JP2015226864A - 正浸透用中空糸膜モジュール - Google Patents

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昌平 合田
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Abstract

【課題】浸透処理プラントのコンパクト化を実現でき、かつ、中空糸膜での圧力損失を低減できる中空糸膜モジュールを提供すること。
【解決手段】1つの圧力容器と、前記圧力容器内に装填された中空糸膜エレメントと、を備える中空糸膜モジュールであって、前記中空糸膜エレメントは複数の中空糸膜を含み、複数の前記中空糸膜は両端に開口部を有し、複数の前記中空糸膜の中空部および前記中空糸膜モジュールの外部に連通する外部ポートを備え、前記中空糸膜エレメントの有効長が20cm以上180cm以下であり、外径が10cm以上60cm以下であることを特徴とする、正浸透用中空糸膜モジュール。
【選択図】図3

Description

本発明は、耐汚染性に優れ、しかも中空糸膜の中空部の流動圧損が小さく、膜透過水量が大きい正浸透用中空糸膜モジュールに関するものである。より詳しくは、本発明は、有機物の濃縮、回収や排水の濃縮による減容化、海水淡水化、または、低濃度の水溶液と高濃度の加圧状態の水溶液との濃度差を駆動力として淡水を透過させ、透過した淡水により増加した加圧状態の高濃度側の水溶液の流量と圧力でタービンを回すなどしてエネルギーを生成させることができるものである。
膜分離法による液状混合物の分離・濃縮は、蒸留などの従来の分離技術に比べて相変化を伴わないため省エネルギー法であり、かつ物質の状態変化を伴わないことから、果汁の濃縮、ビール酵母の分離などの食品分野、あるいは工業排水からの有機物の回収といった多分野において幅広く利用されており、膜による水処理は、最先端技術を支える不可欠のプロセスとして定着している。
このような膜を用いた水処理は、膜を集合させて一つの構成要素とした膜エレメントを圧力容器に装填した膜モジュールとして用いられており、特に、中空糸膜エレメントは、膜モジュール容積当たりの膜面積を大きくとることができるため、全体として透水量を大きくとることができ、容積効率が非常に高いという利点があり、コンパクト性に優れる。また、高濃度水溶液と淡水の両方をモジュール内に供給して半透膜を介して接触させる場合に、膜表面の濃度分極を小さく抑えられる。
中空糸型逆浸透膜の場合、効率面から両端開口型が用いられている(特許文献1,2参照)。その場合の膜透過水の流れは、例えば図1の説明図に示すように、中空糸膜の外側から内側(中空部内)に流れ、両端の開口部から流出する。膜透過水が中空部を流れる流動長は、図1から明らかなように、中空糸膜全長の約半分である。この場合、中空糸膜の外側に海水が流れ、しかも中空糸膜の外側が加圧されるため、汚染物質が膜表面に圧着される方向の流れが発生し、海水中の汚れ成分が隣接する中空糸膜間に捕捉、堆積し、膜エレメントが汚染して性能に悪影響を及ぼす傾向がある。
一方、中空糸型正浸透膜の場合もまた、両端開口型が用いられている(特許文献3参照)。その場合の膜透過水の流れは、例えば図2の説明図に示されるように、中空糸膜の内側(中空部内)から外側に流れる。例えば、高浸透圧のドローソリューション(DS)(海水)が中空糸膜の外側を流れ、低浸透圧のフィードソリューション(FS)(淡水)が中空糸膜の中空部を流れる場合は、膜透過水は中空糸膜の内側から外側に向かって流れる。この場合、膜透過水のもととなる淡水は、図2から明らかなように、中空糸膜の中空部を流れ、中空糸膜の一方の端部から他方の端部まで流れることになり、その流動長は中空糸膜の全長である。したがって、正浸透膜(FO膜)の場合の中空部内の流動圧損は、逆浸透膜(RO膜)の場合に比べて極めて大きい。
特開2003−290633号公報 特開2003−290632号公報 WO2012/002263号パンフレット
本発明は、上記の従来技術の現状に鑑み創案されたものであり、その目的は、DSおよびFS両方の流動圧損が少ない、特に比較的高粘度のDSを用いた場合にも十分な透過水量が得られる正浸透用中空糸膜モジュールを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、中空糸膜モジュールにおいて、中空糸膜の長さ(有効長)と内径との比および中空糸膜エレメントの長さと外径の比を特定の範囲とすることで、分離効率と透過水量を両立できる中空糸膜モジュールが得られることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、以下の(1)〜(5)の構成を有するものである。
(1) 1つの圧力容器と、前記圧力容器内に装填された中空糸膜エレメントと、を備える中空糸膜モジュールであって、
前記中空糸膜エレメントは複数の中空糸膜を含み、複数の前記中空糸膜は両端に開口部を有し、
複数の前記中空糸膜の中空部および前記中空糸膜モジュールの外部に連通する外部ポートを備え、
前記中空糸膜エレメントの有効長が20cm以上180cm以下であり、外径が10cm以上60cm以下である
ことを特徴とする、正浸透用中空糸膜モジュール。
(2) 前記中空糸膜エレメントの有効長をA、外径をBとしたとき、A/Bが1.5以上4.5以下である、(1)に記載の正浸透用中空糸膜モジュール。
(3) 前記中空糸膜の有効長が20cm以上250cm以下であり、内径が50μm以上200μm以下である、(1)または(2)に記載の正浸透用中空糸膜モジュール。
(4) 前記中空糸膜の有効長をC、内径をDとしたとき、C/Dが3,000以上25,000以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の正浸透用中空糸膜モジュール。
(5) 前記中空糸膜エレメントは、複数の前記中空糸膜が多孔分配管の周りに螺旋状に巻回されてなる中空糸膜巻上げ体を含む、(1)〜(4)のいずれかに記載の正浸透用中空糸膜モジュール。
本発明によれば、中空糸膜内部(中空部)の圧力損失を減少させることができ、かつ中空糸膜外側を流れる流体の偏流を抑制できる正浸透用中空糸膜モジュールを提供することができる。
また、特に加圧下で正浸透処理を行う場合、中空糸膜での圧力損失の減少によって処理に必要な電力等を低減することができるため、運転コスト面で有利であり、また、比較的高価な圧力容器等の構成部材が減少するため、製造コスト面でも有利である。
中空糸型逆浸透膜の場合の膜透過水の流れの説明図である。 中空糸型正浸透膜の場合の膜透過水の流れの説明図である。 本発明の中空糸膜モジュールの一例を示す断面模式図である。 本発明の中空糸膜モジュールの変形例を示す断面模式図である。
以下、本発明の中空糸膜モジュールについて図面を参照して説明する。なお、長さ、幅、厚さ、深さなどの寸法関係は図面の明瞭化と簡略化のために適宜変更されており、実際の寸法関係を表すものではない。
図3を参照して、本実施形態の中空糸膜モジュールは、1つの圧力容器1に1つの中空糸膜エレメントが装填された中空糸膜モジュールである。海水等の高浸透圧のドローソリューション(DS)が中空糸膜41の外側31を流れ、淡水等の低浸透圧のフィードソリューション(FS)が中空糸膜41の内部(中空部)を流れる。
これにより、低濃度供給液から淡水を取出したり、淡水を取出すことにより、低濃度供給液を濃縮したり、浸透流からエネルギーを回収することができる。エネルギーを回収する方法としては、例えば、中空糸膜の外側に高濃度で浸透圧が高い海水等を加圧状態で流し、中空糸膜の中空部に低濃度で浸透圧が低い淡水等を低圧で流すことで、中空糸膜の外側に淡水が移動して加圧状態の海水の量が増加し、その増加分でタービン等を回転させてエネルギーを得る方法が挙げられる。
特に、このような加圧状態の液体を流す場合には、圧力容器は耐圧性が必要であり、大型プラントでは膜モジュールが1本の中空糸膜エレメントで構成される場合は圧力容器が多くなり、配管等含め、スペース的にも経済的にも好ましくない場合がある。なお、加圧状態ではない通常の正浸透処理の場合も、モジュール本数が増えて、配管等含め、スペース的にも経済的にも好ましくない場合がある。
中空糸膜エレメントは、中心に配置された複数の孔21aを有する多孔分配管21と、その周囲に配置された複数の中空糸膜41と、多孔分配管21および複数の中空糸膜41をそれらの両端で固定する樹脂壁61とを備える。なお、複数の中空糸膜41はその両端に開口部を有している。該中空糸膜エレメントは、保持部材51,52にO−リング51a,52aが介在した状態で保持されている。
本実施形態では、中空糸膜エレメントにおいて、中空糸膜の開口部は、独立の外部ポートに接続されている。すなわち、中空糸膜エレメントは、複数の中空糸膜41の内部および中空糸膜モジュールの外部に連通する外部ポートとして、FS供給口11aおよびFS排出口11bを有し、中空糸膜41の一端の開口部である第1開口部41aがFS供給口11aに接続され、他端の開口部である第2開口部41bがFS排出口11bに接続されている。
DSは、DS供給口10aより、中空糸膜エレメント内の多孔分配管21内に流入し、中空糸膜41の外側31に供給され、中空糸膜41の外側31に供給される。中空糸膜エレメントを通過したDSは、DS排出口10bから取り出される。
FS供給口11aより供給されるFSは、中空糸膜41の第1開口部41aより中空糸膜41の内部(中空部)に流入して、中空糸膜41の第2開口部41bから流出し、FS排出口11bよりモジュール外に取り出される。
なお、多孔分配管21は、複数の孔を有する管状体であれば特に限定されないが、例えば、正浸透用中空糸膜モジュール内に供給された供給液を中空糸膜層へ供給もしくは分配できるもの、または、膜モジュール内の中空糸膜層から排出される液体を集合もしくは排出できるものである。孔は、放射状に各方向に設けられていることが好ましい。また、多孔分配管は、中空糸膜エレメントの略中心部に位置させることが好ましい。
多孔分配管21の径は大きすぎると、膜モジュール内の中空糸膜が占める領域が減少し、結果として中空糸膜エレメントまたは膜モジュールの膜面積が減少するため容積あたりの透水量が低下することがある。また、多孔分配管の径が小さすぎると、供給流体が多孔分配管内を流動する際に圧力損失が大きくなり、結果として中空糸膜にかかる有効差圧が小さくなり処理効率が低下することがある。また、強度が低下して、供給流体が中空糸膜層を流れる際に受ける中空糸膜の張力により多孔分配管が破損する場合がある。これらの影響を総合的に考慮し、最適な径を設定することが重要である。中空糸膜エレメントの断面積に対して多孔分配管の断面積の占める面積割合は、4〜20%が好ましい。
なお、図3において、DS供給口10aは壁部材13に設けられ、DS排出口10bは圧力容器1の外周部に設けられているが、このような形態に限定されず適宜変更することができる。例えば、図4に示すように、DS排出口10bを壁部材14に設けてもよい。また、図示しないが、DS供給口10aおよびDS排出口10bを、共に圧力容器1の外周部に設けてもよく、この場合、複数の中空糸膜モジュールをこれらのDS供給口10aおよびDS排出口10bを介して接続することで、中空糸膜モジュールを用いたプラントにおいて、中空糸膜モジュール間を接続する配管を短くし、効率的に中空糸膜モジュールを配置することができる。
複数の中空糸膜は、多孔分配管の周りに中空糸膜または中空糸膜の束を螺旋状に巻上げることによって、中空糸膜が半径方向に積層されることにより形成された中空糸膜巻上げ体であることが好ましい。中空糸膜巻上げ体では、中空糸膜は交差状に配置される場合もある。一般的に、交差配置を取ることにより、中空糸膜の交差部に空隙が規則的に形成される。この規則的な空隙が存在するため、中空糸膜の外側を流れる流体中の非溶解成分や粒子成分等が、中空糸膜間に捕捉されることが少なく、圧力損失の増大が生じにくくなる。
中空糸膜巻上げ体は、従来公知の方法により製造することができる。例えば、特許4412486号公報、特許4277147号公報、特許3591618号公報、特許3008886号公報などに記載されているように、中空糸膜を45〜90本またはそれ以上を集めて1つの中空糸膜集合体とし、さらにこの中空糸膜集合体を複数横に並べて偏平な中空糸膜束として、多数の孔を有する有孔分配管にトラバースさせながら巻き付ける。この時の有孔分配管の長さ及び回転速度、中空糸膜束のトラバース速度を調節することによって、巻き上げ体の特定位置の周面上に交差部が形成するように巻き上げる。
また、中空糸膜エレメントは、例えば、中空糸膜および多孔分配管の両端を樹脂で封止した後、樹脂の一部を切断し中空糸膜の両端部を開口させることで製造できる。例えば、上記の中空糸膜巻上げ体を、長さと交差部の位置を調整し、所定の位置で切断し、この巻き上げ体の両端部を接着した後、両側を切削して、中空糸膜の両端に開口部を有する中空糸膜エレメントを作製することができる。
中空糸膜の素材は、特に限定されず、例えば、酢酸セルロース系、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系、スルホン化ポリスルホン系等の樹脂が使用可能である。この中では、酢酸セルロース系樹脂、スルホン化ポリスルホンやスルホン化ポリエーテルスルホンなどのスルホン化ポリスルホン系樹脂が、殺菌剤である塩素に対する耐性があり、微生物の増殖を容易に抑制することができる点で好ましい。特に、膜面での微生物汚染を効果的に抑制できる特徴がある。酢酸セルロースの中では、耐久性の点で三酢酸セルロースが好ましい。
中空糸膜は、例えば、特許3591618号公報に記載されているように、三酢酸セルロース、エチレングリコール(EG)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)よりなる製膜溶液を3分割ノズルより吐出し、空中走行部を経て、水/EG/NMPよりなる凝固液中に浸漬させて中空糸膜を得、次いで中空糸膜を水洗した後、熱処理することにより酢酸セルロース系中空糸膜を製造することができる。また、テレフタル酸ジクロリド及び4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、ピペラジンより低温溶液重合法で得た共重合ポリアミドを精製した後、CaCl2及びジグリセリンを含むジメチルアセトアミド溶液に溶解して製膜溶液とし、この溶液を3分割ノズルより空中走行部を経て凝固液中に吐出させ、得られた中空糸膜を水洗した後、熱処理することによりポリアミド系中空糸膜を製造することができる。
中空糸膜エレメントの長さ(有効長)は、20cm以上180cm以下が好ましい。エレメントの長さが前記範囲より小さいと、接着樹脂部の割合が大きくなり、製造コストの面で不利である。一方、エレメントの長さが前記範囲より大きいと、中空糸膜の中空部を流れる流体の圧力損失が大きくなるため、エレメント長を長くしたほどの透過水量の増大が少なく非効率である。なお、有効長とは、接着樹脂部等を除いた浸透処理に有効に作用する部分の長さを指す。
中空糸膜エレメントの外径は、10cm以上60cm以下が好ましい。エレメントの外径が前記範囲より小さいと、工業的には使いにくい。一方、エレメントの外径が前記範囲より大きいと、モジュールの重量増による取り扱い性の問題が生じるとか、中空糸膜間への接着樹脂の充填不良が起こりやすくなる。
中空糸膜エレメントの有効長をA(cm)、外径をB(cm)としたとき、A/Bが1.5以上4.5以下とするのが好ましい。A/Bが前記範囲より小さいと、中空糸膜の外側を流れる流体に局所的な淀みが生じやすくなり、分離効率が低下することがある。一方、A/Bが前記範囲より大きいと、圧力損失が大きくなるため、透過水が出にくくなるとか、ろ過効率が低下する可能性がある。
中空糸膜の有効長は、20cm以上250cm以下であるのが好ましい。中空糸膜の有効長が前記範囲より小さいと、接着樹脂部の割合が大きくなり、製造コストの面で不利である。一方、中空糸膜の有効長が前記範囲より大きいと、中空糸膜の中空部を流れる流体の圧力損失が大きくなるため、中空糸膜の有効長を長くしたほどの透過水量の増大が少なく非効率である。なお、前記したような交差配置を採用する場合には、多孔分配管の近傍(内層部)の中空糸膜の長さと外層部の中空糸膜の長さが異なる。このような場合には、巻上げ体の中空糸膜の平均長さを有効長とする。
中空糸膜の内径は、正浸透処理に用いられるものであれば特に限定されないが、例えば、50〜200μmである。中空糸膜の内径が前記範囲より小さいと、中空部を流れる流体の圧力損失が大きくなるので、中空糸膜の長さを短くせざるを得ず、十分な透過水量を得ることができないことがある。一方、中空糸膜の内径が前記範囲より大きいと、エレメント容積あたりの膜面積が小さくなるので非効率である。
中空糸膜の有効長をC(cm)、内径をD(cm)としたとき、C/Dが3,000以上25,000以下であることが好ましい。C/Dが前記範囲より小さいと、中空糸膜の長さが短くなるため所期の分離効率が得られないことがある。一方、C/Dが前記範囲より大きいと、モジュールの膜面積に対する中空糸膜の長さが長くなり、すなわち中空部内の流動圧損が大きくなるため非効率である。
なお、本発明の中空糸膜エレメントは、スパイラル型エレメントと比べてエレメントあたりの膜面積を多くとることができ、中空糸膜の大きさにもよるが、ほぼ同サイズのエレメントの場合、スパイラル型のおよそ10倍の膜面積を得ることができる。従って、中空糸膜は、同じ透水量を得る際に単位膜面積あたりの処理量が極めて少なくて良く、スパイラル型に比べて供給水が膜を透水する際に生じる膜面の汚れを減少でき、膜の洗浄までの運転時間を長くとることができる。さらに、エレメント内の偏流が生じにくいため、濃度差を駆動力として水処理を行う場合に好適である。
上記の実施形態では、DSが、中空糸膜の外側に連通する供給口(DS供給口10a)から供給されて、中空糸膜の外側に連通する排出口(排出口10b)から排出され、FSが、中空糸膜の内部に連通する供給口(供給口11a)から供給されて、中空糸膜の内部に連通する排出口(排出口11b)から排出される形態について説明したが、これに限定されるものではない。すなわち、反対に、FSが、中空糸膜の外側に連通する供給口(供給口10a)から供給されて、中空糸膜の外側に連通する排出口(排出口10b)から排出され、DSが、中空糸膜の内部に連通する供給口(供給口11a)から供給されて、中空糸膜の内部に連通する排出口(排出口11b)から排出される形態も、本発明の範囲に包含される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内のすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の中空糸膜モジュールは、正浸透処理に最適化されたディメンジョンとモジュール構造を有しており、例えば、海水淡水化等の水処理や濃度差を駆動力としてエネルギーを生成する分野において極めて有用である。
具体的には、有機物の濃縮および回収、排水の濃縮による減容化、海水の淡水化などに利用することができる。また、低濃度の水溶液と高濃度の加圧状態の水溶液との濃度差を駆動力として淡水を透過させ、透過した淡水により増加した加圧状態の高濃度側の水溶液の流量と圧力でタービンを回すなどしてエネルギーを生成させるために利用することができる。
1:容器、10a:DS供給口、10b:DS排出口、11a:FS供給口、11b:FS排出口、13:壁部材、21:多孔分配管、21a:孔、31:中空糸膜の外側、41:中空糸膜、41a:第1端、41b:第2端、51:保持部材、51a,52a:O−リング、61:樹脂壁

Claims (5)

  1. 1つの圧力容器と、前記圧力容器内に装填された中空糸膜エレメントと、を備える中空糸膜モジュールであって、
    前記中空糸膜エレメントは複数の中空糸膜を含み、複数の前記中空糸膜は両端に開口部を有し、
    複数の前記中空糸膜の中空部および前記中空糸膜モジュールの外部に連通する外部ポートを備え、
    前記中空糸膜エレメントの有効長が20cm以上180cm以下であり、外径が10cm以上60cm以下である
    ことを特徴とする、正浸透用中空糸膜モジュール。
  2. 前記中空糸膜エレメントの有効長をA、外径をBとしたとき、A/Bが1.5以上4.5以下である、請求項1に記載の正浸透用中空糸膜モジュール。
  3. 前記中空糸膜の有効長が20cm以上250cm以下であり、内径が50μm以上200μm以下である、請求項1または2に記載の正浸透用中空糸膜モジュール。
  4. 前記中空糸膜の有効長をC、内径をDとしたとき、C/Dが3,000以上25,000以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の正浸透用中空糸膜モジュール。
  5. 前記中空糸膜エレメントは、複数の前記中空糸膜が多孔分配管の周りに螺旋状に巻回されてなる中空糸膜巻上げ体を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の正浸透用中空糸膜モジュール。
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