JP2015503614A - ヘアケア組成物 - Google Patents

ヘアケア組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2015503614A
JP2015503614A JP2014552256A JP2014552256A JP2015503614A JP 2015503614 A JP2015503614 A JP 2015503614A JP 2014552256 A JP2014552256 A JP 2014552256A JP 2014552256 A JP2014552256 A JP 2014552256A JP 2015503614 A JP2015503614 A JP 2015503614A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
hair care
care composition
log
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2014552256A
Other languages
English (en)
Inventor
メアリー マーシュ ジェニファー
メアリー マーシュ ジェニファー
デイビッド ハットン ザサード ハワード
デイビッド ハットン ザ サード ハワード
リー ドイル ケビン
リー ドイル ケビン
イレイン ヒルバート ジェニファー
イレイン ヒルバート ジェニファー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Procter and Gamble Co
Original Assignee
Procter and Gamble Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Procter and Gamble Co filed Critical Procter and Gamble Co
Publication of JP2015503614A publication Critical patent/JP2015503614A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/40Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing nitrogen
    • A61K8/44Aminocarboxylic acids or derivatives thereof, e.g. aminocarboxylic acids containing sulfur; Salts; Esters or N-acylated derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/02Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
    • A61K8/0216Solid or semisolid forms
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/36Carboxylic acids; Salts or anhydrides thereof
    • A61K8/362Polycarboxylic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/36Carboxylic acids; Salts or anhydrides thereof
    • A61K8/365Hydroxycarboxylic acids; Ketocarboxylic acids
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q5/00Preparations for care of the hair
    • A61Q5/02Preparations for cleaning the hair
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61QSPECIFIC USE OF COSMETICS OR SIMILAR TOILETRY PREPARATIONS
    • A61Q5/00Preparations for care of the hair
    • A61Q5/12Preparations containing hair conditioners

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Abstract

ケラチン性組織に対する酸化還元金属の付着を阻害するヘアケア組成物が提供され、この組成物は、キレート剤、低pH緩衝系、洗浄性界面活性剤、及び基剤を含有する。

Description

本組成物は、緩衝系及びキレート剤を含有する低pHヘアケア組成物、並びにこれを使用する方法に関し、組成物は毛髪上への無機物の付着を阻害する。
多くの消費者は地下水脈から採水した水を使用しており、このような水は多くの場合、カルサイト(カルシウム)、ドロマイト(カルシウム及びマグネシウム)、マグネタイト(鉄)、及び胆礬(銅)などの無機物を様々な量で含有している。これらの無機物は、ごく微量でも毛髪表面及び毛髪のキューティクル層間に付着し得ることが判明している。毛髪への無機物の付着は、水源が硬水、例えば、カルシウム、マグネシウム、銅、及び鉄塩などの無機物を高濃度で含有する地域で生活する消費者には特に問題があり、毛髪の健康を損なう恐れがある。例えば、キューティクル層間に、炭酸カルシウムなどのカルシウム塩が付着することで、キューティクルの輝きが損なわれ、キューティクルの損傷が加速するおそれがある。更に、銅及び鉄などの遷移金属イオンの付着により、毛髪の着色処理中の還元−酸化(酸化還元)反応が加速され、ヒドロキシルラジカルが生成され、これにより毛髪に損傷が生じ、色素の取り込みが減少する場合がある。
したがって、ケラチン性組織に対する無機物の付着を阻害し、並びに既にケラチン性組織上に付着した無機物の除去を促進することのできるヘアケア組成物が必要とされている。
本発明の実施形態は、毛髪への無機物の付着を阻害する又は毛髪に付着した無機物を除去するのに有用なヘアケア組成物、並びにこれを使用する方法を目的とする。
実施形態に従って、約0.01重量%〜約10重量%のエチレンジアミン二コハク酸(EDDS)又はこれらの塩;有機酸及び/又はこれらの塩を含む緩衝系;約2重量%〜約50重量%の洗浄性界面活性剤;並びに基剤を含む、ヘアケア組成物が提供され、有機酸はα−ヒドロキシ酸又はポリカルボン酸から選択される。緩衝系は、25℃下で、ヘアケア組成物のpHを約2〜約6にし、1:10希釈したヘアケア組成物サンプルのpHを約3超かつ約6未満にするのに十分な量で存在し、希釈サンプルは、1部のヘアケア組成物及び10部の水(体積/体積)から調製された。
別の実施形態に従うと、約0.01重量%〜約10重量%のキレート剤(L)、有機酸及び/又はこれらの塩を含む緩衝系、約2重量%〜約50重量%の洗浄性界面活性剤、並びに基剤を含む、ヘアケア組成物が提供され、有機酸はα−ヒドロキシ酸又はポリカルボン酸から選択される。キレート剤は、約−2未満のlog KCaL、及び約3超のlog KCuL、又は約10超のlog KFeLを有する。log KCaLは、pH 5にて算出された、Ca+2のキレート剤の条件安定度定数のlogであり、log KCuLは、pH 5にて算出された、Cu+2キレート剤の条件安定度定数のlogであり、log KFeLは、pH 5にて算出された、Fe+3のキレート剤の条件安定度定数のlogである。緩衝系は、25℃下で、ヘアケア組成物のpHを約2〜約6にし、1:10希釈したヘアケア組成物サンプルのpHを約3超かつ約6未満にするのに十分な量で存在し、希釈サンプルは、1部のヘアケア組成物及び10部の水(体積/体積)から調製された。
別の実施形態に従うと、ケラチン性組織への無機物成分の付着を減少させる方法が提供され、方法は、ケラチン性組織をヘアケア組成物と接触させること;並びにケラチン性組織からヘアケア組成物を洗い流すこと、を含む。ヘアケア組成物は、約0.01重量%〜約10重量%のキレート剤(L);有機酸及び/又はこれらの塩を含む緩衝系;約2重量%〜約50重量%の洗浄性界面活性剤;並びに基剤を含み、キレート剤は、約−2未満のlog KCaL、及び約3超のlog KCuL、又は約10超のlog KFeLを有し、有機酸は、α−ヒドロキシ酸又はポリカルボン酸から選択される。緩衝系は、25℃下で、ヘアケア組成物のpHを約2〜約6にし、1:10希釈したヘアケア組成物サンプルのpHを約3超かつ約6未満にするのに十分な量で存在し、希釈サンプルは、1部のヘアケア組成物及び10部の水(体積/体積)から調製された。
別の実施形態に従うと、多孔質溶解性固体構造の形態のヘアケア組成物が提供され、ヘアケア組成物は、約0.01重量%〜約10重量%のキレート剤(L);有機酸及び/又はこれらの塩を含む緩衝系;約23重量%〜約75重量%の洗浄性界面活性剤;約10重量%〜約50重量%の水溶性ポリマー;並びに所望により、約1重量%〜約15重量%の可塑剤を含み、キレート剤は約−2未満のlog KCaL、及び約3超のlog KCuL又は約10超のlog KFeLを有し、有機酸は、α−ヒドロキシ酸又はポリカルボン酸から選択され、緩衝系は、25℃下で、ヘアケア組成物のpHを約2〜約6にするのに十分な量で存在し、1:10希釈したヘアケア組成物サンプルは、約3超で約6未満のpHを有し、希釈サンプルは、1部のヘアケア組成物及び10部の水(体積/体積)から調製され、そのためヘアケア組成物は多孔質溶解性固体構造形態となり、この構造体は、約80重量%〜約100重量%の連続気泡含有率を有する。
別の実施形態に従うと、多孔質溶解性固体構造の形態のヘアケア組成物が提供され、ヘアケア組成物は、約0.01重量%〜約10重量%のキレート剤(L)、有機酸及び/又はこれらの塩を含む緩衝系、約23重量%〜約75重量%の洗浄性界面活性剤、約10重量%〜約50重量%の水溶性ポリマー、並びに所望により、約1重量%〜約15重量%の可塑剤を含み、キレート剤は約−2未満のlog KCaL、及び約3超のlog KCuL又は約10超のlog KFeLを有し、有機酸は、α−ヒドロキシ酸又はポリカルボン酸から選択され、緩衝系は、25℃下で、ヘアケア組成物のpHを約2〜約6にするのに十分な量で存在し、1:10希釈したヘアケア組成物サンプルは、約3超で約6未満のpHを有し、希釈サンプルは、1部のヘアケア組成物及び10部の水(体積/体積)から調製され、前記洗浄性界面活性剤は約0.001〜約0.45の平均エトキシレート/アルキル比を有し、この構造体は、約0.03g/cm3〜約0.20g/cm3の密度を有する。
本発明の全ての実施形態では、特に記述のない限り、全ての百分率は、組成物全体の重量によるものである。全ての比率は、特に記述のない限り、重量比である。全ての範囲は、包含的であり、かつ組み合わせ可能である。有効数字の数は、表示された量に対する限定を表すものでも、測定値の精度に対する限定を表すものでもない。特に指示がない限り、全ての数量は、「約」という単語によって修飾されるものと解される。特に指示がない限り、全ての測定は25℃において周囲条件で実施されるものと理解され、「周囲条件」とは約1気圧及び相対湿度約50%における条件を意味する。列挙された成分に関連する重量は全て、有効濃度に基づいており、特に明記しない限り、市販の材料に含まれ得る基剤又は副生成物を含まない。
用語の定義:
本明細書で使用するとき、用語「ヘアケア組成物」は、キレート剤、緩衝系、界面活性剤、及び基剤の組み合わせを指す。
本明細書で使用するとき、用語「低pH」は、約25℃にて約2〜約6の範囲のpHを指す。
本明細書で使用するとき、用語「流体」は、液体及びゲルを包含する。
本明細書で使用するとき、用語「log x」は、xの常用対数(すなわち10を底とする対数)を指す。
本明細書で使用するとき、「1つの(a及びan)」を包含する項目は、請求項に使用するとき、請求又は記載されているものの1つ又はそれ以上を意味すると理解される。
本明細書で使用するとき、用語「含有する(include、includes、及びincluding)」は非限定的なものであることを意味し、それぞれ「含む(comprise、comprises、及びcomprising)」を意味するものと理解される。
本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるためには、本出願の試験方法の項で開示する試験方法を用いるべきである。
別途記載のない限り、成分又は組成物の濃度はすべて、当該成分又は組成物の活性部分に関するものであり、このような成分又は組成物の市販の供給源に存在し得る不純物、例えば残留溶媒又は副生成物は除外される。
割合(%)及び比率はすべて、別途記載のない限り重量で計算される。すべての割合(%)及び比率は、別途記載のない限り組成物全体を基準にして計算される。
本明細書の全体を通じて与えられるすべての最大の数値限定は、それよりも小さい数値限定を、そうしたより小さい数値限定があたかも本明細書に明確に記載されているものと同様にして包含するものと理解すべきである。本明細書全体を通して記載される全ての最小数値限定は、このようなより高い数値限定が本明細書に明示的に記載されているかのように、全てのより高い数値限定を含む。本明細書全体を通して記載される全ての数値範囲は、このようなより狭い数値範囲が本明細書に明示的に記載されているかのように、このようなより広い数値範囲内の全てのより狭い数値範囲を含む。
低pHに緩衝化したキレート剤の効果
パーソナルケア用に消費者により使用される多くの水源は、高濃度のカルシウム及びマグネシウム塩、並びに望ましくない濃度の酸化還元金属(例えば、銅及び/又は鉄)塩を含有する。ほとんどのキレート剤は競合的にカルシウム及び/又はマグネシウムに結合することから、これらの酸化還元金属塩は、微量酸化還元金属をキレートするためにキレート剤を使用することで、多くの場合、無効となることが判明している。
一実施形態によると、以降に議論される通り、カルシウム(KCaL)に関しては特定の値を下回る条件安定度定数を有し、かつこの定数と組み合わせて、銅(KCuL)及び/又は鉄(KFeL)に関しては特定の値を上回る条件安定度定数を有するキレート剤は、これらの酸化還元金属に対し十分な程度に選択的親和性を示し、ひいては毛髪へのこれらの付着を阻害することが判明している。また、この選択的親和性を有するキレート剤は、既に付着している酸化還元金属の量も減少させる。
上記のキレート剤の選択的親和性に所望される濃度を維持する目的で、ヘアケア組成物のpHは、25℃下で、ヘアケア組成物のpHを約2〜約6にするのに十分な量の有機酸及び/又はこれらの塩を含む緩衝系から更に構成され、1:10希釈したヘアケア組成物サンプルは約3超約6未満のpHを有し、かつ希釈サンプルは1部のヘアケア組成物及び10部の水(体積/体積)から調製される。
緩衝系により得られるその他の利点としては、有機酸及び/又は有機酸塩が可溶性カルシウム錯体を形成する能力が存在し、この能力により、毛髪に対するカルシウム塩(例えば、炭酸カルシウム)の付着が阻害される。
したがって、本発明の実施形態に従うと、およそキレート剤、塩及びそれらの誘導体;有機酸及び/又はこれらの塩を含む緩衝系;洗浄性界面活性剤;並びに基剤を含むヘアケア組成物が提供される。
A.キレート剤
キレート剤は、当該技術分野において周知であり、それらの非包括的なリストは、A Eマーテル(Martell)及びR Mスミス(Smith)著、「臨界安定度定数(Critical安定度定数s)」(第1巻、プレナム出版社(Plenum Press)(ニューヨーク&ロンドン(1974年))、並びにA Eマーテル(Martell)及びR Dハンコック(Hancock)著、「水溶液中の金属錯体(Metal Complexes in Aqueous Solution)」(プレナム出版社(Plenum Press)(ニューヨーク&ロンドン、(1996年))に見出すことができ、これらの非特許文献は、いずれも参照により本明細書に組み込まれる。キレート剤に関し、用語「塩及びそれらの誘導体」は、キレート剤と同様の官能性構造(例えば、同様の化学骨格)を含む塩及び誘導体を意味し、これらの塩及び誘導体はキレート剤として参照され、同様の又は更に良好なキレート特性を有する。塩及びそれらの誘導体としては、アルカリ金属、アルカリ土類、アンモニウム、置換アンモニウム塩(例えばモノエタノールアンモニウム、ジエタノールアンモニウム、トリエタノールアンモニウム)塩、酸性部分を有するキレート物質のエステル、及びこれらの混合物、特に、全てのナトリウム、カリウム又はアンモニウム塩が挙げられる。用語「誘導体」は、米国特許第5,284,972号に例示されるものなどの「キレート化界面活性剤」化合物、並びに親キレート剤と同様の官能性構造を有する、例えば、米国特許第5,747,440号に開示される高分子EDDS(エチレンジアミンジコハク酸)などの、1つ以上のキレート化基を含む大型分子も含む。
キレート剤は、pH約2〜約6では、Ca+2などのアルカリ土類金属イオンに対するよりも、酸化還元金属(例えば、Cu+2及び/又はFe+3などの遷移金属イオン)に対し強力な親和性を保有し、ケラチンに対する酸化還元金属の付着を効果的に阻害し、かつケラチン性組織上に既に存在する酸化還元金属塩量を減少させ得ることが判明している。
代表的なキレート剤の条件安定定数
特定のpHでの、キレート剤のCu+2対Ca+2に関しての相対的な親和性は、以下に記載のとおりに、Cu+2に対するキレート剤の条件安定度定数(log)を、Ca+2に対するキレート剤の条件安定度定数(log)と比較することにより評価できる。
条件安定度定数は、所定のpHにて金属−キレート剤錯体の安定性を実際に評価するために当該技術分野で一般的に使用されるパラメータである。条件安定度定数に対するより詳細に議論については、「ダウ・キレート剤(Dow chelating agents)」(Dow Chemical Company Limitedにより出版)に見ることができる。この非特許文献は参照により本明細書に組み込まれる。本出願において参照される所定の金属に関する条件生成定数は、次式を用い算出される:
Figure 2015503614
式中、KMLは安定度定数であり、αHLは部分的にプロトン化した配位子のアルファ係数であり(所定のpH下)、並びにαMOHは、金属水酸化物のアルファ係数である(所定のpH下)。
金属キレート剤相互作用の安定度定数は、次式として定義され、
Figure 2015503614
式中、
Figure 2015503614
すべての濃度はmol/dm3で表される。安定度定数は、便宜上、対数として表される。金属イオンとキレート剤とからなる錯体の一部の代表例の安定度定数の対数値を以降の表に掲載する:
Figure 2015503614
* すべて25℃下かつイオン強度0.1Mにて測定
* データなし
ほとんどのキレート剤は、pHに応じたプロトン化度を有する。プロトン化度は、キレート剤プロトン安定度定数(逐次安定度定数K)を使用して表現することができる。これらの安定度定数は、次式から得られる:
Figure 2015503614
わずかながら、一般に知られるキレート剤のプロトンキレート剤安定度定数を下表2a〜2dに掲載する:
Figure 2015503614
Figure 2015503614
Figure 2015503614
Figure 2015503614
[1]=pka算出モジュールのACD Labs(Ver.7.0)を使用して算出した(http://www.acdlabs.com/home/)。
キレート剤−金属イオン錯体の安定度定数は、一般的に使用されるキレート剤に関しては、文献中に十分に記載されている(例えば、Arthur Martell & Robert M Smith,「金属錯体データベース(ver.3.0)の決定的に選抜された安定度定数(Critically Selected Stability Constants of Metal Complexes Database,Version 3.0)」、及び上記の文献を参照されたい。これらの文献は、参照により本案件に組み込まれる)。定数が文書化されていない場合には、核種分析法を用い測定することができる(「水溶液中金属錯体(Metal Complexes in Aqueous Solutions)」Martel and Hancock,edition Modem Inorganic Chemistry,p.226〜228を参照されたい。この非特許文献は参照により本案件に組み込まれる)。
pH変化などの、配位子種における段階的な変化は、次に記載のとおり、アルファ(α)係数を用い表すことができる:
Figure 2015503614
例えば、四酸キレート剤の場合、値は次式から算出することができる:
αHL=1+K1[H]+K12[H]2+K123[H]3+K1234[H]4
金属キレート剤相互作用に影響を与えるその他の因子は、pHを上昇させて金属種に水酸化物種を生成させる傾向がある。しかしながら、本組成物のpH範囲が酸性(すなわち、7未満)になるにつれ、logアルファ値(αM)は、一定になり、ほとんど無視できるになるものと考えられる。
所定のpHにて、安定度(K)及びアルファ(α)定数を組み合わせることにより、以降の式から、キレート剤の有効なキレート力価が得られる。本特許出願に関し、この力価は条件に関係する生成定数である:
Figure 2015503614
上述のように、αHLは、酸組成物に関しては0と仮定される。
条件安定度定数に対するより詳細に議論については、「ダウ・キレート剤(Dow chelating agents)」(Dow Chemical Company Limitedにより出版)に見ることができる。この非特許文献は参照により本明細書に組み込まれる。Fe+3、Cu+2、及びCa+2のキレート剤に関し算出された安定度定数は、下表3に掲載される。
Figure 2015503614
Figure 2015503614
*算出せず及び/又は利用不可
pH 5では、約−2未満のlog KCaL、及び約3超のlog KCuL、又は約10超のlog KFeLを有するキレート剤の重量に基づき約0.01%ほどの低濃度では、許容可能な範囲で、酸化還元金属の付着の阻害が提供され、並びに毛髪上に存在する酸化還元金属の付着の予測されないほどの減少が提供されることが判明している。この場合、log KCaLは、pH 5にて算出された、Ca+2のキレート剤の条件安定度定数(log)であり、log KCuLは、pH 5にて算出された、Cu+2のキレート剤の条件安定度定数(log)であり、log KFeLは、pH 5にて算出された、Fe+3のキレート剤の条件安定度定数(log)である。一実施形態では、pH 5で、約−2未満のlog KCaL、及び約10超のlog KCuL、又は約15超のlog KFeLを有するキレート剤は、酸化還元金属の付着の阻害を促進することができ、更に、毛髪上に存在している酸化還元金属を予測されないほどに減少させる。pHの影響を考慮に入れずに安定度定数を使用した場合、硬水中低濃度の微量酸化還元金属に対し選択的に結合し、結合することにより微量酸化還元金属の毛髪への付着を阻害するキレート剤を特定するという目的に関し誤った結果が導かれる場合がある。
更に別の実施形態に従うと、好適なキレート剤としては、pH 5で、0.3未満のlog KCaL/log KCuL値を有するものが挙げられる。例えば、pH 5では、log KCaL値/log KCuL値は0.25、0.20、0.15、0.10、0.05、0.00、又は−0.10未満であってよい。別の実施形態では、キレート剤は、pH 5で、約−0.2のlog KCaL/log KCuL値を有する。
適宜に、一実施形態では、キレート剤は、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP);エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG);エチレンジアミン−N,N’−ビス(2−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA);エチレンジアミンジコハク酸(EDDS);グルタミン酸二酢酸(GLDA);6座配位子アミノカルボキシレート(HBED);2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N−N’−ジコハク酸(HPDDS);メチルグリシン二酢酸(MGDA);これらの塩、これらの誘導体、又はこれらの混合物から選択される。適宜に、一実施形態では、キレート剤は、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP);エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG);エチレンジアミン−N,N’−ビス(2−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA);エチレンジアミンジコハク酸(EDDS);グルタミン酸二酢酸(GLDA);6座配位子アミノカルボキシレート(HBED);2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N−N’−ジコハク酸(HPDDS);メチルグリシン二酢酸(MGDA);これらの塩及び誘導体、又はこれらの混合物から選択される。別の実施形態では、キレート剤はEDDSである。EDDSは、S,S−EDDS、R,R−EDDS、R,S−EDDSといった鏡像異性形態のうちの1つとして、又はこれらの形態の混合物として使用することができる。一実施形態では、EDDSはS,S−EDDS形態であり、この形態のEDDSは望ましい生分解性を有する。
ヘアケア組成物中のこのようなキレート剤濃度は、約0.01重量%の低濃度又は更には約10重量%の高濃度であってよいものの、このような高濃度(すなわち、10重量%)を超える場合には、処方が複雑になる恐れがあり及び/又は人の安全性に関する懸念が生じる恐れがある。一実施形態では、キレート剤濃度は、ヘアケア組成物の重量に基づき少なくとも約0.05重量%、少なくとも約0.1重量%、少なくとも約0.25重量%、少なくとも約0.5重量%、少なくとも約1重量%、又は少なくとも約2重量%であり得る。約4重量%超の濃度を使用することができるものの、追加効果は得られない。
B.緩衝系
本発明の実施形態に従って、ヘアケア組成物は、25℃下で、pH約2〜約6を有する。しかしながら、上述のように、酸化還元金属に対するキレート剤の選択性を維持するため、pHを緩衝系により調節することができる。したがって、毛髪を洗浄する工程中のpH変化を減少させるという観点から、本発明の実施形態に従うシャンプー組成物には、シャンプー組成物のpHを約2〜約6に維持するのを、更には1部のヘアケア組成物を10部の水により希釈した場合に、組成物のpHを約3〜約6の範囲で維持するのを補助するため、更に緩衝系を含有させる。このヘアケア組成物に望ましい緩衝能は、有機酸及び/又はこれらの塩を含有し、かつ2〜6のpH範囲において緩衝能を有する緩衝系を添加することにより付与することができる。
緩衝系の一態様では、有機酸は、α−ヒドロキシ酸、ポリカルボン酸、又はこれらの混合物から選択される。適宜に、有機酸は、約4.5以下のpKaを有する酸官能基を有する。別の実施形態では、有機酸は、約6以下のpKaを有する第2の酸官能基を有する。多数の酸性官能基を有する有機酸は、同等の酸官能基が1つの場合の有機酸と比較して向上された緩衝能を提供することができる。一態様では、有機酸は、増強されたmol効率を提供するため、約500グラム/mole(g/mol)未満の分子量を有し得る。例えば、有機酸の分子量は約90g/mol〜約400g/mol、約100g/mol〜約300g/mol、約130g/mol〜約250g/mol、約150g/mol〜約200、又は約190g/moleであり得る。他の態様では、有機酸は、25℃下で、1Lあたり約0.2mol超の量で水に可溶性であり得る。例えば、有機酸の水溶性は、約0.3mol/L以上、約0.4mol/L以上、又は約0.5mol/L以上であり得る。
緩衝系の一態様では、有機酸が炭酸カルシウムなどの無機物と可溶性キレートを形成する能力により、毛髪上に付着し得る不溶性結晶を形成し得るカルシウム量が減少する。一実施形態によると、代表的な有機酸は、上記の通り、約1.6以上;約1.9以上;約2.0以上;又は約2.5以上の安定度定数(log)を保有する。
実施形態に従って、pH 5で、上記の通り、約1.5以上のカルシウム(KCaL)の条件安定度定数(log)を有する有機酸は、カルシウムに関し十分な程度の親和性を示し、ひいては、ケラチン性組織に対するカルシウムの付着を阻害する。別の実施形態に従うと、有機酸は、pH 5で、1.7以上;1.8以上;1.9以上;2.0以上;又は約2.1のカルシウム(KCaL)の条件安定度定数(log)を保有する。別の実施形態に従うと、有機酸は、pH 6で、約1.5以上のlog KCaLを保有する。例えば、代表的な有機酸のlog KCaLは、pH 6で、約1.7以上;約1.9以上;約2.0以上;又は約2.5以上であり得る。
加えて、代表的な有機酸は、毛髪上に既に存在するカルシウムの付着の除去も促進し得る。適宜に、別の実施形態では、代表的な有機酸としては、25℃下で炭酸カルシウムの水溶性よりも高い水溶性を有するカルシウム錯体を形成する酸が挙げられる。
加えて、ヘアケア組成物の酸性の性質(pH約2〜約6)は、既に毛髪上に付着している結晶を可溶化させる助けとなる。したがって、ヘアケア組成物は、既に存在している結晶を洗い流すのにも効果的であり、結晶を洗い流すことでキューティクルの変形は減少され、これによりキューティクルの剥がれや損傷を減少することができる。
本発明の実施形態に従って、有機酸は、α−ヒドロキシ酸、ポリカルボン酸、又はこれらの混合物から選択される。一実施形態では、α−ヒドロキシ酸は、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、又はこれらの組み合わせから選択される。別の実施形態では、ポリカルボン酸はマロン酸である。別の実施形態では、有機酸はクエン酸である。更に、このような有機酸塩の例としては、ナトリウム塩及びカリウム塩などのアルカリ金属塩;アンモニウム塩;並びにトリエタノールアミン塩などのアルカノールアミン塩が挙げられる。
添加するpH緩衝剤の量には特段の制限はなく、その量は、緩衝能をもたらす化合物の性質に基づき変化させる。緩衝能をもたらす主な化合物としてクエン酸ナトリウムを使用する場合、例えば、クエン酸ナトリウムは、約0.5重量%以上、2重量%以上、3重量%以上、4重量%以上、又は5重量%以上の濃度で加える事ができる。適宜に、ヘアケア組成物は、所望される程度の緩衝能を提供するため、例えば、約0.5重量%〜約8重量%、約1重量%〜約5重量%;約1重量%〜約4重量%、又は約2〜約3重量%を含み得る。
本発明のヘアケア組成物は、更に、洗浄性界面活性剤及び基剤を含有する。
C.界面活性剤
本発明のヘアケア組成物は、組成物に洗浄性能を提供する洗浄性界面活性剤を含有する。同様に、洗浄性界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、両性又は双極性界面活性剤、又はこれらの混合物を含む。洗浄性界面活性剤の各種例及び説明は、米国特許第6,649,155号;米国特許出願公開番号第2008/0317698号;並びに米国特許出願公開番号第2008/0206355号に記載されており、これらの特許文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ヘアケア組成物中の洗浄性界面活性剤成分の濃度は、所望の洗浄及び起泡性能を提供するために十分であるべきであり、一般に約2重量%〜約50重量%、約5重量%〜約30重量%、約8重量%〜約25重量%、又は約10重量%〜約20重量%の範囲である。適宜に、ヘアケア組成物は、例えば、約5重量%、約10重量%、約12重量%、約15重量%、約17重量%、約18重量%、又は約20重量%の量で洗浄性界面活性剤を含み得る。
組成物への使用に適したアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。その他の好適なアニオン性界面活性剤は、有機の、硫酸反応生成物の水溶性の塩である。更に別の好適なアニオン性界面活性剤は、イセチオン酸でエステル化され、水酸化ナトリウムで中和された脂肪酸の反応生成物である。他の同様のアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号;同第2,486,922号;及び同第2,396,278号に記載されており、これらの特許文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ヘアケア組成物に使用される代表的なアニオン性界面活性剤としては、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ナトリウムココイルイセチオネート及びこれらの組み合わせが挙げられる。本発明の更なる実施形態では、アニオン性界面活性剤はラウリル硫酸ナトリウム又はラウレス硫酸ナトリウムである。
本明細書のヘアケア組成物への使用に好適な両性又は双性イオン性の洗浄性界面活性剤としては、ヘアケア又はその他のパーソナルケアクンジングへの使用が既知のものが挙げられる。このような両性界面活性剤の濃度範囲は、約0.5重量%〜約20重量%、及び約1重量%〜約10重量%である。好適な双性イオン性又は両性界面活性剤の非限定的な例は、米国特許第5,104,646号及び同第5,106,609号に記載されており、これらの特許文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
ヘアケア組成物での使用に好適な両性洗浄界面活性剤としては、脂肪族二級及び三級アミンの誘導体として大まかに記載される界面活性剤が挙げられ、ここで脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の1つが約8〜約18個の炭素原子を有し、1つはアニオン性基、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートを含有する。本ヘアケア組成物に用いられる代表的な両性洗浄性界面活性剤には、ココアンホアセテート、ココアンホジアセテート、ラウロアンホアセテート、ラウロアンホジアセテート及びこれらの混合物が挙げられる。
ヘアケア組成物への使用に適した双性イオン性洗浄性界面活性剤としては、脂肪族四級アンモニウム、ホスホニウム、及びスルホニウム化合物の誘導体として大まかに記載される界面活性剤が挙げられ、ここで脂肪族ラジカルは直鎖又は分枝鎖であることができ、脂肪族置換基の1つが約8〜約18個の炭素原子を有し、1つはアニオン性基、例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネートを含有する。別の実施形態では、双性イオン、例えばベタインが選択される。
本組成物に用いるのに好適なその他のアニオン性、双性イオン性、両性、又は任意の追加の界面活性剤の非限定的な例は、マカッチャン(McCutcheon)著「乳化剤及び洗剤(Emulsifiers and Detergents)」(1989年、年報、M.C.出版社(M. C. Publishing Co.)刊)、並びに米国特許第3,929,678号、同第2,658,072号;同第2,438,091号;同第2,528,378号に記載されており、これらの文献は参照により本明細書に組み込まれる。
D.基剤
ヘアケア組成物は、注ぎ入れることのできる液体(周囲条件下)の形態であってよい。したがって、このような組成物は、典型的には基剤を含み、これは約20重量%〜約95重量%、又は更には約60重量%〜約85重量%の濃度で存在する。基剤は、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよいが、1つの態様では、他の必須又は任意成分の微量成分として組成物中に付随的に組み込まれる場合を除き、最小限の有機溶媒を有するか、又は有意の濃度の有機溶媒を有さない水を含んでもよい。
本発明のヘアケア組成物の実施形態に有用な基剤としては、水並びに低級アルキルアルコール及び多価アルコール類の水溶液が挙げられる。本明細書で有用な低級アルキルアルコールは、1〜6個の炭素を有する一価アルコール、一態様では、エタノール及びイソプロパノールである。本明細書で有用な代表的な多価アルコールとしては、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセリン、及びプロパンジオールが挙げられる。
E.追加成分
本発明のヘアケア組成物には、毛髪ケア又はパーソナルケア製品用として既知の追加成分を、この追加成分が本明細書に記載の必須成分と物理的及び化学的に適合するか、製品の安定性、審美性、又は性能を過度に損なわない場合に限り更に1つ以上含有させてもよい。このような任意成分とは、最も典型的には「CTFA Cosmetic Ingredient Handbook」(Second Edition,The Cosmetic,Toiletries,and Fragrance Association,Inc.1988,1992)のような参考文献に記載されている物質である。このような追加成分の個々の濃度は、パーソナルケア組成物の約0.001重量%〜約10重量%の範囲であってよい。
ヘアケア組成物に使用することのできる追加成分の非限定例としては、コンディショニング剤(例えば、シリコーン、炭化水素油、脂肪エステル)、天然のカチオン性付着ポリマー、合成カチオン性付着ポリマー、抗ふけ剤、粒子、懸濁剤、パラフィン系炭化水素、噴射剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒又は希釈剤(水溶性及び水不溶性)、真珠光沢助剤、起泡剤、追加の界面活性剤又は非イオン性補助界面活性剤、シラミ駆除剤、pH調整剤、香料、保存料、タンパク質、皮膚活性化剤、日焼け止め剤、UV吸収剤、ビタミン、及びこれらの混合物が挙げられる。
1.コンディショニング剤
本発明の一実施形態では、ヘアケア組成物は1つ以上のコンディショニング剤を含む。コンディショニング剤としては、毛髪及び/又は皮膚に特定のコンディショニング効果を与えるために使用される物質が挙げられる。本発明のヘアケア組成物に有用なコンディショニング剤は、典型的には、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性不揮発性液体を含む。本ヘアケア組成物に用いるのに好適なコンディショニング剤は、一般にシリコーン(例えば、シリコーンオイル、カチオン性シリコーン、シリコーンガム、屈折率の高いシリコーン、及びシリコーン樹脂)、有機コンディショニングオイル(例えば、炭化水素油、ポリオレフィン、及び脂肪酸エステル)若しくはこれらの組み合わせとして特徴付けられるコンディショニング剤、又はさもなければ水性界面活性剤マトリックス中に液状の分散した粒子を形成するコンディショニング剤である。
1つ以上のコンディショニング剤が、組成物の重量に基づき約0.01重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約8重量%、及び約0.2重量%〜約4重量%存在する。
a.シリコーン
本発明の組成物のコンディショニング剤は、不溶性シリコーンコンディショニング剤であり得る。シリコーンコンディショニング剤粒子は揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。一実施形態では、コンディショニング剤は、不揮発性のシリコーンコンディショニング剤である。揮発性シリコーンが存在する場合、典型的にはシリコーンゴムや樹脂のような、市販の形態の不揮発性シリコーン物質成分のための溶媒又は基剤としてのそれらの使用に付随する。シリコーンコンディショニング剤粒子は、シリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、またシリコーン流体の付着効率を改善するか又は毛髪の光沢度を高めるための他の成分(シリコーン樹脂など)を更に含んでもよい。
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、典型的には、組成物の重量に基づき約0.01重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約8重量%、約0.1重量%〜約5重量%、及び約0.2重量%〜約3重量%の範囲である。好適なシリコーンコンディショニング剤、及び任意選択的なシリコーン懸濁剤の非限定的な例は、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号、及び米国特許第5,106,609号に記載されており、これらの特許文献は参照により本明細書に組み込まれる。本発明の組成物に使用するためのシリコーンコンディショニング剤は、
Figure 2015503614
で測定した場合に、約20〜約2,000,000センチストーク(「csk」)、約1,000〜約1,800,000csk、約50,000〜約1,500,000csk、及び約100,000〜約1,500,000cskの粘度を有し得る。
分散したシリコーンコンディショニング剤粒子は、典型的には約0.01μm〜約50μmの範囲の体積平均粒子径を有する。小型の粒子を毛髪に適用するため、体積平均粒子直径は、典型的には、約0.01μm〜約4μm、約0.01μm〜約2μm、約0.01μm〜約0.5μmの範囲である。大型の粒子を毛髪に適用するため、体積平均粒子直径は、典型的には、約5μm〜約125μm、約10μm〜約90μm、約15μm〜約70μm、約20μm〜約50μmの範囲である。
シリコーン流体、ゴム、及び樹脂、並びにシリコーンの製造を議論する項を包含するシリコーンの背景資料は、「ポリマーの科学と技術の百科事典(Encyclopedia of Polymer Science and Engineering)」15巻、第2版、204〜308頁、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley & Sons, Inc.)(1989年)に見出され、この非特許文献は参照により本明細書に組み込まれる。
i.シリコーンオイル
シリコーン流体としては、シリコーンオイルが挙げられるが、これは流動性シリコーン物質であって、25℃で測定して、1,000,000csk未満、約5csk〜約1,000,000csk、約100csk〜約600,000cskの粘度を有する。本発明の組成物に用いるのに好適なシリコーンオイルには、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。また毛髪コンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体を使用してもよい。
シリコーンオイルとしては、次式(I)に一致するポリアルキル又はポリアリールシロキサンが挙げられる:
Figure 2015503614
式中、Rは脂肪族、一実施形態では、アルキル又はアルケニル、あるいはアリールであり、Rは置換又は非置換であってよく、xは1〜約8,000の整数である。本発明の組成物に用いるのに好適なR基には、アルコキシ、アリールオキシ、アルカリル、アリールアルキル、アリールアルケニル、アルカミノ、及びエーテル−置換、ヒドロキシル−置換、及びハロゲン−置換の脂肪族及びアリール基が挙げられるが、これらに限定されない。好適なR基としては、カチオン性アミン及び第四級アンモニウム基も挙げられる。
好適なアルキル及びアルケニル置換は、C1〜C4あるいはC1〜C2のC1〜C5アルキル及びアルケニルである。その他のアルキル−、アルケニル−、又はアルキニル含有基(アルコキシ、アルカリル、及びアルカミノなど)の脂肪族部分は、直鎖又は分岐鎖であってよく、かつC1〜C5、C1〜C4、C1〜C3、C1〜C2であってよい。上述のように、R置換基はまたアミノ官能基(例えば、アルカミノ基)を含有することができ、これは第一級、第二級、若しくは第三級アミン又は第四級アンモニウムであり得る。これらとしては、モノ−、ジ−、及びトリ−アルキルアミノ並びにアルコキシアミノ基が挙げられ、脂肪族部分鎖長は、本明細書に記載されているとおりであり得る。
ii.アミノ及びカチオン性シリコーン
本発明の組成物中に使用するのに好適なカチオン性シリコーン流体としては、以下の一般式(II)に一致するものであるが、これらに限定されない。
(R1a3-a−Si−−(−−OSiG2n−(−−OSiGb(R12-b)m−−O−−SiG3-a(R1a
式中、Gは水素、フェニル、ヒドロキシ、又はC1〜C8アルキルであり、一実施形態ではメチルであり;aは0又は1〜3の値を有する整数であり、一実施形態では0であり;bは0又は1であり、一実施形態では1であり;nは0〜1,999の数であり、及び一実施形態では49〜499であり;mは1〜2,000の整数であり、一実施形態では1〜10であり;n及びmの合計は1〜2,000の数であり、一実施形態では50〜500であり;R1は一般式CqH2qLに適した一価のラジカルであり、式中、qは2〜8の値を有する整数であり、及びLは次の群から選択され:
−−N(R2)CH2−−CH2−−N(R22
−−N(R22
−−N(R23-
−−N(R2)CH2−−CH2−−NR22-
式中、R2は水素、フェニル、ベンジル、又は飽和炭化水素ラジカルであり、一実施形態では、約C1〜約C20のアルキルラジカルであり、かつA-はハロゲン化物イオンである。
一実施形態では、式(II)に対応するカチオン性シリコーンは、以下に式(III)として示す「トリメチルシリルアモジメチコン」として既知のポリマーである:
Figure 2015503614
本発明の組成物中で使用してもよい他のシリコーンカチオン性ポリマーは、一般式(IV)によって表される。
Figure 2015503614
式中、R3はC1〜C18の一価の炭化水素ラジカルであり、一実施形態ではアルキル又はアルケニルラジカル、例えばメチルであり;R4は炭化水素ラジカルであり、一実施形態では、C1〜C18アルキレンラジカル又はC10〜C18アルキレンオキシラジカルであり、一実施形態では、C1〜C8アルキレンオキシラジカルであり;Q-はハロゲン化物イオンであり、一実施形態では塩化物であり;rは平均統計値2〜20であり、一実施形態では2〜8であり;sは平均統計値20〜200であり、一実施形態では20〜50である。この種類のポリマーの好適な一例は、ユニオンカーバイドから入手可能なUCARE SILICONE ALE 56(登録商標)として既知である。
iii.シリコーンゴム
本発明の組成物に用いるのに好適なその他のシリコーン流体は、不溶性シリコーンゴムである。これらのゴムは、25℃で測定して、1,000,000csk以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。シリコーンゴムは、米国特許第4,152,416号、ノル(Noll)及びウォルター(Walter)、シリコーンの化学及び技術(Chemistry and Technology of Silicones)、ニューヨーク(New York)、アカデミックプレス(Academic Press)(1968)、及びジェネラル・エレクトリック・シリコーンラバー・プロダクト・データシート(General Electric Silicone Rubber Product Data Sheets)SE 30、SE 33、SE 54及びSE 76に記載されている。これらの非特許文献は参照により本案件に組み込まれる。本発明の組成物において使用するためのシリコーンゴムの特定の非限定例としては、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
iv.高屈折率シリコーン
本発明の組成物に用いるのに適したその他の不揮発性不溶性シリコーン流体コンディショニング剤は、屈折率が少なくとも約1.46、少なくとも約1.48、少なくとも約1.52、又は少なくとも約1.55である「高屈折率シリコーン」として既知のものである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般に約1.70未満、典型的には約1.60未満である。この文脈において、ポリシロキサン「流体」には、油並びにガムが挙げられる。
高屈折率ポリシロキサン流体としては、上記の一般式(I)により表されるもの、並びに下記の式(V)で表されるもののような環状ポリシロキサンが挙げられる。
Figure 2015503614
式中、Rは上記に定義されたとおりであり、nは約3〜約7、又は約3〜約5の数である。
高屈折率ポリシロキサン流体は、屈折率を本明細書に記載される所望のレベルまで増大させるのに十分な量のアリール含有R置換基を含有する。更に、R及びnは、物質が不揮発性であるように選択されなければならない。
アリール含有置換基としては、脂環式及び複素環式の5員及び6員アリール環を含有するもの、及び5員又は6員縮合環を含有するるものが挙げられる。アリール環そのものは置換されても非置換でもよい。
一般に、高屈折率ポリシロキサン流体は、少なくとも約15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも約35%、少なくとも約50%の程度のアリール含有置換基を有するであろう。典型的には、アリール置換の程度は、約90%未満、より一般的には約85%未満、一実施形態では約55%〜約80%であろう。
好適な高屈折率ポリシロキサン流体は、アルキル置換基を有する、一実施形態では、C1〜C4アルキル(一実施形態ではメチル)、ヒドロキシ、又はC1〜C4アルキルアミノ(特に−R4NHR5NH2、式中、各R4及びR5は、独立してC1〜C3アルキル、アルケニル、及び/又はアルコキシである)を有する、フェニル又はフェニル誘導体置換基を有する。
高屈折率シリコーンを本発明の組成物に用いる場合は、これらは、表面張力を低減するために、展着を増強し、それにより組成物で処置する毛髪の(乾燥後の)光沢を増強するのに十分な量で、シリコーン樹脂又は界面活性剤のような展着剤と共に溶液中で用いることができる。
本発明の組成物に使用するのに好適なシリコーン流体は、米国特許第2,826,551号、同第3,964,500号、同第4,364,837号、英国特許第849,433号、並びに「シリコン化合物(Silicon Compounds)」(Petrarch Systems,Inc.)(1984)に開示され、これらのすべての文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
v.シリコーン樹脂
シリコーン樹脂を、本発明の組成物のシリコーンコンディショニング剤に含有させてよい。これらの樹脂は、高度に架橋したポリマーシロキサン系である。架橋は、シリコーン樹脂の製造中に三官能性及び四官能性シランを一官能性若しくは二官能性シラン又はその両方のシランと混合することによって生じる。
特にシリコーン物質及びシリコーン樹脂は、「MDTQ」命名法として当業者に既知の省略命名法のシステムによって便利に同定することができる。このシステム下では、シリコーンは、シリコーンを構成する種々のシロキサンモノマー単位の存在によって記載される。つまり、記号Mは一官能性単位(CH33SiO0.5を示し、Dは二官能性単位(CH32SiOを示し、Tは三官能性単位(CH3)SiO1.5を示し、Qは四官能性単位SiO2を示す。単位記号のプライム符号(例えばM’、D’、T’、及びQ’)は、メチル以外の置換基を表し、出てくる度に具体的に定義されなければならない。
本発明の組成物に用いるのに適したシリコーン樹脂としては、MQ、MT、MTQ、MDT及びMDTQ樹脂が挙げられるが、これらに限定されない。メチルは適したシリコーン置換基である。その他の適したシリコーン樹脂としてはMQ樹脂が挙げられ、M:Q比は約0.5:1.0〜約1.5:1.0であり、シリコーン樹脂の平均分子量は約1,000〜約10,000である。
使用するとき、屈折率が1.46未満の不揮発性シリコーン流体とシリコーン樹脂成分との重量比は、特に、シリコーン流体成分が本明細書で記載するようなポリジメチルシロキサン流体又はポリジメチルシロキサン流体とポリジメチルシロキサンゴムとの混合物である場合には、約4:1〜約400:1、約9:1〜約200:1、約19:1〜約100:1である。シリコーン樹脂がシリコーン流体、即ちコンディショニング活性物質として本発明の組成物中の同一相の一部を構成する限り、流体及び樹脂の総計は、組成物のシリコーンコンディショニング剤の濃度を決定する際に含まれなければならない。
b.有機コンディショニングオイル
本発明のヘアケア組成物のコンディショニング剤は、単独で又は上記シリコーンなどのその他のコンディショニング剤と組み合わせて、少なくとも1つの有機コンディショニングオイルも含み得る。
i.炭化水素油
本発明の組成物においてコンディショニング剤として使用するのに適切な有機コンディショニングオイルとしては、少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油、例えば、環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)、及び分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)、これらのポリマー及びこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖炭化水素鎖は約C12〜約C19であり得る。分枝鎖炭化水素油(炭化水素ポリマーを包含する)は典型的には19個より多い炭素原子を含有する。
ii.ポリオレフィン
本発明のヘアケア組成物に使用するための有機コンディショニングオイルとしては、液体ポリ−α−オレフィン及び/又は水素添加液体ポリ−α−オレフィンなどの液体ポリオレフィンが挙げられる。本明細書に用いるためのポリオレフィンは、C4〜約C14オレフィン系モノマーを、及び一実施形態では、約C6〜約C12を重合することにより、調製する。
iii.脂肪酸エステル
本発明のヘアケア組成物においてコンディショニング剤として用いる、他の好適な有機コンディショニングオイルとしては、少なくとも10の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられる。これらの脂肪族エステルとしては、脂肪酸又はアルコールから誘導される炭化水素鎖を有するエステルが挙げられる。この脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分(例えばエトキシ又はエーテル結合等)のようなその他の適合性のある官能基を包含するか又はそこへ共有結合してもよい。
iv.フッ素化コンディショニング化合物
毛髪又は皮膚にコンディショニング効果を送達させるのに好適なフッ化物としては、有機コンディショニングオイル、例えば、ペルフルオロポリエーテル、過フッ素化オレフィン、前述されるようなシリコーン流体に類似する流体又はエラストマー形態であり得るフッ素系の特定のポリマー、及び過フッ素化ジメチコンなどが挙げられる。
v.脂肪族アルコール
本発明のパーソナルケア組成物に使用するのに好適な他の有機コンディショニングオイルとしては、限定するものではないが、少なくとも約10個の炭素原子、約10〜約22個の炭素原子、及び一実施形態では約12〜約16個の炭素原子を有する脂肪族アルコールが挙げられる。
vi.アルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体
本発明のパーソナルケア組成物で使用するのに好適な有機コンディショニングオイルとしては、限定するものではないが、アルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体が挙げられる。好適なアルキルグルコシド及びアルキルグルコシド誘導体の具体的な非限定例としては、Amercholから市販のGlucam E−10、Glucam E−20、Glucam P−10、及びGlucquat 125が挙げられる。
c.他のコンディショニング剤
i.第四級アンモニウム化合物
本発明のパーソナルケア組成物にコンディショニング剤として使用するのに好適な第四級アンモニウム化合物としては、限定するものではないが、アミド部分のようなカルボニル部分、又はリン酸エステル部分、又は類似の親水性部分を有する長鎖置換基を有する親水性第四級アンモニウム化合物が挙げられる。
有用な親水性第四級アンモニウム化合物の例としては、限定するものではないが、CTFA国際化粧品成分辞書(CTFA Cosmetic Dictionary)にリシノールアミドプロピルトリモニウムクロリド、リシノールアミドトリモニウムエチルサルフェート、ヒドロキシステアラミドプロピルトリモニウムメチルサルフェート及びヒドロキシステアラミドプロピルトリモニウムクロリドとして記載される化合物、又はこれらの組み合わせが挙げられる。
ii.ポリエチレングリコール
本明細書においてコンディショニング剤として有用な追加の化合物の例としては、CTFA名称がPEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000、PEG−2M、PEG−7M、PEG−14M、PEG−45Mであるもの、及びこれらの混合物などのような、最大約2,000,000の分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールが挙げられる。
iii.カチオン性付着ポリマー
本発明のヘアケア組成物は、カチオン沈着ポリマーを更に含み得る。いかなる既知の天然又は合成カチオン性付着ポリマーもここで使用できる。例としては、米国特許第6,649,155号;米国特許出願公開第2008/0317698号;同第2008/0206355号;及び同第2006/0099167号に記載のポリマーが挙げられ、これらの特許文献は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
カチオン性付着ポリマーは、本発明の利益提供の観点から、1つの実施形態では約0.01重量%〜約2重量%、1つの実施形態では約1.5重量%〜約1.9重量%、別の実施形態では約1.8重量%〜約2.0重量%の濃度で組成物に包含される。
カチオン性付着ポリマーは、電荷密度が約0.5ミリ当量/グラム〜約12ミリ当量/グラムの水溶性ポリマーである。組成物に使用されるカチオン性付着ポリマーは、約100,000ダルトン〜約5,000,000ダルトンの分子量を有する。カチオン性付着ポリマーは低電荷密度カチオン性ポリマーである。
1つの実施形態では、カチオン性付着ポリマーは、合成カチオン性付着ポリマーである。モノ−及びジ−アルキル鎖カチオン性界面活性剤を包含する種々の合成カチオン性付着ポリマーを使用できる。1つの実施形態では、モノアルキル鎖カチオン性界面活性剤は、例えば、モノアルキル四級アンモニウム塩及びモノアルキルアミンから選択される。別の実施形態では、ジアルキル鎖カチオン性界面活性剤が使用され、その例としては、ジアルキル(14〜18)ジメチルアンモニウムクロリド、ジタローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジヒドロ添加タローアルキルジメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジセチルジメチルアンモニウムクロリド、及びこれらの混合物が挙げられる。
別の実施形態では、カチオン性付着ポリマーは、天然由来のカチオン性ポリマーである。本明細書で使用するとき、用語「天然由来のカチオン性ポリマー」は、天然資源から得られるカチオン性付着ポリマーを指す。天然資源は、多糖ポリマーであってもよい。したがって、天然由来カチオン性ポリマーは、デンプン、グアー、セルロース、カッシア、イナゴマメ、コンニャク、タラ、ガラクトマンナン、タピオカ、及び合成ポリマーを含む群から選択されてもよい。更なる実施形態では、カチオン性堆積ポリマーは、Mirapol(登録商標)100S(Rhodia)、Jaguar(登録商標)C17、polyDADMAC、Tapioca starch(Akzo)、Triquat(商標)、及びこれらの混合物から選択される。
d.アニオン性乳化剤
以下に示すように、種々のアニオン性乳化剤を本発明のシャンプー組成物に使用できる。アニオン性乳化剤としては、限定ではなく例として、アルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェート、アルキルイソチオネート、アルキルカルボキシレート、アルキルスルホスクシネート、アルキルスクシナメートの水溶性塩、アルキルサルフェート塩、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、アルキルサルコシネート、タンパク質加水分解物のアルキル誘導体、アシルアスパルテート、アルキル又はアルキルエーテル又はアルキルアリールエーテルホスフェートエステル、ドデシル硫酸ナトリウム、リン脂質若しくはレシチン、又は石鹸、ステアリン酸ナトリウム、カリウム、若しくはアンモニウム、オレエート又はパルミテート、アルキルアリールスルホン酸塩、例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ジオクチルスルホサクシネート、ジラウリルスルホコハク酸ナトリウム、ポリ(スチレンスルホネート)ナトリウム塩、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、硫酸セルロース及びペクチン、ポリ(スチレンスルホネート)、イソブチレン−無水マレイン酸コポリマー、アラビアガム、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ペクチン酸、トラガカントガム、アーモンドガム及び寒天;半合成ポリマー、例えば、カルボキシメチルセルロース、硫酸化セルロース、硫酸化メチルセルロース、カルボキシメチルデンプン、リン酸化デンプン、リグニンスルホン酸;並びに合成ポリマー、例えば、無水マレイン酸コポリマー(その加水分解物を含む)、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、アクリル酸ブチルアクリレートコポリマー又はクロトン酸ホモポリマー及びコポリマー、ビニルベンゼンスルホン酸又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ホモポリマー及びコポリマー、並びにこのようなポリマー及びコポリマーの部分アミド又は部分エステル、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、スルホン酸変性ポリビニルアルコール及びリン酸変性ポリビニルアルコール、リン酸化又は硫酸化トリスチリルフェノールエトキシレートが挙げられる。
加えて、アクリル酸官能性を有するアニオン性乳化剤も、本シャンプー組成物に使用することができる。本明細書で有用なアニオン性乳化剤としては、これらに限定するものではないが:ポリ(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸とC1〜22アルキル、C1〜C8アルキル、ブチルを有するその(メタ)アクリレートとのコポリマー;(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリルアミドとのコポリマー;カルボキシビニルポリマー;アクリレートコポリマー、例えばアクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー、アクリル酸/ビニルエステルコポリマー/アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー、アクリレート/パルメス−25アクリレートコポリマー、アクリレート/ステアレス−20イタコエートコポリマー、及びアクリレート/セレス−20イタコエートコポリマー;ポリスチレンスルフォネート、メタクリル酸とアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とのコポリマー、及びアクリル酸とアクリルアミドメチルプロパンスルホン酸とのコポリマー;カルボキシメチルセルロース(carboxymethycellulose);カルボキシグアー;エチレンとマレイン酸とのコポリマー;及びアクリレートシリコーンポリマーが挙げられる。本明細書のアニオン性乳化剤を中和するために中和剤を包含してもよい。このような中和剤の非限定例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、トロメタミン、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、及びこれらの混合物が挙げられる。市販のアニオン性乳化剤としては、例えば、商品名Carbopol 981及びCarbopol 980としてNoveonから市販のカルボマー;いずれもNoveonから入手可能な商品名Pemulen TR−1、Pemulen TR−2、Carbopol 1342、Carbopol 1382、及びCarbopol ETD 2020を有するアクリレート/C10〜30アルキルアクリレート架橋ポリマー;CMCシリーズとしてHerculesから市販のカルボキシメチルセルロースナトリウム;並びにSeppicから市販の商品名Capigelのアクリレートコポリマーが挙げられる。別の実施形態では、アニオン性乳化剤はカルボキシメチルセルロースである。
e.効果剤
有益剤は、フケ防止剤;香料;増白剤;酵素;香料;感覚剤(1つの態様では冷却剤);誘引剤;抗菌剤;染料;顔料;漂白剤;及びこれらの混合物からなる群から選択される材料を含んでもよい。
この1つの態様では、有益剤はフケ防止剤を含んでもよい。このようなフケ防止微粒子は組成物の必須成分と物理的及び化学的に適合する必要があり、そうでない場合には製品の安定性、審美性又は性能を過度に損なうものであってはならない。
実施形態に従い、ヘアケア組成物は、フケ防止有効成分粒子であり得るフケ防止有効成分を含む。一実施形態では、フケ防止活性物質は、ピリジンチオン塩;ケトコナゾール、エコナゾール及びエルビオルなどのアゾール;硫化セレン;粒状硫黄;サリチル酸などの角質溶解剤;及びこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、フケ防止微粒子はピリジンチオン塩である。
ピリジンチオン粒子は、好適なフケ防止有効成分粒子である。一実施形態では、フケ防止活性物質は1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩であり、微粒子形状である。一実施形態では、ピリジンチオン系抗フケ微粒子の濃度は、約0.01重量%〜約5重量%、又は約0.1重量%〜約3重量%、又は約0.1重量%〜約2重量%の範囲である。一実施形態では、ピリジンチオン塩は、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム及びジルコニウムなどの重金属、概して亜鉛、典型的には1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン(別称:「亜鉛ピリジンチオン」又は「ZPT」)の亜鉛塩、一般的には1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩から血小板微粒子形状で形成される。一実施形態では、血小板微粒子形状の1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩は最大約20μm、又は最大約5μm、又は最大約2.5μmの平均粒径を有する。ナトリウムなどの他のカチオンから形成された塩も同様に、好適であり得る。ピリジンチオンフケ防止活性物質は、例えば、米国特許第2,809,971号明細書、同第3,236,733号明細書、同第3,753,196号明細書、同第3,761,418号明細書、同第4,345,080号明細書、同第4,323,683号明細書、同第4,379,753号明細書、及び同第4,470,982号明細書に記載されている。
一実施形態では、本組成物は、ピリチオンの多価金属塩から選択されるフケ防止活性物質に加えて、1種以上の抗真菌及び/又は抗細菌活性物質を更に含む。一実施形態では、抗細菌活性物質は、コールタール、硫黄、炭(fcharcoal)、ウィットフィールド(whitfield)軟膏、カステラーニ塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジ油、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(テルビナフィンなど)、茶木油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマローザ、ベルベリン、タイムレッド、桂皮油、ケイ皮アルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール、イヒチオールペール、センシバ(Sensiva)SC−50、エレスタブ(Elestab)HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノンなどのイソチアザリノン、及びアゾール、並びにこれらの混合物からなる群から選択される。一実施形態では、抗細菌剤は、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン、コールタール、及びこれらの混合物からなる群から選択される。
アゾール抗菌物質はベンゾイミダール、ベンゾチアゾール、ビホナゾール、硝酸ブタコナゾール、クリンバゾール、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸スルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるイミダゾールであるか、又はアゾール抗細菌剤はテルコナゾール、イトラコナゾール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるトリアゾールである。ヘアケア組成物中に存在させる場合、アゾール系抗微生物活性物質は、約0.01重量%〜約5重量%、又は約0.1重量%〜約3重量%、又は約0.3重量%〜約2重量%の量で含有させる。一実施形態では、アゾール抗細菌活性物質は、ケトコナゾールである。一実施形態では、唯一の抗細菌活性物質は、ケトコナゾールである。
本発明の実施形態はまた、抗細菌活性物質の組み合わせを含んでいてもよい。一実施形態では、抗細菌活性物質の組み合わせは、オクトピロックス及びジンクピリチオン、パインタール及び硫黄、サリチル酸及びジンクピリチオン、サリチル酸及びエルビオル、ジンクピリチオン及びエルビオル、ジンクピリチオン及びクリムバソル、オクトピロックス及びクリムバソル、サリチル酸及びオクトピロックス、並びにこれらの混合物からなる組み合わせの群から選択される。
一実施形態では、本組成物は、有効な量の亜鉛含有層状材料を含む。一実施形態では、組成物は、組成物の総重量に基づき、約0.001重量%〜約10重量%、又は約0.01重量%〜約7重量%、又は約0.1重量%〜約5重量%の亜鉛含有層状材料を含む。
亜鉛含有層状材料は、主として二次元で生じる結晶成長を有するものであり得る。層構造は、全ての原子が明確な層に組み込まれているものとしてだけではなく、ギャラリーイオン(gallery ion)と呼ばれる、層の間にイオン又は分子があるものとすることが慣例的である(A.F.Wells「Structural Inorganic Chemistry」Clarendon Press,1975)。亜鉛含有層状物質(ZLM)は、亜鉛を層に組み込んで有してもよく、及び/又はギャラリーイオンの構成成分であってもよい。ZLMの以下の種類は、一般カテゴリーの比較的一般的な例を表すが、この定義に合うより広範囲の物質に関する限定を意図するものではない。
多くのZLMは鉱物として天然に産出される。一実施形態では、ZLMは水亜鉛土(炭酸水酸化亜鉛)、水亜鉛銅鉱(炭酸水酸化亜鉛銅)、亜鉛孔雀石(炭酸水酸化銅亜鉛)、及びこれらの混合物からなる群から選択される。亜鉛を含有する関連ミネラルもまた、本組成物中に含まれ得る。天然のZLMもまた発生可能であり、その際、粘土型鉱物(例えばフィロケイ酸塩)のようなアニオン性層の種には、イオン交換した亜鉛ギャラリーイオンが含有されている。これらの天然物質はいずれも、合成によって得るか、又は組成物中に直接生成させるか、若しくは製造プロセスにおいて生成させることができる。
たいてい合成であるが必ずしも常に合成ではないZLMの一般的な部類としては、それ以外にも、層状の複水酸化物が挙げられる。一実施形態では、ZLMは式[M2+ 1-x3+ x(OH)2x+m- x/m・nH2Oに適合する層状の複水酸化物であり、いくつか、又は全ての二価イオン(M2+)M2+)は亜鉛イオンである(Crepaldi,EL,Pava,PC,Tronto,J,Valim,JB J.Colloid Interfac.Sci.2002,248,429〜42)。
更に別の種類のZLMは、いわゆるヒドロキシ系複塩として調製することができる(Morioka,H.,Tagaya,H.,Karasu,M,Kadokawa,J,Chiba,K Inorg.Chem.1999,38,4211〜6)。一実施形態では、ZLMは式[M2+ 1-x2+ 1+x(OH)3(1-y)+n- (1=3y)/n・nH2Oに適合するヒドロキシ複塩であり、2つの金属イオン(M2+)は同一であってもよく又は異なっていてもよい。それらが同一であってかつ亜鉛で表される場合、式は[Zn1+x(OH)22x+2x A-・nH2Oに簡素化される。この後者の式は、水酸化塩化亜鉛及び水酸化硝酸亜鉛のような物質を表す(x=0.4である場合)。一実施形態では、ZLMは水酸化塩化亜鉛及び/又は水酸化硝酸亜鉛である。二価のアニオンで一価のアニオンを置き換えると、これらは水亜鉛土にも関連する。これらの物質はまた、組成物中に直接、又は製造プロセスにおいて生成させることもできる。
亜鉛含有層状物質及びピリチオン又はピリチオンの多価金属塩を有する実施形態では、亜鉛含有層状物質と、ピリチオン又はピリチオンの多価金属塩との比は、約5:100〜約10:1、又は約2:10〜約5:1、又は約1:2〜約3:1である。
頭皮上へのフケ防止活性物質の付着は、少なくとも約1μg/cm2である。フケ防止活性物質が頭皮に到達してそこで確実に作用を発揮できるようにすることを考慮すれば、頭皮上へのフケ防止活性物質の付着は重要である。一実施形態では、頭皮上へのフケ防止活性物質の付着は少なくとも約1.5μg/cm2、又は少なくとも約2.5μg/cm2、又は少なくとも約3μg/cm2、又は少なくとも約4μg/cm2、又は少なくとも約6μg/cm2、又は少なくとも約7μg/cm2、又は少なくとも約8μg/cm2、又は少なくとも約8μg/cm2、又は少なくとも約10μg/cm2である。頭皮上へのフケ防止活性物質の付着は、熟練の美容師が従来の洗浄プロトコールに従い、個人の毛髪をフケ防止活性物質含有の組成物(例えば、本発明による組成物)で洗浄することによって測定される。次いで、毛髪を頭皮の領域上に分け、頭皮表面に開放端ガラスシリンダーを保持し、抽出溶液のアリコートを添加し撹拌した後、フケ防止活性物成分を回収し、HPLCのような従来の方法論に基づいて分析定量する。
本発明の実施形態には、美容クリーム及び毛髪コンディショナにおいて長年使用されている脂肪族アルコールゲルネットワークを含有させることもできる。これらのゲルネットワークは、脂肪族アルコールと界面活性剤を1:1〜40:1(一実施形態では、2:1〜20:1、他の実施形態では、3:1〜10:1)比で組み合わせることにより形成される。ゲルネットワークの形成は、脂肪族アルコールを水に分散させたものを脂肪族アルコールの融点を超える温度に加熱することを伴う。混合工程中、脂肪族アルコールは溶解し、界面活性剤は脂肪族アルコール滴中に分配される。界面活性剤は水とともに脂肪族アルコールに取り込まれる。これにより、等方性の脂肪族アルコール滴が液晶相滴へと変化する。混合物を、アルコール鎖の融点未満に冷却することで、液晶相は固体結晶質ゲルネットワークへと変換される。ゲルネットワークは、美容用クリーム及びヘアコンディショナを安定化させる効果に貢献する。加えて、ゲルネットワークは、コンディショニングされた感触効果をヘアコンディショナに送達する。
したがって、実施形態に従うと、脂肪族アルコールは、脂肪族アルコールゲルネットワークを約0.05重量%〜約14重量%の濃度で含有する。例えば、脂肪族アルコールは、約1重量%〜約10重量%の範囲の量で存在し、他の実施形態では、約6重量%〜約8重量%の範囲の量で存在し得る。
本明細書において有用な脂肪族アルコールは、約10〜約40個の炭素原子、約12〜約22個の炭素原子、約16〜約22個の炭素原子、又は約16〜約18個の炭素原子を有するものである。これらの脂肪族アルコールは、直鎖又は分枝鎖アルコールであってよく、及び飽和又は不飽和であってよい。脂肪族アルコールの非限定的な例としては、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、及びこれらの混合物が挙げられる。約20:80〜約80:20比のセチル及びステアリルアルコール混合物が好適である。
ゲルネットワークの調製:容器を水で充填し、水を約74℃まで加熱して、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びSLES界面活性剤を加熱水に添加する。結果として得られた混合物が取り込まれた後、熱交換器に通し、混合物を約35℃まで冷却する。冷却すると即座に、脂肪アルコール及び界面活性剤が結晶化され、結晶性ゲルネットワークが形成される。表4に、ゲルネットワーク組成物の成分及び各成分の量を示す。
Figure 2015503614
本発明のヘアケア組成物は、典型的なヘアケア処方中に存在させることができる。それらは溶液、分散液、エマルション、粉末、タルク、カプセル形態、球体、スポンジャー(sponger)、固形剤形、発泡体、及び他の送達機構の形態であってもよい。本発明の実施形態の組成物はヘアトニック、トリートメント、及びスタイリング製品のようなリーブオンヘア製品、シャンプー、及びトリートメント製品のようなリンスオフヘア製品、並びに毛髪に塗布可能な任意の他の形態であってもよい。
一実施形態によると、ヘアケア組成物は、米国特許出願公開第2009/0232873号;及び同第2010/0179083号に開示されるものなどの、多孔質溶解性固体構造の形態で提供することができ、これらの特許文献は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。したがって、ヘアケア組成物は、キレート剤、有機酸を含む緩衝系、約23%〜約75%の界面活性剤、約10%〜約50%の水溶性ポリマー、及び所望により約1%〜約15%の可塑剤を含み、このようなヘアケア組成物は、可撓性多孔質溶解性固体構造の形態であり、構造は、約80%〜約100%の連続気泡含有率を有する。
別の実施形態に従うと、多孔質溶解性固体構造の形態のヘアケア組成物は、キレート剤、有機酸を含む緩衝系、約23%〜約75%の界面活性剤を含み、この界面活性剤は、約0.001〜約0.45の平均エトキシレート/アルキル比、約10%〜約50%の水溶性ポリマー、及び約1%〜約15%の可塑剤を有し、この物品は、約0.03g/cm3〜約0.20g/cm3の密度を有する。
別の実施形態に従うと、粘稠な液体の形態のヘアケア組成物は、キレート剤、有機酸を含む緩衝系、5〜20%の界面活性剤、及びポリカルボキシレート系レオロジー改質剤を含み、ポリカルボキシレートは、具体的には、本発明に必要とされる重要な緩衝系及びキレート剤を組み込むことにより得られる高濃度の電解質下で有効であるよう選択される。非限定例としては、LubrizolのCarbopol EDT2020、1342、1382などのアクリレート/C10〜C30のアルキルアクリレートクロスポリマーが挙げられる。我々の実施形態では、これらの活性物質に関係するレオロジー効果としては、安定性、注ぎやすさ、塗り広げる際の滑らかさなどが挙げられる。
ヘアケア組成物は、一般的に、組成物の製造に関し当該技術分野において既知である従来法により調製される。このような方法は、通常、加熱、冷却、真空の適用などを用いて又は用いずに、成分を1つ以上の工程で混合して比較的均一な状態にするものである。組成物は、安定性(物理的安定性、化学的安定性、光安定性)、及び/又は活性物質の送達を最適化するように調製される。ヘアケア組成物は、単相又は単一の製品であってよく、あるいはヘアケア組成物は別個の相又は複数に分かれた製品であってよい。2つの生成物が使用される場合、それらの生成物をともに同時に使用してもよく、順に使用してもよい。順の使用は1つの生成物の使用直後のような短時間に行われてもよく、数時間又は数日の期間にかけて行われてもよい。
試験方法
本出願の「試験方法」の項で開示される試験方法は、本出願人らの発明が本明細書に記載され及び特許請求されているように、本出願人らの発明のパラメータの各値を求めるために使用されるべきであると理解される。特に指定のない限り、pHの直接測定は、25℃下で、組成物の標準的な水素電極を使用して実施される。
誘導結合プラズマ−原子発光分析法:毛髪サンプルの金属含量は、Optima 5300 DV光学発光分光計(Perkin Elmer Life and Analytical Sciences,Shelton,CT,USA)を使用し誘導結合プラズマ原子発光分光法(ICP−AES)により測定した。100mgの毛髪サンプルを、2mlの高純度濃硝酸(70%体積/体積;Aristar Plus,BDH Chemicals,Poole,Dorset,UK)により一晩分解した。この混合物には、150μLの100ppmイットリウム内部標準(Inorganic Ventures,Christianburg,VA,USA)も含有させる。次に、サンプルを約70℃〜約80℃の範囲の温度に1時間加熱し、室温へと冷却し、15mLの脱イオン水により希釈した。各毛髪サンプルは、3つ組で解析する。
井戸水は、150μLの100ppmイットリウム内部標準(Inorganic Ventures,Christianburg,VA,USA)によりサンプルにspikingすることにより試験する。各井戸水サンプルを3つ組で解析する。
以下の実施例は、本発明を例示する。例に挙げた組成物は、従来の配合及び混合技術により調製することできる。ヘアケア配合物分野の専門家の技術範囲内での本発明の他の修正は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく行われ得ることが理解されよう。本明細書における部、百分率、及び比率は全て、特に指定しない限り重量基準である。一部の成分は、供給元から希釈溶液として入手される場合がある。記載されている量は、別段の指定がない限り、活性物質の重量百分率を表す。
以降に、本発明の実施形態により包含される代表的なヘアケア組成物を掲載する。組成物Aは単に界面活性剤からなるシャンプー組成物である。組成物B及びCは、コンディショニングシャンプー組成物である。
(実施例1)
Figure 2015503614
(実施例2)
以降に、本発明の実施形態により包含される代表的なヘアケア組成物を掲載する。
Figure 2015503614
1.所望の粘度が得られるまで濃度を調節した
以降に、本発明の実施形態により包含される代表的なヘアケア組成物と、比較例として有用な代表的なヘアケア組成物を掲載する。
(実施例3)
Figure 2015503614
試験プロトコル:
キューティクル中の炭酸カルシウムの付着に関する有意なベースラインを用い、同一の消費者の毛髪を試験に使用する。毛髪は、6インチのヘアピース(1g)とする。これらのヘアピースを4種の処理群に割り当てた(組成物につき2種):
組成物H:(対照):シャンプー(界面活性剤)対照(pH 6.00)。
組成物I:シャンプー(界面活性剤)+0.1% EDDS(pH 6.00)。
組成物J:シャンプー(界面活性剤)+0.1% EDDS(pH 4.25)。
組成物K:シャンプー(界面活性剤)+0.1% EDDS+2%クエン酸/クエン酸塩緩衝剤(pH 4.25)。
試験に使用する水は、0.06ppm銅と291〜325ppmカルシウムを有する井戸水である。試験組成物H〜Kを用いる5、10、15及び20回の洗浄サイクル後、ICP−MSを使用し、金属類(Ca、Cu)に関し毛髪からデータ採取する。以下の表5a及び5bは、組成物H〜Kを用い記載のサイクル数だけ洗浄した後、ヘアピースから採取したサンプルを、ICP−MSにより金属について解析したデータを示す。
Figure 2015503614
Figure 2015503614
EDDSを含まない対照(組成物H)と比較して、すべてのEDDS処理群で銅濃度の著しい低下が見られた。pHは、銅の除去率を著しく低下させる(組成物J及びK対組成物I(20サイクル時点))。組み合わせ法により、カルシウムの著しい除去も示される(組成物K対組成物I、J、及びK(20サイクル時点))。
本明細書に開示した寸法及び値は、記載された正確な数値に厳密に限定されるものと理解されるべきではない。むしろ、特に断らないかぎり、そのような寸法のそれぞれは、記載された値及びその値の周辺の機能的に同等の範囲の両方を意味するものとする。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するものである。
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願を含む、本願に引用される全ての文書を、特に除外すること又は限定することを明言しない限りにおいて、その全容にわたって本願に援用するものである。いずれの文献の引用も、こうした文献が本願で開示又は特許請求される全ての発明に対する先行技術であることを容認するものではなく、また、こうした文献が、単独で、あるいは他の全ての参照文献とのあらゆる組み合わせにおいて、こうした発明のいずれかを参照、教示、示唆又は開示していることを容認するものでもない。更に、本文書において、用語の任意の意味又は定義の範囲が、参考として組み込まれた文書中の同様の用語の任意の意味又は定義と矛盾する場合には、本文書中で用語に割り当てられる意味又は定義に準拠するものとする。
本発明の特定の実施形態が例示され記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を実施できることが、当業者には自明であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を添付の特許請求の範囲で扱うものとする。

Claims (13)

  1. ヘアケア組成物であって、
    a.0.01重量%〜10重量%のエチレンジアミンジコハク酸又はこれらの塩;
    b.有機酸、それらの塩、及びそれらの混合物からなる群から選択される緩衝系であって、前記有機酸は、α−ヒドロキシ酸、ポリカルボン酸、及びこれらの混合物からなる群から選択される、緩衝系;
    c.2重量%〜50重量%の洗浄性界面活性剤;及び
    d.基剤;を含み、
    前記緩衝系は、25℃下で、前記ヘアケア組成物のpHを2〜6にするのに十分な量で存在する、ヘアケア組成物。
  2. 前記ヘアケア組成物サンプルを1:10希釈したものが3超かつ6未満のpHを有し、前記希釈したサンプルは、1部のヘアケア組成物と10部の水(体積/体積)とから調製される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記α−ヒドロキシ酸が、クエン酸、りんご酸、酒石酸、及びこれらの組み合わせから選択され、又は前記ポリカルボン酸がマロン酸であり、好ましくは前記ポリカルボン酸がクエン酸である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記有機酸が、90g/mol〜200g/molの分子量を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記有機酸が、Ca+2に対し1.5以上の前記有機酸の安定度定数(log)を有し、好ましくは前記有機酸が、pH 5で、Ca+2に対し1.5以上であるとして算出される前記有機酸の条件安定度定数(log)を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記洗浄性界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、又はこれらの混合物から選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記洗浄性界面活性剤が、5重量%〜25重量%の範囲の量で存在する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 脂肪族アルコール及び界面活性剤を含むゲルネットワークを更に含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. ポリカルボキシレート系レオロジー改質剤を更に含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
  10. 前記有機酸及びカルシウムが、25℃下で炭酸カルシウムの溶解度以上の水溶性を有するカルシウムキレート錯体を形成する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. ケラチン性組織への無機物成分の付着を減少させる方法であって、
    1)ケラチン性組織を、次の成分:
    a.0.01重量%〜10重量%のキレート剤(L)であって、該キレート剤が、
    i.−2未満のlog KCaL及び
    ii.3超のlog KCuL又は10超のlog KFeLを有し、
    前記log KCaLが、pH 5で、Ca+2に対し算出される前記キレート剤の条件安定度定数(log)であり、前記log KCuLが、pH 5で、Cu+2に対し算出される前記キレート剤の条件安定度定数(log)であり、前記log KFeLが、pH 5で、Fe+3に対し算出される前記キレート剤の条件安定度定数(log)である、キレート剤(L);
    b.有機酸及び/又はこれらの塩を含む緩衝系であって、前記有機酸は、α−ヒドロキシ酸又はポリカルボン酸から選択される、緩衝系;
    c.約2重量%〜約50重量%の洗浄性界面活性剤;及び
    d.基剤;を含むヘアケア組成物と接触させることと、
    前記緩衝系は、25℃下で、前記ヘアケア組成物のpHを約2〜約6にし、1:10希釈した前記ヘアケア組成物サンプルのpHを約3超かつ約6未満にするのに十分な量で存在し、前記希釈サンプルは、1部のヘアケア組成物及び10部の水(体積/体積)から調製される;
    2)前記ケラチン性組織から前記ヘアケア組成物を洗い流すことと、を含む、方法。
  12. 前記ヘアケア組成物サンプルを1:100希釈したものが3超かつ6未満のpHを有し、前記希釈したサンプルは、1部のヘアケア組成物と100部の水(体積/体積)とから調製される、請求項13に記載の方法。
  13. 前記キレート剤が、ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸)(DTPMP)、エチレンジアミン−N,N’−ジグルタル酸(EDDG)、エチレンジアミン−N,N’−ビス(2−ヒドロキシフェニル酢酸)(EDDHA)、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)、グルタミン酸二酢酸(GLDA)、6座配位子アミノカルボキシレート(HBED)、2−ヒドロキシプロピレンジアミン−N−N’−ジコハク酸(HPDDS)、メチルグリシン二酢酸(MGDA)、これらの塩、これらの誘導体、又はこれらの混合物から選択され;好ましくは前記キレート剤が、エチレンジアミンジコハク酸(EDDS)又はこれらの塩である、請求項11または12に記載の方法。
JP2014552256A 2012-01-09 2013-01-09 ヘアケア組成物 Pending JP2015503614A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201261584515P 2012-01-09 2012-01-09
US61/584,515 2012-01-09
PCT/US2013/020735 WO2013106367A2 (en) 2012-01-09 2013-01-09 Hair care compositions

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015503614A true JP2015503614A (ja) 2015-02-02

Family

ID=47561868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014552256A Pending JP2015503614A (ja) 2012-01-09 2013-01-09 ヘアケア組成物

Country Status (9)

Country Link
US (1) US20130174863A1 (ja)
EP (1) EP2802384A2 (ja)
JP (1) JP2015503614A (ja)
CN (1) CN104093394A (ja)
BR (1) BR112014016649A8 (ja)
CA (1) CA2860244C (ja)
HK (1) HK1200347A1 (ja)
MX (1) MX2014008328A (ja)
WO (1) WO2013106367A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019518064A (ja) * 2016-06-30 2019-06-27 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーThe Procter & Gamble Company カルシウムキレート化用のヘアケア組成物

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011146462A1 (en) 2010-05-17 2011-11-24 The Procter & Gamble Company Systems and methods of detecting and demonstrating hair damage via evaluation of protein fragments
CN105307726A (zh) * 2013-07-03 2016-02-03 宝洁公司 用于个人护理组合物中的两性三聚物
US9642788B2 (en) * 2014-04-25 2017-05-09 The Procter & Gamble Company Shampoo composition comprising gel matrix and histidine
US9642787B2 (en) * 2014-04-25 2017-05-09 The Procter & Gamble Company Method of inhibiting copper deposition on hair
AU2014395161B2 (en) * 2014-05-21 2017-05-25 Colgate-Palmolive Company Aqueous liquid dishwashing composition
US9748085B2 (en) 2014-06-12 2017-08-29 The Proctor & Gamble Company Systems and methods of detecting and demonstrating heat damage to hair via evaluation of peptides
US10912719B2 (en) 2014-10-20 2021-02-09 The Procter And Gamble Company Personal care composition and method of making
CN107106441B (zh) * 2014-12-17 2020-09-25 诺赛尔股份有限公司 抑制铜在毛发上沉积的方法
CN105686965A (zh) * 2015-12-31 2016-06-22 卢秋妤 一种护发剂及其制备方法和用途
WO2017151848A1 (en) 2016-03-03 2017-09-08 The Procter & Gamble Company METHOD OF CLEANING HAIR USING A LOW pH HAIR CARE COMPOSITION
US10945935B2 (en) 2016-06-27 2021-03-16 The Procter And Gamble Company Shampoo composition containing a gel network
US20180000705A1 (en) 2016-06-30 2018-01-04 The Procter & Gamble Company Shampoo Compositions Comprising a Chelant
US11786447B2 (en) 2016-06-30 2023-10-17 The Procter & Gamble Company Conditioner composition comprising a chelant
US20180000706A1 (en) 2016-06-30 2018-01-04 The Procter & Gamble Company Conditioner Composition Comprising a Chelant
US11246816B2 (en) 2016-06-30 2022-02-15 The Procter And Gamble Company Shampoo compositions comprising a chelant
BR112019006292B1 (pt) * 2016-09-30 2022-07-05 Innospec Limited Composições, seu uso e método para sua preparação
GB201616670D0 (en) * 2016-09-30 2016-11-16 Innospec Ltd Methods, compositions and uses relating thereto
WO2019006233A1 (en) 2017-06-30 2019-01-03 The Procter & Gamble Company HAIR CARE COMPOSITIONS COMPRISING 2-PYRIDINOL-N-OXIDE TYPE MATERIAL AND IRON CHELATOR
US10543164B2 (en) 2017-06-30 2020-01-28 The Procter & Gamble Company Deodorant compositions
MX2019015672A (es) 2017-06-30 2020-02-26 Procter & Gamble Composiciones antitranspirantes y desodorantes.
WO2019114994A1 (en) * 2017-12-15 2019-06-20 Henkel Ag & Co. Kgaa Hair treatment agent comprising specific chelating agents
EP3530262A1 (en) 2018-02-27 2019-08-28 The Procter & Gamble Company Personal care compositions and uses
EP3801443A1 (en) 2018-06-05 2021-04-14 The Procter & Gamble Company Clear cleansing composition
JP7328336B2 (ja) 2018-12-14 2023-08-16 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー シート状マイクロカプセルを含むシャンプー組成物
US11896689B2 (en) 2019-06-28 2024-02-13 The Procter & Gamble Company Method of making a clear personal care comprising microcapsules
CN114981016A (zh) 2020-02-14 2022-08-30 宝洁公司 具有悬浮在其中的美学设计的适于储存液体组合物的瓶子
US11633072B2 (en) 2021-02-12 2023-04-25 The Procter & Gamble Company Multi-phase shampoo composition with an aesthetic design
US12053130B2 (en) 2021-02-12 2024-08-06 The Procter & Gamble Company Container containing a shampoo composition with an aesthetic design formed by bubbles
IT202100005744A1 (it) * 2021-03-11 2022-09-11 Silvio Mora Srl Composizione per la tintura di fibre cheratiniche avente un’azione anticalcare
US12053539B2 (en) * 2021-06-15 2024-08-06 The Procter & Gamble Company Hair care compositions comprising hydroxylated triglyceride oligomers
WO2023097435A1 (en) * 2021-11-30 2023-06-08 L'oreal Composition for cleansing and conditioning the hair
FR3136161A1 (fr) * 2022-06-01 2023-12-08 L'oreal Composition cosmétique comprenant des aminoacides, des (poly)acides carboxyliques hydroxylés et des silicones, et procédé de traitement cosmétique

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10508902A (ja) * 1994-11-11 1998-09-02 ザ アソシエイテッド オクテル カンパニー リミテッド 金属清浄および除氷組成物
JPH11514016A (ja) * 1996-07-25 1999-11-30 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー シャンプ組成物
JP2000514829A (ja) * 1996-12-23 2000-11-07 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー ヘアカラーリング組成物
JP2001106616A (ja) * 1999-04-20 2001-04-17 Calgon Corp 頭髪から不純物を洗浄および除去する組成物および方法
US20030049222A1 (en) * 2001-02-15 2003-03-13 Humayoun Akhter Hair relaxer system and method therefor

Family Cites Families (39)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE406221A (ja) 1933-11-15
US2438091A (en) 1943-09-06 1948-03-16 American Cyanamid Co Aspartic acid esters and their preparation
BE498391A (ja) 1944-10-16
BE498392A (ja) 1945-11-09
US2528378A (en) 1947-09-20 1950-10-31 John J Mccabe Jr Metal salts of substituted quaternary hydroxy cycloimidinic acid metal alcoholates and process for preparation of same
US2658072A (en) 1951-05-17 1953-11-03 Monsanto Chemicals Process of preparing amine sulfonates and products obtained thereof
US2826551A (en) 1954-01-04 1958-03-11 Simoniz Co Nontangling shampoo
US2809971A (en) 1955-11-22 1957-10-15 Olin Mathieson Heavy-metal derivatives of 1-hydroxy-2-pyridinethiones and method of preparing same
GB849433A (en) 1957-08-22 1960-09-28 Raymond Woolston Hair washing preparations
US3236733A (en) 1963-09-05 1966-02-22 Vanderbilt Co R T Method of combatting dandruff with pyridinethiones metal salts detergent compositions
US3761418A (en) 1967-09-27 1973-09-25 Procter & Gamble Detergent compositions containing particle deposition enhancing agents
US3753196A (en) 1971-10-05 1973-08-14 Kulite Semiconductor Products Transducers employing integral protective coatings and supports
US3964500A (en) 1973-12-26 1976-06-22 Lever Brothers Company Lusterizing shampoo containing a polysiloxane and a hair-bodying agent
US3929678A (en) 1974-08-01 1975-12-30 Procter & Gamble Detergent composition having enhanced particulate soil removal performance
US4152416A (en) 1976-09-17 1979-05-01 Marra Dorothea C Aerosol antiperspirant compositions delivering astringent salt with low mistiness and dustiness
US4321156A (en) * 1977-03-30 1982-03-23 S. C. Johnson & Son, Inc. Shampoo composition
US4379753A (en) 1980-02-07 1983-04-12 The Procter & Gamble Company Hair care compositions
US4323683A (en) 1980-02-07 1982-04-06 The Procter & Gamble Company Process for making pyridinethione salts
US4345080A (en) 1980-02-07 1982-08-17 The Procter & Gamble Company Pyridinethione salts and hair care compositions
US4470982A (en) 1980-12-22 1984-09-11 The Procter & Gamble Company Shampoo compositions
US4364837A (en) 1981-09-08 1982-12-21 Lever Brothers Company Shampoo compositions comprising saccharides
US5104646A (en) 1989-08-07 1992-04-14 The Procter & Gamble Company Vehicle systems for use in cosmetic compositions
US5106609A (en) 1990-05-01 1992-04-21 The Procter & Gamble Company Vehicle systems for use in cosmetic compositions
AU3249293A (en) * 1991-12-13 1993-07-19 Vitachlor Corporation Compositions and methods for removing minerals from hair
US5284972A (en) 1993-06-14 1994-02-08 Hampshire Chemical Corp. N-acyl-N,N',N'-ethylenediaminetriacetic acid derivatives and process of preparing same
GB2288812B (en) * 1994-04-26 1998-08-26 Procter & Gamble Cleansing compositions
US5635167A (en) * 1994-12-28 1997-06-03 L'avante Garde, Inc. Removal of minerals from human hair and animal keratin fibers
US5747440A (en) 1996-01-30 1998-05-05 Procter & Gamble Company Laundry detergents comprising heavy metal ion chelants
US6649155B1 (en) 1999-05-03 2003-11-18 The Procter & Gamble Company Anti-dandruff and conditioning shampoos containing certain cationic polymers
US6365143B1 (en) * 2000-04-03 2002-04-02 Larry D. Lundmark Cleansing composition and method for removing chemically bound residues and mineral deposits from hair
US20040123402A1 (en) * 2001-03-20 2004-07-01 The Procter & Gamble Company Oxidizing compositions comprising a chelant and a conditioning agent and methods of treating hair
US7186275B2 (en) * 2001-03-20 2007-03-06 The Procter & Gamble Company Compositions suitable for the treatment of hair comprising chelants and methods for reducing oxidative hair damage
US6743434B1 (en) * 2002-05-14 2004-06-01 Larry D. Lundmark Carbonic emulsion skin care compositions and method for removing chemically bound residues and mineral deposits from hair
US20080206355A1 (en) 2002-06-04 2008-08-28 The Procter & Gamble Company Composition comprising a particulate zinc material, a pyrithione or a polyvalent metal salt of a pyrithione and a synthetic cationic polymer
US20060099167A1 (en) 2004-11-05 2006-05-11 Staudigel James A Personal care composition containing a non-guar galactomannan polymer derivative
US8349300B2 (en) 2007-04-19 2013-01-08 The Procter & Gamble Company Personal care compositions containing at least two cationic polymers and an anionic surfactant
US8765170B2 (en) 2008-01-30 2014-07-01 The Procter & Gamble Company Personal care composition in the form of an article
WO2010077650A2 (en) 2008-12-08 2010-07-08 The Procter & Gamble Company Personal care composition in the form of an article having a porous, dissolvable solid structure
GB201013355D0 (en) * 2010-08-09 2010-09-22 Lehane Patrick Improved cleaning and conditioning agents

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10508902A (ja) * 1994-11-11 1998-09-02 ザ アソシエイテッド オクテル カンパニー リミテッド 金属清浄および除氷組成物
JPH11514016A (ja) * 1996-07-25 1999-11-30 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー シャンプ組成物
JP2000514829A (ja) * 1996-12-23 2000-11-07 ザ、プロクター、エンド、ギャンブル、カンパニー ヘアカラーリング組成物
JP2001106616A (ja) * 1999-04-20 2001-04-17 Calgon Corp 頭髪から不純物を洗浄および除去する組成物および方法
US20030049222A1 (en) * 2001-02-15 2003-03-13 Humayoun Akhter Hair relaxer system and method therefor

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019518064A (ja) * 2016-06-30 2019-06-27 ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニーThe Procter & Gamble Company カルシウムキレート化用のヘアケア組成物

Also Published As

Publication number Publication date
EP2802384A2 (en) 2014-11-19
US20130174863A1 (en) 2013-07-11
CA2860244C (en) 2017-08-08
MX2014008328A (es) 2014-08-21
CN104093394A (zh) 2014-10-08
WO2013106367A2 (en) 2013-07-18
BR112014016649A2 (pt) 2017-06-13
HK1200347A1 (en) 2015-08-07
CA2860244A1 (en) 2013-07-18
WO2013106367A3 (en) 2013-10-03
BR112014016649A8 (pt) 2017-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2015503614A (ja) ヘアケア組成物
US9662291B2 (en) Method of achieving improved hair feel
JP6545705B2 (ja) 毛髪上に銅が付着するのを阻害する方法
JP6404942B2 (ja) 毛髪上に銅が付着するのを阻害する方法
JP2017225838A (ja) 組成物を適用するアプリケーターアセンブリー
JP6657403B2 (ja) 縮毛を減少させるための組成物
CN106232094B (zh) 抑制铜在毛发上的沉积的方法
JP6545704B2 (ja) ゲルマトリクス及びヒスチジンを含むシャンプー組成物
JP2015517852A (ja) 組成物を塗布するための塗布器アセンブリ
EP3478250B1 (en) Hair care compositions for calcium chelation

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140709

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20140714

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20140715

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150520

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150630

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20150907

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160405

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20160622

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160916

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20161115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170220

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20170301

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20170421