JP2015515495A - 組成物を適用するアプリケーターアセンブリー - Google Patents

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Abstract

(a)アプリケーターアセンブリーに組成物を供給することであって、アプリケーターアセンブリーが、(i)組成物を収容できる容器と、(ii)容器と流体連通する先端突出アクチュエーターであって、(1)容器に先端突出アクチュエーターを流体接続するように構成されたベース部分と、(2)中空の歯にベース部分を流体接続するように構成された本体部分と、を包含する先端突出アクチュエーターと、(iii)容器から先端突出アクチュエーターーを通して組成物を与えるエンジンと、を包含することと、(b)頭皮上へ直接アプリケーターアセンブリーから組成物を投与することと、を包含する組成物を頭皮に与える方法。歯は、本体部分から離れて位置する面を包含する。歯は、容器と流体連通する開口部を包含する。歯は、約0.5mmから約100mmまでの突出長さを有する。

Description

本発明は、組成物を適用するためのアプリケーターアセンブリーおよび方法に関する。より詳細には、本発明は、組成物を適用するための、容器、中空の歯を具えた先端突出アクチュエーター、およびエンジンを有するアプリケーターアセンブリー、並びにその方法に関する。
様々な装置が、組成物を頭皮に適用するために作製されている。このような装置は、コンディショニング、洗浄、染色、および/又は1つ以上の効果剤の適用の目的で組成物を適用するために使用されている。しかしながら、現在市販されている装置の設計は、装置を使用する方法に関して消費者の混乱を招く場合があり、組成物の効能の低下および非効率的な供給に結びつく。
上記に基づき、製品を使用する方法を消費者に効果的に知らせ、適用される組成物の効能を改善し、組成物の最適な量を頭皮に与える特有の供給システムが要望される。
本発明の一実施形態によれば、組成物を頭皮に与える方法が提供される。方法は、(a)アプリケーターアセンブリーに組成物を供給することであって、アプリケーターアセンブリーが、(i)組成物を収容できる容器と、(ii)容器と流体連通する先端突出アクチュエーターであって、(1)容器に先端突出アクチュエーターを流体接続するように構成されたベース部分と、(2)中空の歯にベース部分を流体接続するように構成された本体部分であって、歯がこの本体部分から離れて位置する面を具え、歯が容器と流体連通する開口部を具え、歯が約0.5mmから約100mmまでの突出長さを有する、本体部分と、を具えた先端突出アクチュエーターと、(iii)容器から先端突出アクチュエーターを通して組成物を与えるエンジンと、を具えることと、(b)頭皮上へ直接アプリケーターアセンブリーから組成物を投与することと、を含む。
本発明の更に別の実施形態によれば、組成物を頭皮に与えるアプリケーターアセンブリーが提供される。アプリケーターアセンブリーは、(a)組成物を収容できる容器と、(b)容器と流体連通する先端突出アクチュエーターであって、(i)容器に先端突出アクチュエーターを流体接続するように構成されたベース部分と、(ii)中空の歯にベース部分を流体接続するように構成された本体部分であって、歯がこの本体部分から離れて位置する面を具え、歯が容器と流体連通する開口部を具え、歯が約0.5mmから約100mmまでの突出長さを有する、本体部分と、を具えた先端突出アクチュエーターと、(c)容器から先端突出アクチュエーターを通して頭皮へ組成物を与えるエンジンと、を具える。
本発明のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、本開示を読むことによって当業者に明白となるであろう。
本明細書は、本発明を詳細に指摘し明確に請求する請求項で結ばれるが、本発明は、添付の図面と併せてなされる以下の説明から、より一層理解されると考えられる。
アプリケーターアセンブリーの一実施形態の斜視正面図である。 図1のアプリケーターアセンブリーの正面図である。 図2の円2Aに包含される領域を取った、先端突出アクチュエーターの拡大正面図である。 図1のアプリケーターアセンブリーの上面図である。 図1のアプリケーターアセンブリーの右側面図である。
本発明のすべての実施形態では、特に記述のない限り、すべての百分率は、組成物全体の重量によるものである。すべての比率は、特に記述のない限り、重量比である。すべての範囲は、包含的であり、かつ組み合わせ可能である。有効数字の数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。特に指示がない限り、すべての数量は、「約」という単語によって修飾されるものと理解される。特に断らないかぎり、すべての測定は25℃で周囲条件下において行われたものと理解される。ただし「周囲条件」とは、約1気圧の圧力下で約50%の相対湿度における条件のことを意味する。列挙された成分に関連する重量はすべて、有効濃度に基づいており、特に明記しない限り、市販の材料に包含され得るキャリア又は副生成物を包含しない。
用語「含んでいる/具えている(comprising)」は、本明細書で使用するとき、最終的な結果に影響を及ぼさない他の工程、および他の成分、を追加できることを意味する。この用語は、「からなる」および「から本質的になる」を包含する。本発明の組成物および方法/プロセスは、本明細書に記載の発明の必須要素および制限、並びに本明細書に記載のいずれの追加的、若しくは任意選択の、成分、構成成分、工程、又は制限をも含み、これらからなり、およびこれらから本質的になることができる。
用語「包含する/挙げられる(include)」、「包含する/挙げられる(includes)」および「包含している/挙げられている/などの(including)」は、本明細書で使用するとき、限定することを意図せず、「含む/具える(comprise)」、「含む/具える(comprises)」および「含んでいる/具えている(comprising)」をそれぞれ意味するものと理解される。
用語「頭皮」は、本明細書で使用するとき、毛髪の根元を包含する。
本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるためには、本出願の試験方法の項で開示する試験方法を使用すべきである。
別途記載のない限り、構成成分又は組成物の濃度はすべて、当該構成成分又は組成物の活性部分に関するものであり、このような構成成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
割合(%)および比率はすべて、別途記載のない限り重量で算定される。すべての割合(%)および比率は、別途記載のない限り組成物全体を基準にして算定される。「重量パーセント」という用語は、本明細書では「重量%」として表示し得る。
本明細書の全体を通じて与えられるすべての最大数値限定は、それよりも低い数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように、すべてのより低い数値限定を包含するものと理解すべきである。本明細書の全体を通じて与えられるすべての最小数値限定は、それよりも高い数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように、すべてのより高い数値限定を包含する。本明細書の全体を通じて与えられるすべての数値範囲は、それよりも狭い数値範囲が本明細書に明示的に記載されているかのように、このようなより広い数値範囲内のすべてのより狭い数値範囲を包含する。
A.容器
図1を参照すると、アプリケーターアセンブリー100は、容器150を具えることができる。容器150は、組成物を収容するのに好適な如何なるタイプのものであってもよい。一実施形態では、容器150は、実質的に剛性であり得る。内部の部分真空を受けるときに外部の大気圧下でつぶれないならば、容器150は実質的に剛性である。一実施形態では、容器150は非剛性材料を含むことができる。非剛性材料は、しぼり出すために設計されてもよい。
容器150は、プラスチック、金属、合金、積層体、およびこれらの組み合わせからなる群から選択された任意の好適な材料から作製され得る。容器150は、保持構造に適合した任意の形状であり得、少なくとも1つの流体を含むための少なくとも1つの内部区画室を含むことができる。容器150は、注入若しくは螺付き容器のような再充填可能な容器でもあってもよく、又は容器150は単回使用向けであってもよい。容器150はまた、アプリケーターアセンブリー100から取り外し可能であってもよい。代替的に、容器150は、アプリケーターアセンブリー100と一体化されてもよい。
B.拡張アクチュエーター
更に図1を参照すると、アプリケーターアセンブリー100は、先端突出アクチュエーター200を具えることができる。先端突出アクチュエーター200は、容器150と流体連通することができる。先端突出アクチュエーター200は、ベース部分210、本体部分220、および中空の歯225を具えることができる。先端突出アクチュエーター200は、プラスチック、金属、合金、およびこれらの組み合わせからなる群から選択された任意の好適な材料から作製され得る。先端突出アクチュエーター200は、アプリケーターアセンブリー100から取り外し可能であってもよい。代替的に、先端突出アクチュエーター200は、アプリケーターアセンブリー100と一体化されてもよい。
1.ベース部分
図1を参照すると、先端突出アクチュエーター200は、ベース部分210を具えることができる。ベース部分210は、先端突出アクチュエーター200を容器150に流体接続するように構成され得る。ベース部分210は、先端突出アクチュエーター200から取り外し可能であってもよい。代替的に、ベース部分210は、先端突出アクチュエーター200と一体化されてもよい。
2.本体部分
更に図1を参照すると、先端突出アクチュエーター200は、本体部分220を具えることができる。本体部分220は、ベース部分210を中空の歯225に流体接続するように構成され得る。本体部分220は、先端突出アクチュエーター200から取り外し可能であってもよい。代替的に、本体部分210は、先端突出アクチュエーター200と一体化されてもよい。
3.中空の歯
更に図1を参照すると、先端突出アクチュエーター200は、中空の歯225を具えることができる。中空の歯225は、本体部分220から離れて位置する面を含むことができる。歯はまた、容器150と流体連通する開口部を含むことができる。歯は、先端突出アクチュエーター200から取り外し可能であってもよい。代替的に、歯は、先端突出アクチュエーター200と一体化されてもよい。一実施形態では、先端突出アクチュエーター200が、1つの中空の歯225を有するだけであってもよい。
ここで図3を参照すると、中空の歯225は、突出長さ420を有することができる。突出長さ420は、中空の歯225が容器150の外郭から突出する距離である。一実施形態では、中空の歯225は、約0.5mmから約100mmまで、代替的に約5mmから約80mmまで、代替的に約10mmから約60mmまで、代替的に約15mmから約55mmまで、代替的に約20mmから約50mmまで、および代替的に約25mmから約45mmまでの突出長さ420を有することができる。別の実施形態では、中空の歯225は、約0.5mmから約30mmまで、代替的に約10mmから約25mmまでの突出長さ420を有することができる。
図4を参照すると、アプリケーターアセンブリー100は更に、貫通する長手方向軸線300を含むことができる。一実施形態では、中空の歯225は、長手方向軸線300から約20度から約100度まで、代替的に長手方向軸線300から約25度から約70度まで、代替的に長手方向軸線300から約30度から約60度まで、代替的に長手方向軸線300から約35度から約55度まで、および代替的に長手方向軸線300から約45度まで傾いている。別の実施形態では、中空の歯225は、長手方向軸線300から約70度から約110度まで、代替的に長手方向軸線300から約80度から約100度まで、代替的に長手方向軸線300から約85度から約95度まで、および代替的に長手方向軸線300から約90度まで傾いている。角度測定は、図4に示される長手方向軸線300の上部分から、反時計回りに算出され得る。
a.面
ここで図2および図2Aを参照すると、中空の歯225は、先端突出アクチュエーター200の本体部分220から離れて位置する面226を含むことができる。上記のように、アプリケーターアセンブリー100は更に、貫通する長手方向軸線300を含むことができる。一実施形態では、面226は、長手方向軸線300から約10度から約30度まで、代替的に長手方向軸線300から約15度から約25度まで、代替的に長手方向軸線300から約20度から約25度まで、および代替的に長手方向軸線300から約23度まで傾いている。別の実施形態では、面226は、長手方向軸線300から約35度から約55度まで、代替的に長手方向軸線300から約40度から約50度まで、代替的に長手方向軸線300から約43度から約48度まで、および代替的に長手方向軸線300から約45度まで傾いている。面226の角度測定は、図4に示される長手方向軸線300の上部分から、反時計回りに算出され得る。
b.開口部
更に図2および図2Aを参照すると、中空の歯225は、容器150と流体連通する開口部227を含むことができる。開口部227は、円形又は正方形を非限定的に包含する如何なる形状のものであってもよい。
一実施形態では、それぞれの開口部227は、約0.1mmから約5mmまでの直径を有することができる。別の実施形態では、それぞれの開口部227は、約0.2mmから約2mmまでの直径を有することができる。更に別の実施形態では、それぞれの開口部227は、約0.5mmから約1.5mmまでの直径を有することができる。
C.エンジン
アプリケーターアセンブリー100はまた、容器150から先端突出アクチュエーター200を通して組成物を与えるエンジンを具えることができる。エンジンは、機械式ポンプ、エアロゾル、又はしぼり出しを非限定的に包含する、容器150から組成物を投与するのに好適な如何なるタイプのものであってもよい。一実施形態では、エンジンは、電力を与えることが可能な任意の手段によって、起動され得る。
一実施形態では、エンジンは、全ストローク当たり、約0.05mLから約4mLまでの組成物を投与することができる。別の実施形態では、エンジンは、全ストローク当たり、約0.1mLから約1mLまでの組成物を投与することができる。更に別の実施形態では、エンジンは、全ストローク当たり、約0.3mLから約0.5mLまでの組成物を投与することができる。
別の実施形態では、エンジンは不定量を与えることができる。この実施形態では、消費者は、例えば、ボタンをどれぐらいの間押したままにするのかを定めることによって、アプリケーターアセンブリー100により供給される量を制御することができる。
D.任意の組成物
アプリケーターアセンブリー100は更に、組成物を含むことができる。組成物は、リンスオフ型製品又はリーブオン型製品であってもよく、液体、発泡体、クリーム、ゲル、エマルジョン、粉末およびムースを非限定的に包含する、広範な製品の形態で調製され得る。
一実施形態では、組成物は、約2,000cpsから約45,000cpsまでの、代替的に約9,000cpsから約25,000cpsまでの、代替的に約9,000cpsから約12,000cpsまでの、代替的に約20,000cpsから約25,000cpsまでの、代替的に約3,000から約10,000cpsまでの、および代替的に約5,000から約8,000cpsまでのニート粘度を有し得る。
組成物のニート粘度は、21/secの剪断速度で組成物の粘度を測定することによって、決定される。科学的には、ニート粘度は剪断応力の剪断速度に対する比である。組成物のニート粘度は、レオメーターで測定され得る。TA Instrument AR2000が、組成物の剪断応力曲線を測定するために使用されてもよい。
一実施形態では、組成物は、頭皮を包含するヒトの皮膚への適用に好適な如何なるタイプのものであってもよい。別の実施形態では、組成物は、ペットの毛の根元を包含するペットの皮膚への適用に好適な如何なるタイプのものであってもよい。更に別の実施形態では、組成物は、布および/又はカーペットへの適用に好適な如何なるタイプのものであってもよい。
一実施形態では、追加的な構成成分が、製品の安定性、美観、又は性能を過度に損なわないのであれば、組成物は、ヘアケア又はパーソナルケア製品用の既知の1つ以上の構成成分を含むことができる。このような任意の成分とは、最も典型的には「CTFA Cosmetic Ingredient Handbook」(Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992)のような参考文献に記載されている成分である。
組成物に使用される構成成分の非限定的な例としては、コンディショニング剤(例えばシリコーン、炭化水素油、脂肪酸エステル)、天然カチオン性付着ポリマー、合成カチオン性付着ポリマー、抗ふけ剤、粒子、微粒子状タピオカデンプン、懸濁剤、パラフィン系炭化水素、噴射剤、粘度変性剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性および非水溶性)、真珠光沢助剤、起泡増進剤、界面活性剤又は非イオン性共界面活性剤、抗シラミ剤(pediculocides)、pH調整剤、香料、防腐剤、タンパク質、皮膚活性剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、およびビタミンが挙げられる。
1.コンディショニング剤
一実施形態では、組成物は、1つ以上のコンディショニング剤を含むことができる。コンディショニング剤としては、毛髪および/又は頭皮に特定のコンディショニング効果を与えるために使用される物質が挙げられる。組成物に有用であり得るコンディショニング剤は、典型的には、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性不揮発性液体を含む。組成物に使用される好適なコンディショニング剤は、一般にシリコーン(例えばシリコーンオイル、カチオン性シリコーン、シリコーンゴム、高屈折率のシリコーン、およびシリコーン樹脂)、有機コンディショニングオイル(例えば炭化水素油、ポリオレフィン、および脂肪酸エステル)、又はこれらの組み合わせとして特徴付けられるコンディショニング剤、あるいは水性界面活性剤マトリックス中に液体の分散粒子を形成するコンディショニング剤である。
1つ以上のコンディショニング剤は、組成物の重量の、約0.01重量%から約10重量%まで、代替的に約0.1重量%から約8重量%まで、および代替的に約0.2重量%から約4重量%までで存在し得る。
a.シリコーン
組成物のコンディショニング剤は、不溶性のシリコーンコンディショニング剤であってもよい。シリコーンコンディショニング剤粒子は揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。揮発性シリコーンが存在する場合、典型的には、シリコーンゴムおよび樹脂のような、市販の形態の不揮発性シリコーン物質成分のための溶媒又はキャリアとしてのそれらの使用に付随する。シリコーンコンディショニング剤粒子は、シリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、シリコーン流体の付着効率を改善するか又は毛髪の光沢度を高めるためのシリコーン樹脂のような他の成分を更に含んでもよい。
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、組成物の重量の、約0.01%から約10%まで、代替的に約0.1%から約8%まで、代替的に約0.1%から約5%まで、および代替的に約0.2%から約3%までの範囲であり得る。好適なシリコーンコンディショニング剤およびシリコーンのための任意の懸濁剤の非限定的な例は、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、および同第5,106,609号に記載され、参照により本明細書に組み込まれる。組成物に使用されるシリコーンコンディショニング剤は、
Figure 2015515495
で測定した場合に、約20mm2/sから約2,000,000mm2/sまで(約20から約2,000,000センチストーク(「csk」)まで)、代替的に約1,000mm2/sから約1,800,000mm2/sまで(約1,000から約1,800,000cskまで)、代替的に約50,000mm2/sから約1,500,000mm2/sまで(約50,000から約1,500,000cskまで)、および代替的に約100,000から約1,500,000mm2/sまで(約100,000から約1,500,000cskまで)の粘度を有し得る。
分散したシリコーンコンディショニング剤粒子は、典型的には約0.01マイクロメートルから約50マイクロメートルまでの範囲の体積平均粒子径を有する。小さな粒子を毛髪に適用するには、体積平均粒子径は、典型的には約0.01マイクロメートルから約4マイクロメートルまで、代替的には約0.01マイクロメートルから約2マイクロメートルまで、および代替的には約0.01マイクロメートルから約0.5マイクロメートルまでの範囲である。より大きな粒子を毛髪に適用するには、体積平均粒子径は典型的には約5マイクロメートルから約125マイクロメートルまで、代替的には約10マイクロメートルから約90マイクロメートルまで、代替的には約15マイクロメートルから約70マイクロメートルまで、および代替的には約20マイクロメートルから約50マイクロメートルまでの範囲である。
シリコーン流体、ゴム、および樹脂並びにシリコーンの製造を論ずる項を包含するシリコーンの背景資料は、「ポリマーの科学と技術の百科事典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)」15巻、第2版204から308ページ、ジョン・ウイリー・アンド・サン社(John Wiley & Sons, Inc.)、1989年に見出され、参照することにより本明細書に組み込まれる。
i.シリコーンオイル
シリコーン流体としてはシリコーンオイルが挙げられ、シリコーンオイルは、25℃で測定した場合に、1,000,000mm2/s(1,000,000csk)未満まで、代替的に約5mm2/sから約1,000,000mm2/s(約5cskから約1,000,000csk)まで、および代替的に約100mm2/sから約600,000mm2/s(約100cskから約600,000csk)までの粘度を有する流動性のあるシリコーン物質である。ヘアケア組成物に使用される好適なシリコーンオイルとしては、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、およびこれらの混合物が挙げられる。毛髪コンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体もまた使用され得る。
シリコーンオイルとしては、次の式(I)に従うポリアルキル又はポリアリールシロキサンが挙げられる。
Figure 2015515495
式中、Rは脂肪族、いくつかの実施形態ではアルキル、アルケニル又はアリールであり、Rは置換型又は非置換型とすることができ、xは1から約8,000の整数である。組成物に使用される好適なR基としては、アルコキシ、アリールオキシ、アルカリール、アリールアルキル、アリールアルケニル、アルカミノ、並びにエーテル置換、ヒドロキシル置換、およびハロゲン置換脂肪族およびアリール基が挙げられるが、これらに限定されない。好適なR基としてはまた、カチオン性アミンおよび第四級アンモニウム基が挙げられる。
可能なアルキルおよびアルケニル置換基としては、C1からC5、代替的にはC1からC4、および代替的にはC1からC2のアルキルおよびアルケニルが挙げられる。(アルコキシ、アルカリールおよびアルカミノといった)他のアルキル−、アルケニル−、又はアルキニル−含有基の脂肪族部分は、直鎖又は分枝鎖であり得るが、C1からC5、代替的にC1からC4、代替的にC1からC3、および代替的にC1からC2であり得る。上述のように、R置換基はまたアミノ官能基(例えばアルカミノ基)を含むことができ、これは第一級、第二級、若しくは第三級アミン又は第四級アンモニウムであり得る。これらとしては、モノ−、ジ−、およびトリ−アルキルアミノおよびアルコキシアミノ基が挙げられ、その脂肪族部分の突出部の鎖長は本明細書に記載される通りであり得る。
ii.アミノおよびカチオン性シリコーン
組成物での使用に好適なカチオン性シリコーン流体としては、一般式(II)に従うものが挙げられるが、これらに限定されない。
(R1a3-a−Si−(−OSiG2n−(−OSiGb(R12-b)m−O−SiG3-a(R1a
式中、Gは水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC1からC8アルキル、いくつかの実施形態ではメチルであり、aは0又は1から3の値を有する整数であり、bは0又は1であり、nは0から1,999の数、代替的には49から499の数であり、mは1から2,000、代替的には1から10の整数であり、nとmとの合計は1から2,000の数、代替的には50から500の数であり、R1は一般式CqH2qLに従う一価のラジカルであり、式中、qは2から8の値を有する整数であり、Lは以下の基から選択される。
−N(R2)CH2−CH2−N(R22
−N(R22
−N(R23-
−N(R2)CH2−CH2−NR22-
式中、R2は水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカル、いくつかの実施形態では約C1から約C20のアルキルラジカルであり、A-はハロゲン化物イオンである。
一実施形態では、式(II)に対応するカチオン性シリコーンは「トリメチルシリルアモジメチコン」として既知のポリマーであり、式(III)で下記に示される。
Figure 2015515495
組成物で使用され得る他のシリコーンカチオン性ポリマーは、一般式(IV)によって表される。
Figure 2015515495
式中、R3はC1からC18の一価の炭化水素ラジカル、いくつかの実施形態ではメチルのようなアルキル又はアルケニルラジカルであり、R4は炭化水素ラジカル、いくつかの実施形態ではC1からC18アルキレンラジカル又はC10からC18アルキレンオキシラジカルであり、代替的にはC1からC8アルキレンオキシラジカルであり、Q-はハロゲン化物イオン、いくつかの実施形態では塩化物であり、rは2から20、いくつかの実施形態では2から8の平均統計値であり、sは20から200、いくつかの実施形態では20から50の平均統計値である。このクラスの一ポリマーは、Union Carbide社から入手可能なUCARE SILICONE ALE 56(登録商標)として既知である。
iii.シリコーンゴム
組成物での使用に好適な他のシリコーン流体は、不溶性シリコーンゴムであり得る。これらのゴムは、25℃で測定した場合に、1,000,000mm2/s(1,000,000csk)以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。シリコーンゴムは、米国特許第4,152,416号、ノルとウォルター(Noll and Walter)の「シリコーンの化学と技術(Chemistry and Technology of Silicones)」ニューヨーク、アカデミック・プレス(New York: Academic Press)(1968年)、並びにジェネラル・エレクトリック社シリコーンゴム製品データシート(General Electric Silicone Rubber Product Data Sheets)SE 30、SE 33、SE 54およびSE 76に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。ヘアケアに使用されるシリコーンゴムの特定の非限定的な例としては、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマーおよびこれらの混合物が挙げられる。
iv.高屈折率のシリコーン
ヘアケア組成物での使用に好適な他の不揮発性不溶性シリコーン流体コンディショニング剤は、少なくとも約1.46、代替的には少なくとも約1.48、代替的には少なくとも約1.52、および代替的には少なくとも約1.55の屈折率を有する「高屈折率のシリコーン」として既知のものである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般に約1.70未満、典型的には約1.60未満である。この文脈では、ポリシロキサン「流体」としては、オイル並びにゴム類が挙げられる。高屈折率のポリシロキサン流体としては、上記の一般式(I)によって表されるもの、並びに下記の式(V)によって表されるもののような環状ポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2015515495
式中、Rは上記で定義された通りであり、nは約3から約7、代替的には約3から約5の数である。
高屈折率のポリシロキサン流体は、屈折率を本明細書に記載される所望のレベルまで増加させるのに十分な量のアリール含有R置換基を含有する。更に、Rおよびnは、物質が不揮発性であるように選択され得る。
アリール含有置換基としては、脂環式および複素環式の5員および6員アリール環を含有するもの、並びに5員又は6員縮合環を含有するるものが挙げられる。アリール環そのものは置換型でも非置換型でもよい。
一般に、高屈折率のポリシロキサン流体は、少なくとも約15%、代替的には少なくとも約20%、代替的には少なくとも約25%、代替的には少なくとも約35%、および代替的には少なくとも約50%程度のアリール含有置換基を有する。典型的には、アリール置換の程度は、約90%未満、より一般的には約85%未満、代替的には約55%から約80%までである。いくつかの実施形態では、高屈折率のポリシロキサン流体は、フェニル又はフェニル誘導体置換基の、アルキル置換基との、いくつかの実施形態では、C1からC4アルキル、ヒドロキシ、又はC1からC4アルキルアミノ(特に−R4NHR5NH2であり、式中、それぞれR4およびR5は独立してC1からC3のアルキル、アルケニルおよび/又はアルコキシル)との組み合わせを有する。
高屈折率のシリコーンが組成物で使用されるときには、表面張力を低減させるために、展着を高めそれにより組成物で処理される毛髪の(乾燥後の)光沢を高めるのに十分な量で、シリコーン樹脂又は界面活性剤のような展着剤と共に、組成物で使用され得る。
組成物での使用に好適なシリコーン流体は、米国特許第2,826,551号、同第3,964,500号、同第4,364,837号、英国特許第849,433号、および「シリコーン化合物(Silicon Compounds)」(ペトラーチ・システム社(Petrarch Systems, Inc.)、1984年)に開示され、参照により本明細書に組み込まれる。
v.シリコーン樹脂
シリコーン樹脂が、組成物に包含されてもよい。これらの樹脂は、高度に架橋したポリマーシロキサン系である。架橋は、シリコーン樹脂の製造中に三官能性および四官能性のシランを一官能性若しくは二官能性、又はその両方のシランと混合することによって導入される。
特にシリコーン物質およびシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に既知の略記命名法のシステムによって簡便に同定することができる。このシステム下では、シリコーンは、シリコーンを構成する様々なシロキサンモノマー単位の存在によって記載される。簡潔に述べると、記号Mは一官能性単位(CH33SiO0.5を示し、Dは二官能性単位(CH32SiOを示し、Tは三官能性単位(CH3)SiO1.5を示し、Qは四官能性単位SiO2を示す。単位記号のプライム符号(例えば、M’、D’、T’、およびQ’)は、メチル以外の置換基を示し、出現の度に具体的に定義されなければならない。
組成物に使用されるシリコーン樹脂としては、MQ、MT、MTQ、MDTおよびMDTQ樹脂が挙げられ得るが、これらに限定されない。メチルが、可能なシリコーン置換基である。いくつかの実施形態では、シリコーン樹脂はMQ樹脂であり、M:Q比が約0.5:1.0から約1.5:1.0で、シリコーン樹脂の平均分子量が約1000から約10,000である。
使用されるとき、1.46未満の屈折率を有する不揮発性シリコーン流体のシリコーン樹脂構成成分に対する重量比は、特に、シリコーン流体構成成分が本明細書で記載されるようなポリジメチルシロキサン流体又はポリジメチルシロキサン流体とポリジメチルシロキサンゴムとの混合物である場合には、約4:1から約400:1、代替的には約9:1から約200:1、および代替的には約19:1から約100:1であり得る。シリコーン樹脂がシリコーン流体、すなわちコンディショニング活性物質として本発明の組成物中の同一相の一部を形成する限り、流体および樹脂の合計は、組成物のシリコーンコンディショニング剤のレベルを決定する際に包含されなければならない。
b.有機コンディショニングオイル
組成物のコンディショニング剤はまた、単独で又は上述のシリコーンのような他のコンディショニング剤と組み合わせて、少なくとも1つの有機コンディショニングオイルを含み得る。
i.炭化水素油
組成物でのコンディショニング剤としての使用に好適な有機コンディショニングオイルとしては、環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)および分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)のような少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油(これらのポリマーおよびこれらの混合物を包含する)が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖炭化水素油は約C12から約C19であり得る。炭化水素ポリマーを包含する、分枝鎖炭化水素油は典型的には19個より多い炭素原子を含有する。
ii.ポリオレフィン
組成物に使用される有機コンディショニングオイルとしてはまた、液体ポリオレフィン、代替的には液体ポリ−α−オレフィン、代替的には水素添加液体ポリ−α−オレフィンが挙げられ得る。本明細書で使用されるポリオレフィンは、C4から約C14オレフィンモノマーの、いくつかの実施形態では約C6から約C12オレフィンモノマーの重合によって調製される。
iii.脂肪酸エステル
組成物でのコンディショニング剤としての使用に好適な他の有機コンディショニングオイルとしては、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられ得る。これらの脂肪族エステルとしては、脂肪酸又はアルコールから誘導される炭化水素鎖を有するエステルが挙げられる。この脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミドおよびアルコキシ部分(例えばエトキシ又はエーテル結合等)のような他の適合性のある官能基を包含するか又はそこへ共有結合してもよい。
iv.フッ素化コンディショニング化合物
有機コンディショニングオイルとして、毛髪又は皮膚にコンディショニング効果を送達させるのに好適なフッ化物としては、例えば、ペルフルオロポリエーテル、過フッ素化オレフィン、前述されるようなシリコーン流体に類似する流体又はエラストマー形態であり得るフッ素系の特定のポリマー、および過フッ素化ジメチコンなどが挙げられる。
v.脂肪族アルコール
組成物での使用に好適な他の有機コンディショニングオイルとしては、少なくとも約10個の炭素原子、代替的には約10から約22個の炭素原子、および代替的には約12から約16個の炭素原子を有する脂肪族アルコールが挙げられ得るが、これらに限定されない。
vi.アルキルグルコシドおよびアルキルグルコシド誘導体
組成物での使用に好適な有機コンディショニングオイルとしては、アルキルグルコシドおよびアルキルグルコシド誘導体が挙げられ得るが、これらに限定されない。好適なアルキルグルコシドおよびアルキルグルコシド誘導体の具体的な非限定的な例としては、Amercholから市販のGlucam E−10、Glucam E−20、Glucam P−10、およびGlucquat 125が挙げられる。
c.他のコンディショニング剤
i.第四級アンモニウム化合物
組成物でのコンディショニング剤としての使用に好適な第四級アンモニウム化合物としては、アミド部分のようなカルボニル部分、若しくはリン酸エステル部分、又は類似の親水性部分を有した長鎖置換基を有する親水性第四級アンモニウム化合物が挙げられ得るが、これらに限定されない。
有用な親水性第四級アンモニウム化合物の例としては、限定するものではないが、CTFA国際化粧品成分辞書(CTFA Cosmetic Dictionary)にリシノールアミドプロピルトリモニウムクロリド、リシノールアミドトリモニウムエチルサルフェート、ヒドロキシステアラミドプロピルトリモニウムメチルサルフェートおよびヒドロキシステアラミドプロピルトリモニウムクロリドとして記載される化合物、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
ii.ポリエチレングリコール
本明細書においてコンディショニング剤として有用な追加の化合物の例としては、CTFA名称がPEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000、PEG−2M、PEG−7M、PEG−14M、PEG−45Mであるもの、およびこれらの混合物などのような、最大約2,000,000の分子量を有するポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールが挙げられる。
iii.カチオン性付着ポリマー
組成物は、更にカチオン性付着ポリマーを含んでもよい。任意の既知の天然又は合成カチオン性付着ポリマーがここで使用され得る。例としては、米国特許第6,649,155号、米国特許出願公開第2008/0317698号、同第2008/0206355号、および同第2006/0099167号で開示されるポリマーが挙げられ、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
カチオン性付着ポリマーは、組成物の利点を提供することを鑑みて、約0.01重量%から約2重量%まで、一実施形態では約1.5重量%から約1.9重量%まで、別の実施形態では約1.8重量%から約2.0重量%までのレベルで組成物に包含され得る。
カチオン性付着ポリマーは、約0.5ミリ当量/グラムから約12ミリ当量/グラムまでの電荷密度を有する水溶性ポリマーであり得る。組成物に使用されるカチオン性付着ポリマーは、約100,000ダルトンから約5,000,000ダルトンまでの分子量を有し得る。カチオン性付着ポリマーは、低電荷密度カチオン性ポリマーであり得る。
一実施形態では、カチオン性付着ポリマーは、合成カチオン性付着ポリマーである。モノ−およびジ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤を包含する種々の合成カチオン性付着ポリマーが使用され得る。一実施形態では、モノアルキル鎖カチオン性界面活性剤は、例えば、モノアルキル四級アンモニウム塩およびモノアルキルアミンから選択される。別の実施形態では、ジアルキル鎖カチオン性界面活性剤が使用され、その例としては、ジアルキル(14から18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジヒドロ添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、およびこれらの混合物が挙げられる。
別の実施形態では、カチオン性付着ポリマーは、天然由来のカチオン性ポリマーである。用語「天然由来のカチオン性ポリマー」は、本明細書で使用するとき、天然源から得られるカチオン性付着ポリマーを指す。天然源は、多糖ポリマーであってもよい。したがって、天然由来カチオン性ポリマーは、デンプン、グアー、セルロース、カッシア、イナゴマメ、コンニャク、タラ、ガラクトマンナン、タピオカ、および合成ポリマーを含む群から選択されてもよい。更なる実施形態では、カチオン性付着ポリマーは、Mirapol(登録商標)100S(Rhodia)、Jaguar(登録商標)C17、polyDADMAC、Tapioca starch(Akzo)、Triquat(商標)、およびこれらの混合物から選択される。
d.アニオン性乳化剤
種々のアニオン性乳化剤が、下記のような組成物で使用され得る。アニオン性乳化剤としては、限定ではなく例として、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルイソチオネート、アルキルカルボキシレート、アルキルスルホスクシネート、アルキルスクシナメートの水溶性塩、アルキルサルフェート塩、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルサルコシネート、タンパク質加水分解物のアルキル誘導体、アシルアスパルテート、アルキル又はアルキルエーテル又はアルキルアリールエーテルホスフェートエステル、ドデシル硫酸ナトリウム、リン脂質若しくはレシチン、又は石鹸、ステアリン酸ナトリウム、カリウム、若しくはアンモニウム、オレエート又はパルミテート、アルキルアリールスルホン酸塩、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホサクシネート、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ポリ(スチレンスルホネート)ナトリウム塩、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、硫酸セルロースおよびペクチン、ポリ(スチレンスルホネート)、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、アラビアガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸、トラガカントガム、アーモンドガムおよび寒天;半合成ポリマー、例えば、カルボキシメチルセルロース、硫酸化セルロース、硫酸化メチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、リン酸化デンプン、リグニンスルホン酸;並びに合成ポリマー、例えば、無水マレイン酸コポリマー(その加水分解物を包含する)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸ブチルアクリレートコポリマー又はクロトン酸ホモポリマーおよびコポリマー、ビニルベンゼンスルホン酸又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ホモポリマーおよびコポリマー、並びにこのようなポリマーおよびコポリマーの部分アミド又は部分エステル、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコールおよびリン酸変性ポリビニルアルコール、リン酸化又は硫酸化トリスチリルフェノールエトキシレートが挙げられる。
加えて、アクリレート官能基を有するアニオン性乳化剤もまた、組成物で使用され得る。本明細書で有用なアニオン性乳化剤としては、これらに限定するものではないが:ポリ(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸とC1から22アルキル、C1からC8アルキル、ブチルを有するその(メタ)アクリレートとのコポリマー;(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミドとのコポリマー;カルボキシビニルポリマー;アクリレートコポリマー、例えばアクリレート/C10から30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリル酸/ビニルエステルコポリマー/アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー、アクリレート/パルメス−25アクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス−20イタコエートコポリマー、およびアクリレート/セレス−20イタコエートコポリマー;ポリスチレンスルフォネート、メタクリル酸とアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とのコポリマー、およびアクリル酸とアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とのコポリマー;カルボキシメチルセルロース(carboxymethycellulose);カルボキシグアー;エチレンとマレイン酸とのコポリマー;およびアクリレートシリコーンポリマーが挙げられる。本明細書のアニオン性乳化剤を中和するために中和剤を包含してもよい。このような中和剤の非限定的な例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、トロメタミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、およびこれらの混合物が挙げられる。市販のアニオン性乳化剤としては、例えば、Noveonから商標名Carbopol 981およびCarbopol 980で供給されるカルボマー;すべてNoveonより入手可能な商標名Pemulen TR−1、Pemulen TR−2、Carbopol 1342、Carbopol 1382、およびCarbopol ETD 2020を有するアクリレート/C10から30アルキルアクリレートクロスポリマー;HerculesよりCMCシリーズとして供給されるカルボキシメチルセルロースナトリウム;およびSeppicより供給される商標名Capigelを有するアクリレートコポリマーが挙げられる。別の実施形態では、アニオン性乳化剤はカルボキシメチルセルロースである。
2.効果剤
一実施形態では、組成物は更に、1つ以上の追加的な効果剤を含む。効果剤は、抗ふけ剤、ビタミン、脂溶性ビタミン、キレート剤、香料、増白剤、酵素、感覚剤、誘引剤、抗菌剤、染料、顔料、漂白剤、ホップ、カフェイン、レゾルシノール、洗浄剤、およびこれらの混合物からなる群から選択された物質を含む。
a.ビタミンB3化合物
組成物は、ビタミンB3化合物を包含してもよい。一実施形態では、ビタミンB3化合物はナイアシンアミドである。ビタミンB3化合物は、米国特許第5,939,082号に記載されるように、皮膚の状態を調節するのに有用であり得る。いくつかの実施形態では、組成物は、約0.1%から約25%までのビタミンB3化合物を含み、別の実施形態では、約0.5%から約15%までのビタミンB3化合物を含み、更に別の実施形態では、約3.5%から約7.5%までのビタミンB3化合物を含むことができる。 本明細書で使用されるとき、「ビタミンB3化合物」は、1つ又はそれ以上の化合物を有する次式を意味し、
Figure 2015515495
式中、Rは−CONH2(すなわち、ナイアシンアミド)、−COOH(すなわち、ニコチン酸)又は−CH2OH(すなわち、ニコチニルアルコール)、これらの誘導体、これらの混合物、および前述の任意の塩である。
前述のビタミンB3化合物の代表的な誘導体としては、非血管拡張性のニコチン酸エステル(例えば、ニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸ミリスチル)、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸N−オキシドおよびナイアシンアミドN−オキシドを包含する、ニコチン酸エステルが挙げられる。ビタミンB3化合物の更なる代表的な誘導体は、米国特許出願第11/897084号に説明され、参照により本明細書に組み込まれる。
b.アルコール
一実施形態では、組成物はアルコールを含むことができる。アルコールは、組成物の速い乾燥および皮膚浸透のために使用され得る。好ましい実施形態では、組成物は、約10%から約90%までのアルコールを、代替的には約15%から約75%までのアルコールを、又は代替的には約25%から約50%までのアルコールを含む。エタノールのような任意の好適なアルコールが使用され得る。
c.抗ふけ剤
一実施形態では、組成物は抗ふけ剤を含むことができ、抗ふけ剤は抗ふけ活性粒子であり得る。このような抗ふけ粒子は、物理的および化学的に組成物の構成成分と適合すべきであり、別段に製品の安定性、審美性、又は性能を過度に損なうべきではない。
一実施形態では、抗ふけ剤は、ピリジンチオン塩;ケトコナゾール、エコナゾールおよびエルビオールなどのアゾール;硫化セレン;粒状硫黄;サリチル酸などの角質溶解剤;並びにこれらの混合物からなる群から選択され得る。
ピリジンチオン塩は、好適な抗ふけ活性粒子であり得る。一実施形態では、抗ふけ活性物質は、1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩であり得、粒子形態である。一実施形態では、ピリジンチオン抗ふけ粒子の濃度は、約0.01重量%から約5重量%まで、又は約0.1重量%から約3重量%まで、又は約0.1重量%から約2重量%までの範囲である。一実施形態では、ピリジンチオン塩は、亜鉛、錫、カドミウム、マグネシウム、アルミニウムおよびジルコニウム、概して亜鉛、典型的には(「亜鉛ピリジンチオン」又は「ZPT」として既知の)1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩、一般的には血小板粒子形態の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩などの重金属から形成されるものである。一実施形態では、血小板粒子形態の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩は、最大で約20マイクロメートル、又は最大で約5マイクロメートル、又は最大で約2.5マイクロメートルの平均粒径を有する。ナトリウムなどの他のカチオンから形成された塩も同様に、好適であり得る。ピリジンチオン抗ふけ活性物質は、例えば、米国特許第2,809,971号、米国特許第3,236,733号、米国特許第3,753,196号、米国特許第3,761,418号、米国特許第4,345,080号、米国特許第4,323,683号、米国特許第4,379,753号、および米国特許第4,470,982号に記載されている。
一実施形態では、ピリチオンの多価金属塩から選択される抗ふけ活性物質に加えて、組成物は、更に、1つ以上の抗真菌および/又は抗菌活性物質を含むことができる。一実施形態では、抗菌活性物質は、コールタール、硫黄、炭、ウィットフィールド(whitfield)軟膏、カステラーニ(castellani)塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸およびその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジ油、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(テルビナフィンなど)、茶木油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマローザ、ベルベリン、タイムレッド、桂皮油、ケイ皮アルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール、イヒチオールペール、Sensiva SC−50、Elestab HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンなどのイソチアザリノン、およびアゾール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、抗菌物質は、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン、コールタール、およびこれらの混合物からなる群から選択される。
一実施形態では、アゾール抗菌剤は、ベンゾイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリンバゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、およびこれらの混合物からなる群から選択されるイミダゾールであるか、又はアゾール抗菌剤は、テルコナゾール、イトラコナゾール、およびこれらの混合物からなる群から選択されるトリアゾールである。組成物中に存在するとき、アゾール抗菌活性物質は、約0.01重量%から約5重量%まで、又は約0.1重量%から約3重量%まで、又は約0.3重量%から約2重量%までの量で包含され得る。一実施形態では、アゾール抗細菌活性物質は、ケトコナゾールである。一実施形態では、唯一の抗細菌活性物質は、ケトコナゾールである。
組成物の実施形態はまた、抗菌活性物質の組み合わせを含むことができる。一実施形態では、抗菌活性物質の組み合わせは、オクトピロックスとジンクピリチオン、パインタールと硫黄、サリチル酸とジンクピリチオン、サリチル酸とエルビオール、ジンクピリチオンとエルビオール、ジンクピリチオンとクリムバゾール、オクトピロックスとクリムバゾール、およびサリチル酸とオクトピロックス、並びにこれらの混合物からなる組み合わせのグループから選択される。
一実施形態では、組成物は、有効な量の亜鉛含有層状物質を含む。一実施形態では、組成物は、組成物の総重量の、約0.001重量%から約10重量%まで、又は約0.01重量%から約7重量%まで、又は約0.1重量%から約5重量%までの亜鉛含有層状物質を含む。
亜鉛含有層状物質は、結晶の成長が主として二次元で生じたものであってもよい。層状構造は、すべての原子が明確な層に組み込まれるものとしてだけではなく、ギャラリーイオン(gallery ion)と呼ばれる、層の間にイオン又は分子があるものとしても記載されることが慣例的である(A.F.Wells「Structural Inorganic Chemistry」Clarendon Press,1975)。亜鉛含有層状物質(ZLM)は、亜鉛が層に組み込まれるか、および/又はギャラリーイオンの構成成分であり得る。以下のZLMのクラスは、一般的分野における比較的一般的な例を表すものであり、この定義に適合するより広範囲の物質に関して限定することを意図するものではない。
多くのZLMが鉱物として自然発生する。一実施形態では、ZLMは水亜鉛土(炭酸水酸化亜鉛)、水亜鉛銅鉱(炭酸水酸化亜鉛銅)、亜鉛孔雀石(炭酸水酸化銅亜鉛)、およびこれらの混合物からなる群から選択される。亜鉛を含有する関連鉱物が組成物中に包含されてもよい。粘土性鉱物(例えば、フィロシリケート)のようなアニオン性層の化学種が、イオン交換された亜鉛ギャラリーイオンを含有する天然のZLMも存在し得る。これらの天然物質はいずれも、合成によって得るか、又は組成物中にその場で生成させるか、若しくは製造プロセスにおいて生成させることができる。
必ずしもではないが多くの場合合成であるZLMの別の一般的なクラスは、層状複水酸化物である。一実施形態では、ZLMは式[M2+ 1-x3+ x(OH)2x+m- x/m・nH2Oに適合する層状の複水酸化物であり、いくつか、又はすべての二価イオン(M2+)は亜鉛イオンである(Crepaldi,EL,Pava,PC,Tronto,J,Valim,JB J.Colloid Interfac.Sci.2002,248,429〜42)。
ヒドロキシ複塩と呼ばれる、ZLMの更に別のクラスが調製され得る(Morioka,H.,Tagaya,H.,Karasu,M,Kadokawa,J,Chiba,K Inorg.Chem.1999,38,4211〜6)。一実施形態では、ZLMは式[M2+ 1-x2+ 1+x(OH)3(1-y)+n- (1=3y)/n・nH2Oに適合するヒドロキシ複塩であり、2つの金属イオン(M2+)は同一であってもよいし又は異なっていてもよい。それらが同一であってかつ亜鉛で表される場合、式は[Zn1+x(OH)22x+ 2x A-・nH2Oに簡素化される。この後者の式は、水酸化塩化亜鉛および水酸化硝酸亜鉛のような物質を表す(x=0.4である場合)。一実施形態では、ZLMは、ヒドロキシ塩化亜鉛および/又はヒドロキシ硝酸亜鉛である。これらはまた、二価のアニオンで一価のアニオンを置き換える、水亜鉛土にも関連する。これらの物質はまた、組成物中にその場で、又は製造プロセスにおいて生成させることもできる。
亜鉛含有層状物質およびピリチオン又はピリチオンの多価金属塩を有する実施形態では、亜鉛含有層状物質とピリチオン又はピリチオンとの多価金属塩の比は、約5:100から約10:1、又は約2:10から約5:1、又は約1:2から約3:1である。
頭皮上への抗ふけ活性物質の付着は、少なくとも約1マイクログラム/cm2である。抗ふけ活性物質が頭皮に到達してそこで確実に作用を発揮できるようにすることを考慮すれば、頭皮上への抗ふけ活性物質の付着は重要である。一実施形態では、頭皮上への抗ふけ活性物質の付着は少なくとも約1.5マイクログラム/cm2、又は少なくとも約2.5マイクログラム/cm2、又は少なくとも約3マイクログラム/cm2、又は少なくとも約4マイクログラム/cm2、又は少なくとも約6マイクログラム/cm2、又は少なくとも約7マイクログラム/cm2、又は少なくとも約8マイクログラム/cm2、又は少なくとも約8マイクログラム/cm2、又は少なくとも約10マイクログラム/cm2である。頭皮上への抗ふけ活性物質の付着は、熟練の美容師が従来の洗浄プロトコールに従い、個人の毛髪を抗ふけ活性物質含有の組成物(例えば、本発明による組成物)で洗浄することによって測定される。続いて、表面に開放端ガラスシリンダーを保持できるよう毛髪を頭皮の領域上に分けて、抽出組成物のアリコートを添加し撹拌した後、抗ふけ活性物質の内容物を回収し、HPLCのような従来の方法論に基づいて分析定量する。
d.脂肪族アルコールゲル網状組織
組成物の実施形態はまた、化粧用クリームおよび毛髪コンディショナーで長い間使用されている、脂肪族アルコールゲル網状組織を含んでもよい。これらのゲル網状組織は、約1:1から約40:1(代替的には約2:1から約20:1、および代替的には約3:1から約10:1)の比で、脂肪族アルコールと界面活性剤を組み合わせることによって形成される。ゲル網状組織の形成は、脂肪族アルコールの水中分散液を界面活性剤と共に脂肪族アルコールの融点を超える温度まで加熱することを伴う。混合プロセスの間に、脂肪族アルコールは溶融し、界面活性剤を脂肪族アルコールの滴中へ投与することができる。界面活性剤は、共に水を脂肪族アルコール内に運び込む。これにより、等方性の脂肪族アルコール液滴が液晶相液滴へと変化する。混合物を鎖溶融温度未満に冷却したときに、液晶相は固体の結晶性ゲル網状組織に変換される。ゲル網状組織は、化粧用クリームおよび毛髪コンディショナーの安定化効果に寄与する。加えて、ゲル網状組織は、毛髪コンディショナーにコンディショニングされた感触の効果を付与する。
したがって、一実施形態によれば、脂肪族アルコールは、脂肪族アルコールゲル網状組織に、約0.05重量%から約14重量%までのレベルで包含される。例えば、脂肪族アルコールは、約1重量%から約10重量%まで、および代替的には約6重量%から約8重量%までの範囲の量で存在し得る。
本明細書で有用な脂肪族アルコールは、約10から約40個の炭素原子、約12から約22個の炭素原子、約16から約22個の炭素原子、又は約16から約18個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは、直鎖又は分枝鎖アルコールであってよく、および飽和又は不飽和であってよい。脂肪族アルコールの非限定的な例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびこれらの混合物が挙げられる。約20:80から約80:20の比のセチルおよびステアリルアルコールの混合物が好適である。
本明細書で有用な脂肪族アルコールは、約10から約40個の炭素原子、約12から約22個の炭素原子、約16から約22個の炭素原子、又は約16から約18個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは、直鎖又は分枝鎖アルコールであってよく、および飽和又は不飽和であってよい。脂肪族アルコールの非限定的な例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、およびこれらの混合物が挙げられる。約20:80から約80:20の比のセチルおよびステアリルアルコールの混合物が好適である。
E.投与方法
上述のアプリケーターアセンブリー100はまた、組成物を投与する方法に使用され得る。組成物を投与する方法は、上述のアプリケーターアセンブリー100を供給すること、アプリケーターアセンブリー100に組成物を配置すること、およびアプリケーターアセンブリー100を作動させることを含むことができる。一実施形態では、アプリケーターアセンブリー100の作動は、機械式ポンプ、エアロゾル容器、又はしぼり出し容器を作動させることを包含することができる。
一実施形態では、方法は、頭皮上へ直接アプリケーターアセンブリーから組成物を投与するために使用され得る。
別の実施形態では、方法はまた、頭皮に供給された後に組成物の効能を改善するために使用され得る。
F.データ
表1を参照すると、22歳から55歳の30人の消費者に、以下の頭皮アプリケーターを評価するように依頼した。スプレーアプリケーターは、組成物を頭皮に適用するために使用される一般的な店内アプリケーターである。単一歯アプリケーターは、組成物を頭皮に適用するために使用される本発明の一実施形態である。消費者に1から10の尺度で頭皮アプリケーターを評価するように依頼した。10が頭皮への適用に最も有用であり、1が毛髪への適用に最も有用である。続いて、平均値を算出し、表1に列挙した。95%の信頼度でスチューデントT検定法を使用したところ、頭皮への適用に最も有用であることへの単一歯アプリケーターについての消費者の好みに関して、統計的に有意な差が存在した。
Figure 2015515495
表2を参照すると、22歳から55歳の30人の消費者に、以下の頭皮アプリケーターを評価するように依頼した。スプレーアプリケーターは、組成物を頭皮に適用するために使用される一般的な店内アプリケーターである。単一歯アプリケーターは、組成物を頭皮に適用するために使用される本発明の一実施形態である。消費者に1から10の尺度で頭皮アプリケーターを評価するように依頼した。10が組成物を頭皮に最も適用し易いであり、1が組成物を頭皮に最も適用しにくいである。続いて、平均値を算出し、表2に列挙した。95%の信頼度でスチューデントT検定法を使用したところ、組成物を頭皮に最も適用し易いことへの単一歯アプリケーターについての消費者の好みに関して、統計的に有意な差が存在した。
Figure 2015515495
表3を参照すると、236人の消費者に、スプレーアプリケーターを使用して、製品の利点を提供する能力に関して評価するように依頼した。スプレーアプリケーターは、組成物を頭皮に適用するために使用される一般的な店内アプリケーターである。100人の消費者に、単一歯アプリケーターを使用して、製品の利点を提供する能力に関して評価するように依頼した。単一歯アプリケーターは、組成物を頭皮に適用するために使用される本発明の一実施形態である。消費者に1から100の尺度で頭皮アプリケーターを評価するように依頼した。100が最大に製品の利点を提供することができるであり、1がほとんど製品の利点を提供することができないである。続いて、平均値を算出し、表3に列挙した。85%の信頼度を使用したところ、最大に製品の利点を提供することができることへの単一歯アプリケーターについての消費者の評価に関して、統計的に有意な差が存在した。
Figure 2015515495
表4を参照すると、10人の消費者に、スプレーアプリケーターか又は単一歯アプリケーターのどちらかを使用するように依頼した。スプレーアプリケーターは、組成物を頭皮に適用するために使用される一般的な店内アプリケーターである。単一歯アプリケーターは、組成物を頭皮に適用するために使用される本発明の一実施形態である。続いて、それぞれの消費者の頭皮上に展着した製品を、蛍光式および画像分析を使用して定量化した。平均値を表4に列挙した。結果は、単一歯アプリケーターがスプレーアプリケーターよりも実質的に多くの製品を頭皮に供給したこと−スプレーアプリケーターにと比べて62.9%の範囲の増加、を示す。
Figure 2015515495
G.領域強度範囲試験方法
1)パネリストは、濡れた毛髪を有した自身の頭皮上に供給システムを使用して、蛍光剤(クルクミン)と共に製品を適用する。
2)パネリストは、通常の使用時に指示されるように、製品を自身の頭皮にすりこむ。
3)パネリストは、自身の毛髪をスタイリストに区切りをつけてもらう−区切りはすべてのパネリストで一致していなければならない。
4)ブラックライトを具えた通常のカメラを利用して、画像を撮影し、4つの異なる角度で蛍光剤(クルクミン)を捕らえて供給システムからの頭皮の適用範囲を決定する。
5)コンピュータプログラムImage Jを使用して、(画素単位で報告される)領域、およびその領域の蛍光剤の強度を測定しながら、すべての画像に対して分析を実行する。領域強度範囲の値を、領域×強度によって算出する。
本明細書に開示された寸法および値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に明記しない限り、そのような寸法のそれぞれは、記載された値およびその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40ミリメートル」として開示される寸法は、「約40ミリメートル」を意味するものである。
任意の相互参照又は関連特許若しくは関連出願を包含する本明細書に引用されるすべての文献は、明確に除外ないしは別の方法で限定されない限り、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示されているか若しくは「特許請求の範囲」に記載されているいずれかの発明に関する先行技術であることを認めるものではなく、あるいはそれが単独で又は他のいかなる参考文献(単数若しくは複数)とのいかなる組み合わせにおいても、かかる発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義の範囲が、参照により組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく他の様々な変更および修正を実施できることが、当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更および修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (15)

  1. 組成物を頭皮に与える方法であって、
    a.アプリケーターアセンブリーに組成物を供給することであって、前記アプリケーターセンブリーが、
    i.前記組成物を収容できる容器と、
    ii.前記容器と流体連通する先端突出アクチュエーターであって、
    1.前記容器に前記先端突出アクチュエーターを流体接続するように構成されたベース部分と、
    2.中空の歯に前記ベース部分を流体接続するように構成された本体部分であって、前記歯がこの本体部分から離れて位置する面を具え、前記歯が前記容器と流体連通する開口部を具え、前記歯が0.5mmから100mmまでの突出長さを有する本体部分と
    を具えた先端突出アクチュエーターと、
    iii.前記容器から前記先端突出アクチュエーターを通して前記組成物を与えるエンジンと
    を具えることと、
    b.前記アプリケーターアセンブリーから直接頭皮に前記組成物を投与することと
    を具え、前記エンジンが全ストローク当たり0.05mLから4mLまでを投与することを特徴とする方法。
  2. 前記歯が10mmから60mmまでの突出長さを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記歯が、20mmから50mmの突出長さを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記エンジンがポンプであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記エンジンが全ストローク当たり0.1mLから1mLまでを投与することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記エンジンが全ストローク当たり0.3mLから0.5mLまでを投与することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記アプリケーターアセンブリーが貫通する長手方向軸線を更に具え、前記歯がこの長手方向軸線から20度から100度まで傾いていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記アプリケーターアセンブリーが貫通する長手方向軸線を更に具え、前記歯がこの長手方向軸線から30度から60度まで傾いていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記アプリケーターアセンブリーが貫通する長手方向軸線を更に具え、前記面がこの長手方向軸線から35度から55度まで傾いていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記組成物が0.1%から25%までのナイアシンアミドを具えていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記組成物が10%から90%までのアルコールを具えていることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記アプリケーターアセンブリーが抗ふけ剤を具えた組成物を更に具えていることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 組成物を頭皮に与えるアプリケーターアセンブリーであって、
    a.前記組成物を収容できる容器と、
    b.前記容器と流体連通する先端突出アクチュエーターであって、
    i.前記容器に前記先端突出アクチュエーターを流体接続するように構成されたベース部分と、
    ii.中空の歯に前記ベース部分を流体接続するように構成された本体部分であって、前記歯がこの本体部分から離れて位置する面を具え、前記歯が前記容器と流体連通する開口部を具え、前記歯が0.5mmから100mmまでの突出長さを有する本体部分と
    を具えた先端突出アクチュエーターと、
    c.前記容器から前記先端突出アクチュエーターを通して頭皮へ前記組成物を与えるエンジンと
    を具えたことを特徴とするアプリケーターアセンブリー。
  14. 貫通する長手方向軸線を更に具え、前記歯がこの長手方向軸線から20度から100度まで傾いていることを特徴とする請求項13に記載のアプリケーターアセンブリー。
  15. 頭皮上へ直接組成物を与えるための、請求項13および請求項14のいずれか一項に記載のアプリケーターアセンブリーの使用。
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