[0024]本記述は例を示すものであり、本発明の範囲、適用可能性又は構成を限定することを意図したものではない。むしろ後に続く記述は、本発明の実施形態を実施するための実施可能な記述を当業者に提供する。要素の機能及び配置の様々な変更が可能である。
[0025]それゆえ、様々な実施形態は、必要に応じて様々な手順又は構成要素を省略、置換又は追加することができる。例えば、方法は記述されているのとは異なる順序で実行されてもよく、また、様々なステップが追加、省略又は組み合わされてもよいことを理解されたい。さらに、ある種の実施形態に関して記述された態様及び要素は、様々な他の実施形態において組み合わされてもよい。以下のシステム、方法、デバイス及びソフトウェアは、個別に又は集合的により大きなシステムの構成要素となることができ、そのより大きなシステムでは、他の手順がそれらのシステム、方法、デバイス及びソフトウェアの適用に優先し、又はそれらの適用を修正することができることを、さらに理解されたい。
[0026]以下の特許及び特許出願、すなわち2010年8月10日発行の「ネットワーク管理装置のための電源管理装置のコンフィグレーションのアップロード及びダウンロードの方法及びシステム」という名称の米国特許第7,774,443号、2008年12月26日出願の「分配、管理及び監視するシステム」という名称の米国特許出願第12/344,419号、及び2010年3月4日出願の「電力分配ユニットにおける電源関連パラメータの監視」という名称の米国特許出願第12/717,879号は、参照することにより全体として本明細書に組み込まれる。
[0027]効果的な方法で電力分配ユニット(PDU)のコンフィグレーションを行うための、システム、デバイス、方法及びソフトウェアが記述される。電力分配ユニットはネットワーク上で発見され、PDUの特定の位置又は特定のグループ用に定義されたコンフィグレーションに従って手動又は自動でコンフィグレーションが行われ得る。位置は、例えば、地理的地域、データセンター、データセンター内での区域、キャビネット又は個々のPDUであり得る。特定の位置に関連したすべてのPDUは、PDUに関する動作パラメータを定義する共通のコンフィグレーションを備えることができる。同様に、特定のサービス、用途又は顧客に関連したPDUのようなPDUのグループは、グループに関連したPDUに関する動作パラメータを定義する共通のコンフィグレーションを備えることができる。したがって、PDUのコンフィグレーションが行われるとき、又はPDUがコンフィグレーションを更新されるときは、各PDUに対してコンフィグレーション情報を送ることによって、位置に関連したすべてのPDUがそのコンフィグレーションを行われ又は更新され得る。このような作用は、PDUがネットワーク上で発見されるときのように自動的に生じ、又は操作者が特定の位置のPDU(複数可)のコンフィグレーション又は更新を開始するときに手動で生じ得る。
[0028]いくつかの実施形態では、例えば、データセンターのすべてのPDUは動作パラメータの第1のサブセットを有し、データセンターの特定された区域内のすべてのPDUは動作パラメータの第2のサブセットを有するというように、位置は入れ子にされてもよい。データセンターのPDUにコンフィグレーションファイルが送られると、特定された区域内のPDUを含むすべてのPDUは動作パラメータの第1のサブセットを受信する。特定された区域内のPDUは、動作パラメータの第1のサブセットを受信するのと同時に、又は異なる時間に、動作パラメータの第2のサブセットを受信することができる。コンフィグレーションファイルは、例えば、ログインバナー、システム設定、HTTP、IPv4、テルネット、SSH、SNTP、SSL、SMTP、SNMP、ftp、LDAP、Radius及びTACACS+等、ユーザ及びユーザ群の定義及び認可、並びにコンセント群のコンフィグレーションを含む、PDUに関する動作パラメータに対応するコンフィグレーションデータを含むことができる。いくつかの実施形態では、コンフィグレーションファイルは、例えば、少なくとも複数のコンセントの一部用の入/切パラメータ、ユーザ選択パラメータ、警告閾値パラメータ、及びネットワーク動作パラメータを含むこともできる。
[0029]図1を参照して、一実施形態の例示のシステム10のブロック図について次に説明する。PDU20は、1つ又は複数の関連するコンピューティング資源に電力を供給する。PDU20はコンピュータネットワーク24において使用可能であり、このコンピュータネットワーク24を介してネットワーク電源管理アプリケーション28と通信することができる。本実施形態のPDU20は、PDU20内の構成要素に動作電力を供給する電源32を含む。ネットワーク電源管理装置28との通信は、PDU20内のネットワークインターフェースカード(NIC)34等の通信モジュールを介して行われる。ネットワーク電源管理装置28は、ワークステーション又はデータセンターの管理若しくは他の企業管理で使用される他のデバイスに常駐することができ、ネットワーク通信接続を介してネットワーク命令を発する。NIC34は、PDU20がPDU内の様々なモジュールと通信できるようにするアプリケーションファームウェア及びハードウェアを含むことができ、本実施形態では、電源管理エージェントアプリケーション36を含む。PDU20は、インテリジェント電源モジュール(IPM)44内に配置された複数の電源コンセント40を含む。NIC34及び電源管理エージェント36はコンピュータネットワーク24に接続される。IPM44は、入力電力から電源コンセント40の内の対応する電源コンセントへの電力の供給を制御し、電源管理エージェントアプリケーション36と通信して、対応する電源コンセントの1つ又は複数に対する電力の供給及び電力サイクリング機能の入/切を行うが、これは1つ又は複数のリレー45及び関連するリレードライバ46を介して達成され得る。PDU20はリレーを使用することなく動作して、電源コンセント40に供給される電力を制御することは容易に理解されるが、IPM44は入力電力を受け取り、その電力をリレー45を介して1つ又は複数のコンセント40に送る。IPM44は、1つ又は複数の命令に応じて、対応する電源コンセントに関する電力状態の感知又は負荷の感知を行うこともできる。本実施形態のIPM44は、対応する電源コンセントに供給される電力を制御するために使用されるマイクロプロセッサ48を含む。また、このマイクロプロセッサは、図1に示す実施形態によれば、電圧感知装置52及び電流感知装置56に接続されて、対応する個々の電源コンセント(複数可)における電圧及び電流を感知する。マイクロプロセッサ48は、この情報を使用して、コンセントを介して供給される電力を決定することができ、かかる情報はNIC34を介してネットワーク電源管理装置28に提供される。本実施形態では、IPM44は、IPM44内の構成要素にDC動作電力を供給するために使用される電源58も含む。電圧、電流又は別の電力計量の視覚的表示を行うために、表示部23、例えば一桁又は複数桁のLEDの表示部が含まれることがあり、この表示部は、マイクロプロセッサ48と通信するものとして示されるが、そうではなく、感知装置56及び52等の他の要素と直接通信してもよい。この表示部は、代わりにNIC36又は電源32のいずれかによって駆動されてもよい。
[0030]図1に示すネットワーク電源管理装置28は電源管理エージェント36を介してインテリジェント電源モジュール44と通信する。本実施形態では、ネットワーク電源管理装置28は、IPM44と通信する電源管理エージェント36から情報を受けること、及び電源管理エージェント36に指示を与えることができる。ネットワーク電源管理装置28は、IPM44から(電源管理エージェント36を介して)関連する電力測定値を受信すること、並びにPDU20に関する電力情報及びPDU20の1つ又は複数の個々のコンセントに関する電力情報(したがって、このコンセントによって電力供給される個々の資源に関する電力情報)を通知することもできる。また、様々な実施形態において、ネットワーク電源管理装置28は、PDU20に関する様々な動作パラメータを定義するコンフィグレーションファイルをPDU20に提供する。このコンフィグレーションファイルは、例えば、電源管理エージェント36の一部としてのNIC34に記憶されてもよい。下記においてより詳細に記述される通り、一実施形態では、NIC34は、ネットワーク電源管理装置28に通知され得る識別情報を含み、ネットワーク電源管理装置28はこの識別子を用いてPDU20に提供されるべきコンフィグレーションファイルを決定する。
[0031]図2は、インテリジェント電源モジュール200を含むPDU65を、通信機能を提供する通信モジュール66、環境監視ポート68、及び関連するプラグ72を備えた入力電源コード70と一緒に示す図である。横方向に取付け可能である筐体のような他の形状要素も使用できることが理解されるが、本実施形態によるPDU65は、機器ラックに縦方向に取付け可能な筐体を含む。インテリジェント電源モジュール200はそれぞれ、機器ラックに取付け可能な資源に電力を供給する8つのコンセント202〜216を含む。このような機器ラックは周知であり、データセンターの運転に使用される複数の個々の資源を含むことも多い。周知の通り、多数の機器ラックがデータセンターに含まれることがあり、様々な実施形態では、各機器ラックの各資源は1つ又は複数の関連するIPM200を通じて電力使用に関して監視され得る。他の実施形態では表示部はPDU65の外部にあってもよいが、視覚的表示部23(数字の「57」を表示しているのが示されている)はPDU65内に配置される。
[0032]一実施形態では、電源コンセントモジュール200は、各々がNEMA5−20R型の8つのコンセント(202〜216)を含み、筐体に包含されている。本実施形態、及び本明細書においてNEMA5−20R型のコンセントを備えるものとして記述される他の実施形態は例示にすぎず、任意の様々な他の型のコンセントが代替的に使用可能であることが理解されよう。例えば、「コンセント」は他のNEMA型(例えば、NEMA5−15R、NEMA6−20R、NEMA6−30R又はNEMA6−50R)、又は任意の様々なIEC型(例えば、IEC C13又はIEC C19)であり得る。また、特定の電源コンセントモジュール200のすべての「コンセント」又は本明細書に記述される他のモジュール−コンセントは同一である必要はなく、PDUに沿って均一に配向される必要もないことが理解されよう。また、「コンセント」は3つの差込口のレセプタクルに限定されず、代替的に、「コンセント」の1つ又は複数は、対応するオスコネクタの2つ又は4つ以上の差込口向けに構成され得ることが理解されよう。さらに、「コンセント」はメスの差込口レセプタクルを備えるものに限定されないことも理解されよう。いかなる「コンセント」においても、条件又は必要に応じて、「差込口レセプタクル」の1つ又は複数をメス接続要素ではなくオスとしてもよい。一般的に、本明細書において使用される場合、メス及びオスの「差込口レセプタクル」は「電源接続要素」と呼ばれる。さらに、本明細書で記述される原則は、コンセントモジュールに配線接続され得るデバイスにも適用可能である。本実施形態のコンセントモジュール200は8つのコンセントを含むが、これは一例であって、コンセントモジュールは異なる数のコンセントを含んでもよいことが理解されよう。
[0033]当業者に周知のように、コンセントモジュール用の筐体はこのようなデバイスに適した任意の筐体とすることができ、PDU内で他のモジュールと一緒に組み立てられてもよい。このような筐体は前部及び後部を含むのが一般的であり、前部は略平面であり、後部は略平面で前部に対し平行である。筐体は、縦方向に延在する側部及び横方向の端部も含む。前部、後部、側部及び端部は、通常相互に直交し、矩形又は箱形の形状であるのが一般的である。筐体は、典型的には硬性の、例えば硬質のポリマー(「プラスティック」)材料を含む任意の適切な材料で製造することができる。少なくともある種の実施形態では、前部及び後部は電気的絶縁性材料で製造され、一方他の実施形態では、安全な接地接続のために導電性材料が使用される。側部及び端部は一体的に形成されてもよく、任意選択で前部又は後部と一緒に形成されてもよい。さらに、本実施形態において記述されるコンセントモジュールは筐体を含むが、他の実施形態は筐体を含まないコンセントモジュールを含むことができる。例えば、コンセントモジュールは、外部の筐体を備えずに別の機器に設置され得る、連結されたいくつかのコンセントを含むこともある。
[0034]各コンセント202〜216は、U字型、ラグ型、プラグコネクタ、ねじコネクタ、又は他の適した型のコネクタ等、いくつかの周知の接続方式の内の任意のものを介して電源32に相互接続される。さらに、電源コンセントモジュールが筐体を含む実施形態においては、必要であれば、これらの電気コネクタの1つ又は複数が筐体内又は筐体外に配置されてもよい。
[0035]図3は、一実施形態の電源管理システム300のブロック図である。本実施形態では、PDU305は、電源315から電力を受け取る電力入力部310を含む。電力入力部310からの電力は、1つ又は複数の電子機器325に分配するために1つ又は複数のIPM(複数可)及び関連する電力出力部320に提供される。イーサネット(登録商標)又はシリアルコネクタのようなネットワークコネクタ330は、ネットワーク335及び遠隔システム340への接続を可能にする。通信モジュール345は、本実施形態によれば、1つ又は複数のプロセッサモジュール350(複数可)を含む。プロセッサモジュール350(複数可)はPDUの様々な機能に関する指示を実行する。メモリ355が含まれ、PDUに関するコンフィグレーションデータ360と、PDUに関する識別子365と、プロセッサモジュール350(複数可)によって実行される場合にPDU305に本明細書に記述されるタスクを含む様々なタスクを実行させるソフトウェア370とを、少なくとも一時的に記憶する。メモリ355は、任意の適切な揮発性又は不揮発性のメモリを含むことができる。コンフィグレーション転送機構375は、遠隔システム通信インターフェース380を使用してコンフィグレーションデータ360をPDU305に転送、及び/又はPDU305から転送するように動作する。一実施形態では、コンフィグレーション転送機構375は遠隔システム通信インターフェース380、ネットワークコネクタ330及びネットワーク335を介して、遠隔システム340にPDUの識別子365を通知する。遠隔システム340は、識別子365を受信し、この識別子365に基づいてPDU305に提供されるべきコンフィグレーションを決定する。一実施形態では、識別子365はIP(インターネットプロトコル)アドレスである。一実施形態では、遠隔システム340は、識別子に基づいてPDU305の位置を特定し、PDUのコンフィグレーションはPDU305の位置に基づいて決定される。位置は、例えば、国若しくは地域、データセンター、又はデータセンター内での位置であり得る。他の実施形態では、位置は、PDUに電力を供給する電力送込み装置に基づいて決定される。さらに別の実施形態では、遠隔システム340は、PDU305に関連した特定の顧客を決定し、その特定の顧客の必要条件に基づくコンフィグレーションを提供する。かかる顧客特有のコンフィグレーションは、異なる位置のPDU305に提供され得る。
[0036]図4は、別の実施形態の電源管理システム300−aのブロック図である。本実施形態では、複数のPDU305−a〜305−nは、ネットワーク335を介して遠隔システム340−aに接続される。本実施形態では、遠隔システム340−aは、イーサネット(登録商標)又はシリアル接続のようなネットワークコネクタ405を介してネットワーク335と相互接続する電源管理サーバ400を含む。この電源管理サーバ400は、本実施形態では、遠隔システム340−aの様々な機能に関する指示を実行する1つ又は複数のプロセッサモジュール410(複数可)を含む。メモリ415が含まれ、PDUの複数の異なるコンフィグレーションに関するコンフィグレーションデータ420と、識別子データベース425と、プロセッサモジュール410(複数可)によって実行される場合に遠隔システム340−aに本明細書に記述されるタスクを含む様々なタスクを実行させるソフトウェア430とを、少なくとも一時的に記憶する。メモリ415は、任意の適切な揮発性又は不揮発性のメモリを含むことができる。さらに、一部又はすべてのコンフィグレーションデータ420及び識別子データベース425は、遠隔配置された記憶システム又はデータベースシステム等、電源管理サーバ400の外部に記憶されてもよい。電源管理モジュール435は、ネットワークインターフェース440を使用してコンフィグレーションデータ360をPDU305に転送、及び/又はPDU305から転送するように動作する。一実施形態では、電源管理モジュール435は、PDU(例えばPDU305−a)からネットワークインターフェース440、ネットワークコネクタ405及びネットワーク335を介してPDUの識別子を受信する。電源管理モジュール435は、この識別子を受信し、識別子データベース425にアクセスして、識別子365に基づいて、PDU305−aに提供されるべきコンフィグレーションデータを決定する。コンフィグレーションが識別された場合、電源管理モジュール435は、メモリ415のコンフィグレーションデータ記憶装置420から識別されたコンフィグレーションデータを取得し、ネットワークインターフェース440、ネットワークコネクタ405及びネットワーク335を介して、PDU305−aにコンフィグレーションデータを提供する。一実施形態では、PDU305−aから受信される識別子はIPアドレスである。一実施形態によれば、電源管理モジュール435は、識別子及び識別子データベース425に含まれる情報に基づいてPDU305−aの位置を特定し、PDUのコンフィグレーションはPDU305−aの位置に基づいて決定される。位置は、例えば、国若しくは地域、データセンター、データセンター内での位置(区域とも呼ばれる)、特定の機器ラック、又は特定のPDUであり得る。他の実施形態では、位置は、PDUに電力を供給する電力送込み装置に基づいて特定される。さらに別の実施形態では、電源管理モジュール435は、PDU305−aに関連した特定の顧客を決定し、その特定の顧客の必要条件に基づくコンフィグレーションを提供する。かかる顧客特有のコンフィグレーションは、異なる位置の特定の顧客のための複数のPDU305に提供され得る。
[0037]図3及び図4に示す実施形態に関して記述された構成要素は、個別に又は集合的に、ハードウェアに適用可能な機能の一部又はすべてを実行するように構成された1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)で実装されてもよい。或いは、それらの機能は、1つ又は複数の集積回路で1つ又は複数の他の処理装置(又はコア)によって実行されてもよい。他の実施形態では、他種の集積回路(例えば、ストラクチャード/プラットフォームASIC、プログラマブルゲート配列(FPGA)及び他のセミカスタムIC)が使用されてもよく、当技術分野で周知の任意の方法でプログラム化され得る。各ユニットの機能は、全体又は一部として、メモリにおいて具現化される指令を用いて実装されてもよく、1つ又は複数の汎用又は特定用途向けプロセッサによって実行されるように設定されてもよい。
[0038]図5〜図11を参照して、様々な実施形態によるPDUの様々な異なる位置について説明する。上述の通り、位置は、北アメリカ、ヨーロッパ若しくはアジア等の地域、又は図5に示されるようなデータセンター505、510及び515等の特定のデータセンターであり得る。各データセンター505、510、515は、1つ又は複数のPDUをそれぞれ含むいくつかの機器ラックを含む。様々な実施形態によれば、様々なデータセンターに配置されたPDUは自動的に発見され及びコンフィグレーションが行われ得る。コンフィグレーションが行われるべきPDUの発見は、日に一度又は週に一度など定期的に、又は要求に応じて実行されてもよい。一実施形態では、図6の例示のスクリーンショットに示されるようなデバイス発見設定が利用可能である。本実施形態では、ネットワーク電源管理アプリケーション600のユーザは、デバイス発見項目605を選択することができ、このことは特定のネットワーク電源管理アプリケーション600に関して保存され得る異なるデバイス発見設定のリスト610を提供する。新たなデバイス発見設定はデバイス発見コンフィグレーション機構を介して提供されてもよく、その例示のスクリーンショット700が図7に示される。この実施例では、名称705がデバイス発見設定用に示され得る。始まりIPアドレス710及び終わりIPアドレス715が示される。一実施形態では、動的ホストコンフィグレーションプロトコル(DHCP)対応のPDUが提供される。周知の通り、DHCPは、1つ又は複数のDHCPサーバからネットワークデバイスへのネットワークパラメータの割当を自動化する。ネットワークへの新しい装置の追加を容易にするので、DHCPは有用である。DHCPコンフィグレーションが行われたクライアント(コンピュータ又は任意の他のネットワーク志向のデバイス)がネットワークに接続するとき、DHCPクライアントは、DHCPサーバに必要な情報を要求する同報クエリを送信する。DHCPサーバは、IPアドレスの集まり、及びデフォルトゲートウェイ、ドメイン名、ネームサーバ、タイムサーバのような他のサーバ等のクライアントコンフィグレーションパラメータに関する情報を管理する。有効な要求を受信すると、サーバは、IPアドレス、期間(割当が有効である時間の長さ)、並びにサブネットマスク及びデフォルトゲートウェイのような他のIPコンフィグレーションパラメータをコンピュータに割り当てる。
[0039]図7の実施例では、DHCPサーバから割り当てられ得るIPアドレスに基づいて、始まりIPアドレス710及び終わりIPアドレス715が決定されるが、この始まりIPアドレス710及び終わりIPアドレス715は電源管理アプリケーションを操作する職員には周知である。例えば、ネットワーク管理者は、一定の位置又は位置内の区域にあるデバイスは、その位置又は区域内に配置されたDHCPサーバによって割り当てられたIPアドレスの一定の範囲内のIPアドレスを有することを知っているであろう。getコミュニティ720及びsetコミュニティ725のパブリック/プライベートの利用可能性を含む発見プロパティも発見設定において提供される。いくつかの実施形態では、発見設定はユーザ名情報、認証パスフレーズ、及び/又はプライバシーパスフレーズを含むこともできる。特定の発見設定は、システムで使用されるSNMPのバージョン並びに特定のユーザのセキュリティ要件に基づいて選択されてもよい。getコミュニティプロパティ720は、ネットワークのエンティティ、この場合はPDUであるが、に関する情報のパブリック又はプライベートでの利用可能性に関し、SNMP GET要求に応じて提供される。同様に、setコミュニティプロパティ725は、SNMP SET命令を用いてネットワークのエンティティ(この場合はPDU)に関する情報を設定するパブリック又はプライベートでの可能性に関する。SNAPテンプレート730は、IPアドレスの範囲で発見されたPDUに提供されてもよく、以下でより詳細に記述される。発見を今実行する(run discovery now)735の選択肢が示され、定期的に予定されている発見動作の代わりに、又はこれに加えて開始され得る。また、IPアドレスの範囲と、始まりIPアドレス710及び終わりIPアドレス715の範囲内のデバイスが特定の親コンフィグレーションに関連付けられているという知識とに基づく親情報740が示されてもよい。例えば、PDUは、データセンター等の位置の特定の区画又は区域の機器ラックに配置され、周知のIPアドレスの範囲内のIPアドレスを割り当てられてもよい。コンフィグレーションテンプレートの一部分を示す図8のシステム800に示されるように、テンプレートは、異なる位置、異なるデータセンター、データセンター内での(又はデータセンター中の)区域、キャビネット内のPDUのコンフィグレーションを行うために、又は特定のPDUのためにも提供されてもよい。本実施形態では、テンプレートは、特定の位置、データセンター、区域、キャビネット又はPDUに関して、メニュー805の選択を介して設定され得る。コンフィグレーションテンプレートは、下記においてより詳細に記述される。特定の区域は、例えば、データセンター内に配置され、いくつかのコンフィグレーション項目がデータセンターに基づいて設定され、他のコンフィグレーション項目がデータセンターの区画又は区域に基づいて設定される。図7に示す親情報740は、データセンター内のPDU及び区画内のPDUに、コンフィグレーションデータの両方の組合せを提供するように設定されてもよい。
[0040]図9〜図11をそれぞれ参照すると、機器キャビネットの列905、1005及び1105は、データセンター900、1000及び1100に設けられ得る。様々な実施形態において、コンフィグレーションテンプレートは、例えば、特定の領域におけるすべてのデータセンター等、ある位置におけるすべてのPDU用に、又はデータセンターの一定の領域内に配置されたPDU用に定義され得る。また、テンプレートは、他の基準、例えばほんの数例を挙げると、特定の顧客のPDU、異なる種類の機器に電力を供給するPDU、及び特定の物理的属性(例えば三相電力入力)を備えるPDU等に基づいて定義され得る。引き続き図9〜図11を参照すると、よく理解されているように、各キャビネットは1つ又は複数のPDUを含むことができる。PDUは、図9及び図10に示す位置Aのように、データセンター内に配置されてもよい。このようなデータセンターは、図9に示すデータセンター900の区域1、区域2及び区域3のようないくつかの異なる区域を含むことができる。異なる区域は、データセンターの異なる領域のキャビネットに配置された機器の種類等、様々な理由(例えば、ネットワーク接続記憶装置はある領域に存在することができ、サーバは別の領域に存在することができる)によって、異なるコンフィグレーションを要求することがある。ある場合には、コンフィグレーションは入れ子にされてもよく、つまり、例えば、特定のデータセンター900はデータセンター内に配置されたすべてのPDUに関する一定の広域コンフィグレーション情報を有することができ、データセンター900内の区域1、区域2及び区域3のような特定の区域はその特定の区域特有のコンフィグレーション情報を有することができる。
[0041]電力送込み装置に関連する情報がコンフィグレーションデータに含まれるとき、異なる位置は異なるコンフィグレーションを有することもある。例えば、図10に示されるように、商用電源は、複数の商用電源引込み線を介してデータセンター1000に供給され、電力送込み装置A1010、電力送込み装置B1015及び電力送込み装置C1020のような異なる電力送込み装置に伝送される。いくつかの実施形態では、PDUは、PDUから電力を受け取る構成要素の消費電力に関する情報、及び電力送込み装置に関する関連情報を提供することができる。この情報は、遠隔システムによって集約されて、データセンターの全消費電力を評価すること、及び特定の電力送込み装置1010〜1020又はデータセンター1000全体に対する電力効率を高めるために取られ得る作用を特定することができる。図11は、異なる顧客に関連付けられ得るデータセンター1100内の異なるキャビネットを示す。本実施形態では、顧客Aはいくつかの異なるラックに機器を有し、同様に顧客Bもいくつかの異なるラックに機器を有する。顧客Aに関連したラックに配置されたPDUは第1の種類のコンフィグレーションを受け取ることができ、一方顧客Bに関連したラックに配置されたPDUは第2の種類のコンフィグレーションを受け取ることができる。デバイス発見情報をプログラム化するとき、異なる区域又は顧客に関するIPアドレスの範囲は知られ得る。或いは、位置、区域及び/又は顧客に関連する情報を含むデータベースは、位置、区域及び/又は顧客の情報を決定するために提供及び使用され得る。
[0042]図12〜図17は、一実施形態による電源管理サーバ用の異なるコンフィグレーションテンプレート1200〜1700のスクリーンショットを示す。本実施例では、様々な種類のコンフィグレーション情報を含むいくつかのコンフィグレーションテンプレート1200〜1700が示される。図12は、システム/IP情報1205用の例示のテンプレートを含む。このテンプレートは、PDUへのログインの際に表示されるバナーに関する情報を含むことができるログインバナー1210を含む。システム情報1215はテンプレートに関連したPDUに関するコンフィグレーション情報を含み、IPV4情報1220はIPV4の使用可能性に関するコンフィグレーション情報及び関連するドメイン名サーバ(DNS)情報を含む。図13は、ウェブ/テルネット/SSH情報1305用の例示のコンフィグレーションテンプレート1300である。テンプレート1300は、ウェブHTTP情報1310、ウェブSSL情報1315、テルネット情報1320及びSSH情報1325を含む。この情報は、かかる特徴が有効で関連のある情報であるかどうかを含む。図14は、SMTP/システムログ情報1405用の例示のコンフィグレーションテンプレート1400である。このテンプレート1400は、かかる特徴が有効であるかどうかに関するSMTP情報1410及びシステムログ情報1415、並びに任意の必要な関連情報を含む。図15は、SNMP情報1505用の例示のコンフィグレーションテンプレート1500である。このテンプレート1500は、SNMPが有効であるかどうかに関するSNMP情報1510、及び関連情報を含む。図16は、FTP及びSNTP情報1605用の例示のコンフィグレーションテンプレート1600である。このテンプレート1600は、FTPサーバの能力が有効であるかどうかに関するFTPサーバ情報1610、FTPの自動更新が有効であるかどうかに関するFTP自動更新情報1615及び関連情報、並びにSNTPが有効であるかどうかに関するSNTP情報1620及び関連情報を含む。図17は、LDAP/TACACS/Radius情報1705用の例示のコンフィグレーションテンプレート1700である。このテンプレート1700は、かかる特徴が有効であるかどうかに関するLDAP/TACACS/Radius情報1710を含む。上述の通り、これらのテンプレートは、特定の位置、区域、キャビネット又はPDUに関しても保存され得る。同じ位置、区域、又はキャビネット内で別のPDUのコンフィグレーションが行われる場合、システムはそのPDUを発見し、それら特定のPDU用に設定されたテンプレートに基づいてそのPDUにコンフィグレーションデータを提供する。いくつかの例では、PDUは関連するリンクPDUを備えるマスターPDUを含むことができ、マスターPDUとリンクPDUの両方に同じコンフィグレーションテンプレートを用いるコンフィグレーションデータが提供される。よく理解されているように、リンクPDUは、関連するマスターPDUを介して遠隔電源管理アプリケーションに接続されることがあり、このようなリンクPDUはサーバントPDU又はスレーブPDUと呼ばれることもある。テンプレートが変更された場合、ユーザは単一のPDU、又は位置(例えば、データセンター、区域、顧客等)に関連したすべてのPDUに、かかる変更を送ることができ、これによって、効率的な方法で複数のPDU用のコンフィグレーションの更新を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、ある位置にあるPDUに新たなテンプレート又は更新されたテンプレートが送られたとき、各PDUは更新されたときの実時間状況を示し、ユーザは関連する位置のPDUに関する更新の状況を監視することができる。
[0043]図18は、一実施形態による、PDUにコンフィグレーションファイルを提供する動作ステップのフローチャートである。本実施形態では、ブロック1805に示される通り、第1の電力分配ユニットからネットワークを介して第1の電力分配ユニットの識別情報が受信される。ブロック1810で、第1の電力分配ユニットのために複数の利用可能なコンフィグレーションファイルの内の第1のコンフィグレーションファイルに関して決定が行われる。かかる決定は、上述のような方法で、位置、顧客情報等に基づいて行われ得る。そしてブロック1815で、第1のコンフィグレーションファイルは第1の電力分配ユニットに送信される。このコンフィグレーションファイルを受信すると、PDUは動作パラメータを更新し、第1のコンフィグレーションファイルに従って動作する。
[0044]上述の通り、PDUの位置、PDUの顧客要求、PDUに関連する電力送込み装置等のいくつかの基準の内の1つに従って、異なるPDUに異なるコンフィグレーションファイルが提供され得る。図19は、別の実施形態による動作ステップのフローチャートである。本実施形態では、ブロック1905に示される通り、第1の電力分配ユニットからネットワークを介して第1の電力分配ユニットの識別情報が受信される。ブロック1910で、第1の電力分配ユニットのために複数の利用可能なコンフィグレーションファイルの内の第1のコンフィグレーションファイルに関して決定が行われる。かかる決定は、上述のような方法で、位置、顧客情報等に基づいて行われ得る。そしてブロック1915で、第1のコンフィグレーションファイルは第1の電力分配ユニットに送信される。ブロック1920に示される通り、第2の電力分配ユニットからネットワークを介して第2の電力分配ユニットの識別情報が受信される。ブロック1925で、第2の電力分配ユニットのために複数の利用可能なコンフィグレーションファイルの内の第2のコンフィグレーションファイルに関して決定が行われる。かかる決定は、上述のような方法で、位置、顧客情報等に基づいて行われ得る。そしてブロック1930で、第2のコンフィグレーションファイルは第2の電力分配ユニットに送信される。
[0045]認識されるように、本明細書に記述されたような方法及びシステムは、単一の制御卓から遠隔で複数のPDUのコンフィグレーションを行う能力を備えた「プラグアンドプレイ」と呼ばれることもある電力分配ユニットを提供する。ユーザはPDUをネットワークに簡単に接続し、遠隔電源管理アプリケーションを用いてデバイスを「発見」し、コンフィグレーションデータをネットワークを横断してデバイスに送ることができる。このようなシステムは、ユーザがコンフィグレーションの行われるべき又は更新されるべき各PDU用の構成及び更新を個別に開始する必要性を排除又は大幅に低減することによって、PDUのコンフィグレーションを行う時間を何百時間も節約することができる。加えて、いくつかの実施形態によれば、かかるシステムのユーザは、単一のPDU又はPDUのグループに、自動又は手動で更新された製品ファームウェアをダウンロード及びインストールするように指示することができ、多数のPDUに亘るファームウェアのバージョン管理をより扱いやすいタスクにする。
[0046]例示の一実施形態によれば、ウェブインターフェースは遠隔電源管理ソフトウェアをPDUに接続する。このプロトコルは、安全なHTTPSセッションで作動し、任意のHttp要求、スクリプト、又は標準のGet/Post命令を使用する方法を通じて開始され得る。HTTPS認証が検証されると、具体的なURL、一意のid、及び「&」で区切られる任意選択の一組の一意のタグ値(TV)の対が後に続く命令を送信することによって、遠隔電源管理通信が開始される。一意のidは遠隔電源管理装置によって使用されて、デバイスからのデータの識別を容易にし、正しい組の情報が通信されていることを検証することができる。一意のidは、例えばタイムスタンプであり得る。メッセージはPDUによって途中で止められ、PDUはTVの対にコンフィグレーション情報を設定又は返却する。本実施形態によれば、読出し操作(get又はlist)は、PDUからデータを取得するGETメソッドを用いる。この場合、一意のid、作用命令及び任意の追加のTVタグは、「?」の区切りを用いてURLに付加されなければならない。書込み操作(set)は、POSTメソッドを用いてPDUにコンフィグレーション情報を記憶する。この場合、一意のid、命令及び追加のTVの対はポストバッファに置かれる。データは、任意の標準のページ要求と同様に、返却又は要求された同じ一意のid、応答メッセージ、及び任意のTVの対で始まるTVフォーマットに返却される。一実施形態では、アクセスは、標準のベース64「<user>:<password>」の符号化を用いて、許可認証情報がすべてのHTTPS要求のために送信されることを必要とする。タグ値(TV)の対は、区切りが後に続く16進法のタグの識別子及びRFC1738のURLの安全な符号化を使用するデータを含むことができる。タグは、例えば3〜4文字で、分離された階層及びインデックス部分に構造化されてもよい。人間が読み取れる形式ではないが、このような構造はより拡張性があり、より経路選択性があり、サーバ及びクライアント側両方のソフトウェアにおいてより有効化しやすい。このようなシステムは、小さくて強力なコンフィグレーション命令を生成する単純さをもたらす。
[0047]上に論じた方法、システム及びデバイスは、単に例であることを意図したにすぎないということに留意されたい。様々な実施形態は、必要に応じて様々な手順又は構成要素を省略、置換又は追加できることが強調されるべきである。例えば、代替の実施形態においては、方法は記述されたのとは異なる順序で実行されてもよく、また、様々なステップは追加、省略又は組み合わされてもよいことを理解されたい。さらに、一定の実施形態に関して記述された特徴は、様々な他の実施形態において組み合わされることがある。実施形態の異なる態様及び要素は、類似の方法で組み合わされることがある。さらに、技術は進化し、したがって、要素の多くは事実上例示であることが強調されるべきであり、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
[0048]本記述では具体的詳細が述べられて、実施形態の完全な理解をもたらす。しかしながら、実施形態はこれらの具体的詳細なしに実践され得ることが当業者には理解されよう。例えば、実施形態を曖昧にすることを避けるために、周知の回路、プロセス、アルゴリズム、構造及び技法等は不要な詳細なしに示されている。
[0049]さらに、実施形態は、フローチャート又はブロック図として示されるプロセスとして記述され得ることに留意されたい。各々は逐次プロセスとして動作を記述することができるが、動作の多くは並行して、すなわち同時に実行され得る。加えて、動作の順序は並べ替えられることがある。プロセスは、図に含まれない追加のステップを含むことがある。
[0050]さらに、本明細書で開示される通り、「メモリ」又は「メモリユニット」という用語は、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気RAM、磁心メモリ、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス、又は情報を記憶するための他のコンピュータ可読媒体を含む、データを記憶するための1つ又は複数のデバイスを表すことができる。「コンピュータ可読媒体」という用語は、携帯型又は固定の記憶デバイス、光学記憶デバイス、無線チャネル、SIMカード、他のスマートカード、及び指示又はデータを記憶、包含又は伝送することができる様々な他の媒体を含むが、これらに限定されるものではない。
[0051]さらに、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、又はこれらの任意の組合せによって実装され得る。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア又はマイクロコードで実装されるとき、必要なタスクを実行するためのプログラムコード又はコードセグメントは記憶媒体のようなコンピュータ可読媒体に記憶され得る。プロセッサは、この必要なタスクを実行することができる。
[0052]いくつかの実施形態が述べられてきて、様々な修正、代替的な構造及び等価物が、本発明の精神から逸脱することなく使用されてもよいことが当業者には認識されよう。例えば、上記の要素は単により大きなシステムの構成要素であるにすぎないことがあり、そのより大きなシステムでは、他の規則が本発明の適用に優先し、そうでなければ本発明の適用を修正する。さらに、上記の要素が考察される前、最中、又は後に、いくつかのステップが実行されることがある。よって、上記の記述は本発明の範囲を限定するものと考えられるべきではない。