JP2015226355A - 電源切換装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1に開示された発明は、整流回路と、インバータと、変圧器と、開閉器と、制御回路等を備え、これらが運搬可能に同一の筺体に収容された構造となっている。
このような構造によれば、隣接柱の変圧器の高圧側接続相が同一でない場合でも、整流回路やインバータによって両者を同期させることにより、低圧配電線の電源を無停電で切り換えることができる。したがって、配電線に接続されたモータ等に悪影響を与えないように、無停電での配電線工事が可能となる。
特許文献2に開示された発明である「移動用電源装置」は、発電機と、開閉器と、電源側配電線から位相等の情報を得るための非接触センサと、その情報に基づいて負荷側配電線と発電機の出力調整を行う位相追従形並列装置からなり、移動電源車に搭載可能な構造となっている。
このような構造の移動用電源装置を用いれば、配電線工事において、自動開閉装置を設けなくとも、発電機の出力を負荷群に無停電で供給することができる。
このような構造の電源切換装置においては、請求項1に記載の発明の作用に加えて、本体上部に比べて重量のある本体下部を分離することにより全体が軽量化するという作用を有する。
このような構造の電源切換装置においては、請求項2に記載の発明の作用に加えて、本体下部を本体上部から取り外したり、本体上部に取り付けたりする作業が容易であるという作用を有する。
このような構造の電源切換装置においては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、連結具を利用することにより、吊り下げ用ロープの端部が確実に固定されるという作用を有する。
このような構造の電源切換装置においては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、固定具の接触面を電柱の側面に当接させることにより、電柱に対する設置状態が安定するという作用を有する。
このような構造の電源切換装置においては、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の発明の作用に加えて、高所作業車を用いて作業を行う際に、作業者が乗り込むバスケット部の縁に係止具の先端を係止させると、バスケット部に対して確実に固定されるという作用を有する。
すなわち、本発明によれば、柱上変圧器の交換工事等において、作業が完了するまで、邪魔にならないように、既設引込線と仮引込線から取り外しておくことができる。
図1(a)に示すように、高圧配電線50を流れる高圧の電気は、電柱51a,51bに設置された柱上変圧器52a,52bによって電圧を下げられた後、常時系統の低圧配電線53aから既設引込線54aを通って各電気使用者に供給されるが、柱上変圧器52aの停電工事等において、電気使用者の建物55に設置される既設引込線54aと常時系統の低圧配電線53aとの接続を遮断しなければならない場合には、隣接する電柱51bに設置された柱上変圧器52bに接続される低圧配電線53bから仮引込線54bを施設するなどして低圧配電線53bから既設引込線54aに電気を供給する必要がある。
そして、同期回路20は、端子16cに接続された仮引込線54bや常時系統の低圧配電線53aを流れる交流電流の位相を検出し、この位相に端子16bから出力される交流電流の位相を同期させるための制御信号を生成し、上記出力端子から出力する。
すなわち、電源切換装置1aは、端子16aから供給される交流電流をコンバータ17によって直流電流に変換し、インバータ18が、同期回路20で生成された制御信号に従って、端子16cに接続された仮引込線54aや常時系統の低圧配電線53aを流れる交流電流の位相と同期するように、コンバータ17から送られる直流電流を再び交流電流に変換して、端子16bから出力する構造となっている。
図2は低圧配電線53aの電源を無停電で切り換える作業において、隣接する他の電柱51bに設置された柱上変圧器52bから仮引込線54bを施設する作業を電源切換装置1aを用いて行う手順を示したフローチャートである。また、図3〜図5は電源切換装置1aを仮引込線54bに取り付けた状態を表す系統図である。
なお、以下の説明において、図1に示した構成要素については同一の符号を付してその説明を省略する。
次に、ステップS2において、常時系統の低圧配電線53aと同期をとってインバータ18から端子16bを介して既設引込線54aに電気を供給し(図3(b)参照)、ステップS3において、常時系統の低圧配電線53aに対する既設引込線54aの接続を切り離す(図4(a)参照)。
ステップS4では、インバータ18の位相角を仮引込線54bに同期させ(図4(b)参照)、ステップS5では、開閉器19を閉じ(図5(a)参照)、ステップS6では、既設引込線54aと仮引込線54bを直接、接続する(図5(b)参照)。その後、ステップS7において、電源切換装置1aを既設引込線54a及び仮引込線54bから取り外す。
図6は低圧配電線53aの電源を無停電で切り換える作業において、隣接する他の電柱51bに設置された柱上変圧器52bとの間に施設した仮引込線54bを撤去する作業を電源切換装置1aを用いて行う手順を示したフローチャートである。また、図7〜図9は電源切換装置1aを仮引込線54bに取り付けた状態を表す系統図である。
図6に示すように、まず、ステップS10において、高所作業車等を用いて低圧配電線53aと仮引込線54bの近傍に電源切換装置1aを配置し、開閉器19を開いた状態で仮引込線54bと既設引込線54aを端子16a,16bに接続する。なお、この時点ではまだインバータ18から既設引込線54aに対して交流電流は供給されていない。
そして、ステップS14において、開閉器19を開いた後(図8(b)参照)、ステップS15において、インバータ18の位相角を常時系統の低圧配電線53aに同期させる(図9(a)参照)。
ステップS16では、既設引込線54aを常時系統の低圧配電線53aに接続し(図9(b)参照)、ステップS17では、電源切換装置1aを既設引込線54a及び仮引込線54bから取り外す。
このように、電源切換装置1aにおいては、柱上変圧器52aの交換工事等が完了するまでの間、邪魔にならないように既設引込線54aと仮引込線54bから取り外しておくことで、作業性を向上させることがする。
そこで、このような場合でも対応できる構造について、図10〜図18を参照しながら説明する。
また、図12(a)及び図12(b)はそれぞれ電源切換装置1bの本体上部3及び本体下部4の外観を示す正面図であり、図12(c)は本体下部4の側面図であり、図12(d)は本体上部3及び本体下部4の端子部2a,2bが接続された状態を部分的に拡大して示す図である。さらに、図13(a)及び図13(b)はそれぞれ電源切換装置1bの本体上部3が吊線22及び電柱51aに設置された状態を示した模式図である。
なお、図1〜図9に示した構成要素については同一の符号を付して、その説明を省略する。
また、本体上部3と本体下部4は、配電線工事を行う現場(屋外)に長期間放置した場合に破損したり、内部へ雨水等が侵入したりすることがないように、高剛性で防水性に優れる繊維強化プラスチックによって形成されている。
一方、本体上部3の背面3cには、電柱51a,51bの側面に対して接触面8aを当接可能に金属製の固定具8が取り付けられている。なお、接触面8aは電柱51a,51bの側面の曲率に合わせた曲面状に形成されている。
なお、留め金7,7は、本体上部3に限らず、本体下部4に取り付けられていても良い。ただし、この場合、蝶ネジ9,9は本体上部3に取り付けられることになる。また、掛合部材には、蝶ネジ9に限らず、先端が留め金7に掛合可能に形成された板状体や棒状体等を用いることもできる。
また、高所作業車を用いて作業を行う際に、作業者が乗り込むバスケット部の縁に係止具10,10の先端を係止させると、バスケット部に対して確実に固定されるため、作業の安全性が向上する。すなわち、電源切換装置1bによれば、高所作業車を用いた作業の安全性が高いため、低圧配電線53aと仮引込線54bの近傍に設置する作業を容易かつ安全に行うことが可能である。
さらに、アイボルト5,5を利用すれば、本体上部3の上面3aに吊り下げ用ロープ15の両端が確実に固定されるため、図13(a)に示すように、吊り下げ用ロープ15,15を用いて吊線22から吊り下げるようにして、本体上部3を所望の場所に設置することができる。
さらに、電源切換装置1bは、固定具8の接触面8aを電柱51aの側面に当接させることにより、電柱51aに対する本体上部3の設置状態が安定するという作用を有する。したがって、例えば、図13(b)に示すように、電柱51aの側面に繊維バンド等を用いて固定することにより、吊線22から吊り下げることができない場所に対しても安全に設置することができる。
図14は低圧配電線53aの電源を無停電で切り換えるために、隣接する他の電柱51bに設置された柱上変圧器52bから仮引込線54bを施設する作業を、電源切換装置1bを用いて行う手順を示したフローチャートである。また、図15(a)及び図15(b)は電源切換装置1を仮引込線54bに取り付けた状態を表す系統図である。
なお、図14に示したステップS1〜ステップS4は図2を用いて既に説明したステップS1〜ステップS4と同一であるため、その説明を省略する。
電源切換装置1bにおいては、実施例1の電源切換装置1aとは異なり、仮引込線54bを既設引込線54aに接続する工程が不要である。したがって、図14に示すように、ステップS5において開閉器19を閉じた後(図15(a)参照)、ステップS7において本体下部4を本体上部3から取り外すだけで良い(図15(b)参照)。
図16は低圧配電線53aの電源を無停電で切り換える作業において、隣接する他の電柱51bに設置された柱上変圧器52bとの間に施設した仮引込線54bを撤去する作業を電源切換装置1bを用いて行う手順を示したフローチャートである。また、図17及び図18は電源切換装置1bを既設引込線54aと仮引込線54bに取り付けた状態を表す系統図である。
ステップS11では、インバータ18の位相角を仮引込線54bに同期させ、インバータ18から端子16bを介して既設引込線54aに電気を供給可能とした後、ステップS14において、開閉器19を開く(図17(b)参照)。
さらに、ステップS15において、インバータ18の位相角を常時系統の低圧配電線53aに同期させた後(図18(a)参照)、ステップS16において、既設引込線54aを常時系統の低圧配電線53aに接続する(図18(b)参照)。そして、ステップS17では、電源切換装置1bを既設引込線54a及び仮引込線54bから取り外す。
Claims (6)
- 第一の入力端子から入力された交流電流を直流電流に変換して第一の出力端子から出力するコンバータと、
この第一の出力端子に第二の入力端子が接続されたインバータと、
このインバータの第五の入力端子に第四の出力端子が接続された同期回路と、
前記第一の入力端子及び前記第二の出力端子に第三の入力端子及び第三の出力端子がそれぞれ接続されて前記コンバータ及び前記インバータに並列接続される開閉器と、を備え、
前記同期回路は、第四の入力端子から入力された交流電流に基づいて前記インバータの動作を制御するための制御信号を前記第四の出力端子から出力し、
前記インバータは、この制御信号に従って、前記第四の入力端子から入力された前記交流電流に同期するように、前記第二の入力端子から入力された前記直流電流を交流電流に変換して前記第二の出力端子から出力することを特徴とする電源切換装置。 - 前記開閉器を内蔵し、前記第三の入力端子及び前記第三の出力端子にそれぞれ接続された一対の第一の端子部を有する本体上部と、
前記コンバータと前記インバータと前記同期回路を内蔵し、この本体上部に対して着脱可能に取り付けられるとともに前記第一の入力端子及び前記第二の出力端子にそれぞれ接続された一対の第二の端子部を有する本体下部と、を備え、
前記第一の端子部と前記第二の端子部は互いに挿抜可能に形成されたことを特徴とする請求項1記載の電源切換装置。 - 前記本体上部と前記本体下部のうちのいずれか一方の側面に留め金が取り付けられるとともに、
この留め金に掛合する掛合部材が、その掛合状態を解除可能に前記本体上部と前記本体下部のうちの他方の側面に取り付けられたことを特徴とする請求項2に記載の電源切換装置。 - 吊り下げ用ロープの端部を引掛けるための連結具が設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電源切換装置。
- 電柱の側面に当接可能に接触面が設けられた固定具が背面に取り付けられ、
この固定具は、前記接触面が前記電柱の側面の曲率に合わせた曲面状に形成されたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電源切換装置。 - 高さ方向に対して平行な軸を中心として回動可能に、先端がフック状をなす係止具が取り付けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の電源切換装置。
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