本発明の車両用電子キーの第一実施形態を、図面を用いて説明する。
本実施形態の車両用電子キー1は、車両と無線通信を行う電子キー1であって、自動車用のスマートキーシステムやリモートキーレスエントリーシステム等のように、無線通信によってキー照合を行うための無線通信機能を備える。
図1に示すように、本実施形態の電子キー1は、車両と無線通信を行う電子キーの直方体状の筐体10において、外表面を形成する各々が四角形状の6面のうちの上面2x(図2参照)側を形成する上ケース部材2と、上ケース部材2の裏側に係合して組み付けられ、筐体10の下面3y(図2参照)側を形成する下ケース部材3と、下ケース部材3に対する所定の組み付け前位置(図4上図参照)から所定の組み付け方向4Yに移動させる組み付け動作により該組み付け方向4Yとは逆向きに抜け止めされる形で組み付けられ(図8参照)、筐体10を加飾する加飾部材4と、筐体10に対しその内部にメカニカルキー51(図2参照)を収容する形で配置されるメカニカルキー部材5(図9参照)と、を備える。さらに、上ケース部材2と下ケース部材3のいずれか一方のみに、車両の鍵穴に挿入されるメカニカルキー51をその軸線50Xの周りを覆うように収容する鞘部39が形成されるとともに、その鞘部39には、収容されるメカニカルキー51の軸線50Xの延出方向(軸線方向)の先端側にて外部に貫通する貫通孔39Hが形成されている。その貫通孔39hは、筐体10の所定面10a(3a)側において開口しており、加飾部材4を組み付けるための係合部41と係合する前記係合受け部31として利用される。
なお、各部材2〜4はそれぞれ一体の成形体である。本実施形態の各部材2〜4は樹脂の射出成型体であり、加飾部材4は少なくともその意匠面40a,45b,45c(図2参照)に金属質感を施す表面処理がなされている。部材5については、各部材2〜4と同様の樹脂射出成型体でもよいが、メカニカルキー51を金属材料にて形成し、樹脂材料からなる残余の前端加飾部50に対し一体に組み付けられたものでもよく、少なくとも全体が一体化されたものであればよい。なお、メカニカルキー51の詳細な凹凸形状について図示は省略されている。
また、本発明における四角形状とは、角を有する四角形のみならず、角が面取りされた形状のものも含むものとする。また、四辺についても必ずしも直線でなくともよいとする。また、本発明における直方体状も同様に、角が面取りされた形状のものを含むものとする。また、各辺についても、必ずしも直線に限られず、弧状のもの等でもよい。また、本発明における意匠面とは、全ての部材が組み付けられた電子キー1の完成状態において外から見える面のことである。本実施形態では、各部材2〜6が組み付けられた図1の状態が電子キー1の完成状態である。
電子キー1は、図2に示すように、各部材2〜5以外にも、上ケース部材2の上面2xに形成された開口2hに配置されるボタン部材6や、下ケース部材3の基板収容部30に配置される形で筐体10内に収容される回路基板や電池、防水ゴム等の防水部材等(図示なし)を備える。
加飾部材4は、図1に示すように、上ケース部材2と下ケース部材3とが組み付けられた状態の筐体10に対し、その第一側の外周側面10aの一部または全体を覆うよう配置されている後端加飾部40と、その後端加飾部40の第二側及び第三側の両端から、第一側の外周側面10aの両端側で隣接する第二側の外周側面10b及び第三側の外周側面10cの一部または全体を覆うよう、該第一側の外周側面10aに対向する第四側の外周側面10dの第二側及び第三側の両端に向かってそれぞれが対向して延出し、上ケース部材2と下ケース部材3を、それら第二側の外周側面2b、3b側と第三側の外周側面2c、3c側とから挟む形(図4下図参照)で配置されているアーム状加飾部45,45と、を有したコの字状(U字状ともいえる)に形成される。
この構成により、加飾部材4は、アーム状加飾部45,45によって、上ケース部材2と下ケース部材3を、第二側の外周側面2b、3b及び第三側の外周側面2c、3cの外側から当接する形で挟んでいることで、上ケース部材2と下ケース部材3は第二側と第三側への移動が規制されている。
また、この構成により、加飾部材4は、後端加飾部40によって、上ケース部材2と下ケース部材3の第一側の外周側面2a,3aと当接して配置されていることで、上ケース部材2と下ケース部材3に対する第四側への移動が規制されている。
一方、後端加飾部40には、図2に示すように、下ケース部材3に対し上下方向XY(図7参照)の移動を防ぐよう係合する上下移動規制部41が形成されている。
後端加飾部40の上下移動規制部41は、加飾部材4が筐体10に組み付けられた状態において、該加飾部材4の意匠面として外部に露出する外表面40aの裏側に形成される。つまり、上下移動規制部41は、図1に示すように、筐体10に組み付けられた状態において、意匠面40aを形成する外壁部40A(図5及び図6参照)によって外部から隠される位置に設けられる。本実施形態の上下移動規制部41は、図5及び図6に示すように、下ケース部材3における第一側の外周側面3aに設けられた係合受け部(嵌合受け部)31に対し上方向と下方向との双方で当接するよう嵌合する係合部(嵌合部)41である。
本実施形態の後端加飾部40は、筐体10の第一側の外周側面10aの外側に膨出して外周側面10a(2a,3a)のほぼ全体を覆う外壁部40A(図5及び図6参照)を有する。他方、本実施形態の筐体10は、外周側面10a(2a,3a)の上下端にて外向きに突出し、外壁部40Aの上下位置(上側及び下側の位置)及び左右位置(第二側及び第三側の位置)を規定する位置決め部20Ax(図示なし),30Ax(図5及び図6参照)を除く、外周側面10a(2a,3a)の全ての面が、後端加飾部40によって覆われ、隠される。
なお、下ケース部材3の位置決め部30Axは、図3に示すように、第一側の外周面3aの第二側端部から下側端部、さらには該下側端部から第三側端部において第一側へと突出した壁部30Axである。図5及び図6では、上ケース部材2の無い状態(上ケース部材2の組み付け前の状態)が示されているため、上ケース部材2の位置決め部20Axについての記載はないが、位置決め部20Axは、下ケース部材3の位置決め部30Axを上下に反転させた形状で、上ケース部材2に形成されている。
本実施形態の後端加飾部40は、図5及び図6に示すように、後端加飾部40の外壁部40Aの裏面40dと、筐体10の第一側の外周壁部の外周側面10a(2a,3a)との間に空間40Sを形成している。本実施形態の係合部(嵌合部)41は、外壁部40Aの裏面40dからその空間40S内を通って下ケース部材3の第一側の外周側面3aに向かって突出する突出部41である。ここでの係合部(嵌合部)41は、下ケース部材3の第二側の外周側面3bと第三側の外周側面3cの対向方向BC(図5参照)に沿って延出した直線状の突条部41として形成されている。
他方、本実施形態の係合受け部(嵌合受け部)31は、図3に示すように、下ケース部材3において突出部(突条部)41を上下から挟むように形成された嵌合溝部31である。ここでの嵌合溝部31は、下ケース部材3の第一側の外周側面3aから上下に並んで外向きに突出する2つの突出部(突出部対)32,32の間に形成される溝部31である。具体的にいえば、下ケース部材3の第二側の外周側面3bと第三側の外周側面3cの対向方向BC(図5参照)に沿って延出した直線状の突条部32,32の間に形成された直線状の溝部31である。
なお、下ケース部材3は、図2及び図6に示すように、車両の鍵穴に挿入されたメカニカルキー51を、その軸線50X(図2及び図9参照)の周りを覆うように収容する鞘部39を備える。なお、図2に示す軸線50Xは、メカニカルキー51が鞘部39に挿入されているときの位置で図示されている。本実施形態の鞘部39は、回路基板や電池を収容する基板収容部30から非連通となるよう隔離された形で形成されており、上ケース部材2及び加飾部材4には鞘部39に関する部位は何も形成されていない。下ケース部材3の鞘部39には、挿入(収容)されたメカニカルキー51の軸線方向50Xの先端奥側に、外部(空間40S)に貫通する貫通孔39h(図3及び図6参照)が形成されている。後端加飾部40の上下移動規制部41には、上記突出部(突条部)41をなす係合部(嵌合部)41の他に、この貫通孔39hを係合受け部(嵌合受け部)31として係合(嵌合)して、下ケース部材3に対する加飾部材4の上下方向XY(図7参照)の移動を防ぐ係合部(嵌合部)41も含まれている。
アーム状加飾部45,45には、図2に示すように、それぞれの先端部において、下ケース部材3に対し上下方向XY(図7参照)の移動を防ぐよう係合する上下移動規制部46,46が形成される。
アーム状加飾部45,45の上下移動規制部46,46は、図7及び図8に示すように、筐体10に組み付けられた状態で、加飾部材4の意匠面として外部に露出するアーム部45B,45Cの外表面45b、45cよりも、筐体10(下ケース部材3)の内部側に配置される。具体的に言えば、上下移動規制部46,46は、筐体10の意匠面をなす第二側及び第三側の外周側面10b、10c(2b、3bと2c、3c)を形成する外周壁部(下ケース部材3の外周壁部3B,3Cと上ケース部材2の外周壁部2B,2C)における筐体10(下ケース部材3)の内部側に配置されており、外部からは隠されている。
また、上下移動規制部46は、図7及び図8に示すように、下ケース部材3の係合受け部36に対し上方向と下方向の双方で当接するよう係合する係合部46である。
本実施形態のアーム状加飾部45,45は、後端加飾部40の両端からその裏側に向かって互いに平行をなして直線状に延出する四角柱状のアーム部45B,45Cと、アーム部45B,45Cの先端から、アーム部45B,45Cの対向方向BCの内向き(互いが接近する向き)に突出する係合部46,46と、を有する。
アーム部45B,45Cは、図3に示すように、筐体10の第二側及び第三側の外周側面10b、10cにおいて、上下方向(図7参照)の中間位置を直線状に延出し、筐体10の第二側及び第三側の外周側面10b、10cとは異なる意匠の外表面45b、45cを有する。
また、アーム部45B,45Cは、図3に示すように、下ケース部材3の第二側及び第三側の外周側面3b,3cを形成する外周壁部3B,3Cの上端外側に形成された溝部37,37に対し嵌め込まれる。具体的にいえば、アーム部45B,45Cは、互いに対向する対向面(内側面)45e,45e及び下面45f,45fを、溝部37,37の溝底面37f及び溝内壁面37eに当接(面接触)する形で嵌め込まれて配置される。つまり、溝部37,37は、下ケース部材3に加飾部材4(アーム部45B,45C)を組み付ける際の位置決め部として機能している。
さらに、アーム部45B,45Cは、この下ケース部材3に上ケース部材2が組み付けられたときにも、下ケース部材3の溝部37,37に当接配置されるのと同様にして、上記対向面(内側面)45e,45e及び上面45g,45gを、上ケース部材2の第二側及び第三側の外周側面2b,2cを形成する外周壁部2B,2Cの下端外側に形成された溝部(図示無し)に対し嵌め込まれ、当該溝部の溝底面及び溝内壁面(図示無し)に当接(面接触)して配置される。つまり、加飾部材4のアーム部45B,45Cは、加飾部材4が組み付けられた状態の下ケース部材3に上ケース部材2を組み付ける際の位置決め部として機能している。
また、この構成の場合、加飾部材4のアーム部45B,45Cは、上ケース部材2の第二側及び第三側の外周壁部2B,2Cと、下ケース部材3の第二側及び第三側の外周壁部3B,3Cとの双方によって、上下方向XY(図7参照)から当接されて挟まれる。このため、加飾部材4は、上ケース部材2及び下ケース部材3によって、上下方向XYの移動が規制された状態で配置される。
また、この構成の場合、加飾部材4のアーム部45B,45Cは、上ケース部材2の第二側及び第三側の外周壁部2B,2Cと、下ケース部材3の第二側及び第三側の外周壁部3B,3Cとを、互いの対向方向BC(図5参照)において外側から内向きに当接して挟む。このため、アーム部45B,45Cは、加飾部材4は、上ケース部材2及び下ケース部材3の上記対向方向(左右方向)BCの移動を規制する移動規制部として機能する。
また、この構成の場合、アーム部45B,45Cの外表面45b,45cは、加飾部材4が組み付けられた筐体10の第二側及び第三側の外周側面10b,10cにおいて、上ケース部材2の第二側及び第三側の外周側面2b,2cと、下ケース部材3の第二側及び第三側の外周側面3b,3cとの間に、ライン状に視認される意匠を形成する。
ただし、下ケース部材3の溝部37,37は、図1に示すように、第二側及び第三側の外周壁部3B,3Cにおいて、第一側から第四側に向かって形成されるが、第四側の端面2d、3d(図2参照)に到達するよりも手前で途切れている。つまり、下ケース部材3の外周壁部3B,3Cは、溝部37,37を途切れさせるよう第四側で上方に突出した壁部38を有する。これは、上ケース部材2においても同様であり、上ケース部材2の外周壁部2B,2Cも、溝部(図示無し)が第四側で途切れており、第四側で下方に突出した壁部28を有する。
これにより、メカニカルキー部材5において、後述する前端加飾部50の意匠面をなす外表面50aに、加飾部材4の意匠面40a,45b,45c(図2参照)と同様の金属性の表面処理を行っても、金属表面が環状に連なることはない。
アーム状加飾部45,45の先端部に形成される係合部46,46は、図7及び図8に示すように、アーム部45B,45Cの先端から互いの対向方向BC(図5参照)の内向き(互いが接近する向き)に突出した先で下方に屈曲して延出する延出部46x,46xと、その延出先(下端)でアーム部45B,45Cの対向方向BCの外向き(互いが離れる向き)に突出(延出)する爪部46y,46yとを有した係合爪部46,46である。係合部46,46は、係合受け部36と当接する係合状態(図8参照)において、爪部46y,46yが係合受け部36をなす下ケース部材3の係合壁部36(図7参照)に対し上向きに当接する一方、延出部46x,46xがアーム部45B,45Cの対向方向BCの外向きにも当接する形で配置される。なお、図7及び図8は、加飾部材4及び下ケース部材3の第四側の外周側面3dの第二側(外周側面3b側)の角部3Eを示しているが、第四側の外周側面3dの第三側(外周側面3c側)の角部3Eについても、鞘部39を除けば同様に形成されている。
下ケース部材3に形成される係合受け部36,36は、図2に示すように、下ケース部材3において第二側及び第三側の外周側面3b,3cを形成する外周壁部3B,3Cと、第四側の外周側面3dを形成する外周壁部3Dとが接続する角部3E,3Eに形成されている。角部3E,3Eには、図7及び図8に示すように、下面3yから第二側及び第三側の外周側面3b,3cへと連続する外壁面(意匠面)を形成する壁部3B,3Cの内側に、上方に開口3hを有する係合穴3H,3Hが形成されている。係合受け部36は、角部3Eをなす壁部の外周側面3b、3c側から、内側に位置する係合穴3H側に向かって突出する突出壁部36として設けられている。
つまり、本実施形態の係合部46,46は、図7及び図8に示すように、突出壁部36,36の上面36xと当接する形でアーム部45B,45Cの対向方向BC(図5及び図6参照)の内向きに延出し、その延出先で突出壁部36の突出側側面36eと当接する形で上方の開口3hから係合穴3H内を下方に延出し、さらにその延出先で突出壁部36の下面36yに回り込んで、該下面36yに上向きに当接するよう形成されている。
なお、係合穴3Hは、爪部46yを有する係合部46が上方開口3hから進入可能となる形状にて形成され、さらに、係合部46が進入して爪部46yが突出壁部36の下側に回り込んで係合した状態となった場合には、図9及び図10に示すように、開口3hが、対向方向BCにおいて一定幅の開口領域を残した形となるよう形成されている。
また、係合穴3Hは、下ケース部材3の上端面に開口36hを有するだけでなく、図7及び図8に示すように、第四側の外周側面3dにも、成型時の型抜き用に開口が形成されている。
ここで、下ケース部材3に対する加飾部材4の組み付け方法について説明する。
まずは、加飾部材4を下ケース部材3に対する所定の組み付け前位置に配置する。本実施形態における組み付け前位置は、後端加飾部40の上下移動規制部41をなす係合部(嵌合部)41を、下ケース部材3における第一側の外周側面3aの係合受け部(嵌合受け部)31に対し上下方向XYの上下双方に当接するよう、図3に示すようにして嵌合させたときの、その嵌合した位置(図4上図参照)である。この嵌合状態において、加飾部材4は、係合部(嵌合部)41が回転支点となる形で、対向方向BCに延出する回転軸線(直線状の係合部41の軸線)41BCの周りに、双方のアーム状加飾部45の先端側の上下移動規制部46が上下方向XY(図7及び図8参照)に揺動可能となる。この揺動方向が、下ケース部材3に対する加飾部材4を組み付ける際の所定の組み付け方向4Y(図4上図参照)となる。
次に、図4に示すように、上記揺動によって、双方のアーム状加飾部45,45の先端の係合部46,46を、下ケース部材3の上端面に開口3h(図9参照)を有して該開口3hから下方へと延出する係合穴3H,3Hに対し、上方から進入させる。ただし、上記揺動によって、双方のアーム状加飾部45,45の先端の係合部46,46を、下ケース部材3の開口3h,3hに接近させても、係合部46,46の爪部46y,46yが開口3hの周辺となる面に当接して開口3h,3hから係合穴3Hの奥に進入できない。ところが、上記揺動に際して、係合部46,46を互いの対向方向BCに沿った方向(ここでは互いが接近する方向4E:図4上図参照)への弾性変形させることにより、開口3h,3h内への進入が可能になる。つまり、開口3h及び係合穴3Hは、爪部46yが開口3h、3hの外の開口周辺面にオーバーラップするよう上記弾性変形の方向4Eに突出して形成されているから、係合部46,46は、上記方向4Eへの弾性変形を伴う形で開口3h,3h内に進入させることができる。このとき、係合部46,46は、その進入方向(下方向)において所定位置(壁部36の下面位置)に達すると弾性復帰して、爪部46yが係合穴3H,3H内の内壁面を形成する壁部36の下面36y側に回り込み、その壁部36に対し進入した方向(進入方向)の逆向き(上向き)に当接した係合状態となる(図4下図参照)。この係合状態は、加飾部材4の下ケース部材3から組み付け方向4Yの逆向きに抜け止めされた抜け止め状態である。
この構成により、加飾部材4の係合部46,46は、当該係合状態において、下ケース部材3に対する加飾部材4の組み付け方向4Yの逆向き(本実施形態の場合は上向き)への抜けを妨げる抜け止め部として機能している。
なお、加飾部材4は、アーム部45B,45Cによって、下ケース部材3に対する下方への抜けも妨げられているから、下ケース部材3に対して、上下方向の移動が規制された状態となっている。
また、当該係合状態となった係合部46,46は、図8に示すように、係合穴3H,3Hを形成する穴内の内壁面のうち、第一側(後端加飾部40側)の内壁面36aにも当接した係合状態となっている。つまり、本実施形態の係合部46,46は、当該係合状態において、下ケース部材3に対する加飾部材4の第一側(後端加飾部40側)への抜けを妨げる抜け止め部としても機能している。
なお、加飾部材4は、後端加飾部40によって下ケース部材3に対する第四側への抜けも妨げられているから、下ケース部材3に対して、第一側から第四側に向かう方向及びその逆方向をなす前後方向の移動が規制された状態となっている。
次に、このようにして組み付けられた下ケース部材3と加飾部材4に対し、上ケース部材2が係合して組み付けられる。上ケース部材2は、加飾部材4が組み付けられた下ケース部材3に対し、移動が生じないよう係合して組み付けられる。
本実施形態の上ケース部材2は、第一側の一部または全体を、加飾部材4の裏面40d側の空間4S内に進入させ、その進入部(図示なし)と、先に述べた位置決め部20Ax(図1参照)とで、加飾部材4における上側及び下側と、第二側及び第三側とからなる外周から筒状をなして第四側に延出する第四側の筒状壁部40D(図6参照)を挟み込む形で係合(嵌合)して、上下方向XYの移動を規制する(図示無し)。
また、本実施形態の上ケース部材2は、その第四側において、下方に突出する下方突出部26(図9及び図10参照)を、加飾部材4の係合部46が進入している開口36hの残余の隙間に圧入する形で係合する。これにより、下ケース部材3に上ケース部材2が圧入によって組み付けられるだけでなく、加飾部材4の係合部46が開口36hから抜けなくなるため、係合穴3Hに組み付けられた加飾部材4の脱落を完全に防いだ状態とすることができる。
その上で、加飾部材4が組み付けられた上ケース部材2及び下ケース部材3に対し、図9に示すように、メカニカルキー部材5が係合して組み付けられる。ここでは、下ケース部材3に形成された鞘部39内に、メカニカルキー51を、その軸線50X(図2参照)の延出方向(軸線方向)に沿って、第四側の外周側面3dの挿入口39Hから圧入させて収容させることにより組み付けられる。これにより、上ケース部材2及び下ケース部材3からなる筐体10の第四側の外周側面10d(2d、3d)が、メカニカルキー部材5の前端加飾部50によって一部又は全体(ここでは全体)が覆われた状態となる。
なお、上ケース部材とメカニカルキー部材の組み付け方法は他の方法でもよい。
本実施形態のメカニカルキー部材5においては、前端加飾部50の意匠面をなす外表面50aに、意匠面40a,45b,45c(図2参照)と同様の表面処理を行っている。
また、近年、こうした車両用電子キー1においては、所有する嬉しさをユーザーが得られるように、加飾による意匠性の向上が求められている。加飾手法には様々なものがあるが、例えば、めっきや蒸着を施した樹脂部品や、亜鉛やアルミニウム等の金属ダイカスト部品、焼結金属部品といった金属加飾部材を、電子キーの筐体に組み付けることにより、高級感や重厚感を演出する手法がある。加飾部材を電子キーの筐体に組み付けるにあたっては、筐体外表面に組み付け用の凹凸を形成する必要がある。しかしながら、無駄な凹凸の形成は金型の複雑化につながったり、金型設計を困難にしたり、金型作成のコストアップにつながるなど、様々な問題を引き起こす。よって、車両用電子キーにおいては、筐体に加飾部材を組み付けるための組み付け部を、シンプルかつ無駄のない形で形成するという課題がある。
この課題を解決するために、本実施形態の車両用電子キー1は、
車両と無線通信を行う電子キーの直方体状の筐体10において、外表面を形成する複数の面のうちの上面2x側を形成する上ケース部材2と、前記上ケース部材2の裏側に係合して組み付けられ、前記複数の面のうちの下面3y側を形成する下ケース部材3と、前記下ケース部材3と前記上ケース部材2とが係合して組み付けられた前記筐体10の所定面に形成された係合受け部31に自身の係合部41を係合させることにより組み付けられて、前記筐体10を加飾する加飾部材4と、をそれぞれ一体の成型体として備え、
前記筐体10には、車両の鍵穴に挿入されるメカニカルキー51をその軸線50X周りを覆うように収容する鞘部39が形成されており、その鞘部39には、収容される前記メカニカルキー51の軸線50Xの延出方向(軸線方向)の先端側にて外部に貫通する貫通孔39hが形成され、その貫通孔39hは、前記筐体10の所定面10a(3a)側に開口して、前記加飾部材4の係合部41と係合する前記係合受け部31とされていることを特徴とする。
また、上記構成において、射出成型による筐体10の各部品2,3,4,5の形成に際して、メカニカルキー51を収める鞘部39は下ケース部材3にのみ形成され、上ケース部材2には形成されない(なお、上ケース部材2にのみ形成されて、下ケース部材3に形成されないとしてもよい)。これにより、鞘部39は、基板収容部30等の筐体10内の他空間と完全に隔絶された空間として形成される。この鞘部39を有する下ケース部材3を成型する際には、例えば図21に示すように、上下から挟みこむ形で金型301,302を配置して、間となる空間300に樹脂を注入することにより成形されるが、鞘部39についてはその金型301,302における側方からそれらの内部に延出する棒状部330を有した型303が配置され、その外周を取り巻く形で成形される。ところが、その棒状部330は、金型301,302,303内の空間300に側方側から片持ち梁のように延出して配置されると、注入された樹脂によって圧力を受け、折れる可能性がある。このため、片持ちではなく両持ちの梁のようにして配置されることが望ましい。そうした場合、棒状部330は、一方の金型303からもう一方の金型302へと連結された両持ち梁のようにして配置される必要がある。例えば図21のように、もう一方の金型302の内壁面に穴部320を形成し、棒状部330の先端をその穴部320内に嵌合させる形で、それら双方の金型302,303を連結保持する。その結果、鞘部39は、メカニカルキー51を収容するための入り口だけでなく、その逆の側方(メカニカルキー51の先端側)にも、両持ち梁としたことによって貫通孔39hが形成されることになる。上記構成では、この貫通孔39hを、加飾部材4の係合部41と係合する係合受け部31として効果的に利用している。なお、図21は、下ケース部材3を形成するための金型の一例であり、鞘部39側のみを示すよう切断した斜視図であるが、簡略的に示しているため細部の構造については図示されていない。
また、上記構成において、基板収容部30を広く形成するために、鞘部39は下ケース部材3の一方の側方(ここでは第三側)に偏って形成されるから、その逆側にも、係合受け部31を凹部31として形成して、加飾部材4は、それら貫通孔39h(31)と凹部31とからなる両係合受け部31,31に対し、それぞれに対応する係合部41,41を係合させる形で組付けるようにすることができる。これにより、加飾部材4をバランスよく安定して組付けることができる。
以上、本発明の第一実施形態を説明したが、これはあくまでも例示にすぎず、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、追加及び省略等の種々の変更が可能である。
以下、本発明の他の実施形態及び変形例について説明する。なお、上記実施形態と共通の機能部や同様の機能部については詳細な説明を省略する。また、上記実施形態と下記複数の変形例は、技術的な矛盾を生じない範囲において適宜組み合わせて実施できる。
本発明の第二実施形態の車両用電子キー1を、図11〜図15を用いて説明する。
第二実施形態の車両用電子キー1は、下ケース部材3に対する加飾部材4の組み付け方法が、上記実施形態のような揺動ではなく、平行移動(スライド移動)によって行われる点で異なる。
即ち、第二実施形態において、加飾部材4の後端加飾部40の第一の上下移動規制部41は、図5及び図6と同様に、下ケース部材3における第一側の外周側面3aの係合受け部(嵌合溝部)31に対しその第一側で対面した位置(所定の組み付け前位置:図11上図参照)から、加飾部材4全体を下ケース部材3の第四側の外周側面3dに向かう嵌合方向4D(所定の組み付け方向:図11中央図参照)へ移動させる平行移動によって、下ケース部材3における第一側の外周側面3aの係合受け部(嵌合溝部)31に対し嵌合する係合部(嵌合部)41として形成される。
また、加飾部材4の後端加飾部40は、図12及び図13に示すように、外壁部40Aの裏面40dから下ケース部材3の第一側の外周側面3aに向かって延出する延出部44bと、その先端の爪部44aとを有した係合部(係合爪部)44を備える。係合部44は、下ケース部材3における鞘部39内へと貫通する貫通孔39hに対し第一側で対面した位置(所定の組み付け前位置)から、加飾部材4全体の上記平行移動によって、延出部44bの弾性変形(延出部44bの延出方向に直交する所定の方向(ここでは上方向)への弾性変形:図12参照)を伴う形で貫通孔39h内に進入し、進入後は、先端側の爪部44aが貫通孔39hの開口を形成する開口周辺壁部39Aの裏面39d側(第四側)に回りこんで、該裏面39dに当接(係合)する(図13参照)。
この構成の場合、貫通孔39hが係合受け部をなす。係合部44は、貫通孔39hに対し、該貫通孔39hを形成する開口周辺壁部39Aの裏面39dに当接する形で係合して、貫通孔39hへの進入方向4D(所定の組み付け方向)とは逆側(第一側)への抜けを妨げる抜け止め部44として機能する。
なお、この構成の場合も、加飾部材4は、後端加飾部40によって下ケース部材3に対する第四側への抜けも妨げられているから、下ケース部材3に対して、第一側から第四側に向かう方向及びその逆方向をなす前後方向AD(図14及び図15参照)の移動が規制された状態となっている。
また、第二実施形態においては、係合受け部をなす貫通孔39hとは上記対向方向BC(図14及び図15参照)の逆側に、当該貫通孔39hと同様の、加飾部材4の第一側への抜け止め機能を果たす別の第二の係合受け部を設けてもよい。そして、加飾部材4には、この第二の係合受け部に係合する第二の係合部を追加して形成することができる。これにより、上記対向方向BCの両側で、加飾部材4の第一側への抜け止めが実施されるため、抜けに際して加わる力をバランスよく支持できる。
なお、上記第二の係合受け部については、内部の基板配置部30に貫通するように形成されず、下ケース部材3の外周壁部3Aにおいて第四側に凹む凹部として形成されればよい。ただし、型抜き用の開口を、上記対向方向BCにおいて第一の係合受け部39hとは逆側に位置する外周側面(ここでは符号3b)に形成した貫通孔としてもよい。
また、第二実施形態において、双方のアーム状加飾部45,45の上下移動規制部47,47は、図14及び図15に示すように、アーム部45B,45Cの先端から互いの対向方向BCの内向きに突出した先で下方に屈曲して延出する延出部47x,47xと、その延出先(下端)で上記平行方向側(第四側)に突出(延出)する鉤部47z,47zとを有した係合部(係合鉤部)47,47である。係合部47,47は、係合受け部36と当接する係合状態(図15参照)において、鉤部47z,47zが係合受け部36をなす下ケース部材3の係合壁部36の下面36y(図15参照)に対し上向きに当接し、かつ溝部37の第四側の溝底面36xに対し下向きに当接した係合状態となる。
この構成の場合、加飾部材4の係合部47,47は、下ケース部材3に対する加飾部材4の上向きへの移動を妨げる上下移動規制部として機能する。なお、この構成の場合も、加飾部材4は、アーム部45B,45Cと下ケース部材3の溝部37,37との当接によって、下ケース部材3に対する下方への移動も妨げられているから、下ケース部材3に対して、上下方向XY(図14及び図15参照)の移動が規制された状態となっている。
さらに、鉤部47z,47zは、下ケース部材3の係合穴3H,3Hの係合壁部36,36よりも奥の内壁面のうち、下ケース部材3の外周表面3b,3c側の内壁面36z,36zに対し、上記対向方向BC(図14及び図15参照)の外向き(アーム部45B,45Cが離れる向き)当接する。
この構成の場合、加飾部材4の係合部47,47は、下ケース部材3に対する加飾部材4の上記対向方向BCの外向きへの移動を妨げる移動規制部として機能する。なお、この構成の場合も、加飾部材4は、アーム部45B,45Cと下ケース部材3の溝部37,37との当接によって、下ケース部材3に対する上記対向方向BCの内向き(アーム部45B,45Cが接近する向き)への移動も妨げられているから、下ケース部材3に対して、上記対向方向BCの移動も規制された状態となっている。
ここで、第二実施形態における下ケース部材3への加飾部材4の組み付け方法について説明する。
第二実施形態の係合受け部36,36は、第一実施形態と同様に、下ケース部材3の角部3E,3Eに形成されており、角部3E,3Eには、図14及び図15に示すように、下面3yから第二側及び第三側の外周側面3b,3cへと連続する外壁面(意匠面)を形成する壁部の内側に、上方に開口3hを有する係合穴3H,3Hが形成されている。係合受け部36は、角部3Eをなす壁部の外周側面3b、3c側の上端側からその係合穴3H側に向かって、アーム部45B,45Cの対向方向BC(図14及び図15参照)の内向きに突出する突出壁部36として設けられている。また、係合穴3Hは、鉤部47z,47zを有する係合部47が上方から進入可能となる上方開口3hを有して形成されている。
下ケース部材3への加飾部材4の組み付けは、まずは、図11に示すように、双方のアーム状加飾部45,45の係合部(上下移動規制部)47,47の先端の鉤部47z,47zを、上方開口3hから下方に向かう形で係合穴3H内に進入させた状態(所定の組み付け前位置)で、かつ下ケース部材3の係合受け部(嵌合溝部)31と貫通孔(係合挿通部)39hに対し、対応する係合部(係合溝部)41と係合部(係合爪部)44が第一側で対面した状態(所定の組み付け前位置)とする(図11中央図参照)。
次に、加飾部材4を、第四側に向かうよう上記のように第四側に平行移動させる。これにより、下ケース部材3への加飾部材4の組み付けが完了する(図11下図参照)。
この平行移動に伴い、下ケース部材3の係合受け部31,39hを、それぞれに対応する係合部(突条部)41,44に係合させる。その結果、係合受け部(嵌合溝部)31と係合部(突条部)41との係合(嵌合)によって、下ケース部材3の第一側において加飾部材4の上下方向の移動が規制され、さらに、係合受け部(貫通孔)39hと係合部(係合爪部)44との係合(当接)によって、平行移動方向(所定の組み付け方向)とは逆向きに抜け止めされる。
さらに、この平行移動に伴い、アーム状加飾部45,45の係合部47,47は、下ケース部材3の第四側に形成された係合受け部36をなす係合壁部36,36の下側に鉤部47z,47zが進入して、係合壁部36の下面36yに上向きに当接した状態となる。その結果、係合部47,47(鉤部47z,47z)と係合受け部(係合壁部)36との係合(当接)によって、下ケース部材3の第四側において加飾部材4の上下方向の移動が規制される。
なお、第二実施形態において、上ケース部材2の組み付けは、第一側の組み付けについては、上記第一実施形態と同様である。第四側についても、上記第一実施形態と同様、上ケース部材2の下方突出部26(図9及び図10参照)を用いた下ケース部材3との圧入によってなされる。圧入位置は、加飾部材4の係合部47が進入している開口36hの残余の隙間である。その隙間は、係合部47,47を、上方開口3hから下方に向かう形で係合穴3H内に進入させた状態(所定の組み付け前位置)から、上記平行移動を行った際に、その平行移動方向とは逆側に形成される空隙である。当該空隙への下方突出部26の圧入により、加飾部材4の係合部47は開口36hから完全に抜けなくなる。
また、メカニカルキー部材5の第一実施形態と同様である。意匠面50a,40a,45b,45cも、第一実施形態と同様に形成される。
本発明の第三実施形態の車両用電子キー1を、図16〜図20を用いて説明する。
第三実施形態の車両用電子キー1は、下ケース部材3に対する加飾部材4の組み付け方法が、第二実施形態と同様の平行移動(スライド移動)でなされる。第二実施形態との相違点は、加飾部材4の後端加飾部に形成される上下移動規制部41が符号410のように形成され、下ケース部材3に対する加飾部材4の上下方向XY(図17及び図18参照)の移動規制部として機能するだけでなく、加飾部材4が下ケース部材に上記平行移動によって組み付けられた際に、その平行移動方向4D(所定の組み付け方向:図16中央図参照)とは逆向きの抜けを阻止する抜け止め部としても機能する点にある。
即ち、第三実施形態の上下移動規制部410は、第一実施形態と同様、外壁部40Aの裏面40dから第四側に向かって突出する係合部(突出部)41である。ただし、第三実施形態においては、対向方向BC(図14及び図15参照)の両側に振り分けられる形で2つ形成されている。さらに、係合部(突出部)410は、図19及び図20に示すように、基端側の延出部410aの先端側に、上記平行移動方向に直交する方向(ここでは上方向)に突出する爪部410dが形成された係合爪部410である。
他方、第三実施形態の係合受け部(嵌合受け部)310は、図19及び図20に示すように、係合部(突出部)410を上下から挟むように下ケース部材3に形成された嵌合溝部(係合挿通部)310である。ここでの嵌合溝部310は、下ケース部材3の第一側の外周側面3aから上下に並んで外向きに突出する2つの突出部(突出部対)320,320の間に形成される溝部310である。ただし、2つの突出部の間に上記係合部(突出部)410が嵌合(挿通)した際に、上記係合部(突出部)410の爪部410dが突出する側(ここでは上側)に位置する突出部320には、当該爪部410dと上記平行移動方向4D(図16中央図参照)とは逆向きに当接(係合)する爪当接部320hを有する。爪当接部320hは、凹部でもよいし、貫通する孔でもよい。つまり、係合部(係合爪部)410は、第二実施形態の係合部(係合爪部)44と同じ機能も果たすものである。
また、第三実施形態においては、貫通孔39hに挿通する係合部(嵌合部)41が、第一実施形態と同様に形成されている。なお、この係合部41は、第二実施形態の係合部44のように形成されてもよい。また、全ての実施形態における係合部41,44,46,47,410とその係合受け部31,36,37,39h,310とでは、係合部41,44,410が加飾部材4に、係合受け部31,39h,310が下ケース部材3に形成されているが、形成される部材が入れ替わっていてもよい。
また、第三実施形態においては、図17及び図18に示すように、加飾部材4の双方のアーム状加飾部45,45の上下移動規制部47,47と、下ケース部材3の係合受け部36及び係合穴3Hが、上記第二実施形態とほぼ同様にして形成される。第三実施形態の係合穴3Hは、第二実施形態の係合穴3Hとは、上方開口3hの形状が異なるものの、第二実施形態において述べた機能と同じ機能を果たすものである。第三実施形態の下ケース部材3に対する加飾部材4の組み付けは、第一側での双方の係合関係が異なるものの、第二実施形態と同様の手順でなされる。