JP2015527963A - 中性粒状p/k肥料を製造するための連続プロセス - Google Patents
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Abstract
本発明は、塩基性汎用化学原料から、本質的に中性である富リン/カリウム肥料を製造するための連続プロセスを提供する。肥料は自由流動性の粒子状固体である。
Description
本発明は、塩基性汎用化学原料から、保管及び取り扱いの容易な、微粒子状の富リン/カリウム肥料を製造するプロセスに関する。
植物にとっての重要元素であるP/Kを可溶性形態で提供するリン酸カリウムは、最もポピュラーな肥料に属するが、保管及び取り扱いが困難なものもある。例えば、相対的に塩基性のリン酸二カリウム(DKP)は、相対的に酸性のリン酸一カリウム(MPK)と極めて好ましい組み合わせをつくるが、前者の吸湿性による水分量に関する固有の不安定性により取り扱いが困難になる。理想的には、肥料は容易に製造され、しかも容易な取り扱いに適したコンシステンシーを有していなければならない。当該技術分野においては、すべての状況に適する、必要な特性を備えた十分な肥料は未だ提供されていない。国際公開第2009/072106号は、MPK及び水酸化カリウム(KOH)から式K3H3(PO4)2の自由流動性の固体微粒子状肥料を製造するためのプロセスを提供している。
本発明の目的は、汎用化学製品から、取り扱いの容易な粒状P/K肥料を製造するプロセスを提供することである。
さらに本発明の目的は、自由流動性であり、且つ固結傾向のない、重量比1:1のK2O及びP2O5から本質的になる、リン及びカリウムを供給する固体肥料を提供することである。
本発明の別の目的は、リン酸及び水酸化カリウムから、取り扱いの容易な微粒子状P/K肥料を製造するプロセスを提供することである。
本発明の別の目的及び利点は、記載が進むにつれて明らかになるであろう。
発明の概要
本発明は、リン酸(PA)及び水酸化カリウム(KOH)から固体リン/カリウム(P/K)肥料を製造するための連続プロセスであって、前記肥料が本質的に中性のpHを呈し、微粒子状且つ自由流動性であり、前記プロセスが、i)PAの濃縮水溶液及びKOHの濃縮水溶液を用意するステップと;ii)85℃から120℃までの反応温度を確保する反応器中で、前記ステップi)の各濃縮溶液を混合し、それにより液体反応混合物を得るステップと;iii)85℃から120℃までの反応温度と最高400mbarの圧力を確保する真空乾燥器中で、前記ステップii)の反応混合物を乾燥するステップであって、それにより固体材料を得る、当該乾燥ステップが前記ステップii)から時間的及び空間的に分離されているステップと;iv)前記ステップiii)の固体材料を周囲温度まで冷却するステップとを含み、それにより、本質的にK3H3(PO4)2及び10重量%以下の量の水からなる、固結傾向のない固体肥料を得る、上記連続プロセスを提供する。乾燥させるステップは、液体流を部分乾燥固体と合わせることを含み、その液体流と固体の両方がPAとKOHの間の反応生成物からなる。前記合わせることは、前記液体流を前記部分乾燥固体に注入すること、又は滴下すること、又は噴霧することを含むことができる。本発明による連続プロセスは、好ましくは、K3H3(PO4)2の濃縮溶液を調製するステップを更に含む。本発明の好ましい一実施形態において、時間的及び空間的に分離されている前記ステップii)及びiii)は、90から115℃の温度で実施される。前記ステップii)は、好ましくは、最高300mbarの圧力で実施される。前記PAと前記KOHは、好ましくは1.14から1.22の重量比で反応に含まれる。肥料生成物中の水分量は、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下である。好ましい一実施形態において、前記PAと前記KOHは、1.16から1.20の重量比で含まれる。本発明のプロセスにおいて、前記反応器及び前記真空乾燥器は一の装置の部分であり、2つの個別のユニットを構成していてもよく、又は統合されていてもよく、ここで、PAとKOHの間の反応生成物は、この装置に連続的に供給され、それを通って移動し、それにより、反応物質が自由流動性の固体中性リン酸カリウムへと連続的に変換され、当該反応物質は固体又は液体のPA及びKOHであり、水性K3H3PO4である液体は前記PA及びKOHから得られる。反応物質は反応器に連続的に供給され、液体生成物は、ポンプ又はスクリュー式搬送機によって乾燥器に連続的に供給される。前記装置は、反応器ユニットと、乾燥器ユニットと、冷却ユニットと、前記生成物をユニット間移動させるための移送手段と、生成物の組成及び湿度をチェックし、その結果に応じて、装置を通過する材料の移動速度を制御するための調節手段とを含む。
本発明は、リン酸(PA)及び水酸化カリウム(KOH)から固体リン/カリウム(P/K)肥料を製造するための連続プロセスであって、前記肥料が本質的に中性のpHを呈し、微粒子状且つ自由流動性であり、前記プロセスが、i)PAの濃縮水溶液及びKOHの濃縮水溶液を用意するステップと;ii)85℃から120℃までの反応温度を確保する反応器中で、前記ステップi)の各濃縮溶液を混合し、それにより液体反応混合物を得るステップと;iii)85℃から120℃までの反応温度と最高400mbarの圧力を確保する真空乾燥器中で、前記ステップii)の反応混合物を乾燥するステップであって、それにより固体材料を得る、当該乾燥ステップが前記ステップii)から時間的及び空間的に分離されているステップと;iv)前記ステップiii)の固体材料を周囲温度まで冷却するステップとを含み、それにより、本質的にK3H3(PO4)2及び10重量%以下の量の水からなる、固結傾向のない固体肥料を得る、上記連続プロセスを提供する。乾燥させるステップは、液体流を部分乾燥固体と合わせることを含み、その液体流と固体の両方がPAとKOHの間の反応生成物からなる。前記合わせることは、前記液体流を前記部分乾燥固体に注入すること、又は滴下すること、又は噴霧することを含むことができる。本発明による連続プロセスは、好ましくは、K3H3(PO4)2の濃縮溶液を調製するステップを更に含む。本発明の好ましい一実施形態において、時間的及び空間的に分離されている前記ステップii)及びiii)は、90から115℃の温度で実施される。前記ステップii)は、好ましくは、最高300mbarの圧力で実施される。前記PAと前記KOHは、好ましくは1.14から1.22の重量比で反応に含まれる。肥料生成物中の水分量は、好ましくは10重量%以下であり、より好ましくは5重量%以下である。好ましい一実施形態において、前記PAと前記KOHは、1.16から1.20の重量比で含まれる。本発明のプロセスにおいて、前記反応器及び前記真空乾燥器は一の装置の部分であり、2つの個別のユニットを構成していてもよく、又は統合されていてもよく、ここで、PAとKOHの間の反応生成物は、この装置に連続的に供給され、それを通って移動し、それにより、反応物質が自由流動性の固体中性リン酸カリウムへと連続的に変換され、当該反応物質は固体又は液体のPA及びKOHであり、水性K3H3PO4である液体は前記PA及びKOHから得られる。反応物質は反応器に連続的に供給され、液体生成物は、ポンプ又はスクリュー式搬送機によって乾燥器に連続的に供給される。前記装置は、反応器ユニットと、乾燥器ユニットと、冷却ユニットと、前記生成物をユニット間移動させるための移送手段と、生成物の組成及び湿度をチェックし、その結果に応じて、装置を通過する材料の移動速度を制御するための調節手段とを含む。
本発明は、ほぼ同じ重量比でP2O5とK2Oを含み、固結傾向のない、PA及びKOHから調製される自由流動性の固体P/K肥料を対象とする。本発明による固体肥料は、少なくとも80重量%のK3H3(PO4)2と、最高10重量%の水からなる。固体肥料は、好ましくは、少なくとも90重量%の式K3H3(PO4)2のリン酸カリウムと、最高10重量%の量の、好ましくは0.1重量%から5重量%の量の水からなる。一実施形態において、固体肥料は、少なくとも90重量%のK3H3(PO4)2と、最高1重量%の水からなる。本発明の肥料は、通常、回析データ番号00−019−0965及び00−019−0964により特徴付けられるXRDシグナルを示す。本発明により調製される肥料は、一実施形態において、約92重量%から約99重量%の量の式K3H3(PO4)2のリン酸カリウム、最高8重量%の量の水、及び最高5重量%の随伴不純物からなる。
発明の詳細な説明
ここに提供されたのは、汎用化学製品から固結のない微粒子状P/K肥料を製造するための連続プロセスであって、i)リン酸(PA)の濃縮水溶液及び水酸化カリウム(KOH)の濃縮水溶液を用意するステップと、ii)前記の2つの水溶液を約1.18のPA/KOH重量比で反応させ、それにより、液体生成物又はスラリー生成物を得るステップと、iii)その液体生成物又はスラリー生成物を、真空条件下で中性リン酸カリウムからなる固相と接触させることにより乾燥させ、それにより、粒状粉末を得るステップと、iv)その粉末を冷却し、それにより、最終的な自由流動性肥料を得るステップという簡易なステップを含み、ここで、前記各ステップは、時間的及び空間的に分離されている隣接する位置で段階的に行われ、液体PA及びKOHを粒状P/K肥料へと連続的に変換することのできる、上記プロセスである。
ここに提供されたのは、汎用化学製品から固結のない微粒子状P/K肥料を製造するための連続プロセスであって、i)リン酸(PA)の濃縮水溶液及び水酸化カリウム(KOH)の濃縮水溶液を用意するステップと、ii)前記の2つの水溶液を約1.18のPA/KOH重量比で反応させ、それにより、液体生成物又はスラリー生成物を得るステップと、iii)その液体生成物又はスラリー生成物を、真空条件下で中性リン酸カリウムからなる固相と接触させることにより乾燥させ、それにより、粒状粉末を得るステップと、iv)その粉末を冷却し、それにより、最終的な自由流動性肥料を得るステップという簡易なステップを含み、ここで、前記各ステップは、時間的及び空間的に分離されている隣接する位置で段階的に行われ、液体PA及びKOHを粒状P/K肥料へと連続的に変換することのできる、上記プロセスである。
本発明は、式K3H3(PO4)2のリン酸カリウムからなる、固体で自由流動性の、好ましくは白色の肥料を製造するための連続プロセスに関する。本連続プロセスは、水酸化カリウム(KOH)とリン酸(PA)を反応させるステップと、その反応混合物を、固相と接触させながら真空下で乾燥させるステップと、その乾燥混合物を冷却するステップとを含む。原材料は、好ましくは、KOH溶液及びリン酸溶液を含む、溶液の形態で使用する。反応物質であるPAとKOHは、好ましくは1.14から1.22までの重量比で、より好ましくは1.16から1.20までの重量比で混合する。このように、反応物質は、通常の汎用化学製品を含んでおり、これは、農業的に許容することができない材料が除外されている限り、任意の純度レベルで提供され得る。濃縮水性原材料は、好ましくは溶液である。本プロセスの好ましい態様において、前記の2つの水性原材料は、温度調節及び圧力調節を備えた反応器へ流れる2つの反応物の液体流を形成する。反応器は、好ましくは、85℃から120℃までの温度に、より好ましくは90℃から115℃の温度に反応混合物を維持することができる。反応の液体生成物は、好ましくは85℃から120℃の温度と400mbar以下の圧力で、より好ましくは90℃から115℃の温度と300mbar以下の圧力で材料を維持することが可能な真空乾燥器へと続く。反応器からの液体は、真空乾燥器中の部分乾燥材料にゆっくりと滴下される。供給速度は真空乾燥器の能力に応じて調節され、蒸気を連続的に除去する。前記反応物質は、本プロセスに投入される際、必要な反応速度に支障をきたすことのない量の水を含んでいる。PAとKOHの部分乾燥混合物を1.14から1.22までの重量比で含む粉末又は顆粒を、まず真空乾燥器に入れる。好ましい一実施形態においては、乾燥K3H3PO4の層が乾燥器の壁を、例えばスクリューコンベヤーの壁を被覆する。この材料は、通常、乾燥器の壁からこすり落とされ、固体の一部は新しい溶液と接触させるために残される。こうして、固体の部分乾燥材料は、真空乾燥器ユニットに沿ってゆっくりと移動し、冷却器に放出される。冷却ユニットはこの特定の材料を周囲温度まで冷却し、それにより最終肥料が得られる。
本発明のプロセスは、好ましくは、PAの濃縮溶液とKOHの濃縮溶液を反応させることを含み、前者は、例えば、50から85重量%までの、例えば80重量%超の濃度を有し、後者は、例えば、30から52重量%までの、例えば少なくとも50重量%の濃度を有する。この連続的なプロセスは、固体を溶解させることにより、又はより濃縮された溶液又は懸濁液を希釈することにより、PAの濃縮溶液及びKOHの濃縮溶液を用意するステップを任意選択的に含む。一実施形態において、原料反応物質は、反応器ユニット、乾燥器ユニット及び冷却ユニットを含む統合型装置に連続的に供給される。供給速度は、KOHとPAを1.45から1.55のモル比で混合することができる。本発明は、特定のP/K肥料を原料PA及びKOHから連続的に製造するための装置であって、当該装置が温度調節手段を備えた反応器ユニット、温度調節手段及び圧力調節手段を備えた真空乾燥器ユニット、冷却ユニット、及び、反応物質貯蔵容器から最終生成物貯蔵容器まで当該装置を通過させて反応物質段階から最終肥料段階へと材料を連続的に移動させることができる移送手段を含み;前記温度調節手段が85から120℃までの温度を維持し、前記温度調節手段及び圧力調節手段が85℃から120℃までの温度と好ましくは300mbar未満の圧力を維持し;前記移送手段が、8重量%以下、例えば0.1から7重量%まで、好ましくは5重量%以下、例えば0.2から2重量%までの最終肥料水分量を与える速度で材料を前記装置を通過させて移動させる、上記装置を提供する。一態様において、本発明の装置は、PA及びKOHから、又はMPK及びKOHから、固結しない粒状P/K肥料を提供することができる。
本発明は、汎用化学製品であるPA及びKOHを、本質的に中性pHを呈する自由流動性の粒状P/K肥料濃縮物に変換するための連続プロセスを提供する。本発明の肥料によって提供される水溶液のpHは、好ましくは6.3から7.3までである。肥料生成物の流動性は、300gの肥料が、直径1cmの穴が得られるように先端がカットされているステンレススチール製の円錐台を通って流れ出るのに要する時間を測定することにより求められる。穴を開いた後に300gの生成物にかかる時間tは、流動性の良好な標準MPK(又は他の自由流動性肥料)300gにかかる時間tsと比較され、相対的流動率(%)であるfは、次式:f=100*ts/tによって算出される。
本発明による肥料の相対的流動率は、好ましくは、少なくとも50%、例えば、少なくとも60%、又は少なくとも70%、例えば、少なくとも80%又は少なくとも85%である。
本発明は、取り扱いやすく、追加栄養源と直ちに混合でき、P/Kに富み、可溶性、中性、自由流動性であり、固結しない粒状固体肥料を提供するための連続プロセスに関する。本発明の肥料は、式K3H3(PO4)2のリン酸カリウムから本質的になる。すなわち、このことは、当該肥料が、主として中性のリン酸塩、例えば、80重量%から98重量%まで、好ましくは90重量%から99重量%までの前記式のリン酸カリウムを含有し、残りが主として水であることを意味する。他の農業的に許容され得る成分が存在していてもよい。上記の式は、MKP及びDKPの等モル混合物に対応する。説明したように、DKPは、望ましい肥料であるが、取り扱いが難しい。本発明の肥料は、MKPとDKPとの混合物と同一組成物を提供するが、前記DKPを、まして前記MKPを、購入又は取得し、保管し、取り扱う必要がない。本発明の自由流動性肥料は、固結傾向のないので、比較すると、MKP及びDKPの単純混合よりも良好なコンシステンシーを有していた。本発明による肥料は、通常の汎用化学製品から簡易なプロセスで得られ、しかも施肥用のカリウム源及びリン源としての農業用途に非常に適している。本肥料は保管が容易にできるのみならず、使用が望まれる地域への運搬及び施用も容易にできる。
したがって、本発明は、本質的にK3H3(PO4)2からなる自由流動性で固結しない固体肥料を提供する、連続プロセスにおけるP/Kの望ましい濃縮肥料源を提供する。前記プロセスは、好ましくは90℃超の温度、例えば95℃で、中性リン酸溶液をその固形形態と、おそらく前記液体を部分乾燥した前記固体の表面に滴下することより、接触させることを含み、その溶液はKOHとリン酸から生成される。中性肥料に関する場合、意図するのは、水で希釈した際に6から8までのpHを呈し、好ましくは、1〜5重量%の固形分を含有する水溶液に希釈した際に6.5〜7.1のpHを呈する、液体又は固体である。
以下の例において、本発明をさらに記載し説明する。
方法
イスラエルのRotemamfert社製造の白色リン酸を使用した。KOHは、ヨーロッパのAlbemarle社から入手した。
イスラエルのRotemamfert社製造の白色リン酸を使用した。KOHは、ヨーロッパのAlbemarle社から入手した。
水分含量は熱重量分析で、P2O5の含量は分光測光法で、K2Oの含量はテトラフェニルボラートを用いた電位差滴定で求めた。
吸湿性は、試料による吸水によって3%を超える質量増加が起こる環境の相対湿度を求めることにより、臨界相対湿度(C.R.U.)として特徴付けた。生成物の吸湿性は、通常、50%C.R.H.(臨界相対湿度)であった。
(例1)
肥料を連続的に製造するための装置は次の3つのセクション、すなわち、反応器、真空乾燥器及び冷却器を有する。反応物質は、83重量%のPA溶液は4.55gr/minの速度で、50重量%のKOH溶液は6.48gr/minの速度で、反応器部分に供給した。反応混合物は、発熱反応により、さらには120℃の油を充填した加熱ジャケットにより、90℃から115℃までの温度に維持した。液体混合物は、流速6〜7gr/minで蠕動ポンプにより真空乾燥器に供給された。3リットル容量の真空乾燥器に、バッチ処置により調製した1515グラムの粉末状又は粒状のK3H3(PO4)2を充填した後、液体混合物の供給を開始した。乾燥器を撹拌し、供給領域において300〜400mbarの真空と90℃から115℃の温度で操作されるよう設定した。生成物は、同一真空条件下で作動するが、温度の制御されたジャケットにより45℃の温度に保たれた冷却器に流れた。粉末状生成物を包装した。生成物は、約0.2重量%の水(80℃で消失)と、45.7重量%のP2O5及び45.5重量%のK2Oを含有していた。相対的流動率は85%を超えていた(100%MKP)。生成物は、300ミクロンより大きい粒径分画が60%の粒状であった。
肥料を連続的に製造するための装置は次の3つのセクション、すなわち、反応器、真空乾燥器及び冷却器を有する。反応物質は、83重量%のPA溶液は4.55gr/minの速度で、50重量%のKOH溶液は6.48gr/minの速度で、反応器部分に供給した。反応混合物は、発熱反応により、さらには120℃の油を充填した加熱ジャケットにより、90℃から115℃までの温度に維持した。液体混合物は、流速6〜7gr/minで蠕動ポンプにより真空乾燥器に供給された。3リットル容量の真空乾燥器に、バッチ処置により調製した1515グラムの粉末状又は粒状のK3H3(PO4)2を充填した後、液体混合物の供給を開始した。乾燥器を撹拌し、供給領域において300〜400mbarの真空と90℃から115℃の温度で操作されるよう設定した。生成物は、同一真空条件下で作動するが、温度の制御されたジャケットにより45℃の温度に保たれた冷却器に流れた。粉末状生成物を包装した。生成物は、約0.2重量%の水(80℃で消失)と、45.7重量%のP2O5及び45.5重量%のK2Oを含有していた。相対的流動率は85%を超えていた(100%MKP)。生成物は、300ミクロンより大きい粒径分画が60%の粒状であった。
(例2)
バッチプロセスを実施した。411kgのKH2PO4を1420kgの水に溶解し、170kgの50重量%KOHを添加した。反応が起こり、前記溶液を90℃から115℃に加熱し、1984kgの粉末状又は粒状K3H3(PO4)2を充填した真空乾燥器に供給した。乾燥器は、70mbarの真空条件下、12rpmの撹拌、及び90℃から最高115℃までの温度で作動した。供給を終えた時点で、真空乾燥器を45℃まで冷却した。生成物は、実施例1に記載の生成物に類似していた。
バッチプロセスを実施した。411kgのKH2PO4を1420kgの水に溶解し、170kgの50重量%KOHを添加した。反応が起こり、前記溶液を90℃から115℃に加熱し、1984kgの粉末状又は粒状K3H3(PO4)2を充填した真空乾燥器に供給した。乾燥器は、70mbarの真空条件下、12rpmの撹拌、及び90℃から最高115℃までの温度で作動した。供給を終えた時点で、真空乾燥器を45℃まで冷却した。生成物は、実施例1に記載の生成物に類似していた。
本発明を若干の具体例に即して記載してきたが、多くの修正及び変更が可能である。したがって、本発明は、添付の特許請求の範囲内で、具体的に記載されたもの以外にも実施できることがわかる。
Claims (16)
- 固体リン/カリウム(P/K)肥料をリン酸(PA)及び水酸化カリウム(KOH)から製造するための連続プロセスであって、前記肥料が本質的に中性のpHを呈し、微粒子状且つ自由流動性であり、前記プロセスが、
i)PAの濃縮水溶液及びKOHの濃縮水溶液を用意するステップと;
ii)85℃から120℃までの反応温度を確保する反応器中において、前記ステップi)の各濃縮溶液を混合し、それにより液体反応混合物を得るステップと;
iii)85℃から120℃までの反応温度と最高400mbarの圧力を確保する真空乾燥器中において、前記ステップii)の反応混合物を乾燥するステップであって、それにより固体材料を得る、当該乾燥ステップが前記ステップii)から時間的及び空間的に分離されているステップと;
iv)前記ステップiii)の固体材料を周囲温度まで冷却するステップ
とを含み、
それにより、本質的にK3H3(PO4)2及び10重量%以下の量の水からなる、固結傾向のない固体肥料を得る、上記連続プロセス。 - 前記乾燥ステップが液体流を部分乾燥固体と合わせることを含み、前記液体流と部分乾燥固体の両方がPAとKOHの反応生成物からなる、請求項1に記載のプロセス。
- 前記合わせることが、前記液体流を前記部分乾燥固体に滴下することを含む、請求項2に記載のプロセス。
- PAとKOHの各濃縮溶液を調製するステップを更に含む、請求項1に記載の連続プロセス。
- 前記ステップii)及びiii)が時間的及び空間的に分離されており、それらが90から115℃の温度で実施される、請求項1に記載のプロセス。
- 前記ステップii)から時間的及び空間的に分離されている前記ステップiii)が最高300mbarの圧力において実施される、請求項1に記載のプロセス。
- 前記PAと前記KOHが1.14から1.22の重量比で含まれる、請求項1に記載のプロセス。
- 前記の水の量が5重量%以下である、請求項1に記載のプロセス。
- 前記PAと前記KOHが1.16から1.20の重量比で含まれる、請求項1に記載のプロセス。
- 前記反応器及び前記真空乾燥器が一の装置に統合されており、これを通ってPAとKOHの反応生成物が連続的に移動し、それにより、反応物質であるPA及びKOHが自由流動性の固体中性リン酸カリウムへと連続的に変換される、請求項1に記載のプロセス。
- 前記装置が、反応器ユニットと、乾燥器ユニットと、冷却ユニットと、前記生成物をユニット間で移動させるための移送手段と、生成物の湿度をチェックし、生成物の移動速度を制御するための調節手段とを含む、請求項10に記載のプロセス。
- P2O5及びK2Oを約0.45/0.45の比で含み、固結傾向のない、PA及びKOHから調製される自由流動性の固体P/K肥料。
- 少なくとも80重量%のK3H3(PO4)2と最高10重量%の水からなる、請求項12に記載の固体肥料。
- 少なくとも90重量%のK3H3(PO4)2と最高10重量%の水からなる、請求項12に記載の固体肥料。
- 少なくとも90重量%の式K3H3(PO4)2のリン酸カリウムと0.1重量%から5重量%の量の水からなる、請求項12に記載の固体肥料。
- 約92重量%から約99重量%の量の式K3H3(PO4)2のリン酸カリウムと、最高8重量%の量の水と、最高5重量%の随伴不純物からなる、請求項12に記載の肥料。
Applications Claiming Priority (3)
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