JP2015221643A - 物体認識装置 - Google Patents
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従来、車線内の走行を維持するための修正操舵量が運転者の操舵特性の変化を示すことに基づき、道路曲率に対応する操舵角定常値の変化量に応じて道路曲率の変化状態を算出し、道路形状が曲線路であることを判定する装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
(1)本発明の一態様に係る物体認識装置は、車両に搭載され、物体を検出する検出装置(例えば、実施形態でのレーダ装置11、撮像装置12)と、前記検出装置によって検出された物体に対する前記車両の相対速度を検出する相対速度検出手段(例えば、実施形態での支援制御装置14)と、前記車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段(例えば、実施形態での車両状態センサ13、支援制御装置14)と、前記車両の旋回状態に応じて、前記検出装置によって検出された物体に対応する支援制御を行う支援制御装置(例えば、実施形態での支援制御装置14)と、を備え、前記支援制御装置は、前記旋回状態検出手段によって前記車両が旋回状態であることが検出され、かつ前記相対速度検出手段によって検出される前記相対速度が所定速度(例えば、実施形態での所定速度Va)以上である場合に、前記支援制御を抑制する。
以下に説明する実施形態では、物体認識装置10は車両1に搭載されている。
支援制御装置14は、各種の支援制御として、例えば、先行車両に追従する追従走行制御と、外部の物体に対する接触回避および接触時の衝撃軽減などを行なう接触回避制御となどを実行する。支援制御装置14は、各種の運転支援制御の実行において、例えば、報知装置による報知動作、ブレーキ装置による制動動作、および操舵装置による操舵動作などを制御する制御信号を出力する。
報知装置は、シートベルトによる締め付けおよびステアリングの振動などによって触覚的に報知するシートベルト装置および操舵装置などを備えている。報知装置は、表示および点灯などによって視覚的に報知する表示装置および灯体などを備えている。報知装置は、電子音および音声などによって聴覚的に報知するスピーカなどを備えている。
支援制御装置14は、支援制御を抑制するために、撮像装置12により検出される物体の信頼性を判断し、撮像装置12により検出される物体の信頼性を必要に応じて低下させる。支援制御装置14は、例えば、撮像装置12による物体の検出を確証するのに要する確証時間の変更、または撮像装置12により検出された物体の除外有無などによって、信頼性を低下させる。支援制御装置14は、例えば接触回避制御において、確証時間を通常制御時よりも長くする、または撮像装置12により検出された物体を制御対象から除外する。
支援制御装置14は、例えば車両1の走行路上の落下物、輪止め、および道路鋲などの下方物Q1は、他車両などに比べて電磁波の反射強度が低いので、遠方に存在する状態ではレーダ装置11により検出され難いと判断する。支援制御装置14は、第2所定距離L2以上でレーダ装置11によって物体が検出されず、撮像装置12のみによって先行車両Pなどの物体が検出され、第1所定距離L1以内でレーダ装置11によって物体が検出されると、この物体は下方物Q1であると判断する。これにより支援制御装置14は、撮像装置12による遠距離の物体の検出信頼性を低下させ、撮像装置12による遠距離の物体の検出結果を誤りであるとみなすとともに、レーダ装置11によって検出された近距離の物体に対応した支援制御を抑制する。
支援制御装置14は、例えば車両1の走行路上方のゲート、および案内板などの上方物Q2に比べて、歩行者は電磁波の反射強度が低いので、遠方に存在する状態ではレーダ装置11により検出され難いと判断する。支援制御装置14は、第4所定距離L4以上でレーダ装置11によって物体が検出されると、この物体は上方物Q2であると判断し、第3所定距離L3以内で撮像装置12によって歩行者Rなどの物体が検出されると、この検出結果を誤りであるとみなす。これにより支援制御装置14は、撮像装置12による近距離の物体の検出信頼性を低下させ、撮像装置12による近距離の物体の検出結果を誤りであるとみなすとともに、レーダ装置11によって検出された遠距離の物体に対応した支援制御を抑制する。
例えば、図6に示すように、支援制御装置14は、車両1が走行路Sのカーブを走行する場合には、レーダ装置11の検出範囲11aおよび撮像装置12の撮像範囲12aが車両1の移動に伴って過渡的に変化し、物体の検出が不安定になる可能性があると判断する。これにより支援制御装置14は、走行路Sのカーブを走行する状態で、レーダ装置11および撮像装置12による物体の検出信頼性を低下させ、実際に検出される物体に対応した支援制御を抑制する。
なお、支援制御装置14は、車両1が停止状態またはほぼ停止状態であり、撮像装置12により検出される物体がレーダ装置11の検知信号に基づいて移動状態であることを検知した場合には、支援制御の抑制を解除または支援制御の抑制量を低下させてもよい。
支援制御装置14は、撮像装置12により第5所定距離L5以内かつ第6所定距離L6(<L5)よりも遠くの領域B2で物体が検出開始される場合には、所定の認識処理に対するノイズが多いので、認識処理が不安定であり、誤検知が発生する可能性が大きいと判断する。
支援制御装置14は、撮像装置12により第6所定距離L6以内かつ所定距離L0(<L6)よりも遠くの領域B1で物体が検出開始される場合には、画像データにおいて物体に対応するピクセル数が多いので、誤検知の可能性が小さいと判断する。
支援制御装置14は、撮像装置12により所定距離L0以内で物体が検出開始される場合には、物体が撮像範囲12aからはみ出るので、検知精度が低下すると判断する。
先ず、支援制御装置14は、図9に示すように、レーダ装置11から出力される検知信号を用いて、車両1の周辺に存在する物体の位置、速度、および加速度などを検出する(ステップS01)。
次に、支援制御装置14は、撮像装置12から出力される画像データに所定の認識処理を行なうことによって、車両1の周辺に存在する歩行者および他車両などの物体を検出し、歩行者および物体の位置、速度、および加速度などを検出する(ステップS02)。
次に、支援制御装置14は、レーダ装置11により検出された物体と、撮像装置12により検出された物体とのマッチング行ない、制御対象の物体を選別する(ステップS03)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS05に進める(ステップS04のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS06に進める(ステップS04のNO側)。
そして、支援制御装置14は、第1フラグF1のフラグ値に「1」を設定する(ステップS05)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS07に進める(ステップS06のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS08に進める(ステップS06のNO側)。
そして、支援制御装置14は、第2フラグF2のフラグ値に「1」を設定する(ステップS07)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS09に進める(ステップS08のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS10に進める(ステップS08のNO側)。
そして、支援制御装置14は、第3フラグF3のフラグ値に「1」を設定する(ステップS09)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS13に進める(ステップS10のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS11に進める(ステップS10のNO側)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS12に進める(ステップS11のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS15に進める(ステップS11のNO側)。
そして、支援制御装置14は、第4フラグF4のフラグ値に「1」を設定する(ステップS12)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS14に進める(ステップS13のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS15に進める(ステップS13のNO側)。
そして、支援制御装置14は、第5フラグF5のフラグ値に「1」を設定する(ステップS14)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS16に進める(ステップS15のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS17に進める(ステップS15のNO側)。
そして、支援制御装置14は、第6フラグF6のフラグ値に「1」を設定する(ステップS16)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS18に進める(ステップS17のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS19に進める(ステップS17のNO側)。
そして、支援制御装置14は、接触回避および接触時の衝撃軽減としてのブレーキ装置による制動動作の作動を不許可とする(ステップS18)。そして、一連の処理を終了させる。
支援制御装置14は、第2および第4〜第6フラグF2、F4〜F6のフラグ値が「1」である場合に、通常時よりも撮像装置12による物体の検出信頼性を低下させ、作動許可閾値TH2、TH4〜TH6を、作動許可閾値TH0よりも小さくする。支援制御装置14は、第3フラグF3のフラグ値が「1」である場合に、作動許可閾値TH3を、作動許可閾値TH2、TH4〜TH6よりも小さくする。支援制御装置14は、第1フラグF1のフラグ値が「1」である場合に、作動許可閾値TH1を最も小さくする。
支援制御装置14は、第3〜第6フラグF3〜F6のフラグ値が「1」である場合に、通常時よりも撮像装置12による物体の検出信頼性を低下させ、確証時間T3〜T6を、確証時間T0よりも長くする。支援制御装置14は、第2フラグF2のフラグ値が「1」である場合に、確証時間T2を、確証時間T3〜T6よりも長くする。支援制御装置14は、第1フラグF1のフラグ値が「1」である場合に、確証時間T1を最も長くする。
支援制御装置14は、物体に対する車両1の接触を車両1の所定の旋回動作により回避するために必要な相対距離である旋回回避限界距離の情報を相対速度に応じて記憶している。支援制御装置14は、物体に対する車両1の接触を車両1の所定の制動動作により回避するために必要な相対距離である制動回避限界距離の情報を相対速度に応じて記憶している。支援制御装置14は、相対速度が所定速度未満である場合に制動回避限界距離が旋回回避限界距離未満になるようにして、所定速度を設定している。これにより支援制御装置14は、支援制御として制動支援を行なう際に、制動回避限界距離が旋回回避限界距離以上になる速度域かつ運転者が非直進走行状態への遷移意志を有する場合であれば制動制御を抑制する。支援制御装置14は、支援制御として制動支援を行なう際に、制動回避限界距離が旋回回避限界距離未満になる速度域または運転者が非直進走行状態への遷移意志を有しない場合であれば接触回避に必要とされる適正な制動制御を行なう。
また、支援制御装置14は、例えば図13に示すように、相対速度が所定速度Va以上である場合に、確証時間T2を確証時間T0よりも大きくする。つまり、支援制御装置14は、車両1を直進走行状態から非直進走行状態へと遷移させる運転者の意思を検知し、かつ相対速度が所定速度Va以上である場合に、レーダ装置11および撮像装置12による物体の検出に対する確証時間を大きくすることによって、支援制御を抑制する。
なお、支援制御装置14は、物体が静止物であれば、物体に対する車両1の相対速度を車両1の速度とする。つまり、支援制御装置14は、物体が静止物であれば、物体の速度と車両1の速度とから相対速度の算出をせずに、車両1の速度のみを用いて相対速度を設定してもよい。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS18に進める(ステップS20のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS21に進める(ステップS20のNO側)。
次に、支援制御装置14は、レーダ装置11および撮像装置12により検出された物体の車両1に対する相対距離(または衝突余裕時間)が、上述したステップS19で設定した作動許可閾値未満であるか否かを判定する(ステップS21)。
この判定結果が「YES」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS23に進める(ステップS21のYES側)。
一方、この判定結果が「NO」の場合、支援制御装置14は、処理をステップS22に進める(ステップS21のNO側)。
また、支援制御装置14は、接触回避および接触時の衝撃軽減としてのブレーキ装置による制動動作を作動させる(ステップS23)。そして、一連の処理を終了させる。
さらに、支援制御装置14は、制動回避限界距離が旋回回避限界距離未満になるか否かに対応して相対速度に対する所定速度Vaを設定するので、相対速度が所定速度Va以上であるか否かの各状況に応じて、制動制御および制動制御の抑制を適正に行なうことができる。支援制御装置14は、制動回避限界距離が旋回回避限界距離以上になる速度域かつ運転者が非直進走行状態への遷移意志を有する場合であれば制動制御を抑制するので、過剰または不要な制動制御が運転者に煩わしさを与えることを防止することができる。支援制御装置14は、制動回避限界距離が旋回回避限界距離未満になる速度域または運転者が非直進走行状態への遷移意志を有しない場合であれば接触回避に必要とされる適正な制動制御を行なうので、運転者に煩わしさを与えること無しに走行安全性を確保することができる。
また、上述した実施形態において支援制御装置14は、第1〜第6フラグF1〜F6の全てに対して判定を行なうとしたが、これに限定されず、第1〜第6フラグF1〜F6の少なくとも何れか1つに対して判定を行ってもよい。
Claims (3)
- 車両に搭載され、物体を検出する検出装置と、
前記検出装置によって検出された物体に対する前記車両の相対速度を検出する相対速度検出手段と、
前記車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、
前記車両の旋回状態に応じて、前記検出装置によって検出された物体に対応する支援制御を行う支援制御装置と、
を備え、
前記支援制御装置は、前記旋回状態検出手段によって前記車両が旋回状態であることが検出され、かつ前記相対速度検出手段によって検出される前記相対速度が所定速度以上である場合に、前記支援制御を抑制する、
ことを特徴とする物体認識装置。 - 前記支援制御装置は、
前記物体に対する前記車両の接触を前記車両の所定の旋回動作により回避するために必要な相対距離である旋回回避限界距離の情報を前記相対速度に応じて記憶しており、
前記物体に対する前記車両の接触を前記車両の所定の制動動作により回避するために必要な相対距離である制動回避限界距離の情報を前記相対速度に応じて記憶しており、
前記相対速度が前記所定速度未満である場合に前記制動回避限界距離が前記旋回回避限界距離未満になるようにして、前記所定速度を設定しており、
前記支援制御を制動支援とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の物体認識装置。 - 前記旋回状態検出手段は、前記車両のヨーレートと、前記車両の舵角または操舵トルクと、を検出し、
前記車両のヨーレートが前記車両の直進状態に対応する値を有し、前記車両の舵角または操舵トルクが前記車両の直進状態に対応する値から変化した値を有する場合に、前記車両が旋回状態であると検出する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の物体認識装置。
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