JP2015226598A - 除菌性空気清浄機 - Google Patents
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Abstract
【課題】用時、二酸化塩素を発生させて放出することができ、用時以外のときには二酸化塩素を発生させない、除菌性空気清浄機およびそれを用いた空気清浄化方法を提供する。【解決手段】有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤と、酸性液体を気化させる手段と、アルカリ性液体を気化させる手段とを備え、酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されている、除菌性空気清浄機。【選択図】図1
Description
本発明は、亜塩素酸塩に酸性物質を作用させ、比較的長い期間にわたり除菌性化合物である二酸化塩素を含む気体を放出し続け、非使用時には、亜塩素酸塩からの二酸化塩素の徐放を防止することができる除菌性空気清浄機に関する。
二酸化塩素(Cl2O)ガスは、強力な酸化剤であり、悪臭成分であるメチルメルカプタン、トリメチルアミン、硫化メチル、硫化水素、アンモニア、フェノールなどと反応してこれらを分解し、優れた脱臭効果を示すことが知られている。亜塩素酸塩は、酸性物質と接触することで二酸化塩素ガスを発生する。このような亜塩素酸塩を原料として用いて、二酸化塩素ガスを発生させるための試みが従来からなされている。
たとえば特許第3110724号(特許文献1)には、溶存二酸化塩素ガス、亜塩素酸塩および酸性に保つpH調整剤を備える純粋二酸化塩素液剤が開示されている。特許文献1に記載された純粋二酸化塩素液剤では、亜塩素酸塩に酸性物質を作用させることで、生成された二酸化塩素を大気中に徐放させることができる。特許文献1には、たとえば合成繊維を構成繊維とする紙または不織布により形成された容器内に純粋二酸化塩素液剤を封入し、容器内で二酸化塩素ガスを発生し得るようにしておき、二酸化塩素ガスを外部に漏らさないような別の容器に密封しておき、使用時にはこれを開封するように構成されている。
また特開2011−230956号公報(特許文献2)にも、同様に、亜塩素酸塩に酸性物質を反応させて二酸化塩素ガスを発生させる二酸化塩素発生装置が開示されている。特許文献2に開示された装置では、ガス放出口以外の部分は密閉された非透水構造を有する可撓性の筒状の容器本体を円弧状に曲げることにより、容器本体の内部に収容された封入体が破壊されて亜塩素酸塩水溶液が酸性物質を含有する徐放剤と接触し、これにより発生する二酸化塩素ガスがガス放出口を介して容器本体の外部に放出されていくように構成されている。
上述の特許文献1、2に開示された構成は、亜塩素酸塩に酸性物質が連続的に作用する構成である。このように亜塩素酸塩に酸性物質を作用させ、比較的長い期間にわたり二酸化塩素を発生させ続ける場合、酸性液体を反応させた後の液から二酸化塩素を絞り口から徐放させるか、亜塩素酸塩に酸性液体を徐々に作用させて、逐次二酸化塩素を徐放させていた。したがって、たとえばガス放出口を絞ってはいるものの、二酸化塩素ガスを用いた処理が終わった後、装置を放置している間にも二酸化塩素ガスの徐放が続き、二酸化塩素ガスの発生を一旦開始すると停止されないため、複数回にわたって間をおいて二酸化塩素ガスを用いた処理を行なおうとする場合、二酸化塩素の放出時間の寿命が短いという傾向にあった。なお、同様に、ゼリー状の固形殺菌剤に、大気中の二酸化炭素を作用させ、二酸化塩素を徐放させる商品も知られているが、同様の問題を抱えていた。
上記問題解決の一つの策として、たとえば特開2011−173758号公報(特許文献3)には、安定化二酸化塩素剤を保管時には二酸化炭素および水蒸気を遮断し、使用時(用時)に空気に含まれる二酸化炭素および水蒸気と接触させることにより二酸化塩素ガスを発生する、二酸化塩素ガスの安定した発生方法が提案されている。このようにすることで、保管時には二酸化塩素を発生させずに使用時に二酸化塩素を発生させることができ、二酸化塩素の放出時間の寿命を長くすることができる。
しかしながら、特許文献3に記載された方法の場合、亜塩素酸塩に酸性水気化を連続的に作用させるため、酸性気化の停止により二酸化塩素の放出が鈍るものの、固形殺菌剤全体が酸性化している。このため、やはり放置時においても徐放が続き、固形殺菌剤からの二酸化塩素放出時間の寿命が短くなってしまうという問題が依然として考えられる。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、使用時には二酸化塩素を発生させて放出することができ、使用時以外のときには二酸化塩素を発生させない、除菌性空気清浄機を提供することである。
本発明の除菌性空気清浄機は、有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤と、酸性液体を気化させる手段と、アルカリ性液体を気化させる手段とを備え、酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されていることを特徴とする。
本発明の除菌性空気清浄機において、除菌性空気清浄機の内側と除菌性空気清浄機の外側の大気とを通気可能なフィルタ部を備え、前記塩素系固形除菌剤は、除菌性空気清浄機の内側に配置されるように前記フィルタ部に設けられており、前記酸性気体および前記アルカリ性気体は、塩素系固形除菌剤と接触した後に前記フィルタ部を通過して除菌性空気清浄機の外側の大気中に拡散されるように構成されていることが好ましい。
本発明の除菌性空気清浄機は、水を電気分解して酸性水およびアルカリ水を生成する電気分解部をさらに備え、前記電気分解部で生成された酸性水を前記酸性液体として、前記電気分解部で生成されたアルカリ水を前記アルカリ性液体として用いることが好ましい。この場合、前記電気分解部は金属電極とイオン吸着電極の対からなる一槽式の電解槽であることが好ましい。
本発明によれば、二酸化塩素を使用しない際には、塩素系固形除菌剤にアルカリ性気体を接触させることで二酸化塩素の発生を停止させることができるため、塩素系固形除菌剤の有効成分である亜塩素酸塩が減少しにくくなり、その寿命を長くすることができ、交換の周期を比較的長期間化することができることで、ユーザーの利便性を向上することができる。このような本発明の除菌性空気清浄機は、居住空間の大気中の除菌、医療用機器、食器などの除菌に好適に用いられ得る。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の除菌性空気清浄機1を模式的に示す図である。図1に示す例の除菌性空気清浄機1は、有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤2と、酸性液体を気化させる手段3と、アルカリ性液体を気化させる手段4と、酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されている。これによって、二酸化塩素を使用しない際には、塩素系固形除菌剤にアルカリ性気体を接触させることで二酸化塩素の発生を停止させ、所望の時間にのみ二酸化塩素を発生させることができる。なお、アルカリ性気体を塩素系固形除菌剤に接触させる「一定時間」は、好ましくは5〜60分間、より好ましくは10〜30分間である。前記一定時間が5分間未満である場合、塩素系固形除菌剤上のpHを十分にアルカリ性化できない虞があり、また、前記一定時間が60分間を超える場合、大気中に硬度の高いアルカリ性液体を気化噴霧するため、周辺機材に硬度成分(スケール)が付着するなどの弊害が生じる虞があるためである。
図1は、第1の実施形態の除菌性空気清浄機1を模式的に示す図である。図1に示す例の除菌性空気清浄機1は、有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤2と、酸性液体を気化させる手段3と、アルカリ性液体を気化させる手段4と、酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されている。これによって、二酸化塩素を使用しない際には、塩素系固形除菌剤にアルカリ性気体を接触させることで二酸化塩素の発生を停止させ、所望の時間にのみ二酸化塩素を発生させることができる。なお、アルカリ性気体を塩素系固形除菌剤に接触させる「一定時間」は、好ましくは5〜60分間、より好ましくは10〜30分間である。前記一定時間が5分間未満である場合、塩素系固形除菌剤上のpHを十分にアルカリ性化できない虞があり、また、前記一定時間が60分間を超える場合、大気中に硬度の高いアルカリ性液体を気化噴霧するため、周辺機材に硬度成分(スケール)が付着するなどの弊害が生じる虞があるためである。
ここで、図2は、亜塩素酸塩のpH変動に対する挙動を模式的に示すグラフであり、縦軸は存在比率(%)、横軸はpHである。図2に示すように、亜塩素酸塩は、酸性物質(酸性液体、酸性気体)を作用させると、pH2.3未満で、二酸化塩素(ClO2)が発生する。その一方で、亜塩素酸塩にアルカリ性物質(アルカリ性液体、アルカリ性気体)を作用させると、pHが6.9より大きいと、二酸化塩素イオン(ClO2 −)となり、二酸化塩素の発生は停止する。pHが2.3以上6.9以下の範囲では、
HClO2⇔H+・ClO2 −
というように、解離状態のH+・ClO2 −と非解離状態のHClO2とが平衡状態となる。本発明の除菌性空気清浄機は、亜塩素酸塩のこのような性質を利用したものである。
HClO2⇔H+・ClO2 −
というように、解離状態のH+・ClO2 −と非解離状態のHClO2とが平衡状態となる。本発明の除菌性空気清浄機は、亜塩素酸塩のこのような性質を利用したものである。
亜塩素酸塩の例としては、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウム、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸マグネシウムなどを挙げることができる。中でも、酸性気体曝露による二酸化塩素の放出効率の観点からは、亜塩素酸リチウム、亜塩素酸ナトリウム、亜塩素酸カリウムが好ましく、また、塩素系固形除菌剤の粒状保持(水和による劣化が遅い)という観点からは、亜塩素酸カルシウム、亜塩素酸マグネシウムが好ましい。亜塩素酸塩は、上述した2種以上を用いても勿論よい。
塩素系固形除菌剤は、上述の亜塩素酸塩を有効成分とするものであればよく、亜塩素酸塩以外の成分として、たとえばゼオライト化合物、セピオライト、シリカゲル、ベントナイト、アパタイトの他、焼成骨材などを含有する。また、粉体ベースの固形剤成形以外にも、シリカゲルなどをベースにしたゲル状体であってもよい。塩素系固形除菌剤は、市販品を用いても勿論よく、クレベリンゲル(大幸薬品社製)、ウイクリアGEL(阪本漢法製薬社製)などが例示できる。
図1に示す例の除菌性空気清浄機1は、筐体6内に、下方に配置されるように、酸性液体を気化させる手段3と、アルカリ性液体を気化させる手段4とが設けられている。酸性液体を気化させる手段3は、酸性液体8を収容する酸性液体槽7と、酸性液体8を霧化させるための霧化装置9と、霧化装置9によって霧化させた酸性液体を送風により気化し、得られた酸性気体を酸性液体槽7外に放出するための送風ファン11と、酸性液体槽7の上方となるように配置された酸性側開閉口12とを備える。酸性液体槽7は、酸性側開閉口12を閉じている際には、気密、かつ、液密であり、当該酸性側開閉口12を開いている際のみ、酸性気体を酸性液体槽12の外に放出し得るように構成されている。
酸性液体8としては、たとえばクエン酸ナトリウム水溶液(好適な具体例としては、0.5M クエン酸ナトリウム水溶液(pH:3))、10−4M 希塩酸(pH:4)などが挙げられる。上述した亜塩素酸塩のpH変動による挙動を利用するため、酸性液体8としては、これを気化させた酸性気体が後述するように塩素系固形除菌剤2中に含まれる亜塩素酸塩に接触した際に、二酸化塩素を発生させ得るpH(pHが好ましくは2〜5、二酸化塩素の発生を完全にする観点からは、より好ましくは2〜4)を有するものが用いられる。中でも、大気中に噴霧した際、室内機器が塩害により金属腐食するのを回避するという観点からは、塩化物イオンを含まないものが好適であり、クエン酸ナトリウム水溶液が酸性液体として特に好適に用いられ得る。
酸性液体8を霧化させるための霧化装置9としては、たとえば、超音波素子(超音波振動子)、ベンチュリ管、シーズヒーター、PTC(セラミック)ヒーターなど従来公知の適宜の液体を霧状とするための手段を挙げることができる。中でも、噴霧の低電力化、少量のミスト発生をコンスタントに行なうという観点からは、霧化装置9として超音波素子を用いることが好ましい。霧化装置9は、市販品を用いても勿論よく、たとえば超音波素子としてはTU−20A−0(TDK社製)が好適な例として挙げられる。また送風ファン11も、酸性液体槽7に収容可能な大きさのものであれば、従来公知の適宜の送風ファンを特に制限なく用いることができる。
本発明の除菌性空気清浄機においては、霧化装置にて霧化した酸性液体を送風ファンにより送風気化させ、塩素系固形除菌剤に接触させる。霧化状態の酸性液体をそのまま塩素系固形除菌剤に作用させることでも二酸化塩素の徐放は可能ではあるが、この場合、水和による塩素系固形除菌剤の分解が早く進んでしまう。このため、本発明では、酸性液体を気化させた酸性気体を塩素系固形除菌剤に接触させるようにすることで、長期間にわたる二酸化塩素の徐放が可能であるという利点がある。なお、酸性液体を気化させる手段として、上述した以外にも、たとえば酸性液体に浸漬した不織布などを用いて送風気化する方式を採用してもよいし、フィルタ気化方式を採用してもよい。
酸性液体を気化させる手段3は、図1に示すように、除菌性空気清浄機1の上下方向において、上から、酸性側開閉口12、送風ファン11、酸性液体8中に浸漬するように酸性液体槽7の底部に設けられた霧化装置9、というように配置されていることが好ましい。このように配置されていることで、酸性液体8を霧化装置9で霧化し、これを送風ファン11で送風気化させた酸性気体10を酸性液体槽7の上方へと移動させ、酸性側開閉口12が開けば、当該酸性側開閉口12を通って酸性液体槽7の外側へと酸性気体を効率的に放出させることができる。酸性側開閉口12から酸性液体槽7の外側へ放出された酸性気体10は、酸性液体槽7よりも上方(除菌性空気清浄機1の上下方向に関して最上部)に設けられた塩素系固形除菌剤と接触した後、除菌性空気清浄機1の外側の大気中に二酸化塩素として放出される。
図1に示す例では、酸性液体槽7内に、除菌性空気清浄機1の外側から酸性液体を補充し得るように、酸性液体補給口13が設けられる。酸性液体補給口13は、酸性液体を補給する際のみ除菌性空気清浄機1の外側の大気と酸性液体槽7内とが連通し得るように構成され、それ以外のときには、気密、かつ、液密であることが好ましい。
アルカリ性液体を気化させる手段4は、酸性液体を気化させる手段3と同様、アルカリ性液体17を収容するアルカリ性液体槽16と、アルカリ性液体17を霧化させるための霧化装置18と、霧化装置18によって霧化させたアルカリ性液体を送風により気化し、得られたアルカリ性気体をアルカリ性液体槽16外に放出するための送風ファン19と、アルカリ性液体槽16の上方となるように配置されたアルカリ性側開閉口20とを備える。アルカリ性液体槽16は、酸性液体槽7と同様に、アルカリ性側開閉口20を閉じている際には、気密、かつ、液密であり、当該アルカリ性側開閉口20を開いている際のみ、アルカリ性気体をアルカリ性液体槽16の外に放出し得るように構成されている。
アルカリ性液体17としては、たとえば水酸化ナトリウム水溶液(好適な具体例としては、10−4M 水酸化ナトリウム水溶液(pH:10))、10−3M 炭酸ナトリウム水溶液(pH:10.7)などが挙げられる。上述した亜塩素酸塩のpH変動による挙動を利用するため、アルカリ性液体17としては、これを気化させたアルカリ性気体が後述するように塩素系固形除菌剤2中に含まれる亜塩素酸塩に接触した際に、二酸化塩素の発生を停止させ得るpH(pHが好ましくは8〜12、二酸化塩素の徐放を完全に停止させる観点からは、より好ましくは9〜12)を有するものが用いられる。
アルカリ性液体17を霧化させるための霧化装置18としては、たとえば、上述の酸性液体8を霧化させるための霧化装置9と同様に、超音波素子を好適に用いることができる。また送風ファン19についても、上述した送風ファン11と同様に、アルカリ性液体槽16に収容可能な大きさのものであれば、従来公知の適宜の送風ファンを特に制限なく用いることができる。アルカリ性液体の場合も、霧化装置18により霧化した後、送風ファン19で送風気化させ、得られたアルカリ性気体を塩素系固形除菌剤に接触させるようにすることが好ましい。
また、アルカリ性液体を気化させる手段4についても、酸性液体を気化させる手段3と同様に、除菌性空気清浄機1の上下方向において、上から、アルカリ性側開閉口20、送風ファン19、アルカリ性液体17中に浸漬するようにアルカリ性液体槽16の底部に設けられた霧化装置18、というように配置されていることが好ましい。このように配置されていることで、アルカリ性液体17を霧化装置18で霧化させた後、送風ファン19で送風気化させ、得られたアルカリ性気体をアルカリ性液体槽16の上方へと移動させ、アルカリ性側開閉口20が開けば、当該アルカリ性側開閉口20を通ってアルカリ性液体槽16の外側へとアルカリ性気体を効率的に放出させることができる。アルカリ性側開閉口20からアルカリ性液体槽16の外側へ放出されたアルカリ性気体は、アルカリ性液体槽16よりも上方(除菌性空気清浄機1の上下方向に関して最上部)に設けられた塩素系固形除菌剤2と接触した後、除菌性空気清浄機1の外側の大気中に放出される。
図1に示す例では、アルカリ性液体槽16内に、除菌性空気清浄機1の外側からアルカリ性液体を補充し得るように、アルカリ性液体補給口21が設けられる。アルカリ性液体補給口21は、アルカリ性液体を補給する際のみ除菌性空気清浄機1の外側の大気とアルカリ性液体槽16内とが連通し得るように構成され、それ以外のときには、気密、かつ、液密であることが好ましい。
酸性液体を気化させる手段3およびアルカリ性液体を気化させる手段4の上方には、酸性液体を気化させて得られた酸性気体、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体のいずれかを、前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得る機構(気体放出機構)5が設けられる。気体放出機構5は、上述の酸性側開閉口12が開いた際には、酸性液体槽7から酸性気体が通過し、また、上述のアルカリ性側開閉口20が開いた際には、アルカリ性液体槽16からアルカリ性気体が通過し得る内部空間26を有する。当該内部空間26は、フィルタ部27を介して除菌性空気清浄機1の外側の大気と連通しており、当該フィルタ部27により除菌性空気清浄機1の内側(内部空間26)と除菌性空気清浄機1の外側の大気とが通気可能に構成されている。
ここで、図3は、図1に示す除菌性空気清浄機1に用いられるフィルタ部27を模式的に示す図であり、図3(a)は上面図、図3(b)は図3(a)の切断面線IIIB−IIIBからみた断面図である。フィルタ部27は、図3に示すように、枠体28を有する格子状のプレートで形成されていることが好ましい。上述した有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤2は、このフィルタ部27に設けられていることが好ましい。塩素系固形除菌剤2がフィルタ部27に設けられる場合、フィルタ部27の外側、内側または格子間などその設置場所は特に制限されないが、酸性気体またはアルカリ性気体を塩素系固形除菌剤2に対してより有効、かつ、直接的に反応させることができ、さらには、使用者が直接塩素系固形除菌剤2に触れることがなくなるため、小児などがフィルタ部27を触った場合であってもかぶれなどを防止することができるといった観点から、塩素系固形除菌剤は、除菌性空気清浄機の内側に配置されるように前記フィルタ部に設けられていることが好ましい。塩素系固形除菌剤2は、アルカリ性水溶液下、原料を攪拌/スラリー状にし、これを設置箇所に塗布後、乾燥することで、フィルタ部27に設けることができる。なお、本発明において、塩素系固形除菌剤は、フィルタ部に設けられる場合に限定されるものでは勿論なく、酸性気体またはアルカリ性気体が接触した後に除菌性空気清浄機の外側に放出されるように構成されていればよい。また、図3には格子状のプレートでフィルタ部27が形成された場合を示したが、紡糸形状や膜状のフィルタを用いてもよい。
前記内部空間26には、図1に示す例のように送風ファン29が設けられていることが好ましい。当該送風ファン29により、前記酸性気体、前記アルカリ性気体のいずれかは、塩素系固形除菌剤と接触した後に前記フィルタ部を通過して除菌性空気清浄機の外側に拡散される。このような送風ファン29を備えていることで、従来は拡散律速でしか放出されなかった二酸化塩素を、送風によって大気中のより広い範囲に行き渡らせることが可能となる。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態の除菌性空気清浄機31を模式的に示す図である。図4に示す例の除菌性空気清浄機31は、一部を除いて図1に示した第1の実施形態の除菌性空気清浄機1と同様の構成を有しており、同様の構成を有する部分については同一の参照符を付して説明を省略する。図4に示す例の除菌性空気清浄機31も、有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤2と、酸性液体を気化させる手段32と、アルカリ性液体を気化させる手段33と、酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されている。
図4は、第2の実施形態の除菌性空気清浄機31を模式的に示す図である。図4に示す例の除菌性空気清浄機31は、一部を除いて図1に示した第1の実施形態の除菌性空気清浄機1と同様の構成を有しており、同様の構成を有する部分については同一の参照符を付して説明を省略する。図4に示す例の除菌性空気清浄機31も、有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤2と、酸性液体を気化させる手段32と、アルカリ性液体を気化させる手段33と、酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されている。
本発明の除菌性空気清浄機は、水を電気分解して酸性水およびアルカリ水を生成する電気分解部34をさらに備えていてもよい。図4には、電気分解部34が、隔膜38により区切られた陽極36および陰極37を備える電気分解槽(電解槽)を有する(電解槽の陽極36を含む側を陽極槽39、陰極37を含む側を陰極槽40と呼称する)、有隔膜二槽式で実現された例が示されている。このような陽極槽39、陰極槽40に、原水補給口41から原水(たとえば水道水など)を供給し、電気分解することで、陽極槽39に酸性水、陰極槽40にアルカリ水がそれぞれ生成される。図4に示す例では、電気分解部で生成された酸性水を前記酸性液体として、前記電気分解部で生成されたアルカリ水を前記アルカリ性液体として用いる。すなわち、陽極36を含む陽極室39が図1に示した例での酸性液体槽7に相当し、陰極37を含む陰極室40が図1に示した例のアルカリ性液体槽16に相当する。
図4に示す例において、陽極36および陰極37について特に制限されるものではないが、たとえば金属電極が好適に用いられる。金属電極としては、水の電気分解を効率的に行ないやすい金属、たとえば白金、金、パラジウム、ロジウムおよびイリジウムからなる群から選ばれるいずれか1つの金属(またはその合金)が好適であり、たとえばチタンからなる電極の表面を白金でコートしたもの(白金コートチタン電極)でもよい。
陽極36および陰極37は、その形状は特に制限されるものではなく、平板状、ラス(エキスパンダ)形状、棒状などであってよい。電気分解の効率の観点からは、図4に示す例のように、平板状にそれぞれ形成された陽極36および陰極37が、水平方向に、互いに平行に対向して間隔をおいて配設された構成(縦型)が好ましいが、これに限定されるものでは勿論ない。
電気分解の具体例を挙げると、たとえば、2Lの原水に対し、電極サイズ:90mm×70mmの1対の白金コートチタン電極を用い、電流値:500mA、隔膜を介して電極間距離:15mmにて電流を印加して(電圧値:25〜50V)、30〜40分間程度の電気分解を行なう。この場合には、陽極槽39において下記式(1)に記載される反応によりpH3程度の酸性水が半量の1L生成する。
2H2O → O2↑+4H++4e− …式(1)
また、陰極槽40では下記式(2)に記載の反応によりpH11程度のアルカリ水が半量の1L生成する。
また、陰極槽40では下記式(2)に記載の反応によりpH11程度のアルカリ水が半量の1L生成する。
2H2O+2e− → H2↑+2OH− …式(2)
図4に示す例では、電気分解で得られた酸性水を酸性液体として、アルカリ水をアルカリ性液体として霧化後、送風気化させ、得られた酸性気体またはアルカリ性気体を塩素系固形除菌剤と接触させることは、図1に示した例の除菌性空気清浄機について上述したのと同様である。このように、電気分解で生成した酸性水およびアルカリ水を利用して、二酸化塩素の生成、および、停止を行なうこともできる。
図4に示す例では、電気分解で得られた酸性水を酸性液体として、アルカリ水をアルカリ性液体として霧化後、送風気化させ、得られた酸性気体またはアルカリ性気体を塩素系固形除菌剤と接触させることは、図1に示した例の除菌性空気清浄機について上述したのと同様である。このように、電気分解で生成した酸性水およびアルカリ水を利用して、二酸化塩素の生成、および、停止を行なうこともできる。
電気分解で生成した酸性水のpHは、2〜5であることが好ましく、二酸化塩素の発生を完全にする観点からは、2〜4であることがより好ましい。また、電気分解で生成したアルカリ水のpHは、8〜12であることが好ましく、二酸化塩素の徐放を完全に停止する観点からは、9〜12であることがより好ましい。なお、pH2〜3の酸性水を電解により生成する場合などにおいて、必要に応じて適宜、食塩などの電解質を原水に添加して電気分解を行なってもよい。
(第3の実施形態)
図5は、第3の実施形態の除菌性空気清浄機51を模式的に示す図である。図5に示す例の除菌性空気清浄機51も、有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤52と、酸性液体を気化させる手段と、アルカリ性液体を気化させる手段と、酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されている。図5に示す例では、無隔膜一槽式の電解槽で水道水などの原水をバッチ式で電気分解することにより、酸性水、アルカリ水を生成する電気分解部54を備える。
図5は、第3の実施形態の除菌性空気清浄機51を模式的に示す図である。図5に示す例の除菌性空気清浄機51も、有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤52と、酸性液体を気化させる手段と、アルカリ性液体を気化させる手段と、酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されている。図5に示す例では、無隔膜一槽式の電解槽で水道水などの原水をバッチ式で電気分解することにより、酸性水、アルカリ水を生成する電気分解部54を備える。
電気分解部54は、無隔膜の一槽式の電気分解槽(電解槽)55内に金属電極56およびイオン吸着電極57を備え、電解槽55内に供給された原水に対し、金属電極56を陽極に、イオン吸着電極57を陰極にしてバッチ式で電気分解することにより酸性水を生成することができ、逆に、金属電極56を陰極に、イオン吸着電極57を陽極にして電気分解することによりアルカリ水を生成することができる。なお、「バッチ方式」とは、電解槽に所定量の原水を加えた後は実質的に電解槽内の水の出し入れを行なうことなく、電気分解を実行する構成を意味する。図5に示す例では、電解槽55の上方に、原水60を収容した給水槽58が配置され、その間に介された管路59の中途に設けられた弁59aを開けると、給水槽58から原水60が電解槽55内に供給されるように構成されている。
金属電極56としては、水の電気分解を効率的に行ないやすい金属、たとえば白金、金、パラジウム、ロジウム、イリジウムのうちいずれか1つの金属(またはその合金)が好適であり、たとえばチタンからなる電極の表面を白金でコートしたものでもよい。
イオン吸着電極57としては、導電性の炭素材料(たとえばカーボン繊維、活性炭など)からなる炭素電極を用いることができ、中でもイオンを吸着する比表面積の大きい活性炭を炭素電極の少なくとも一部に用いるのが好ましい。特に活性炭電極では水道水などの水中に溶存しているMgイオン、Caイオンなどの硬度イオン成分(M2+)を活性炭電極の有する多孔質吸着面を利用して効果的に吸着させることが可能であり、好適である。
金属電極56およびイオン吸着電極57は、その形状については特に制限されないが、共に平板状に形成されるのが好ましく、垂直方向に、互いに平行に対向して(図5の例では、上側に金属電極56、下側にイオン吸着電極57)間隔をおいて配設された構成(横型)が特に好ましい。なお、図5に示す例のように金属電極56が上側に配置される場合、給水槽58から供給される原水60との混和を効率的にするため、金属電極56はエキスパンダ形状や格子形状といった通水しやすい形状であってもよい。
金属電極56およびイオン吸着電極57には、スイッチング回路(図示せず)を介して定電流発生源が電気的に接続される。金属電極56およびイオン吸着電極57に供給される電流の向きは、制御装置(図示せず)において切り替え制御される。制御装置は、公知のCPU、マイコンなどで構成され、電気分解部に供給する電流量および電流の向きを制御するほか、弁の開閉などを制御する。
電気分解の具体例を挙げると、たとえば、先ず、給水槽58から、管路59を介して原水60が電解槽55内に供給される。使用する原水としては、普通の水道水を用いることができる。具体的には、大阪府八尾市の水道水(pH:7.6、硬度:45mg/L)を用いた場合、水500mLに対し、電流値:500mA、電極サイズ:150mm×100mm、電極間距離:15mmにて電流を印加したとき、電圧値:30〜35Vという比較的低い電圧値で電気分解を行ない、酸性水を生成することができる。金属電極56およびイオン吸着電極57は、具体的には、共に平板状に形成され(金属電極は、具体的には、5mmピッチの短冊形状)、金属電極56とイオン吸着電極57とは、垂直方向に、間隔をおいて平行に対向配置される。
電気分解は、先ず、金属電極56を陽極、イオン吸着電極57を陰極として実行される。電気分解によりまず酸性化するが、具体的には、電気分解を行なう水が500mLの場合、500mAで5分間程度電気分解を行なうことで、pH=3〜3.2程度の酸性水が得られる。
電気分解時は、上記式(1)と同様に陽極である金属電極56から酸素ガスを放出し、残った水素イオンが水中に遊離することで、酸性化する。一方、陰極であるイオン吸着電極57では水道水などの原水中に溶存しているMgイオン、Caイオンなどの硬度成分を下記反応式(3)で示すように炭素電極の有する多孔質吸着面を利用して電気二重層イオンとして効果的に吸着させている。
M2++2e−→M …式(3)
したがって、酸性水生成時において水の電気分解はほぼ白金電極上のみで行なわれるため、陽極である白金電極で生成される水素イオン(H+)によって酸性化し、また、陰極で硬度成分が吸着されるため軟水化する。
したがって、酸性水生成時において水の電気分解はほぼ白金電極上のみで行なわれるため、陽極である白金電極で生成される水素イオン(H+)によって酸性化し、また、陰極で硬度成分が吸着されるため軟水化する。
一方、上記とは極性を反転させた電流を流して電気分解を実行することでアルカリ水の生成が可能である。具体的には、イオン吸着電極57を陽極、金属電極56を陰極として電気分解を実行する。これにより、上記式(2)と同様に陰極である金属電極56から水素ガスが放出し、残った水酸化物イオンが水中に遊離することで、アルカリ性化する。一方、陽極であるイオン吸着電極57では電極表面に付着した硬度成分Mが下記反応式(4)に示すように硬度イオン(M2+)となって水中に再放出(脱着)される。
M→M2++2e− …式(4)
これにより、密閉容器内の水はアルカリ側にシフトし、具体的には、電気分解を行なう水が500mLの場合、500mAで3分間程度電気分解を行なうことで、pH=10.5〜11程度のアルカリ水が得られる。
これにより、密閉容器内の水はアルカリ側にシフトし、具体的には、電気分解を行なう水が500mLの場合、500mAで3分間程度電気分解を行なうことで、pH=10.5〜11程度のアルカリ水が得られる。
図5に示す例では、電解槽55に隣接して、霧化槽61が設けられる。電解槽55と霧化槽61とは、一部連通しており、一定量を超えた電解槽55の水が、連通した部分(連通部63)を介して霧化槽61にも水が供給される。このようにして霧化槽61に、電気分解で生成した酸性水またはアルカリ水が供給される。
霧化槽61は、霧化装置62(霧化装置の具体例としては、図1、図4に示した例と同様)が設けられ、酸性水を酸性液体として、あるいは、アルカリ水をアルカリ性液体として霧化する。図5に示す例では、電解槽55の上側の霧化槽61側、ならびに、霧化槽61の上側に送風ファン64,65がそれぞれ設けられ、霧化された酸性水またはアルカリ水を、送風気化して酸性気体またはアルカリ性気体とし、フィルタ部27を通って、除菌性空気清浄機51の外に、放出するように構成される。この際、図1、図4に示した例と同様に、フィルタ部27には有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤52と接触する。
図5に示す例の除菌性空気清浄機51は、電解槽55に、中途に弁67aが設けられた管路67を介して脱着槽66が設けられている。上述のように、極性を反転させて電気分解を行なうことでアルカリ水を生成する場合、イオン吸着電極57に吸着していた硬度成分が陽イオンとして水中に放出(脱着)される。このように陽イオンが脱着した後の水は、弁67aを開くことで、脱着槽66に廃棄用水68として適宜廃棄することができる。
図5に示す例の除菌性空気清浄機51は、たとえば、当該除菌性空気清浄機51の開始スイッチをONにすると、弁59aが開き(弁67aは閉じている)、給水槽58から原水60が電解槽55に供給され、順電流での電気分解が開始される。この際、送風ファン64,65による送風が開始されることが好ましい。これにより、酸性水が酸性液体として霧化され、送風により気化され、酸性気体が塩素系固形除菌剤52と接触して、大気中に二酸化塩素として徐放される。一方、二酸化塩素の徐放を停止する場合には、当該除菌性空気清浄機51の停止スイッチをONにすると、送風ファン64,65により送風は維持しながら、極性を反転させて電気分解を行なう。これによりアルカリ水が生成され、アルカリ性液体として霧化され、送風により気化され、塩素系固形除菌剤52と接触して大気中に放出される。これにより二酸化塩素の徐放が停止する。その後、一定時間後に送風を停止し、弁59aを閉じ、かつ、弁67aを開くことで、電気分解後の水を廃棄用の水68として脱着槽66に廃棄する。
また、上記逆電解後の水68はアルカリ性、且つ硬度成分の溶出した水になっているが、気化することにより次第に水中の硬度が上昇するため、適宜使用者による水68の交換が必要になる。たとえば、脱着槽66に硬度センサを設けるなどして、交換時期を知らせるなどしてもよい。
なお、上述した二酸化塩素を含む空気は、酸性水を気化徐放させるため、放出される空気としては腐食性が比較的高くなる。したがって、使用用途としては、医療用器具、食器などといった耐蝕性の高い衛生器具の除菌乾燥の用途に用いられることが好ましい。ただし、腐食性の高い金属、精密機器から十分離した状態で使用する限り、一般民生用途の使用を排除するものではない。
1 除菌性空気清浄機、2 塩素系固形除菌剤、3 酸性液体を気化させる手段、4 アルカリ性液体を気化させる手段、5 気体放出機構、6 筐体、7 酸性液体槽、8 酸性液体、9 霧化装置、10 酸性気体、11 送風ファン、12 酸性側開閉口、13 酸性液体補給口、16 アルカリ性液体槽、17 アルカリ性液体、18 霧化装置、19 送風ファン、20 アルカリ性側開閉口、21 アルカリ性液体補給口、26 内部空間、27 フィルタ部、28 枠体、29 送風ファン、31 除菌性空気清浄機、32 酸性液体を気化させる手段、33 アルカリ性液体を気化させる手段、34 電気分解部、36 陽極、37 陰極、38 隔膜、39 陽極槽、40 陰極槽、41 原水補給口、51 除菌性空気清浄機、52 塩素系固形除菌剤、54 電気分解部、55 電解槽、56 金属電極、57 イオン吸着電極、58 給水槽、59 管路、59a 弁、60 原水、61 霧化槽、62 霧化装置、63 連通部、64 送風ファン、65 送風ファン、66 脱着槽、67 管路、67a 弁、68 廃棄用の水。
Claims (4)
- 有効成分として亜塩素酸塩を含む塩素系固形除菌剤と、
酸性液体を気化させる手段と、
アルカリ性液体を気化させる手段とを備え、
酸性液体を気化させて得られた酸性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出させた後、一定時間、アルカリ性液体を気化させて得られたアルカリ性気体を前記塩素系固形除菌剤と接触させ、除菌性空気清浄機の外側の大気中に放出し得るように構成されている、除菌性空気清浄機。 - 除菌性空気清浄機の内側と除菌性空気清浄機の外側の大気とを通気可能なフィルタ部を備え、前記塩素系固形除菌剤は、除菌性空気清浄機の内側に配置されるように前記フィルタ部に設けられており、
前記酸性気体および前記アルカリ性気体は、塩素系固形除菌剤と接触した後に前記フィルタ部を通過して除菌性空気清浄機の外側の大気中に拡散されるように構成されている、請求項1に記載の除菌性空気清浄機。 - 水を電気分解して酸性水およびアルカリ水を生成する電気分解部をさらに備え、
前記電気分解部で生成された酸性水を前記酸性液体として、前記電気分解部で生成されたアルカリ水を前記アルカリ性液体として用いる、請求項1または2に記載の除菌性空気清浄機。 - 前記電気分解部は金属電極とイオン吸着電極の対からなる一槽式の電解槽であることを特徴とする、請求項3に記載の除菌性空気清浄器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2014112888A JP2015226598A (ja) | 2014-05-30 | 2014-05-30 | 除菌性空気清浄機 |
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CN106860900A (zh) * | 2017-03-08 | 2017-06-20 | 浙江工业大学 | 一种二氧化氯制备和稳定持续释放的装置 |
-
2014
- 2014-05-30 JP JP2014112888A patent/JP2015226598A/ja active Pending
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CN106860900A (zh) * | 2017-03-08 | 2017-06-20 | 浙江工业大学 | 一种二氧化氯制备和稳定持续释放的装置 |
CN106860900B (zh) * | 2017-03-08 | 2022-12-09 | 浙江工业大学 | 一种二氧化氯制备和稳定持续释放的装置 |
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