JP2015232434A - 油分離装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】油分離装置の生産性の低下を防ぎつつ、冷媒と冷凍機油との高い分離性能を保持する。
【解決手段】油分離装置(20)は、円筒状の容器本体(21)と、容器本体(21)に差し込まれており混合流体を容器本体(21)内部へと導く導入管(23)と、を備える。導入管(23)は、容器本体(21)内部に位置する曲げ部(25)を有する。曲げ部(25)は、容器本体(21)の上面視において、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられた部分である。
【選択図】図3

Description

本発明は、油分離装置に関するものである。
空気調和装置の冷媒回路には、冷媒と圧縮機の潤滑油である冷凍機油とを分離する油分離装置が備えられている。
油分離装置は、主として、容器本体、導入管、冷媒流出管及び油排出管を含む。容器本体は、上下方向に延びる円筒の中空容器である。導入管は、容器本体の側壁から容器本体の内部に差し込まれ、冷媒と冷凍機油との混合流体を容器本体の内部へと導く。冷媒流出管は、容器本体の上端から容器本体の内部に差し込まれ、分離された後の冷媒を容器本体の外部(具体的には、凝縮器の入口側)に流出させる。油排出管は、容器本体の下端において容器本体の内部と連通しており、分離された後の冷凍機油を容器本体の外部(具体的には、圧縮機の吸入側)に流出させる。
このような油分離装置としては、特許文献1に示すように、容器本体から露出している導入管の部分が容器本体の側壁に沿って曲げられたものが知られている。これにより、遠心力の作用による冷媒と冷凍機油との分離性能が向上している。
また、油分離装置としては、特許文献2に示すものがある。特許文献2では、冷媒流出管は、容器本体の中心軸上に位置し、導入管は、容器本体内部において外周側が内周側よりも容器本体の中心軸寄りとなるように曲げられた曲げ部を有する。
特開2002−61993号公報 特開2005−69654号公報
特許文献1の油分離装置では、導入管は、容器本体の横断面である円形状の接線方向に沿って、容器本体内に差し込まれて延びている。この場合、導入管を差し込むための孔を、上記接線が通る円周上の点(即ち接点)近傍において、且つ導入管が接線方向に沿って延びるように形成する必要がある。ところが、容器本体は、加工のし難い材料で構成される。そのため、上述のような孔を容器本体に形成する作業を行うことは大変困難であり、油分離装置の生産性が低下する。
特許文献2の油分離装置では、導入管の曲げ部は、容器本体の上面視において、外周側が冷媒流出管に近くなるように配置されていると言える。曲げ部にて冷媒から分離された冷凍機油は、速度を落として容器本体の中心軸付近に流出されるため、冷媒流出管に吸い込まれ易くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、油分離装置の生産性の低下を防ぎつつ、冷媒と冷凍機油との高い分離性能を保持することである。
第1の発明は、冷媒と冷凍機油との混合流体が流入する円筒状の容器本体(21)と、上記容器本体(21)の側壁(21a)に形成された差し込み口(22a)から上記容器本体(21)内部に差し込まれ、混合流体を上記容器本体(21)内部へと導く導入管(23)と、上記容器本体(21)の上部において上下方向に位置し、混合流体に含まれる冷媒を上記容器本体(21)から流出させるものであって、冷媒の入口端(28a)としての下端が上記導入管(23)よりも下方に位置する冷媒流出管(28)と、を備え、上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部に位置し、上記容器本体(21)の上面視において外周(26)側が内周(27)側よりも上記容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられた曲げ部(25)、を有することを特徴とする。
これにより、導入管(23)を流れる混合流体には、曲げ部(25)にて遠心力が作用する。混合流体のうち、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側、即ち容器本体(21)の側壁(21a)側に偏る。つまり、冷凍機油は、冷媒の流れから剥離される。剥離された冷凍機油は、油粒子同士でくっつき、一粒あたりの油質量は大きくなる。その結果、冷凍機油は、速度が低下した状態で容器本体(21)内に流入し、容器本体(21)の側壁(21a)を伝って移動する。一方、冷媒は、冷凍機油よりも早い速度で容器本体(21)内に流入する。従って、冷媒と冷凍機油とは容器本体(21)内部にて確実に分離される。
特に、上記構成により高い分離性能が得られるため、容器本体(21)の外部にて導入管を曲げる必要がない。そのため、導入管が接点近傍において接線方向に差し込まれ延びるように差し込み口(22a)を側壁(21a)に形成しなければならない場合に比して、差し込み口(22a)の形成位置を自由に決定することができる。従って、容器本体(21)に差し込み口(22a)を形成する作業は容易となり、油分離装置(20)の生産性は向上する。
第2の発明は、第1の発明において、上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部にて上記差し込み口(22a)から上記曲げ部(25)まで概ね直線に延びる延在部(24)、を更に有し、上記曲げ部(25)は、上記容器本体(21)の中心軸(O)を含み上記延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、上記差し込み口(22a)の反対側に位置していることを特徴とする。
ここでは、差し込み口(22a)側からすると、曲げ部(25)は、延在部(24)を介して容器本体(21)内部の奥側に位置することとなる。これにより、曲げ部(25)には、延在部(24)にて速度の増した混合流体が流入するようになる。従って、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。
第3の発明は、第2の発明において、上記延在部(24)の内径の中心から上記導入管(23)の出口端(23a)までを直線で結んだ距離Xは、上記曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rに基づく下式を満たすように決定されていることを特徴とする。
2.5×r≦X≦3.5×r
上式が満たされることにより、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着することができる。内壁に付着した冷凍機油は、内壁から離れることなく、内壁を伝って導入管(23)の外部に確実に流出することができる。
第4の発明は、第2の発明または第3の発明において、上記導入管(23)の出口端(23a)は、上記容器本体(21)の中心軸(O)を含み上記延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、上記延在部(24)が位置する上記容器本体(21)内部の領域(ar1)とは反対側の領域(ar2)に位置していることを特徴とする。
これにより、曲げ部(25)から出口端(23a)までの導入管(23)の距離が長くなるため、流速を保ったままの冷媒を容器本体(21)内に流入させることができる。従って、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明のいずれか1つにおいて、上記導入管(23)の出口端(23a)と上記容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、上記曲げ部(25)の外周(26)側と上記容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短いことを特徴とする。
ここでは、導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に比較的近い状態となっている。これにより、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができ、分離性能が向上する。また、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明のいずれか1つにおいて、上記曲げ部(25)の曲率半径は、上記容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいことを特徴とする。
これにより、混合流体に作用する遠心力は大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)では外周(26)側に偏り易くなる。従って、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明のいずれか1つにおいて、上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部において、更に上記容器本体(21)の上部側に向けて曲げられていることを特徴とする。
ここでは、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、導入管(23)内にて上方には進みにくくなるため、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明のいずれか1つにおいて、上記導入管(23)の出口端(23a)の端面は、上記容器本体(21)の内向きに傾斜していることを特徴とする。
これにより、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができ、分離性能が向上する。また、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
本発明によれば、冷媒と冷凍機油とを確実に分離することができると共に、油分離装置(20)の生産性が向上する。
また、上記第2の発明によれば、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。
また、上記第3の発明によれば、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着し、内壁を伝って導入管(23)の外部に確実に流出することができる。
また、上記第4の発明によれば、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
また、上記第5の発明及び第8の発明によれば、分離性能を向上させることができると共に、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油をできるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
また、上記第6の発明及び上記第7の発明によれば、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
図1は、実施形態1の油分離装置を含む冷媒回路の配管系統図である。 図2は、実施形態1に係る油分離装置の構成を、容器本体の一部分を取り除いて表した図である。 図3は、実施形態1に係る油分離装置の横断面図である。 図4は、図3の導入管における曲げ部を含む一部分を拡大した図である。 図5は、実施形態2に係る油分離装置の横断面図である。 図6は、その他の実施形態に係る油分離装置の構成を、容器本体の一部分を取り除いて表した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
≪実施形態1≫
<冷媒回路の構成>
図1の冷媒回路(10)は、空調対象空間に対して冷房及び暖房を行うことが可能な空気調和装置に備えられている。冷媒回路(10)は、蒸気圧縮式の冷媒回路であって、圧縮機(11)、油分離装置(20)、四路切換弁(12)、熱源側熱交換器(13)、膨張弁(14)及び利用側熱交換器(15)が、冷媒配管によって順に接続されることで構成されている。
圧縮機(11)は、例えばスクロール型の圧縮機で構成されている。圧縮機(11)には、圧縮機から吐出された冷媒が流れる吐出管(11a)と、圧縮機に吸入される冷媒が流れる吸入管(11b)とが接続されている。吐出管(11a)及び吸入管(11b)は、上記冷媒配管を構成する。圧縮機(11)に含まれる各摺動部を循環するための潤滑油、即ち冷凍機油には、例えばPAG(ポリアルキレングリコール)が用いられる。
油分離装置(20)は、吐出管(11a)と吸入管(11b)と四路切換弁(12)とに接続されている。圧縮機(11)から吐出された冷媒は、正確には冷媒に冷凍機油が混ざった混合流体となっている。油分離装置(20)は、混合流体を冷凍機油と該油を含まない冷媒とに分離し、冷凍機油を吸入管(11b)に戻す。油分離装置(20)の詳細構成については後述する。
四路切換弁(12)は、冷媒回路(10)内の冷媒の流れ方向を切り換える。冷媒回路(10)が冷房サイクルを行う際、四路切換弁(12)は、圧縮機(11)の吐出側を熱源側熱交換器(13)に接続すると同時に圧縮機(11)の吸入側を利用側熱交換器(15)に接続する状態を採る(図1の実線の状態)。冷媒回路(10)が暖房サイクルを行う際、四路切換弁(12)は、圧縮機(11)の吐出側を利用側熱交換器(15)に接続すると同時に圧縮機(11)の吸入側を熱源側熱交換器(13)に接続する状態を採る(図1の点線の状態)。
熱源側熱交換器(13)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成され、伝熱管の内部を流れる冷媒と空調対象空間外の空気との熱交換を行う。
膨張弁(14)は、例えば電子膨張弁で構成されており、冷媒を減圧する。
利用側熱交換器(15)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成され、伝熱管の内部を流れる冷媒と空調対象空間内の空気との熱交換を行う。
<油分離装置の構成>
本実施形態1に係る油分離装置(20)は、冷媒と冷凍機油との分離を遠心力の作用によって行う、所謂サイクロン式(遠心分離式)の装置である。図2及び図3に示すように、油分離装置(20)は、容器本体(21)、導入管(23)、冷媒流出管(28)及び油排出管(29)を備える。
図2に示すように、容器本体(21)は、縦型の中空円筒形状であって、上端(21b)が上方に湾曲すると共に下端(21c)が下方に湾曲した密閉型の容器である。容器本体(21)は、鉄等の材料で形成され、内部には混合流体が流入する。容器本体(21)の側壁(21a)のうち上端(21b)寄りの位置には、導入管(23)の差し込み口(22a)が形成され、容器本体(21)の上端(21b)には、冷媒流出管(28)の接続口(22b)が形成されている。容器本体(21)内の底部は、分離後の冷凍機油が溜まる油溜まり部(21d)となっており、容器本体(21)の下端(21c)には、油排出管(29)の接続口(22c)が形成されている。
導入管(23)の入口端は、図1の吐出管(11a)に接続され、導入管(23)の出口端(23a)は、図3に示すように容器本体(21)内部に位置している。即ち、導入管(23)は、差し込み口(22a)から容器本体(21)内部へと差し込まれることで、出口端(23a)を含む一部分が容器本体(21)に位置し、入口端を含む残りの部分が容器本体(21)外部に露出した構成となっている。導入管(23)は、混合流体を容器本体(21)内部へと導く。
特に、容器本体(21)内部に位置する導入管(23)の部分は、図2に示すように概ね水平に位置しており、図3に示すように、延在部(24)と、曲げ部(25)とを有する。延在部(24)は、差し込み口(22a)から曲げ部(25)まで概ね直線上に延びる部分である。曲げ部(25)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられている。
具体的には、曲げ部(25)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。そして、曲げ部(25)よりも混合流体の流れ方向下流側に位置する導入管(23)の出口端(23a)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に位置している。曲げ部(25)は、第1領域(ar1)に位置している。
より具体的には、第1及び第2領域(ar1,ar2)それぞれは、第1基準面(rp1)によって図3の左右方向に2つの領域に区分される。すると、差し込み口(22a)は、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)に対して左側の領域に位置し、曲げ部(25)は、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)に対して右側の領域に位置すると言える。出口端(23a)は、第2領域(ar2)のうち第1基準面(rp1)に対して右側の領域に位置すると言える。これにより、導入管(23)を流れる混合流体は、差し込み口(22a)から第1領域(ar1)における左側の領域、右側の領域及び第2領域(ar2)における右側の領域へと順に流れ、出口端(23a)から容器本体(21)の内部に流出する。
この時、混合流体に含まれる冷媒及び冷凍機油は、延在部(24)において流速が上昇した状態で曲げ部(25)に流入され、曲げ部(25)にて遠心力の作用を受ける。曲げ部(25)の外周(26)側は、内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りであるため、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、遠心力の作用により外周(26)側(即ち容器本体(21)の側壁(21a)側)に偏る。すると、曲げ部(25)では、冷凍機油の流れは冷媒の流れから剥離され、冷媒は、上昇した流速のまま出口端(23a)から容器本体(21)内部に勢い良く流入する。一方、冷凍機油は、曲げ部(25)にて外周(26)側に偏ることで流速が低下し、その状態で出口端(23a)から容器本体(21)に流入する。つまり、曲げ部(25)にて、冷媒と冷凍機油とは、ある程度分離されることとなる。
また、図4に示すように、導入管(23)における延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)までを直線で結んだ距離をXとし、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径をrとすると、距離Xは、次式(1)で表される範囲を満たすように決定されている。
2.5×r≦X≦3.5×r ・・・(1)
上式(1)が成立するためには、導入管(23)の直径が約20mmであって、導入管(23)内の混合流体(特に冷凍機油)の流速の範囲が約10m/s〜約20m/sであることが好ましい。圧縮機(21)の回転数が高い程、上記流速は大きくなるため、流速が約10m/sよりも低いということは(例えば2m/s)、圧縮機(21)の回転数が低いことに相当する。この場合、そもそも圧縮機(21)内の潤滑油が吐出管(11a)に流出しない故、本実施形態1では、流速の範囲を約10m/s〜約20m/sと定義している。
ここで、本実施形態1では、曲げ部(25)の外周(26)の曲率半径Rは約40mm、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rは、導入管(23)の直径と概ね等しく約20mmを採用している。曲率半径rが約20mmであると、上式(1)で表される距離Xの範囲は、“約50mm〜約70mm”となる。
なお、上述した導入管(23)の直径“約20mm”、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径r“約20mm”、曲げ部(25)の外周(26)の曲率半径R“約40mm”の数値は、一例であって、これらの数値に限定されずとも良い。
上述したように、曲げ部(25)においては、冷凍機油は、遠心力の作用により外周(26)側の内壁へと寄せられる。しかし、距離Xが“2,5×r”よりも短いと、外周(26)側の内壁に寄せられた冷凍機油は、外周(26)側の内壁に確実に付着することはできず、付着しないままの状態で導入管(23)から容器本体(21)内部へと流出してしまう。逆に、距離Xが“3.5×r”よりも長いと、冷凍機油は、外周(26)側の内壁に一旦は付着できても、その後内壁から離れてしまい導入管(23)から容器本体(21)内部へと流出してしまう。このように、内壁から離れて容器本体(21)内部へと流出した冷凍機油は、冷媒と再度混ざってしまう可能性が高まり、油分離装置(20)の分離性能が低下する。
これに対し、本実施形態1では、距離Xは、上式(1)を満たすように決定されている。そのため、油分離装置(20)は、比較的高い分離性能を維持できている。
また、図3に示すように、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、曲げ部(25)の曲率半径(即ち、曲げ部(25)の内径中心の曲率半径)は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さい。それ故、曲げ部(25)において混合流体に作用する遠心力はより大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)において、外周(26)側に偏り易くなる。
更に、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)側と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い(L1<L2)。出口端(23a)の端面は、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。即ち、出口端(23a)における混合流体の出口は、容器本体(21)の外側ではなく、内側に開口している。導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に比較的近い状態となっている。
この最短距離の関係“L1<L2”及び出口端(23a)の端面の構成により、容器本体(21)内部における、外周(26)を含む導入管(23)の外周側壁部の差し込み口(22a)から出口端(23a)までの距離は、上記構成を採用しない場合に比して長くなり、その分冷媒と冷凍機油との分離性能が向上している。そして、上記構成により、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、容器本体(21)の側壁(21a)に対し急な角度にて流出させるのではなく、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
導入管(23)から流出した冷凍機油は、冷媒よりも遅い速度のため、側壁(21a)を伝ってやがて容器本体(21)の下方へと移動する。一方、冷媒は、概ねガス冷媒であり、冷凍機油より早い速度で導入管(23)から流出されるため、側壁(21a)に沿って旋回する。
ここで、出口端(23a)は斜めにカットされていることから、上記距離Xが下限値である“2.5×r”を採る場合、距離Xは、図4に示すように延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)の外周(26)側の端部(P1)までの距離で定義されることが好ましい。逆に、上記距離Xが上限値である“3.5×r”を採る場合、距離Xは、図示してはいないが、延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)の内周(27)側の端部(P2)までの距離で定義されることが好ましい。距離Xが下限値“2.5×r”と上限値“3.5×r”との間の値を採る場合、距離Xは、延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)までであれば良く、端部(P1,P2)までに限定されることはない。
なお、本実施形態1では、導入管(23)は、延在部(24)及び曲げ部(25)を有する形状に形成された状態で、差し込み口(22a)から容器本体(21)内に差し込まれる。
冷媒流出管(28)は、図2に示すように、容器本体(21)の上端(21b)の接続口(22b)を介して容器本体(21)内部に接続されており、図2及び図3に示すように、容器本体(21)の中心軸(O)に沿うようにして位置している。即ち、冷媒流出管(28)は、容器本体(21)の上部において、上下方向に位置している。図2に示すように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)である下端は、容器本体(21)内部において導入管(23)よりも下方に位置し、冷媒流出管(28)の出口端は、図1に示すように四路切換弁(12)に接続されている。冷媒流出管(28)は、冷凍機油から分離され容器本体(21)内を旋回する冷媒(具体的には概ねガス冷媒)を、容器本体(21)の外部に流出させる。容器本体(21)の外部に流出された冷媒は、四路切換弁(12)を介して、熱源側熱交換器(13)または利用側熱交換器(15)へと送られる。
なお、仮に、冷媒流出管(28)の入口端(28a)が導入管(23)と同じ平面上にある場合のように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)と導入管(23)の出口端(23a)との距離がある程度確保された状態でないと、冷媒流出管(28)は、冷媒と共に冷凍機油を吸い込んでしまい、油分離装置(20)の分離性能が低下する。しかし、本実施形態1では、上述したように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)が導入管(23)よりも下方に位置しており、容器本体(21)の正面視において冷媒流出管(28)と導入管(23)とは交差しているように見える。これにより、冷媒流出管(28)の入口端(28a)と導入管(23)の出口端(23a)との距離はある程度確保されるため、冷媒流出管(28)は、冷凍機油を吸い込みにくく、逆に分離された冷媒を吸い込み易くなっている。
油排出管(29)は、図2に示すように、容器本体(21)の下端(21c)の接続口(22c)を介して容器本体(21)内部に接続されている。油排出管(29)の入口端は、接続口(22c)に接続され、油排出管(29)の出口端は、図1の吸入管(11b)に接続されている。油排出管(29)は、冷媒から分離されて油溜まり部(21d)に溜まった冷凍機油を、容器本体(21)の外部へと流出させる。容器本体(21)の外部に流出された冷凍機油は、吸入管(11b)を介して圧縮機(11)内部に戻される。
<効果>
本実施形態1に係る導入管(23)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように容器本体(21)内部にて曲げられた曲げ部(25)、を有する。これにより、導入管(23)を流れる冷媒と冷凍機油との混合流体には、曲げ部(25)にて遠心力が作用し、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側、即ち容器本体(21)の側壁(21a)側に偏る。即ち、冷凍機油の流れは、冷媒の流れから剥離される。剥離された冷凍機油は、油粒子同士でくっつき、一粒あたりの油質量は大きくなる。その結果、冷凍機油は、速度が低下した状態で容器本体(21)内に流入し、容器本体(21)の側壁(21a)を伝って下方へと落下する。一方、冷媒は、冷凍機油よりも早い速度で容器本体(21)内に流入し、その後容器本体(21)から流出する。従って、冷媒及び冷凍機油は容器本体(21)内部にて確実に分離される。
特に、上記構成により高い分離性能が得られるため、容器本体(21)の外部にて導入管(23)を曲げる必要はない。そのため、差し込み口(22a)を、容器本体(21)の側壁(21a)のうち、図3における第1基準面(rp1)との交点付近に形成するのではなく、当該交点付近よりも第2基準面(rp2)寄りとなる容器本体(21)の側壁(21a)の部分に形成することができる。つまり、差し込み口(22a)の形成位置を、自由に決定することが可能となる。従って、容器本体(21)に差し込み口(22a)を形成する作業は容易となり、油分離装置(20)の生産性は向上する。
また、本実施形態1の導入管(23)は、差し込み口(22a)から曲げ部(25)まで概ね直線に延びる延在部(24)、を更に有する。曲げ部(25)は、図3の第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。即ち、差し込み口(22a)側からすると、曲げ部(25)は、延在部(24)を介して容器本体(21)内部の奥側に位置することとなる。このように、直線状の延在部(24)が曲げ部(25)よりも差し込み口(22a)側に設けられていることで、曲げ部(25)には、より速度の大きい混合流体が流入するようになる。従って、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。
また、本実施形態1では、図4に示すように、延在部(24)の内径の中心から導入管(23)の出口端(23a)までを直線で結んだ距離Xは、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rに基づく範囲“2.5×r≦X≦3.5×r”を満たすように決定されている。これにより、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着することができる。内壁に付着した冷凍機油は、内壁から離れることなく、内壁を伝って導入管(23)から容器本体(21)の内部へと確実に流出することができる。
また、本実施形態1では、図3に示すように、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に出口端(23a)が位置すると共に、曲げ部(25)が第1領域(ar1)内に位置するように、曲げ部(25)が曲げられている。これにより、曲げ部(25)から出口端(23a)までの導入管(23)の距離が長くなるため、流速を保ったままの冷媒を容器本体(21)内に流入させることができる。従って、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
更に、本実施形態1では、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)側と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い。即ち、導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に近い状態となっている。また、本実施形態1では、導入管(23)の出口端(23a)の端面が、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。これにより、導入管(23)の外周側壁部の差し込み口(22a)から出口端(23a)までの距離は、この構成を採用しない場合に比して長くなり、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができる。故に、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。そして、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、容器本体(21)の側壁(21a)に対し急な角度にて流出させるのではなく、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
また、本実施形態1では、曲げ部(25)の曲率半径は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいため、混合流体に作用する遠心力は大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)では外周(26)側に偏り易くなる。従って、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
≪実施形態2≫
実施形態2では、図5に示すように、導入管(23)の曲げ部(25)の形状が、図3に示した上記実施形態1とは異なる場合について説明する。なお、実施形態2の油分離装置(20)の構造は、曲げ部(25)以外については上記実施形態1と同様である。
図5に示すように、導入管(23)は、容器本体(21)の側壁(21a)における差し込み口(22a)から直線状に延びる延在部(24)と、延在部(24)から出口端(23a)にかけて湾曲している曲げ部(25)とを有する。曲げ部(25)は、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられている。曲げ部(25)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。導入管(23)の出口端(23a)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に位置している。
特に、図5に示すように、本実施形態2の曲げ部(25)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)の右側の領域から、第2領域(ar2)のうち第1基準面(rp1)の右側の領域を介して左側の領域にかけて位置している。従って、本実施形態2の曲げ部(25)は、延在部(24)と同じ領域(ar1)のみに位置しているのではなく、上記実施形態1に比して、容器本体(21)内部の広い範囲に位置していると言うことができる。
このような曲げ部(25)では、混合流体は、上記実施形態1に比して長い時間遠心力を受けることになり、混合流体に含まれる冷凍機油は、上記実施形態1よりも曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。それ故、本実施形態2の油分離装置(20)は、上記実施形態1よりも分離性能が向上していると言える。
また、上記実施形態1と同様、導入管(23)は、概ね水平に位置している。曲げ部(25)の曲率半径は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さく、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い。曲げ部(25)の出口端(23a)の端面は、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。
≪その他の実施形態≫
上記実施形態1,2は、以下の構成であってもよい。
図6に示すように、導入管(23)は、容器本体(21)内において更に上方に向けて曲げられていても良い。図6では、差し込み口(22a)側よりも曲げ部(25)側の方が上方に位置する場合を表している。これにより、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、導入管(23)内にて上方には移動しにくくなるため、冷媒と冷凍機油との分離性能が更に向上する。
また、曲げ部(25)は必須であるが、容器本体(21)内部に流入される前の混合流体の流速が例えば上式(1)の範囲よりも既に十分速い場合等には、延在部(24)は設けられなくても良い。
また、導入管(23)の出口端(23a)は、図3及び図5の位置に限定されずとも良い。
また、図3及び図4において、距離Xが上式(1)を満たすことは必須ではない。例えば導入管(23)の配管径や流速等の条件によって、冷媒から分離された冷凍機油が導入管(23)の外周(26)側の内壁に付着したまま容器本体(21)内に流出されるのであれば、距離Xは、上式(1)満たさなくても良い。
また、曲げ部(25)において冷媒と冷凍機油とが十分に分離されるのであれば、曲げ部(25)の曲率半径が容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいという構成は、必ずしも採用されなくても良い。
また、出口端(23a)と側壁(21a)との最短距離(L1)が曲げ部(25)の外周(26)側と側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い構成、及び出口端(23a)の端面が容器本体(21)の内向きに斜めにカットされている構成は、必須ではない。いずれか1つが採用されていてもよいし、いずれもが採用されていなくてもよい。
また、導入管(23)は、更に、容器本体(21)の外側において曲げられていても良い。
また、導入管(23)の曲げ部(25)は、直角状に曲げられていても良い。
以上説明したように、本発明は、遠心分離方式の油分離装置として有用である。
21 容器本体
21a 側壁
22a 差し込み口
23 導入管
23a 出口端
24 延在部
25 曲げ部
26 外周
27 内周
rp1 第1基準面
rp2 第2基準面
L1,L2 最短距離
ar1 第1領域
ar2 第2領域
本発明は、油分離装置に関するものである。
空気調和装置の冷媒回路には、冷媒と圧縮機の潤滑油である冷凍機油とを分離する油分離装置が備えられている。
油分離装置は、主として、容器本体、導入管、冷媒流出管及び油排出管を含む。容器本体は、上下方向に延びる円筒の中空容器である。導入管は、容器本体の側壁から容器本体の内部に差し込まれ、冷媒と冷凍機油との混合流体を容器本体の内部へと導く。冷媒流出管は、容器本体の上端から容器本体の内部に差し込まれ、分離された後の冷媒を容器本体の外部(具体的には、凝縮器の入口側)に流出させる。油排出管は、容器本体の下端において容器本体の内部と連通しており、分離された後の冷凍機油を容器本体の外部(具体的には、圧縮機の吸入側)に流出させる。
このような油分離装置としては、特許文献1に示すように、容器本体から露出している導入管の部分が容器本体の側壁に沿って曲げられたものが知られている。これにより、遠心力の作用による冷媒と冷凍機油との分離性能が向上している。
また、油分離装置としては、特許文献2に示すものがある。特許文献2では、冷媒流出管は、容器本体の中心軸上に位置し、導入管は、容器本体内部において外周側が内周側よりも容器本体の中心軸寄りとなるように曲げられた曲げ部を有する。
特開2002−61993号公報 特開2005−69654号公報
特許文献1の油分離装置では、導入管は、容器本体の横断面である円形状の接線方向に沿って、容器本体内に差し込まれて延びている。この場合、導入管を差し込むための孔を、上記接線が通る円周上の点(即ち接点)近傍において、且つ導入管が接線方向に沿って延びるように形成する必要がある。ところが、容器本体は、加工のし難い材料で構成される。そのため、上述のような孔を容器本体に形成する作業を行うことは大変困難であり、油分離装置の生産性が低下する。
特許文献2の油分離装置では、導入管の曲げ部は、容器本体の上面視において、外周側が冷媒流出管に近くなるように配置されていると言える。曲げ部にて冷媒から分離された冷凍機油は、速度を落として容器本体の中心軸付近に流出されるため、冷媒流出管に吸い込まれ易くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、油分離装置の生産性の低下を防ぎつつ、冷媒と冷凍機油との高い分離性能を保持することである。
第1の発明は、冷媒と冷凍機油との混合流体が流入する円筒状の容器本体(21)と、上記容器本体(21)の側壁(21a)に形成された差し込み口(22a)から上記容器本体(21)内部に差し込まれ、混合流体を上記容器本体(21)内部へと導く導入管(23)と、上記容器本体(21)の上部において上下方向に位置し、混合流体に含まれる冷媒を上記容器本体(21)から流出させるものであって、冷媒の入口端(28a)としての下端が上記導入管(23)よりも下方に位置する冷媒流出管(28)と、を備え、上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部に位置し、上記容器本体(21)の上面視において外周(26)側が内周(27)側よりも上記容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられた曲げ部(25)と、上記容器本体(21)内部にて上記差し込み口(22a)から上記曲げ部(25)まで概ね直線に延びる延在部(24)と、を有し、上記曲げ部(25)は、上記容器本体(21)の中心軸(O)を含み上記延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、上記差し込み口(22a)の反対側に位置しており、上記延在部(24)の内径の中心から上記導入管(23)の出口端(23a)までを直線で結んだ距離Xは、上記曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rに基づく下式を満たすように決定されていることを特徴とする。
2.5×r≦X≦3.5×r
これにより、導入管(23)を流れる混合流体には、曲げ部(25)にて遠心力が作用する。混合流体のうち、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側、即ち容器本体(21)の側壁(21a)側に偏る。つまり、冷凍機油は、冷媒の流れから剥離される。剥離された冷凍機油は、油粒子同士でくっつき、一粒あたりの油質量は大きくなる。その結果、冷凍機油は、速度が低下した状態で容器本体(21)内に流入し、容器本体(21)の側壁(21a)を伝って移動する。一方、冷媒は、冷凍機油よりも早い速度で容器本体(21)内に流入する。従って、冷媒と冷凍機油とは容器本体(21)内部にて確実に分離される。
特に、上記構成により高い分離性能が得られるため、容器本体(21)の外部にて導入管を曲げる必要がない。そのため、導入管が接点近傍において接線方向に差し込まれ延びるように差し込み口(22a)を側壁(21a)に形成しなければならない場合に比して、差し込み口(22a)の形成位置を自由に決定することができる。従って、容器本体(21)に差し込み口(22a)を形成する作業は容易となり、油分離装置(20)の生産性は向上する
また、差し込み口(22a)側からすると、曲げ部(25)は、延在部(24)を介して容器本体(21)内部の奥側に位置することとなる。これにより、曲げ部(25)には、延在部(24)にて速度の増した混合流体が流入するようになる。従って、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる
特に、上式が満たされることにより、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着することができる。内壁に付着した冷凍機油は、内壁から離れることなく、内壁を伝って導入管(23)の外部に確実に流出することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記導入管(23)の出口端(23a)は、上記容器本体(21)の中心軸(O)を含み上記延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、上記延在部(24)が位置する上記容器本体(21)内部の領域(ar1)とは反対側の領域(ar2)に位置していることを特徴とする。
これにより、曲げ部(25)から出口端(23a)までの導入管(23)の距離が長くなるため、流速を保ったままの冷媒を容器本体(21)内に流入させることができる。従って、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、上記導入管(23)の出口端(23a)と上記容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、上記曲げ部(25)の外周(26)側と上記容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短いことを特徴とする。
ここでは、導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に比較的近い状態となっている。これにより、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができ、分離性能が向上する。また、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明のいずれか1つにおいて、上記曲げ部(25)の曲率半径は、上記容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいことを特徴とする。
これにより、混合流体に作用する遠心力は大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)では外周(26)側に偏り易くなる。従って、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明のいずれか1つにおいて、上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部において、更に上記容器本体(21)の上部側に向けて曲げられていることを特徴とする。
ここでは、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、導入管(23)内にて上方には進みにくくなるため、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明のいずれか1つにおいて、上記導入管(23)の出口端(23a)の端面は、上記容器本体(21)の内向きに傾斜していることを特徴とする。
これにより、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができ、分離性能が向上する。また、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
本発明によれば、冷媒と冷凍機油とを確実に分離することができると共に、油分離装置(20)の生産性が向上する。
また、本発明によれば、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。
特に、本発明によれば、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着し、内壁を伝って導入管(23)の外部に確実に流出することができる。
また、上記第2の発明によれば、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
また、上記第3の発明及び第6の発明によれば、分離性能を向上させることができると共に、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油をできるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
また、上記第4の発明及び上記第5の発明によれば、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
図1は、実施形態1の油分離装置を含む冷媒回路の配管系統図である。 図2は、実施形態1に係る油分離装置の構成を、容器本体の一部分を取り除いて表した図である。 図3は、実施形態1に係る油分離装置の横断面図である。 図4は、図3の導入管における曲げ部を含む一部分を拡大した図である。 図5は、実施形態2に係る油分離装置の横断面図である。 図6は、その他の実施形態に係る油分離装置の構成を、容器本体の一部分を取り除いて表した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
≪実施形態1≫
<冷媒回路の構成>
図1の冷媒回路(10)は、空調対象空間に対して冷房及び暖房を行うことが可能な空気調和装置に備えられている。冷媒回路(10)は、蒸気圧縮式の冷媒回路であって、圧縮機(11)、油分離装置(20)、四路切換弁(12)、熱源側熱交換器(13)、膨張弁(14)及び利用側熱交換器(15)が、冷媒配管によって順に接続されることで構成されている。
圧縮機(11)は、例えばスクロール型の圧縮機で構成されている。圧縮機(11)には、圧縮機から吐出された冷媒が流れる吐出管(11a)と、圧縮機に吸入される冷媒が流れる吸入管(11b)とが接続されている。吐出管(11a)及び吸入管(11b)は、上記冷媒配管を構成する。圧縮機(11)に含まれる各摺動部を循環するための潤滑油、即ち冷凍機油には、例えばPAG(ポリアルキレングリコール)が用いられる。
油分離装置(20)は、吐出管(11a)と吸入管(11b)と四路切換弁(12)とに接続されている。圧縮機(11)から吐出された冷媒は、正確には冷媒に冷凍機油が混ざった混合流体となっている。油分離装置(20)は、混合流体を冷凍機油と該油を含まない冷媒とに分離し、冷凍機油を吸入管(11b)に戻す。油分離装置(20)の詳細構成については後述する。
四路切換弁(12)は、冷媒回路(10)内の冷媒の流れ方向を切り換える。冷媒回路(10)が冷房サイクルを行う際、四路切換弁(12)は、圧縮機(11)の吐出側を熱源側熱交換器(13)に接続すると同時に圧縮機(11)の吸入側を利用側熱交換器(15)に接続する状態を採る(図1の実線の状態)。冷媒回路(10)が暖房サイクルを行う際、四路切換弁(12)は、圧縮機(11)の吐出側を利用側熱交換器(15)に接続すると同時に圧縮機(11)の吸入側を熱源側熱交換器(13)に接続する状態を採る(図1の点線の状態)。
熱源側熱交換器(13)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成され、伝熱管の内部を流れる冷媒と空調対象空間外の空気との熱交換を行う。
膨張弁(14)は、例えば電子膨張弁で構成されており、冷媒を減圧する。
利用側熱交換器(15)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成され、伝熱管の内部を流れる冷媒と空調対象空間内の空気との熱交換を行う。
<油分離装置の構成>
本実施形態1に係る油分離装置(20)は、冷媒と冷凍機油との分離を遠心力の作用によって行う、所謂サイクロン式(遠心分離式)の装置である。図2及び図3に示すように、油分離装置(20)は、容器本体(21)、導入管(23)、冷媒流出管(28)及び油排出管(29)を備える。
図2に示すように、容器本体(21)は、縦型の中空円筒形状であって、上端(21b)が上方に湾曲すると共に下端(21c)が下方に湾曲した密閉型の容器である。容器本体(21)は、鉄等の材料で形成され、内部には混合流体が流入する。容器本体(21)の側壁(21a)のうち上端(21b)寄りの位置には、導入管(23)の差し込み口(22a)が形成され、容器本体(21)の上端(21b)には、冷媒流出管(28)の接続口(22b)が形成されている。容器本体(21)内の底部は、分離後の冷凍機油が溜まる油溜まり部(21d)となっており、容器本体(21)の下端(21c)には、油排出管(29)の接続口(22c)が形成されている。
導入管(23)の入口端は、図1の吐出管(11a)に接続され、導入管(23)の出口端(23a)は、図3に示すように容器本体(21)内部に位置している。即ち、導入管(23)は、差し込み口(22a)から容器本体(21)内部へと差し込まれることで、出口端(23a)を含む一部分が容器本体(21)に位置し、入口端を含む残りの部分が容器本体(21)外部に露出した構成となっている。導入管(23)は、混合流体を容器本体(21)内部へと導く。
特に、容器本体(21)内部に位置する導入管(23)の部分は、図2に示すように概ね水平に位置しており、図3に示すように、延在部(24)と、曲げ部(25)とを有する。延在部(24)は、差し込み口(22a)から曲げ部(25)まで概ね直線上に延びる部分である。曲げ部(25)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられている。
具体的には、曲げ部(25)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。そして、曲げ部(25)よりも混合流体の流れ方向下流側に位置する導入管(23)の出口端(23a)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に位置している。曲げ部(25)は、第1領域(ar1)に位置している。
より具体的には、第1及び第2領域(ar1,ar2)それぞれは、第1基準面(rp1)によって図3の左右方向に2つの領域に区分される。すると、差し込み口(22a)は、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)に対して左側の領域に位置し、曲げ部(25)は、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)に対して右側の領域に位置すると言える。出口端(23a)は、第2領域(ar2)のうち第1基準面(rp1)に対して右側の領域に位置すると言える。これにより、導入管(23)を流れる混合流体は、差し込み口(22a)から第1領域(ar1)における左側の領域、右側の領域及び第2領域(ar2)における右側の領域へと順に流れ、出口端(23a)から容器本体(21)の内部に流出する。
この時、混合流体に含まれる冷媒及び冷凍機油は、延在部(24)において流速が上昇した状態で曲げ部(25)に流入され、曲げ部(25)にて遠心力の作用を受ける。曲げ部(25)の外周(26)側は、内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りであるため、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、遠心力の作用により外周(26)側(即ち容器本体(21)の側壁(21a)側)に偏る。すると、曲げ部(25)では、冷凍機油の流れは冷媒の流れから剥離され、冷媒は、上昇した流速のまま出口端(23a)から容器本体(21)内部に勢い良く流入する。一方、冷凍機油は、曲げ部(25)にて外周(26)側に偏ることで流速が低下し、その状態で出口端(23a)から容器本体(21)に流入する。つまり、曲げ部(25)にて、冷媒と冷凍機油とは、ある程度分離されることとなる。
また、図4に示すように、導入管(23)における延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)までを直線で結んだ距離をXとし、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径をrとすると、距離Xは、次式(1)で表される範囲を満たすように決定されている。
2.5×r≦X≦3.5×r ・・・(1)
上式(1)が成立するためには、導入管(23)の直径が約20mmであって、導入管(23)内の混合流体(特に冷凍機油)の流速の範囲が約10m/s〜約20m/sであることが好ましい。圧縮機(21)の回転数が高い程、上記流速は大きくなるため、流速が約10m/sよりも低いということは(例えば2m/s)、圧縮機(21)の回転数が低いことに相当する。この場合、そもそも圧縮機(21)内の潤滑油が吐出管(11a)に流出しない故、本実施形態1では、流速の範囲を約10m/s〜約20m/sと定義している。
ここで、本実施形態1では、曲げ部(25)の外周(26)の曲率半径Rは約40mm、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rは、導入管(23)の直径と概ね等しく約20mmを採用している。曲率半径rが約20mmであると、上式(1)で表される距離Xの範囲は、“約50mm〜約70mm”となる。
なお、上述した導入管(23)の直径“約20mm”、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径r“約20mm”、曲げ部(25)の外周(26)の曲率半径R“約40mm”の数値は、一例であって、これらの数値に限定されずとも良い。
上述したように、曲げ部(25)においては、冷凍機油は、遠心力の作用により外周(26)側の内壁へと寄せられる。しかし、距離Xが“2,5×r”よりも短いと、外周(26)側の内壁に寄せられた冷凍機油は、外周(26)側の内壁に確実に付着することはできず、付着しないままの状態で導入管(23)から容器本体(21)内部へと流出してしまう。逆に、距離Xが“3.5×r”よりも長いと、冷凍機油は、外周(26)側の内壁に一旦は付着できても、その後内壁から離れてしまい導入管(23)から容器本体(21)内部へと流出してしまう。このように、内壁から離れて容器本体(21)内部へと流出した冷凍機油は、冷媒と再度混ざってしまう可能性が高まり、油分離装置(20)の分離性能が低下する。
これに対し、本実施形態1では、距離Xは、上式(1)を満たすように決定されている。そのため、油分離装置(20)は、比較的高い分離性能を維持できている。
また、図3に示すように、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、曲げ部(25)の曲率半径(即ち、曲げ部(25)の内径中心の曲率半径)は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さい。それ故、曲げ部(25)において混合流体に作用する遠心力はより大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)において、外周(26)側に偏り易くなる。
更に、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)側と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い(L1<L2)。出口端(23a)の端面は、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。即ち、出口端(23a)における混合流体の出口は、容器本体(21)の外側ではなく、内側に開口している。導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に比較的近い状態となっている。
この最短距離の関係“L1<L2”及び出口端(23a)の端面の構成により、容器本体(21)内部における、外周(26)を含む導入管(23)の外周側壁部の差し込み口(22a)から出口端(23a)までの距離は、上記構成を採用しない場合に比して長くなり、その分冷媒と冷凍機油との分離性能が向上している。そして、上記構成により、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、容器本体(21)の側壁(21a)に対し急な角度にて流出させるのではなく、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
導入管(23)から流出した冷凍機油は、冷媒よりも遅い速度のため、側壁(21a)を伝ってやがて容器本体(21)の下方へと移動する。一方、冷媒は、概ねガス冷媒であり、冷凍機油より早い速度で導入管(23)から流出されるため、側壁(21a)に沿って旋回する。
ここで、出口端(23a)は斜めにカットされていることから、上記距離Xが下限値である“2.5×r”を採る場合、距離Xは、図4に示すように延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)の外周(26)側の端部(P1)までの距離で定義されることが好ましい。逆に、上記距離Xが上限値である“3.5×r”を採る場合、距離Xは、図示してはいないが、延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)の内周(27)側の端部(P2)までの距離で定義されることが好ましい。距離Xが下限値“2.5×r”と上限値“3.5×r”との間の値を採る場合、距離Xは、延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)までであれば良く、端部(P1,P2)までに限定されることはない。
なお、本実施形態1では、導入管(23)は、延在部(24)及び曲げ部(25)を有する形状に形成された状態で、差し込み口(22a)から容器本体(21)内に差し込まれる。
冷媒流出管(28)は、図2に示すように、容器本体(21)の上端(21b)の接続口(22b)を介して容器本体(21)内部に接続されており、図2及び図3に示すように、容器本体(21)の中心軸(O)に沿うようにして位置している。即ち、冷媒流出管(28)は、容器本体(21)の上部において、上下方向に位置している。図2に示すように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)である下端は、容器本体(21)内部において導入管(23)よりも下方に位置し、冷媒流出管(28)の出口端は、図1に示すように四路切換弁(12)に接続されている。冷媒流出管(28)は、冷凍機油から分離され容器本体(21)内を旋回する冷媒(具体的には概ねガス冷媒)を、容器本体(21)の外部に流出させる。容器本体(21)の外部に流出された冷媒は、四路切換弁(12)を介して、熱源側熱交換器(13)または利用側熱交換器(15)へと送られる。
なお、仮に、冷媒流出管(28)の入口端(28a)が導入管(23)と同じ平面上にある場合のように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)と導入管(23)の出口端(23a)との距離がある程度確保された状態でないと、冷媒流出管(28)は、冷媒と共に冷凍機油を吸い込んでしまい、油分離装置(20)の分離性能が低下する。しかし、本実施形態1では、上述したように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)が導入管(23)よりも下方に位置しており、容器本体(21)の正面視において冷媒流出管(28)と導入管(23)とは交差しているように見える。これにより、冷媒流出管(28)の入口端(28a)と導入管(23)の出口端(23a)との距離はある程度確保されるため、冷媒流出管(28)は、冷凍機油を吸い込みにくく、逆に分離された冷媒を吸い込み易くなっている。
油排出管(29)は、図2に示すように、容器本体(21)の下端(21c)の接続口(22c)を介して容器本体(21)内部に接続されている。油排出管(29)の入口端は、接続口(22c)に接続され、油排出管(29)の出口端は、図1の吸入管(11b)に接続されている。油排出管(29)は、冷媒から分離されて油溜まり部(21d)に溜まった冷凍機油を、容器本体(21)の外部へと流出させる。容器本体(21)の外部に流出された冷凍機油は、吸入管(11b)を介して圧縮機(11)内部に戻される。
<効果>
本実施形態1に係る導入管(23)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように容器本体(21)内部にて曲げられた曲げ部(25)、を有する。これにより、導入管(23)を流れる冷媒と冷凍機油との混合流体には、曲げ部(25)にて遠心力が作用し、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側、即ち容器本体(21)の側壁(21a)側に偏る。即ち、冷凍機油の流れは、冷媒の流れから剥離される。剥離された冷凍機油は、油粒子同士でくっつき、一粒あたりの油質量は大きくなる。その結果、冷凍機油は、速度が低下した状態で容器本体(21)内に流入し、容器本体(21)の側壁(21a)を伝って下方へと落下する。一方、冷媒は、冷凍機油よりも早い速度で容器本体(21)内に流入し、その後容器本体(21)から流出する。従って、冷媒及び冷凍機油は容器本体(21)内部にて確実に分離される。
特に、上記構成により高い分離性能が得られるため、容器本体(21)の外部にて導入管(23)を曲げる必要はない。そのため、差し込み口(22a)を、容器本体(21)の側壁(21a)のうち、図3における第1基準面(rp1)との交点付近に形成するのではなく、当該交点付近よりも第2基準面(rp2)寄りとなる容器本体(21)の側壁(21a)の部分に形成することができる。つまり、差し込み口(22a)の形成位置を、自由に決定することが可能となる。従って、容器本体(21)に差し込み口(22a)を形成する作業は容易となり、油分離装置(20)の生産性は向上する。
また、本実施形態1の導入管(23)は、差し込み口(22a)から曲げ部(25)まで概ね直線に延びる延在部(24)、を更に有する。曲げ部(25)は、図3の第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。即ち、差し込み口(22a)側からすると、曲げ部(25)は、延在部(24)を介して容器本体(21)内部の奥側に位置することとなる。このように、直線状の延在部(24)が曲げ部(25)よりも差し込み口(22a)側に設けられていることで、曲げ部(25)には、より速度の大きい混合流体が流入するようになる。従って、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。
また、本実施形態1では、図4に示すように、延在部(24)の内径の中心から導入管(23)の出口端(23a)までを直線で結んだ距離Xは、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rに基づく範囲“2.5×r≦X≦3.5×r”を満たすように決定されている。これにより、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着することができる。内壁に付着した冷凍機油は、内壁から離れることなく、内壁を伝って導入管(23)から容器本体(21)の内部へと確実に流出することができる。
また、本実施形態1では、図3に示すように、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に出口端(23a)が位置すると共に、曲げ部(25)が第1領域(ar1)内に位置するように、曲げ部(25)が曲げられている。これにより、曲げ部(25)から出口端(23a)までの導入管(23)の距離が長くなるため、流速を保ったままの冷媒を容器本体(21)内に流入させることができる。従って、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
更に、本実施形態1では、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)側と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い。即ち、導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に近い状態となっている。また、本実施形態1では、導入管(23)の出口端(23a)の端面が、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。これにより、導入管(23)の外周側壁部の差し込み口(22a)から出口端(23a)までの距離は、この構成を採用しない場合に比して長くなり、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができる。故に、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。そして、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、容器本体(21)の側壁(21a)に対し急な角度にて流出させるのではなく、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
また、本実施形態1では、曲げ部(25)の曲率半径は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいため、混合流体に作用する遠心力は大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)では外周(26)側に偏り易くなる。従って、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
≪実施形態2≫
実施形態2では、図5に示すように、導入管(23)の曲げ部(25)の形状が、図3に示した上記実施形態1とは異なる場合について説明する。なお、実施形態2の油分離装置(20)の構造は、曲げ部(25)以外については上記実施形態1と同様である。
図5に示すように、導入管(23)は、容器本体(21)の側壁(21a)における差し込み口(22a)から直線状に延びる延在部(24)と、延在部(24)から出口端(23a)にかけて湾曲している曲げ部(25)とを有する。曲げ部(25)は、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられている。曲げ部(25)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。導入管(23)の出口端(23a)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に位置している。
特に、図5に示すように、本実施形態2の曲げ部(25)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)の右側の領域から、第2領域(ar2)のうち第1基準面(rp1)の右側の領域を介して左側の領域にかけて位置している。従って、本実施形態2の曲げ部(25)は、延在部(24)と同じ領域(ar1)のみに位置しているのではなく、上記実施形態1に比して、容器本体(21)内部の広い範囲に位置していると言うことができる。
このような曲げ部(25)では、混合流体は、上記実施形態1に比して長い時間遠心力を受けることになり、混合流体に含まれる冷凍機油は、上記実施形態1よりも曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。それ故、本実施形態2の油分離装置(20)は、上記実施形態1よりも分離性能が向上していると言える。
また、上記実施形態1と同様、導入管(23)は、概ね水平に位置している。曲げ部(25)の曲率半径は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さく、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い。曲げ部(25)の出口端(23a)の端面は、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。
≪その他の実施形態≫
上記実施形態1,2は、以下の構成であってもよい。
図6に示すように、導入管(23)は、容器本体(21)内において更に上方に向けて曲げられていても良い。図6では、差し込み口(22a)側よりも曲げ部(25)側の方が上方に位置する場合を表している。これにより、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、導入管(23)内にて上方には移動しにくくなるため、冷媒と冷凍機油との分離性能が更に向上する。
また、曲げ部(25)は必須であるが、容器本体(21)内部に流入される前の混合流体の流速が例えば上式(1)の範囲よりも既に十分速い場合等には、延在部(24)は設けられなくても良い。
また、導入管(23)の出口端(23a)は、図3及び図5の位置に限定されずとも良い。
また、図3及び図4において、距離Xが上式(1)を満たすことは必須ではない。例えば導入管(23)の配管径や流速等の条件によって、冷媒から分離された冷凍機油が導入管(23)の外周(26)側の内壁に付着したまま容器本体(21)内に流出されるのであれば、距離Xは、上式(1)満たさなくても良い。
また、曲げ部(25)において冷媒と冷凍機油とが十分に分離されるのであれば、曲げ部(25)の曲率半径が容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいという構成は、必ずしも採用されなくても良い。
また、出口端(23a)と側壁(21a)との最短距離(L1)が曲げ部(25)の外周(26)側と側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い構成、及び出口端(23a)の端面が容器本体(21)の内向きに斜めにカットされている構成は、必須ではない。いずれか1つが採用されていてもよいし、いずれもが採用されていなくてもよい。
また、導入管(23)は、更に、容器本体(21)の外側において曲げられていても良い。
また、導入管(23)の曲げ部(25)は、直角状に曲げられていても良い。
以上説明したように、本発明は、遠心分離方式の油分離装置として有用である。
21 容器本体
21a 側壁
22a 差し込み口
23 導入管
23a 出口端
24 延在部
25 曲げ部
26 外周
27 内周
rp1 第1基準面
rp2 第2基準面
L1,L2 最短距離
ar1 第1領域
ar2 第2領域
本発明は、油分離装置に関するものである。
空気調和装置の冷媒回路には、冷媒と圧縮機の潤滑油である冷凍機油とを分離する油分離装置が備えられている。
油分離装置は、主として、容器本体、導入管、冷媒流出管及び油排出管を含む。容器本体は、上下方向に延びる円筒の中空容器である。導入管は、容器本体の側壁から容器本体の内部に差し込まれ、冷媒と冷凍機油との混合流体を容器本体の内部へと導く。冷媒流出管は、容器本体の上端から容器本体の内部に差し込まれ、分離された後の冷媒を容器本体の外部(具体的には、凝縮器の入口側)に流出させる。油排出管は、容器本体の下端において容器本体の内部と連通しており、分離された後の冷凍機油を容器本体の外部(具体的には、圧縮機の吸入側)に流出させる。
このような油分離装置としては、特許文献1に示すように、容器本体から露出している導入管の部分が容器本体の側壁に沿って曲げられたものが知られている。これにより、遠心力の作用による冷媒と冷凍機油との分離性能が向上している。
また、油分離装置としては、特許文献2に示すものがある。特許文献2では、冷媒流出管は、容器本体の中心軸上に位置し、導入管は、容器本体内部において外周側が内周側よりも容器本体の中心軸寄りとなるように曲げられた曲げ部を有する。
特開2002−61993号公報 特開2005−69654号公報
特許文献1の油分離装置では、導入管は、容器本体の横断面である円形状の接線方向に沿って、容器本体内に差し込まれて延びている。この場合、導入管を差し込むための孔を、上記接線が通る円周上の点(即ち接点)近傍において、且つ導入管が接線方向に沿って延びるように形成する必要がある。ところが、容器本体は、加工のし難い材料で構成される。そのため、上述のような孔を容器本体に形成する作業を行うことは大変困難であり、油分離装置の生産性が低下する。
特許文献2の油分離装置では、導入管の曲げ部は、容器本体の上面視において、外周側が冷媒流出管に近くなるように配置されていると言える。曲げ部にて冷媒から分離された冷凍機油は、速度を落として容器本体の中心軸付近に流出されるため、冷媒流出管に吸い込まれ易くなってしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、油分離装置の生産性の低下を防ぎつつ、冷媒と冷凍機油との高い分離性能を保持することである。
第1の発明は、冷媒と冷凍機油との混合流体が流入する円筒状の容器本体(21)と、上記容器本体(21)の側壁(21a)に形成された差し込み口(22a)から上記容器本体(21)内部に差し込まれ、混合流体を上記容器本体(21)内部へと導く導入管(23)と、上記容器本体(21)の上部において上下方向に位置し、混合流体に含まれる冷媒を上記容器本体(21)から流出させるものであって、冷媒の入口端(28a)としての下端が上記導入管(23)よりも下方に位置する冷媒流出管(28)と、を備え、上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部に位置し、上記容器本体(21)の上面視において外周(26)側が内周(27)側よりも上記容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられた曲げ部(25)と、上記容器本体(21)内部にて上記差し込み口(22a)から上記曲げ部(25)まで概ね直線に延びる延在部(24)と、上記曲げ部(25)よりも混合流体の流れ方向下流側に位置し該曲げ部(25)と繋がっている流出部と、を有し、上記曲げ部(25)は、上記容器本体(21)の中心軸(O)を含み上記延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、上記差し込み口(22a)の反対側に位置しており、上記流出部は、上記第1基準面(rp1)に沿って真っ直ぐ延びており、かつ上記第1基準面(rp1)に対して上記曲げ部(25)が位置する上記容器本体(21)内部の領域内に位置しており、上記延在部(24)の内径の中心から上記導入管(23)における上記流出部の出口端(23a)までを直線で結んだ距離Xは、上記曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rに基づく下式を満たすように決定されていることを特徴とする。
2.5×r≦X≦3.5×r
これにより、導入管(23)を流れる混合流体には、曲げ部(25)にて遠心力が作用する。混合流体のうち、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側、即ち容器本体(21)の側壁(21a)側に偏る。つまり、冷凍機油は、冷媒の流れから剥離される。剥離された冷凍機油は、油粒子同士でくっつき、一粒あたりの油質量は大きくなる。その結果、冷凍機油は、速度が低下した状態で容器本体(21)内に流入し、容器本体(21)の側壁(21a)を伝って移動する。一方、冷媒は、冷凍機油よりも早い速度で容器本体(21)内に流入する。従って、冷媒と冷凍機油とは容器本体(21)内部にて確実に分離される。
特に、上記構成により高い分離性能が得られるため、容器本体(21)の外部にて導入管を曲げる必要がない。そのため、導入管が接点近傍において接線方向に差し込まれ延びるように差し込み口(22a)を側壁(21a)に形成しなければならない場合に比して、差し込み口(22a)の形成位置を自由に決定することができる。従って、容器本体(21)に差し込み口(22a)を形成する作業は容易となり、油分離装置(20)の生産性は向上する。
また、差し込み口(22a)側からすると、曲げ部(25)は、延在部(24)を介して容器本体(21)内部の奥側に位置することとなる。これにより、曲げ部(25)には、延在部(24)にて速度の増した混合流体が流入するようになる。従って、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。
特に、上式が満たされることにより、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着することができる。内壁に付着した冷凍機油は、内壁から離れることなく、内壁を伝って導入管(23)の外部に確実に流出することができる。
第2の発明は、第1の発明において、上記導入管(23)の出口端(23a)は、上記容器本体(21)の中心軸(O)を含み上記延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、上記延在部(24)が位置する上記容器本体(21)内部の領域(ar1)とは反対側の領域(ar2)に位置していることを特徴とする。
これにより、曲げ部(25)から出口端(23a)までの導入管(23)の距離が長くなるため、流速を保ったままの冷媒を容器本体(21)内に流入させることができる。従って、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明において、上記導入管(23)の出口端(23a)と上記容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、上記曲げ部(25)の外周(26)側と上記容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短いことを特徴とする。
ここでは、導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に比較的近い状態となっている。これにより、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができ、分離性能が向上する。また、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明のいずれか1つにおいて、上記曲げ部(25)の曲率半径は、上記容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいことを特徴とする。
これにより、混合流体に作用する遠心力は大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)では外周(26)側に偏り易くなる。従って、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明のいずれか1つにおいて、上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部において、更に上記容器本体(21)の上部側に向けて曲げられていることを特徴とする。
ここでは、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、導入管(23)内にて上方には進みにくくなるため、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明のいずれか1つにおいて、上記導入管(23)の出口端(23a)の端面は、上記容器本体(21)の内向きに傾斜していることを特徴とする。
これにより、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができ、分離性能が向上する。また、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
本発明によれば、冷媒と冷凍機油とを確実に分離することができると共に、油分離装置(20)の生産性が向上する。
また、本発明によれば、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。
特に、本発明によれば、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着し、内壁を伝って導入管(23)の外部に確実に流出することができる。
また、上記第2の発明によれば、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
また、上記第3の発明及び第6の発明によれば、分離性能を向上させることができると共に、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油をできるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
また、上記第4の発明及び上記第5の発明によれば、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
図1は、実施形態1の油分離装置を含む冷媒回路の配管系統図である。 図2は、実施形態1に係る油分離装置の構成を、容器本体の一部分を取り除いて表した図である。 図3は、実施形態1に係る油分離装置の横断面図である。 図4は、図3の導入管における曲げ部を含む一部分を拡大した図である。 図5は、参考例に係る油分離装置の横断面図である。 図6は、その他の実施形態に係る油分離装置の構成を、容器本体の一部分を取り除いて表した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
≪実施形態1≫
<冷媒回路の構成>
図1の冷媒回路(10)は、空調対象空間に対して冷房及び暖房を行うことが可能な空気調和装置に備えられている。冷媒回路(10)は、蒸気圧縮式の冷媒回路であって、圧縮機(11)、油分離装置(20)、四路切換弁(12)、熱源側熱交換器(13)、膨張弁(14)及び利用側熱交換器(15)が、冷媒配管によって順に接続されることで構成されている。
圧縮機(11)は、例えばスクロール型の圧縮機で構成されている。圧縮機(11)には、圧縮機から吐出された冷媒が流れる吐出管(11a)と、圧縮機に吸入される冷媒が流れる吸入管(11b)とが接続されている。吐出管(11a)及び吸入管(11b)は、上記冷媒配管を構成する。圧縮機(11)に含まれる各摺動部を循環するための潤滑油、即ち冷凍機油には、例えばPAG(ポリアルキレングリコール)が用いられる。
油分離装置(20)は、吐出管(11a)と吸入管(11b)と四路切換弁(12)とに接続されている。圧縮機(11)から吐出された冷媒は、正確には冷媒に冷凍機油が混ざった混合流体となっている。油分離装置(20)は、混合流体を冷凍機油と該油を含まない冷媒とに分離し、冷凍機油を吸入管(11b)に戻す。油分離装置(20)の詳細構成については後述する。
四路切換弁(12)は、冷媒回路(10)内の冷媒の流れ方向を切り換える。冷媒回路(10)が冷房サイクルを行う際、四路切換弁(12)は、圧縮機(11)の吐出側を熱源側熱交換器(13)に接続すると同時に圧縮機(11)の吸入側を利用側熱交換器(15)に接続する状態を採る(図1の実線の状態)。冷媒回路(10)が暖房サイクルを行う際、四路切換弁(12)は、圧縮機(11)の吐出側を利用側熱交換器(15)に接続すると同時に圧縮機(11)の吸入側を熱源側熱交換器(13)に接続する状態を採る(図1の点線の状態)。
熱源側熱交換器(13)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成され、伝熱管の内部を流れる冷媒と空調対象空間外の空気との熱交換を行う。
膨張弁(14)は、例えば電子膨張弁で構成されており、冷媒を減圧する。
利用側熱交換器(15)は、例えばフィンアンドチューブ式の熱交換器で構成され、伝熱管の内部を流れる冷媒と空調対象空間内の空気との熱交換を行う。
<油分離装置の構成>
本実施形態1に係る油分離装置(20)は、冷媒と冷凍機油との分離を遠心力の作用によって行う、所謂サイクロン式(遠心分離式)の装置である。図2及び図3に示すように、油分離装置(20)は、容器本体(21)、導入管(23)、冷媒流出管(28)及び油排出管(29)を備える。
図2に示すように、容器本体(21)は、縦型の中空円筒形状であって、上端(21b)が上方に湾曲すると共に下端(21c)が下方に湾曲した密閉型の容器である。容器本体(21)は、鉄等の材料で形成され、内部には混合流体が流入する。容器本体(21)の側壁(21a)のうち上端(21b)寄りの位置には、導入管(23)の差し込み口(22a)が形成され、容器本体(21)の上端(21b)には、冷媒流出管(28)の接続口(22b)が形成されている。容器本体(21)内の底部は、分離後の冷凍機油が溜まる油溜まり部(21d)となっており、容器本体(21)の下端(21c)には、油排出管(29)の接続口(22c)が形成されている。
導入管(23)の入口端は、図1の吐出管(11a)に接続され、導入管(23)の出口端(23a)は、図3に示すように容器本体(21)内部に位置している。即ち、導入管(23)は、差し込み口(22a)から容器本体(21)内部へと差し込まれることで、出口端(23a)を含む一部分が容器本体(21)に位置し、入口端を含む残りの部分が容器本体(21)外部に露出した構成となっている。導入管(23)は、混合流体を容器本体(21)内部へと導く。
特に、容器本体(21)内部に位置する導入管(23)の部分は、図2に示すように概ね水平に位置しており、図3に示すように、延在部(24)と、曲げ部(25)とを有する。延在部(24)は、差し込み口(22a)から曲げ部(25)まで概ね直線上に延びる部分である。曲げ部(25)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられている。
具体的には、曲げ部(25)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。そして、曲げ部(25)よりも混合流体の流れ方向下流側に位置する導入管(23)の出口端(23a)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に位置している。曲げ部(25)は、第1領域(ar1)に位置している。
より具体的には、第1及び第2領域(ar1,ar2)それぞれは、第1基準面(rp1)によって図3の左右方向に2つの領域に区分される。すると、差し込み口(22a)は、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)に対して左側の領域に位置し、曲げ部(25)は、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)に対して右側の領域に位置すると言える。出口端(23a)は、第2領域(ar2)のうち第1基準面(rp1)に対して右側の領域に位置すると言える。これにより、導入管(23)を流れる混合流体は、差し込み口(22a)から第1領域(ar1)における左側の領域、右側の領域及び第2領域(ar2)における右側の領域へと順に流れ、出口端(23a)から容器本体(21)の内部に流出する。
この時、混合流体に含まれる冷媒及び冷凍機油は、延在部(24)において流速が上昇した状態で曲げ部(25)に流入され、曲げ部(25)にて遠心力の作用を受ける。曲げ部(25)の外周(26)側は、内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りであるため、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、遠心力の作用により外周(26)側(即ち容器本体(21)の側壁(21a)側)に偏る。すると、曲げ部(25)では、冷凍機油の流れは冷媒の流れから剥離され、冷媒は、上昇した流速のまま出口端(23a)から容器本体(21)内部に勢い良く流入する。一方、冷凍機油は、曲げ部(25)にて外周(26)側に偏ることで流速が低下し、その状態で出口端(23a)から容器本体(21)に流入する。つまり、曲げ部(25)にて、冷媒と冷凍機油とは、ある程度分離されることとなる。
また、図4に示すように、導入管(23)における延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)までを直線で結んだ距離をXとし、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径をrとすると、距離Xは、次式(1)で表される範囲を満たすように決定されている。
2.5×r≦X≦3.5×r ・・・(1)
上式(1)が成立するためには、導入管(23)の直径が約20mmであって、導入管(23)内の混合流体(特に冷凍機油)の流速の範囲が約10m/s〜約20m/sであることが好ましい。圧縮機(21)の回転数が高い程、上記流速は大きくなるため、流速が約10m/sよりも低いということは(例えば2m/s)、圧縮機(21)の回転数が低いことに相当する。この場合、そもそも圧縮機(21)内の潤滑油が吐出管(11a)に流出しない故、本実施形態1では、流速の範囲を約10m/s〜約20m/sと定義している。
ここで、本実施形態1では、曲げ部(25)の外周(26)の曲率半径Rは約40mm、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rは、導入管(23)の直径と概ね等しく約20mmを採用している。曲率半径rが約20mmであると、上式(1)で表される距離Xの範囲は、“約50mm〜約70mm”となる。
なお、上述した導入管(23)の直径“約20mm”、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径r“約20mm”、曲げ部(25)の外周(26)の曲率半径R“約40mm”の数値は、一例であって、これらの数値に限定されずとも良い。
上述したように、曲げ部(25)においては、冷凍機油は、遠心力の作用により外周(26)側の内壁へと寄せられる。しかし、距離Xが“2,5×r”よりも短いと、外周(26)側の内壁に寄せられた冷凍機油は、外周(26)側の内壁に確実に付着することはできず、付着しないままの状態で導入管(23)から容器本体(21)内部へと流出してしまう。逆に、距離Xが“3.5×r”よりも長いと、冷凍機油は、外周(26)側の内壁に一旦は付着できても、その後内壁から離れてしまい導入管(23)から容器本体(21)内部へと流出してしまう。このように、内壁から離れて容器本体(21)内部へと流出した冷凍機油は、冷媒と再度混ざってしまう可能性が高まり、油分離装置(20)の分離性能が低下する。
これに対し、本実施形態1では、距離Xは、上式(1)を満たすように決定されている。そのため、油分離装置(20)は、比較的高い分離性能を維持できている。
また、図3に示すように、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、曲げ部(25)の曲率半径(即ち、曲げ部(25)の内径中心の曲率半径)は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さい。それ故、曲げ部(25)において混合流体に作用する遠心力はより大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)において、外周(26)側に偏り易くなる。
更に、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)側と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い(L1<L2)。出口端(23a)の端面は、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。即ち、出口端(23a)における混合流体の出口は、容器本体(21)の外側ではなく、内側に開口している。導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に比較的近い状態となっている。
この最短距離の関係“L1<L2”及び出口端(23a)の端面の構成により、容器本体(21)内部における、外周(26)を含む導入管(23)の外周側壁部の差し込み口(22a)から出口端(23a)までの距離は、上記構成を採用しない場合に比して長くなり、その分冷媒と冷凍機油との分離性能が向上している。そして、上記構成により、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、容器本体(21)の側壁(21a)に対し急な角度にて流出させるのではなく、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
導入管(23)から流出した冷凍機油は、冷媒よりも遅い速度のため、側壁(21a)を伝ってやがて容器本体(21)の下方へと移動する。一方、冷媒は、概ねガス冷媒であり、冷凍機油より早い速度で導入管(23)から流出されるため、側壁(21a)に沿って旋回する。
ここで、出口端(23a)は斜めにカットされていることから、上記距離Xが下限値であ
る“2.5×r”を採る場合、距離Xは、図4に示すように延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)の外周(26)側の端部(P1)までの距離で定義されることが好ましい。逆に、上記距離Xが上限値である“3.5×r”を採る場合、距離Xは、図示してはいないが、延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)の内周(27)側の端部(P2)までの距離で定義されることが好ましい。距離Xが下限値“2.5×r”と上限値“3.5×r”との間の値を採る場合、距離Xは、延在部(24)の内径の中心から出口端(23a)までであれば良く、端部(P1,P2)までに限定されることはない。
なお、本実施形態1では、導入管(23)は、延在部(24)及び曲げ部(25)を有する形状に形成された状態で、差し込み口(22a)から容器本体(21)内に差し込まれる。
冷媒流出管(28)は、図2に示すように、容器本体(21)の上端(21b)の接続口(22b)を介して容器本体(21)内部に接続されており、図2及び図3に示すように、容器本体(21)の中心軸(O)に沿うようにして位置している。即ち、冷媒流出管(28)は、容器本体(21)の上部において、上下方向に位置している。図2に示すように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)である下端は、容器本体(21)内部において導入管(23)よりも下方に位置し、冷媒流出管(28)の出口端は、図1に示すように四路切換弁(12)に接続されている。冷媒流出管(28)は、冷凍機油から分離され容器本体(21)内を旋回する冷媒(具体的には概ねガス冷媒)を、容器本体(21)の外部に流出させる。容器本体(21)の外部に流出された冷媒は、四路切換弁(12)を介して、熱源側熱交換器(13)または利用側熱交換器(15)へと送られる。
なお、仮に、冷媒流出管(28)の入口端(28a)が導入管(23)と同じ平面上にある場合のように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)と導入管(23)の出口端(23a)との距離がある程度確保された状態でないと、冷媒流出管(28)は、冷媒と共に冷凍機油を吸い込んでしまい、油分離装置(20)の分離性能が低下する。しかし、本実施形態1では、上述したように、冷媒流出管(28)の入口端(28a)が導入管(23)よりも下方に位置しており、容器本体(21)の正面視において冷媒流出管(28)と導入管(23)とは交差しているように見える。これにより、冷媒流出管(28)の入口端(28a)と導入管(23)の出口端(23a)との距離はある程度確保されるため、冷媒流出管(28)は、冷凍機油を吸い込みにくく、逆に分離された冷媒を吸い込み易くなっている。
油排出管(29)は、図2に示すように、容器本体(21)の下端(21c)の接続口(22c)を介して容器本体(21)内部に接続されている。油排出管(29)の入口端は、接続口(22c)に接続され、油排出管(29)の出口端は、図1の吸入管(11b)に接続されている。油排出管(29)は、冷媒から分離されて油溜まり部(21d)に溜まった冷凍機油を、容器本体(21)の外部へと流出させる。容器本体(21)の外部に流出された冷凍機油は、吸入管(11b)を介して圧縮機(11)内部に戻される。
<効果>
本実施形態1に係る導入管(23)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように容器本体(21)内部にて曲げられた曲げ部(25)、を有する。これにより、導入管(23)を流れる冷媒と冷凍機油との混合流体には、曲げ部(25)にて遠心力が作用し、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側、即ち容器本体(21)の側壁(21a)側に偏る。即ち、冷凍機油の流れは、冷媒の流れから剥離される。剥離された冷凍機油は、油粒子同士でくっつき、一粒あたりの油質量は大きくなる。その結果、冷凍機油は、速度が低下した状態で容器本体(21)内に流入し、容器本体(21)の側壁(21a)を伝って下方へと落下する。一方、冷媒は、冷凍機油よりも早い速度で容器本体(21)内に流入し、その後容器本体(21)から流出する。従って、冷媒及び冷凍機油は容器本体(21)内部にて確実に分離される。
特に、上記構成により高い分離性能が得られるため、容器本体(21)の外部にて導入管(23)を曲げる必要はない。そのため、差し込み口(22a)を、容器本体(21)の側壁(21a)のうち、図3における第1基準面(rp1)との交点付近に形成するのではなく、当該交点付近よりも第2基準面(rp2)寄りとなる容器本体(21)の側壁(21a)の部分に形成することができる。つまり、差し込み口(22a)の形成位置を、自由に決定することが可能となる。従って、容器本体(21)に差し込み口(22a)を形成する作業は容易となり、油分離装置(20)の生産性は向上する。
また、本実施形態1の導入管(23)は、差し込み口(22a)から曲げ部(25)まで概ね直線に延びる延在部(24)、を更に有する。曲げ部(25)は、図3の第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。即ち、差し込み口(22a)側からすると、曲げ部(25)は、延在部(24)を介して容器本体(21)内部の奥側に位置することとなる。このように、直線状の延在部(24)が曲げ部(25)よりも差し込み口(22a)側に設けられていることで、曲げ部(25)には、より速度の大きい混合流体が流入するようになる。従って、混合流体には、延在部(24)が設けられていない場合よりも大きい遠心力が作用し、冷凍機油は、曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。
また、本実施形態1では、図4に示すように、延在部(24)の内径の中心から導入管(23)の出口端(23a)までを直線で結んだ距離Xは、曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rに基づく範囲“2.5×r≦X≦3.5×r”を満たすように決定されている。これにより、冷凍機油は、導入管(23)の内壁に確実に付着することができる。内壁に付着した冷凍機油は、内壁から離れることなく、内壁を伝って導入管(23)から容器本体(21)の内部へと確実に流出することができる。
また、本実施形態1では、図3に示すように、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に出口端(23a)が位置すると共に、曲げ部(25)が第1領域(ar1)内に位置するように、曲げ部(25)が曲げられている。これにより、曲げ部(25)から出口端(23a)までの導入管(23)の距離が長くなるため、流速を保ったままの冷媒を容器本体(21)内に流入させることができる。従って、旋回成分を確保することができ、高い遠心分離性能が実現される。
更に、本実施形態1では、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)側と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い。即ち、導入管(23)の出口端(23a)は、側壁(21a)に近い状態となっている。また、本実施形態1では、導入管(23)の出口端(23a)の端面が、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。これにより、導入管(23)の外周側壁部の差し込み口(22a)から出口端(23a)までの距離は、この構成を採用しない場合に比して長くなり、導入管(23)は、冷媒及び冷凍機油を側壁(21a)近傍まで導くことができる。故に、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。そして、導入管(23)から流出した冷媒及び冷凍機油を、容器本体(21)の側壁(21a)に対し急な角度にて流出させるのではなく、できるだけ側壁(21a)に沿ってスムーズに流出させることができる。
また、本実施形態1では、曲げ部(25)の曲率半径は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいため、混合流体に作用する遠心力は大きくなり、冷凍機油は、曲げ部(25)では外周(26)側に偏り易くなる。従って、冷媒と冷凍機油との分離性能が向上する。
参考例
参考例では、図5に示すように、導入管(23)の曲げ部(25)の形状が、図3に示した上記実施形態1とは異なる場合について説明する。なお、参考例の油分離装置(20)の構造は、曲げ部(25)以外については上記実施形態1と同様である。
図5に示すように、導入管(23)は、容器本体(21)の側壁(21a)における差し込み口(22a)から直線状に延びる延在部(24)と、延在部(24)から出口端(23a)にかけて湾曲している曲げ部(25)とを有する。曲げ部(25)は、外周(26)側が内周(27)側よりも容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられている。曲げ部(25)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、差し込み口(22a)の反対側に位置している。導入管(23)の出口端(23a)は、容器本体(21)の中心軸(O)を含み延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、延在部(24)が位置する容器本体(21)内部の第1領域(ar1)とは反対側の第2領域(ar2)に位置している。
特に、図5に示すように、本参考例の曲げ部(25)は、容器本体(21)の上面視(横断面視)において、第1領域(ar1)のうち第1基準面(rp1)の右側の領域から、第2領域(ar2)のうち第1基準面(rp1)の右側の領域を介して左側の領域にかけて位置している。従って、本参考例の曲げ部(25)は、延在部(24)と同じ領域(ar1)のみに位置しているのではなく、上記実施形態1に比して、容器本体(21)内部の広い範囲に位置していると言うことができる。
このような曲げ部(25)では、混合流体は、上記実施形態1に比して長い時間遠心力を受けることになり、混合流体に含まれる冷凍機油は、上記実施形態1よりも曲げ部(25)の外周(26)側に偏り易くなる。それ故、本参考例の油分離装置(20)は、上記実施形態1よりも分離性能が向上していると言える。
また、上記実施形態1と同様、導入管(23)は、概ね水平に位置している。曲げ部(25)の曲率半径は、容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さく、導入管(23)の出口端(23a)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、曲げ部(25)の外周(26)と容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い。曲げ部(25)の出口端(23a)の端面は、容器本体(21)の内向きに傾斜するようにカットされている。
≪その他の実施形態≫
上記実施形態1及び参考例は、以下の構成であってもよい。
図6に示すように、導入管(23)は、容器本体(21)内において更に上方に向けて曲げられていても良い。図6では、差し込み口(22a)側よりも曲げ部(25)側の方が上方に位置する場合を表している。これにより、冷媒よりも比重の大きい冷凍機油は、導入管(23)内にて上方には移動しにくくなるため、冷媒と冷凍機油との分離性能が更に向上する。
また、曲げ部(25)は必須であるが、容器本体(21)内部に流入される前の混合流体の流速が例えば上式(1)の範囲よりも既に十分速い場合等には、延在部(24)は設けられなくても良い。
また、導入管(23)の出口端(23a)は、図3及び図5の位置に限定されずとも良い。
また、図3及び図4において、距離Xが上式(1)を満たすことは必須ではない。例えば導入管(23)の配管径や流速等の条件によって、冷媒から分離された冷凍機油が導入管(23)の外周(26)側の内壁に付着したまま容器本体(21)内に流出されるのであれば、距離Xは、上式(1)満たさなくても良い。
また、曲げ部(25)において冷媒と冷凍機油とが十分に分離されるのであれば、曲げ部(25)の曲率半径が容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さいという構成は、必ずしも採用されなくても良い。
また、出口端(23a)と側壁(21a)との最短距離(L1)が曲げ部(25)の外周(26)側と側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い構成、及び出口端(23a)の端面が容器本体(21)の内向きに斜めにカットされている構成は、必須ではない。いずれか1つが採用されていてもよいし、いずれもが採用されていなくてもよい。
また、導入管(23)は、更に、容器本体(21)の外側において曲げられていても良い。
また、導入管(23)の曲げ部(25)は、直角状に曲げられていても良い。
以上説明したように、本発明は、遠心分離方式の油分離装置として有用である。
21 容器本体
21a 側壁
22a 差し込み口
23 導入管
23a 出口端
24 延在部
25 曲げ部
26 外周
27 内周
rp1 第1基準面
rp2 第2基準面
L1,L2 最短距離
ar1 第1領域
ar2 第2領域

Claims (8)

  1. 冷媒と冷凍機油との混合流体が流入する円筒状の容器本体(21)と、
    上記容器本体(21)の側壁(21a)に形成された差し込み口(22a)から上記容器本体(21)内部に差し込まれ、混合流体を上記容器本体(21)内部へと導く導入管(23)と、
    上記容器本体(21)の上部において上下方向に位置し、混合流体に含まれる冷媒を上記容器本体(21)から流出させるものであって、冷媒の入口端(28a)としての下端が上記導入管(23)よりも下方に位置する冷媒流出管(28)と、
    を備え、
    上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部に位置し、上記容器本体(21)の上面視において外周(26)側が内周(27)側よりも上記容器本体(21)の側壁(21a)寄りとなるように曲げられた曲げ部(25)、を有する
    ことを特徴とする油分離装置。
  2. 請求項1において、
    上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部にて上記差し込み口(22a)から上記曲げ部(25)まで概ね直線に延びる延在部(24)、を更に有し、
    上記曲げ部(25)は、上記容器本体(21)の中心軸(O)を含み上記延在部(24)と略直交する第1基準面(rp1)に対して、上記差し込み口(22a)の反対側に位置している
    ことを特徴とする油分離装置。
  3. 請求項2において、
    上記延在部(24)の内径の中心から上記導入管(23)の出口端(23a)までを直線で結んだ距離Xは、上記曲げ部(25)の内周(27)の曲率半径rに基づく下式を満たすように決定されている
    ことを特徴とする油分離装置。
    2.5×r≦X≦3.5×r
  4. 請求項2または請求項3において、
    上記導入管(23)の出口端(23a)は、上記容器本体(21)の中心軸(O)を含み上記延在部(24)と略平行な第2基準面(rp2)に対して、上記延在部(24)が位置する上記容器本体(21)内部の領域(ar1)とは反対側の領域(ar2)に位置している
    ことを特徴とする油分離装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1項において、
    上記導入管(23)の出口端(23a)と上記容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L1)は、上記曲げ部(25)の外周(26)側と上記容器本体(21)の側壁(21a)との最短距離(L2)よりも短い
    ことを特徴とする油分離装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1つにおいて、
    上記曲げ部(25)の曲率半径は、上記容器本体(21)の側壁(21a)の曲率半径よりも小さい
    ことを特徴とする油分離装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1つにおいて、
    上記導入管(23)は、上記容器本体(21)内部において、更に上記容器本体(21)の上部側に向けて曲げられている
    ことを特徴とする油分離装置。
  8. 請求項1から請求項7のいずれか1つにおいて、
    上記導入管(23)の出口端(23a)の端面は、上記容器本体(21)の内向きに傾斜している
    ことを特徴とする油分離装置。
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