JP2015531589A - アボカドを扱う方法およびシステム - Google Patents

アボカドを扱う方法およびシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2015531589A
JP2015531589A JP2015524344A JP2015524344A JP2015531589A JP 2015531589 A JP2015531589 A JP 2015531589A JP 2015524344 A JP2015524344 A JP 2015524344A JP 2015524344 A JP2015524344 A JP 2015524344A JP 2015531589 A JP2015531589 A JP 2015531589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
avocado
cyclopropene compound
package
map
exposure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015524344A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6448537B2 (ja
JP2015531589A5 (ja
Inventor
ミア,ナジール
チフェンテス,ロドリゴ,エー.
マカスキー,イーヴァン
バラスブラマニアン,アイシュワリャ
ケイ. エダギ,フェルナンド
ケイ. エダギ,フェルナンド
ニクソン ジェイムス,ウィリアム
ニクソン ジェイムス,ウィリアム
エル. マクジー,ロバート
エル. マクジー,ロバート
Original Assignee
アグロフレッシュ インコーポレイテッド
アグロフレッシュ インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by アグロフレッシュ インコーポレイテッド, アグロフレッシュ インコーポレイテッド filed Critical アグロフレッシュ インコーポレイテッド
Publication of JP2015531589A publication Critical patent/JP2015531589A/ja
Publication of JP2015531589A5 publication Critical patent/JP2015531589A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6448537B2 publication Critical patent/JP6448537B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23BPRESERVING, e.g. BY CANNING, MEAT, FISH, EGGS, FRUIT, VEGETABLES, EDIBLE SEEDS; CHEMICAL RIPENING OF FRUIT OR VEGETABLES; THE PRESERVED, RIPENED, OR CANNED PRODUCTS
    • A23B7/00Preservation or chemical ripening of fruit or vegetables
    • A23B7/14Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10
    • A23B7/144Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10 in the form of gases, e.g. fumigation; Compositions or apparatus therefor
    • A23B7/152Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10 in the form of gases, e.g. fumigation; Compositions or apparatus therefor in a controlled atmosphere comprising other gases in addition to CO2, N2, O2 or H2O ; Elimination of such other gases
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23BPRESERVING, e.g. BY CANNING, MEAT, FISH, EGGS, FRUIT, VEGETABLES, EDIBLE SEEDS; CHEMICAL RIPENING OF FRUIT OR VEGETABLES; THE PRESERVED, RIPENED, OR CANNED PRODUCTS
    • A23B7/00Preservation or chemical ripening of fruit or vegetables
    • A23B7/14Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10
    • A23B7/153Preserving or ripening with chemicals not covered by groups A23B7/08 or A23B7/10 in the form of liquids or solids
    • A23B7/154Organic compounds; Microorganisms; Enzymes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/18Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents providing specific environment for contents, e.g. temperature above or below ambient
    • B65D81/20Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents providing specific environment for contents, e.g. temperature above or below ambient under vacuum or superatmospheric pressure, or in a special atmosphere, e.g. of inert gas
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D81/00Containers, packaging elements, or packages, for contents presenting particular transport or storage problems, or adapted to be used for non-packaging purposes after removal of contents
    • B65D81/24Adaptations for preventing deterioration or decay of contents; Applications to the container or packaging material of food preservatives, fungicides, pesticides or animal repellants
    • B65D81/28Applications of food preservatives, fungicides, pesticides or animal repellants
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A23FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
    • A23VINDEXING SCHEME RELATING TO FOODS, FOODSTUFFS OR NON-ALCOHOLIC BEVERAGES AND LACTIC OR PROPIONIC ACID BACTERIA USED IN FOODSTUFFS OR FOOD PREPARATION
    • A23V2002/00Food compositions, function of food ingredients or processes for food or foodstuffs

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
  • Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
  • Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Packages (AREA)

Abstract

本発明は、アボカドの保存期間および/または貯蔵を延ばすシクロプロペン化合物とMA包装との予測できない相乗効果に基づいている。シクロプロペン化合物を含有する大気にアボカドを曝す工程を備えるアボカドを貯蔵する方法が提供され、(a)アボカドは、シクロプロペン化合物への曝露中、MA包装の中にある、または(b)アボカドは、シクロプロペン化合物への曝露後、MA包装の中に入れられ、アボカドは少なくとも2時間の間MA包装中にとどまる。いくつかの実施形態において、MA包装は、包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されている。

Description

アボカドは、普通は完熟する前に、通例はアボカドが種類に応じて19重量%〜23重量%の乾物含量を有する場合に収穫される。
通例は、収穫時には、アボカドは消費されるために望ましい硬さよりも硬いままにとどまっている。果実の果肉の硬度が、種類に応じておおよそ180〜360ニュートン(40〜80lbf)であるときに、アボカドを収穫し出荷することはよくあることである。収穫後、アボカドは、時には長距離を、一般に低温で(例えば、3〜6℃で)輸送される。このような輸送中、アボカドは、普通は比較的硬いままであり、たとえ熟すとしても、非常にゆっくりと熟すとみなされる。
一般に、アボカドが販売されたり消費されたりするだろう場所の近くの目的地(「加工地点」)に到着するときに、アボカドは熟成過程を引き起こしたりまたは速めるための状態に曝される。一般に、アボカドは、より高い温度にしばらく曝され、通例はおおよそ1日の間、おおよそ20℃である。時には、アボカドはエチレンにもまた曝される。
熟成過程が引き起こされたりまたは速められたりした後、アボカドは急速に熟する。熟成過程によって果肉の硬度が低下する。一般に、果肉の硬度が65〜120ニュートン(15〜25lbf)である場合に、アボカドは加工地点から輸送される。販売および消費のために最も望ましい果肉の硬度は22〜44ニュートン(5〜10lbf)である。果肉の硬度が10ニュートン(2lbf)を下回る場合は、アボカドはあまりに軟らかくなるため、売り主は大幅な望ましくない値下げを行わなければアボカドを売ることができない。通常は、輸送からアボカドが売るには軟らかすぎるようになるまでの時間は3日以内であり、これは望ましくないほど短い。
アボカドを可能な限り長く望ましい状態(すなわち、消費者にとって望ましい状態)に維持することが望ましい。そうした状態のアボカドは熟成しているが、例えば、次のうちの1つまたは複数のような望ましくない熟成後の特性を発現してはいない:望ましくないほど茶色になった果肉、または望ましくないほど軟らかくなった果肉である。
WO2011/082059は、バナナをエチレン活性化合物に曝す工程と、バナナが一定の色になるときバナナをシクロプロペン化合物に曝す工程と、バナナをMA包装(modified atmosphere package)の中に保つ工程とを含むバナナを貯蔵する方法を記載している。
このように、以前よりも長い時間にわたる小売および/または消費のためにアボカドを扱う効果的かつ効率的な方法、ならびにアボカドがより長い時間の間、消費者による消費のために望ましい状態にとどまり新鮮であり続けることを可能にするアボカドを貯蔵し扱う効果的かつ効率的な方法が必要とされている。
本発明は、アボカドの保存期間および/または貯蔵を延ばすシクロプロペン化合物とMA包装との予測できない相乗効果に基づいている。シクロプロペン化合物を含有する大気にアボカドを曝す工程を備えるアボカドを貯蔵する方法が提供され、(a)アボカドは、シクロプロペン化合物への曝露中、MA包装の中にある、または(b)アボカドは、シクロプロペン化合物への曝露後、MA包装の中に入れられ、アボカドは少なくとも2時間の間MA包装中にとどまる。いくつかの実施形態において、MA包装は、包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されている。
一態様において、シクロプロペン化合物を含有する大気にアボカドを曝す工程を備えるアボカドを扱う方法が提供され、アボカドはシクロプロペン化合物への曝露中、MA包装の中にあり、アボカドは曝露後、少なくとも2時間の間MA包装中にとどまる。
一実施形態において、MA包装は、包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されている。さらなる実施形態において、包装全体に対する二酸化炭素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たり500〜150,000立方センチメートルである。さらなる実施形態において、包装全体に対する二酸化炭素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たり3,800〜72,000立方センチメートルである。別の実施形態において、MA包装は、包装全体に対する二酸化炭素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり5,000〜150,000立方センチメートルであるように構築されている。別の実施形態において、シクロプロペン化合物への曝露は、アボカドが65〜150ニュートンの果肉の硬度を有するときに始まる。別の実施形態において、アボカドは曝露後、少なくとも10時間、20時間、40時間、4日、7日、または10日の間MA包装中にとどまる。別の実施形態において、シクロプロペン化合物は、分子封入剤を有する調合物中にある。さらなる実施形態において、シクロプロペン化合物は、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む。別の実施形態において、分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、またはそれらの組合せを含む。さらなる実施形態において、封入剤は、アルファ−シクロデキストリンを含む。
一実施形態において、シクロプロペン化合物は次式のものである:

式中、Rは置換または非置換のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;置換基は、独立して、ハロゲン、アルコキシ、または置換もしくは非置換のフェノキシである。
さらなる実施形態において、RはC〜Cアルキルである。別の実施形態において、Rはメチルである。
別の実施形態において、シクロプロペン化合物は次式のものである:

式中、Rは置換または非置換のC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;R、R、およびRは水素である。
別の実施形態において、曝露中のシクロプロペン化合物は、10ppb〜5ppmの間の濃度である。さらなる実施形態において、曝露中のシクロプロペン化合物は、約1,000ppbの濃度である。別の実施形態において、曝露後のアボカドの硬度は、1日後少なくとも16lbf、または7日後14lbfである。別の実施形態において、曝露後のアボカドの保存期間は、少なくとも5日、10日、15日、20日、30日、40日、50日、または60日である。別の実施形態において、アボカドは、収穫後2時間、4時間、8時間、12時間、24時間、または48時間以内にMA包装の中に入れられる。
別の態様において、シクロプロペン化合物を含有する大気にアボカドを曝す工程を備えるアボカドを扱う方法が提供され、アボカドはシクロプロペン化合物への曝露後2時間以内に、MA包装の中に入れられ、アボカドは、少なくとも2時間の間MA包装中にとどまる。
一実施形態において、MA包装は、包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されている。さらなる実施形態において、包装全体に対する二酸化炭素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たり500〜150,000立方センチメートルである。さらなる実施形態において、包装全体に対する二酸化炭素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たり3,800〜72,000立方センチメートルである。別の実施形態において、MA包装は、包装全体に対する二酸化炭素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり5,000〜150,000立方センチメートルであるように構築されている。別の実施形態において、シクロプロペン化合物への曝露は、アボカドが65〜150ニュートンの果肉の硬度を有するときに始まる。別の実施形態において、アボカドは、シクロプロペン化合物への曝露後4時間、8時間、12時間、または24時間以内にMA包装の中に入れられる。別の実施形態において、アボカドは、曝露後少なくとも10時間、20時間、40時間、4日、7日、または10日の間MA包装中にとどまる。別の実施形態において、シクロプロペン化合物は、分子封入剤を有する調合物中にある。さらなる実施形態において、シクロプロペン化合物は、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む。別の実施形態において、分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、またはそれらの組合せを含む。さらなる実施形態において、封入剤は、アルファ−シクロデキストリンを含む。
一実施形態において、シクロプロペン化合物は次式のものである:

式中、Rは置換または非置換のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;置換基は、独立して、ハロゲン、アルコキシ、または置換もしくは非置換のフェノキシである。
さらなる実施形態において、RはC〜Cアルキルである。別の実施形態において、Rはメチルである。
別の実施形態において、シクロプロペン化合物は次式のものである:

式中、Rは置換または非置換のC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;R、R、およびRは水素である。
別の実施形態において、曝露中のシクロプロペン化合物は10ppb〜5ppmの間の濃度である。さらなる実施形態において、曝露中のシクロプロペン化合物は、約1,000ppbの濃度である。別の実施形態において、曝露後のアボカドの硬度は、1日後少なくとも16lbf、または7日後14lbfである。別の実施形態において、曝露後のアボカドの保存期間は、少なくとも5日、10日、15日、20日、30日、40日、50日、または60日である。
別の態様において、アボカドを扱うシステムが提供され、このシステムは(a)10ppb〜5ppmの間の濃度でアボカドに塗布されるシクロプロペン化合物と(b)包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されているMA包装とを備える。
提供されたシステムの一実施形態において、包装全体に対する二酸化炭素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たり500〜150,000立方センチメートルである。さらなる実施形態において、包装全体に対する二酸化炭素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たり3,800〜72,000立方センチメートルである。別の実施形態において、MA包装は、包装全体に対する二酸化炭素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり5,000〜150,000立方センチメートルであるように構築されている。別の実施形態において、シクロプロペン化合物への曝露は、アボカドが65〜150ニュートンの果肉の硬度を有するときに始まる。別の実施形態において、シクロプロペン化合物は、分子封入剤を有する調合物中にある。さらなる実施形態において、シクロプロペン化合物は、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む。別の実施形態において、分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、またはそれらの組合せを含む。さらなる実施形態において、封入剤は、アルファ−シクロデキストリンを含む。
一実施形態において、シクロプロペン化合物は次式のものである:

式中、Rは置換または非置換のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;置換基は、独立して、ハロゲン、アルコキシ、または置換もしくは非置換のフェノキシである。
さらなる実施形態において、RはC〜Cアルキルである。別の実施形態において、Rはメチルである。
別の実施形態において、シクロプロペン化合物は次式のものである:

式中、Rは置換または非置換のC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;R、R、およびRは水素である。
別の実施形態において、シクロプロペン化合物は約1,000ppbの濃度でアボカドに塗布される。別の実施形態において、提供されたシステムによる処理の後のアボカドの硬度は、1日後少なくとも16ldfまたは7日後14lbfである。別の実施形態において、提供されたシステムによる処理の後のアボカドの保存期間は、少なくとも5日、10日、15日、20日、30日、40日、50日、または60日である。
提供された方法(RipeLock)、MA包装のみ(MAP)、シクロプロペン化合物のみ(SmartFresh)、または対照(MA包装もシクロプロペン化合物も含まない)を用いてテストしたサンプルの代表的な酸素(O)の濃度を示す図である。 提供された方法(RipeLock)、MA包装のみ(MAP)、シクロプロペン化合物のみ(SmartFresh)、または対照(MA包装もシクロプロペン化合物も含まない)を用いてテストしたサンプルの代表的な二酸化炭素(CO)の濃度を示す図である。 提供された方法(RipeLock)、MA包装のみ(MAP)、シクロプロペン化合物のみ(SmartFresh)、または対照(MA包装もシクロプロペン化合物も含まない)を用いてテストしたアボカドの代表的な果皮の色を示す図である。 提供された方法(RipeLock)、MA包装のみ(MAP)、シクロプロペン化合物のみ(SmartFresh)、または対照(MA包装もシクロプロペン化合物も含まない)を用いてテストしたアボカドの果肉の硬度の代表的なデータを示す図である。 MAP袋およびSmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)の適用についての相乗効果を示す代表的な硬度の結果を示す図である。 (エチレンを用いて)テストしたアボカドの代表的な硬度の結果を示す図である。 (エチレンを用いないで)テストしたアボカドの他の代表的な硬度の結果を示す図である。 (エチレンを用いて)テストしたアボカドの果皮の色を示す図である。
化合物が、「ppm」という単位を用いてある濃度で大気中に気体として存在すると本明細書に記載される場合、濃度は、大気の100万容量部当たりのその化合物の容量部として与えられる。同様に、「ppb」は、大気の10億容量部当たりのその化合物の容量部を示す。
本明細書において、「N」はニュートンを示し、「lbf」は重量ポンドである。
本明細書において、「ポリマーフィルム」は、1つの次元(「厚さ」)において、他の2つの次元におけるよりもより小さく;比較的均一な厚さを有する、ポリマーから作られた物体である。ポリマーフィルムは、通常1mm以下の厚さを有する。
本明細書において、アボカドの「果肉の硬度」は、プランジャーの直径が8mmの針入度計(Wagner Instruments製の、Fruit Test(商標)FT40針入度計)を用いて測定される。果肉の硬度についてテストを行うと、テストされたアボカドが破損される。アボカドがある特定の果肉の硬度を有する場合に、アボカドがある方法で処理される(例えば、収穫されたり、輸送されたり、シクロプロペン化合物に曝されたりするなど)と本明細書で述べる場合、合理的に可能な限り均一に収穫され処理された一群のアボカドの中から、比較的少ない数のアボカドのサンプルを取り出し、果肉の硬度についてテストすることを意味する。アボカドの多くの群は、比較的少ないサンプルに対して行われるテストの平均値である果肉の硬度を有するとみなされる。
本発明は、1つまたは複数のシクロプロペン化合物の使用を含む。本明細書において、シクロプロペン化合物は次式の任意の化合物であり、

式中、それぞれのR、R、RおよびR4は、Hおよび式
−(L)−Z
の化学基からなる群から独立して選択され、
式中、nは0〜12の整数である。それぞれのLは2価の基である。好適なL基として、例えば、H、B、C、N、O、P、S、Siまたはそれらの混合物から選択される1つまたは複数の原子を含有する基が挙げられる。L基内の原子は、単結合、二重結合、三重結合またはそれらの結合の混合物によって、互いに結合されてもよい。それぞれのL基は、直鎖状、分岐状、環状またはそれらの組合せであってよい。任意の1つのR基(すなわち、R、R、RおよびRの任意の1つ)において、ヘテロ原子(すなわちHでもCでもない原子)の総数は0〜6である。
独立して、任意の1つのR基において非水素原子の総数は50以下である。
それぞれのZは、1価の基である。それぞれのZは、水素、ハロ、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロレート(chlorate)、ブロメート(bromate)、イオデート(iodate)、イソシアナト、イソシアニド(isocyanido)、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオおよび化学基Gからなる群から独立して選択され、Gは3〜14員環系である。
、R、RおよびR基は、好適な基から独立して選択される。R、R、RおよびR基は互いに同じでもよく、またはそれらのうちの任意の数のものが他と異なっていてもよい。R、R、RおよびRのうちの1つまたは複数として使用されるのに好適な基は、シクロプロペン環に直接結合してもよく、または、例えば、ヘテロ原子含有基などのような介在する基を通してシクロプロペン環に結合してもよい。
本明細書において、対象の化学基の1つまたは複数の水素原子が置換基によって置き換えられている場合に、対象の化学基は「置換されている」と言われる。好適な置換基として、例えば、アルキル、アルケニル、アセチルアミノ、アルコキシ、アルコキシアルコキシ、アルコキシカルボニル、アルコキシイミノ、カルボキシ、ハロ、ハロアルコキシ、ヒドロキシ、アルキルスルホニル、アルキルチオ、トリアルキルシリル、ジアルキルアミノおよびそれらの組合せが挙げられる。
好適なR、R、RおよびR基の中に、例えば、次の基のうちの任意の1つの置換および非置換のバージョンがある:脂肪族、脂肪族オキシ(aliphatic-oxy)、アルキルカルボニル、アルキルホスホナト(alkylphosphonato)、アルキルホスファト、アルキルアミノ、アルキルスルホニル、アルキルカルボキシル、アルキルアミノスルホニル、シクロアルキルスルホニル、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクリル(すなわち、少なくとも1つのヘテロ原子が環にある芳香族または非芳香族環状基)、アリール、水素、フルオロ、クロロ、ブロモ、ヨード、シアノ、ニトロ、ニトロソ、アジド、クロラト(chlorato)、ブロマト(bromato)、イオダト(iodato)、イソシアナト、イソシアニド(isocyanido)、イソチオシアナト、ペンタフルオロチオ;アセトキシ、カルボエトキシ、シアナト、ニトラト、ニトリト、ペルクロラト、アレニル;ブチルメルカプト(butylmercapto)、ジエチルホスホナト(diethylphosphonato)、ジメチルフェニルシリル、イソキノリル、メルカプト、ナフチル、フェノキシ、フェニル、ピペリジノ、ピリジル、キノリル、トリエチルシリルおよびトリメチルシリル。
好適なR、R、RおよびR基の中に、1つまたは複数のイオン化できる置換基を含有するものがある。そのようなイオン化できる基は、イオン化されていない形であってもまたは塩の形であってもよい。
およびRが結合されて単一の基になり、それが二重結合によってシクロプロペン環の第3の炭素原子に結合する実施形態もまた考察される。このような化合物のいくつかは、米国特許公報2005/0288189に記載されている。
好ましい実施形態において、1つまたは複数のシクロプロペンが用いられ、そこでR、R、RおよびRのうちの1つまたは複数は水素である。より好ましい実施形態において、それぞれのR、R、RおよびRは水素または(C1〜C8)アルキルである。より好ましい実施形態において、Rは置換または非置換の(C1〜C8)アルキルであり、それぞれのR、RおよびRは水素である。より好ましい実施形態において、それぞれのR、RおよびRは水素であり、Rは非置換の(C1〜C4)アルキルまたはカルボキシル置換の(C1〜C8)アルキルである。より好ましい実施形態において、それぞれのR、RおよびRは水素であり、Rは非置換の(C1〜C4)アルキルである。より好ましい実施形態において、Rはメチルであり、それぞれのR、RおよびRは水素であり、シクロプロペン化合物は本明細書で「1−MCP」として知られている。
好ましい実施形態において、1気圧の下で50℃以下、または25℃以下、または15℃以下の沸点を有するシクロプロペン化合物が用いられる。独立して、好ましい実施形態において、1気圧の下で−100℃以上、−50℃以上、または25℃以上、または0℃以上の沸点を有するシクロプロペン化合物が用いられる。
本明細書において、「MA包装(modified−atmosphere packaging)」(「MAP」)は、呼吸する産物が密封容器内に含有されている場合に、密封容器内の気体状の大気を通常の大気組成から変える密閉容器である。MAPは、それが産物をその中に入れたまま持ち上げたり運んだりすることができる包装であるという意味において密閉容器である。MAPは、MAPの外側の周囲大気と気体を交換させることが可能であっても可能でなくてもよい。任意の他の気体へのその透過性または非透過性とは独立して、MAPは任意の特定の気体の放散に対して透過性であってもなくてもよい。
本明細書において、「モノマー」は、重合反応に関与することができる1つまたは複数の炭素−炭素二重結合を有する化合物である。本明細書において、「オレフィンモノマー」は、その分子が炭素と水素の原子のみを含有するモノマーである。本明細書において、「極性モノマー」は、その分子が1つまたは複数の極性基を含有するモノマーである。極性基として、例えば、水酸基、チオール、カルボニル、炭素−硫黄二重結合、カルボキシル、スルホン酸、エステル結合、他の極性基およびそれらの組合せが挙げられる。
アボカドに、熟成サイクルを施すことが好ましい。典型的な熟成サイクルにおいて、アボカドは通常の大気中に15℃〜25℃で12〜36時間の間、貯蔵される。好ましい熟成サイクルにおいて、アボカドは、18℃〜22℃で20〜28時間の間、通常の大気に曝される。任意選択により、熟成サイクルは、アボカドを、エチレンを含有する大気に曝すことをまた含んでもよい。熟成サイクルは、収穫後に行われることが好ましい。熟成サイクルは、消費または販売の地点の近くの場所において行われることが好ましい。
熟成サイクルの後、アボカドは、通常の大気中に15℃〜25℃で、アボカドが65N〜150N(15lbf〜34lbf)の果肉の硬度を有するようになるまで、貯蔵されることが好ましい。
本発明の方法において、65N〜150N(15lbf〜34lbf)の果肉の硬度を有するアボカドは、1つまたは複数のシクロプロペン化合物を含有する大気に曝される。シクロプロペン化合物は、アボカドを取り囲む大気中に任意の方法によって導入することができる。例えば、気体状のシクロプロペン化合物は、アボカドにとても近い距離で大気中に放出することができるため、シクロプロペンがアボカドから遠く離れて放散される前に、シクロプロペン化合物はアボカドに接触する。別の例として、アボカドは、密閉容器(すなわち、容量分の大気を密閉する気密容器)の中にあることができ、気体状のシクロプロペン化合物を密閉容器の中に導入することができる。
いくつかの実施形態において、アボカドは透過性囲繞装置の中にあって、シクロプロペン化合物は透過性囲繞装置の外側の大気中に導入される。このような実施形態において、透過性囲繞装置は、1つまたは複数のアボカドを密閉し、例えば、透過性囲繞装置を通してまたは透過性囲繞装置の孔を通してまたはそれらの組合せにより、一部のシクロプロペン化合物が放散することを可能にすることによって、シクロプロペン化合物とアボカドとの間の一部の接触を可能にする。このような透過性囲繞装置は、本明細書に定義されるMAPとしての資格をまた持ち得る、または資格を持ち得ない。
気体状のシクロプロペン化合物が密閉容器の中に導入される実施形態の中では、導入は任意の方法によって行うことができる。例えば、シクロプロペン化合物は、化学反応において作られ密閉容器に排出され得る。別の例として、シクロプロペン化合物は、圧縮ガスタンクのような容器に保って、その容器から密閉容器内に放出することができる。別の例として、シクロプロペン化合物は、分子封入剤中のシクロプロペン化合物の封入された複合体を含有する粉末、ペレットまたは他の固体の形で含有することができる。このような複合体は、本明細書で「シクロプロペン封入複合体」として知られている。
分子封入剤が用いられる実施形態において、好適な分子封入剤として、例えば、有機および無機分子封入剤が挙げられる。有機分子封入剤が好ましい。好ましい有機封入剤として、例えば、置換シクロデキストリン、非置換シクロデキストリンおよびクラウンエーテルが挙げられる。好適な無機分子封入剤として、例えば、沸石が挙げられる。好適な分子封入剤の混合物もまた好適である。本発明の好ましい実施形態において、封入剤は、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、それらの置換バージョン、またはそれらの混合物である。本発明のいくつかの実施形態において、特にシクロプロペン化合物が1−メチルシクロプロペンである場合に、好ましい封入剤は、アルファ−シクロデキストリンである。好ましい封入剤は、シクロデキストリン化合物または用いられている化合物の構造に応じて変わる。任意のシクロデキストリンもしくはシクロデキストリンの混合物、シクロデキストリンのポリマー、修飾シクロデキストリンまたはそれらの混合物もまた本発明に従って使用することができる。
いくつかの実施形態において、シクロプロペン封入複合体を密閉容器の中に置き、それからシクロプロペン封入複合体を放出剤に接触させることによって、シクロプロペン化合物は、アボカドを含有する密閉容器の中に導入される。放出剤は、それがシクロプロペン封入複合体に接触する場合に、シクロプロペン化合物の大気の中への放出を促進する化合物である。アルファ−シクロデキストリンが用いられる実施形態の中で、水(または液体の重量を基準として、50重量%以上の水を含有する液体)が好ましい放出剤である。
好ましい実施形態において、シクロプロペン封入複合体を含有する固形物質が、アボカドを含有する密閉容器の中に入れられ、水をその固形物質と接触させる。水との接触により、シクロプロペン化合物が密閉容器の大気の中に放出される。例えば、固形物質は錠剤の形であってよく、その錠剤は、シクロプロペン化合物および発泡を引き起こす1つまたは複数の成分を含有する封入複合体を、任意選択として他の成分のほかに含有している。
別の例として、いくつかの実施形態において、固形物質がアボカドを含有する密閉容器の中に入れられてもよく、大気中の水蒸気は、放出剤として効果的であり得る。このような実施形態のいくつかにおいて、シクロプロペン封入複合体を含有する固形物質は、任意選択として他の成分のほかに、例えば、吸水性ポリマーまたは潮解性の塩のような吸水性化合物も含有する形であってよい。
本発明の好ましい実施形態において、気体状の形の1つまたは複数のシクロプロペン化合物を含有する大気は、アボカドと接触している(または、1つもしくは複数のアボカドを取り囲む透過性囲繞装置と接触している)。このような実施形態において、シクロプロペン化合物のゼロよりも大きい全ての濃度が考察される。シクロプロペン化合物の濃度は10ppb以上であることが好ましく、30ppb以上であることがより好ましく、100ppb以上であることがより好ましい。シクロプロペン化合物の濃度は50ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であることがより好ましく、5ppm以下であることがより好ましい。
MAPは能動的または受動的であり得る。能動的MAPは、ある気体もしくは複数の気体をMAPの中の大気に加えてかつ/またはMAPの中の大気からある気体もしくは複数の気体を除去する何らかの物質または器具に取り付けられた包装である。
受動的MAP(産物生成MA包装とも呼ばれる)は、アボカドが収穫後に呼吸する事実を利用している。このようにして、密閉容器の中に入れられたアボカドは、他の過程に加えて、酸素を消費して二酸化炭素を発生させる。MAPの固体の外面を通した放散およびMAPの外面に存在し得る全ての孔を通した気体の通過によって、酸素、二酸化炭素、および任意選択により他の気体(例えば、水蒸気またはエチレンまたはその両方のような)の最適な量が維持されるように、MAPは設計することができる。好ましい実施形態において、受動的MAPが用いられる。
能動的MAPを使用する実施形態もまた考察される。本明細書および本特許請求の範囲において、MAPが能動的または受動的であると具体的に述べられていない場合は、MAPが能動的または受動的であり得ることが意図されている。例えば、本明細書においてMAPがある気体透過特性を有すると述べられている場合、次の実施形態の両方が考察される:その気体透過特性を有する受動的MAP;およびアボカドを含有する場合に、その気体透過特性を有する受動的MAPに生じるであろうものと同じ大気をそれ自体の中に維持する能動的MAP。
MAPを特徴づけるのに有用な方法は、MAPの中に保持されたアボカドの量と関連づけられたMAPそのものの気体透過率である。二酸化炭素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たりの立方センチメートルの単位で、5,000以上であることが好ましく、7,000以上であることがより好ましく、10,000以上であることがより好ましい。二酸化炭素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たりの立方センチメートルの単位で、150,000以下であることが好ましく、100,000以下であることがより好ましい。酸素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たりの立方センチメートルの単位で、3,800以上であることが好ましく、7,000以上であることがより好ましく、15,000以上であることがより好ましい。酸素の透過率は、アボカド1キログラムにつき1日当たりの立方センチメートルの単位で、10,000以下であること、または75,000以下であることが好ましい。
ポリマーフィルムの固有の気体透過特性を特徴づけることは有用である。「固有の」によって、いかなる孔も他の代替物もない場合の、フィルムそのものの性質を意味する。その組成を有し、30マイクロメートルの厚さであるフィルムの気体透過特性を特徴づけることによって、フィルムの組成を特徴づけることは有用である。対象のフィルムが30マイクロメートルとは異なる厚さ(例えば、20〜40マイクロメートル)で作られテストされる場合に、同じ組成を有し、30マイクロメートルの厚さを有するフィルムの気体透過特性を正確に計算することは、当業者にとって容易であろうことが考察される。30マイクロメートルの厚さを有するフィルムの気体透過率は、本明細書で「GT−30」と名づけられる。
ポリマーフィルムの組成の1つの有用な固有の特性は、本明細書において「フィルムベータ率」と呼ばれ、これは二酸化炭素の気体透過率に対するGT−30を酸素の気体に対するGT−30で割ることによって計算される商である。
好ましい実施形態において、MAPの外面の一部または全てはポリマーである。ポリマーは、ポリマーフィルムの形であることが好ましい。いくつかの好適なポリマーフィルムは、5マイクロメートル以上、または10マイクロメートル以上、または20マイクロメートル以上の厚さを有する。独立して、いくつかの好適なポリマーフィルムは、200マイクロメートル以下、または100マイクロメートル以下、または50マイクロメートル以下の厚さを有する。
いくつかの好適なポリマー組成物として、例えば、ポリオレフィン、ポリビニル、ポリスチレン、ポリジエン、ポリシロキサン、ポリアミド、塩化ビニリデンポリマー、塩化ビニルポリマー、それらの共重合体、それらの配合物およびそれらの積層が挙げられる。好適なポリオレフィンとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、それらの共重合体、それらの配合物およびそれらの積層が挙げられる。好適なポリエチレンとして、例えば、低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、メタロセン触媒ポリエチレン、エチレンと極性モノマーの共重合体、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、それらの共重合体およびそれらの配合物が挙げられる。好適なポリプロピレンとして、例えば、ポリプロピレンおよび配向ポリプロピレンが挙げられる。いくつかの実施形態において、低密度ポリエチレンが用いられる。いくつかの実施形態において、スチレンとブタジエンの共重合体が用いられる。ポリアミド、ポリオレフィンおよびそれらの配合物が好ましい。
ポリオレフィンの中で、ポリエチレンが好ましく、メタロセン触媒ポリエチレンがより好ましい。より好ましいポリマー組成物は、1つまたは複数のポリオレフィン、およびオレフィンモノマーと極性モノマーの1つまたは複数の共重合体を含有している。本明細書の「共重合体」によって、2つ以上の異なるモノマーを共重合した生成物を意味する。オレフィンモノマーと極性モノマーの好適な共重合体として、例えば、DuPontから入手可能なElvax(商標)樹脂と呼ばれるポリマーなどが挙げられる。エチレンと1つまたは複数の極性モノマーの共重合体が好ましい。好適な極性モノマーとして、例えば、酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸、メタクリル酸およびそれらの混合物が挙げられる。好ましい極性モノマーは、1つまたは複数のエステル結合を含む。酢酸ビニルがより好ましい。エチレンと1つまたは複数の極性モノマーの共重合体の中で、極性モノマーの好ましい量は、共重合体の重量を基準として、0.5重量%以上であり、1重量%以上であることがより好ましく、1.5重量%以上であることがより好ましい。エチレンと1つまたは複数の極性モノマーの共重合体の中で、極性モノマーの好ましい量は、共重合体の重量を基準として、25重量%以下であり、20重量%以下であることがより好ましく、15重量%以下であることがより好ましい。
ポリオレフィンの中で、ポリオレフィンホモポリマーと、オレフィンモノマーと極性モノマーの共重合体の配合物が好ましい。このような配合物の中で、ホモポリマーと共重合体との好ましい重量比は、0.5:1以上であり、0.8:1以上であることがより好ましく、1:1以上であることがより好ましい。このような配合物の中で、ホモポリマーと共重合体との好ましい重量比は、3:1以下であり、2:1以下であることがより好ましく、1.25:1以下であることがより好ましい。
ポリアミドの中で、ナイロン6、ナイロン6,6、およびそれらの共重合体が好ましく、ナイロン6とナイロン6,6の共重合体がより好ましい。ナイロン6とナイロン6,6の共重合体(しばしばナイロン666と呼ばれる)の中で、ナイロン6の重合単位とナイロン6,6の重合単位との重量比が0.05:1以上である共重合体が好ましく、0.11:1以上であることがより好ましく、0.25:1以上であることがより好ましい。ナイロン6とナイロン6,6の共重合体の中で、ナイロン6の重合単位とナイロン6,6の重合単位との重量比が9:1以下のある共重合体が好ましく、3:1以下であることがより好ましく、1.5:1以下であることがより好ましい。
ポリアミドとポリオレフィンの配合物の中で、ポリアミドとポリオレフィンとの重量比が0.05:1以上である配合物が好ましく、0.11:1以上であることがより好ましく、0.25:1以上であることがより好ましく、0.5:1以上であることがより好ましい。ポリアミドとポリオレフィンの配合物の中で、ポリアミドとポリオレフィンとの重量比が9:1以下である配合物が好ましく、5:1以下であることがより好ましく、3:1以下であることがより好ましい。
容器がポリマーフィルムを含むと本明細書で述べられる場合、容器の表面積の一部または全てがポリマーフィルムからなることを意味する。ポリマーフィルムを通して放散することが可能な分子が、容器の内側と容器の外側の間を両方の方向に放散するように、フィルムは配置されている。容器の表面積の1つ、2つまたはそれ以上の別個の部分がポリマーフィルムからなるように、このような容器は構築することができ、ポリマーフィルム部分は互いに同じ組成であることができまたは互いに異なることができる。ポリマーフィルムではない容器の表面の部分が気体の分子の放散を効果的に妨げるように(すなわち、表面を通して放散する気体の分子の量が、無視できるほどであるように)、このような容器が構築されることが考察される。
ポリオレフィンフィルムの中で、次のものが好ましいフィルムの組成である。23℃での二酸化炭素に対するGT−30が、cm/(m−日)の単位で、800以上であるフィルムの組成が好ましく、4,000以上であることがより好ましく、5,000以上であることがより好ましく、10,000以上であることがより好ましく、20,000以上であることがより好ましい。23℃での二酸化炭素に対するGT−30が、cm/(m−日)の単位で、150,000以下であるフィルムが好ましく、80,000以下であることがより好ましく、60,000以下であることがより好ましい。23℃での酸素に対するGT−30が、cm/(m−日)の単位で、200以上であるフィルムが好ましく、1,000以上であることがより好ましく、3,000以上であることがより好ましく、6,000以上であることがより好ましい。23℃での酸素に対するGT−30が、cm/(m−日)の単位で、150,000以下であるフィルムが好ましく、80,000以下であることがより好ましく、40,000以下であることがより好ましく、20,000以下であることがより好ましく、15,000以下であることがより好ましい。37.8℃での水蒸気に対するGT−30が、g/(m−日)の単位で、5以上であるフィルムが好ましく、10以上であることがより好ましい。37.8℃での水蒸気に対するGT−30が、g/(m−日)の単位で、330以下であるフィルムが好ましく、150以下であることがより好ましく、100以下であることがより好ましく、55以下であることがより好ましく、45以下であることがより好ましく、35以下であることがより好ましい。好ましいフィルムは、1以上のフィルムベータ率を有し、2以上であることがより好ましい。好ましいフィルムは、15以下のベータ率を有し、10以下であることがより好ましい。
本明細書において、ポリアミドフィルムとしてポリアミドを含有するフィルム、およびポリアミドと1つまたは複数の他のポリマーの配合物を含有するフィルムが挙げられる。ポリアミドフィルムの中で、次のものが好ましいフィルムの組成である。37.8℃での水蒸気に対するGT−30が、g/(m−日)の単位で、10以上であるフィルムが好ましく、20以上であることがより好ましい。37.8℃での水蒸気に対するGT−30が、g/(m−日)の単位で、1,000以下であるフィルムが好ましく、800以下であることがより好ましく、500以下であることがより好ましく、350以下であることがより好ましく、200以下であることがより好ましい。
酸素に対するGT−30および二酸化炭素に対するGT−30が両方ともポリアミドフィルムに関して非常に低いことが考察される。ポリアミド、またはポリアミドと他のポリマーの配合物から作られたフィルム製のMAPが用いられる場合、MAPそのものの望ましい気体透過特性をもたらすように選ばれた方法で、フィルムは孔が開けられることが考察される。
一実施形態において、孔を有するポリマーフィルムが用いられる。好ましいこのような実施形態において、孔は5マイクロメートル〜500マイクロメートルの平均直径を有する。孔を含む好ましい実施形態において、孔は10マイクロメートル以上の平均直径を有し、20マイクロメートル以上であることがより好ましく、50マイクロメートル以上であることがより好ましく、100マイクロメートル以上であることがより好ましい。独立して、孔を含む好ましい実施形態において、孔は300マイクロメートル以下の平均直径を有し、200マイクロメートル以下であることがより好ましい。孔が円形ではない場合、本明細書で孔の直径は孔の面積をパイで割った商の平方根の2倍であるとみなされる。
一実施形態において、MAPはポリマーフィルムを含み、ポリマーフィルムからなるMAPの表面積のパーセントは、10%〜100%であり、50%〜100%であることがより好ましく、75%〜100%であることがより好ましく、90%〜100%であることがより好ましい。表面積の90%〜100%がポリマーフィルムからなるMAPは、本明細書で「袋」として知られている。ポリマーフィルムを含み、ポリマーフィルムではないMAPの表面の全ての部分が気体の分子の放散を効果的に妨げるMAPが好ましい。MAPがポリマーフィルムを含み、MAPの表面の残りの部分(もしあれば)が気体の分子の放散を効果的に妨げる実施形態において、MAPは受動的MAPであるとみなされる。
ポリマーフィルムの孔は、任意の方法によって作ることができる。好適な方法として、例えば、レーザー穿孔、熱い針、炎、低エネルギー放電および高エネルギー放電が挙げられる。一実施形態において、そのような方法は、レーザー穿孔である。
MAPを特徴づける別の有用な方法は、「MAPベータ率」であり、これは本明細書で、MAPの二酸化炭素の透過率を、MAPそのものの酸素の透過率によって割ることから生じる商として定義されている。MAPベータ率は0.3以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましい。MAPベータ率は5以下であることが好ましく、3以下であることがより好ましく、2以下であることがより好ましい。MAP全体がポリオレフィンフィルムから作られる場合に、MAPベータ率は1.0〜1.6であることが好ましい。MAP全体がポリアミドフィルムから作られる場合に、MAPベータ率は0.5〜0.999であることが好ましい。MAPがポリアミドとポリオレフィンの配合物を含有するフィルムから作られる場合に、MAPベータ率は0.6〜1.2であることが好ましい。
本発明の実施に用いられるアボカドは、任意の栽培品種であってよい。好ましい栽培品種は、Choquette、Hass、Gwen、Lula、Pinkerton、Reed、Bacon、Brogden、Ettinger、Fuerte、Monroe、SharwilおよびZutanoである。
一実施形態において、アボカドは、熟しているがまだ熟成していないときに、収穫される。別の実施形態において、乾物含量がアボカドの重量を基準として17重量%以上であるときに、アボカドは収穫される。
いくつかの実施形態において、アボカドは収穫され、直ちにMAPの中に入れられる。このような実施形態の中で、収穫からMAPの中に入れられるまでの時間は30日以下であることが好ましく、14日以下であることがより好ましく、7日以下であることがより好ましく、2日以下であることがより好ましい。いくつかの実施形態において、収穫されたアボカドは、輸送前にMAPの中に入れられ、収穫されたアボカドは輸送中にMAPの中にとどまる。
いくつかの実施形態において、アボカドは収穫され、MAPの中に入れられる前にアボカドは輸送前貯蔵に入れられる。このような輸送前貯蔵は、室温よりも低くてもよく、例えば7℃以下である。このような貯蔵の後、アボカドはMAPの中に入れられ、それからそれらの目的地へと輸送され得る。
別の実施形態において、アボカドは消費されることになっている地点の近くの目的地まで輸送される、またはそうでなければ消費および/または販売されることになっている地点の近くで収穫される。本明細書において、「消費および/または販売されることになっている地点の近く」は、そこから3日以内でトラックまたは他の地上運送によって、消費する地点までアボカドを運ぶことができる場所のことを意味する。
別の実施形態において、アボカドが65〜150N(15〜34lbf)の果肉の硬度を有する場合に、アボカドは、シクロプロペン化合物を含有する大気に曝される。アボカドが65N(15lbf)以上の果肉の硬度を有する場合に、アボカドはシクロプロペン化合物を含有する大気に曝されることが好ましく、70N(16lbf)以上であることがより好ましく、80N(18lbf)以上であることがより好ましい。アボカドが150N(34lbf)以下の果肉の硬度を有する場合に、アボカドはシクロプロペン化合物を含有する大気に曝されることが好ましく、140N(32lbf)以下であることが好ましく、130N(29lbf)以下であることがより好ましく、120N(27lbf)以下であることがより好ましい。
いくつかの実施形態において、アボカドがMAPの中にない間に、アボカドはシクロプロペン化合物を含有する大気に曝される。このような実施形態において、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露が終結した後に、アボカドはMAPの中に入れられ、アボカドはそれからMAPの中に少なくとも2時間の間とどまる。
アボカドがシクロプロペン化合物への曝露後、MA包装の中に入れられる別の実施形態において、アボカドは、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露の終結からアボカドがMAPの中に入れられるまで10℃以上の温度に保たれる。アボカドがシクロプロペン化合物への曝露後、MA包装の中に入れられる別の実施形態において、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露の終結からアボカドがMAPの中に入れられるまでの期間は、8時間以内、4時間以内、2時間以内または1時間以内である。
アボカドがシクロプロペン化合物への曝露後、MA包装の中に入れられる別の実施形態において、アボカドは、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露の終結からアボカドがMAPの中に入れられるまで10℃より低い温度に保たれる。アボカドがシクロプロペン化合物への曝露後、MA包装の中に入れられる別の実施形態において、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露の終結からアボカドがMAPの中に入れられるまでアボカドが保たれる温度は7℃以下であることが好ましい。別のさらなる実施形態において、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露の終結からアボカドがMAPの中に入れられるまでの期間は、10分〜2か月の間であってよい。
アボカドが、シクロプロペン化合物への曝露中、MA包装の中にある(例えば、アボカドがMAPの中にある間、アボカドがシクロプロペン化合物を含有する大気に曝される)一実施形態において、アボカドのシクロプロペン化合物への曝露の終結直後ですらアボカドの果肉の硬度における改善が見られる。
アボカドが、シクロプロペン化合物への曝露中、MA包装の中にある別の実施形態において、アボカドは、1日以上の持続期間の間、MAPの中にあり、その期間は、収穫後およびシクロプロペン化合物を含有する大気への曝露前である(本明細書で「X以前の」期間と呼ばれる)。さらなる実施形態において、MAPの組成は、ポリアミドを含む。
いくつかの実施形態において、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露の終結から1時間以内に始まる貯蔵期間の間(本明細書で「X以降の」期間と呼ばれる)、アボカドはMAPの中にとどまる。例えば、X以降の貯蔵期間は、シクロプロペン化合物への曝露の終結から30分以内に始まることができ、15分以内、8分以内または1分以内に始まることができる。
アボカドが、シクロプロペン化合物への曝露中、MA包装の中にある別の実施形態において、アボカドは、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露中、MAPの中にある。アボカドが、その後MAPから取り出されることなしにMAPの中にとどまる場合は、X以降の貯蔵期間は、シクロプロペン化合物を含有する大気への曝露の終結後直ちに始まるものとみなされる。例えば、X以降の貯蔵期間は、1日以上の間、または2日以上の間、続くことができる。
「シクロプロペン化合物へアボカドを曝すことの終結」によって、本明細書に記載されるようにアボカドがシクロプロペン化合物に曝された後の時、およびアボカドの周りの大気(またはアボカドが、シクロプロペン化合物への曝露中に、透過性囲繞装置の中にある場合は、透過性囲繞装置の周りの大気)中のシクロプロペン化合物の濃度が0.5ppbを下回るようになる時を本明細書で意味する。
任意の(b)実施形態が本明細書に記載される好ましい実施形態のいずれかと組み合わされ得ることが考察される。独立して、任意の(a)実施形態が本明細書に記載される好ましい実施形態のいずれかと組み合わされ得ることもまた考察される。
いくつかの実施形態において、アボカドがMAPの中に入れられ、アボカドが中にあるMAPが次にシクロプロペン化合物を含有する大気へ曝され、次に16.7℃で10日の間貯蔵される場合、ある所定の大気がMAPの中に存在するように、好適なMAPが選ばれる、または設計されている。所定の大気を伴う一実施形態において、二酸化炭素の量は、MAPの中の大気の容量を基準として、1容量%以上、または5容量%以上であり得る。所定の大気を伴う別の実施形態において、二酸化炭素の量は、MAPの中の大気の容量を基準として、20容量%以下、または15容量%以下であり得る。所定の大気を伴う別の実施形態において、酸素の量は、MAPの中の大気の容量を基準として、3容量%以上、または5容量%以上であり得る。所定の大気を伴う別の実施形態において、酸素の量は、MAPの中の大気の容量を基準として、20容量%以下、または15容量%以下であり得る。
MA包装についての酸素透過率すなわちOTRは、文献に提示された成果から計算することができ、あるいは直接測定できる。微細孔ポリマー袋について、任意の所与の時におけるフィルムの透過性に起因するOTRは、フィックの拡散法則を用いて理論的に計算することができ、ポリマーフィルムに関する透過係数は、Oに対するASTM法D3985で要請されるような処置を用いて測定することができる。この同じ微細孔袋について、微細孔に起因するOTRは、修正されたフィックの拡散法則を用いて計算することができる。任意の所与の時におけるOTRは、その時点におけるO濃度推進力に依存している。システムのOTRは、O分圧対時間を測定し、次に濃度勾配対時間の自然対数をグラフ化することによって測定できる。微多孔システム、またはフィルムもしくは微細孔フィルムと組み合わされた微多孔パッチなどの手法の独自の組合せなどのOTRに関する良く確証されたモデルがない場合に、これは便利な方法である。
次の実施例の中で用いられた物質は以下のものであった:
EVA1=ELVAX(商標)3124樹脂(DuPont Co.)、EVAの重量を基準として、9重量%の酢酸ビニルを有し、メルトインデックス(ASTM D1238 190℃/2.16kg)が7g/10分である、エチレン/酢酸ビニル樹脂
m−LLDPE=EXCEED(商標)1018樹脂(Exxon−Mobil Co.)、メルトインデックス(ASTM D1238 190℃/2.16kg)が1.0g/10分で、密度(ASTM D792)が0.918g/cmである、メタロセン直鎖状低密度ポリエチレン
スリップA=ポリエチレン中の珪藻土(スリップAの重量を基準として、15重量%)
スリップB=エチレン−酢酸ビニル共重合体中のステアルアミド(スリップBの重量を基準として、10重量%)
スリップ−AB=スリップAとスリップBとの重量比が3.0〜2.5である、スリップAとスリップBとの混合物
ELITE(商標)5400G=メルトインデックス(ASTM D1238 190℃/2.16kg)が1.0g/10分で、密度(ASTM D792)が0.916g/cmの、The Dow Chemical Companyから入手可能な強化ポリエチレン樹脂(メタロセンポリエチレン)
CN734=85%のポリエチレン中に15重量%の目標量の珪藻土を有する、複数の異なる売り主から入手可能な、マスターバッチを含有する粘着防止剤
CN706=90%のエチレン−酢酸ビニル共重合体中に10重量%の目標量を有する、複数の異なる売り主から入手可能な、マスターバッチを含有するステアルアミド(スリップ)
ELVAX3170=メルトインデックス(ASTM D1238 190℃/2.16kg)が2.5g/10分で、18重量%の酢酸ビニルを有する、Dupont Polymersから入手可能なエチレン−酢酸ビニル共重合体
10090=8MI LDPE原樹脂中に5%のスリップを含有する、Ampacetから入手可能なマスターバッチ
10063=8MI LDPE原樹脂中に20%の珪藻土を含有する、Ampacetからまた入手可能なマスターバッチ
SAB=スリップA、スリップB、10090および10063のうち1つまたは複数を含有する、スリップおよび/または粘着防止剤のための添加剤
m−PE=m−LLDPEまたはELITE(商標)5400G
MCP=1−メチルシクロプロペン
次の実施例において用いられたMAP袋は、フィルムを生成し、次にそのフィルムに孔を開け、次に有孔フィルムから袋を作ることによって作られた。フィルムは3層の共押出し物であって、吹きつけて、29.5マイクロメートル(1.16ミル)の厚さのフィルムを生成した。層の容積比は以下であった:
第1層/第2層/第3層=30/40/30
それぞれの層は、EVA、m−LLDPE、および任意選択によりSABの配合物であった。おおよその重量比は次のものであった:
第1層:EVA1/m−PE/SAB=45/51/4
第2層:EVA1/m−PE/SAB=46/54/0
第3層:EVA1/m−PE/SAB=45/50/5
ビーム圧縮レーザー処理システムを用いてフィルムに孔を開け、105マイクロメートルの平均孔径をもたらした。フィルムを48cm×30cm(18.75インチ×12インチ)の長方形を形成するように折り畳み、袋を形成するように3つの側で密封した。それぞれの袋が、88個の孔を有していた。
アボカドの果皮の色を、次の基準を用いてランク付けした:
1=完全な緑色
2=茶色の部分が僅かにある緑色
3=半分緑色で半分茶色
4=緑色の部分が僅かにある茶色
5=暗紫色
針入度計を備えた果実の皮むき器を用いて、4cmのアボカドの皮を剥ぐことによって、果肉の硬度を評価した。テストの全体を通して均一な力が送達されるように、レバーを有する手動のスタンドに針入度計を装着した。直径8mmのプローブを有する針入度計チップの下に皮を剥がされた表面がくるように、アボカドを置き、果肉に孔を開けるのに必要とされる力を測定した。それぞれの果実を、3箇所でテストした。
カリフォルニア、アメリカ合衆国産のアボカド
アボカドを、オックスナード、カリフォルニア、アメリカ合衆国で収穫し、段ボール箱に詰め、サクラメント、カリフォルニア、アメリカ合衆国に輸送した。2日間の運送後、アボカドの一部をMAP袋に詰めた。収穫および輸送後、適切な重量のアボカドを、それぞれの袋の中に入れた。装置を運ぶRPC(リサイクルプラスチック容器)の中に袋を入れた。アボカドを、次に室温(22℃)で貯蔵した。
用いられたテストプロトコルは次の通りであった。60MAP袋が詰められた。それぞれの袋は、おおよそ1.7kg(3.8lb)のアボカドを保持していた。それぞれのRPCの中に、3つのこのような袋を詰めた。MAP袋の中のアボカドの総重量はおおよそ102kgであった。おおよそ51kgのアボカドを、MAP袋のために用いられたものと同じRPCの中に入れた。MAP包装されたアボカドは、次のように包装された:9個の果実、おおよそ1.7kg(3.8lb)を、注意深くMAP袋の中に入れた。袋の開いている側をねじり、ねじった端を折り曲げて、ねじって折り曲げた袋の端の周りにゴムバンドを取り付けることにより、袋を密閉した。MAP処理を受けなかった果実(下に「非−MAP」と名づけられている)を、同じタイプの袋の中に入れたが、袋は大気に向けて開いているままにされたため、それらの袋はMA包装としては働かなかった。
アボカドは、非常に高い硬度を有するもの(FTA機(Firmness Texture Analyzer(硬度テクスチャ分析器))によって測定できないもの)を収穫した。FTAの上限は156N(35lbf)であった。アボカドの熟成過程を観測するため、追加の果実を、MAP袋中に袋詰めして、硬度を毎日、1日に2回、果実が111N(25lbf)の平均硬度に達するまで観測した。全てのアボカドを、111N(25lbf)の平均硬度に達するまで、室温(22℃)に保った。
袋は、評価をする日まで開けなかった。容器の内部に、温度モニターを置くことによって、いくつかのRPCの中で温度を観測した。
111N(25lbf)の平均硬度に達した後、アボカドを次のような処理セットにランダムに分けた:
MAP袋および非−ゼロMCPによる処理グループが、本発明の例である。全ての他の処理グループは、比較のためのものである。MAPやMCPを受けなかったアボカドは、本明細書で「未処理の対照」アボカドと呼ばれる。
アボカドが111N(25lbf)の平均硬度に達したのと同じ日に、それぞれの処理セットに印を付け、室温(22℃)で気密チャンバの中に置いた。全てのチャンバは同じ大きさであって、同じ方法で詰めた。処理は12時間の間だった。3つの「MCP」処理グループのためのチャンバにおいて、処理期間の初めに、SmartFresh(商標)SmartTabs(商標)錠剤(AgroFresh,Inc.)をチャンバ内に置いた。チャンバの大気中で1−メチルシクロプロペンの指示された濃度に達するように、SmartFresh(商標)SmartTabs(商標)錠剤の量を選んだ。1−MCPを放出する通常の方法で、SmartTabs(商標)錠剤を水に接触させた。
チャンバでの処理の後、貯蔵と観察のために、RPCを室温のラックの中に移動した。詰めること、チャンバでの処理、およびそれに続く貯蔵の全体を通して、アボカドは同じ袋の中にとどまった。果皮の色および果肉の硬度の評価は次の通りであった。「ゼロ」日は、アボカドがチャンバから取り出され、貯蔵の状態に置かれた日であった。それぞれのテスト結果は12個の果実の平均であった。
上の結果は、本発明の方法によって処理されたアボカドは、果皮が茶色になるのが遅く、果肉の硬度は他の任意の処理よりも長い期間の間保たれることを示している。
硬度に対するMCPおよびMAPの組合せの効果は、次のように、上のデータを表すことによって、それぞれの処理グループと対応する未処理の対照との間の差異を示すことによって判り得る:
MCPとMAPの組合せの効果は相乗的であるように思われる。例えば、3日目に、600ppbのMCPのみで、未処理の対照に対して17.3N(4lbf)の改善をもたらし、MAPのみで、未処理の対照に対して3.3N(0.7lbf)の改善をもたらす。これらの2つの改善を加算して組み合わせたものは20.6N(5lbf)であろう。MAPとMCPの全ての組合せは、40N(9lbf)より多くの改善をもたらす。
メキシコ産のアボカド−71N(16lbf)での処理
アボカドをメキシコで収穫し、ペンシルヴァニア、アメリカ合衆国に輸送した。48個の果実をテストした。果実が71N(16lbf)の果肉の硬度に到達したときに、果実の半分を、1000ppbのMCPを有する大気に、21.1℃で12時間曝し、半分を曝さなかった。処理の直後に、果実をMAP袋の中に入れた。1袋当たりの果実の数は、1、2、3、4または10のいずれかであった。MCPで処理した2個の果実をMAPの外に放置し、MCPに曝さなかった2個の果実もまたMAPの外に放置した。全ての果実を、次に21℃(70゜F)で貯蔵した。MCPを含有する大気への曝露後8日目に、果実をテストし、次の結果が得られた。示された結果は、それぞれのカテゴリーにおいてテストされた全果実にとっての平均である。
注(1):示されたサンプルと非MCPおよび非MAPのサンプルとの間の硬度の差異(ニュートン)。MAPをMCPと組み合わせる効果は相乗的であるように思われる。
メキシコ産のアボカド−98N(22lbf)での処理
実施例2におけるように、アボカドを収穫して輸送した。果肉の硬度が98N(22lbf)に到達したときに処理を実施した。50個の果実をテストした。その他の点では、処理と扱いは実施例2におけるのと同じであった。結果(それぞれのカテゴリーにおいてテストされた全果実の平均)は次の通りであった:
注(1):示されたサンプルと非MCPおよび非MAPのサンプルとの間の硬度の差異(ニュートン(lbf))。注(2):示されたサンプルと非MCPおよび非MAPのサンプルとの間の色のランク付けの差異(ニュートン)。MAPとMCPの組合せは、果皮の色と果肉の硬度の両方に対して、相乗的であるように思われる。
容器当たりの果実に応じた結果−ポリエチレン
2つの異なるタイプの容器を用いた。1つのタイプは本明細書上記に記載されたMAP袋であった。1袋当たりの果実の数は、1、2、3、4または10のいずれかであった。
他方のタイプは、半径12cm(4.75インチ)の開口部を有する4リットルのガラス瓶であった。果実を瓶の中に入れた後、MAP袋からの有孔フィルムの平らな部分を瓶の口にわたして平らに広げ、エポキシ樹脂で所定の位置に固定した。1袋当たりの果実の数は、1、2、3、4または5のいずれかであった。
それぞれの容器に果実を入れる前に、果実の重量を重った。容器を、21.1℃(70゜F)で12時間、1,000ppbの1−MCPを有する大気に曝した。容器を次に8日間、21.1℃(70゜F)で、通常の大気中に保持した。次に、それぞれの容器のヘッドスペースで、酸素および二酸化炭素の濃度(果実の重量を基準としてもたらされた重量%)を測定し、それぞれの容器中の果実の品質を評価した。有孔フィルムの固有の特性は既知であったので、それぞれの容器について、酸素透過率および二酸化炭素透過率を測ることは可能であった。結果は次の通りであった:
注(1):容器に関する酸素透過率(アボカド1キログラムにつき1日当たりの立方センチメートル)。注(2):容器に関する二酸化炭素透過率(アボカド1キログラムにつき1日当たりの立方センチメートル)。
ポリアミドMAPを用いる予想される結果
有孔ポリオレフィンの代わりに有孔ポリアミドを用いて、実施例4を反復することが可能であろうと考察される。
注(1):容器に関する酸素透過率(アボカド1キログラムにつき1日当たりの立方センチメートル)。注(2):容器に関する二酸化炭素透過率(アボカド1キログラムにつき1日当たりの立方センチメートル)。
望ましい水蒸気の透過率をもたらすように有孔ポリアミドが設計されるであろうことが考察される。ポリアミドフィルムの典型的な特性に基づいて、次の袋の特性および結果が予想されるであろう。
エチレンで処理された果実
実施例1におけるように、アボカドを収穫し、扱い、テストした。果実をMAP袋の中またはそうでなければ「ポリ袋」(1袋当たり10より多くの孔を有し、それぞれの孔は直径が1cmより大きいプラスチックの袋)の中に入れた。
ポリ袋の孔が十分に大きく多いためポリ袋はMA包装としての役割を果たさないとみなされる。3つの果実(おおよそ1.8kgの果実)をそれぞれの袋の中に入れた。袋の中に入れた後、果実をエチレンに曝した(22℃で24時間、200ppm)。次に、果実を1−MCPに曝した(22℃で15時間、900ppb)。
果皮の色において、本発明の例(MAP袋および900ppbの1−MCP)は、1日、2日および3日目に最も良い果皮の色を有した。果肉の硬度において、本発明の例(MAP袋および900ppbの1−MCP)は、1〜4日目に最も良い果肉の硬度を有した。それぞれの日におけるそれぞれのサンプルと対照サンプル(ポリ袋、0MCP)との間の差異を計算することによって、果肉の硬度についての同じデータを提示できる。結果は下記に示されている。
本発明の例(MAP袋および900ppb 1−MCP)は、MAP袋と1−MCPの使用の組合せが、1〜4日目の果肉の硬度に相乗的な利益をもたらすことを示している。
RipeLockの適用
先の実施例におけるように、アボカドを収穫し、扱い、テストした。対照サンプルは、袋やSmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用しない。SmartFreshサンプルは、袋を有さないが、600ppb SmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用する。MAPサンプルは、3lb MAP袋を使用するが、SmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用しない。RipeLock300サンプルは、3lb MAP袋を有し、300ppb SmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用する。RipeLock600サンプルは、3lb MAP袋を有し、600ppb SmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用する。RipeLock900サンプルは、3lb MAP袋を有し、900ppb SmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用する。それぞれのサンプルにおける平均的な果実は、約3.8lbである。
テストされたサンプルの酸素(O)の濃度を、図1に示し、テストされたサンプルの二酸化炭素(CO)の濃度を、図2に示す。テストされたアボカドの果皮の色を、図3に示し、テストされたアボカドの果肉の硬度のデータは、図4に示す。図5に示すように、結果は、MAP袋とSmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)の適用に対する相乗効果を示している。RipeLockの適用(MAP袋と1−MCPの適用の組合せ)により、従来の方法よりも長い期間の間(すなわち、より長い保存期間)、果実を固く緑に保つことができる。
追加のRipeLockの適用
先の実施例におけるように、アボカドを収穫し、扱い、テストした。対照サンプルは、袋やSmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用しない。SmartFreshサンプルは、袋を有さないが、500ppb SmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用する。MAPサンプルは、3lb MAP袋を使用するが、SmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用しない。RipeLockサンプルは、3lb MAP袋を有し、10ppb、50ppb、100ppb、500ppb、1500ppb、3000ppbおよび4500ppbを含む、様々な濃度のSmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用する。それぞれのサンプルにおける平均的な果実は、約3.8lbである。詰めた後、200ppmで24時間、エチレンで処理する。SmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)を適用した後、7日間、22℃で、評価を行う。
テストされたアボカドの果肉の硬度のデータを、図6(エチレンを用いる)および図7(エチレンを用いない)に示す。テストされたアボカドの果皮の色を図8(エチレンを用いる)に示す。結果は、MAP袋と、500ppb以上の率でのSmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)の適用に対する相乗効果を示している。1500ppbの率でのSmartFresh(1−メチルシクロプロペンすなわち1−MCP)の適用は、硬度および果皮の色の両方に対して最も良い結果を示す。RipeLockの適用(MAP袋と1−MCPの適用の組合せ)により、従来の方法よりも長い期間の間(すなわち、より長い保存期間)、果実を固く緑に保つことができる。

Claims (37)

  1. シクロプロペン化合物を含有する大気にアボカドを曝す工程を備え、
    (a)アボカドはシクロプロペン化合物への曝露中、MA包装の中にある、または
    (b)アボカドはシクロプロペン化合物への曝露後、MA包装の中に入れられ、アボカドは少なくとも2時間の間前記MA包装中にとどまる、
    アボカドを扱う方法。
  2. MA包装は、包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されている、請求項1に記載の方法。
  3. MA包装は、包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり3,800〜72,000立方センチメートルであるように構築されている、請求項1に記載の方法。
  4. MA包装は、包装全体に対する二酸化炭素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり5,000〜150,000立方センチメートルであるように構築されている、請求項1に記載の方法。
  5. シクロプロペン化合物への曝露は、アボカドが65〜150ニュートンの果肉の硬度を有するときに始まる、請求項1に記載の方法。
  6. シクロプロペン化合物を含有する大気にアボカドを曝す工程を備え、アボカドはシクロプロペン化合物へ曝露中、MA包装の中にあり、アボカドは曝露後、少なくとも2時間の間MA包装中にとどまる、アボカドを扱う方法。
  7. MA包装は、包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されている、請求項6に記載の方法。
  8. アボカドは曝露後、少なくとも10時間の間MA包装中にとどまる、請求項6に記載の方法。
  9. 曝露中のシクロプロペン化合物は、500ppb〜4500ppbの間の濃度である、請求項6に記載の方法。
  10. シクロプロペン化合物は、分子封入剤を有する調合物中にある、請求項6に記載の方法。
  11. シクロプロペン化合物は、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含み、分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリンを含む、請求項10に記載の方法。
  12. シクロプロペン化合物は次式のものであり:

    式中、Rは置換または非置換のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;置換基は、独立してハロゲン、アルコキシ、または置換もしくは非置換のフェノキシである、請求項6に記載の方法。
  13. RはC〜Cアルキルである、請求項12に記載の方法。
  14. Rはメチルである、請求項12に記載の方法。
  15. シクロプロペン化合物は次式のものであり:

    式中、Rは置換または非置換のC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;R、R、およびRは水素である、請求項6に記載の方法。
  16. シクロプロペン化合物は、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む、請求項6に記載の方法。
  17. 分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、またはそれらの組合せを含む、請求項10に記載の方法。
  18. 分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリンを含む、請求項10に記載の方法。
  19. 曝露後のアボカドの保存期間は、少なくとも30日である、請求項6に記載の方法。
  20. アボカドは、収穫後2時間以内にMA包装の中に入れられる、請求項6に記載の方法。
  21. シクロプロペン化合物を含有する大気にアボカドを曝す工程を備え、アボカドはシクロプロペン化合物への曝露後2時間以内に、MA包装の中に入れられ、アボカドは、少なくとも2時間の間MA包装中にとどまる、アボカドを扱う方法。
  22. MA包装は、包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されている、請求項21に記載の方法。
  23. アボカドは、シクロプロペン化合物への曝露後4時間以内にMA包装の中に入れられる、請求項21に記載の方法。
  24. アボカドは、曝露後少なくとも10時間の間MA包装中にとどまる、請求項21に記載の方法。
  25. シクロプロペン化合物は、分子封入剤を有する調合物中にある、請求項21に記載の方法。
  26. シクロプロペン化合物は、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含み、分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリンを含む、請求項25に記載の方法。
  27. シクロプロペン化合物は次式のものであり:

    式中、Rは置換または非置換のアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;置換基は、独立してハロゲン、アルコキシ、または置換もしくは非置換のフェノキシである、請求項21に記載の方法。
  28. RはC〜Cアルキルである、請求項27に記載の方法。
  29. Rはメチルである、請求項27に記載の方法。
  30. シクロプロペン化合物は次式のものであり:

    式中、Rは置換または非置換のC〜Cアルキル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜Cシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、フェニル、またはナフチル基であり;R、R、およびRは水素である、請求項21に記載の方法。
  31. シクロプロペン化合物は、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含む、請求項21に記載の方法。
  32. 分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリン、ベータ−シクロデキストリン、ガンマ−シクロデキストリン、またはそれらの組合せを含む、請求項25に記載の方法。
  33. 分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリンを含む、請求項25に記載の方法。
  34. 曝露中のシクロプロペン化合物は、500ppb〜4500ppbの間の濃度である、請求項21に記載の方法。
  35. (a)10ppb〜5ppmの間の濃度でアボカドに塗布されるシクロプロペン化合物と、
    (b)包装全体に対する酸素の透過率が、アボカド1キログラムにつき1日当たり200〜40,000立方センチメートルであるように構築されているMA包装と
    を備える、アボカドを扱うシステム。
  36. シクロプロペン化合物は、分子封入剤を有する調合物中にある、請求項35に記載のシステム。
  37. シクロプロペン化合物は、1−メチルシクロプロペン(1−MCP)を含み、分子封入剤は、アルファ−シクロデキストリンを含む、請求項36に記載のシステム。
JP2015524344A 2012-07-25 2013-07-19 アボカドを扱う方法およびシステム Expired - Fee Related JP6448537B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261675488P 2012-07-25 2012-07-25
US61/675,488 2012-07-25
PCT/US2013/051306 WO2014018399A1 (en) 2012-07-25 2013-07-19 Methods of handling avocados and system

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015531589A true JP2015531589A (ja) 2015-11-05
JP2015531589A5 JP2015531589A5 (ja) 2016-09-08
JP6448537B2 JP6448537B2 (ja) 2019-01-09

Family

ID=48916216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015524344A Expired - Fee Related JP6448537B2 (ja) 2012-07-25 2013-07-19 アボカドを扱う方法およびシステム

Country Status (18)

Country Link
US (2) US20150208679A1 (ja)
EP (1) EP2877032A1 (ja)
JP (1) JP6448537B2 (ja)
KR (1) KR20150038148A (ja)
CN (1) CN104902761A (ja)
AU (3) AU2013293312A1 (ja)
BR (1) BR112015001151A2 (ja)
CA (1) CA2879784C (ja)
CL (1) CL2015000158A1 (ja)
CO (1) CO7180194A2 (ja)
CR (1) CR20150072A (ja)
DO (1) DOP2015000016A (ja)
MX (1) MX370204B (ja)
NZ (1) NZ704099A (ja)
PE (1) PE20150602A1 (ja)
PH (1) PH12015500134A1 (ja)
WO (1) WO2014018399A1 (ja)
ZA (1) ZA201500394B (ja)

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20050158294A1 (en) 2003-12-19 2005-07-21 The Procter & Gamble Company Canine probiotic Bifidobacteria pseudolongum
US8877178B2 (en) 2003-12-19 2014-11-04 The Iams Company Methods of use of probiotic bifidobacteria for companion animals
CA2609617C (en) 2005-05-31 2014-07-08 The Iams Company Feline probiotic lactobacilli
AR053805A1 (es) 2005-05-31 2007-05-23 Iams Company Bifidobacterias probioticas para felinos
CA2673465A1 (en) 2007-02-01 2008-08-07 The Iams Company Method for decreasing inflammation and stress in a mammal
US9771199B2 (en) 2008-07-07 2017-09-26 Mars, Incorporated Probiotic supplement, process for making, and packaging
US10104903B2 (en) 2009-07-31 2018-10-23 Mars, Incorporated Animal food and its appearance
US20140348986A1 (en) * 2013-05-23 2014-11-27 The Iams Company Avocado Processing
ES2820879R1 (es) 2016-02-19 2021-06-21 Hazel Tech Inc Composiciones para la liberación controlada de ingredientes activos y métodos de preparación de las mismas
GB2563576B (en) * 2017-06-12 2020-01-15 Westfalia Fruit International Ltd Method
GB2579783B (en) * 2018-12-13 2023-05-03 Westfalia Fruit International Ltd Method
US20220145022A1 (en) * 2019-03-20 2022-05-12 Dow Global Technologies Llc Methods of making films having target beta ratios and target permeabilities
CN114007941A (zh) * 2019-06-12 2022-02-01 珀弗泰科有限公司 用于保存呼吸农产品的包装物和方法
NL2027105B1 (en) * 2020-12-14 2022-07-08 Perfo Tec B V Package for preserving respiring produce and method
NL2027106B1 (en) * 2020-12-14 2022-07-08 Perfo Tec B V Package comprising a tray for preserving respiring produce and method
WO2023288294A1 (en) 2021-07-16 2023-01-19 Novozymes A/S Compositions and methods for improving the rainfastness of proteins on plant surfaces
WO2023225459A2 (en) 2022-05-14 2023-11-23 Novozymes A/S Compositions and methods for preventing, treating, supressing and/or eliminating phytopathogenic infestations and infections

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011082059A1 (en) * 2009-12-28 2011-07-07 Rohm And Haas Company Method of handling bananas

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6190710B1 (en) * 1996-02-20 2001-02-20 Stepac L.A., The Sterilizing Packaging Company Of L.A., Ltd. Plastic packaging material
US6017849A (en) * 1998-08-20 2000-01-25 Biotechnologies For Horticulture, Inc. Synthesis methods, complexes and delivery methods for the safe and convenient storage, transport and application of compounds for inhibiting the ethylene response in plants
TWI240613B (en) * 2001-02-26 2005-10-01 Rohm & Haas Delivery systems for cyclopropenes
JP4415140B2 (ja) * 2003-03-31 2010-02-17 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 1−置換−シクロプロペンの効率的処理技術
EP1609359A3 (en) 2004-06-24 2011-10-05 Rohm and Haas Company A method for treating plants or plant parts
US20060154822A1 (en) * 2005-01-10 2006-07-13 Her Majesty In Right Of Canada As Represented By The Minister Of Agriculture And Agri-Food Canada Compositions and methods to improve the storage quality of packaged plants
AU2006340388A1 (en) * 2006-03-21 2007-09-27 Lee, Kee Eng A reusable plastic storage container and lid with gas-permeable membranes for modified atmosphere storage of food and perishables
RU2325811C2 (ru) * 2006-06-28 2008-06-10 Общество С Ограниченной Ответственностью "Фито-Маг" Способ хранения плодоовощной и растениеводческой продукции
EP2281455B1 (en) * 2009-07-14 2015-07-22 Rohm and Haas Company Treatment of produce by exposing it to ethylene and cyclopropene
US20110293802A1 (en) * 2009-10-07 2011-12-01 Chiquita Brands L.L.C. Banana Storage and Shipping Bags
CA2831213C (en) * 2011-03-27 2016-05-17 Cellresin Technologies, Llc Cyclodextrin compositions, articles, and methods
AU2012275318B2 (en) * 2011-06-29 2015-10-01 Rohm And Haas Company Method of handling mangoes

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011082059A1 (en) * 2009-12-28 2011-07-07 Rohm And Haas Company Method of handling bananas

Non-Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
ABSTRACTS OF 27TH INTERNATIONAL HORTICULTURAL CONGRESS AND EXHIBITION (IHC 2006), 2006, PP. 494, <UR, JPN5015008584 *
FRUITS, 2011, VOL. 66, PP. 161-170, JPN6017024238 *
J. AMER. SOC. HORT. SCI., 2008, VOL. 133, NO. 2, PP. 290-299, JPN6017024236 *
POSTHARVEST BIOL. TECHNOL., 2009, VOL. 52, PP. 71-77, JPN6017024237 *
POSTHARVEST BIOL. TECHNOL., 2011, VOL. 60, PP. 83-91, JPN6017024239 *
日本食品保蔵科学会, 2010, VOL. 36, NO. 3, PP. 117-124, JPN6017024235 *

Also Published As

Publication number Publication date
KR20150038148A (ko) 2015-04-08
ZA201500394B (en) 2018-05-30
CA2879784A1 (en) 2014-01-30
AU2017200889A1 (en) 2017-03-02
CL2015000158A1 (es) 2015-10-02
US20190254299A1 (en) 2019-08-22
BR112015001151A2 (pt) 2017-06-27
JP6448537B2 (ja) 2019-01-09
PE20150602A1 (es) 2015-05-07
CO7180194A2 (es) 2015-02-09
EP2877032A1 (en) 2015-06-03
MX370204B (es) 2019-12-05
AU2019246764A1 (en) 2019-10-31
AU2017200889B2 (en) 2019-08-01
CN104902761A (zh) 2015-09-09
AU2013293312A1 (en) 2015-02-05
CR20150072A (es) 2015-06-11
MX2015001124A (es) 2015-08-20
NZ704099A (en) 2016-12-23
WO2014018399A1 (en) 2014-01-30
CA2879784C (en) 2020-09-15
PH12015500134A1 (en) 2015-03-02
DOP2015000016A (es) 2015-04-15
US20150208679A1 (en) 2015-07-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6448537B2 (ja) アボカドを扱う方法およびシステム
JP6275639B2 (ja) マンゴーを取り扱う方法
AU2012275318A1 (en) Method of handling mangoes
KR20170018919A (ko) 농산물을 포장하기 위한 조성물 및 방법
JP5718357B2 (ja) バナナを取り扱う方法
US20190246658A1 (en) Methods of handling papaya
JP2019141068A (ja) カキの取り扱い方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160714

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160714

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20161122

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20161122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170704

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170929

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20171204

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180104

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180626

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181204

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6448537

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees