JP2015227857A - 円環状インサート成形品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐環境性能の高い円環状インサート成形品及びその製造方法を提供する。【解決手段】円環状の金属部品をインサート品2として金型内に配置した状態で、射出成形により製造される円環状インサート成形品1であって、ゲート部Gを打ち抜き又は切断により分離した際に形成された、バリが突出したギザギザのある粗面であるゲート跡4を機械加工により除去した除去加工部5を備えるとともに、除去加工部5の表面粗さを25a(Ra25μm)以下とした。温度変化が大きい環境で使用されるとともに、融雪剤や攻撃性の強いオイル等が付着する環境で使用された場合であっても、サーマルストレスやケミカルストレスによる脆性破壊が進行しにくくなる。【選択図】図4
Description
本発明は、円環状の金属部品をインサート品としてインサート成形により製造される円環状インサート成形品及びその製造方法に関する。
円環状の金属部品をインサート品とし、前記インサート品の円環状プラスチックとの接合面に熱硬化性樹脂接着剤を塗布して金型内に配置した状態で、又は前記インサート品に前記接着剤を塗布せずに金型内に配置した状態で、射出成形により製造される円環状インサート成形品として、回転体の回転速度検出装置に用いられる磁気エンコーダ(例えば、特許文献1〜4参照)がある。
このような磁気エンコーダを用いた回転速度検出装置を自動車のホイール支持用の転がり軸受(ハブベアリング)に備えた軸受装置も広く用いられており、回転側である内輪及び固定側である外輪の対向面間のインナー側にシール部材を装着し、このシール部材のインナー側に、N極とS極を一定間隔で周方向に交互に並べた磁気エンコーダを内輪に取り付け、磁気エンコーダの回転を検知するためのセンサを磁気エンコーダに対向させて前記外輪に取り付けたものがある(例えば、特許文献1の図1、特許文献2の図6、及び特許文献4の図6参照)。
前記磁気エンコーダの射出成形は、溶融プラスチック中の磁性体粉の配向性を考慮して、インサート成形品の径方向内側に配置したディスクゲートから溶融プラスチックを金型内へ射出するように構成するものが多く(特許文献2の段落[0017]〜[0023]、及び特許文献4の段落[0034]参照)、インサート成形後のゲートカットは打ち抜き又は切断により行われる。
このような磁気エンコーダを用いた回転速度検出装置を自動車のホイール支持用の転がり軸受(ハブベアリング)に備えた軸受装置も広く用いられており、回転側である内輪及び固定側である外輪の対向面間のインナー側にシール部材を装着し、このシール部材のインナー側に、N極とS極を一定間隔で周方向に交互に並べた磁気エンコーダを内輪に取り付け、磁気エンコーダの回転を検知するためのセンサを磁気エンコーダに対向させて前記外輪に取り付けたものがある(例えば、特許文献1の図1、特許文献2の図6、及び特許文献4の図6参照)。
前記磁気エンコーダの射出成形は、溶融プラスチック中の磁性体粉の配向性を考慮して、インサート成形品の径方向内側に配置したディスクゲートから溶融プラスチックを金型内へ射出するように構成するものが多く(特許文献2の段落[0017]〜[0023]、及び特許文献4の段落[0034]参照)、インサート成形後のゲートカットは打ち抜き又は切断により行われる。
インサート成形後にゲートカットされた後の磁気エンコーダのゲート跡の表面性状は、打ち抜き又は切断によりゲートカットされているので、バリが突出したギザギザのある粗面となっている。
また、前記軸受装置は様々な環境で使用される自動車のホイールを支持するものであるので、前記軸受装置の回転速度検出装置に使用される磁気エンコーダは、風雪や風雨、炎天下等に晒され、−40℃〜120℃程度の温度変化が大きい環境で使用されるとともに、塩化カルシウムを主成分とする融雪剤や攻撃性の強いオイル等が付着することもある。
このようなサーマルストレスやケミカルストレスが掛かった場合、磁気エンコーダの円環状プラスチックの破断応力よりも小さい応力であっても、前記ギザギザのある粗面であるゲート跡の凹凸が起点となって亀裂に成長し、脆性破壊に至る場合がある。
特に、融雪剤に関しては、前記ゲート跡は面粗度が粗いことから前記ゲート跡への濡れ性が高まり、融雪剤が前記ゲート跡に留まりやすいので、前記ゲート跡のプラスチックの分子間の隙間に融雪剤が浸透して分子間凝集力が低下して亀裂が進展しやすいため、脆性破壊が進行しやすくなる。
また、前記軸受装置は様々な環境で使用される自動車のホイールを支持するものであるので、前記軸受装置の回転速度検出装置に使用される磁気エンコーダは、風雪や風雨、炎天下等に晒され、−40℃〜120℃程度の温度変化が大きい環境で使用されるとともに、塩化カルシウムを主成分とする融雪剤や攻撃性の強いオイル等が付着することもある。
このようなサーマルストレスやケミカルストレスが掛かった場合、磁気エンコーダの円環状プラスチックの破断応力よりも小さい応力であっても、前記ギザギザのある粗面であるゲート跡の凹凸が起点となって亀裂に成長し、脆性破壊に至る場合がある。
特に、融雪剤に関しては、前記ゲート跡は面粗度が粗いことから前記ゲート跡への濡れ性が高まり、融雪剤が前記ゲート跡に留まりやすいので、前記ゲート跡のプラスチックの分子間の隙間に融雪剤が浸透して分子間凝集力が低下して亀裂が進展しやすいため、脆性破壊が進行しやすくなる。
そこで本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、サーマルストレスやケミカルストレスが掛かった場合でも脆性破壊が進行しにくく、耐環境性能の高い円環状インサート成形品及びその製造方法を提供する点にある。
本発明に係る円環状インサート成形品は、前記課題解決のために、円環状の金属部品をインサート品として金型内に配置した状態で、射出成形により製造される円環状インサート成形品であって、ゲートカット後のゲート跡が機械加工により除去された除去加工部を備えるとともに、この除去加工部の表面粗さを25a以下としたことを特徴とする。
このような構成によれば、バリが突出したギザギザのある粗面であるゲート跡の凹凸が機械加工により除去されているとともに、除去加工部の表面粗さを25a以下(Ra25μm以下)としているので、サーマルストレスやケミカルストレスが掛かっても脆性破壊が進行しにくい。
よって、温度変化が大きい環境で使用されるとともに、融雪剤や攻撃性の強いオイル等が付着する環境で使用された場合であっても、サーマルストレスやケミカルストレスによる脆性破壊が進行しにくくなるため、耐環境性能が高くなる。
よって、温度変化が大きい環境で使用されるとともに、融雪剤や攻撃性の強いオイル等が付着する環境で使用された場合であっても、サーマルストレスやケミカルストレスによる脆性破壊が進行しにくくなるため、耐環境性能が高くなる。
ここで、前記表面粗さを0.8〜15aとしてなると好ましい。
このような構成によれば、前記表面粗さを0.8〜15a(Ra0.8〜15μm)としているので、耐環境性能をより高めながら製造コストを抑えることができる。
このような構成によれば、前記表面粗さを0.8〜15a(Ra0.8〜15μm)としているので、耐環境性能をより高めながら製造コストを抑えることができる。
本発明に係る円環状インサート成形品の製造方法は、前記課題解決のために、円環状の金属部品をインサート品として金型内に配置した状態で射出成形を行って円環状インサート成形品を製造する円環状インサート成形品の製造方法であって、ゲートカット後のゲート跡を機械加工により除去する工程を備え、前記機械加工により除去された除去加工部の表面粗さを25a以下としたことを特徴とする。
このような製造方法によれば、ゲートカット後のゲート跡を機械加工により除去する工程を備え、バリが突出したギザギザのある粗面であるゲート跡の凹凸が機械加工により除去されているとともに、除去加工部の表面粗さを25a以下(Ra25μm以下)としているので、サーマルストレスやケミカルストレスが掛かっても脆性破壊が進行しにくい。
よって、温度変化が大きい環境で使用されるとともに、融雪剤や攻撃性の強いオイル等が付着する環境で使用された場合であっても、サーマルストレスやケミカルストレスによる脆性破壊が進行しにくくなるため、耐環境性能が高くなる。
よって、温度変化が大きい環境で使用されるとともに、融雪剤や攻撃性の強いオイル等が付着する環境で使用された場合であっても、サーマルストレスやケミカルストレスによる脆性破壊が進行しにくくなるため、耐環境性能が高くなる。
ここで、前記表面粗さを0.8〜15aとしてなると好ましい。
このような製造方法によれば、前記表面粗さを0.8〜15a(Ra0.8〜15μm)としているので、耐環境性能をより高めながら製造コストを抑えることができる。
このような製造方法によれば、前記表面粗さを0.8〜15a(Ra0.8〜15μm)としているので、耐環境性能をより高めながら製造コストを抑えることができる。
以上のような本発明に係る円環状インサート成形品及びその製造方法によれば、バリが突出したギザギザのある粗面であるゲート跡の凹凸を機械加工により除去するとともに、除去加工部の表面粗さを25a以下(より望ましくは、0.8〜15a)としているので、サーマルストレスやケミカルストレスが掛かっても脆性破壊が進行しにくく、耐環境性能を向上できるという顕著な効果を奏する。
次に本発明の実施の形態を添付図面に基づき詳細に説明するが、本発明は、添付図面に示された形態に限定されず特許請求の範囲に記載の要件を満たす実施形態の全てを含むものである。
図1の縦断面図、及び図2の要部拡大縦断面図に示すように、本発明の実施の形態に係る円環状インサート成形品である磁気エンコーダ1を備えた軸受装置11は、外周面に内輪軌道面12Aが形成された内輪12、及び内周面に外輪軌道面13Aが形成された外輪13、並びに、内輪軌道面12A及び外輪軌道面13A間を転動する転動体14,14,…等を有する軸受、この軸受の軸方向の一端部に位置して内輪12に固定された磁気エンコーダ1、並びに、外輪13に固定された、磁気エンコーダ1の磁極に対向して磁気エンコーダ1の回転を検知するためのセンサ10、前記軸受の軸方向の一端部及び他端部に配置したシール部材6,7等を備えている。
ここで、回転側である内輪12に取り付けられた、N極とS極を一定間隔で周方向に多極に着磁した磁気エンコーダ1、及び固定側である外輪13に取り付けられたセンサ10が、回転速度検出装置を構成する。
ここで、回転側である内輪12に取り付けられた、N極とS極を一定間隔で周方向に多極に着磁した磁気エンコーダ1、及び固定側である外輪13に取り付けられたセンサ10が、回転速度検出装置を構成する。
図3(a)の縦断面図、及び図3(b)の部分縦断斜視図、並びに図4(a)の要部拡大縦断面図に示すように、磁気エンコーダ1は、回転体である内輪12(図1及び図2参照)に取り付け可能な、円環状の金属部品であり、インサート品である固定部材2、及び円環状固定部材2に取り付けられた、円環状プラスチックである円環状プラスチック磁石3により構成される。
円環状固定部材2は、円筒部2A及び円筒部2Aの端縁から径方向外方へ延びるフランジ部2Bからなり、ステンレス鋼製の板材からプレス加工により成形される。
円環状固定部材2の円環状プラスチック磁石3との接合面に熱硬化性樹脂接着剤Aを塗布して金型内に配置した状態で、射出成形することにより、磁気エンコーダ1が成形される。ここで、熱硬化性樹脂接着剤Aとしては、一般の磁気エンコーダに使用されているものであればよく、例えば、フェノール樹脂系接着剤やエポキシ樹脂系接着剤等が挙げられる。
円環状固定部材2は、円筒部2A及び円筒部2Aの端縁から径方向外方へ延びるフランジ部2Bからなり、ステンレス鋼製の板材からプレス加工により成形される。
円環状固定部材2の円環状プラスチック磁石3との接合面に熱硬化性樹脂接着剤Aを塗布して金型内に配置した状態で、射出成形することにより、磁気エンコーダ1が成形される。ここで、熱硬化性樹脂接着剤Aとしては、一般の磁気エンコーダに使用されているものであればよく、例えば、フェノール樹脂系接着剤やエポキシ樹脂系接着剤等が挙げられる。
円環状プラスチック磁石3は、磁性体粉、バインダ、及び添加剤が含まれた磁石材料によって形成される。
ここで、磁性体粉としては、ストロンチウムフェライトやバリウムフェライト等のフェライト系磁性粉末の他、ネオジム系やサマリウム系等の希土類磁性粉末が好適に使用できる。
また、バインダとしては、ポリアミド(PA6、PA12、PA612等)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の熱可塑性脂材料が好適に使用できる。
さらに、添加剤としては、カーボンファイバー等の有機系添加剤や、ガラスビーズ、ガラスファイバー、タルク、マイカ、窒化珪素(セラミック)、及び結晶性(非結晶性)シリカ等の無機系添加剤が好適に使用できる。
ここで、磁性体粉としては、ストロンチウムフェライトやバリウムフェライト等のフェライト系磁性粉末の他、ネオジム系やサマリウム系等の希土類磁性粉末が好適に使用できる。
また、バインダとしては、ポリアミド(PA6、PA12、PA612等)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の熱可塑性脂材料が好適に使用できる。
さらに、添加剤としては、カーボンファイバー等の有機系添加剤や、ガラスビーズ、ガラスファイバー、タルク、マイカ、窒化珪素(セラミック)、及び結晶性(非結晶性)シリカ等の無機系添加剤が好適に使用できる。
円環状プラスチック磁石3の内周面は、図4(b)の説明図における、ゲート位置に相当するゲート部Gを打ち抜き又は切断により分離した際に形成された、バリが突出したギザギザのある粗面であるゲート跡4を、例えば旋削により除去した除去加工部5であり、その表面粗さは、JIS B 0601−1994の算術平均粗さRa25μm以下、すなわち25a以下にされる。
ここで、除去加工部5の表面粗さが25aよりも大きいと、サーマルストレスの影響を受けやすくなり、かつ融雪剤等が留まりやすくなるためケミカルストレスの影響も受けやすくなる。
したがって、除去加工部5の表面粗さは25a以下とするのが好ましく、除去加工部5の表面粗さをこのように設定することにより、サーマルストレスやケミカルストレスが掛かっても脆性破壊が進行しにくくなる。
ここで、除去加工部5の表面粗さが25aよりも大きいと、サーマルストレスの影響を受けやすくなり、かつ融雪剤等が留まりやすくなるためケミカルストレスの影響も受けやすくなる。
したがって、除去加工部5の表面粗さは25a以下とするのが好ましく、除去加工部5の表面粗さをこのように設定することにより、サーマルストレスやケミカルストレスが掛かっても脆性破壊が進行しにくくなる。
よって、図1及び図2のように外部に露出している磁気エンコーダ1において、風雪や風雨、炎天下等に晒され、−40℃〜120℃程度の温度変化が大きい環境で使用されるとともに、融雪剤や攻撃性の強いオイル等が付着する環境で使用された場合であっても、サーマルストレスやケミカルストレスによる脆性破壊が進行しにくくなるため、耐環境性能が高くなる。
ここで、除去加工部5の表面粗さは、円環状インサート成形品に対する要求仕様によって生産性も考慮して設定されるが、Ra0.8〜15μm(0.8μm以上、15μm以下)、すなわち0.8〜15aとするのが、耐環境性能をより高めながら製造コストを抑えるという観点から好ましい範囲である。
ここで、除去加工部5の表面粗さは、円環状インサート成形品に対する要求仕様によって生産性も考慮して設定されるが、Ra0.8〜15μm(0.8μm以上、15μm以下)、すなわち0.8〜15aとするのが、耐環境性能をより高めながら製造コストを抑えるという観点から好ましい範囲である。
次に、本発明の実施の形態に係る円環状インサート成形品である磁気エンコーダ1の変形例について説明する。
図5(a)の要部拡大縦断面図に示す磁気エンコーダ1は、図4(a)の磁気エンコーダ1と外観は略同一であるが、円環状固定部材2と円環状プラスチック磁石3との間に熱硬化性樹脂接着剤Aが介在せず、図5(b)の説明図におけるゲート部Gを、図4(b)のゲート部Gよりもフランジ部2B寄りに位置させた例を示している。
また、図6(a)の要部拡大縦断面図、及び図6(b)の説明図に示す磁気エンコーダ1は、図4(a)及び図4(b)の磁気エンコーダ1において、円環状プラスチック磁石3の内周面である除去加工部5を内方(径方向内側)へ移動させた例を示している。
さらに、図7(a)の要部拡大縦断面図、及び図7(b)の説明図に示す磁気エンコーダ1は、図4〜6のような円筒部2A及び円筒部2Aの端縁から径方向外方へ延びるフランジ部2Bからなる円環状固定部材2ではなく、円筒部2A及び円筒部2Aの端縁から径方向内方へ延びるフランジ部2Bにより円環状固定部材2を形成し、フランジ部2Bの内周縁側に回り込み形状による結合部を設けた例を示している。
図5〜7の磁気エンコーダ1においても、図4の磁気エンコーダ1と同様に、図5(b)、図6(b)及び図7(b)に示すように、円環状プラスチック磁石3の内周面は、ゲート部Gを打ち抜き又は切断により分離した際に形成された、バリが突出したギザギザのある粗面であるゲート跡4を機械加工により除去した除去加工部5を備えており、除去加工部5の表面粗さを25a以下(より望ましくは、0.8〜15a)としている。
図5(a)の要部拡大縦断面図に示す磁気エンコーダ1は、図4(a)の磁気エンコーダ1と外観は略同一であるが、円環状固定部材2と円環状プラスチック磁石3との間に熱硬化性樹脂接着剤Aが介在せず、図5(b)の説明図におけるゲート部Gを、図4(b)のゲート部Gよりもフランジ部2B寄りに位置させた例を示している。
また、図6(a)の要部拡大縦断面図、及び図6(b)の説明図に示す磁気エンコーダ1は、図4(a)及び図4(b)の磁気エンコーダ1において、円環状プラスチック磁石3の内周面である除去加工部5を内方(径方向内側)へ移動させた例を示している。
さらに、図7(a)の要部拡大縦断面図、及び図7(b)の説明図に示す磁気エンコーダ1は、図4〜6のような円筒部2A及び円筒部2Aの端縁から径方向外方へ延びるフランジ部2Bからなる円環状固定部材2ではなく、円筒部2A及び円筒部2Aの端縁から径方向内方へ延びるフランジ部2Bにより円環状固定部材2を形成し、フランジ部2Bの内周縁側に回り込み形状による結合部を設けた例を示している。
図5〜7の磁気エンコーダ1においても、図4の磁気エンコーダ1と同様に、図5(b)、図6(b)及び図7(b)に示すように、円環状プラスチック磁石3の内周面は、ゲート部Gを打ち抜き又は切断により分離した際に形成された、バリが突出したギザギザのある粗面であるゲート跡4を機械加工により除去した除去加工部5を備えており、除去加工部5の表面粗さを25a以下(より望ましくは、0.8〜15a)としている。
以上の説明においては、本発明の円環状インサート成形品が磁気エンコーダである場合を示したが、本発明の円環状インサート成形品は、磁気エンコーダに限定されるものではなく、円環状の金属を代替するインサート成形品等、円環状の金属部品をインサート品としてインサート成形により製造されるものであればよい。
また、溶融プラスチックをキャビティ内に充填されるための入り口であるゲートは、ディスクゲートに限定されるものではなく、サイドデート等であってもよい。
また、溶融プラスチックをキャビティ内に充填されるための入り口であるゲートは、ディスクゲートに限定されるものではなく、サイドデート等であってもよい。
1 磁気エンコーダ(円環状インサート成形品)
2 円環状固定部材(円環状インサート品)
2A 円筒部
2B フランジ部
3 円環状プラスチック磁石(円環状プラスチック)
4 ゲート跡
5 除去加工部
6,7 シール部材
10 センサ
11 軸受装置
12 内輪(回転体)
12A 内輪軌道面
13 外輪
13A 外輪軌道面
14 転動体
A 熱硬化性樹脂接着剤
G ゲート部
2 円環状固定部材(円環状インサート品)
2A 円筒部
2B フランジ部
3 円環状プラスチック磁石(円環状プラスチック)
4 ゲート跡
5 除去加工部
6,7 シール部材
10 センサ
11 軸受装置
12 内輪(回転体)
12A 内輪軌道面
13 外輪
13A 外輪軌道面
14 転動体
A 熱硬化性樹脂接着剤
G ゲート部
Claims (4)
- 円環状の金属部品をインサート品として金型内に配置した状態で、射出成形により製造される円環状インサート成形品であって、
ゲートカット後のゲート跡が機械加工により除去された除去加工部を備えるとともに、この除去加工部の表面粗さを25a以下としたことを特徴とする円環状インサート成形品。 - 前記表面粗さを0.8〜15aとしてなる請求項1記載の円環状インサート成形品。
- 円環状の金属部品をインサート品として金型内に配置した状態で射出成形を行って円環状インサート成形品を製造する円環状インサート成形品の製造方法であって、
ゲートカット後のゲート跡を機械加工により除去する工程を備え、前記機械加工により除去された除去加工部の表面粗さを25a以下としたことを特徴とする円環状インサート成形品の製造方法。 - 前記表面粗さを0.8〜15aとしてなる請求項3記載の円環状インサート成形品の製造方法。
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---|---|---|---|
JP2014114508A JP2015227857A (ja) | 2014-06-03 | 2014-06-03 | 円環状インサート成形品及びその製造方法 |
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