JP2015518913A - エチレンカーボネートを一つ以上の環状エステルと共重合する方法 - Google Patents

エチレンカーボネートを一つ以上の環状エステルと共重合する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む(i)エチレンカーボネートを(ii)一種以上の環状エステルと選択的に共重合する方法であって、触媒がジアミノフェノレートリガンド(NNO)またはβ−ジイミネートリガンド(BDI)とのZn錯体であることを特徴とする方法。

Description

本発明は、(i)エチレンカーボネートを(ii)一つ以上の環状エステルと共重合する方法、およびそれによって得られるポリマーに関するものである。
過去20年間、脂肪族ポリカーボネートにはその高い生体適合性、容易な生分解、低毒性および優れた機械特性によって医薬の幅広い用途で大きな関心が寄せられてきた。
分子量が高く、分子量分布が狭いポリカーボネートを作る最も簡便な方法は環状カーボネートの開環重合(ROP)であると思われるが、エチレンカーボネート(EC)またはプロピレンカーボネート(PC)のような5員環環状カーボネートの開環重合で純粋なポリ(エチレンカーボネート)(PEC)やポリ(プロピレンカーボネート)(PPC)のホモポリマーを得ることはできない。そのため、過去10年間、いくつかのグループが環状カーボネートと環状エステルとの共重合を試みてきた。
5員環環状カーボネートを共重合させることや、望ましくない脱カルボキシル化の副反応なしに開環することや、分解なしまたは再生不可能なコポリマーを製造させずに反応させることは非常に難しく、何らかの問題が生じることになる。さらに、触媒の選択がクリティカルになる。環状カーボネートの開環重合触媒としては錫、アルミニウム、希土類金属、マグネシウムまたはカルシウムをベースにした触媒系が知られているが、これらの触媒の中には毒性のあるものまたは重合プロセス中に少なくとも毒性成分を含むものもあるため、これらの触媒は医薬品グレードの脂肪族ポリカーボネートを製造するのには不適当である。さらに、これらの触媒のいくつかはプロトン性不純物に非常に敏感であるので、大規模工業用途には適していない。
従って、環状カーボネートの共重合を効率的に実施できる改良されたプロセスに対するニーズがある。
本発明の目的は、エチレンカーボネートを効率的に共重合する改良された方法を提供することにある。本発明の他の目的は、完全にバイオ資源(bioresourced)から作られたポリカーボネート/ポリエステルコポリマーを製造することにある。
本発明者は、上記目的は特許請求の範囲に記載のエチレンカーボネートと環状エステルとの共重合方法を用いることによって得られることを見出した。
本発明の対象は、(i)エチレンカーボネートを(ii)一つ以上の環状エステルと共重合する方法において、一つ以上の式(I)または(II)の触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させる方法にある:
Figure 2015518913
(ここで、
R1, R2, R3, R4, R5, R6およびR7はそれぞれ水素、未置換または置換C1-12アルキルおよび不活性官能基(例えば-CN)から成る群の中から独立して選択され、これらの基の2つ以上が互いに結合して一つ以上の環を形成していてもよく、
Xは-N(SiR27 3)2、C1-12アルキル、C1-12アルコキシ、-NR9R10または-BH4であり、各R27は水素およびC1-6アルキルから独立して選択され;
各R9およびR10は水素およびC1-6アルキルから独立して選択され;
R11およびR12はそれぞれC1-10アルキルであり;
R13、R14およびR15はそれぞれC1-10アルキルであるか、または、
R13およびR14は互いに共有結合し且つそれぞれがメチレンで且つR15がC1-10アルキルであり、
X11はC1-10アルキル、-OR16および-N(SiR17 3)2から選択され、R16はC1-10アルキルであり、各R17は水素およびC1-6アルキルから独立して選択される)
本発明方法を用いると、エチレンカーボネートを環状エステル、例えばβ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンまたはラクチドと亜鉛ベースの触媒系を用いて共重合することができる。すなわち、本発明は、エチレンカーボネート単位またはセグメントをポリエステル材料中に選択的に導入(incorporate)することができる方法を提供する。それによってバイオ資源(bioresourced)から作られたポリカーボネート/ポリエステルコポリマーを製造することが可能になる。
本発明方法を用いることでカーボネート単位を従来報告されているものより大きな含有量でポリ(ラクトン)またはポリ(ラクチド)中に挿入できる。この含有量は必要に応じて調整できる。
さらに、本発明方法を用いることで改良された特性、例えば分子量が高く、分子量分布が狭いポリカーボネート/ポリエステルコポリマーを効率的、従って、経済的な方法で製造できる。
さらに、いくつかの実施例では、本発明方法によって、ポリカーボネート/ポリエステルコポリマーをワンポットおよび一段階法で製造できる。
さらに、本発明方法によってエチレンカーボネート単位またはセグメントを導入(introduce)することでポリエステル、例えばポリラクチドの熱的および物理的特性を調節(modulation)することができる。
本発明は、以下で説明する式(I)または(II)の一つ以上の触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させる段階を含むポリカーボネート/ポリエステルコポリマーの製造方法を提供する。
本発明の特徴および好ましい特徴は独立クレームおよび従属クレームに記載されている。従属クレームの特徴は必要に応じて独立クレームまたは他の従属クレームの特徴と組み合わせることができる。
本発明の上記および上記以外の特徴、特性および利点は本発明の原理を例として示す添付図面を参照した以下の説明からより良く理解できよう。以下に述べる参照図は添付図面を参照する。
比較例1に関するECとε−カプロラクトン(CL)との共重合で回収されたポリマー([表1]、エントリー1)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)。 比較例1に関するECとCLとの共重合で回収されたポリマー([表1])の13 C{1H} NMRスペクトル(CDCl3, 100 MHz, 23 ℃)。 実施例2のECとβ−ブチロラクトン(BL)との共重合で回収されたポリマー([表2]、エントリー4)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)。 実施例3に関する触媒として[(NNO]ZnEt]を用いたECとCLとの共重合で回収されたポリマー([表3]、エントリー4)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)。 実施例3に関する触媒として[(NNO]ZnEt]を用いたECとCLとの共重合で回収されたポリマー([表3]、エントリー4)の13 C{1H} NMRスペクトル(CDCl3, 100 MHz, 23 ℃)。 実施例4に関する触媒として[(NNO]ZnEt]を用いたECとδ−バレロラクトン(VL)との共重合で回収されたポリマー([表4]、エントリー1)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)。 実施例4に関する触媒として[(NNO]ZnEt]を用いたECとVLとの共重合で回収されたポリマー([表4]、エントリー1)の13 C{1H} NMRスペクトル(CDCl3, 100 MHz, 23 ℃)。残留ECモノマーに起因する信号が観察される。 実施例5に関する触媒として[(NNO]ZnEt]を用いたECとLAとの共重合反応で回収されたポリマー([表5]、エントリー10)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)。 実施例5に関する触媒として[(NNO]ZnEt]を用いたECとラクチド(LA)との共重合で回収されたポリマー([表5]、エントリー10)の13 C{1H} NMRスペクトル(CDCl3, 100 MHz, 23 ℃)。
本発明方法を説明する前に、本発明方法は特定の方法、成分または装置に限定されるものではなく、その方法、成分または装置は当然変えることができるということは理解できよう。本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定され、本明細書で用いる用語に限定されるものではないことも理解できよう。
本明細書で単数形の「一つ」および「この」は特に明らかな指示が無い限り、いずれも単数および複数の対象を意味する。
本明細書で用いる用語「構成される」、「構成する」および「から成る」は「有している」、「有する」、「含んでいる」、「含む」と同じ意味であり、包括的または非制限的な意味であり、追加の非列挙部材、要素、方法、段階を除外するものではない。
数値範囲の両端はそれぞれの範囲に含まれる全ての数および分数並びに両端値を含む。
本明細書で「約」は、測定可能な値、例えばパラメータ、量、時間的長さ等に言及するとき、規定値のおよび規定値から+/-10%以下、好ましくは+/-5%以下、より好ましくは+/-1%以下、さらに好ましくは+/-0.1 %以下のばらつきを含むことを意味する。但し、このようなばらつきは本発明で実行するのに適していなければならない。修飾語句「約」が言及する値もそれ自体、明確に、且つ好ましく、開示されていることは理解できよう。
特にことわらない限り、本明細書で用いる全ての用語は技術用語および科学用語を含めて本発明が属する業界で一般に使用されている意味を有する。本発明の開示をより良く理解するために、以下、用語の定義をさらに説明する。
本明細書を通じて「一実施例」または「実施例」とはその実施例に関連して説明された特定の特徴、構造または特性が本発明の少なくとも一つの実施例に含まれることを意味する。すなわち、本明細書の各箇所で「一実施例では」または「実施例では」という表現は全てが必ずしも同じ実施例を意味するものではない場合もある。さらに、一つ以上の実施例で特定の特徴、構造または特性を当業者に明らかな任意の適切な方法で組み合わせることができる。さらに、本明細書に記載のいくつかの実施例ではいくつかの特徴を有するが他の実施例に含まれる他の特徴は有していないが、それと異なる実施例の特徴の組合せも本発明の範囲に含まれ、異なる実施例を形成するということは当業者には理解できよう。例えば、特許請求の範囲で請求された具体例を任意の組合せで使用することができる。
特にことわらない限り、本明細書で用いる用語は下記の定義に従って解釈されるものとする。
「置換された」という用語は「置換された」を用いて表現された原子上での一つ以上の水素が指定された基から選択される基で置き換えられ(但し、上記原子の正常結合価を超えない)、しかも、置換によって化学的に安定した物質(すなわち、反応混合物から有用な純度になるまでの単離に耐えるのに十分に堅牢な物質)となることを表す。
基または基の一部としての「C1-20アルキル」は式CnH2n+1〔または環式アルキルの場合はCnH2n-1(このnは直鎖または分岐鎖のアルキルの場合は1〜20の数であり、シクロアルキルの場合は3〜20の数である)〕のヒドロカルビル基を意味する。一般に、アルキル基は1〜20個の炭素原子、好ましくは3〜12個の炭素原子、より好ましくは3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11または12個の炭素原子を含む。
アルキル基は直鎖、分岐鎖または環状にすることができ、上記で示したように置換されていてもよい。本明細書で炭素原子の後に添字を用いた場合、その添字は指定された基が含むことのできる炭素原子の数を表す。従って、例えばC1-20アルキルは1〜20個の炭素原子の全ての直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を意味し、例としてはメチル、エチル、シクロプロピル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、シクロブチル、ブチルおよびその異性体(例えばn-ブチル、i-ブチルおよびtブチル)、シクロペンチル、ペンチルおよびその異性体、シクロヘキシル、ヘキシルおよびその異性体、シクロヘプチル、ヘプチルおよびその異性体、シクロオクチル、オクチルおよびその異性体、ノニルおよびその異性体、デシルおよびその異性体、ウンデシルおよびその異性体、ドデシルおよびその異性体、トリデシルおよびその異性体、テトラデシルおよびその異性体、ペンタデシルおよびその異性体、ヘキサデシルおよびその異性体、ヘプタデシルおよびその異性体、オクタデシルおよびその異性体、ノナデシルおよびその異性体、イコシルおよびその異性体等が挙げられる。
例えば、C1-10アルキルは1〜10個の炭素原子の全ての直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を意味し、例としてはメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、ブチルおよびその異性体(例えばn-ブチル、i-ブチルおよびtブチル)、ペンチルおよびその異性体、ヘキシルおよびその異性体、ヘプチルおよびその異性体、オクチルおよびその異性体、ノニルおよびその異性体、デシルおよびその異性体等が挙げられる。例えば、C1-6アルキルは1〜6個の炭素原子または3〜6個の炭素(シクロアルキルの場合)の全ての直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を意味し、例としてはメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、ブチルおよびその異性体(例えばn-ブチル、i-ブチルおよびtブチル)、ペンチルおよびその異性体、ヘキシルおよびその異性体が挙げられる。
基または基の一部としての「C6-30アリール」は単環(すなわちフェニル)または互いに縮合したまたは共有結合した多環芳香族(例えばナフタレン)を有する一般に6〜30個の原子を含むポリ不飽和芳香族ヒドロカルビル基(ここで少なくとも一つの環は芳香族)を意味する。C6-30アリールの例としてはフェニル、ビフェニリル、ビフェニレニルまたは1-または2-ナフタネリルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。適切なアリールの例としてはC6-12アリール、より好ましくはC6-10アリールが挙げられる。C6-12アリールの例としてはフェニル、ビフェニリル、ビフェニレニルまたは1-または2-ナフタネリルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
基または基の一部としての「C6-30アリールC1-20アルキル」は、その水素原子が上記定義のC6-30アリールで置換された上記定義のC1-20アルキルを意味する。好ましいC6-30アリールC1-20アルキルはC6-12アリールC1-6アルキルを含む。C6-12アリールC1-6アルキル基の例としてはベンジル、フェネチル、ジベンジルメチル、メチルフェニルメチル、3-(2-ナフチル)ブチル等が挙げられる。
ハロゲン基またはハロゲン基の一部としての「ハロゲン」とは、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードの総称である。
本発明は、式(I)または(II)の触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一種以上の環状エステルと共重合する方法を提供する:
Figure 2015518913
[ここで、
R1, R2, R3, R4, R5, R6およびR7はそれぞれ、水素、未置換または置換C1-12アルキルおよび不活性官能基(例えばCN)から成る群の中から独立して選択され、これらの基の2つ以上は互いに結合して一つ以上の環を形成していてもよく、好ましくはR1, R2, R3, R4, R5, R6およびR7はそれぞれ水素、未置換または置換されたC1-8アルキルおよび不活性官能基(例えばCN)から成る群の中から独立して選択され、これらの基の2つ以上が互いに結合して一つ以上の環を形成していてもよく、好ましくはR1, R2, R3, R4, R5, R6およびR7はそれぞれ水素、未置換または置換されたC1-8アルキルおよび不活性官能基(例えばCN)から成る群の中から独立して選択され、好ましくはR1, R2, R3, R4, R5, R6およびR7はそれぞれ水素、未置換または置換されたC1-6アルキルから成る群の中から独立して選択され、好ましくはR1, R2, R3, R4, R5, R6およびR7はそれぞれ水素、未置換または置換されたC1-4アルキルから成る群の中から独立して選択され、好ましくはR2, R3, R4およびR7はそれぞれ独立してHで且つR1, R5およびR6はそれぞれ独立してC1-6であり、
Xは-N(SiR27 3)2、C1-12アルキル、C1-12アルコキシ、-NR9R10または-BH4であり、好ましくはXは-N(SiR27 3)2、C1-6アルキル、C1-6アルコキシまたは-NR9R10であり、好ましくはXは-N(SiR27 3)2、C1-6アルキル、C1-6アルコキシまたは-NR9R10であり、好ましくはXは-N(SiR27 3)2であり、ここで、各R9およびR10は水素およびC1-6アルキルから独立して選択され、各R27は水素およびC1-6アルキルから独立して選択され、
R11およびR12はそれぞれ独立してC1-10アルキルであり、好ましくはR11およびR12はそれぞれ独立してC1-6アルキルであり、好ましくはR11およびR12はそれぞれ独立してC1-4アルキルであり、例えば、R11およびR12はそれぞれメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、n-ブチル、i-ブチルおよびt-ブチルから成る群の中から独立して選択することができ、好ましくはR11およびR12はそれぞれメチル、エチル、i-プロピルおよびt-ブチルから成る群の中から独立して選択することができ、例えば、R11およびR12はそれぞれi-プロピルまたはt-ブチルから独立して選択することができ、好ましくはR11およびR12はt-ブチルであり、
R13, R14およびR15はそれぞれ独立してC1-10アルキルであり、好ましくはR13, R14およびR15はそれぞれ独立してC1-6アルキルであり、好ましくはR13, R14およびR15はそれぞれ独立してC1-4アルキルであり、例えば、R13, R14およびR15はそれぞれメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、n-ブチル、i-ブチルおよびt-ブチルから成る群の中から独立して選択することができ、例えば、R13, R14およびR15はそれぞれメチル、エチル、i-プロピルおよびt-ブチルから成る群の中から独立して選択することができ、例えば、R13, R14およびR15はそれぞれメチルまたはエチルから独立して選択され、好ましくはR13, R14およびR15はそれぞれメチルであるか、または、
R13およびR14が互いに共有結合し、それぞれがメチレンで且つR15がC1-10アルキルであり、好ましくはR15はC1-6アルキルであり;好ましくはR15はC1-4アルキルであり、例えばR15はメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、n-ブチル、i-ブチルおよびt-ブチルから成る群の中から選択することができ、例えばR15はメチル、エチル、i-プロピルおよびt-ブチルから成る群の中から選択することができ、例えばR15はメチルまたはエチルから選択することができ、例えばR15はメチルにすることができ、
X11はC1-10アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、ここで、R16はC1-10アルキルで且つR17はC1-6アルキルであり、好ましくはX11はC1-6アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16はC1-6アルキルで且つ各R17は水素およびC1-6アルキルから独立して選択され、好ましくはX11はC1-4アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16はC1-4アルキルで且つ各R17は独立して水素またはC1-4アルキルであり、例えばX11はメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、n-ブチル、i-ブチルおよびt-ブチル、-OR16または-N(SiR17 3)2から成る群の中から選択することができ、ここで、R16はメチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、n-ブチル、i-ブチルおよびt-ブチルから成る群の中から選択することができ、各R17は水素、メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、2-メチル-エチル、n-ブチル、i-ブチルおよびt-ブチルから成る群の中から選択することができ、好ましくはX11はメチル、エチル、i-プロピルおよびn-ブチルまたは-OR16から成る群の中から選択することができ、ここで、R16はメチル、エチル、i-プロピルおよびt-ブチルから成る群の中から選択することができ、好ましくはX11は-OR16から選択することができ、このR16はメチル、エチル、i-プロピルおよびt-ブチルから成る群の中から選択することができ、好ましくはX11は-OR16にすることができ、このR16はエチルである]
本明細書で「不活性官能基」とはO、N、Sまたはハロゲンから選択される一つまたは複数のヘテロ原子(重合系中で開始単位としても連鎖移動剤としても反応しない)を含む基として定義される。
本発明の一実施例では、本発明は上記式(I)のR11およびR12がそれぞれ独立してC1-6アルキルである触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一種以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。好ましくはR11およびR12はそれぞれ独立してC1-4アルキルである。好ましくはR11およびR12はそれぞれメチル、エチル、i-プロピルおよびt-ブチルから成る群の中から独立して選択でき、例えばR11およびR12はそれぞれi-プロピルまたはt-ブチルから独立して選択でき、好ましくはR11およびR12はt-ブチルである。
本発明の一実施例では、本発明は式(I)のR13、R14およびR15がそれぞれ独立してC1-6アルキルである触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一種以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。好ましくはR13、R14およびR15はそれぞれ独立してC1-4アルキルである。例えばR13、R14およびR15はそれぞれメチル、エチル、i-プロピルおよびt-ブチルから成る群の中から独立して選択でき、好ましくはR13、R14およびR15はそれぞれメチルまたはエチルから独立して選択でき、より好ましくはR13、R14およびR15はメチルにすることができる。
本発明の一実施例では、本発明は式(I)のR11およびR12はそれぞれ独立してC1-6アルキルで且つR13、R14およびR15がそれぞれ独立してC1-6アルキルである触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一つ以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。好ましくはR13, R14およびR15はそれぞれ独立してC1-4アルキルである。
本発明の一実施例では、本発明は式(I)のX11がC1-6アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16がC1-6アルキルで且つ各 R17が水素およびC1-4アルキルから独立して選択される触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一つ以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。
本発明の一実施例では、本発明は式(I)のR11およびR12がそれぞれ独立してC1-6アルキルで、R13、R14およびR15がそれぞれ独立してC1-6アルキルで且つX11がC1-6アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16がC1-6アルキルで且つ各 R17が水素およびC1-4アルキルから独立して選択される触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一つ以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。
本発明の一実施例では、本発明は式(I)のR13、R14およびR15がそれぞれ独立してC1-6アルキルで且つX11がC1-6アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16がC1-6アルキルで且つ各 R17が水素およびC1-4アルキルから独立して選択される触媒の存在下でエチレンカーボネートを一つ以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一つ以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。
本発明の一実施例では、本発明は式(I)のR11およびR12がそれぞれ独立してC1-6アルキルで且つX11がC1-6アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16がC1-6アルキルで且つ各 R17が水素およびC1-4アルキルから独立して選択される触媒の存在下でエチレンカーボネートを一つ以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一つ以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。
例えば、本発明方法は、式(I)のR11およびR12がそれぞれ独立してC1-6アルキルで、R13およびR14が互いに共有結合し、それぞれがメチレンで且つR15がC1-6アルキルで且つX11がC1-6アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16がC1-6アルキルで且つ各R17が水素およびC1-6アルキルから独立して選択される触媒を用いて実行できる。
例えば、本発明方法は、式(I)のR11およびR12がそれぞれ独立してC1-4アルキルで、R13、R14およびR15がそれぞれ独立してC1-4アルキルで、X11がC1-4アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16がC1-4アルキルで且つ各R17が水素およびC1-4アルキルから独立して選択される触媒を用いて実行できる。
例えば、本発明方法は、式(I)のR11およびR12がそれぞれ独立してC1-4アルキルで、R13およびR14が互いに共有結合し、それぞれがメチレンで且つR15がC1-14アルキルで且つX11がC1-4アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R17がC1-4アルキルで且つ各R17が水素およびC1-4アルキルから独立して選択される触媒を用いて実行できる。
好ましい実施例では、R11およびR12はそれぞれ独立してC1-4アルキル、好ましくはt-ブチルまたはイソプロピルで、R13、R14およびR15はそれぞれ独立してC1-2アルキルで、X11は-OR16で且つR15はC1-2アルキルである。
好ましい実施例では、R11およびR12はそれぞれ独立してC1-4アルキル、好ましくはt-ブチルまたはイソプロピルで、R13およびR14は互いに共有結合し、それぞれメチレンで且つR14はC1-2アルキルで、X11は-OR16で且つR16はC1-2アルキルである。
本発明の一実施例では、本発明は[(NNO)ZnEt], [BDI]Zn(N(SiMe3)2), [BDI]Zn(Et)および{[BDI]Zn(OR30)}2(ここで、R30はC1-6アルキルである)から選択される触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一種以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。
本発明の一実施例では、触媒は[(NNO)ZnEt]、[BDI]Zn(N(SiMe3)2)、[BDI]Zn(Et)および{[BDI]Zn(OR30)}2(ここで、R30はC1-6アルキルである)、好ましくは[(NNO)ZnEt]から選択される。
Figure 2015518913
本発明の一実施例では、本発明方法は重合の共開始剤の存在下で実行できる。
本発明の一実施例では、本発明方法は、重合の共開始剤および移動剤の役目をする式(III)の化合物の存在下で実施される:
R8-OH (III)
(ここで、R8は、ハロゲン、ヒドロキシルおよびC1-6アルキルから成る群の中から選択される一つ以上の置換基によって置換されていてもよいC1-20アルキル、C6-30アリールおよびC6-30アリールC1-20アルキルから成る群の中から選択される)
好ましくは、R8は、それぞれハロゲン、ヒドロキシルおよびC1-6アルキルから成る群の中から選択される一つ以上の置換基によって置換されていてもよいC3-12アルキル、C6-10アリールおよびC6-10アリールC3-12アルキルから選択され、好ましくはそれぞれハロゲン、ヒドロキシルおよびC1-4アルキルから成る群の中から選択される一つ以上の置換基によって置換されていてもよいC3-12アルキル、C6-10アリールおよびC6-10アリールC3-12アルキルから選択される。アルコールはポリオール、例えばジオール、トリオール、さらに高次の官能性ポリハイドリックアルコールにすることができる。アルコールはバイオマス、例えばグリセロールまたは1,3-プロパンジオールまたはその他任意の糖ベースのアルコール、例えばエリトリトールに由来するものでもよい。アルコールは単独または他のアルコールと組み合わせて使用できる。
本発明の一実施例では、本発明は[(NNO)ZnEt]、[BDI]Zn(N(SiMe3)2)、[BDI]Zn(Et)および{[BDI]Zn(OR30)}2(ここで、R30はC1-6アルキルである)から選択される触媒の存在下で、必要に応じてさらに、式(III)の化合物の存在下で、エチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一種以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。
本発明の一実施例では、式(III)の開始剤は、1-オクタノール、イソプロパノール、プロパンジオール、トリメチロールプロパン、2−ブタノール、3−ブテン−2−オール、1,3−ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、ベンジルアルコール、4-ブロモフェノール、1,4-ベンゼンジメタノール、および、(4-トリフルオロメチル)ベンジルアルコールから成る群の中から選択することができるが、これらに限定されるものではない。好ましくは、上記の式(III)の化合物は1-オクタノール、イソプロパノール、および、1,4-ブタンジオールから選択される。
触媒に対する式(III)の共開始剤のモル比は少なくとも0にすることができる。例えば、触媒に対する式(III)の共開始剤のモル比は約0〜約1000、例えば約1〜約1000、例えば約1〜約100、例えば約10〜約100にすることができる。
本明細書で「環状エステル」とは環状モノエステル、環状ジエステル、環状トリエステル等を意味する。ラクトンとしても知られる環状モノエステルとグリコリドおよびラクチドとしても知られる環状ジエステルが好ましい。
適切な環状エステルは、ラクチド、グリコリド、β−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、ε−カプロラクトンおよびこれらの混合物から成る群の中から選択することができるが、これらに限定されるものではない。ある実施例では、上記環状エステルはラクチド、例えばL-ラクチド(S,S-ラクチド)、D-ラクチド(R,R-ラクチド)またはメソ-(S,R)-ラクチドである。
本発明の一実施例では、本発明は式(I)または(II)の触媒の存在下で、必要に応じてさらに式R8-OHの共開始剤の存在下で、エチレンカーボネートを一つ以上の環状エステル(この環状エステルはグリコリド(GL)、ラクチド(LA)、β−ブチロラクトン(BL)、δ−バレロラクトン(VL)およびε−カプロラクトン(CL)から成る群の中から選択される)と接触させることを含む、(i)エチレンカーボネートを(ii)一種以上の環状エステルと共重合する方法に関するものである。
エチレンカーボネートと環状エステルの共重合は、同じ環状エステルモノマーを用いるか、2種以上の環状エステルモノマーを用いて行うことができる。
本発明の一実施例では、エチレンカーボネートと一種以上の環状エステルの共重合は開環重合で行われる。
本発明の一実施例では、エチレンカーボネートとβ−ブチロラクトンと触媒の比を165:500:1〜250:500:1にすることができる。
本発明の一実施例では、エチレンカーボネートとε−カプロラクトンと触媒の比を125:250:1 , 250:250:1から500:250:1までにすることができる。
本発明の一実施例では、エチレンカーボネートとδ−バレロラクトンと触媒の比を125:250:1 , 250:250:1から500:250:1までにすることができる。
本発明の一実施例では、エチレンカーボネートとラクチドと触媒の比を00:100:1 , 250:100:1 , 150:150:1から100:250:1までにすることができる。
本発明の一実施例では、エチレンカーボネートとラクチドのモル比を83:17, 71 :29, 50:50から29:71までにすることができる。好ましくは、エチレンカーボネートとラクチドのモル比は83:17または約83:17である。
本発明の一実施例では、本発明方法は少なくとも60℃、好ましくは少なくとも60℃且つ150℃以下、例えば少なくとも60℃且つ120℃以下、好ましくは少なくとも80℃且つ120℃以下;好ましくは少なくとも80℃且つ100℃以下の温度で実施できる。
本発明方法は、溶剤を用いるか用いずに(塊重合で)実施でき、または最小量の溶剤を用いて実施できる。本発明の一実施例では、上記最小量の溶剤は触媒を溶解するのに必要な溶剤にすることができる。溶剤は、脂肪族または芳香族炭化水素、エーテルまたはハロゲン化溶剤、例えば塩素化溶剤にすることができる。
本発明の一実施例では、溶剤はアルカン例えばヘキサンまたはヘプタン;芳香族炭化水素例えばトルエン;エーテル例えばテトラヒドロフラン(THF);および塩素化溶剤例えばジクロロメタンから選択され;好ましくは、溶剤は芳香族炭化水素例えばトルエンである。
本発明の一実施例では、本発明方法は塊重合で実施でき、例えば、本発明方法は溶融したエチレンカーボネートと溶融した環状エステル中で実施できる。
本発明の一実施例では、製造されたコポリマーはエーテルを含まないポリ(エチレンカーボネート)/ポリエステルコポリマーである。本発明の一実施例では、本発明方法は脱カルボキシル化無しか、最小限の脱カルボキシル化を伴って行われる。
本発明の一実施例では、本発明方法は未精製のエチレンカーボネートと未精製の環状エステルモノマーとを用いて実施できる。本発明方法ではさらに、得られるコポリマーを溶剤中で一回または複数回結晶化し、使用前に真空乾燥することもできる。結晶化で用いる溶剤は重合プロセスで用いる溶剤と同一でも異なっていてもよい
本発明の一実施例では、本発明方法は触媒、必要に応じてさらに共開始剤を用いて、撹拌器、例えば高粘度用撹拌器を備えた反応器内で、上記エチレンカーボネートを環状エステルモノマーと接触させることによって、実施できる。
本発明の一実施例では、本発明方法は不活性雰囲気下で、例えばアルゴンまたは窒素の存在下でエチレンカーボネートを環状エステル、触媒、必要に応じてさらに共開始剤と接触させることによって、実施できる。
本発明の一実施例では、本発明方法は当業者に周知の安定剤または酸化防止剤の存在下で実施できる。安定剤は例えば(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジフォスファイト(Ultranox 626ともよばれる)にすることができる。本発明方法は連続または不連続な状態で実施できる。
本発明の一実施例では、本発明方法はβ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンから成る群の中から選択されるラクトンを用いて、少なくとも60℃の温度で実施される。本発明の一実施例では、本発明方法はβ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンから成る群の中から選択されるラクトンを用いて、110℃以下の温度で実施される。
本発明の一実施例では、本発明方法はβ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンから成る群の中から選択されるラクトンを用いて、溶剤の存在下で、少なくとも60℃且つ110℃以下の温度で実施される。
本発明の一実施例では、本発明方法はβ−ブチロラクトン(BL)、δ−バレロラクトン(VL)およびε−カプロラクトン(CL)から成る群の中から選択されるラクトンを用いて、塊重合で、少なくとも60℃且つ80℃以下の温度で実施される。
本発明の一実施例では、本発明方法はグリコリドまたはラクチドを用いて、少なくとも60℃の温度で実施される。本発明の一実施例では、本発明方法はグリコリドまたはラクチドを用いて、120℃以下の温度で実施される。
本発明の一実施例では、本発明方法はグリコリドまたはラクチドを用いて、少なくとも60℃且つ120℃以下、好ましくは少なくとも80℃且つ120℃以下、同様に好ましくは少なくとも80℃且つ100℃の温度で実施される。
本発明はさらに、本発明方法のいずれか一つによって得られるポリカーボネート/ポリエステルコポリマーを提供する。本発明の一実施例では、本発明は本明細書に記載の実施例のいずれか一つに従った方法で得られるランダムコポリマーに関するものである。
本発明者は、本発明方法で製造したコポリマーは高分子量で且つ狭いモル質量分布を有するということを見出した。「質量分布」または「モル質量分布」は、サイズ排除クロマトグラフィーで測定した数平均分子量Mnに対する重量平均分子量MwのMw/Mn比で定義される。
本発明の一実施例では、本発明方法によって数平均分子量Mnが約4000〜約100,000 g.mol-1のコポリマーを製造できる。例えば、得られたコポリマーのMnは約6,000〜約97,000 g.mol-1にすることができる。得られたコポリマーの特定のMn値は下記の表に示してある。
Mnは、モル質量測定に関して当業者に周知の適切な技術、例えばクロマトグラフィ、例えばサイズ除外クロマトグラフィ(SEC、ゲル透過クロマトグラフィ、GPCともよばれる)によって、ポリスチレン標準品に対して補正した20℃のテトラヒドロフラン(THF)中で測定できる。
本発明の一実施例では、得られたコポリマーのモル質量分布は約1.5〜約2.16、好ましくは2以下にすることができる。得られたコポリマーの特定のMw/Mn比は下記の表に示してある。
本発明方法を用いると、環状エステルモノマーを高い変換率でポリカーボネート/ポリエステルコポリマーにすることができる。本発明の一実施例では、変換率は約78%〜約100%にすることができ、好ましくは、変換率は約80%〜約100%にすることができる。変換率はコポリマーに変換されるモノマーの百分比として以下のように計算される:
[プロセスで得られた沈殿コポリマーの量を出発材料(モノマー)としての環状エステルの量で割ったもの]×100。
プロセスで得られた沈殿コポリマーの量および出発材料としての環状エステルの量は秤量して測定できる。環状エステルモノマーのコポリマーへの高い変換率は下記の表に報告されている。
本発明方法を用いることによって、得られるコポリマーのポリエステル骨格鎖中へのエチレンカーボネートモノマーの導入量を良くすることができる。本発明の一実施例では、エチレンカーボネートの導入率は4 mol-%以上にすることができ、好ましくは、エチレンカーボネートの導入率は約7 mol-%〜約33 mol-%にすることができる。導入率はコポリマーに変換されるエチレンカーボネートモノマーのモル百分比(mol-%)として以下のように計算される:
[プロセスで得られた沈殿コポリマー中のエチレンカーボネートのモル量をプロセスで得られた沈殿コポリマー中のエチレンカーボネートと環状エステルのモル量の合計で割ったもの]×100。
プロセスで得られた沈殿コポリマー中のエチレンカーボネートと環状エステルのモル量はNMR分光法で測定できる。エチレンカーボネートモノマーのコポリマーへの変換率が良くなることは、特定の操作条件下で特定の触媒系および特定の環状エステルを用いた下記の表に報告されている。
以下、本発明の実施例を説明するが、下記実施例は単に説明のためであり、本発明が下記実施例に限定されるものではないことは理解できよう。
比較例1
Al(OTf) 3 を用いたエチルカーボネート(EC)とε−カプロラクトン(CL)との共重合の失敗例
[表1]に挙げた条件下で行ったECとCLとの塊共重合によって、ポリエステル骨格鎖へある程度の量(12 mol-%)のECが挿入されたことは分かる([表1])。しかし、Al(OTf)3は、挿入されたEC単位の完全な脱カルボキシル化させて対応するポリ(エステル−エーテル)を生じることが1Hおよび13C NMR分析から分かった。このポリマー中のポリエチレンオキシドセグメントはH NMRスペクトルでPCLの主要な信号の隣に同定され、文献データ(3.3, 3.6 ppm)(非特許文献1および非特許文献2)に一致している。
Lee J. C, Litt M. H.; Macromolecules, 2000, 33, 1618-1627 Agarwal S., Naumann N., Xie X.; Macromolecules, 2002, 35, 7713-7717
[図1]はECとCLの共重合で回収された上記ポリマー([表1]、エントリー1)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)であり、触媒としてAl(OTf)3を用いてECとCLを共重合して得られたポリマーの13C{1H} NMRスペクトルは、ECモノマー単一線(δ 155.5 ppm)の隣にカーボネート単位の予想されたカルボニル基信号(δ ca. 155.0-155.4 ppm)を示さず、CLと脱カルボキシル化EC(エーテル)連続単位の連鎖に対応するピークがはっきりと観察された(δ 70.8 ppm)。
Figure 2015518913
[図2]はECとCLとの上記共重合で回収されたポリマー([表1])の13 C{1H} NMRスペクトル(CDCl3, 100 MHz, 23 ℃)とそのアサインメントである。
実施例2
エチルカーボネート(EC)とβ−(ブチロラクトン)(BL)との共重合
ECとBLの共重合を下記の触媒系を用いて行った:
Al(OTf)3、Coates(非特許文献3)によって開発されたβ−ジイミネート錯体[(BDI)Zn(NTMS2)]およびTolman(非特許文献4)によって開発された亜鉛ジアミノフェノレート錯体[(NNO)ZnEt]。
Chamberlain B. M., Cheng M., Moore D. R., Ovitt T. M., Lobkovsky E. B., Coates G. W.; J. Am; Chem. Soc, 2001 , 123, 3229-3230 Williams C. K., Breyfogle L. E., Choi S. K., Nam W., Young V. G., Hillmeyer M. A., Tolman W. B.; J. Am. Chem. Soc, 2003, 125, 1 1350-1 1359
これらの金属種は、「イモータル」ROP法で操作するために、開始剤と移動剤の両方の役目をする過剰量の外因性プロトン源、一般にアルコール(ベンジルアルコール、BnOH)と組み合わされる。本発明実施例では[触媒]0/[BnOH]0比=1:5を用いた。
Figure 2015518913
共重合操作
グローブボックス内で、EC (257 mg, 2.92 mmol)を添加する前に、Tolmanの亜鉛錯体[(NNO)ZnEt] (5.0 mg, 0.012 mmol)をシュレンクフラスコに添加した。次いで、この混合物にBL (503 mg, 5.84 mmol)をシリンジを用いて添加した。混合物を適当な時間にわたって60℃でアルゴン下に撹拌した。
Figure 2015518913
1 H NMR分析によるコポリマー中のEC含有量の測定
次いで、コポリマーを1Hおよび13C NMRおよびSEC(いくつかのコポリマーではさらにDSC)分析によって特徴決定した。コポリマーのモル質量およびモル質量分布値はTHF中でSECによって測定した。[表2]に報告した値はポリスチレン標準品に対して測定し、流体力学半径の差は補正していない。
ECモル含有量値は、BL鎖(CH2(CH3)CHOC(O)-, δ = 5.13-5.25 ppm)のメチレン水素の信号の相対強度と、EC単位((O)COCH2CH2OC(O)-, δ = 4.29 ppm)のメチレン水素の相対強度とから1H NMR分光法で測定した。
Figure 2015518913
ECとCLの共重合で既に観察されたように、アルミニウムトリフラート(aluminum triflate)/BnOH触媒を用いた110℃での共重合ではEC単位の脱カルボキシル化を招く。亜鉛β−ジイミネートから得た触媒系は高温、一般に90℃で効果的で、ほぼ全てのBLを共重合でき、ECを18 mol-%まで挿入できる。Tolman亜鉛錯体[(NNO)ZnEt]は(iROP)の存在下で行うか、添加アルコール(ROP)なしで行う。アルコール非存在下では塊重合またはトルエン溶液中で60℃でECとCLをかなり良い効率で共重合できた。26 mol-%までのECをコポリマー中に導入できた。従って、Mw/Mn < 1 .6の比較的高いモル質量のコポリマー(MnSEC = 34,400 g.mol-1)が製造できた。評価した3つの触媒系の中では、Tolmanの亜鉛錯体をベースにしたものがより低温で働き、従って、ECとBLの共重合で最高の性能を発揮した([表2])。
[図3]はECとβ−ブチロラクトン(BL)との上記共重合で回収されたポリマー([表2]、エントリー4)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)である。
実施例3
エチルカーボネート(EC)とε−(カプロラクトン)(CL)との共重合
Figure 2015518913
Tolman亜鉛錯体[(NNO)ZnEt]またはAl(OTf)3触媒を用いて種々の反応を行った。これらの触媒はECの添加前にシュレンクフラスコに添加した。その後にこの混合物にCLを添加した。混合物は[表3]に示す操作条件で反応させた。
Figure 2015518913
Al(OTf)3を用いてECとCLを110℃で共重合したときに完全な脱カルボキシル化が観察された。EC/BL共重合でのその挙動と同様に、Zn-Tolman錯体 [(NNO]ZnEt]をベースにした触媒系はECとCLの共重合でも先例のない且つ有望な成果を発揮した。モル供給比=50:50(EC/CL)の場合、60℃で30分以内に33 mol-%までのECをPCL中に挿入することに成功した。得られた活性(TOF = 150 molEC.molcata.-h-1)および生産性(TONEC= 1時間で100)はこの種の共重合ではかなり良かった。モル供給比を増やすことで最終EC含有量は14 mol-%(比=33:66 (EC/CL))から33 mol-%(比=66:33 (EC/CL))に増えた。回収されたポリマーのNMR分析([図4]、[図5])はEC-ECホモシーケンスの存在を明らかにした。
[図4]はECとCLとの共重合で回収されたポリマー([表3]、エントリー4)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)である。
[図5]はECとCLとの共重合で回収されたポリマー([表3]、エントリー4)の13 C NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)である。
13C{1H} NMRスペクトル([図5])は、ヘテロシーケンスCL-EC-CLおよびホモシーケンスCL-EC-ECに割り当てられたδ 155 ppmの近くで2つの信号をはっきりと示している。
実施例4
エチルカーボネートとδ−バレロラクトンの共重合
Figure 2015518913
[表4]に示すように、Zn-Tolman触媒系を用いて促進されたECとδ−バレロラクトン(VL)との共重合でも同様の結果を得た。かなり短い時間(1時間)内にVL骨格鎖中へのECの多量の挿入(25 mol-%)が観察された。
Figure 2015518913
[図6]はECとVLとの上記共重合で回収されたポリマー([表4]、エントリー1)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)である。
[図7]はECとVLとの上記共重合で回収されたポリマー([表4]、エントリー1)の13 C NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)である。
このNMR分析からさらに、13C NMRスペクトル([図7])中の2つの信号(一方はCLx-ECyホモシーケンスに対応し、他方はCL-EC-CLヘテロシーケンスに対応する)の存在を示している。
実施例5
エチルカーボネート(EC)とL-ラクチド(LA)の共重合
触媒系Zn-Tolman錯体[(NNO]ZnEt]を用いて共重合を行った。結果としてPLA骨格鎖中にEC(7〜17mol-%)が挿入された。結果は[表5]、[表6]および[表7]に示してある。
Figure 2015518913
Tolman亜鉛錯体[(NNO)ZnEt]を用い反応温度を60℃から100℃へ上げることによって、EC単位の挿入量を2 mol-%から7 mol-%に増やすことができた([表5]、エントリー2対5)。
Figure 2015518913
Figure 2015518913
モル質量値が96,350 g.mol-1(対Mntn= 80,800 g.mol-1)以下で、モル質量分布値が一般に<2.0であるLLA-ECコポリマーを得ることができた。
[図8]は、触媒として(NNO)ZnEtを用いたECとLAとの上記共重合反応で回収されたポリマー([表5]、エントリー10)の1H NMRスペクトル(CDCl3, 400 MHz, 23 ℃)である。
[図9]は、触媒として(NNO)ZnEtを用いたECとLAとの上記共重合で回収されたポリマー([表5]、エントリー10)の13 C{1H} NMRスペクトル(CDCl3, 100 MHz, 23 ℃) とアサインメントである。
ECとLLAの上記共重合で得られたコポリマー([表5]、エントリー10)の13C{1H} NMRスペクトルは、([図9])におけるカーボネートに対応する2つの信号の存在を示している。これはコポリマー中のエチレンカーボネートのヘテロ−およびホモシーケンスの存在からきたものである。
実験で得たサンプル([表5]、エントリー5)のDSC分析から、Tg = 53 ℃ およびTm = 149 ℃(PLLAの場合はTg = 65 ℃およびTm = 175 ℃)である。従って、ECのPLLA骨格鎖中への挿入はPLLAの熱的特性に影響を与える。

Claims (15)

  1. (i)エチレンカーボネートを(ii)一種以上の環状エステルと共重合する方法であって、
    一つ以上の下記の式(I)または(II)の触媒の存在下でエチレンカーボネートを一種以上の環状エステルと接触させることを特徴とする方法:
    Figure 2015518913
    [ここで、
    R1, R2, R3, R4, R5, R6およびR7はそれぞれ水素、未置換または置換されたC1-12アルキルおよび不活性官能基から成る群の中から独立して選択され、これらの基の2つ以上が互いに結合して一つ以上の環を形成していてもよく、
    Xは-N(SiR27 3)2、C1-12アルキル、C1-12アルコキシ、-NR9R10または-BH4であり(ここで、各R27は水素およびC1-6アルキルから独立して選択され、各R9およびR10は水素およびC1-6アルキルから独立して選択され)、
    R11およびR12はそれぞれC1-10アルキルであり、
    R13、R14およびR15はそれぞれがC1-10アルキルであるか、または、R13とR14が互いに共有結合し、それぞれがメチレンで且つR15がC1-10アルキルであり、
    X11はC1-10アルキル、-OR16および-N(SiR17 3)2から選択され(ここで、R16はC1-10アルキルで、各R17は水素およびC1-6アルキルから独立して選択される)]
  2. R11およびR12がそれぞれ独立してC1-6アルキル、好ましくはC1-4アルキルである請求項1に記載の方法。
  3. R13、R14およびR15がそれぞれ独立してC1-6アルキル、好ましくはC1-4アルキルである請求項1または2に記載の方法。
  4. X11がC1-6アルキル、-OR16または-N(SiR17 3)2から選択され、R16がC1-6アルキルで且つ各 R17が水素およびC1-4アルキルから独立して選択される請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 触媒が[(NNO)ZnEt]、[BDI]Zn(N(SiMe3)2)、[BDI]Zn(Et)および{[BDI]Zn(OR30)}2(ここで、R30はC1-6アルキル)、好ましくは[(NNO)ZnEt]から選択される請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法:
    Figure 2015518913
  6. 重合の共開始剤および移動剤の役目をする式(III)の化合物の存在下で実施される請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法:
    R8-OH (III)
    (ここで、R8は、ハロゲン、ヒドロキシルおよびC1-6アルキルから成る群の中から選択される一つ以上の置換基によって置換されていてもよいC1-20アルキル、C6-30アリールおよびC6-30アリールC1-20アルキルから成る群の中から選択される)
  7. 式(III)の化合物が、1−オクタノール、イソプロパノール、プロパンジオール、トリメチロールプロパン、2−ブタノール、3−ブテン−2−オール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、ベンジルアルコール、4−ブロモフェノール、1,4−ベンゼンジメタノール、および、(4−トリフルオロメチル)ベンジルアルコールから成る群の中から選択され、好ましくは、上記の式(III)の化合物が1−オクタノール、イソプロパノール、および、1,4−ブタンジオールから選択される請求項6に記載の方法。
  8. 環状エステルが、グリコリド、ラクチド、β−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンから成る群の中から選択される請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 溶剤を用いてまたは用いずに実施する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 溶剤が、脂肪族または芳香族炭化水素、エーテルまたはハロゲン化溶剤から選択される請求項9に記載の方法。
  11. 塊重合で実施する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  12. β−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンから成る群の中から選択されるラクトンを用いて、溶剤の存在下で、少なくとも60℃且つ110℃以下の温度で実施する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  13. β−ブチロラクトン、δ−バレロラクトンおよびε−カプロラクトンから成る群の中から選択されるラクトンを用いて塊重合で少なくとも60℃且つ80℃以下の温度で実施する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  14. グリコリドまたはラクチドを用いて少なくとも60℃且つ120℃以下、好ましくは少なくとも80℃且つ100℃以下の温度で実施する請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  15. 製造されたコポリマーがエーテルを含まないポリエチレンカーボネート/ポリエステルコポリマーである請求項1〜14のいずれか一項に記載の方法。
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