JP2015221961A - 旋回継手およびそれを用いた排水システム - Google Patents

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Abstract

【課題】旋回流を確実に発生させることができる旋回継手、およびそれを用いた排水システムを提供する。【解決手段】旋回継手10は、縦管状の継手本体12を含み、建物の上階からの排水を流す排水横管と排水を階下に流す排水立て管とを接続して、排水横管から流入する排水に旋回流を発生させる。継手本体12の側壁部16には、横向きに突出し、かつ軸心が継手本体12の軸心に対して側方に偏心する旋回付与部14が設けられる。旋回付与部14は、断面円弧状の底壁24と、底壁24の側縁から略垂直方向に直線的に立ち上がる側壁26とを有する構造にした。【選択図】図2

Description

この発明は旋回継手およびそれを用いた排水システムに関し、特にたとえば、建物の上階からの排水を流す排水横管と排水を階下に流す排水立て管とを接続し、排水横管から流入する排水に旋回流を発生させる、旋回継手およびそれを用いた排水システムに関する。
従来、2階または3階に設置されたトイレ等の排水器具からの排水を屋外の排水管路に導く排水システムでは、排水を階下に流す排水立て管の上流側端部に対して、管路内に負圧が生じた場合に空気を取り入れて排水トラップの破封(封水破壊)を防ぐための伸頂通気管が設けられる。また、近年では、屋内にパイプスペース(PS,パイプシャフトとも言う。)を設け、そこに排水立て管および伸頂通気管を配管する屋内配管タイプの排水システムが主流となっている。この場合には、伸頂通気管が屋内で開口するため、伸頂通気管の先端開口部には、臭気の漏れを防ぐための通気弁(吸気弁)が設けられる。ところが、このような排水システムでは、伸頂通気管および通気弁の設置スペースを確保する必要がある上、通気弁を点検、維持管理するための点検口も必要になるという問題があった。
これに対して、排水立て管に伸頂通気管および通気弁を設ける代わりに、排水立て管と排水横管とを旋回継手によって接続し、排水横管から流入する排水に旋回流を発生させる排水システムが知られている。排水に旋回流を発生させることによって、旋回流の中心に空気芯が形成されるので、この空気芯により管路内の通気が確保されて、排水は閉塞することなくスムーズに流下する。したがって、排水トラップの破封を防ぐことが可能となる。
たとえば、特許文献1には、従来の旋回継手(小型旋回流発生継手)の一例が開示されている。特許文献1の旋回継手では、継手本体の上端が丸みを帯びたドーム型となっており、排水横管(上流側排水管)を接続する接続口が継手本体の側壁に偏心(偏位)して形成される。また、継手本体の下部に下窄まりテーパ内面が形成され、このテーパ内面の下端に排水立て管(下流側排水管)を接続する接続口が形成される。
特許第4832079号公報 [E03C 1/12]
しかしながら、特許文献1に開示されるような従来の旋回継手では、排水性能が十分と言えず、旋回流が適切に発生されずに排水トラップが破封してしまう恐れがあった。このため、旋回流を確実に発生させることができる旋回継手の開発が望まれる。
それゆえに、この発明の主たる目的は、新規な、旋回継手およびそれを用いた排水システムを提供することである。
この発明の他の目的は、旋回流を確実に発生させることができ、通気弁を設けることなく排水を適切に排出できる、旋回継手およびそれを用いた排水システムを提供することである。
第1の発明は、建物の上階からの排水を流す排水横管と排水を階下に流す排水立て管とを接続し、排水横管から流入する排水に旋回流を発生させる旋回継手であって、縦管状の継手本体、継手本体の側壁に横向きに設けられ、軸心が当該継手本体の軸心に対して側方に偏心する旋回付与部、旋回付与部の先端部に設けられる短円筒状の横管接続部、および継手本体の下端部に設けられる短円筒状の立て管接続部を備え、旋回付与部は、断面円弧状の底壁と底壁の側縁から略垂直方向に直線的に立ち上がる側壁とを有する、旋回継手である。
第1の発明では、旋回継手は、縦管状の継手本体を備え、建物の2階または3階に設置されたトイレ等の排水器具からの排水を流す排水横管と、その排水を階下に流す排水立て管とを接続して、排水横管から流入する排水に旋回流を発生させる。継手本体の側壁には、横向きに旋回付与部が設けられる。旋回付与部の軸心は、継手本体の軸心に対して側方に偏心する。そして、旋回付与部は、断面円弧状の底壁と、底壁の側縁から略垂直方向に直線的に立ち上がる側壁とを有する。また、旋回付与部の先端部には、排水横管と接続される短円筒状の横管接続部が設けられ、継手本体の下端部には、排水立て管と接続される短円筒状の立て管接続部が設けられる。
このような旋回継手では、旋回付与部の側壁が略垂直方向に直線的に立ち上がるように形成されていることから、旋回付与部に大量の排水が流入してきて水深が上がった場合でも、排水の流れにねじれが発生し難くなる。つまり、排水が上側から巻き込むように流れて乱流が発生してしまうことが防止される。したがって、排水は、整流状態を保ったまま適切に旋回流となる。
第1の発明によれば、旋回付与部の側壁が略垂直方向に直線的に立ち上がるので、乱流の発生を抑制でき、旋回流を確実に発生させることができる。したがって、通気弁を設けることなく排水を適切に排出できる。
第2の発明は、第1の発明に従属し、旋回付与部の底壁内面は、排水横管から流入する排水の流れ方向に対して下り傾斜を有する。
第2の発明では、旋回付与部の底壁内面は、排水横管から流入する排水の流れ方向、つまり旋回付与部の先端部側から基端部側に向かって、下り傾斜を有する。これによって、排水横管から旋回付与部に流れ込んだ排水は、その勢いを増して確実に旋回流となる。
第3の発明は、第1または第2の発明に従属し、継手本体は、立て管接続部の上方に形成されて当該立て管接続部に向かって縮径するインバート部を有し、インバート部の排水の旋回方向における下流側の内面に設けられ、当該継手本体内を旋回する排水が排水横管から旋回付与部に新たに流入する排水と衝突することを防止する衝突防止部を備える。
第3の発明では、継手本体は、その下端部にインバート部を有する。インバート部は、継手本体の側壁と立て管接続部とを連結し、継手本体の側壁から立て管接続部に向かって縮径する。そして、インバート部の排水の旋回方向における下流側の内面には、継手本体内を旋回する排水が排水横管から旋回付与部に新たに流入する排水と衝突することを防止する衝突防止部が設けられる。
第3の発明によれば、衝突防止部を設けたので、排水同士の衝突によって排水が乱流となってしまうことが防止される。したがって、排水は適切に旋回流となって排水立て管に導かれる。
第4の発明は、第3の発明に従属し、インバート部の内面が排水の旋回方向に対して下り傾斜または下り段差を有することによって、当該インバート部の排水の旋回方向における上流側の内面と下流側の内面との間に高低差が設けられる。
第4の発明では、インバート部の内面は、排水の旋回方向に対して下り傾斜または下り段差を有する。これによって、インバート部の排水の旋回方向における上流側の内面と下流側の内面との間に高低差が設けられる。
第4の発明によれば、インバート部の内面が排水の旋回方向に対して下り傾斜を有するので、インバート部の内面上を流れる排水は、排水の旋回方向に勢いを増して、より確実に旋回流となる。また、インバート部の排水の旋回方向における上流側の内面と下流側の内面との間に高低差によって、インバート部の排水の旋回方向における下流側の内面に衝突防止部が形成される。
第5の発明は、建物の上階からの排水を流す排水横管、排水横管の下流側端部に接続されて、当該排水横管から流入する排水に旋回流を発生させる第1ないし第4のいずれかの発明に係る旋回継手、および旋回継手の立て管接続部に接続されて、当該旋回継手から流入する排水を階下に流す排水立て管を備える、排水システムである。
第5の発明では、建物の2階または3階に設置されたトイレ等の排水器具からの排水を流す排水横管と、その排水を階下に流す排水立て管とが、第1ないし第4のいずれかの発明に係る旋回継手によって接続される。
第5の発明においても、第1ないし第4のいずれかの発明と同様の作用効果を奏して、旋回流を確実に発生させることができ、通気弁を設けることなく排水を適切に排出できる。
この発明によれば、旋回付与部の側壁が略垂直方向に直線的に立ち上がるので、乱流の発生を抑制でき、旋回流を確実に発生させることができる。したがって、通気弁を設けることなく排水を適切に排出できる。
この発明の上述の目的、その他の目的、特徴および利点は、図面を参照して行う後述の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
この発明の一実施例である旋回継手を用いた排水システムの一例を示す図解図である。 図1の旋回継手を斜め上方から見た斜視図である。 図1の旋回継手を示す平面図である。 図1の旋回継手を示す側面図である。 図1の旋回継手を示す背面図である。 図1の旋回継手を示す断面図であって、(a)は図3のVIa-VIa線における断面であり、(b)は図3のVIb-VIb線における断面であり、(c)は図3のVIc-VIc線における断面であり、(d)は図3のVId-VId線における断面である。 図1の旋回継手に取り付けられるキャップの一例を示す斜視図である。 この発明の旋回継手の他の実施例を示す斜視図である。 図8の旋回継手を示す平面図である。 図8の旋回継手の図9のX-X線における断面を示す断面図である。
図1を参照して、この発明の一実施例である旋回継手10は、2階建てまたは3階建ての低層の建物において、上階(2階または3階)に設置されたトイレ、シンク、洗濯機および風呂などの排水器具からの排水を屋外の排水管路に導く排水システム100に用いられる。詳細は後述するように、旋回継手10は、建物の上階に設置される排水器具からの排水を流す排水横管106とその排水を階下に流す排水立て管108とを接続して、排水横管106から流入する排水に対して旋回流を発生させる。この実施例では、2階のトイレ102からの排水(汚水)を流す排水システム100に対して旋回継手10を適用した場合を例示して説明する。
図2−図6に示すように、旋回継手10は、継手本体12および旋回付与部14を備え、硬質塩化ビニルなどの合成樹脂によって形成される。
継手本体12は、縦管状に形成され、略円筒状の側壁16を有する。側壁16の外径は、たとえば165mmである。側壁16の下端部には、排水を周方向に旋回させつつ下方に導く案内路となるテーパ状のインバート部18が形成される。側壁16およびインバート部18を含む継手本体12の軸方向長さ(側壁16の上端からインバート部18の下端までの上下方向の長さ)は、たとえば170mmである。
インバート部18の内面(上面)は、その外縁部から内縁部に向かって(つまり継手本体12の軸中心方向に向かって)下り傾斜を有し、かつ排水の旋回方向(図3では、旋回付与部14の下流側端部を起点とする左回り)に対して下り傾斜を有する。この実施例では、排水の旋回方向に対して、インバート部18の下端(内縁)の高さ位置は一定としつつ、インバート部18の上端(外縁)の高さ位置を徐々に下げていく、つまり排水の旋回方向の下流側に向かうに従い、継手本体12の軸中心方向(径方向)に対するインバート部18の傾斜角度を徐々に小さくしていくことによって、インバート部18の内面が排水の旋回方向に対して下り傾斜となるようにしている。これによって、後述する旋回付与部14からインバート部18に流れ込む排水は、スムーズにインバート部18の内面を流れて、加速しながら適切に旋回流となる。
ただし、継手本体12の軸中心方向に対するインバート部18の傾斜角度を一定として、インバート部18の内面が排水の旋回方向に対して下り傾斜となるようにしてもよい。また、排水の旋回方向に対する下り傾斜は、必ずしもインバート部18の周方向全長に亘って形成する必要はなく、インバート部18の周方向の一部に形成してもよい。さらに、排水の旋回方向に対する下り傾斜の代わりに、インバート部18の内面に下り段差を設けるようにしてもよい。
このようにインバート部18の内面が排水の旋回方向に対して下り傾斜(または下り段差)を有することによって、インバート部18の排水の旋回方向における上流側の内面と下流側の内面との間に高低差が設けられる。そして、この高低差によって、インバート部18の排水の旋回方向における下流側の内面に衝突防止部20が形成される。
衝突防止部20は、横方向に湾曲しつつ略垂直方向に立ち上がり、継手本体12内(インバート部18内面上)を旋回する排水が、排水横管106から旋回付与部14に新たに流入する排水と衝突することを防止する。また、衝突防止部20は、インバート部18の内面上を旋回して当該衝突防止部20まで到達した排水が、旋回流を維持したまま排水立て管108内にスムーズに導かれるように案内する排水案内部としても機能する。この衝突防止部20によって、排水の流れが乱れてしまう(乱流となる)ことが防止され、継手本体12内の排水は、適切に旋回流となって、スムーズに排水立て管108に流下される。
また、インバート部18の下端(中心部)には、短円筒形状の立て管接続部22が下方に延びるように形成される。つまり、インバート部18は、立て管接続部22の上方に形成されて、側壁16から立て管接続部22に向かうに従い縮径する。立て管接続部22は、排水立て管108の上流側端部と接着接合などによって接続される差口であり、継手本体12内の排水を排水立て管108へと流出させる流出口としても機能する。立て管接続部22の内径は、たとえば75mmであり、その軸方向長さは、たとえば40mmである。
また、継手本体12の側壁16には、旋回付与部14が設けられる。旋回付与部14は、側壁16に対して横向き(略水平方向)に設けられる。旋回付与部14の軸心は、継手本体12の軸心に対して側方(右側)に偏心しており、旋回付与部14は、その先端部側から基端部側に向かって、継手本体12の軸心側(左側)に湾曲する。
具体的には、旋回付与部14は、断面円弧状(溝状)に形成される底壁24と、底壁24の外側(継手本体12の軸心と反対側)の側縁から略垂直方向に直線的に立ち上がる側壁26とを有する。
旋回付与部14の底壁24は、先端部側から基端部側に向かって継手本体12の軸心側に湾曲すると共に、その幅が先端部側から基端部側に向かうに従って徐々に小さくなる。底壁24の内側(継手本体12の軸心側)の側縁は、下向きに湾曲する連結部28を介して、継手本体12のインバート部18または衝突防止部20の上端部と滑らかに連結される。
また、底壁24の内面(上面)は、先端部側から基端部側に向かって(つまり排水横管106から流入する排水の流れ方向に対して)下り傾斜を有する。底壁24内面の傾斜角度は、たとえば10°に設定される。このように底壁24内面が下り傾斜を有することによって、排水横管106から旋回付与部14に流れ込んだ排水は、その流れ方向が斜め下向きに変えられると共に、加速されてその勢いを増す。
旋回付与部14の側壁26は、先端部側から基端部側に向かって継手本体12の軸心側に湾曲し、側壁26の基端部は、継手本体12の側壁16と滑らかに連結される。また、側壁26は、底壁24の側縁から略垂直方向に直線的に立ち上がって、継手本体12の側壁16の上端と同じ高さ位置まで延びる。このように旋回付与部14の側壁26を略垂直方向に直線的に立ち上がるように形成することによって、排水横管106から旋回付与部14に大量の排水が流入してきて水深が上がった場合でも、排水の流れに上側から巻き込むようなねじれが発生し難くなり、排水は整流状態を保ち易くなる。また、旋回付与部14における流路断面積も広くなるので、旋回付与部14において排水が満管状態となることが防止される。
また、旋回付与部14の先端部は、その軸方向において、継手本体12の側壁16よりも外方に突出するように形成され、その突出部分に拡張空間14aが形成される。この拡張空間14a部分においては、底壁24の内側(継手本体12の軸心側)の側縁にも略垂直方向に直線的に立ち上がる側壁が形成され、旋回付与部14は、断面U字状となる(図6(a)参照)。このような拡張空間14aを形成して旋回付与部14の軸方向長さを長くしておくことによって、旋回付与部14において排水が満管状態になり難くなる。また、旋回付与部14の軸方向長さを長くしておくことによって、排水の流れ方向の変化の度合いを緩やかにできるので、排水は整流状態を保ち易くなる。
さらに、旋回付与部14の先端部には、短円筒形状の横管接続部30が外方に延びるように形成される。横管接続部30は、排水横管106の下流側端部と接着接合などによって接続される受口であり、排水横管106からの排水を旋回付与部14に流入させる流入口としても機能する。横管接続部30の内径は、排水横管106の外径とほぼ同じ大きさであって、たとえば89mmであり、その軸方向長さは、たとえば40mmである。また、横管接続部30は、排水横管106に所定の勾配(下り傾斜)を付けた状態で接続できるように、外方に向かって斜め上方向に開口する。横管接続部30の傾斜角度は、たとえば1°に設定される。
また、継手本体12および旋回付与部14の上端開口(つまり旋回継手10の上端開口)は、図7に示すようなキャップ50によって封止される。キャップ50は、継手本体12および旋回付与部14の上端開口を覆う天板52と、継手本体12および旋回付与部14の上端部内周面に沿うように天板52の下面周縁部から突出する嵌合部54とを有する。
旋回継手10に対してキャップ50を取り付ける際には、キャップ50の嵌合部54を継手本体12および旋回付与部14の上端開口に嵌め込んで接着する。これによって、継手本体12および旋回付与部14の上端開口が水密的に封止される。ただし、旋回継手10に対するキャップ50の取付方法は、適宜変更可能である。たとえば、キャップ50は、旋回継手10の上端開口に対して、ゴム輪などを用いて着脱可能に取り付けられてもよい。
このような旋回継手10は、上述のように、たとえば2階のトイレ102からの排水を流す排水システム100に用いられ、排水横管106と排水立て管108とを接続する。
具体的には、図1に示すように、旋回継手10を用いた排水システム100では、2階の床下空間(1階の天井裏)120と1階のパイプスペース122との合流部分に旋回継手10が配置される。旋回継手10の横管接続部30には、排水横管106の下流側端部が接続され、排水横管106の上流側端部には、器具排水管104の下流側端部が接続される。器具排水管104は、トイレ(排水器具)102が備える排水トラップ(図示せず)からの排水を排水横管106まで搬送する排水管である。また、排水横管106は、器具排水管104からの排水を旋回継手10まで搬送する排水管であって、2階の床下空間120に配管される。
一方、旋回継手10の立て管接続部22には、排水立て管108の上流側端部が接続される。排水立て管108は、旋回継手10からの排水を階下(下方)に搬送するための排水管であり、パイプスペース122および1階の床下空間124を通って基礎126まで延びる。そして、排水立て管108の下流側端部には、基礎126を貫通する基礎貫通管110などの接続管が接続され、この接続管は、屋外の宅地ます112に接続される。
なお、器具排水管104、排水横管106および排水立て管108等の排水システム100を構成する排水管は、硬質塩化ビニル等の合成樹脂製の管や継手などを適宜連結することによって形成される。各排水管104,106,108の内径は、たとえば75mmである。
このような排水システム100において、トイレ102から排水が排出されると、排水は、器具排水管102および排水横管104を流れて、旋回継手10の流入口である横管接続部30から旋回付与部14に流入する。旋回付与部14に流入した排水は、旋回付与部14の軸心が継手本体12の軸心に対して側方(右側)に偏心していることから、左回り(反時計回り)に旋回しつつ継手本体12内に流入する。継手本体12内に流入した排水は、インバート部18の内面に沿って旋回しながら螺旋状に流下し、旋回継手10の流出口である立て管接続部22から排水立て管108に旋回流となって流入する。この旋回流の中心には空気芯が形成されるため、排水は、この空気芯によって通気を確保しながらスムーズに排水立て管108に流れ込み、排水立て管108および基礎貫通管110などを介して屋外の宅地ます112に排出される。
このように排水を旋回させると、通気が確保されて旋回継手10および排水立て管108などが閉塞されないため、排水がスムーズに流れ、排水性能が向上する。また、排水を適切に旋回させることによって、旋回継手10、排水立て管108、および排水立て管108の下流側に接続される基礎貫通管110などの排水管の内部における減圧が抑えられるので、通気弁を設けることなく、旋回継手10に接続されるトイレ102の排水トラップの破封が防止される。
ここで、旋回継手10内で排水に旋回流を発生させるときには、旋回付与部14の側壁26が略垂直方向に直線的に立ち上がるように形成されていることから、旋回付与部14に大量の排水が流入してきて水深が上がった場合でも、排水の流れにねじれが発生し難くなる。つまり、排水が上側から巻き込むように流れて乱流が発生してしまうことが防止される。したがって、排水は、整流状態を保ったまま適切に旋回流となる。また、旋回付与部14の側壁26を略垂直方向に直線的に立ち上がるように形成することによって、旋回付与部14における流路断面積も広くなるので、旋回付与部14において排水が満管状態となることが防止される。
また、旋回付与部14に拡張空間14aが形成されて旋回付与部14の軸方向長さが長くされている、つまり排水の流入口である横管接続部30からそれに対向する側壁16,26の内面までの距離が長くされていることから、旋回付与部14において排水が満管状態となることが防止される。また、旋回付与部14の軸方向長さを長くしておくことによって、排水の流れ方向を緩やかに変化させることができる。したがって、排水の流れが乱れ難くなり、排水は、整流状態を保ったまま適切に旋回流となる。
さらに、底壁24の内面が下り傾斜を有することから、排水横管106から旋回付与部14に流れ込んだ排水は、その勢いを増して確実に旋回流となる。さらにまた、インバート部18の内面が排水の旋回方向に対して下り傾斜を有することから、インバート部18の内面上を流れる排水は、排水の旋回方向(周方向)に勢いを増して、より確実に旋回流となる。
また、インバート部18の排水の旋回方向における下流側の内面に衝突防止部20が形成されていることから、継手本体12内を旋回する排水(旋回水)が、旋回付与部14に新たに流入する排水(流入水)と衝突することが防止される。つまり、旋回水と流入水とが衝突して排水が乱流となってしまうことが防止されるので、排水は、適切に旋回流となって排水立て管108に導かれる。
以上のように、この実施例によれば、旋回付与部14の側壁26が略垂直方向に直線的に立ち上がるので、乱流の発生を抑制でき、排水に旋回流を確実に発生させることができる。したがって、通気弁を設けることなく排水を適切に排出できる。
なお、上述の実施例では、旋回付与部14の底壁24内面が下り傾斜を有するようにしたが、旋回付与部14の底壁24内面は、必ずしも下り傾斜を有する必要はない。同様に、インバート部18の内面は、必ずしも排水の旋回方向に対して下り傾斜(下り段差)を有する必要はない。
また、上述の実施例では、旋回付与部14の先端部を継手本体12の側壁16よりも外方に突出させて拡張空間14aを形成するようにしたが、旋回付与部14に対して拡張空間14aを必ずしも形成する必要はない。
続いて、図8−図10を参照して、この発明の他の実施例である旋回継手10について説明する。この実施例では、インバート部18の排水の旋回方向における下流側の内面に形成される衝突防止部の構成が、上述の実施例と異なる。その他の部分の構成については同様であるので、上述の実施例と共通する部分については、同じ参照番号を付し、重複する説明は省略または簡略化する。
図8−図10に示すように、旋回継手10は、縦管状の継手本体12と、継手本体12の側壁16に対して軸心を偏心させて横方向に突設される旋回付与部14とを備える。旋回付与部14は、断面円弧状に形成される底壁24と、底壁24の外側の側縁から略垂直方向に直線的に立ち上がる側壁26とを有する。旋回付与部14の先端部には、短円筒形状の横管接続部30が外方に延びるように形成される。継手本体12は、側壁16の下端部に形成されるテーパ状のインバート部18を備え、インバート部18の下端には、短円筒形状の立て管接続部22が下方に延びるように形成される。
この実施例では、インバート部18の内面は、その外縁部から内縁部に向かって下り傾斜を有するが、排水の旋回方向(周方向)に対しては水平となっている。つまり、継手本体12の軸中心方向に対するインバート部18の傾斜角度は、排水の旋回方向に対して一様である。
そして、インバート部18の排水の旋回方向における下流側の内面には、板状の衝突防止部32が設けられる。衝突防止部32は、インバート部18の内面から略垂直方向に立ち上がり、継手本体12の側壁16の内面に沿って側壁16の上端まで延びる。衝突防止部32のインバート部18側の側面は、横方向に湾曲してインバート部18の内縁部まで延びる。また、衝突防止部32の旋回付与部14側の側面は、略平面状であって、旋回付与部14の側壁26内面と対向する。
このような衝突防止部32は、継手本体12内を旋回する排水が、排水横管106から旋回付与部14に新たに流入する排水と衝突することを防止する。また、衝突防止部32は、インバート部18の内面上を旋回して当該衝突防止部32まで到達した排水が、旋回流を維持したまま立て管接続部22内にスムーズに導かれるように案内する排水案内部としても機能する。さらに、排水横管106から旋回付与部14内に流入した排水が、横方向に広がることを防止する。排水の横方向の広がりを防止することによって、排水は、確実に旋回付与部14の軸方向に沿って流れるようになり、より適切に旋回流となる。
図8に示す実施例においても、上述の実施例と同様に、旋回付与部14の側壁26が略垂直方向に直線的に立ち上がるので、乱流の発生を抑制でき、排水に旋回流を確実に発生させることができる。したがって、通気弁を設けることなく排水を適切に排出できる。
また、衝突防止部32によって、継手本体12内を旋回する排水と旋回付与部14に新たに流入する排水との衝突が防止されるので、排水は、適切に旋回流となって排水立て管108に導かれる。
なお、上述の実施例では、2階のトイレからの排水(汚水)を流す排水システムに対して旋回継手10を適用したが、これに限定されない。旋回継手10は、2階または3階のシンク、洗濯機および風呂などからの排水(雑排水)を流す排水システムに対して適用することもできる。また、旋回継手10を用いた排水システムに対して、汚水や雑排水などを流す他の排水管が接続(合流)されるようにしてもよい。たとえば、1階の床下空間に合流継手(合流ます)を設けておき、この合流継手に対して、旋回継手10を用いた上述のような2階のトイレ102からの汚水を流す排水システム(排水管)と、1階の排水器具からの雑排水を流す排水管とを接続するようにしても構わない。また、排水立て管108の下流側端部と基礎126を貫通する基礎貫通管110の上流側端部とが、1階の床下空間124に配管される排水横管によって接続されても構わない。
また、4階建て以上の建物であっても、2階または3階に設置された排水器具からの排水を流す排水システムであれば、旋回継手10を適用可能である。さらに、旋回継手10は、通気弁を用いた排水システムと組み合わせて使用してもよく、排水をより適切に排出するために、キャップ50に通気弁を設けるようにしてもよい。
なお、上で挙げた寸法などの具体的数値は、いずれも単なる一例であり、製品の仕様などの必要に応じて適宜変更可能である。
10 …旋回継手
12 …継手本体
14 …旋回付与部
16 …継手本体の側壁
18 …インバート部
20,32 …衝突防止部
22 …立て管接続部
24 …旋回付与部の底壁
26 …旋回付与部の側壁
30 …横管接続部
100 …排水システム
102 …トイレ(排水器具)
106 …排水横管
108 …排水立て管

Claims (5)

  1. 建物の上階からの排水を流す排水横管と前記排水を階下に流す排水立て管とを接続し、前記排水横管から流入する前記排水に旋回流を発生させる旋回継手であって、
    縦管状の継手本体、
    前記継手本体の側壁に横向きに設けられ、軸心が当該継手本体の軸心に対して側方に偏心する旋回付与部、
    前記旋回付与部の先端部に設けられる短円筒状の横管接続部、および
    前記継手本体の下端部に設けられる短円筒状の立て管接続部を備え、
    前記旋回付与部は、断面円弧状の底壁と前記底壁の側縁から略垂直方向に直線的に立ち上がる側壁とを有する、旋回継手。
  2. 前記旋回付与部の底壁内面は、前記排水横管から流入する前記排水の流れ方向に対して下り傾斜を有する、請求項1記載の旋回継手。
  3. 前記継手本体は、前記立て管接続部の上方に形成されて当該立て管接続部に向かって縮径するインバート部を有し、
    前記インバート部の前記排水の旋回方向における下流側の内面に設けられ、当該継手本体内を旋回する排水が、前記排水横管から前記旋回付与部に新たに流入する排水と衝突することを防止する衝突防止部を備える、請求項1または2記載の旋回継手。
  4. 前記インバート部の内面が前記排水の旋回方向に対して下り傾斜または下り段差を有することによって、当該インバート部の前記排水の旋回方向における上流側の内面と下流側の内面との間に高低差を設けた、請求項3記載の旋回継手。
  5. 建物の上階からの排水を流す排水横管、
    前記排水横管の下流側端部に接続されて、当該排水横管から流入する前記排水に旋回流を発生させる請求項1ないし4のいずれかに記載の旋回継手、および
    前記旋回継手の立て管接続部に接続されて、当該旋回継手から流入する前記排水を階下に流す排水立て管を備える、排水システム。
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