JP2015232310A - エンジン - Google Patents

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寛士 末藤
Hiroshi Suefuji
寛士 末藤
俊之 宇山
Toshiyuki Uyama
俊之 宇山
恭志 小野寺
Kyoji Onodera
恭志 小野寺
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Abstract

【課題】 管挟持具にて管を挟持する管挟持構造を有するエンジンにおいて、該管挟持具と該管挟持具にて挟持される管との間の摩擦を抑制する。【解決手段】 管挟持具にて管を挟持する管挟持構造を有するエンジンにおいて、該管挟持具は、該管の外周面に接触させるための接触面を有する挟持片を少なくとも一つ備えている。該挟持片における該接触面を該固体潤滑剤にて覆う等の方法により、該挟持片における該接触面と、該管の外周面との間に、固体潤滑剤を介在させる。【選択図】 図8

Description

本発明は、管挟持具(クランプ)を用いて燃料管等の管を挟持する管挟持構造を有するエンジンに関する。
ディーゼルエンジンのシリンダヘッドと燃料噴射ポンプとの間には燃料管(燃料ホース)が介設されており、その配管の位置決めや、エンジン振動による燃料管のぶれを抑えるために、例えば、特許文献1に示す如く、燃料管を挟持するクランプ(管挟持具)が用いられる。ディーゼルエンジンが複数の気筒を有するものである場合は、複数の燃料管が介設されることとなり、クランプは、これら複数の燃料管を束ねて効率のよい配管を実現するために役に立つ。
典型的なクランプは、管の外周面に沿うような円弧面を有する金属製の挟持片を一対備え、両挟持片にて管を挟持し、両挟持片同士をボルトで締結する構成となっている。
ディーゼルエンジンのシリンダヘッドと燃料噴射ポンプとの間に配管される燃料管を挟持するものとしてクランプを用いる場合、管に対する挟持片の締め付け具合(ボルトでの両挟持片の締結度)の設定が難しい。振動を抑えるには、締め付けを強める方がよいが、強すぎると過大な応力集中が生じ、燃料管の損傷を引き起こす。特に、この応力集中は、挟持片において、管の外周面に沿うように形成された接触面の、管の長手方向における端部に存する角部で起こりやすい。
一方、締め付けが弱すぎると、振動により両挟持片の締結が緩んでしまい、クランプが燃料管から外れてしまう(管が脱落する)。中間の強度で締め付ければ、振動が完全には抑えられていないためにフレッティング(微小な相対すべり振動)が生じ、これにより燃料管とクランプとの間に相対的な摩擦が生じ、燃料管の表面が擦り切れ、やがては燃料管の疲労破壊が生じてしまう。なお、特許文献1に示すように、燃料管とクランプとの間にゴムを挟むという方法もとられることがあるが、作業が複雑になり、部材点数の増加にもなる。
特開2011−17257号公報
本発明の課題は、管挟持具(クランプ)を用いて燃料管等の管を挟持する管挟持構造を有するエンジンについて、管の破損や脱落等の不具合の要因となる振動、摩擦、応力集中等の事象が起こり得る環境下におかれることを考慮し、当該事象の発生を抑制して管を好適に挟持する状態を長期間維持できるように改良することである。
本発明に係るエンジンは、管挟持具にて管を挟持する管挟持構造を有するものである。該管挟持具は、該管の外周面に接触させるための接触面を有する挟持片を少なくとも一つ備えている。該挟持片における該接触面と、該管の外周面との間に、固体潤滑剤を介在させる。
前記エンジンの第一態様において、前記挟持片における前記接触面が前記固体潤滑剤にて覆われている。
前記エンジンの第二態様において、前記管の長手方向における前記挟持片の前記接触面の端部に、湾曲状の面取部が形成されており、該面取部と、前記管の外周面との間に、前記固体潤滑剤を介在させる。
前記第二態様において、前記挟持片における前記接触面及び前記面取部が前記固体潤滑剤にて覆われている。
前記エンジンの第三態様において、前記管の外周面における前記挟持片の前記接触面に対応する部分が前記固体潤滑剤にて覆われている。
本発明に係るエンジンにおける管挟持構造は、挟持片の少なくとも接触面と、管の外周面との間に、固体潤滑剤を介在させることで、挟持片と管との間の相対的な摩擦が生じにくくなり、管へのダメージを低減するために、管に対する挟持片の締め付けをある程度弱めて、フレッティングが生じるような状態になっているとしても、固体潤滑剤による摩擦の低減効果により、管の擦り切れが生じにくくなる。したがって、当該管挟持構造は、挟持した管の耐久性を確保しつつ、管の振動を確実に抑えることのできるものとして提供することができる。
前記エンジンの第一態様においては、通例のコーティング技術を用いて、該挟持片における該接触面を固体潤滑剤で覆うことで、簡単に、上述の如き管挟持構造を実現することができる。
前記エンジンの第二態様においては、管外周面に接触させた場合に最も応力の集中することとなる管挟持具の挟持片における接触面の端部に、湾曲状の面取部を形成しており、当該部分における応力の集中が抑制される構造となっている。その分、管の破損の可能性が低減され、挟持片の締め付け具合を強くして、振動を確実に抑えることができる。
また、前記第二態様においては、通例のコーティング技術を用いて、該挟持片における該接触面を固体潤滑剤で覆うことで、簡単に、上述の如き管挟持構造を実現することができる。
前記エンジンの第三態様においては、通例のコーティング技術を用いて、前記管の外周面における前記挟持片の前記接触面に対応する部分を固体潤滑剤で覆うことで、簡単に、上述の如き管挟持構造を実現できる。また、管の外周面における固体潤滑剤のコーティング部分を、管挟持具の管に対する位置決めのための印として用いることもできる。
本発明に係る管挟持構造5を具備するディーゼルエンジン1の斜視図である。 該ディーゼルエンジン1の側面図である。 該ディーゼルエンジン1の平面図である。 図1のディーゼルエンジン1における管挟持構造5の配置部分の拡大斜視図である。 図4の管挟持構造5を反対側より見た場合の斜視図である。 3管挟持用クランプ10に用いられる挟持片11を外側(挟持される燃料管6に対し反対側)から見た斜視図である。 該挟持片11を内側(挟持される燃料管6の側)から見た斜視図である。 クランプ10における二つの挟持片11とそれらに挟持された燃料管6との間に固体潤滑剤9を介在させた状態の、該挟持片11及び燃料管6の平面断面図である。 接触面16及び面取部17に固体潤滑剤9をコーティングした状態の二つの挟持片11の、燃料管6を挟持するように配置した状態における、当該燃料管6を挟持する部分の平面断面を示す図である。 クランプ10の挟持片11に挟持される部分に固体潤滑剤9をコーティングした状態の燃料管6の側面図である。 表面全面に固体潤滑剤9をコーティングした状態の二つの挟持片11の、燃料管6を挟持するように配置した状態における、当該燃料管6を挟持する部分の平面断面を示す図である。 4管挟持用クランプ20に用いられる第一挟持片21を外側(挟持される燃料管6に対して反対側)から見た斜視図である。 該第一挟持片21を内側(挟持される燃料管6の側)から見た斜視図である。 クランプ20に用いられる第二挟持片31を外側(挟持される燃料管6に対して反対側)から見た斜視図である。 該第二挟持片31を内側(挟持される燃料管6の側)から見た斜視図である。 クランプ20における挟持片21・31の接触面25・27・35と燃料管6の外周面との間に固体潤滑剤9を介在させた状態での、最上位または最下位の燃料管6及びそれを挟持する該挟持片21・31の平面断面図である。 クランプ20における挟持片21・31の接触面25・35と燃料管6との間に固体潤滑剤9を介在させた状態での、中2つの燃料管6のうちのいずれか及びそれを挟持する該挟持片21・31の平面断面図である。 表面全面に固体潤滑剤9をコーティングした状態の挟持片21・31の、燃料管6を挟持するように配置した状態における、最上位または最下位の燃料管6を挟持する部分の平面断面を示す図である。 表面全面に固体潤滑剤9をコーティングした状態の挟持片21・31の、燃料管6を挟持するように配置した状態における、中2つの燃料管6のうちのいずれかを挟持する部分の平面断面を示す図である。
図1乃至図3に示すディーゼルエンジン(以下、単に「エンジン」)1について説明する。エンジン1は、シリンダブロック2、該シリンダブロック2の上部に搭載されるシリンダヘッド3、シリンダブロック2の側部に配設される燃料噴射ポンプ4、シリンダヘッド3の側部に配設される吸気マニホールド7等よりなる。
前記エンジン1において、シリンダヘッド3と燃料噴射ポンプ4との間に、エンジン1の気筒数(本実施例では4つ)と同数の燃料管6が配管されている。燃料噴射ポンプ4には、当該気筒数(4つ)分の吐出弁4aが設けられており、各燃料管6の、燃料噴射ポンプ側の端部の管継手6aが、各吐出弁4aの燃料吐出口に接続されている。一方、シリンダヘッド3内では、各気筒の上方位置にて吸気弁・排気弁(図示せず)が設けられており、また、シリンダヘッド3と吸気マニホールド7と該シリンダヘッド3内の各吸気弁との合流部にて、各気筒宛にインジェクタ3aが設けられており、各燃料管6のシリンダヘッド側の端部の管継手6bが、各インジェクタ3aの吸入口に接続されている。
これら気筒数に該当する複数の燃料管6の途中部は、クランプ10・20にてまとめて挟持され、エンジン振動によるぶれ等が抑えられた状態で配管されている。これら燃料管6と、該燃料管6を挟持するクランプ10・20とを合わせて、エンジン1の管挟持構造5と称するものとする。
前述の如く、本実施例では燃料管6を全部で4本としているところ、3管挟持用のクランプ10はそのうち3本を、4管挟持用のクランプ20は4本全てを挟持するものとして設けられている。各燃料管6の、各クランプ10・20に挟持される部分は、その長手(軸心)方向を水平に配されており、クランプ10においては、3本の燃料管6が上下平行に配列された状態となっており、クランプ20においては、4本の燃料管6が上下平行に配列された状態となっている。ここで、クランプ10・20にて挟持されるべく燃料管6が平行に並列されている状態における、当該燃料管6の長手方向(軸芯方向)を、前後方向とし、当該燃料管6の長手(軸芯)方向に対し垂直の方向を、左右方向とする。以下のクランプ10・20及びこれらの挟持片11・21・31の説明については、このようにエンジン1に適用されている状態での位置や方向を前提とすることとする。
クランプ10は、図4及び図5に示すように、左右2個の挟持片11を有しており、両挟持片11間に、3本の燃料管6を、上下平行状にして前後方向に通し、両挟持片11同士をボルト8にて締結することで、これら3本の燃料管6を挟持するものとしている。以下、各挟持片11について、図4乃至図7より説明する。なお、以下、各挟持片11について、その左右方向において、燃料管6の側を内側、燃料管6とは反対の側を外側とする。すなわち、クランプ10においては、両挟持片11の内側同士を対峙させて、燃料管6を挟持するものとする。後述のクランプ20における挟持片21・31についても同様である。
各挟持片11は、左右一側面を外側面12としており、該外側面12は、上述の如くエンジン1に適用される場合に、前後方向、かつ、鉛直方向に延設されることとなる。外側面12の前後両端に該当する部位には、左右方向、かつ、鉛直方向に延設される前後一対の端面13が形成されている。
両端面13・13間にて、外側面12に対し平行に、内側面14が形成されており、内側面14は、クランプ10の挟持する各燃料管6に嵌合させるように、一端面13から他端面13まで、前後水平の軸心を有する半円柱状の凹部15が3つ、平行に上下に配列された状態で形成されている。逆にいえば、隣接する凹部15と凹部15との間(上段の凹部15と中段の凹部15との間、及び、中段の凹部15と下段の凹部15との間)、最上位の凹部15と挟持片11の上端との間、最下位の凹部15と挟持片11の下端との間に、それぞれ、鉛直・左右方向の内側面14が形成されている。
上段の凹部15と中段の凹部15との間、及び、中段の凹部15と下段の凹部15との間の、上下2箇所において、外側面12と内側面14との間を貫通するボルト孔18が形成されている。クランプ10での3本の燃料管6の挟持に際しては、二つの挟持片11の内側面14同士を対峙させ、両挟持片11の各ボルト孔18同士を芯合わせした状態で、両挟持片11の各凹部15を各燃料管6に嵌合し、芯合わせしたボルト孔18にボルト8を螺入して、両挟持片11同士を締結し、挟持した燃料管6に対して両挟持片11を締めつけるものである。
各挟持片11における各凹部15の表面は、各燃料管6の外周面に接触するための接触面16とされる。各半円柱状凹部15の前後両端部は、該燃料管6の径方向に拡径され、湾曲状に面取りされた状態となっている。すなわち、各接触面16の、前後両端部には、各端面13まで延出される湾曲状の面取部17が形成されている。燃料管6を挟持するにあたっては、各凹部15における接触面16の全面が接触することとなり、また、燃料管6がホースである場合等、弾性を有する場合は、その弾性によって、面取部17の、少なくとも一部も、燃料管6の外周面と接触することとなる。面取部17がないと、接触面16の両端そのものが各端面13に角状に配置されることとなり、この角状端にて、凹部15に嵌合させた燃料管6への応力集中が生じる可能性があるが、前述の如き湾曲状の面取部17の形成により、このような応力集中が回避されるという効果を得られ、クランプ10にて挟持される燃料管6の耐久性を向上できる。
各挟持片11は、金属板の折り曲げ加工や、可塑剤の成形加工等で構成されるものであり、ここでは、説明の便宜上、挟持片11の外側面12、両端面13、内側面14、各凹部15における接触面16及び面取部17の表面全てがこれら金属や可塑剤の母材で形成されているものとする。
前述の如く燃料管6の外周面との接触が予期される接触面16等が挟持片11の母材そのものである場合、接触する燃料管6の外周面との間で、燃料管6の耐久性を減ずるような摩擦が生じやすい。そこで、実際のクランプ10による燃料管6の挟持に際しては、図8に示すように、接触面16、及び、面取部17のうちの前記少なくとも一部等、燃料管6の外周面との接触が予期される挟持片11の部分と、燃料管6の外周面との間に、固体潤滑材9を介在させる。
固体潤滑材9は、二流化モリブデン剤やポリプロピレン粉末剤等、一般に固体潤滑剤として流通しているものでよい。この固体潤滑剤9を、実際のクランプ10による挟持に際して、挟持片11と燃料管6の外周面との間に介在させる方法としては、図9に示すように、挟持片11の、少なくとも前述のように燃料管6との接触が予期される接触面16及び面取部17の少なくとも一部を、通例のコーティング技術にて、固体潤滑剤9で覆っておくこと、或いは、逆に、図10に示すように、燃料管6の外周面のうち、少なくとも、挟持片11のこれらの部分に対応する部分(図10では、挟持片11の前端から後端までの前後全幅分に該当する燃料管6の外周面を、周方向全域にわたって、固体潤滑剤9にてコーティングしている。)を、通例のコーティング技術にて、固体潤滑剤9で覆っておくこと、或いは、挟持片11のうち少なくとも当該部分と、燃料管6の外周面のうち少なくとも当該部分との両方を、固体潤滑剤9で覆っておくことが考えられる。
なお、挟持片11に固体潤滑剤9をコーティングする場合には、少なくとも上述の部分に固体潤滑剤9をコーティングすることが求められるところ、例えば、図11に示すように、挟持片11の全表面(外側面12、端面13、内側面14等を含めた全ての表面)を固体潤滑剤9で覆うものとしてもよい。コーティング工程の効率上、このような全面コーティングの方が低コストとなる場合も考えられる。
一方、燃料管6の外周面に固体潤滑剤9をコーティングする場合には、図10に示したように、上述の部分のみに固体潤滑剤9をコーティングすることで、クランプ10に対する燃料管6の位置決め用の印として活用することも考えられる。
なお、本実施例のクランプ10においては、同じ構造の二つの挟持片11を、互いに外側面12と内側面14とを反対にした状態(すなわち、左右反転した状態)で、左右に配置して用いるものとしているが、例えば、ボルト8の頭8a側に配置するか螺子軸8b側に配置するかに応じて、適宜、形状等において違いを設けてもよい。また、図6、図7にて図示される挟持片11は、外側面12と内側面14との間の厚みよりも、外側面12と接触面16との間の厚みの方が薄くなっている。外側面12に対し平行に形成された内側面14における各凹部15に該当する部分を切削加工して凹部15を形成した場合にはこのような構造になるが、挟持片11の加工方法はこのような方法に限定されず、例えば、後述のクランプ20の各挟持片21・31のように、均一の厚みをもつ板材を折り曲げ加工して挟持片11A・11Bを構成してもよい。この場合、例えば、外側面12は、平坦ではなく、各凹部15の接触面16や面取部17等に沿って曲げられた状態となる。
次に、クランプ20について説明する。クランプ20は、図4及び図5に示すように、第一挟持片21及び第二挟持片31を有しており、左右の両挟持片21・31間に、4本の燃料管6を上下平行状にして前後方向に通し、両挟持片21・31同士をボルト8にて締結することで、これら4本の燃料管6を挟持するものとしている。
第一挟持片21について、図12及び図13より説明する。第一挟持片21は、左右方向に延設される主板22と、該主板22の前後両端にて、左右方向かつ鉛直に延設される前後一対の端板23とを具備している。該主板22及び各端板23は、それぞれ、折り曲げ加工や穿孔加工を施された略均一の厚みの板状部材である。なお、両端板23は、主板22となる板材の前後端部を折り曲げ加工して形成するものとしてもよい。
主板22の上端部と下端部には、クランプ20にて挟持する4本の燃料管6のうちの、最上位及び最下位の燃料管6に沿わせるように、前後方向の軸芯を有する四半円柱状の湾曲部22aを形成し、その内側の表面を、該最上位及び最下位の燃料管6の外周面と接触するための接触面27としている。各湾曲部22aは、燃料管6の軸芯方向に見て四半円状となっており、上側の湾曲部22aは、最上位の燃料管6の、軸芯方向に見て上四半部(右上部または左上部)に沿わせるものであり、下側の湾曲部22aは、最下位の燃料管6の、軸芯方向に見て下四半部(右下部または左下部)に沿わせるものである。
主板22の鉛直板部22bは、上下の湾曲部22aの間にて、鉛直に延設されており、この鉛直板部22bに、複数個(本実施例では三つ)のボルト孔28が、上下に配列された状態で、内外(左右)貫通状に形成されている。主板22の鉛直板部22bは、左右方向に見て、クランプ20にて挟持する4本の燃料管6のうち、最上位の燃料管6の下半部、最下位の燃料管6の上半部、及び、中2本の燃料管6の上端から下端までを覆うが、鉛直平坦の板状となっているので、その内側面は、これら燃料管6には接触しないか、接触してもごく小範囲で接触するものとなっている。
一方、前後各端板23には、クランプ20にて挟持される4本の燃料管6のそれぞれに対応して、上下に4つの凹部24が、前後貫通状に形成されている。各凹部24の形状は、前後方向(燃料管6の軸芯方向)に見て半円状であって、クランプ20に挟持される4つの燃料管6の各々の左半部または右半部に沿わせるものとなっている。各凹部24の内周面は、各燃料管6の外周面と接触するための接触面25となっている。
各端板23の4つの凹部24のうち、最上位と最下位の凹部24Aは、主板22の湾曲部22aと連続状に形成されている。したがって、前後両端板23の最上位の凹部24Aの接触面25の上半部と、主板22の最上位の湾曲部22aの接触面27とがひとつながりになって、挟持片21の前後両端間の全域で、最上位の燃料管6の上四半部の外周面に接触するものであり、また、両端板23の最下位の凹部24Aの接触面25の下半部と、主板22の最下位の湾曲部22aの接触面27とがひとつながりになって、挟持片21の前後両端間の全域で、最下位の燃料管6の下四半部の外周面に接触するものである。すなわち、最上位及び最下位の燃料管6については、第一挟持片21の、前後両端板23のみならず、両端板23間の主板21も、燃料管6の挟持に用いられている。
このように、第一挟持片21のうち、両端板23の凹部24Aの接触面25と、主板22の湾曲部22aの接触面27とがひとつながりとなって、固体潤滑剤9を介して、最上位または最下位の燃料管6の外周面に接触している状態が、図16にて図示されている。なお、図16において示される固体潤滑剤9を介しての第二挟持片31と燃料管6との接触状態については後述する。
各端板23の4つの凹部24のうち、中2つの凹部24Bについては、主板22のうちの、鉛直の鉛直板部22bが、両端板23の凹部24B間に介在する。したがって、中2本の燃料管6は、第一挟持片21の両端板23のみにて挟持され、主板22はこれらの燃料管6の挟持(すなわち、燃料管6の外周面への接触)に実質的に用いられない。なお、両端板23の最上位の凹部24Aの、下半部同士の間、及び、両端板23の最下位の凹部24Aの、上半部同士の間も、主板22のうち、燃料管6の外周面への接触には用いられない鉛直板部22bが介在する。
このように、第一挟持片21のうち、両端板23の中2つの各凹部24B(または、最上位の凹部24Aの下半部、または、最下位の凹部24Aの上半部)の接触面25が、固体潤滑剤9を介して、燃料管6の外周面に接触し、両端板23間における主板22の鉛直板部22bが燃料管6の外周とは実質的に接触していない状態が、図17にて図示されている。なお、図17において示される固体潤滑剤9を介しての第二挟持片31と燃料管6との接触状態については後述する。
以上の如き構成の第一挟持片21において、上述の挟持片11と同様に、燃料管6の外周面に接触させるための接触面の、前後端部には、湾曲状の面取部が形成される。ここで、中2本の燃料管6の外周面に接触するものとして形成されている接触面は、前後各端板23の凹部24Bの接触面25のみである。そこで、前後各端板23の各凹部24Bについては、それぞれの接触面25の前後両端部に当該面取部26を形成している。各端板23における最上位の凹部24Aの接触面25の下半部及び最下位の凹部24Aの接触面25の上半部についても同様である。
前側の端板23における最上位の凹部24Aの接触面25の上半部、及び最下位の凹部24Aの接触面25の下半部については、その後端が主板22の各湾曲部22aの接触面27の前端に連接されているので、その前端のみに面取部26が形成される。また、後側の端板23における最上位の凹部24Aの接触面25の上半部、及び最下位の凹部24Aの接触面25の下半部については、その前端が主板22の各湾曲部22aの接触面27の後端に連接されているので、その後端のみに面取部26が形成される。
次に、第二挟持片31について、図14及び図15より説明する。第二挟持片31は、左右方向に延設される主板32と、該主板32の前後両端にて、左右方向かつ鉛直方向に延設される前後一対の端板33とを具備している。該主板22及び各端板23は、それぞれ、折り曲げ加工や穿孔加工を施された略均一の厚みの板状部材である。なお、両端板33は、主板32となる板材の前後端部を折り曲げ加工して形成するものとしてもよい。
主板32には、クランプ20にて挟持する4本の燃料管6の各々の、左半部または右半部に沿わせるように、前後方向に軸芯を有する半円柱状の湾曲部32aを形成しており、各湾曲部32aの内側の内周面を、各燃料管6の外周面と接触するための接触面34としている。主板32の、湾曲部32aと湾曲部32aとの間、また、最上位の湾曲部32aと主板32の上端との間、最下位の湾曲部32aと主板32の下端との間の部分は、左右・鉛直に平坦に延設される鉛直板部32bとなっており、隣接する湾曲部32a間における各鉛直板部32bに、それぞれ、ボルト螺装用の螺子ボス38(本実施例では合計3個)が、内外(左右)貫通状に形成されている。
挟持片31の各端板33の内側面は、主板32の鉛直板部32aの内側面と、段差なく(平坦状に)一つながりとなっている。前後各端板23には、この内側面より、前後方向に見て半円状に凹設するように、クランプ20にて挟持される各燃料管6に対応して、上下に4つの凹部34が、主板32の各湾曲部32aの前端・後端とひとつながりの状態で形成されている。したがって、主板32の各湾曲部32a及びその前後両端の凹部34にて、挟持片31の前端から後端までの一つの半円柱状の内周面が形成され、これを、各燃料管6の右半部または左半部の外周面に接触させるための接触面35としている。そして、挟持片31における前側の端板33の前端部、及び後側の端板33の後端部における、各接触面35の前後両端部に、湾曲状の面取部36を形成している。
クランプ20での4本の燃料管6の挟持に際し、左右に配する挟持片21・31については、ボルト8の頭8aの側に第一挟持片21を、ボルト8の螺子軸8bの側に第二挟持片31を配し、左右2つの挟持片21・31の内側面(接触面の現れている側)同士を対峙させる。最上位・最下位の各燃料管6の左右一側の外周面には第一挟持片21の接触面27及び凹部24Aの接触面25を、中2本の各燃料管6の左右一側の外周面には第一挟持片21の凹部24Bの接触面25を、それぞれ、後述の如く固体潤滑剤9を介して接触させる。4本の燃料管6の各々の左右他側の外周面には第二挟持片31の接触面35を、それぞれ、後述の如く固体潤滑剤9を介して接触させる。この状態において、第一挟持片21の各ボルト孔28と第二挟持片31の各螺子ボス38とを芯合わせし、各ボルト孔28を介して、各ボルト8の螺子軸8bを各螺子ボス38に螺入し、各ボルト8の頭8aを第一挟持片21の主板22の鉛直板部22bの外側面に押接することで、両挟持片21・31同士を締結し、挟持した燃料管6に対して両挟持片21・31を締めつけるものである。
燃料管6がゴムホース等の弾性材よりなるものである場合、挟持片21・31の締め付けに応じて、その弾性により燃料管6が撓み、各接触面25・35の前端または後端に形成されている面取部26・36の一部にも燃料管6の外周面が接触することになるが、該面取部26・36の湾曲形状により、当該部分に接触する燃料管6に対する応力集中が軽減され、燃料管6の耐久性を向上できる。
ここで、各挟持片21・31は、金属板の折り曲げ加工や、可塑剤を成形加工等で構成されるものであり、ここでは、説明の便宜上、挟持片21・31の主板22・32及び両端板23・33の表面全てがこれら金属や可塑剤の母材で形成されているものとする。
前述の如く燃料管6の外周面との接触が予期される接触面25・27・35等が挟持片21・31の母材そのものである場合、接触する燃料管6の外周面との間で、燃料管6の破損につながるような摩擦が生じやすい。そこで、実際のクランプ20による燃料管6の挟持に際しては、図16及び図17に示すように、接触面25・27・35、及び、面取部26・36のうちの少なくとも前述の一部等、燃料管6の外周面との接触が予期される挟持片21・31の部分と、燃料管6の外周面との間に、固体潤滑剤9を介在させる。これにより、燃料管6の外周面と挟持片21・31との間の摩擦を軽減し、挟持した燃料管6の耐久性を高めることができる。
挟持片21・31と燃料管6の外周面との間に固体潤滑剤9を介装する方法として、挟持片21・31の、接触面25・27・35等、少なくとも前述の如く燃料管6の外周面との接触が予期される部分の表面を、通例のコーティング技術等を用いて、あらかじめ固体潤滑剤9にて覆っておくことである。挟持片21・31の全表面を固体潤滑剤9にてコーティングするものとしてもよい。図18、図19は、このように全表面を固体潤滑剤9で覆った状態の挟持片21・31を用いて燃料管6を挟持した状態のクランプ20を示すものであり、図18は、最上位または最下位の燃料管6の挟持部分の挟持片21・31の平面断面、図19は、中2本の燃料管6のうちいずれかの挟持部分の挟持片21・31の平面断面を示している。
或いは、クランプ20については図示しない(クランプ10についての図10を参照)が、クランプ20にて挟持される燃料管6の外周面における、挟持される部分に固体潤滑剤9をコーティングしておくものとしてもよい。この燃料管6の外周面上の固体潤滑剤9は、挟持される部分を特定するための目印としても用いることができる。
本発明に係るエンジンの管挟持構造は、例えば図1〜図5に示すような、ディーゼルエンジンにおける燃料管の挟持の他、同様の効果の見込まれるあらゆる分野における管挟持構造として適用可能である。
1 (ディーゼル)エンジン
5 管挟持構造
6 燃料管
8 ボルト
9 固体潤滑剤
10 (3管挟持用)クランプ(管挟持具)
11 挟持片
16 接触面
17 面取部
20 (4管挟持用)クランプ(管挟持具)
21 第一挟持片
25 接触面
26 面取部
27 接触面
31 第二挟持片
35 接触面
36 面取部

Claims (5)

  1. 管挟持具にて管を挟持する管挟持構造を有するエンジンであって、該管挟持具は、該管の外周面に接触させるための接触面を有する挟持片を少なくとも一つ備えており、該挟持片における該接触面と、該管の外周面との間に、固体潤滑剤を介在させることを特徴とするエンジン。
  2. 前記挟持片における前記接触面が前記固体潤滑剤にて覆われていることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記管の長手方向における前記挟持片の前記接触面の端部に、湾曲状の面取部が形成されており、該面取部と、前記管の外周面との間に、前記固体潤滑剤を介在させることを特徴とする請求項1に記載のエンジン。
  4. 前記挟持片における前記接触面及び前記面取部が前記固体潤滑剤にて覆われていることを特徴とする請求項3に記載のエンジン。
  5. 前記管の外周面における前記挟持片の前記接触面に対応する部分が前記固体潤滑剤にて覆われていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちのいずれか一項に記載のエンジン。
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