JP2015222685A - 二次電池用の電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】加圧プレスを行った場合でも、集電体にしわ、折れ、破断等の不具合が生じ難く、かつ電池構築に支障のないように外形が維持された電極を提供すること。【解決手段】本発明により、集電体12と該集電体上に固着された活物質層14aとを備える二次電池用の電極10が提供される。該電極は、集電体12上の一部に活物質層14aが形成されていない集電部16を有している。また、集電部16には段差緩和層18が設けられ、該段差緩和層は、以下の条件:(1)活物質層14aと実質的に等しい厚みを有する;(2)集電部16の全表面積の30%以下の領域に設けられている;(3)JIS K7191(2007)に準じて測定される荷重18.6kgf/cm2のときの熱変形温度が87℃以下である;をいずれも具備している。他の側面として、本発明により、電極10を備える二次電池が提供される。【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池(例えば非水電解質二次電池)に関する。詳しくは、該電池用の電極に関する。
リチウムイオン二次電池等の二次電池は、既存の電池に比べて軽量でエネルギー密度が高いことから、車両搭載用の高出力電源等として好ましく利用されている。
かかる二次電池の電極は、典型的には集電体と該集電体の一部表面に固着された活物質層とを備える。換言すれば、集電体の表面には、活物質層が形成されている部分(塗工部)と、活物質層が形成されていない部分(未塗工部)とがある。二次電池を構築する際には、この未塗工部に集電タブ(集電板)を付設し該集電タブと外部端子とを電気的に接続することで集電効率を高めることができる。なお、かかる理由から以下では未塗工部のことを「集電部」と言うことがある。
このような態様の電極は、例えば、溶媒中に活物質とその他必要に応じて用いられる材料とを溶解または分散させてペースト(スラリー、インクを包含する。以下同様。)を調製し、該ペーストを集電体の一部表面に塗布・乾燥した後、所定の厚みになるよう加圧プレスすることで作製される。
しかしながら、加圧プレス後の電極では、集電体(集電箔)にしわや折れ(箔折れ)、破断(箔切れ)等の不具合が生じることがある。すなわち、上記態様の電極では塗工部の厚みが集電部の厚みに比べて非常に厚いため、両部分で加圧プレスの際に印加される荷重が大きく異なる。これにより、塗工部の集電体のみが大きく延伸され、それに追随できない集電部の集電体には残存応力が伝わることとなる。その結果、集電部が湾曲し、該湾曲に起因する歪みによって、典型的には塗工部と集電部との境界で、上述のような不具合が生じることがある。これに関連する従来技術文献として特許文献1、2が挙げられる。例えば特許文献1には、集電部の少なくとも一部に、集電箔が加圧プレスによって延伸されてなる延伸部が設けられた電極が開示されている。
特開2012−064563号公報 特開2013−098026号公報
本発明者の検討によれば、特許文献1の技術では、集電部の集電箔を延伸し過ぎると電極の外形が崩れて二次電池の構築(例えば電極体の形成や電池ケースへの挿入)が困難となる場合があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、加圧プレスを行った場合でも、集電体にしわ、折れ、破断等の不具合が生じ難く、かつ電池構築に支障のないよう外形が維持された電極を提供することにある。関連する他の目的は、該電極を備えた二次電池を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明者は、加圧プレス時に塗工部と集電部とに印加される荷重のバラつきを小さくすることを考えた。そして、鋭意検討を重ねた結果、本発明を創出するに至った。
本発明により、集電体と該集電体上に固着された活物質層とを備える二次電池用の電極が提供される。なお、かかる電極は、集電体上の一部に上記活物質層が形成されていない集電部を有している。また、上記集電部には段差緩和層が設けられ、該段差緩和層は、以下の条件:(1)上記活物質層と実質的に等しい厚みを有する;(2)上記集電部の全表面積の30%以下の領域に設けられている;(3)JIS K7191(2007)に準じて測定される荷重18.6kgf/cmのときの熱変形温度が87℃以下である;をいずれも具備している。
集電部に(1)の条件を満たす段差緩和層、すなわち活物質層と実質的に等しい厚みの段差緩和層を設けることで、加圧プレス時に集電体に印加される荷重のバラつきを小さくすることができる。これにより、塗工部と集電部とで集電体の伸びの違いが小さくなり、集電部の湾曲を抑制することができる。さらには、電極の外形崩れをも抑制することができる。また、段差緩和層が上記(2)、(3)の条件を満たすことで、集電部に集電タブ(集電板)の溶接性を確保することができ、該集電部の集電機能を確保することができる。
なお、「活物質層と実質的に等しい厚み」とは、概ね、活物質層の平均厚みの80〜120%(好ましくは90〜110%、より好ましくは95〜105%、例えば98〜102%)の厚みをいう。
一実施形態に係る電極の構成を表す模式図である。 湾曲量の測定方法を表す模式図である。 溶接性評価試験後の集電部の構造を表す模式図である。 段差緩和層の構成と該段差緩和層を備えた電極の評価結果である。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項(例えば段差緩和層の形状や構成)以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、その他の構成要素や電極の一般的な製造プロセス)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
≪二次電池用の電極≫
ここに開示される二次電池用の電極は、集電体と活物質層とを備える。該電極は、集電体上に活物質層が形成されている塗工部と、集電体上に活物質層が形成されていない集電部と、から構成される。そして、上記集電部に所定の特徴を具備する段差緩和層が設けられていることによって特徴づけられる。したがって、その他の構成要素については特に限定されず、種々の基準に照らして任意に決定することができる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明の本発明の好適な実施形態を説明する。なお、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。各図における寸法関係(長さ、幅、厚み等)は、必ずしも実際の寸法関係を反映するものではない。
図1は、一実施形態に係る電極の構成を表す模式図である。なお、図1では2つの電極10,20が塗工部14を介して連なった形態であるが、電極として使用される際には図1に示す点線に沿って半裁(スリット加工)される。
すなわち、本実施形態の電極10は、帯状の集電体12と、該集電体の一部表面に帯状に形成された活物質層14aと、を備えている。また、集電体12の幅方向の一方の縁部には活物質層14aが形成されておらず、該縁部に沿って帯状に集電部16が設けられている。換言すれば、電極10は、集電体12上に活物質層14aが形成されている塗工部14と、集電体12上に活物質層14aが形成されていない集電部16と、からなっている。そして、集電部16の一部表面には段差緩和層18が設けられ、加圧プレス時に塗工部14と集電部16とに印加される荷重のバラつきが小さくなるよう構成されている。その結果、ここに開示される電極10の集電体12では、従来品に比べて湾曲や歪みが生じ難い。図1に示す態様では、幅方向と直交する長さ方向に対して集電部16に断続的な段差緩和層18が設けられ、集電体12そのものが縞状に露出している。
段差緩和層18は、(1)活物質層14aと実質的に等しい厚みを有する。具体的には、例えば活物質層14aの全体厚みが100〜200μm(例えば120〜160μm)のとき、段差緩和層18の全体厚みが80〜240μm(好ましくは100〜200μm、例えば120〜160μm)であり得る。これにより、本発明の効果をより高いレベルで発揮し得る。
また、段差緩和層18は、(2)集電部16の全表面積の30%以下(例えば10〜30%)の領域に設けられている。また、段差緩和層18は、(3)JIS K7191(2007)に準じて測定される荷重18.6kgf/cmのときの熱変形温度(荷重たわみ温度)が87℃以下(例えば69〜87℃)である。これにより、溶接時の熱(凡そ100℃)で段差緩和層18を変形させることができ、集電部に集電タブを安定的に溶接することができる。
<第1実施形態>
ここで提案される第1実施形態では、二次電池用の電極10が「正極」である。この場合、集電体(正極集電体)12としては、平均厚みが10〜20μm程度の導電性の良好な金属からなる導電性部材(例えばアルミニウム箔)が好適に用いられる。特にアルミニウム製の集電体は展性や延性に優れることから、加圧プレス時に上述のような不具合が生じ易い傾向にある。したがって、本発明の適用が特に効果的である。
また、活物質層(正極活物質層)14aは、少なくとも正極活物質を含み、必要に応じてさらに他の任意成分を含み得る。正極活物質としては、例えば、層状系、スピネル系のリチウム遷移金属複合酸化物材料(例えば、LiCoO、LiFeO、LiMn、LiNi1/3Co1/3Mn1/3等)やオリビン系材料(例えばLiFePO)が好適に用いられる。活物質層に含まれ得る任意成分としては、バインダや導電材が挙げられる。バインダとしては、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)やポリエチレンオキサイド(PEO)が好適に用いられる。導電材としては、例えば、カーボンブラック(例えば、アセチレンブラックやケッチェンブラック)等の炭素材料が好適に用いられる。
段差緩和層18を構成する材料としては、上記(3)の特徴を満たす限りにおいて特に限定されないが、これに加えて以下の3つの性状:(a)非水電解液中に溶出しない(非水電解液に不溶である);(b)電極の作動電位の範囲内で酸化還元反応しない;(c)電荷担体を含有しない;をいずれも満たし、電気的・化学的安定性に優れるものが好ましい。好適例として、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂が挙げられる。なお、段差緩和層18は単一成分からなる必要はなく、上記(3)の特徴を満たす限りにおいて、例えばアルミナのような無機フィラー材料等が含有されていてもよい。
<第2実施形態>
ここで提案される第2実施形態では、二次電池用の電極10が「負極」である。この場合、集電体(負極集電体)12としては、平均厚みが7〜15μm程度の導電性の良好な金属からなる導電性部材(例えば銅箔)が好適に用いられる。
また、活物質層(負極活物質層)14aは、少なくとも負極活物質を含み、必要に応じてさらに他の任意成分を含み得る。負極活物質としては、例えば、黒鉛(グラファイト)、難黒鉛化炭素(ハードカーボン)、易黒鉛化炭素(ソフトカーボン)等の炭素材料が好適に用いられる。活物質層に含まれ得る任意成分としては、バインダや増粘剤が挙げられる。バインダとしては、例えば、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリエチレンオキサイド(PEO)等が好適に用いられる。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)やメチルセルロース(MC)等のセルロース類が好適に用いられる。なお、段差緩和層18については、第1実施形態と同様であるので、ここでは記載を省略する。
<作製方法>
図1に示すような電極は、例えば以下のような手順で作製することができる。
まず、上述のような活物質とその他必要に応じて用いられる材料とを溶媒中で混練して活物質層形成用のペーストを調製する。ペーストの固形分率は、塗工性や後の乾燥工程の短縮のために、概ね60〜75質量%程度に調製するとよい。
次に、上記調製したペーストを帯状の集電体(集電箔)の一部表面に帯状に塗布した後、乾燥雰囲気に曝してペースト(塗膜)から溶媒を乾燥除去する。集電体の単位面積当たりに塗布するペーストの量(両面の目付量)は、例えば5〜50mg/cm(好ましくは10〜40mg/cm)程度とするとよい。これにより、高エネルギー密度と高出力密度とを兼ね備えた電池を実現し得る。特に、エネルギー密度を重視して目付量を比較的多くする場合は、プレス時に塗工部と集電部とで厚みの差が一層大きくなる。このため、本発明の適用が特に効果的である。
次に、上述のような材料を用いて段差緩和層形成用のペーストを調製する。このペーストを、間欠塗布の手法を用いて集電体表面のうち上記ペーストの塗布されていない部分に断続的に塗布した後、乾燥雰囲気に曝してペースト(塗膜)から溶媒を乾燥除去する。これにより、集電部に縞状(ストライプ状)の段差緩和層を設けることができる。
次に、電極全体を加圧プレスする。これにより、活物質層の厚みや密度を調整することができる。特に、エネルギー密度を重視してプレス圧力を高めに設定する場合や活物質層を高密度に調整する場合には、集電体にかかる荷重が大きくなり、上述のような不具合が生じ易い傾向にある。したがって、本発明の適用が特に効果的である。
そして、これに適宜スリット加工等を施し、所望の形状の電極を得ることができる。
≪二次電池≫
上記電極(正極および/または負極)は、二次電池の製造に好適に用いることができる。すなわち、本発明により、正極と負極と非水電解質とを電池ケース内に収容してなる二次電池であって、少なくとも正負極のいずれか一方がここに開示される電極である二次電池が提供される。
好適な一態様では、正極および負極が長尺状であり、両電極の長尺方向(長さ方向)に直交する幅方向の一方の縁部には活物質層が形成されていない集電部がそれぞれ帯状に設けてある。そして、正極の集電部と負極の集電部とが幅方向の反対側に突出するよう両電極の集電部を互い違いに配置し、正極とセパレータと負極とを積層、捲回してなる捲回電極体を備えている。かかる捲回電極体において、集電部は電極体の両端部でそれぞれ寄せ集められ、溶接によって一体化され、外部端子(正極端子・負極端子)と電気的に接続される。なお、正負極の構成については上述の通りであるので、ここでは記載を省略する。また、セパレータとしては、例えばポリプロピレンやポリエチレン等の多孔質ポリオレフィン系樹脂からなるものが好適に用いられる。
非水電解質は、典型的には非水溶媒と支持塩とを含有する。非水溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類、ニトリル類、スルホン類、ラクトン類等の非プロトン性溶媒が好適に用いられる。なかでも、カーボネート類、例えば、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等が好適である。支持塩としては、LiPF、LiBF等のリチウム塩が好適に用いられる。また、電池ケースとしては、例えばアルミニウム等の軽量な金属材料からなるものが好適に用いられる。
≪二次電池の用途≫
ここに開示される電極は、例えばエネルギー密度を重視して活物質層を比較的厚めまたは高密度に形成する場合あっても、集電部の集電体に湾曲が少なく、上述のような不具合が生じ難いものである。したがって、かかる特徴を活かして、高エネルギー密度あるいは高耐久性、高信頼性の要求され得る用途、例えば車両の動力源(駆動用電源)として好適に用いることができる。車両の種類は特に限定されないが、例えばプラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)等が挙げられる。なお、かかる二次電池は、それらの複数個を直列および/または並列に接続してなる組電池の形態で使用されてもよい。
以下、本発明に関するいくつかの実施例を説明するが、本発明をかかる具体例に示すものに限定することを意図したものではない。
ここでは、段差緩和層の構成材料や形状(面積)を変化させて計7種類の電極を作製し、その特性を評価した。
例1では、まず正極活物質としてのLiNi1/3Co1/3Mn1/3(LNCM)と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)とを、これら材料の質量比がLNCM:AB:PVdF=93:4:3となるように秤量し、溶媒としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中で混練して固形分率が70%の正極ペーストを調製した。次に、上記調製したペーストを、集電体としての帯状のアルミ箔(幅200mm、厚み15μm)の中央部分に、幅170mmで両面目付が40mg/cmとなるようにダイコーターを用いて帯状に塗布し、乾燥した。これによって、集電体の表面に活物質層を形成した(図1参照)。
次いで、上記活物質層を備えた集電体の幅方向の両縁部に15mmずつ存在する活物質層非形成部(集電部)に段差緩和層を作製した。具体的には、溶媒としてのNMP中にPVdFを9wt%となるよう溶解させ、ダイ塗工における間欠塗布を用いて、この溶液を1cmの長さで塗布した後に4cmのブランクをあけ再度1cmの塗布を行う塗布パターンで集電部に塗布した。なお、溶液の塗布量は段差緩和層の厚みが上記活物質層と同等となるように調整した。これによって、集電体の表面に活物質層と段差緩和層と備えた電極を作製した(図1参照)。
そして、この電極の全幅をロールプレス機にかけ、活物質層の厚みが140μmとなるようにプレス圧を調整して加圧プレスを行った。このようにして例1の電極を作製した。
例5では、段差緩和層を設けなかったこと以外は例1と同様に電極を作製した。
例2〜4,6,7では、段差緩和層の構成材料や形成面積比率を表1のように変えたこと以外は例1と同様に電極を作製した。なお、段差緩和層形成用の溶液としては、例3ではポリエチレン(PE)のメチルエチルケトン(MEK)10%溶液を、例4ではポリプロピレン(PP)のMEK10%溶液を、例7ではポリイミド(PI)のNMP10%溶液を、それぞれ使用した。また、段差緩和層の形成面積比率は、間欠塗布時の塗布パターンを変えて(塗布長を増減させて)行った。
〔熱変形温度の測定〕
また、本試験で使用した段差緩和層の構成材料(PVdF、PE、PP、PI)について、別途試験片を作成し、JIS K7191に準じた熱変形温度(荷重:18.6kgf/cm)を測定した。
〔湾曲量の測定〕
上記プレス後の電極を図1に示す点線に沿って半裁した後、2mの長さに切り出して、しわやよれがないように平面上に広げ、集電体の湾曲量を測定した。具体的には、図2に示すAの長さを湾曲量(mm/2m)とした。結果を図4の該当欄に示す。
図4に示すように、段差緩和層の無い例5に比べて、集電部に段差緩和層を備える例1〜4,6,7では湾曲量が劇的に小さく(具体的には2mm/2m以下に)抑えられていた。これは、集電部に断続的に(縞状に)段差緩和層を設けることで、加圧プレス時に塗工部と集電部に印加される荷重のバラつきを小さく抑えることができたためと考えられる。
〔溶接性の評価〕
図3に示すように、上記湾曲量を測定した電極を10cmの長さに切り出したものを2枚用意し、該2枚の電極体10を段差緩和層18同士が対向するように重ね合わせ、アルミ製の板30(長さ10cm×幅5mm×厚み50μm)の上に乗せて超音波溶接した。そして、溶接後の積層体の断面を目視で観察し、集電体同士(1枚目の電極と2枚目の電極)および集電体とアルミ製の板との接合性を確認した。結果を図4の該当欄に示す。図4では、いずれも良好に接合されているものを「○」、いずれか一方でも接合されていない場合を「×」と表記している。
図4に示すように、段差緩和層の形成面積比率が40%の例6、および、段差緩和層の熱変形温度が312℃の例7では、溶接不良が発生した。これは、段差緩和層の領域が広すぎるために集電体同士の接触面積が小さくなったことや、熱変形温度が高すぎるために溶接時に段差緩和層が収縮しなかったことが原因と考えられる。一方、例1〜5では良好な接合性が実現されていた。
これらの結果は、本発明の技術的意義を表すものである。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここに開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10、20 電極
12 集電体
14 塗工部
14a 活物質層
16 集電部
18 段差緩和層
30 アルミ製の板

Claims (1)

  1. 集電体と該集電体上に固着された活物質層とを備える二次電池用の電極であって、
    前記集電体上の一部に前記活物質層が形成されていない集電部を有し、
    該集電部には、段差緩和層であって、以下の条件:
    (1)前記活物質層と実質的に等しい厚みを有する;
    (2)前記集電部の全表面積の30%以下の領域に設けられている;
    (3)JIS K7191(2007)に準じて測定される荷重18.6kgf/cmのときの熱変形温度が87℃以下である;
    をいずれも具備する段差緩和層が設けられている、二次電池用の電極。
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