JP2015232092A - ランフラットタイヤ用ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】転がり抵抗を小さくしながら、操縦安定性、耐セット性、耐クラック性を従来レベル以上に向上するようにしたランフラットタイヤ用ゴム組成物を提供する。【解決手段】ブタジエンゴムを70〜100重量%、天然ゴムを0〜30重量%含むジエン系ゴム100重量部に対し、窒素吸着比表面積N2SAが25〜50m2/gであるカーボンブラックを55〜85重量部、ファルネセン重合体を2〜8重量部、硫黄および加硫促進剤を配合するとともに、前記硫黄の配合量(S)および加硫促進剤の配合量(A)の合計(S+A)が5〜10重量部、前記硫黄に対する加硫促進剤の配合量の比(A/S)が0.3〜1.0であることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、転がり抵抗を小さくしながら、操縦安定性、耐セット性、耐クラック性を従来レベル以上に向上するようにしたランフラットタイヤ用ゴム組成物に関する。
従来、ランフラット走行性能を有する空気入りタイヤとして、サイドウォール部に断面三日月状の硬質ゴムからなるサイドゴム補強層を設け、このサイドゴム補強層の剛性に基づいてパンクして空気圧が低くなっても一定の走行距離を確保するようにすることが行われている(例えば、特許文献1参照)。このサイドゴム補強層は、ランフラット走行時の発熱を抑制し剛性を高いレベルで確保するため、低発熱性かつ高剛性であることが求められている。
また、地球環境問題への関心の高まりに伴い、通常走行時の燃費性能を向上することも強く求められている。燃費性能を向上するためには走行時の発熱を抑制し、タイヤの転がり抵抗を低減することが必要であり、タイヤを構成するゴム組成物の発熱性を小さくすることが行われている。ゴム組成物の発熱性の指標としては一般に動的粘弾性測定による60℃のtanδが用いられ、ゴム組成物のtanδ(60℃)が小さいほど発熱性が小さくなる。
ゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくする方法として、例えばカーボンブラックの配合量を少なくしたり、カーボンブラックの粒径を大きくしたり、硫黄の配合量を多くすることが挙げられる。しかし、カーボンブラックの減量および大粒径化する方法では、ゴム硬度や弾性率が低下し、タイヤにしたとき操縦安定性やランフラット走行時の走行性能が低下するという問題がある。また硫黄の配合量を多くすると、tanδ(60℃)が小さくなり、ゴム硬度が高くなるが、耐セット性および耐クラック性が悪化するという問題がある。
本発明の目的は、転がり抵抗を小さくしながら、操縦安定性、耐セット性、耐クラック性を従来レベル以上に向上するようにしたランフラットタイヤ用ゴム組成物を提供することにある。
上記目的を達成する本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物は、ブタジエンゴムを70〜100重量%、天然ゴムを0〜30重量%含むジエン系ゴム100重量部に対し、窒素吸着比表面積N2SAが25〜50m2/gのカーボンブラックを55〜85重量部、ファルネセン重合体を2〜8重量部、硫黄および加硫促進剤を配合するとともに、前記硫黄の配合量(S)および加硫促進剤の配合量(A)の合計(S+A)が5〜10重量部、前記硫黄に対する加硫促進剤の配合量の比(A/S)が0.3〜1.0であることを特徴とする。
本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物は、ブタジエンゴムを主成分にするジエン系ゴム100重量部に、特定のカーボンブラックを55〜85重量部、ファルネセン重合体を2〜8重量部配合し、硫黄の配合量(S)と加硫促進剤の配合量(A)の合計(S+A)を5〜10重量部、両者の比(A/S)を0.3〜1.0にするようにしたので、ゴム組成物のtanδ(60℃)を小さくしながらゴム硬度を確保し操縦安定性を改良するとともに、耐セット性および耐クラック性を従来レベル以上に向上することができる。
前記ジエン系ゴムとしては、ブタジエンゴムを70〜95重量%、天然ゴムを5〜30重量%含むことが好ましい。
本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物で空気入りタイヤの左右のサイドウォール部に断面三日月形のゴム補強層を配置したランフラットタイヤは、通常の走行時に転がり抵抗を小さくし燃費性能を改良しながら、操縦安定性、耐セット性および耐クラック性を従来レベル以上に向上することができる。またランフラット走行時には、ランフラット走行性能に優れると共に、サイドウォール部の断面三日月形のサイドゴム補強層の発熱が抑制されるため耐久性能にも優れる。
本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物を適用するタイヤとしては、左右のサイドウォール部に断面三日月形のゴム補強層を配置したサイド補強方式のランフラットタイヤが挙げられる。図1は、サイド補強方式のランフラットタイヤの一例を示すタイヤ子午線方向の半断面図である。
図1において、ランフラットタイヤは、トレッド部1、サイドウォール部2及びビード部3を有し、その内側に2プライのカーカス6が左右一対のビードコア4,4間に、ビードコア4及びビードフィラー5を包み込むように内側から外側に折り返されるように装架され、トレッド部1のカーカス6の外周側に、複数プライ(図では2プライ)からなるベルト層7がタイヤ1周にわたって配置されたラジアル構造になっている。タイヤの最内周側には、インナーライナー層9が配置されている。また、左右のサイドウォール部2,2には、それぞれカーカス6の内側に断面三日月状のゴム補強層8,8が内挿されている。なお、このサイドゴム補強層を内挿する位置は図示の例に限定されるものではなく、2枚のカーカス6の間に内挿するものであってもよい。
本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物は、断面三日月状のゴム補強層8に好適に使用することができる。
本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物において、ジエン系ゴムはブタジエンゴム、天然ゴムからなる。天然ゴムを含有することにより、その分子量の高さから引張り破断強度、引張り破断伸びが大きくなる。またブタジエンゴムを含有することにより、その脆化温度の低さから硬さの温度依存性が低下し耐久性能に優れるようになる。
天然ゴムの含有量は、ジエン系ゴム100重量%中0〜30重量%、好ましくは5〜30重量%、より好ましくは10〜28重量%である。天然ゴムの含有量が30重量%を超えると、繰返し疲労性が不十分になり耐久性に劣る。
またブタジエンゴムの含有量は、ジエン系ゴム100重量%中70〜100重量%、好ましくは70〜95重量%、より好ましくは72〜90重量%である。ブタジエンゴムの含有量が70重量%未満であると、繰返し疲労性が悪化する。
本発明において、ジエン系ゴムとしてブタジエンゴムおよび天然ゴム以外の他のジエン系ゴムを、本発明の目的を阻害しない範囲内で含むことができる。他のジエン系ゴムとしては、例えばイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム等が挙げられる。なかでもイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴムが好ましい。これらジエン系ゴムは、単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物では、カーボンブラックをジエン系ゴム100重量に対し55〜85重量部、好ましくは57〜72重量部配合する。カーボンブラックの配合量が55重量部未満であると、ゴム組成物の補強性が十分に得られない。またカーボンブラックの配合量が85重量部を超えるとタイヤにしたときの転がり抵抗が大きくなる。
本発明で使用するカーボンブラックは、窒素吸着比表面積N2SAが25〜50m2/g、好ましくは27〜45m2/gである。N2SAが25m2/g未満であると、ゴム組成物のゴム硬度、動的弾性率などの機械的特性が低下する。N2SAが50m2/gを超えると、tanδ(60℃)が大きくなる。また耐セット性および耐クラック性性を改良する効果が十分には得なれない。N2SAは、JIS K6217−2に準拠して、測定するものとする。このようなカーボンブラックは、GPF級〜FEF級のなかから適宜、選んで使用することができる。
なおランフラットタイヤ用ゴム組成物には、カーボンブラック以外の他の補強性充填剤を配合することができる。他の補強性充填剤としては、例えばシリカ、クレー、マイカ、タルク、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、活性亜鉛華等を例示することができる。なかでもシリカ、クレーが好ましい。
本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物は、ファルネセン重合体を配合することにより、ゴム組成物の発熱性(60℃のtanδ)を小さくしながら、ゴム硬度を大きくすることができる。同時に耐セット性および耐クラック性を改良することができる。
ファルネセン重合体とは、α−ファルネセンの重合体、β−ファルネセンの重合体またはα−ファルネセンおよびβ−ファルネセンの共重合体であり、好ましくはβ−ファルネセンの重合体であるとよい。またファルネセンの重合体は、α−ファルネセンおよび/またはβ−ファルネセンを由来とする構成単位が、好ましくは90重量%以上、より好ましくは95重量%以上、より好ましくは100重量%であり、ブタジエン、イソプレン等の他のモノマー由来の構成単位を含んでもよい。
ファルネセン重合体の配合量は、ジエン系ゴム100重量部に対し、2〜8重量部、好ましくは2〜5重量部である。ファルネセン重合体の配合量が2重量部未満であると耐セット性、耐クラック成長性を改良する効果が十分に得られない。ファルネセン重合体の配合量が8重量部を超えると、ゴム硬度および耐セット性が悪化する。またゴム組成物の発熱性(60℃のtanδ)を小さくする効果が十分に得られない。
ファルネセン重合体の重量平均分子量は、特に制限されるものではないが、好ましくは2000〜25000、より好ましくは2500〜20000であるとよい。ファルネセン重合体の重量平均分子量が2000未満であると、ゴム組成物のゴム強度やゴム硬度が低下し、さらにゴム組成物からブリードアウトしやすくなる。またファルネセン重合体の重量平均分子量が25000を超えると加工性が悪化する。
ファルネセン重合体の分子量分布(Mw/Mn;Mwが重量平均分子量、Mnが数平均分子量)は、好ましくは1.0〜2.0、より好ましくは1.0〜1.5、さらに好ましくは1.0〜1.3であるとよい。ファルネセン重合体の分子量分布がこのような範囲内であると、粘度のばらつきが小さくなる。本明細書においてファルネセン重合体の重量平均分子量Mwおよび数平均分子量Mnは、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定し標準ポリスチレン換算により求めるものとする。
ファルネセン重合体の溶融粘度は、好ましくは0.1〜2200Pa・s、より好ましくは0.1〜1000Pa・s、さらに好ましくは0.1〜100Pa・sであるとよい。ファルネセン重合体の溶融粘度がこのような範囲内であると、ゴム組成物の混練が容易になると共に加工性が向上する。本明細書において、ファルネセン重合体の溶融粘度は、ブルックフィールド型粘度計により測定した38℃における溶融粘度である。
ファルネセン重合体は、通常の方法で合成することができ、例えば乳化重合法、溶液重合法を例示することができ、好ましくは溶液重合法で合成するとよい。
本明細書において、ジエン系ゴム100重量部に対する硫黄の配合量をS重量部、加硫促進剤の配合量をA重量部とする。ランフラットタイヤ用ゴム組成物は、硫黄の配合量(S重量部)および加硫促進剤の配合量(A重量部)の合計(S+A)を5〜10重量部、硫黄の配合量(S重量部)に対する加硫促進剤の配合量(A重量部)の比(A/S)を0.3〜1.0にする。硫黄の配合量(S重量部)および加硫促進剤の配合量(A重量部)がこのような関係を満たすようにすることにより、低転がり抵抗性および操縦安定性を確保しながら、耐セット性、耐クラック性を従来レベル以上に向上することができる。
硫黄の配合量(S重量部)および加硫促進剤の配合量(A重量部)の合計(S+A)はジエン系ゴム100重量部に対し5〜10重量部、好ましくは7〜9重量部である。硫黄および加硫促進剤の合計(S+A)が5重量部未満であると、ゴム硬度が不足し操縦安定性が悪化する。また転がり抵抗が大きくなる。硫黄及び加硫促進剤の合計(S+A)が10重量部を超えると、耐セット性および耐クラック性が悪化する。
硫黄の配合量(S重量部)に対する加硫促進剤の配合量(A重量部)の比(A/S)は0.3〜1.0、好ましくは0.3〜0.6である。加硫促進剤と硫黄の比(A/S)が0.3未満であると、耐セット性が悪化する。加硫促進剤と硫黄の比(A/S)が1.0を超えると、耐クラック性が悪化する。
硫黄および加硫促進剤としては、タイヤ用ゴム組成物に通常使用されるものの中から適宜、選択して配合することができる。
ランフラットタイヤ用ゴム組成物には、加硫又は架橋剤、加硫促進剤の外、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのランフラットタイヤ用ゴム組成物に一般的に使用される各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練してゴム組成物とし、加硫又は架橋することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物は、通常のゴム用混練機械、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、ロール等を使用して、上記各成分を混合することによって製造することができる。
本発明のランフラットタイヤ用ゴム組成物は、ランフラットタイヤにおける断面三日月形のサイドゴム補強層に好適に使用することができる。サイドゴム補強層に本発明のゴム組成物を使用した空気入りタイヤは、走行時の発熱性が小さくなるので、転がり抵抗を小さくし燃費性能を改良することができる。また耐セット性および耐クラック性を従来レベル以上に向上することができる。同時に、ゴム組成物のゴム硬度、弾性率の改良により、タイヤにしたときの操縦安定性を従来レベル以上に向上することができる。またランフラット走行時には、ランフラット走行性能に優れると共に、サイドウォール部の断面三日月形のサイドゴム補強層の発熱が抑制されるため耐久性能にも優れる。
以下、実施例によって本発明をさらに説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
表3に示す配合剤を共通配合とし、表1,2に示す配合からなる15種類のゴム組成物(実施例1〜8、比較例1〜7)を調製するに当たり、それぞれ硫黄及び加硫促進剤を除く成分を秤量し、1.8Lの密閉型ミキサーで5分間混練した後、そのマスターバッチを放出し室温冷却した。このマスターバッチを1.8Lの密閉型ミキサーに供し、硫黄及び加硫促進剤を加え、混合しランフラットタイヤ用ゴム組成物を得た。
得られた15種類のゴム組成物を所定の金型中で、170℃で10分間プレス加硫してランフラットタイヤ用ゴム組成物からなる加硫ゴム試験片を作成した。得られた加硫ゴム試験片のゴム硬度、tanδ(60℃)、耐セット性および耐クラック性を下記に示す方法により評価した。
ゴム硬度
得られた加硫ゴム試験片を用いて、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃で、ゴム硬度を測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表1,2の「ゴム硬度」の欄に示した。この指数が大きいほどゴム硬度が大きく、タイヤにしたとき操縦安定性が優れていることを意味する。
得られた加硫ゴム試験片を用いて、JIS K6253に準拠しデュロメータのタイプAにより温度20℃で、ゴム硬度を測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表1,2の「ゴム硬度」の欄に示した。この指数が大きいほどゴム硬度が大きく、タイヤにしたとき操縦安定性が優れていることを意味する。
tanδ(60℃)
得られた加硫ゴム試験片を用いて、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzで測定し、温度60℃における動的粘弾性を測定し、60℃のtanδを求めた。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表1,2の「tanδ60℃」の欄に示した。この指数が小さいほど発熱性が小さくなり、タイヤにしたとき転がり抵抗が小さく優れることを意味する。
得られた加硫ゴム試験片を用いて、東洋精機製作所社製粘弾性スペクトロメーターを用いて、初期歪み10%、振幅±2%、周波数20Hzで測定し、温度60℃における動的粘弾性を測定し、60℃のtanδを求めた。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数として表1,2の「tanδ60℃」の欄に示した。この指数が小さいほど発熱性が小さくなり、タイヤにしたとき転がり抵抗が小さく優れることを意味する。
耐セット性
得られた試験片について、JIS K6262に準拠して、70℃×22時間、初期歪25%の条件でコンプレッションセット性を測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数にし「耐セット性」の欄に示した。耐セット性の指数が大きいほど耐コンプレッションセット性が優れ、タイヤの操縦安定性および耐久性がることを意味する。
得られた試験片について、JIS K6262に準拠して、70℃×22時間、初期歪25%の条件でコンプレッションセット性を測定した。得られた結果は、比較例1の値を100とする指数にし「耐セット性」の欄に示した。耐セット性の指数が大きいほど耐コンプレッションセット性が優れ、タイヤの操縦安定性および耐久性がることを意味する。
耐クラック性
得られた試験片の耐クラック性として、JIS K6260に準拠し、デマチャ屈曲き裂試験機を用いて、ストローク57mm、速度300±10rpm、屈曲回数10万回の条件で、繰り返し屈曲によるき裂成長の長さを測定した。得られた結果は、それぞれの値の逆数を算出し、比較例1を100とする指数として「耐クラック性」の欄に示した。耐クラック性の指数が大きいほど耐クラック性が優れ、空気入りタイヤの耐久性が優れることを意味する。
得られた試験片の耐クラック性として、JIS K6260に準拠し、デマチャ屈曲き裂試験機を用いて、ストローク57mm、速度300±10rpm、屈曲回数10万回の条件で、繰り返し屈曲によるき裂成長の長さを測定した。得られた結果は、それぞれの値の逆数を算出し、比較例1を100とする指数として「耐クラック性」の欄に示した。耐クラック性の指数が大きいほど耐クラック性が優れ、空気入りタイヤの耐久性が優れることを意味する。
なお、表1,2において使用した原材料の種類を下記に示す。
NR:天然ゴム、STR20
BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol BR1220
カーボンブラック1:東海カーボン社製シーストSOP、窒素吸着比表面積が40m2/g
カーボンブラック2:東海カーボン社製シースト9M、窒素吸着比表面積が150m2/g
ファルネセン1:下記の合成例1により重合されたβ−ファルネセンの重合体、重量平均分子量が140000、分子量分布が1.2、溶融粘度が69Pa・s
ファルネセン2:下記の合成例2により重合されたβ−ファルネセンの重合体、重量平均分子量が10000、分子量分布が1.1、溶融粘度が0.9Pa・s
硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量が95.24重量%)
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーNS−P
NR:天然ゴム、STR20
BR:ブタジエンゴム、日本ゼオン社製Nipol BR1220
カーボンブラック1:東海カーボン社製シーストSOP、窒素吸着比表面積が40m2/g
カーボンブラック2:東海カーボン社製シースト9M、窒素吸着比表面積が150m2/g
ファルネセン1:下記の合成例1により重合されたβ−ファルネセンの重合体、重量平均分子量が140000、分子量分布が1.2、溶融粘度が69Pa・s
ファルネセン2:下記の合成例2により重合されたβ−ファルネセンの重合体、重量平均分子量が10000、分子量分布が1.1、溶融粘度が0.9Pa・s
硫黄:鶴見化学工業社製金華印油入微粉硫黄(硫黄の含有量が95.24重量%)
加硫促進剤:大内新興化学工業社製ノクセラーNS−P
合成例1(ファルネセン重合体1の重合)
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン274g、n−ブチルリチウム(17重量%ヘキサン溶液)1.2gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン272gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、ファルネセン重合体1を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、ヘキサン274g、n−ブチルリチウム(17重量%ヘキサン溶液)1.2gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン272gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、ファルネセン重合体1を得た。
合成例2(ファルネセン重合体2の重合)
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、シクロヘキサン241g、sec−ブチルリチウム(10.5重量%シクロヘキサン溶液)28.3gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン342gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、ファルネセン重合体2を得た。
窒素置換し、乾燥させた耐圧容器に、シクロヘキサン241g、sec−ブチルリチウム(10.5重量%シクロヘキサン溶液)28.3gを仕込み、50℃に昇温した後、β−ファルネセン342gを加えて1時間重合した。得られた重合反応液にメタノールを添加後、重合反応液を水で洗浄した。水を分離して、重合反応液を70℃で12時間乾燥することにより、ファルネセン重合体2を得た。
なお、表3において使用した原材料の種類を下記に示す。
オイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
老化防止剤:住友化学社製アンチゲン6C
オイル:昭和シェル石油社製エキストラクト4号S
酸化亜鉛:正同化学工業社製酸化亜鉛3種
ステアリン酸:日油社製ビーズステアリン酸
老化防止剤:住友化学社製アンチゲン6C
表2から明らかなように実施例1〜8のゴム組成物は、耐セット性、耐クラック性、ゴム硬度および60℃のtanδが従来レベル以上に向上することが確認された。
表2から明らかなように、比較例2のゴム組成物は、比較例1に対し加硫系の合計(S+A)を増量したがファルネセン重合体を配合していないので、耐セット性および耐クラック性が悪化する。
比較例3のゴム組成物は、加硫系の合計(S+A)が5重量部未満であるので、ゴム硬度が悪化する。
比較例4のゴム組成物は、カーボンブラック2の窒素吸着比表面積50m2/gを超えるので、耐クラック性が悪化し、60℃のtanδが大きくなり転がり抵抗が悪化する。
比較例5のゴム組成物は、天然ゴムの含有量が30重量%を超え、ブタジエンゴムの含有量が70重量%未満であるので、耐クラック性が悪化し、60℃のtanδが大きくなり転がり抵抗が悪化する。
比較例6のゴム組成物は、カーボンブラック1の配合量が55重量部未満であるので、ゴム硬度が低下する。
比較例7のゴム組成物は、ファルネセン重合体の配合量が2重量部未満であるので、比較例2と同様に耐セット性および耐クラック性が悪化する。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 ビードフィラー
6 カーカス
7 ベルト層
8 ゴム補強層
9 インナーライナー
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 ビードコア
5 ビードフィラー
6 カーカス
7 ベルト層
8 ゴム補強層
9 インナーライナー
Claims (3)
- ブタジエンゴムを70〜100重量%、天然ゴムを0〜30重量%含むジエン系ゴム100重量部に対し、窒素吸着比表面積N2SAが25〜50m2/gであるカーボンブラックを55〜85重量部、ファルネセン重合体を2〜8重量部、硫黄および加硫促進剤を配合するとともに、前記硫黄の配合量(S)および加硫促進剤の配合量(A)の合計(S+A)が5〜10重量部、前記硫黄に対する加硫促進剤の配合量の比(A/S)が0.3〜1.0であることを特徴とするランフラットタイヤ用ゴム組成物。
- 前記ジエン系ゴムが、ブタジエンゴムを70〜95重量%、天然ゴムを5〜30重量%含むことを特徴とする請求項1に記載のランフラットタイヤ用ゴム組成物。
- 請求項1または2に記載のランフラットタイヤ用ゴム組成物で、ランフラットタイヤの左右のサイドウォール部の断面三日月形のゴム補強層を構成したことを特徴とするランフラットタイヤ。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019104790A (ja) * | 2017-12-11 | 2019-06-27 | 株式会社ブリヂストン | ランフラットタイヤ用サイド補強ゴム組成物、ランフラットタイヤ用サイド補強ゴム、及びランフラットタイヤ |
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