JP2015517484A - ペプチドの塩酸塩及び他のペプチドとの併用によるその免疫治療用途 - Google Patents

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Abstract

本発明はCPAVKRDVDLFLT (SEQ ID NO: 1) の配列から成るペプチドの塩酸塩並びに免疫抑制目的のための他のペプチドとの併用に関する。【選択図】なし

Description

[発明の分野]
本発明は、ペプチドの塩酸塩及びネコに対するアレルギーの予防又は治療へのその用途に関する。
[発明の背景]
“ペプチド免疫治療”なる用語は、疾患、典型的な例としては自己免疫又はアレルギー疾患、の予防又は治療のためのT細胞エピトープを含む少なくとも一つのペプチドの使用を記載するのに用いられる。アレルギー疾患の一例は、ネコに対するアレルギーである。ネコに対するアレルギーは、典型的には、タンパク質Fel d 1等のようなネコの鱗屑に存在する1種以上のタンパク質に対するアレルギー応答により特徴付けられる。
ペプチド免疫治療に用いられるペプチドは、典型的な場合としては、関連自己抗原又はアレルゲンのT細胞エピトープを含む。従って、例えば、Fel d 1のT細胞エピトープを含むペプチドは、ネコに対するアレルギーの治療又は予防に用いられる。
ペプチドが、ペプチド免疫治療に用いられる場合、該ペプチドが貯蔵中や運送中に安定であること及び貯蔵寿命が長いことが一般に要求される。
[ペプチドの塩形態の背景]
塩の形が、医薬的、薬力学的及び薬物動態学的挙動に重要な影響を及ぼし得る多くの低分子医薬とは対照的に、ペプチドの各種塩は、典型的な場合としては、ペプチドの特性をあまり大きく変えず、同様な態様で適用され、本質的には同様な薬物動態プロファイルを示す。
現在認可されているペプチド医薬のほとんどは、シンカリドのような酸性又は酸に不安的なペプチドを除いて、酢酸塩として販売されている(Vergoteら, 2009)。
医薬として用いられた最初のペプチドは、溶液として調製され、向流分配(CCD)により精製された。CCDシステムは通常酢酸を含むので、このようなシステムを用いて精製されたペプチドは、酢酸塩として提供されるのは当然ことであった。その後、1980年代に、ペプチドが固相ペプチド合成(SPPS)により最初に合成された時、Bocα-アミノ保護基化学を利用して製造された。この化学は、側鎖脱保護及び固相樹脂からの開裂のために、無水フッ化水素を用いることが必要となる側鎖保護基の使用に基礎においている。ペプチドから残留フッ素イオンを完全に除去することが必要であったこと及びフッ素に置き換えるのに適した分子が酢酸塩であったとともに適切なイオン交換樹脂が容易に入手できた。
Fmoc化学の導入に伴い、側鎖脱保護と樹脂からの開裂は、トリフルオロ酢酸(TFA)を用いることにより達成できた。開裂して得られる粗製ペプチドは、典型的な場合としては、改良剤としてTFAを含む溶出系を用いる逆相液体クロマトグラフィーに付して精製し、その後凍結乾燥して得られた精製ペプチドは、残留トリフルオロ酢酸塩カウンターイオンを含有する。いくつかのペプチド、すなわちコルチコレリン(オバイン)及びビバリルディン(アンジオマックスR)は、トリフルオロ酢酸塩(トリフルテート)として入手可能であるが、適切な樹脂を用いての該カウンターイオンを酢酸塩に変えるイオン交換を容易に行うことができ、またトリフルオロ酢酸塩より酢酸塩の方が毒性学的観点からは許容可能性がより高いと考えられているので、通常イオン交換が行われる(Hay, 2012)。
酢酸塩としてペプチドを製造し、使用することは、多くの理由で有利である。 酢酸塩が、生物学的並びに毒性学的観点から許容可能でありかつ適合可能であるのみならず、十分揮発性であるため、最終的に行うペプチドの凍結乾燥の間に、過剰な酢酸を除去することができる。ペプチドがトリフルオロ酢酸塩として存在する時に比べ、酢酸塩として存在する時は、これら二つのカウンターイオンの相対する分子量のために、絶対的なペプチド含量は典型的な場合としては10から20%より高くなる。このことは、大きな経済的利点をもたらす潜在力を持っており、増加するペプチド含量から得られる蓄え分は、トリフルオロ酢酸塩から酢酸塩体に変換するのに必要となるイオン交換工程の追加に伴うコストとある程度相殺するかもしれない。
ペプチドのプライマリー配列に固有の相違があるので、ペプチドの安定性に関しては、普遍的な最適条件はない。しかしながら、ペプチドは通常はpH3から6の範囲になるとき最大の溶液相安定性を示し(Avanti, 2012)、脱アミド化は、pH3から5の範囲で最小化されることが一般的に受け入れられている。カウンターイオンとして酢酸塩を使用すれば、このpHの溶液をつくりだすことが容易になり、また酢酸塩マトリックスの特異的な使用は、ペプチドの安定性を改善することが報告されている(HelmとMuller, 1990)。
従って、商業的に入手可能なペプチドは、他の塩として製造することを余儀なくする理由がない限り、典型的な場合としては酢酸塩として製造される。このことは、例えばManufacturing Chemist (July/August 2012, p40-41)で確認されている。
例えば、生分解性ポリマー配合組成中のペプチドの遅延放出又は制御放出製剤を製造する場合等のある状況下では、他の塩形態が必要となるか或いは好ましくなる。WO2007/084460 (Quest Pharma) には、このような配合組成に含めるのに、強酸を用いるペプチド剤の塩の調製法が記載されている。強酸を用いて形成される塩の使用は、強酸を用いて中性塩を形成することによる、ペプチド中に含まれる、すなわちN末端又はアルギニン、リジン及びヒスチジン残基の側鎖内にある、塩基性官能基の中和に関連する。
生物活性剤、すなわち塩基性アミノ官能基を含むペプチドは、生分解性ポリマーと相互作用し、ポリマー及び/又はその分解生成物とコンジュゲートを形成することが、技術分野でよく認識されている。これらの反応は、生分解性ポリマー製剤の調製中、その後の貯蔵中及びin vivo(インビボ)での製剤の分解中に起こり得る。強酸を用いる、例えば塩酸塩のような塩形成に伴う塩基性官能基の中和は、これらの反応を最小化するか反応を起こらなくする。このように、この刊行物に記載されているような強酸を用いての塩の形成は、生分解性ポリマー組成物中でペプチドを用いる場合に特異的なことである。
酢酸塩以外の塩を用いる更なる例としては、N末端のグルタミン酸が環化反応を経てピログルタメート/ピログルタミン酸に変換するのを最小化する際にHClを使用する例が挙げられる(Beckら, 2007)。酢酸塩以外の塩のこの特別な使用は、N末端グルタミン酸を持つペプチドに特異的なものである。
逆に、強酸を用いて実施することには多くの欠点があることが知られている。例えば、残留トリフルオロ酢酸塩をペプチドから除去するのに塩酸を使用すると、結果としてペプチドが分解することが報告されている(Andruschenkoら, 2007; Rouxら, 2008)。トリフルオロ酢酸塩は1673 cm-1に強い赤外(IR)吸収帯を持ち、ペプチドのアミドI帯と大幅に重なるか又は完全にぼやけさせることさえあるので、トリフルオロ酢酸塩の存在は、赤外(IR)吸収スペクトルによる物理化学特性の特徴づけに支障がでる。最も好都合で広く利用されている方法として、ペプチドを、トリフルオロ酢酸(pKaほぼ0)以外の強酸、すなわち、一般には塩酸(pKa=- 7)の過剰量の存在下、数度凍結乾燥を行う方法がある。しかしながら、この方法は、ほとんどの場合酸加水分解によるペプチドの分解を誘発しかねないpH < 1での実施を意味し、Andruschenkoら (2007) は、TFAを除去するためにHClを用いる方法を実施すれば、ペプチド改変や熱的安定性の低下が起こることを報告している。興味深いことに、Rouxら(2008) は、慣用的な合成ペプチド製造に通常用いられるイオン交換樹脂により、例えば酢酸(pKa=4.5)等、トリフルオロ酢酸より弱い酸を用いて、トリフルオロ酢酸塩のカウンターイオンをほぼ完全にイオン交換することを実証し、強酸は必要ではないという事実を証明した。
このようなことから、現在ではペプチドの医薬的に許容可能な塩形態が必要な場合には、通常酢酸塩が用いられるのが実情である。より強い酸は、例えば、ペプチドの分解の可能性がある等の多くの潜在的な欠点を伴うので、通常は用いられない。
[発明の要約]
配列 CPAVKRDVDLFLT (SEQ ID NO: 1) から成るペプチドは、ネコ鱗屑タンパク質Fel d 1のT細胞エピトープを含む。
このペプチドには二つの主要な分解経路があることが明確になっている。一つは、末端システイン-プロリン残基の自己開裂が起こり得ることである。二つ目は、末端システイン残基の酸化が起こり得ることであり、その結果システインスルフィン酸及びダイマーの不純物の生成が起こりかねない。
SEQ ID NO: 1 の配列から成るペプチドの塩酸塩は、このペプチドの他の形態の塩に比べ、驚くほど安定であることが今般見出された。特に、塩酸塩の形成は、驚くべきことにSEQ ID NO: 1 の配列から成るペプチドの末端システイン残基の酸化を阻害し、それによりシステインスルフィン酸とダイマーの不純物を低減することが見出された。更に、塩酸塩の形成は、驚くべきことに、SEQ ID NO: 1 の配列から成るペプチドの末端システイン-プロティン残基の自己開裂を阻害することも見出された。
ペプチドの塩酸塩の形成が上記の分解経路を阻害し得ることは、驚くべき知見である。ペプチド医薬の分野において、医薬的、薬力学的及び薬物動態学的挙動に影響を及ぼすようにペプチドの塩形態の適用を採用することはまれである。このように、低分子量医薬の多くではよく起こる塩形態の日常的な適用は、ペプチド医薬では一般的には行われない。むしろ、とりわけpHや安定性の改善との関連で、酢酸塩の有益な特性があれば、酢酸塩が一般的には使用される。ところが、本発明者らは、驚くべきことに、塩酸塩が末端システイン残基の酸化を阻害できることを見出した。
システインの酸化速度は、チオール側鎖のイオン化定数に直接関係する。単純な脂肪族チオールは、7.5と10の間のpKaをもち、タンパク質中のシステインチオール側鎖のイオン化定数は一般に同じ範囲に入る。プロトン化された状態のチオ−ル基を維持することは、システイン残基の酸化を最小化することになる。塩酸は、酢酸より強い酸であるが、酢酸塩/酢酸のpKaは、チオール基がプロトン化状態を維持するpKaよりは十分低い。このように、酢酸塩は、プロトン化状態のチオール基を維持するので、この点で、より強い酸を用いることからくる見かけ上の利点は何もない。
酸化生成物の形成を防ぐか又は最小化する代表的な方法は、当業者にはよく知られており、大気中の酸素に晒されないようにするか大気中の酸素に晒されるのを最小限にする方法又は抗酸化剤、還元剤又はキレート化剤を添加する方法(Cleland及びLanger, 1994; Avanti, 2012)等が挙げられる。酸化防止に適した抗酸化剤、還元剤又はキレート化剤は、よく知られており(Allen, 1999; USP34-NF29, 2011; 医薬賦形剤のハンドブック(Handbook of Pharmaceutical Excipients), 2012) 、それらの最適な利用法も、文書によく提示されている(Cleland及びLanger, 1994; Avanti, 2012)。
塩酸もそれから形成されるHCl塩のどちらも、抗酸化、還元又はキレート化活性を有していない。更に、塩酸及びその塩は、ペプチドの酸化を防止することは知られていない。これにもかかわらず、本発明者らは、塩酸塩が、本願に記載する特定ペプチドの酸化的分解を低減することができることを明確にした。
本発明は、CPAVKRDVDLFLT(SEQ ID NO: 1)の配列から成るペプチドの塩酸塩に関わる。
本発明は更に、SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの塩酸塩及び医薬的に許容可能な担体又は希釈剤を含有する医薬組成物を提供する。
本発明は、更に、ネコに対するアレルギーの予防又は治療法への使用のための本発明の塩酸塩又は本発明の医薬組成物を提供する。
本発明は更に、本発明の塩酸塩又は本発明の医薬組成物の、ネコに対するアレルギーの予防又は治療用医薬の製造への使用を提供する。
本発明は更に、治療的に有効な量の本発明の塩酸塩又は本発明の医薬組成物を、必要とする対象者に投与することを含む、該対象者のネコに対するアレルギーの予防又は治療法を提供する。
[図面の説明]
図1は、実施例1のMLA01酢酸塩産物のエレクトロスプレー-イオン化(ESI)-マススペクトルを示す。ペプチドのモノアイソトープ[M+2H]2+イオンに対応するm/z = 738.9に強いシグナルがある。m/z = 493.0にある弱いシグナルは、[M+3H]3+イオンと相互に関連する。
図2は、実施例1のMLA01酢酸塩産物から得たエレクトロスプレー-イオン化マススペクトル-衝突活性化解離-マススペクトル(ESI-MS-CAD-MS)データ解析を示し、該ペプチドが、SEQ ID NO:1の配列を持つことが確認できる。
図3は、実施例1のMLA01塩酸塩産物のエレクトロスプレー-イオン化(ESI)-マススペクトルを示す。ペプチドのモノアイソトープ[M+2H]2+及び[M+H]+イオンにそれぞれ対応するm/z = 739.1及び1476.8に強いシグナルがある。
図4は、実施例1のMLA01塩酸塩産物から得たエレクトロスプレー-イオン化-マススペクトル-衝突活性化解離-マススペクトル(ESI-MS-CAD-MS)データ解析を示し、該ペプチドが、SEQ ID NO:1の配列を持つことが確認できる。
[配列の記載]
SEQ ID NO: 1から7は、本願に開示のペプチドの配列を示す。実施例において、SEQ ID NO: 1は、ペプチドMLA01に、SEQ ID NO: 2はペプチドMLA03に、SEQ ID NO: 3は、ペプチドMLA04に、SEQ ID NO: 4は、ペプチドMLA05に、SEQ ID NO: 5は、ペプチドMLA07に、SEQ ID NO: 6は、ペプチドMLA12に、SEQ ID NO: 7は、ペプチドMLA14に対応する。
[発明の詳細な説明]
本発明は、CPAVKRDVDLFLT (SEQ ID NO: 1)の配列から成るペプチドの塩酸塩に関する。
本願にはまた下記のいずれかの配列から成るペプチドが開示されている:
EQVAQYKALPVVLENA (SEQ ID NO: 2);
KALPVVLENARILKNCV (SEQ ID NO: 3);
RILKNCVDAKMTEEDKE (SEQ ID NO: 4);
KENALSLLDKIYTSPL (SEQ ID NO: 5);
TAMKKIQDCYVENGLI (SEQ ID NO: 6); 若しくは
SRVLDGLVMTTISSSK (SEQ ID NO: 7),
又はそれらいずれかの医薬的に許容可能な塩。
本願において、“医薬的に許容可能な塩”なる用語は、医薬的に許容可能な酸又は塩基との塩である。医薬的に許容可能な酸には、塩酸、硫酸、リン酸、二リン酸、臭化水素酸又は硝酸等のような無機酸及び酒石酸、酢酸、クエン酸、フマール酸、マレイン酸、リンゴ酸、アスコルビン酸、コハク酸、酒石酸、安息香酸、酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸又はp-トルエンスルホン酸等のような有機酸が含まれる。医薬的に許容可能な塩基には、アルカリ金属(例、ナトリウム又はカリウム)及びアルカリ土類金属(例、カルシウム又はマグネシウム)の水酸化物及びアルキルアミン、アラルキルアミン又はヘテロ環アミン等のような有機塩基が含まれる。好ましい医薬的に許容可能な塩は、酢酸塩である。
本発明の塩酸塩中の塩素に対するペプチドの比は、典型的な場合としては、1:1.5から1:7.5であり、好ましくは、1:2から1:4であり、例えば、約1:3である。
本発明の塩酸塩においては、典型的な場合としては、1以上の、好ましくは2又は3の(i)N末端アミン、(ii)アルギニン側鎖及び(iii)リジン側鎖が、プロトン化されている。
本発明の塩酸塩は、SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの、例えば、酢酸塩やトリフルオロ酢酸塩のような他の塩形態よりも安定である。従って、長い貯蔵期間後も、本塩酸塩の純度は、他の塩形態よりも高いままである。更に、SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドが塩酸塩の形態で長期間貯蔵された後の不純物のレベルが、他の形態の塩に対比して、より低い状態で維持される。特に、塩酸塩の形成により、SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの末端システイン-プロリン残基の自己開裂が阻止される。塩酸塩の形成により、またSEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの末端システイン残基の酸化傾向が低減され、それにより、システインスルフィン酸及びダイマーの不純物の生成が阻害される。結果として、本発明の塩酸塩は、貯蔵や輸送がより容易になり、他の塩よりも貯蔵寿命が長くなる。
従って、本発明の好ましい態様では、本発明の塩酸塩は、末端システイン残基の反応により生じる不純物が無いか乃至は実質的に無い。
好ましくは、該塩酸塩は、(a)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドからの末端システイン-プロリン残基の開裂により生じる不純物が無い乃至は実質無い。
好ましくは、該塩酸塩は、(b)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドのシステインスルフィン酸形態が無い乃至は実質無い。
好ましくは、該塩酸塩は、(c) SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドのダイマーが無い乃至は実質無い。
より好ましくは、該塩酸塩が、不純物(a)、(b)及び(c)が無い乃至は実質無い。
特定不純物が実質的に無い塩酸塩は、好ましくは5質量%未満、より好ましくは1質量%未満、更に好ましくは0.5質量%、0.1質量%未満又は最も好ましくは0.01質量%未満の該特定不純物を含んでいる。不純物(a)から(c)の存在とレベルは、当業者に周知の好適な技術を用いて測定することができる。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が、好ましい技術である。
医薬組成物
本発明は、またSEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの塩酸塩と医薬的に許容可能な担体又は希釈剤を含む医薬組成物にも関わる。典型的な場合としては、該医薬組成物は更に1種以上の、例えば、1、2、3、4、5又は6種の、追加のペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩を含む。
前記の1種以上の、例えば、1、2、3、4、5又は6種の、追加のペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩は、典型的な場合としては、それぞれT細胞エピトープを含み及び/又はそれぞれ8から30のアミノ酸、好ましくは11から20の、例えば、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28 又は29の、アミノ酸から成る。T細胞エピトープは、典型的な場合としては、例えば、Fel d 1、 Fel d 2、Fel d 4 又はFel d 7等のような、ネコ鱗屑中に存在するタンパク質のT細胞エピトープである。好ましくは、Fel d 1からのT細胞エピトープである。
1以上の追加のペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩は、好ましくは、SEQ ID NO: 2から7の配列から成るペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩から選択される。
本医薬組成物は、(a)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの塩酸塩及び(b)SEQ ID NO: 2から7の配列から成る6種の追加のペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩、好ましくは酢酸塩及び(c)医薬的に許容可能な担体又は希釈剤を含むのが好ましい。
該担体又は希釈剤は、組成物の他の成分と適合しかつ組成物を投与されるレシピエントにとって有害ではないという意味で、“医薬的に許容可能である”必要がある。典型的な場合としては、注射用の担体及びその最終組成物は、無菌であり、パイロジェンが除かれている。本発明の組成物の調製は、いずれも然るべき当業者は容易に利用することができる標準的な医薬調製化学及び方法を用いて実施することができる。
例えば、ペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩は、1以上の医薬的に許容可能な賦形剤又はビークル(溶剤)と組み合すことができる。湿潤剤又は乳化剤、等張化剤、pH緩衝剤等のような補助的物質を、賦形剤やビークルに加えてもよい。これらの賦形剤、ビークル及び補助的物質は、一般に該組成物を投与される個人において免疫応答性を誘起しないことに加え不当な毒性を与えることなく投与できる製薬物質である。医薬的に許容可能な賦形剤には、水、生理食塩水、ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸、グリセロール及びエタノール等のような液体が含まれるが、これらに限定されるものではない。医薬的に許容可能な賦形剤、ビークル及び補助的物質の詳細な議論は、レミントンの医薬科学(Remington’s Pharmaceutical Sciences)(Mack Pub. Co., N.J. 1991)において入手することができる。
このような医薬組成物は、瞬時大量投与に適した形態又は継続的投与に適した形態で、調製され、包装され又は販売されてもよい。注射可能な組成物は、アンプル形態又は保存料を含有する複数回投与容器形態のような単位投与形態で、調製され、包装され又は販売されてもよい。医薬組成物には、懸濁液、溶液、油状又は水性のビークル中の乳濁液、ペーストが含まれるが、これらに限定されるものではない。医薬組成物は、インプラント可能な徐放性及び/又は生体分解性組成物であってもよい。医薬組成物は、更に、懸濁化剤、安定化剤又は分散剤を含む(但し、これらに限定されない)追加の成分を1種以上含んでいてもよい。組成物の1つの実施態様においては、活性成分は、例えば、投与前に適当なビークル(例えば、無菌のパイロジェンを除去した水)で元に戻し再構成して投与する組成物用に、乾燥形態又は凍結乾燥形態で、例えば粉末又は顆粒として提供することができる。医薬組成物は、滅菌した注射可能な水性又は油性懸濁液又は溶液の形態で、調製され、包装され、又は販売されてもよい。この懸濁液又は溶液は、公知技術に従い調製することができ、活性成分に加え、例えば、本願に記載する分散剤、湿潤剤又は懸濁化剤のような、追加の成分を含有してもよい。このような滅菌注射可能懸濁液又は溶液は、例えば、水又は1,3-ブタンジオールのような非毒性の非経口投与として許容可能な希釈剤又は溶媒を用いて調製することができる。他の許容可能な希釈剤又は溶媒には、リンゲル溶液、等張塩化ナトリウム溶液及び合成モノ-又はジ-グリセライド等のような不揮発性油等が含まれるが、これらに限定されるものではない。
他の有用な非経口的に投与可能な組成物には、活性成分を微結晶性形態又はリポソーム製剤中に含有する組成物又は生物分解性ポリマーシステムの成分として含有する組成物が含まれる。徐放性組成物又は埋め込み用組成物は、例えば、乳濁液、イオン交換樹、難溶性ポリマー又は難溶性塩等のような、医薬的に許容可能なポリマー又は疎水性物質を含んでいてもよい。
代わりに、組成物の活性成分は、微粒子担体にカプセル化されているか、それらに吸着されているか若しくはそれらと結びついていてもよい。好適な微粒子担体には、ポリ乳酸及び乳酸-グリコール酸コポリマーから誘導されるPLGマイクロパーティクル並びにポリメチルメタクリレーポリマー微粒子から誘導される微粒子が含まれる。例えば、Jefferyら(1993) Pharm. Res. 10:362-368参照。例えばポリリジン、ポリアルギニン、ポリオルニチン、スペルミン、スペルミジン等のポリマー並びにこれらの分子のコンジュゲート等の他の微粒子システム及びポリマーもまた使用することができる。
本願で記載するペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩のいずれの調製も、当該物質の性質や送達方法のような因子に依存する。このような物質はいずれも各種の投与形態で投与することができる。該物質は、経口的(例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ(菓子錠剤)、水性若しくは油性懸濁液、分散性粉末又は顆粒等として)、非経口的、皮下的、吸入により、皮内的、静脈内、筋肉内、胸骨内、経皮的又は点滴法により投与することができる。また該物質は、座薬として投与することもできる。内科医はそれぞれの患者毎に、必要な投与経路を決定することができるであろう。
本発明の組成物は、各ペプチド又は塩を、副作用を生じることなく有効である好適な濃度で含有する。典型的な場合としては、本組成物中の各ペプチド又は塩の濃度は、0.03から200 nmol/mlの範囲である。より好ましくは、0.3から200 nmol/ml、3から180 nmol/ml、5から160 nmol/ml又は10から150 nmol/mlの範囲であり、例えば、約100 nmol/mlである。
SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの塩酸塩に加え、本発明の組成物は、好ましくは以下に挙げるものを1以上含有する:
・SEQ ID NO: 2から7の配列から成るペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩から選択される、追加のペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩を少なくとも1種、好ましくは6種及び/又は、
・例えば、チオグリセロール、チオアニソール又はメチオニン等のペプチドダイマー形成を阻害する物質少なくとも1種及び/又は
・例えば、トレハロース又はショ糖等の非還元性炭水化物少なくとも1種
及び任意成分として、例えば、リン酸等のpH調整のための物質。
特に好ましい本発明の医薬組成物は以下を含む:
・SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの塩酸塩;
・SEQ ID NO: 2 から7の配列から成る6種のペプチドの酢酸塩;
・トレハロース(典型的な場合としては、D(+)トレハロース2水和物);
・チオグリセロール(典型的な場合としては、1-チオグリセロール);
・メチオニン(典型的な場合としては、L-メチオニン)
・及び任意成分として、リン酸。
本発明の医薬組成物は乾燥してもよく、好ましくは凍結乾燥される。乾燥した(例えば、凍結乾燥された)本発明の組成物は、適当なビークル(例えば、無菌でパイロジェンの無い水)で、投与前に、元に戻し再構成することができる。
本発明の医薬組成物は、SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの末端システイン残基の反応により生じる不純物を含んでいない乃至は実質含んでいない。
好ましくは、本発明の医薬組成物は、(a)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドからの末端システイン-プロリンの開裂により生じる不純物を含んでいない乃至は実質含んでいない。
好ましくは、本発明の医薬組成物は、(b) SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドのシステインスルフィン酸体を含んでいない乃至は実質含んでいない。
好ましくは、本発明の医薬組成物は、(c) SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドのダイマーを含んでいない乃至は実質含んでいない。
より好ましくは、本発明の医薬組成物は、(a)、(b)及び(c) の不純物を含んでいない乃至は実質含んでいない。
該特定不純物を実質含んでいない医薬組成物は、1質量%未満の、より好ましくは0.1質量%未満の、より好ましくは0.01質量%未満の、該特定不純物を含んでいる。不純物(a)から (c)の存在とレベルは、当業者に周知の適当な技術いずれかを用いて測定することができる。高速液体クロマトグラフィー(HPLC)が好ましい技術である。
送達方法及び療法
本発明の塩酸塩又は医薬組成物は、調製後各種の公知経路及び技術を用いてin vivo(インビボ)で対象者に送達される。例えば、塩又は組成物は、注射可能な溶液、懸濁液又は乳濁液として供給され、慣用的な針とシリンジを用いるか又は液体ジェット注射システムを用いて、非経口的に、皮下、上皮、皮内、筋肉内、動脈内、腹腔内、静脈内注射で投与することができる。組成物はまた、例えば、経鼻的、経気管内的、経腸的、経直腸的又は経膣的等、皮膚や粘膜へ局所的に投与するか或いは経呼吸器的や経肺的投与に適した微細分割スプレイとして投与することができる。他の投与形態としては、経口投与、座薬、舌下投与及び能動的又は受動的経皮的送達技術が含まれる。
好ましい投与手段は、非経口的、皮下的及び皮内的投与である。とりわけ皮内投与が好ましい。
ペプチドやその塩を投与する場合には、これらのペプチドや塩を、適当な抗原提供細胞と接触することができる生体内部位又はT細胞と接触する機会を持てる部位に投与するのが好ましい。
ペプチド、塩又は組成物の投与は、上記した適切な方法いずれの方法で行ってもよい。ペプチド、塩又は組成物の好適な量は、経験的に決定することができるが、典型的な場合としては下記する範囲である。患者に有益な効果が表れるのに、単回投与で十分であるかもしれないが、典型的な投与療法は、例えば、6ヶ月毎に週に1乃至2回を2-4週間投与するか、又は4から6ヶ月毎に1日1回を1週間投与する等、1回を超える投与が有益であるかもしれないことも理解されるであろう。各ペプチド、塩又は組成物は、単独で患者に投与してもよく又併用投与してもよいことも理解されるであろう。
投与量は、ペプチド、塩又は組成物の性質、投与経路及び投与療法の計画とタイミングを含む多数の因子に依存する。ペプチド又は塩の好適な投与量は、1投与当たり概ね10μg未満、15μg未満、20μg未満、25μg未満、30μg未満、35μg未満、50μg未満、100μg未満、500μg以上未満の量であってよい。好適な投与量は、15μg未満であるが、但し少なくとも1ng、又は少なくとも 2ng、又は少なくとも5ng、又は少なくとも50ng、又は少なくとも100ng、又は少なくとも500ng、又は少なくとも1μg、又は少なくとも10μgの量であってよい。代わりに、より高い投与量、例えば、1mg未満、2mg未満、3mg未満、4mg未満、5mg以上未満の量を採用してもよい。服用量は、選択した投与経路により、適切な投与容量にできるような適当な濃度にして、液状製剤の形で与えてもよい。ペプチド又は塩の併用投与の場合には、上記服用量は、投与量全体を指していると解されるべきである。例えば、“35μg未満”とは、ペプチド又は塩2種以上を組み合わせて含有する組成物において、35μg未満のペプチド又は塩全体の濃度を意味する。
ネコに対するアレルギーの予防又は治療
本発明は、本発明の塩酸塩又は医薬組成物のネコに対するアレルギーの予防又は治療への用途を提供する。
塩酸塩又は医薬組成物は、ネコに対するアレルギーの予防のために、対象者に投与することができる。この実施態様において、対象者は、無症候性であってもよい。対象者は、該疾病に対して遺伝子的に疾病素因を有している者であってもよい。予防的に有効な量の該塩酸塩又は医薬組成物を、このような対象者に投与する。予防的に有効な量は、1以上の疾病症状や状態の発症を予防する量である。該塩酸塩又は医薬組成物の治療的に有効な量は、1以上のネコに対するアレルギー症状を改善するのに有効な量である。好ましくは、治療対象は、ヒトである。
好ましい投与量、送達方法及び療法は上記した通りである。
一般的合成手順
ペプチドは、本願に記載の方法及び手順を用いて、又はそれらに類似の方法及び手順を用いて調製することができる。典型的又は好ましい製法条件(すなわち、反応温度、時間、反応物のモル比、溶媒、圧等)が与えられている場合にも、そうでない旨の断りが無い限りは、他の製法条件も採用することができると解されるべきである。最適反応条件は用いる該特定反応物又は溶媒により変わるが、このような条件は、経常的な最適化手順により、当業者が決定できる。
SEQ ID NO: 1 から7の配列から成るペプチドは、適当な技術いずれかを用いて調製することができる。
固相ペプチド合成(SPPS)が、好ましい技術である。本技術は、小さい固体ビーズ上に、ペプチドを形成することを含む。 ペプチドは、合成の間、等価的にビーズに接着している。ペプチドは、カップリング-洗浄-脱保護-洗浄のサイクルを繰り返すことにより、合成することができる。特に、固相に接着したペプチドの遊離のN末端アミンは、単一のN-保護アミノ酸単位とカップリングする。この単位は、その後脱保護され、更に保護されたアミノ酸が付いた新しいN末端アミンを表す。これらの工程は、ペプチドが完成するまで繰り返される。ペプチドは、その後、適当な試薬を用いてビーズから開裂される。
SPPSのための好適な保護基、試薬、溶媒及び反応条件は、当業者にはよく知られており、このような好適条件は、当業者が経常的に行う最適化手順により決定することができる。
ペプチドの医薬的に許容可能な塩は、適当ないずれかの技術を用いて調製することができる。典型的な場合としては、塩化は、ペプチド又はその塩と適当な試薬とを反応させて、選択した医薬的に許容可能な塩を得ることを含む。
例えば、SEQ ID NO: 1 の配列から成るペプチドの塩酸塩は、以下のようにして調製することができる。ペプチドが最初にトリフルオロ酢酸(TFA)を用いて固相から開裂される場合には、ペプチドは最初トリフルオロ酢酸塩になる。これは、例えばTFA改良溶出系を用いる高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等のいずれかの適当な技術を用いて、更に精製され、精製トリフルオロ酢酸塩を製造する。該トリフルオロ酢酸塩は、その後例えば溶離液として塩酸を用いる適当なカラム上でのイオン交換等の公知技術いずれかを用いることにより、塩酸塩に変換することができる。
得られた生成物は、要すれば、例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の適当な技術いずれかにより精製することができる。
本発明を以下の実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例1- MLA01の塩の調製
MLA01ペプチドの調製
合成は、固相ペプチド合成(SPPS)反応器で行い、先ずN,N-ジメチルホルムアミド(DMF)中に置換樹脂を懸濁した。該樹脂をDMFで洗浄した後、各カップリング手順は、DMF中でN-[(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)(ジメチルアミノ)メチレン]-N-メチルメタンアミニウム テトラフルオロホウ酸塩 N-オキサイド(TBTU)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(DIPEA) の存在下又はメチレンクロライド (DCM)及びDMFの混合液中でジイソプロピルカルボジイミド(DIC) 及び1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)の 存在下、N-α-保護アミノ酸誘導体又はN-α-保護ジペプチドを、先のアミノ酸に添加することにより行った。各工程において、溶媒及び/又は試薬を添加し、反応混合物を撹拌し、その後溶媒及び/又は試薬を樹脂から除去するためにろ過した。
各カップリング又はキャッピング手順が上首尾に進んだ後、Fmoc-脱保護処理を実施した。この処理は、DMFで樹脂を洗浄し、Fmoc-基をピペリジンの20% (V/V)DMF液又は1-メチル-2-ピロリドン(NMP)液いずれかで開裂し、その後DMF 及びイソプロパノール(IPA)で洗浄することから成る。各工程毎に、溶媒及び/又は試薬を加え、反応混合物を撹拌し、その後樹脂から溶媒及び/又は試薬を除去するためにろ過を行った。
Fmoc-脱保護及びカップリング手順を、樹脂が対応するMLA01 ペプチドの完全なペプチド配列を担持するまで繰り返した。SPPSは、最終のFmoc-脱保護と減圧下でのペプチド樹脂の乾燥を行って完了した。
MLA01トリフルオロ酢酸塩の調製
ペプチド樹脂は、1,2-エタンジチオール(EDT)、トリイソプロピルシラン (TIS)及び水の存在下、室温で1.5から3時間の間、冷トリフルオロ酢酸(TFA)で処理した。ろ取とTFAを用いての樹脂の洗浄後、生成物をジイソプロピルエーテル(IPE)中で沈殿させた。その後ろ取し、IPEで洗浄し、減圧下乾燥した。生成物はその後元に戻して再構成し、TFA改良溶出系を用いての高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で精製した。
MLA01酢酸塩の調製
MLA01トリフルオロ酢酸塩を、5% (V/V)酢酸水溶液で元に戻し、イオン交換樹脂にかけた。5% (V/V)酢酸水溶液を用いて溶出を行った。MLA01酢酸塩は、この段階で0.2μm膜フイルターを通してろ過してもよい。MLA01酢酸塩は、凍結乾燥して、白色乃至オフホワイト色粉末として最終生成物を得た。
図1に示されるMLA01酢酸塩生成物のエレクトロスプレー-イオン化(ESI)-マススペクトルは、ペプチドのモノアイソトープ[M+2H]2+イオンに対応するm/z = 738.9に強いシグナルを生じている。m/z = 493.0にある弱いシグナルは、[M+3H]3+イオンと相互に関連する。MLA01酢酸塩の配列は、図2に示されるエレクトロスプレー-イオン化-マススペクトル-衝突活性化解離-マススペクトル(ESI-MS-CAD-MS)解析により確認した。
MLA01塩酸塩の調製
MLA01トリフルオロ酢酸塩を、精製水中の0.01M HClで元に戻し、必要によりろ過した。この溶液を、塩酸塩にイオン交換するために、分取HPLCカラムかけた。イオン交換は、0.1 M 塩化アンモニウム溶液、次いで0.01M HClで、カラムを洗浄することにより行った。この段階で、 MLA01塩酸塩は、0.2μm膜フイルターを通してろ過してよい。その後、MLA01 塩酸塩は、凍結乾燥して、白からオフホワイト色の粉末として、最終産物を得た。
図3に示されるMLA01塩酸塩産物のエレクトロスプレー-イオン化(ESI)-マススペクトルは、ペプチドのモノアイソトープ[M+2H]2+及び[M+H]+イオンにそれぞれ対応するm/z = 739.1及び1476.8に2つの強いシグナルを生じている。MLA01塩酸塩の配列は、図4に示されるエレクトロスプレー-イオン化-マススペクトル-衝突活性化解離-マススペクトル(ESI-MS-CAD-MS)解析により確認された。
MLA01塩酸塩の塩素含量は、定組成溶離を用いるアニオン交換クロマトグラフィー及び電気化学的抑制による伝導率検出によって決定した。塩素含量は、参照物質として塩化ナトリウムを用いるマルチレベル検量(線形回帰)によって計算した。MLA01 塩酸塩の塩素含量は、6.1重量% から6.4重量% 間の範囲と判明した。これは、およそ1:3 (ペプチド:塩素)の化学量論量に対応している。
実施例2−MLA01の塩の安定性
MLA01 トリフルオロ酢酸塩、MLA01酢酸塩及びMLA01 塩酸塩の、不活性容器中で4週間に亘って異なる貯蔵条件下で貯蔵した際の安定性を試験した。評価した特定貯蔵条件を表1に示す。
MLA01塩それぞれの試料を、ポリプロピレン製捩じってはずすキャップつき不活性ガラス容器中に貯蔵した。試料は貯蔵し、表2(表中、Xは、試料をはずしたことを示す)に示すスケジュールに従い、試験中のいろいろな時点で貯蔵からはずした。
各試料の純度は、HPLCで試験した。純度は、面積百分率として測定した。結果を以下の表3Aから3C(表中、“-”は、試験を行わなかったことを示す。)に示す。
また、0.978、1.072 及び1.099の相対保持時間 (RRTs)で、3つの特定不純物のレベルを測定した。0.978のRRTの不純物は、MLA01ペプチドの末端l Cys-Pro残基の開裂により生じた不純物である。1.072のRRTの不純物は、MLA01ペプチドのシステインスルフィン酸不純物である。1.099のRRTの不純物は、MLA01ペプチドのダイマーである。各値を以下の表4Aから4C(表中、“<”は0.1%未満であることを示す)に示す。
本安定性データは、 MLA01塩酸塩は、MLA01酢酸塩又はMLA01トリフルオロ酢酸塩より安定であることを実証している。とりわけ、MLA01塩酸塩の純度は、4週の試験期間に亘り、定常のままであった。対照的に、MLA01酢酸塩は、すべての試験条件下で分解し、又MLA01 トリフルオロ酢酸塩は、高い温度/湿度で分解した。これらの結論は、4週の期間に亘っての個々の純度レベルによって確認された。
実施例3
本発明の例示的医薬組成物は、表5に記載の成分を含有する。MLA03、MLA04、MLA05、MLA07、MLA12及びMLA14 酢酸塩は、実施例1に上記した技術に類似する技術を用いて調製した。
組成物は、凍結乾燥に付して凍結乾燥品を得る前は、溶液として調製された。

Claims (17)

  1. CPAVKRDVDLFLT (SEQ ID NO: 1)の配列から成るペプチドの塩酸塩。
  2. (a)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドからの末端システイン-プロリン残基の開裂により生じる不純物が実質無い請求項1記載の塩。
  3. (b)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドのシステインスルフィン酸形態及び/又は(c)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドのダイマーが実質無い請求項1又は2記載の塩。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の塩酸塩及び医薬的に許容可能な担体又は希釈剤を含有する医薬組成物。
  5. 更に追加のペプチド1種以上又はそれらの医薬的に許容可能な塩を含有する請求項4記載の医薬組成物。
  6. 該追加のペプチド1種以上又はそれらの医薬的に許容可能な塩が、SEQ ID NO: 2から7の配列から成るペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩から選択される請求項5記載の医薬組成物。
  7. 該追加のペプチド1種以上又はそれらの医薬的に許容可能な塩が、SEQ ID NO: 2から7の配列から成る6種のペプチド又はそれらの医薬的に許容可能な塩である請求項6記載の医薬組成物。
  8. ・チオグリセロール、チオアニソール又はメチオニンの少なくとも1種;及び/又は
    ・トレハロース又はショ糖の少なくとも1種
    を更に含む請求項7記載の医薬組成物。
  9. ・SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドの塩酸塩;
    ・SEQ ID NO: 2 から7の配列から成る6種のペプチドの酢酸塩;
    ・トレハロース;
    ・チオグリセロール;
    ・メチオニン及び任意成分として、
    ・リン酸
    を含む請求項7又は8記載の医薬組成物。
  10. (a)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドからの末端システイン-プロリン残基の開裂により生じる不純物を実質含んでいない請求項4から9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  11. (b)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドのシステインスルフィン酸形態及び/又は(c)SEQ ID NO: 1の配列から成るペプチドのダイマーを実質含んでいない請求項4から10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. ネコに対するアレルギーの予防又は治療法に使用するための請求項1から3のいずれか1項に記載の塩酸塩。
  13. ネコに対するアレルギーの予防又は治療法に使用するための請求項4から11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. ネコに対するアレルギーの予防又は治療用医薬の製造への請求項1から3のいずれか1項に記載の塩酸塩の使用。
  15. ネコに対するアレルギーの予防又は治療用医薬の製造への請求項4から11のいずれか1項に記載の医薬組成物の使用。
  16. 請求項1から3のいずれか1項に記載の塩酸塩を治療的に有効な量対象者に投与することを含む、必要とする対象者のネコに対するアレルギーの予防又は治療法。
  17. 請求項4から11のいずれか1項に記載の医薬組成物を治療的に有効な量対象者に投与することを含む、必要とする対象者のネコに対するアレルギーの予防又は治療法。
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