JP2015227909A - コンタクトレンズ用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】(1)コンタクトレンズの濡れ性の更なる向上と、(2)コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないことと、(3)コンタクトレンズの形状安定性、の何れをも有利に達成することができる、新規なコンタクトレンズ用組成物を提供する。【解決手段】コンタクトレンズ用組成物が、多分散度が8以上であるヒプロメロースを含んでいることを特徴とする。また、好適には、ヒプロメロースの重量平均分子量が50,000以上1,000,000以下である。更に、好適には、ヒプロメロースにおけるメトキシル基の置換度が27.0〜30.0%で、且つヒドロキシプロポキシル基の置換度が4.0〜12.0%のものである。更にまた、好適には、タウリンをさらに含んでいる。【選択図】なし

Description

本発明は、例えばコンタクトレンズ装着液等として用いられるコンタクトレンズ用組成物に関するものである。
従来から、コンタクトレンズに対して用いられるコンタクトレンズ用組成物として、例えばコンタクトレンズ洗浄液、コンタクトレンズ保存液、コンタクトレンズ装着液、点眼液や洗眼液等、様々なものが考案されている。
ところで、このようなコンタクトレンズ用組成物は、コンタクトレンズの装用時に発生しがちな異物感や不快感を抑制することが求められる。例えば、特開2001−125052号公報(特許文献1)には、コンタクトレンズの濡れ性を向上させることにより、コンタクトレンズ装着時の装用感の改善を図ったコンタクトレンズ装着液が記載されている。この特許文献1に記載のコンタクトレンズ用組成物においては、増粘剤としてヒプロメロース(ヒドロキシメチルプロピルセルロース)等を配合することにより、コンタクトレンズ表面の濡れ性が向上されている。
ところが、このようなコンタクトレンズ用組成物を用いても、使用者によっては十分な装用感の向上を得られない場合もあり、コンタクトレンズの濡れ性をさらに向上させることができるコンタクトレンズ組成物への要求が高まっている。
また、コンタクトレンズ用組成物にヒプロメロースを含有してコンタクトレンズの濡れ性の向上を図っても、装用感の向上が未だ得られない原因として、継続的な濡れ性を獲得できていないために、装用時間の経過とともに濡れ性が低下してきた結果、コンタクトレンズに汚れが付着しやすくなることが考えられる。即ち、コンタクトレンズ装着時の異物感や不快感は、コンタクトレンズそのものにより引き起こされるだけでなく、コンタクトレンズに付着した汚れが原因となっている場合がある。特に、近年、より酸素透過性に優れたレンズとしてシリコーンハイドロゲル製のソフトコンタクトレンズの普及が進んでいるが、このシリコーンハイドロゲル製のソフトコンタクトレンズは、従来のレンズよりも脂質汚れが付着しやすいという傾向がある。それ故、市場では、脂質汚れに起因する異物感や不快感を解消できるコンタクトレンズ用組成物に対する要望も高まってきているのである。
これに対して、特開2012−198538号公報(特許文献2)には、ヒプロメロース等を適切に配合することでコンタクトレンズへの脂質付着抑制が達成されることが記載されている。しかし、これらはヒプロメロースの低粘度品をある濃度(0.5w/v%)以上使うことが求められている。低粘度品は高粘度品に比べて製剤の界面活性能を高める働きがあり、それによりコンタクトレンズの濡れ性を向上させる効果や、脂質を可溶化する効果も大きいとされる。しかしながら、コンタクトレンズ用組成物として、濡れ性の付与や脂質の可溶化効果だけではなく、前眼部に投与された場合において涙液の安定性を維持することも重要であるものの、特許文献2では言及されていない。従って、コンタクトレンズの濡れ性付与や脂質汚れ付着抑制に加え、涙液の状態に悪影響を与えないことがコンタクトレンズ用組成物に求められる効果として要望されているのである。
一方、ほとんどのコンタクトレンズには使用期限が設定されており、製造されてから、使用者がレンズを使用するまでに数年もの間、その流通パッケージ内で保管される場合もある。このようにコンタクトレンズが長期間流通パッケージ内で保管されると、保存液によるコンタクトレンズの形状変化、特に所期のレンズ度数への影響が懸念される。それ故、コンタクトレンズの直径や後面曲率半径の変化を如何に巧く抑制するかが重要となる。
これに対して、特表2009−520219号公報(特許文献3)には、シリコーンハイドロゲル製のソフトコンタクトレンズを、0.02〜5.0質量%の糖類濃度で含有する保存液中に浸漬保存することで、かかるソフトコンタクトレンズの直径の変化を抑制する方法が提案されている。しかしながら、特許文献3中には、糖類の具体的成分例や処方例は示されておらず、さらに糖類の上記方法に対する作用についても開示されていないのである。
従って、(1)コンタクトレンズの濡れ性の更なる向上と、(2)コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないことと、(3)コンタクトレンズの形状安定性との、何れをも達成してコンタクトレンズの装用感の更なる向上を図ることができるコンタクトレンズ組成物の提供は、未だ為されていないのが現状であった。
特開2001−125052号公報 特開2012−198538号公報 特表2009−520219号公報
本発明は、上述の事情を背景に為されたものであって、その解決課題は、(1)コンタクトレンズの濡れ性の更なる向上と、(2)コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないことと、(3)コンタクトレンズの形状安定性と、の何れをも有利に達成することができる、新規なコンタクトレンズ用組成物を提供することにある。
本発明者等は、かかる課題を解決するために鋭意検討を重ねる中で、ヒプロメロースの多分散度に着目し、かかる多分散度を制御することにより、上記(1)〜(3)の効果を同時に奏することができることを新たに見出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明の第一の態様は、コンタクトレンズ組成物において、多分散度が8以上であるヒプロメロースを含むことを、特徴とする。
本態様によれば、従来から増粘剤等としてコンタクトレンズ用組成物に用いられているヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)の多分散度を8以上に設定するという簡単な構成により、(1)コンタクトレンズの濡れ性の向上と、(2)コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないことと、(3)コンタクトレンズの形状安定性と、を同時に達成することができるのである。なお、正常な涙液は油層・水層・ムチン層とで成り立っており、これらの層の安定な形成が涙液の安定性に大きく関与していると考えられる。本願における「涙液構造を乱す」とは、これらの層構造の乱れや、層の菲薄・薄弱化、乃至はそれらから惹起される涙液層破綻時間の低下を意味する。
ここで、ヒプロメロースの多分散度とは、コンタクトレンズ組成物に含有されるヒプロメロース全体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)により算出することができる。このようなヒプロメロースの多分散度の調節により、上述の効果が達成される技術的理由は未だ明らかではないが、ヒプロメロースのうち、比較的低分子のヒプロメロースはレンズ内部まで浸透し、レンズ内部まで浸透できない高分子のヒプロメロースをレンズ周辺から離さないような役割をしていることが考えられる。その中で、もし中程度の分子量のヒプロメロースが存在する場合には、それが高分子のヒプロメロースと比較して優先的にレンズ周りに存在するために、濡れ性付与に大きく寄与する高分子のヒプロメロースがレンズ周辺に滞留することができず、十分なレンズの濡れ性向上を達成できない、と推測される。
本発明の第二の態様は、前記第一の態様に記載されたコンタクトレンズ用組成物において、前記ヒプロメロースの重量平均分子量が50,000以上1,000,000以下のものである。
本態様によれば、ヒプロメロースの重量平均分子量をさらに50,000以上1,000,000以下の範囲に特定することで、本発明の効果をより発揮できることはもちろんのこと、適用されるコンタクトレンズ組成物の製造を容易にすることも可能である。
本発明の第三の態様は、前記第一又は第二の態様に記載されたコンタクトレンズ用組成物において、前記ヒプロメロースが、メトキシル基の置換度が27.0〜30.0%で、且つヒドロキシプロポキシル基の置換度が4.0〜12.0%のものである。
本態様によれば、メトキシル基の置換度が27.0〜30.0%で、且つヒドロキシプロポキシル基の置換度が4.0〜12.0%のヒプロメロースを用いることにより、コンタクトレンズ装着後にコンタクトレンズの表面上に涙液層を安定して形成保持することができる。これにより、良好な装用感を長期に亘って維持することが可能となる。
本発明の第四の態様は、前記第一〜第三の何れか1つの態様に記載されたコンタクトレンズ用組成物において、タウリンをさらに含んでいるものである。
本態様によれば、コンタクトレンズ組成物にタウリンを含むことにより、特にイオン性ソフトコンタクトレンズの形状安定性をさらに良好に維持することが可能となる。
本発明の第五の態様は、前記第一〜第四の何れか1つの態様に記載されたコンタクトレンズ用組成物において、前記ヒプロメロースの多分散度が10以上20以下のものである。ヒプロメロースの多分散度を10以上20以下の範囲に調整することにより、一層確実に上記(1)〜(3)の効果を達成し得るのである。
なお、上記特定の多分散度や重量平均分子量のヒプロメロースは、公知のヒプロメロースの製造方法のうち、解重合反応条件等を適宜制御することで得られることのほか、市販のヒプロメロース(信越化学工業株式会社製 メトローズ(登録商標)など市販されるヒプロメロース各種型番)を複数種混合することで得ることが出来る。
本発明に従うコンタクトレンズ用組成物によれば、含有されるヒプロメロース(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)の多分散度を8以上に設定するという簡単な構成により、(1)コンタクトレンズの濡れ性の向上と、(2)コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないことと、(3)コンタクトレンズの形状安定性と、を同時に達成することができ、従来よりも一層有利にコンタクトレンズの装用感を向上させることができる。なお、多分散度を8以上に設定されたヒプロメロースを配合したコンタクトレンズ用組成物とすることで、上記(1)〜(3)の効果を得る方法、乃至はそれらの効果を得ることでコンタクトレンズの装用感を向上させる方法もまた本発明に含まれるのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、コンタクトレンズ用組成物に関する本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本発明の一実施形態としてのコンタクトレンズ用組成物は、多分散度が8以上となるように調整されたヒプロメロースを含むことにより、コンタクトレンズの濡れ性の向上や、コンタクトレンズの形状安定性、更にはコンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないことを実現し得るものである。より具体的には、本実施形態に従うコンタクトレンズ用組成物は、コンタクトレンズに直接又は間接的に接して用いられる各種の溶液、例えば、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ洗浄液、コンタクトレンズ保存液、コンタクトレンズすすぎ液、タンパク質処理剤、コンタクトレンズ用多目的液剤(MPS)、コンタクトレンズ消毒液、点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズパッケージング用液、コンタクトレンズ装着・点眼液等として用いられるものであるが、これらに限定されない。より具体的には、例えば「医薬品製造販売指針 別冊 一般用医薬品製造販売承認基準 2012年版(株式会社じほう)」に記載のコンタクトレンズ装着液、「平成16年7月16日付厚生労働省医薬食品局長通知薬食発第0716006号」に記載ならびに規定されるコンタクトレンズ装着薬、「コンタクトレンズ用洗浄剤、保存剤、洗浄保存剤等に関する安全自主基準 改訂第6版」(一般社団法人コンタクトレンズ協会編,平成23年11月)に規定されるコンタクトレンズ保存液や、コンタクトレンズすすぎ液、あるいは、コンタクトレンズ流通保存液として、好適に用いられる。また、コンタクトレンズ装着液の機能を持ちつつ点眼も可能なコンタクトレンズ装着・点眼液や、洗眼薬とコンタクトレンズ装着液を組み合わせたコンタクトレンズ装着・洗眼薬、さらには、コンタクトレンズ装着液とコンタクトレンズ保存液や流通保存液(コンタクトレンズパッケージング用液)を組み合わせた液剤としても用いることが可能である。なお、本願においては、「コンタクトレンズ装着薬」と「コンタクトレンズ装着液」は区別することなく、一括して「コンタクトレンズ装着液」として示す。中でも、本実施形態に従うコンタクトレンズ用組成物は、当該組成物がコンタクトレンズと接触した状態で装用する、乃至は装用中のコンタクトレンズと接触する(結膜嚢に残留する当該組成物と、コンタクトレンズとが接触することも含む)ことが望ましいことから、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ保存液、コンタクトレンズすすぎ液、コンタクトレンズ用多目的液剤(MPS)、コンタクトレンズ消毒液、点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズパッケージング用液から選ばれる少なくとも1 種であることが好ましい。
本実施形態に従うコンタクトレンズ用組成物は、各種の公知のコンタクトレンズに対して使用することができる。具体的には、平成21年4月28日付厚生労働省医薬食品局長通知薬食発第0428008号「コンタクトレンズ承認基準の改正について」に記載されるコンタクトレンズ承認基準に合致するハードコンタクトレンズ、ソフト(ハイドロゲル)コンタクトレンズ、非視力補正用ソフト(ハイドロゲル)コンタクトレンズが含まれる。さらには、ISO18369−1(2006およびAmendment1,2009)
にてグループI〜Vとして分類されるハイドロゲル素材(hydrogel materials)のもの、ならびにグループI〜IVとして分類される非ハイドロゲル素材(non−hydrogel materials)のものも含まれる。また、眼の保護、前房の封鎖、薬剤の送達、角膜曲率の変更(オルソケラトロジー用コンタクトレンズを含む)、網膜の治療等に使用される治療用コンタクトレンズや検査用コンタクトレンズ、視界のコントラストの増幅や低減、入射光線の低減や偏光、調光などの機能を持つサングラスコンタクトレンズも含む。特に、シリコーンハイドロゲル、イオン性ソフトコンタクトレンズ(グループIII〜IV)に使用することで、形状安定性を有利に確保することができる。
コンタクトレンズの形状に関しても、角膜コンタクトレンズ、セミ強膜コンタクトレンズ、強膜コンタクトレンズ、ハイブリッドコンタクトレンズ(酸素透過性ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズとを組み合わせたコンタクトレンズなど、2種以上の素材を組み合わせてなるコンタクトレンズ)であってもよい。また、近視用、遠視用はもちろん、乱視用、遠近両用、近視抑制用コンタクトレンズといった如何なるコンタクトレンズデザインであってもよい。コンタクトレンズの使用形態も、1日以内又は1週間から数ヶ月間等の短期間のみ使用される使い捨て用のコンタクトレンズであってもよいし、より長期間使用される通常のコンタクトレンズであってもよい。
コンタクトレンズ用組成物に配合されるヒプロメロース(ヒドロキシメチルプロピルセルロース)で、市販のヒプロメロースを複数種混合して用いる場合については、第十六改正日本薬局方に適合する、市場で容易に入手可能なヒプロメロースから選ぶことができる。例えば、置換度タイプが2208、2906、2910から選ばれるが、その中でも置換度タイプが2910、2906のものが特に好適に選択される。具体的には、例えば信越化学工業株式会社製のTC−5EおよびTC−5M、TC−5R、TC−5S、メトローズ60SH−50、60SH−1500、60SH−4000、65SH−15、65SH−50、65SH−100、65SH−1500、65SH−4000等が採用可能である。
本実施形態のコンタクトレンズ組成物に含有されるヒプロメロースとして、その多分散度が8以上、好ましくは8以上30以下、より好ましくは9以上25以下、さらに好ましくは10以上20以下のものが用いられる。後述の実施例に示されるように、ヒプロメロースの多分散度が8未満であると、コンタクトレンズの濡れ性の向上や、コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないこと、更にはコンタクトレンズの形状安定性の効果が十分に発現されない。一方、ヒプロメロースの多分散度を30を超えて調整することは、入手可能な市販のヒプロメロースからの製造困難性が高くなり現実的でない。多分散度を9以上25以下、さらに10以上20以下の限られた範囲に調整することにより、より一層のコンタクトレンズの装用感の向上が図られ得る。なお、ヒプロメロースの多分散度は、コンタクトレンズ組成物に含有されるヒプロメロース全体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)により算出することができる。
そして、多分散度が8以上のヒプロメロースを例えば市販のヒプロメロースを混合することにより調整する場合、例えば、重量平均分子量の数値が大きく離隔する、即ち重量平均分子量の差(混合するヒプロメロースのうち、最も高分子量のヒプロメロースと、最も低分子量のヒプロメロースとの重量平均分子量の差)が40万以上の2つのヒプロメロースを高分子量ヒプロメロース:低分子量ヒプロメロース=3:7〜7:3の割合で混合することにより有利に得ることができる。
また、コンタクトレンズ組成物中のヒプロメロースの含有量は、ヒプロメロース0.0001〜5.0w/v%であることが好ましく、より好ましくは0.001〜3.0w/v%、さらに好ましくは0.005〜1.5w/v%とされる。ヒプロメロースの含有量が0.0001w/v%に満たないと、コンタクトレンズの濡れ性の向上や、コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないことと、更にはコンタクトレンズの形状安定化が十分に発現されない。また5.0w/v%を超えると、コンタクトレンズ組成物の粘性が大きくなり過ぎるからである。また、涙液の安定性に影響を与えないために、好ましくは界面活性能が高い低粘度品(20℃における2w/w%水溶液の粘度が7.0mPa・s以下)の濃度が0.5w/v%以下の濃度で配合されていることがより好ましい。なお、これらの粘度測定については第十六改正日本薬局方一般試験法 2.53粘度測定法第1法乃至は第2法を参考に実施することが出来る。
加えて、ヒプロメロースの重量平均分子量は、50,000以上1,000,000以下であることが好ましく、より好ましくは100,000以上800,000以下、さらに好ましくは200,000以上600,000以下とされる。ヒプロメロースの重量平均分子量をかかる範囲内に特定されることで、本発明の効果をより発揮できることはもちろんのこと、適用されるコンタクトレンズ組成物の製造を容易にすることも可能となる。
さらに、本実施形態のコンタクトレンズ組成物においては、コンタクトレンズ装着後にコンタクトレンズの表面上に涙液層を安定して形成保持する効果を、従来のコンタクトレンズ組成物に比して有利に発現できることが、一層の装用感の向上を図ることができる。特に、ヒプロメロースとして、メトキシル基の置換度が27.0〜30.0%で、且つヒドロキシプロポキシル基の置換度が4.0〜12.0%であるものを用いることが望ましい。これにより、コンタクトレンズ装着後にコンタクトレンズの表面上に涙液層を安定して形成保持することができ、良好な装用感を長期に亘って維持できるからである。
また、本実施形態のコンタクトレンズ用組成物には、タウリンが含有されていることが好ましい。これにより、特にイオン性ソフトコンタクトレンズの形状安定性を一層有利に確保することができるからである。
また、本実施形態のコンタクトレンズ用組成物において、ヒプロメロース以外の残部には、本コンタクトレンズ用組成物によるコンタクトレンズの濡れ性向上、コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないこと、コンタクトレンズの形状安定性等の効果を損なわない限りにおいて、公知のコンタクトレンズ用組成物に用いられる添加剤等が眼科的に許容される範囲で配合されていてもよい。具体的には、例えば公知の緩衝剤、pH調整剤、界面活性剤、増粘剤、等張化剤、キレート剤、湿潤剤、安定剤、香料又は清涼化剤、薬剤、抗菌剤、防腐剤・殺菌剤等が、一種又は二種以上組み合わされて配合され得る。
緩衝剤としては、例えばホウ酸、ホウ砂及びホウ酸塩緩衝剤、炭酸塩緩衝剤、クエン酸及びクエン酸塩緩衝剤、酢酸等のカルボン酸類、オキシカルボン酸等の酸やその塩、タウリン、アスパラギン酸(塩)、グリシン、アルギニン、グルタミン酸等のアミノ酸類、ε−アミノカプロン酸、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパン(AMP)緩衝剤、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(Tris)緩衝液、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン(Bis−Tris)、リン酸及びリン酸塩緩衝剤、Good−Buffer等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば塩酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、ホウ酸、ホウ砂、リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム等のリン酸塩、硫酸等が挙げられる。公知のとおり、これらの酸性度や塩基性度、pH調整前のpHおよび所望のpHとを考慮して適宜選択される。またこれらを粉体や液体乃至は水溶液の状態にて所望のpHに調整することができる。
界面活性剤としては、従来から公知のアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤の何れもが、適宜に採用され得る。このような界面活性剤としては、例えばポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート類)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンステロール、ポリオキシエチレン水素添加ステロール、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー(ポロクサマー類)、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン置換エチレンジアミン(ポロクサミン類)、ポリオキシエチレンラノリンアルコール、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキル脂肪酸塩、アルキルリン酸塩、N−アシルタウリン塩、アルキルグルタミン酸塩、アルキルグリシン塩、アルキルアラニン塩、ココイル脂肪酸アルギニン、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、酢酸ベタイン型両面活性剤、アルキルオキシヒドロキシプロピルアルギニン塩、ココイルアルギニンエチルPCA等が挙げられる。
増粘剤としては、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリ(メタ)アクリル酸及び塩、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、Copolymer845(ポリビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合ポリマー)等の合成有機高分子化合物等や、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体や、スターチ誘導体、アルギン酸(塩)、ペクチン、キトサン及びそれらの塩、デキストラン70等のデキストラン類、カチオン化キトサン等のキトサン誘導体の多糖類、ジェランガム等ヘテロ多糖類や、ヒアルロン酸(塩)、コンドロイチン硫酸(塩)等のムコ多糖類等を加えてもよい。特に本発明のコンタクトレンズ用組成物を、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ装着・点眼液に適用する場合には、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムから選ばれる少なくとも1種を配合することが、より好ましい。
等張化剤としては、例えば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、塩化マグネシウム、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、チオ硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム等の無機塩類、プロピレングリコール、グリセリン、D−マンニトール、トレハロース、ブドウ糖等の多価アルコール若しくはそのエーテル又はエステル等が挙げられる。
キレート剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)及びその塩(エチレンジアミン四酢酸・2ナトリウム(EDTA・2Na)、エチレンジアミン四酢酸・3ナトリウム(EDTA・3Na)、エチレンジアミン四酢酸・4ナトリウム(EDTA・4Na)等)、フィチン酸、クエン酸等が挙げられる。
湿潤剤としては、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、エリトリトール、トレハロース、ブドウ糖、スクロース、マルトース、ラクトースなどの多価アルコールや糖、糖アルコール、グルコサミン(塩)、アセチルグルコサミン、ガラクトサミン、アセチルガラクトサミン等のアミノ糖、グルコシルトレハロースなどの糖誘導体、デキストラン70等のデキストラン類、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸及び塩、Copolymer845(ポリビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合ポリマー)、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン等のポリビニル化合物等、カチオン化セルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びメチルセルロース等のセルロース誘導体、エタノール、イソプロパノール、オレイルアルコール、ラウリルアルコール等の低級あるいは高級アルコール類、アルモンド油、ラノリン、オリーブ油、オレイン酸及び/又はその塩、流動パラフィン、トリグリセリド、スクワラン、ワセリン、シリコン油、ゴマ油、シソ油、ダイズ油、ツバキ油、ホホバ油、トウモロコシ油、ヒマシ油等の油脂類等が挙げられる。なお、眼に対して安全であり、しかもコンタクトレンズに対する影響を少なくすること、さらにはコンタクトレンズ用組成物の使用感を向上させるという理由から、グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、エリトリトール、トレハロース、ブドウ糖、スクロース、マルトース、ラクトースなどの多価アルコールや糖、糖アルコール、グルコシルトレハロースなどの糖誘導体、デキストラン70等のデキストラン類、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸及び塩、Copolymer845(ポリビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合ポリマー)、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン等のポリビニル化合物等、カチオン化セルロース、ヒドロキシエチルセルロース及びメチルセルロース等のセルロース誘導体が選択されることが好ましい。
安定剤としては、アスコルビン酸、アスコルビン酸グルコシド、エデト酸ナトリウム、シクロデキストリン、縮合リン酸、亜硫酸塩、クエン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノエタノールアミン、モノステアリン酸アルミニウム等が挙げられる。
香料又は清涼化剤としては、例えばアネトール、オイゲノール、カンフル、クロロブタノール、ゲラニオール、シネオール、ボルネオール、メントール、リモネン、リュウノウ、ウイキョウ油、クールミント油、ケイヒ油、スペアミント油、ハッカ水、ハッカ油、ペパーミント油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油などが挙げられる。
薬剤としては、例えばクロモグリク酸、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、アンレキサノクス、イブジラスト、ペミロラストカリウム、フマル酸エメダスチン、フマル酸ケトチフェン、塩酸オロパタジン、エバスチン、レボカバスチン、塩酸セチリジン等の抗アレルギー剤や、グリチルリチン酸及びその塩、ε−アミノカプロン酸、アラントイン、アズレンスルホン酸ナトリウム、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、リゾチーム、フルオロメトロン等のステロイド系または非ステロイド系の消炎剤、エピネフィリン、塩酸エピネフィリン、塩酸エフェドリン、塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸テトラヒドロゾリン等の血管収縮剤、メチル硫酸ネオスチグミン等のピント調節機能改善剤、ベタキソロール、チモロール、ジピベフリン、カルテオロール、ラタノプラスト、タフルプラスト、トラボプラスト、ニプラジロール、レボブノール等の眼圧降下剤、レバミピド、ジクアホソルナトリウム等のムチン分泌産生促進剤等、ヒアルロン酸ナトリウム等の角膜上皮創傷治癒剤、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、塩酸ピリドキシン、パンテノール、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウム、酢酸トコフェロール等のビタミン類、アスパラギン酸及びその塩、タウリン、コンドロイチン硫酸塩、アルギニン、アラニン、リジン、グルタミン酸等のアミノ酸類等が挙げられる。
抗菌剤としては、例えばスルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、スルフィソキサゾール、スルフィソミジンナトリウム等のサルファ剤、オフロキサシン、ノルフロキサシン、レボフロキサシン、ガチフロキサシン、モキシフロキサシン、トスフロキサシン、ロメフロキサシン、シプロフロキサシン等のニューキノロン系抗菌剤、トブラマイシン、ゲンタマイシン、ミクロノマイシン、ジベカシン、シソマイシン等のアミノグリコシド系抗菌剤、テトラサイクリン、ミノサイクリン等のテトラサイクリン系抗菌剤、エリスロマイシン等のマクロライド系抗菌剤、クロラムフェニコール等のクロラムフェニコール系抗菌剤、セフメノキシム等のセフェム系抗菌剤等が挙げられる。
防腐剤・殺菌剤としては、例えばソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸或いはその塩、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸メチル、クロロブタノール、塩化ベンザルコニウム、塩酸ポリヘキサニド(ポリヘキサメチレンビグアニド;PHMB)、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、塩化セチルピリジニウム(CPC)、クロルヘキシジン、アレキシジン、クロルフェニラミン又はその塩、アラントイン、二酸化塩素、安定化二酸化塩素、亜塩素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム、塩化ポリドロニウム等のポリクオタニウム類等が挙げられる。
以上のように、本実施形態に従うコンタクトレンズ組成物によれば、多分散度が8以上となるように調整されたヒプロメロースを配合物として含んでいることにより、多分散度が8未満のヒプロメロースを含む従来のコンタクトレンズ組成物に比して、コンタクトレンズの濡れ性の向上や、コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないこと、更にはコンタクトレンズの形状安定性を有利に実現することができるのである。さらに、メトキシル基の置換度が27.0〜30.0%で、且つヒドロキシプロポキシル基の置換度が4.0〜12.0%であるものを用いた場合には、コンタクトレンズ装着後にコンタクトレンズの表面上に涙液層を安定して形成保持することができ、良好な装用感を長期に亘って維持することも可能となる。加えて、タウリンをさらに含有することで、特にイオン性ソフトコンタクトレンズの形状安定性を一層有利に確保することも可能となる。
以上、本発明にかかるコンタクトレンズ用組成物の好適な実施態様を具体的に例示しつつ詳述してきたが、これらはあくまでも例示であって、本発明は、上述の具体的な記載によって、何等、限定的に解釈されるものではない。例えば、本実施形態のコンタクトレンズ用組成物は、コンタクトレンズの濡れ性の向上や、コンタクトレンズへの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないこと、更にはコンタクトレンズの形状安定性の効果に加えて、別途必要に応じて特定成分を含むことにより更なる機能を発揮するものも本発明に含まれることは当然である。
以下に、本発明の技術的意義を一層明確にするために、実施例および比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例によって限定されるものではない。
[実施例1〜10、比較例1〜42]
はじめに、以下の[表1],[表2]の組成表に従って、表中の各成分を定法に準じて精製水に溶解した後、pH調整し、その後各溶液を無菌ろ過して、実施例1〜10および比較例1〜42のコンタクトレンズ用組成物を調製した。
Figure 2015227909
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一般に、ヒプロメロースは、特開平10−158302号公報や特開平08−301901号公報などに記載される公知の方法により得ることができる。例えば、精製されたウッドパルプまたはリンカーパルプを水酸化ナトリウム液に浸漬し、膨潤化したアルカリセルロースを得たのち脱水し、塩化メチルと酸化プロピレンを同時に作用させ、ヒプロメロースを得る方法が挙げられる。本発明によるヒプロメロースはこれらの方法で作製した高分子量のヒプロメロースと低分子量のヒプロメロースを所定の割合で混合することにより、所望の多分散度に調整することで得られ、例えば、以下の[表3]に記載のヒプロメロースを用い、以下の[表4]に記載の混合割合に従い複数種類のヒプロメロースを混合して、所望の多分散度に調整することができる(実施例1〜9および比較例1〜41のコンタクトレンズ組成物中に配合されたヒプロメロース(HPMC))。さらには、上記ヒプロメロースの製造方法における反応条件を適宜選択することによって、所望の多分散度を持つヒプロメロースを得ることもできる(実施例10および比較例42のコンタクトレンズ組成物中に配合されたヒプロメロース(HPMC))。
なお、実施例10、比較例42に配合されたHPMCの置換度はそれぞれ以下の通りである。置換度の測定は、第十六改正日本薬局方 医薬品各条ヒプロメロース定量法に記載の方法にて実施した。
実施例10に配合のヒプロメロース:
メトキシル基置換度(%): 29.2
ヒドロキシプロポキシル基(%): 10.6
比較例42に配合のヒプロメロース:
メトキシル基置換度(%): 29.7
ヒドロキシプロポキシル基(%): 10.8
Figure 2015227909
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また、実施例1〜10、比較例1〜42に配合された各ヒプロメロースの多分散度の測定は、以下の手順で行った。先ず、[表4]に示された割合で混合した各ヒプロメロース全体の濃度が0.1w/w(%)(実施例10、比較例42にて配合されたHPMCについては、当該HPMC濃度が0.1w/w(%))となるように、0.1mol/Lの硝酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)水溶液に溶解して、それぞれの試験溶液を作製した。そして、各試験溶液を用いてゲルろ過クロマトグラフィ(GPC)を行い、各試験溶液におけるヒプロメロースの分子量分布曲線を求めて、重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を算出した。かかる測定を3回実施して、その平均値を算出することにより、ヒプロメロースのMw,Mnを決定した。その後、Mw/Mnを算出して、各ヒプロメロースの多分散度を決定した。結果を同じく[表4]に示す。なお、実施例10および比較例42に配合のヒプロメロースについての重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および多分散度は以下のとおりとなった。
実施例10に配合のヒプロメロース:
重量平均分子量(Mw): 336000
数平均分子量(Mn): 32000
多分散度: 10.5
比較例42に配合のヒプロメロース:
重量平均分子量(Mw): 82000
数平均分子量(Mn): 28500
多分散度: 2.9
なお、上記測定に際して、クロマトグラムの検出器としては、株式会社Waters製の示差屈折率検出器(2410 Alliance HPLCシステム用)を採用すると共に、カラムとして、昭和電工株式会社製の「OHpak SB−806mHQ 8mm×300mm」を採用して、流速1.0mL/分、温度30℃、注入量20mLの条件下で測定を行った。また、分子量が既知の化合物として、TOSO製の単分散ポリエチレンオキシドSE−5,SE−8,SE−30,SE−150(分子量は順に、46000,95000,250000,920000)を上記の条件でカラムに注入して、溶出時間−分子量の検量線を作成した。そして、この検量線を用いて、各試験溶液の溶出時間からヒプロメロースの分子量分布を求めた。その際、各試験溶液から得られたクロマトグラムについて、株式会社Waters製の解析ソフト「Empower2」を用いて、カラムの排除限界である11.0分までのデータを用いて解析を行った。
[水分保持効果評価試験]
先ず、試験レンズとしてシリコーンハイドロゲル製のコンタクトレンズである株式会社メニコン社製「2WEEKメニコンプレミオ」(商品名)を準備した。かかる試験レンズを、塩化コバルト(II)六水和物水溶液(20w/v%)2mlに4時間以上浸漬した後、試験レンズを取り出して、レンズ表面の余分な水分を日本製紙クレシア株式会社製の紙製ウエスである「キムワイプ」(商品名)で軽く拭いた。その後、実施例1〜10、比較例1〜42の各試験溶液2mlに対して、それぞれ試験レンズを浸漬して取り出し、試験レンズ表面の水分を「キムワイプ」に吸水させた後、各試験レンズを室内に静置して乾燥させた。乾燥開始から20分後に各試験レンズを目視にて観察して、完全に青色になっているものを×、赤色が残っているものを○と評価した。かかる評価試験の結果を後述の[表5]に示す。
[表面張力評価試験]
各試験溶液を用いて、協和界面化学株式会社製「Drop Master 500」により、各試験溶液の表面張力を測定した。この測定の結果について、表面張力が50mN/m以上を×、50mN/m未満を○と評価した。かかる評価試験の結果を後述の[表5]に併せて示す。
[濡れ性向上率評価試験]
先ず、試験レンズ(2WEEKメニコンプレミオ)を、実施例1〜10、比較例1〜42の各試験溶液2mlと、ISO18369−3に規定された生理食塩水2mlのそれぞれに4時間以上浸漬した。各試験レンズを試験溶液から取り出した後、各試験レンズ表面の余分な水分を「キムワイプ」で軽く拭き取った。その後、各試験溶液および生理食塩水に浸漬した各レンズのフロントカーブ面に生理食塩水を滴下し、この水滴の接触角を協和界面化学株式会社製「Drop Master 500」により測定して、生理食塩水に対する試験溶液の濡れ性の向上率を評価した。なお、濡れ性向上率(%)は、生理食塩水に浸漬したレンズに対する水滴の接触角(°)/試験溶液に浸漬したレンズに対する水滴の接触角(°)により算出した。かかる評価試験の結果を後述の[表5]に併せて示す。
Figure 2015227909
[表5]から明らかなように、ヒプロメロースの多分散度が8以上に調整されてなる実施例1〜10のコンタクトレンズ用組成物では、何れも良好な水分保持性や表面張力が発現されている。また、コンタクトレンズ装着液を用いた場合の濡れ性向上率が236〜312であり、顕著な濡れ性の向上が図られている。一方、ヒプロメロースの多分散度が8未満となる比較例1〜42のコンタクトレンズ用組成物においては、水分保持性と表面張力の少なくとも一方が不良であり、濡れ性向上率も98〜172となっており、実施例1〜10に比して非常に低い値に留まっている。これらの試験結果より、ヒプロメロースの多分散度が8以上に調整して配合した実施例1〜10のコンタクトレンズ装着液を用いれば、従来の組成物の如き、ヒプロメロースを含んでいてもヒプロメロースの多分散度が8未満である比較例1〜42の場合に比して、コンタクトレンズの濡れ性、ひいてはコンタクトレンズの装用感の向上が飛躍的に図られることが確認できた。
[脂質付着評価試験]
先ず、試験レンズを、ISO18369−3で規定された生理食塩水2mLに16時間以上浸漬した後、実施例1〜9、比較例1〜11の各試験溶液に16時間以上浸漬した。次に、「スダンブラック」(和光純薬工業株式会社製)を70%エタノール10mLに溶解後、蒸留水90mLを加えて作製したスダンブラック溶液2mL内にレンズを2時間浸漬した。そして、そのレンズを取り出し生理食塩水で濯いだ後、生理食塩水中で各試験レンズを写真撮影して、脂質の付着の程度を確認した。そして、当該写真を目視確認して、脂質がほとんど付着していないものを○、脂質が付着していることが確認されるものを×として評価した。なお、試験レンズとしては、ジョンソンエンドジョンソン社製のシリコーンハイドロゲル製コンタクトレンズである「アキュビューオアシス」(登録商標)を採用した。かかる評価試験の結果を後述の[表6]に示す。
この結果、ヒプロメロースの多分散度が8以上に調整されてなる実施例1〜9のコンタクトレンズ組成物では、ヒプロメロースの多分散度が8未満である比較例1〜11のコンタクトレンズ組成物を用いた場合に比して、シリコーンハイドロゲル製のソフトコンタクトレンズに対する脂質付着を良好に抑制できることが分かった。
[涙液安定性試験]
先ず、試験レンズとして高含水性のソフトコンタクトレンズである株式会社メニコン社製「メニコン1DAY」(商品名)を準備した。かかる試験レンズを実施例1〜9、比較例1〜11の各試験溶液で濡らした後、各レンズを被験者の眼に装用して、装用5分後および15分後の涙液の状態を観察した。なお、かかる観察は4眼について実施して、涙液の状態は興和株式会社製ドライアイ観察装置「DR−1」により観察した。また、涙液層の厚みが十分で、水層の上に油層が確認できる状態(最も涙液層が安定している状態)をスコア1、涙液層が薄く、試験レンズ表面が露出している状態(最も涙液層が不安定な状態)をスコア5とし、スコア1〜5で装用5分後および15分後における涙液の状態を評価した。かかる評価試験を3回実施し、スコアの平均値を算出して、各被験者に対する試験溶液のスコアを決定すると共に、各被験者間のスコアの平均値を算出して、各試験溶液のスコアを決定した。この試験溶液のスコアが2未満の場合を◎、2以上3未満の場合を○、3以上4未満の場合を△、4以上の場合を×として評価すると共に、かかる評価試験の結果を以下の[表6]に併せて示す。一方、実施例1および比較例1については、別途上記装用5分後・15分後の評価に加えて、さらに15分後以降においてもコンタクトレンズの装用を継続し、装用30分後に被験者のコンタクトレンズ装用眼に2滴点眼し、その点眼後5分後・30分後の評価も併せて実施した。また点眼を行わずコンタクトレンズの装用を継続した場合の、装用35分後、60分後の評価も行った。この評価結果を[表6]に示す。
Figure 2015227909
[表6]から明らかなように、ヒプロメロースの多分散度が8以上に調整されてなる実施例1〜9のコンタクトレンズ用組成物では、何れも良好な涙液安定性が確保されている。特に、本発明の第三の態様によるヒプロメロースのメトキシル基およびヒドロキシプロポキシル基の置換度の範囲内である、メトキシル基の置換度が28.0〜30.0%で、且つヒドロキシプロポキシル基の置換度が7.0〜12.0%のヒプロメロースが用いられている実施例1〜8にあっては、良好な涙液安定性が装用後15分後においても維持されており、良好な涙液安定性によるコンタクトレンズの濡れ性、ひいては装用感の向上が長時間に亘って維持されることが分かった。一方、ヒプロメロースの多分散度が8未満となる比較例1〜11のコンタクトレンズ用組成物においては、装用後5分後であっても十分な涙液安定性が保持されていない場合が多く、装用後15分後に至っては何れも涙液層が不安定な状態となってしまうことが確認できた。これにより、従来では両立が困難であったコンタクトレンズの脂質付着の抑制かつ涙液の構造を乱さないことの両立が、ヒプロメロースの多分散度が8以上に調整することにより、はじめて達成されることが確認できた。一方、実施例1を使用した場合について、さらなる点眼を行うことで、涙液安定性が継続することが確認された。しかしヒプロメロースの多分散度が本願発明の範囲外であることのみが実施例1と異なる比較例1について、さらなる点眼を行っても、涙液安定性の効果は得られないことが分かった。
[レンズ直径変化量評価試験(形状安定性)]
先ず、予め直径(mm)を測定したレンズ1〜3のそれぞれのコンタクトレンズを、コンタクトレンズ用ガラス製バイアル内に加えた実施例1〜10、比較例1〜42の各試験溶液に浸漬した。そして、そのパッケージを密封して、次いで、121℃で30分間、オートクレーブ処理を施した。その後、貯蔵寿命の加速試験に関するFDA(米国食品医薬品局)のガイドラインに従って、温度45℃、湿度45%で9か月間貯蔵した後、各試験溶液に浸漬したレンズ1〜3の各コンタクトレンズについてレンズ直径を再測定して、試験前後におけるレンズ直径の変化量を算出した。そして、このレンズ直径の変化量が0.10mm未満のものを◎、変化量が0.10mm以上0.20mm未満のものを○、変化量が0.20mm以上のものを×として評価した。なお、レンズ1としては、シリコーンハイドロゲル製のレンズとしてジョンソンエンドジョンソン社製「アキュビューアドバンス」(登録商標)を、レンズ2としては、非イオン性含水ソフトコンタクトレンズとしてボシュロム社製「メダリストプラス」(登録商標)を、レンズ3としては、イオン性含水ソフトコンタクトレンズとしてジョンソンエンドジョンソン社製「ワンデーアキュビュー」(登録商標)を採用して、これらの試験前の直径は何れも14.0mmであると共に、レンズ度数は何れも−0.50Dであった。かかる評価試験の結果を後述する[表7]に示す。
[後面曲率半径変化量評価試験(形状安定性)]
先ず、試験レンズ4として、酸素透過性ハードコンタクトレンズである株式会社メニコン製「メニコンZ」(商品名)を採用して、予め後面曲率半径(mm)を測定した試験レンズを実施例1〜10、比較例1〜42の各試験溶液2mlに浸漬した。その後、貯蔵寿命の加速試験に関するFDA(米国食品医薬品局)のガイドラインに従って、温度45℃、湿度45%で9か月間貯蔵した後、各試験溶液に浸漬したレンズ後面の曲率半径を再測定して、試験前後におけるレンズ後面の曲率半径の変化量を算出した。そして、このレンズ後面の曲率半径の変化量が、変化量が0.05mm未満のものを◎、変化量が0.05mm以上0.10mm未満のものを○、変化量が0.10mm以上のものを×として評価した。なお、曲率半径の測定は、「ISO10338:1996(E)Optics and optical instruments−Contact lenses−Determination of curvature」に従って実施した。また、試験レンズのレンズ度数は−3Dであった。かかる評価試験の結果を[表7]に併せて示す。
Figure 2015227909
[表7]から明らかなように、ヒプロメロースの多分散度が8以上に調整されてなる実施例1〜10のコンタクトレンズ用組成物では、レンズ直径変化量と後面曲率半径変化量の何れも良好に抑制されており、シリコーンハイドロゲル製のレンズ1,非イオン性含水ソフトコンタクトレンズであるレンズ2,イオン性含水ソフトコンタクトレンズであるレンズ3に対して、コンタクトレンズの形状安定性が有利に達成されていることが分かった。特に、タウリンが配合されている実施例1,3,4,6,8,10にあっては、イオン性含水ソフトコンタクトレンズに対してもコンタクトレンズの良好な形状安定性を確保し易くなる効果があることが確認できた。一方、ヒプロメロースの多分散度が8未満となる比較例1〜42のコンタクトレンズ用組成物においては、レンズ直径変化量と後面曲率半径変化量の少なくとも一方が不良であるか、十分な抑制効果が得られておらず、安定したコンタクトレンズの形状安定性が確保できないことが分かった。要するに、コンタクトレンズ保存液に含まれるヒプロメロースの多分散度を8以上に調整することにより、多種類のコンタクトレンズに対して従来よりも良好な形状安定性を確保することができるのである。
[マーキング視認性評価試験(物性安定性)]
先ず、予め「123」の文字のマーキングが付されたレンズ1,5のそれぞれのコンタクトレンズを、コンタクトレンズ用ガラス製バイアル内に加えた実施例1〜9、比較例1〜41の各試験溶液に浸漬した。そして、そのパッケージを密封して、次いで、121℃で30分間、オートクレーブ処理を施した。その後、貯蔵寿命の加速試験に関するFDA(米国食品医薬品局)のガイドラインに従って、温度45℃、湿度45%で9か月間貯蔵した後、各試験溶液に浸漬したレンズ1,5の各コンタクトレンズについてマーキングの視認性を評価した。評価方法は、マーキング部分の「123」の文字を、光学顕微鏡を用いて10倍の拡大倍率で観察して、鮮明であるものを◎、やや鮮明性に劣るが文字を確認できるものを○、鮮明でなく文字を確認できるものを△、ほとんど文字を確認できないものを×とした。なお、本評価試験において、レンズ1としては、シリコーンハイドロゲル製のレンズとしてジョンソンエンドジョンソン社製「アキュビューアドバンス」(登録商標)を、レンズ5としては、イオン性含水ソフトコンタクトレンズとしてジョンソンエンドジョンソン社製「2ウィークアキュビュー」(登録商標)を採用して、これらの試験前の直径は何れも14.0mmであると共に、レンズ度数は何れも−0.50Dであった。かかる評価試験の結果を[表8]に示す。
Figure 2015227909
[表8]から明らかなように、ヒプロメロースの多分散度が8以上に調整されてなる実施例1〜9のコンタクトレンズ用組成物では、マーキングの視認性はシリコーンハイドロゲル製のレンズ1とイオン性含水ソフトコンタクトレンズのレンズ5の何れにおいても概ね鮮明であることが分かった。特に、タウリンが配合されている実施例1,3,4,6,8にあっては、イオン性含水ソフトコンタクトレンズに対してもマーキングの視認性の確保に有用であることが確認できた。一方、ヒプロメロースの多分散度が8未満となる比較例1〜41のコンタクトレンズ用組成物においては、マーキングの良好な視認性が達成されていない。要するに、コンタクトレンズ組成物に含まれるヒプロメロースの多分散度を8以上に調整することにより、多種類のコンタクトレンズに対して従来よりも良好にマーキングの視認性を安定化させることができるのである。
[析出物低減効果評価試験]
先ず、実施例1〜9、比較例1〜11の各試験溶液をLDPE(低密度ポリエチレン)製の点眼容器の吐出口付近に30μL滴下し、AS(アクリロニトリル−スチレン共重合体)製のキャップを閉めて、60℃で乾燥させた。この操作を10回繰り返し、吐出口及びキャップに付着した析出物を目視にて観察した。なお、析出物が確認できない場合を◎、キャップの開閉に影響を与えない場合を○、析出物がキャップの開閉に影響を与えるほど出現している場合を×と評価した。かかる評価試験の結果を[表9]に示す。
Figure 2015227909
[表9]から明らかなように、ヒプロメロースの多分散度が8以上に調整されてなる実施例1〜9のコンタクトレンズ組成物では、析出物の生成が良好に低減されている一方、ヒプロメロースの多分散度が8未満の比較例1〜11では、キャップの開閉に影響を与える程の析出物が生成されていた。本発明のコンタクトレンズ組成物を保存液や装着液として用いることにより、析出物の生成が抑えられて、析出物の影響による装着後の異物感の発生等を未然に防止することができ、コンタクトレンズの装用感の向上を図ることができるのである。
[処方例]
[表10]〜[表16]に記載の処方で、コンタクトレンズ用液剤(処方例1〜60)を調製した。なお、[表10]〜[表16]中、各配合成分の単位は特に指定のないものについては、g/100mLである。また、[表15],[表16]に記載の処方例46〜60では、置換度の異なるヒプロメロースを組み合わせている。更に、処方例には、用途別にコンタクトレンズ装着液、点眼液、コンタクトレンズ保存液、コンタクトレンズすすぎ液、MPS(コンタクトレンズ用多目的液剤)などの処方を示したが、これらはハードコンタクトレンズまたはソフトコンタクトレンズに使用可能である。
Figure 2015227909
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Claims (5)

  1. 多分散度が8以上であるヒプロメロースを含む、コンタクトレンズ用組成物。
  2. 前記ヒプロメロースの重量平均分子量が50,000以上1,000,000以下である請求項1に記載のコンタクトレンズ用組成物。
  3. 前記ヒプロメロースが、メトキシル基の置換度が27.0〜30.0%で、且つヒドロキシプロポキシル基の置換度が4.0〜12.0%のものである請求項1又は2に記載のコンタクトレンズ用組成物。
  4. タウリンをさらに含んでいる請求項1〜3の何れか1項に記載のコンタクトレンズ用組成物。
  5. 前記ヒプロメロースの多分散度が10以上20以下である請求項1〜4の何れか1項に記載のコンタクトレンズ用組成物。
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