JP2015225253A - Oa機器用ローラの製造方法及びoa機器用ローラ - Google Patents

Oa機器用ローラの製造方法及びoa機器用ローラ Download PDF

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直樹 御守
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一浩 木澤
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Abstract

【課題】耐久性及びトナーの離型性に優れたOA機器用ローラを得られるOA機器用ローラの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の一態様に係るOA機器用ローラの製造方法は、円柱状の芯体と、この芯体の周面側に積層される中間層と、この中間層の外周面側に積層される最外層とを備え、この最外層の主成分がフッ素樹脂であるOA機器用ローラの製造方法であって、上記最外層形成用チューブの少なくとも内周面に対してプラズマ処理する工程と、円柱状のキャビティを有する金型を用い、上記最外層形成用チューブをキャビティの内周面に沿うよう装填する工程と、上記プラズマ処理工程後に、上記芯体をその中心軸がキャビティの中心軸と一致するよう装填した状態で、中間層形成用組成物を射出成形する工程と、上記プラズマ処理工程後に、上記最外層形成用チューブの外周面を研磨する工程とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、OA機器用ローラの製造方法及びOA機器用ローラに関する。
複写機、レーザービームプリンター等の画像形成装置において、印刷及び複写の最終段階では一般に熱定着方式が採用されている。この熱定着方式は、加熱源を内部に設けた定着ローラと加圧ローラとの間にトナー画像が転写された印刷用紙等の被転写物を通過させることで、未定着のトナーを加熱溶融し、被転写物にトナーを定着させて画像を形成する方式である。
上記定着ローラ、加圧ローラ、現像ローラ等には、トナーが残留して二重転写となる所謂オフセットを防ぐため、最外層のトナーに対する離型性が求められる。また近年、画像形成装置の印刷又は複写機能の高速化に伴い、上記ローラ等に求められる離型性、耐久性等の品質基準が高くなりつつある。そこで、最外層に高い離型性を有するフッ素樹脂を用いたローラが開発されている。
このようなローラの製造方法としては、例えば円柱状のキャビティを有する金型のキャビティ内周面にフッ素樹脂を紛体塗装及び焼成してフッ素樹脂層を形成し、上記フッ素樹脂の内周面にプラズマ処理等の内面処理をした上にプライマー処理し、その後、金型のキャビティにゴム材料を注入して加硫しゴム層を形成する製造方法が提案されている(特許第3833401号公報参照)。
しかし、このような紛体塗装方式では、最外層のフッ素樹脂層の厚みを薄膜化できない、金型のメンテナンス頻度が多い等の不都合があった。
そこで、別のローラ製造方法として、フッ素樹脂製チューブを円柱状のキャビティを有する金型のキャビティ内に挿入し、脱気によりチューブをキャビティ内周面に密着させた後にチューブの内周面にプラズマ処理等を施し、さらにこのプラズマ処理されたチューブの内周面にプライマー処理をし、その後金型のキャビティに挿入した芯体とチューブとの間にゴム材料を注入して加硫しゴム層を形成するチューブセット方式による製造方法が提案されている(特開2004−276290号公報参照)。
特許第3833401号公報 特開2004−276290号公報
しかしながら、上記従来のチューブセット方式では、フッ素樹脂製の最外層と中間層との密着性向上のためのプラズマ処理において、フッ素樹脂製チューブの内周面にプラズマ処理を施すと、プラズマ処理等の表面改質作用が外周面にも働いてしまい外周面の離型性の低下がみられる。そのため、ローラの離型性を高めつつ高速印刷に対する適用性を有するOA機器用ローラが求められている。
本発明は、上述のような事情に基づいてなされたものであり、耐久性及びトナーの離型性に優れたOA機器用ローラの製造方法及びOA機器用ローラを提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の一態様に係るOA機器用ローラの製造方法は、円柱状の芯体と、この芯体の周面側に積層される中間層と、この中間層の外周面側に積層される最外層とを備え、この最外層の主成分がフッ素樹脂であるOA機器用ローラの製造方法であって、上記最外層形成用チューブの少なくとも内周面に対してプラズマ処理する工程と、円柱状のキャビティを有する金型を用い、上記最外層形成用チューブをキャビティの内周面に沿うよう装填する工程と、上記プラズマ処理工程後に、上記芯体をその中心軸がキャビティの中心軸と一致するよう装填した状態で、中間層形成用組成物を射出成形する工程と、上記プラズマ処理工程後に、上記最外層形成用チューブの外周面を研磨する工程とを備える。
また、上記課題を解決するためになされた別の態様に係るOA機器用ローラは、上記OA機器用ローラの製造方法により製造される。
本発明のOA機器用ローラの製造方法は、耐久性及びトナーの離型性に優れたOA機器用ローラを製造することができる。また、本発明のOA機器用ローラは、耐久性及びトナーの離型性に優れる。
図1は、本発明の一実施態様に係るOA機器用ローラを示す模式的断面図である。 図2は、本発明の一実施形態に係るOA機器用ローラの製造方法の手順を示すフローである。 図3Aは、図2のOA機器用ローラの製造方法で用いる金型を示す模式的断面図である。 図3Bは、図2のOA機器用ローラの製造方法で用いる最外層形成用チューブを示す模式的斜視図である。 図4は、図3Aの金型に図3Bの最外層形成用チューブを装填した状態を示す模式的断面図である。 図5Aは、図2のOA機器用ローラの製造方法において、最外層形成用チューブを金型に装填する工程を示す模式的断面図である。 図5Bは、図2のOA機器用ローラの製造方法において、最外層形成用チューブの端部の口径を拡大する工程を示す模式的断面図である。 図5Cは、図2のOA機器用ローラの製造方法において、口径を拡大した最外層形成用チューブの両端部を金型の外側に折返す工程を示す模式的断面図である。 図5Dは、図2のOA機器用ローラの製造方法において、最外層形成用チューブの外周面を金型のキャビティの内周面に真空吸引により密着させる工程を示す模式的断面図である。 図5Eは、図2のOA機器用ローラの製造方法において、芯体をその中心軸が金型のキャビティの中心軸と一致するよう装填した状態で中間層形成用組成物を射出成形する工程を示す模式的断面図である。 図5Fは、図2のOA機器用ローラの製造方法において、最外層形成用チューブの外周面を研磨する工程を示す模式的斜視図である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の一態様に係るOA機器用ローラの製造方法は、円柱状の芯体と、この芯体の周面側に積層される中間層と、この中間層の外周面側に積層される最外層とを備え、この最外層の主成分がフッ素樹脂であるOA機器用ローラの製造方法であって、上記最外層形成用チューブの少なくとも内周面に対してプラズマ処理する工程と、円柱状のキャビティを有する金型を用い、上記最外層形成用チューブをキャビティの内周面に沿うよう装填する工程と、上記プラズマ処理工程後に、上記芯体をその中心軸がキャビティの中心軸と一致するよう装填した状態で、中間層形成用組成物を射出成形する工程と、上記プラズマ処理工程後に、上記最外層形成用チューブの外周面を研磨する工程とを備える。
当該OA機器用ローラの製造方法は、フッ素樹脂製の最外層形成用チューブの少なくとも内周面に対してプラズマ処理することによって、最外層形成用チューブの内周面が親水化するため、最外層及び中間層間の密着性を高めることができる。また、当該OA機器用ローラの製造方法は、上記プラズマ処理の後に最外層形成用チューブの外周面を研磨することによって、外周面側のプラズマ処理により改質された層が除去され、フッ素樹脂が本来有する離型性の表面へと最外層形成用チューブの外周面を改質することができる。その結果、当該OA機器用ローラの製造方法は、耐久性及びトナーの離型性に優れ、高速印刷処理適性を有するOA機器用ローラの提供を可能にする。
上記チューブ装填工程で、上記最外層形成用チューブの外周面とキャビティの内周面とを密着させるとよい。このように最外層形成用チューブの外周面とキャビティの内周面とを密着させることにより、最外層形成用チューブと金型との間の気密性を高く保つことができ、例えば最外層形成用チューブの内周面側からプラズマ処理をした場合において、最外層形成用チューブの外周面へのプラズマ処理による表面改質の影響を抑制することができ、研磨工程のコスト、時間等を低減できる。
上記射出成形工程前に、上記最外層形成用チューブの内周面にプライマー処理を行うとよい。このように最外層形成用チューブの内周面にプライマー処理を行うことで、中間層とフッ素樹脂からなる最外層との密着性をより向上させることができ、ローラの耐久性をさらに高めることができる。
上記最外層のフッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)であるとよい。最外層に分子量の小さいPFAを用いることで、最外層の凹凸を小さくして離型性を向上させることができる。また、最外層に安価なPTFEを用いることで、OA機器用ローラのコストを低減することができる。
上記研磨工程での研磨方法がポリシングであるとよい。これにより、容易かつ確実に最外層形成用チューブの外周面を研磨することができ、低コストで最外層のトナーの離型性を高めることができる。
上記ポリシングで用いるポリシャが織布であるとよい。このようにポリシングで用いるポリシャを織布とすることにより、最外層形成用チューブの外周面を傷つけることなく研磨でき、最外層のトナーの離型性を容易かつ効率的に高めることができる。
上記ポリシングで用いる遊離砥粒の主成分がアルミナ、ケイ酸アルミニウム、酸化クロム又はシリカであるとよい。このようにポリシングで用いる遊離砥粒の主成分を適当な硬度を有するアルミナ、ケイ酸アルミニウム、酸化クロム又はシリカとすることにより、最外層のトナーの離型性をより高めることができる。
上記遊離砥粒の粒度としては、400番以上8000番以下が好ましい。このように遊離砥粒の粒度を上記範囲とすることにより、最外層形成用チューブの外周面を傷つけることなく、最外層のトナーの離型性を容易かつ効率的により高めることができる。
上記ポリシングで、外面にシート状ポリシャが敷設された研磨板を用い、この研磨板のポリシャ敷設面を最外層形成用チューブに当接させ、ポリシャ表面に遊離砥粒を供給しつつ最外層形成用チューブを回転させるとよい。このようにポリシングを行うことで、より均一かつ効率的に最外層形成用チューブの外周面を研磨できる。
上記研磨板の圧力としては、0.2kg/cm以上が好ましい。このような圧力で研磨することにより、確実かつ効率的に最外層形成用チューブの外周面を研磨でき、最外層のトナーの離型性をより高めることができる。
また、本発明の別の一態様に係るOA機器用ローラは、上述のOA機器用ローラの製造方法により製造される。当該OA機器用ローラは、耐久性及びトナーの離型性に優れる。
なお、「円柱状」とは、中空を有する所謂円筒状も含む概念である。「主成分」とは、最も多く含まれる成分であり、例えば含有量が50質量%以上の成分をいう。「研磨板の圧力」とは、研磨板から最外層形成用チューブに加える荷重(kg)を最外層形成用チューブと研磨板との当接面積(cm)で除したものである。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、本発明に係るOA機器用ローラ及びOA機器用ローラの製造方法の実施形態について図面を参照しつつ詳細する。なお、本発明はこの実施形態により限定されるものではない。
[OA機器用ローラ]
図1に示す当該OA機器用ローラは、円柱状の芯体1と、この芯体1の周面側に積層される中間層2と、この中間層2の外周面側に積層される最外層3とを主に備える。
<芯体>
芯体1は、中空でも中実であってもよい。芯体1の平均外径としては、例えば5mm以上40mm以下とすることができる。また、芯体1を中空とする場合、芯体1の平均厚さとしては、例えば10μm以上1mm以下とすることができる。芯体1の軸方向長さとしては、例えば100mm以上500mm以下とすることができる。
芯体1には、一般的に熱伝導が良好なアルミニウム、アルミニウム合金、鉄、ステンレス等の金属、ポリイミド、ポリアミド等の耐熱性樹脂などを用いることができる。これらの中でも成形性に優れる耐熱性樹脂が好ましく、特に耐熱性及び強度に優れるポリイミドが好ましい。芯体1の形成材料として耐熱性樹脂を用いる場合、例えばドラム状の金型の外周面に樹脂を塗布し、金型を回転させながら加熱し、金型を離型することで円柱状の芯体1を容易かつ確実に形成できる。
<中間層>
中間層2は、芯体1の外周面側に積層され、弾力のある素材で構成されている。この中間層2によって、当該OA機器用ローラの弾性を高めることができる。
中間層2の平均厚さの下限としては、20μmが好ましく、100μmがより好ましい。一方、中間層2の平均厚さの上限としては、5mmが好ましく、2mmがより好ましい。中間層2の平均厚さが上記下限未満の場合、当該OA機器用ローラの弾性向上効果が不十分となるおそれがある。逆に、中間層2の平均厚さが上記上限を超える場合、製造コストが増加するほか、当該OA機器用ローラのサイズが不必要に大きくなるおそれがある。
中間層形成用組成物は例えばゴムを主成分とすることができる。このゴムとしては、弾性及び耐熱性を有するものであれば特に限定されず、例えばシリコーンゴム、フッ素ゴム等の耐熱性に優れるゴム(耐熱性ゴム)が好適である。このような耐熱性ゴムとしては、ミラブル型又は液状のシリコーンゴム、フッ素ゴム、あるいはこれらの混合物が好ましく用いられ、具体的にはジメチルシリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴムなどのシリコーンゴム;フッ化ビニリデンゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレンゴム、テトラフルオロエチレン−パーフルオロメチルビニルエーテルゴムなどのフッ素ゴム等が挙げられる。また、熱伝導性フィラー等の添加物を中間層形成用組成物に含有させてもよい。
中間層形成用組成物には、有機マイクロバルーンを含有させることもできる。ここでいう有機マイクロバルーンとは、中空マイクロスフィア(Microsphere)の1種であり、例えばフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂;ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂;ゴム等の有機高分子材料で形成された中空の球状微粒子である。このような有機マイクロバルーンの平均径は、通常数μm以上数百μm以下であり、具体的には5μm以上200μm以下である。
有機マイクロバルーンを中間層形成用組成物に含有させることにより、柔軟性がより優れると共に寸法安定性に優れる中間層2を形成できる。また、有機マイクロバルーンは球状であるため、中間層形成用組成物に含有させても応力の異方性を生じることがなく、硬度や断熱性にバラツキのない中間層2を形成することができる。また、有機マイクロバルーンによって中間層2の断熱性が向上するため、断熱を必要とされるローラ部材の形成に好適である。
有機マイクロバルーンとしては市販品を用いることができる。中間層2の有機マイクロバルーンの含有量の下限としては、5体積%が好ましく、10体積%がより好ましく、15体積%がさらに好ましい。一方、中間層2での有機マイクロバルーンの含有量の上限としては、60体積%が好ましく、50体積%がより好ましく、45体積%がさらに好ましい。中間層2の有機マイクロバルーンの含有量が上記下限未満の場合、当該OA機器用ローラの柔軟性や寸法安定性の向上効果が不十分となるおそれがある。逆に、中間層2の有機マイクロバルーンの含有量が上記上限を超える場合、弾性向上効果が不十分となるおそれがある。
なお、加圧ローラのように高温で連続的に長期間使用する用途には、耐熱性に優れる有機高分子材料で形成された耐熱性有機マイクロバルーンを用いることが好ましい。耐熱性有機マイクロバルーンとしては、例えばフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂からなる有機マイクロバルーンを挙げることができる。
<最外層>
最外層3は、フッ素樹脂を主成分とし、中間層2の外周面側に積層されている。この最外層3は、外周面がトナーと接触する層である。
最外層3の平均厚さの下限としては、1μmが好ましく、5μmがより好ましい。一方、最外層3の平均厚さの上限としては、50μmが好ましく、35μmがより好ましい。最外層3の平均厚さが上記下限未満の場合、当該OA機器用ローラの弾性及び強度が不十分となるおそれがある。逆に、最外層3の平均厚さが上記上限を超える場合、製造コストが増加するほか、当該OA機器用ローラのサイズが不要に大きくなるおそれがある。
最外層3の主成分であるフッ素樹脂としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(EFP)、四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体(FEP)等を挙げることができ、これらを単独で又は2種以上混合して用いることができる。これらの中でも、分子量が小さく離型性に優れるPFA又は安価なPTFEが好ましく、これらを混合して用いることがより好ましい。
最外層3がPFAとPTFEとを含む場合、そのPFAとPTFEとの質量比の上限としては、50:50が好ましく、60:40がより好ましい。一方、PFAとPTFEとの質量比の下限としては、99:1が好ましく、80:20がより好ましい。PFAとPTFEとの質量比を上記範囲内とすることで、PTFEが結晶核剤のように働き、PFAの結晶化度を高めて最外層3の離型性及び耐摩耗性を向上させることができる。PFAとPTFEとの質量比が上記下限未満の場合(PFAの質量比が上記範囲を超える場合)、PFAの結晶化度が向上せず、離形性及び耐摩耗性が十分得られないおそれがある。逆に、PFAとPTFEとの質量比が上記上限を超える場合(PFAの質量比が上記範囲未満の場合)、PTFEに起因する最外層3の外周面の凹凸が大きくなるおそれがある。
最外層3は、上記フッ素樹脂の他に、酸化錫、酸化チタン、アルミナなどの無機フィラーや、カーボンブラック、カーボンナノチューブなどの導電性フィラー等の添加剤を適宜添加することができる。導電性フィラーを添加する事により当該OA機器用ローラに導電性を付与することができ、酸化チタンなどを添加することにより当該OA機器用ローラに熱伝導性及び耐摩耗性を向上させることができる。
<プライマー層>
最外層3は、プライマー層3aと表面層3bとからなる多層構造を有する。このように最外層3の内周面にプライマー層3aを設けることで、中間層2と最外層3との密着性を向上させることができる。このプライマー層3aの主成分としては、フッ素樹脂とゴムとの接着に従来から用いられてきた接着性を有する材料であれば特に限定されず、異なる種類のものを混合して使うこともできる。プライマー層3aの具体的な主成分としては、例えばシリコーンゴムを用いることができる。
上記プライマー層3aの平均厚さとしては特に限定されないが、例えばプライマー層3aの平均厚さの下限としては、1μmが好ましく、5μmがより好ましい。一方プライマー層3aの平均厚さの上限としては、30μmが好ましく、20μmがより好ましい。プライマー層3aの平均厚さが上記下限未満の場合、当該OA機器用ローラの中間層2と最外層3との密着性が十分得られないおそれがある。逆に、プライマー層3aの平均厚さが上記上限を超える場合、製造コストが増加するほか、当該OA機器用ローラの製造効率が低下するおそれがある。
[OA機器用ローラの製造方法]
当該OA機器用ローラは、図2に示す以下の工程を有する製造方法により容易かつ確実に製造する事ができる。
(1)円柱状のキャビティを有する金型11を用い、最外層形成用チューブ12をキャビティの内周面に沿うよう装填し、上記最外層形成用チューブ12の外周面と円柱状のキャビティを有する金型11の内周面とを密着させる工程
(2)チューブ密着工程後に最外層形成用チューブ12の少なくとも内周面に対してプラズマ処理する工程
(3)プラズマ処理工程後に、上記最外層形成用チューブ12の内周面にプライマー処理を行う工程
(4)プライマー処理工程後に、芯体1をその中心軸がキャビティの中心軸と一致するよう装填した状態で、中間層形成用組成物を射出成形する工程
(5)射出成形工程後に、上記最外層形成用チューブ12の外周面を研磨する工程
<(1)チューブ装填工程S1>
チューブ装填工程S1では、図3Aに示す円柱状のキャビティを有する金型11と、図3Bに示す最外層形成用チューブ12を用いる。なお、わかりやすくするため、図3Bでは最外層形成用チューブ12を金型11のキャビティに沿うように装填されたときの形状で示している。
金型11のキャビティ内径をD1、最外層形成用チューブ12の外径をD2としたときの(D1−D2)/D1の値の下限としては、3%が好ましく、4%がより好ましい。一方、(D1−D2)/D1の値の上限としては、10%が好ましく、8%がより好ましい。(D1−D2)/D1の値が上記下限未満の場合、最外層形成用チューブ12を金型11のキャビティの内周面に沿うよう装填することが難しくなり、当該OA機器用ローラの製造効率が低下する恐れがある。逆に、(D1−D2)/D1の値が上記上限を超える場合、最外層形成用チューブ12の外周面にしわが発生するおそれがある。なお、キャビティ内径D1は、製造しようとする当該OA機器用ローラの径によって規定され、当該OA機器用ローラのサイズに応じて適宜適切な大きさが採用される。
なお、金型11としては、鉄、ステンレス、アルミニウム等の金属製の金型が好適である。また、OA機器用ローラの表面を平滑に仕上げると共に製品を引き抜く際の脱型性を良くするため、キャビティ内周面に平滑化処理を施すことが好ましい。具体的には、アルミニウムの場合は引き抜き材を積層すること、また他の金属の場合はクロムメッキ、ニッケルメッキ等を行うことが好ましい。キャビティ内周面の表面粗さ(Rz)としては、20μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
最外層形成用チューブ12は、当該OA機器用ローラの最外層3の表面層3bを形成する。この最外層形成用チューブ12としては、金型11のキャビティより長尺のものが好ましい。最外層形成用チューブ12を金型11より長尺とすることにより、最外層形成用チューブ12を金型11に装填した後に、最外層形成用チューブ12の金型11の両端部からの突出部分を図4に示すように円柱状のキャビティを有する金型11の両端部の外側に折返すことができる。この折返しにより、金型11の内径より細い最外層形成用チューブ12を用いた場合でも、容易かつ確実に金型11と最外層形成用チューブ12との間に生じた隙間内を気密にすることができる。その結果、後述の脱気(真空吸引)により、最外層形成用チューブ12を確実に拡径させ、金型11のキャビティ内周面に密着させることができる。
最外層形成用チューブ12の平均厚さの下限としては、5μmが好ましく、10μmがより好ましい。一方最外層形成用チューブ12の平均厚さの上限としては、80μmが好ましく、50μmがより好ましい。最外層形成用チューブ12の平均厚さが上記下限未満の場合、当該OA機器用ローラの最外層3の機械的強度が不十分となるおそれがある。逆に、最外層形成用チューブ12の平均厚さが上記上限を超える場合、当該OA機器用ローラの柔軟性が低下するおそれがある。
なお、最外層形成用チューブ12の両端部を折返した折返し部12aの長さl(図4参照)は、10mm以上30mm以下が好ましい。折返し部12aの長さlが上記下限未満の場合、折返しの効果が得られにくい。一方、折返し部12aの長さlが上記上限を超える場合、最外層形成用チューブ12の長さに無駄が生じる。
本チューブ装填工程S1では、まず円柱状のキャビティを有する金型11を用意し、エア拭きによりキャビティ内周面を清掃し付着している異物を除去する。その後、図5Aに示すように、最外層形成用チューブ12を金型11に挿入する。
最外層形成用チューブ12挿入後、図5Bに示すように最外層形成用チューブ12の端部12bの口径を拡大する。さらに図5Cに示すように口径を拡大した最外層形成用チューブ12の端部12bを円柱状のキャビティを有する金型11の外側に折返し、折返し部12aを形成する。この折返し作業を最外層形成用チューブ12の両端部で行う。
最外層形成用チューブ12の両端部を金型11の外側に折返した後、最外層形成用チューブ12とキャビティ内周面との間に生じた隙間に真空ライン(図示せず)を接続して真空吸引を行い、最外層形成用チューブ12をキャビティ内周面に吸着(密着)させる。その後、図5Dに示すように、テーパー治具13を金型11の両端側に装着して、最外層形成用チューブ12の折返し部12aを固定し金型11の外周面に密着させるとともに、さらに真空吸引を行う。
<(2)プラズマ処理工程S2>
プラズマ処理工程S2では、最外層形成用チューブ12の少なくとも内周面に対してプラズマ処理を行う。プラズマ処理により最外層形成用チューブ12の内周面、すなわち中間層2と接する側の表面を親水性に改質することができ、最外層形成用チューブ12と中間層2との間の密着力を強くすることができる。
上記プラズマ処理は、具体的には最外層形成用チューブ12にプラズマを接触させることにより、最外層形成用チューブ12の表層をエッチングする処理である。
また、上記プラズマ処理は、上記最外層形成用チューブ12を金型11のキャビティ内に装填する前に実施してもよいし、装填した後に実施してもよいが、上記最外層形成用チューブ12の外周面とキャビティ内周面とを密着させる工程の後にプラズマ処理を実施することが好ましい。上記最外層形成用チューブ12の外周面とキャビティ内周面との密着後にプラズマ処理を実施することにより、最外層形成用チューブ12の外周面へのプラズマ処理による表面改質の影響を抑制することができ、後述の研磨工程のコスト、時間等を低減できる。
具体的には、最外層形成用チューブ12の端部12bを固定後、真空を保持した状態で最外層形成用チューブ12の内周面にプラズマ処理を行うことが好ましい。
<(3)プライマー処理工程S3>
プライマー処理工程S3では、プライマー処理として、プラズマ処理を施された最外層形成用チューブ12の内周面にプライマーを塗装し、その後プライマーの乾燥を行うことでプライマー層3aを最外層形成用チューブ12の内周面に形成する。プライマーの乾燥は、真空状態を保持しながら、金型11の中心軸を中心として最外層形成用チューブ12を回転させながら加熱することで行うことができる。プライマーとしては、例えば信越化学社の「X−33−174」、信越化学社の「KE−1880」、東レダウコーニング社の「DY39−051」、三井デュポン社の「PJ992CL」、ダイキン工業社の「GLP103SR」等が好適である。
<(4)射出成形工程S4>
射出成形工程S4では、プライマー層3aの形成後、図5Eに示すように金型11の中心軸に芯体1を挿入する。芯体1を挿入した後、中間層2を形成するための材料(中間層形成用組成物)を最外層形成用チューブ12と芯体1の間に注入するとともに、金型11と最外層形成用チューブ12間の真空を開放する。
中間層形成用組成物注入後、金型蓋14を金型11の両端に被せ、中間層形成用組成物を所定温度で所定時間加熱することにより加硫し中間層2を形成する。その後、芯体1、中間層2及び最外層3の積層体を脱型する。
上記脱型前の加硫(一次加硫と言う)後、さらに加硫(二次加硫と言う)を行う。上記双方の加硫工程を金型11内において一度で行った場合には揮発成分が残留するおそれや、加硫反応が不充分になるおそれがある。一方、一次加硫を金型11内で行い、上記積層体を金型11から引き抜いた後(脱型後)に二次加硫をした場合には、揮発成分の残留や、加硫反応が不充分になることを防ぐことができる。
<(5)研磨工程S5>
研磨工程S5では、金型11から脱型した積層体の最外部に積層された最外層形成用チューブ12の外周面を研磨する。この研磨方法は限定されないが、ポリシング方式が簡便かつ効率的であるため好ましい。
具体的には、図5Fに示すように外面にシート状ポリシャが敷設された研磨板15を用い、この研磨板15のポリシャ敷設面を最外層形成用チューブ12に当接させ、ポリシャ表面に遊離砥粒を供給しつつ最外層形成用チューブ12を回転させることにより最外層形成用チューブ12の外周面を研磨する。上記研磨板15としては、例えばアルミニウム等の金属板を用いることができる。
上記ポリシングにおいて用いられる砥粒は特に限定されず、砥粒を液体の中に分散させた遊離砥粒を用いてもよいし、バインダー等で固定された固定砥粒を用いてもよいが、均一で高精度の表面研磨が可能であり、研磨時の粉塵が出にくいという点においてレンズやプリズムなどの精密光学部品でも多く用いられている遊離砥粒が好ましい。
遊離砥粒の種類としては、特に限定されないが、主成分としてダイヤモンド、立方窒化ホウ素、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、炭化ケイ素、炭化ホウ素、ベンガラ、酸化クロム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化チタン、シリカ(二酸化ケイ素)、酸化マグネシウム等が好ましく、アルミナ、ケイ酸アルミニウム、酸化クロム又はシリカが硬度、入手の容易さ等の点からより好ましい。
遊離砥粒の粒度の下限としては、400番が好ましく、1000番がより好ましい。一方、遊離砥粒の粒度の上限としては、8000番が好ましく、4000番がより好ましい。遊離砥粒の粒度が上記下限未満の場合、最外層形成用チューブ12の外周面が傷つくおそれがある。逆に、遊離砥粒の粒度が上記上限を超える場合、研磨に時間がかかり、最外層形成用チューブ12の外周面のフッ素樹脂が本来有する離型性(非粘着性)への再帰が不十分となるおそれがある。
上記ポリシングで用いるポリシャは特に限定されないが、最外層形成用チューブ12の外周面を効率的に研磨できる点で織布が好ましい。
上記研磨板15に加える圧力の下限としては、0.2kg/cmが好ましく、0.3kg/cmがより好ましく、0.5kg/cmがさらに好ましい。一方、研磨板15に加える圧力の上限としては、1kg/cmが好ましい。研磨板15に加える圧力が上記下限未満の場合、最外層形成用チューブ12の外周面を効率的に研磨することができないおそれがある。逆に、研磨板15に加える圧力が上記上限を超える場合、最外層形成用チューブ12の外周面が傷つくおそれがある。
上記最外層形成用チューブ12の回転速度の下限としては、50rpmが好ましく、100rpmがより好ましい。一方、上記最外層形成用チューブ12の回転速度の上限としては、400rpmが好ましい。上記回転速度が上記下限未満の場合、最外層形成用チューブ12の外周面を効率的に研磨することができないおそれがある。逆に、上記回転速度が上記上限を超える場合、最外層形成用チューブ12の外周面が傷つくおそれがある。
最外層形成用チューブ12の研磨時間の下限としては、10秒が好ましく、20秒がより好ましく、50秒がさらに好ましい。一方、上記最外層形成用チューブ12の研磨時間の上限としては、300秒が好ましい。上記研磨時間が上記下限未満の場合、最外層形成用チューブ12の外周面を効率的に研磨することができないおそれがある。逆に、上記研磨時間が上記上限を超える場合、最外層形成用チューブ12の外周面が傷つくおそれがある。
上述のようにして得られた積層体について、各層の両端に近い部分の切除や清掃などの仕上げを行った後、外観検査を行う。当該OA機器用ローラの製造方法は、上述の工程により、耐久性及びトナーの離型性に優れたOA機器用ローラを製造することができる。
[その他の実施形態]
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、当該OA機器用ローラのプライマー層は省略することができ、本発明のOA機器用ローラの製造方法において、プライマー処理は省略することができる。また、チューブ装填工程で、最外層形成用チューブの外周面とキャビティの内周面とは必ずしも密着させる必要はない。
また、本発明のOA機器用ローラの製造方法において、最外層形成用チューブの外周面の研磨は、プライマー処理又は中間層形成の前に行ってもよい。
さらに、本発明のOA機器用ローラの製造方法において、上記最外層形成用チューブを金型のキャビティ内周面に沿うよう装填する前にプラズマ処理を行ってもよい。
以下、実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明の効果を確認するために、上述の実施形態の詳細に記載した手順によりOA機器用ローラを作製した。
(No.1)
円柱状のキャビティを有する金型として、内径(キャビティ内径D1)18.4mm、長さ257mmのステンレス(SUS)製の金型を用い、最外層形成用チューブには平均厚さ15μmのPFAチューブを用いた。最外層形成用チューブの外径D2は17.1mmとした。この最外層形成用チューブを円柱状のキャビティを有する金型に挿入して327mmの長さで切断し、その両端を折返し部の長さ25mmで金型の外側に折返した後、キャビティ内周面と最外層形成用チューブ間の隙間を真空吸引した。
次に、最外層形成用チューブの内周面をプラズマ処理した後に、Siゴム用のプライマー(信越化学社の「X−33−174」)を塗布(フローコート)し、120℃で15分間回転乾燥を行い、平均厚み10μm以下のプライマー層を形成した。
その後、直径11mmの鉄製の芯金を、金型の中心軸に挿入した後最外層形成用チューブと芯金との間に中間層形成用組成物であるSi発泡ゴム(信越化学社の「X34−2061−28L」)を注入した。注入後、160℃まで昇温して15分間(昇温時間を含む)維持して上記Si発泡ゴムの一次加硫を行うことにより、平均厚み3.5mmの中間層を形成した。
中間層を形成後、積層体を脱型し、さらに250℃まで昇温して30分間(昇温時間を含む)維持する二次加硫を行った。その後、二次加硫されたローラの両端に近い部分を切除した。
上記ローラを図5Fに示すように、外面にシート状のポリシャとして汎用ウエスを敷設したアルミニウム製の研磨板を用い、ケイ酸アルミニウムを主成分とする遊離砥粒が分散された研磨分散液(柳瀬株式会社の「YHK−57」)をウエス表面に供給しつつ最外層形成用チューブを回転させることにより最外層形成用チューブの外周面を研磨し、No.1のOA機器用ローラを製作した。研磨時のOA機器用ローラの回転数は300rpm、研磨時間は15秒、供給した研磨分散液量はローラ1本の研磨に対して2.0g、研磨板から最外層形成用チューブへかける圧力は0.6kg/cmとした。
(No.2〜5)
ローラ回転数、研磨時間、研磨分散液量、圧力をそれぞれ表1に記載した通りにしたこと以外はNo.1と同じ方法及び条件でOA機器用ローラを製作した。
(No.6)
最外層形成用チューブの研磨を行わなかったこと以外はNo.1と同じ方法及び条件でOA機器用ローラを製作した。
(評価)
こうして得られたNo.1〜6のOA機器用ローラについて、最外層の離型性試験を実施した。この離型性試験は、最外層の外周面上に油性ペンを塗工し、その外周面上でのインクのはじき度合を目視で評価することにより行った。この評価は、以下の基準とした。
A:インクがはじかれている領域が外周面の90%以上である。
B:インクがはじかれている領域が外周面の50%以上90%未満である。
C:インクがはじかれている領域が外周面の50%未満である。
上記離型性試験の結果を表1に示す。
Figure 2015225253
この試験結果から、最外層形成用チューブの外周面を研磨することにより、最外層形成用チューブにプラズマ処理を行っても、最外層の外周面にインクをはじく離型性を付与できることが確認された。一方で、研磨を行わなかったローラでは最外層の離型性が不十分であった。
以上のように、本発明のOA機器用ローラの製造方法は、耐久性及びトナーの離型性に優れたOA機器用ローラを製造することができる。また、本発明のOA機器用ローラは、高速の画像形成装置の上記定着ローラ、加圧ローラ、現像ローラ等として好適に使用される。
1 芯体
2 中間層
3 最外層
3a プライマー層
3b 表面層
11 金型
12 最外層形成用チューブ
12a 折返し部
12b 端部
13 テーパー治具
14 金型蓋
15 研磨板

Claims (11)

  1. 円柱状の芯体と、この芯体の周面側に積層される中間層と、この中間層の外周面側に積層される最外層とを備え、この最外層の主成分がフッ素樹脂であるOA機器用ローラの製造方法であって、
    上記最外層形成用チューブの少なくとも内周面に対してプラズマ処理する工程と、
    円柱状のキャビティを有する金型を用い、上記最外層形成用チューブをキャビティの内周面に沿うよう装填する工程と、
    上記プラズマ処理工程後に、上記芯体をその中心軸がキャビティの中心軸と一致するよう装填した状態で、中間層形成用組成物を射出成形する工程と、
    上記プラズマ処理工程後に、上記最外層形成用チューブの外周面を研磨する工程と
    を備えるOA機器用ローラの製造方法。
  2. 上記チューブ装填工程で、上記最外層形成用チューブの外周面とキャビティの内周面とを密着させる請求項1に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  3. 上記射出成形工程前に、上記最外層形成用チューブの内周面にプライマー処理を行う請求項1又は請求項2に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  4. 上記最外層のフッ素樹脂が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である請求項1、請求項2又は請求項3に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  5. 上記研磨工程での研磨方法がポリシングである請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  6. 上記ポリシングで用いるポリシャが織布である請求項5に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  7. 上記ポリシングで用いる遊離砥粒の主成分がアルミナ、ケイ酸アルミニウム、酸化クロム又はシリカである請求項5又は請求項6に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  8. 上記遊離砥粒の粒度が400番以上8000番以下である請求項7に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  9. 上記ポリシングで、外面にシート状ポリシャが敷設された研磨板を用い、この研磨板のポリシャ敷設面を最外層形成用チューブに当接させ、ポリシャ表面に遊離砥粒を供給しつつ最外層形成用チューブを回転させる請求項5から請求項8のいずれか1項に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  10. 上記研磨板の圧力が、0.2kg/cm以上である請求項9に記載のOA機器用ローラの製造方法。
  11. 請求項1から請求項10のいずれか1項に記載のOA機器用ローラの製造方法により製造されるOA機器用ローラ。
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