JP2015507915A - アミノ酸のインスタント化方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、インスタント化されたアミノ酸生成物の製造方法、及び斯かるインスタント化されたアミノ酸生成物を含む組成物を記載する。通常、斯かる方法は、粒状アミノ酸を得る工程、上記アミノ酸粒子を食品用ガムの水溶液でコーティングする工程、2又は3以上のガムがコーティングされたアミノ酸粒子を、少なくとも1つの他のアミノ酸粒子に付着させ、アミノ酸粒子の集塊物を形成する工程、上記集塊物を乾燥する工程、上記集塊物を、食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、並びに界面活性物質がコーティングされた集塊物を乾燥する工程、を含む。他の態様において、当該方法は通常、アミノ酸粒子を得る工程、アミノ酸粒子を食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、及びを界面活性物質コーティングされたアミノ酸粒子を乾燥する工程を含む。本願はまた、アミノ酸粒子及びアミノ酸粒子の集塊物を記載する。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2012年1月20日に出願された米国仮出願第61/588,857号の優先権及びその利益を主張し、その内容の全体を参照により本明細書中に取り込む。
アミノ酸は、塩基性アミノ基(-NH2)と酸性カルボキシル基(-COOH)とを含む有機酸であり、よって両性であり水溶液中に双極性イオンとして存在する。多くの異なるアミノ酸が存在する。タンパク質成分として確立されている25個のアミノ酸は、アルファ-アミノ酸である(これは、-COOH基に隣接した炭素原子に-NH2基が結合している)。多くの他のアミノ酸は、植物又は動物組織中で遊離状態で生じる。アミノ酸は、タンパク質の加水分解によって得られるか、又は様々な方法で、特にグルコースの発酵によって合成できる。必須アミノ酸は、身体によって合成できないアミノ酸の1つであり、生存に必須である。必須アミノ酸は、イソロイシンフェニルアラニン、ロイシン、リジン、メチオニン、スレオニン、トリプトファン、およびバリンを含む。非必須アミノ酸、例えば、アラニン、グリシン等、及び約12個の他のアミノ酸は、身体によって十分な量で合成できる。アルギニンとヒスチジンのアミノ酸は、顕著な成長期間中、必須である。本明細書で使用される一般用語「アミノ酸」は、必須アミノ酸及び非必須アミノ酸、並びに天然及び合成由来のアミノ酸を含むことを意味する。
アミノ酸は、典型的には様々な液体の栄養価を増加するために液体に添加される、又は後に液体に添加される他の乾燥成分と組み合わされる。液体は、通常ヒト又は動物用食品として使用される。添加されるアミノ酸を有する典型的な食品は、水、ミルク、特殊調製粉乳、スポーツドリンク、エネルギードリンク、コーヒー、お茶、フルーツジュース、プロテインシェーク、及び/又はミールリプレイスメント飲料を含むが、これらに限定されない。満足な最終産物を生じるために、アミノ酸は迅速に分散し、且つ冷たい又は温かい液体中で溶解し、分散し、又は可溶化するべきである。多くのアミノ酸は、サプライヤーによって、フレーク、結晶、又は粉末の物理形態で提供される。これらの粒子は、液体の表面に浮かぶ傾向があり、また、液体中に沈み、溶解し、分散し、又は可溶化しにくい。
一態様において、本願は、インスタント化されたアミノ酸生成物の製造方法を記載する。通常、当該方法は、粒状アミノ酸を得る工程、アミノ酸粒子を食品用ガムの水溶液でコーティングする工程、2又は3以上のガムがコーティングされたアミノ酸粒子を他の粒子に付着させ、アミノ酸粒子の集塊物を形成する工程、集塊物を乾燥する工程、集塊物を食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、及び界面活性物質がコーティングされた集塊物を乾燥する工程、を含む。
一部の実施形態において、本発明の方法は、63ミクロン(230メッシュ)〜400ミクロン(40メッシュ)粒子サイズを有する粒状アミノ酸を使用する工程を含むことができる。これらの実施形態の一部において、粒状アミノ酸は、100ミクロン〜200ミクロンの粒子サイズを有することができる。
食品用ガムの水溶液でアミノ酸粒子をコーティングする工程は、互いに付着したガムがコーティングされたアミノ酸粒子を生じ、集塊物を形成し得る。これは、特に、アミノ酸粒子を食品用ガムの水溶液でコーティングすること、又は完全にコーティングすることによって達成し得る。
一部の実施形態において、ガムがコーティングされたアミノ酸粒子を乾燥する工程は、ガムを収縮することができ、これにより個々のアミノ酸粒子間のガム層に開口多孔チャネルを生じる。
一部の実施形態において、集塊物をコーティングするために使用される界面活性物質は、液体と結合される場合に、集塊物の表面張力を減少することができる。
上記乾燥工程(ガム及び界面活性物質)及び集塊物形成工程は、様々な技術によって実施できる。一部の実施形態において、一方又は両方の乾燥工程は、流動床の底から入る温風で流動床器具中で実施できる。一部の実施形態において、空気の温度は、カ氏140〜212度としてよい。
他の態様において、本願は、界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子の集塊物を記載する。
他の態様において、本願は、インスタント化されたアミノ酸生成物の製造方法を記載する。通常、斯かる方法は、アミノ酸粒子を得る工程、アミノ酸粒子を食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、並びに界面活性物質コーティングのアミノ酸粒子を乾燥する工程、を含む。
一部の実施形態において、方法は、150ミクロン(100メッシュ)〜400ミクロン(40メッシュ)のアミノ酸粒子を使用して実施できる。
一部の実施形態において、粒子を界面活性物質でコーティングする工程、及びコーティングされた粒子を乾燥する工程は、流動床作動中において実施できる。
他の態様において、本願は界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子を記載する。
他の態様において、本願は、本願明細書で記載されるアミノ酸集塊物を液体に添加することによって形成されたアミノ酸が濃縮された液体を記載する。一部の実施形態において、アミノ酸が濃縮された液体は、液体100ミリリットルあたり1グラムのアミノ酸〜10グラムのアミノ酸を含むことができる。
他の態様において、本願は、本願明細書で記載される界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子を液体に添加することによって形成された、アミノ酸が濃縮された液体を記載する。一部の実施形態において、アミノ酸が濃縮された液体は、液体100ミリリットルあたり1グラムのアミノ酸〜10グラムのアミノ酸を含むことができる。
具体的な実施形態の詳細な説明
インスタント化された生成物は、液体が最終的に使用される前に、液体に度々添加される粒状又は粉末形態の生成物である。エンドユーザーは、度々インスタント化された生成物が容易に液体と混合できること、すなわち、インスタント化された生成物が液体の表面に浮くこと、又は液体を保持する容器の底に沈むことができる限り少量であることを好む。
本願記載は、インスタント化されたアミノ酸生成物、及びその製造の方法に関する。アミノ酸は、典型的には、アミノ酸が添加される一般的な液体、例えば、例えば、水及びミルク等の重量以上の特定の重量を有する。斯かる特定の重量は液体以上とすることができるが、少なくともある程度、アミノ酸粒子の形状及び/又は液体の表面張力によって、アミノ酸は液体の表面に浮く傾向がある。本願は、2つの異なるインスタント化されたアミノ酸生成物の製造方法であって、斯かる生成物が液体中での改善された溶解性及び/又は分散性を有する方法、各方法によって製造されたインスタント化されたアミノ酸生成物、及びを少なくとも1つのインスタント化されたアミノ酸生成物を含む液体組成物を記載する。
1つの方法は、アミノ酸粒子の集塊物を作成する工程を含む。通常、斯かる方法は、粒状アミノ酸を得る工程、アミノ酸粒子を食品用ガムの水溶液でコーティングする工程、複数のガムがコーティングされたアミノ酸粒子を他の粒子と共に付着させ、アミノ酸粒子の集塊物を形成する工程、集塊物を乾燥する工程、集塊物を食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、及び界面活性物質がコーティングされた集塊物を乾燥する工程、を含む。
アミノ酸粒子は、63ミクロン(230メッシュ)〜400ミクロン(40メッシュ)の粒子サイズを有することができるが、特定の実施形態において、当該方法は斯かるサイズ範囲外のアミノ酸粒子を使用して実施できる。一部の実施形態において、アミノ酸粒子は、サイズ100ミクロン〜200ミクロンを有することができる。アミノ酸粒子は、希望の粒子サイズを有する市販のサプライヤーから購入できる、又はより大きな粒子サイズで得られてその粒子サイズが減少されてよい。粒子サイズは、粉砕(grinding)又は粉砕、例えば、ハンマー粉砕又はジェット粉砕によって減少できる。アミノ酸粒子は、1つのアミノ酸又は2又は3以上のアミノ酸の混合物を含むことができる。当該方法で使用してよい代表的なアミノ酸は、疎水性アミノ酸、例えば、ロイシン、イソロイシン、バリン、メチオニン、トリプトファン、システイン、アラニン、チロシン、フェニルアラニン、ヒスチジン、スレオニン、セリン、及び/又はプロリンを含む。一部の実施形態において、当該方法は、1又は2以上の分岐鎖必須アミノ酸、例えば、ロイシン、イソロイシン、及び/又はバリン等を使用できる。
アミノ酸粒子は、食品用ガムの水溶液でコーティングされてよい。任意の食品用ガム、又は任意の1つ以上の食品用ガムの組み合わせを使用できる。一部の実施形態において、食品用ガムは、グアーガム、キサンタンガム、タラガム、アラビアゴム、ラムダカラゲナン、コンニャク、アルギン酸ナトリウム、セルロースゲル、及びセルロースガムを含むことができる。
食品用ガムは、水溶液中に置いて、ガムを水和させてよい。ガム溶液の濃度は、使用されるガムのタイプによって変更できる。水溶液中のガムの濃度は、水溶液の2重量%〜15重量%とできるが、本願方法は、斯かる範囲外の食品用ガムの濃度を有する水溶液を使用して実施できる。一部の実施形態において、水溶液中のガムの濃度は、例えば、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%、11重量%、12重量%、13重量%、14重量%、又は15重量%とできる。他の実施形態において、水溶液中のガムの濃度は、上記の第一のガム濃度及び第一のガム濃度と異なる第二のガム濃度によって定義されるエンドポイントを有する範囲としてよい。例えば、水溶液中のガムの濃度は、2重量%〜10重量%としてよい。1つの代表的な実施形態において、食品用ガムの水溶液は、15重量%グアーガムを含むことができる。
アミノ酸粒子は、特に、又は完全に食品用ガムによってコーティングされてよい。
ガムを含む水溶液は、任意の適した方法によって、例えば、流動床器具中でスプレーし、続いて混合物を十分に撹拌し、完全な混合を生成すること等によってアミノ酸粒子に適用できる。流動床の流動化動作は、粒子の集塊化を促進できる。ガムは、アミノ酸粒子生じ、互いに付着し、集塊物を形成することができ、その中でガム部分又は層は集塊化されたアミノ酸粒子間に存在し得る。集塊物中のアミノ酸粒子数は、2又は3以上とすることができる。典型的な集塊物中のアミノ酸粒子の数は、少なくとも一部は、例えば、アミノ酸粒子の元のサイズ及び集塊物の希望のサイズに依存しうる。集塊物は、乾燥され、水性ガム溶液中に存在した水が除去されてよい。本明細書で使用される用語「乾燥され」は、除去された水性ガム溶液中に存在した水の任意の部分を有する特性を意味し、100%の水が除去されることを意図しない。よって、一部の実施形態において、乾燥工程中に、少なくとも50%の水が除去される。
集塊物は、例えば、流動床器具中でのものを含む、任意の適した方法によって乾燥してよい。斯かる実施形態において、集塊物は、温度、例えば、カ氏140〜212度の熱を使用することによって乾燥してよいが、集塊物は、斯かる範囲外の温度の熱を使用して乾燥してよい。集塊物が加熱される特定の温度は、少なくとも一部は、集塊物の乾燥にあてられる希望の時間に依存し得る。一部の実施形態において、集塊物は、カ氏160〜180度、例えば、カ氏160〜170度の温度の熱中で乾燥してよい。加熱風を流動床の底に流れ込ませ、集塊物を乾燥させてよい。
集塊物を乾燥することによって、ガムの収縮が生じ、これにより集塊物のアミノ酸粒子間に形成の開口多孔チャネルが生じ得る。集塊物中の開口多孔チャネルにより、集塊物が液体に添加される場合、液体を集塊物に注ぐことができる。これは、開口多孔チャネルが存在しない場合に比べ、より速く液体が注入する集塊物を生じ得る。開口多孔チャネルはまた、ガムの水和、集塊化分離化、及び/又はアミノ酸粒子分散を改善できる。
同一器具中で集塊物が形成され乾燥される実施形態、例えば、アミノ酸粒子が流動床において水性ガム溶液でコーティングされ、集塊され、且つ乾燥される実施形態において、本願方法において1又は2以上の工程を同時に実施できる。
集塊物は、食品用界面活性物質の水溶液でコーティングされてよい。界面活性物質は、液体との集塊物の表面張力を減少できる。これは、集塊物の液体への進入を促進でき、最終的に、アミノ酸の液体への溶解及び/又は分散を促進できる。任意の食品用界面活性物質は、集塊物をコーティングするために使用してよい。代表的な界面活性物質は、例えば、大豆レシチン及び/又はヒマワリレシチンを含む。界面活性物質の水溶液は、1重量%〜5重量%、例えば、2重量%〜4重量%の量で界面活性物質を含むことができる。通常、界面活性物質は、任意の適した態様で集塊物の表面に適用してよい。代表的な方法は、例えば、界面活性物質を集塊物の乾燥粒子にスプレーし、続いて混合物を十分に撹拌し、完全な混合を生成する工程を含む。集塊物は、特に、又は完全に食品用界面活性物質によってコーティングされてよい。界面活性物質がコーティングされた集塊物は、水性界面活性物質溶液の適用から生じる含水量を減少させるために乾燥してよい。上記の集塊物中のガムの乾燥と同一の乾燥条件、方法(例えば、流動床の使用)、及び配慮を使用し、界面活性物質がコーティングされた集塊物を乾燥してよい。乾燥によって、食品用界面活性物質の外層と共に、食品用ガムと共に付着された複数のアミノ酸粒子の内部コアを有する集塊物を生じ、斯かるコアはアミノ酸粒子間に位置する開口多孔チャネルを有する。
上記のように製造されるアミノ酸集塊物は、インスタント化されたアミノ酸生成物の形成に適しうる。液体、例えば、水又はミルクに添加される場合、集塊物はアミノ酸が濃縮された液体を作成できる。集塊物は、表面を横切って進入し始め、10秒未満、例えば、9秒未満、8秒未満、7秒未満、6秒未満、5秒未満、4秒未満、3秒未満、2秒未満、又は未満1秒未満液体に進入しうる。液体が集塊物中の多孔開口チャネルに引き込まれる場合、ガムは崩壊し且つアミノ酸粒子を放出できる。アミノ酸粒子は、液体中で自由に溶解し且つ/又は分散する。
集塊物形態で供されるが、集塊物に存在するアミノ酸の質量を単位として測定される、液体に添加されるアミノ酸の量は、液体100ミリリットルあたり1グラムのアミノ酸〜液体200 ミリリットルあたり10グラムのアミノ酸とすることができる。一部の実施形態において、200 mlの液体あたり、2グラムのアミノ酸を添加できる。
本明細書に記載の集塊物は、匹敵する代替アミノ酸調製物より容易に液体中に溶解し且つ/又は分散できる。例えば、室温で蒸留水と混合し且つ20秒間撹拌する場合、集塊物は、520 nmで光の50%以上、例えば、520 nmで光の、少なくとも52%、少なくとも54%、少なくとも56%、少なくとも58%、少なくとも60%、少なくとも62%、少なくとも64%、少なくとも66%、少なくとも68%、少なくとも70%、少なくとも72%、少なくとも74%、少なくとも76%、少なくとも78%、少なくとも80%、少なくとも82%、少なくとも84%、少なくとも86%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも92%、少なくとも94%、少なくとも96%、少なくとも98%、又は少なくとも99%を透過する能力のある液体組成物となり得る。
また、他の例として、本願明細書で記載される集塊物は、室温で水と混合され且つ20秒間撹拌される場合、アミノ酸が液体中で十分に溶解又は分散され、液体組成物中、重量で、アミノ酸の少なくとも67%が20μmフィルター(例えば、グレードP8 濾紙)を通過する、例えば、アミノ酸の少なくとも68%、少なくとも69%、少なくとも70%、少なくとも71%、少なくとも72%、少なくとも73%、少なくとも74%、少なくとも75%、少なくとも76%、少なくとも77%、少なくとも78%、少なくとも79%、少なくとも80%、少なくとも81%、少なくとも82%、少なくとも83%、少なくとも84%、少なくとも85%、少なくとも86%、少なくとも87%、少なくとも88%、少なくとも89%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%が、例えば、フィルター等を通過する、液体組成物となり得る。
一部の実施形態において、1又は2以上の成分は、集塊物に加えて液体に添加してよい。斯かる他の成分は、例えば、ビタミン、ミネラル、栄養補助剤、甘味料、増粘剤等を含む。
第二の方法は、アミノ酸粒子を食品用界面活性物質でコーティングする工程によって、インスタント化されたアミノ酸生成物を製造することを含む。通常、斯かる方法は、アミノ酸粒子を得る工程、アミノ酸粒子を食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、及び界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子を乾燥する工程を含む。
斯かる第二の方法において、集塊物は形成されない。斯かる方法は、アミノ酸粒子が150ミクロン(100メッシュ)〜400ミクロン(40メッシュ)の場合に好まれうるが、当該方法は、斯かる範囲外のサイズを有するアミノ酸粒子を使用して実施できる。一部の実施形態において、当該方法は、200ミクロン〜300ミクロンのアミノ酸粒子を使用して実施できる。
アミノ酸粒子は、希望の粒子サイズを有する市販のサプライヤーから得られる、又はより大きな粒子サイズで得られて粒子サイズが減少されてよい。粒子サイズは、粉砕(grinding)又は粉砕、例えば、ハンマー粉砕又はジェット粉砕によって減少できる。アミノ酸の粒子サイズが150ミクロン未満の場合、上記第一の方法を使用してアミノ酸粒子を集塊することが好ましいが必ずしも必要でない。
アミノ酸粒子は、食品用界面活性物質の水溶液でコーティングされてよい。斯かる方法の一部の実施形態において、集塊アミノ酸の同様の質量をコーティングするために使用されるものより高濃度の食品用界面活性物質を使用してよい。よって、水溶液中の界面活性物質の濃度は、水性界面活性物質溶液の1重量%〜6重量%の界面活性物質とできるが、当該方法は斯かる範囲外の界面活性物質濃度を有する界面活性物質溶液を使用して実施できる。一部の実施形態において、界面活性物質溶液は、例えば、3重量%〜約6重量%、例えば、4重量%の界面活性物質濃度を有することができる。水性界面活性物質溶液は、任意の適した方法、例えば、流動床において界面活性物質溶液をアミノ酸粒子にスプレーし、続いて混合物を十分に撹拌し、完全な混合を生成することによって適用できる。アミノ酸粒子は、特に、又は完全に食品用界面活性物質によってコーティングされてよい。適した食品用界面活性物質は、集塊アミノ酸粒子をコーティングするための上記のものを含む。
界面活性物質がコーティングされた粒子は、水性界面活性物質溶液の適用から生じる含水量を減少するために乾燥してよく、これによりアミノ酸のコア及び界面活性物質の殻を有する粒子が生成される。同一の乾燥条件、方法(例えば、流動床の使用)、及び配慮を使用し、界面活性物質がコーティングされた集塊物の乾燥についての上述のように、界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子を乾燥してよい。
界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子は、インスタント化されたアミノ酸生成物の形成に適する。インスタント化されたアミノ酸生成物は、アミノ酸濃縮液体を形成するために液体に添加されてよい。液体に添加されてよい界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子の量は、界面活性物質がコーティングされ集塊されたアミノ酸を使用してアミノ酸が濃縮された液体を生成する場合の上記アミノ酸の量と同一である。
一部の実施形態において、1又は2以上の成分は、界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子に加えて、液体に添加してよい。斯かる他の成分は、例えば、ビタミン、ミネラル、栄養補助剤、甘味料、増粘剤等を含む。
界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子の第二の方法の実施形態は、わずかに大きく且つ均一な粒子サイズのアミノ酸で最も効率が良い。小さい粒子(200ミクロン未満)が得られる場合、好ましい方法は、集塊物を使用する第一の実施形態の方法である。界面活性物質がコーティングされた粒子の第二の方法の実施形態は、使用されるガムが存在しないという一部の利点を有する。ガムは、最終液体産物に少量の残留物を形成し得る。また、界面活性物質コーティングの粒子の方法はより単純であり、工程がより少ない。
代表的な実施形態
実施形態1.インスタント化されたアミノ酸生成物の製造方法であって、
粒状アミノ酸を得る工程、
上記アミノ酸粒子を食品用ガムの水溶液でコーティングする工程、
少なくとも1つのガムがコーティングされたアミノ酸粒子を、少なくとも1つの他のガムがコーティングされたアミノ酸粒子に付着させ、これによりアミノ酸粒子の集塊物を形成する工程、
上記集塊物を乾燥する工程、
上記集塊物を、食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、並びに
界面活性物質がコーティングされた集塊物を乾燥する工程、
を含んで成る方法。
実施形態2.前記アミノ酸粒子が、約63ミクロン〜約400ミクロンの粒子サイズ直径を有する、実施形態1の方法。
実施形態3.前記アミノ酸粒子が、約100ミクロン〜約200ミクロンの粒子サイズ直径を有する、実施形態1又は実施形態2の方法。
実施形態4.前記食品用ガムが、グアーガムを含んでなる、実施形態1〜3のいずれか1つの方法。
実施形態5.前記界面活性物質が、大豆レシチン又はヒマワリレシチンを含んでなる、実施形態1〜4のいずれか1つの方法。
実施形態6.前記アミノ酸が、分岐鎖アミノ酸である、実施形態1〜5のいずれか1つの方法。
実施形態7.前記集塊物が、カ氏約140〜約212度の温度で乾燥される、実施形態1〜6のいずれか1つの方法。
実施形態8.前記乾燥工程が、流動床器具中で行われる、実施形態7の方法。
実施形態9.前記食品用ガムの水溶液が、約2重量%〜約15重量%のガム濃度を含んでなる、実施形態1〜8のいずれか1つの方法。
実施形態10.前記食品用界面活性物質の水溶液が、約1重量%〜約5重量%の界面活性物質濃度を含んでなる、実施形態1〜9のいずれか1つの方法。
実施形態11.前記アミノ酸粒子が、ハンマー粉砕又はジェット粉砕される、実施形態1〜10のいずれか1つの方法。
実施形態12.インスタント化されたアミノ酸生成物の製造方法であって、
粒状アミノ酸を得る工程、
アミノ酸粒子の外表面を、食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、及び
界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子を乾燥する工程、
を含んで成る方法。
実施形態13.前記アミノ酸粒子が、約150ミクロン〜約400ミクロンの平均粒子サイズ直径を有する、実施形態12の方法。
実施形態14.前記アミノ酸粒子が、約200ミクロン〜約300ミクロンの平均粒子サイズ直径を有する、実施形態12又は実施形態13の方法。
実施形態15.前記アミノ酸が、分岐鎖アミノ酸を含んでなる、実施形態12〜14のいずれかの方法。
実施形態16.前記界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子が、カ氏約160〜約180度の温度で流動床器具中で乾燥される、実施形態12〜15のいずれか1つの方法。
実施形態17.食品用ガムで他のアミノ酸粒子に付着された、少なくとも2つのアミノ酸粒子、及びアミノ酸粒子間の少なくとも1つの開口多孔チャネル、を含んで成る内部コア、並びに
食品用界面活性物質を含んで成る外層、
を含んで成る、集塊物。
実施形態18.液体、及び実施形態17のインスタント化されたアミノ酸集塊物、を含んで成るアミノ酸が濃縮された飲料。
実施形態19.前記アミノ酸集塊物が、実施形態1の方法によって調製される、実施形態18のアミノ酸が濃縮された飲料。
実施形態20.前記飲料が、液体200ミリリットルあたり約1グラム〜約10グラムのインスタント化されたアミノ酸集塊物を含んでなる、実施形態18又は実施形態19のアミノ酸が濃縮された飲料。
実施形態21.前記液体が、乳製品を含んでなる、実施形態18〜20のいずれかのアミノ酸が濃縮された飲料。
実施形態22.液体、及び実施形態12の方法によって調製されるインスタント化された界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子、を含んで成るアミノ酸が濃縮された飲料。
本明細書で使用される用語「及び/又は」は、掲載の要素の1又は全て或いは掲載の要素の任意の2又は3以上の組み合わせを意味し、用語「を含んで成る」及びそのバリエーションは、これらの用語が明細書及び請求項に記載される場合に、他に規定しない限り限定された意味を有さず、「a」、「an」、「the」及び「少なくとも1つ」は、互換的に使用され、且つ1又は2以上を意味し、さらにエンドポイントによる数値範囲の記載は、その範囲に包含される全ての数を含む(例えば、1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5等を含む)。
上記記載において、特定の実施形態は明確さのために分離して記載できる。特定の実施形態の特徴が、他の実施形態の特徴に不適合である、と他に明確に特定しない限り、特定の実施形態は、1又は2以上の実施形態に関して本願明細書で記載される互換性のある特徴の組み合わせを含むことができる。
個々の工程を含む本願明細書に開示の任意の方法に関して、当該工程は、任意の適した順番で実施してよい。また、必要に応じて、2又は3以上の工程の任意の組み合わせは、同時に行ってよい。上記記載において、特定の用語は簡潔さ、明確性及び理解のために使用されているが、斯かる用語は説明の目的で使用され、且つ広範に解釈されることを意図するため、そこから不必要な限定をすべきでない。さらに、実施例及び代表的な実施形態による本願明細書中の記載及び例は、正確に詳述され且つ示されるものに限定されない。
他に表示しない限り、明細書及び請求項で使用される成分、分子量等の量を示している全ての数は、用語「約」によって全ての例において変更されると理解されるべきである。従って、それと反対に他に示さない限り、明細書及び請求項で説明される数値パラメーターは、本発明によって得ようとする希望の特性に応じて変更可能な近似値である。最低限、且つ請求項の範囲に均等論を限定しようとする試みとしてではなく、各数値パラメーターは少なくとも、報告される顕著な数値を考慮して、且つ通常の四捨五入技術を適用して解釈されるべきである。

Claims (22)

  1. インスタント化されたアミノ酸生成物の製造方法であって、
    粒状アミノ酸を得る工程、
    上記アミノ酸粒子を食品用ガムの水溶液でコーティングする工程、
    少なくとも1つのガムがコーティングされたアミノ酸粒子を、少なくとも1つの他のガムがコーティングされたアミノ酸粒子に付着させ、これによりアミノ酸粒子の集塊物を形成する工程、
    上記集塊物を乾燥する工程、
    上記集塊物を、食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、並びに
    界面活性物質がコーティングされた集塊物を乾燥する工程、
    を含んで成る方法。
  2. 前記アミノ酸粒子が、約63ミクロン〜約400ミクロンの粒子サイズ直径を有する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記アミノ酸粒子が、約100ミクロン〜約200ミクロンの粒子サイズ直径を有する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記食品用ガムが、グアーガムを含んでなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記界面活性物質が、大豆レシチン又はヒマワリレシチンを含んでなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記アミノ酸が、分岐鎖アミノ酸である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記集塊物が、カ氏約140〜約212度の温度で乾燥される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記乾燥工程が、流動床器具中で生じる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記食品用ガムの水溶液が、約2重量%〜約15重量%のガム濃度を含んでなる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記食品用界面活性物質の水溶液が、約1重量%〜約5重量%の界面活性物質濃度を含んでなる、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記アミノ酸粒子が、ハンマー粉砕又はジェット粉砕される、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. インスタント化されたアミノ酸生成物の製造方法であって、
    粒状アミノ酸を得る工程、
    アミノ酸粒子の外表面を、食品用界面活性物質の水溶液でコーティングする工程、及び
    界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子を乾燥する工程、
    を含んで成る方法。
  13. 前記アミノ酸粒子が、約150ミクロン〜約400ミクロンの平均粒子サイズ直径を有する、請求項12に記載の方法。
  14. 前記アミノ酸粒子が、約200ミクロン〜約300ミクロンの平均粒子サイズ直径を有する、請求項12又は13に記載の方法。
  15. 前記アミノ酸が、分岐鎖アミノ酸を含んでなる、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記界面活性物質がコーティングされたアミノ酸粒子が、カ氏約140〜約212度の温度で流動床器具中で乾燥される、請求項12〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 食品用ガムで他のアミノ酸粒子に付着された、少なくとも2つのアミノ酸粒子、及びアミノ酸粒子間の開口多孔チャネル、を含んで成る内部コア、並びに
    食品用界面活性物質を含んで成る外層、
    を含んで成る集塊物。
  18. 液体、及び請求項17に記載のインスタント化されたアミノ酸集塊物、を含んで成るアミノ酸が濃縮された飲料。
  19. 前記アミノ酸集塊物が、請求項1に記載の方法によって調製される、請求項18に記載のアミノ酸が濃縮された飲料。
  20. 前記飲料が、液体200 ミリリットルあたり約1グラム〜約10グラムのインスタント化されたアミノ酸集塊物を含んでなる、請求項18又は19に記載のアミノ酸が濃縮された飲料。
  21. 前記液体が、乳製品を含んでなる、請求項18〜20のいずれか1項に記載のアミノ酸が濃縮された飲料。
  22. 液体、及び請求項12に記載の方法によって調製される界面活性物質がコーティングされたインスタント化されたアミノ酸粒子、を含んで成るアミノ酸が濃縮された飲料。
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