',N'−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウムジカチオンを含む構造指向剤の存在下でのこのモレキュラーシーブの合成を記載している。特許文献1の内容全体は、参照により本明細書に援用される。
特許文献1は、芳香族アルキル化およびトランスアルキル化反応での触媒としてのMCM−68の使用を例示している。さらに、特許文献2は、MCM−68が主分解触媒、またはゼオライトYなどの従来の粗孔分解触媒と併せての添加成分のいずれかである状態で、MCM−68が炭化水素原料の接触分解において活性を示して向上した収率のブチレンおよびイソブテンを生成することを開示している。
MCM−68の商業的開発は、その合成のために特許文献1で要求されているN,N,N',N'−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウムジカチオン構造指向剤の高い費用によって妨げられており、それ故にMCM−68の合成のための代わりの、それほど高価ではない構造指向剤を見いだすことにこれまでかなりの関心が寄せられてきた。
特許文献3において、1,1−ジアルキル−4−シクロヘキシルピペラジン−1−イウムカチオンおよび1,1−ジアルキル−4−アルキルシクロヘキシルピペラジン−1−イウムカチオンがMCM−68の合成で構造指向剤として有効であると述べられている。特許文献3は、MCM−68の合成でのMCM−68種結晶の使用を記載している。
同時係属の特許文献4において、様々なジアンモニウムジカチオンが、MCM−68などのMSEフレームワーク型材料の合成において構造指向剤として有効であると教示されている。同時係属の特許文献5において、5員または6員環含有アンモニウムカチオンが、任意にジアンモニウムジカチオンに加えて、MCM−68などのMSEフレームワーク型材料の合成において構造指向剤として有効であると教示されている。
UZM−35は、一般にMSEフレームワーク型の材料に、そして特にMCM−68に構造の点で幾らかの類似性を有することができる。特許文献6は、より簡単な、一価のカチオンを使用するUZM−35の合成方法を開示している。しかしながら、この参考文献は、UZM−35が、MCM−68とは異なる独特のX線回折パターンを有することを指摘しているが、差異がその文献中には明白に記載されていない。
米国特許第6,049,018号明細書 米国特許第7,198,711号明細書 米国特許出願公開第2009/0318696号明細書 米国特許出願第13/649,283号明細書 米国特許出願第13/649,140号明細書 米国特許出願公開第2010/0081775号明細書
本発明によれば、本明細書に記載される比較的単純なカチオンがMCM−68の合成における構造指向剤として有効である可能性があることが見出された。
(発明の要旨)
一態様において、本発明は、MSEフレームワーク型の結晶性モレキュラーシーブの合成方法であって、水の供給源と、ケイ素、スズ、チタン、バナジウムおよびゲルマニウムの少なくとも1つから選択される4価元素Yの酸化物の供給源と、任意の3価元素Xの供給源(アルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄およびクロムの少なくとも1つから選択されるものなど)と、アルカリもしくはアルカリ土類金属Mの供給源と、テトラエチルアンモニウムカチオンQ1の供給源とを含む反応混合物を結晶化させる工程を含む方法に関する。
いくつかの実施形態において、4価元素Yはケイ素を含むことが可能であり、3価元素Xはアルミニウムを含むことが可能であり、アルカリまたはアルカリ土類金属Mはカリウムを含むことが可能であるか、またはカリウムであることが可能であり、そして/あるいは、ナトリウムを実質的に含まないことが可能である。
任意に、反応混合物は、以下の2つの一般構造:
Figure 2015534939
(式中、Aは、>CR1314基、>C=O基、>NR15、または>O基であり、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル基またはC〜C炭化水素鎖であり、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素またはC〜C炭化水素鎖であり、R、R、R11およびR12は、それぞれ独立して、C〜C炭化水素鎖であり、R15は、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、それらのC〜Cアルキル置換誘導体、それらのC〜Cアルコキシ置換誘導体、またはそれらのC〜Cジアルキル置換誘導体であり、RおよびR基の1つは、互いに、R13およびR14基の1つに連結してC〜C炭化水素架橋部分を形成することができる)
の1つまたは両方を有する第2の有機カチオンQ2の供給源をさらに含むことができる。存在する場合、Q2は、いくつかの実施形態において、上記6員環構造を有し、R〜R基の少なくとも3つは水素であり、RおよびR基の少なくとも1つはメチルおよび/またはエチル基であり、好ましくはAは、>N−R15基であり、R15は、シクロヘキシル基、フェニル基、またはそれらのC〜Cアルキル置換誘導体である。そのような実施形態において、Q1:Q2のモル比は、約1:5〜約99:1の範囲であることができる。
もう1つの態様において、本発明は、MSEフレームワーク型の結晶性モレキュラーシーブ、例えば、MCM−68モレキュラーシーブであって、その細孔構造内にテトラエチルアンモニウムカチオンQ1を含み、任意にその細孔構造内に上記の第2の有機カチオンQ2をも含むモレキュラーシーブに関する。
(実施形態の詳細な説明)
テトラエチルアンモニウムカチオンを構造指向剤(の1つ)として使用する、MCM−68などのMSEフレームワークタ型結晶性モレキュラーシーブの合成方法が本明細書に記載される。芳香族アルキル化およびトランスアルキル化反応において、ならびに炭化水素原料の接触分解においてなどの有機変換反応での触媒としての、得られたMSEフレームワーク型結晶性モレキュラーシーブの焼成形態の使用も本明細書に記載される。
MCM−68は、1つの12員環チャネル系と2つの10員環チャネル系とを含む独特の3次元チャネル系を有する合成多孔質単結晶相材料であり、そのチャネル構造において各系のチャネルは、他の系のチャネルに垂直に延長しており、そしてそのチャネル構造において12環チャネルは一般に真っ直ぐであり、10環チャネルは一般に曲がりくねっている(正弦波形である)。MCM−68のフレームワーク構造は、Structure Commission of the International Zeolite AssociationによってコードMSEを割り当てられている。
その焼成形態では、MCM−68は、下の表1に列挙されるラインで他の公知の合成されたままのおよび/または熱処理された結晶性材料のパターンと区別されるX線回折(XRD)パターンを有する。
Figure 2015534939
本明細書ではd−間隔と記載されているが、XRDスペクトルで観察されるピークは、強度の最大値を有し、このピーク最大値は、本明細書にリストされるd−間隔「ライン」に相当する。これらのX線回折データは、Cu−Kα放射線を使用する、そしてGoebelミラーおよびHI−STAR面積検出器を備えたBruker D8 Discover回折システムで収集された。XRDスペクトルは、2つのフレーム、約4°〜約20°2θの第1フレーム、および約20°〜約36°2θの第2フレームで回折パターンを測定することによって記録された。2次元回折パターンは、積分され、Bruker GADDソフトウェアを用いて2θ対強度の1次元プロットに変換された。面間(d−)間隔は、オングストローム単位で計算され、バックグラウンド上の最強ラインの強度Iの百分率として調整される、ラインの相対強度I/Iは、Materials Data,Inc.,Jadeソフトウェアピーク検索アルゴリズムを使って誘導された。強度は、Lorentzおよび分極効果について補正されなかった。相対強度は、記号VS=非常に強い(80〜100%)、S=強い(60〜80%)、M=中位(40〜60%)、W=弱い(20〜40%)、およびVW=非常に弱い(0〜20%)の観点から示される。いくつかの実施形態において、「非常に弱い」の区分の強度を有するピークは検知不可能であり得るが、他の実施形態においては、VWピーク強度の1つまたはそれ以上(または実際に全て)が検出可能でもあり得る(したがって、ゼロではなく、かつ20%まで)。シングルラインとしてこれらの試料についてリストされる回折データが、結晶学的変化の差など、ある種の条件下で解像または部分解像ラインとして現れる可能性がある複数の重なり合ったラインからなる可能性があることは理解されるべきである。典型的には、結晶学的変化は、位相的な構造の相当する変化なしに、単位格子パラメータの微小変化および/または結晶対称の変化を含むことができる。相対強度の変化などの、これらの微小効果は、とりわけ、カチオン含有量の差、フレームワーク組成、細孔充填の本質および程度、結晶サイズおよび形状、好ましい配向、ならびに熱および/または特に熱水履歴の結果として追加的に、もしくは代わりに起こることが可能である。
MCM−68の構造は、米国特許第7,198,711号明細書およびJournal of Physical Chemistry B,110,2045(2006)にさらに考察されている。
MCM−68は、モル関係:X:(n)YO(式中、Xは、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄、およびクロムの少なくとも1つから選択される、好ましくはアルミニウムを少なくとも含む3価元素であり;Yは、ケイ素、スズ、チタン、バナジウム、およびゲルマニウムの少なくとも1つから選択され、好ましくはケイ素を少なくとも含む4価元素であり;nは、少なくとも約4、例えば、約4〜約100,000であり、典型的には約10〜約1000、例えば、約10〜約100であることが可能である)を含む化学組成を有する。
MCM−68は一般に熱安定性があり、焼成形態では、比較的高い表面積(例えば、約0.21cc/gの微小孔容積と共に約660m/g)およびかなりの炭化水素収着能、例えば:
約75トル、約90℃でのn−ヘキサン吸着 − 約10.8重量%
約75トル、約30℃でのベンゼン吸着 − 約18.8重量%
約60トル、約120℃での2,2−ジメチルブタン吸着 − 約11.0重量%
約2トル、約100℃でのメシチレン吸着 − 約3.3重量%
を示すことができる。
その活性な水素形態では、MCM−68は、約900〜約2000のアルファ値の比較的高い酸活性を示すことができる。アルファ値は、標準触媒と比較して触媒の接触分解活性のおおよその指標であり、それは、相対速度定数(単位時間当たり触媒の体積当たりのノルマルヘキサン転化速度)を与える。それは、1のアルファ(速度定数=0.016秒−1)と見なされるシリカ−アルミナ分解触媒の活性をベースにしている。アルファ試験は、それぞれが当該記載に関して参照により本明細書に援用される、米国特許第3,354,078号明細書;ならびにJournal of Catalysis,4,527(1965);6,278(1966);および61,395(1980)に記載されている。本明細書で用いられる試験の実験条件は、Journal of Catalysis,61,395(1980)に詳細に記載されているように、約538℃の一定温度および可変流量を含む。
米国特許第6,049,018号明細書に開示されているように、MCM−68は、N,N,N',N'−テトラエチルビシクロ[2.2.2]オクト−7−エン−2,3:5,6−ジピロリジニウムジカチオンを構造指向剤として使用して以前は合成されていた。しかし、この種類の構造指向剤の高い費用は、MCM−68の商業的開発を著しく妨げてきた。
MCM−68を合成する本方法は、構造指向剤の少なくとも一部として一般式Et4N+を有するテトラエチルアンモニウムカチオンQ1を利用する。
任意に、テトラエチルアンモニウムカチオンQ1に加えて、以下の2つの一般構造:
Figure 2015534939
(式中、Aは、>CR1314基、>C=O基、>NR15、または>O基であり、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル基またはC〜C炭化水素鎖であり、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素またはC〜C炭化水素鎖であり、R、R、R11およびR12は、それぞれ独立して、C〜C炭化水素鎖であり、R15は、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、それらのC〜Cアルキル置換誘導体、それらのC〜Cアルコキシ置換誘導体、またはそれらのC〜Cジアルキル置換誘導体などのかさ高いC〜C12炭化水素部分(例えば、環式、分枝鎖および/またはヒドロキシ官能化脂肪族および/または芳香族炭化水素部分)であり、かつRおよびR基の1つは、R13およびR14基の1つに連結してC〜C炭化水素架橋部分を形成することができる)
の1つまたは両方を有する第2の構造指向剤カチオン(集合的にQ2)が存在してもよい。
本明細書の構造指向剤カチオンの適切な供給源には、例えば、対イオンとしてハロゲン化物(例えば、ヨージド)および/またはヒドロキシドを有する結晶性材料MCM−68の形成に有害ではないこれらのカチオンの任意の塩を含むことができる。したがって、アンモニウム窒素はいかなるヒドロキシル基とも共有結合していなくてもよいが、ヒドロキシルイオンは、適切な対イオンであってもよい。
例示的な環式アンモニウムSDAカチオン(Q2)には、限定されないが、N,N−ジアルキル−ピペラジニウムカチオン(例えば、N,N−ジメチル−N'−シクロヘキシル−ピペラジニウム、N−メチル−N−エチル−N'−シクロヘキシル−ピペラジニウム、N,N−ジエチル−N'−シクロヘキシル−ピペラジニウム、N,N−ジメチル−N'−フェニル−ピペラジニウム、N−メチル−N−エチル−N'−フェニル−ピペラジニウム、N,N−ジエチル−N'−フェニル−ピペラジニウム、N,N−ジメチル−N'−シクロペンチル−ピペラジニウム、Nメチル−N−エチル−N'−シクロペンチル−ピペラジニウム、N,N−ジエチル−N'−シクロペンチル−ピペラジニウムなど、およびそれらの組み合わせ)、4,4−ジアルキル−ピペリジニウムカチオン(例えば、4−メチル−4−エチル−ピペリジニウム、4−メチル−4−プロピル−ピペリジニウム、4−メチル−4−ブチル−ピペリジニウム、4,4−ジエチル−ピペリジニウム、4−エチル−4−プロピル−ピペリジニウム、4−エチル−4−ブチル−ピペリジニウムなど、およびそれらの組み合わせ)、N−アルキル−キヌクリジニウムカチオン(例えば、N−メチル−キヌクリジニウム、3−ヒドロキシ−Nメチル−キヌクリジニウムなど、およびそれらの組み合わせ)、4,4−ジアルキル−モルホリニウムカチオン(例えば、4−メチル−4−エチル−モルホリニウム、4−メチル−4−プロピル−モルホリニウム、4−メチル−4−ブチル−モルホリニウム、4,4−ジエチル−モルホリニウム、4−エチル−4−プロピル−モルホリニウム、4−エチル−4−ブチル−モルホリニウムなど、およびそれらの組み合わせ)、4,4−ジアルキル−ピロリジニウムカチオン(例えば、4−メチル−4−エチル−ピロリジニウム、4−メチル−4−プロピル−ピロリジニウム、4−メチル−4−ブチル−ピロリジニウム、4,4−ジエチル−ピロリジニウム、4−エチル−4−プロピル−ピロリジニウム、4−エチル−4−ブチル−ピロリジニウムなど、およびそれらの組み合わせ)など、ならびにそれらの組み合わせを含むことができる。
具体的には2つ以上のカチオン供給源が構造指向剤組成物に使用される場合、Q1対Q2のモル比は、少なくとも約1:9、例えば、少なくとも約1:7、少なくとも約1:5、少なくとも約1:4、少なくとも約1:3、少なくとも約1:2、少なくとも約1:1、少なくとも約3:2、少なくとも約2:1、少なくとも約5:2、少なくとも約3:1、少なくとも約4:1、少なくとも約5:1、少なくとも約7:1、少なくとも約9:1、少なくとも約19:1、少なくとも約49:1であることができる。追加的に、または代わりに、2つ以上のカチオン供給源が構造指向剤組成物に使用される場合、Q1対Q2のモル比は、約999:1以下、約499:1以下、約199:1以下、約99:1以下、約49:1以下、約19:1以下、約9:1以下、約7:1以下、約5:1以下、約4:1以下、約3:1以下、約2:1以下、約1:1以下であることができる。
本方法では、Q1カチオンの供給源および任意にQ2カチオンの供給源(Qは本明細書において全ての構造指向カチオンQ1+Q2を表す)と一緒に、水の供給源と、ケイ素、スズ、チタン、バナジウムおよびゲルマニウムの少なくとも1つから選択される4価元素Yの酸化物の供給源と、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄およびクロムの少なくとも1つから選択される3価元素Xの酸化物の供給源と、アルカリまたはアルカリ土類金属Mの供給源とを含んでなる反応混合物が製造される。
一般に、反応混合物の組成は、反応混合物中のモル比Q1/YOまたはQ/YO([Q1+Q2]/YO)が、約0.01〜約1、例えば、約0.03〜約0.7、約0.05〜約0.5、または約0.07〜約0.35の範囲にあるように制御することができる。追加的に、または代わりに、反応混合物の組成は、次のモル比:約4〜約200、例えば、約4〜約150、約4〜約120、約4〜約100、約4〜約80、約6〜約200、約6〜約150、約6〜約120、約6〜約100、約6〜約80、約8〜約200、約8〜約150、約8〜約120、約8〜約100、約8〜約80、約12〜約200、約12〜約150、約12〜約120、約12〜約100、約12〜約80、約15〜約200、約15〜約150、約15〜約120、約15〜約100、約15〜約80、約18〜約200、約18〜約150、約18〜約120、約18〜約100、または約18〜約80のYO/X;約5〜約200、例えば、約5〜約150、約5〜約100、約5〜約50、約5〜約35、約10〜約200、約10〜約150、約10〜約100、約10〜約50、約10〜約35、約14〜約200、約14〜約150、約14〜約100、約14〜約50、約14〜約35、約18〜約200、約18〜約150、約18〜約100、約18〜約50、または約18〜約35のHO/YO;約0.05〜約1.5、例えば、約0.05〜約1.3、約0.05〜約1.2、約0.05〜約1.1、約0.05〜約1、約0.05〜約0.9、約0.05〜約0.85、約0.05〜約0.8、約0.05〜約0.75、約0.05〜約0.7、約0.05〜約0.65、約0.05〜約0.6、約0.15〜約1.5、約0.15〜約1.3、約0.15〜約1.2、約0.15〜約1.1、約0.15〜約1、約0.15〜約0.9、約0.15〜約0.85、約0.15〜約0.8、約0.15〜約0.75、約0.15〜約0.7、約0.15〜約0.65、約0.15〜約0.6、約0.25〜約1.5、約0.25〜約1.3、約0.25〜約1.2、約0.25〜約1.1、約0.25〜約1、約0.25〜約0.9、約0.25〜約0.85、約0.25〜約0.8、約0.25〜約0.75、約0.25〜約0.7、約0.25〜約0.65、約0.25〜約0.6、約0.5〜約1.5、約0.5〜約1.3、約0.5〜約1.2、約0.5〜約1.1、約0.5〜約1、約0.5〜約0.9、約0.5〜約0.85、約0.5〜約0.8、約0.6〜約1.5、約0.6〜約1.3、約0.6〜約1.2、約0.6〜約1.1、約0.6〜約1、約0.6〜約0.9、約0.6〜約0.85、約0.6〜約0.8、約0.65〜約1.5、約0.65〜約1.3、約0.65〜約1.2、約0.65〜約1.1、約0.65〜約1、約0.65〜約0.9、約0.65〜約0.85、約0.65〜約0.8、約0.7〜約1.5、約0.7〜約1.3、約0.7〜約1.2、約0.7〜約1.1、約0.7〜約1、約0.7〜約0.9、約0.7〜約0.85、約0.7〜約0.8、約0.75〜約1.5、約0.75〜約1.3、約0.75〜約1.2、約0.75〜約1.1、約0.75〜約1、約0.75〜約0.9または約0.75〜約0.85のOH/YO;約0.05〜約2、例えば、約0.05〜約1.5、約0.05〜約1.2、約0.05〜約1.1、約0.05〜約1、約0.05〜約0.9、約0.05〜約0.8、約0.05〜約0.7、約0.05〜約0.6、約0.10〜約2、約0.10〜約1.5、約0.10〜約1.2、約0.10〜約1.1、約0.10〜約1、約0.10〜約0.9、約0.10〜約0.8、約0.10〜約0.7、約0.10〜約0.6、約0.15〜約2、約0.15〜約1.5、約0.15〜約1.2、約0.15〜約1.1、約0.15〜約1、約0.15〜約0.9、約0.15〜約0.8、約0.15〜約0.7、約0.15〜約0.6、約0.20〜約2、約0.20〜約1.5、約0.20〜約1.2、約0.20〜約1.1、約0.20〜約1、約0.20〜約0.9、約0.20〜約0.8、約0.20〜約0.7、約0.20〜約0.6、約0.30〜約2、約0.30〜約1.5、約0.30〜約1.2、約0.30〜約1.1、約0.30〜約1、約0.30〜約0.9、約0.30〜約0.8、約0.40〜約2、約0.40〜約1.5、約0.40〜約1.2、約0.40〜約1.1、約0.40〜約1、約0.40〜約0.9または約0.40〜約0.8のM/YOの1つまたはそれ以上を選択することによって制御することができる。OH/YOのモル比が本明細書の全体にわたって用いられるが、そのようなモル比は、MおよびQの有害ではない対イオンの化学的性質をどのようなものであろうと包含することを意味し、そしてヒドロキシル対イオンが具体的に使用されるため、OH/YOとして本明細書では表現されるにすぎないことは理解されるべきであることに留意すべきである。同様に、Y、X、M、およびQの具体的な例がモル比で本明細書に述べられる場合、それらの範囲は、はっきりと否定されず、そして可変属の個々の化学種に必ずしも単に限定されない限り、変数にまで一般的に及ぶと理解されるべきである。
ある種の実施形態において、反応混合物は、酸化物のモル比の観点から、次の範囲の全ての組成を有することができる。
Figure 2015534939
反応混合物はまた、例えば、反応混合物中の種/YOの重量比が、約0.001〜約0.3、例えば、約0.001〜約0.2、約0.001〜約0.1、約0.001〜約0.08、約0.001〜約0.05、約0.01〜約0.3、約0.01〜約0.2、約0.01〜約0.1、約0.01〜約0.08、約0.01〜約0.05、約0.03〜約0.3、約0.03〜約0.2、約0.03〜約0.1または約0.03〜約0.08であることができるように、MCM−68などのMSEフレームワーク型モレキュラーシーブの種を任意に(しかし好ましくは)含んでなることができる。
4価元素Yは、ケイ素を含んでなっても、またはケイ素であってもよく、3価元素Xは、アルミニウムを含んでなっても、またはアルミニウムであってもよく、かつアルカリまたはアルカリ土類金属Mは、ナトリウムおよびカリウムの少なくとも1つを含んでもよい。アルカリまたはアルカリ土類金属Mがカリウムを含む場合、Na対総金属Mのモル比は、0〜約0.9、例えば、0〜約0.5であってもよい。このように、ある種の実施形態において、アルカリまたはアルカリ土類金属は、ナトリウムを実質的に含まないことが可能であり(例えば、Mの5重量%未満、例えば、3重量%未満、1重量%未満、0.5重量%未満、0.3重量%未満、0.1重量%未満、0.05重量%未満または0重量%がナトリウムでありることが可能である);追加的に、または代わりに、反応混合物は、添加されたナトリウムを含まなくてもよい(すなわち、いくらかのナトリウムは、反応混合物原料の1つまたはそれ以上に不純物として存在してもよいが、ナトリウムを反応混合物に導入するための成分は添加されない。例えば、水酸化カリウムはいくらかの水酸化ナトリウム不純物を含有してもよいが、水酸化ナトリウムは添加されない)。
上記の反応混合物を製造するために使用することができる適切な酸化ケイ素の供給源は、限定されないが、コロイド状シリカ、沈澱シリカ、ケイ酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、ヒュームドシリカなど、ならびにそれらの組み合わせを含むことができる。適切な酸化アルミニウムの供給源は、限定されないが、水和酸化アルミニウム、例えば、ベーマイト、ギブサイトおよび擬ベーマイト、特にギブサイト、ならびに酸素含有アルミニウム塩、例えば、硝酸アルミニウム、ならびにそれらの組み合わせを含むことができる。適切なアルカリ金属の供給源は、水酸化ナトリウムおよび/またはカリウムを含むことができる。
構造指向剤の供給源に関係なく、反応混合物が調製された場合、所望のMCM−68を製造するための結晶化は、例えば、約100℃〜約200℃の温度で、約28日間まで、例えば、約145℃〜約175℃の温度で約24時間〜約170時間、適切な反応容器中、例えば、ポリプロピレン瓶もしくはテフロン(Teflon)(登録商標)で任意に内張りされたステンレススチールオートクレーブでの静的条件下または攪拌条件下で行うことができる。その後、結晶を液体から分離し、回収することができる。
この合成反応の生成物は、MSEフレームワーク型を有し、かつ本明細書に記載される構造指向剤をその細孔構造内に含有する結晶性モレキュラーシーブを有利に含むことができるか、または結晶性モレキュラーシーブであることができる。得られた合成されたままの材料は、他の公知の合成されたままの、または熱処理された結晶性材料のパターンと区別可能なX線回折パターンを有することができる。
その細孔構造内に構造指向剤を含有する合成されたままの結晶性モレキュラーシーブは、構造指向剤をモレキュラーシーブから実質的に除去し、原料との接触のためのモレキュラーシーブ開口部の微孔チャネル内に活性触媒部位を残すような様式で使用前に通常活性化することができる。この活性化プロセスは、モレキュラーシーブを、酸素含有ガスの存在下、約200℃〜約800℃の温度で適切な時間で加熱することによって典型的に行うことができる。あるいは活性化は、約500℃未満、例えば約300℃以下の温度でのオゾンへの暴露によって行う(例えば、SDAを効果的に除去する)ことができる。
所望の程度に、合成されたままの材料の元のアルカリ(および/またはアルカリ土類)カチオンは、例えば、限定されないが、金属イオン、水素イオン、水素イオン前駆体、例えば、アンモニウムイオンなど、およびそれらの混合物を含むことができる他のカチオンとのイオン交換によって、少なくとも部分的に、当該技術において周知の技術に従って置き換えることができる。特に好ましい交換カチオンは、存在する場合、ある種の炭化水素変換反応のための触媒活性を調整することができるもの(例えば、水素、希土類金属、ならびに元素周期表の3、4、5、6、7、8、9、10、11、12および13族金属;カチオンがアルカリ金属カチオンである場合、交換カチオンは、追加的に、または代わりに、アルカリ土類、または2族金属を含むことができる)を含むことができる。
本方法によって製造される結晶性モレキュラーシーブは、現在の商業的/工業的に重要な多くのものなどの多種多様な有機化合物変換プロセスを触媒するために使用することができる。単独で、または他の結晶性触媒などの1つまたはそれ以上の他の触媒活性物質と組み合わせての本発明の結晶性材料によって効果的に触媒される化学変換プロセスの例としては、酸活性を持った触媒を必要とするものを挙げることができる。具体的な例としては、限定されないが、
(a)約10℃〜約250℃の温度、約0psig〜約500psig(約3.5MPag)の圧力、約0.5時間−1〜約100時間−1の総重量空間速度(WHSV)、および約0.1〜約50の芳香族化合物/オレフィンモル比の1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、気相または液相での短鎖(C〜C)オレフィンによる芳香族化合物のアルキル化、例えば、それぞれエチルベンゼンもしくはクメンを製造するためのベンゼンによるエチレンまたはプロピレンのアルキル化;
(b)約250℃〜約500℃の温度、約0psig〜約500psig(約3.5MPag)の圧力、約0.5時間−1〜約50時間−1の総WHSV、および約1〜約50の芳香族化合物/オレフィンモル比の1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、気相または液相での長鎖(C10〜C20)オレフィンによる芳香族化合物のアルキル化;
(c)約100℃〜約500℃の温度、約1psig(約7kPag)〜約500psig(約3.5MPag)の圧力、および約1時間−1〜約10,000時間−1のWHSVの1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、気相または液相での芳香族化合物のトランスアルキル化、例えば、それぞれエチルベンゼンおよび/またはクメンを製造するためのポリエチルベンゼンおよび/またはポリイソプロピルベンゼンとベンゼンとのトランスアルキル化;
(d)約200℃〜約760℃の温度、約1気圧(約0psig)〜約60気圧(約5.9MPag)の圧力、約0.1時間−1〜約20時間−1のWHSV、および0(添加水素なし)〜約50の水素/炭化水素モル比の1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、アルキル芳香族化合物の不均化、例えば、キシレンを製造するためのトルエンの不均化;
(e)約200℃〜約760℃の温度、約1気圧(約0psig)〜約60気圧(約5.9MPag)の圧力、約0.1時間−1〜約20時間−1のWHSV、および0(添加水素なし)〜約50の水素対炭化水素モル比の1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、アルキル芳香族化合物の脱アルキル化、例えば、エチルベンゼンの脱エチル化;
(f)約200℃〜約540℃の温度、約100kPaa〜約7MPaaの圧力、約0.1時間−1〜約50時間−1のWHSV、および0(添加水素なし)〜約10の水素/炭化水素モル比の1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、キシレンなどのアルキル芳香族化合物の異性化;
(g)約260℃〜約375℃の温度、約0psig〜約1000psig(約6.9MPag)の圧力、約0.5時間−1〜約10時間−1のWHSV、および0(添加水素なし)〜約10の水素/炭化水素モル比の1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、例えば、アルキル芳香族化合物および軽質ガスを形成するためのパラフィンと芳香族化合物との反応;
(h)約200℃〜約315℃の温度、約100psig(約690kPag)〜約1000psig(約6.9MPag)の圧力、約0.5時間−1〜約10時間−1のWHSV、および約0.5〜約10の水素対炭化水素モル比の1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、分枝パラフィンを提供するためのパラフィン異性化;
(i)約−20℃〜約350℃の温度、約0psig〜約700psig(約4.9MPag)の圧力、および約0.02時間−1〜約10時間−1の総オレフィンWHSVの1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、オレフィンによるイソブタンなどのイソ−パラフィンのアルキル化;
(j)約200℃〜約450℃の温度、約0psig〜約1000psig(約6.9MPag)の圧力、約0.2時間−1〜約10時間−1のWHSV、および約0.5〜約10の水素/炭化水素モル比の1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、パラフィン供給物の脱ロウ;
(k)約300℃〜約700℃の温度、約0.1気圧(約10kPag)〜約30気圧(約3MPag)の圧力、および約0.1時間−1〜約20時間−1のWHSVの1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、炭化水素の分解;
(l)約250℃〜約750℃の温度、約30kPa〜約300kPaのオレフィン分圧、および約0.5時間−1〜約500時間−1のWHSVの1つまたはそれ以上を任意に含む反応条件で、オレフィンの異性化;ならびに
(m)動力車でのコールド・スタート排出物用の炭化水素トラップ(例えば、前触媒コンバーター吸着剤)
を挙げることができる。
米国特許第7,198,711号明細書に記載されているように、MCM−68は、約7オングストロームよりも大きい細孔径を有する粗孔モレキュラーシーブなどの従来の分解触媒と併せて添加成分として使用されてもよい。
多くの触媒の場合と同様に、本方法によって製造されたモレキュラーシーブを、有機変換プロセスに用いられる温度および他の条件に耐性がある別の材料と組み合わせることが望ましくなり得る。そのような材料には、活性および不活性材料ならびに合成もしくは天然に存在するゼオライト、ならびに粘土、シリカ、および/またはアルミナなどの金属酸化物などの無機材料が含まれ得る。後者は、天然に存在するものであっても、かつ/またはシリカと金属酸化物との混合物などのゲル状沈澱物/ゲルの形態であってもよい。本方法によって製造されたモレキュラーシーブと併せた(すなわち、それと組み合わせられた、および/または新結晶の合成中に存在する)活性材料の使用は、ある種の有機変換プロセスで触媒の転化性能および/または選択性を変える傾向がある可能性がある。不活性材料は好適なことに、単に希釈剤として機能し、例えば、反応速度を制御するための多くの他の手段をたとえば用いることなく、生成物を経済的におよび整然と得ることができるように所与のプロセスでの転化量を制御する傾向がある。これらの発明材料は、商業的運転条件下での触媒の破砕強度を向上させるために、天然に存在する粘土、例えば、ベントナイトおよび/またはカオリン中へ組み込まれてもよい。上記材料(すなわち、粘土、酸化物など)は、触媒のためのバインダーとして追加的に、または代わりに機能することができる。商業的使用においては、触媒が壊れて粉末様材料になるのを防ぐことが多くの場合望ましいので、良好な破砕強度を有する触媒を提供することが望ましい。これらの粘土および/または酸化物バインダーは、触媒の破砕強度を向上させるという目的のためのみに普通は用いられている。
本方法によって製造されたモレキュラーシーブと複合化することができる天然に存在する粘土は、限定されないが、モンモリロナイトおよびカオリン系統を含むことができ、それらには、Dixie、McNamee、GeorgiaおよびFlorida粘土として一般に知られるサブベントナイトおよびカオリン、ならびに/または、その中の主鉱物成分がハロイサイト、カオリナイト、ディッカイト、ナクライトおよび/またはアナウキサイトであることができるその他を含むことができる。そのような粘土は、元々採掘されたままの未加工状態で使用することができ、かつ/または初めに焼成、酸処理および/または化学修飾を行うことができる。本方法によって製造されたモレキュラーシーブと複合化するために有用なバインダーには、シリカ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、ベリリア、アルミナおよびそれらの混合物などの無機酸化物が追加的に、または代わりに含まれることが可能である。
追加的に、または代わりに、本方法によって製造されたモレキュラーシーブは、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリカ−トリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニアなどの多孔質マトリックス材料、および/またはシリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシア、およびシリカ−マグネシア−ジルコニアなどの三元組成物と複合化することができる。
微粉化結晶性モレキュラーシーブ材料と無機酸化物マトリックスとの相対割合は幅広く変動し、結晶含有量は、約1重量%〜約90重量%の範囲であり、そしてより通常は、複合材料がビーズまたは押出物の形態で製造される場合は特に、複合材料の約2重量%〜約80重量%の範囲である。
追加的に、または代わりに、本発明は以下の実施形態の1つまたはそれ以上を含むことができる。
実施形態1
MSEフレームワーク型の結晶性モレキュラーシーブの合成方法であって、水の供給源と、ケイ素、スズ、チタン、バナジウムおよびゲルマニウムの少なくとも1つから選択される4価元素Yの酸化物の供給源と、任意の3価元素Xの供給源と、アルカリもしくはアルカリ土類金属Mの供給源と、テトラエチルアンモニウムカチオンQ1の供給源とを含む反応混合物を結晶化させる工程を含む方法。
実施形態2
上記反応混合物が、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄およびクロムの少なくとも1つから選択される3価元素Xの酸化物の供給源を含む、実施形態1の方法。
実施形態3
4価元素Yがケイ素を含み、3価元素Xがアルミニウムを含み、アルカリまたはアルカリ土類金属Mがカリウムを含む、実施形態1または2の方法。
実施形態4
アルカリまたはアルカリ土類金属Mがナトリウムを実質的に含まない、実施形態1〜3のいずれか1つの方法。
実施形態5
上記反応混合物中のテトラエチルアンモニウムカチオンQ1および/または全SDAカチオン(存在する場合、Q1およびQ2)/4価元素Yの酸化物の全モル比が、約0.01〜約1、例えば、約0.03〜0.7であること;
上記反応混合物中の4価元素Yの酸化物/3価元素Xの酸化物、一般にYO/Xのモル比が、約4〜約200、例えば、約8〜約120であること;
上記反応混合物中の水/4価元素Yの酸化物のモル比が、約5〜約200、例えば、約10〜約100であること;
上記反応混合物中のヒドロキシル基濃度/4価元素Yの酸化物のモル比が、約0.05〜約1.5、例えば、約0.6〜約1.2であること;
上記反応混合物中のアルカリまたはアルカリ土類金属M/4価元素Yの酸化物のモル比が、約0.05〜約2、例えば、約0.30〜約1.1であること;および
上記反応混合物中の種(又はシード)/4価元素Yの酸化物の重量比が、約0.001〜約0.3、例えば、約0.01〜約0.2であるような量でMSEフレームワーク型のモレキュラーシーブの種(シード)が存在すること
のうち1つまたはそれ以上が満たされる、実施形態1〜4のいずれか1つの方法。
実施形態6
反応混合物が、以下の2つの一般構造:
Figure 2015534939
(式中、Aは、>CR1314基、>C=O基、>NR15、または>O基であり、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル基またはC〜C炭化水素鎖であり、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素またはC〜C炭化水素鎖であり、R、R、R11およびR12は、それぞれ独立して、C〜C炭化水素鎖であり、R15は、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、それらのC〜Cアルキル置換誘導体、それらのC〜Cアルコキシ置換誘導体、またはそれらのC〜Cジアルキル置換誘導体であり、RおよびR基の1つは、互いに、R13およびR14基の1つに連結してC〜C炭化水素架橋部分を形成することができる)
の1つまたは両方を有する第2の有機カチオンQ2の供給源をさらに含む、実施形態1〜5のいずれか1つの方法。
実施形態7
MSEフレームワーク型の結晶性モレキュラーシーブ、例えば、MCM−68モレキュラーシーブであって、その細孔構造内にテトラエチルアンモニウムカチオンQ1を含むモレキュラーシーブ。
実施形態8
前記細孔構造内で、以下の2つの一般構造:
Figure 2015534939
(式中、Aは、>CR1314基、>C=O基、>NR15、または>O基であり、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル基またはC〜C炭化水素鎖であり、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素またはC〜C炭化水素鎖であり、R、R、R11およびR12は、それぞれ独立して、C〜C炭化水素鎖であり、R15は、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、それらのC〜Cアルキル置換誘導体、それらのC〜Cアルコキシ置換誘導体、またはそれらのC〜Cジアルキル置換誘導体であり、RおよびR基の1つは、互いに、R13およびR14基の1つに連結してC〜C炭化水素架橋部分を形成することができる)
の1つまたは両方を有する第2の有機カチオンQ2をさらに含む、実施形態7の結晶性モレキュラーシーブ。
実施形態9
〜R基またはR〜R10基の少なくとも3つが水素であり、かつRおよびR基の少なくとも1つ、またはR11およびR12基の少なくとも1つがメチルおよび/またはエチル基である、実施形態6の方法または実施形態8の結晶性モレキュラーシーブ。
実施形態10
Aが、>N−R15基であり、R15が、シクロヘキシル基、フェニル基またはそれらのC〜Cアルキル置換誘導体である、実施形態9の方法または結晶性モレキュラーシーブ。
実施形態11
テトラエチルアンモニウムカチオンQ1および第2の有機カチオンQ2が、約1:5〜約99:1のモル比で反応混合物中に存在する、実施形態10の方法または結晶性モレキュラーシーブ。
本発明の特質および本発明を実施する方法をより完全に例示するために、以下の実施例を示す。
実施例1〜4.MSE材料用SDAとしてのテトラエチルアンモニウムカチオン
実施例1において、約1.89グラムのテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)溶液(水中約35重量%)を、鋼Parr オートクレーブ用の約23mL Teflon(商標)インサート内で約4.70グラムの脱イオン水に添加した。この溶液に、約0.48グラムの水酸化カリウムペレット(水中約88重量%のKOH)を添加し、混合して溶解させた。次いで、約0.03グラムのAlcoa(商標)C−31アルミナ三水和物を溶液と混合し、そして約2.25グラムのLudox(商標)AS−40シリカ(水中約40重量%のコロイド状シリカ)も添加した。約0.04グラムのMCM−68種(N,N−ジメチル−N'−シクロヘキシルピペラジニウムヒドロキシドSDAを使用して製造される結晶に由来する)を懸濁液に添加した。次いで、Teflon(商標)ライナーで鋼オートクレーブを被覆し、密封した。次いで、約1日間、タンブル条件(約30rpm)下で約160℃のオーブン内のスピットにオートクレーブを配置した。固体生成物の検査後、粉末XRD(図1)は、少数のギブサイト相を有する主要MCM−68パターンを示すように見えた。この製法では、約39のSi/Al比、約0.8のOH/Si比(TEAOH/Si≒0.5;KOH/Si≒0.3)、約0.3のK/Si比、約0.5のSDA/Si比、約27の水対Si比および約0.04の種/Si質量比が示された。
実施例2において、約1.89グラムのテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)溶液(水中約35重量%)を、鋼Parr オートクレーブ用の約23mL Teflon(商標)インサート内で約4.70グラムの脱イオン水に添加した。この溶液に、約0.48グラムの水酸化カリウムペレット(水中約88重量%のKOH)を添加し、混合して溶解させた。次いで、約0.03グラムのAlcoa(商標)C−31アルミナ三水和物を溶液と混合し、そして約2.25グラムのLudox(商標)AS−40シリカ(水中約40重量%のコロイド状シリカ)も添加した。約0.04グラムのMCM−68種(N,N−ジメチル−N'−シクロヘキシルピペラジニウムヒドロキシドSDAを使用して製造される結晶に由来する)を懸濁液に添加した。次いで、Teflon(商標)ライナーで鋼オートクレーブを被覆し、密封した。次いで、約3日間、タンブル条件(約30rpm)下で約160℃のオーブン内のスピットにオートクレーブを配置した。固体生成物の検査後、粉末XRD(図1)は、約0.24グラムの(固体生成物)収量で比較的純粋な相のMCM−68を示すように見えた。この製法では、約39のSi/Al比、約0.8のOH/Si比(TEAOH/Si≒0.5;KOH/Si≒0.3)、約0.3のK/Si比、約0.5のSDA/Si比、約27の水対Si比および約0.04の種/Si質量比が示された。
実施例3において、約1.89グラムのテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)溶液(水中約35重量%)を、鋼Parr オートクレーブ用の約23mL Teflon(商標)インサート内で約4.72グラムの脱イオン水に添加した。この溶液に、約0.48グラムの水酸化カリウムペレット(水中約88重量%のKOH)を添加し、混合して溶解させた。次いで、約0.047グラムのAlcoa(商標)C−31アルミナ三水和物を溶液と混合し、そして約2.25グラムのLudox(商標)AS−40シリカ(水中約40重量%のコロイド状シリカ)も添加した。約0.04グラムのMCM−68種(N,N−ジメチル−N'−シクロヘキシルピペラジニウムヒドロキシドSDAを使用して製造される結晶に由来する)を懸濁液に添加した。次いで、Teflon(商標)ライナーで鋼オートクレーブを被覆し、密封した。次いで、約2日間、タンブル条件(約30rpm)下で約160℃のオーブン内のスピットにオートクレーブを配置した。固体生成物の検査後、粉末XRD(図1)は、少数のギブサイト相を有する主要MCM−68パターンを示すように見えた。この生成物の固体収量は約0.24グラムであった。この製法では、約25のSi/Al比、約0.8のOH/Si比、約0.5のK/Si比、約0.30のSDA/Si比、約27の水対Si比および約0.04の種/Si質量比が示された。
実施例4において、約68.2グラムの水酸化カリウムペレット(水中約88重量%のKOH)を約668グラムの脱イオン水中で溶解し、これをTeflon(商標)コーティングビーカー中で室温よりわずかに高い温度まで加熱した。溶液がまだ温かい間、約4.3グラムの水酸化アルミニウム(Al(OH)乾燥ゲル)を添加し、そして溶解/分散させた。その後、約287グラムのテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)溶液(Q1、水中約35重量%)を、溶液がほぼ均一になるまでアルミネート混合物に組み込んだ。この溶液に、約44.1グラムのN,N−ジメチル−4−シクロヘキシルピペラジニウム(Q2、水中約29重量%)を添加し、そして得られた混合物を約5分間撹拌した。次いで、約5.7グラムのMCM−68種(N,N−ジメチル−N'−シクロヘキシルピペラジニウムヒドロキシドSDAを使用して製造される結晶に由来する)をそれに添加し、得られた混合物をさらに約5分間撹拌した。次いで、約320グラムのLudox(商標)AS−40シリカ(水中約40重量%のコロイド状シリカ)をゆっくり添加した。得られたゲルを約30分間混合し、次いで、混合ゲルをステンレス鋼の約2リットルオートクレーブ中に配置した。約1時間かけて、温度を約160℃まで高めながら、オートクレーブに充填された混合物を約250rpmで撹拌した。混合物を約2日間加熱および撹拌した。固体生成物の検査(この場合、濾過、脱イオン水による洗浄および約120℃での乾燥)後、粉末XRDは、比較的純粋な相MCM−68を示すように見えた。この製法では、約39のSi/Al比、約0.85のOH/Si比(全SDA/Si≒0.35;KOH/Si≒0.50)、約0.50のK/Si比、約0.32のQ1/Si比、約0.03のQ2/Si比(したがって、約0.35の全Q/Si比)、約28の水対Si比および約0.045の種/Si質量比が示された。
比較例5〜6.MSEの製造において不成功のTEAカチオンSDA
比較例5において、約0.29グラムの水酸化カリウムペレット(水中約88重量%のKOH)および約0.30グラムの硝酸カリウム(KNO)を、鋼Parr オートクレーブ用の約23mL Teflon(商標)インサート内で約4.72グラムの脱イオン水に溶解した。この溶液に、約1.89グラムのテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)溶液(水中約35重量%)を添加した。次いで、約0.47グラムの水酸化アルミニウム(Al(OH)乾燥ゲル)を手で溶液中に混合した。次いで、約2.25グラムのLudox(商標)AS−40シリカ(水中約40重量%のコロイド状シリカ)および約0.40グラムのMCM−68種(N,N−ジメチル−N'−シクロヘキシルピペラジニウムヒドロキシドSDAを使用して製造される結晶に由来する)を懸濁液に添加した。次いで、Teflon(商標)ライナーで鋼オートクレーブを被覆し、密封した。次いで、約2日間、タンブル条件(約30rpm)下で約160℃のオーブン内のスピットにオートクレーブを配置した。固体生成物の検査後、粉末XRDは、ZSM−5生成物を示すように見えた。
この製法では、約25のSi/Al比、約0.6のOH/Si比(TEAOH/Si≒KOH/Si≒0.3)および約0.2のKNO/Si比が示された(約0.8の全K/Si比が得られた)。
比較例6において、約0.29グラムの水酸化カリウムペレット(水中約88重量%のKOH)および約0.61グラムの硝酸カリウム(KNO)を、鋼Parr オートクレーブ用の約23mL Teflon(商標)インサート内で約4.72グラムの脱イオン水に溶解した。この溶液に、約1.89グラムのテトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)溶液(水中約35重量%)を添加した。次いで、約0.78グラムの水酸化アルミニウム(Al(OH)乾燥ゲル)を手で溶液中に混合した。次いで、約2.25グラムのLudox(商標)AS−40シリカ(水中約40重量%のコロイド状シリカ)および約0.40グラムのMCM−68種(N,N−ジメチル−N'−シクロヘキシルピペラジニウムヒドロキシドSDAを使用して製造される結晶に由来する)を懸濁液に添加した。次いで、Teflon(商標)ライナーで鋼オートクレーブを被覆し、密封した。次いで、約2日間、タンブル条件(約30rpm)下で約160℃のオーブン内のスピットにオートクレーブを配置した。固体生成物の検査後、粉末XRDは、ZSM−5およびケイ酸水素カリウムの混合相を含んでなる生成物を示すように見えた。
この製法では、約15のSi/Al比、約0.4のOH/Si比(TEAOH/Si≒0.3;KOH/Si≒0.1)および約0.4のKNO/Si比が示された(約0.8の全K/Si比が得られた)。
比較例7.MSE材料の製造において不成功の、種を用いないTEAカチオンSDA
比較例7〜8において、約1.89gの35%テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(TEAOH)溶液(水中約35重量%)、約0.49グラムの水酸化カリウムペレット(水中約88重量%のKOH)および約4.7グラムの脱イオン水を、鋼Parr オートクレーブ用のそれぞれ2つの約23mL Teflon(商標)インサート内で一緒に混合し、溶液を生成した。次いで、約0.047グラムの水酸化アルミニウム(Al(OH)乾燥ゲル)および約2.25グラムのLudox(商標)AS−40シリカ(水中約40重量%のコロイド状シリカ)を各溶液に添加した。次いで、それぞれ、Teflon(商標)ライナーで鋼オートクレーブを被覆し、密封した。次いで、約2日間(比較例7)および約4日間(比較例8)、タンブル条件(約30rpm)下で約160℃のオーブン内のスピットにオートクレーブを配置した。
比較例7の固体生成物の検査後、粉末XRDは、検出可能な少数のゼオライトベータおよび少数のギブサイト相を有する主要非晶質生成物を示すように見えた。比較例8の固体生成物の検査後、粉末XRDは、主要ゼオライトベータ生成物を示すように見えた。
この製法では、約25のSi/Al比、約0.8のOH/Si比、約0.5のK/Si比、約0.3のSDA/Si比および約27の水対Si比が示された。
特定の実施形態を参照することによって、本発明が記載および例示されたが、当業者は、本発明が、本明細書に例示されていない変形にも適することを認識するであろう。この理由のため、本発明の真の範囲を決定する目的のための添付された請求の範囲のみ参照されなければならない。

Claims (11)

  1. MSEフレームワーク型の結晶性モレキュラーシーブの合成方法であって、水の供給源と、ケイ素、スズ、チタン、バナジウムおよびゲルマニウムの少なくとも1つから選択される4価元素Yの酸化物の供給源と、任意の3価元素Xの供給源と、アルカリもしくはアルカリ土類金属Mの供給源と、テトラエチルアンモニウムカチオンQ1の供給源とを含む反応混合物を結晶化させる工程を含む方法。
  2. 前記反応混合物が、アルミニウム、ホウ素、ガリウム、鉄およびクロムの少なくとも1つから選択される3価元素Xの酸化物の供給源を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記4価元素Yがケイ素を含み、前記3価元素Xがアルミニウムを含み、前記アルカリまたはアルカリ土類金属Mがカリウムを含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記アルカリまたはアルカリ土類金属Mがナトリウムを実質的に含まない、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記反応混合物中のテトラエチルアンモニウムカチオンQ1および/または全SDAカチオン(存在する場合、Q1およびQ2)/4価元素Yの酸化物の全モル比が、約0.01〜約1、例えば、約0.03〜0.7であること;前記反応混合物中の4価元素Yの酸化物/3価元素Xの酸化物、一般にYO/Xのモル比が、約4〜約200、例えば、約8〜約120であること;前記反応混合物中の水/4価元素Yの酸化物のモル比が、約5〜約200、例えば、約10〜約100であること;前記反応混合物中のヒドロキシル基濃度/4価元素Yの酸化物のモル比が、約0.05〜約1.5、例えば、約0.6〜約1.2であること;前記反応混合物中のアルカリまたはアルカリ土類金属M/4価元素Yの酸化物のモル比が、約0.05〜約2、例えば、約0.30〜約1.1であること;前記反応混合物中の種/4価元素Yの酸化物の重量比が、約0.001〜約0.3、例えば、約0.01〜約0.2であるような量でMSEフレームワーク型モレキュラーシーブの種が存在することのうち1つまたはそれ以上が満たされる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記反応混合物が、以下の2つの一般構造:
    Figure 2015534939
    (式中、Aは、>CR1314基、>C=O基、>NR15、または>O基であり、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル基またはC〜C炭化水素鎖であり、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素またはC〜C炭化水素鎖であり、R、R、R11およびR12は、それぞれ独立して、C〜C炭化水素鎖であり、R15は、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、それらのC〜Cアルキル置換誘導体、それらのC〜Cアルコキシ置換誘導体、またはそれらのC〜Cジアルキル置換誘導体であり、前記RおよびR基の1つは、互いに、前記R13およびR14基の1つに連結してC〜C炭化水素架橋部分を形成することができる)
    の1つまたは両方を有する第2の有機カチオンQ2の供給源をさらに含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. MSEフレームワーク型の結晶性モレキュラーシーブ、例えば、MCM−68モレキュラーシーブであって、その細孔構造内にテトラエチルアンモニウムカチオンQ1を含むモレキュラーシーブ。
  8. 前記細孔構造内で、以下の2つの一般構造:
    Figure 2015534939
    (式中、Aは、>CR1314基、>C=O基、>NR15、または>O基であり、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、それぞれ独立して、水素、ヒドロキシル基またはC〜C炭化水素鎖であり、R13およびR14は、それぞれ独立して、水素またはC〜C炭化水素鎖であり、R、R、R11およびR12は、それぞれ独立して、C〜C炭化水素鎖であり、R15は、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、フェニル基、それらのC〜Cアルキル置換誘導体、それらのC〜Cアルコキシ置換誘導体、またはそれらのC〜Cジアルキル置換誘導体であり、前記RおよびR基の1つは、互いに、前記R13およびR14基の1つに連結してC〜C炭化水素架橋部分を形成することができる)
    の1つまたは両方を有する第2の有機カチオンQ2をさらに含む、請求項7に記載の結晶性モレキュラーシーブ。
  9. 前記R〜R基または前記R〜R10基の少なくとも3つが水素であり、かつ前記RおよびR基の少なくとも1つ、または前記R11およびR12基の少なくとも1つがメチルおよび/またはエチル基である、請求項6に記載の方法または請求項8に記載の結晶性モレキュラーシーブ。
  10. Aが、>N−R15基であり、R15が、シクロヘキシル基、フェニル基またはそれらのC〜Cアルキル置換誘導体である、請求項9に記載の方法または結晶性モレキュラーシーブ。
  11. 前記テトラエチルアンモニウムカチオンQ1および前記第2の有機カチオンQ2が、約1:5〜約99:1のモル比で前記反応混合物中に存在する、請求項9または10に記載の方法または結晶性モレキュラーシーブ。
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