JP2015222300A - 光源装置及び画像投影装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光学装置における光路中の各部材の汚れ及び汚れによる各部材の機能の低下を防止し、且つ、効果的に光源装置及びこの光源装置を含む光学装置全体の放熱を行うことのできる光学装置を提供する。
【解決手段】 第1の光源310と、前記第1の光源310からの光を受けて異なる波長光の蛍光光を発する蛍光体ホイールと、前記第1の光源の光、前記蛍光光の光軸を揃えて出射する導光光学系と、前記第1の光源、前記蛍光体ホイール、前記導光光学系を含む光源ユニットを収納する光源ユニットケース251と、前記光源ユニットケース251の直近に配置されるブロア型送風機391と、を備える
【選択図】 図5

Description

本発明は、ユニットケースに収納された光源装置及びこの光源装置を含む光学装置の全体をケースに収納した画像投影装置に関する。
今日、パーソナルコンピュータの画面やビデオ画像、さらにメモリカード等に記憶されている画像データによる画像等をスクリーンに投影する画像投影装置としてのデータプロジェクタが多用されている。このようなプロジェクタにおいて、従来は高輝度の放電ランプを光源とするものが主流であったが、近年、光源装置の発光素子として発光ダイオード(LED)やレーザ発光器、有機EL、あるいは、蛍光体等を用いる開発や提案が多々なされている。
また、本願出願人は、先の出願において、光源としてレーザ発光素子を用い、レーザ光とこのレーザ光を励起光として蛍光体を発光させ、レーザ光と蛍光光とを組み合わせて明るい画像形成用の光源光を形成し、高輝度の画像光を出射可能な画像投影装置を種々提案し(例えば特許文献1)、また、画像投影装置を提供している。
特開2012−123967号公報
レーザ発光素子等の半導体発光素子及び蛍光体発光板を用いた光源装置は、高輝度の三原色の形成が容易であり、明るい画像の投影を可能とするが、高輝度の光源は発熱量が多く、小型で冷却放熱効果の高い光源装置とすることが困難であった。
また、レンズやミラー等が時間経過によって汚れた場合、僅かではあるが、画像の明るさが低下することがある。この場合、画像の明るさが低下するのみでなく、投影画像に色調や鮮明度の低下を生じさせることとなり、更には、光学系における発熱量の増加等、種々の問題を生じさせる原因となることがあった。
本発明は上述したような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、光学装置における光路中の各部材の汚れ及び汚れによる各部材の機能の低下を防止し、且つ、効果的に光源装置及びこの光源装置を含む光学装置全体の放熱を行うことのできる光学装置と、この光学装置を備える画像投影装置を提供するものである。
本発明に係る光源装置は、第1の光源と、前記第1の光源からの光を受けて異なる波長光の蛍光光を発する蛍光体ホイールと、前記第1の光源の光、前記蛍光光の光軸を揃えて出射する導光光学系と、前記第1の光源、前記蛍光体ホイール、前記導光光学系を含む光源ユニットを収納する光源ユニットケースと、前記光源ユニットケースの直近に配置されるブロア型送風機と、を備えることを特徴とする。
そして、本発明に係る画像投影装置は、上記本発明に係る光源装置と、前記光源装置からの出射光が照射されて画像光を形成する表示素子と、前記表示素子で形成された画像光をスクリーンに投影する投影光学系と、前記表示素子や前記光源装置の制御を行うプロジェクタ制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、光学装置における光路中の各部材の汚れ及び汚れによる各部材の機能の低下を防止し、且つ、効果的に光源装置及びこの光源装置を含む光学装置全体の放熱を行うことのできる光学装置と、この光学装置を備える画像投影装置とすることができる。
本発明の実施の形態に係るプロジェクタの一例を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタのコネクタカバーを外した状態を示す外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタのコネクタカバーを外した状態を示す後方外観斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの機能回路ブロック図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの上ケースを外した内部構造の一例を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの上ケースを外した内部構造の一例を示す他の角度からの斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの図6におけるA−A断面図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの図6におけるB−B断面図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの光学系を中心とする内部構造模式図である。 本発明の実施の形態に係る蛍光発光装置における蛍光ホイールの正面図である。 本発明の実施の形態に係る光源ユニット及び投影光学系ユニットを示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係る光源ユニット及び投影光学系ユニットを示す下面側斜視図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの上ケースの内部を示す斜視図である。 本発明の実施の形態に係るフィルタの変形例を示す図である。 本発明の実施の形態に係るプロジェクタの使用状態の一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図に基づいて詳説する。図1は、画像投影装置であるプロジェクタ100の外観斜視図である。なお、本実施形態において、プロジェクタ100における左右とは投影方向に対しての左右方向を示し、前後とはプロジェクタ100の投影方向の前後方向を示すものであり、図1における右下方向を前方とする。
この画像投影装置は、図1に示すように、略直方体形状をしたプロジェクタ100であって、下ケース140における底板141の上面に固定する各種機器や回路基板を上ケース110が覆うようにしている。
そして、プロジェクタ100における筐体とする上ケース110の正面板113には、正面側吸気孔161を、右側板119には、右側板119の前方、中央、後方の部分に夫々前部排気孔181、中央排気孔183、後部排気孔185の各排気孔が形成される。
尚、下ケース140には、高さ調整を可能とするネジ部を備えた脚145が底板141の3カ所に取り付けられている。
また、プロジェクタ筐体は、図2に示すように、この上ケース110と下ケース140とによる筐体本体と、この筐体本体に着脱可能とされて筐体本体の左側板を覆うコネクタカバー150とで形成される。
また、この上ケース110の上面板111にはキー/インジケータ部223が設けられている。このキー/インジケータ部223には、電源スイッチキー、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキーや、電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、光源ユニットや表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータが配置されている。
更に、この上ケース110の上面板111には前傾斜部122と後傾斜部123によるV字形状の切込み溝121が左右方向に延びるように形成されている。この後傾斜部123には、投影口125が形成され、投影口125から斜め前方に画像光を出射可能としている。
尚、切込み溝121は、上ケース110の上面板111からコネクタカバー150の上面部151に亙って形成されている。
また、投影口125の内面には、図13に示すように、投影口125の形状に合わせたクッション材127が配置され、このクッション材127が後述する投影光学系ユニットを収納する投影ユニットケースのケース後方部に設けられるカバーガラスに当接するように、上ケース110が被せられる。
そして、コネクタカバー150は、図2に示すように、上面部151、前後両端を円弧状に湾曲させた側面部153、及び、側面部153の下端に沿った下面部155を有する。そして、下面部155の内側を開口部157として上ケース110の左側板の入出力コネクタ部に接続する各種コネクタのコードを引き出し可能とするものである。
また、図3に示すように、上ケース110の左側板117には、入出力コネクタ部211を有し、SB(シリアルバス)端子やアナログRGB映像信号が入力される映像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子、音声出力端子、及び、電源アダプタやプラグ等の各種端子(群)がコネクタボード245に設けられている。
更に、左側板117の前方であって入出力コネクタ部211の上方には、側面前部吸気孔163が、左側板117の後方には側面後部吸気孔165が設けられている。
尚、上ケース110の背面板115にも背面側吸気孔167が設けられており、背面側吸気孔167の内、右端近傍部分は、スピーカの放音用の孔を兼ねる。
次に、プロジェクタ100のプロジェクタ制御手段について図4の機能ブロック図を用いて述べる。
プロジェクタ制御手段は、制御部231、入出力インターフェース212、画像変換部213、表示エンコーダ214、表示駆動部216等から構成される。
このプロジェクタ制御手段により、入出力コネクタ部211から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース212、システムバス(SB)を介して画像変換部213で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ214に出力される。
そして、制御部231は、プロジェクタ内の各回路の動作制御を司るものであって、演算装置としてのCPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
また、表示エンコーダ214は、入力された画像信号をビデオRAM215に展開記憶させた上で、このビデオRAM215の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部216に出力する。
表示駆動部216は、表示素子制御手段として機能するものであり、表示エンコーダ214から出力された画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子420を駆動するものである。
このプロジェクタ100は、励起光源等を有する励起光照射装置310と、蛍光体発光装置331、赤色光源装置350、導光光学系370を有する主光源部330と、ライトトンネル383等を有する光源側光学装置380を含む光源ユニット250を備える。
そして、このプロジェクタ100は、光源ユニット250の主光源部330から出射された光線束を光源ユニット250の光源側光学装置380を介して表示素子420に照射することにより、表示素子420の反射光で光像を形成し、後述する投影光学系を介して例えば図14に示すように壁面などに画像を投影表示する。
なお、この投影光学系の可動レンズ群416は、レンズモータ239によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われる。
また、画像圧縮伸長部221は、再生時にメモリカード222に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長し、この画像データを、画像変換部213を介して表示エンコーダ214に出力し、メモリカード222に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とする処理を行なう。
そして、筐体の上ケース110に設けられるキー/インジケータ部223からの操作信号は、直接に制御部231に送出される。また、リモートコントローラからのキー操作信号は、IR受信部225で受信され、IR処理部226で復調されたコード信号が制御部231に出力される。
なお、制御部231にはシステムバス(SB)を介して音声処理部235が接続されている。この音声処理部235は、PCM音源等の音源回路を備えており、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ236を駆動して拡声放音させる。
また、制御部231は、光源制御手段としての光源制御回路232を制御している。この光源制御回路232は、画像生成時に要求される所定波長帯域の光源光が光源ユニット250の主光源部330から出射されるように、光源ユニット250の励起光照射装置(励起光源)310及び赤色光源装置350の発光を個別に制御すると共に、ホイール制御部234を介して蛍光発光装置331の蛍光体ホイールの回転を制御する。
さらに、制御部231は、冷却ファン駆動制御回路233に光源ユニット250等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせ、この温度検出の結果から冷却ファンの回転速度を制御させる。
また、制御部231は、冷却ファン駆動制御回路233にタイマー等によりプロジェクタ本体の電源オフ後も冷却ファンの回転を持続させる、あるいは、温度センサによる温度検出の結果によってはプロジェクタ本体の電源をオフにする等の制御も行う。
次に、このプロジェクタ100の内部構造について述べる。図5及び図6は、プロジェクタ100の内部構造を示す斜視図であり、図7及び図8は、図6に示すA−A線位置及びB−B線位置で上ケース110を被せたプロジェクタ100を切断した状態を示す図である。図9は、光学系を中心とする内部構造模式図である。
この画像投影装置であるプロジェクタ100は、図5及び図6に示す底板141の右前方隅角部に設けられるヒートシンクカバー430の内部に、後に詳述するように、励起光源を冷却する放熱フィンとする励起光源用ヒートシンク325や、赤色光源を冷却する放熱フィンとする赤色光源用ヒートシンク365、第1冷却ファン327、第2冷却ファン367を備える(図9参照)。
そして、励起光源用ヒートシンク325の後方である底板141の右端中央部には、光源ユニット250に収納される励起光照射装置310が配置され、励起光照射装置310を覆うユニットカバー261の励起光源天板部263が、ヒートシンクカバー430のカバー上部板431よりも低く配置されている。
更に、励起光照射装置310の後方には軸流型送風機である制御部冷却ファン445が配置されている。
また、底板141の略中央には、ホイールカバー345を上方に突出させた光源ユニット250の主光源部330が配置され、ホイールカバー345の右側には、シロッコファンであるブロア型送風機391が配置されている。
そして、このブロア型送風機391は、励起光照射装置310とホイールカバー345との中間位置上方であるユニットカバー261の上方直近に配置され、排気口395を励起光照射装置310の上方である右方向とし、前後方向に延びる排気口仕切板135を備える。
尚、ブロア型送風機391及び排気口仕切板135は、後述するように上ケース110における上面板111の内側に取り付けられる。
更に、ヒートシンクカバー430の左側である底板141の前方側中央には、後述する光源側光学装置380が配置され、この光源側光学装置380を覆うユニットカバー261における光学装置天板部267が、ヒートシンクカバー430のカバー上部板431よりも低く配置されている。
そして、光源ユニット250の光源側光学装置380や主光源部330の左側には、投影光学系ユニット410が配置されている。
この投影光学系ユニット410は、前方にDMDと呼ばれるデジタルマイクロミラーデバイスを表示素子420(図9参照)として備える。そして、表示素子420の後方に配置されるレンズ鏡筒415には固定レンズ群及び可動レンズ群416による投影光学系のレンズ群が内蔵され、レンズ鏡筒415の後方には非球面ミラー(背面投射用ミラー)を収納する投影ユニットケース411(図7、図11等参照)のケース後方部414が配置され近接投影光学系を構成している。
そして、表示素子420の背面側である投影光学系ユニット410の前端に表示素子420用の放熱フィン423を有し、非球面ミラーで反射された画像光はカバーガラス419を介して上ケース110の投影口125から斜め前方に射出される。
また、この投影光学系ユニット410の左側にはフォーカスを手動で微調整する調整レバー429が設けられ、更に、入出力コネクタ部211のコネクタボード245が設けられている。
更に、コネクタボード245の上面に、図6に示すように、区画リブ425が設けられている。この区画リブ425は、左側板117側のコネクタボード245の略中間位置からコネクタボード245の厚みだけ右に向かい、コネクタボード245に沿って前方に向かい、コネクタボード245の前端近くから右に向かって投影光学系ユニット410の前端である放熱フィン423の左端に至るクランク形状となっている。
そして、ヒートシンクカバー430は、励起光源用ヒートシンク325や赤色光源用ヒートシンク365及び冷却ファンを覆う板状のカバー上部板431を有し、カバー上部板431の前端右側から下方に垂下するカバー前壁部432を有し、カバー前壁部432の左側は開口されフィルタ435を備える。
更に、このヒートシンクカバー430は、カバー上部板431の後方には図5に示したようにカバー後壁部433を有し、このカバー後壁部433はカバー上部板431の後端全体から垂下させて隔壁とするように設けられている。
また、カバー上部板431の左側は、図6に示したように通気穴438を備える下部隔壁437が設けられ、それにより、ヒートシンクカバー430の左側を閉じている。
尚、下部隔壁437は、コ字形状とされ、光源側光学装置380の上方の空間を囲う。
そして、励起光照射装置310及び主光源部330の後方には、板状の区画板447が左右に延びるように設けられている。
この区画板447の後方において、制御部冷却ファン445の左にスピーカ236が配置され、区画板447の後方面や下ケース140の底板141の上面に、CPUやメモリを搭載する主制御回路基板441や電源制御回路基板443の他、光源制御回路232(図4参照)等を組み込む各種基板が配置される(図8参照)。
また、この画像投影装置であるプロジェクタ100の光学系は、図7に示すように、光源ユニット250のユニット底板253における励起光源底板部255の上に励起光照射装置310が配置される。そして、励起光源底板部255が下ケース140の底板141の右端近傍に位置している。
この励起光照射装置310は、励起光源やコリメータレンズ313、集光レンズ315及び拡散板317を有する。そして、半導体発光素子である青色レーザ発光器が励起光源として素子ホルダー321に32個配置され、各青色レーザ発光器からのレーザ光は、コリメータレンズ313により略平行な光線束に変換され、集光レンズ315に入射する。
この素子ホルダー321は、第1段目に4個、第2段目から第5段目には6個、第6段目には4個の励起光源とする青色レーザ発光器を保持する。即ち、素子ホルダー321には、6行6列のマトリックス状として最上段と最下段の両端を除く32箇所に第1の光源としての励起光源が配置される。
そして、集光レンズ315により集光された全てのレーザ光は、拡散板317に入射して、拡散板により、レーザ光のコヒーレント性が低くなる。
この拡散板317を透過したレーザ光は、主光源部330の蛍光体ホイール333などに入射される。
この主光源部330は、蛍光体発光装置331としての、ホイールモータ341により回転する蛍光体ホイール333や、赤色光源装置350及び導光光学系370を含み、これらは、ユニット底板253における主光源底板部257の上に配置される。
この蛍光体ホイール333は、図10に示すように、円周上に拡散透過領域337と蛍光体領域335を有する。この拡散透過領域337は、回転板基材の切抜き透孔部に、硝子等の透光性を有する透明基材を嵌入するものである。この透明基材は、その表面にサンドブラスト等による微細凹凸が形成されており、光を透過拡散させる板状体である。
また、蛍光体領域335は、銅やアルミニウム等から成る金属基材による回転板基材の表面に環状の溝を形成し、この溝の底部を銀蒸着等によってミラー加工し、このミラー加工した表面に緑色蛍光体層を敷設して蛍光体領域335を形成しているものである。
そして、ホイールモータ341は後述するように主光源天板部265(図7参照)の上面に固定され、この蛍光体ホイール333の回転軸は集光レンズ315や拡散板317を透過した励起光の光軸の上方に位置し、励起光の光軸と回転軸とが平行になるように配置される。
また、赤色光源装置350は、励起光照射装置310からの励起光の光軸と光軸が平行となるように配置された半導体発光素子である赤色発光ダイオードと、この第2の光源とする赤色発光ダイオードからの出射光を集光する集光レンズ群353と、を備える単色発光装置である(図9参照)。
そして、導光光学系370は、ダイクロイックミラーや集光レンズにより構成される。即ち、導光光学系370は、励起光照射装置310の拡散板317と蛍光体ホイール333との間に配置される第一ダイクロイックミラー371、第一ダイクロイックミラー371の前方であって赤色光源装置350の出射光光軸の位置に配置される第二ダイクロイックミラー373、蛍光体ホイール333の左側に配置される反射ミラー377、反射ミラー377の前方であって第二ダイクロイックミラー373の左側に配置される第三ダイクロイックミラー375と、各ダイクロイックミラーの間や反射ミラー377とダイクロイックミラーとの間に配置される各集光レンズ379と、で構成される。
この第一ダイクロイックミラー371は、青色波長帯域光を透過させ、緑色波長帯域光を反射するものである。従って、励起光照射装置310からの励起光を透過させて蛍光体ホイール333に照射可能とし、蛍光体ホイール333からの蛍光光をプロジェクタ100の前方に反射する。
第二ダイクロイックミラー373は、赤色波長帯域光を透過させ、緑色波長帯域光を反射する。従って、第一ダイクロイックミラー371で反射されて集光レンズ379を介した緑色波長帯域光をプロジェクタ100の左方向に反射し、この反射した緑色波長帯域光と光軸を合わせるようにして赤色光源装置350から出射された赤色波長帯域光を透過させる。
また、反射ミラー377は、励起光照射装置310からの励起光であって、蛍光体ホイール333の拡散透過領域337を透過した青色波長帯域光をプロジェクタ100の前方に反射するものである。
そして、第三ダイクロイックミラー375は、青色波長帯域光を透過させ、緑色波長帯域光及び赤色波長帯域光を反射する。従って、反射ミラー377からの青色波長帯域光を透過させ、第二ダイクロイックミラー373で透過及び反射した赤色波長帯域光及び緑色波長帯域光を反射し、青色波長帯域光、緑色波長帯域光、赤色波長帯域光の光軸を一致させて前方の光源側光学装置380に出射させる。
この光源側光学装置380は、光源光を均一化して投影光学系ユニット410の表示素子420に導くものであって、光源ユニット250のユニット底板253における光学装置底板部259の上に配置される集光レンズ381、385やライトトンネル383、光軸変更ミラー387により構成される。
この光源側光学装置380は、主光源部330の第三ダイクロイックミラー375を介した光源光を、集光レンズ381により集光してライトトンネル383に入射させ、その光源光を均一化する。更に、均一化されてライトトンネル383から出射される光を集光レンズ385により集光して光軸変更ミラー387に照射させる。そして、光軸変更ミラー387で反射した光を、接続筒275(図12参照)を介して投影光学系ユニット410に入射させる。
この光軸変更ミラー387は、ライトトンネル383から出射される光の光軸を左方向に90度変化させ、表示素子420や正面板113と平行として、斜め45度上方に反射する。
このように、光軸変更ミラー387により進行方向を変更された光源光は、表示素子420の入射面と平行となるように進行し、表示素子420の前面直近に配置されるTIRプリズム389に入射して、表示素子420の画像形成面に照射される。このため、光軸変更ミラー387と表示素子420やTIRプリズム389の位置を近接させ、光源側光学装置380の前端と投影光学系ユニット410の前端とを略揃えることができる。
そして、投影光学系ユニット410は、表示素子420の前面直近にTIRプリズム389を有し、光軸変更ミラー387からの光がTIRプリズム389に入射されると、この入射光を表示素子420に照射させる。そして、表示素子420により形成された画像光を、表示素子420よりもプロジェクタ100の後方に位置するレンズ鏡筒415内の固定レンズ群や可動レンズ群416を介して、プロジェクタ100の後方に位置する非球面ミラー417に照射させる。
また、非球面ミラー417により反射された画像光は、投影ユニットケース411に取り付けられたカバーガラス419を介して投影光学系ユニット410から射出され、クッション材127を介してカバーガラス419の直近に配置される上ケース110の投影口125を透過してスクリーン等に投影される。
この第1の光源である励起光源を備える励起光照射装置310や第2の光源である赤色光源を備える赤色光源装置350、及び、導光光学系370や光源側光学装置380を備える光源ユニット250は、図11及び図12に示すように、ホイールカバー345を含む光源ユニットケース251に収納される。
そして、TIRプリズム389及び表示素子420や投影光学系のレンズ群及び非球面ミラー417を備える投影光学系ユニット410も、図11及び図12に示すように、投影ユニットケース411に収納される。
更に、この光源ユニット250を収納した光源ユニットケース251と、投影光学系ユニット410を収納した投影光学系ユニット410とは結合され、プロジェクタ100用の光学装置となる。
また、筒状の接続筒275が、投影光学系ユニット410の表示素子420を固定した投影ユニットケース411の前端近傍の側方斜め下方に設けられ、光源ユニットケース251の内部空間と投影ユニットケース411の内部空間とを接続している。
この光源ユニットケース251は、耐熱樹脂製のユニット底板253と、マグネシウム合金などの軽金属合金製のユニットカバー261及びホイールカバー345とで構成される。
そして、図12に示すように、ユニット底板253の励起光源底板部255の端部は、励起光照射装置310の素子ホルダー321の下端に接続される。また、図11に示すように、ユニットカバー261における励起光源天板部263及び励起光源側板部264の端部は、それぞれ励起光照射装置310の素子ホルダー321の上端及び側部に接続される。
このようにして、光源ユニットケース251は、光源ユニット250における励起光照射装置310側の端部を励起光照射装置310の素子ホルダー321により閉塞するものである。
また、素子ホルダー321の外面には複数本のヒートパイプ323が埋め込まれ、直線状のヒートパイプ323は、励起光照射装置310の横方向(プロジェクタ100の前方方向)に伸び、励起光源用ヒートシンク325につながる。
また、主光源部330も、ユニットカバー261の主光源天板部265及び主光源側板部266により覆われ、主光源側板部266の下端がユニット底板253の主光源底板部257に接続される。このようにして、主光源部330も励起光照射装置310側と光源側光学装置380側を開口した閉鎖空間とされる。
そして、赤色光源装置350の赤色光源を保持する素子ホルダー361の外側面は、図11に示したように露出される。この素子ホルダー361にヒートパイプ363が埋め込まれ、主光源部330の側方に設けられる赤色光源用ヒートシンク365と素子ホルダー361とがヒートパイプ363により接続される。
この励起光源用ヒートシンク325と赤色光源用ヒートシンク365は、図9に示したように、フィンを通る冷却風の通過面が平行となるように配置される。そして、その間に軸流型送風機である第1冷却ファン327が配置され、この第1冷却ファン327の送風により励起光源用ヒートシンク325が冷却されて、その冷却風は、上ケース110の右側板119に設けられた排気孔の内、前部排気孔181からプロジェクタ100の外部に排気される。
また、赤色光源用ヒートシンク365の第1冷却ファン327と逆側に軸流型送風機である第2冷却ファン367が配置され、この第2冷却ファン367の排風により赤色光源用ヒートシンク365に送風を行う。
そして、この励起光源用ヒートシンク325と赤色光源用ヒートシンク365及び第1冷却ファン327と第2冷却ファン367が、図5及び図6に示したようにヒートシンクカバー430で覆われ、赤色光源用ヒートシンク365をフィルタ435の位置として、上ケース110の正面側吸気孔161からの外気が、フィルタ435を介してヒートシンクカバー430の内部に吸い込まれ、赤色光源用ヒートシンク365及び励起光源用ヒートシンク325の放熱が行われる。
このような構造により、赤色光源と励起光源は点灯時において、赤色光源の方がより低温であり、より低温な赤色光源用ヒートシンク365(赤色光源)と、より高温な励起光源用ヒートシンク325(励起光源)とを効率よく冷却することができる。
また、第2冷却ファン367は、図6に示したように、ヒートシンクカバー430の下部隔壁437に設けられた通気穴438の内側に配置される。従って、第2冷却ファン367は、上ケース110の側面前部吸気孔163からの外気を表示素子420の放熱フィン423周辺を介して吸込み、その外気により表示素子420用の放熱フィン423を冷却して、その外気を赤色光源用ヒートシンク365に吹き付けることができる。
更に、光源側光学装置380も、ユニットカバー261の光学装置天板部267及び光学装置側板部268で覆われ、光学装置側板部268の下端がユニット底板253の光学装置底板部259に接続される。このため、光源側光学装置380は、主光源部330側及び接続筒275部分を開口する閉鎖空間に収納される。
そして、プロジェクタ100は、ユニットカバー261の光学装置天板部267及び光学装置側板部268の前端から斜め上方に45度の角度とする接続筒275を有し、接続筒275は、接続筒275により光源ユニット250と投影光学系ユニット410とを接続している。
また、光源ユニット250の光源側光学装置380は、ライトトンネル383の光軸即ち光源側光学装置380の光軸が、投影光学系ユニット410の光軸即ちレンズ鏡筒415の光軸と平行とされるとともに、投影光学系ユニット410の光軸よりも下方に位置されて、略L形状となるユニットカバー261の光源側光学装置380を収納する部分で光源ユニット250を投影光学系ユニット410と接合している。
このように、第1の光源とする励起光源等を含む励起光照射装置310や、主光源部330とする蛍光体発光装置331、赤色光源装置350、導光光学系370と、ライトトンネル383等の光源側光学装置380を含むプロジェクタ100用の光源装置全体が略L字形状の平板であるユニット底板253に載置され、ユニット底板253と略平行な天板部及び天板部の周囲から垂下する側板部とした軽金属合金製のユニットカバー261で覆われる。
そして、接続筒275が接続される投影光学系ユニット410の投影ユニットケース411は、ケース前方部412、ケース中央部413、及び、ケース後方部414で構成される。このケース前方部412は、レンズ鏡筒415の前端に接続される。また、このケース前方部412にTIRプリズム389及び表示素子420が収納される。
そして、ケース中央部413は、レンズ鏡筒415の下方を支えてユニットカバー261の光源側光学装置380収納部分と接合される。また、ケース後方部414は、レンズ鏡筒415の後端に接続され、非球面ミラー417を収納するように保持すると共に、上面の傾斜部にカバーガラス419を有する。
尚、固定レンズ群や可動レンズ群416による投影光学系のレンズ群の光軸は、表示素子420の画像形成面と垂直で、画像形成面の中央よりも下方として表示素子420の画像形成面中心がレンズ群の光軸よりも上方にずれている。また、非球面ミラー417の中心は、投影光学系レンズ群の中心よりも下方にずれて位置する。
そして、光源ユニット250の主光源天板部265には、厚肉半円形状のホイールカバー345を設けられ、ホイールカバー345は、ユニットカバー261の主光源天板部265の上面に固定されるホイールモータ341及びホイール制御回路板343と蛍光体ホイール333とを収納する(図7参照)。
この蛍光体ホイール333は、その下方の一部を励起光照射装置310から出射された励起光である青色波長帯域光の光路と交差するように配置される。蛍光体ホイール333の多くの部分は、主光源部330の上方に位置されてホイールカバー345で覆われる。
また、上ケース110の上面板111内側に取り付けられるシロッコファン型のブロア型送風機391は、図13に示すように吸気口393を下面中央に有し、図7に示すようにホイールカバー345の右側であって主光源部330の上方に吊るされるようにして固定される。
このブロア型送風機391における排気口395側には、図5や図6に示したように、ヒートシンクカバー430の上方に位置する排気口仕切板135が設けてられている。
また、この上ケース110には、側面前部吸気孔163の内側に吸気仕切板133が設けられている。この吸気仕切板133は、コネクタボード245の中央位置から投影光学系ユニット410の前端近くに設けられた区画リブ425と同様にクランク形状とされて、区画リブ425の上端にこの吸気仕切板133の下端が接続可能とされている。
また、上ケース110の上面板111の下面には、正面板113の略中央から上面板111の中央近傍においてコ字形状に突出する上部隔壁131が設けられている。
この上部隔壁131は、ヒートシンクカバー430の下部隔壁437の上端にその下端が接続される。
尚、上ケース110の下面後方左端近傍には、スイッチボード247が取り付けられ、キー/インジケータ部223の各キーやインジケータが固定される。
従って、側面前部吸気孔163から吸気される外気は、吸気仕切板133及び区画リブ425により投影光学系ユニット410の前方空間に導かれ、投影光学系ユニット410の前端に設けた放熱フィン423を通って光源ユニット250に内蔵される光源側光学装置380の上方に設けられたコ字形状の下部隔壁437及び上部隔壁131に囲まれた空間に導かれる。
そして、側面前部吸気孔163から吸気された外気は、下部隔壁437の通気孔から第2冷却ファン367に吸い込まれてヒートシンクカバー430の内部に導かれ、赤色光源用の放熱フィン365に吹き付けられる。
また、正面側吸気孔161から吸気される外気として、ヒートシンクカバー430よりも下方の位置のフィルタ435を通る外気が、第1冷却ファン327によりヒートシンクカバー430の内部に吸引され、通気穴438を介して赤色光源用の放熱フィン365に吹き付けられた外気と共に、励起光源用の放熱フィン325に吹き付けられ、右側板119の前部排気孔181からプロジェクタ100の外部に排気される。
そして、制御部冷却ファン445は、プロジェクタ筐体内の空気を吸引して右側板119の後部排気孔185から排出するものであるが、区画板447により光源ユニット250を収納する空間と光源ユニット250の後方の空間とが区切られているため、背面板115に設けられた背面側吸気孔167及び左側板117の側面後部吸気孔165からプロジェクタ100筐体内に吸い込まれた外気より、プロジェクタ筐体内の背面板115近傍に配置された回路基板等が冷却される。そして、制御部冷却ファン445は、その外気をプロジェクタ100の外部に排出する。
また、光源ユニット250の上方に配置されるブロア型送風機391は、光源ユニット250のユニットカバー261近辺の空気を吸引して右側板119の中央排気孔183から励起光照射装置310の上面に沿って右側に噴出されるように空気を排出する。
従って、このような構造により、レンズやダイクロイックミラー等、高輝度とされた光が照射され、この光を屈折透過又は反射させる等の光学処理を行う光学部材が配置された主光源部330を冷却しつつ、空気を、高発熱体である第1の光源直近を通過させてプロジェクタ100の外部に排出し、励起光照射装置310の一部を冷却することができる。
そして、このブロア型送風機391に吸気される空気としては、光源ユニット250の空間が後方を区画板447により区画され、前方がヒートシンクカバー430や下部隔壁437及び上部隔壁131により区画され、右側を排気口仕切板135により区画されているため、ヒートシンクカバー430の上方であって、排気口仕切板135と上部隔壁131との間の流路を通る正面側吸気孔161の上方部分からの外気が、フィルタ435の上部を介して吸引されることになる。
また、ヒートシンクカバー430の下方であって、正面側吸気孔161からフィルタ435の下部を介して吸引される外気は、光源ユニット250の高発熱源である励起光源や赤色光源の熱を、ヒートパイプ323、363を介して励起光源用ヒートシンク325や赤色光源用ヒートシンク365から放熱させる。
そして、ヒートパイプ323、363は、直線状であるので、ヒートシンクの配置及び励起光源や赤色光源と励起光源用ヒートシンク325や赤色光源用ヒートシンク365との接続が容易となり、熱源からの熱を放熱フィンであるヒートシンク325、365に効果的に伝達することができる。
また、励起光としてのレーザ光が照射される蛍光体ホイール333は、ホイールモータ341及び回転軸が光源ユニット250のユニットカバー261の上方に配置されホイール径を大きくすることにより、光照射による蛍光体の劣化や疲労を軽減すると共に熱の放散効果を高め、ホイールカバー345周辺の温められた空気をブロア型送風機391に吸気させてホイールカバー345ひいては蛍光発光装置331及び主光源部330を効果的に冷却することができる。
更に、このような構造により、蛍光体ホイール333の径が大きくでき、蛍光体ホイール333の寿命を長くすると共に、第1の光源や第2の光源に半導体発光素子を用いて光源ユニット250の寿命を長くすることができる。
更に、このように、ホイールモータ341を含む蛍光体発光装置331が、光学ユニット250の厚さ方向に対して、縦置き(上方)に配置されているので、横置きされる場合に比べて、平面方向のサイズを小さくできる。
特に、非球面ミラー417等の部品を有する投影光学系ユニット410と光源ユニット250との干渉を避ける意味で、蛍光体発光装置331のホイールカバー345を、投影光学系ユニット410の下方に合わせて配置する光源ユニット250の上方空間に位置させることがプロジェクタ100の小型化に有効である。
また、ホイールカバー345周辺及び光源ユニット250のユニットカバー261近辺の空気がブロア型送風機391により吸気されたとき、この空間に補充される外気は正面側吸気孔161からフィルタ435を介して吸気されるため、光源ユニット250周辺の空気の汚れを少なくすることができる。
また、このように、ブロア型送風機391が、非球面ミラー417等の部品を有する投影光学系ユニット410の横の空きスペースの、光学ユニット250の上方に投影光学系ユニット410の高さ内で配置されているので、冷却部品を含めて、装置全体の厚み増やさないとともに、平面方向のサイズを小さくできる。
このように本実施の形態では、励起光照射装置310、この励起光照射装置310からの青色波長帯域光の光路及びこの光路に配置されるレンズや拡散板317及びミラー類、蛍光体ホイール333からの緑色波長帯域光の光路及びこの光路に配置されるレンズやダイクロイックミラー、赤色光源装置350及び赤色波長帯域光の光路とこの光路に配置されるレンズやダイクロイックミラー、3原色の光を同一光路として表示素子420直近のTIRプリズム389に導く光源側光学装置380が、ユニットカバー261により覆われている。
そして、ユニット底板253とユニットカバー261とにより光源ユニット250の内部を密封空間として、光源ユニット250と投影光学系ユニット410が接続筒275で接続されて、光軸変更ミラー387で反射された光源光が投影光学系ユニット410に入射する光源ユニット250とされている。
従って、このプロジェクタ100にあっては、筐体内で光源光の通路が密閉されているので、大気中のゴミ等の侵入を阻止し、各種光学部材の汚れを防止してその光学部材の時間経過による機能低下を防止することができる。
このため、長期に亘り明るく鮮明な画像を投影することができるプロジェクタ100として、壁面の近くにこのプロジェクタ100を配置し、脚145により傾斜を調整して壁面に投影を行うことができる。
また、光源ユニット250においては、第1の光源を備える励起光照射装置310からの出射光の光軸が投影光学系のレンズ群の光軸と垂直に交差し、光源側光学装置380のライトトンネル383の光軸が投影光学系のレンズ群の光軸と平行で、投影光学系ユニット410の前後長よりも前後長が短い光源ユニット250の光源側光学装置380が投影光学系ユニット410の投影光学系のレンズ群の斜め下に配置されている。
そして、投影光学系のレンズ群の光軸よりも下方に中心を位置させた非球面ミラー417を収納する下方に膨出するケース後方部414を除き、投影ユニットケース411の一部、即ち投影光学系ユニット410の一部と、光源ユニット250の一部とが重なり、45度の傾斜角を有する接続筒275により光源ユニット250と投影光学系ユニット410とが接続されている。
このような構造により、光源ユニット250の光軸変更ミラー387で反射した光源光を、投影光学系ユニット410の表示素子420の正面直近に配置されるTIRプリズム389に入射する。
従って、光源や画像光の形成手段を含む光学装置とする光源ユニット250及び投影光学系ユニット410の全体を小型化し、ひいては画像投影装置であるプロジェクタ100を小型化することができる。
また、L字形状の光源ユニット250と投影光学系ユニット410とを一体に結合するに際し、励起光照射装置310からの出射光の光軸が、プロジェクタ100の前後方向とする投影光学系のレンズ群の光軸と投影光学系ユニット410の略中央で交差するように配置して結合されていて、プロジェクタ100の右前方の隅角位置となるL字形状とした光源ユニット250の右前方空間に高熱源となる光源の放熱フィンであるヒートシンクが集中している。
即ち、光源ユニット250の高発熱源である励起光源の熱を放熱する励起光源用ヒートシンク325と励起光源に次ぐ高発熱源である赤色光源の熱を放熱する赤色光源用ヒートシンク365が並ぶように集まり、励起光源用ヒートシンク325と赤色光源用ヒートシンク365との間に第1冷却ファン327が配置されている。
このため、第1冷却ファン327により、赤色光源用ヒートシンク365を介した空気と共に、正面板113の正面側吸気孔161から取り入れる外気により励起光源用ヒートシンク325に放熱を行わせて、右側板119の前部排気孔181からプロジェクタ100の外部に排気させる。このような構造により、高温且つ発熱量が最大の熱源である励起光源を効果的に冷却することができる。
また、励起光照射装置310、赤色光源装置350は、ヒートシンクカバー430のカバー後壁部433を介して、それぞれのヒートパイプ323、ヒートパイプ363により、励起光源用ヒートシンク325、赤色光源用ヒートシンク365に接続されている。
したがって、カバー後壁部433が隔壁、つまり、第1冷却ファン327の冷却風のダクトとしての役割を果たし、冷却風のゴミの影響を光学ユニットに与えることなく、第1冷却ファン327により、好適に熱源である励起光照射装置310、赤色光源装置350を冷却することができる。
また、本実施形態では、更に、光源ユニットケース251が、光源、蛍光体ホイール333、導光光学系370を収納しているので、冷却風のゴミの影響をより一層光源ユニット250に与えることがなく、第1冷却ファン327により、好適に熱源である励起光照射装置310、赤色光源装置350を冷却することができる。
更に、赤色光源用ヒートシンク365の第1冷却ファン327と逆の位置に第2冷却ファン367が配置されており、この第2冷却ファン367により左側板117の側面前部吸気孔163からプロジェクタ100内に外気が吸い込まれ、この外気により投影光学系ユニット410の前端に設けられた放熱フィン423の放熱が行われて発熱源の表示素子420が冷却される。
そして、第2冷却ファン367により放熱フィン423を介した空気が、赤色光源用ヒートシンク365に吹き付けられる。このような構造により、第2の光源である赤色光源を効果的に冷却することができる。
また、この励起光源用ヒートシンク325や赤色光源用ヒートシンク365、及び、第1冷却ファン327や第2冷却ファン367がヒートシンクカバー430で覆われるように区画され、側面前部吸気孔163からの外気により低発熱源の表示素子420が冷却され高発熱源の赤色光源が冷却される。そして、この赤色光源を冷却した空気と正面側吸気孔161からの新鮮な外気とが合わさり、高温且つ高発熱量の励起光源を冷却して、この吸熱した空気がプロジェクタ100の外部に直接排出されるため、熱源及びプロジェクタ100の冷却を効果的に行うことができる。
そして、励起光照射装置310からの出射光の光軸と赤色光源装置350からの出射光の光軸とが平行となるようにして、励起光源を保持する素子ホルダー321と赤色光源を保持する素子ホルダー361とが平行に配置され、直線状のヒートパイプ323、363によりL字形状とした光源ユニット250の右前方空間に発熱源の冷却手段である励起光源用ヒートシンク325や赤色光源用ヒートシンク365を集めている。このため、光源ユニット250やプロジェクタ用の光学装置、ひいてはプロジェクタ100の小型化を容易に達成することができる。
更に、光源ユニット250の後方であって、投影光学系ユニット410の右側の空間には、回路基板が集中して配置され、区画板447でこの空間がプロジェクタ100内の他の空間と区画される。そして、背面板115の背面側吸気孔167から外気が吸気されて、その外気が、各種回路の発する熱を放熱させて、制御部冷却ファン445により右側板119の後部排気孔185からプロジェクタ100の外部に直接排出される。
このため、プロジェクタ100を小型としつつ、プロジェクタ100の発熱源を効果的に冷却することができる。
従って、発熱源となる主制御回路基板441や電源制御回路基板443等に設けられた各種回路及び回路素子は、制御部冷却ファン445が背面板115の背面側吸気孔167から吸気した外気により冷却され、この放熱させた外気は右側板119の後部排気孔185から直接にプロジェクタ100の外部に排出される。
そして、励起光源や赤色光源とされる光源、更に表示素子420が、背面板115以外の吸気孔から吸気した外気により冷却される。そして、この正面板113や左側板117の吸気孔から吸気される冷却風は、発熱温度が光源よりも低く発熱量が光源より少ない表示素子420の放熱フィン423を冷却した後、高発熱源用の放熱フィンである励起光源用ヒートシンク325及び赤色光源用ヒートシンク365も冷却して、プロジェクタ100の外部に排出されるようにすることができる。
また、高輝度の光を透過又は反射する光学部材は、光源ユニットケース251で囲われ、熱伝導性の高い軽金属合金製としたユニットカバー261の周辺の空気がブロア型送風機391で吸い込まれる。光源ユニットケース251の周囲には、正面側吸気孔161から吸気されてヒートシンクカバー430のカバー上部板431の上方を通過した新鮮な外気が、光源ユニットケース251の周囲に供給されるようにすることができる。
このため、高輝度の光を反射屈折させる光学部材が発する熱も、熱伝導性の高い光源ユニットケース251を介して吸収することができ、光源ユニット250全体の放熱を行って光源ユニット250の温度上昇を効果的に防止することができる。
そして、正面側吸気孔161の内側にはフィルタ435を設けられ、吸気する外気のゴミが除去されるようにしているため、光源ユニット250の周囲に導く外気を清浄とし、光源ユニット250が光源ユニットケース251に収納されていることと合せ、光源ユニット250が長時間の経過によっても光学素子の汚れを防止して各光学素子の機能低下を防止することができる。
尚、図5、図6等に示した実施の形態では、フィルタ435を正面板113の下端近傍から上端近傍に至る高さのフィルタとしているが、このフィルタ435は、ヒートシンクカバー430のカバー上部板431よりも上方部分のみとしてもよい。また、図14(a)に示すように、カバー上部板431よりも下方部分と上方部分とでメッシュを変化させ、カバー上部板431よりも上方部分の目をカバー上部板431よりも下方部分の目よりも細かくなっているフィルタ435aのようにしてもよい。
上方部分のフィルタのメッシュをより細かくすることにより、光源ユニット250側へ吸気される空気をヒートシンク冷却用の空気に対して、きれいにすることができ、好適な冷却を実現することができる。
そして、その場合、図14(b)に示すように、縦方向に山筋及び谷筋を有するプリーツタイプとしてフィルタの表面積を大きくできるフィルタ435bのようにすることが好ましい。このようにすることにより、吸気に際しての空気抵抗を小さくして効果的に外気をプロジェクタ100の内部に取り込むことができる。
また、このフィルタ435(435a、435b)が、取り外し(交換)可能になっていてもよい。その場合は、掃除やメンテナンスが容易となる。
また、このプロジェクタ100は、図15に示すように、壁面の上方や白板等の上端に吊り金具451を固定し、脚145を底板141から取り外して取付けネジ455により釣り金具への当該プロジェクタ100を取り付けるようにしてもよい。
尚、この画像投影装置としてのプロジェクタ100は、非球面ミラー417を有する近接投影型プロジェクタ100であるが、非球面ミラー417を有することなく、表示素子420で形成した画像光を、投影レンズ群を介して表示素子420の前方にそのまま出射する通常の投影装置とするようにしてもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下に、本願出願の最初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 第1の光源と、
前記第1の光源からの光を受けて異なる波長光の蛍光光を発する蛍光体ホイールと、
前記第1の光源の光、前記蛍光光の光軸を揃えて出射する導光光学系と、
前記第1の光源、前記蛍光体ホイール、前記導光光学系を含む光源ユニットを収納する光源ユニットケースと、
前記光源ユニットケースの直近に配置されるブロア型送風機と、
を備えることを特徴とする光源装置。
[2] 前記ブロア型送風機は、吸気口を前記光源ユニットケースに近接させて吸気口を前記光源ユニットケース方向として前記光源装置の上面直近に配置されることを特徴とする前記[1]に記載した光源装置。
[3] 前記蛍光体ホイールは、前記光学ユニットケースの上面に配置されるホイールモータに固定され、ホイールカバーにより覆われていることを特徴とする前記[1]又は前記[2]に記載した光源装置。
[4] 前記ブロア型送風機は、前記第1の光源と前記蛍光体ホイールとの中間位置上方に配置され、排気口を前記第1の光源の上方方向としていることを特徴とする前記[1]乃至前記[3]の何れかに記載した光源装置。
[5] 前記光源ユニットケースは、平板状のユニット底板と、ユニットカバーとを含み、
前記ユニットカバーは、前記ユニット底板に対向する天板部と、該天板部の周囲から垂下する側板部とを有することを特徴とする前記[1] 乃至前記[4]の何れかに記載した光源装置。
[6] 前記第1の光源の光及び前記蛍光光と異なる波長帯域光を発する第2の光源を更に備え、
前記導光光学系は、前記第1の光源の光、前記第2の光源の光、前記蛍光光の3種の光の光軸を揃えて出射し、
前記光源ユニットケースは、前記第2の光源を含む前記光源ユニットを収納することを特徴とする前記[1]乃至前記[5]の何れかに記載した光源装置。
[7] 前記第1の光源は、青色波長帯域光を出射する半導体発光素子であり、
前記第2の光源は、赤色波長帯域光を出射する半導体発光素子であり、
前記蛍光体ホイールの蛍光体は、緑色波長帯域光を出射する蛍光体であることを特徴とする前記[6]に記載した光源装置。
[8] 前記[1]乃至前記[7]の何れか記載の光源装置と、
前記光源装置からの出射光が照射されて画像光を形成する表示素子と、
前記表示素子で形成された画像光をスクリーンに投影する投影光学系と、
前記表示素子や前記光源装置の制御を行うプロジェクタ制御手段と、
を備えることを特徴とする画像投影装置。
100 プロジェクタ
110 上ケース
111 上面板 113 正面板
115 背面板 117 左側板
119 右側板
121 切込み溝 122 前傾斜部
123 後傾斜部 125 投影口
127 クッション材
131 上部隔壁 133 吸気仕切板
135 排気口仕切板
140 下ケース
141 底板 145 脚
150 コネクタカバー
151 上面部 153 側面部
155 下面部 157 開口部
161 正面側吸気孔 163 側面前部吸気孔
165 側面後部吸気孔 167 背面側吸気孔
181 前部排気孔 183 中央排気孔
185 後部排気孔
211 入出力コネクタ部
212 入出力インターフェース 213 画像変換部
214 表示エンコーダ 215 ビデオRAM
216 表示駆動部 221 画像圧縮伸長部
222 メモリカード 223 キー/インジケータ部
225 Ir受信部 226 Ir処理部
231 制御部 232 光源制御回路
233 冷却ファン駆動制御回路 234 ホイール制御部
235 音声処理部 236 スピーカ
239 レンズモータ
245 コネクタボード 247 スイッチボード
250 光源ユニット
251 光源ユニットケース 253 ユニット底板
255 励起光源底板部 257 主光源底板部
259 光学装置底板部
261 ユニットカバー
263 励起光源天板部 264 励起光源側板部
265 主光源天板部 266 主光源側板部
267 光学装置天板部 268 光学装置側板部
271 スリット
275 接続筒
310 励起光照射装置
313 コリメータレンズ 315 集光レンズ
317 拡散板
321 素子ホルダー 323 ヒートパイプ
325 励起光源用ヒートシンク 327 第1冷却ファン
330 主光源部
331 蛍光発光装置 333 蛍光体ホイール
335 蛍光体領域 337 拡散透過領域
341 ホイールモータ 343 ホイール制御回路板
345 ホイールカバー
350 赤色光源装置
353 集光レンズ群
361 素子ホルダー 363 ヒートパイプ
365 赤色光源用ヒートシンク 367 第2冷却ファン
370 導光光学系
371 第一ダイクロイックミラー
373 第二ダイクロイックミラー
375 第三ダイクロイックミラー
377 反射ミラー 379 集光レンズ
380 光源側光学装置
381 集光レンズ 383 ライトトンネル
385 集光レンズ 387 光軸変更ミラー
389 TIRプリズム
391 ブロア型送風機
393 吸気口 395 排気口
410 投影光学系ユニット
411 投影ユニットケース 412 ケース前方部
413 ケース中央部 414 ケース後方部
415 レンズ鏡筒 416 可動レンズ群
417 非球面ミラー 419 カバーガラス
420 表示素子 423 放熱フィン
425 区画リブ 429 調整レバー
430 ヒートシンクカバー
431 カバー上部 432 カバー前壁部
433 カバー後壁部 435 フィルタ
437 下部隔壁 438 通気穴
441 主制御回路基板 443 電源制御回路基板
445 制御部冷却ファン 447 区画板
451 吊り金具 455 取付けネジ

Claims (8)

  1. 第1の光源と、
    前記第1の光源からの光を受けて異なる波長光の蛍光光を発する蛍光体ホイールと、
    前記第1の光源の光、前記蛍光光の光軸を揃えて出射する導光光学系と、
    前記第1の光源、前記蛍光体ホイール、前記導光光学系を含む光源ユニットを収納する光源ユニットケースと、
    前記光源ユニットケースの直近に配置されるブロア型送風機と、
    を備えることを特徴とする光源装置。
  2. 前記ブロア型送風機は、吸気口を前記光源ユニットケースに近接させて吸気口を前記光源ユニットケース方向として前記光源装置の上面直近に配置されることを特徴とする請求項1に記載した光源装置。
  3. 前記蛍光体ホイールは、前記光学ユニットケースの上面に配置されるホイールモータに固定され、ホイールカバーにより覆われていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載した光源装置。
  4. 前記ブロア型送風機は、前記第1の光源と前記蛍光体ホイールとの中間位置上方に配置され、排気口を前記第1の光源の上方方向としていることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載した光源装置。
  5. 前記光源ユニットケースは、平板状のユニット底板と、ユニットカバーとを含み、
    前記ユニットカバーは、前記ユニット底板に対向する天板部と、該天板部の周囲から垂下する側板部とを有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載した光源装置。
  6. 前記第1の光源の光及び前記蛍光光と異なる波長帯域光を発する第2の光源を更に備え、
    前記導光光学系は、前記第1の光源の光、前記第2の光源の光、前記蛍光光の3種の光の光軸を揃えて出射し、
    前記光源ユニットケースは、前記第2の光源を含む前記光源ユニットを収納することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載した光源装置。
  7. 前記第1の光源は、青色波長帯域光を出射する半導体発光素子であり、
    前記第2の光源は、赤色波長帯域光を出射する半導体発光素子であり、
    前記蛍光体ホイールの蛍光体は、緑色波長帯域光を出射する蛍光体であることを特徴とする請求項6に記載した光源装置。
  8. 請求項1乃至請求項7の何れか記載の光源装置と、
    前記光源装置からの出射光が照射されて画像光を形成する表示素子と、
    前記表示素子で形成された画像光をスクリーンに投影する投影光学系と、
    前記表示素子や前記光源装置の制御を行うプロジェクタ制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像投影装置。
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