以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1を参照して、本実施形態に係る印刷システム1について説明する。印刷システム1では、プリンタ2および情報端末3が、通信ケーブル8を介して接続する。プリンタ2と情報端末3とは、通信ケーブル8を介して有線通信を行うことができる。なお、プリンタ2と情報端末3とは、ネットワーク(図示略)を介して接続され、相互の無線通信が可能に構成されていてもよい。プリンタ2は、長尺状の印刷媒体であるテープにキャラクタ(文字、記号、図形等)を印刷して、貼り付け可能なラベルを作成する小型のラベルプリンタである。
図2を参照して、プリンタ2および情報端末3の電気的構成について説明する。まず、プリンタ2の電気的構成について説明する。図2に示すように、プリンタ2は、プリンタ2の制御を司るCPU21を備える。CPU21は、ROM22、フラッシュメモリ23、RAM24、CGROM25、外部接続I/F26、入力部27、表示部28、および駆動回路41〜43と、電気的に接続する。本実施形態では、プリンタ2において、ユーザは入力部27を介して印刷するキャラクタを自由に編集できる。
ROM22は、CPU21が実行する各種プログラムを記憶する。具体的には、ROM22は、後述する第一メイン処理(図4参照)を実行する制御プログラム等を記憶する。RAM24は、種々の一時データを記憶する。CGROM25は、種々のキャラクタをテープに印刷するための印刷用のドットパターンデータを記憶する。外部接続I/F26は、外部機器(例えば、情報端末3)と接続するためのインタフェイスである。フラッシュメモリ23は、種々の設定用データ、印刷用画像のレイアウトを示すテンプレートファイル、ヘルプファイル、各種テーブル等を記憶する。
駆動回路41は、テープに印刷を行うサーマルヘッド44を駆動する。駆動回路42は、テープを搬送するプラテンローラ(図示略)を動作させるテープ送りモータ45を駆動する。駆動回路43は、印刷済みのテープを切断するカッター(図示略)を動作させるカッターモータ46を駆動する。CPU21は、これらの駆動回路41〜43を制御することで、搬送されるテープに印刷を行った後、印刷済みのテープを切断してラベルを作成する。
情報端末3の電気的構成について説明する。本実施形態において、情報端末3は、汎用のパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)である。なお、情報端末3は、スマートフォン等の汎用の携帯端末であってもよい。図2に示すように、情報端末3は、情報端末3の制御を司るCPU31を備える。CPU31は、ハードディスクドライブ(HDD)32、RAM33、フラッシュメモリ34、外部接続インタフェイス(I/F)35、入力回路36、および出力回路37と、電気的に接続する。
HDD32は、CPU31が実行する各種プログラムや、各種データを記憶する。具体的には、HDD32は、OS(Operating System)を記憶するOS記憶エリア321、後述する第二メイン処理(図7参照)、登録処理(図8参照)、および報知処理(図9参照)を実行する制御プログラムを記憶するプログラム記憶エリア322を備える。さらに、HDD32は、ラベル編集用のアプリケーション(以下、「エディタ」という。)、および電子メール送信用のアプリケーション(以下、「メールソフト」という。)を記憶するアプリケーション記憶エリア323、プリンタドライバ等を記憶するその他の記憶エリア324を備える。本実施形態では、情報端末3においても、ユーザはエディタを介して、プリンタ2で印刷するキャラクタを自由に編集できる。
RAM33は、種々の一時データを記憶する。フラッシュメモリ34は、対応データ94(図5参照)、登録データ95(図6参照)等を記憶する。外部接続I/F35は、外部機器(例えば、プリンタ2)と接続するためのインタフェイスである。入力回路36は、CPU31へ入力部38(例えば、マウス、キーボード、タッチパネル等)からの指示を送る制御を行う。出力回路37は、CPU31からの指示に応じてディスプレイ39に画像を表示する制御を行う。
図3を参照して、ユーザがプリンタ2を使用して作成可能なラベル50の具体例を挙げて説明する。図3に示すように、ラベル50の印刷領域には、ラベル名51、印刷日付52、荷受人名53を示すキャラクタが印刷されている。図3は、荷受人である飲食店に納入される食材等の商品に貼付されるラベル50の例を示している。
具体的には、図3は、食材としてサバの缶詰を、ユーザの顧客である飲食店に納入する場合に、ユーザによって作成されるラベル50の例を示している。ラベル名51として、ラベル50が貼付される食材(本実施形態では、サバの缶詰)が賞味期限を有するものであることを示す「サバ缶賞味期限」のキャラクタが印刷される。印刷日付52として、サバの缶詰の賞味期限を示す「2015年5月31日」のキャラクタが印刷される。荷受人名53として、サバの缶詰がユーザによって納入される荷受人である飲食店の店舗名を示す「LMNレストラン ff店」のキャラクタが印刷される。ラベル50は、サバの缶詰に貼付されて、サバの缶詰とともに荷受人名53の示す荷受人に納入される。荷受人名53の示す荷受人は、納入された商品に貼付されたラベル50の印刷内容を確認することで、納入された商品の賞味期限を把握することができる。
荷受人名53の示す荷受人である店舗等において、納入されたラベル50が貼付された商品は、所定の保管場所等に保管されることが考えられる。この場合、実際に商品が使用される状況になるまで、ラベル50の貼付された商品およびラベル50の印刷内容が確認されない可能性がある。このような場合にも、ラベル50に印刷された印刷日付52の示す日付になると、ラベルに印刷されたラベル名51の内容をユーザおよび荷受人名53の示す荷受人等に自動的に報知できる点が、本実施形態の特徴である。
図4から図11を参照して、印刷システム1で実行される処理を、プリンタ2で実行される処理と、情報端末3で実行される処理に分けて説明する。
図4を参照して、プリンタ2において実行される第一メイン処理について説明する。プリンタ2のユーザが入力部27を介して第一メイン処理の開始指示を入力すると、CPU21は、ROM22に記憶された第一メイン処理を実行するための制御プログラムをRAM24に読み出し、プログラムに含まれる指示に従って、以下に説明する各ステップの処理を実行する。処理の過程で取得されたり、生成されたりした情報およびデータは、適宜RAM24に記憶される。以下、ステップを「S」と略記する。
図4に示すように、第一メイン処理が開始されると、CPU21は、特殊印刷モードを開始する指示が、入力部27を介して入力されたか否かを判断する(S1)。本実施形態において、プリンタ2は、あらかじめ機能別・用途別に設けられた複数のモードのうち、ユーザの操作目的に応じた最適なモードを提供する。特殊印刷モードでは、前述した図3の例によるラベル50の作成に必要なラベル名51、印刷日付52、荷受人名53を示すキャラクタをユーザに入力させるための入力用画面(図示略)が表示部28に表示される。
特殊印刷モードを開始する指示が入力されたと判断した場合、CPU21は、入力用画面で入力されたラベル名51を示すキャラクタのデータ(以下、「キャラクタデータ」という。)を取得する(S2)。CPU21は、取得したラベル名51を示すキャラクタデータが適切なデータであるか否かを判断する(S4)。例えば、取得したキャラクタデータが所定個数以下のキャラクタを示すキャラクタデータの場合に、CPU21は取得したキャラクタデータが適切なデータであると判断する。ラベル名51を示すキャラクタデータが適切なデータでない場合(S4:NO)、CPU21は、所定のエラー処理を行う(S6)。具体的には、CPU21は、S2で取得したラベル名51を示すキャラクタデータを消去するとともに、適切なラベル名51を示すキャラクタの入力をユーザに促す所定のエラー画面(図示略)を表示部28に表示して、処理をS2へ戻す。以降、ラベル名51を示す適切なキャラクタデータが取得されるまで、CPU21は、S2およびS4の処理を繰り返す。
ラベル名51を示すキャラクタデータが適切なデータの場合(S4:YES)、CPU21は、入力用画面で入力された印刷日付52を示すキャラクタデータを、入力部27を介して取得する(S5)。CPU21は、印刷日付52を示すキャラクタデータが適切なデータであるか否かを判断する(S7)。例えば、取得したキャラクタデータが印刷日付52に該当する年月日を示すキャラクタデータの場合に、CPU21は取得したキャラクタデータが適切なデータであると判断する。印刷日付52を示すキャラクタデータが適切なデータでない場合(S7:NO)、CPU21は、所定のエラー処理を行う(S9)。具体的には、CPU21は、S5で取得した印刷日付52を示すキャラクタデータを消去するとともに、適切な印刷日付52を示すキャラクタの入力をユーザに促す所定のエラー画面(図示略)を表示部28に表示して、処理をS5へ戻す。以降、印刷日付52を示す適切なキャラクタデータが取得されるまで、CPU21は、S5およびS7の処理を繰り返す。
印刷日付52を示すキャラクタデータが適切なデータの場合(S7:YES)、CPU21は、入力用画面で入力された荷受人名53を示すキャラクタデータを、入力部27を介して取得する(S8)。CPU21は、取得した荷受人名53を示すキャラクタデータが適切なデータであるか否かを判断する(S11)。例えば、取得したキャラクタデータが、所定の荷受人名を示すキャラクタデータの場合に、CPU21は取得したキャラクタデータが適切なデータであると判断する。荷受人名53を示すキャラクタデータが適切なデータでない場合(S11:NO)、CPU21は、所定のエラー処理を行う(S15)。具体的には、CPU21は、S8で取得した荷受人名53を示すキャラクタデータを消去するとともに、適切な荷受人名53を示すキャラクタの入力をユーザに促す所定のエラー画面(図示略)を表示部28に表示して、処理をS8へ戻す。以降、荷受人名53を示す適切なキャラクタデータが取得されるまで、CPU21は、S8およびS11の処理を繰り返す。
荷受人名53を示すキャラクタデータが適切なデータの場合(S11:YES)、CPU21は、ラベル名51、印刷日付52、および荷受人名53をラベル50に印刷するためのデータを生成する(S12)。具体的には、CPU21は、ラベル名51、印刷日付52、および荷受人名53をテープに印刷するための印刷用のドットパターンデータ(以下、「印刷データ」という。)を作成する。言い換えると、CPU21は、S2で取得したラベル名51、S5で取得した印刷日付52、およびS8で取得した荷受人名53のそれぞれを示すキャラクタデータに基づいて、印刷データを生成する。CPU21は、S12で生成した印刷データに基づいて、ラベル50を作成する(S13)。具体的には、CPU21は、S12で生成した印刷データに基づいて駆動回路41を駆動し、サーマルヘッド44の発熱素子を通電させることによって、テープに印刷を行う。また、CPU21は、駆動回路42を駆動し、テープ送りモータ45を駆動してテープを送る。また、CPU21は、駆動回路43を駆動し、カッターモータ46を駆動して印刷済みのテープを切断する。これによって、ラベル50が作成される。
次いで、CPU21は、プリンタ2に通信ケーブル8を介して接続された情報端末3を周知の方法で検出して、情報端末3との通信を確立する(S14)。CPU21は、外部接続I/F26を介して、情報端末3から印刷データ送信要求を受信したか否かを判断する(S16)。印刷データ送信要求指示は、印刷データの送信をプリンタ2に要求する信号であり、後述する第二メイン処理(図7参照)において情報端末3から送信される。印刷データ送信要求指示を受信しない場合(S16:NO)、CPU21は、所定のエラー処理を行う(S18)。具体的には、CPU21は、プリンタ2と情報端末3との接続状態の確認をユーザに促す所定のエラー画面(図示略)を表示部28に表示して、処理をS14へ戻す。以降、情報端末3から印刷データ送信要求指示を受信するまで、CPU21は、S14およびS16の処理を繰り返す。
印刷データ送信要求を受信した場合(S16:YES)、CPU21は、印刷データを情報端末3へ送信する(S17)。CPU21は、外部接続I/F26を介して、情報端末3から印刷データ受信通知を受信したか否かを判断する(S19)印刷データ受信通知は、情報端末3が印刷データを受信した旨をプリンタ2に通知するものであり、後述する第二メイン処理において情報端末3から送信される。印刷データ受信通知を受信しない場合(S19:NO)、CPU21は、所定のエラー処理を行う(S20)。具体的には、CPU21は、プリンタ2と情報端末3との接続状態の確認をユーザに促す所定のエラー画面(図示略)を表示部28に表示して、処理をS17へ戻す。以降、情報端末3から印刷データ受信通知を受信するまで、CPU21は、S17およびS19の処理を繰り返す。
印刷データ受信通知を受信した場合(S19:YES)、CPU21は、第一メイン処理を終了する。また、特殊印刷モードを開始する指示が入力されたと判断されない場合(S1:NO)、CPU21は、入力部27を介して入力された指示に応じた、特殊印刷モードの開始以外の処理を実行する。その後、CPU21は、第一メイン処理を終了する。
CPU21は、ROM22に記憶された制御プログラムをRAM24上で展開することで、第一メイン処理を実行するプロセッサの一例として機能する。なお、CPU21の代わりに、マイクロコンピュータ、ASIC(Application Specific Integrated Circuits)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などがプロセッサとして用いられても差し支えない。また、第一メイン処理は、複数の電子機器(つまり、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。例えば、第一メイン処理の一部は、情報端末3で実行されてもよい。
図5から図11を参照して、情報端末3において実行される各種の処理について説明する。図7に示す第二メイン処理、図8に示す登録処理、図9に示す報知処理は、情報端末3の電源がオンとなっている状態で、CPU31によって並列的に実行される。
図5を参照して、情報端末3のフラッシュメモリ34に記憶される対応データ94について説明する。対応データ94は、ラベル50に印刷されるラベル名51、印刷日付52、荷受人名53のそれぞれを対応付けて記憶するためのデータテーブルである。対応データ94には、プリンタ2から送信される印刷データから取得されたラベル名51、印刷日付52、荷受人名53のそれぞれを示すデータが対応付けて格納される。
図6を参照して、情報端末3のフラッシュメモリ34に記憶される登録データ95について説明する。登録データ95は、あらかじめ登録された荷受人名である登録荷受人名、報知処理において実行される報知の手法を設定する報知設定、報知設定が電子メール(以下、「メール」という。)による報知の場合に使用されるメールアドレスのそれぞれを対応付けて記憶するためのデータテーブルである。報知設定について、具体的に説明する。本実施形態では、報知設定として、メールによる報知と、メッセージによる報知の、2種類の態様の報知が準備されている。メールによる報知は、ラベル50に印刷された印刷日付52の示す日付になると、ラベルに印刷されたラベル名51を少なくとも含む文面のメールが、あらかじめ登録されたメールアドレスに宛てて情報端末3から送信される態様で行われる。メッセージによる報知は、ラベル50に印刷された印刷日付52の示す日付になると、ラベルに印刷されたラベル名51を少なくとも含む画像データであるメッセージ画像70(図11参照)が、情報端末3のディスプレイ39に表示される態様で行われる。本実施形態では、上記の態様の報知を、情報端末3において実行する。このため、例えばプリンタ1の電源がオフとなっている場合であっても、印刷日付52の示す日付になると、上記の態様の報知が自動的に実行される。情報端末3は、ユーザの近くに日常的に設置されているPC、スマートフォン等であることが好ましい。
図7を参照して、情報端末3において実行される第二メイン処理について説明する。情報端末3のユーザが入力部38を介して第二メイン処理の開始指示を入力すると、CPU31は、HDD32に記憶された第二メイン処理を実行するための制御プログラムをRAM33に読み出し、プログラムに含まれる指示に従って、以下に説明する各ステップの処理を実行する。処理の過程で取得されたり、生成されたりした情報およびデータは、適宜RAM33等に記憶される。
図7に示すように、第二メイン処理が開始されると、CPU31は、入力部38を介して印刷データ送信要求指示が入力されているか否かを判断する(S31)。印刷データ送信要求指示は、印刷データの送信をプリンタ2に要求する指示である。印刷データ送信要求指示が入力されていると判断した場合(S31:YES)、CPU31は、プリンタ2へ印刷データ送信要求を送信し、プリンタ2との通信を確立する(S32)。
CPU31は、外部接続I/F35を介してプリンタ2から印刷データを受信したか否かを判断する(S33)。印刷データを受信した場合(S33:YES)、CPU31は、印刷データ受信通知をプリンタ2へ送信する(S34)。CPU31は、受信した印刷データに含まれるラベル名51、印刷日付52、および荷受人名53のそれぞれを示すキャラクタデータを取得して対応データ94に格納し、対応データ94をフラッシュメモリ34の所定記憶エリアに記憶する(S35)。その後、CPU31は、第二メイン処理を終了する。
なお、印刷データを受信しない場合(S33:NO)、CPU31は、S33による印刷データの受信の監視を開始してから一定時間経過したか否かを判断する(S36)。一定時間が経過していない場合(S36:NO)、CPU31は、処理をS33へ戻し、印刷データの受信の監視を継続する。印刷データの受信を開始してから一定時間経過した場合(S36:YES)、CPU31は、所定のエラー処理を行う(S37)。具体的には、プリンタ2と情報端末3との接続状態の確認をユーザに促す所定のエラー画面(図示略)をディスプレイ39に表示した後、第二メイン処理を終了する。
図8を参照して、情報端末3において実行される登録処理について説明する。登録処理は、複数の荷受人名を示すデータと、荷受人のそれぞれが所望する報知設定とを対応付けたデータベースを、情報端末3に登録する処理である。本実施形態の印刷システム1は、登録処理によって登録されたデータベースを参照して、ラベル50に印刷された印刷日付52の示す日付になると、ラベル50に印刷された荷受人名53に対応付けられた報知設定による報知を実行できる。情報端末3のユーザが入力部38を介して登録処理の開始指示を入力すると、CPU31は、HDD32に記憶された登録処理を実行するための制御プログラムをRAM33に読み出し、プログラムに含まれる指示に従って、以下に説明する各ステップの処理を実行する。処理の過程で取得されたり、生成されたりした情報およびデータは、適宜RAM33等に記憶される。
登録処理が開始されると、情報端末3に登録するための情報をユーザに入力させるための登録用画面(図示略)がディスプレイ39に表示される。登録用画面では、ユーザは、荷受人名等の登録を行うか否かの選択、登録を行う場合の登録する荷受人名である登録荷受人名の入力、登録荷受人名に対応する報知設定における報知の手法の選択(メールによる報知とメッセージによる報知のいずれかからの選択)、メールによる報知を選択する場合のメール送信先とするメールアドレスの入力等を行うことができる。CPU31は、登録用画面で荷受人名の登録を行うとされているか否かを判断する(S41)。登録用画面で荷受人名の登録を行うとされている場合(S41:YES)、CPU31は、登録用画面で入力された荷受人名を登録荷受人名として取得する(S42)。
CPU31は、S42で取得した登録荷受人名に対して、メールによる報知が選択されているか否かを判断する(S43)。メールによる報知が選択されている場合(S43:YES)、CPU31は、登録用画面で入力されたメールアドレスを取得する(S45)。CPU31は、S42で取得した登録荷受人名と、S45で取得したメールアドレスとを対応付けて登録データ95に格納する(S46)。CPU31は、報知設定をメールによる報知とすることを登録データ95に登録し、登録データ95をフラッシュメモリ34の所定記憶エリアに記憶する(S47)。CPU31は、登録処理を終了する。
一方、S42で取得した登録荷受人名に対して、メッセージによる報知が選択されている場合(S43:NO)、CPU31は、S42で取得した登録荷受人名について、報知設定をメッセージによる報知とすることを登録データ95に登録し、登録データ95をフラッシュメモリ34の所定記憶エリアに記憶する(S44)。CPU31は、登録処理を終了する。また、S41の判断において、荷受人名の登録を行うとされていない場合(S41:NO)、CPU31は、登録処理を終了する。
図9を参照して、情報端末3において実行される報知処理について説明する。報知処理では、対応データ94に記憶された印刷日付のうち、現在の日付を超過する日付である超過日付があるか否かが判断される。超過日付がある場合、超過日付に対応付けられたラベル名51を少なくとも含む報知用のデータが生成され、報知用のデータに基づいた報知が行われる。CPU31は、毎日所定の時刻になると、HDD32に記憶された報知処理を実行するための制御プログラムをRAM33に読み出し、プログラムに含まれる指示に従って、以下に説明する各ステップの処理を実行する。処理の過程で取得されたり、生成されたりした情報およびデータは、適宜RAM33等に記憶される。
図9に示すように、報知処理が開始されると、CPU31は、現在の日付を示す現在日付を示すデータを取得する(S51)。なお、現在日付データの取得は、OSのタイマ機能に基づいて行われる。CPU31は、フラッシュメモリ34に記憶される対応データ94を参照する(S52)。CPU31は、対応データ94に格納されている印刷日付群のうちの1つを参照して、参照した印刷日付がS51で取得した現在日付データの示す現在の日付を超過しているか否か(超過日付であるか否か)を判断する(S53)。超過日付である場合(S53:YES)、CPU31は、超過日付および超過日付に対応付けられたラベル名と荷受人名を示すデータを、対応データ94から取得する(S54)。
次いで、CPU31は、フラッシュメモリ34に記憶される登録データ95を参照する(S55)。CPU31は、S54で取得した荷受人名に対応する登録荷受人名を登録データ95から抽出し、抽出した登録荷受人名に対応付けられた報知設定を取得する(S56)。CPU31は、取得した報知設定がメールによる報知であるか否かを判断する(S61)。報知設定がメールによる報知の場合(S61:YES)、CPU31は、S56で抽出した登録荷受人名に対応付けられたメールアドレスを登録データ95から選択する(S62)。CPU31は、S54で取得した超過日付、ラベル名、および荷受人名を示すデータに基づいて、超過日付、ラベル名、および荷受人名を文面に含むメールを作成する(S63)。CPU31は、S62で取得したメールアドレスを送信先として、S63で作成したメールを、メールソフトを用いて送信する(S64)。CPU31は、処理をS67の判断へ移行する。
図10を参照して、報知処理において作成されて送信されるメールの文面について説明する。図10は、S63およびS64(図9参照)において、メールソフトによってディスプレイ39に表示されるメール画像60の一例を示す。メール画像60は、図4の示すラベル50に印刷された印刷日付52が超過日付となった場合に、CPU31によって作成されて送信されるメールの文面を示す画像である。図10に示すように、メール画像60は、宛先欄61、件名欄62、本文欄63を備える。宛先欄61には、メールの送信先を指定するメールアドレスが記載される。件名欄62には、メールのタイトルが記載される。本文欄63には、メールの本文が記載される。
プリンタ2のユーザが図4に示すラベル50をプリンタ2で作成した後、ラベル50に印刷された印刷日付52が超過日付になると、CPU31は、メール画像60に示すラベル名51、印刷日付52、荷受人名53を含むメールを作成する(S63)。メール画像60の件名欄62および本文欄63において、「サバ缶賞味期限」の記載がラベル名51に対応し、「2015年5月31日」の記載が印刷日付52に対応し、「LMNレストラン ff店」の記載が荷受人名53に対応する。
図3に示すラベル50に印刷された荷受人名53である「LMNレストラン ff店」は登録荷受人名として登録データ95に格納されている。登録データ95において「LMNレストラン ff店」の報知設定はメールによる報知であり、「ggg@hhh.ne.jp」がメールアドレスとして対応付けられている(図6参照)。よって、S62で選択されるメールアドレスは「ggg@hhh.ne.jp」である。メール画像60が示すように、CPU31は、「ggg@hhh.ne.jp」をメールの送信先に指定して、宛先欄61に「ggg@hhh.ne.jp」が記載されたメール文面を作成する。メール画像60の示すメールは、CPU31によって、メールアドレス「ggg@hhh.ne.jp」に宛てて自動的に送信される(S64)。即ち、本実施形態の印刷システム1は、ラベル50に印刷された印刷日付52が超過日付になると、ラベル名51等を含む文面によるメールを、荷受人名53に対応する登録荷受人名に対応付けられたメールアドレスに宛てて自動的に送信することで、メール受信者に対してラベル名51等の報知をすることができる。
メール画像60では、メール文面のうち、メールの件名およびメールの本文の双方にラベル名が記載されている。ラベル名が記載される箇所は、この例に限られず、例えばラベル名がメールの件名のみに記載されていてもよいし、メール本文のみに記載されていてもよい。
図9の説明に戻る。S61の判断において、報知設定がメッセージによる報知の場合(S61:NO)、CPU31は、S54で取得した超過日付、ラベル名、および荷受人名を示すデータに基づいて、超過日付、ラベル名、および荷受人名を含むメッセージ画像70(図11参照)を作成する(S65)。CPU31は、S65で作成したメッセージ画像70を、ディスプレイ39に表示する(S66)。CPU31は、処理をS67の判断へ移行する。
図11を参照して、報知処理において作成されるメッセージ画像70について説明する。図11は、S65(図9参照)で作成され、S66(図9参照)でディスプレイ39に表示されるメッセージ画像70の一例を示す。メッセージ画像70は、図4の示すラベル50に印刷された印刷日付52が超過日付となった場合に、CPU31によって作成されてディスプレイ39に表示される画像である。
プリンタ2のユーザが図3に示すラベル50をプリンタ2で作成した後、ラベル50に印刷された印刷日付52が超過日付になると、CPU31は、ラベル名51、印刷日付52、荷受人名53を含むメッセージ画像70を作成する(S65)。メッセージ画像70において、「サバ缶賞味期限」の記載がラベル名51に対応し、「2015年5月31日」の記載が印刷日付52に対応し、「LMNレストラン ff店」の記載が荷受人名53に対応する。即ち、印刷システム1は、ラベル50に印刷された印刷日付52が超過日付になると、ラベル名51等を含むメッセージ画像70をディスプレイ39に自動的に表示することで、情報端末3のユーザに対してラベル名51等の報知をすることができる。
図9の説明に戻る。CPU31は、S53の判断において、超過日付でないと判断した場合(S53:NO)、処理をS67の判断へ移行する。CPU31は、対応データ94に格納されている印刷日付群の全てに対してS53の処理によって超過日付があるか否かの判断がされたか否かを判断する(S67)。CPU31は、印刷日付群の全てについてS53の判断を行った場合(S67:YES)、報知処理を終了する。未だ全ての印刷日付群についてS53の判断を行っていない場合(S67:NO)、CPU31は処理をS52へ戻し、S52からS66の処理を繰り返す。
CPU31は、HDD32に記憶されたプログラムをRAM33上で展開することで、第二メイン処理、登録処理、報知処理を実行するプロセッサの一例として機能する。なお、CPU31の代わりに、マイクロコンピュータ、ASIC、FPGAなどがプロセッサとして用いられても差し支えない。また、第二メイン処理、登録処理、報知処理は、複数の電子機器(つまり、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。例えば、第二メイン処理、登録処理、報知処理の一部は、情報端末3に接続されているプリンタ2で実行されてもよい。
以上説明したように、プリンタ2のCPU21は、ラベル名51、印刷日付52、および荷受人名53をそれぞれ取得して(S2、S5およびS8)、ラベル名51、印刷日付52、および荷受人名53をラベル50に印刷するためのデータを生成する(S12)。情報端末3のCPU31は、プリンタ2から受信した印刷データに含まれるラベル名51、印刷日付52、および荷受人名53のそれぞれを示すキャラクタデータを取得して対応データ94に格納し、対応データ94をフラッシュメモリ34の所定記憶エリアに記憶する(S35)。CPU31は、対応データ94に格納されている印刷日付群のうち、超過日付のものがある場合(S53:YES)、超過日付および超過日付に対応付けられたラベル名と荷受人名を示すデータを、対応データ94から取得する(S54)。CPU31は、S54で取得したラベル名を少なくとも含むメール画像60によるメールの文面、またはメッセージ画像70を作成する(S63およびS65)。CPU31は、S62で取得したメールアドレスを送信先として、S63で作成したメールを、メールソフトを介して送信する(S64)。また、CPU31は、S65で作成したメッセージ画像70を、ディスプレイ39に表示する(S66)。したがって、印刷システム1は、ラベル50に印刷された印刷日付52になると、ラベル50に印刷されたラベル名51の内容を自動的に報知できる。
情報端末3のフラッシュメモリ34は、登録データ95を記憶する。登録データ95は、報知設定、および報知設定がメールによる報知の場合に使用されるメールアドレスのそれぞれを、あらかじめ登録された荷受人名である登録荷受人名に対応付けて格納する。したがって、CPU31は、いずれかの登録荷受人名を登録データ95から選択することによって、登録荷受人名に対応付けられた報知設定に基づいて、自動的にメール画像60に示されるメールの送信をすることができる。また、CPU31は、登録荷受人名に対応付けられた報知設定に基づいて、メッセージ画像70を自動的にディスプレイ39に表示することができる。
CPU31は、ラベル50に印刷された印刷日付52になると、ラベル50に印刷したラベル名51の内容をあらかじめ登録されたメールアドレスに宛ててメール送信することによって、メール受信者に対してラベル名51等の報知をすることができる。例えば、プリンタ2がユーザおよび荷受人名53の示す荷受人の近くに日常的に設置されていなくても、印刷システム1は、適時に報知を行うことができる。
CPU31は、超過日付に対応付けられた荷受人名を示すデータを対応データ94から取得する(S54)。これにより、CPU31は、S54で取得した荷受人名に対応する登録荷受人名を登録データ95から抽出し、抽出した登録荷受人名に対応付けられた報知設定を取得することができる(S56)。
CPU21は、荷受人名53に基づいて印刷データを生成する(S12)。したがって、印刷システム1は、ラベル50に印刷される内容によって、荷受人名53をユーザに確認させることができる。
本実施形態において、印刷システム1は、本発明の「情報処理システム」に相当する。プリンタ2が、本発明の「印刷装置」に相当する。情報端末3が、本発明の「情報処理装置」に相当する。S2の処理を行うCPU21は、本発明の「第一取得手段」として機能する。S5の処理を行うCPU21は、本発明の「第二取得手段」として機能する。S51の処理を行うCPU31は、本発明の「第三取得手段」として機能する。S54の処理を行うCPU31は、本発明の「第四取得手段」として機能する。S8の処理を行うCPU21は、本発明の「第五取得手段」として機能する。S12の処理を行うCPU21は、本発明の「印刷データ生成手段」として機能する。対応データ94を記憶するフラッシュメモリ34が、本発明の「第一記憶手段」に相当する。登録データ95を記憶するフラッシュメモリ34が、本発明の「第二記憶手段」に相当する。S53の処理を行うCPU31は、本発明の「判断手段」として機能する。S63およびS65の処理を行うCPU31は、本発明の「報知データ生成手段」として機能する。アプリケーション記憶エリア323においてメールソフトを記憶するHDD32、およびディスプレイ39が、本発明の「出力手段」に相当する。S64およびS66の処理を行うCPU31は、本発明の「出力制御手段」として機能する。S56の処理を行うCPU31は、本発明の「選択手段」として機能する。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、情報端末3のCPU31は、プリンタ2から印刷データを受信し、受信した印刷データに含まれるラベル名51、印刷日付52、および荷受人名53を対応データ94に格納している。CPU31は、情報端末3のHDD32に記憶されるエディタを使用して、CPU31のみにおいて印刷データの生成を行ってもよい。印刷システム1は、S2で取得するラベル名51、S4で取得する印刷日付52、S8で取得する荷受人名53を、情報端末3においてエディタを介して生成される印刷データから取得してもよい。また、印刷システム1は、印刷データを介さずに、印刷データ生成のためにプリンタ2または情報端末3に入力されるラベル名51、印刷日付52、荷受人名53を、直接に取得してもよい。
メッセージ画像70による報知態様は、上記実施形態の例に限られない。例えば、印刷システム1は、情報端末3とネットワーク(図示略)を介して接続する他の情報端末等の表示部にメッセージ画像70を表示させてもよい。他の情報端末等は、情報端末3のユーザ以外の者が使用するものであってもよい。例えば、他の情報端末等は、荷受人名53に対応する荷受人が使用するものであってもよい。
上記実施形態では、現在日付を示すデータを、情報端末3のOSのタイマ機能に基づいて取得しているが、印刷システム1は、物理的なタイマをプリンタ2または情報端末3に備えて、タイマから現在の日付を取得してもよい。また、現在日付を示すデータ、および印刷日付については、日付に限られず、時、分、秒等も含めた時間情報を指定するものであってもよい。そして、印刷システム1は、印刷日付が超過日付であるか否かの判断を、時、分、秒等の単位で行ってもよい。
上記実施形態では、メールによる報知と、メッセージによる報知の2種類の報知の手法のうち、いずれか1つの報知の手法を選択し、報知設定として登録している。報知設定の登録態様は、上記実施形態に限られず、例えば、メールによる報知およびメッセージによる報知のいずれも報知設定として登録可能な構成であってもよい。また、メールによる報知のために使用されるメールアドレスを、複数登録可能な構成としてもよい。