JP2015506094A - 有機電子装置 - Google Patents

有機電子装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015506094A
JP2015506094A JP2014543920A JP2014543920A JP2015506094A JP 2015506094 A JP2015506094 A JP 2015506094A JP 2014543920 A JP2014543920 A JP 2014543920A JP 2014543920 A JP2014543920 A JP 2014543920A JP 2015506094 A JP2015506094 A JP 2015506094A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic
electronic device
layer
organic electronic
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014543920A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6204371B2 (ja
Inventor
ドロク,サシャ
ツェルナー,マイク
ローテ,カルステン
ファデル,オムラネ
Original Assignee
ノヴァレッド ゲーエムベーハー
ノヴァレッド ゲーエムベーハー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ノヴァレッド ゲーエムベーハー, ノヴァレッド ゲーエムベーハー filed Critical ノヴァレッド ゲーエムベーハー
Publication of JP2015506094A publication Critical patent/JP2015506094A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6204371B2 publication Critical patent/JP6204371B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/30Coordination compounds
    • H10K85/321Metal complexes comprising a group IIIA element, e.g. Tris (8-hydroxyquinoline) gallium [Gaq3]
    • H10K85/322Metal complexes comprising a group IIIA element, e.g. Tris (8-hydroxyquinoline) gallium [Gaq3] comprising boron
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K30/00Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/14Carrier transporting layers
    • H10K50/16Electron transporting layers
    • H10K50/165Electron transporting layers comprising dopants
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/10OLEDs or polymer light-emitting diodes [PLED]
    • H10K50/17Carrier injection layers
    • H10K50/171Electron injection layers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/30Coordination compounds
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/30Coordination compounds
    • H10K85/361Polynuclear complexes, i.e. complexes comprising two or more metal centers
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/30Coordination compounds
    • H10K85/381Metal complexes comprising a group IIB metal element, e.g. comprising cadmium, mercury or zinc
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K30/00Organic devices sensitive to infrared radiation, light, electromagnetic radiation of shorter wavelength or corpuscular radiation
    • H10K30/50Photovoltaic [PV] devices
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

本発明は、第1電極、第2電極、及び第1電極と第2電極との間の、化学式(I)に示される化合物を含む実質的な有機層を備え、式中、Mは金属イオンであり、A1−A4はそれぞれ、独立して、H、置換または非置換のC6−C20アリール、及び置換または非置換のC2−C20ヘテロアリールから選択され、nは、上記金属イオンの価数である、有機電子装置に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、有機電子装置、及びそのような有機電子装置における特定の化合物の利用に関する。
有機半導体といった有機電子装置は、例えば、レジスタ、ダイオード、電界効果トランジスタといった単純な電子部品、及び、有機発光装置(例えば有機発光ダイオード(OLED))のような光電子部品、並びにその他多数の組み立て製造に使用され得る。有機半導体活性層を用いた装置の数の増大、及びこの主題に焦点をあてた産業の増大に反映して、有機半導体及びその装置は、産業的及び経済的に意義があるものとなっている。
OLEDは、電子−正孔対(いわゆる励起子)が光の放射にしたがって再結合する電界発光の原理に基づいている。この目的のために、OLEDは、サンドイッチ構造の形態に構築されている。当該サンドイッチ構造において、少なくとも1つの有機フィルムが、2つの電極の間に活性材料として配置されており、正電荷キャリア及び負電荷キャリアが有機材料に注入されており、電荷輸送が有機層内への電子または正孔から再結合領域(発光層)まで生じる。ここで、一重項励起子及び/または三重項励起子との電荷キャリアの再結合は光の放射にしたがって生じる。続く励起子の放射再結合により、可視光の放射が引き起こされる。この可視光は、発光ダイオードにより放射される。この光が部品から出ていくためには、少なくとも1つの電極は、透明である必要がある。典型的に、透明電極は、TCO(透明な導電性酸化物)として示される導電性酸化物、または非常に薄い金属電極からなるが、他の材料が使用され得る。OLEDの製造における開始点は、OLEDの個々の層が塗布される基板である。基板に対して最も近い電極が透明である場合、その部品は“底部放射型OLED”として設計される、他の電極が透明である場合、その部品は“上部放射型OLED”として設計される。OLEDの層は、小分子、ポリマーを含むか、あるいはその混成物であり得る。
OLEDにおけるいくつかの動作パラメータは、全体的な電力効率が向上するよう常に改善されている。1つの重要なパラメータは、動作電圧である。この動作電圧は、電荷キャリアの輸送を改善すること、及び/または、電極からの注入障壁といったエネルギー障壁を低減させることによって、変化させることができる。もう1つの特性は、量子効率であり、装置寿命と非常に関連性がある。太陽電池素子といった、他の有機装置もまた、現今、最大で約9%の効率改善が要求されている。
OLEDのように、有機太陽電池素子は、2つの電極間に有機層の積層を有している。太陽電池素子において、光吸収を担う少なくとも1つの有機層、及び吸収(光活性)により形成された励起子を分離する界面がある必要がある。上記界面は、二層ヘテロ接合、バルクヘテロ接合であり得るか、あるいは、例えば階段状界面において、多くの層を含み得る。また、感光層などが設けられ得る。効率を増大させるためには、良好な電荷キャリアの輸送が必要になる。いくつかの装置において、輸送領域は、光を吸収する必要がなく、輸送層及び光活性層は異なる材料を含んでいてもよい。また、電荷キャリア及び/または励起子のブロック層が設けられていてもよい。現今、最も高効率の太陽電池素子は、多層太陽電池素子であり、いくつかの装置構造が積層され(多接合太陽電池素子)、連結ユニット(再結合層ともいう)を介して連結している。それにも関わらず、単接合太陽電池素子は、適した材料が見出されれば、高い性能を有し得る。このような装置の一例は、米国特許出願公開第2009/217980号、または米国特許出願公開第2009/235971号に提示されている。
OLED及び有機太陽電池素子と異なり、トランジスタは、有効な電荷キャリア濃度が第3の電極(ゲート電極)により供給される電界によって決定されるため、全半導体(チャンネル)層のドーピングを必要としない。しかし、従来の薄膜電界効果トランジスタ(OTFT)は、動作のために、非常に高い電圧を必要とする。例えば適切な注入層で最適化して、この動作電圧を低減させる必要がある。
有機トランジスタは、有機電界効果トランジスタとも呼ばれる。例えば画面制御用もさることながら非接触識別タグ(RFID)用の安価な集積回路において、多くのOTFTが用いられ得ることが予想される。安価な適用を実現する目的で、一般的に、トランジスタを製造するために薄膜プロセスが必要になる。近年、有機トランジスタの商業化の見通しが立つ程度にまで性能特性が改善されている。例えば、OTFTにおいて、ペンタセンに基づいて正孔に対して最大5.5cm/Vsとなる高い電界効果移動が報告されている(Lee et al., Appl. Lett. 88, 162109 (2006))。典型的な有機電界効果トランジスタは、動作中に導電チャンネルを形成する、有機半導体からなる活性層(半導体層)と、上記半導体層と電荷のやりとりをするドレイン電極及びソース電極と、誘電体層によって上記半導体層と電気的に絶縁しているゲート電極と、を備えている。
有機電子装置において、電荷キャリア及び/または導電性を改善する必要があることは明白である。電極と電子輸送材料(ETM)との間で電荷注入に対する障壁を低減し排除することは、装置効率の増強に強く貢献する。現今、電圧を低減し有機電子装置の効率を増強させるために、電荷キャリア注入の改善及び輸送層の導電性の改善という2つのアプローチがある。これらアプローチの両方は、組み合わせて利用され得る。
例えば、米国特許第7,074,500号には、電極から有機層内への電荷キャリア注入が大幅に改善されたOLEDの部品構造が開示されている。この効果は、電極との界面における有機層のエネルギー準位の相当なバンド湾曲に基づいている。これにより、トンネル機構に基づく電荷キャリアの注入が可能である。ドープした層の高い伝導度もまた、OLEDの動作時に生じる電圧降下を防ぐ。電極と電荷キャリア輸送層との間のOLEDで起こり得る注入障壁は、熱力学的根拠が示される最小動作電圧に比べて、動作電圧が増加する主な要因の1つである。このため、注入障壁を低減する多くの試みがなされてきた。例えば、仕事関数が低い陰極材料(例えば、カルシウム、またはバリウムのような材料)を使用することにより、注入障壁を減らすことが挙げられる。しかし、これら材料は、反応性が高く、加工することが難しく、電極材料として、限定された範囲でのみ適している。その上、このような陰極の使用により殆どもたらされる、動作電圧の減少は不完全である。
仕事関数が低い金属、特に、Li及びCsのようなアルカリ金属は、陰極材料または電子注入を促進する注入層のいずれかとして使用される。これらは、ETMの導電性を増加させるため、ドーパントとして広く使用されている(米国特許第6013384号、米国特許第6589673号)。LiまたはCsのような金属は、別の方法でドープすることが困難であるマトリクス(例えばBPhen、Alq3)に高い導電性を供与する。
しかし、仕事関数が低い金属の利用は、いくつかの欠点がある。上記金属は、半導体を通して容易に拡散し得、最終的に、励起子をクエンチする光学活性層に到達し、これにより装置の効率及び寿命が低減することが知られている。他の欠点は、空気露出下での、酸化に対する、これら金属の高い感受性である。それゆえ、このような金属をドーパント、注入材料、または陰極材料として用いた装置は、製造時の厳密な空気除去、及びその後の厳密なカプセル化が要求される。他のよく知られた欠点は、ドーパントのドーピングモル濃度が高く10mol%を超えることにより、輸送層の望ましくない光吸収が増大することである。さらに他の問題は、Csのような単純酸化還元ドーパントの高い揮発性であり、結果として装置組み立てプロセスにおいて二次汚染となるので、装置製造ツールでのこれら金属の使用は、魅力に欠ける。
n−ドーパント及び/またはETM用の注入材料としての金属を置き換える他のアプローチは、テトラキス(1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−ピリミド[1,2−a]ピリミジナート)ジタングステン(II)(W(hpp))またはCo(Cp*)といった、強いドナー特性を有する化合物の使用である(米国特許出願公開第2009/0212280号、国際特許出願公開第2003/088271号)。これらは、アルカリ土類金属と比較して、ドーピング/注入性能が、同様であるか、あるいは僅かに劣る。これらの十分に高い電子供与能によって、これら化合物は、空気露出下で急速に減衰し、装置製造におけるこれら化合物の取り扱いが困難になる。
装置を改善するために、電子輸送層内に、リチウムキノレート(LiQ)といった金属有機錯体を混合することが知られている。しかし、改善の正確な機構がよく知られていない。研究から、LiQの利用によりOLEDの動作電圧が高くなることが示されている。
それゆえ、有機電子装置の効率を高くし装置を長期間安定して保存することを可能にする高いドーピング/電荷注入能を有し、かつ、空気中でも限りなく安定な材料を提供することが非常に望ましい。
したがって、本発明の目的は、上述した最新技術の制限を克服し、先行技術の電子装置と比較して性能が改善された有機電子装置を提供することにある。具体的な目的は、動作電圧が低減され、高電力効率に反映して長寿命の有機電子装置を提供することにある。
上記目的は、第1電極、第2電極、及び第1電極と第2電極との間の、化学式(I)に示される化合物を含む実質的な有機層を備えた、有機電子装置によって達成される:
Figure 2015506094
式中、Mは金属イオンであり、A−Aはそれぞれ、独立して、H、置換または非置換のC6−C20アリール、及び置換または非置換のC2−C20ヘテロアリールから選択され、nは、上記金属イオンの価数である。
好ましくは、nは、1または2である。より好ましくは、Mは、アルカリ金属またはアルカリ土類金属である。最も好ましくは、MはLiまたはMgである。好ましい一実施形態では、上記実質的な有機層は、電子輸送マトリクス化合物を含む。
他の好ましい実施形態は、従属請求項に開示されている。
さらに好ましい実施形態では、上記電子輸送マトリクス化合物は、イミダゾールまたはP=O官能基を含む。
また、上記化学式(I)に示された化合物及び上記電子輸送マトリクス化合物は、好ましくは、均一な混合物の形態で、上記実質的な有機層に存在する。
置換のアリールまたはヘテロアリールの残りの部分に共有結合する炭素原子の全ては、この炭素部分に対し特定された炭素原子の全カウントに含まれていることが理解されるべきである。例えばC10アリールという用語は、1−または2−ナフチルだけでなく、全ての、ブチルフェニル異性体、ジエチルフェニル異性体、メチル−プロピルフェニル異性体及びテトラメチルフェニル異性体をも包含する。また、アリールの例として、フェニル、トリル、キシリル、1,1'−ビフェニリルが挙げられる。ヘテロアリールは、好ましくは、N、O及びSから独立して選択される最大3個の異種原子を含んでいてもよい。好ましい一実施形態では、ヘテロアリールは、窒素原子を介して結びついている。好ましくは、ヘテロアリール基は、ジアゾリル基である。より好ましくは、ジアゾリル基は、ピラゾリルである。さらに、ヘテロアリールの例として、イミダゾリル、トリアゾリル、インドリル、ジメチルイミダゾリル、ジメチルピラゾリル等が挙げられる。
また、上記有機電子装置は、有機発光ダイオード、有機太陽電池素子、及び有機電界効果トランジスタから選択されてもよい。
好ましくは、陽極である上記第1電極、陰極である上記第2電極を有し、さらに、上記陽極と上記陰極との間に発光層を備えた有機発光ダイオードであり、かつ、上記実質的な有機層は、上記陰極と上記発光層との間に備えられている有機電子装置である。さらに上記に加え、上記有機電子装置における発光層は、発光ポリマーを含む。
最後に、有機電子装置において、化学式(I)に示された材料を、特に装置の電子輸送層の内部及び/または付近のドーパントとして使用することが好ましい。
好ましい使用
化学式(I)に示された化合物は、好ましくは、輸送層及び/または注入層、より好ましくは電子輸送層及び/または電子注入層に使用される。
化学式(I)に示された化学的化合物は、空気中で安定しており、分解することなく蒸着可能である。これらは、様々な溶媒に溶解する。これによって、化学式(I)に示された化合物は、製造プロセスに使用することが容易になる。
本発明の有機電子装置は、好ましくは、基板、陽極及び陰極、並びに陽極と陰極との間の層構造内に形成された少なくとも1つの実質的な有機層を含む層構造を備えている。
実質的な有機層は、さらに、電子輸送マトリクス化合物を含んでいてもよい。電子輸送材料は、好ましくは、実質的な有機層の10重量%以上を構成する。これにより、層を介した電荷輸送が可能になる。より好ましくは、40重量%以上である。電子輸送層については、上記電子輸送マトリクスが層の主成分であることが好ましい。
例えばC60のようなフラーレン、例えば2−(4−ビフェニル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾールのようなオキサジアゾール誘導体、例えばビス(フェニルキノキサリン)若しくはオリゴチオフェンのようなキノリンに基づく化合物、例えばペリレンテトラカルボン酸ジアンヒドリドのようなペリレン誘導体、例えばナフタレンテトラカルボン酸ジアンヒドリドのようなナフタレン誘導体、または電子輸送材料として知られている他の類似した化合物が、電子輸送層のためのマトリクス材料として使用される。
上記電子輸送マトリクス化合物は、ホスフィン酸官能基、またはイミダゾール官能基を含むことが好ましい。
電子輸送材料としてよく適した化合物は、以下の化合物である:
−米国特許出願公開第2007/0138950号からの化合物、優先的に、22頁の化合物(1)及び(2)、23頁の化合物(3)、(4)、(5)、(6)、及び(7)、25頁の化合物(8)、(9)、及び(10)、並びに26頁の化合物(11)、(12)、(13)、及び(14)。これら化合物は、参照により本願明細書に援用される;
−米国特許出願公開第2009/0278115号からの化合物、優先的に、18頁の化合物(1)及び(2)。これら化合物は、参照により本願明細書に援用される;
−米国特許出願公開第2007/0018154号からの化合物、優先的に、請求項10、19頁の化学式1−1、1−2、1−3、1−4、1−5、1−6、20〜26頁の化学式1−7〜1−146の化合物。米国特許出願公開第2008/0284325号からの化合物、優先的に、4頁の化合物:2−(4−(9,10−ジフェニルアントラセン−2−イル)フェニル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール、2−(4−(9,10−ジ([1,1'−ビフェニル]−2−イル)アントラセン−2−イル)フェニル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール、2−(4−(9,10−ジ(ナフタレン−1−イル)アントラセン−2−イル)フェニル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール、2−(4−(9,10−ジ(ナフタレン−2−イル)アントラセン−2−イル)フェニル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール、2−(4−(9,10−ジ([1,1':3',1''−テルフェニル]−5'−イル)アントラセン−2−イル)フェニル)−1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール、及び5頁の化合物。これら化合物は、参照により本願明細書に援用される;
−米国特許出願公開第2007/0222373号からのナフタセン誘導体、優先的に、17頁から化合物(A−1)及び(A−2)、18頁から化合物(A−3)、並びに19頁から化合物(A−4)。これら化合物は、参照により本願明細書に援用される;
−米国特許出願公開第2008/0111473号からの化合物、優先的に、61頁の化合物1、62頁の化合物2、63頁の化合物3及び4、64頁の化合物5、並びに65頁の化合物6。これら化合物は、参照により本願明細書に援用される;
−米国特許出願公開第2010/0157131号の20頁の化合物H−4、並びに12頁の化合物(1)及び(2)。これら化合物は、参照により本願明細書に援用される;
−一般式(1)で示された、米国特許出願公開第2010/0123390号からの化合物、優先的に、21頁の化合物H4、H5、22頁の化合物H7、23頁の化合物H11、H12、H13、24頁の化合物H16、及びH18。これら化合物は、参照により本願明細書に援用される;
−米国特許出願公開第2007/0267970号からの化合物、優先的に、2−([1,1'−ビフェニル]−4−イル)−1−(4−(10−(ナフタレン−2−イル)アントラセン−9−イル)フェニル)−2,7a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(化合物1)、2−([1,1'−ビフェニル]−2−イル)−1−(4−(10−(ナフタレン−2−イル)アントラセン−9−イル)フェニル)−2,7a−ジヒドロ−1H−ベンゾ[d]イミダゾール(化合物2)。米国特許出願公開第2007/0196688号,18頁からの化合物(C−1)。これら化合物は、参照により本願明細書に援用される;
他の適した化合物は、7−(4'−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)−[1,1'−ビフェニル]−4−イル)ジベンゾ[c,h]アクリジン(ETM1)、(4−(ジベンゾ[c,h]アクリジン−7−イル)フェニル)ジフェニルホスフィンオキシド(ETM2)、7−(4−(1−フェニル−1H−ベンゾ[d]イミダゾール−2−イル)フェニル)ジベンゾ[c,h]アクリジン(ETM5)である。
適した正孔輸送材料(HTM)は、例として、少なくとも2つのジアミン窒素間に共役系が供されるジアミン類からのHTMであり得る。例えば、N4,N4'−ジ(ナフタレン−1−イル)−N4,N4'−ジフェニル−[1,1'−ビフェニル]−4,4'−ジアミン(HTM1)、N4,N4,N4'',N4''−テトラ([1,1'−ビフェニル]−4−イル)−[1,1':4',1''−テルフェニル]−4,4''−ジアミン(HTM2)が挙げられる。ジアミンの合成は、文献に記載されている。多くのジアミンHTMは、市販されており、容易に入手可能である。
本発明において、前述のマトリクス材料は、互いに、または他の材料と混合して使用されてもよいことが理解される。また、半導体特性を有する、適した他の有機マトリクス材料が使用されてもよいことが理解される。
他の実施形態において、実質的な有機層は、pn接合に存在する。上記pn接合は、少なくとも2つの層(すなわちp−層及びn−層)、適宜、2つの層の間に中間層iを有しており、中間層i及び/またはn−層が上記実質的な有機半導体層である。
上記有機電子装置は、さらに、ポリマー半導体層を備えていてもよい。
最も好ましくは、上記有機電子装置は、太陽電池素子または発光ダイオードである。OLEDにおいて、化学式(I)の化合物は、発光体として働かない。OLEDから放射される光は、化学式(I)の化合物と異なる、OLEDの他の構成要素から放射される。
上記有機電子装置は、半導体チャンネル、ソース電極、及びドレイン電極を備え、上記実質的な有機層は、上記半導体チャンネルと、ソース電極及びドレイン電極の少なくとも1つとの間に設けられている電界効果トランジスタであってもよい。
さらに最も好ましい実施形態において、化学式(I)に示された化学的化合物を含む上記実質的な有機層は、電子注入層及び/または電子輸送層である。
本発明の有機電子装置における任意の層、特に上記実質的な有機層は、真空熱蒸着(VTE)、有機気相成長法、レーザー誘起熱転写、スピンコーティング、ブレードコーティング若しくはスリットコーティング、インクジェット印刷等のような、公知の技術によって堆積され得る。本発明に係る有機電子装置を準備するための好ましい方法は、真空熱蒸着である。
驚くべきことに、本発明の有機電子装置は、従来技術の装置の欠点を克服し、例えば効率に関して、従来技術の電子装置と比較して特に性能が改善されたことが見出された。
注入層
好ましい実施形態において、上記実質的な有機層は、化学式(I)に示された化合物を主成分として含み、陰極に隣接し、好ましくは、陰極とETL(電子輸送層)またはHBL(正孔ブロック層)のうちの1つとの間にある。本発明は、特に非反転構造について、注入層を用いない構造と比較して性能が顕著に改善される最も簡単な形態であるという利点がある。化学式(I)に示された化合物は、純粋な層として使用され得、好ましくは、電子輸送層(ETLまたはHBL)と陰極との間の単一層である。OLEDに関連して、放射領域が陰極から離れている場合、EML(発光層)及びETLマトリクスは、同一であり得る。他の実施形態において、ETL及びEMLは、異なる構成要素、好ましくは異なるマトリクスからなる層である。
有機電子装置における注入層としての、純粋な層は、好ましくは、厚さが0.5nmと5nmとの間である。
化学式(I)に示された化合物を含む上記層の厚さは、呼び厚さ(nominal thickness) である。このような厚さは、通常、材料密度の知識により、ある領域に堆積される質量から計算される。例えば、真空熱蒸着(VTE)において、呼び厚さは、厚さモニター設備によって示された値である。現実には、上記層は、均一ではなく、かつ少なくとも1つの界面で平坦ではないので、最終的な厚さは測定困難である。この場合、平均値が用いられ得る。これに関連して、上記陰極は、電気的特性を変える、例えば仕事関数または導電性を改善するために任意の表面が適宜改変された、導電体層である。好ましくは、陰極は、二重層であり、より好ましくは、複雑性を避けるため、単一層である。
半導体層
上記有機層は、陰極に隣接する電子輸送層であり、化学式(I)に示された化合物を含むことが好ましい。ETLが陰極に直接隣接している場合、この簡略化は、付加的な注入層が必要ないという利点がある。代替的に、付加的な注入層は、ETLと陰極との間に設けられ得る。この付加的な層は、すでに上述したように、化学式(I)に示された化合物を主成分として含む層であり得る。好ましい一実施形態において、ETLは、陰極の真下にあり(ETLと陰極との間に他の層がない)、陰極は、ETLの形成後に形成される、上部電極である(非反転構造)。
OLEDに関して、放射領域が陰極から離れている場合、EML(発光層)及びETLマトリクスは、同一であり得る。他の実施形態において、ETL及びEMLは、異なる構成要素、好ましくは異なるマトリクスからなる層である。
本発明の利点
驚くべきことに、OLEDの寿命の改善、及び動作電圧の低減が認められた。
ポリマーハイブリットOLED、または太陽電池素子
さらに好ましい実施形態において、化学式(I)に示される化合物を含む上記実質的な有機層は、ポリマー半導体と組み合わせて使用され、好ましくは陰極とポリマー層との間にある。上記ポリマー層は、好ましくは、装置の光電子活性領域(OLEDの放射領域、または太陽電池素子の吸収領域)を備えている。化学式(I)に示される化合物を含むか、あるいは化学式(I)に示される化合物からなる、全ての代替的な層は、このポリマー層と組み合わせて用いられ得る。例示的な代替的な層は、化学式(I)に示される化学的化合物から構成される注入層、上記化学的化合物及び金属を含む注入層、金属とともに、あるいは金属なしに、上記化学的化合物を有する電子輸送層であり得る。上記陰極との電気的界面は、上記化学的化合物(I)の高い注入能が付与されると、強く改善される。
電気的ドーピング
本発明は、有機半導体層の従来のドーピングの代替として使用され得る。ドーピングという用語を用いることに関し、それは、上述した電気的ドーピングを意味する。このドーピングは、酸化還元ドーピングまたは電荷転移ドーピングとも呼ばれている。上記ドーピングによって、半導体マトリクスの電荷キャリア密度が、ドープされていないマトリクスの電荷キャリア密度へ向かって増大することが知られている。電気的ドープされた半導体層は、ドープされていない半導体マトリクスと比較して、有効移動度(effective mobility)が増加する。
米国特許出願公開第2008/227979号は、無機ドーパント及び有機ドーパントと共に、有機輸送材料(マトリクスともいう)をドーピングすることを詳細に開示している。基本的には、有効電子転移は、上記ドーパントから上記マトリクスのフェルミ準位を上昇させているマトリクスへ生じる。p−ドーピングの場合の有効転移において、上記ドーパントのLUMOエネルギー準位は、上記マトリクスのHOMOエネルギー準位よりも負、または上記マトリクスのHOMOエネルギー準位に対して少なくともわずかに正(0.5eV以下)でなくてはならない。n−ドーピングの場合では、上記ドーパントのHOMOエネルギー準位は、上記マトリクスのLUMOエネルギー準位よりも正、または上記マトリクスのLUMOエネルギー準位に対して少なくともわずかに負(0.5eV以上)でなくてはならない。そのうえ、ドーパントからマトリクスへのエネルギー転移において、上記エネルギー準位の差が+0.3eVよりも小さいことが、求められている。
ドープされた正孔輸送材料の典型的な例は以下の通りである:LUMO準位が約−5.2eVであるテトラフルオロ−テトラシアノキノジメタン(F4TCNQ)を用いてドープされた、HOMO準位が約−5.2eVである銅フタロシアニン(CuPc);F4TCNQを用いてドープされた亜鉛フタロシアニン(ZnPc)(HOMO=−5.2eV);F4TCNQを用いてドープされたa−NPD(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−ベンジジン)。
本発明の好ましい様態の1つは、OLEDの正孔輸送側にp−ドーパントを含み、電子輸送側に化学式(I)に示された材料を含む、OLEDである。例えば、p−ドープされたHTLと、ETM及び化学式(I)に示された材料を有するETLとを有するOLEDが挙げられる。
図面の概略
図1は、本発明の有機電子装置の第1実施形態を示す。
図2は、本発明の有機電子装置の第2実施形態を示す。
図3は、本発明の有機電子装置の第3実施形態を示す。
有機電子装置
図1は、OLEDまたは太陽電池素子を形成する積層の形態となっている、本発明の有機電子装置の第1実施形態を示す。図1において、10は基板であり、11は陽極であり、12はEMLまたは吸収層であり、13はEIL(電子注入層)であり、14は陰極である。
層13は、化学式(I)に示された化合物の純粋な層であり得る。陽極及び陰極の少なくとも1つは、少なくとも半透明である。陰極が基板上にある(陰極が陽極よりも基板に近く、層11〜14の順番が逆になった)反転構造もまた、予見される。上記積層は、ETL、HTL等といった付加的な層を備えていてもよい。
図2は、OLEDまたは太陽電池素子を形成する積層の形態となっている、本発明の有機電子装置の第2実施形態を表す。ここで、20は基板であり、21は陽極であり、22はEMLまたは吸収層であり、23はETLであり、24は陰極である。層23は、電子輸送マトリクス材料及び化学式(I)に示された化合物を含む。
図3は、OTFTの形態となっている、本発明の有機電子装置の第3実施形態を示す。このOTFTは、半導体層32、ソース電極34、及びドレイン電極35を有する。パターン化されていない(ソース電極とドレイン電極との間のパターン化されていない)注入層33は、ソース−ドレイン電極と半導体層との間で、電荷キャリアの注入及び抽出をする。OTFTは、(ソースドレイン電極と同じ側にあり得る)ゲート絶縁体31、及びゲート電極40を備え、ゲート電極30は、層31における層32と接触しない側にある。積層全体は反転し得ることは明らかである。基板が設けられていてもよい。あるいは、絶縁体層31が基板であってもよい。
実施例
本発明の化合物の効果を試験するための、電子輸送マトリクスとして使用される化合物
Figure 2015506094
ETM1及びETM2は、国際出願公開第2011/154131号(実施例4及び6)に記載されており、ETM3(CAS番号561064−11−7)は、市販されている。ETM4は、国際出願公開第2011/154131号の実施例3に記載された中間体(10)から、以下の手順に従って合成された。
Figure 2015506094
中間体(10)(4.06g,9.35mmol)は、60mL乾燥THFにて、アルゴン下で溶解された。この溶液を−78℃まで冷却し、n−ブチルリチウムを25分間かけて滴下し(2.5mol/L,5.6mL,14.0mmol)、その温度で反応混合液を30分間撹拌した。温度を−50℃まで上昇させ、ジフェニルホスフィンクロリド(2.17g,9.82mmol)を加えた。その混合液を室温にて一晩にわたって攪拌した。メタノール(MeOH,30mL)を用いて反応を止め、溶媒を蒸発させた。固体残渣を50mLのジクロロメタン(DCM)に溶解させ、次いで、8mLのH水溶液(30重量%)を加え、混合液を24時間攪拌した。次いで、上記反応混合液を、50mLの食塩水で1回、50mLの水で2回洗浄し、次いで有機相を乾燥させ、蒸発させた。カラムクロマトグラフィー(SiO、DCM、次いでDCM/MeOH 99:1)を用いて未精製の生成物を精製した。次いで、得られた泡沫上の生成物を40mLのアセトニトリルで2回洗浄した。
収量:3.1g(60%)。淡黄色の固体。
NMR: 31P NMR (CDCl3, 121.5 MHz): δ(ppm): 27 (m) 1H NMR (500 MHz, CD2Cl2) δ(ppm): 9.78 (d, 8.03 Hz, 2H), 7.95 (m, 3H), 7.85 (m, 2H), 7.76 (m, 11H), 7.57 (ddd, 1.39 Hz, 9.84 Hz, 7.24 Hz, 2H), 7.50 (m, 6H)。
融点 250℃(示差走査熱量測定(DSC)ピークから)。
化学式(I)に示された化合物を準備するための合成手順
全ての反応は、不活性雰囲気下で行われた。市販の反応剤及び試薬は、さらなる精製をすることなく使用された。反応溶媒である、テトラヒドロフラン(THF)、アセトニトリル(AcN)、及びジクロロメタン(DCM)は、溶媒精製システム(SPS)によって乾燥された。
1)リチウムフェニルトリ(1H−ピラゾール−1−イル)ボレート(1)の合成のための合成スキーム
Figure 2015506094
1.1)リチウムフェニルトリヒドロボレート
5.2gのフェニルホウ酸(42.6mmol,1eq.)を30mLの乾燥ジエチルエーテルで溶解した溶液を−5℃まで冷却した。この第1の溶液の一部に、リチウムアルミニウムヒドリド(LAH,2.75g,72.4mmol,1.7eq.)を40mLの乾燥ジエチルエーテルで懸濁した懸濁液を、40分間以上かけて加える。混合液を室温に戻し、さらに1時間撹拌した。セライト(セライトパッドは、20mLの乾燥ジエチルエーテルにより2回洗浄された)を介した未反応のLAH残渣の不活性濾過を行った。集めた濾過物から溶媒を蒸発させた後、高真空下で乾燥し、4.66gの粗製固体材料(灰色粉末)に対しDMSO−dでのH−NMRにて構造を確認した。この粗製生成物は、次のステップに使用された。
1H-NMR (DMSO-d6, 500.13 MHz): δ[ppm] = 8.01 (m, 2H, Ar-H), 7.61 (t, J = 7 Hz, 2H, Ar-H), 7.45 (t, J = 7 Hz, 1H, Ar-H), 1.88 (11B-1H 結合からのm, 3H, 4 バンド)。
1.2)リチウムフェニルトリ(1H−ピラゾール−1−イル)ボレート(1)
アルゴン下、密封オートクレーブ内で、100mLの乾燥トルエンに、2.4g(24.5mmol,理論的に1eq.)の1.1)、及び6.66g(98mmol,4eq.)のピラゾールを混合した。密封容器内で、上記の反応混合物を、250℃に達するまで加熱した。そして、一晩この温度を維持した。室温に戻した後、反応混合物を濾過し、得られた固体を、トルエンで洗浄し、ピラゾール残渣を除去した。5.0gの灰色粉末を得た(収量69%)。勾配昇華によりさらなる精製を行った。
ESI-MS: 289 m/z。
1H-NMR (CD3OD, 500.13 MHz): δ[ppm] = 6.15 (t, J = 2 Hz, 2H), 6.95 (m, 2H), 7.09 (d, J = 2 Hz, 3H), 7.11 (m, 3H), 7.54 (s, 3H)。
2)トリ(1H−ピラゾール−1−イル)ヒドロボレート錯体
Figure 2015506094
これら錯体の合成は、次の参考文献:Journal of the American Chemical Society, 89 (13), 3170-3177にて、S. Trofimenkoにより報告された手順に従い行った。亜鉛、マグネシウム、及びカルシウムの錯体を合成した。
2.1)亜鉛(II)トリ(1H−ピラゾール−1−イル)ヒドロボレート(2)
上記で引用した合成手順をこの材料の合成に適用した。
特徴:白色粉末。
EI-MS: 489 m/z [M-H]+1
Elem. An. C: 43.99 % (calc. 43.99 %); H: 4.20 % (calc. 4.10 %); N: 34.16 % (calc. 34.20 %)。
2.2)マグネシウム(II)トリ(1H−ピラゾール−1−イル)ヒドロボレート(3)
上記で引用した合成手順をこの材料の合成に適用した。
特徴:白色粉末。
EI-MS: 449 m/z [M-H]+1(未昇華材料から)。
2.3)カルシウム(II)トリ(1H−ピラゾール−1−イル)ヒドロボレート(4)
上記で引用した合成手順をこの材料の合成に適用した。
特徴:白色粉末。
EI-MS: 465 m/z [M-H]+1
2.4)リチウムトリ(1H−ピラゾール−1−イル)ヒドロボレート(5)
Figure 2015506094
上記で引用した合成手順をリチウム塩の合成に適用した。
特徴:白色粉末。
EI-MS: 219 m/z [M-H]+1
Elem. An. C: 49.06 % (calc. 49.14 %); H: 5.01 % (calc. 4.58 %); N: 38.20 % (calc. 38.21 %)。
3)マグネシウムテトラ(1H−ピラゾール−1−イル)ボレート(6)
Figure 2015506094
ナトリウムテトラ(1H−ピラゾール−1−イル)ボレート2.04g(5.5mmol,1eq.)を水100mLに溶解した溶液に対し、塩化マグネシウム(262mg,2.8mmol,1eq.)の水溶液5mLを慎重に加え、次いで水40mLを加えた。混合物を4時間撹拌し、濾過した。そして、残渣の一部を300mLの水で洗浄し、空気中で乾燥して、真空吸引下で化合物(6)を得た:1.28g(79%)。
特徴:白色粉末。
EI-MS: 582 m/z [M-H]+1 (未昇華サンプル)。
DSC(純度):99.0 % (m.p. 355℃)。
4)リチウムテトラ(1H−ピラゾール−1−イル)ボレート(7)
42.0g(617mmol)の1H−ピラゾール、及び3.23g(147mmol)のリチウムホウ化水素をオートクレーブ反応器内で混合し、250℃で16時間加熱した。室温に冷却した後、白色の固体を120mLのトルエンに懸濁し、1時間撹拌した。濾過後、トルエンで洗浄して減圧乾燥し、28.93g(69%)の材料を得た。この材料を勾配昇華により精製した。微量分析により算出されたC含量、H含量、N含量(50.22%、4.3%、39.17%)は、理論値(50.40%、4.2%、39.20%)とよく一致していた。
5)昇華データ
表1から、化学式(I)の例示的な化合物は、真空熱蒸着(VTE)及び適当な固体基板上の層堆積、または、マトリクスと化学式(I)の化合物との両方を含む半導体材料を形成するための、最適なマトリクス化合物との共堆積(co-deposition) による電子装置プロセスに適用するのに十分安定であることが示される。
Figure 2015506094
装置の実施例
比較例1
まず、青色発光装置は、ガラス基板上に、厚さ100nmのAgからなる陽極を堆積することにより製造される。次いで、40nmのドープされた、HTM2(ドーパントに対するマトリクスの質量比97:3)の層が、正孔注入層として堆積され、次いで輸送層として、92nmのドープされていない、HTM2の層が堆積される。次いで、ABH113(Sun Fine Chemicals)にNUBD370(Sun Fine Chemicals)がドープされた(97:3重量%)青色蛍光発光層が20nmの厚さで堆積される。36nmの、化合物ETM1の層が、ETLとして、上記発光層上に堆積される。ETM1の層に続いて、1nmの、リチウムキノレート(LiQ)の層が堆積される。続いて、厚さ12nmの、Mg:Ag(90:10重量%)の層が、透明な陰極として堆積され、次いで、キャップ層として、60nmの、HTM2が堆積される。
この装置は、電流密度10mA/cmで電圧4.2Vを示し、電流密度10mA/cmで輝度122cd/mを示すとともに同じ電流密度で電流効率1.2cd/Aを示した。
積層全てにおいて、HTM2をHTM1に置き換えても類似した結果が得られる。
比較例2
比較例1と同様に類似した装置を製造した。ただし、厚さ36nmの、ETM1とLiQとの混合物(質量比1:1)の層をETLとして堆積した点が異なる。
この装置は、電流密度10mA/cmで電圧4.0Vを示し、電流密度10mA/cmで輝度260cd/mを示すとともに同じ電流密度で電流効率2.6cd/Aを示した。
実施例1
比較例1と同様に類似した装置を製造した。ただし、厚さ36nmの、上記化合物(7)とETM1との混合物(質量比1:1)の層をETLとして堆積した点が異なる。
この装置は、電流密度10mA/cmで電圧が4.37Vとなり僅かに増加し、電流密度10mA/cmで輝度が663cd/mとなり顕著に向上するとともに同じ電流密度で電流効率6.6cd/Aを示した。青色発光OLEDに関し、これらの値は極めて良好である。このような高い性能であれば、より低い電圧で、比較例のOLEDと同じか、あるいはより高い光強度でOLEDを動作させることが可能である。
比較例3
比較例1と同様に類似した装置を製造した。ただし、厚さ36nmの、ETM2とLiQとの混合物(質量比1:1)の層をETLとして堆積した点が異なる。
この装置は、電流密度10mA/cmで電圧4.7Vを示し、電流密度10mA/cmで輝度452cd/mを示すとともに同じ電流密度で電流効率4.5cd/Aを示した。
実施例2
比較例3と同様に類似した装置を製造した。ただし、厚さ36nmの、ETM2と上記化合物(7)との混合物(質量比1:1)の層をETLとして堆積した点が異なる。
この装置は、電流密度10mA/cmで電圧4.3Vを示し、電流密度10mA/cmで輝度673cd/mを示すとともに同じ電流密度で電流効率6.7cd/Aを示した。
この実施例と比較例3との唯一の相違点は、化学式(I)に示された化合物である。この置き換えにより、装置は、全てのカギとなる特性が目覚ましく向上し、より低い電圧で、より高く顕著な性能で動作した。この装置の寿命は、電流密度10mA/cmで初期輝度の97%になるまで50時間以上であり、37時間であった比較例2よりも顕著に長かった。
表2に示されるように、他のETM及び化学式(I)に示された化合物を有するOLEDは、類似した性能の改善が示された。
Figure 2015506094
これらの結果から、化学式(I)の化合物を含む本発明の装置は、電子注入添加剤として知られたLiQを用いた装置の代替に有効なだけではないことが示された。化学式(I)の化合物の利用範囲は、従来公知の範囲を超えて、装置の性能を改善し最適化することが可能な、電子輸送改善添加剤の範囲にまで極めて広くなる。
以上の説明、特許請求の範囲、及び図面に開示された特徴は、単独に、及び様々に組み合わせて、様々な実施形態における本発明を実現のための材料とされてもよい。
本発明の有機電子装置の第1実施形態を示す図である。 本発明の有機電子装置の第2実施形態を示す図である。 本発明の有機電子装置の第3実施形態を示す図である。

Claims (15)

  1. 第1電極、第2電極、及び第1電極と第2電極との間の、化学式(I)に示される化合物を含む実質的な有機層を備えた、有機電子装置。
    Figure 2015506094
    式中、Mは金属イオンであり、A−Aはそれぞれ、独立して、H、置換または非置換のC6−C20アリール、及び置換または非置換のC2−C20ヘテロアリールから選択され、nは、上記金属イオンの価数である。
  2. nは1または2である、請求項1に記載の有機電子装置。
  3. Mはアルカリ金属またはアルカリ土類金属である、請求項1または2に記載の有機電子装置。
  4. −Aから選択される少なくとも3つの基は、窒素含有ヘテロアリールである、請求項1〜3の何れか1項に記載の有機電子装置。
  5. 窒素含有ヘテロアリールは、B−N結合を介して中心のホウ素原子に結合している、請求項1〜4の何れか1項に記載の有機電子装置。
  6. 上記ヘテロアリールは、ピラゾリルである、請求項5に記載の有機電子装置。
  7. Mは、MgまたはLiである、請求項1〜6の何れか1項に記載の有機電子装置。
  8. 上記実質的な有機層は、電子輸送材料を含む、請求項1〜7の何れか1項に記載の有機電子装置。
  9. 上記電子輸送マトリクスは、イミダゾール官能基またはP=O官能基を含む、請求項8に記載の有機電子装置。
  10. 化学式(I)に示される化合物及び上記電子輸送マトリクスは、均一な混合物の形態で、上記実質的な有機層に存在する、請求項8または9に記載の有機電子装置。
  11. 有機発光ダイオード、有機太陽電池素子、及び有機電界効果トランジスタから選択される、請求項1〜10の何れか1項に記載の有機電子装置。
  12. 陽極である上記第1電極、陰極である上記第2電極を有し、さらに、上記陽極と上記陰極との間に発光層を備えた有機発光ダイオードであり、かつ、上記実質的な有機層は、上記陰極と上記発光層との間に備えられている、請求項11に記載の有機電子装置。
  13. 上記発光層は、発光ポリマーを含む、請求項12に記載の有機電子装置。
  14. 化学式(I)の化合物は、
    Figure 2015506094
    である、請求項1〜13の何れか1項に記載の有機電子装置。
  15. 有機電子装置における、特に電荷キャリア輸送、並びに/または装置の電子輸送層の内部及び/若しくは付近の電子注入の改善のための、化学式(I)に示される化合物の使用。
    Figure 2015506094
    式中、Mは金属イオンであり、A−Aはそれぞれ、独立して、H、置換または非置換のC6−C20アリール、及び置換または非置換のC2−C20ヘテロアリールから選択され、nは、上記金属イオンの価数である。
JP2014543920A 2011-11-30 2012-11-30 有機電子装置 Active JP6204371B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP11191350.5 2011-11-30
EP11191350 2011-11-30
PCT/EP2012/074125 WO2013079676A1 (en) 2011-11-30 2012-11-30 Organic electronic device

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017167485A Division JP2018032860A (ja) 2011-11-30 2017-08-31 有機電子装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015506094A true JP2015506094A (ja) 2015-02-26
JP6204371B2 JP6204371B2 (ja) 2017-09-27

Family

ID=47326118

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014543920A Active JP6204371B2 (ja) 2011-11-30 2012-11-30 有機電子装置
JP2017167485A Pending JP2018032860A (ja) 2011-11-30 2017-08-31 有機電子装置

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017167485A Pending JP2018032860A (ja) 2011-11-30 2017-08-31 有機電子装置

Country Status (7)

Country Link
US (3) US10297767B2 (ja)
EP (2) EP2786433B1 (ja)
JP (2) JP6204371B2 (ja)
KR (4) KR102051360B1 (ja)
CN (2) CN108198947A (ja)
TW (2) TWI566449B (ja)
WO (1) WO2013079676A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015506092A (ja) * 2011-11-30 2015-02-26 ノヴァレッド ゲーエムベーハー ディスプレイ
JP2018518040A (ja) * 2015-04-08 2018-07-05 ノヴァレッド ゲーエムベーハー ホスフィンオキシドマトリクスおよび金属塩を含む、半導体材料
CN110462872A (zh) * 2017-02-20 2019-11-15 诺瓦尔德股份有限公司 电子器件、所述电子器件的制备方法和包含所述电子器件的显示装置

Families Citing this family (56)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TWI566449B (zh) 2011-11-30 2017-01-11 Novaled Gmbh 有機電子裝置及其用途
EP3249714B1 (en) 2013-04-10 2021-03-17 Novaled GmbH Semiconducting material comprising aza-substituted phosphine oxide matrix and metal salt
JP6335530B2 (ja) * 2014-01-29 2018-05-30 キヤノン株式会社 有機発光素子
EP2924753B1 (en) 2014-03-25 2017-04-19 Novaled GmbH Polychromatic light emitting devices and versatile hole transporting matrix for them
EP2924754B1 (en) * 2014-03-28 2021-10-20 Novaled GmbH Method for producing an organic transistor and organic transistor
EP2963697B1 (en) * 2014-06-30 2020-09-23 Novaled GmbH Electrically doped organic semiconducting material and organic light emitting device comprising it
EP2963696A1 (en) 2014-07-04 2016-01-06 Novaled GmbH Organic light-emitting diode (OLED) including an electron transport layer stack comprising different lithium compounds
GB2528906A (en) * 2014-08-04 2016-02-10 Novaled Gmbh Organic light emitting devices and methods
EP2999019B1 (en) * 2014-09-19 2019-06-12 Novaled GmbH Organic light-emitting diode including an electron transport layer stack comprising different lithium compounds and elemental metal
KR102409794B1 (ko) * 2014-09-25 2022-06-17 주식회사 클랩 광-가교성 유전체로서의 에테르계 중합체
EP3002801B1 (en) * 2014-09-30 2018-07-18 Novaled GmbH Organic electronic device
EP3002796A1 (en) 2014-10-01 2016-04-06 Novaled GmbH Organic light-emitting diode including an electron transport layer comprising a three component blend of a matrix compound and two lithium compounds
EP3035400B1 (en) 2014-12-17 2019-10-23 Novaled GmbH Organic light-emitting diode comprising electron transport layers with different matrix compounds
EP3093288A1 (en) 2015-05-12 2016-11-16 Novaled GmbH Organic light-emitting diode comprising different matrix compounds in the first and second electron transport layer
US9972792B2 (en) * 2015-04-22 2018-05-15 Rohm And Haas Electronic Materials Llc Electron transport layer and film having improved thermal stability
EP3109919B1 (en) 2015-06-23 2021-06-23 Novaled GmbH N-doped semiconducting material comprising polar matrix and metal dopant
EP3109915B1 (en) 2015-06-23 2021-07-21 Novaled GmbH Organic light emitting device comprising polar matrix and metal dopant
EP3109916B1 (en) 2015-06-23 2021-08-25 Novaled GmbH Organic light emitting device comprising polar matrix, metal dopant and silver cathode
CN107851736B (zh) 2015-06-23 2020-06-05 诺瓦尔德股份有限公司 包含极性基质和金属掺杂剂的n型掺杂半导体材料
EP3147961A1 (en) 2015-09-28 2017-03-29 Novaled GmbH Organic electroluminescent device
EP3168894B8 (en) 2015-11-10 2023-07-26 Novaled GmbH N-doped semiconducting material comprising two metal dopants
EP3374538B1 (en) 2015-11-10 2024-02-21 Novaled GmbH Process for making a metal containing layer
EP3168324A1 (en) 2015-11-10 2017-05-17 Novaled GmbH Process for making a metal containing layer
EP3168886B8 (en) 2015-11-10 2023-07-26 Novaled GmbH Metallic layer comprising alkali metal and second metal
EP3208861A1 (en) 2016-02-19 2017-08-23 Novaled GmbH Electron transport layer comprising a matrix compound mixture for an organic light-emitting diode (oled)
EP3232490B1 (en) 2016-04-12 2021-03-17 Novaled GmbH Organic light emitting diode comprising an organic semiconductor layer
WO2017220660A1 (en) 2016-06-22 2017-12-28 Novaled Gmbh Phosphepine matrix compound for a semiconducting material
EP3291319B1 (en) 2016-08-30 2019-01-23 Novaled GmbH Method for preparing an organic semiconductor layer
EP3312899B1 (en) 2016-10-24 2021-04-07 Novaled GmbH Electron transport layer stack for an organic light-emitting diode
EP3312896B1 (en) 2016-10-24 2021-03-31 Novaled GmbH Organic electroluminescent device comprising a redox-doped electron transport layer and an auxiliary electron transport layer
EP3364475B1 (en) * 2017-02-20 2024-05-29 Novaled GmbH Electronic semiconducting device, method for preparing the electronic semiconducting device and compound
EP3369729B1 (en) 2017-03-02 2022-01-12 Novaled GmbH Fused 9-phenyl-acridine derivatives for use in an electronic device and display device
EP3406599B1 (en) 2017-05-23 2023-02-22 Novaled GmbH Organic electronic device comprising an organic semiconductor layer
EP3407401A1 (en) 2017-05-23 2018-11-28 Novaled GmbH Organic electronic device comprising an organic semiconductor layer and a device
EP3425692B1 (en) 2017-07-07 2023-04-05 Novaled GmbH Organic electroluminescent device comprising an electron injection layer with zero-valent metal
EP3470398B1 (en) 2017-10-13 2022-05-04 Novaled GmbH Organic electronic device comprising an organic semiconductor layer
EP3470412B1 (en) 2017-10-13 2020-07-22 Novaled GmbH Organic electronic device comprising an organic semiconductor layer
EP3483157A1 (en) 2017-11-09 2019-05-15 Novaled GmbH Compounds comprising triazine group, fluorene-group and hetero-fluorene group
EP3483154A1 (en) 2017-11-09 2019-05-15 Novaled GmbH Compounds comprising triazine, fluorene and aryl groups and their use in organic electronic devices
EP3483153A1 (en) 2017-11-09 2019-05-15 Novaled GmbH Compounds comprising triazine group, fluorene-group and aryl group and their use in organic electronic devices
EP3502116B1 (en) 2017-12-20 2020-11-25 Novaled GmbH Compound and an organic semiconducting layer comprising the same
EP3503240A1 (en) 2017-12-21 2019-06-26 Novaled GmbH Organic semiconductor layer
EP3502106B1 (en) 2017-12-21 2020-09-02 Novaled GmbH Triazine compounds substituted with bulky groups
EP3503241B1 (en) * 2017-12-22 2022-08-24 Novaled GmbH Electronic device and method for preparing the same
EP3503242B1 (en) 2017-12-22 2021-08-25 Novaled GmbH Semiconducting material, a method for preparing the same and electronic device
EP3527557A1 (en) 2018-02-16 2019-08-21 Novaled GmbH N-heteroarylene compounds
EP3527558A1 (en) 2018-02-16 2019-08-21 Novaled GmbH N-heteroarylene compounds
EP3567039B1 (en) 2018-05-08 2024-05-08 Novaled GmbH N-heteroarylene compounds with low lumo energies
EP3598515A1 (en) 2018-07-18 2020-01-22 Novaled GmbH Compound and organic semiconducting layer, organic electronic device, display device and lighting device comprising the same
EP3643720B1 (en) 2018-10-23 2021-09-29 Novaled GmbH Organic compounds, organic semiconductor layer and organic electronic device
EP3689867B1 (en) 2019-01-30 2021-12-15 Novaled GmbH Composition, organic semiconductor layer and electronic device
EP3696179A1 (en) * 2019-02-15 2020-08-19 Novaled GmbH Compound and an organic semiconducting layer, an organic electronic device and a display or lighting device comprising the same
EP3733649A1 (en) 2019-04-29 2020-11-04 Novaled GmbH Hetero-fluorene derivatives and their use in electronic devices
EP3757100B1 (en) 2019-06-25 2022-12-28 Novaled GmbH Triazine compounds substituted with bulky groups
CN110729410B (zh) * 2019-10-31 2022-06-21 京东方科技集团股份有限公司 一种有机发光二极管、显示面板及制作方法
EP3835295A1 (en) 2019-12-10 2021-06-16 Novaled GmbH Acridine compound and organic semiconducting layer, organic electronic device and display device comprising the same

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000516273A (ja) * 1996-08-06 2000-12-05 ザ トラスティーズ オブ プリンストン ユニバーシティ エレクトロルミネッセンス素子用の混合蒸着膜
JP2002513440A (ja) * 1997-06-02 2002-05-08 アイシス イノヴェイション リミテッド 有機金属錯体
JP2002525833A (ja) * 1998-09-25 2002-08-13 アイシス イノヴェイション リミテッド 二価ランタノイド金属錯体
JP2007088015A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子、および有機レクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2009267402A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Tsinghua Univ 有機el装置及びその製造方法
JP2010506411A (ja) * 2006-10-11 2010-02-25 メルク パテント ゲーエムベーハー Oled用途のためのランタノイドエミッター
JP2012212813A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Dainippon Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および電子注入輸送層用塗工液

Family Cites Families (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10270171A (ja) 1997-01-27 1998-10-09 Junji Kido 有機エレクトロルミネッセント素子
US6127192A (en) * 1998-08-27 2000-10-03 Micron Technology, Inc. Complexes having tris (pyrazolyl) borate ligands for forming films
KR20010050711A (ko) 1999-09-29 2001-06-15 준지 키도 유기전계발광소자, 유기전계발광소자그룹 및 이런소자들의 발광스펙트럼의 제어방법
JP4876333B2 (ja) * 2000-06-08 2012-02-15 東レ株式会社 発光素子
DE10058578C2 (de) 2000-11-20 2002-11-28 Univ Dresden Tech Lichtemittierendes Bauelement mit organischen Schichten
WO2003088271A1 (en) 2002-04-08 2003-10-23 The University Of Southern California Doped organic carrier transport materials
US20040001969A1 (en) * 2002-06-27 2004-01-01 Eastman Kodak Company Device containing green organic light-emitting diode
JP4578970B2 (ja) * 2002-08-16 2010-11-10 ザ ユニバーシティ オブ サザン カリフォルニア アニオン性リガンドを有する有機発光材料
US6870868B2 (en) * 2003-02-18 2005-03-22 Eastman Kodak Company Organic laser having improved linearity
WO2005002057A2 (en) 2003-06-23 2005-01-06 On Command Corporation Hybrid data distribution systems
JP4343653B2 (ja) * 2003-11-10 2009-10-14 キヤノン株式会社 金属ホウ素酸塩あるいは金属有機ホウ素化物を有する有機発光素子
DE102004010954A1 (de) 2004-03-03 2005-10-06 Novaled Gmbh Verwendung eines Metallkomplexes als n-Dotand für ein organisches halbleitendes Matrixmaterial, organisches Halbleitermaterial und elektronisches Bauteil
TWI260339B (en) * 2004-10-07 2006-08-21 Au Optronics Corp Organometallic compound and organic electroluminescent device including the same
JP4790260B2 (ja) 2004-12-22 2011-10-12 出光興産株式会社 アントラセン誘導体を用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
DE102005010978A1 (de) 2005-03-04 2006-09-07 Technische Universität Dresden Photoaktives Bauelement mit organischen Schichten
DE102005010979A1 (de) 2005-03-04 2006-09-21 Technische Universität Dresden Photoaktives Bauelement mit organischen Schichten
JPWO2007007464A1 (ja) 2005-07-11 2009-01-29 出光興産株式会社 含窒素複素環誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
US7678474B2 (en) 2005-07-22 2010-03-16 Lg Chem. Ltd. Imidazole derivatives and organic electronic device using the same
KR100890862B1 (ko) 2005-11-07 2009-03-27 주식회사 엘지화학 유기 발광 소자 및 이의 제조 방법
JP2007153778A (ja) 2005-12-02 2007-06-21 Idemitsu Kosan Co Ltd 含窒素複素環誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
US20070196688A1 (en) 2006-02-23 2007-08-23 Idemitsu Kosan Co., Ltd. Organic electroluminescence device
WO2007105448A1 (ja) 2006-02-28 2007-09-20 Idemitsu Kosan Co., Ltd. ナフタセン誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
WO2007111262A1 (ja) 2006-03-27 2007-10-04 Idemitsu Kosan Co., Ltd. 含窒素複素環誘導体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子
DE102007012794B3 (de) 2007-03-16 2008-06-19 Novaled Ag Pyrido[3,2-h]chinazoline und/oder deren 5,6-Dihydroderivate, deren Herstellungsverfahren und diese enthaltendes dotiertes organisches Halbleitermaterial
DE102007031261A1 (de) 2007-07-05 2009-01-08 Universtität Regensburg Lumineszierende Metallkomplexe mit sperrigen Hilfsliganden
WO2009110642A1 (ja) 2008-03-07 2009-09-11 住友化学株式会社 積層構造体
JP2010121036A (ja) 2008-11-19 2010-06-03 Canon Inc 発光素子及び画像表示装置および新規有機化合物
JP5164825B2 (ja) 2008-12-19 2013-03-21 キヤノン株式会社 有機発光素子
EP2312663B1 (en) * 2009-10-19 2014-10-15 Novaled AG Organic electronic device comprising an organic semiconducting material
EP2395571B1 (en) 2010-06-10 2013-12-04 Novaled AG Organic electronic device comprising an organic semiconducting material
TWI566449B (zh) * 2011-11-30 2017-01-11 Novaled Gmbh 有機電子裝置及其用途

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000516273A (ja) * 1996-08-06 2000-12-05 ザ トラスティーズ オブ プリンストン ユニバーシティ エレクトロルミネッセンス素子用の混合蒸着膜
JP2002513440A (ja) * 1997-06-02 2002-05-08 アイシス イノヴェイション リミテッド 有機金属錯体
JP2002525833A (ja) * 1998-09-25 2002-08-13 アイシス イノヴェイション リミテッド 二価ランタノイド金属錯体
JP2007088015A (ja) * 2005-09-20 2007-04-05 Konica Minolta Holdings Inc 有機エレクトロルミネッセンス素子、および有機レクトロルミネッセンス素子の製造方法
JP2010506411A (ja) * 2006-10-11 2010-02-25 メルク パテント ゲーエムベーハー Oled用途のためのランタノイドエミッター
JP2009267402A (ja) * 2008-04-24 2009-11-12 Tsinghua Univ 有機el装置及びその製造方法
JP2012212813A (ja) * 2011-03-31 2012-11-01 Dainippon Printing Co Ltd 有機エレクトロルミネッセンス素子、有機エレクトロルミネッセンス素子の製造方法および電子注入輸送層用塗工液

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015506092A (ja) * 2011-11-30 2015-02-26 ノヴァレッド ゲーエムベーハー ディスプレイ
JP2018518040A (ja) * 2015-04-08 2018-07-05 ノヴァレッド ゲーエムベーハー ホスフィンオキシドマトリクスおよび金属塩を含む、半導体材料
CN110462872A (zh) * 2017-02-20 2019-11-15 诺瓦尔德股份有限公司 电子器件、所述电子器件的制备方法和包含所述电子器件的显示装置
JP2020508572A (ja) * 2017-02-20 2020-03-19 ノヴァレッド ゲーエムベーハー 電子デバイス、当該電子デバイスを製造するための方法、ならびに当該電子デバイスを含むディスプレイデバイス
JP2020510306A (ja) * 2017-02-20 2020-04-02 ノヴァレッド ゲーエムベーハー 電子半導体デバイスおよびその電子半導体デバイスの製造方法および化合物
JP6999684B2 (ja) 2017-02-20 2022-01-18 ノヴァレッド ゲーエムベーハー 電子デバイス、当該電子デバイスを製造するための方法、ならびに当該電子デバイスを含むディスプレイデバイス
CN110462872B (zh) * 2017-02-20 2022-06-03 诺瓦尔德股份有限公司 电子器件、所述电子器件的制备方法和包含所述电子器件的显示装置
JP7082984B2 (ja) 2017-02-20 2022-06-09 ノヴァレッド ゲーエムベーハー 電子半導体デバイスおよびその電子半導体デバイスの製造方法および化合物

Also Published As

Publication number Publication date
US11251379B2 (en) 2022-02-15
CN104067400B (zh) 2018-02-27
KR20210130262A (ko) 2021-10-29
TW201338228A (zh) 2013-09-16
US10297767B2 (en) 2019-05-21
KR20140128297A (ko) 2014-11-05
EP3399568A1 (en) 2018-11-07
JP2018032860A (ja) 2018-03-01
EP3399568B1 (en) 2023-03-22
KR102476782B1 (ko) 2022-12-09
US20210184124A1 (en) 2021-06-17
CN108198947A (zh) 2018-06-22
TWI566449B (zh) 2017-01-11
US11653557B2 (en) 2023-05-16
KR20200131354A (ko) 2020-11-23
EP2786433B1 (en) 2018-08-01
KR102051360B1 (ko) 2019-12-03
TW201717444A (zh) 2017-05-16
WO2013079676A1 (en) 2013-06-06
US20140332789A1 (en) 2014-11-13
US20190267546A1 (en) 2019-08-29
JP6204371B2 (ja) 2017-09-27
EP2786433A1 (en) 2014-10-08
CN104067400A (zh) 2014-09-24
TWI597875B (zh) 2017-09-01
KR20190105108A (ko) 2019-09-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11653557B2 (en) Organic electronic device
US10818845B2 (en) Organic electronic device
EP2463927B1 (en) Material for organic electronic device and organic electronic device
US8778512B2 (en) Chemical compound for organic electronic device and organic electronic device
EP2811000B1 (en) Organic electronic device
TW201322522A (zh) 顯示器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151111

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160914

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161206

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170801

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6204371

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250