JP2015231824A - 後輪転舵装置 - Google Patents

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Hiroaki Tokunaga
寛哲 徳永
小池 孝誌
Takashi Koike
孝誌 小池
清水 茂夫
Shigeo Shimizu
茂夫 清水
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Abstract

【課題】後輪転舵軸を回り止めする回り止め機構部での摩耗による回転方向ガタの発生を抑制することができるようにした後輪転舵装置を提供することである。
【解決手段】回り止め機構38により回り止めされ、軸方向への移動によって左右一対の後輪3L、3Rの一方を転舵するロッド16L、16Rを単独に移動させる駆動部17L、17Rを設ける。ロッド16L、16Rの回り止め機構38を、ハウジング18に形成された径方向のピン挿入孔46内にストッパピン45を組み込んで回転自在に支持し、そのストッパピン45の前記ハウジング18内に臨む先端部をロッド16L、16Rの外周に形成された軸方向に長い回り止め凹部44に挿入してロッド16L、16Rを回り止めし、駆動部17L、17Rの駆動によりロッド16L、16Rを軸方向に移動させる際に、回り止め凹部44の側面に対する接触によりストッパピン45を接触回転させて、回り止め凹部44の側面とストッパピン45との接触部の摩耗を抑制し、回転方向ガタが発生するのを防止する。
【選択図】図3

Description

この発明は、自動車等の車両に用いられる後輪転舵装置に関する。
自動車の直進時あるいは旋回時の走行安定性を高めるために、前輪を転舵する機構に加えて後輪を転舵する機構も備えた自動車や、車両の走行状態に応じて後輪のトー角を変化させる機構を備えた自動車が実用化されつつある。
例えば、特許文献1には、運転者がステアリングを操舵したときに、前輪の転舵角に応じて後輪を転舵する後輪転舵装置が開示されている。この後輪転舵装置は、左右の後輪のそれぞれに直動アクチュエータを設け、この直動アクチュエータで左右の後輪を独立して転舵することを可能としている。そして、この後輪転舵装置は、車両が旋回するときの走行安定性を高めるために前輪の転舵角に対して後輪を同位相又は逆位相に転舵したり、あるいは車両が直進するときの走行安定性を高めるために左右の後輪の転舵角をずらしてトー角を調整したりする。
また、特許文献2には、左右の後輪を一体に転舵する後輪転舵装置が開示されている。この後輪転舵装置は、車体に固定された転舵ハウジングと、その転舵ハウジングで軸方向に移動可能に支持された1つの後輪転舵軸と、その1つの後輪転舵軸の両端に連結された一対のタイロッドと、その各タイロッドに連結されたナックルアームとを備えており、1つの後輪転舵軸を軸方向に移動させることで、左右それぞれの後輪の転舵角を一体に変化させ、前輪の転舵角に対して後輪を同位相又は逆位相に転舵するものである。
特許文献3には、後輪転舵軸に相当する後輪操舵軸の回転を規制し、その後輪操舵軸の軸方向への移動によって後輪を操舵する操舵装置が開示されている。この操舵装置においては、ハウジングにより軸支された雌ねじ部材に雄ねじ部材をねじ係合し、上記雌ねじ部材をモータで回転し、その雌ねじ部材にねじ係合された雄ねじ部材を軸方向に移動させ、ハウジングに対して回り止めされた後輪操舵軸を介して後輪を操舵している。
特開2009−173192号公報 特開2013−159131号公報 特開平7−132849号公報
上記特許文献1乃至3のいずれも、ねじ機構を採用した直動アクチュエータを採用して後輪を操舵している。この場合、雄ねじが形成された軸、または雌ねじが形成されたナットのいずれか一方をハウジングに対して回り止めする必要がある。
そこで、特許文献2に記載された転舵装置においては、後輪転舵軸の外周に形成した平坦面に転舵軸支持部材を係合して後輪転舵軸を回り止めし、一方、特許文献3では、後輪操舵軸の外周対向位置に設けられた平坦面にU字状のスライド部材を係合させて、後輪操舵軸を回り止めしている。
しかし、上記いずれの回り止め機構においても、摺動によって摩耗が発生し、その摩耗によって後輪転舵軸の回転方向ガタが大きくなる可能性がある。ここで、回転方向ガタが大きくなると、後輪転舵軸の軸方向位置の精度に影響し、また、後輪転舵軸の回転を拘束する部材との間でたたきによる異音が発生し、運転手等に不安感や不快感を与えることになる。
この発明の課題は、後輪転舵軸を回り止めする回り止め機構部での摩耗による回転方向ガタの発生を抑制することができるようにした後輪転舵装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、この発明においては、左右一対の後輪のそれぞれを独立して転舵する一対の転舵部と、その一対の転舵部を収容する共通のハウジングとからなり、前記一対の転舵部のそれぞれが、前記ハウジングとの間に設けられた回り止め機構により回り止めされて軸方向に移動可能とされ、その軸方向への移動によって左右一対の後輪の一方を転舵するロッドと、そのロッドを軸方向に移動させる駆動部とを有し、前記駆動部が、電動モータと、その電動モータの回転を減速して出力する減速機と、その減速機からの出力により回転されるシャフトと、そのシャフトの回転を前記ロッドの軸方向への移動に変換する運動変換機構とを備え、前記回り止め機構を、前記ハウジングに設けられたストッパピンを前記ロッドの外周に形成された軸方向に長い回り止め凹部内に挿入して、その回り止め凹部の側面と回転自在の接触とした構成としたのである。
上記のように、回転自在に支持されたストッパピンの先端部をロッドの外周に形成された軸方向に長い回り止め凹部の側面と回転自在の接触とすることによって後輪操舵用のロッドを、軸方向に移動可能な状態で回り止めすることができ、上記ストッパピンに対する回り止め凹部の軸方向で対向する両端面の当接によってロッドの軸方向への移動も同時に規制することができる。
また、ストッパピンが回り止め凹部の周方向で対向する側面間に接触する状態でロッドが軸方向に移動されると、ストッパピンは回り止め凹部の側面に対する接触により回転して、接触部では転がり接触となるため、接触部の摩耗を抑制し、回転方向ガタが生じるのを防止することができる。
ここで、ストッパピンは、ハウジングに形成された径方向のピン挿入孔内に挿入して回転自在に支持し、そのストッパピンの上記回り止め凹部内に臨む先端部を回り止め凹部の側面と回転自在に接触させるようにしてもよい。
上記ストッパピンを円滑に回転させるため、ピン孔内に軸受を組み込み、その軸受でストッパピンを回転自在に支持するのがよい。この場合、軸受として、予圧が付与されずに径方向ガタを有し、その径方向ガタ分に相当する微小な調心性を有する状態でストッパピンを回転自在に支持する深みぞ玉軸受とし、ピン挿入孔の内径面とストッパピンの外径面間に設けられる径方向隙間の大きさを上記深みぞ玉軸受の調心量の範囲内とすることにより、ストッパピンに過大なモーメント荷重が負荷されると、ストッパピンがピン挿入孔の内径面に接触し、その接触部でモーメント荷重が支持されて軸受にモーメント荷重が負荷されず、軸受の損傷防止に効果を挙げることができる。
また、ストッパピンの回り止め凹部内に挿入された先端部の外周に周方向溝を設け、その周方向溝内に、外径がストッパピンの外径より大径の弾性リングを嵌合することにより、ストッパピンと回り止め凹部の側面間の周方向隙間の低減により回転方向ガタを低減し、異音の低減を図ることができる。
ここで、ロッドが片持ち支持であると、ロッドからのモーメント荷重の負荷によってストッパピンに傾きが生じ易くなり、過大なモーメント荷重の負荷時にストッパピンに傾きが生じ、ピン挿入孔の内径面に対する接触部が摩耗し、軸受が損傷することが考えられる。
そこで、回り止め凹部を軸方向に長い長孔とし、その長孔内にストッパピンを挿通して両端部をハウジングで回転自在に支持する両持ち支持とすることにより、ストッパピンの傾きを抑制し、上記不都合の発生を未然に防止することができる。
この場合、ストッパピンを大径ピン部の端部に小径ピン部が連設された段付きピンとし、その大径ピン部と小径ピン部の連設部を長孔からなる回り止め凹部内に位置させることによって、ストッパピンは大径ピン部の外周のみが回り止め凹部の一側面と接触することになり、ストッパピンを円滑に回転させることができる。
ストッパピンは、支持ピンと、その支持ピンに嵌合された一対の回転可能な回転輪とで形成することができる。
上記支持ピンの採用においては、一対の回転輪が長孔からなる回り止め凹部内に配置される組み込みとして支持ピンの両端部をハウジングで非回転の支持とする。そのような回り止めピンの組込みにより、一対の回転輪の一方の回転輪が回り止め凹部の一側面に接触し、他方の回転輪が回り止め凹部の他側面に接触することになるため、一対の回転輪のそれぞれは円滑に回転し、ロッドを軸方向にスムーズに移動させることができる。
ここで、支持ピンの回り止め凹部の端部と対向する外周対向位置に一対の回転輪の対向部間に配置される一対の突出部を設け、その突出部を回転輪の外径面から外部に突出する長さとすることにより、上記突出部に対する回り止め凹部の対向端部の当接によってロッドの軸方向への移動を規制することができ、一対の回転輪が回り止め凹部の対向端部に衝撃的に衝突するのを防止し、回転輪の損傷防止に効果を挙げることができる。
また、回り止め凹部のストッパピンと接触する側面端部にテーパ面または円弧面からなる面取りを設けておくと、テーパ面または面取りがストッパピンと接触することになり、回り止め凹部の側面端部の損傷防止に効果を挙げることができる。
この発明においては、上記のように、回転自在に支持されたストッパピンの先端部をロッドの外周に形成された軸方向に長い回り止め凹部に回転自在に接触させたことにより、後輪操舵用のロッドを軸方向に移動可能な状態で回り止めすることができ、上記ストッパピンに対する回り止め凹部の軸方向で対向する両端面の当接によってロッドの軸方向への移動量を規制することができる。
また、ストッパピンを回り止め凹部内に回転自在に接触させてロッドを回り止めしたことにより、そのストッパピンの先端部が回り止め凹部の側面に接触する状態でロッドが軸方向に移動されると、ストッパピンは回り止め凹部の側面に対する接触により回転して、接触部では転がり接触となるため、接触部での摩耗を抑制することができる。このため、回転方向ガタが大きくなるという不都合の発生はなく、ストッパピンのたたきによる異音の発生を抑制することができる。
この発明の実施形態に係る後輪転舵装置を搭載した車両の概略図 図1に示す後輪転舵装置の縦断面図 図2に示す後輪転舵装置の第1駆動部の拡大断面図 図2に示す後輪転舵装置の第1の減速機と第2の減速機の近傍の拡大断面図 図4のV−V線に沿った断面図 図3に示すロッド回り止め機構部の拡大断面図 図6のVII−VII線に沿った断面図 回り止め機構の他の例を示す断面図 回り止め機構のさらに他の例を示す断面図 回り止め機構のさらに他の例を示す断面図 回り止め機構のさらに他の例を示す断面図 (a)は図11のXII−XII線に沿った断面図、(b)はストッパピンに対する回転モーメントの負荷状態を示す断面図 回り止め凹部の側面端部の損傷防止対策の一例を示す断面図 回り止め凹部の側面端部の損傷防止対策の他の例を示す断面図 回り止め機構のさらに他の例を示す断面図 回り止め機構のさらに他の例を示す断面図
図1に、この発明に係る後輪転舵装置を搭載した車両の概略構成図を示す。この車両1は自動車であり、左右一対の前輪2L、2Rと左右一対の後輪3L、3Rとを有する。
前輪2L,2Rは、ステアリングホイール4の操舵角に応じて前輪転舵装置5のステアリングロッド6が移動することで転舵される。すなわち、運転者がステアリングホイール4を操舵したとき、ステアリングホイール4の回転がステアリングコラム7を介して前輪転舵装置5に伝達し、前輪転舵装置5のステアリングロッド6が軸方向に移動することで、タイロッド70を介して前輪2L、2Rの向きが一体に変化するようになっている。ステアリングホイール4と一体に回転するステアリングコラム7には、舵角センサ8が設けられている。舵角センサ8、車速センサ9、ヨーレートセンサ10の出力は、電子制御ユニット(ECU)11に入力される。
後輪3L、3Rは、後輪転舵装置12で転舵される。ここで、後輪転舵装置12は、図示しないサスペンションを介して車体13を支持する後輪3L,3Rの側ではなく、サスペンションを介して支持される車体13の側に取り付けられている。後輪3L、3Rの転舵角は、舵角センサ8、車速センサ9、ヨーレートセンサ10等、車両1の走行情報を元に、電子制御ユニット11からの指令を受けて後輪転舵制御装置14で制御される。また、後輪3L、3Rの転舵角は、左右で独立して制御される。
図2〜図5に、後輪転舵装置12の構成を示す。
図2に示すように、後輪転舵装置12は、左側の後輪3Lを転舵する第1転舵部15Lと、右側の後輪3Rを転舵する第2転舵部15Rと、その第1転舵部15Lおよび第2転舵部15Rを収容するハウジング18から構成される。
第1転舵部15Lと第2転舵部15Rは、後輪転舵装置12の中央に対して左右対称の同じ構成とされるため、これ以降、第1転舵部15Lの構造を説明し、第2転舵部15Rの構造は説明を省略する。なお、第1転舵部15Lの各部品の符号にL、第2転舵部15Rの各部品の符号にRを付けることにするが、区別する必要がない場合にはR、Lを省略する。
第1転舵部15Lは、軸方向に移動可能に支持された後輪転舵軸としての第1のロッド16Lと、第1のロッド16Lを軸方向に移動させる第1駆動部17Lとを備えている。同様に、第2転舵部15Rは、軸方向に移動可能に支持された後輪転舵軸としての第2のロッド16Rと、第2のロッド16Rを軸方向に移動させる第2駆動部17Rとを備えている。
第1のロッド16Lと第1駆動部17Lと第2のロッド16Rと第2駆動部17Rは1つのハウジング18で共通して支持されている。ここで、ハウジング18は、左側ハウジング部18Lと中央ハウジング部18Cと右側ハウジング部18Rとを結合して1つのハウジング18とされている。また、第1駆動部17Lと第2駆動部17Rは、ハウジング18の中央に対し略対称に構成されている。ハウジング18は、図示しないボルトで車体13(図1参照)に固定される。
第1のロッド16Lは、図1に示すように、その軸方向の移動に応じて後輪3Lの向きが変化するように後輪3Lに接続されている。具体的には、第1のロッド16Lの端部にボールジョイント71を介してタイロッド72が連結され、タイロッド72の他端が、ボールジョイント19を介してナックルアーム20に連結され、第1のロッド16Lが軸方向に移動すると、これに連動してナックルアーム20が支点21を中心に揺動し、後輪3Lの向きが変化するようになっている。同様に、第2のロッド16Rは、その軸方向の移動に応じて後輪3Rの向きが変化するように後輪3Rに接続されている。
図2に示すように、第1駆動部17Lは、第1の電動モータ22Lと、その第1の電動モータ22Lの回転を減速して出力する第1の減速機23Lと、その第1の減速機23Lからの出力によって回転される第1のシャフト37Lと、その第1のシャフト37Lの回転を第1のロッド16Lの軸方向の移動に変換する第1の運動変換機構24Lとを備えている。
図3に示すように、第1の電動モータ22Lは、第1のロッド16Lを囲むように同軸に設けられた中空のロータ25と、そのロータ25に回転力を付与するステータ26とからなる。
ロータ25は、左側ハウジング部18Lの内周に装着した左右一対の転がり軸受27で回転可能に支持された中空のロータ軸28と、ロータ軸28の外周に固定されたロータコア29とを有する。ロータコア29は、例えば周方向に沿ってN極とS極が交互にあらわれるように設けられた永久磁石である。
ステータ26は、左側ハウジング部18Lの内周に固定されたステータコア30と、ステータコア30に巻回された電磁コイル31とで構成されている。電磁コイル31に通電すると、ステータコア30とロータコア29の間に働く電磁力によってロータコア29に回転力が発生し、ロータコア29と一体にロータ軸28が回転する。
図4に示すように、第1の減速機23Lは、ロータ25の一端部の外周に設けられた太陽歯車32と、中央ハウジング部18Cの内周に固定して設けられた内歯車33と、太陽歯車32と内歯車33の両者に噛み合うように設けられた遊星歯車34と、遊星歯車34を自転可能かつ公転可能に支持する遊星キャリヤ35とを有し、上記遊星キャリヤ35の軸心上に第1のシャフト37Lが配置されて、その第1のシャフト37Lの軸端部が遊星キャリヤ35に一体化されている。
図5に示すように、内歯車33は、太陽歯車32の外径側に対向するようにリング状に形成されている。遊星歯車34は、太陽歯車32と内歯車33の間の環状空間に周方向に間隔をおいて複数配置されている。太陽歯車32が回転すると、各遊星歯車34は、遊星歯車34の中心に設けられたピン36を中心に回転(自転)しながら、太陽歯車32を中心に回転(公転)し、その公転によって遊星キャリヤ35およびその遊星キャリヤ35に一体化された第1のシャフト37Lが回転する。
図3に示すように、第1の運動変換機構24Lは、第1のシャフト37Lと第1のロッド16Lをねじ係合させる雄ねじ部39および雌ねじ部40を備えている。ここで、雌ねじ部40は、第1のロッド16Lの端部に開口するように形成された穴の内周に設けられ、一方、雄ねじ部39は、第1のシャフト37Lの端部外周に設けられている。雄ねじ部39と雌ねじ部40は、例えば台形ねじである。
第1のシャフト37Lは、一対の第1スラスト軸受41Lで回転可能に支持されている。この一対の第1スラスト軸受41Lは、第1のシャフト37Lの回転を許容しながら、第1のシャフト37Lの軸方向への移動を拘束している。
また、第1のシャフト37Lは、第1ラジアル軸受42Lで半径方向に支持されている。第1ラジアル軸受42Lは、第1のシャフト37Lの端部の円筒状の外周面と中央ハウジング部18Cの内周との間に挿入された転がり軸受である。転がり軸受としては外輪付きの針状ころ軸受が好ましい。第1の電動モータ22Lと第1の減速機23Lと雄ねじ部39と雌ねじ部40は、すべて第1のロッド16Lと同軸上に配置されている。
第1のロッド16Lは、左側ハウジング部18Lの端部内周に組み込まれた滑り軸受43で軸方向に移動可能に支持されている。また、第1のロッド16Lは、左側ハウジング部18Lとの間に設けられた回り止め機構38によって回り止めされている。
図6および図7に示すように、回り止め機構38は、第1のロッド16Lの外周に形成された軸方向に延びる溝状の回り止め凹部44と、その回り止め凹部44に先端部が挿入されたストッパピン45とからなる。
ストッパピン45は、左側ハウジング18Lの端部に形成されたピン挿入孔46内に挿入されている。ピン挿入孔46は、外側端部が大径の段付き孔からなり、そのピン挿入孔46の大径孔部46a内に軸受47が組み込まれ、その軸受47によってストッパピン45の後端部が回転自在に支持されている。
軸受47として、転がり軸受が回転抵抗が少なくてよいので、ここでは、深みぞ玉軸受が採用されている。この深みぞ玉軸受47は、予圧が付与されずに径方向ガタを有する状態での組み込みとされてストッパピン45を回転自在に支持しており、上記径方向ガタ分に相当する微小な調心性がストッパピン45に付与されている。
ここで、ピン挿入孔46の小径孔部46bの内径面とストッパピン45の外径面間に形成される径方向隙間48の隙間量δは、深みぞ玉軸受47によってストッパピン45に付与される微小な調心量より小さくされている。このため、ストッパピン45にモーメント荷重が負荷されると、ストッパピン45が小径孔部46bの内径面に接触し、その接触部でモーメント荷重が支持され、深みぞ玉軸受47にモーメント荷重が負荷されないようにしている。
回り止め凹部44は、軸方向の両端が閉塞し、上記ストッパピン45に対する回り止め凹部44の両端面の当接によって第1のロッド16Lの軸方向移動が制限される。このように、ストッパピン45と回り止め凹部44は、第1のロッド16Lの機械的リミットとしても機能する。
図3に示すように、第1の電動モータ22Lには、ロータ25の回転角を検出する回転検出器49が取り付けられている。回転検出器49は、例えば、中空のロータ軸28の一端部に固定されたレゾルバロータ49aと、これに対峙するように左側ハウジング部18Lに固定されたレゾルバステータ49bとからなるレゾルバを採用することができる。中空のロータ軸28には第1のロッド16Lが挿入されている。また、中空のロータ軸28の内部に、雄ねじ部39と雌ねじ部40が配置されているため、後輪転舵装置12の軸方向長さを短くすることが可能となっている。
第1の電動モータ22Lが回転すると、その回転が第1の減速機23Lで減速されて伝達し、第1のシャフト37Lの端部に形成された雄ねじ部39が回転し、その回転量に応じて第1のロッド16Lが左右方向に移動し、その第1のロッド16Lの端部にボールジョイント71を介して連結されたタイロッド72が左右方向に移動し、タイロッド72の他端に設けられたボールジョイント19を介してナックルアーム20を動かし、後輪3Lのトー角を調整することができる(図1参照)。
第1のロッド16Lには、その軸方向位置を検出する位置検出器50が取り付けられている。この位置検出器50で検出される第1のロッド16Lの軸方向位置(絶対位置)に基づいて、後輪3Lの転舵角を検出することができる。位置検出器50の出力信号は、後輪転舵制御装置14(図1参照)に入力される。位置検出器50としては、例えば、第1のロッド16Lに固定された永久磁石51と、永久磁石51に対向するように左側ハウジング部18Lに固定されたアナログ出力のホールIC52とからなるものを採用することができる。
この位置検出器50は、ホールIC52で検出される磁束密度を位置情報に変換することで第1のロッド16Lの軸方向位置(絶対位置)を検出する。ホールIC52としてプログラム可能なものを用いれば、予め第1のロッド16Lの位置と磁束密度の関係をプログラムすることで絶対位置精度を向上することができる。また、ホールIC52の出力が2系統あるものを選択すれば、片方の系統が故障しても残りの系統で位置検出が可能となり、信頼性が向上する。
なお、位置検出器50としてホールIC52を利用した方式を説明したが、軸方向の移動量を回転に変換して、回転角センサで検出する方式であってもよく、検出方法は限定されない。また、車両1の電源投入時(始動時)に位置検出器50からロッドの絶対位置を検出し、その後は回転検出器49の信号をカウントして、位置を算出する方式であってもよい。
図4を用いて、第1スラスト軸受41Lおよび第2スラスト軸受41Rによる支持機構について説明する。第1のシャフト37Lのハウジング18の中央の側の端面には、円筒状の内周面をもつ凹部53が形成されている。
凹部53には、軸方向に間隔をおいて配置された一対の第1スラスト軸受41Lと、その一対の第1スラスト軸受41Lで両側から挟まれるように配置された第1フランジ54Lとが収容されている。
第1フランジ54Lは、第1連結軸55Lで中央ハウジング部18Cに移動不能に連結されている。第1フランジ54Lは、第1連結軸55Lの外周に一体に形成されている。第1スラスト軸受41Lは、保持器付きころを一対の軌道輪で挟んだ構造が好ましい。
第1のシャフト37Lの端面には、第1のシャフト37Lの端面から一部がはみ出した状態で凹部53に挿入される環状のスペーサ56と、そのスペーサ56を介して第1スラスト軸受41Lを凹部53内に押さえ込む環状の第1押さえ板57Lが配置されている。
第1押さえ板57Lは、ボルト58で軸方向に位置調整可能となっており、このボルト58の締め込みによりスペーサ56を凹部53に向けて押圧し、このスペーサ56を介して第1スラスト軸受41Lに予圧を付与する。
ボルト58は、第1のシャフト37Lの凹部53の外径側に周方向に間隔をおいて複数形成された軸方向の貫通孔59に差し込まれ、その貫通孔59からの突出部分が第1押さえ板57Lに設けたねじ孔60にねじ込まれている。このように第1のシャフト37Lの凹部53に第1スラスト軸受41Lを組み込むことで、後輪転舵装置12の軸方向長さを短くすることが可能となっている。
中央ハウジング部18Cは、第1駆動部17Lと第2駆動部17Rの間に隔壁61を有する。隔壁61には、第1連結軸55Lと第2連結軸55Rが固定されている。ここでは、第1連結軸55Lの一端面に形成したねじ孔62と、第2連結軸55Rに形成したねじ軸63とを、中央ハウジング部18Cの隔壁61に形成された貫通孔64を介してねじ結合し、第1連結軸55Lと第2連結軸55Rとで隔壁61を締め付けることで、第1連結軸55Lと第2連結軸55Rとを中央ハウジング部18Cに固定している。
上記の後輪転舵装置12は、第1のロッド16Lと第2のロッド16Rとをそれぞれ独立して軸方向に移動させることで、左右の後輪3L、3Rを独立して転舵することが可能である。
すなわち、図2に示すように、第1の電動モータ22Lを駆動することで、第1のロッド16Lが第2のロッド16Rとは独立して左右方向に移動し、第1のロッド16Lに接続された左側の後輪3L(図1参照)が転舵され、そのトー角を調整することができる。同様に、第2の電動モータ22Rを駆動することで、第2のロッド16Rが第1のロッド16Lとは独立して左右方向に移動し、第2のロッド16Rに接続された右側の後輪3R(図1参照)が転舵され、そのトー角を調整することができる。
このように、後輪転舵装置12は、車体13に固定される方式でありながら、左右の後輪3L,3Rを左右独立に転舵することができる。第1の電動モータ22Lと第2の電動モータ22Rを同時に駆動することで、左右それぞれの後輪3L、3Rの転舵角を一体に変化させることも可能である。
また、上記の後輪転舵装置12は、第1のロッド16Lと第1駆動部17Lと第2のロッド16Rと第2駆動部17Rとを1つのハウジング18内に収容して共通して支持している。そして、このハウジング18が、サスペンションを介して車体13(図1参照)を支持する車輪の側ではなく、サスペンションを介して支持される車体13の側に固定されるので、後輪転舵装置12の重量によってばね下荷重が増加するのを防止することができる。そのため、車両1の乗り心地を確保することが可能である。
また、上記の後輪転舵装置12は、第1駆動部17Lと第2駆動部17Rをハウジング18の中央に対し略対称に構成しているので、第1転舵部15Lの構成部品と第2転舵部15Rの構成部品を共通化することが可能であり、低コストである。
また、上記の後輪転舵装置12は、第1のシャフト37Lに作用する軸方向荷重を一対の第1スラスト軸受41Lで支持するとともに、第2のシャフト37Rに作用する軸方向荷重を一対の第2スラスト軸受41Rで支持するので、左右一対の後輪3L,3Rから第1のロッド16Lまたは第2のロッド16Rを介して第1のシャフト37Lまたは第2のシャフト37Rに入力される軸方向荷重を、高い剛性をもって支持することができる。また、図4に示すように、第1連結軸55Lと第2連結軸55Rとがハウジング18の隔壁61を介して螺合締結されているため、第1のシャフト37Lと第2のシャフト37Rに加わる負荷がハウジング18の隔壁61に均等に印加され、左右後輪3L、3Rのバランスを確保することが可能となっている。
また、上記の後輪転舵装置12は、第1のシャフト37Lおよび第2のシャフト37Rを、それぞれ第1ラジアル軸受42Lおよび第2ラジアル軸受42Rで半径方向に支持しているので、第1のシャフト37Lおよび第2のシャフト37Rの軸線方向に対する振れが防止され、雄ねじ部39と雌ねじ部40の相対回転が円滑である。
また、上記の後輪転舵装置12は、第1の電動モータ22Lと第1のロッド16Lが同軸配置とされ、第2の電動モータ22Rと第2のロッド16Rも同軸配置とされているので、後輪転舵装置12の軸方向長さが抑えられ、後輪転舵装置12が極めてコンパクトとなっている。
後輪3L、3Rを転舵するロッド16L、16Rの回り止めに際し、図6に示すように、深みぞ玉軸受47によって回転自在に支持されたストッパピン45の先端部をロッド16L、16Rの外周に形成された軸方向に長い回り止め凹部44内に挿入して回り止めすることにより、ロッド16L、16Rの回り止めと同時にロッド16L、16Rの軸方向への移動量も規制することができる。
また、ストッパピン45は回転自在の支持であるため、ストッパピン45の先端部が回り止め凹部44の側面に接触し、その接触状態でロッド16L、16Rが軸方向に移動すると、回り止め凹部44の側面に対する接触によってストッパピン45が回転し、上記ストッパピン45と回り止め凹部44の側面の接触が転がりの接触となり、接触部の摩耗を抑制することができる。このため、回転方向ガタの発生を防止し、ストッパピン45のたたきによる異音の発生を抑制することができる。
さらに、ピン挿入孔46の内径面とストッパピン45の外径面間に設けられる径方向隙間48の大きさはストッパピン45を回転自在に支持する深みぞ玉軸受47の調心量より小さくすることにより、ストッパピン45に過大なモーメント荷重が負荷されると、ストッパピン45がピン挿入孔46の小径孔部46bに接触し、その接触部でモーメント荷重を支持することができる。このため、深みぞ玉軸受47にモーメント荷重が負荷されず、深みぞ玉軸受47の損傷防止に効果を挙げることができる。
ここで、図8に示すように、ストッパピン45の回り止め凹部44内に挿入された先端部の外周に周方向溝65を設け、その周方向溝65内に、外径がストッパピン45の外径より大径のゴム等からなる弾性リング66を嵌合することにより、ストッパピン45と回り止め凹部44の側面間の周方向隙間の低減により回転方向ガタを低減し、ストッパピン45のたたきによる異音の発生を抑制すことができる。なお。弾性リング66は周方向溝65の側面に弾性接触させるようにしてもよい。
図3では、回り止め凹部44とストッパピン45とからなる回り止め機構38をロッド16L、16Rの周方向の一部に設けるようにしたが、図9に示すように、複数の回り止め機構38をロッド16L、16Rの周方向に間隔をおいて設けるようにしてもよい。また、ストッパピン45はハウジング18Lの端部に固定されて設け、その先端に転がり軸受47によって回り止め凹部44と回転自在に接触してもよい。
図10乃至図16は、回り止め機構38の他の例を示す。図10においては、回り止め凹部44を軸方向に長く延びる長孔とし、その長孔からなる回り止め凹部44内にストッパピン45を挿通している。そして、ストッパピン45を大径ピン部45aの端部に小径ピン部45bが連設された段付きピンとし、上記大径ピン部45aと小径ピン部45bのそれぞれ端部をハウジング18Lに形成された対向一対の径方向のピン挿入孔46のそれぞれ内部に挿入し、そのピン挿入孔46の大径孔部46a内に組み込まれた転がり軸受47で回転自在に支持している。
図10に示すように、ストッパピン45を、その両端部が転がり軸受47で回転自在に支持される両持ちの支持とすることにより、ストッパピン45の傾きを抑制することができる。
図6では、ストッパピン45に傾きが生じると、ストッパピン45がピン挿入孔46の小径孔部46bの内径面に強く接触して、その接触部が摩耗・損傷し易くなり、摩耗、損傷した場合に、転がり軸受47にモーメント荷重が負荷されて転がり軸受47が損傷することが考えられる。しかし、図10では、上記のように、ストッパピン45の傾きを抑制することができるため、上記のような不都合の発生を未然に防止することができる。すなわち、小径孔部46bの接触部の摩耗・損傷および転がり軸受47の損傷を防止することができる。
また、図10に示すように、ストッパピン45を大径ピン部45aの端部に小径ピン部45bが連設された段付きピンとし、その大径ピン部45aと小径ピン部45bの連設部を長孔からなる回り止め凹部44内に位置させることによって、ストッパピン45は大径ピン部45aの外周のみが回り止め凹部44の一側面に接触することになり、ストッパピン45を円滑に接触回転させることができる。
図11および図12(a)においては、ストッパピン45を、支持ピン45cと、その支持ピン45cに嵌合された一対の回転可能な回転輪45d、45eとで形成し、上記回転輪45d、45eを長孔からなる回り止め凹部44内に挿通して、支持ピン45cの両端部をハウジング18Lで回転不能に支持している。
支持ピン45cの両端部の支持に際し、ここでは、支持ピン45cの一端部をハウジング18Lに形成されたピン孔70に圧入し、他端部を段付き孔からなるピン挿入孔46の大径孔部46aに圧入された栓体71のピン孔72内に圧入している。
上記のように、支持ピン45cに回転可能に支持された一対の回転輪45d、45eを長孔からなる回り止め凹部44内に挿入して、支持ピン45cの両端部をハウジング18Lで回転不能に支持とすることにより、ロッド16Lにモーメント荷重が負荷されると、図12(b)に示すように、一方の回転輪45dが回り止め凹部44の一側面の端部と点Pで接触し、他方の回転輪45eが回り止め凹部44の他側面の端部と点Pで接触することになる。このため、一対の回転輪45d、45eのそれぞれは回り止め凹部44の側面との接触によって円滑に回転し、ロッド16Lを軸方向にスムーズに移動させることができる。
ここで、回転輪45d、45eは、玉軸受やニードル軸受等の転がり軸受であってもよく、金属や樹脂からなる含油軸受であってもよい。
図13に示すように、回り止め凹部44の回転輪45d、45eと接触する側面端部にテーパ面73を設けておくと、回転輪45d、45eに対する回り止め凹部44の側面の接触が鈍角の接触となり、接触部の損傷防止に効果を挙げることができる。
また、図14に示すように、回り止め凹部44の側面の端部に円弧面からなる面取り74を設けておくと、回転輪45d、45eが側面端部のエッジに接触するのを防止し、接触部の損傷防止に効果を挙げることができる。
図15に示すように、支持ピン45cの外周に一対の回転輪45d、45eの対向端部間に配置される円形のフランジ75を設けると、回り止め凹部44の側面との接触によって相反する方向に回転する一対の回転輪45d、45e同士が接触回転するのを防止することができ、一対の回転輪45d、45eを円滑に回転させることができる。
図16に示すように、支持ピン45cの回り止め凹部44の端部と対向する外周対向位置に一対の回転輪45d、45eの対向部間に配置される一対の突出部76を設け、その突出部76を回転輪45d、45eの外径面から外部に突出する長さとすることにより、上記突出部76に対する回り止め凹部44の対向端部の当接によってロッド16Lの軸方向への移動を規制することができ、一対の回転輪45d、45eが回り止め凹部44の対向端部に衝撃的に衝突するのを防止し、回転輪45d、45eの損傷防止に効果を挙げることができる。
3L,3R 後輪
15L 第1転舵部
15R 第2転舵部
16L 第1のロッド
16R 第2のロッド
17L 第1駆動部
17R 第2駆動部
18 ハウジング
22L 第1の電動モータ
22R 第2の電動モータ
23L 第1の減速機
23R 第2の減速機
24L 第1の運動変換機構
24R 第2の運動変換機構
37L 第1のシャフト
37R 第2のシャフト
38 回り止め機構
44 回り止め凹部
45 ストッパピン
45a 大径ピン部
45b 小径ピン部
45c 支持ピン
45d 回転輪
45e 回転輪
46 ピン挿入孔
47 深みぞ玉軸受(軸受)
65 周方向溝
66 弾性リング
73 テーパ面
74 面取り
75 フランジ
76 突出部

Claims (9)

  1. 左右一対の後輪(3L,3R)のそれぞれを独立して転舵する一対の転舵部(15L,15R)と、その一対の転舵部(15L,15R)を収容する共通のハウジング(18)とからなり、
    前記一対の転舵部(15L,15R)のそれぞれが、前記ハウジング(18)との間に設けられた回り止め機構(38)により回り止めされて軸方向に移動可能とされ、その軸方向への移動によって左右一対の後輪(3L,3R)の一方を転舵するロッド(16L,16R)と、そのロッド(16L,16R)を軸方向に移動させる駆動部(17L,17R)とを有し、
    前記駆動部(17L,17R)が、電動モータ(22L,22R)と、その電動モータ(22L,22R)の回転を減速して出力する減速機(23L,23R)と、その減速機(23L,23R)からの出力により回転されるシャフト(37L,37R)と、そのシャフト(37L,37R)の回転を前記ロッド(16L,16R)の軸方向への移動に変換する運動変換機構(24L,24R)とを備え、
    前記回り止め機構(38)が、前記ハウジング(18)に設けられたストッパピン(45)が前記ロッド(16L,16R)の外周に形成された軸方向に長い回り止め凹部(44)に挿入されて、その回り止め凹部(44)の側面と回転自在の接触とされた構成からなる後輪転舵装置。
  2. 前記ストッパピン(45)は、前記ハウジング(18)に形成された径方向のピン挿入孔(46)内に挿入されて回転自在に支持され、そのストッパピン(45)の前記回り止め凹部(44)内に臨む先端部を、前記回り止め凹部(44)の側面と回転自在の接触とされた請求項1に記載の後輪転舵装置。
  3. 前記ピン挿入孔(46)が、外側端部が大径孔部(46a)の段付き孔とされ、その大径孔部(46a)内に前記ストッパピン(45)を回転自在に支持する転がり軸受(47)を組み込み、その転がり軸受(47)が、予圧が付与されずに径方向ガタを有し、その径方向ガタ分に相当する微小な調心性を有する状態で前記ストッパピン(45)を回転自在に支持する深みぞ玉軸受からなる請求項2に記載の後輪転舵装置。
  4. 前記ピン挿入孔(46)の小径孔部(46b)内径面と前記ストッパピン(45)の外径面間に設けられる径方向隙間(48)の大きさを前記深みぞ玉軸受(47)の調心量の範囲内とした請求項3に記載の後輪転舵装置。
  5. 前記ストッパピン(45)の前記回り止め凹部(44)内に挿入された先端部の外周に周方向溝(65)を設け、その周方向溝(65)内に、外径が前記ストッパピン(45)の外径より大径の弾性リング(66)を嵌合した請求項1乃至4のいずれか1項に記載の後輪転舵装置。
  6. 前記回り止め凹部(44)が、軸方向に長い長孔からなり、前記ストッパピン(45)が、大径ピン部(45a)の端部に小径ピン部(45b)が連設された段付きピンとされ、そのストッパピン(45)が前記回り止め凹部(44)内に挿通され、大径ピン部(45a)と小径ピン部(45b)のそれぞれ端部が前記ハウジング(18)に形成された対向一対の径方向のピン挿入孔(46)のそれぞれ内部に挿入されて回転自在に支持され、前記大径ピン部(45a)のみが回り止め凹部(44)の一側面と回転自在の接触とされた請求項1に記載の後輪転舵装置。
  7. 前記ストッパピン(45)が、支持ピン(45c)と、その支持ピン(45c)に嵌合された一対の回転可能な回転輪(45d、45e)とからなり、前記回転輪(45d、45e)が長孔からなる回り止め凹部(44)内に挿通され、前記支持ピン(45c)の両端部が前記ハウジング(18)により回転不能な支持とされて、前記一対の回転輪(45d、45e)のそれぞれが前記回り止め凹部(44)の側面と回転自在の接触とされた請求項1に記載の後輪転舵装置。
  8. 前記支持ピン(45c)の前記回り止め凹部(44)の端部と対向する外周対向位置に前記一対の回転輪(45d、45e)の対向部間に配置される一対の突出部(76)を設け、その突出部(76)を回転輪(45d、45e)の外径面から外部に突出する長さとした請求項7に記載の後輪転舵装置。
  9. 前記回り止め凹部(44)の前記ストッパピン(45)と接触する側面端部にテーパ面(73)または円弧面からなる面取り(74)が形成された請求項1乃至8のいずれか1項に記載の後輪転舵装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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