JP2015524095A - 患者情報インターフェース - Google Patents

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Abstract

本開示の例は、方法、システム、及び、実行可能命令を有するコンピューター可読媒体を含むことができる。患者情報インターフェースを提供するための方法の1例は、特定の患者の患者健康記録(PHR)情報にアクセスすることと、医療ガイドライン情報を参照することを含むことができる。該特定の患者に関連する医療プロセスは、PHR情報及び医療ガイドライン情報に基づいて決定され、該特定の患者及び/または医療システムに関連するコンテキスト情報は、医療プロセスを考慮したやり方で受け取られて、コンピューティングシステムで実施されるコンテキストモデルに送られる。該コンテキスト情報は、臨床情報、ロジスティック情報、及び運用情報を含む。コンテキストを考慮した情報が、該決定された医療プロセス及びコンテキスト情報に基づいて、コンピューティングシステムの出力装置によって提示される。【選択図】図2

Description

自身の治療のプロセスに関与すること及び自身の健康データにアクセスすることに対する患者の関心が急速に高まってきたことは、保健ないし医療機関が、患者自身の治療において患者により積極的な役割を与えることを目標として、病院と在宅の両方において患者志向の医療を提供する動機付けとなっている。平均余命の延び及び生活の質の向上にもかかわらず、現在の医療提供システムは、コスト、アクセスのしやすさ、及び品質の点で重大な課題に直面している。
医療システムにおける医療臨床ワークフローの1例を示す。 本開示の1又は複数の例にしたがう患者情報インターフェース(PII)を実施するためのコンピューティングシステムの1例のブロック図である。 本開示の1又は複数の例にしたがう部分的な患者会話モデルのデシジョンツリー(決定木)を示す。 本開示の1又は複数の例にしたがうPIIを実施するためのコンピューティングシステムのワークフローエンジン部の動作を示すフローチャートである。 本開示の1又は複数の例にしたがう処理リソースと通信する機械可読媒体の1例のブロック図である。 本開示の1又は複数の例にしたがうPII用の方法を示す。
患者中心の医療提供は、それぞれの患者の好み、ニーズ及び価値観を尊重すると共にそれらに対応した医療を提供することができる。臨床上の判断及び決定の手引きとして患者の価値観を利用することができる。モバイル機器が普及するにつれて、健康情報へのアクセスがより簡単にできるようになったために、患者は、より多くの情報を得ることが可能であり、及び、自身の健康問題に関する意思決定にこれまで以上に関与することが可能である。本開示の患者情報インターフェース(PII)の種々の実施形態は、医療システム(または、健康管理システム。以下同じ。)に関連する患者の健康記録(たとえばカルテ)、医療ガイドライン(診療ガイドラインともいう。以下同じ)、及び/またはコンテキスト情報の総合的考察に基づいて、コンテキストを考慮した情報を患者に提供することによって、より良好な患者中心の医療サービス提供を促進するための手段を提供する(コンテキストを考慮した情報=context aware information:本明細書中の「コンテキストを考慮した情報」は、「コンテキストアウェアな情報」や「コンテキストを意識した情報」とも呼ばれる)。
正式のプロセス駆動型フレームワークは、患者との合理的なコミュニケーションをサポートすることができる。このフレームワークは、患者が医療提供者と対話(本明細書で使用されている「対話」には、言葉による会話や、その他の手段による意思の疎通等のやりとりが含まれる)し、及び、患者自身の医療により積極的な役割を果たすことができるように、患者がより多くの情報にアクセスできるようにすることが可能である。医療上の意思決定の際に、患者の好みと価値観を得て総合することができる。このフレームワークはまた、たとえば、医療エピソード及び/または医療プロセスに沿った種々の時点において、患者及び臨床上の判断、アクション及び結果の記録をとることができ、これによって、医療に影響を与えることができる情報を個別の医療提供者が効率的に利用できるようにすることができる。
本明細書で使用されている「医療プロセス」は、医療(診療及び治療を含む)の目的ないし対象を意味し、「医療エピソード」は、医療プロセスにおける医療の実例(インスタンス)を意味している。たとえば、医療プロセスは、心臓関連の異常を修復するための心臓手術でありうる。心臓手術プロセスの過程で、患者は、手術に向けた準備段階、実際の手術中、及び手術からの回復中にいくつかの医療エピソードを体験しうる。たとえば、心臓手術医療プロセスに関連して患者が受ける場合がある種々の個別の医療エピソードには以下のうちの少なくとも1つを含めることができる。
・患者が手術に耐えることができるかを評価するための一般開業医との相談、
・心臓専門医との相談、
・心臓外科医との相談、
・医療情報を得るためのCATスキャン、MRI、ソノグラム、血管造影(図)、及び/または、その他の個別の検査、
・手術自体及びそれに関連する入院、
・外科医、心臓専門医、一般開業医、栄養士、理学療法士、及び/または、財務/保険の専門家などとの相談。
図1は、医療システムにおける医療臨床ワークフロー104の1例を示している。臨床ワークフロー104を、医療プロセス(たとえば心臓手術)、及び/または、より大規模な医療プロセスにおける特定の医療エピソード(たとえば、心臓手術に備えた手術前のCTスキャン)に対応付けることができる。臨床ワークフロー104は、医療提供者(たとえば、診療室、検査室、薬局、管理、保険、福祉事業、及びその他の関係者)と対話する際に時間108の経過と共に医療システムにおいて経る道筋を種々の段階を通じて患者に正確に示すことができる。図1に示す臨床ワークフロー104は、たとえば、入院109、検出110、処置(または治療)111、退院112、及びフォローアップ113の各部を含む医療施設(たとえば、病院、診療所、救急医療施設、診察所)を伴うことができる。
種々のガイドライン106を、臨床ワークフロー104の1以上の部分に関連付けることができる。たとえば、管理的な性質のものであってかつ施設特有のものでありうる入院ガイドライン114に基づいて医療施設への入院109中に患者を検査ないし処置することができる。代替的には、入院ガイドライン114はまた、特定の保険契約者特有のものでありえ、及び、(いくつかの考慮事項の中でも特に)病院と保険会社との間の合意に依存しうる健康保険の要件、及び医療施設への入院手続を含むことができる。
臨床ワークフロー104は、医療プロセスに相当ないし合致しうるものであり、複数の医療エピソードを含むことができ、または、1つの医療エピソードに相当ないし合致しうるものである。医療エピソードは、たとえば、医療設備(たとえば病院や診療所)への入院から開始することができ、及び、退院及び/またはフォローアップ診察/治療で完了するものでありうる。患者は、医療提供者の複数のチーム(たとえば、医療施設にいる医師や看護師や検査技師)と対話することができる。本明細書で使用されている「医療提供者」は、医療及び保険の管理担当者を(ただし、それらの者が医療サービスの提供及び/または支払いに不可欠である限りにおいて)含むこともできる。さらに、本明細書で使用されている「医療」は、歯科業務ならびにその他のタイプの治療ないし処置を含むことができる。
患者は、次に、医療システムの一部でありうる社会医療提供者からフォローアップサービスを継続的に受けることができる。提供されるケア(ケアとは医療のこと)を、特に、診療ガイドライン(または治療方針)、管理(または指導)ガイドライン、保険ガイドラインなどの1以上のガイドラインもしくは最良のプラクティスにしたがうものとすることができる。一般に、ケアエピソード(医療エピソード)は、複数のケア提供者(医療提供者)間に及ぶことができる。したがって、個人健康記録(Personal Health Record:PHR)は、患者のケアの要約を保持するのに適した場所となることができ、これによって、関連情報を、異なる管理領域(たとえば、異なる医療機関)内の認可された医療提供者によって共有することが可能になる。
本開示の種々の実施形態は、PHRをコンテキスト情報と共に利用する。ワークフローエンジンは、プロセス管理メカニズムを実施し、これによって、位置認識サービス(たとえば位置を考慮したサービス)、プロセス記録及びルールに基づくデシジョンツリーを提供する。位置認識サービスは、全地球測位サービスや他の位置決定サービスを利用して、患者及び医療提供者の位置を決定することができる。コンテキストモデルは、コンテキスト変数(たとえば、患者の位置、患者の移動性など)などのコンテキスト情報、及び、コンテキスト変数間や、コンテキスト情報とPHRに含まれている情報間などの、コンテキスト情報を含む、可能性のある関係を取得する。実行時には、コンテキスト情報によってルールを作動させることができ、該ルールは、特定の患者のニーズに合わせてカスタマイズされた医療サービスに対応する(またはマッピングする)アクションを生成することができる。
コンテキストは、一般的には環境を意味し、たとえば、医療エピソード、イベント、決定ないし判断、条件ないし状態などの特定の事情ないし状況に関連する全体的な状況や背景を意味する。内科患者ないし医療患者に関しては、たとえば以前尋ねた質問に対する答えなどによって事前に入手された患者に関する情報に依存して、後続の質問をコンテキストに基づいて調整またはカスタマイズすることができる。たとえば、アレルギーに関する以前の質問に対する否定的な答えを使って、特定の薬によって引き起こされる可能性がある特定のアレルギーに関するその後の質問を変更することができる。臨床情報、ロジスティック情報、及び運用情報を有するコンテキストモデルを用いて、本明細書に記載されているやり方で患者の体験を改善するのを助けることができる。コンテキスト情報は、医療システムとの患者の対話を臨床及びロジスティックの両方の面で強化する機会を提供する。コンテキスト情報は、患者が関わるプロセスのタイプ、患者が診療を受ける(1以上の)提供者の識別情報、患者が利用できる提供者、診療に関する患者の好みなどを含む臨床関連情報を含む。ロジスティックコンテキスト情報は、患者の現在のまたは予想される物理的な位置、患者が行くべき場所への方向、及び、サービスを受ける方法に関する指示を含む。運用コンテキストを、ガイドライン間の関係、たとえば、医療ガイドライン、管理(または指導)ガイドライン、手続きガイドライン、及び社会医療ガイドラインの関係とすることができ、該運用コンテキストは、医療システムのポリシー(方針)の影響を受けうる。一般に、プロセスは、1以上の医療ガイドライン、管理(または指導)ガイドライン、及び/または社会医療ガイドラインを制定することである。
診療ガイドラインは、典型的には根拠に基づく方法を用いて確立される、及び/または、規制要件に基づく、ケア用の最良のプラクティス(実践)である。ガイドラインは、全国的に公開され、典型的には、特定の医療状況ないし医療の場での使用に適合化される。診療ガイドラインは、患者のケアの指針となるデシジョンツリー(決定木)としてモデル化されている。ツリー内のそれぞれの決定ノードは、質問と可能性のある答えに基づく枝(分岐)とに対応する。枝の選択はその答えによって決まる。
臨床プロトコルや臨床実践ガイドラインなどの診療ガイドラインは、医療ないし健康管理の特定の分野における診断、管理、及び処置に関する決定及び基準の指針となる文書である。たとえば、ガイドラインを、小児科、肺疾患、心臓疾患などの疾患の種類によって分類することができる。これは、たとえば、専門分野が異なる医療スタッフによって開発されているやり方と必然的に合致する。
そのようなガイドラインに関連する、及び、それらと(本開示のアプローチにおいてそれらのガイドラインにしたがって行動する)医療提供者との間の運用上の及びロジスティック上の関係に関連するコンテキスト情報を含めることによって、医療システムに関する状況認識が可能になる。本開示の実施形態は、ガイドラインに関連する情報を取得及び提供して患者の体験を改善するために患者との対話を利用する。該情報を、患者が現在の知識に基づいて知るはずの起こりそうな結果に関連付けることができ、または、似たような状況にある患者に典型的に起こる問題や課題に関連付けることができる。
たとえば、患者の現在のコンテキストは、コンテキストモデルに、患者に適用することが見込まれるガイドラインに対応する質問を患者にするという対話を開始させることができる。該情報を用いて、患者の医療提供者によって検討されうる処置(治療など)のオプション(選択肢)/結果を患者に知らせることができる。この対話は、どのオプションが患者の好みに最も良く合致するか及びその理由、並びに、どのオプションが医師によって推奨される可能性が一番高いか及びその理由を患者に報告することもできる。(1以上の)ガイドラインによって推奨されるオプションを医師に気付かせるために、収集され及び報告された該情報を、体系的かつ時宜にかなったやり方で医師に提示することもできる。
さらに、1つの重要な目的は、診察中に効果的な患者−(医療)提供者間の対話を可能にするために、診察の前に患者及び医師に情報を提供することである。合意した決定をPHRに記録することができる。コンテキストモデルを継続的に改良できるようにするために、患者及び医療提供者は、該コンテキストモデルが患者及び提供者にどの程度良好に作成されているかを示すフィードバックをPIIに提供することができる。似たような状況にある患者は共通の一群の問題を抱えている場合があるが、該似たような状況にある患者がそれらの問題をより自主的に克服するのを助ける情報を提供することができる。
ガイドライン、たとえば、医療ガイドラインは、患者の体験に影響を与えうるいくつかの論点を提示する場合がある。論点の数を、患者のPHRにある情報に基づいて少なくすることができる。それらの論点を、患者の体験を改善する追加の情報を取得するために及び/または該追加の情報を患者に提供するために、患者に提示される対話に関連付けることができる。それらの論点は、ケアプロセスが複数の管理領域にわたるときに起こる引き継ぎ問題に対処することができる。
患者は、多くのロジスティックな障害に直面する可能性もある。患者は、提供者の場所やビルの物理的な配置及びサービスを受けるための手順の物理的なレイアウトについてよく知らないことが多い。患者が医療プロセスに関与するときに、PIIは、全地球測位システム(GPS)技術、または、他の位置技術、及び/または、無線自動識別(RFID)などの識別技術を使用して患者の位置を知ることができる。コンテキストが位置を含む場合におけるコンテキスト特有のやり方では、PIIは、患者が知っているいくつかの対話を行うことができる。それらの対話は、そのコンテキストにおいて患者に共通の質問に答えることができる。答えは、サービスを受けるための場所、一番近い化粧室、営業中のカフェテリア、または、特定のバス停やタクシー乗り場などへの音声もしくは文字による道順の通知を含むことができる。
そのような対話を患者のPHRに記録する必要はないが、特定のコンテキストにおいて患者に役立つものを知ることによって、PIIの継続的な改良をサポートできるようにするために、そのような対話をPIIによって記録することができる。その他の対話には、サービスを受けるための提供者内部の手続きを説明するのに役に立つものがある。たとえば、いくつかの施設では、サービスを受ける前に番号札を取ることが必要である。いくつかの施設では、サービスを受ける前に書類に必要事項を記載することが必要な場合がある。その書類に必要とされる情報が患者のPHRに既に存在する場合には、PIIは、検討及び提出のために記入済みの書類を事前に作成することができる。
患者に関連するコンテキスト情報をワークフローエンジンに入力することができる。ワークフローエンジンは、コンテキスト情報を処理して(たとえば、コンテキスト情報を消費し、考慮し、または評価して)、適用すべき(1以上の)ルール及び患者の体験を改善するために作動させる必要があるPII対話を決定することができる。PII対話は、患者のPHR、データベース、インターネット、及び/または他のソースからの情報を用いて、情報を入手し、または、患者に情報を提供することができる。
医療システムにおける患者の体験を改善する機会を正確に反映するために、コンテキスト情報、及び、ワークフローエンジンによって実施ないし実装されたコンテキストモデルを含むPIIの属性をある期間にわたって保持することができる。本開示で提示されているアプローチの1つの注目すべき側面は、コンテキストモデルは、医療プロセスを考慮したもの(medical process-aware。すなわち、医療プロセスアウェアなもの)であって、医療プロセスが進行するにしたがって実行されるアクティビティ(行動や処理)及び介入の正確な時系列を追跡することができるということである。コンテキストモデルは、特定の医療プロセス用に患者及び/または医療提供者との対話をカスタマイズすることによって医療プロセスを考慮したやり方で動作することができる。すなわち、コンテキストモデルは、特定の医療プロセスに関連するコンテキスト情報を要求ないし取得することができる。特定の医療プロセスに関連するコンテキスト情報は、医療プロセスの変更を引き起こすことができるコンテキスト変数の値を含む。たとえば、医療プロセスは、好ましくは、ある人々にアレルギー反応を引き起こす場合がある薬物による治療を含むことができる。そのため、コンテキストモデルは、患者が、特定の医療プロセスにとって関心のあるアレルギーを持っているか否かを知るために患者との対話を引き起こすことができる(及び、医療プロセスが、アレルギー反応を引き起こす場合がある薬物による治療を含まない場合には、そのアレルギーに関して患者には質問しないようにする患者との対話を引き起こすことができる)。さらに、コンテキストモデルは知識依存性のものであるが、これは、異なる医療プロセス(たとえば、心不全と小児科)用の対話が大きく異なりうるからである。
図1を再度参照すると、患者は、臨床ワークフロー104の検出(110)部においてCTスキャンガイドライン115にしたがってCTスキャンを受けることができる。CTスキャンの結果は心臓の異常を示唆する場合があるが、その場合には、患者に適切な薬を処方することができ、その例として、たとえば、臨床ワークフロー104の処置(111)部において、ACE阻害薬投与ガイドライン116及び/またはβ遮断薬投与ガイドライン117にしたがって、ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)やβ遮断薬を処方することができる。その後、患者は、退院ガイドライン118に基づいて退院(112)することができ、さらに、臨床ワークフロー104のフォローアップ(113)部において外来診療を受けることができる。フォローアップ113は、検出された病状に適した教育119を含むことができる。
図1は、診療プロセスの1例の単純化された臨床ワークフロー104を示しているが、臨床ワークフロー104の各部分の性質及び配列ないし構成は、図1の例に示すものには限定されない。たとえば、検出110を、処置用の医療施設に入院する前に行うことができる。臨床ワークフロー104の検出(110)部及び処置(111)部は、図1に示されているガイドライン以外のガイドライン106によって規制されるより多くの異なるアクティビティを含むことができる。
図1はさらに、医療提供者102の複数の別個のグループ(たとえば、チーム1〜5)を臨床ワークフロー104に関わらせることができることを示している。医療提供者は、管理者、看護師、医師、技師などを含むことができる。医療提供者102の個別のグループの部署、場所、交代勤務時間などをグループ間で異なるものとすることができる。2つのチーム(たとえばチーム2と3)が、検出110において時々協力する場合があり、または、検出110内のチーム4から処置111のためにチーム1に患者を渡してケアするなどのように、連続して作業をする場合がある。
たとえば、患者は、予約をするか、または医療施設から退院するときに、管理スタッフと連絡をとることができる。臨床ワークフロー104の他のポイントにおいて、患者は、検出110や処置111などの臨床行為を受ける場合があり、それらの臨床行為は、さまざまな医療部門/専門家、スタッフ、リソースなどからの人々を伴う場合がある。医療プロセス及び/または該医療プロセスにおけるケアエピソードにおいて、患者は、臨床ワークフロー104全体に関わる唯一の実体でありうる。そこで、最善の医療結果をサポートするために、図1の臨床ワークフロー104によって示されているようなプロセスの視点を用いて、患者と医療提供者120間の協調及び情報の流れを維持することができる。
患者中心のケアに対するリソースが限られており、及び/または、患者中心のケアに重点が置かれていないために、医療システム(たとえば1以上の機関)は、患者の視点から見て非効率に稼働している可能性があり、患者に質の悪いサービスを提供する可能性があり、及び/または、患者が医療上の意思決定に関与するために患者自身の医療データにアクセスする際に患者に限られたリソースしか提供しない可能性がある。コスト、利用可能性(またはアクセスのしやすさ)、及び、サービス提供の品質は、医療システムの運用に大きく依存する。寿命が延びていることなどの他の問題は、慢性疾患の発生率が高い老齢人口や医療費全体の増加を生じる結果となっており、及び/または、医療提供者の時間が限られており、及び患者自身の健康(または医療)情報に対する患者のアクセスが限られているために、患者は、自身が受けている医療プロセス、及び、臨床ワークフロー104のそれぞれの部分に関連する期間、場所、医療提供者、及びコスト(費用)に注意を払わないようになる可能性がある。
その結果、患者は、ケアのさまざまなポイントで予期されていることを知らないときには当惑し及び/またはイライラする可能性がある。さらに、患者は、それぞれのオプションに関連しうる手続きないし処置の長所、短所、リスク、コスト、及び詳細な範囲を理解していない場合がある。ある患者は、自身の医療に関する適切かつタイムリーな情報の欠如からくる、確信のなさに圧倒され、及び/または、臨床ワークフロー104から切り離されていると感じる可能性がある。前記の問題に対処するために、本開示のPIIは、プロセス駆動型アプローチを採用して、患者及び/または医療提供者への情報の流れを能率化し、これによって、患者中心のケアの改善を促進する。
図2は、本開示の1または複数の例にしたがう、PII220を実施するためのコンピューティングシステムの1例のブロック図である。図2はPII220の1例を示している。いくつかの実施形態によれば、PIIを実施するために使用されるコンピューティングシステムは、種々のオープンソースツール(open source tool)を使用することができる。種々の実施形態によれば、コンピューターを用いて、患者の医療記録、種々のガイドライン(たとえば医療ガイドライン)、管理手順、及び他のコンテキスト情報に基づく定型化された臨床ワークフローを有するPII220を実施することができる。コンピューターによって実施されたPII220は、コンテキスト情報の一部として、患者のニーズ(必要とするもの)、患者が利用できるリソース、及び患者の好みを含むことができる。こうして、コンピューターによって実施されたPIIワークフローエンジン222は、医療及び健康管理システムの最良のプラクティス並びに患者の特徴及び好みに基づいて可能性のなる代替の臨床判断を行うことができる。
PII220は、患者情報モデル(Patient Information Model:PIM)234を含むことができる。PIM234は、パーソナルクリニカルパス(Personal Clinical Pathway:PCP。個人のクリニカルパス)236、PHR238、及びパーソナル嗜好プロファイル(Personal Preference Profile:PPP。個人の嗜好プロファイ)240を含む、患者データの3つの部分を保持することができる。全てのステップ及び決定(ないし判断)は医療ガイドラインによって指導ないし誘導され、患者の好み(嗜好)、患者のニーズ及び患者の価値観をPIM234に格納することができる。コンテキストモデルは、PCP、PHR、及びPPPの内容に基づいてPIM234において実施される。
PHR238を患者の生涯にわたる医療ないし健康情報とすることができる。患者は自身のPHR238にアクセスすることができ、PHR238を医療を連係させるために使用することができ、また、PHR238を医療提供者などの他のエンティティと共有することができる。PHR238は、とりわけ、患者報告による症状、医院から患者に開示された電子健康記録、処方箋及び検査結果(これらは全て、患者によってアップロードされたものである)、さらには、スマートデバイス(smart device)からのデータを含むことができる。
PHR238を、患者、医療提供者、及び/または医療機関によって保持し及び/または更新することができる(たとえば、PHR238を保持するエンティティ(組織ないし機関など)は、患者によってそのような保持ないし更新をする権限が与えられていることが想定されている)。PHR238は、多くの医療機関からのデータを含むことができる。PHR238を、電子的なもの(たとえば電子データ)とすることができ、及び、いつでもオンラインでアクセス可能なものとすることができ、たとえば、ウェブサービス226によってアクセスできるクラウドベースのアーキテクチャ(コンピューティング構成ないし配置)223に格納することができる。たとえば、医療機関A(224A)は、特定の患者221のPHR238を使って、該PHR238から医療情報を取得して、該医療機関A(224A)が該特定の患者221のために保持する電子健康記録(electronic health record:EHR)225Aを更新することができる。また、医療機関A(224A)によってEHR225AからPHR238を更新することもできる。PHR238とEHR224Aとで医療情報を共有することは、患者が、多くの異なる医療機関からの医療情報(これらの医療情報をPHR238内の包括的な記録にまとめることができる)を入手できることを表している。
同様に、特定の患者221のPHR238を、該PHR238と医療機関B(224B)によって保持されているEHR225Bとの間で医療情報を交換するために、医療機関B(224B)によって使用することもできる。同様に、特定の患者221のPHR238を、該PHR238と医療機関C(224C)によって保持されているEHR225Cとの間で医療情報を交換するために、医療機関C(224C)によって使用することもできる。用途は、たとえばアクセス許可に基づいて、相談及び/または変更を含むことができる。
このようにして、特定の患者221に関する医療情報をPHR238を介して医療機関間に流すことが可能になる。たとえば、第1の医療エピソードが医療機関C(224C)で生じる場合があり、該エピソードを特定の患者221に対応するEHR225Cに記録することができる。特定の患者221のPHR238をEHR225Cから更新することができる。次に、該特定の患者221に関する第2の医療エピソードが医療機関A(224A)で起こる場合がある。医療機関A(224A)は、医療機関A(224A)の医療提供者に該特定の患者221についての全ての関連する医療情報(該情報は該第2の医療エピソードに関連するものでありうる)を知らせることができるようにするために、PHR238からEHR225Aを更新することを試みることができる。該第2の医療エピソードを、EHR225Aに記録することができ、そして、PHR238を更新するために使用することができる。
たとえば、PII220は、HL7メッセージングプロトコルを使って種々の医療機関224と対話ないし通信することができる。HL7メッセージングプロトコルは、今日では、異種のシステムにおけるデータ統合のための有力な規格として展開されている。PIIとの電子通信は、所定のトリガイベント(たとえば臨床イベント)が起こったときにアプリケーション間でデータを交換するためのメッセージベースの規格を利用することができる。
患者は、自身のPHR238のコピー(複製)、及び/または、医療機関224に関連する医療提供者(たとえば医師、診療所、検査室及び病院)によって取得されたEHR225のコピーにアクセスすることができる。医療情報交換(Healthcare Information Exchange:HIE)は、そのような情報の交換を可能にする医療提供者の連合の1つの具体例である。
HIEはEHRの共有を可能にすることができる。しかしながら、HIEは、通常は、特定の医療プロセス及び/またはガイドラインの枠組み内において、または、ケアの提供を黙示的に体系化ないし構造化する関係の中において、そのような情報を編成ないし整理することはしない。けれども、そのような体系化ないし構造化は、臨床コンテキスト(たとえば臨床に関する状況)、ロジスティックコンテキスト(たとえばロジスティックに関する状況)、及び運用コンテキスト(たとえば運用に関する状況)を提供する。本開示のPII220の種々の実施形態によれば、臨床コンテキスト、ロジスティックコンテキスト、及び運用コンテキストはPHRと共に考慮される。PIM、PHR、PCP、及び/またはPPPを、患者中心及び/またはケアエピソード中心のやり方で編成ないし整理することができる。PII220は、患者及び/または医療提供者に注意及び警告を提供することができると共に、この情報を使って、医療システムについての及び該システムをより少ない労力で利用する方法についての患者の状況認識を向上させることができる。
プロセス記録によって、ケアエピソードにしたがって編成ないし整理された記録のプロセス指向のビュー(またはプロセス指向の視点ないし該視点から見た記録の提示)が可能になる。医療提供者との患者の一連の対話は、診療記録(カルテなど)がPHRに送られるようにすることができる。それらの記録に注釈を付けることができ、これによって、それらの記録は、対応する適切なプロセスに関連付けられ、及び、そのプロセス内のステップ(段階)として認識される。したがって、患者または提供者は、特定のエピソードに対応する記録を簡単に見ることができる。医療プロセス、そのステップ(段階)、及びPHRのいずれも、コンテキスト情報を提供することができる。
PCP236は、クリニカルパス(クリニカルパスウェイともいう。以下同じ)、たとえば図1に示す臨床ワークフロー104を記録する。PCP236は、特定の患者212に関する古い順に編成ないし整理された(いくつかある情報の中でも特に)決定ないし判定、アクション及び/または結果を記録する。PCP記録258の1つの例が図2に示されており、それは、いくつかある医療情報の中でも特に、時刻/日付、何らかのアクション(行為)をした部署などの組織的な情報、診察ノート、検査結果、及び実施した処置などの時系列情報を含んでいる。PCP記録258の内容は、図2に示されている特定の情報カテゴリには限定されない。
PCP記録258をPCP236に格納することができる。PCP236は、患者の好みまたはその他のコンテキスト情報を満たすために最良のプラクティスからのずれ(逸脱)を許容することができる。PCP236を、クリニカルパス格納部230に格納されている臨床ワークフロー104の類似の例、または、(同じくクリニカルパス格納部230に格納することができる)類似の臨床ワークフローの集合をモデル化するテンプレートと比較することができる。PPP240は、特定の患者221の現在の状況に関連する好み、ニーズ及び価値観を取得することができる。
PPP240は、1-Nスケールに基づく好み(嗜好)の割り当てなどによって、種々の患者の好みを反映することができる(この場合、数字が大きいほど好みが強いことを示すようにすることができる)。ガイドライン(たとえば医療ガイドライン)を適用しているときに患者の好みを考慮することができる。このようにして、PIIは、処理方法(たとえば、投薬または手術)や生活の質の側面(たとえば、運動ベースまたは食餌療法ベースのリハビリテーションプログラム)などについての患者の好みに対する認識を考慮することができる。PPPをコンテキスト構築から取得することができる。患者の病状と好みとが両立しないときは常に、特に、患者の安全が問題になっているときには常に、患者の病状を患者の好みよりも優先させることができる。たとえば、特定の患者にとって手術は最も好まれない治療方法でありうるが、該患者が積極的な薬物療法を受けているにもかかわらず何度も入退院を繰り返している場合には、そのようなコンテキスト(事情ないし状況)を手術による治療の妥当性を高める際に考慮することができる。
クリニカルパスを医療ガイドライン232のカスタマイズから得ることができ、この場合、該ガイドラインを、正規のワークフローモデリング言語(たとえばBPMN2.0)でモデル化することができ、及び、格納部228に格納することができる。一般に、臨床プラクティス(臨床業務)は、最良の結果を確実に得るために根拠に基づく(evidence-based:エビデンスベースの)ガイドラインに従う必要がある。本開示の種々の実施形態によれば、患者会話モデル(Patient Conversation Model:PCM)を用いて、医療プロセス、クリニカルパス、臨床ワークフロー、及び/または特定のケアエピソードにおけるケアの特定のポイントで患者に提示することができる可能性のある質問を編成ないし整理することができる。PCMに関連する情報をPCM格納部241に格納することができる。PCMをガイドラインから作成する(またはガイドラインを用いて調整する)ことができ、PCMは実際の経験と統合される。
クリニカルパスが特定の患者221に関する事例(たとえば症例)用に初期化されているときは、ワークフローエンジン222(たとえば、jBPMワークフローエンジン)は、いくつかある機能の中でも特に実行中の医療プロセスの状態(ステータス)を維持することができる。ワークフローエンジン222はまた、PIIの構成要素同士を連係させることができる。たとえば、ワークフローエンジン222は、複数の医療機関224のEHR225に含まれている個別の情報を特定の患者のPHRへと集積することができる。
PIIは、患者の処置を決定するために臨床チームと患者との協力を容易にすることができる。したがって、PIIは、患者が、(1)自身の健康データにアクセスし及びプロセス全体を把握すること、(2)選択を表明し及びより大きな責任を持つこと、及び、(3)より個人用化されかつ連係した一連のケア(たとえば、ケアサプライチェーン)を受けることを可能にすることができる。提供者の観点からは、患者とのやりとりについての時間がかかりかつ冗長な側面は、医療スタッフから該システムに移すことができる。さらに、患者の選択及び一連のケアを全ての医療チームに提示して、それらのチーム間の連係を改善すると共にクリニカルパスを追跡することができ、これによって、プロセスを改善することができる。これらの特徴によって、医療提供者は自身の仕事に集中できるようになると共に、業務効率が改善される。
さらに、多くの患者のクリニカルパスを格納部228から(取り出して)検討して、クリニカルパスの効率及び結果を全体的に改善し、これによって、医療システム全体を改良することができる。したがって、PIIは、1例として、インターネットから取得した一般的な医療ガイドラインからではなく、格納部228に格納されている多くの患者のクリニカルパスから作成された複合クリニカルパスを使用することができる。
本開示の種々の実施形態によれば、PIIは、患者の体験を改善するために使用されるコンテキスト情報及びコンテキストモデルで、PHR及び/または他の電子カルテ(Electronic Medical Record:EMR)システムを補強することができる。臨床コンテキスト情報、運用コンテキスト情報、及びロジスティックコンテキスト情報によって、PIIは、患者から情報を取得し及び患者に情報を提供する対話を開始できるようになる。この情報は、何が予定されているか及び何が医療提供者とのより効果的な会話を可能にするかを患者に教え、どのようなサービスが利用できるかを患者に知らせ、及び、サービスを受ける方法を患者に教えることなどによって、患者の状況認識を向上させて、患者がケアエピソード及び/または医療プロセスを受けるために必要な労力を少なくすることができる。患者及び医療提供者は、ソリューション(解決策)に関してPIIにフィードバックを提供することができ、これによって、方法及びコンテキスト情報を継続的に改善することができる。
ワークフローエンジン222は、ケアの種々のポイントで会話マネージャ(Conversation Manager)244を作動させて、対話(たとえば、PCMに基づくPII220と患者221との会話)を制御及び/または促進することができる。患者及び/または医療提供者の(1以上の)対話を用いたコンテキスト構築の結果として、それらの対話から得られた情報を、PHR238及び/またはPPP240を含むPIM234を更新するために、PIMマネージャ242を介して送ることができる。
PIMマネージャ242は、いくつかの構成要素の中でも特に、会話マネージャ244、パーソナルクリニカルパスマネージャ(PCPマネージャ)246、並びに、ガイドライン及びパスウェイブラウザ248を含むことができる。会話マネージャ244は、患者221及び/または医療提供者との対話252を実施するために会話モデル250を実行することができる。対話252を、患者221に提示される情報及び/または質問、及び、患者221に提示されたデシジョンツリーからの質問に対する答えなどの患者221から受け取られる情報として構成することができる。それらの質問を、とりわけ、症状、処置方法、及び/または患者のライフスタイルに関連付けることができる。会話モデル250については、図3を参照して後述する。
ガイドライン及びパスウェイブラウザ248は、たとえば(検索クエリーに応答することができるような)インターネット検索機能を実施することができる。このようにして、ガイドライン及びパスウェイブラウザ248は、ワークフローエンジン222に情報を提供することができ、及び/または、直接対話254によって患者221に情報を提供することができる。
ガイドライン及びパスウェイブラウザ248は、PIIによって提示される他の情報と整合した体系的な方法で情報を提供することができる(そうでなければ、患者は、インターネットで体系化されていない方法で検索しなければならないであろう)。たとえば、心臓手術に関するインターネット検索によって複数の結果が得られる場合があり、それらの結果間に矛盾する情報が含まれている可能性があり、及び/または、それらの結果にPIIを介して患者に提示される他の情報と矛盾しまたは重複する情報が含まれている可能性がある。ガイドライン及びパスウェイブラウザ248を、医療情報を患者に提示するように構成することができ、この場合、該情報は、PIIを強化し及び/またはサポートするものであり、正確性に関して検査された、及び/または、PIIを介して提示された他の情報との整合性が確認されている(1以上の)ウェブサイトなどから得られるものである。このような情報を、格納部228、より具体的には、クリニカルパス格納部230及び/または医療ガイドライン格納部232に格納することができる。ガイドライン及びパスウェイブラウザ248はまた、格納部228、230及び/または232からガイドライン及びパスウェイ情報(クリニカルパスなど)を直接取り出すことができる。
会話マネージャ244、PCPマネージャ246、及び/またはガイドライン及びパスウェイブラウザ248の各々は、必要に応じて、ワークフローエンジン222に情報を提供することができる。たとえば、ワークフローエンジン222は、公表された医療ガイドライン232の更新情報をインターネットで定期的に検索して、ワークフローエンジン222を介して格納部228に(たとえば、一般的な形式及び/または変更された形式で)局所的に格納するために該更新情報を取得することができる。ガイドラインは、患者が利用できる医療システム内の医療提供者の指針となり、及び医療提供者によって報告される実際のガイドラインを反映することができる。
PCPマネージャ246は、特定の患者のクリニカルパスを、該患者及び/または医療提供者に直接対話によって報告することができる。同様に、PCPマネージャ246は、類似の(1人以上の)患者(たとえば、類似の状況にある1人以上の患者)に、PCP記録258を含むこれまでのクリニカルパス情報、及び/または、提案された及び/もしくは予定されている医療に関する情報などの将来のクリニカルパス情報を提示することができる。
患者が医療提供者からの医療を受ける準備ができると、新たなパーソナルクリニカルパス236が開始される。患者は、ガイドライン及びパスウェイブラウザ248を使用して、類似の患者のクリニカルパスに問い合わせて、適用できる可能性が最も高そうな(1以上の)ガイドラインを予想することができる。クリニカルパスは、これまでの記録、たとえば、患者が受けた医療の経過記録である。これとは対照的に、ガイドラインは、医学的症状(病状など)を治療ないし処置するための医療プロセスの将来の(たとえば予測される)治療ないし処置プランである。クリニカルパスは、患者が治療を受けると完了する。他の患者のクリニカルパスをガイドラインとして同じように使用することもできる。なぜなら、他の患者が受けた治療ないし処置のこれまでの記録は、類似の症状を体験している新たな患者に対して予定される、可能性のある治療ないし処置を知る上での手掛かりとなりうるからである。しかしながら、個々の患者のクリニカルパスは、その後の患者が経験するかどうか分からない個別の事情に基づいた非標準的な医療を含むことができる。
患者及び/または医療提供者は、クリニカルパスを開始することができる。たとえば、患者は、息切れに対するクリニカルパスを開始することができ、患者と医療提供者とのミーティングに先だって患者に対して事前に(たとえば症状などに関する)質問をする対話を開始するために、該クリニカルパスを使用することができる。
開始する(1以上の)ガイドラインが選択されるか、または、新しいガイドラインが開始されもしくは予想されるか、または、患者に事前に質問し及び患者に通知するための任意の他の機会が生じると、エンジン222は、PIMマネージャ242に、会話マネージャ244を介して患者に関与するように指示する。この関与において、患者は通知され及び事前に質問され、該患者の応答は、PPP240及びPHR238としてPIM234に格納される。ガイドラインによって動機付けされる質問は、格納されるときにガイドラインの識別情報によって注釈が付けられた該質問に対する応答を有している。同様に、患者が、ガイドラインにしたがって医療提供者からケアを受けるときに、ガイドラインが患者のコンテキストにどのように関連しているか及びガイドラインが互いにどのように関連しているかについてより良く理解できるようにするために、PHR238に、ガイドライン識別情報によって注釈が付けられる。
PHR及び/または質問及び患者とのその他の対話に注釈を付けることによって、ガイドラインまたは一連のガイドラインを示すことができる。患者のクリニカルパスがそれらのガイドラインに続き、該クリニカルパスは、患者に通知し及び/または質問するためのコンテキスト情報を提供することができる。PHRと質問と(1以上の)ガイドラインとの間のこのような相互関係は、後続の情報の取り出しを容易にすることもできる。ガイドラインが適正に適用されたか否かを判定するために監査を実行することもできる。さらに、2以上のガイドラインが対象となりうる場合には、質問を適切な(1以上の)ガイドラインに相互に関連付けることができる。たとえば、あるガイドラインから別のガイドラインに移行する際に、次のガイドラインが有効になる前に、位置認識会話(位置を考慮した会話)などを起こすことなどによって、該次のガイドラインについて事前に質問することができる。
ケアエピソードに対応し、及び、複数ないし多数のガイドラインを含むことができるPHR238内の記録は、患者のクリニカルパスである。患者がクリニカルパスを終えると(たとえば、フォローアップ113を終えた後で)、他の患者の問い合わせをサポートするために非特定化バージョン(たとえば、誰のクリニカルパスであるが特定されないようにしたバージョン)が格納部230に格納される。クリニカルパスのこの非特定化バージョンは、異なる患者が同じガイドラインを通じて従う異なるクリニカルパスを記録することができる。すなわち、クリニカルパスの非特定化バージョンは、いくつかの事情の下で起こりうるガイドラインに対するずれ、及び、そのようなずれの理由を特定するのに役立つことができる。
患者及び/または医療提供者は、PCPマネージャ246に、PCP記録236、公表された医療ガイドライン232、及び/またはPHR238間の関係を示すことができる。PCPマネージャ246は、たとえば、PHR238が現在アクティブ(有効)ないくつかのガイドラインのうちの1以上に対応することを示すことによって、そのような関係を推測することもでき、場合によっては、その推測の曖昧さを示すこともできる。本開示のいくつかの実施形態によれば、(1以上の)ガイドラインが、該(1以上の)ガイドラインに対応するクリニカルパスと共には報告されない場合がある。たとえば、N個のガイドラインが、たとえば特定の患者に適用できるものとして、アクティブ(有効)かまたは潜在的に有効な場合があり、該特定の患者が受けることができる可能性のある(1以上の)医療プロセスに関して患者及び/または医療提供者に知らせるための補助として、該特定の患者のクリニカルパスを、アクティブ及び/または潜在的にアクティブなガイドラインで注釈することができる。
ワークフローエンジン222はまた、たとえば、ルールに基づく推論(rule-based reasoning)を担うことができるDrools-expert(ドゥロールスエキスパート)ルールエンジンと一体化することができる。ルールを、たとえば、ワークフローエンジン固有の言語で記録することができ、メモリに格納することができ、及び、Drools-expertで実行することができる。たとえば、ワークフローエンジン222が医療プロセス中の決定ノードに到達すると、患者及び/または医療提供者が利用できるオプションを提示するために決定ルーチンを実行することができる。たとえば、オープンソースPHRツールMYOSCARを用いて、患者向けのポータルを開発することができる。
ガイドライン(たとえば医療ガイドライン)を、定義されている関係によってコンピューターでの実施用にフォーマットすることができ、該関係において、たとえば、Tは、全てのタスクの集合であり、Nは、全ての制御ノード(たとえば、決定ノード、アクションノード(動作ノード)、タスクノード、エンドノード(end node)など)の集合であり、Eは、タスクノートと制御ノードを接続する全てのエッジの集合である。目標をこのガイドラインの目標とすることができる。タスクノードは種々のタスクの種類(タイプ)を示すことができ、制御ノードは4つの基本的な制御フロー構造を示すことができる。特定の医療施設で実施されるガイドラインを選択するには、その医療施設の医療従事者とその患者間の合意が必要とされうる。なぜなら、異なる種類のガイドラインは、ソース(出発点)及び目標も異なりうるからである。種々のガイドライン間に矛盾が存在しうる。したがって、実際には、ガイドラインを、特定の医療施設及び/または医療機関の状況に適合させることができる。
クリニカルパスは、医療ガイドラインが局所的かつ個々の事情(たとえばリソースの利用可能性)に合うように調整された後、該医療ガイドラインを実施する。クリニカルパスでは、(ケアに関わる臨床医によって実行される)異なるそれぞれのタスクは、論理的な時間順で定義されかつ最適化される。結果は特定の治療介入に関連付けられ、たとえば、一週間にわたる薬の服用や血管形成術によって血圧を低くすることができるかもしれない。一般に、クリニカルパスを多くの異なるガイドラインから作成することができる。クリニカルパスを、結果が予測可能な特定のグループの患者の処置を推進する「根拠に基づく医療(evidence-based medicine)」の結果とすることができる。
クリニカルパスを、特定の1つのガイドラインから、または、複数のガイドラインから得ることができる。特定のガイドライン及びその適用を、局所的な事情ないし状況に基づいて作成し及び実施することができる。クリニカルパスの1つの例は、図1に示されている臨床ワークフロー104で表されている。
クリニカルパスは、特定の(1以上の)医学的状態(たとえば心不全)の管理ないし治療に関連する(たとえばAHRQからの)2つの医療ガイドラインを関連付けることができる。たとえば、第1の医療ガイドラインを、心不全患者の評価及びケア用の一般的なガイドラインとすることができるが、これは、初期評価のために第2の医療ガイドラインを呼び出すことになりうる。検出及び処置タスクのために、患者の状態及び担当医療提供者によってなされた選択に依存して、他のガイドライン(たとえば医療ガイドライン及び/または管理ガイドライン)を機能させることができる。このようにして、クリニカルパスは、構造化ないし体系化されたプロセス駆動方式で心不全患者の処置を指導することができる。クリニカルパスが実際の症例用に初期化されるときに、人間は依然として主導権を握っている。
さらに、PCPは、特定の医療プロセス内の及び/または特定のケアエピソード中の特定の患者に対する実際の実施内容を記録することができる。したがって、PCPを用いて、医療上の決定(たとえばACE阻害薬またはβ遮断薬の処方)、アクション(たとえば、ACE阻害薬の投薬ないし投薬量)、及び患者の結果(たとえば正常な体温)を、それぞれの患者の状態について時系列で追跡することができる。ガイドラインからのずれを実際に実施しているときに認識することができるので、医療提供者及び/または患者は、予期されていない決定ないし判断を説明し及び正当化することができる。(たとえば患者が治癒した、あるいは、結局死亡したといった)最終的な結果は、PCPの終了を示している。PCPを臨床的判断の結果とすることができる。
PCPは、行われた判断やアクションなどを含むクリニカルパスの実行記録であり、患者の結果や状態を示すことができる。各々のタスクを、発生時刻を示すために時刻に関連付けることができる。PCPは、評価や分散などの他の要素を取り込むことができる。
患者中心の意思決定に関しては、最良のプラクティスまたは患者の選択に基づいた助言を得るために、決定のポイントに関する医学的知識がルールに明確に表現されている。患者の好みは、PCMを用いたコンテキスト構築を通じて、及び、患者により大きな責任を課すことを通じて収集される。
図3は、本開示の1つまたは複数の例にしたがう部分的な患者会話モデル(PCM)のデシジョンツリー(決定木)を示している。医療上の決定ないし判断をコンテキストに依存するものとすることができる。コンテキストを患者特有のものとすることができる。コンテキストが使用される時点より前の時点で患者に質問することによって、該コンテキストを収集し及び要約することができる。たとえば、検出(図1の110)及び処置(図1の111)中に使用されるコンテキストを、臨床ワークフロー(図1の104)におけるその時点より前、たとえば、入院(図1の109)中または先行する医療プロセス及び/もしくはケアエピソード中に収集することができる。
図3は、デシジョンツリーで表現された部分的なPCMを示している。このデシジョンツリーは、質問に対応する複数の決定ノード364、及び、該質問に関連する答えに対応する枝(たとえば366及び368)を含むことができる。医療ガイドライン部332を、医療ガイドラインまたはルールから得ることができる。実務ガイドライン部360を実際の経験に基づいて作成することができ、患者ニーズ及び嗜好部362を患者のニーズに基づいて作成することができる。
医療ガイドライン部332、実務ガイドライン部360、並びに患者ニーズ及び嗜好部362を、(たとえば、図2に示す会話モデル250を構成する質問などの)質問339として患者及び/又は医療提供者に提示することができる。医療ガイドライン部332及び実務ガイドライン部360を用いて、PHR338に関連する情報を確認ないし突き止めることができ、患者ニーズ及び嗜好部362を用いてPPP340に関連する情報を確認ないし突き止めることができる。
一連の質問及び答えを、患者の体験に影響を与えうる一組の予想される結果及び問題に関連付けることができる。たとえば、ガイドラインのコンテキスト内のある一組の答えは、所定の診断がされることが見込まれること、及び、患者が、医療提供者によって通常は提供されない何らかの追加の有用な情報を必要としている可能性があることを示唆する場合がある。患者のPHRからの情報を用いて、一組の質問の量及び/又は範囲を小さくすることができる。たとえば、あるいくつかの問題は、特定の年齢未満の人々にだけ影響を与えうるものである。残りの結果及び問題を患者に提示される医療プロセスに関連付けて、患者の体験を改善する追加の情報を集め及び/又は提供することができる。
ガイドライン間の関係も重要なものでありうる。いくつかの場合では、複数のガイドラインを患者(たとえば、糖尿病と呼吸器疾患の両方を患っている人)に同時に適用することができる。ガイドライン間の関係を用いて、2つの別個のガイドラインが互いに矛盾しないようにすることができ、及び、それらの間の不一致を解消することができる。さらに、ある医療施設を退院した患者は、その医療施設の管理下にある1つのガイドラインからある社会医療提供機関によって管理されている場合がある他のガイドラインへと移行することができる。PIIは、患者が同じ医療プロセスにおいてそれぞれの提供者からサービスを受けるときに患者の段階を記録することができ、コンテキストモデルは、種々のガイドライン間の関係に関するコンテキスト情報を利用することができ、これによって、ケアが、複数の管理領域(たとえば、医療機関)間で移されまたは共有されるときに、適用可能なガイドラインのコンテキストに基づいて、患者の体験を変更する(たとえば改善する)ことができるようになる。特定の医療上の決定ないし判断、処置(治療など)のオプション、及び/又は利用可能な医療提供者に適用できるサービス及び/又は(1以上の)ガイドラインを受けるための特定の制約及び/又は基準に責任を負っているエンティティ(機関や事業体など)を患者は知ることができるようになる。これによって、医療システム及び/又は特定の医療機関についての患者の状況認識を改善することができる。
図3に示す質問のツリー(木)の例を、図1に示す臨床ワークフロー104における検出110及び処置111の前の時点で、(患者が)答えるために患者に利用できるようにすることができる。たとえば、患者は、自宅で、または診察を待っている間に(たとえば図1中の入院109の前にもしくは図1に示されている入院109中に)自身の答えを入力することができる。その結果、それらの答えをPIMに格納し、その後、コンテキスト情報として使用することができる。いくつかの答えはPHRの一部とすることができ、いくつかの答えをPPPの一部とすることができる。
会話モデルは、提供者に質問をする機会を患者に与える。たとえば、PIIが、患者は、高血圧性心不全を患っている可能性があると判断した場合には、患者はPIIと対話して、処理(たとえば治療)のオプション、及び、各オプションに関連する詳細、たとえば、予想される回復時間、費用、副作用、及び成功率を確かめることができる。一般に、患者が自身の病気に関する情報を積極的に探すための措置をとるときは、患者は、自身の固有の知識及び心配事を患者の医療提供者と共有するのにより有利な立場にある。したがって、医療提供者は、患者中心の決定ないし判断を確保しつつ、簡単にアクセスできる情報を患者に知らせるのにかかる時間を減らすことができる。実際には、コンテキストの他の側面、たとえば、臨床スタッフに関連する側面(たとえば、専門的知識ないし技術のレベル、リソース、利用可能性(可用性)など)を考慮することができる。
図4は、本開示の1または複数の例にしたがう、PIIを実施するためのコンピューティングシステムのワークフローエンジン部の動作フロー図である。図4は、医療診断の決定に関する決定ノードN2における、ワークフローエンジンによって実施される意思決定の1例を示している。図4に示されているように、PIM434の属性には、コンテキスト構築活動451から得られたコンテキスト情報が含まれる。
コンテキスト構築は、たとえば患者が診療所で待っているときに、構造化されたやり方(または体系的に)、該患者との会話によって患者情報を取得するプロセスである。このアプローチを用いて多くのタイプのコンテキスト情報をサポートすることができる。したがって、決定アルゴリズムは、ガイドライン、患者ニーズ及び好みを統合して、オプションを提案する。最後に、患者と医療提供者との間の議論及び合意に基づいてあるアクション(行為)が決定される。全ての医療上の決定ないし判断、アクション、及びそれぞれの患者とのやりとりに関する結果は、PIMの一部であるPCP内に記録される。
PIIは、たとえば、医療ガイドラインからのずれを検出して、(自動的に記録されることになる)主要なずれが生じた理由を入力するように医療提供者に要求することができ、また、場合によっては医療提供者に後で思い出すようにすることができる。PIIは、半構造化プロセスモデルによる患者とのやりとり(会話等)を誘導するのに役立ち、及び、さまざまな参加者間のアクティビティ(活動など)を調整する。PIIは、患者がシステムと対話するのに必要な作業(たとえば、再度のデータ収集ないし要求)を少なくするのを助け、及び、患者のケアにおける全てのポイントにおいて予期されていること及び取るべきアクション(行動)を患者に知らせることによって種々のタスクに患者が参加できるようにする。
患者は、T1における初期評価中に、健康診断及び/又は診断検査を受ける場合がある。健康診断及び/又は診断検査の種々の結果、たとえば高血圧は、心不全と整合性を有しうる。患者のPHRは、労作時(運動や労働をしているとき)や睡眠中の息切れ、容量過負荷、ちょっとした胸の痛みなどの過去の症状を含むことができる。心不全に関する医療ガイドラインに基づいて、複数の可能性のある処置ないし治療オプション及びルールセット464を含むデシジョンツリーを呼び出しないし利用することができる。
図4に示されている例について、ガイドラインから得られたルールの例として下記のもの挙げることができる。
R1:患者に、息切れによって眠りから目覚める、または、横になっているときに息切れを起こす、または、労作時に呼吸困難を新たに発症したといった症状がある場合には、該患者は、PHR及び健康診断が心臓以外の原因であることを明確に示していない限り、心不全の検査を受ける必要がある(SOE=B)。
R2:患者が、心不全であることを強く示唆する症状を示している場合には、該患者は、心不全の身体的兆候がない場合でも、EFを測定するためにECHOまたはRVG検査を受ける必要がある(SOE=C)。
R3:患者に臨床的に明らかな心不全の疑いがある場合には、開業医は、胸部X線撮影、心電図(ECG)、全血球計算、血清電解質測定、…、肝機能検査、及び尿検査を実施する必要がある。患者の年齢が65歳を越えていて原因が明らかでない場合には、T4及びTSHレベルを検査する必要がある(SOE=C)。
R4:患者の収縮期血圧が90mmHgより低く、合併症の危険が比較的高い場合には、経験豊富な医師によって管理されたACE阻害薬を処方する(SOE=A)。
R5:心不全患者が、倦怠感や労作時の軽い呼吸困難という症状を起こし、かつ、容量過負荷の他の徴候ないし症状を示さない場合には、ACE阻害薬を検討することができる(SOE=C)。
R6:患者が心不全を患っており、重大な容量過負荷の徴候を示している場合には、該患者は、直ちに利尿治療を開始する必要がある(SOE=C)。
医療ルールなどのルール(規則)は、医学的知識を取り入れることができるものであり、論理的な推論によってクリニカルパスにおける複雑な決定ないし判断をするのに役立てるために使用される。たとえば図4のN2は、患者の診断結果に基づいて次の段階(処置またはさらなる検査)を決定するための決定ノードである。複数の医療ルールを決定ノードN2に関連付けることができる。それらのルールを統合して、ルールに基づく推論からの結果をクリニカルパスに適用することによって、根拠に基づくプラクティス(実務)を実施することができる。
さらに、各々のルールの信頼性を示すために、それらの各々のルールを根拠ないし証拠の強さ(SOE)の値に関連付けることができる。SOE値を、既存のガイドラインまたは他のソースから得ることができ、及び、たとえばコンテキスト情報に基づいて、調整することができる。たとえば、3レベル品質評価システムを用いて、SOEをA、B、Cというレベルに分類することができる。たとえば、ガイドライン及びPHRに基づいて、全てのカテゴリからのルールを自動的に作動ないし適用して、結果を患者及び医療提供者に提供することができる。
ルールの信頼性をSOE値で角括弧内に示すことができる。それらのルールは、各々のルールが、図4に示されているクリニカルパス内の決定ノード、及び、同図に示されている種々の処置ないし治療オプションに関連付けられるようなやり方で分類される。たとえば、ルールR1は最初の診察(及び診断検査)(T1)で使用されるか、または使用されない(使用されないでエンドノードまで進む)。同様にして、ルールR2及びR3もT1でテストすることができる。ルールR2及びR3は、別のガイドライン、たとえば、(図4には展開されていない)異なる医療ガイドラインを参照することができる。薬物治療ルールR4〜R6は、どの薬物療法が適切かをそれらのSOEレベルと共に示している。
治療オプションは、オプション(選択肢)のリストを含むことができる。該オプションのリストは、たとえば、option_list={T3(患者及び家族のカウンセリング)、T5(ACE阻害薬)、T6(β遮断薬)、T7(利尿剤)、T8(CABG)、T9(PTCA)}である。治療オプションをさらに、いくつかの中間的な分類、たとえば、T5、T6、及びT7を含む薬物療法(T2)並びにT8及びT9を含む手術療法(T4)などに分類することができる。
健康診断及び/または診断検査の所見を、それぞれの治療オプションの妥当性を判定するためにルールセットにしたがって評価することができる。たとえば、(健康診断及び/または診断検査の所見を含む)PHRに適用されるルールR4、R5、R6などを含むルールセット468は、心不全の徴候がある患者を特定し、及び、薬物療法(T2)を提案することができる。より具体的には、ルールR4、R5などを含むルールセット469は、ある1つのクラス(分類)の薬物、たとえばT5による治療を指摘することができ、ルールR6などを含むルールセット470は、別のクラスの薬物、たとえばT7による治療を指摘することができる。すなわち、PHRに対するルールに基づく推論の結果は、たとえば、結果リストであるresult_list={T5、T7}を計算することができ、これによって、R4とR6の2つのルールだけが、特定の情報を有するPHRに適用される。ルールセット464の他のルールは、PHRに対するルールに基づく推論の結果を、心不全の徴候がない(したがってT3を提案する)と結論付けるようにするか、または、アンギーナを患っているかまたはMIの病歴がある心不全患者(したがってT4を提案する)であると結論付けるようにすることができる。
プロセスの流れは、option_list中のそれぞれのオプションを経て進行することができる。治療オプションがルール(たとえばルールR4、R5)によって呼び出されないし適用される場合には、該オプションを、関連するSOE値及び/または患者の嗜好値と共に対話(たとえば患者及び/または医療提供者との対話)に出力することができる。ルールが呼び出されない(または適用されない)場合には、該ルールのSOEの値を、該ルールが適用されないことを示す「N/A」とすることができる。医療診断デシジョンツリーの出力を表472に要約することができ、その場合、たとえば、利点、副作用/リスク、手続き、費用、SOE、及び患者の好みを、患者及び/または医療提供者に提示するために一覧表で表すことができる。
上記の例では、ACE阻害薬及び利尿剤が、最良のプラクティス(たとえばSOE)に基づいて最も強く推奨されうるものであるが、患者及び/または医療提供者は、該最も強く推奨される治療オプションの代わりにまたはそれに加えて、(1以上の)他のオプションを選択することができる。たとえば、実際の取られたアクションがβ遮断薬療法である場合には、PIIにそのように知らせることができ、PIIは、リアルタイムでそのような変更(またはずれ)を検出することができ、及び、(それと同時に、または場合によっては後で)医療提供者にその理由(そのように変更した理由)を入力するように要求することができる。
図2を再度参照すると、ワークフローエンジン222を、PIIを支持して医療上の意思決定を実行するように構成することができる。医療上の意思決定は、種々のルールを含む医療ガイドラインによる最良のプラクティスに従うことができ、及び、コンテキスト構築からの患者特有の情報を考慮することができる。医療ガイドラインは、決定ノード及びそれに関連する枝を含むことができる。決定ノードDに到達すると、Dに関連するルールセットRSを取り出して、PHRに対して実行して結果を得ることができる。ルールによって呼び出されない(または適用されない)他のオプションも、特定のオプションをサポートするガイドラインがないことを示すSOE=「N/A」という表記と共に、依然として患者及び/または医療提供者に提示することができる。さらに、SOE値及び(PPPからの)患者の嗜好レベルを示すことができる。患者指向の意思決定を、決定ノードDに到達したときに反映させることもできる。該決定を行うための入力を、PHR、PPPから、または、患者及び/または医療提供者とのさらなる対話から得ることができる。その出力をオプションのリストとすることができる。
上記の医療上の意思決定のコンピューターによる1実施例を以下の擬似コードで要約することができる。
1.Dの出力枝(outgoingbranch)からのすべてのアクションノードをリストoption_listに入れる。
2.ルールセットRS=決定ノードDに関連する(複数の)ルールを定義する。
3.PHRに対してRSを実行して、結果ベクトルresult_listを得る// option_listのサブセット
4.一時的なタプル(オプション、ルール、好み)を定義する
5.For each item op in optin_list(=option_list中の各オプション項目について)
6.tuple.option=op.name//オプション名を割り当てる
7.tuple.pref=preference_table.findPref(op.name)//PPPからの嗜好を割り当てる
8.If op is in result_list(=オプションがresult_list中にある場合には)//このオプションはルールに基づく推論の結果または最良のプラクティスである
9.tuple.rule=the content of the rule that triggerthis action op(with SOE value)(=tuple.ruleを、(SOE値を有する)このアクションオプションを呼び出すルールの内容とする)
10.Else(=そうでない場合には)//オプションがガイドラインからのオプションではなく、ルールは適用されないがこれも依然としてオプションである
11.tuple.tule="N/A"
12.Insert tuple intooptions(=タプルをオプションに入れる)
13.END(終了)
14.Rank options first based on SOE(A-C), then basedon patient preference(high-low)(=先ずSOE(A〜C)に基づいて、次に患者の好み(高い〜低い)に基づいて、オプションをランク付けする)
15.Return options(=オプションを返す)
図5は、本開示の1または複数の例にしたがう、処理リソースと通信する機械可読媒体の1例のブロック図である。コンピューティングリソース576は、機械可読媒体(MRM)582及び/またはメモリリソース580に通信可能に結合された処理リソース578を含むことができる。MRM582を、通信経路584を介して処理リソース578に通信可能に結合することができる。本明細書で使用される「処理リソース」578は、並列処理構成をなすように配置ないし構成することができる少なくとも1つのプロセッサを含むことができる。MCMを、一組のコンピューター可読命令586(たとえば、本明細書に記載されている患者情報インターフェースを実施するためのソフトウェア)を格納する有形の非一時的なコンピューター可読媒体795とすることができる。機械可読媒体を、たとえば、様々なモジュール588を含むように構成することができる。
図2に示されているようなコンピューティングシステムを、ネットワークに通信可能に結合された複数のコンピューティングリソース576から構成することができる。たとえば、第1のコンピューティング装置は、関連するデータソースを有することができ、及び、1以上の入力/出力装置(たとえば、キーボード、電子表示装置)を有することができる。第2のコンピューティング装置を該ネットワークに通信可能に結合することができ、これによって、実行可能命令を、第1のコンピューティング装置と第2のコンピューティング装置の間で、該ネットワークを介して伝送することができる。
第1及び/または第2のコンピューティング装置をさらに、出力装置(または生成装置。たとえば、電子表示装置やプリンターなど)に通信可能に結合することができ、及び/または、外部のコンピューター可読メモリに通信可能に結合することができる。第1及び/または第2のコンピューティング装置は、出力装置(または生成装置)に出力を生成させることができる。該出力は、たとえば、本開示にしたがうPIIを実施するために、該少なくとも1つのプロセッサによって、非一時的なコンピューター可読媒体に格納されている1以上のプログラムの命令を実行した結果として得られたものである。出力を生成することは、電子表示装置にテキスト(文字)及び画像を表示すること、及び/または、テキスト(文字)及び画像を有形の媒体(たとえば紙)に印刷すること(ただし、これらには限定されない)を含むことができる。PIIを実施するための実行可能命令を、第1のコンピューティング装置及び/または第2のコンピューティング装置によって実行することができ、たとえば外部のコンピューター可読メモリ内に保持することが可能なデータベースに格納することができ、出力装置(または生成装置)に出力することができ、及び/または、有形の媒体に印刷することができる。
1以上の追加のコンピューターを、有線部及び/または無線部を含む通信リンクを介してネットワークに通信可能に結合することもできる。コンピューティングシステムは、サーバー(装置)及び/またはクライアント(装置)などの追加の相互接続された複数のコンピューティング装置を含むことができる。各コンピューティング装置は、プロセッサ、状態マシン、特定用途向け集積回路(ASIC)、コントローラ、及び/またはこれらに類似の機械などの制御回路を備えることができる。
コンピューティングリソース576の制御回路は、所与の機能を提供し、及び/または、非一時的な機械可読媒体582に格納されているコンピューター可読命令を実行する構造を有することができる。非一時的な機械可読媒体582を、それぞれのコンピューティングリソース576に、(図5に示すように)統合し、または、有線または無線方式で通信可能に結合することができる。たとえば、非一時的な機械可読媒体582を、内部メモリ、携帯型メモリ(ポータブルメモリ)、携帯型ディスク(ポータブルディスク)、または、(たとえば、コンピューター可読命令をインターネットを介してダウンロードできるようにする)別のコンピューティングリソースの内部に配置されたメモリとすることができる。非一時的な機械可読媒体582は、該制御回路及び/または処理リソース578によって実行されて特定の機能を提供するコンピューター可読命令を格納することができる。
本明細書における非一時的な機械可読媒体582は、揮発性メモリ及び/または不揮発性メモリを含むことができる。揮発性メモリは、情報を保持するために電力に依存するメモリ、とりわけ、種々のタイプのダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)などのメモリを含むことができる。不揮発性メモリは、情報を保持するために電力に依存しないメモリを含むことができる。不揮発性メモリの例には半導体媒体(半導体メディア)、とりわけ、フラッシュメモリ、EEPROM、相変化(型)ランダムアクセスメモリ(PCRAM)などの半導体媒体を含めることができる。非一時的なコンピューター可読媒体は、光ディスク、ディジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク、及び、テープドライブやフロッピーディスクやハードディスクドライブなどの磁気媒体、フラッシュメモリやEEPROMや相変化(型)ランダムアクセスメモリ(PCRAM)などの半導体媒体(半導体メディア)、並びに、その他のタイプの機械可読媒体を含むことができる。
複数のコンピューティングリソース576を、本開示の(1以上の)方法の全部または一部を実施するために使用することができる。PIIを、適切に構成されたハードウェア及び/または機械可読命令を用いて実施することができる。PIIの種々の部分を、別個に実施することができ、及び/または、共通の構成ないし配置で実施することができる。
図6は、本開示の1または複数の例にしたがうPII用の方法690を示している。PII用の方法690は、692に示すように、特定の患者のPHR情報にアクセスすること、及び、694に示すように、医療ガイドライン情報を参照することを含むことができる。696に示されているように、方法690はさらに、PHR情報及び医療ガイドライン情報に基づいて該特定の患者に関連する医療プロセスを決定することを含んでおり、697において、該特定の患者及び/または医療システムに関連するコンテキスト情報(臨床情報、ロジスティック情報及び運用情報を含む)が、医療プロセスを考慮したやり方で、コンピューティングシステムで実施されるコンテキストモデルで受け取られる(または、コンピューティングシステムで実施されるコンテキストモデルに対する該特定の患者及び/または医療システムに関連するコンテキスト情報(臨床情報、ロジスティック情報及び運用情報を含む)が、医療プロセスを考慮したやり方で受け取られる)。698に示すように、決定された医療プロセス及びコンテキスト情報に基づいて、コンテキストを考慮した情報(context aware information)が、コンピューティングシステムの出力装置によって提示される(または、決定された医療プロセス及びコンテキスト情報に基づくコンテキストを考慮した情報がコンピューティングシステムの出力装置によって提示される)。
図6に示されている方法690の例示的な順番が矢印によって示されているが、本開示のいくつかの実施形態によれば、該方法を、図6に示されているアクション(行為)の配置ないし順番とは異なる配置ないし順番を用いて実施することができる。たとえば、医療ガイドライン情報を参照すること(694)を、特定の患者のPHR情報にアクセスする(692)前に行うことができる。
本開示のいくつかの実施形態は、医療提供者との対話の質を改善し及び該対話を効率化するために患者を教育するのに役立つ。PIIを通じた開示によって、患者が必要とするであろう情報を予測することができ、そのため、それらの情報を事前に集めて、可能性のある結果について患者に教えることができ、これによって、患者は医療提供者との議論を向上させることができる。PIIは、種々のガイドライン間の関係(たとえば、医療ガイドライン、管理ガイドライン、及び、医療提供者間のケアの引き継ぎのガイドライン間の関係)についての知識を有することができる。このコンテキスト情報を用いて患者を教育することができ、これによって、引き継ぎについて説明責任がある医療提供者がいないときでも、医療システムについての患者の状況認識を向上させることができる。本開示において開示されているPIIは、類似の状況にある患者に共通の問題及び課題を予測することができ、かつ、医療提供者の仕事が患者によって中断されることなく情報を提供することができる。PIIは、医療システムの効率を改善しつつ、患者の安全性、満足感及び結果を改善するのに役立つことができる。
PIIの正式なプロセス駆動フレームワークは、患者中心のケアを効率化し、及び、患者−提供者間のやりとり(会話など)を改善することができる。そのため、PIIはまた、効率を良くしかつ安全性及び品質を高めることを可能にしつつ医療従事者の負担を軽くするだけでなく、患者が医療サービスにより良好にアクセスできるようにし、及び、患者が自身の健康管理により大きな責任を持つようにすることができる。
本発明のPIIは、患者のPHRを、患者のケアのプロセス及びケアの好みなどの臨床情報を含むコンテキスト情報で強化する。コンテキスト情報はコンテキストモデルに入力される。コンテキスト情報は、医療システムにおけるプロセス、医療システムにおけるプロセス間の関係、及び、患者が医療提供者からサービスを受けるために従うべきプロトコル(手続き)に関する情報を含むことができる。コンテキスト情報及びコンテキストモデルを用いて、患者との対話を誘導して、医療システムについての患者の状況認識と、安全性、満足感及び結果を含む患者の体験との両方を改善することができる。
PIIは、医療提供者のスタッフ(職員など)に対する患者の質問、及び/または、他の何らかの方法で情報を探すための患者の必要性を軽減することができる。患者は、自身が知っていないことは知らないのであるから、患者は、PIIが安全性、満足感及び結果を改善するために提供する情報に気付かない場合がある。さらに、医療提供者のスタッフも、患者に関連するそのような情報もしくは最新の情報に常に気付いているというわけでもなく、あるいは、患者と会話する時間がない場合があり、あるいは、適切な言葉で患者と会話することができない場合がある。患者が受ける権利があるかまたは受けることができるいくつかのサービスは、患者には知らされていない場合があり、または、それらのサービスを適切に得るための手続きが知らされていない場合もある。いくつかの場合には、提供者は、患者との対話に責任がある場合があるが、別の提供者への患者の引き継ぎについては詳しい知識がなく、場合によっては、そのような引き継ぎについて責任がない場合もある。コンテキストを考慮した(context aware。すなわちコンテキストアウェアな)情報及び指示を提供することによって、ロジスティックなタスクが患者に対して単純化される。PIIは、そのようなコンテキストを考慮した情報及び指示を患者にタイムリーに提示することによって、患者が、情報を知らされた上で、適切な時期に意図されたサービスを使用する可能性を高めることができ、これによって、結果を改善し、かつ、医療システムをより効果的に利用できるようになる。
上記の仕様、例、及びデータは、本開示の方法及び応用の説明、並びに本開示のシステム及び方法の用途の説明を提供する。多くの例を本開示のシステム及び方法の思想及び範囲から逸脱することなく作り出すことができるので、本明細書は多くの可能な構成例及び実施例のいくつかを説明するものに過ぎない。
特定の例を図示し説明したが、当業者には、開示した該特定の例を、同じ結果を達成するように作成された構成で置き換えることができることが理解されよう。本開示は、本明細書及び/又は図面において提供した1以上の例の改変または変形をカバーすることが意図されている。上記の説明は、例示のためになされたものであって、限定するためになされたものではない。上記の例の組み合わせ、及び本明細書及び/又は図面において具体的に説明されていない他の例が、上記の説明に照らして明らかであろう。したがって、本開示の1または複数の例の範囲は、保護を受ける資格がある等価物の全範囲とともに、本願の特許請求の範囲に基づいて決定されるべきである。
本明細書及び特許請求の範囲を通じて、下記に挙げる意味は、事項を必ずしも限定するものではなく、単に当該事項の例を提供するに過ぎない。「ある」及び「該」の意味は複数の物の参照を含み、「において」の意味は「内に」及び「上に」を含む。本明細書で使用されている「例」は、(同じ例を指している場合もあるが)必ずしも同じ例を指しているわけではない。
本明細書で使用されている「含む」という用語は「備える」を意味するがこれに限定されず、「含んでいる」という用語は「備えている」を意味するがこれに限定されない。「に基づく」という用語は、少なくとも部分的に基づくことを意味する。本明細書で使用されている「文書」という用語は、とりわけ、ウェブページやワープロ文書ファイル(文書処理ファイル)などの電子ファイルを含むが、これらに限定されない。
本開示の上記説明において、本開示の一部を構成する添付の図面を参照したが、それらの図面には、本開示の例をどのように実施できるかが例示されている。それらの例は、当業者が本開示の例を実施できるように十分詳しく説明されており、他の例を利用できること、及び、プロセスの変更、電気的な変更、及び/または構造的な変更を、本開示の範囲から逸脱することなく行うことができることが理解されよう。
本開示を簡素化するために、いくつかの特徴が1つの例にまとめられている。この開示方法は、本開示において開示した例が、それぞれの請求項に明示されている特徴よりも多くの特徴を使用する必要があるということを意図しているものと解釈されるべきではない。本願の特許請求の範囲が示しているように、本発明の主題は、開示されている1つの例における全ての特徴のうちのいくつかの特徴にある。本願の特許請求の範囲は詳細な説明に組み込まれるものとするが、それぞれの請求項に係る発明は独立したものである。

Claims (15)

  1. 患者情報インターフェースを提供するための方法であって、
    特定の患者の患者健康記録(PHR)情報にアクセスするステップと、
    医療ガイドライン情報を参照するステップと、
    前記PHR情報及び前記医療ガイドライン情報に基づいて、前記特定の患者に関連する医療プロセスを決定するステップと、
    コンピューティングシステムにおいて実施されるコンテキストモデルに対する前記特定の患者及び/または医療システムに関連するコンテキスト情報を、医療プロセスを考慮したやり方で受け取るステップであって、該コンテキスト情報は、臨床情報、ロジスティック情報及び運用情報を含む、ステップと、
    前記決定された医療プロセス及びコンテキスト情報に基づいて、コンテキストを考慮した情報を、前記コンピューティングシステムの出力装置によって提示するステップ
    を含む方法。
  2. 前記医療システムに関連する臨床情報を受け取るステップが、
    前記特定の患者が利用できる1以上の医療提供者を特定することと、
    前記1以上の医療提供者のうち、前記特定の患者によって利用されている医療提供者を記録することと、
    前記特定の患者に関連する医療嗜好情報を格納すること
    を含むことからなる、請求項1の方法。
  3. 前記医療システムに関連するロジスティック情報を受け取るステップが、前記特定の患者の現在の物理的位置を突き止めることと、前記特定の患者の前記現在の物理的位置と、前記決定された医療プロセスに対応する医療サービスを提供できる1以上の特定された医療提供者のそれぞれの位置との近さを判定することを含み、
    前記特定の患者にコンテキストを考慮した情報を提示するステップが、位置を考慮した医療サービスを受け取るための指示を提供することを含む、請求項1の方法。
  4. 前記特定の患者にコンテキストを考慮した情報を提示するステップが、
    前記コンピューティングシステムの前記出力装置によって、前記特定の患者及び/または医療提供者にコンテキストを考慮した情報を提示することと、
    医療サービスをどのようにして受けるかについての指示を提供すること
    を含むことからなる、請求項1の方法。
  5. 医療ガイドライン情報に関連する情報を取得して提供するために、前記特定の患者との対話を実施するステップをさらに含み、
    前記医療ガイドライン情報が、
    前記決定された医療プロセスに基づいて前記特定の患者が利用できる1以上の治療オプションと、
    前記1以上の治療オプションの各々、及び、類似の状況にある患者に典型的な医学的変数に関連する1以上の起こりうる結果
    を含むことからなる、請求項1の方法。
  6. 前記特定の患者にコンテキストを考慮した情報を提示するステップが、前記特定の患者が利用できる前記1以上の治療オプションのうち、該特定の患者に関連する医療嗜好情報に最も良く合致する治療オプションを、該最も良く合致する治療オプションの各々を支持する理由と共に、該特定の患者に報告することを含むことからなる、請求項5の方法。
  7. 前記特定の患者にコンテキストを考慮した情報を提示するステップが、前記特定の患者が利用できる前記1以上の治療オプションのうち、医療提供者によって推奨される可能性が最も高い治療オプションを、その理由と共に、該特定の患者に報告することを含むことからなる、請求項5の方法。
  8. 前記決定された医療プロセス及びコンテキスト情報に基づいて、前記医療ガイドライン情報によって推奨された1以上の治療オプションを、前記コンピューティングシステムの前記出力装置によって、前記特定の患者のケア提供者に提示するステップをさらに含む、請求項1の方法。
  9. 前記特定の患者及び/または前記医療システムに関連するコンテキスト情報を受け取るステップが、格納部に前記受け取ったコンテキスト情報を格納することを含み、
    前記医療システムに関連する運用情報を受け取るステップが、前記医療システムの方針に基づいて医療ガイドライン情報間の関係を定義することを含む、請求項1の方法。
  10. 前記決定された医療プロセスを通じた、前記特定の患者と1以上の医療提供者との間の一連の対話を含む前記特定の患者の経過を記録するステップをさらに含み、
    前記特定の患者にコンテキストを考慮した情報を提示するステップが、医療エピソードにしたがって編成された記録のプロセス指向の視点を提供することを含む、請求項1の方法。
  11. 医療ガイドライン情報を取得することが、前記特定の患者に適用される医療ガイドライン情報の質問に対する答えを選択することを含み、該質問が、デシジョンツリーの決定ノードに対応し、前記答えが前記デシジョンツリーの枝に対応する、請求項1の方法。
  12. 処理リソースによって実行可能な一組の命令を格納する非一時的なコンピューター可読媒体であって、該一組の命令は、コンピューターに、
    特定の患者の患者健康記録(PHR)情報にアクセスし、
    医療ガイドライン情報を参照し、
    前記PHR情報及び前記医療ガイドライン情報に基づいて、前記特定の患者に関連する医療プロセスを決定し、
    コンピューティングシステムにおいて実施されるコンテキストモデルに対する、医療システムに関連する、臨床情報、ロジスティック情報及び運用情報を含むコンテキスト情報を受け取り、
    前記決定された医療プロセス及びコンテキスト情報に基づいて、コンテキストを考慮した情報を、前記コンピューティングシステムの出力装置によって前記特定の患者に提示する
    という処理をさせるためのものである、コンピューター可読媒体。
  13. 前記処理リソースによって実行可能な命令を格納する非一時的なコンピューター可読媒体をさらに含む請求項12の媒体であって、該命令は、前記医療システムに関連するロジスティック情報をコンピューターに受け取るようにさせるためのものであり、
    該ロジスティック情報を受け取ることが、前記特定の患者の現在の物理的位置を突き止めることと、前記特定の患者の前記現在の物理的位置と、前記決定された医療プロセスに対応する医療サービスを提供できる1以上の特定された医療提供者のそれぞれの位置との近さを判定することを含み、
    前記特定の患者に提示されたコンテキストを考慮した情報が、位置を考慮した医療サービスを受けるための指示を提供することを含むことならなる、媒体。
  14. 処理リソースを含む患者情報インターフェースであって、
    前記処理リソースは、非一時的なコンピューター可読媒体と通信し、該媒体は一組の命令を含み、
    前記処理リソースは、
    特定の患者の患者健康記録(PHR)情報にアクセスし、
    医療ガイドライン情報を参照し、
    前記PHR情報及び前記医療ガイドライン情報に基づいて、前記特定の患者に関連する医療プロセスを決定し、
    コンピューティングシステムにおいて実施されるコンテキストモデルに対する、医療システムに関連する、臨床情報、ロジスティック情報及び運用情報を含むコンテキスト情報を受け取り、及び、
    前記決定された医療プロセス及びコンテキスト情報に基づいて、コンテキストを考慮した情報を、前記コンピューティングシステムの出力装置によって、前記特定の患者及び医療提供者に提示する
    ために前記一組の命令を実行することからなる、患者情報インターフェース。
  15. 前記処理リソースが、前記医療システムに関連するロジスティック情報を受け取るために前記一組の命令を実行し、
    該ロジスティック情報を受け取ることが、前記特定の患者の保険補償情報にしたがって情報を確認することと、前記特定の患者の前記保険補償情報に基づいて、前記決定された医療プロセスに対応する医療サービスの利用可能性を判定することを含み、
    前記特定の患者に提示されたコンテキストを考慮した情報が、医療サービスの利用可能性に関する指示を提供することを含むことならなる、請求項14の患者情報インターフェース。
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