JP2015530421A - ポリイソブテンの安定化エマルション及びその使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、水性ポリイソブテンエマルションであって、該エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.のポリイソブテンと、該エマルションの総重量に対して最大5 %wt.の少なくとも1つの界面活性剤と、任意に、該エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.の少なくとも1つの蝋及び/又は油と、を含み、水で100 %wt.まで補い、該ポリイソブテンエマルションの平均粒径が100 μm以下である、水性ポリイソブテンエマルションに関する。本発明は更に、このようなエマルションの使用に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、水中におけるポリイソブテンエマルションの分野に関するものである。より詳細には、本発明は、ポリイソブテンの安定化エマルション、及び化学技術用途におけるその使用に関する。
エマルション又は分散液は、2つ以上の混和不可能な流体の混合物として定義することができるものである。分散液又は混合物の調製は、2つの混和不可能な流体を混合することにより、これらの流体の一方(「分散相」と称される)が、他方の流体(「分散媒相」と称される)中に微細液滴として分散されることを含む。エマルションは乳化プロセス中に得られるため、界面活性剤又は界面活性化合物を用いて均質混合物が得られる。
多くのエマルションが既に知られている。しかしながら、ポリオレフィン及び特にポリイソブテンに基づくエマルションを作製することは、何らかの困難を伴うことが知られている。まず、安定化エマルションを得ることが極めて難しい。また、低分子量のポリイソブテンに基づく安定化エマルションのみが報告されている。加えて、蝋又は油の存在が必須となる。なお、更なるポリマーの存在もかかるエマルションの合成のために必要なものであるため、かかるエマルションの原価が劇的に増大する。最後に、1つ又は複数の界面活性剤の高い質量濃度が要件とされる。
特許文献1は、ポリイソブテンに基づく安定化エマルションの合成について報告している。最大10000 g/molの低分子量のポリイソブテンが使用されている。ここではまた、官能化ポリマーが添加される。
特許文献2は、ポリイソブテンに基づくエマルションの合成を開示している。ここでは、ポリマーの存在下における合成しか報告されておらず、10000 g/molより小さい分子量のポリイソブテンに基づくエマルションが示されている。
しかしながら、ポリマーの非存在下においてポリイソブテンに基づく安定化エマルションを作製することは依然として不可能である。加えて、高分子量のポリイソブテンに基づきポリイソブテンのエマルションを作製することも依然として不可能である。なお、ポリイソブテンに基づくエマルションしか報告されておらず、これは、高界面活性剤濃度を伴って合成される。また、蝋及び/又は油の非存在下におけるポリイソブテンに基づくエマルションは報告されていない。
特許文献3は、油が水中に乳化されるとともに、平均粒径がナノメートルスケールの範囲をとるナノゲル組成物を記載している。しかしながら、かかる組成物は、自己構造化して(self-structure)組成物の複素粘度を増大させるとともに、ナノゲルを形成する、油相及びシリコーン成分を必要とする。
低含水率、低界面活性剤含有率、低粘度及び良好な流動特性を有するポリイソブテンエマルションは、比較的少ない労力又は供給エネルギーを伴って、様々な技術用途において容易に取扱い又は輸送又は利用を行えることから、産業上大いに有益なものである。結果として、かかる取扱い易さは、新規な科学技術用途のための新たな展望を開くものであると考えられる。
加えて、比較的低含水率の、水中におけるポリイソブテンエマルション、特に高分子量ポリマーを有するポリイソブテンエマルションの合成は依然として完全には理解も記録もされていない。概して、エマルションのより低い含水率、又は逆により高いポリマー含有率を実現するために、エマルションの界面活性剤の量を増やすことが考えられた。しかしながら、そうすることにより、最終的に得られるエマルションの粘着性及び粘度が上がる。含水率が低く、界面活性剤の過剰使用を伴わないポリイソブテンエマルションの製造方法はこれまでに開示されていない。
国際公開第2011/141496号 国際公開第2007/042454号 米国特許第7,153,516号
第1の態様では、本発明は、水性ポリイソブテンエマルションであって、
該エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.のポリイソブテンと、
該エマルションの総重量に対して最大5 %wt.の少なくとも1つの界面活性剤と、
任意に、該エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.の少なくとも1つの蝋及び/又は油と、
を含み、水で100 %wt.まで補う、水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より詳細には、本発明は、このようなエマルションに関するものであり、上記ポリイソブテンエマルションの平均粒径が100 μm以下である。
本発明は、平均粒径が100 μmより小さいポリイソブテンエマルションに関し、その結果、良好な安定性、良好な流動パラメータ、並びに比較的低い粘度及び粘着性を有するエマルションを提供するものである。
第2の態様では、本発明は、水性ポリイソブテンエマルションであって、
上記エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.のポリイソブテンポリマーを加熱する工程であって、任意に、該ポリイソブテンポリマーを、上記エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.の蝋及び/又は油と混合させることによってプレミックスを得る、工程と、
上記プレミックスの粒子を形成するのに十分に遅い流量に制御して、1つ又は複数の界面活性剤を、最大5 %wt.の該1つ又は複数の界面活性剤の濃度で含有する水中において上記プレミックスを混合させる工程であって、それによってプレエマルションを得る、工程と、
上記プレエマルションを均質化する工程であって、それによって、平均粒径が100 μm以下の上記ポリイソブテンエマルションを得る、工程と、
を含むプロセスによって得られる、水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
水性ポリイソブテンエマルションを得る上記のプロセスによってもたらされる利点のいくつかは、上記ポリイソブテンを水中に効率的に分布させ、乳化を一層効率的にし、水/ポリマーの相間における界面活性剤(複数の場合もあり)の分布を一層最適化させることである。これは、ポリイソブテンの高い固有粘着性を低減させることによって、高品質なポリイソブテンエマルションがもたらされるという事実に鑑みて特に有益である。
第3の態様では、本発明は、化学技術用途、例えば、接着剤系、化粧品、プラントの保全、紙の作製及び処理、布及び革の製造及び加工処理、コーティング、医療用途又は医薬用途、建造物、木材の処理、水の遮断、及び例えばメタン、二酸化炭素、ラドンに対する気体の遮断、放射線に対する保護コーティングにおける、水性ポリイソブテンエマルションの使用を提供する。
実施例1に従って調製したエマルションの粒径分布を示す図である。 実施例2に従って調製したエマルションの粒径分布を示す図である。 実施例3に従って調製したエマルションの粒径分布を示す図である。 実施例4に従って調製したエマルションの粒径分布を示す図である。
別途定義されない限り、本発明の開示において使用される技術用語及び科学用語を包含する全ての用語は、本発明が属する技術分野における当業者によって通常理解される意味を有する。更なる指標により、本発明の教示をよりよく理解する用語の定義が包含される。
本明細書で使用される以下の用語は、以下の意味を有する。
本明細書で使用される数量を特定していない単数形("A", "an", and "the")は、別途文脈により明確に指示されない限り、単数及び複数の両方の指示物を意味する。例えば、「区画(a compartment)」は1つ又は2つ以上の区画を意味する。
本明細書においてパラメータ、量、期間等の計測可能な値に対する言及で使用される「約(About)」は、規定値より+/-20 %以下、好ましくは+/-10 %以下、より好ましくは+/-5 %以下、更に好ましくは+/-1 %以下、そして更に好ましくは+/-0.1 %以下の変動を包含することを意味し、そのような変動であれば開示される本発明を実施するのに適切である。しかしながら、修飾語句「約」が言及する値そのものも具体的に開示されることが理解される。
本明細書で使用される「含む、備える("Comprise," "comprising," and "comprises" and "comprised of")」は、「包含する、含有する("include", "including", "includes" or "contain", "containing", "contains")」と同義であり、例えば成分等のその後に続く語の存在を明示する総称又は無制限の用語であり、当該技術分野において既知である又は当該技術分野に開示される追加の特定されていない成分、特徴、因子、部材、工程の存在を排除又は除外するものではない。
「水」という用語は、任意に相中に含まれる溶解生成物又は添加剤を含む、「水相」又は「水性相」としても理解されるものとする。
エマルションの「粒径」という用語は、そのエマルションの「液滴直径」としても理解されるものとする。「平均粒径」という用語も、「平均液滴直径」として理解されるものとする。
端点による数値範囲の記述は、その範囲内に含まれる全ての数値及び小数部分、並びに記述された端点を含む。別段の定めがない限り、又は別の意味が、その使用からまたそれが使用される状況において当業者に自明でない限り、パーセンテージは全て、重量パーセンテージとして理解されるものとし、「%wt.」と略記する。
第1の態様では、本発明は、水性ポリイソブテンエマルションであって、
該エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.のポリイソブテンと、
該エマルションの総重量に対して最大5 %wt.の少なくとも1つの界面活性剤と、
任意に、該エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.の少なくとも1つの蝋及び/又は油と、
を含み、水で100 %wt.まで補う、水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
また、上記ポリイソブテンエマルションの平均粒径が100 μm以下である。
本発明は、界面活性剤が最大5 %wt.であり、かつ平均粒径が100 μmより小さいポリイソブテンエマルションに関するものであるため、良好な安定性、良好な流動パラメータ、並びに比較的低い粘度及び粘着性を有するエマルションを提供する。
さらに、水性ポリイソブテンエマルションの粘度は、良好な流動特性と相関関係にあり、また取扱い易さ、及び該エマルションを処理操作するのに必要とされる供給エネルギーとも相関関係にある。概して、比較的低い粘度によって、流動特性が良好であるとともに、該エマルションを処理操作するための供給エネルギーが少ない、ポリイソブテンエマルションが発生する。
上記の水性ポリイソブテン組成物によりもたらされる利点のいくつかは、それが、比較的低い含有率の水を含有することである。複数の用途において、水中ポリイソブテンエマルションは、ポリイソブテンのためのキャリアとして使用される。使用後、水を蒸発させると、ポリイソブテン層が残る。水が低含有率であるため、上記エマルションを製造工場から利用場所まで輸送するのに必要なエネルギーが低減される。同時に、水が低含有率であることによりポリイソブテン含有率が高くなるため、上記エマルションの最大限の有用性が得られる。良好な流動特性によって、取扱い易くなり、また上記水性ポリイソブテンエマルションを処理操作するための供給エネルギーに関する必要量が少なくなる。ポリイソブテンエマルションの比較的小さい平均粒径は、上記エマルションの長期間安定性と逆相関関係にあり、平均粒径が小さいほど、上記エマルションの貯蔵寿命は長くなる。このことは、長期貯蔵に起因してその有効寿命を過ぎたエマルションの量を減らすことで、廃棄物の発生量を削減することから、有益である。加えて、界面活性剤の使用は常に環境に無害なわけでなく、本開示のポリイソブテンエマルションを調製するのに必要とされる界面活性剤の量を減らすと、それらの環境への影響が大きく低減される。
より好ましい実施形態では、上記ポリイソブテンエマルションが90 μm以下の平均粒径を有する。より好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが80 μm以下の平均粒径を有する。より好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが70 μm以下の平均粒径を有する。更に好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが60 μm以下の平均粒径を有する。
好ましい実施形態において、本発明は、平均粒径が50 μm以下である水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態では、上記ポリイソブテンエマルションが40 μm以下の平均粒径を有する。より好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが35 μm以下の平均粒径を有する。より好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが30 μm以下の平均粒径を有する。更に好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが25 μm以下の平均粒径を有する。
好ましい実施形態において、本発明は、平均粒径が250 nm以上かつ25 μm以下である水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態では、上記ポリイソブテンエマルションが、300 nm〜25 μmに含まれる平均粒径を有する。より好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが、400 nm〜25 μmに含まれる平均粒径を有する。更に好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが、500 nm〜25 μmに含まれる平均粒径を有する。最も好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが、500 nm、750 nm、1 μm、2 μm、3 μm、4 μm、5 μm、6 μm、7 μm、8 μm、9 μm、10 μm、11 μm、12 μm、13 μm、14 μm、15 μm、16 μm、17 μm、18 μm、19 μm、20 μm、21 μm、22 μm、23 μm、24 μmに、又はそれらの間の任意の値に含まれる平均粒径を有する。
本発明は、平均粒径が100 μmより小さいポリイソブテンエマルションに関するものであるため、良好な安定性、良好な流動パラメータ、並びに比較的低い粘度及び粘着性を有するエマルションを提供する。
好ましい実施形態において、本発明は、上記ポリイソブテンが、水性ポリイソブテンエマルションの総重量に対して5 %wt.〜60 %wt.の量で含まれる水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
ポリイソブテンは、基本化合物であるイソブテンに基づくポリマーである。ポリイソブテンは種々の分子量で存在する。低分子量は、2500 g/molまでの分子量として理解され、中分子量は、2501 g/molから100000 g/molまでとして理解され、高分子量は、100001 g/molから500000 g/molまでとして理解される。
様々な分子量のポリイソブテンが知られている。BASFにより製造されるポリイソブテンの例は、低分子量では、Glissopal(商標)Vタイプ、例えば、Glissopal(商標)V190、Glissopal(商標)V500、Glissopal(商標)V640、Glissopal(商標)V1500;中分子量では、Oppanol(商標)Bタイプ、例えば、Oppanol(商標)B10、Oppanol(商標)B11、Oppanol(商標)B12、Oppanol(商標)B13、Oppanol(商標)B14、Oppanol(商標)B15;高分子量では、Oppanol(商標)Bタイプ、例えば、Oppanol(商標)B30、Oppanol(商標)B50、Oppanol(商標)B80である。ExxonMobil Chemical Companyにより製造される例は、Vistanec LM-MH、LM-MS及びLM-Hである。
ポリイソブテンは、一種類のポリイソブテンとして、又は異なる種類のポリイソブテンの配合物として使用することができる。
より好ましい実施形態では、上記ポリイソブテンが、上記エマルションの総重量に比して7 %wt.〜60 %wt.の量で含まれる。より好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して7 %wt.〜55 %wt.に含まれる。更に好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して10 %wt.〜55 %wt.に含まれる。更に好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して15 %wt.〜55 %wt.に含まれる。最も好ましくは、上記ポリイソブテンが、上記エマルションの総重量に比して、16 %wt.、18 %wt.、20 %wt.、22 %wt.、24 %wt.、26 %wt.、28 %wt.、30 %wt.、32 %wt.、34 %wt.、36 %wt.、38 %wt.、40 %wt.、42 %wt.、44 %wt.、46 %wt.、48 %wt.、50 %wt.、52 %wt.、54 %wt.の量で、又はそれらの間の任意の量で含まれる。
好ましい実施形態において、上記ポリイソブテンは、100001 g/mol〜500000 g/molの平均分子量の高分子量ポリマーであり、上記エマルションの総重量に比して5 %wt.〜50 %wt.の量で含まれる。より好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して5 %wt.〜40 %wt.に含まれる。更に好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して5 %wt.〜30 %wt.に含まれる。更に好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して5 %wt.〜25 %wt.に含まれる。最も好ましくは、上記ポリイソブテンが、上記エマルションの総重量に比して、6 %wt.、7 %wt.、8 %wt.、9 %wt.、10 %wt.、11 %wt.、12 %wt.、13 %wt.、14 %wt.、15 %wt.、16 %wt.、17 %wt.、18 %wt.、19 %wt.、20 %wt.、21 %wt.、22 %wt.、23 %wt.、24 %wt.の量で、又はそれらの間の任意の量で含まれる。
好ましい実施形態において、上記ポリイソブテンは、100000 g/molまでの平均分子量の低分子量ポリマー又は中分子量ポリマーであり、上記エマルションの総重量に比して10 %wt.〜60 %wt.の量で含まれる。より好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して15 %wt.〜60 %wt.に含まれる。更に好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して20 %wt.〜60 %wt.に含まれる。更に好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して25 %wt.〜60 %wt.に含まれる。更に好ましくは、ポリイソブテンの上記の量が、上記エマルションの総重量に比して25 %wt.〜55 %wt.に含まれる。最も好ましくは、上記ポリイソブテンが、上記エマルションの総重量に比して、26 %wt.、28 %wt.、30 %wt.、32 %wt.、34 %wt.、36 %wt.、38 %wt.、40 %wt.、42 %wt.、44 %wt.、46 %wt.、48 %wt.、50 %wt.、52 %wt.、54 %wt.の量で、又はそれらの間の任意の量で含まれる。
好ましい実施形態において、本発明は、上記水が、上記エマルションの総重量に対して30 %wt.〜70 %wt.の量で含まれる水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態では、上記水が、上記エマルションの総重量に比して35 %wt.〜70 %wt.の量で含まれる。より好ましくは、水の上記の量が、上記エマルションの総重量に比して35 %wt.〜65 %wt.に含まれる。更に好ましくは、水の上記の量が、上記エマルションの総重量に比して35 %wt.〜60 %wt.に含まれる。更に好ましくは、水の上記の量が、上記エマルションの総重量に比して45 %wt.〜55 %wt.に含まれる。最も好ましくは、上記水が、上記エマルションの総重量に比して、46 %wt.、47 %wt.、48 %wt.、49 %wt.、50 %wt.、51 %wt.、52 %wt.、53 %wt.、 54%wt.の量で、又はそれらの間の任意の量で含まれる。
好ましい実施形態において、本発明は、上記蝋が、動物蝋、植物蝋、鉱物蝋、石油蝋、ポリオレフィンワックス、アミドワックス、化学的加工処理を施した蝋、及びそれらの組合せを含む群から選択され、上記油が、天然及び鉱物油並びにそれらの組合せを含む群から選択される、水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
好適な蝋としては、天然蝋及び合成蝋の両方が挙げられる。好適な蝋としては、動物蝋、例えば、蜜蝋、イボタ蝋(Chinese wax:中国蝋)、シェラックワックス(wax shellac)、鯨蝋及び羊毛蝋と、植物蝋、例えば、ベーベリーワックス、パームワックス、カンデリラワックス、カルナウバ蝋、ヒマシ油ワックス、アスパルトワックス(asparto wax)、木蝋、ホホバオイルワックス、オーリキュリーワックス(ouricury wax)、米ぬか蝋及び大豆蝋と、鉱物蝋、例えば、セレシンワックス、モンタンワックス、オゾケライトワックス及びターフワックス(turf wax)と、石油蝋、例えば、パラフィンワックス及びミクロクリスタリンワックスと、合成蝋、例えば、ポリエチレン及びポリプロピレンワックスを含むポリオレフィンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス(PTFEワックス)、フィッシャー-トロプシュワックス、ステアロアミドワックス(エチレン-ビス-ステアロアミドワックスを含む)、重合α-オレフィンワックス、置換アミドワックス(例えば、エステル化又はけん化の置換アミドワックス)及びPTFE修飾ポリエチレンワックス等のその他の化学的加工処理を施した蝋と、上記のワックスの組合せとが挙げられる。好ましくは、これらのワックスとしては、パラフィンワックス、ミクロクリスタリンワックス、フィッシャー-トロプシュワックス、直鎖及び分岐ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナウバ蝋、エチレン-ビス-ステアロアミド(EBS)ワックス及びそれらの組合せが挙げられる。
好適な油としては、天然及び鉱物油の両方が挙げられる。天然油としては、例えば、大豆油、オリーブ油、ゴマ油、綿実油、ヒマシ油、ヤシ油、キャノーラ油及びパーム油が挙げられ、鉱物油としては、例えば、パラフィン油及び/又はナフテン油及び石油ゼリー(petroleum jelly:ワセリン)が挙げられる。
好適な蝋及び好適な油の他の例は、米国特許出願公開第2011/0275738号、特許文献3、米国特許出願公開第2008/0274073号、及び米国特許第7767748号に報告されており、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
上記の組成物の利点の1つは、該組成物が、得られるポリイソブテンエマルションの粘着性及び粘度を更に低減させることである。
好ましい実施形態において、本発明は、上記蝋及び/又は上記油が、上記エマルションの総重量に対して5 %wt.〜50 %wt.の量で含まれる水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態では、上記蝋及び/又は油が、上記エマルションの総重量に比して10 %wt.〜50 %wt.の量で含まれる。より好ましくは、上記蝋及び/又は油が、上記エマルションの総重量に比して15 %wt.〜50 %wt.の量で含まれる。更に好ましくは、上記蝋及び/又は油が、上記エマルションの総重量に比して20 %wt.〜50 %wt.の量で含まれる。更に好ましくは、蝋及び/又は油が、上記エマルションの総重量に比して25 %wt.〜50 %wt.の量で含まれる。最も好ましくは、上記蝋及び/又は油は、上記エマルションの総重量に比して、26 %wt.、28 %wt.、30 %wt.、32 %wt.、34 %wt.、36 %wt.、38 %wt.、40 %wt.、42 %wt.、44 %wt.、46 %wt.、48 %wt.の量で、又はそれらの間の任意の量で含まれる。
好ましい実施形態において、本発明は、上記界面活性剤が、カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、ホスフェート、アルキル又はフェニルアンモニウム、ピリジニウム、イミダゾール又はイミダゾリン(imidazoline)第四級物(quats)、第四級(quaternary)N-カチオン、ベタイン、ポリエーテル、ポリオール、脂肪酸又はそれらの誘導体、アルコールアルコキシレート及びアルコールエーテル、並びにかかる界面活性剤の任意の組合せ、を含む群から選択される原子団を含む、水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
エマルション及び分散液の合成のための界面活性剤又は界面活性化合物は、乳化剤と呼ばれることも多い。界面活性剤は通常、疎水性部分と親水性部分とを含む。それに関して、疎水性部分は、通常4個〜20個の炭素原子、好ましくは6個〜19個の炭素原子、更に好ましくは8個〜18個の炭素原子を含む。
広範な界面活性化合物を乳化剤として使用することができる。好ましくは、使用される乳化剤は、アニオン性界面活性化合物、カチオン性界面活性化合物、又は非イオン性界面活性化合物の群から選択されると考えられる。
アニオン性界面活性化合物は、けん化脂肪酸、及びカルボキシル基を有する脂肪酸の誘導体、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、スルフェート及びスルホネート、並びにアビエチン酸を含む。
アニオン性界面活性剤の例はまた、カルボキシレート、スルホネート、スルホ脂肪酸メチルエステル、スルフェート、ホスフェートである。
カルボキシレートは、分子中に少なくとも1つのカルボン酸基を含む化合物である。カルボキシレートの例は、
石鹸、例えば、アルカリ金属又はアンモニウム、アルカノールアミンのステアレート、オレエート、ココエート、
エーテルカルボキシレート、例えば、Akypo(商標) RO20、Akypo(商標) RO50、Akypo(商標) RO90である。
スルホネートは、分子中に少なくとも1つのスルホン酸基を含む化合物である。スルホネートの例は、
アルキルベンゼンスルホネート、例えば、Lutensit(商標) A-LBS、Lutensit(商標) A-LBN、Lutensit(商標) A-LBA、Marlon(商標) AS3、Maranil(商標) DBX、
ホルムアルデヒドにより縮合したアルキルナフタレン(naphthalene)スルホネート、リグニン(lignin)スルホネート、例えば、Borresperse NA、Tamol NH7519等、
アルキルスルホネート、例えば、Alscoap OS-14P、BIO-TERGE(商標) AS-40、BIO-TERGE(商標) AS-40 CG、BIO-TERGE(商標) AS-90 Beads、Calimulse(商標) AOS-20、Calimulse(商標) AOS-40、Calsoft(商標) AOS-40、Colonial(商標) AOS-40、Elfan(商標) OS 46、Ifrapon(商標) AOS 38、Ifrapon(商標) AOS 38 P、Jeenate(商標) AOS-40、Nikkol(商標) OS-14、Norfox(商標) ALPHA XL、POLYSTEP(商標) A-18、Rhodacal(商標) A-246L、Rhodacal(商標) LSS-40/A、
スルホン化油、例えば、トルコ赤油(Turkish red oil)、
オレフィンスルホネート、
芳香族スルホネート、例えば、Nekal(商標)BX、Dowfax(商標) 2A1である。
スルフェートは、分子中に少なくとも1つのSO4基を含む化合物である。スルフェートの例は、
脂肪酸アルコールスルフェート、例えば、EMAL(商標) 10G、Dispersogen(商標)SI、Elfan(商標) 280、Mackol(商標) 100 N等のココ脂肪酸アルコールスルフェート(CAS97375-27-4)、
その他のアルコールスルフェート、例えば、Emal(商標) 71、Lanette(商標) E、
ココ脂肪酸アルコールエーテルスルフェート、例えば、EMAL(商標) 20C、Latemul(商標) E150、Sulphochem(商標) ES-7、Texapon(商標) ASV-70 Spec.、Agnique SLES-229-F、Octosol 828、POLYSTEP(商標) B-23、Unipol(商標) 125-E、130-E、Unipol(商標) ES-40、
その他のアルコールエーテルスルフェート、例えば、Avanel(商標) S-150、Avanel(商標) S 150 CG、Avanel(商標) S150 CG N、Witcolate(商標) D51-51、Witcolate(商標) D51-53である。
ホスフェートは、分子中に少なくとも1つのPO4基を含む化合物である。ホスフェートの例は、
アルキルエーテルホスフェート、例えば、Maphos(商標) 37P、Maphos(商標) 54P、Maphos(商標) 37T、Maphos(商標) 210T、Maphos(商標) 210P、
ホスフェート、例えば、Lutensit A-EP、
アルキルホスフェートである。
アニオン性界面活性剤は塩に添加することが好ましい。塩は好ましくは、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、ヒドロキシエチルアンモニウム塩、ジ(ヒドロキシエチル)アンモニウム塩及びトリ(ヒドロキシエチル)アンモニウム塩、又はアルカノールアミン塩である。
カチオン性界面活性化合物は、塩化ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウム、塩化アルキルベンジルメチルアンモニウム、臭化アルキルベンジルジメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、臭化セチルピリジニウム、臭化C12、C15、又はC17トリメチルアンモニウム、第四級ポリオキシ-エチルアルキルアミンのハロゲン化物塩、塩化ドデシルベンジルトリエチルアンモニウム及び塩化ベンザルコニウムを含む。
カチオン性界面活性剤の例はまた、第四級アンモニウム化合物である。第四級アンモニウム化合物は、分子中に少なくとも1つのR4N+基を含む化合物である。第四級アンモニウム化合物において用いられ得る対イオンの例は、
ハロゲン、メトスルフェート、ココ脂(coco fat)のスルフェート及びカーボネート又はセチル/オレイルトリメチルアンモニウムである。
好ましくは、以下のカチオン性界面活性剤を用いる:
N,N-ジメチル-N-(ヒドロキシ-C7〜C25-アルキル)アンモニウム塩、
モノ及びジ(C7〜C25-アルキル)ジメチルアンモニウム化合物、
エステル第四級物、特にC8〜C22カルボン酸により第四級エステル化されたモノ、ジ及びトリアルカノールアミン、
イミダゾリン第四級物、特に1-アルキルイミダゾリニウム塩。
ベタイン界面活性剤は、使用条件下で、少なくとも1つの正電荷と少なくとも1つの負電荷とを含む化合物である。アルキルベタインは、1分子当たりに少なくとも1つのアルキル単位を含むベタイン界面活性剤である。ベタイン界面活性剤の例は、
ココアミドプロピルベタイン、例えば、MAFO(商標) CAB、Amonyl(商標) 280BE、Amphosol(商標) CA、Amphosol(商標) CG、Amphosol(商標) CR、Amphosol(商標) HCG、Amphosol(商標) HCG-50、Chembetaine(商標) C、Chembetaine(商標) CGF、Chembetaine(商標) CL、Dehyton(商標) PK、Dehyton(商標) PK 45、Emery(商標) 6744、Empigen(商標) BS/F、Empigen(商標) BS/FA、Empigen(商標) BS/P、Genagen(商標) CAB、Lonzaine(商標) C、Lonzaine(商標) CO、Mirataine(商標) BET-C-30、Mirataine(商標) CB、Monateric(商標) CAB、Naxaine(商標) C、Naxaine(商標) CO、Norfox(商標) CAPB、Norfox(商標) Coco Betaine、Ralufon(商標) 414、TEGO(商標)-Betain CKD、TEGO(商標) Betain E KE 1、TEGO(商標)-Betain F、TEGO(商標)-Betain F 50、及びアミンオキシド、例えば、アルキルジメチルアミンオキシドである。
非イオン性界面活性剤は、ポリビニルアルコール、ポリ-アクリル酸、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、天然ゴム、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル及びジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノールを含む。
非イオン性界面活性剤は、非イオン性界面活性剤を水溶性とする中性で極性かつ親水性の頭部を有する。かかる界面活性剤は、界面に吸着し、凝集してそれらの臨界ミセル濃度を超えるとミセルを形成する。頭部の種類、例えば、(オリゴ)オキシアルキレン基、特に(オリゴ)オキシエチレン基、(ポリエチレン)グリコール基、並びに、アルキルポリグルコシド及び脂肪酸N-メチルグルカミド等の炭水化物類に応じて、種々の界面活性剤を特定することができる。
アルコールフェノールアルコキシレートは、アルキルフェノールに、アルキレン酸化物、好ましくは酸化エチレンを添加することにより生成され得る化合物である。非限定的な例は、Norfox(商標)OP-102、Surfonic(商標)OP-120、T-Det(商標)O-12である。
脂肪酸エトキシレートは、種々の量の酸化エチレンで処理された脂肪酸エステルである。
トリグリセリドは、3つのヒドロキシル基が全て脂肪酸でエステル化された、グリセロールのエステル(グリセリド)である。これらは、アルキレン酸化物で修飾することができる。脂肪酸アルコールアミドは、アルキル基と、1つ又は2つのアルコキシル基とを有する少なくとも1つのアミド基を含む。アルキルポリグリコシドは、アルキルモノグルコシド(グルコフラノシドを少量含む、アルキル-α-D-グルコピラノシド及びアルキル-β-D-グルコピラノシド)、アルキルジグルコシド(アルキルイソマルトシド、アルキルマルトシド等)、及びアルキルオリゴグルコシド(アルキルマルトトリオシド、アルキルテトラオシド等)の混合物である。
アルキルポリグリコシドは非限定的ではあるものの、グルコース(又はデンプン)又はn-ブチルグリコシドと、脂肪酸アルコールとの酸触媒反応(フィッシャー反応)によって合成することができる。さらに、アルキルポリグリコシドは非イオン性界面活性剤としても使用することができる。非限定的な例はLutensol(商標)GD70である。加えて、非イオン性N-アルキル化、好ましくはN-メチル化された脂肪酸アミドも界面活性剤として使用することができる。
アルコールアルコキシレートは、線状であっても分岐状であってもよく、4個〜20個の炭素原子、好ましくは6個〜19個のC原子、より好ましくは8個〜18個のC原子の鎖長を有する疎水性部分と、2〜30の繰返し単位を有するアルコキシレート単位、例えば、酸化エチレン、酸化プロピレン及び/又は酸化ブチレンを含む親水性部分とを含む。非限定的な例は、Lutensol(商標)XP、Lutensol(商標)XL、Lutensol(商標)ON、Lutensol(商標)AT、Lutensol(商標)A、Lutensol(商標)AO、Lutensol(商標)TOである。
好適な界面活性剤の他の例は、米国特許出願公開第2011/0275738号、特許文献3、米国特許出願公開第2008/0274073号、及び米国特許第7767748号に報告されており、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
好ましい実施形態において、本発明は、上記1つ又は複数の界面活性剤が、上記エマルションの総重量に対して2 %wt.〜4 %wt.の量で含まれる水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態において、上記1つ又は複数の界面活性剤が、2.2 %wt.、2.4 %wt.、2.6 %wt.、2.8 %wt.、3.0 %wt.、3.2 %wt.、3.4 %wt.、3.6 %wt.若しくは3.8 %wt.の量で、又はそれらの間の任意の量で含まれる。
比較的少量の界面活性剤の使用は、得られるエマルションが比較的親水性でないという利点をもたらす。結果として、得られるエマルションが、水をあまり引き寄せないため、粘着性でないエマルションがもたらされる。粘着性が低減されたかかるエマルションは選択される化学技術用途に有益である。
好ましい実施形態において、本発明は、上記エマルションの総重量に対して0.01 %wt.〜10 %wt.の量で少なくとも1つの添加剤を更に含む水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態では、上記添加剤は、化学技術用途、例えば、接着剤系、化粧品、プラントの保全、紙の作製及び処理、布及び革の製造及び加工処理、コーティング、医薬用途、建造物、木材の処理、水の遮断、及び例えばメタン、二酸化炭素、ラドンに対する気体の遮断、放射線に対する保護コーティングに使用される添加剤、又は細菌活性及び/又は微生物活性を有する添加剤の群から選択される。
より好ましい実施形態において、上記添加剤は、0.01 %wt.〜10 %wt.の量で含まれる。より好ましくは、上記添加剤は、0.05 %wt.〜5 %wt.の量で含まれ、更に好ましくは、上記添加剤は、0.2 %wt.、0.3 %wt.、0.4 %wt.、0.5 %wt.、0.6 %wt.、0.7 %wt.、0.8 %wt.、0.9 %wt.、1.0 %wt.、1.1 %wt.、1.2 %wt.、1.3 %wt.、1.4 %wt.、1.5 %wt.、1.6 %wt.、1.7 %wt.、1.8 %wt.、1.9 %wt.、2.0 %wt.、2.1 %wt.、2.2 %wt.、2.3 %wt.、2.4 %wt.、2.5 %wt.、2.6 %wt.、2.7 %wt.、2.8 %wt.、2.9 %wt.の量で、又はそれらの間の任意の量で添加される。最も好ましくは、使用される添加剤の量は、上記添加剤の機能に依存し、当業者には明らかであろう。
添加剤は、エマルションの製造プロセスにプラスの影響をもたらすものであってもよく、或る特定の所望の特徴をエマルションに与えるものであってもよい。場合によって使用される添加剤の例は、とりわけ、けん化プロセスを最適なものとする塩基、及び、殺菌剤、染料、粘度を増大又は低減させる粘度調整剤、消泡剤、脱泡剤である。これらが場合によって使用される添加剤の単なる例であるということ、また、他の選択肢もとり得るということは、当業者には明らかであろう。
好適な添加剤の他の例は、米国特許出願公開第2011/0275738号、特許文献3、米国特許出願公開第2008/0274073号、及び米国特許第7767748号に報告されており、引用することにより本明細書の一部をなすものとする。
好ましい実施形態において、本発明は、20 ℃においてブルックフィールド粘度計で求めた場合に30 mPa.s〜2000 mPa.sに含まれる粘度を有する水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態において、上記粘度は、40 mPa.s〜1600 mPa.sに含まれる。より好ましくは、上記粘度は、50 mPa.s〜1200 mPa.sに含まれる。最も好ましくは、上記粘度は、75 mPa.s、100 mPa.s、125 mPa.s、150 mPa.s、175 mPa.s、200 mPa.s、225 mPa.s、250 mPa.s、275 mPa.s、300 mPa.s、325 mPa.s、350 mPa.s、375 mPa.s、400 mPa.s、425 mPa.s、450 mPa.s、475 mPa.s、500 mPa.s、525 mPa.s、550 mPa.s、575 mPa.s、600 mPa.s、625 mPa.s、650 mPa.s、675 mPa.s、700 mPa.s、725 mPa.s、750 mPa.s、775 mPa.s、800 mPa.s、825 mPa.s、850 mPa.s、875 mPa.s、900 mPa.s、925 mPa.s、950 mPa.s、975 mPa.s、1000 mPa.s、1025 mPa.s、1050 mPa.s、1075 mPa.s、1100 mPa.s、1125 mPa.s、1150 mPa.s、1175 mPa.s又はそれらの間の任意の値である。
水性ポリイソブテンエマルションの粘度は、良好な流動特性と相関関係にあり、また取扱い易さ、及び該エマルションを処理操作するのに必要とされる供給エネルギーとも相関関係にある。概して、比較的低い粘度によって、流動特性が良好であるとともに、該エマルションを処理操作するための供給エネルギーが少ない、ポリイソブテンエマルションが発生する。
好ましい実施形態において、本発明は、2300Gの回転速度において60分間遠心分離機で処理すると、エマルションの水分離が最大50 %となる水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態では、2300Gの回転速度において60分間遠心分離機で処理すると、上記エマルションの水分離が最大40 %となる。より好ましくは、2300Gの回転速度において60分間遠心分離機で処理すると、上記エマルションの水分離が最大20 %となる。更に好ましくは、2300Gの回転速度において60分間遠心分離機で処理すると、上記エマルションの水分離が最大10 %となる。最も好ましくは、2300Gの回転速度において60分間遠心分離機で処理すると、上記エマルションの水分離が、9 %、8 %、7 %、6 %、5 %、4 %、3 %、2 %、1 %、0 %、又はそれらの間の任意の値となる。
概して、水分離度の低減は、エマルションの高い安定性及び長い貯蔵寿命と相関関係にある。例えば、2300Gの回転速度において60分間遠心分離機で処理した場合の水性ポリイソブテンエマルションの水分離度が35 %よりも小さいことにより、少なくとも6ヶ月の安定性が示唆される。好ましくは、本発明は、少なくとも9ヶ月間安定な水性ポリイソブテンエマルションに関する。より好ましくは、本発明は、少なくとも12ヶ月間安定な水性ポリイソブテンエマルションに関する。更に好ましくは、本発明は、少なくとも18ヶ月間安定な水性ポリイソブテンエマルションに関する。最も好ましくは、本発明は、少なくとも24ヶ月間安定な水性ポリイソブテンエマルションに関する。
第2の態様では、本発明は、水性ポリイソブテンエマルションであって、
上記エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.のポリイソブテンポリマーを加熱する工程であって、任意に、該ポリイソブテンポリマーを、上記エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.の蝋及び/又は油と混合させることによってプレミックスを得る、工程と、
上記プレミックスの粒子を形成するのに十分に遅い流量に制御して、1つ又は複数の界面活性剤を最大5 %wt.の該1つ又は複数の界面活性剤の濃度で含有する水中において上記プレミックスを混合させる工程であって、それによってプレエマルションを得る、工程と、
上記プレエマルションを均質化する工程であって、それによって、平均粒径が100 μm以下の上記ポリイソブテンエマルションを得る、工程と、
を含むプロセスによって得られる、水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態では、上記ポリイソブテンエマルションが90 μm以下の平均粒径を有する。より好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが80 μm以下の平均粒径を有する。より好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが70 μm以下の平均粒径を有する。更に好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションが60 μm以下の平均粒径を有する。
好ましい実施形態において、本発明は、エマルションの平均粒径が50 μm以下である、上記のプロセスによって得られる水性ポリイソブテンエマルションを提供する。
より好ましい実施形態では、平均粒径が100 nm〜40 μmに含まれる上記ポリイソブテンエマルションが、上記のプロセスによって得られる。より好ましくは、平均粒径が200 nm〜30 μmに含まれる上記ポリイソブテンエマルションが、上記のプロセスによって得られる。更に好ましくは、平均粒径が250 nm〜25 μmに含まれる上記ポリイソブテンエマルションが、上記のプロセスによって得られる。最も好ましくは、上記ポリイソブテンエマルションは、平均粒径が、500 nm、750 nm、1 μm、2 μm、3 μm、4 μm、5 μm、6 μm、7 μm、8 μm、9 μm、10 μm、11 μm、12 μm、13 μm、14 μm、15 μm、16 μm、17 μm、18 μm、19 μm、20 μm、21 μm、22 μm、23 μm、24 μm又はそれらの間の任意の値である上記ポリイソブテンエマルションが、上記のプロセスによって得られる。
上記のプロセスによって得られる水性ポリイソブテンエマルションの利点のいくつかは、ポリイソブテンエマルションの平均粒径を大幅に低減させて、該ポリイソブテンエマルションの粒径分布を比較的小さくすることである。そのため、小さい平均粒径及び一様な粒径分布を有するポリイソブテンエマルションが得られる結果、水分離実験により求める場合に、該エマルションの良好な流動特性、低粘着性、比較的低い粘度、及び高い安定性がもたらされる。
概して、エマルションの合成のための乳化プロセスが、下記工程:プレエマルションを形成する個々の成分のプレミックス工程と、有効な乳化工程とからなることは当然のことと考えられ得る。液滴の或る特定の細度を実現するためには、複数の選択肢が現行の技術水準において知られている。潜在的に有用なシステムは、可動式回転撹拌機、ローターステータ式装置(rotor-stator devices)、圧力放出装置、ホモジナイザ及び他のブラスト装置、超音波装置、並びに膜乳化装置の使用を含む。
最もよく使用されるものは、圧力式ホモジナイザ装置である。この原理は、プレエマルション又は分散液に事前に加圧を施した後に、強制的に圧力を放出させること、それ故、機械エネルギーをプレ分散液に移行させることにある。かかる現行の既知の技術水準により一般に使用されるシステムは、反応ベッセルと、APV Homogenizer GroupのGaulin 15MR等の高圧ホモジナイザとを備える。加熱システム及び冷却システムを伴って反応は優位に実行される。必要な成分を反応ベッセルに一緒に入れた後、混合物を混合し、或る特定の温度まで加熱する。通常、高温で、最終エマルションにおいて分散液相のより小さい平均粒径が得られると考えられる。そうする一方で、様々な成分の融点及び引火点を考慮にいれる必要がある。
所望の温度に達したら、混合物を、ホモジナイザを通じて送る。高圧ホモジナイザを使用すると、分散媒相の成分の平均粒径の低減が確実なものとなるため、印加圧力は、数百バール〜数千バールの範囲内とし得る。このプロセスは、とりわけ米国特許第3579461号及び米国特許出願第2009/0197105号に言及される従来技術において知られている。乳化プロセスが終了すると、反応混合物を、好ましくは室温まで冷却させなければならない。
概して、乳化プロセス中に得られる粒子は、均質化条件及びポリイソブテンの分子量の大きさに応じて、10 nm〜100 μmの範囲の平均粒径を有すると考えられる。概して、平均粒径が小さいほど、エマルションは安定となると言うことができる。
エマルションが形成されたら、均質化プロセスを停止して、エマルションを冷却させる。好ましくは、エマルションを、20 ℃〜40 ℃、好ましくは20 ℃〜25 ℃の範囲の所望の終了温度まで冷却させる。エマルションを冷却させる速度が、得られるエマルションの品質に影響を及ぼすことから、この冷却プロセスを可能な限り効率的に実行することが、極めて重要である。所望の温度までの冷却をより速く成し遂げることができれば、得られるエマルションの品質は高くなる。さらに、エマルションの作製を可能な限り効率的かつ迅速に進行させることは経済的にも有益である。
第3の態様では、本発明は、化学技術用途、例えば、接着剤系、化粧品、プラントの保全、紙の作製及び処理、布及び革の製造及び加工処理、コーティング、医療用途又は医薬用途、建造物、木材の処理、水の遮断、及び例えばメタン、二酸化炭素、ラドンに対する気体の遮断、放射線に対する保護コーティングにおける、上記の水性ポリイソブテンエマルションの使用を提供する。
上記の組成物及び方法によって、微細粒子を有する安定化エマルションがもたらされる。粘度は、希薄な液体エマルション(実施例1〜3及び5〜9も参照)から、高粘性のエマルション(実施例4を参照)まで様々なものとすることができる。
以下では、本発明を説明するとともに、本発明の範囲を限定するように意図することも、解釈され得ることもない非限定的な実施例を用いて、本発明が記載されている。
以下にいくつかの実施例を示す。表中の値は質量比を表す。
(*)安定性試験は、遠心分離機において加速させることにより実行するため、エマルションにおいて加速劣化処理が行われる。H2O分離は35 %より小さい場合、少なくとも6ヶ月の安定性が保障される。
(**)粒径分布は、Beckman Coulter LS 13 320レーザ回析計MWを用いて求められる。
実施例1
第1の実施例では、表1に規定される量に従って化合物を秤量する。
表1.実施例1によるエマルションの調製に使用される化合物の量及び種類
Figure 2015530421
融点が60 ℃である220グラムのパラフィンワックスを、如何なるバッフルも備えていない丸みを帯びた壁付きベッセルに投与する。上記パラフィンを入れた上記ベッセルを、加温板を用いて140 ℃に加熱する。上記ベッセルに混合装置を据え付け、撹拌速度を400 rpmに設定する。
250グラムのOppanol B30を最大重量3グラムの小片に切断し、Oppanol B30が凝固しないように、上記パラフィンを入れた上記ベッセルに徐々に投与する。パラフィンとOppanol B30との混合物の粘度を一定となるまでモニタリングすることで、プレミックスが得られる。その後、プレミックスを70 ℃〜80 ℃に冷却させる。
温水(80 ℃)で30分間パージすることによってホモジナイザを事前に加熱する。上記水を排水し、500グラムの水(70 ℃〜80 ℃)をリアクタに投与する。水の総量を水の元の質量±5 %wt.の範囲内に維持するために、調製中に水をエマルションに添加して、蒸発による水の損失を補う。上記リアクタに混合装置を据え付け、撹拌速度を600 rpmに設定する。
続いて、20グラムのステアリン酸及び10グラムのジエタノールアミンを、水(70 ℃〜80 ℃)を入れたリアクタに投与する。
第1の相において、第1の工程では250バール及び第2の工程では20バールの圧力設定で再循環させることで均質化を開始する。
上記プレミックス(70 ℃〜80 ℃)を、2分〜20分の時間をかけて渦内の撹拌される水に安定して投与する。エマルションの平均粒径をモニタリングする。第1の相における均質化は30分〜60分かかる。第2の相における均質化は、第1の工程では350バール及び第2の工程では30バールで行う。エマルションの平均粒径をモニタリングする。第2の相における均質化は約30分〜60分かかる。第3の相における均質化は、第1の工程では500バール及び第2の工程では50バールで行う。エマルションの平均粒径をモニタリングする。第3の相における均質化は約30分〜60分かかる。
最後に、エマルションを室温まで冷却させることによって、表2に記載される物理特性を有するポリイソブテンエマルションが得られる。
得られるエマルションの粘度は、室温(20 ℃)において100 rpmのブルックフィールド粘度計(LV-2)を用いて求める。
エマルションの安定性は、遠心分離による安定性試験法における水分離のパーセンテージにより求める。この方法では、体積マークのある試験用シリンダを、10 mLの均質化された試験用エマルションで充填する。エマルションを入れた試験用シリンダを、遠心分離機に入れ、2300Gの速度で60分間処理する。エマルションの平均粒径及び粒径分布は、Universal Liquid ModuleによるBeckman-Coulter LS13 320レーザ回折粒径解析機を用いて求める。
表2.実施例1によるエマルションの選択される物理特性
Figure 2015530421
同様に、下記エマルションが得られる。
実施例2
表3.実施例2によるエマルションの調製に使用される化合物の量及び種類
Figure 2015530421
表4.実施例2によるエマルションの選択される物理特性
Figure 2015530421
実施例3
表5.実施例3によるエマルションの調製に使用される化合物の量及び種類
Figure 2015530421
表6.実施例3によるエマルションの選択される物理特性
Figure 2015530421
実施例4
表7.実施例4によるエマルションの調製に使用される化合物の量及び種類
Figure 2015530421
表8.実施例4によるエマルションの選択される物理特性
Figure 2015530421
表9.実施例5〜実施例9によるエマルションの調製に使用される化合物の量及び種類
Figure 2015530421
%wt.=重量%=重量パーセンテージ
本発明は、本明細書中に記載される実施例に限定されず、また、特許請求の範囲を再検討するものでない限り、上記の実施例に調節又は変更を加えることができることを理解されたい。

Claims (15)

  1. 水性ポリイソブテンエマルションであって、
    該エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.のポリイソブテンと、
    該エマルションの総重量に対して最大5 %wt.の少なくとも1つの界面活性剤と、
    任意に、該エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.の少なくとも1つの蝋及び/又は油と、
    を含み、水で100 %wt.まで補い、
    該ポリイソブテンエマルションの平均粒径が100 μm以下であることを特徴とする、水性ポリイソブテンエマルション。
  2. 前記ポリイソブテンエマルションの平均粒径が50 μm以下である、請求項1に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  3. 前記ポリイソブテンエマルションの平均粒径が250 nm以上かつ25 μm以下である、請求項1又は2に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  4. 前記ポリイソブテンが、前記エマルションの総重量に対して5 %wt.〜60 %wt.の量で含まれる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  5. 前記水が、前記エマルションの総重量に対して1 %wt.〜70 %wt.の量で含まれる、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  6. 前記蝋が、動物蝋、植物蝋、鉱物蝋、石油蝋、ポリオレフィンワックス、アミドワックス、化学的加工処理を施した蝋、及びそれらの組合せを含む群から選択され、前記油が、天然油及び鉱物油、並びにそれらの組合せを含む群から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  7. 前記蝋及び/又は前記油が、前記エマルションの総重量に対して5 %wt.〜50 %wt.の量で含まれる、請求項6に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  8. 前記界面活性剤が、カルボキシレート、スルホネート、スルフェート、ホスホネート、ホスフェート、アルキル又はフェニルアンモニウム、ピリジニウム、イミダゾール又はイミダゾリン第四級物、第四級N-カチオン、ベタイン、ポリエーテル、ポリオール、脂肪酸又はそれらの誘導体、アルコールアルコキシレート及びアルコールエーテル、並びにかかる界面活性剤の任意の組合せを含む群から選択される原子団を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  9. 前記界面活性剤が、前記エマルションの総重量に対して2 %wt.〜4 %wt.の量で含まれる、請求項8に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  10. 前記エマルションの総重量に対して0.01 %wt.〜10 %wt.の量で少なくとも1つの添加剤を更に含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  11. 20 ℃においてブルックフィールド粘度計で求めた場合に30 mPa.s〜2000 mPa.sに含まれる粘度を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  12. 2300Gの回転速度において60分間遠心分離機で処理すると、前記エマルションの水分離が最大50 %となる、請求項1〜11のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  13. 前記エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.のポリイソブテンポリマーを加熱する工程であって、任意に、該ポリイソブテンポリマーを、前記エマルションの総重量に対して1 %wt.〜65 %wt.の蝋及び/又は油と混合させることによってプレミックスを得る、工程と、
    前記プレミックスの粒子を形成するのに十分に遅い流量に制御して、1つ又は複数の界面活性剤を最大5 %wt.の該1つ又は複数の界面活性剤の濃度で含有する水中において前記プレミックスを混合させる工程であって、それによってプレエマルションを得る、工程と、
    前記プレエマルションを均質化する工程であって、それによって、平均粒径が100 μm以下の前記ポリイソブテンエマルションを得る、工程と、
    を含むプロセスによって得られる、請求項1〜12のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  14. 前記エマルションの平均粒径が50 μm以下である、請求項13に記載の水性ポリイソブテンエマルション。
  15. 化学技術用途、例えば、接着剤系、化粧品、プラントの保全、紙の作製及び処理、布及び革の製造及び加工処理、コーティング、医療用途又は医薬用途、建造物、木材の処理、水の遮断、及び例えばメタン、二酸化炭素、ラドンに対する気体の遮断、放射線に対する保護コーティングにおける、請求項1〜14のいずれか一項に記載の水性ポリイソブテンエマルションの使用。
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