JP2015223430A - 装身チェーン - Google Patents

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利里 山森
Toshisato Yamamori
利里 山森
木村 健
Takeshi Kimura
健 木村
知 古村
Tomo Komura
知 古村
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Abstract

【課題】鎖本体の動きに追従して捩れなどが生じても装着感を損ねることなく、外観意匠性が良好な装身チェーン用を提供する。
【解決手段】鎖本体2と、鎖本体2の長手方向の一端に止具1を有する。一方側連結部材4と、鎖本体2の他端側に連結する他方側連結部材5とを備えており、一方側連結部材4は、棒状をなしており、長手方向の任意の箇所には係止部9を有しており、他方側連結部材5は、収容部Sを有する筒状をなすとともに、一方側連結部材4の挿入孔6と挿通孔7を有し、挿入孔6は、側部の周壁を貫通し、挿通孔7は、長手側端縁の周壁を貫通しており、一方側連結部材4を他方側連結部材5の挿入孔6から収容部Sに入れたときに、一方側連結部材4の一部と鎖本体2の他端側が挿通孔7から抜け出るとともに、係止部9が被係止部11に係止し、一方側連結部材4と他方側連結部材5が同軸方向に軸回転自在に連結する。
【選択図】図1

Description

本発明は、コマと呼ばれるリング状の鎖構成部材を多数連結して鎖本体を無端状にする装身チェーンに関するものである。
装身チェーンは、一般に、貴金属類(金、プラチナ、銀等)の原料を加工してコマと呼ばれるリング状をなす鎖構成部材を多数連結した鎖本体と、鎖本体の長手方向の一方側端縁と他方側端縁とを連結して無端状にする止具とから構成するものである。そして、止具の一般的なものとしては、実開昭49−140391号公報に開示されるような鎖本体のリング状のコマに連結できる引輪、あるいは、実用新案登録第3114633号公報に開示されるような鎖本体を挿通して弾性部材で保持できるスライド金具などが使われていた。
実開昭49−140391号公報 実用新案登録第3114633号公報
上記のような装身チェーンにあっては、上記のような鎖構成部材のリングに取り付ける引輪、さらには、鎖構成部材の外周を保持するスライド式のものが、鎖本体の鎖構成部材に挿通、あるいは、弾性部材などで鎖構成部材の外周を保持するかたちで連結する止具を有するものであった。ところが、鎖本体が捩じれたときに、一定以上の捩れ力が生じると、鎖構成部材と止具の連結箇所に大きな負荷がかかり、鎖本体が蛇行して装着感を損ね、さらには、連結箇所の破損などの要因となる。さらに、引輪やスライド金具などは、鎖構成部材よりも大きく形成されており、しかも、外観意匠が鎖構成部材と大きく異なるものが多く、装飾性を重視する装身チェーンにあっては、止具を取り付けることで美観を損ねられる問題点があった。
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、鎖本体の動きに追従して捩れなどが生じても装着感を損ねることなく、しかも、外観意匠性が良好な装身チェーンを提供することにある。
本発明のうち請求項1記載の発明は、鎖本体と、鎖本体の長手方向の一端に連結して無端状にする止具を有する装身チェーンであって、止具は、鎖本体の一端側に連結する一方側連結部材と、鎖本体の他端側に連結する他方側連結部材とを備えており、一方側連結部材は、棒状をなしており、長手方向の任意の箇所には係止部を有しており、他方側連結部材は、収容部を有する筒状をなすとともに、周壁の一部に一方側連結部材の挿入孔と挿通孔を有し、挿入孔と挿通孔は、周壁に連続して設けてあり、挿入孔は、側部の周壁を貫通し、挿通孔は、長手側端縁の周壁を貫通しており、挿入孔と挿通孔の境界には、孔幅を狭める状態で被係止部が設けてあり、一方側連結部材を他方側連結部材の挿入孔から収容部に入れたときに、一方側連結部材の一部と鎖本体の他端側が挿通孔から抜け出るとともに、係止部が被係止部に係止し、一方側連結部材と他方側連結部材が同軸方向に軸回転自在に連結することを特徴とする。
本発明のうち請求項2記載の発明は、一方側連結部材と他方側連結部材は、鎖本体の外径とほぼ同一の大きさに形成してあることを特徴とする。
本発明のうち請求項3記載の発明は、他方側連結部材の収容部には、収容部に挿入された一方側連結部材を被係止部側に付勢する付勢部材が設けてあることを特徴とする
本発明の請求項1記載によれば、本願の装身チェーンを装着したときに、鎖本体に対して捩じれるような力が働いたときには、一方側連結部材が他方側連結部材の収容部で軸回転する。これにより、鎖本体が捩れに応じて止具で軸回転するので、鎖本体や止具に捩れに伴う変形による過剰な負荷がかからない構造となる。さらに、一方側連結部材と他方側連結部材が供回りしないことから、鎖本体と止具に無理な力が加わらず、しかも、鎖本体が捩じれて長手方向に蛇行することがないので、使用者が装着時に不快さを感じることなく、装着感の高い装身チェーンを提供できる。さらに、一方側連結部材と他方側連結部材の連結を解除するときには、他方側連結部材に被係止部に係止している一方側連結部材の係止部をてこの要領で被係止部から外すことにより、一方側連結部材が他方側連結部材の挿入孔から外れ、装身チェーンの無端状態を容易に解除することができるので、使用者による装着、脱着のし易さが向上する。
本発明の請求項2記載の発明によれば、一方側連結部材と他方側連結部材を連結したときに、外径をほぼ同一のサイズに形成した鎖本体と一方側連結部材、他方側連結部材のそれぞれがほぼ同一軸上に配置される。これにより、装身チェーンの外観意匠が直線状に連続的なものとなり、装飾性に重視を置く装身チェーンにとって付加価値の高い要素となる。
本発明の請求項3記載の発明によれば、一方側連結部材を他方側連結部材に連結したときに、付勢部材の付勢力で収容部にある一方側連結部材を他方側連結部材の被係止部側に押し込む。これにより、一方側連結部材の係止部と他方側連結部材の被係止部が引き寄せられて、互いに係止した状態を常に保持するので、強固な連結状態を維持することになる。
(a)(b)(c)は、本実施による装身チェーンの連結の手順を示す側面図である。 本実施による装身チェーンを構成する止具の一方側連結部材を示す(a)は、平面図であり、(b)は、(a)中A−A線断面図であり、(c)は、他方側連結部材に連結したときの縦断面図である。 本実施による装身チェーンを構成する止具の他方側連結部材を示す(a)は、平面図であり、(b)は、(a)中B−B線断面図であり、(c)は、(a)中C−C線断面図である。 本実施による装身チェーンの全体を示す正面図である。 (a)(b)は、本発明の装身チェーンの他の実施形態を示す側面図であり、(c)は、(b)中D−D線断面図であり、(d)は、(b)中E−E線断面図である。
以下に、図面に基づいて本実施による装身チェーンについて説明する。
本実施による装身チェーンは、図4のように、鎖本体2と、止具1とから構成されている。鎖本体2は、コマとも呼ばれる喜平の鎖構成部材3を一続きに多数連ねて形成されるものである。そして、止具1は、図1(a)(b)(c)のように、一方側連結部材4と他方側連結部材5とか構成するものである。
一方側連結部材4は、図2(a)(b)のように、細長い棒状をなす部材であり、棒状の長手方向の中間部がくびれ、両側に膨大状の係止部9を有するボーリングのピンのような形状をなしている。また、一方側連結部材4のくびれた部位Pは、後述で詳細を説明するが、一方側連結部材4が他方側連結部材5の収容部Sに挿入孔6から挿入されたときに、他方側連結部材5の挿通孔7から抜き出ることにより、図2(c)のように、一方側連結部材4と他方側連結部材5をほぼ同一軸上に配置することができる。
他方側連結部材5は、図3(a)のように、細長く且つ周壁の内部に収容部Sを有する筒型をなしている。また、他方側連結部材5の周壁の一部は、長手方向に長い長孔状に切り欠かれており、前述のとおり、その切欠部分が一方側連結部材4を収容部Sに受け入れる挿入孔6となっている。さらに、挿入孔6は、図3(b)(c)のように、他方側連結部材5の長手方向の先端部まで連続して開口しており、この先端部まで連続する孔は、一方側連結部材4が収容部Sに収容されたときに、一方側連結部材4を通す挿通孔7となっている。また、挿入孔6と挿通孔7の境界の周壁が狭まって被係止部11を形成している。
付勢部材8は、本実施ではコイルばねを使用しており、図3(a)(b)(c)のように、他方側連結部材5の収容部Sの鎖本体2との連結箇所側に配置してある。また、付勢部材8は、一方側連結部材4と連結されていないときには、他方側連結部材5の収容部Sで伸びた状態に収容されている。さらに、図1(c)を参照すれば、一方側連結部材4が収容部Sに挿入されたときに、付勢部材8の付勢力に抗して挿入された一方側連結部材4の先端部によって押されて縮まり、一方側連結部材4に対しては付勢力が付与される。これにより、一方側連結部材4は、他方側連結部材5の収容部Sで付勢部材8の付勢力で位置決めがされ、さらに、付勢部材8の付勢力で押された一方側連結部材4の係止部9が他方側連結部材5の被係止部11に係止する。このことから、一方側連結部材4と他方側連結部材5の連結状態が保たれるので、図4のように、鎖本体2が止具1を介して無端状態を維持できる。
また、上記の付勢部材8は、図1(a)(b)(c)を参照すれば、他方側連結部材5の収容部Sに配置してあるホルダー12に取り付けてある。このホルダー12は、他方側連結部材5の先端側に突出した付勢部材8であるコイルばねの中央の孔に通す突部12aを有しており、基端側には貫通孔12bが設けてある。さらに、上記の貫通孔12bは、他方側連結部材5の周壁に設けてある通し孔13に通された鎖本体2の鎖構成部材3に連通させることで、他方側連結部材5と鎖本体2を連結するものである。
上記のように形成した装身チェーン用の止具1は、以下に示す作用、効果を奏することになる。
図1(a)(b)(c)を参照すれば、一方側連結部材4を他方側連結部材5に連結したときに、一方側連結部材4の膨大状に形成されている係止部9が他方側連結部材5の被係止部11を跨ぎ、さらに、付勢部材8の付勢力で収容部Sにある一方側連結部材4を被係止部11側に押し込むことにより、係止部9と被係止部11が引き寄せられてしっかりと係止する。したがって、係止部9と被係止部11の係止によって収容部Sでの一方側連結部材4の動きを拘束することから、一方側連結部材4が他方側連結部材5の収容部Sから軽い力では抜け落ちなくなる。
また、一方側連結部材4と他方側連結部材5を連結したときには、図1(b)のように、鎖本体2と一方側連結部材4、他方側連結部材5のそれぞれがほぼ同一軸上に配置されることで、本実施による装身チェーンの外観意匠が直線状に連続的なものとなる。
さらに、本実施による装身チェーンを装着したときに、鎖本体2に対して捩じれるような力が働いたときには、止具1を構成する一方側連結部材4が他方側連結部材5の収容部Sで軸回転するので、連結した各鎖構成部材3間の連結箇所に加わる捩れ力を逃がし、鎖本体2や止具1に過剰な負荷がかからない構造となっている。さらに、一方側連結部材4と他方側連結部材5が供回りしないことから、鎖本体2と止具1に無理な力が加わらず、しかも、鎖本体2が捩じれて長手方向に蛇行することがないので、使用者が本実施による装身チェーンの装着時に不快さを感じることがない。また、一方側連結部材4と他方側連結部材5の連結を解除するときには、他方側連結部材5に被係止部11に係止している一方側連結部材4の係止部9をてこの要領で被係止部11から外すことにより、一方側連結部材4が他方側連結部材5の挿入孔6から外れ、本実施による装身チェーンの無端状態を容易に解除することができる。さらに、他方側連結部材5の収容部Sに収容された一方側連結部材4は、付勢部材8の付勢による押圧力のみで他方側連結部材5に保持されていることから、付勢部材8の押圧力を解除するだけで一方側連結部材4と他方側連結部材5の連結状態が解消されるので、破損や損傷をすることがない。
本発明の装身チェーンの他の実施形態として、図5(a)(b)は、一方側連結部材4と他方側連結部材5との形状を変更したものである。一方側連結部材4は、先端部が膨大状になっているが、鎖本体2と連結する側は、径が細く形成してある。図5(c)のように、他方側連結部材5は、周壁が面取り状に形成してあり、図5(c)(d)のように、収容部Sと挿入孔6及び挿通孔7については、上記の実施形態とほぼ同一の構造をなしている。
上記のように、止具1を形成したときに、他方側連結部材5の収容部Sに挿入孔6から一方側連結部材4が挿し込まれる。さらに、他方側連結部材5の収容部Sに先端部が挿入された一方側連結部材4は、径の細い係止部9を他方側連結部材5の被係止部11に係止することにより、一方側連結部材4の径の細い部位は、鎖本体2とともに挿通孔7から抜け出すことになる。
本発明の装身チェーン用の止具1は、他方側連結部材5の周壁の外径を鎖本体2の外径がほぼ同一のサイズであれば、装身チェーンがほぼ直線状に連続した外観意匠を呈することになる。また、鎖本体2と一方側連結部材4、他方側連結部材5のそれぞれの外径がほぼ同じサイズであり、さらに、他方側連結部材5の収容部Sに一方側連結部材4を挿入できるものであれば、止具1を構成する一方側連結部材4と他方側連結部材5の外観意匠を限定するものではない。さらに、付勢部材8についても、上記実施形態ではコイルばねを用いているが、収容部Sに挿入された一方側連結部材4に対して付勢力を付与できるものであれば、板バネやゴム材などでもよく、特に手段を限定するものではない。
1 止具
2 鎖本体
3 鎖構成部材
4 一方側連結部材
5 他方側連結部材
6 挿入孔
7 挿通孔
8 付勢部材
9 係止部
11 被係止部
12 ホルダー
12a 突部
12b 貫通孔
13 通し孔
P くびれた部位
S 収容部

Claims (3)

  1. 鎖本体と、鎖本体の長手方向の一端に連結して無端状にする止具を有する装身チェーンであって、
    止具は、鎖本体の一端側に連結する一方側連結部材と、鎖本体の他端側に連結する他方側連結部材とを備えており、一方側連結部材は、棒状をなしており、長手方向の任意の箇所には係止部を有しており、他方側連結部材は、収容部を有する筒状をなすとともに、周壁の一部に一方側連結部材の挿入孔と挿通孔を有し、挿入孔と挿通孔は、周壁に連続して設けてあり、挿入孔は、側部の周壁を貫通し、挿通孔は、長手側端縁の周壁を貫通しており、挿入孔と挿通孔の境界には、孔幅を狭める状態で被係止部が設けてあり、一方側連結部材を他方側連結部材の挿入孔から収容部に入れたときに、一方側連結部材の一部と鎖本体の他端側が挿通孔から抜け出るとともに、係止部が被係止部に係止し、一方側連結部材と他方側連結部材が同軸方向に軸回転自在に連結することを特徴とする装身チェーン。
  2. 一方側連結部材と他方側連結部材は、鎖本体の外径とほぼ同一の大きさに形成してあることを特徴とする請求項1記載の装身チェーン。
  3. 他方側連結部材の収容部には、収容部に挿入された一方側連結部材を被係止部側に付勢する付勢部材が設けてあることを特徴とする請求項1又は2記載の装身チェーン。
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