図1は、電子センサとして機能する、酸化還元分子を検出する、及び/又は、酸化還元サイクリングセンサとして機能する能力を持つナノギャップトランスデューサを例示している。図1において、基板105は、誘電体層110及び第1の電極115を有する。第2の電極120は、高さh1を有するギャップによって第1の電極から離されている。本発明の実施形態において、ギャップの高さh1は、500nm未満であるか、又は、10から200nmまで、10から150nmまで、若しくは、25から150nmまでである。誘電体層110を通るビアス(vias)等の任意の電子相互接続125及び130は、基板105内に収容された任意の電子機器(図示せず)に接続される。本発明の実施形態において、基板105は、集積回路(IC)チップであり、さらに、例えば、電極115及び120を駆動する、信号読み出し、信号増幅及び/又はデータ出力のための電子機器を含む。基板は、例えばガラス、不動態化した金属、ポリマー、半導体、PDMS(ポリジメチルシロキサン)及び/又は柔軟なエラストマー物質等、他の材料でもあり得る。基板が電子機器を収容しない実施形態において、他の構成も可能であるけれども、電極115及び120への電気接続は、絶縁層110の表面に沿って又は基板105を通って延び得る。絶縁層135は、第2の電極120に近接している。絶縁層135は、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム、又は、ポリイミド等のポリマーで構成され得る。絶縁層135に対する他の誘電体材料も可能である。
電極115及び120は、例えばダイヤモンド、プラチナ及び/又は金等、導電性材料で構成される。本発明の実施形態において、少なくとも1つの電極115又は120は、導電性ダイヤモンド材料で構成される。本発明の実施形態において、電極115は、導電性ダイヤモンドで構成される。本発明のさらなる実施形態において、電極115も120も、導電性ダイヤモンド材料で構成される。ダイヤモンドは、例えばドープで処理することによって電気を伝えるために作製することができる。ドーパントは、例えば、ホウ素、窒素及び亜リン酸を含む。本発明の一実施形態において、ドーパントはホウ素である。ホウ素でドープ処理されたダイヤモンド材料に対するドーピング濃度は、1020原子/cm3を超え且つ1022原子/cm3未満の濃度を含む。本発明の実施形態において、第1の電極115が導電性ダイヤモンド材料で構成される場合に、電極の高さh2は、200から1000nmである。別の実施形態において、導電性ダイヤモンド電極の高さh2は、5から25nmである。本発明の実施形態において、導電性ダイヤモンド膜は、微結晶性又は超微結晶性ダイヤモンドである。本発明のさらなる実施形態において、任意選択で、導電性ダイヤモンドの第1電極115は、近接している誘電体領域117を有する。誘電体材料は、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素、又は、製造プロセスと矛盾しない他の電気化学的に非反応性の材料であり得る。作動中、典型的には、参照電極(図示せず)もナノギャップトランスデューサと共に使用される。参照電極は、測定されている溶液と接触しているが、ナノギャップ内に置かれる必要はない。
図2は、図1のナノギャップトランスデューサの2−2に沿った図である。図2の特徴は、図1に関して記載されたものと同じである。手短に言えば、第1の電極115、誘電体層110、第2の電極120及び絶縁層135が描かれている。例えば楕円形、正方形、長方形、三角形又は他の多角形等、他の形状も電極115及び120に対して可能である。任意の誘電体領域117は、図2において示されていないが、110でラベルされた領域に置かれるであろう。
図3A〜Bは、導電性ダイヤモンド材料で構成される第1の電極、及び、任意で、導電性ダイヤモンド材料で構成される第1の電極も第2の電極も有するナノギャップトランスデューサを作製するための方法を例示している。図3Aにおいて、構造(i)は、基板305、誘電体層310、導電性ダイヤモンド材料で構成される第1の電極層315、及び、ハードマスク層320を含む。導電性ダイヤモンド材料は、例えば、熱フィラメントCVD(化学蒸着)法、マイクロ波プラズマCVD法、又は、急燃焼フレームアシストCVDプロセスを使用して堆積され得る。導電性ダイヤモンド材料は、シード層上に堆積することができ、シード層は、例えば、ダイヤモンド粒子を含む溶液内に基板を浸す、及び、超音波処理を使用して表面に粒子を付着させることによって、又は、基板表面上へ回転させられる材料においてダイヤモンド粒子を懸濁させることによって堆積される。本発明の実施形態において、導電性ダイヤモンド材料は、ホウ素でドープ処理したダイヤモンドである。本発明の実施形態において、導電性ダイヤモンド材料は、1020原子/cm3を超え且つ1022原子/cm3未満のホウ素ドーピング濃度で堆積される。本発明の実施形態において、ハードマスク層320は、例えば、クロム又は二酸化ケイ素で構成される。本発明の実施形態において、基板305は、例えば、電極を駆動する、信号検出、信号増幅及び/又はデータ出力のための電子機器を含むICチップである。任意選択で、基板305に収容された任意の電子機器と電極とを相互接続する導電性ビアス325及び330が、誘電体層310を通って基板305まで提供される。他の材料も、基板305に対して可能である。
本発明の実施形態において、第1の電極315が導電性ダイヤモンド材料で構成される場合に、第1の電極の厚さを最小限にして、頂部及び底部の電極間でショートする確率を最小限にすることが望ましくあり得るということが分かった。第1の電極に対する高いアスペクト比は、電極の端の犠牲的な絶縁保護コーティングの菲薄化を引き起こすと分かった。しかし、第1の電極に対する最低限の電極の高さが、過度の表面粗さを回避するために微結晶性のダイヤモンド材料には必要であることも分かった。第1の電極の過度の表面粗さも、犠牲的な絶縁保護コーティング内の穴、及び、第1及び第2の電極間のショートを引き起こし得るということが分かった。第1の電極の高さは、第1の電極が導電性ダイヤモンドで構成される場合に、本発明の実施形態において、高さの最小化と表面粗さの考慮との平衡を保つために300から1000nmまで、300から800nmまで、350から700nmまでであり得る。
図3Aの構造(ii)は、ハードマスク層320をパターン形成し、不必要な領域のハードマスク層320を除去し、さらに、曝露されたダイヤモンド電極層315をエッチングすることによって作ることができる。曝露されたダイヤモンド電極層315は、例えば、酸素プラズマを使用してエッチングすることができる。70から100C等の上昇した温度は、酸素プラズマエッチングを促進することができる。従って、ハードマスク層320は取り除かれ、さらに、任意選択で、第1の電極315の表面が、例えば二酸化ケイ素又は窒化ケイ素等の誘電体層を堆積し、さらに、第1の電極表面315に対して化学的機械的研磨(CMP)を行うことによって平らにされる。任意のCMPプロセスによって、電極315の表面が平らにされ、さらに、次の層の絶縁保護コーティング特性を改善することができる。
犠牲的な材料の絶縁保護膜335が堆積且つパターン形成され、図3Aの構造(iii)を作っている。犠牲的な材料の絶縁保護膜335は、第一にフォトレジストを堆積し、そのフォトレジストをパターン形成し、例えばスパッタリング又は原子層蒸着(ALD)によって犠牲的な材料を堆積し、さらに、フォトレジストを剥離して、所望の領域において犠牲的な材料の絶縁保護膜を画定すること(リフトオフプロセス)によってパターン形成することができる。本発明の実施形態において、犠牲的な材料は、クロム又はタングステンを含む。犠牲的な材料の絶縁保護膜335を、例えばスパッタリング又は原子層蒸着(ALD)によって堆積して、底部の電極315の周囲を包む膜を得ることができる。本発明の実施形態において、犠牲的な材料の薄膜335は、500nm未満、又は、10から200nmまで、10から150nmまで、若しくは、25から150nmまでの厚さを有する。誘電体層が堆積されさらにCMPが行われる本発明の実施形態において、任意の誘電体領域332が構造内に残る。誘電体層が堆積されない実施形態において、図3Aの構造(iii)における領域332は、犠牲的な材料の絶縁保護膜335を含む。
第2の電極材料340が、犠牲的な材料の絶縁保護層335上に堆積且つパターン形成され、図3Aの構造(iv)を作っている。第2の電極材料340は、リフトオフプロセスを使用して石版印刷でパターン形成することができる。本発明の実施形態において、第2の電極材料は導電性ダイヤモンドである。導電性ダイヤモンドは、例えば、シーディング、次に、熱フィラメントCVD法、マイクロ波プラズマCVD法、又は、急燃焼フレームアシストCVDプロセスを使用して層を堆積させることによって堆積され得る。本発明の実施形態において、第2の電極340材料がダイヤモンドである場合に、犠牲的な材料の絶縁保護膜335はタングステンを含む。本発明のさらなる実施形態において、第2の電極340は、プラチナ又は金で構成される。プラチナ電極は、例えば、粘着層として(約10nm厚であり得る)クロムの薄い層をスパッタリングし、次に、プラチナの層をスパッタリングすることによって堆積され得る。金の電極材料は、例えば、スパッタリング、蒸着、電着又は無電解メッキプロセスによって堆積され得る。本発明の実施形態において、第2の電極340が金で構成される場合に、犠牲的な材料335はタングステンである。
誘電体層345が、次に、図3Aの構造(iv)上に堆積され、図3Bの構造(v)を生じている。誘電体材料は、他の材料も可能であるけれども、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素、酸化ハフニウム、酸化アルミニウム又はポリマーであり得る。アクセスホール350が、誘電体層345及び第2の電極340を通って作られる。アクセスホール350は、フォトレジストマスクを使用し、次に、穴を作製するためにドライエッチングプロセスを使用して、石版印刷で穴を画定することによって作られる。犠牲的な材料335が取り除かれ、第1の電極315と第2の電極340との間にギャップを作っている。犠牲的な材料335は、例えば、犠牲的な材料335がタングステン又はクロムである実施形態において、ウェットエッチングを使用して取り除くことができる。結果として生じる構造が、図3B(vi)において示されている。本発明の実施形態において、ギャップの高さh1は、500nm未満であるか、又は、10から200nmまで、10から150nmまで、若しくは、25から150nmまでである。第1の電極315を平らにするためにCMPプロセスを使用した実施形態において、領域332は、二酸化ケイ素等の誘電体材料を含み、さらに、誘電体蒸着及びCMPを使用しなかった実施形態において、領域332は空である。
誘電体材料は、例えば、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、オキシ窒化ケイ素、炭素ドープ酸化物(CDO)、炭化ケイ素、ペルフルオロシクロブタン若しくはポリテトラフルオロエチレン等の有機ポリマー、フルオロケイ酸塩ガラス(FSG)、及び/又は、シルセスキオキサン、シロキサン、若しくはオルガノシリケートガラス等のオルガノシリケートも含む。誘電体材料は、例えばポリイミド等のポリマーも含み得る。
図4A〜Bは、本発明の実施形態による導電性ダイヤモンドの第1の電極、及び、プラチナの第2の電極を有するナノギャップトランスデューサに対するサイクリックボルタンメトリーグラフを例示している。第1−第2電極のショートを示さないダイヤモンド電極を有する操作可能なナノギャップトランスデューサを作製することが可能であるということが図4A〜Bからわかる。図4Aにおいて、約0.240Vにて酸化還元電位を有するモデル化合物(フェロセン)を使用して、電極電流が、電極電位の関数としてプロットされている。リン酸緩衝生理食塩水溶液対銀線参照電極(Ag擬参照電極(QRE:quasi−reference electrode))において測定を行った。大きなバックグラウンド電流がプラチナ電極を用いて観察されるけれども、有利に、導電性ダイヤモンド電極を用いたバックグラウンド電流は最小であることが分かった。図4Bは、ナノギャップトランスデューサを用い、緩衝液を使用したサイクリックボルタンメトリー測定を例示している。プラチナ電極と比較したダイヤモンド電極のより大きな操作電圧ウィンドウ(operational voltage window)及び有意に減少したバックグラウンド電流を、図4Bから見ることができる(ダイヤモンド電極はほぼゼロの電流を示すが一方、プラチナ電極は、バックグラウンド電流によりオフセット電流を有している)。
導電性ダイヤモンド電極を用いたバックグラウンド電流は小さいため、2つの作動している電極のうち1つのみを使用した少数の分子に対する測定値を記録することが可能である。測定値は、わずか1つの分子に対してさえも記録することができる。別の実施形態において、両方の電極にて記録された測定値は、信号を発するために使用される。ナノギャップトランスデューサにおける電極電位並びに電流の流れを測定及び記録するためのシステムは、例えば、バイポテンショスタットを含む。バイポテンショスタットを使用して、両方の電極の電位対溶液の電位が制御され、さらに、電極を通って流れる電流が測定される。電極を駆動させる、並びに、電流の流れを測定及び記録するためのシステムの部分のうち一部又は全てを、集積回路(IC)チップ内に置くことができ、ICチップは、ICチップ上に収容された個々に処理可能なナノギャップトランスデューサのアレイに電気的に結合される。本発明の実施形態において、個々に処理可能なナノギャップトランスデューサのアレイと付随するコンピュータシステムは、導電性ダイヤモンドで構成される電極1つのみからの測定値を使用して電極電位並びに電流値を測定及び記録するためのソフトウェアを含む。別の実施形態において、コンピュータシステムは、2つの電極並びに/又は2つの電極両方及び1つの電極からの電極電位を測定及び記録するためのソフトウェアを含む。電気化学的な相関分光法等の技術を使用して、ナノギャップ装置内の2つの逆にバイアスがかけられた電極からの測定値から信号を生成することができる。
一般に、ナノギャップトランスデューサ等の電極を利用する電子センサは、電極の表面上又はその付近に置かれた材料のインピーダンス、抵抗、キャパシタンス及び/又は酸化還元電位を測定する能力を持つ。ナノギャップトランスデューサが置いてある基板は、検出及び/若しくは駆動回路、スイッチングのためのロジック、ラッチ、メモリ、並びに/又は、入力/出力装置を含んでもよい。任意選択で、電極を感知及び駆動する、及び、データを記録するための電子機器の一部又は全てが、ナノギャップトランスデューサのアレイを収容する基板の一部である集積回路である。入力及び出力制御を提供する電子機器は、任意選択で、集積回路チップ内等、基板内に収容されるか、又は、基板の外の回路部品を介して提供される。ナノギャップトランスデューサのアレイには、任意選択で、電極を個々に処理する、選択した電圧にて電極を駆動するための回路部品、電極に供給されることになる電圧電流情報を記憶するためのメモリ、電極特徴を測定するためのメモリ及びマイクロプロセッサ、差動増幅器、(CMOSイメージセンサにおいて使用される回路の変形を含む)電流検出回路、並びに/又は、電界効果トランジスタ(ダイレクト及びフローティングゲート)が備え付けられる。或いは、これらの機能のうち1つ又は複数を、外部の器具及び/又は付属の1つ又は複数のコンピュータシステムによって行うことができる。
酸化還元サイクリング測定において、逆にバイアスがかけられた電極を使用して、溶液内の酸化還元活性のある分子の電荷状態が繰返しひっくり返され、各酸化還元活性のある分子が多数の酸化還元反応に関与し、その結果、多数の電子を測定される電流値に与えるのを可能にしている。酸化還元サイクリング測定において、電極間のギャップの高さは、ナノメートルの尺度である。2つの電極間の空洞内の酸化還元活性のある分子は、電極間で多数の電子を往復して運び、測定される電気化学的電流の増幅をもたらす。酸化還元活性のある種からの信号は、酸化還元種の安定性、及び、センシング領域から拡散する酸化還元種の能力等の因子に応じて、100倍を超えて強力に増幅することができる。
本発明の実施形態において、ナノギャップトランスデューサ内の電極は、検出されることになる酸化還元種の酸化及び還元電位にて独立してバイアスがかけられる。酸化還元種は電荷のシャトルとして作用し、さらに、1つの電極からもう1つの電極までの分子の拡散は、酸化還元分子の還元及び酸化、並びに、正味の電荷移動を生じる。どちらかの電極を通る電流の大きさは、空洞内の分析物(酸化還元種)濃度と比例している。電極間のギャップは、任意選択で、空洞からの酸化還元活性のある種の拡散を防ぐためにビーズで密封され、その結果、酸化還元種の効果的な濃度を上げる。空洞の密封によって、センサ測定の間の空洞からの酸化還元種の漏れを防ぐことができる。
一般に、酸化還元活性のある種は、酸化及び/又は還元の状態を複数回可逆的に循環する能力を持つ分子である。
本発明の実施形態において、ナノギャップトランスデューサは、個々に処理可能なナノギャップトランスデューサのアレイであり得る。アレイは、ナノギャップトランスデューサの種々の寸法及び数を有して構築される。ナノギャップトランスデューサの数の設定の選択は、例えば検出されることになる分析物のタイプ及び数、センシング領域のサイズ、及び、アレイの製造に関係するコスト等の因子によってその情報が与えられる。例えば、ナノギャップトランスデューサのアレイは、10×10、100×100、1,000×1,000、105×105及び106×106である。非常に高密度、高密度、中程度の密度、低密度又は非常に低密度のアレイを作製することができる。非常に高密度のアレイに対するいくつかの範囲は、1つのアレイあたり約100,000,000から約1,000,000,000のセンサである。高密度のアレイは、約1,000,000から約100,000,000のセンサに及ぶ。中程度の密度のアレイは、約10,000から約100,000のセンサに及ぶ。低密度のアレイは、一般的に、10,000未満の空洞である。非常に低密度のアレイは、1,000未満のセンサである。
個々に処理可能なナノギャップトランスデューサのアレイは、ICチップ上に収容する、及び、ICチップに電気的に結合させることができる。ICチップは、典型的に、さいの目に切られて個々のICチップを生じる半導体ウェハー等の半導体基板の上に構築される。ICチップが構築されるベース基板は、本発明の実施形態は使用される基板のタイプに依存しないけれども、典型的にはシリコンウェハーである。基板は、ゲルマニウム、アンチモン化インジウム、テルル化鉛、ひ化インジウム、リン化インジウム、ひ化ガリウム、アンチモン化ガリウム、及び/又は、他のIII〜V族の材料単独、或いは、シリコン若しくは二酸化シリコン又は他の絶縁材料と組み合わせて構成することもできる。層、及び、装置を含む層も、本発明の実施形態が収容されるか又は製作される基板又は基板の一部として記載することができる。
ナノギャップトランスデューサアレイは、他の使用も可能であるけれども、例えば、多数の固定化されるDNA分子が同時に配列決定されるのを可能にする。固定化されるDNA分子は、配列決定される試料であり得るか、又は、既知の配列の捕獲DNAプローブを第一に固定化することができ、次に、配列決定される試料を、固定化したプローブとハイブリッド形成させることができる。捕獲プローブは、試料DNAの切片とハイブリッド形成するように設計された配列を有する。本発明の実施形態において、固定化されることになるDNA断片(又は捕獲プローブ)は、統計的に各センサが1つの固定化されるDNA分子を有するように希釈される。配列情報は、単一の固定化されるDNA分子を有するナノギャップトランスデューサから集められる。あいまいな結果を示すナノギャップトランスデューサからの情報は、無視することができる。
核酸を配列決定するための方法が提供されており、当該方法において、核酸試料の増幅(すなわち、試料内の核酸分子のコピー数の増加)は、任意選択で、発生しなくてもよい。図5は、核酸分子の配列決定、SNP(一塩基多型)検出及び遺伝子発現検出に有用である方法を記載した流れ図を提供している。図5において、核酸分子は、電子センサ内部の表面に付着する。溶液が、核酸標的の切片に相補的なプライマーを含有するセンサの空洞に提供される。プライマーDNA分子は、空洞の内部に付着したDNA分子の切片とハイブリッド形成し、さらに、DNAの相補鎖の合成のために、付着したDNA分子を刺激する。空洞内部のDNAの配列が未知である場合、プライマーは、センサ内部のDNA鎖に提供されるランダムな配列を有する多くのプライマーのうちの1つであってもよい。プライマーは、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドで終結させることができる。プライマーが、空洞内部のDNA分子とハイブリッド形成するのを可能にされた後、DNAポリメラーゼ酵素、及び、酸化還元中心で修飾された(redox−center modified)ヌクレオチド三リン酸(NTP又はdNTP)を含有する溶液が添加される。dNTPは、レドックスで修飾されたデオキシアデノシン三リン酸(dATP)、デオキシシチジン三リン酸(dCTP)、デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)、デオキシチミジン三リン酸(dTTP)又はウリジン三リン酸(UTP)を含有する。例えば、レドックスで修飾されたdATPが提供され、チミジンが配列において次の相補的な核酸である場合、レドックスで修飾されたdATPは、増加するDNA鎖に組み込まれる。配列決定されることになる鎖上にシトシンがある場合、グアニンが組み込まれ、チミジンがある場合、アデノシンが組み込まれ、さらに逆もまた同様である。dATPが次の相補的な核酸でない場合、化学的反応はセンサ空洞の内部で生じない。反応の産物が次に検出される。反応が生じなかった場合、酸化還元中心で修飾された反応産物は検出されない。このように、陽性結果(酸化還元中心で修飾された反応産物の検出)は、(この実施例における)dATPが、増加する鎖における次の相補的な核酸であることを示している。陰性結果が見られた場合、この方法は、次に、陽性結果が達成されて相補的な塩基の同定が決定されるまで、3つの残りの酸化還元中心で修飾されたヌクレオチドに対して繰り返される。ヌクレオチドの同定が決定された後、相補的なDNAの増加する鎖は、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドで終結させることができる。
図6は、ヌクレオチド塩基が、配列決定されている鋳型鎖によって提供される塩基に相補的である場合に、得られた酸化還元信号を化学的に増幅することを介してDNA分子を配列決定するための方法を例示している。図6の方法は、相補的な塩基が増加する相補鎖に組み込まれる場合の信号の化学的増幅を定めている。刺激された増加するDNA分子は、ポリメラーゼ酵素の作用を介してヌクレアーゼ耐性塩基で終結される。この実施例において、レドックス標識NTPは、γ−アミノフェニル−アデニン−三リン酸(dATP)である。増加する鎖への相補的なレドックス標識ヌクレオチドの組み込みによって、レドックス標識ピロリン酸(PPi)基が溶液内に放出される。ホスファターゼ酵素の作用によって、酸化還元分子からピロリン酸が取り除かれる。有用なホスファターゼ酵素は、例えば、アルカリホスファターゼ、酸性ホスファターゼ、プロテインホスファターゼ、ポリリン酸ホスファターゼ、糖ホスファターゼ及びピロホスファターゼを含む。この実施例において、酸化還元活性のある種は、p−アミノフェノール(pAP)とキノンイミンの対である。溶液内に放出されるp−アミノフェノール分子の数は、レドックス標識NTP組み込み及び切除反応のサイクリングを介して増幅される。特に、相補的なレドックス標識ヌクレオチドが組み込まれ、エキソヌクレアーゼ酵素が、組み込まれた相補的なヌクレオチドを取り除き、次に、DNAポリメラーゼが、第2のレドックス標識相補的ヌクレオチドを組み込み、さらに、第2のレドックス標識ピロリン酸基が溶液内に放出される。これらの繰り返される組み込み及び除去のサイクルを介して、酸化還元活性のある種の濃度は溶液内で増加する。この方法で、増加する相補鎖への相補的な塩基の組み込みから生じる信号が増幅される。リン酸基の除去は、酸化還元活性のある種を活性化する。リン酸基がない酸化還元活性のある種の存在は、電気化学的に検出される。酸化還元活性のある種を、ナノギャップトランスデューサの2つの電極間で再循環させて、さらに酸化還元サイクリング反応を介して信号を増幅することができる。本明細書においてより完全に記載されるように、電極間で酸化還元活性のある種を循環させる信号増幅技術は、酸化還元サイクリングと呼ばれる。ナノギャップトランスデューサの電極間で移動することによって、各酸化還元活性のある種は、測定される電流に多数の電子を与え、その結果、測定される電流を増幅する。反応に供給されるヌクレオチドが、増加するDNA鎖に相補的ではない場合、遊離の酸化還元活性のある種は検出されない。ヌクレオチドの組み込みが検出されると、増加する鎖には、配列決定されている鋳型DNA分子内の次のスペースに相補的なヌクレアーゼ耐性塩基が提供される。
レドキシジェニック(redoxigenic)ヌクレオチドは、酸化還元活性のある種を、ヌクレオシドのγ−リン酸基に付着させた。レドキシジェニックヌクレオチドに対する塩基は、A、G、C又はTであり得る。酸化還元活性のある種は、例えば、アミノフェニル、ヒドロキシフェニル及び/又はナフチル基を含む。酸化還元活性のある種は、ヌクレオチド塩基に付着させてもよい。塩基は、A、G、C又はTであってもよく、さらに、酸化還元活性のある種は、例えば、フェロセン、アントラキノン又はメチレンブルー分子であってもよい。第3の酸化還元活性のある基の付着モチーフは、酸化還元活性の基がヌクレオチド塩基の糖の基に付着されるものを含む。糖が付着したレドックスで修飾されたヌクレオチドに対して、塩基は、A、G、C又はTであってもよく、酸化還元活性のある種は、例えば、フェロセン、アントラキノン又はメチレンブルー分子であってもよい。
例えば、商業的に入手可能なTherminator DNAポリメラーゼ(New England Biolabs社、Beverly、MAから入手可能)、又は、遺伝子改変DNAポリメラーゼ等、リボヌクレオチド又は修飾されたヌクレオチドをDNAに組み込むことができるポリメラーゼが入手可能である。例えば、DeLucia,A.M.、Grindley,N.D.F.、Joyce,C.M.、Nucleic Acids Research、31:14、4129〜4137(2003)、及び、Gao,G.、Orlova,M.、Georgiadis,M.M.、Hendrickson,W.A.、Goff,S.P.、Proceedings of the National Academy of Sciences、94、407〜411(1997)も参照されたい。ヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドは、リボヌクレオチド又は他の修飾されたヌクレオチドであり得る。増加するDNA鎖に組み込むことができるが、(3′から5′エキソヌクレアーゼ活性DNAポリメラーゼ又はエキソヌクレアーゼI及びIII等の)エキソヌクレアーゼによる消化に耐性である例証的なヌクレアーゼ耐性塩基は、アルファホスホロチオエートヌクレオチド(Trilink Biotechnologies社、San Diego、CAから入手可能)を含む。加えて、Therminator DNAポリメラーゼ又は他の遺伝子改変若しくは変異されたポリメラーゼによって、リボヌクレオチドを、増加するDNA鎖に組み込むことができるが、リボヌクレオチド塩基は、エキソヌクレアーゼI又はエキソヌクレアーゼIII(New England Biolabsから入手可能)等のエキソヌクレアーゼによる消化に耐性である。これらの耐性塩基を消化することができない例証的なヌクレアーゼは、エキソヌクレアーゼI、ヌクレアーゼIII、及び、3′から5′エキソヌクレアーゼ活性DNAポリメラーゼを含む。
本発明の実施形態において、配列決定されることになる単一の核酸分子は、ナノギャップトランスデューサ内部の表面に付着される。核酸は、ヌクレアーゼ耐性ヌクレオチドで終結される相補鎖で刺激される。相補的なレドックスで修飾されたdNTP分子は、ナノギャップトランスデューサの空洞内の溶液に存在するDNAポリメラーゼ酵素の作用を介して、増加する鎖に組み込まれる。ナノギャップトランスデューサの電極は、酸化還元種の酸化還元電位にて逆にバイアスがかけられ、さらに、酸化還元種が存在する場合に、電流の流れが電極表面にて検出される。ポリメラーゼ反応からの過剰なレドックスで修飾されたdNTPは、反応部位から洗い流される。いかなる組み込まれたdNMPも、次に、電極の空洞内の溶液に存在するヌクレアーゼ酵素の作用を介して、増加する相補DNA鎖から切除される。この方法は、次に、任意選択で、他の3つのヌクレオチドに対して繰り返される。次の相補的なヌクレオチドが決定されると、増加する相補核酸鎖は、相補的なヌクレアーゼ耐性塩基で終結させることができ、さらに、次の相補的な塩基を決定することができる。
別の実施形態において、配列決定されることになる核酸分子の2つ以上のコピーが、電極の空洞内に付着される。配列決定されることになる核酸の複数のコピーの付着は、相補的なヌクレオチド三リン酸が空洞に提供される場合に検出された信号を増幅する。検出された信号は、次に、任意選択で、酸化還元サイクリング技術を介してさらに増幅することができる。
核酸配列決定は、個々に処理可能なナノギャップトランスデューサのアレイを使用した大規模並列処理の様式で行うことができる。核酸分子を含む試料が、統計的に1つの反応空洞あたり1つの核酸分子を生じる様式でアレイに与えられる。反応空洞に結合される電子機器は、空洞内の核酸の組み込みを検出する。一貫性のない空洞からのデータは捨てることができる。空洞内の各核酸に対する配列情報は、多数の反応サイクルを介して確立される。
ナノギャップトランスデューサの1つ又は複数の表面は、任意選択で、例えば、アミン基、アルデヒド基、エポキシ基、チオール基のうちの1つ又はその組み合わせで官能性を持たせることができ、さらに、付着されることになる分子は、(カルボキシ、エポキシ及び/又はアルデヒドの官能基を有する表面に対して)アミン、(アミン基を有する表面に対して)カルボキシル、(金の表面に対して)チオールで官能性を持たせ、分子の付着を促進する。種々の結合化学的作用(例えば、アミン−カルボキシルに対してEDC)が、官能基を連結させるために利用可能である。基板表面上の分子の濃度は、例えば、表面の官能基の密度を制限することによって、又は、付着されることになる分子の量を制限することによって等、いくつかの方法で制御される。DNAは、例えば、チオール基で修飾された表面に付着するアクリダイトで修飾された(acrydite−modified)DNA断片を使用することによって、表面上で固定化される。アミンで修飾されたDNA断片は、エポキシ又はアルデヒドで修飾された表面に付着させることができる。
ナノギャップトランスデューサの1つ又は複数のアレイ(IC装置表面上のナノギャップトランスデューサのアレイ等)を含むセンサシステム、トランスデューサを駆動させる及び測定値を記録するための電子機器、並びに、分析データを記録するためのコンピュータは、ナノギャップトランスデューサまで流体を運搬する能力を持つ流体運搬システムも含み得る。流体システムは、試薬に対する貯蔵容器、ポンプ及び混合チャンバ、洗浄液、廃棄物チャンバ、並びに、ナノギャップトランスデューサのアレイの表面まで流体を運搬する流体運搬システムを含み得る。
一般に、配列決定することができる核酸のタイプは、ホスホジエステル結合によって共に連結されたデオキシリボヌクレオチド(DNA)又はリボヌクレオチド(RNA)及びその類似体のポリマーを含む。ポリヌクレオチドは、ゲノムの切片、遺伝子若しくはその一部、cDNA、又は、合成ポリデオキシリボ核酸配列であり得る。オリゴヌクレオチド(例えば、プローブ又はプライマー)を含むポリヌクレオチドは、ヌクレオシド若しくはヌクレオチド類似体、又は、ホスホジエステル結合以外の骨格結合を含有し得る。一般に、ポリヌクレオチドを含むヌクレオチドは、自然発生する2′−デオキシリボースに連結されるアデニン、シトシン、グアニン若しくはチミン等のデオキシリボヌクレオチド、又は、リボースに連結されるアデニン、シトシン、グアニン若しくはウラシル等のリボヌクレオチドである。しかし、ポリヌクレオチド又はオリゴヌクレオチドは、自然発生しない合成ヌクレオチド又は修飾された自然発生のヌクレオチドを含むヌクレオチド類似体も含有し得る。
センサからのデータは、以下のように分析することができる。ナノギャップトランスデューサがその空洞内に2つ以上のDNA分子を付着させた場合、配列決定された位置のうち少なくとも1つからの2つ以上の可能な読取りが存在することになる。従って、ナノギャップトランスデューサの空洞(効果的なセンサ)内に1つの分子を付着させたそれらのナノギャップトランスデューサからのデータのみが、配列分析に使用される。効果的なセンサの配列は、コンピュータプログラムによって調整される。配列情報は、新規の配列決定情報又は参照配列決定情報として使用することができる。さらなる分析が、データの質及び配列決定課題の目的に応じて行われる。
加えて、本発明の実施形態によるナノギャップトランスデューサは、種々の生物学的に重要な検出を行う能力を持ち、該検出は、本明細書に記載されるものに限定されない。例えば、ナノギャップトランスデューサは、DNAにおける変異を検出する、及び、DNA配列決定反応を介して病原体を同定する能力を持つ。加えて、電子センサを使用し、代謝酵素の作用をアッセイすることを介して疾患が診断される。ピロリン酸は、代謝経路及びシグナル伝達経路の一部である多くの酵素反応の副産物である。実施形態によるナノギャップトランスデューサには、標的分析物に対する認識及び結合部位を提供することができる。ナノギャップトランスデューサは、関心のある認識及び結合部位を有して作られ、テストが、バイオセンサ装置の分析物結合領域に試料溶液を曝露させて、いかなる特異的に認識された関心のある生体分子の結合を可能にすることによって、試料溶液に対して行われる。1つ又は複数のナノギャップトランスデューサは、濾過及び試料精製機能を提供するマイクロ又はナノ流体システムに統合することができる。このように、官能性がテストされることになる酵素は電子バイオセンサ内で結合され、さらに、反応産物が酸化還元中心でPPi標識される反応溶液が提供される。例えば、バイオセンサ装置は、アデニル化する酵素の官能性を探索し、該酵素は、脂肪酸をアシルアデニル酸に変え、さらに、関心のあるアデニル化する酵素をバイオセンサ装置内で結合させる、及び、脂肪酸基質並びにATPを反応溶液内に提供することによって、PPiを産生する。さらなる例は、カテコールを含む。さらなる実施例において、生きている微生物が、バイオセンサに特異的に結合される。微生物は、任意選択で、微生物上の表面抗原を特異的に認識する抗体を介してセンシング装置内で結合される。抗体サンドイッチアッセイが行われる。抗体サンドイッチアッセイにおいて、検出されることになる分子に特異的な抗体を有する電子センサが提供され、センサは、検出されることになる分子に曝露され、さらに、検出されることになる分子の異なるエピトープに特異的な第2の抗体が、検出されることになる分子に結合される。第2の抗体は、酸化還元標識されたATPを酸化還元標識されたPPiに変える能力を持つ付着した分子を有する。酸化還元標識PPiは、酸化還元サイクリングを介して検出される。酸化還元標識は、例えば、フェロセン、アントラキノン及びメチレンブルー分子、並びに、アミノフェニル、ヒドロキシフェニル及び/又はナフチル基を含む。
コンピュータ又はコンピュータシステムは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、シリアルアドバンスドテクノロジーアタッチメント(SATA)又は小型コンピュータシステムインタフェース(SCSI)ハードドライブ等の大容量記憶装置、並びに/又は、フロッピー(登録商標)ディスク、光記憶装置、テープ、フラッシュメモリ、メモリスティック、CD−ROM及び/若しくはデジタルビデオディスク(DVD)等の媒体にアクセスする能力を持つ装置等、1つ又は複数の揮発性又は不揮発性のデータ記憶装置に通信結合する1つ又は複数のプロセッサを含む処理システムを含む。ROMという用語は、消去プログラム可能ROM(EPROM)、電気的消去書込み可能ROM(EEPROM)、フラッシュROM及び/又はフラッシュメモリ等、不揮発性メモリ装置を意味する。プロセッサは、作図制御装置、メモリインタフェースハブ、SCSI(小型コンピュータシステムインタフェース)制御装置、ネットワーク制御装置、ネットワークインタフェース、及び、ユニバーサルシリアルバス(USB)制御装置等、さらなる構成要素にも通信結合させることができる。コンピュータシステムの要素、さらなるプロセッサ、並びに/又は、外部のコンピュータ及びコンピュータネットワーク間の通信の一部又は全てが、USB、WLAN(無線地域ネットワーク)、無線周波数(RF)、衛星、マイクロ波、電気電子学会(IEEE)802.11、Bluetooth(登録商標)、光学、光ファイバ、赤外線ケーブル及びレーザーを含む種々の有線及び/又は無線の近距離プロトコルを使用しても生じ得る。典型的に、コンピュータシステムは、例えば、表示スクリーン、キーボード、トラックパッド、マウス等、他の入力/出力装置にも結合される。
当業者は、示され且つ記載された種々の構成要素に対する代用であるように、本開示を通じて修正及び異形が可能であるということを正しく理解する。本明細書を通じて、「一実施形態」又は「実施形態」への言及は、実施形態に関して記載される特定の特色、構造、材料又は特徴が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれるが、必ずしも、それらが全ての実施形態に存在しているということを示しているのではないということを意味する。さらに、実施形態において開示された特定の特色、構造、材料又は特徴は、1つ又は複数の実施形態において、いかなる適した様式において組み合わせてもよい。種々のさらなる層及び/又は構造を含んでもよく、及び/又は、記載された特色は、他の実施形態において省いてもよい。