JP2015524166A - マイクロ波または高周波の誘導放出を発生させるためのデバイスおよび方法 - Google Patents

マイクロ波または高周波の誘導放出を発生させるためのデバイスおよび方法 Download PDF

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Abstract

マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスであって、このデバイスは、共振器構造と、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、共振器構造をポンピングすることによって電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部とを備え、共振器構造の構成および/またはその構成において使用される材料は、共振器構造の磁気パーセル係数の増加をもたらす。マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるための対応する方法もまた提供される。

Description

本発明は、(決して限定ではないが)特にメーザーにおける使用のための、共振構造と、そのような構造における使用のための材料に関する。
メーザー(輻射の誘導放出によるマイクロ波増幅)は、実はレーザー(輻射の誘導放出による光増幅)の前身であり、Townes、Basov、およびProkhorovによって約50年前に発見され、彼らはこの業績のために1964年のノーベル物理学賞を共同受賞した。メーザーがマイクロ波の周波数で働く一方で、レーザーは単純に、可視光スペクトルにおいてより高い周波数の光子と共に働くメーザーと考えられ得る。どちらの系も、光子、または他の種との衝突、のいずれかによってより低いエネルギー準位へと誘導されている励起エネルギー準位の母集団を有する化学種に依拠する。同一の周波数で系に入った元の光子に加え、誘導された原子または分子によって、光子がコヒーレントに放出され、単色放射の強いビームが生成されることになる。
レーザーはメーザーの後に登場したが、それらは、莫大な数が製造され、DVDプレイヤーからレーザー眼科手術に至るまで産業および現代の生活のあらゆる分野での用途において使用されている。一方、メーザーは、原子時計や高周波望遠鏡における増幅器といった、非常に特化した用途においてのみ使用される。
メーザーが広く採用されてこなかったのには、2つの主な理由がある。メーザー処理は、20K以下の温度においてのみ効率的かつ連続的に働く。これは、液体寒剤またはクライオクーラーのいずれかを使用しなければならないことを意味する。メーザー増幅器の利得は典型的に、低い信号電力(典型的には−40dBm)で飽和する。それゆえ、電力増幅器としてではなく、弱い信号の前置増幅器として使用することしかできない。特定の周波数で働くために、直流磁場がメーザーに印加され、周波数を数十MHzに制限しなくてはならない。かくして、メーザー増幅器は、単一の非圧縮映像信号を増幅するのに十分な帯域幅を有するが、いまひとつである。半導体ベースのマイクロ波増幅器によって提供されるGHz帯域幅と比較すると、メーザーは、制限的に狭帯域のデバイスである。磁場を印加することは、大きくて扱いにくい電磁石を使用して水冷すること、または、極低温度で超伝導磁石を使用することを意味する。両者とも大きくて扱いにくく、多大な電力が要求される。
Blank et alによる非特許文献1の研究では、強い直流磁場内に配置されたC60およびポルフィリンといった有機多環芳香族炭化水素分子を使用した室温での光ポンピングメーザーの実現を考慮している。これらの分子は、非常に長いスピン極性ライフタイムを示す。重要なことに、著者らは、いわゆる「三重項メカニズム」は室温でマイクロ波増幅を生成しないであろうと考えた。
連続波光ポンピングのためのメーザーの動作を定める式は、以下のとおり単純に導出され得る。
Figure 2015524166
ここで、μは、自由空間の透過性であり、γは、電子の磁気回転比であり、κは、光結合効率であり、Poptは、波長λでの光ポンピング電力であり、Tは、三重項反転ライフタイム(スピン格子緩和)であり、Tは、スピンスピン緩和時間であり、ηISCは、励起S状態からの項間交差収率であり、ΔNは、三重項反転の正規化された母集団における差分であり、Fは、磁気パーセル係数(Q/Vとして定義され、Qは、Q係数であり、Vは、磁気モード体積)であり、cは、真空中の光の速度である。
この式から、光ポンピングの系、三重項状態の分子、および共振器のパーセル係数、という3つのファクターがメーザーの動作の達成に貢献することが理解され得る。三重項状態の反転分布を提供する所与の分子系について、しきい値を達成するために要求される光ポンピング電力は、磁気パーセル係数に反比例するので、これを最大化することにより、要求される光ポンピング電力が低減され得る。
Blank,A.&Levanon,H.,「Toward maser action at room temperature by triplet−radical interaction and its application to microwave technology」,RIKEN Review 44,February 2002,128−130 Ygal Twig,E Suhovoy,A Blank「Review of scientific instruments」81 104703(2010)
本願は、共振器構造の構成および/またはその構成において使用される材料により、磁気パーセル係数を増加させ、それによって、要求される光ポンピング電力を低減しようとするものである。
本願では構造および材料が主にメーザー(すなわち、マイクロ波放射の誘導放出を発生させること)に関連して説明されるが、それらがまた、他の波長、特に高周波での、電磁放射の誘導放出を発生させるためにも使用され得ることが強調されるべきである。
本発明の第1の態様によると、添付の特許請求の範囲の請求項1において定義されるデバイスが提供される。かくして、マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスが提供され、このデバイスは、共振素子と利得媒質とを備える共振器構造と、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、共振器構造をポンピングすることによって電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部とを備え、共振素子は、1つ以上の折り返しを有する電気的に誘導性の金属ループ構造と、電気的に容量性の構造とを備える。
本明細書において言及されるマイクロ波または高周波電磁放射は、1kHz〜300GHzのレンジの周波数を有し得、1kHzは、超低周波の電波に対応し、300GHzは、マイクロ波または超高周波の電波に対応する。
共振素子を電気的に誘導性の金属ループ構造と電気的に容量性の構造とを含むように形成することは、有利なことに、共振器構造の磁気パーセル係数を向上させ、それにより、要求される光ポンピング電力を低減する。
オプションの特徴は、従属請求項において定義される。
そして、共振素子は、スプリットリング、ヘアピン、またはLC共振器を備え得る。電気的に容量性の構造は、ギャップまたはスロット、または平行板を備え得る。電気的に誘導性の金属ループ構造は、伝導性の金属層として、たとえば、金、銀、または銅から形成され得る。金属層は、基板上に堆積させられ得るか、またはそうでなければ配設され得る。
基板は、高い比誘電率と低い誘電損失とを有する材料を備え得る。好ましくは、この基板は、10よりも高い、より好ましくは20よりも高い、比誘電率を有する材料を備える。有利なことに、高誘電率材料の使用は、構造のキャパシタンスを増大させ、かくして共振周波数を低減する。
基板は、誘電媒質を備え得る。誘電媒質は、たとえば、単結晶または多結晶セラミックの形態のアルミナ、二酸化チタン、またはチタン酸ストロンチウムであるが、これに限定されない。あるいは、基板は、高分子化合物または高分子複合材料、または、金属または金属誘電体構造を備え得るか、または、従来のプリント回路板またはFR4(ガラス繊維強化エポキシ積層板)のプリント回路板材料で作られ得る。
電気的に誘導性の金属ループ構造は、第1の電気的に誘導性の金属ループ構造であり得、共振素子はさらに、第1の電気的に誘導性の金属ループ構造内に配列された第2の電気的に誘導性の金属ループ構造を備え得る。第1および第2の電気的に誘導性のループ構造は、同心円状に配列され得、各々が、それぞれのギャップまたはスロットを備え、それぞれのギャップまたはスロットは、共振素子の互いに反対側に配列される。この配列は、第2の電気的に誘導性の金属ループ構造によって提供される追加のインダクタンスと、第1および第2のループ間のキャパシタンスとにより、共振周波数の低減を付与する。それはまた、共振素子内のより対称的に分布した磁場密度を提供する。
共振器構造はさらに、共振素子内に配設された利得媒質を備え得る。好ましくは、この利得媒質は、共振素子内の相対的に高い磁場密度の1つ以上の領域に位置している。
利得媒質は、多環芳香族炭化水素(たとえば、ペンタセンが添加されたp−テルフェニル)のような長寿命の三重項状態を有する物質を包含し得る。
本発明の第2の態様によると、マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスが提供され、このデバイスは、共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造と、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、利得媒質をポンピングすることによって電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部とを備え、共振素子は、高い比誘電率と低い誘電損失とを有する材料を備え、共振素子は、13よりも高い比誘電率を有する材料を備える。
有利なことに、高い比誘電率を有する材料の使用は、共振素子のキャパシタンスを増大させ、かくしてその共振周波数を低減する。
本発明の上記態様の両者によると、電磁放射の誘導放出は、マイクロ波の周波数または高周波でのものであり得る。共振器構造をポンピングするように配列されたエネルギーの入力は、たとえば、レーザー、発光ダイオード、または電気ポンピングを提供するような電気入力であり得る。
デバイスはさらに、温度安定化または熱管理手段を備え得る。温度安定化または熱管理手段は、たとえば、ペルティエ素子、スターリングサイクルクーラー、パルスチューブクーラー、フォースドエアまたはガスクーリング、またはギフォード−マクマホンクーラーであるが、これに限定されない。
デバイスはさらに、共振素子の周りのアウターケーシングを備え得る。あるいは、アウターケーシングは提供されないこともできる。アウターケーシングが使用される場合には、それは、電気伝導材料を備えることが好ましい。
利得媒質の三重項状態の遷移周波数が調整されることを可能にするために、デバイスはさらに、(たとえば、フェライトまたはネオジム鉄ボロンで作られた)永久磁石、または、電流が通され得る、利得媒質にごく近接したコイルといった、利得媒質に磁場を印加するための手段を備え得る。
そのうえ、デバイスはさらに、調節可能な壁または調整ねじのような共振器構造全体の共振周波数を調整するための手段を備え得る。
本発明の第3の態様によると、マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させる方法が提供され、この方法は、共振素子と利得媒質とを備える共振器構造を提供することと、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射を共振器構造に供給することと、エネルギーの入力を用いて共振器構造をポンピングすることにより電磁放射の増幅を引き起こすこととを備え、共振素子は、1つ以上の折り返しを有する電気的に誘導性の金属ループ構造と、電気的に容量性の構造とを備える。
本発明の第4の態様によると、マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させる方法が提供され、この方法は、共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造を提供することと、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射を共振器構造に供給することと、エネルギーの入力を用いて共振器構造をポンピングすることにより電磁放射の増幅を引き起こすこととを備え、利得媒質が、長寿命の三重項状態を有する物質を包含し、および/または、共振素子が、高い比誘電率と低い誘電損失とを有する材料を備える。
本発明の第5の態様によると、マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスが提供され、このデバイスは、共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造と、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、利得媒質をポンピングすることによって電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部と、利得媒質に磁場を印加するための手段とを備える。
本発明の第6の態様によると、マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させる方法が提供され、この方法は、共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造を提供することと、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射を共振器構造に供給することと、エネルギーの入力を用いて利得媒質をポンピングすることにより電磁放射の増幅を引き起こすことと、利得媒質に磁場を印加することとを備える。
本発明の第7の態様によると、マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスが提供され、このデバイスは、共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造と、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、利得媒質をポンピングすることによって電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部と、共振器構造の共振周波数を調整するための手段とを備える。
最後に、本発明の第8の態様によると、マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させる方法が提供され、この方法は、共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造を提供することと、増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射を共振器構造に供給することと、エネルギーの入力を用いて利得媒質をポンピングすることにより電磁放射の増幅を引き起こすことと、共振器構造の共振周波数を調整することとを備える。
本発明の実施形態がここで、単なる例として、そして図面を参照して、説明される。
図1は、メーザーの模式図(正確な縮尺ではない)である。 図2は、スプリットリング共振素子、ヘアピン共振素子、LC共振素子の模式化した例を示す図である。 図3は、矩形のスプリットリング共振素子の磁場のエネルギー分布の絶対的な大きさを示す図である。 図4は、デュアルスプリットリング共振素子の模式化した例を示す図である。
本実施形態は、発明を実行に移す出願人に知られている最良の手法を表す。しかしながら、それらは、これが達成され得る唯一の手法ではない。
メーザー構造の概要
最初の概要として、図1は、従来技術である非特許文献1からの一般的な観点で知られているメーザー構造10を模式的に示す。アウターケーシング12内に、共振素子18内に配設された利得媒質16を含む共振器構造14が提供される。アウターケーシング12は、ソース24によって提供されるエネルギー22の入力を受け取るように配列された入口20を有する。
共振器構造14に結合され、メーザー出力を生成するために共振器構造14によって増幅される、マイクロ波または高周波での電磁放射の入力ソース(図示せず)もまた提供される。
エネルギー22の入力部は、共振素子18内で誘導放出を引き起こすために、共振器構造14、特に利得媒質16を、ポンピングするように配列される。これは、共振器構造内でマイクロ波または高周波放射場の増幅を引き起こすマイクロ波増幅効果を生み出す。増幅されたマイクロ波または高周波放射は、出口(絞り)28またはアウターケーシング12における結合デバイスによって伝送線26に(磁気的または電気的に)結合される。
エネルギー22の入力は光のビームであり得、ソース24は、そのためのレーザーまたは発光ダイオードであり得る。本願においては、エネルギー22の入力としておよそ585nmの波長を有するレーザービームを提供する、パルス色素レーザーがソース24として使用されている。
あるいは、エネルギーの入力は、利得媒質16の電気ポンピングを提供するような電気入力であってもよい。
共振器構造14の構成および/またはその構成において使用される材料により、共振器構造の磁気パーセル係数を増加させ、それによって、要求される光ポンピング電力を低減することが可能であることが判明した。以下の構造、材料、および原理は、意図された応用例に適合させるために、別個にまたは任意の組み合わせで、使用され得る。
共振器構造
共振器構造14は、利得媒質16を取り囲む共振素子18を備え得る。より具体的には、利得媒質16は、円筒形状であり得、共振素子18は、リング状または環状であり、円筒形の利得媒質16を同軸上に取り囲んでいる(すなわち、利得媒質16が、共振素子18の中に差し入れられている)。
しかしながら、ある特定の他のタイプの共振器構造14が、磁気パーセル係数を大いに向上させ、それにより、ワットオーダーのまたはさらに低い、著しく低い電力入力でのマイクロ波増幅の可能性を容易にし得ることが判明した。向上は、非常に小さなスケールでのマイクロ波場の閉じ込めによって引き起こされる。これらの共振器のQ係数は(100〜1000オーダーの)誘電体共振器と比較すると低いが、モード体積は、より低い大きさのオーダーである。これは、ある特定の電子スピン共鳴(ESR)実験において理解され、たとえば、非引用文献2においてTwigらは、非常に小さなモード体積の共振器が所与の入力電力について非常に高いマイクロ波場を示し得ることを示している。ESRの分野において、これは、電力変換比として知られており、磁気パーセル係数の平方根に比例する。
驚くべきことに、1つ以上の折り返しを有する電気的に誘導性の金属ループ構造と、ギャップまたはスロットまたは2つ以上の平行板のような電気的に容量性の構造とを備える共振素子18を含む(が、これに限定されない)ように共振器構造14を形成することによって、磁気パーセル係数の増加が得られ得ることが判明した。
そのような共振素子の例を図2に示す。前記文献において、これらの共振器は、ループギャップ(ESR)またはスプリットリング共振器として知られている。金属の1つ以上の折り返しがインダクタンスLを提供し、ギャップ、スロット、または平行板がキャパシタンスCを提供し、その両者は、前記構造が、普通おおよそ(LC)−1/2によって与えられる特定の周波数で共振することを可能にする。
図2は、スプリットリング、ヘアピン、およびLC共振素子の多数の例を示す。より具体的には、図2aおよび図2bは、円形のスプリットリング構造の例であり、図2cおよび図2dは、ヘアピン構造の例であり、図2eは、矩形のスプリットリング構造の例である。図2a〜図2eの各々において、誘導性ループ構造は、金属層30として形成され、容量性構造は、ループにおけるギャップまたはスロット32によって提供される。図2fは、誘導性ループ構造が金属リング34であり、容量性構造が平行板36、37のペアである、LC共振器の例である。板36、37は、誘電体の層38によって分離され得る。2つ以上の平行板が容量性構造を形成するために使用され得る。たとえば、板または層の櫛形配置が使用され得る。
共振素子のキャパシタンスは、高い誘電率の誘電体の使用により、増大させることができる。
電気的に誘導性の金属ループ構造は、任意の適切な材料(たとえば、金、銀、または銅)で形成されることができ、基板上に堆積させられ得るか、またはそうでなければ配設され得る。基板は、単結晶または多結晶セラミックの形態のアルミナ、二酸化チタン、またはチタン酸ストロンチウムを備え得るが、これに限定されない。あるいは、基板は、高分子化合物または高分子複合材料、または、金属または金属誘電体構造を備え得るか、または、従来のプリント回路板またはFR4(ガラス繊維強化エポキシ積層板)のプリント回路板材料で作られ得る。
共振素子18(たとえば、図2a〜図2fから選択されたもの)は、好ましくは、金属伝導性ケーシング内にハウジングされる(しかし、必ずしもそうである必要はない)。
共振素子18に関連づけられた利得媒質16もまた提供される。
図3は、図2eに示した形態の矩形のスプリットリング共振素子30の磁場および電場のエネルギー分布の絶対的な大きさを示す。図3aは、スプリットリング共振素子の磁場エネルギー密度を示し、図3bは、対応する電場のエネルギー密度を示す。図3aから、スプリットリング30の最も内側の内角40に高い磁場エネルギー密度が存在することが理解され得る。一方で、図3bからは、電場エネルギー密度が、スプリットリング30の角では低く、代わりにギャップ32の周りに存在することが理解され得る。
図2eおよび図3に示した形態の共振素子によると、利得媒質16は好ましくは、共振素子内の相対的に高い磁場密度の領域、すなわち、スプリットリング30の最も内側の内角40に、位置している。
図4は、共振素子18、より具体的にはデュアルスプリットリング共振素子のさらなる例を示す。これは、金属層30a、30bとして形成された2つの同心円状の誘導性ループ構造を備え、各々は、反対側に位置しているそれぞれの容量性スロットまたはギャップ32a、32bを有する。この構造の利点は、それが、第2のスプリットリングによって提供される追加のインダクタンスと、リング間のキャパシタンスとによって、共振周波数の低減を付与することである。また、このタイプの共振素子内の磁場密度は、より対称的に分布し得る。
共振器構造のための材料
上述したように共振器構造14の設計を変更することに加え、以下に示すように、共振器構造14の磁気パーセル係数が、その構成におけるある特定の材料の使用により著しく増加し得ることが判明した。
−利得媒質のための材料
利得媒質16の有効性は、長寿命の三重項状態を有する物質を包含するように製造されることによって改善され得る。たとえば、利得媒質16は、多環芳香族炭化水素を含み得る。
本発明の現時点で好ましい実施形態において、利得媒質16は、ペンタセン(C2214)が添加されたp−テルフェニルの結晶を備え、ペンタセンは、多環芳香族炭化水素の1つのそのような例である。
−共振素子のための材料
共振素子18の有効性は、高い比誘電率と低い誘電損失とを有する材料を含むことによって改善され得る。たとえば、共振素子は、誘電体媒質を備え得る。誘電体媒質は、たとえば単結晶誘電体材料であるが、これに限定されない。
量的には、共振素子18の比誘電率は、13を超え得る。高い比誘電率を有することは、固定の周波数について、比誘電率の平方根に比例する係数だけ構造の寸法が低減されることを可能にするので、有利である。あるいは、固定の寸法について、動作周波数が同じ係数だけ低減されることを可能にする。
共振素子18は、誘電体媒質を含み得る。誘電体媒質は、たとえば単結晶材料であるがこれに限定されない。可能な材料の例は、単結晶二酸化チタンおよび単結晶チタン酸ストロンチウムを含む。
別の実施形態において、共振素子18は、焼結酸化物多結晶セラミック、または高分子化合物または高分子複合材料、または金属または金属誘電体構造を含み得る。
さらなる特徴およびオプション
上述したすべての実施形態に関連して、メーザー構造10は、温度安定化手段を提供され得る。温度安定化手段は、たとえばペルティエ素子、スターリングサイクルクーラー、パルスチューブクーラー、またはギフォード−マクマホンクーラーであるが、これに限定されない。熱管理手段もまた提供され得る。熱管理手段は、たとえばフォースドガスまたはフォースドエアの供給であるが、これに限定されない。
メーザー構造10は共振素子18の周りのアウターケーシング12を有するものとして示され、上述されているが、これはオプションであり、共振素子18の周りのアウターケーシングを有さない実施形態があり得る。アウターケーシングが使用される場合、それは、電気伝導材料を備えることが好ましい。
利得媒質16の三重項状態の遷移周波数が、利得媒質への磁場の印加によって調整され得る。磁場は、フェライトまたはネオジム鉄ボロンのような永久磁石によって、または、利得媒質16にごく近接したコイルに電流を通すことによって、提供され得る。
さらに、共振器構造14全体の共振周波数は、利得媒質16および共振素子18の方へまたは利得媒質16および共振素子18から遠ざかるように移動させられ得る調節可能な上壁または底壁および/または調節可能な側壁をそれに提供することによって、調整され得る。あるいは、調整ねじ、すなわち、共振器構造の電磁場への可変の貫入によって挿入されるねじまたは柱が、共振周波数を調整するために調節され得る。
以下の実施例は、使用される誘電体材料の比誘電率を増加させる際の磁気パーセル係数の増加を実証する実験を概説する。最後に、スプリットリング共振器が、磁気パーセル係数のさらなる向上がどのようにして達成され得るかを実証するだろう。そのような手法で磁気パーセル係数を増加させることによって、要求される光ポンピング電力の低減が達成され得る。
実施例1〜3における実験は、円筒形の銅のキャビティの中の低誘電率の支柱(たとえば、水晶、PTFE、またはポリスチレン)上に単結晶の誘電体の円筒形のリングを配置することによって行われた。使用された誘電体材料は、9.6〜400の範囲にわたって増加する比誘電率を有し、磁気パーセル係数が結果としてどれほど増加するかを示す。単結晶が使用されたが、焼結多結晶セラミックもまた同様に機能したであろう。実施例4では、スプリットリングにパターン成形された銅膜が、高い誘電率の基板上に堆積させられ、また、円筒形の銅のキャビティ内にハウジングされた。2つの結合ループが、キャビティに入り、1Hzの分解能でベクトルネットワークアナライザにケーブルによって接続される。実施例4は、共振素子に金属ループ構造を導入した結果としての、そのような構造を含まない実施例1〜3と比較した、達成された磁気パーセル係数の著しい増加を実証する。
外径73mm、内径10mm、および高さ35mmのAlの円筒形の単結晶が、直径150mm、高さ74mmの銅のキャビティ内の水晶スペーサー上に配置された。TE01σモードの共振周波数は、1.45GHzで測定され、無負荷のQ係数は169,600であった。磁気モード体積は、3×10cm−3の磁気パーセル係数をもたらす、58.6cmであると計算された。
外径22mm、内径3mm、および高さ13mmのTiOの円筒形の単結晶が、直径94mm、高さ60mmの銅のキャビティ内の水晶スペーサー上に配置された。TE01σモードの共振周波数は、1.48GHzで測定され、無負荷のQ係数は、37,000であった。磁気モード体積は、29×10cm−3の磁気パーセル係数をもたらす、1.3cmであると計算された。
外径10mm、内径3mm、および高さ12mmのSrTiOの円筒形の単結晶が、直径52mm、高さ30mmの銅のキャビティ内の水晶スペーサー上に配置された。TE01σモードの共振周波数は、1.53GHzで測定され、無負荷のQ係数は、10,060であった。磁気モード体積は、53×10cm−3の磁気パーセル係数をもたらす、0.2cmであると計算された。
外径18mm、内径10mmであり、片側に幅100μmの単一の切れ目を所持する、100μm厚の銅のリングを備えるスプリットリング共振器が、高さ9mmのTiOの基板上に配置され、直径36mm、高さ18mmの銅のキャビティ内にハウジングされた。共振周波数は、1.45GHzであり、無負荷のQ係数は、1,200であった。磁気モード体積は、12×10cm−3の磁気パーセル係数を結果として生じる、10−4cmであると測定された。

Claims (85)

  1. マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスであって、
    共振素子と利得媒質とを備える共振器構造と、
    増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、
    前記共振器構造をポンピングすることによって前記電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部と、を備え、
    前記共振素子は、1つ以上の折り返しを有する電気的に誘導性の金属ループ構造と、電気的に容量性の構造とを備える、
    デバイス。
  2. 前記共振素子は、スプリットリング、ヘアピン、またはLC共振器を備える、
    請求項1に記載のデバイス。
  3. 前記電気的に容量性の構造は、ギャップまたはスロットを備える、
    請求項1または請求項2に記載のデバイス。
  4. 前記電気的に容量性の構造は、平行板を備える、
    請求項1または請求項2に記載のデバイス。
  5. 前記電気的に誘導性の金属ループ構造は、金で形成される、
    請求項1から4のいずれかに記載のデバイス。
  6. 前記電気的に誘導性の金属ループ構造は、銀または銅で形成される、
    請求項1から4のいずれかに記載のデバイス。
  7. 前記電気的に誘導性の金属ループ構造は、金属層として形成される、
    請求項1から6のいずれかに記載のデバイス。
  8. 前記金属層は、基板上に配設される、
    請求項7に記載のデバイス。
  9. 前記基板は、高い比誘電率と低い誘電損失とを有する材料を備える、
    請求項8に記載のデバイス。
  10. 前記基板は、10よりも高い比誘電率を有する材料を備える、
    請求項9に記載のデバイス。
  11. 前記基板は、20よりも高い比誘電率を有する材料を備える、
    請求項10に記載のデバイス。
  12. 前記基板は、たとえば単結晶材料であるがこれに限定されない誘電体媒質を備える、
    請求項8に記載のデバイス。
  13. 前記基板は、単結晶セラミックを備える、
    請求項12に記載のデバイス。
  14. 前記基板は、単結晶アルミナまたは単結晶二酸化チタンまたは単結晶チタン酸ストロンチウムを備える、
    請求項13に記載のデバイス。
  15. 前記基板は、焼結酸化物多結晶セラミックを備える、
    請求項12に記載のデバイス。
  16. 前記基板は、アルミナまたは二酸化チタンまたはチタン酸ストロンチウムを備える、
    請求項15に記載のデバイス。
  17. 前記基板は、高分子化合物または高分子複合材料を備える、
    請求項8に記載のデバイス。
  18. 前記基板は、金属または金属誘電体構造を備える、
    請求項8に記載のデバイス。
  19. 前記基板は、プリント回路板材料を備える、
    請求項8に記載のデバイス。
  20. 前記電気的に誘導性の金属ループ構造は、第1の電気的に誘導性の金属ループ構造であり、前記共振素子がさらに、前記第1の電気的に誘導性の金属ループ構造内に配列された第2の電気的に誘導性の金属ループ構造を備える、
    請求項1から19のいずれかに記載のデバイス。
  21. 前記第1および第2の電気的に誘導性のループ構造は、同心円状に配列され、各々が、それぞれのギャップまたはスロットを備え、前記それぞれのギャップまたはスロットは、前記共振素子の互いに反対側に配列される、
    請求項20に記載のデバイス。
  22. 前記利得媒質は、前記共振素子内に配設される、
    請求項1から21のいずれかに記載のデバイス。
  23. 前記利得媒質は、前記共振素子内の相対的に高い磁場密度の1つ以上の領域に位置している、
    請求項22に記載のデバイス。
  24. 前記利得媒質は、長寿命の三重項状態を有する物質を包含する、
    請求項1から23のいずれかに記載のデバイス。
  25. 前記物質は、多環芳香族炭化水素を備える、
    請求項24に記載のデバイス。
  26. 前記物質は、ペンタセンが添加されたp−テルフェニルを備える、
    請求項25に記載のデバイス。
  27. マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスであって、
    共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造と、
    増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、
    前記利得媒質をポンピングすることによって前記電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部と、を備え、
    前記共振素子は、高い比誘電率と低い誘電損失とを有する材料を備え、
    前記共振素子は、13よりも高い比誘電率を有する材料を備える、
    デバイス。
  28. 前記共振素子は、20よりも高い比誘電率を有する材料を備える、
    請求項27に記載のデバイス。
  29. 前記共振素子は、たとえば単結晶材料であるがこれに限定されない誘電体媒質を備える、
    請求項27または請求項28に記載のデバイス。
  30. 前記共振素子は、単結晶二酸化チタンまたは単結晶チタン酸ストロンチウムを備える、
    請求項27から29のいずれかに記載のデバイス。
  31. 前記共振素子は、焼結酸化物多結晶セラミックを備える、
    請求項27から29のいずれかに記載のデバイス。
  32. 前記共振素子は、高分子化合物または高分子複合材料を備える、
    請求項27から29のいずれかに記載のデバイス。
  33. 前記共振素子は、金属または金属誘電体構造を備える、
    請求項27から29のいずれかに記載のデバイス。
  34. 前記電磁放射の誘導放出は、1kHz〜300GHzのレンジの周波数でのものである、
    請求項1から33のいずれかに記載のデバイス。
  35. 前記電磁放射の誘導放出は、マイクロ波の周波数でのものである、
    請求項34に記載のデバイス。
  36. 前記電磁放射の誘導放出は、高周波でのものである、
    請求項34に記載のデバイス。
  37. 前記共振器構造をポンピングするように配列された前記エネルギーの入力部は、レーザーである、
    請求項1から36のいずれかに記載のデバイス。
  38. 前記共振器構造をポンピングするように配列された前記エネルギーの入力部は、発光ダイオードである、
    請求項1から36のいずれかに記載のデバイス。
  39. 前記共振器構造をポンピングするように配列された前記エネルギーの入力部は、電気ポンピングを提供するための、電気入力部である、
    請求項1から36のいずれかに記載のデバイス。
  40. たとえば、ペルティエ素子、スターリングサイクルクーラー、パルスチューブクーラー、フォースドエアまたはガスクーリング、またはギフォード−マクマホンクーラーであるが、これに限定されない、温度安定化または熱管理手段をさらに備える、
    請求項1から39のいずれかに記載のデバイス。
  41. 前記共振素子の周りのアウターケーシングをさらに備える、
    請求項1から40のいずれかに記載のデバイス。
  42. 前記アウターケーシングは、電気伝導材料を備える、
    請求項41に記載のデバイス。
  43. 前記共振素子の周りのアウターケーシングを有しない、
    請求項1から40のいずれかに記載のデバイス。
  44. 前記利得媒質に磁場を印加するための手段をさらに備える、
    請求項1から44のいずれかに記載のデバイス。
  45. 前記磁場を印加するための手段は、永久磁石を備える、
    請求項44に記載のデバイス。
  46. 前記磁場を印加するための手段は、電流が通され得るコイルを備える、
    請求項44に記載のデバイス。
  47. 前記共振器構造の共振周波数を調整するための手段をさらに備える、
    請求項1から46のいずれかに記載のデバイス。
  48. 前記共振周波数を調整するための手段は、調節可能な壁を備える、
    請求項47に記載のデバイス。
  49. 前記共振周波数を調整するための手段は、調整ねじを備える、
    請求項47に記載のデバイス。
  50. マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させる方法であって、
    共振素子と利得媒質とを備える共振器構造を提供することと、
    増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射を前記共振器構造に供給することと、
    エネルギーの入力を用いて前記共振器構造をポンピングすることにより前記電磁放射の増幅を引き起こすことと、を含み、
    前記共振素子は、1つ以上の折り返しを有する電気的に誘導性の金属ループ構造と、電気的に容量性の構造とを備える、
    方法。
  51. 前記共振素子は、スプリットリング、ヘアピン、またはLC共振器を備える、
    請求項50に記載の方法。
  52. 前記電気的に容量性の構造は、ギャップまたはスロットを備える、
    請求項50または請求項51に記載の方法。
  53. 前記電気的に容量性の構造は、平行板を備える、
    請求項50または請求項51に記載の方法。
  54. 前記電気的に誘導性の金属ループ構造は、金で形成される、
    請求項50から53のいずれかに記載の方法。
  55. 前記電気的に誘導性の金属ループ構造は、銀または銅で形成される、
    請求項50から53のいずれかに記載の方法。
  56. 前記電気的に誘導性の金属ループ構造は、伝導性の金属層として形成される、
    請求項50から55のいずれかに記載の方法。
  57. 前記金属層は、基板上に配設される、
    請求項56に記載の方法。
  58. 前記基板は、高い比誘電率と低い誘電損失とを有する材料を備える、
    請求項57に記載の方法。
  59. 前記基板は、10よりも高い比誘電率を有する材料を備える、
    請求項58に記載の方法。
  60. 前記基板は、20よりも高い比誘電率を有する材料を備える、
    請求項59に記載の方法。
  61. 前記基板は、たとえば単結晶材料であるがこれに限定されない誘電体媒質を備える、
    請求項57に記載の方法。
  62. 前記基板は、単結晶セラミックを備える、
    請求項61に記載の方法。
  63. 前記基板は、単結晶アルミナまたは単結晶二酸化チタンまたは単結晶チタン酸ストロンチウムを備える、
    請求項62に記載の方法。
  64. 前記基板は、焼結酸化物多結晶セラミックを備える、
    請求項61に記載の方法。
  65. 前記基板は、アルミナ、二酸化チタン、またはチタン酸ストロンチウムを備える、
    請求項64に記載の方法。
  66. 前記基板は、高分子化合物または高分子複合材料を備える、
    請求項57に記載の方法。
  67. 前記基板は、金属または金属誘電体構造を備える、
    請求項57に記載の方法。
  68. 前記基板は、プリント回路板材料を備える、
    請求項57に記載の方法。
  69. 前記電気的に誘導性の金属ループ構造は、第1の電気的に誘導性の金属ループ構造であり、前記共振素子がさらに、前記第1の電気的に誘導性の金属ループ構造内に配列された第2の電気的に誘導性の金属ループ構造を備える、
    請求項50から68のいずれかに記載の方法。
  70. 前記第1および第2の電気的に誘導性のループ構造は、同心円状に配列され、各々が、それぞれのギャップまたはスロットを備え、前記それぞれのギャップまたはスロットは、前記共振素子の互いに反対側に配列される、
    請求項69に記載の方法。
  71. 前記利得媒質は、前記共振素子内に配設される、
    請求項50から70のいずれかに記載の方法。
  72. 前記利得媒質は、前記共振素子内の相対的に高い磁場密度の1つ以上の領域に位置している、
    請求項71に記載の方法。
  73. 前記利得媒質は、長寿命の三重項状態を有する物質を包含する、
    請求項50から72のいずれかに記載の方法。
  74. 前記物質は、多環芳香族炭化水素を備える、
    請求項73に記載の方法。
  75. 前記物質は、ペンタセンが添加されたp−テルフェニルを備える、
    請求項74に記載の方法。
  76. マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させる方法であって、
    共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造を提供することと、
    増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射を前記共振器構造に供給することと、
    エネルギーの入力を用いて前記利得媒質をポンピングすることにより前記電磁放射の増幅を引き起こすことと、を含み、
    前記共振素子は、高い比誘電率と低い誘電損失とを有する材料を備え、
    前記共振素子は、13よりも高い比誘電率を有する材料を備える、方法。
  77. 前記電磁放射の誘導放出は、1kHz〜300GHzのレンジの周波数でのものである、
    請求項50から76のいずれかに記載の方法。
  78. マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスであって、
    共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造と、
    増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、
    前記利得媒質をポンピングすることによって前記電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部と、
    前記利得媒質に磁場を印加するための手段と、を備える、
    デバイス。
  79. 前記磁場を印加するための手段は、永久磁石を備える、
    請求項78に記載のデバイス。
  80. 前記磁場を印加するための手段は、電流が通され得るコイルを備える、
    請求項78に記載のデバイス。
  81. マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させる方法であって、
    共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造を提供することと、
    増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射を前記共振器構造に供給することと、
    エネルギーの入力を用いて前記利得媒質をポンピングすることにより前記電磁放射の増幅を引き起こすことと、
    前記利得媒質に磁場を印加することと、を含む、
    方法。
  82. マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させるためのデバイスであって、
    共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造と、
    増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射の入力ソースと、
    前記利得媒質をポンピングすることによって前記電磁放射の増幅を引き起こすように配列されたエネルギーの入力部と、
    前記共振器構造の共振周波数を調整するための手段と、を備える、
    デバイス。
  83. 前記共振周波数を調整するための前記手段は、調節可能な壁を備える、
    請求項82に記載のデバイス。
  84. 前記共振周波数を調整するための前記手段は、調整ねじを備える、
    請求項82に記載のデバイス。
  85. マイクロ波または高周波電磁放射の誘導放出を発生させる方法であって、
    共振素子内に配設された利得媒質を備える共振器構造を提供することと、
    増幅されるマイクロ波または高周波電磁放射を前記共振器構造に供給することと、
    エネルギーの入力を用いて前記利得媒質をポンピングすることにより前記電磁放射の増幅を引き起こすことと、
    前記共振器構造の前記共振周波数を調整することと、を含む、
    方法。
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