JP2015229344A - 画像記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光沢性、耐擦過性、及び耐候性に優れた画像を緩浸透性又は非浸透性の記録媒体に記録することが可能な画像記録方法を提供する。【解決手段】記録媒体にインクを付与する工程と、液体組成物を付与する工程とを有する画像記録方法である。インクが、顔料と、第1の樹脂粒子と、第1の界面活性剤と、水とを含有し、液体組成物が、第2の樹脂粒子と、第2の界面活性剤と、水とを含有し、顔料のアスペクト比Yが、2.0以上6.0以下であり、顔料の平均短径Zが、50nm以上200nm以下であり、第1の樹脂粒子のガラス転移温度が、第2の樹脂粒子のガラス転移温度よりも低く、液体組成物により形成される層の少なくとも一部の膜厚X(nm)、顔料のアスペクト比Y、及び顔料の平均短径Z(nm)が、「X/(Y?Z)≧1.8」の関係を満たす。【選択図】なし

Description

本発明は、画像記録方法に関する。
近年、インクジェット記録方法は、屋内掲示用の記録物だけでなく、屋外掲示用の記録物を作製する際にも採用されている。従来、屋外掲示用の記録物を作製する際には、主として溶剤系インクが用いられていた。しかし、環境問題に対する関心の高まりから、より安全性の高い水性インクが開発されるようになった。
屋外掲示用の記録物には耐水性が要求されるため、水が浸透しない非浸透性(非吸収性)の記録媒体が用いられることが多い。非浸透性の記録媒体としては、ポリ塩化ビニル(塩ビ)やポリエチレンテレフタレート(PET)などを挙げることができる。また、屋外掲示用の記録物は太陽光に曝されるため、強固な耐候性が要求される。このため、屋外掲示用の記録物に色材として用いられる顔料は、屋内掲示用の記録物に用いられる顔料よりも優れた耐候性を示す必要がある。さらに、屋外掲示用の記録物は掲示作業の際にスキージ等で擦られる場合が多いため、強固な耐擦過性を有する必要がある。しかも、屋外掲示用の記録物は屋外広告として使用される場合が多いため、高い光沢性をも有する必要がある。
例えば、特許文献1においては、写真用光沢紙などのインク浸透性が極めて高い記録媒体を使用し、色材を含有しないクリアインクをカラー画像の記録後に付与することで、高い光沢性を有する記録物(画像)を得る方法が提案されている。なお、特許文献1で提案された方法で用いられるクリアインクには、平均粒径の異なる2種類以上の樹脂粒子が含有されている。また、特許文献2においては、インク浸透性が極めて高い記録媒体を使用し、樹脂粒子を含有するクリアインクをカラー画像の記録後に付与した後、記録物全体を加熱することでオーバーコート層を形成する方法が提案されている。
また、クリアインクを用いて画像の耐擦過性を向上させる方法についても提案されている。例えば、特許文献3においては、普通紙などのインク浸透性を有する記録媒体を使用し、顔料インクで記録した画像上に最低造膜温度(MFT)40℃以下の樹脂粒子を含有するクリアインクを付与する方法が提案されている。また、特許文献4においては、緩浸透性又は非浸透性の記録媒体に高速記録する際に、カラー画像の記録後に熱可塑性の樹脂粒子及びワックスを含有するクリアインクを付与する方法が提案されている。
特開2004−263049号公報 特開2004−314350号公報 特開2001−39006号公報 特開2010−105228号公報
本発明者らは、屋外掲示用の記録物(画像)を作製するための画像記録方法について検討した。その結果、屋外掲示用の画像に適した顔料は針状構造を有するものが多いことが分かった。そして、このような針状構造を有する顔料を色材として含有する顔料インクを用いると、得られる画像の表面に凹凸が形成されたり、画像内部に空隙が形成されたりすることが分かった。さらに、これらの凹凸や空隙が形成されることによって、画像の光沢性及び耐擦過性が低下するという課題が生ずることが判明した。
なお、特許文献1及び2には、顔料が針状構造を有する点について記載されておらず、さらに、顔料の粒子構造に応じてクリアインクの付与量を制御することで画像の光沢性及び耐擦過性が向上しうる点についても記載されていない。
特許文献3には、緩浸透性又は非浸透性の記録媒体を使用する点について記載されておらず、顔料が針状構造を有する点についても記載されていない。さらに、特許文献3で提案された方法においても、クリアインクの付与量を顔料インク中の顔料の構造に応じて制御することは示唆されていない。
また、特許文献4にも、顔料が針状構造を有する点については記載されていない。なお、特許文献4で提案された方法においては、クリアインクだけでなく顔料インクにも樹脂粒子を含有させているが、得られる画像の光沢性を向上させることについては記載されていない。さらに、顔料インクに含有させる樹脂粒子のガラス転移温度と、クリアインクに含有させる樹脂粒子のガラス転移温度との関係についても記載されていない。また、クリアインクの付与量を顔料インク中の顔料の構造に応じて制御することについても記載されていない。
したがって、本発明の目的は、光沢性、耐擦過性、及び耐候性に優れた画像を緩浸透性又は非浸透性の記録媒体に記録することが可能な画像記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、記録媒体にインクを付与する工程と、前記インクが付与された記録媒体に、前記インクを付与した領域と少なくとも一部で重なるように、液体組成物を付与する工程とを有する画像記録方法であって、前記インクが、顔料と、第1の樹脂粒子と、第1の界面活性剤と、水とを含有し、前記液体組成物が、第2の樹脂粒子と、第2の界面活性剤と、水とを含有し、前記顔料のアスペクト比Yが、2.0以上6.0以下であり、前記顔料の平均短径Zが、50nm以上200nm以下であり、前記第1の樹脂粒子のガラス転移温度が、前記第2の樹脂粒子のガラス転移温度よりも低く、前記液体組成物により形成される層の少なくとも一部の膜厚X(nm)、前記顔料のアスペクト比Y、及び前記顔料の平均短径Z(nm)が、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする画像記録方法が提供される。
X/(Y×Z)≧1.8 ・・・(1)
本発明によれば、光沢性、耐擦過性、及び耐候性に優れた画像を緩浸透性又は非浸透性の記録媒体に記録することが可能な画像記録方法を提供することができる。
<画像記録方法>
以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではない。
前述の通り、屋外掲示用の記録物には強固な耐候性が要求されるため、通常、粒径の大きい顔料が用いられる。しかし、本発明者らが検討したところ、粒径の大きい顔料は、アスペクト比が大きい針状構造を有する場合が多いことが分かった。このため、強固な耐候性を有する記録物を得るには、アスペクト比が大きい針状構造を有する顔料を用いる必要がある。但し、針状構造を有する顔料を用いた場合には、得られる記録物(画像)の光沢性及び耐擦過性に課題があることが判明した。針状構造を有する顔料を用いて記録した画像を詳細に観察したところ、光沢性及び耐擦過性が低下する要因は、顔料の構造に由来するインク層表面の凹凸と、インク層内部の空隙にあることが分かった。
すなわち、アスペクト比が大きい針状構造を有する顔料を用いた場合であっても、インク層表面の凹凸及びインク層内部の空隙の形成を抑制すれば、光沢性、耐擦過性、及び耐候性に優れた画像を記録可能になるとの考えに至った。
顔料の構造に由来して形成されるインク層表面の凹凸及びインク層内部の空隙は、インクに用いる樹脂粒子の特性、液体組成物に用いる樹脂粒子の特性、及び液体組成物の付与量等を制御することにより抑制することができる。例えば、本発明の画像記録方法で用いるインク中の樹脂粒子のガラス転移温度は、液体組成物中の樹脂粒子のガラス転移温度よりも低い。このため、このようなインク及び液体組成物を用いることで、インク層内部の空隙の形成が抑制され、緩浸透性又は非浸透性の記録媒体に密着した画像を得ることができる。
さらに、本発明の画像記録方法においては、インクを記録媒体に付与した後、液体組成物を、顔料のアスペクト比及び平均短径との関係で制御した量を付与する。これにより、形成されるインク層表面の凹凸をより大きく抑制することができるとともに、画像の耐擦過性がさらに向上するため、光沢性、耐擦過性、及び耐候性にすべて優れた画像を得ることが可能となる。また、本発明の画像記録方法においては、予め加熱した記録媒体にインク及び液体組成物を付与することが好ましい。予め加熱した記録媒体を用いることで、インク中及び液体組成物中の樹脂粒子が軟化し、インク層内部の空隙の形成をより効果的に抑制することができる。
(画像記録方法)
本発明の画像記録方法(以下、単に「記録方法」とも記す)は、緩浸透性又は非浸透性の記録媒体にインクを付与した後に、液体組成物を、インクを付与した領域と少なくとも一部で重なるように付与する工程を有する。
本発明の記録方法は、インクジェット方式の記録ヘッドの吐出口から、記録信号に応じてインク及び液体組成物をそれぞれ吐出し、所定の記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であることが好ましい。本発明においては、熱エネルギーの作用により吐出口からインクを吐出させる方式の記録ヘッドを用いることが好ましい。
また、本発明の記録方法は、記録媒体上にインクを付与した後に、インクを付与した領域と少なくとも一部で重なるように記録媒体上に液体組成物を付与する。本発明においては、インクによって記録媒体上に画像をすべて記録した後、インクで記録した画像に重なるように液体組成物を付与することが好ましい。
本発明の記録方法では、付与した液体組成物が乾燥して形成される層(液体組成物層)の少なくとも一部の膜厚X(nm)、顔料のアスペクト比Y、及び顔料の平均短径Z(nm)が、下記式(1)の関係を満たすように、液体組成物の付与量を制御する。すなわち、本発明の記録方法では、液体組成物の付与量(吐出量、印字デューティ)を、インク中の顔料の粒子構造に応じて変化させる。
X/(Y×Z)≧1.8 ・・・(1)
液体組成物層の膜厚は、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)を使用し、得られる画像(記録物)の断面を観察することによって測定することができる。なお、液体組成物層の膜厚を測定する部分は、インクで形成されたインク層上に形成された液体組成物層であれば、いずれの部分であってもよい。
本発明の記録方法においては、予め加熱した記録媒体にインク及び液体組成物を付与して画像を記録することが好ましい。具体的には、インクを記録媒体に付与する前に記録媒体を加熱する工程を設ける、又は記録媒体を加熱しながら画像を記録することが好ましい。記録媒体を加熱するには、例えば、熱で変形しにくいダイカスト製法で作製したアルミニウム合金製のプラテンの下部にニッケル合金製ヒーターを配置する。そして、プラテン上に記録媒体を載置し、ヒーターによってプラテンを加熱すれば、記録媒体を加熱することができる。なお、記録媒体が変形する温度以下の温度に記録媒体を加熱することが好ましい。
(記録媒体)
本発明の記録方法では、インク吸収性が低い緩浸透性の記録媒体、又はインク吸収性を実質的に有しない非浸透性の記録媒体を用いることが好ましい。記録媒体が「緩浸透性又は非浸透性」であるか否かは、以下に示すブリストー(Bristow)法によって判定することができる。先ず、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.51−87に準拠したブリストー法による液体吸収性測定を行い、水に対するKa値を算出する。そして、水に対するKa値が0.35ml・m-2・msec-1/2以下である記録媒体を「緩浸透性の記録媒体」であると判定することができる。また、「非浸透性の記録媒体」は、水を実質的に吸収しない記録媒体である。このため、上記の方法で液体吸収性測定を行うと、Ka値は、当然のことながら0.35ml・m-2・msec-1/2よりも小さくなる。緩浸透性の記録媒体としては、印刷業界で一般的に使用されるコート紙やキャストコート紙などを挙げることができる。また、非浸透性の記録媒体としては、塩化ビニルシート、ポリエチレンテレフタレートフィルム、及びアクリル系樹脂フィルムなどのプラスチックフィルムを挙げることができる。
(インク)
本発明の記録方法で用いるインクは、顔料、第1の樹脂粒子、第1の界面活性剤、及び水を含有する。以下、インクに用いる各成分について説明する。
[顔料]
本発明の記録方法に用いるインクに含まれる顔料の粒子構造は、いわゆる針状構造である。そして、顔料のアスペクト比Yは、2.0以上6.0以下である。また、顔料の平均短径Zは、50nm以上200nm以下である。顔料のアスペクト比が2.0未満であると、画像の耐候性が低下する。一方、顔料のアスペクト比が6.0を超えると、インクのインクジェット吐出特性が低下する場合がある。また、顔料の平均短径が50nm未満であると、画像の耐候性が低下する。一方、顔料の平均短径が200nmを超えると、インクのインクジェット吐出特性が低下する場合がある。
顔料のアスペクト比は、以下に示す手順にしたがって測定することができる。先ず、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)によって顔料の粒子を1,000個観察し、「長径/短径」の値を測定・算出する。そして、算出した「長径/短径」の値を数平均することによって、顔料のアスペクト比を得ることができる。また、顔料の平均短径は、以下に示す手順にしたがって測定することができる。先ず、走査型電子顕微鏡(SEM)又は透過型電子顕微鏡(TEM)によって顔料の粒子を1,000個観察し、「短径」を測定する。そして、測定した「短径」を数平均することによって、顔料の平均短径を得ることができる。
アスペクト比や平均短径の異なる顔料は、分散時間を制御すること、又は顔料分散体を遠心分離するなどの分級操作することによって得ることができる。インク中の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.3質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。顔料の分散方法によって分類すると、分散剤として樹脂を用いる樹脂分散タイプの顔料、及び顔料の粒子表面に親水性基を導入した自己分散タイプの顔料(自己分散顔料)などを挙げることができる。また、樹脂分散タイプの顔料としては、樹脂分散剤を使用した樹脂分散顔料、顔料の粒子表面を樹脂で被覆したマイクロカプセル顔料、及び顔料の粒子の表面にポリマーを含む有機基を化学的に結合させたポリマー結合型自己分散顔料などを挙げることができる。本発明の記録方法で用いるインクには、分散方法の異なる顔料を併用してもよい。
顔料としては、カーボンブラックや有機顔料を用いることができる。一般的に、イエロー顔料は耐候性が低いことが知られている。このため、イエロー顔料としては、耐候性が比較的良好なC.I.ピグメントイエロー128、155、180を用いることが好ましく、C.I.ピグメントイエロー155を用いることがさらに好ましい。なお、これらの顔料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[第1の樹脂粒子]
本発明の記録方法で用いるインクは、第1の樹脂粒子を含有する。インク中の第1の樹脂粒子の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.3質量%以上20.0質量%以下であることが好ましく、2.0質量%以上15.0質量%以下であることがさらに好ましい。
インク中の顔料の含有量(質量%)は、第1の樹脂粒子の含有量(質量%)に対して、質量比率で0.1倍以上1.5倍以下であることが好ましい。第1の樹脂粒子の含有量に対する顔料の含有量の質量比率を上記の範囲とすることで、得られる画像の耐擦過性を向上させることができる。
第1の樹脂粒子のガラス転移温度は、30℃以上100℃以下であることが好ましく、40℃以上80℃以下であることがさらに好ましい。なお、樹脂粒子のガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。ガラス転移温度を上記の数値範囲とする観点からは、第1の樹脂粒子としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマーとして用いて調製されるアクリル樹脂粒子が好ましい。第1の樹脂粒子のガラス転移温度は、液体組成物中の第2の樹脂粒子のガラス転移温度よりも低い。第1の樹脂粒子のガラス転移温度が第2の樹脂粒子のガラス転移温度以上であると、得られる画像の光沢性及び耐擦過性が不十分となる。
樹脂粒子としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルアミドなどのモノマーを乳化重合するなどして調製したアクリル樹脂粒子;(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸アルキルアミドなどのモノマーと、スチレンとを乳化重合するなどして調製したスチレン−アクリル樹脂粒子の他;ポリエチレン樹脂粒子、ポリプロピレン樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子、スチレン−ブタジエン樹脂粒子、フルオロオレフィン系樹脂粒子などを挙げることができる。また、ポリマーの組成が相互に異なるコア部とシェル部を有するコアシェル型樹脂粒子や、アクリル樹脂粒子をシード粒子として乳化重合して得られた樹脂粒子などを用いることもできる。さらに、アクリル樹脂粒子とウレタン樹脂粒子など、異なる種類の樹脂粒子を化学的に結合させたハイブリッド型の樹脂粒子を用いることもできる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される第1の樹脂粒子を構成する樹脂のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、100,000以上3,000,000であることが好ましい。また、300,000以上2,000,000以下であることがさらに好ましい。第1の樹脂粒子の平均粒径は、0.10μm以上0.30μm以下であることが好ましい。なお、第1の樹脂粒子の平均粒径は、体積平均粒径の50%累計値(D50)である。
[第1の界面活性剤]
本発明の記録方法で用いるインクは、第1の界面活性剤を含有する。インク中の第1の界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
第1の界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤を用いることが好ましい。フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤は、少量であってもインクの表面張力を低下させることができ、記録媒体へのインクの濡れ性を高めることができる。これにより、緩浸透性又は非浸透性の記録媒体上でインクが弾かれる現象が抑制され、得られる画像の品質をさらに向上させることができる。なかでも、第1の界面活性剤としてフッ素系界面活性剤を用いると、記録媒体へのインクの濡れ性を大幅に高めることができるために好ましい。
フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤の具体例としては、以下商品名で、Zonyl FSO、Zonyl FSO100、Zonyl FSN、Zonyl FSN100、Capstone FS−3100(以上、DuPont製);メガファックF−410、メガファックF−493、メガファックF−443、メガファックF−444、メガファックF−445(以上、DIC製);Novec FC−4430、Novec FC−4432(以上、3M製);フタージェント100、フタージェント150、フタージェント150CH、フタージェント250、フタージェント400SW、フタージェント501(以上、ネオス製);KS508、KP360A、KP360A(以上、信越シリコーン製);FZ−2191、FZ−2123、8211ADDITIVE(以上、東レダウコーニング製)などを挙げることができる。勿論、フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤以外の従来公知の界面活性剤を用いることもできる。
[水]
本発明の記録方法で用いるインクは、水を含有する水性インクである。水としては、イオン交換水(脱イオン水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましく、50.0質量%以上80.0質量%以下であることがさらに好ましい。
[水溶性有機溶剤]
本発明の記録方法で用いるインクは、水溶性有機溶剤を含有することが好ましい。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以上40.0質量%以下であることがさらに好ましい。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類などのインクジェット記録用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができる。これらの水溶性有機溶剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[その他の成分]
本発明の記録方法で用いるインクは、上記の成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び第1の樹脂粒子以外の樹脂などを挙げることができる。インク中のその他の成分の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.05質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以上5.0質量%以下であることがさらに好ましい。
(液体組成物)
本発明の記録方法で用いる液体組成物は、第2の樹脂粒子、第2の界面活性剤、及び水を含有する。液体組成物は、インクで記録した画像に影響を及ぼさないために、無色、乳白色、又は白色であることが好ましい。このため、可視光の波長域である400nm乃至780nmの波長域における最大吸光度Amaxと最小吸光度Aminの比Amax/Aminが、1.0以上2.0以下であることが好ましい。これは、可視光の波長域において、吸光度のピークを実質的に有しないか、有していてもピークの強度が極めて小さいことを意味する。このような液体組成物は、色材を含有しないことが好ましい。後述する本発明の実施例においては、上記の吸光度は、非希釈の液体組成物を用いて、日立ダブルビーム分光光度計(商品名「U−2900」、日立ハイテクノロジーズ製)によって測定した。なお、液体組成物を希釈して吸光度を測定してもよい。これは、液体組成物の最大吸光度Amaxと最小吸光度Aminは、いずれも希釈倍率に比例し、Amax/Aminの値は希釈倍率に依存しないためである。以下、液体組成物に用いる各成分について説明する。
[第2の樹脂粒子]
本発明の記録方法で用いる液体組成物は、第2の樹脂粒子を含有する。液体組成物中の第2の樹脂粒子の含有量(質量%)は、液体組成物全質量を基準として、2.0質量%以上15.0質量%以下であることが好ましい。液体組成物中の第2の樹脂粒子の含有量が2.0質量%未満であると、必要な液体組成物層の厚みを確保するために液体組成物の付与工程を増やす必要があり、生産性が低下する場合がある。一方、液体組成物中の樹脂粒子の含有量が15.0質量%を超えると、液体組成物のインクジェット吐出特性が低下する場合がある。
第2の樹脂粒子のガラス転移温度は、30℃以上100℃以下であることが好ましく、40℃以上80℃以下であることがさらに好ましい。第2の樹脂粒子のガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。ガラス転移温度を上記の数値範囲とする観点からは、第2の樹脂粒子としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステルをモノマーとして用いて調製されるアクリル樹脂粒子が好ましい。なお、第2の樹脂粒子を構成する樹脂のモノマー成分は、インク中の第1の樹脂粒子を構成する樹脂のモノマー成分と同一であっても、異なっていてもよい。但し、本発明においては、第2の樹脂粒子のガラス転移温度は、第1の樹脂粒子のガラス転移温度よりも高いことを要する。
樹脂粒子としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルアミドなどのモノマーを乳化重合するなどして調製したアクリル樹脂粒子;(メタ)アクリル酸アルキルエステルや(メタ)アクリル酸アルキルアミドなどのモノマーと、スチレンとを乳化重合するなどして調製したスチレン−アクリル樹脂粒子の他;ポリエチレン樹脂粒子、ポリプロピレン樹脂粒子、ポリウレタン樹脂粒子、スチレン−ブタジエン樹脂粒子、フルオロオレフィン系樹脂粒子などを挙げることができる。また、ポリマーの組成が相互に異なるコア部とシェル部を有するコアシェル型樹脂粒子や、アクリル樹脂粒子をシード粒子として乳化重合して得られた樹脂粒子などを用いることもできる。さらに、アクリル樹脂粒子とウレタン樹脂粒子など、異なる種類の樹脂粒子を化学的に結合させたハイブリッド型の樹脂粒子を用いることもできる。
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定される第2の樹脂粒子を構成する樹脂のポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は、100,000以上3,000,000であることが好ましい。また、300,000以上2,000,000以下であることがさらに好ましい。第2の樹脂粒子の平均粒径は、0.10μm以上0.30μm以下であることが好ましい。なお、第2の樹脂粒子の平均粒径は、体積平均粒径の50%累計値(D50)である。
[第2の界面活性剤]
本発明の記録方法で用いる液体組成物は、第2の界面活性剤を含有する。液体組成物中の第2の界面活性剤の含有量(質量%)は、液体組成物全質量を基準として、0.05質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。
第2の界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤を用いることが好ましい。フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤は、少量であっても液体組成物の表面張力を低下させることができ、記録媒体への液体組成物の濡れ性を高めることができる。これにより、緩浸透性又は非浸透性の記録媒体上で液体組成物が弾かれる現象が抑制され、得られる画像の品質をさらに向上させることができる。なお、液体組成物に用いる第2の界面活性剤の種類と、インクに用いる第1の界面活性剤の種類は、同一であっても、異なっていてもよい。但し、第2の界面活性剤としてシリコーン系界面活性剤を用いると、記録媒体への液体組成物の濡れ性を大幅に高めることができるとともに、得られる画像表面の滑り性を向上させることができるために好ましい。
フッ素系界面活性剤及びシリコーン系界面活性剤の具体例としては、以下商品名で、Zonyl FSO、Zonyl FSO100、Zonyl FSN、Zonyl FSN100、Capstone FS−3100(以上、DuPont製);メガファックF−410、メガファックF−493、メガファックF−443、メガファックF−444、メガファックF−445(以上、DIC製);Novec FC−4430、Novec FC−4432(以上、3M製);フタージェント100、フタージェント150、フタージェント150CH、フタージェント250、フタージェント400SW、フタージェント501(以上、ネオス製);KS508、KP360A、KP360A(以上、信越シリコーン製);FZ−2191、FZ−2123、8211ADDITIVE(以上、東レダウコーニング製)などを挙げることができる。勿論、フッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤以外の従来公知の界面活性剤を用いることもできる。
[水]
本発明の記録方法で用いる液体組成物は水を含有する。水としては、イオン交換水(脱イオン水)を用いることが好ましい。液体組成物中の水の含有量(質量%)は、液体組成物全質量を基準として、50.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましく、50.0質量%以上80.0質量%以下であることがさらに好ましい。
[水溶性有機溶剤]
本発明の記録方法で用いる液体組成物は、水溶性有機溶剤を含有することが好ましい。液体組成物中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、液体組成物全質量を基準として、3.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましく、3.0質量%以上40.0質量%以下であることがさらに好ましい。水溶性有機溶剤としては、アルコール類、グリコール類、グリコールエーテル類、含窒素化合物類などのインクジェット記録用のインクに使用可能なものをいずれも用いることができる。これらの水溶性有機溶剤は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
[その他の成分]
本発明の記録方法で用いる液体組成物は、上記の成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じてその他の成分を含有してもよい。その他の成分としては、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び第2の樹脂粒子以外の樹脂などを挙げることができる。液体組成物中のその他の成分の含有量(質量%)は、液体組成物全質量を基準として、0.05質量%以上10.0質量%以下であることが好ましく、0.2質量%以上5.0質量%以下であることがさらに好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<顔料分散体の調製>
表1に示す顔料を用いて、顔料分散体A〜Qを調製した。顔料分散体I以外の顔料分散体については、酸価100mgKOH/g、重量平均分子量7,000のベンジルメタクリレート−メタクリル酸共重合体を樹脂分散剤として用い、アニオン性樹脂分散タイプの顔料分散体として調製した。得られた顔料分散体の顔料の含有量は、希釈処理や濃縮処理によって、いずれも10.0%とした。また、顔料分散体I以外の顔料分散体のPB比(顔料:樹脂(質量比))は、いずれも10:6とした。また、ビーズミル(商品名「UAM−015」、寿工業製)を用いて分散処理し、分散時間を調製することで、顔料のアスペクト比及び平均短径を制御した。得られた顔料分散体は、必要に応じて分散処理後に分級処理を行い、アスペクト比、平均短径を制御した。
一方、顔料分散体Iについては、市販のイエロー自己分散顔料分散液(商品名「CAB−O−JET740Y」、Cabot製、C.I.ピグメントイエロー155)を分級処理した後に水で希釈し、十分撹拌して調製した。得られた顔料分散体A〜Q中の顔料のアスペクト比Y及び平均短径Zを表1に示す。
Figure 2015229344
<樹脂粒子分散体の調製>
表2に示すモノマー成分を用いて、樹脂粒子分散体A〜Jを調製した。樹脂粒子分散体A〜Fについては、メチルメタクリレート(MMA)、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)、メタクリル酸(MAA)をモノマー成分として用い、過硫酸カリウムを重合開始剤として用いた。さらに、商品名「ラテムルPD−104」(花王製)を乳化剤として用いた。なお、安定性を高めるために、樹脂粒子を構成する樹脂のアニオン性基の中和率がモル基準で100%となるように水酸化カリウム水溶液を加えて中和した。さらに、適量のイオン交換水を加え、樹脂粒子分散体の固形分を40.0%としたまた、樹脂粒子のガラス転移温度は、モノマー成分の比を変化させることで制御した。
一方、樹脂粒子分散体Gについては、特許文献1の実施例1の記載に基づいて調製した。また、樹脂粒子分散体Hについては特許文献2の実施例1、樹脂粒子分散体Iについては特許文献3の実施例2、及び樹脂粒子分散体Jについては特許文献4の実施例1の記載にそれぞれ基づいて調製した。得られた樹脂粒子分散体A〜J中の樹脂粒子のガラス転移温度及び樹脂粒子の平均粒径(D50)を表2に示す
Figure 2015229344
<インクの調製>
調製した顔料分散体及び樹脂粒子分散体を用い、表3−1〜3−4に示す配合にしたがってインクを調製した。具体的には、表3−1〜表3−4に示す各成分を混合して十分撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのフィルター(商品名「HDCII」、ポール製)にて加圧ろ過して、各インクを調製した。表3−1〜3−4の下段には、「顔料の含有量/樹脂粒子の含有量」の値を示す。なお、表3−1〜3−4中の「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製のアセチレングリコール系界面活性剤の商品名である。また、「メガファックF444」はDIC製のフッ素系界面活性剤の商品名であり、「BYK333」はビックケミー製のシリコーン系界面活性剤の商品名である。インク番号33〜36については、アスペクト比の大きい針状構造の顔料を用いたこと以外は特許文献1〜4の記載に基づいて調製した。
Figure 2015229344
Figure 2015229344
Figure 2015229344
Figure 2015229344
<液体組成物の調製>
調製した樹脂粒子分散体を用い、表4−1及び4−2に示す配合にしたがって液体組成物を調製した。具体的には、表4−1及び4−2に示す各成分を混合して十分撹拌した後、ポアサイズ2.5μmのフィルター(商品名「HDCII」、ポール製)にて加圧ろ過して、各液体組成物を調製した。表4−1及び4−2の下段には樹脂粒子の含有量を示す。なお、表4−1及び4−2中の「アセチレノールE100」は、川研ファインケミカル製のアセチレングリコール系界面活性剤の商品名である。また、「メガファックF444」はDIC製のフッ素系界面活性剤の商品名であり、「BYK333」はビックケミー製のシリコーン系界面活性剤の商品名である。液体組成物番号16〜19については、特許文献1〜4の記載に基づいて調製した。得られた液体組成物は、いずれも400nm乃至780nmの波長域における最大吸光度Amaxと最小吸光度Aminの比Amax/Aminが、1.0以上2.0以下であった。
Figure 2015229344
Figure 2015229344
<評価>
調製したインク及び液体組成物を表5−1及び5−2に示す組み合わせでインクカートリッジに充填し、インクジェット記録装置(商品名「imagePROGRAF iPF9400S」、キヤノン製)に搭載した。そして、インクを使用し、印字パスを8passとして、1,000mm幅のベタ画像(記録デューティ100%の画像)を記録媒体に記録した。次いで、記録したインクのベタ画像上に、印字パスを8passとして、1,000mm幅の液体組成物のベタ画像を記録した。なお、液体組成物の記録デューティは形成される液体組成物層の厚みに影響を及ぼすため、形成しようとする液体組成物層の厚みに応じて記録デューティを変化させた。
また、印字パスは、記録ヘッドが主走査方向に1回スキャンした後に記録媒体が副走査方向に送られる長さに関係する。記録媒体が副走査方向に送られる長さは、記録ヘッドのノズル列方向の長さをパス数で割った値となる。このため、通常、記録媒体上を記録ヘッドが所定のパス数回往復する間に所望のベタ画像が記録媒体上に形成されることとなる。なお、上記のインクジェット記録装置では、解像度1200dpi×1200dpiで1/600インチ×1/600インチの単位領域に1滴あたり4pLのインクを4滴付与する条件が、記録デューティ100%であると定義される。
実施例1、26及び40〜44については、熱で変形しにくいダイカスト製法で作製したアルミニウム合金製のプラテンの下部にニッケル合金製ヒーターを配置し、プラテンを加熱して記録媒体の表面温度を50℃に加熱しながら記録した。比較例15については、特許文献2に記載の通り、インク及び液体組成物のベタ画像をそれぞれ記録した後、記録媒体の表面温度を80℃に加熱してオーバーコート層を形成した。比較例17については、特許文献4に記載の通り、記録媒体の表面温度を40℃に加熱しながら記録した。比較例9については、インクと基体組成物の順番を入れ替えて記録した。比較例10については、インクで記録したベタ画像と液体組成物が接触しないように、記録する場所を制御して記録した。比較例14〜17については、特許文献1〜4に記載の方法でそれぞれ記録した。
また、インクの浸透性が異なる、以下に示す4種類の記録媒体を用いた。
(1)非浸透性の記録媒体
・商品名「LLJET 光沢塩ビグレー糊EX LLSPEX113」(桜井製)
・商品名「ソルベントPETメディア スーパーキモアート白色PET SPWAS」(きもと製)
・商品名「スコッチカル グラフィックフィルム AF1000」(3M製)
(2)緩浸透性の記録媒体(キャストコート紙)
・商品名「ミラーコートプラチナ」(王子製紙製)
(光沢性)
記録した画像の20°光沢度を商品名「マイクロヘイズメータープラス」(BYKガードナー製)を用いて測定し、以下に示す評価基準にしたがって画像の光沢性を評価した。結果を表5−1及び5−2に示す。なお、本発明においては、「AA」、「A」及び「B」を好ましいレベルとし、「C」及び「D」を許容できないレベルとした。
AA:20°光沢度≧35であった。
A:35>20°光沢度≧25であった。
B:25>20°光沢度≧20であった。
C:20>20°光沢度≧10であった。
D:20°光沢度<10であった。
(耐擦過性)
JIS L0849に準拠した方法(接触面積100mm2あたり2Nの荷重)により、JIS L0805で規定される摩擦用白布を用いて記録した画像を50回擦った。反射濃度計(商品名「RD−19I」、Gretag Macbeth製)を使用して、擦る前後の画像の光学濃度を測定した。そして、擦る前の画像の光学濃度をOD0、50回擦った後の画像の光学濃度をOD50としてDR1=OD50/OD0を算出し、以下に示す評価基準にしたがって画像の耐擦過性を評価した。結果を表5−1及び5−2に示す。なお、本発明においては、「AA」、「A」及び「B」を好ましいレベルとし、「C」及び「D」を許容できないレベルとした。
AA:0.9≦DR1であった。
A:0.7≦DR1<0.9であった。
B:0.5≦DR1<0.7であった。
C:0.3≦DR1<0.5であった。
D:DR1<0.3であった。
(耐候性)
得られた記録物を24時間自然乾燥させた後、商品名「METAL WEATHER KW−R5TP−W」(ダイプラ・ウインテス製)に入れた。そして、メタルハライドランプ(照射強度65mW/cm2)を使用し、ブラックパネル温度53℃及び相対湿度50%の条件で50時間光照射した。分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を使用し、光照射前後の記録物のベタ画像のCIELab表色系におけるL*、a*、b*の値を測定した。そして、E={(L*2+(a*2+(b*21/2の値を求め、照射前後のEの値からΔEを算出し、以下に示す評価基準にしたがって画像の耐候性を評価した。結果を表5−1及び5−2に示す。なお、本発明においては、「A」及び「B」を好ましいレベルとし、「C」及び「D」を許容できないレベルとした。
A:30≦ΔEであった。
B:30<ΔE≦45であった。
C:45<ΔE≦60であった。
D:ΔE<60であった。
上記の評価結果とともに、記録媒体の種類、加熱の有無、液体組成物層の膜厚X、及び「液体組成物層の膜厚X(nm)/(顔料のアスペクト比Y×顔料の平均短径Z(nm))」(X/(Y×Z))の値を表5−1及び5−2に示す。
Figure 2015229344
Figure 2015229344

Claims (8)

  1. 記録媒体にインクを付与する工程と、前記インクが付与された記録媒体に、前記インクを付与した領域と少なくとも一部で重なるように、液体組成物を付与する工程とを有する画像記録方法であって、
    前記インクが、顔料と、第1の樹脂粒子と、第1の界面活性剤と、水とを含有し、
    前記液体組成物が、第2の樹脂粒子と、第2の界面活性剤と、水とを含有し、
    前記顔料のアスペクト比Yが、2.0以上6.0以下であり、
    前記顔料の平均短径Zが、50nm以上200nm以下であり、
    前記第1の樹脂粒子のガラス転移温度が、前記第2の樹脂粒子のガラス転移温度よりも低く、
    前記液体組成物により形成される層の少なくとも一部の膜厚X(nm)、前記顔料のアスペクト比Y、及び前記顔料の平均短径Z(nm)が、下記式(1)の関係を満たすことを特徴とする画像記録方法。
    X/(Y×Z)≧1.8 ・・・(1)
  2. 前記記録媒体の水に対するKa値が、0.35ml・m-2・msec-1/2以下である請求項1に記載の画像記録方法。
  3. 予め加熱した前記記録媒体に前記インク及び前記液体組成物を付与する請求項1又は2に記載の画像記録方法。
  4. 前記液体組成物中の前記第2の樹脂粒子の含有量が、前記液体組成物全質量を基準として、2.0質量%以上15.0質量%以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  5. 前記第1の界面活性剤が、フッ素系界面活性剤である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  6. 前記第2の界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  7. 前記インク中の前記顔料の含有量が、前記第1の樹脂粒子の含有量に対して、質量比率で0.1倍以上1.5倍以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像記録方法。
  8. 前記顔料が、C.I.ピグメントイエロー155である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像記録方法。
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