JP2015228357A - 酸化物超電導線材、超電導機器及び酸化物超電導線材の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導線材、超電導機器及び酸化物超電導線材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】Agの脆化による安定化層の剥離を抑制できる酸化物超電導線材を提供することを目的とする。
【解決手段】テープ状の基材、中間層、酸化物超電導層が積層されてなる積層体と、積層体の酸化物超電導層の主面に積層される第1保護層と、第1保護層の主面に積層される第2保護層と、第2保護層の主面に半田層を介して接合される安定化層と、を備え、第1保護層が、Ag又はAg合金からなり、前記第2保護層の1回の成膜工程により形成された厚みが2.1μm以下であり最終的な厚みが0.3μm以上10μm以下である酸化物超電導線材。
【選択図】図1

Description

本発明は、酸化物超電導線材、超電導機器及び酸化物超電導線材の製造方法に関する。
RE123系の酸化物超電導体は、REBaCu7−x(RE:Y、Gdなどの希土類元素)なる組成で表記され、液体窒素温度(77K)よりも高い臨界温度を有する。これらの酸化物超電導導体を、超電導マグネットや変圧器、限流器、モータ等、各種超電導機器へ応用するための研究が各所でなされている。
酸化物超電導体を各種超電導機器に使用するためには、酸化物超電導体を線材に加工して、電力供給用の導体あるいは磁気コイル等の酸化物超電導線材として用いるのが一般的である。具体的には、酸化物超電導体層の表面にAg層が設けられた酸化物超電導テープと安定化材テープ(安定化層)とを、半田を介して接合した酸化物超電導線材が知られている。酸化物超電導層の表面にAg層を設けることで、酸化物超電導層を保護するとともに酸化物超電導層が水分により劣化することを抑制できる。
しかしながら、Ag層に半田を接合すると、Ag層と半田との界面において合金層が形成され電気的安定性が低下する。またAgは合金化すると脆化して強度が劣化するためAg層から安定化層が剥離するという問題があった。
そこで、特許文献1では、Ag層の上に、Cu等の合金からなるメッキ層を設け、Ag層と半田との接触を制限することでAgの脆化を抑制していた。
特開2013−218915号公報
特許文献1に記載の技術においては、Ag層と半田層の間に設けられるメッキ層は、メッキにより形成されるため、20μm程度と非常に厚くコスト高となる。Ag層にピンホールが発生する場合があり、このような場合にメッキ処理を行うとAg層の下の酸化物超電導層にメッキ液が接触し、超電導特性が低下する虞があった。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであって、Agの脆化による安定化層の剥離を抑制しつつ、コスト及び超電導特性に優れた酸化物超電導線材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の酸化物超電導線材は、テープ状の基材、中間層、酸化物超電導層が積層されてなる積層体と、前記積層体の前記酸化物超電導層の主面に積層される第1保護層と、前記第1保護層の主面に積層される第2保護層と、前記第2保護層の主面に半田層を介して接合される安定化層と、を備え、前記第1保護層が、Ag又はAg合金からなり、前記第2保護層の1回の成膜工程により形成された厚みが2.1μm以下であり最終的な厚みが0.3μm以上10μm以下である。
この構成によれば、Ag又はAg合金からなる第1保護層と半田層との間に第2保護層が形成される。これにより、Ag又はAg合金は、半田と接触することがなく半田がAgと合金化して脆化されることを抑制できる。したがって、酸化物超電導線材から安定化層が剥離することを防ぐことができる。
また、Cu又はCu合金からなる第2保護層を0.3μm以上、10μm以下とすることで、酸化物超電導線材の横断面における第2保護層の膜厚を薄くしてコストの低減を図りつつ、Cuの脆化による、安定化層の剥離を防ぐことができる。
AgのみならずCuも半田との合金化によって、脆化が起こる。本発明者らの鋭意検討によって、Cuと半田の合金化によって、脆化が起こるのは、Cuが0.3μm未満の場合であることが分かった。そこで、Cu又はCu合金からなる第2保護層を0.3μm以上とすることで、Cuの合金化による安定化層の剥離を防ぐことができる。
このような厚みの第2保護層は、Cu又はCu合金をスパッタ法により成膜することで得られる。スパッタ法において一回の成膜工程でCu又はCu合金を2.1μmを超えて成膜しようとすると、酸化物超電導層中の酸素が抜け出し結晶構造がくずれて超電導特性の劣化が起こる虞がある。第2保護層の1回の成膜工程により形成された厚みを2.1μm以下とすることで、酸化物超電導線材の特性を劣化させることがない。
上記の酸化物超電導線材において、前記酸化物超電導層が、線材全体の厚さ方向の中立面を含むように形成されていてもよい。
この構成によれば、酸化物超電導層に酸化物超電導線材の中立面を配し、曲げに対して酸化物超電導層に加わる負荷を最小とすることができる。
上記の酸化物超電導線材において、前記積層体の前記基材側の裏面に積層されCu又はCu合金からなる裏面層を有し、前記安定化層が、前記積層体の主面から両側の側面を回り込み裏面に達して配置され、前記裏面層に半田層を介して接合されていても良い。
この構成によれば、積層体の裏面に半田との密着性に優れたCu又はCu合金からなる裏面層を形成することで、半田層を介し裏面側に安定化層を接合できる。したがって、酸化物超電導線材は、安定化層を積層体の横断面外周に密着させて酸化物超電導線材の気密性を高めることができる。
上記の酸化物超電導線材において、前記安定化層が、Ni−Cr合金、Ni合金、ステンレス鋼、及び真鍮からなる群のうち、何れか1種からなるものであっても良い。
この構成によれば、電気抵抗値が比較的高い金属を安定化層として使用することで、酸化物超電導線材の室温での電気抵抗を高めることができる。したがって、クエンチが起こり常電導状態に転移した時に発生する過電流を瞬時に抑制する効果が高く、超電導限流器用として好適な酸化物超電導線材を供給できる。
一実施形態の超電導機器は、上記の酸化物超電導線材を有する。
この構成によれば、高い信頼性を有する超電導機器を提供することが可能となる。
上記の酸化物超電導線材の一実施形態に係る製造方法は、テープ状の基材に中間層と酸化物超電導層を形成した積層体を用意し、前記積層体の前記酸化物超電導層の主面に、スパッタ法によりAg又はAg合金からなる第1保護層を成膜する第1保護層成膜工程と、前記第1保護層の主面に、スパッタ法によりCu又はCu合金からなり厚みが0.3μm以上、2.1μm以下の第2保護層を成膜する第2保護層成膜工程と、前記第2保護層の主面に半田層を介して金属テープを接合することにより安定化層を形成する工程と、を有し、前記第2保護層成膜工程が、一回以上の成膜工程を有し、一回の成膜工程で2.1μm以下の成膜を行う。
この構成によれば、Ag又はAg合金を半田と接触させることがない酸化物超電導線材を形成できる。これにより安定化層が剥離しにくい酸化物超電導線材を提供できる。
また、Cu又はCu合金をスパッタ法により成膜することで2.1μm以下の薄い第2保護層を形成できる。第2保護層の膜厚を2.1μm以下とすることで、一回の成膜工程を行うのみで酸化物超電導線材の特性を劣化させることはない。
上記の酸化物超電導線材の製造方法において、前記安定化層を形成する工程の前に、前記積層体の前記基材側の裏面に、スパッタ法によりCu又はCu合金からなる裏面層を成膜する裏面層成膜工程を有し、前記安定化層を形成する工程において、前記金属テープを前記積層体の主面から両側の側面を経由して裏面に回り込ませて配置させ、半田層を介して前記裏面層に接合しても良い。
この構成によれば、積層体の裏面に半田との密着性に優れたCu又はCu合金からなる裏面層を形成することで、安定化層を積層体の横断面外周に密着させ気密性を高めた酸化物超電導線材を製造できる。これにより、酸化物超電導層に水分が浸入することを防止し、超電導特性が劣化することを抑制できる。
本発明の酸化物超電導線材は、Ag又はAg合金からなる第1保護層と、半田層との間に第2保護層が形成される。したがって、Ag又はAg合金は、半田と接触することがなく半田がAgと合金化して脆化されることを抑制できる。したがって、酸化物超電導線材から安定化層が剥離することを防ぐことができる。
また、Cu又はCu合金からなる第2保護層を0.3μm以上、2.1μm以下とすることで、酸化物超電導線材の横断面における第2保護層の膜厚を薄くしてコストを抑えるとともに、Cuの脆化による、安定化層の剥離を防ぐことができる。
本発明に係る第1実施形態の酸化物超電導線材を模式的に示す断面傾視図である。 本発明に係る第2実施形態の酸化物超電導線材を模式的に示す断面傾視図である。 超電導コイルの一例を示し、図3(a)は、超電導コイルの積層体を示す斜視図、図3(b)は、超電導コイル単体を示す斜視図である。 超電導限流器の一例を示す断面図である。
以下、本発明に係る酸化物超電導線材の実施形態について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。また、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
<第1実施形態>
図1に第1実施形態の酸化物超電導線材1の横断面の模式図を示す。本実施形態の酸化物超電導線材1は、テープ状の基材10に中間層11と酸化物超電導層12とが積層された積層体16と、積層体16の酸化物超電導層12の主面12aに積層される第1保護層13と、この第1保護層13の主面13aに積層される第2保護層14と、この第2保護層14の主面14aに半田層19を介して接合される安定化層18とを備えて概略構成されている。
なお、図1において、線材の幅方向をX方向、長手方向をY方向、厚み方向をZ方向とする。
基材10は、ハステロイ(米国ヘインズ社製商品名)に代表されるニッケル合金やステンレス鋼、ニッケル合金に集合組織を導入した配向Ni−W合金が適用される。
基材10の厚みT10は、目的に応じて適宜調整すれば良く、10〜500μmの範囲とすることができる。
中間層11は、基材10上に形成される。中間層11は、一例として、基材側から順に拡散防止層とベッド層と配向層とキャップ層の積層構造とすることができるが、拡散防止層とベッド層の一方あるいは両方を略して構成しても良い。
中間層11の厚みT10は、0.01μm〜5μm程度とされる。
拡散防止層は、Si、Al、GZO(GdZr)等から構成され、例えば厚み10〜400nmに形成される。
ベッド層は、界面反応性を低減し、その上に形成される膜の配向性を得るため層であり、Y、Er、CeO、Dy3、Er、Eu、Ho、La等からなり、その厚みは例えば10〜100nmである。
配向層は、その上のキャップ層の結晶配向性を制御するために2軸配向する物質から形成される。配向層の材質としては、GdZr、MgO、ZrO−Y(YSZ)、SrTiO、CeO、Y、Al、Gd、Zr、Ho、Nd等の金属酸化物を例示することができる。この配向層はIBAD(Ion-Beam-Assisted Deposition)法で形成することが好ましい。
キャップ層は、上述の配向層の表面に成膜されて結晶粒が面内方向に自己配向し得る材料からなり、具体的には、CeO、Y、Al、Gd、ZrO、YSZ、Ho、Nd、LaMnO等からなる。キャップ層の膜厚は50〜5000nmの範囲に形成できる。
酸化物超電導層12は酸化物超電導体として公知のもので良く、具体的には、RE−123系と呼ばれるREBaCu7−X(REは希土類元素であるSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luのうちの1種又は2種以上を表す)を例示できる。この酸化物超電導層12として、Y123(YBaCu7−X)又はGd123(GdBaCu7−X)などを例示できる。
酸化物超電導層12の厚みT12は、0.5〜5μm程度であって、均一な厚みであることが好ましい。
積層体16は、上述の基材10、中間層11、酸化物超電導層12によって、構成されている。
第1保護層13は、酸化物超電導層12の主面12aに形成されるAg又はAg合金からなる層である。第1保護層13は、主面12aのみならず、積層体16の側面16b及び裏面16cにも形成されていてもよい。
第1保護層13は、酸化物超電導層12を保護する役割を果たす。また、事故時に発生する過電流をバイパスする。加えて、酸化物超電導層12とこの層よりも上面に設ける層との間で起こる化学反応を抑制し、一方の層の元素の一部が他方の層側に侵入して組成がくずれることによる超電導特性の低下を防ぐなどの機能を有する。第1保護層13は、常温下でスパッタ法等の成膜法により形成できる。
第1保護層13の酸化物超電導層12上における厚みT13は、1μm以上2μm以下とすることができる。厚みT13を2μm以下とすることで第1保護層13に使用するAgの量を抑制してコストの低減を図ることができる。また、厚みT13を1μm以上とすることで、酸素アニール時の熱処理によってAgが凝集しても、第1保護層13にピンホールが発生することを抑制できる。第1保護層13にピンホールが生じると、酸化物超電導層12が露出し、露出部分が第1保護層13によって保護されずに、超電導特性が劣化する虞がある。T13を1μm以上とすることで、酸化物超電導層12を確実に保護することができる。
第2保護層14は、第1保護層13の主面13aに形成されるCu又はCu合金からなる層である。第2保護層14は、主面13aのみならず、積層体16の側面16b及び裏面16cにも形成されていてもよい。
第2保護層14は、第1保護層13と共に酸化物超電導層12を保護し、事故時に発生する過電流をバイパスする。さらに、半田層19を構成する金属(例えばSn)が第1保護層13に拡散することを抑制する。これにより、第1保護層13の構成元素であるAgと半田層を構成する金属(例えばSn)とが合金化することを抑止する。
また、第1保護層13にピンホールが形成されていた場合であっても、第2保護層14を形成することで、このピンホールを覆い、酸化物超電導層12を確実に保護することができる。
第2保護層14の、第1保護層13の主面13a上に形成される部分の厚みT14は、0.3μm以上10μm以下であることが好ましい。また、厚みT14は、0.3μm以上、2.1μm以下であることがより好ましい。
厚みT14を10μm以下とすることで、酸化物超電導線材1は、その横断面における第2保護層14を構成する材料(Cu又はCu合金)の使用量を抑制し、コスト低減を図ることができる。
第2保護層14は、Cu又はCu合金を後段で説明するスパッタ法により成膜することで得られる。スパッタ法による一回の成膜工程で2.1μmを超える厚みの第2保護層14を成膜すると、酸化物超電導層12の劣化が起こる虞がある。したがって、1回に成膜する第2保護層14の厚みは、2.1μm以下とすることがより好ましい。成膜回数を抑えて成膜コストを抑制するために、第2保護層14の最終的な厚みT14も、2.1μm以下とすることが好ましい。
また、成膜を複数回行い、第2保護層14の厚みT14を2.1μmを超える厚みとする場合には、半田と第2保護層14のCuとの合金化に起因する安定化層18の剥離をより確実に防止できる。
また、第2保護層14を0.3μm以上とすることで、Cuの合金化による安定化層18の剥離を防ぐことができる。Cu又はCu合金からなる第2保護層14上に半田層19を形成すると、第2保護層14に半田層19を構成する金属(例えばSn)が第2保護層14に拡散する。これにより、第2保護層14の構成元素であるCuと半田層を構成する金属(例えばSn)とが合金化して第2保護層14の脆化が起こる。この脆化が第2保護層14の全厚みに達すると、第1保護層13と第2保護層14との境界部を起点として安定化層18が剥離しやすくなる。半田を構成する金属のCu又はCu合金への拡散は、0.3μm未満であるため、第2保護層14を0.3μm以上とすることで、Cuの合金化による安定化層18の剥離を防ぐことができる。
第2保護層14は、常温下でスパッタ法等の成膜法により形成できる。スパッタ法による第2保護層14の成膜の一例について以下に説明する。
まず、Cu又はCu合金からなるターゲットと第1保護層13が形成された積層体16を、内部を真空状態に減圧しArガスを導入した処理容器内に配置する。このとき、第1保護層13をターゲット方向に向けて配置する。次に前記ターゲットに電圧を印加し放電させることでArガスをイオン化してプラズマを生成する。プラズマ中に生成されたArのイオンが、前記ターゲットをスパッタしてターゲットからCu(又はCu合金)のスパッタ粒子がはじき出され、当該スパッタ粒子が第1保護層13上に堆積することで第2保護層14が成膜される。
スパッタ法による成膜において、スパッタ粒子(Cu粒子)が被成膜体(第1保護層13)に衝突すると衝突時の運動エネルギーが熱エネルギーに変換され、被成膜体が温度上昇する。この熱が酸化物超電導層12に伝わり酸化物超電導層12が温度上昇すると、酸化物超電導層12中の酸素が抜け出し結晶構造がくずれ超電導特性の劣化が起こる虞がある。
被成膜体の温度上昇は、一回に成膜する第2保護層14の膜厚(成膜レート)と相関関係を有している。酸化物超電導層12の超電導特性の劣化を抑制するためには、一回あたりに成膜する第2保護層14の膜厚を2.1μm以下とすることが好ましい。
また、スパッタ法による第2保護層14の成膜における被成膜体の温度上昇により、第1保護層13のAgが再結晶化することがある。Agは、再結晶化により凝集して、ピンホールを形成する。第2保護層14の成膜を一回に膜厚2.1μm以下とする場合には温度上昇を抑制しAgの再結晶化を防ぐことができる。
半田層19は、第2保護層14と金属テープからなる安定化層18の間に配置されて、これらを接合している。
半田層19は、金属テープの一面に形成されたSnメッキとして形成できる。Snメッキが施された金属テープを第2保護層14上に配置して熱を加えることで、Snメッキを溶融、固化させて、金属テープと第2保護層14を接合できる。
半田層19の厚みT19は、2μm程度とされる。
半田層19に用いる半田は、特に限定されるものではなく従来公知の半田を使用可能である。例えば、Sn、Sn−Ag系合金、Sn−Bi系合金、Sn−Cu系合金、Sn−Zn系合金などのSnを主成分とする合金よりなる鉛フリー半田、Pb−Sn系合金半田、共晶半田、低温半田などが挙げられ、これらの半田を一種又は二種以上組み合わせて使用することができる。これらの中でも、融点が300℃以下の半田を用いることが好ましい。これにより、300℃以下の温度で金属テープと第2保護層14とを半田付けすることが可能となるので、半田付けの熱によって酸化物超電導層12の特性が劣化することを抑止できる。
安定化層18は、半田層19を介して第2保護層14上に接合された金属テープからなる。
安定化層18を構成する金属テープの材料としては、良導電性を有するものであればよく、特に限定されない。例えば、銅、真鍮(黄銅、Cu−Zn合金)、Cu−Ni合金等の銅合金、Ni合金、ステンレス鋼等の比較的安価な材質からなるものを用いることが好ましく、中でも高い導電性を有し比較的安価であることから銅製が好ましい。
この酸化物超電導線材1において安定化層18は、事故時に発生する過電流を転流するバイパスとなる。
また、酸化物超電導線材1を超電導限流器に使用する場合において安定化層18は、クエンチが起こり常電導状態に転移した時に発生する過電流を瞬時に抑制するために用いられる。この場合、安定化層18は、Ni−Cr合金、Ni合金、ステンレス鋼、及び真鍮からなる群のうち、何れか1種からなる高抵抗金属を用いる事が好ましい。特に、Ni合金としては、インコネル(登録商標)やハステロイ(登録商標)を使用することができる。
安定化層18の厚みT18は、適宜調整可能であるが、例えば10μm以上150μm以下とすることができる。金属テープの厚みが薄すぎると加工工程で破れが生じる虞がある。また、安定化層18の厚みT18を厚くしすぎると、線材の屈曲性が損なわれる上に、酸化物超電導線材1は、その横断面における安定化層18の占有率が大きくなり、線材全体の臨界電流密度Jc(オーバーオールJc)は小さくなってしまう。
なお、本実施形態においては、金属テープを半田層19を介し第2保護層14上にのみ接合して安定化層18を形成する例について説明したが、安定化層18の構成はこれに限るものではない。
例えば、金属テープを横断面略C字型に成型し、積層体16の裏面16c側まで覆うように半田を介して接合しても良い。また、線材の外周に半田を介し金属テープを螺旋巻きにするなどしても良い。以上のように、線材の周面を覆う安定化層を形成することで、酸化物超電導層に水分を浸入させない気密な構造を実現でき、超電導特性の劣化を抑制できる。
以上の様に構成される本実施形態の酸化物超電導線材1において、酸化物超電導層12が、線材全体の厚さ方向の中立面を含むように形成されていることが好ましい。
各層の剛性が略同一であると仮定する場合には、酸化物超電導層12を線材全体の厚さの半分となる位置を含むように形成することが好ましい。より具体的には、各層の厚みを、次のような関係を満たすように構成することが好ましい。
第1保護層13の厚みT13、第2保護層14の厚みT14、半田層19の厚みT19、及び安定化層18の厚みT18の和と、基材10の厚みT10、及び中間層11の厚みT11の和と、の差が、酸化物超電導層12の厚みT12の半分未満とする。
即ち、以下の式を満たすことが好ましい。
Figure 2015228357
この関係を満たす場合に、酸化物超電導層12は、酸化物超電導線材1の厚さ中央に配置され、酸化物超電導線材1を板厚方向に曲げたときの中立面が酸化物超電導層の内部に構成される。したがって、酸化物超電導線材1を湾曲させた場合に、各層に加わる曲げ応力のうち、酸化物超電導層に加わる曲げ応力が最小となる。したがって、酸化物超電導層12に加わる負荷を軽減し超電導特性の劣化を抑制できる。
<第2実施形態>
図2に第2実施形態の酸化物超電導線材2の横断面の模式図を示す。第2実施形態の酸化物超電導線材2は、第1実施形態の酸化物超電導線材1と比較して、安定化層28で積層体16の横断面外周を覆っている構成を備えた点で異なる。
なお、上述の第1実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。また、図2においても図1と同様、線材の幅方向をX方向、長手方向をY方向、厚み方向をZ方向とする。
酸化物超電導線材2は、テープ状の基材10に中間層11と酸化物超電導層12とが積層された積層体16を有している。積層体16の酸化物超電導層12の主面12aには、第1保護層13が積層されている。さらに、第1保護層13の主面13aには、第2保護層24が形成されている。また、積層体16の基材10側の裏面16cには、裏面層26が積層され、積層体16の側面16bには側面層25が積層されている。したがって、積層体16は、第2保護層24、側面層25及び裏面層26によって、外周(横断面外周)が覆われている。さらに、第2保護層24、側面層25及び裏面層26には、半田層29を介して安定化層28が接合されている。
第2保護層24は、第1保護層13の主面13aに形成されるCu又はCu合金からなる層である。第2保護層24は、側面層25、裏面層26と一体的に形成されている。
第2保護層24は、第1保護層13と共に酸化物超電導層12を保護し、事故時に発生する過電流をバイパスする。さらに、半田層29を構成する金属(例えばSn)が第1保護層13に拡散し合金化することを抑制する。
また、第1保護層13にピンホールが形成されていた場合であっても、第2保護層24を形成することで、このピンホールを覆い、半田が酸化物超電導層12に達することを防ぐことができる。
第2保護層24の厚みは、0.3μm以上10μm以下であることが好ましく、0.3μm以上2.1μm以下とすることがより好ましい。
第2保護層24の厚みを10μm以下とすることで、第2保護層24を構成する材料(Cu又はCu合金)の使用量を抑制し、コスト低減を図ることができる。
また第2保護層24は、常温下でスパッタ法等の成膜法により形成できる。1回に成膜する第2保護層24の厚みを2.1μm以下とすることで、成膜時に発生する熱を低減させ酸化物超電導層12中の酸素が脱離することを抑制できる。また、第2保護層24の成膜時に第1保護層13のAgが再結晶化することを防ぐことができる。
第2保護層24を0.3μm以上とすることで、Cuの合金化による安定化層28の剥離を防ぐことができる。
裏面層26は、積層体16の基材10側の裏面16cに形成されるCu又はCu合金からなる層である。
裏面層26は、側面層25及び安定化層28を介して第2保護層24と電気的に接続されている。
また、裏面層26は、積層体16の裏面16c側に配置される安定化層28の裏面部28cと半田層29を介して接合される。裏面層26は、Cu又はCu合金からなるため、半田と密着性が高い。したがって、安定化層28の裏面部28cと容易に接合される。
一例としてCuからなる裏面層26の形成手段を説明する。Cuからなる裏面層26は、第2保護層24と同様にスパッタ法により形成することができる。裏面層26の成膜は、Cuターゲットを積層体16の基材10側(裏面16c側)に配置し、Cuターゲットに電圧を印加し放電させることでCuのスパッタ粒子を積層体16の裏面16cに堆積させ行うことができる。
裏面層26の厚みは、0.3μm以上2.1μm以下とすることが好ましい。
膜厚が2.1μmを超える裏面層26をスパッタ法による一回の成膜工程で形成しようとすると、成膜時の熱が酸化物超電導層12に伝わり酸化物超電導層12中の酸素が脱離する虞がある。また、裏面層26を0.3μm以上とすることで、Cuの合金化による安定化層28の剥離を防ぐことができる。
なお、裏面層26の成膜工程を複数回に分けて行う場合は、一回の成膜工程における膜厚を2.1μm以下とすることで、2.1μmを超える裏面層26を形成しても良い。この場合には、成膜工程のコストを加味して裏面層26の厚みを10μm以下の範囲とすることが好ましい。裏面層26は、C字形に積層体16を覆う安定化層28の横断面の端部と半田層29を介して接合される。このため、裏面層26と安定化層28との半田接合は、安定化層28の剥離の起点となりやすい。裏面層26を2.1μmを超える膜厚とすることで半田とCuとの合金化による脆化に起因する剥離をより確実に防止できる。
側面層25は、積層体16の基材10側の側面16bに形成されるCu又はCu合金からなる層である。側面層25は、第2保護層24及び裏面層26と一体的に形成されている。
側面層25は、第2保護層24と裏面層26とをスパッタ法により成膜する際に同時に成膜される。スパッタ法による第2保護層24の成膜において、スパッタ粒子(Cu粒子)は、積層体16の側面16bに回り込みCu粒子が積層される。同様に、スパッタ法による裏面層26の成膜においても積層体16の裏面16cにCu粒子が積層される。これは、スパッタ粒子が処理容器中の不活性ガス(例えばAr)に衝突して運動方向を変えることによる。
このように形成されることで、側面層25、第2保護層24、裏面層26は、一体となって積層体16の横断面を囲む。
安定化層28は、第2保護層24、側面層25、並びに裏面層26に沿って、横断面略C字形に配置される金属テープからなる。安定化層28は、積層体16の主面から両側の側面16b、16bを回り込み裏面16cに達して配置されている。また、安定化層28は、半田層29を介して第2保護層24、側面層25、並びに裏面層26に接合されている。
安定化層28は、銅、真鍮(黄銅、Cu−Zn合金)、Cu−Ni合金等の銅合金、Ni合金、ステンレス鋼等のからなり、事故時に発生する過電流を転流するバイパスとなる。また、安定化層28は、酸化物超電導線材2を超電導限流器に使用する場合において、クエンチが起こり常電導状態に転移した時に発生する過電流を瞬時に抑制するために用いられる。
安定化層28は、メッキなどによる半田層29を設けた金属テープの面上に、第1保護層13、第2保護層24、側面層25、並びに裏面層26が積層された積層体16を配置し周面を横断面略C字型をなすように包み込んで折り曲げ加工し、半田層29を加熱溶融させてロールにより加圧することにより形成できる。
安定化層28は、積層体16の酸化物超電導層12側に配置される主面部28aと、積層体16の側面16b側に配置される側面部28bと、積層体16の裏面16c側に配置される裏面部28cとを有している。安定化層28の主面部28aは、半田層29を介し第2保護層24に接合されている。同様に安定化層28の側面部28bは側面層25に、安定化層28の裏面部28cは裏面層26に、それぞれ半田層29を介し接合されている。
第2実施形態の酸化物超電導線材2は、安定化層28がCu又はCu合金からなる第2保護層24を介し半田接合されている。これにより、Ag又はAg合金からなる第1保護層13は、半田と接触することがなく半田がAgと合金化して脆化されることを抑制でき、安定化層28の剥離を防ぐことができる。
また、一般的に基材10の材料として好適とされているNi基合金(例えばハステロイ)は、半田との密着性が低い材料として知られており、基材10に半田層29を介して安定化層28を接合することは困難であった。
本実施形態の酸化物超電導線材2は、積層体16の横断面外周(特に裏面16c)が、半田と密着性の良いCu又はCu合金からなる層(第2保護層24、側面層25、裏面層26)で覆われている。したがって、安定化層28は、半田層29を介し積層体16の横断面外周に密着し酸化物超電導線材2の気密性を高めることができる。これにより、酸化物超電導層12に水分が浸入することを防止し、超電導特性が劣化することを抑制できる。
なお、安定化層28を構成する金属材料として、Ni基合金(例えばハステロイ)等の半田との密着性が低い材料を用いる場合には、予め安定化層28の表面に半田との密着性を高める表面処理などを行っておくことが好ましい。
第2実施形態の酸化物超電導線材2は、積層体16の2つの側面16b、16bに、それぞれ側面層25、25が形成され、半田層29を介し安定化層28の側面部28b、28bが接合されている。しかしながら、側面層25、25を有しておらず、安定化層28が積層体16の側面16bと接合されていない場合であっても、積層体16の裏面16cが安定化層28の裏面部28cと接合されていればよい。この場合は、安定化層28の裏面部28cが、積層体16の裏面16cに成膜された裏面層26と半田層29を介し気密に接合されるため、水分が酸化物超電導層12に達することを抑制できる。
以上に説明した酸化物超電導線材1(又は酸化物超電導線材2)は、様々な超電導機器に使用可能である。酸化物超電導線材1を備えた超電導機器の例として、超電導コイル積層体100及び超電導コイル101について図3(a)、(b)を基に説明する。
図3(b)に示す超電導コイル101は、酸化物超電導線材1(又は酸化物超電導線材2)を巻回して形成することができる。また、図3(a)に示す超電導コイル積層体100は、超電導コイル101を複数個積層し、それぞれの超電導コイル101同士を接続することにより形成することができる。
超電導コイル101及び超電導コイル積層体100は、酸化物超電導線材1(又は酸化物超電導線材2)に電流を流すことで強力な磁力を発することができる。
(超電導限流器)
図4に本発明の実施形態としての超電導限流器99を示す。
超電導限流器99において、酸化物超電導線材1(又は酸化物超電導線材2)は、巻胴に複数層に渡って巻回され超電導限流器用モジュール90を構成し、当該超電導限流器用モジュール90として液体窒素98が充填された液体窒素容器95に格納されている。さらに液体窒素容器95は、外部との熱を遮断する真空容器96の内部に格納されている。
液体窒素容器95は、上部に、液体窒素充填部91と冷凍機93を有し、冷凍機93の下方には、熱アンカー92と熱板97が設けられている。
また、超電導限流器99は、超電導限流器用モジュール90に外部電源(図示略)を接続するための電流リード部94を有する。
なお、酸化物超電導線材1(又は酸化物超電導線材2)を以上のような超電導限流器99の超電導限流器用モジュール90として使用する場合、酸化物超電導線材1(又は酸化物超電導線材2)の安定化層18(又は安定化層28)は、Ni−Cr合金、Ni合金、ステンレス鋼、及び真鍮からなる群のうち、何れか1種からなることが好ましい。これにより、クエンチが起こり常電導状態に転移した時に発生する過電流を瞬時に抑制することができる。
上述した酸化物超電導線材1(又は酸化物超電導線材2)を超電導機器に用いることで、高い信頼性を有する超電導機器を実現することが可能となる。
なお、ここで超電導機器は、図3(a)、(b)を基に説明した超電導コイル101及び超電導コイル積層体100、及び図4を基に説明した超電導限流器99以外に、酸化物超電導線材1(又は酸化物超電導線材2)を有するものであれば特に限定されず、例えば、超電導ケーブル、超電導モータ、超電導変圧器、超電導電力貯蔵装置などを例示できる。
以下、実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<試験1>
試験1として、図1に示す構造を有する酸化物超電導線材について評価を行った。
<試料の作製>
まず、ハステロイC−276(米国ヘインズ社商品名)からなる幅10mm、厚み0.075mm、長さ1000mmのテープ状の基材の表面を平均粒径3μmのアルミナを使用し研磨した。次に、前記基材の表面をアセトンにより脱脂、洗浄した。
この基材の主面上にスパッタ法によりAl(拡散防止層;膜厚100nm)を成膜し、その上に、イオンビームスパッタ法によりY(ベッド層;膜厚30nm)を成膜した。
次いで、このベッド層上に、イオンビームアシスト蒸着法(IBAD法)によりMgO(金属酸化物層;膜厚5〜10nm)を形成し、その上にパルスレーザー蒸着法(PLD法)により500nm厚のCeO(キャップ層)を成膜した。次いでCeO層上にPLD法により2.0μm厚のGdBaCu7−x(酸化物超電導層)を形成した。
このように作製した試料Aを試験1の以下のサンプル作製で共通して使用する。
(サンプルNo.1、No.2)
上述した試料Aに対し、スパッタ法により酸化物超電導層上にAgからなる第1保護層を形成した。
次に、この試料に対して酸素アニールを行った。
次に、片面2μm厚のSnメッキを施したCuからなる幅10mm、厚み0.075mm、長さ1000mmの金属テープを用意した。この金属テープと前記試料とを、Snメッキと第1保護層が対向するように重ね合わせて280℃に加熱した炉を通過させた。これにより、Snを溶融させ半田層を形成し、金属テープと第1保護層とを接合した。
以上の手順を経て、サンプルNo.1、No.2の酸化物超電導線材を得た。第1保護層の厚みについては、後段の表1にまとめて記載する。
(サンプルNo.3〜No.9)
上述した試料Aに対し、スパッタ法により酸化物超電導層上にAgからなる第1保護層を形成した。
次に、この試料に対して酸素アニールを行った。
次に、この試料に対し、スパッタ法により第1保護層上にCuからなる第2保護層を形成した。なお、このスパッタ法による成膜において、第1保護層は、一回の成膜工程で形成されている(複数回の成膜工程により形成されたものではない)。
次に、片面2μmのSnメッキを施したCuからなる幅10mm、厚み0.075mm、長さ1000mmの金属テープを用意した。この金属テープと前記試料とを、Snメッキと第2保護層が対向するように重ね合わせて280℃に加熱した炉を通過させた。これにより、Snを溶融させ半田層を形成し、金属テープと第2保護層とを接合した。
以上の手順を経て、下段の表1に示すサンプルNo.3〜No.9の酸化物超電導線材を得た。第1保護層、第2保護層の厚みについては、後段の表1にまとめて記載する。
以上に説明したサンプルNo.1〜No.9の酸化物超電導線材において、酸素アニールの温度と時間は、保護層の膜厚に応じて変更した。
保護層の膜厚が2μmのものは、500℃で10時間の酸素アニールを行い、26時間の炉冷却後に取り出した。保護層の膜厚が1μmのもの(サンプルNo.2、No.5)は、300℃で15時間の酸素アニールを行い、20時間の炉冷却後に取り出した。
<評価>
(臨界電流特性)
サンプルNo.1〜No.9の酸化物超電導線材をそれぞれ3本用意し、四端子法を用いてこれらの臨界電流値(Ic)を測定した。それぞれ3本の酸化物超電導線材のIcの平均値を表1に示す。
(剥離強度)
サンプルNo.1〜No.9の酸化物超電導線材に対し、金属テープの剥離強度を測定した。
測定は、スタッドプル剥離試験により金属テープが剥離する強度を測定した。剥離強度の測定は、金属テープの表面に直径2.7mmのスタッドピンの先端部をエポキシ樹脂で接着固定(ピン先端部の接着面積5.72mm)し、このスタッドピンを線材の成膜面に対して垂直方向に引っ張り、応力が低下した瞬間の引張荷重を剥離応力(剥離強度)として行った。
スタッドプル剥離試験は、各サンプルについて10カ所の測定を行った。測定値の平均値を表1に示す。
なお、剥離強度の測定は、応力が30MPaとなるまで行った。以下の表1において「>30」は、30MPaの応力が加わった時に剥離が生じなかったことを意味し、剥離強度が30MPa以上であることを示している。
Figure 2015228357
表1に示す結果のうち、臨界電流値Icを参照すると、サンプルNo.3の酸化物超電導線材の臨界電流値が比較的低くなっている。サンプルNo.3の酸化物超電導線材は、一回のスパッタ法による成膜工程で、2.2μmの厚みの第2保護層を形成している。このため、酸化物超電導層に熱が加わり、超電導特性の劣化が生じたと考えられる。
これに対して、そのほかのサンプルでは、超電導特性の劣化は見られない。
表1に示す結果のうち、剥離強度を参照すると、サンプルNo.1、No.2、No.4の酸化物超電導層は、剥離強度が比較的低くなっている。
これらのうち、サンプルNo.1、No.2の酸化物超電導線材は、第2保護層を有していない。これらのサンプルの剥離後の剥離面を観察したところ、剥離面は第1保護層と安定化層との間となっていた。このことから、第1保護層のAgと半田層のSnが合金化して脆化が発生し、剥離強度が低下したと考えられる。
また、サンプルNo.4の酸化物超電導線材は、第2保護層を有しているものの、その膜厚が0.2μmである。このサンプルの剥離後の剥離面を観察したところ、剥離面は第2保護層と安定化層との間となっていた。このことから、第2保護層のCuと半田層のSnが合金化して脆化が発生し、剥離強度が低下したと考えられる。即ち、第2保護層を0.3μm未満の場合に第2保護層は脆化やすいことが確認された。
サンプルNo.3、No.5〜No.9は、安定化層と第1、第2保護層の間の剥離強度は、30MPa以上の値となっており、剥離強度が比較的高い。このことから、第1、第2保護層の脆化が生じておらず、安定化層の剥離を防ぐことができていると確認された。即ち、Agからなる第1保護層上にさらに0.3μm以上の膜厚を有する第2保護層を形成することで、安定化層の剥離強度を向上できることが確認された。
<試験2>
試験2として、図2に示す構造を有する酸化物超電導線材について評価を行った。
<試料の作製>
まず、試験1で使用した試料Aを用意する。試験2の以下のサンプル作製で、試料Aを共通して使用する。
(サンプルNo.10)
上述した試料Aに対し、スパッタ法により酸化物超電導層上にAgを厚み2μm形成した。
次いで、500℃で10時間の酸素アニール処理を行い、26時間の炉冷却後に取り出した。
次いで、この試料をレーザー光線で切断して2分割して5mm幅の線材を得た。
次いで、この線材の2μm厚のAg層上に、さらにスパッタ法によりAgを厚み6μm成膜し、合計8μmの第1保護層とした。
次いで、この線材の基材側の裏面にスパッタ法によりAgからなる厚み1μmの裏面層を成膜して、再度500℃で10時間の酸素アニール処理を行い、26時間の炉冷却後に取り出した。
次いで、5μm厚のSnメッキ(融点230℃、半田層)が施された金属テープを用意し、線材の外周を包み込むように略C字形に折り曲げて280℃に加熱した通過させて、線材の外周に金属テープからなる安定化層を形成した。
以上の手順を経て、サンプルNo.10の酸化物超電導線材を得た。各層の材質、厚みなどは、後段の表2にまとめて記載する。
(サンプルNo.11〜No.13)
上述した試料Aに対し、スパッタ法により酸化物超電導層上にAgからなる厚み2μmの第1保護層を形成した。
次いで、300℃で15時間の酸素アニール処理を行い、20時間の炉冷却後に取り出した。
次いで、この試料をレーザー光線で切断して2分割して5mm幅の線材を得た。
次いで、この線材の第1保護層の主面に、スパッタ法によりCuからなる厚み1μmの第2保護層を成膜した。
次いで、この線材の基材側の裏面に、スパッタ法によりCuからなる厚み1μmの裏面層を成膜した。
次いで、5μm厚のSnメッキ(融点230℃、半田層)が施された金属テープを用意し、線材の外周を包み込むように略C字形に折り曲げて280℃に加熱した通過させて、線材の外周に金属テープからなる安定化層を形成した。
以上の手順を経て、サンプルNo.11〜No.13の酸化物超電導線材を得た。各層の材質、厚みなどは、後段の表2にまとめて記載する。
<評価>
(室温抵抗)
サンプルNo.10〜No.13の酸化物超電導線材の室温(25℃)における電気抵抗(室温抵抗)を四端子法により測定した。室温において酸化物超電導層は、超電導特性を示さないため、室温抵抗は、主に第1保護層、第2保護層、裏面層、安定化層等の合成抵抗となる。
試験結果を表3にまとめて記載する。
サンプルNo.10、No.11の酸化物超電導線材に対し、金属テープ(安定化層)の剥離強度を、試験1と同様のスタッドプル剥離試験により行った。
測定は、酸化物超電導線材の表面側(酸化物超電導層が配置されている側)と、裏面側(基材が配置されている側)と、をそれぞれ行った。
試験結果を表3にまとめて記載する。
Figure 2015228357
Figure 2015228357
サンプルNo.10及びNo.11の酸化物超電導線材の厚さ及び室温抵抗を比較する。
表面側、裏面側共に剥離強度がサンプルNo.11が高くなっている。このことから第2保護層を設けることで、剥離強度を高めることができることが確認された。
また、サンプルNo.10の酸化物超電導線材は、表面側に8μm厚の第1保護層(Ag)が形成されている。一方、サンプルNo.11の酸化物超電導線材は、表面側に2μm厚の第1保護層(Ag)と1μm厚の第2保護層(Cu)とが形成され、これらの合計の厚さが3μmとなっている。第2保護層を設けることで、酸化物超電導線材を薄く形成することができる。また、第1保護層と第2保護層とは、室温時に電流経路となるため、これらの厚みを薄くすることで、室温抵抗を高めることができ、超電導限流器用の酸化物超電導線材に好適に用いることができる。
さらに、サンプルNo.11とサンプルNo.12及びNo.13とを比較すると、安定化層を構成する材料として、Ni−Cr合金、又は黄銅(真鍮)を用いることで、さらに室温抵抗を高めることが確認できた。
また、表2に示すように、Ni−Cr合金及び黄銅(真鍮)は、Cuと比較して熱伝導率が低い。
酸化物超電導線材を超電導限流器に使用する場合において、安定化層の熱伝導率を低くする(即ち、熱容量を大きくする)ことで、局所的な発熱が超電導限流器全体に広がることを抑制できる。したがって、超電導特性が破壊された領域が広がりにくくすることができる。
Ni−Cr合金又は黄銅(真鍮)からなる安定化層で酸化物超電導線材の周囲を覆うことで、熱的安定性を高め、超電導限流器用の酸化物超電導線材に好適に用いることができる。
以上に、本発明の実施形態を説明したが、実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨から逸脱しない範囲内で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は実施形態によって限定されることはない。
1、2…酸化物超電導線材、10…基材、11…中間層、12…酸化物超電導層、12a、13a、14a…主面、13…第1保護層、14、24…第2保護層、16…積層体、16b…側面、16c…裏面、18、28…安定化層、19、29…半田層、25…側面層、26…裏面層、99…超電導限流器、100…超電導コイル積層体、101…超電導コイル

Claims (7)

  1. テープ状の基材、中間層、酸化物超電導層が積層されてなる積層体と、
    前記積層体の前記酸化物超電導層の主面に積層される第1保護層と、
    前記第1保護層の主面に積層される第2保護層と、
    前記第2保護層の主面に半田層を介して接合される安定化層と、を備え、
    前記第1保護層が、Ag又はAg合金からなり、
    前記第2保護層が、Cu又はCu合金からなり、前記第2保護層の1回の成膜工程により形成された厚みが2.1μm以下であり最終的な厚みが0.3μm以上10μm以下である酸化物超電導線材。
  2. 前記酸化物超電導層が、線材全体の厚さ方向の中立面を含むように形成されている請求項1に記載の酸化物超電導線材。
  3. 前記積層体の前記基材側の裏面に積層されCu又はCu合金からなる裏面層を有し、前記安定化層が、前記積層体の主面から両側の側面を回り込み裏面に達して配置され、前記裏面層に半田層を介して接合されている請求項1に記載の酸化物超電導線材。
  4. 前記安定化層が、Ni−Cr合金、Ni合金、ステンレス鋼、及び真鍮からなる群のうち、何れか1種からなる請求項1〜3の何れか一項に記載の酸化物超電導線材。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の酸化物超電導線材を有する超電導機器。
  6. テープ状の基材に中間層と酸化物超電導層を形成した積層体を用意し、
    前記積層体の前記酸化物超電導層の主面に、スパッタ法によりAg又はAg合金からなる第1保護層を成膜する第1保護層成膜工程と、
    前記第1保護層の主面に、スパッタ法によりCu又はCu合金からなり厚みが0.3μm以上、2.1μm以下の第2保護層を成膜する第2保護層成膜工程と、
    前記第2保護層の主面に半田層を介して金属テープを接合することにより安定化層を形成する工程と、を有し、
    前記第2保護層成膜工程が、一回以上の成膜工程を有し、一回の成膜工程で2.1μm以下の成膜を行う酸化物超電導線材の製造方法。
  7. 前記安定化層を形成する工程の前に、前記積層体の前記基材側の裏面に、スパッタ法によりCu又はCu合金からなる裏面層を成膜する裏面層成膜工程を有し、
    前記安定化層を形成する工程において、前記金属テープを前記積層体の主面から両側の側面を経由して裏面に回り込ませて配置させ、半田層を介して前記裏面層に接合する請求項6に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
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