JP2015521596A - 線維芽細胞増殖因子21変異体 - Google Patents

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Abstract

本発明は、薬理学的に効力があり安定性のヒト線維芽細胞増殖因子21(FGF21)変異体、FGF21変異体を含む医薬組成物、およびそのような変異体を使用して2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームを治療する方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、線維芽細胞増殖因子21(FGF21)変異体、FGF21変異体を含む医薬組成物および2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームを治療する方法に関する。
FGF21は、グルコースおよび脂質ホメオスタシスの重要な代謝調節剤として機能するホルモンである。FGF21は、インスリンの機序とは異なる機序であるGLUT1発現をアップレギュレートすることにより脂肪細胞内へのグルコース取込みを促進する。糖尿病性齧歯類およびサルでは、ヒトFGF21は空腹時血清グルコース濃度を低下させ、トリグリセリド、インスリンおよびグルカゴンの空腹時血清濃度を減少させた。さらに、食餌性肥満の齧歯類モデルでは、FGF21の投与は用量依存法で累積的体重減少を引き起こした。そこでFGF21には、糖尿病、肥満症、脂質異常症およびメタボリックシンドロームの治療における潜在的有用性がある。
ヒトFGF21の変異体は、国際公開第2010/084169号、国際公開第2010/065439号、国際公開第2006/028595号および国際公開第2005/061712号に記載されている。
ヒト野生型FGF21および公知のFGF21変異体に関連する問題は、分子の効力および/または医薬的安定性が低いことである。そこで、効力が高いおよび/または安定性である代替FGF21タンパク質に対する必要が依然としてある。
本発明は、代替FGF21変異体を提供する。本発明の所定のFGF21変異体は、ヒト野生型FGF21および当分野において開示されている公知のFGF21変異体に比した利点を有する。これらの利点には、延長された半減期、改良された効力および/または改良された医薬的安定性を有することが含まれる。改良された効力に加えて、本発明の所定のFGF21変異体は、インビボでのタンパク質分解の低下、酸化に対する感受性の減少、高濃度で凝集する傾向の低下、哺乳動物細胞系における産生中の翻訳後修飾およびタンパク質分解のレベルの低下、および/または改良された化学的安定性を含む、効率的製造および/または治療用タンパク質としての製剤にとって有用である1つ以上の有益な安定性特性を有する。さらに、本発明のFGF21変異体は、2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームを治療するために潜在的に有用である。
本発明は、アミノ酸配列が
HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTECHLEIREDGTVGCAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFREDLKEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGDKSPHRKPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLRLVEPSQLRSPSFE(配列番号1)であるFGF21変異体を提供する。
本発明は、本発明のFGF21変異体と、少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤または賦形剤とを含む医薬組成物をさらに提供する。
本発明は、患者において2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームを治療する方法であって、該患者に本発明のFGF21変異体を投与することを含む方法をさらに提供する。
本発明は、患者において2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームを治療する方法であって、該患者に本発明の医薬組成物を投与することを含む方法をさらに提供する。
さらに、本発明は、療法に使用するための本発明のFGF21変異体を提供する。
好ましくは、本発明は、2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームの治療に使用するための本発明のFGF21変異体を提供する。
さ らに、本発明は、2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームを治療するための医薬品の製造における本発明のFGF21変異体の使用を提供する。
全長ヒト野生型FGF21は、27アミノ酸シグナルペプチドを含有する208アミノ酸ポリペプチドである。成熟ヒト野生型FGF21は、181アミノ酸ポリペプチド(配列番号2)を生じさせる、27アミノ酸シグナルペプチドを含まない全長ポリペプチドを含んでいる。本発明のFGF21変異体のアミノ酸位置における変化は、IgG4 Fc部分およびリンカーを含まない、成熟ヒト野生型FGF21(配列番号2)のポリペプチド内のアミノ酸位置から決定される。そこで本明細書で「A31C」と記載する置換は、成熟ヒト野生型FGF21変異体の31位での野生型アミノ酸Alaとのアミノ酸Cysの置換を意味する。
特定変異体内の1つのアミノ酸残基の置換は該変異体全体の特性に影響を及ぼす可能性があること、および全体的作用は薬理学的効力および/または医薬的安定性にとって有益または有害な可能性があることに留意することが重要である。例えば、1つのアミノ酸置換P115WはFGF21変異体の効力を増加させる;しかし、P115Wはさらに、凝集を誘発する自己会合の原因になると考えられている。このため、この全体的作用は該変異体にとって有害であるので、置換P115Wは本発明のFGF21変異体内には含まれない。また別の実施例は、FGF21変異体の効力を増加させるアミノ酸置換R175Lに関する。しかし、R175L置換を有するFGF21変異体はタンパク質分解に感受性であることが見いだされたので、このためこの全体的作用は有害であった。
本発明のFGF21変異体を用いて観察されるC末端タンパク質分解に対応するために、180位および181位のアミノ酸(180位のLおよび181位のG)は、180位でアミノ酸Eと置換し、181位のアミノ酸は欠失させる。これらの修飾は、C末端タンパク質分解を実質的に減少させるが、それだけではなくヒト293細胞−βKlotho−SRE lucアッセイにおいて測定するとFGF21変異体の薬理学的効力を25分の1に低下させる。驚くべきことに、175位のアミノ酸残基(R175L)を野生型Rに復帰させることにより効力が回復される。このため、この置換の全体的作用は該変異体にとって有害であるので、置換R175Lは本発明の好ましいFGF21変異体内には含まれない。
本発明の所定のFGF21変異体は、実施例2において配列番号1について証明したように強力な生物活性変異体である。本発明の好ましいFGF21変異体は、効力を一緒に改良するだけではなく、順に改良された安定性特性および増加したインビボ安定性を提供できる他のアミノ酸変化と適合性であるアミノ酸置換を含有している。効力を改良する本発明の好ましいFGF21変異体におけるアミノ酸置換には、D127K、S167RおよびG174Lが含まれる(実施例2を参照)。
医薬保存剤、例えばm−クレゾールへのヒト野生型FGF21の濃縮変異体溶液の曝露は、本変異体が凝集体を形成する傾向を増加させる。追加のジスルフィド結合の導入を通しての構造的安定化は、ヒト野生型FGF21の保存適合性ならびに熱安定性を改良する。本発明のFGF21変異体は、生物活性を危険に曝すことなく熱安定性および保存適合性を大きく改良するアミノ酸置換A31CおよびG43Cを組み込んでいる。A31C/G43C置換もまたさらに含む高効力FGF21変異体については以前に記載されている。それらの報告された変異体は、野生型FGF21に比較して有意に改良された保存適合性を提示するが、それらは依然として保存剤の存在下で凝集する傾向がある。この変異体凝集は、免疫原性のリスクを増加させ、それにより該変異体の治療用タンパク質としての受容性を減少させる。
驚くべきことに、本発明の好ましいFGF21変異体には、高濃度で生じさせる高分子量凝集体形成が有意に低いアミノ酸置換L98DおよびL100Kが含まれる。有益にも、アミノ酸置換L98DおよびL100Kは、該変異体の効力を減少させず、有害な凝集問題を最小限に抑える。
本発明のFGF21変異体を製造するために好ましい市販の発現系は、哺乳動物CHO−K1細胞系である。しかし哺乳動物細胞系CHO−K1およびHEK293は、179位でのチロシン側鎖の硫酸化を通して成熟ヒト野生型FGF21への翻訳後修飾を誘発する可能性がある。179位および(存在する場合は)180位でのチロシン残基の硫酸化は、効力を減少させるので、産物不均質性の望ましくない原因である。そこで、179位および/または180位でTyrを有するFGF21変異体がCHO−K1もしくはHEK293細胞系から発現すると、一部の割合の発現した変異体は179位で硫酸化され、その他は180位で硫酸化される可能性があるが、他方その他は両方の位置で硫酸化され、一部はいずれの位置でも硫酸化されない場合がある。これは、効力が低下している、不均質で予測できない変異体集団をもたらす。
本発明の好ましいFGF21変異体には、この有害な硫酸化を解決したアミノ酸置換が含まれる。そこで、該変異体内にはアミノ酸置換Y179Fが組み込まれている。Y179Fは、CHO−K1およびHEK293細胞中での産生の結果として生じる硫酸化を排除する。さらに、アミノ酸置換Y179Fは、本発明の他の好ましいアミノ酸置換と適合性であり、効力に関して中立の変化であると決定されている。
ヒト野生型FGF21は、インビボでのタンパク質分解に感受性である。マウスもしくはカニクイザルへの野生型FGF21の静脈内もしくは皮下注射後の血清から回収された大きなタンパク質分解フラグメントは、171位で終了するフラグメントである。残基1〜171に及ぶFGF21フラグメントは、インビトロ(in vitro)効力アッセイにおいて効力が約100分の1であると決定されている。そこで、このタンパク質分解切断部位を排除すると、活性薬物への曝露を増加させることによって薬物有効性を改良できる。アミノ酸置換G170Eは、マウスにおいて切断を有意に緩徐化し、カニクイザルにおいて24時間後に測定すると171位でのタンパク質分解を実質的に排除することが証明されている。G170E置換は効力に影響を及ぼさず、所望の物理化学的安定性プロファイルと適合性である。このため、アミノ酸置換G170Eは、本発明のFGF21変異体内に組み込まれている。
ヒト野生型FGF21は、さらにCHO−K1の製造において産生するカルボキシペプチダーゼに感受性であり、アミノ酸置換A180Eおよび181位でのアミノ酸欠失はこのプロセッシングを緩徐化し、これにより発現した変異体の長さの不均質性(つまり、該細胞系によって発現した成熟変異体内のアミノ酸残基数における不均質性)を減少させる。アミノ酸置換A180Eおよび181位でのアミノ酸欠失は、哺乳動物細胞発現におけるC末端タンパク質分解を排除しないが、本発明のFGF21変異体内で見いだされる他の所望のアミノ酸置換の状況における効力を維持しながらタンパク質分解を緩徐化することに極めて有効である。この有利な特性を考慮に入れて、アミノ酸置換A180Eおよび181位でのアミノ酸欠失が本発明の好ましいFGF21変異体内に組み込まれている。
本発明は、RNAの形態もしくはDNAの形態にあってよい上述の変異体をコードするポリヌクレオチドをさらに含んでおり、該DNAはcDNAおよび合成DNAを含んでいる。該DNAは、二本鎖または一本鎖であってよい。本発明の変異体をコードするコーディング配列は、遺伝コードの冗長性または縮重の結果として変動する可能性がある。
本発明の変異体をコードするポリヌクレオチドは、以下を含んでいてよい:該変異体に対するコーディング配列のみ、該変異体に対するコーディング配列および追加のコーディング配列、例えばリーダーもしくは分泌配列または前駆変異体配列;該変異体に対するコーディング配列および非コーディング配列、例えば該変異体に対するコーディング配列のイントロンもしくは非コーディング配列5’および/または3’末端。そこで、用語「変異体をコードするポリヌクレオチド」は、該変異体に対するコーディング配列だけではなく追加のコーディングおよび/または非コーディング配列もまた含むポリヌクレオチドを含んでいる。
本発明のポリヌクレオチドは、配列が発現制御配列に機能的に連結した後に宿主細胞中で発現することになる。発現ベクターは、典型的には宿主染色体DNAのエピソームもしくは一体部分のどちらかとして宿主生物内で複製可能である。一般に、発現ベクターは、所望のDNA配列で形質転換された細胞の検出を許容するために、選択マーカー、例えばテトラサイクリン、ネオマイシンおよびジヒドロ葉酸レダクターゼを含有する。
本発明のFGF21変異体は、哺乳動物細胞、例えばCHO、NS0、HEK293もしくはCOS細胞;細菌細胞、例えば大腸菌(E.coli)、枯草菌(Bacillus subtilis)もしくは蛍光菌(Pseudomonas fluorescence);または真菌もしくは酵母細胞中で容易に生成できる。宿主細胞は、当分野において周知の技術を使用して培養する。好ましい哺乳動物宿主細胞は、グルタミンシンテターゼ(GS)発現系を含有するCHOK1SV細胞系である(米国特許第5122464号明細書を参照)。
当該のポリヌクレオチド配列(例、FGF21の変異体および発現制御配列)を含有するベクターは、細胞宿主のタイプに依存して変動する周知の方法によって、宿主細胞内に転位させることができる。例えば、原核細胞に対しては一般に塩化カルシウム形質転換法が利用されるが、他方他の細胞宿主に対してはリン酸カルシウム処理もしくはエレクトロポレーション法を使用できる。
変異体精製の様々な方法を使用でき、そのような方法は当分野において公知であり、例えば、Deutscher,Methods in Enzymology 182:83−89(1990)and Scopes,Protein Purification:Principles and Practice,3rd Edition,Springer,NY(1994)に記載されている。
本発明のFGF21変異体の医薬組成物は、2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームを治療するという一般に企図された目的を達成する当分野において公知の任意の手段によって投与することができる。好ましい投与経路は、非経口である。投与される用量は、レシピエントの年齢、健康状態および体重、存在する場合は併用療法の種類、治療頻度および所望の作用の性質に依存するであろう。典型的な用量レベルは、標準臨床技術を使用して最適化することができ、投与様式および患者の状態に依存するが、当業者であれば決定できる。
本発明のFGF21変異体は、医薬上有用な組成物を製造するための公知の方法にしたがって調製される。所望の製剤は、適切な希釈剤または最適の医薬上許容される担体、保存剤、賦形剤もしくは安定化剤を含む高純度の水溶液を用いて再構成される安定性凍結乾燥産物である[Remington,The Science and Practice of Pharmacy,19th edition,Gennaro,ed.,Mack Publishing Co.,Easton,PA 1995]。
本発明のFGF21変異体は、医薬上許容されるバッファー、ならびに許容できる安定性および投与のために許容されるpHを提供するために調整されたpHを用いて調製できる。さらに、本発明のFGF21組成物は、例えばバイアル、カートリッジ、ペン型送達器具、シリンジ、静脈内投与用チュービングもしくは静脈内投与用バッグなどの容器内に配置できる。
用語「脂質異常症」は、リポタンパク質過剰産生もしくは欠損症を含むリポタンパク質代謝の障害を意味する。脂質異常症は、血液中の総コレステロール、低密度リポタンパク質(LDL)コレステロールおよびトリグリセリド濃度の上昇および/または高密度リポタンパク質(HDL)コレステロール濃度の減少によって発現する可能性がある。
用語「メタボリックシンドローム」は、1人の人間における一群のメタボリックリスク因子を特徴とする。これらのリスク因子には、腹部脂肪−大多数の男性において、102cm(40インチ)以上のウエスト;絶食後高血糖−少なくとも110mg/dl(ミリグラム/デシリットル);高トリグリセリド−血流中で少なくとも150mg/dL;低HDL−40mg/dl未満;および/または130/85以上の血圧が含まれる。
用語「肥満症」は、脂肪の少ない体に比して皮下脂肪が過剰な状態であると定義されている(Stedman’s Medical Dictionary 28th edition,2006,Lippincott Williams & Wilkins)。
「患者」は、哺乳動物、好ましくはヒトである。
用語「治療すること」(または「治療する」もしくは「治療」)は、存在する症状、障害、状態または疾患の進行もしくは重症度を緩徐化する、減少させる、または反転させることを意味する。
用語「治療有効量」は、本明細書に記載したように、患者への単回もしくは複数回投与後に所望の治療を提供する、本発明の量もしくは用量を意味する。
用語「2型糖尿病」は、インスリンを利用できるにもかかわらず過剰なグルコース産生を特徴とし、循環中グルコース濃度は不十分なグルコースクリアランスの結果として過度に高いままである。
本発明は、以下の実施例を参照することによって実施できる。しかし、これは本発明の範囲を限定すると解釈すべきではない。実施例に記載および例示した本発明のFGF21タンパク質は、哺乳動物細胞中で発現するので、このためホモダイマーである。
実施例1
CHOK1SV細胞中でのFGF21変異体の発現
本発明のFGF21変異体は、CHOK1SV細胞を使用して哺乳動物細胞発現系中で産生させる。FGF21変異体をコードする遺伝子をグルタミンシンテターゼ(GS)含有発現プラスミド骨格(pEE12.4をベースとするプラスミド)内にサブクローニングする。本発明のFGF21変異体をコードするcDNA配列は、組織培養培地中への所望の産物の分泌を強化するために好ましいシグナルペプチド配列のコーディング配列とインフレームで融合させる。好ましいシグナルペプチド配列は、アミノ酸配列の配列番号3、配列番号4、配列番号5および配列番号6に示したポリペプチドである。
発現は、ウイルス性サイトメガロウイルス(CMV)プロモーターによって駆動される。CHOK1SV細胞は、エレクトロポレーションおよび適切な量の組換え発現プラスミドを用いてトランスフェクトされ、トランスフェクト細胞は、適正な細胞密度で懸濁培養中で維持される。トランスフェクト細胞の選択は、メチオニンスルホキシイミン(MSX)含有無血清培地中での増殖によって実施し、35〜37℃および5〜7%のCO中でインキュベートする。
クローンに由来する細胞系は、フローサイトメーターを使用して測定または決定する。哺乳動物細胞中でのFGF21変異体の発現は、一般に天然N末端配列HPIP、つまりN末端にメチオニン残基を含まない、例えば配列番号1のアミノ酸配列によって示したFGF21変異体を産生する。
CHO細胞から培地中に分泌されたFGF21変異体は、浄化細胞培養培地を50〜60℃へ2時間まで加熱し、冷却し、ウイルス不活性化のために洗浄剤(Triton X−100)を用いて処理する方法によって精製し、Capto MMC(GE Healthcare社)混合モードクロマトグラフィーカラムに適用する。FGF変異体はpH8のバッファーを使用してカラムから溶出し、その後の産物プールは50mMのクエン酸、150mMのNaCl溶液を用いてウイルス不活性化のために1時間にわたり3.2〜3.5のpH範囲へ調整する。この溶液はTrisバッファーの添加によってpH6.7〜7.3へ調整し、該FGF変異体はフェニルセファロース高性能樹脂(GE Healthcare)を使用する疎水性交換クロマトグラフィーによってさらに精製する。疎水性相互作用カラムは、硫酸ナトリウム(pH7)の勾配を減少させながら溶出させる。HIC精製FGF変異体はNaClを含有するTrisバッファー(pH8)内へバッファー交換し、Source 30Q樹脂(GE Healthcare社)上でのアニオン交換クロマトグラフィーによってさらに精製する。アニオン交換カラムは、塩化ナトリウム(pH8)の濃度を増加させながら溶出させる。精製FGF21変異体は、Planova 20N(旭化成メディカル社)ウイルス保持フィルターを通過させ、その後に10mMのクエン酸、150mMのNaCl(pH7)中への再生セルロース膜(Millipore社)上でのタンジェンシャル・フロー・フィルトレーションを使用する濃縮/透析ろ過を実施する。
実施例2
3T3−L1−βKlotho線維芽細胞グルコース取込みアッセイ
3T3−L1−βKlotho線維芽細胞は、3T3−L1線維芽細胞から野生型βKlothoのコーディング配列およびブラスチシジン耐性マーカーを含有するCMV駆動哺乳動物発現ベクターのレトロウイルス形質導入によって生成する。ブラスチシジン耐性細胞は、15μMブラスチシジンの存在下で14日間にわたる増殖後に選択し、βKlotho変異体発現は抗βKlotho抗体を用いた免疫ブロットによって検証する。3T3−L1−βKlotho線維芽細胞は、10%仔ウシ血清および15μMのブラスチシジンを含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中で実験使用のためにプレーティングするまで保持する。
グルコース取込みのために、3T3−L1−βKlotho線維芽細胞を96プレート中で20,000cells/ウエルでプレーティングし、10%仔ウシ血清を含むDMEM中で48時間にわたりインキュベートする。細胞は、当該のFGF21変異体を含む、または含まない0.1%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むDMEM中で3時間にわたりインキュベートし、その後にFGF21変異体を含む、または含まない100μMの2−デオキシ−D−(14C)グルコースを含有するクレーブス・リンガー(Krebs−Ringer)リン酸(KRP)バッファー(15mMのHepes(pH7.4)、118mMのNaCl、4.8mMのKCl、1.2mMのMgSO、1.3mMのCaCl、1.2mMのKHPO、0.1%のBSA)中での1時間のインキュベーションを実施する。非特異的結合は、1mMの2−デオキシ−D−(14C)グルコースを含有するクレーブス・リンガー重炭酸/Hepes(KRBH)バッファー中の選択セルのインキュベーションによって決定する。この反応は、細胞への20μMのサイトカラシンBの添加によって終了させ、グルコース取込みを液体シンチレーションカウンターを用いて測定する。
3T3−L1−βKlotho線維芽細胞グルコース取込みアッセイにおける配列番号1のFGF21変異体のインビトロ効力(EC50)は、0.051nMである。
実施例3
物理的安定性
FGF21変異体の物理的安定性は以下のように決定した。変異体を透析し、150mMのNaClを含む、または含まない10mMのヒスチジン(pH7)中の1〜2mg/mL中で調製し、SECによって分析してHMW(%)を決定した(表1:「初期」)。
SEC分離法は、東ソー・バイオサイエンス事業部製3000SWXL、30cm×0.78cmの寸法を備える5μカラム上で実施した。移動相は、0.5mL/分の流量での0.01Mのクエン酸、150mMのNaCl(pH7)である。初期低濃度サンプルは10μLの注入液として適用し、吸光波長214nmで監視したが、30mg/mLのサンプルは1μL注入液として適用し、280nmで監視した。
次に、変異体を30mg/mLに濃縮し、再び分析した(t=0)。配列番号7のFGF21変異体についてのHMW(%)は、塩の存在下でヒスチジンバッファー中で濃縮すると0.15%から0.9%へ増加した。配列番号1のFGF21変異体についてのHMW(%)は、塩を含むヒスチジンバッファー中で濃縮すると0.15%から0.7%へ増加した。塩の非存在下では、配列番号7のFGF21変異体についてのHMW(%)は、濃縮すると0.2%から3.2%へ増加し、配列番号1のFGF21変異体については0.13%から1.0%へ増加した。そこで、配列番号7のFGF21変異体および配列番号1のFGF21変異体はどちらも、より低い初期HMW(%)および150mMのNaClの存在下で変異体を30mg/mLで調製した場合により低いHMW(%)を有していた。これらのデータは、配列番号1のFGF21変異体中に存在するが配列番号7のFGF21変異体中には存在していないL100K突然変異が重要であることを証明していた。
ストレス条件下での長期間安定性を評価するために、30mg/mLの製剤を4週間にわたり4℃、25℃および40℃でインキュベートした。表1に示したように、HMW(%)を4週間後に再び決定した(t=4週間)。配列番号7のFGF21変異体についてのHMW(%)は、塩の非存在下では40℃で3.2%から6.6%へ増加した。配列番号1のFGF21変異体についてのHMW(%)は、40℃で1%から5.3%へ増加した。配列番号7のFGF21変異体についてのHMW(%)は、塩の存在下では、40℃で0.9%から2.3%へ増加し、配列番号1のFGF21変異体については0.7%から1.7%へ増加した。25℃での4週間後に、HMW(%)のレベルは配列番号1のFGF21変異体については1.1%に過ぎなかったが、他方塩の非存在下では配列番号7のFGF21変異体については2.9%であった。これらのデータは、配列番号1のFGF21変異体中に存在するL100K突然変異を含めることが有益な影響を及ぼすことを証明している。
実施例4
R175およびE180発現の不均質性
均質変異体産物の産生は、一貫性のある明確に特徴付けられた産物をより良好に保証するので望ましい。産物の不均質性を評価するために、サンプルの10μLアリコートを90μLのDPBSと混合した。サンプルは、液体クロマトグラフィー質量分析法(LC−MS)によって、以下の条件を使用して分析した:移動相Aは0.05%のTFA、移動相Bはアセトニトリル中の0.04%のTFA、カラムはPLRPS 2.1×50mmカラム、注入量は15μLである。
Waters Micromass LCT Premier(商標)質量分析計は、400〜1,990amu(原子質量単位)の質量範囲、極性ES+、キャピラリー3000、サンプルコーン40Vへ設定したが、アパーチャー1は25V、ソース温度は105℃、コーンガス流量は50L/時、脱溶媒時間は150℃、および脱溶媒ガス流量は600L/時であった。
表3は、LC/MS法によって決定された各FGF21変異体内で生じる不均質性を報告している。産物1〜181は、配列番号7の全長FGF21変異体を表している。配列番号7のFGF21変異体は、C末端短縮、特に181位でのアミノ酸残基グリシンの除去に感受性である。表3に示したように、配列番号7のFGF21変異体の精製産物の33.7%は企図された全長1〜181であった;1〜180フラグメントが精製産物の最大部分を構成した。さらに、量は少ないが産物1〜179もまた検出された。
配列番号1のFGF21変異体は、遺伝子構築物において欠失している181位でアミノ酸残基を有しており、アミノ酸残基180は、グルタミン酸(E)に置換されている。これらの変化はCHO発現中の分解からC末端を保護し、100%均質な精製1〜180産物を生じさせる。
実施例5
ob/obマウスモデルにおけるグルコース低下
雄性ob/obマウスおよび年齢を適応させたob/m(痩身)コントロールは、到着時には7週齢であり、治療開始時の年齢は8〜9週齢であった。到着後、全マウスは1匹ずつ収容し、治療開始時まで1〜2週間順化させた。マウスはPurina社製齧歯類飼料5015で飼養し、自動給水装置から水道水を随意に与えた。マウスは、24℃(75°F)に設定した周囲温度を用いて12時間明暗周期で収容した。治療開始1〜2日前に、血液サンプルを尾部からの出血によって採取した。血中グルコース濃度はAccu−Check Avivia血糖計(Roche社)を使用して測定し、Meso Scale社製マウス/ラット用インスリンアッセイキットを使用するインスリンアッセイのために血清サンプルを収集した。治療開始日(第0日)に、治療前体重、血糖および血清インスリンに基づいてマウスを群にソーティングした(BRATソーティング・ソフトウエア)。第0日および第3日に、マウスに10mL/kgの用量で配列番号5のFGF21変異体のホモダイマー0.1〜30nmol/kgをSQ(皮下)投与した。投与ビヒクルは、0.03%のマウス血清アルブミン(MSA;Sigma A3139)を含有する無菌PBS(HyClone DPBS/改質−カルシウム−マグネシウム)であった。血糖を7日間にわたり毎日測定し、AUCを決定した。血糖降下についてのED50計算は、AUCに基づいた。犠死時に肝ホモジネートを収集し、肝トリグリセリドは日立社製Modular P臨床分析装置上で測定した。
第14日に、ビヒクル処理マウスは348±19.5mg/dl(平均値±SEM)と測定された平均血糖値を備えて高血糖性であったが、他方ob/m痩身コントロールマウスは165±3.2mg/dlの血糖値(平均値±SEM)を有していた。配列番号1のFGF21変異体のホモダイマーは、ob/m痩身コントロールに匹敵する値へ血糖値を降下させた。配列番号1のFGF21変異体のホモダイマーのED50は、1.296nmol/kg(95%信頼区間=−0.07〜0.30)であった。
配列
配列番号1−FGF21変異体
HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTECHLEIREDGTVGCAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFREDLKEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGDKSPHRKPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLRLVEPSQLRSPSFE
配列番号2−野生型FGF21(ホモサピエンス(Homo Sapiens))
HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTEAHLEIREDGTVGGAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFRELLLEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGNKSPHRDPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLSMVGPSQGRSPSYAS
配列番号3−ヒトトランスフェリン(hTrf)シグナルペプチド
MRLAVGALLVCAVLGLCLA
配列番号4−ヒト線維芽細胞増殖因子結合タンパク質1(hFGFP−1)シグナルペプチド
MKICSLTLLSFLLLAAQVLLVEG
配列番号5−ウシリゾチームシグナルペプチド
MKALVILGFLFLSVAVQG
配列番号6−マウス軽鎖(mκ)シグナルペプチド
METDTLLLWVLLLWVPGSTG
配列番号7−FGF21変異体
HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTECHLEIREDGTVGCAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFREDLLEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGDKSPHRKPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLRLVEPSQLLSPSFLG
配列番号8−(DNA)FGF21変異体
CACCCCATCCCTGACTCCAGTCCTCTCCTGCAATTCGGGGGCCAAGTCCGGCAGCGGTACCTGTACACCGACGACGCCCAGCAGACCGAGTGCCACCTGGAAATCCGGGAGGACGGCACCGTGGGCTGTGCCGCCGACCAGTCCCCTGAGTCCCTGCTGCAGCTGAAGGCCCTGAAGCCTGGCGTGATCCAGATCCTGGGCGTGAAAACCTCCCGGTTCCTGTGCCAGAGGCCTGATGGCGCCCTGTACGGCTCCCTGCACTTCGACCCTGAGGCCTGCTCCTTCCGGGAGGACCTGAAGGAAGATGGCTACAACGTGTACCAGTCCGAGGCTCACGGCCTGCCTCTGCATCTGCCTGGCGACAAGTCCCCCCACCGGAAGCCTGCTCCTAGGGGCCCTGCCAGATTCCTGCCACTGCCTGGCCTGCCTCCAGCTCTGCCTGAGCCTCCTGGCATCCTGGCCCCTCAGCCTCCAGACGTGGGCTCCTCCGACCCTCTGCGGCTGGTCGAGCCTTCCCAGCTGCGGAGCCCTAGCTTCGAG

Claims (5)

  1. アミノ酸配列が
    HPIPDSSPLLQFGGQVRQRYLYTDDAQQTECHLEIREDGTVGCAADQSPESLLQLKALKPGVIQILGVKTSRFLCQRPDGALYGSLHFDPEACSFREDLKEDGYNVYQSEAHGLPLHLPGDKSPHRKPAPRGPARFLPLPGLPPALPEPPGILAPQPPDVGSSDPLRLVEPSQLRSPSFE(配列番号1)である線維芽細胞増殖因子21(FGF21)変異体。
  2. 請求項1に記載の変異体と少なくとも1つの医薬上許容される担体、希釈剤もしくは賦形剤とを含む医薬組成物。
  3. 2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームを治療する方法であって、それを必要とする患者に請求項1に記載の変異体を投与することを含む方法。
  4. 療法に使用するための請求項1に記載の変異体。
  5. 2型糖尿病、肥満症、脂質異常症および/またはメタボリックシンドロームの治療に使用するための請求項1に記載の変異体。
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