JP2000142065A - 産業車両の車軸固定制御装置 - Google Patents

産業車両の車軸固定制御装置

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JP2000142065A
JP2000142065A JP33651898A JP33651898A JP2000142065A JP 2000142065 A JP2000142065 A JP 2000142065A JP 33651898 A JP33651898 A JP 33651898A JP 33651898 A JP33651898 A JP 33651898A JP 2000142065 A JP2000142065 A JP 2000142065A
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steering angle
vehicle speed
axle
axle fixing
vehicle
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Noboru Murase
昇 村瀬
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Komatsu Forklift KK
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2200/00Indexing codes relating to suspension types
    • B60G2200/30Rigid axle suspensions
    • B60G2200/32Rigid axle suspensions pivoted
    • B60G2200/322Rigid axle suspensions pivoted with a single pivot point and a straight axle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2204/00Indexing codes related to suspensions per se or to auxiliary parts
    • B60G2204/40Auxiliary suspension parts; Adjustment of suspensions
    • B60G2204/46Means for locking the suspension
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2300/00Indexing codes relating to the type of vehicle
    • B60G2300/02Trucks; Load vehicles
    • B60G2300/022Fork lift trucks, Clark

Abstract

(57)【要約】 【課題】 操向時の走行安定性を向上できる産業車両の
車軸固定制御装置を提供する。 【解決手段】 車体に対して車軸を上下方向に揺動自在
に取着した産業車両の車軸固定制御装置において、操舵
角θを検出する操舵角センサ1と、この検出した操舵角
θに基づいて操舵角θの微分値θ´を演算する操舵角微
分部24と、車速値Vを検出する車速センサ2と、この
検出した車速値Vに応じた基準操舵角変化割合θ0 ´を
演算する基準操舵角変化割合演算部25と、演算した微
分値θ´と基準操舵角変化割合θ0 ´とを比較し、微分
値θ´が基準操舵角変化割合θ0 ´以上のとき、第1の
車軸固定信号を出力する操舵角変化割合比較判定部28
と、前記第1の車軸固定信号が出力されたとき、車体及
び車軸間の揺動を固定する車軸固定装置63とを備え
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、産業車両の車軸固
定制御装置に関し、特には車体に対して車軸を揺動自在
に取着した産業車両の操向性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フォークリフト等の産業車両にお
いて、走行性能や乗り心地を向上させるために、車軸を
車体に対して揺動自在に支持する技術を採用したものが
ある。そして、このような産業車両が走行中に旋回する
とき、遠心力が働いて車体が揺動し、このために走行時
の安定性が低下して車速を上げることができないこと
や、車体の横揺れ等により乗り心地が低下するという問
題が発生しており、この問題を解決するための提案も多
く出されている。
【0003】例えば特開平9−309308号公報に
は、車体フレームと車軸との間に配設され、車体フレー
ムに対して揺動可能に支持された車軸を車体フレームに
固定させる車軸固定機構と、産業車両に設けられ、当該
車両に作用するヨーレートを検出するためのヨーレート
検出手段と、ヨーレート検出手段にて検出されたヨーレ
ートの変化割合を演算する変化割合演算手段と、変化割
合演算手段にて演算されたヨーレートの変化割合に基づ
いて、そのヨーレートの変化割合が基準割合値よりも大
きな値となった時、車軸固定機構を動作させて車軸と車
体フレームとを固定するための固定動作信号を出力する
第1制御手段とを備えた産業車両の制御装置が開示され
ている。
【0004】また、特開平10−58935号公報に
は、車体フレームと車軸との間に配設され、車体フレー
ムに対して揺動可能に支持された車軸を車体フレームに
固定させる車軸固定機構と、産業車両の操舵角を検出す
る操舵角検出手段と、産業車両の走行速度を検出する車
速検出手段と、操舵角検出手段にて検出された操舵角及
び車速検出手段により検出された走行速度に基づいてヨ
ーレートの変化割合を推定する第1推定手段と、第1推
定手段にて推定されたヨーレートの変化割合に基づい
て、そのヨーレートの変化割合が基準割合値よりも大き
な値となった時、車軸固定機構を動作させて車軸と車体
フレームとを固定する第1制御手段とを備えた産業車両
の制御装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の産業車両の制御装置は以下のような問題がある。 (1)通常、走行車両においては、操舵開始時には操舵
輪が所定角度操舵されていても、車両の慣性によって実
際に車両が旋回し始めるまでに惰走することが知られて
おり、このため車体に遠心力が作用し始めるすなわちヨ
ーレートが変化し始めるのは操舵開始後所定時間遅れて
からである。ところが、前記特開平9−309308号
公報に開示された産業車両の制御装置においては、ヨー
レート検出手段により検出されたヨーレートに基づいて
ヨーレートの変化割合を演算し、求めたヨーレートの変
化割合に基づいて車軸を固定するようにしている。した
がって、上記の理由により操舵に対してヨーレートの変
化割合が遅れ、このため車軸の固定動作が遅れることに
なる。この結果、操舵開始時の走行安定性が低下すると
言う問題がある。
【0006】前記特開平10−58935号公報に開示
された産業車両の制御装置においては、操舵角と走行速
度に基づいてヨーレートの変化割合を推定により求め、
推定されたヨーレートの変化割合に基づいて車軸を固定
するようにしている。しかしながら、このときのヨーレ
ートの変化割合の算出が非常に面倒で、すなわち操舵角
から旋回半径Rを求め、車速をこの求めた旋回半径Rで
除算してヨーレートを求め、さらにヨーレートの変化割
合を求める必要がある。したがって、演算能力の高いC
PU等が必要となり、安価に、かつ簡単に制御装置を構
成できないという問題がある。また、前記と同様の理由
により、操舵に対してヨーレートの変化割合が遅れるの
で、車軸の固定動作が遅れることになり、操舵開始時の
走行安定性が低下すると言う問題もある。
【0007】本発明は、上記の問題点に着目してなされ
たものであり、操向時の走行安定性を向上できる産業車
両の車軸固定制御装置を提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車体に
対して車軸を上下方向に揺動自在に取着した産業車両の
車軸固定制御装置において、操舵角θを検出する操舵角
センサ1と、操舵角センサ1により検出した操舵角θに
基づいて操舵角θの時間に対する微分値θ´を演算する
操舵角微分部24と、車速値Vを検出する車速センサ2
と、車速センサ2により検出した車速値Vに応じた基準
操舵角変化割合θ0 ´を演算する基準操舵角変化割合演
算部25と、操舵角微分部24により演算した微分値θ
´と基準操舵角変化割合演算部25により演算した基準
操舵角変化割合θ0 ´とを比較し、微分値θ´が基準操
舵角変化割合θ0 ´以上のとき、第1の車軸固定信号を
出力する操舵角変化割合比較判定部28と、前記第1の
車軸固定信号が出力されたとき、車体及び車軸間の揺動
を固定する車軸固定装置63とを備えた構成としてい
る。
【0009】請求項1に記載の発明によると、操舵角の
時間的な変化割合、すなわち微分値が所定の基準操舵角
変化割合θ0 ´以上になったときには、急ハンドル操作
が行われている、すなわち急激に旋回を行っていると推
定され、このときの遠心力が大きくなるので、車体が不
安定になり易い。本発明では、このとき車軸を固定して
車体を安定させるので、操向時の安定性を向上できる。
また、通常、操舵角の変化は、実際に旋回したときのヨ
ーレートの変化よりもタイミング的に早く検出されるの
で、本発明のように、操舵角の変化割合に基づいて車軸
固定の要又は不要を判定することにより、従来よりも早
めに車軸固定が実行される。さらに、微分値や各基準値
を求めるのに、テーブルを使用して短時間で求めること
が可能となり、CPUに演算処理の負荷が大きくかから
ない。したがって、車軸固定実行のタイミング遅れが無
く、さらに操向時の安定性を向上できる。そして、車速
値に応じて基準操舵角変化割合θ0 ´を設定しているの
で、旋回時に発生する遠心力の大きさに応じた適切な基
準値となるので、確実に、安定した車軸固定制御ができ
る。
【0010】請求項2に記載の発明は、車体に対して車
軸を上下方向に揺動自在に取着した産業車両の車軸固定
制御装置において、操舵角θを検出する操舵角センサ1
と、操舵角センサ1により検出した操舵角θのデータを
所定時間遅延させる操舵角遅延部34と、操舵角センサ
1により検出した現在の操舵角θと操舵角遅延部34に
より所定時間遅延した操舵角θのデータとの差に基づい
て、操舵角遅延量Δθを演算する減算部34aと、車速
値Vを検出する車速センサ2と、車速センサ2により検
出した車速値Vに応じた基準操舵角遅延量Δθ0 を演算
する基準操舵角遅延量演算部35と、減算部34aによ
り演算した操舵角遅延量Δθと基準操舵角遅延量演算部
35により演算した基準操舵角遅延量Δθ0 とを比較
し、操舵角遅延量Δθが基準操舵角遅延量Δθ0 以上の
とき、第1の車軸固定信号を出力する操舵角遅延量比較
判定部38と、前記第1の車軸固定信号が出力されたと
き、車体及び車軸間の揺動を固定する車軸固定装置63
とを備えた構成としている。
【0011】請求項2に記載の発明によると、ステアリ
ング操作に対する車両の追従特性を加味した制御特性を
得ることができる。すなわち、通常ステアリング操作は
滑らかに行われており、このときの操舵角は滑らかに増
減するので、所定時間内の操舵角の遅延量は操舵角の傾
き、つまり微分値に略比例する。また、ステアリング操
作に対して実車両はやや遅れて追従するので、遅延によ
ってこれらの特性を加味した値を得ることができ、単な
る微分処理にない特性を持たせることができる。遅延処
理は、例えばデータシフトの繰り返しによるような簡単
なアルゴリズムで行うことができる。これにより、前記
微分値演算による制御と同様に、演算処理の負荷の軽
減、及び演算時間の短縮が可能となり、従来に比して車
軸固定実行のタイミングが早く、かつ車両特性に合った
安定性を持たせることができる。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
記載の産業車両の車軸固定制御装置において、 車速セ
ンサ2により検出した車速値Vに応じた基準操舵角θを
演算する基準操舵角演算部26と、操舵角センサ1によ
り検出した操舵角θと基準操舵角演算部26により演算
した基準操舵角θs とを比較し、操舵角θが基準操舵角
θs 以上のときに、第2の車軸固定信号を出力する操舵
角比較判定29とを付設し、前記車軸固定装置63は、
前記第1又は第2の車軸固定信号の少なくとも一方が出
力されたとき、車体及び車軸間の揺動を固定する構成と
している。
【0013】請求項3に記載の発明によると、操舵角を
所定角度に切った状態で旋回しているときには、車速値
及び操舵角の大きさに応じた遠心力が作用するので、本
発明はこの2つの量を考慮して車軸固定の判定を行って
いる。この場合にも、車速値に応じた基準値の演算等
は、簡単なテーブルを使用して行える。したがって、演
算処理にかかる時間遅れ等もなく、操向時の安定性を向
上できる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1又は2
記載の産業車両の車軸固定制御装置において、 予め設
定された基準車速値Vs を出力する基準車速値発生部2
3と、車速センサ2により検出した車速値Vが基準車速
値発生部23から入力した基準車速値Vs 以上のとき、
車軸固定許可信号EN を出力する車速比較判定部27と
を付設し、前記車軸固定装置63は、車軸固定許可信号
EN と第1の車軸固定信号が共に出力されたとき、車体
及び車軸間の揺動を固定する
【0015】請求項4に記載の発明によると、車速値が
所定の基準値以上のとき、微分値に基づく車軸固定を行
うので、産業車両の稼動現場の走行路面条件や走行制約
条件等に適合させた車軸固定ができる。これにより、能
率的な作業ができる。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項3記載の
産業車両の車軸固定制御装置において、予め設定された
基準車速値Vs を出力する基準車速値発生部23と、車
速センサ2により検出した車速値Vが基準車速値発生部
23から入力した基準車速値Vs 以上のとき、車軸固定
許可信号EN を出力する車速比較判定部27とを付設
し、前記車軸固定装置63は、車軸固定許可信号EN が
出力されると共に、第1又は第2の車軸固定信号の少な
くとも一方が出力されたとき、車体及び車軸間の揺動を
固定する構成としている。
【0017】請求項5に記載の発明によると、車速値が
所定の基準値以上のとき、微分値に基づく車軸固定、又
は操舵角の大きさに基づく車軸固定の少なくとも一方を
行うので、産業車両の稼動現場の走行路面条件や走行制
約条件等に適合させた車軸固定ができる。これにより、
能率的な作業ができる。
【0018】請求項6に記載の発明は、請求項4又は5
記載の産業車両の車軸固定制御装置において、前記基準
車速値Vs を、所定の範囲内で任意に設定可能とした構
成としている。
【0019】請求項6に記載の発明によると、基準車速
値を任意に設定可能としたので、作業現場に適合させ易
い。したがって、能率的な作業が行えるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係わる産業車両
の車軸固定制御装置について図面を参照して詳述する。
図1は、本発明に係わる操向制御装置が適用される産
業車両としてのフォークリフト50の側面図である。同
図において、フォークリフト50の車体51の前部には
左右1対の前輪55,55が、後部には左右1対の後輪
56,56が配設されている。左右1対の前輪55,5
5は図示しない変速機を介してエンジンに連結されてお
り、このエンジンにより駆動される。また、車体51の
前端部には上下方向に伸縮自在にマスト52が設けられ
ており、マスト52の前部にマスト52により昇降自在
とされたフォーク53が取着されている。車体51の略
中央上部には運転席58が設けられており、運転席58
の前方の運転パネルの近傍には、ステアリングハンドル
57が配設されている。ステアリングハンドル57は、
図示しないリンクを介して後輪56,56を操向可能と
なっている。したがって、後輪56,56は操舵輪とな
っている。
【0021】図2は、後輪56,56を車体51に対し
て揺動自在及び固定自在にする車軸固定装置の説明図で
ある。フォークリフト50の車体51の後下部に、車両
の幅方向に延設されたリヤアクスル61がセンターピン
62を中心に車両左右方向に揺動自在に設けられてい
る。リヤアクスル61の左右端部には前記後輪56,5
6がそれぞれ回転自在に連結されており、リヤアクスル
61により後輪56,56の車軸を構成している。ま
た、車体51とリヤアクスル61との間には、車軸固定
(緩衝)装置63(以後、車軸固定装置63と言う。)
が回動自在に取着されている。本実施形態における車軸
固定装置63は油圧シリンダにより構成されており、こ
の油圧シリンダのピストンロッド63aはリヤアクスル
61に、またチューブ63bは車体51に取着されてい
る。また、この油圧シリンダのヘッド室及びボトム室は
電磁弁3を介して連通しており、電磁弁3のソレノイド
部には後述するコントローラ10が接続されている。
【0022】電磁弁3は4ポート2位置切換弁で構成さ
れ、前記油圧シリンダのヘッド室及びボトム室は電磁弁
3の2つの出力ポートにそれぞれ接続されており、2つ
の出力ポートは互いに接続されている。コントローラ1
0からの揺動指令が電磁弁3のソレノイドに入力される
と、a位置に切り換り、ヘッド室及びボトム室間の油路
を連通して車体51とリヤアクスル61(車軸)との間
を緩衝する。また、コントローラ10からの固定指令が
電磁弁3のソレノイドに入力されると、b位置に切り換
り、ヘッド室及びボトム室間の油路を遮断して車体51
とリヤアクスル61(車軸)との間を固定する。
【0023】図3は、本発明に係わる産業車両の車軸固
定制御装置のハード構成ブロック図である。同図におい
て、操舵角センサ1は、操舵輪(本実施形態では後輪5
6)の切れ角θを検出し、コントローラ10に出力す
る。操舵角センサ1は、例えばポテンショメータ、パル
スエンコーダ等により構成され、操舵輪の切れ角に対応
した図示しないステアリングシリンダのストロークを検
出してもよいし、あるいはステアリングハンドル(図
1)の回転角を検出してもよい。車速センサ2は、産業
車両の走行速度を検出し、その車速信号をコントローラ
10に出力する。車速センサ2は、例えば電磁ピックア
ップ(回転する磁石の磁界の変化をコイルの誘導電流に
より検出して回転数に比例したパルスを得るもの)やタ
コジェネレータ等により構成することができ、操舵輪の
回転軸の回転数を検出することにより、車速を検出す
る。電磁弁駆動部13は、入力する駆動指令に基づい
て、前記電磁弁3のソレノイドに開閉電流指令を出力
し、電磁弁3を切り換える。電磁弁3は、電磁弁駆動部
13からのこの開閉電流指令で駆動され、前記車軸固定
装置63を制御して車体を揺動自在状態又は固定状態に
制御する。
【0024】CPU20は、マイクロコンピュータ等の
コンピュータ装置や高速演算処理装置からなる演算処理
装置であり、内部に所定の制御定数データ、制御テーブ
ル等のデータを記憶するメモリ20aを有する。CPU
20は、操舵角センサ1からの操舵角信号に基づいて操
舵角データを演算し、車速センサ2からの信号に基づい
て車速データを演算する。さらに、求めた操舵角データ
及び車速データに基づいて、後述する演算処理を行って
車軸を固定するか否かを判定し、この判定判定結果に基
づいて車軸固定装置63を制御する。
【0025】図4は本実施形態に係わる機能構成ブロッ
ク図であり、同図に従って、各機能を説明する。操舵角
入力変換部21は、操舵角センサ1からの入力信号を操
舵角に変換するものであり、例えば操舵角センサ1がポ
テンショメータの場合には、その入力電圧値に基づいて
左方向の最大操舵角から右方向の最大操舵角までの操舵
動作範囲内の対応する操舵角データに変換する。あるい
は、パルスエンコーダの場合には、アブソリュートタイ
プにより構成し、その入力エンコーダ値に基づいて前記
操舵動作範囲内の対応する操舵角データに変換する。車
速入力変換部22は、車速センサ2からの入力信号を車
速値に変換するものであり、本実施形態ではパルスジェ
ネレータからのパルス信号の周期を車速値に変換してい
るが、本発明はこれに限定されない。すなわち、車速セ
ンサ2がタコジェネレータの場合には、入力電圧値を車
速に変換してもよい。
【0026】基準車速値発生部23は、後述する車軸固
定を行う指令を有効とする基準車速値Vs を設定するも
のである。つまり、本実施形態では車速が所定の基準車
速値Vs 以上のときに、車軸固定指令を有効として出力
するようにしているが、このときの基準車速値Vs は、
例えば可変抵抗器やポテンショメータ等からなる基準車
速設定器23aにより所定の範囲内で任意に設定され
る。基準車速値発生部23は、この基準車速設定器23
aからの入力電圧値を基準車速値Vs に変換している。
【0027】操舵角微分部24は、操舵角入力変換部2
1から操舵角θを入力し、操舵角θの微分値θ´を演算
して出力する。この微分値θ´は、例えば所定の微小時
間Δt毎の操舵角θの変化量Δθに基づいて「Δθ/Δ
t」により演算される。基準操舵角変化割合演算部25
は、車速入力変換部22から車速値Vを入力し、この車
速値Vに対応する基準操舵角変化割合θ0 ´(正数とす
る)を求める。コントローラ10は、メモリ20a内
に、車速値Vと基準操舵角変化割合θ0 ´との関係を表
すテーブルを予め記憶している。また、基準操舵角演算
部26は、車速入力変換部22から車速値Vを入力し、
この車速値Vに対応する基準操舵角θs (正数とする)
を求める。コントローラ10は、メモリ20a内に、車
速値Vと基準操舵角θs との関係を表すテーブルを予め
記憶している。
【0028】車速比較判定部27は、車速入力変換部2
2部から入力した車速値Vと基準車速値発生部23から
入力した基準車速値Vs とを比較し、車速値Vが基準車
速値Vs 以上のときに車軸固定許可信号EN (ハイレベ
ル信号)を出力する。操舵角変化割合比較判定部28
は、操舵角微分部24から入力した微分値θ´の絶対値
(|θ´|)と基準操舵角変化割合演算部25から入力
した基準操舵角変化割合θ0 ´とを比較し、微分値θ´
の絶対値(|θ´|)が基準操舵角変化割合θ0 ´以上
のとき(つまり、微分値θ´が大きくなったとき)、車
軸固定信号F1(ハイレベル)を出力する。操舵角比較
判定部29は、操舵角入力変換部21から入力した操舵
角θの絶対値(|θ.|)と基準操舵角演算部26から
入力した基準操舵角θs とを比較し、操舵角θの絶対値
(|θ.|)が基準操舵角θs 以上となったとき、(つ
まり操舵角θが基準操舵角θs 以上に大きくなったと
き)、車軸固定信号F2(ハイレベル)を出力する。
【0029】論理演算のAND回路31は、車速比較判
定部27からの車軸固定許可信号EN と操舵角変化割合
比較判定部28からの車軸固定信号F1とを入力し、両
信号が共にハイレベルのときに車軸固定指令F3(ハイ
レベル)を出力する。また、同様に、AND回路32
は、車速比較判定部27からの車軸固定許可信号EN と
操舵角比較判定部29からの車軸固定信号F2とを入力
し、両信号が共にハイレベルのときに車軸固定指令F4
(ハイレベル)を出力する。さらに、OR回路33は車
軸固定指令F3又は車軸固定指令F4のいずれか一方が
入力されたとき、すなわちいずれか一方がハイレベルの
ときに、車軸固定作動指令F5を電磁弁駆動部13に出
力する。
【0030】以上の構成による作動を、図5に示すタイ
ムチャートを参照して説明する。ここで、操舵角θ及び
車速Vが同図に示すように変化したものとする。操舵角
θの微分値θ´は、操舵角θの立ち上がり時及び立ち下
がり時に、その変化割合に応じた値が出力される(操舵
角微分部24)。ここで、操舵角θの立ち上がり時の車
速Vに応じた基準操舵角変化割合θ0 ´(本例ではθ0a
´)が演算される(基準操舵角変化割合演算部25)。
また、車速Vに応じた基準操舵角θs が演算される(基
準操舵角演算部26)。このとき、まず、操舵角θの立
ち上がり時には、微分値θ´と基準操舵角変化割合θ0a
´が比較判定され(操舵角変化割合比較判定部28)、
微分値θ´が基準操舵角変化割合θ0a´以上と判定した
時間だけ車軸固定信号F1(ハイレベル)を出力し、こ
れと同時に操舵角θと基準操舵角θs が比較判定され
(操舵角比較判定29)、操舵角θが基準操舵角θs 以
上と判定した時間だけ車軸固定信号F2(ハイレベル)
を出力する。いま、操舵角θの立ち上がり時初期は、操
舵角θが基準操舵角θs より小さいので車軸固定信号F
2は出力されない(つまりローレベルである)が、操舵
角θの増加にもとなって立ち上がり途中で操舵角θが基
準操舵角θs 以上になるので、車軸固定信号F2が出力
されるものとする。また、図5に示す例では、操舵角θ
の立ち上がり時の初期には車速Vが遅いので、設定テー
ブルにより基準操舵角変化割合θ0 ´が大きな値θ0a´
となっており、このため微分値θ´が基準操舵角変化割
合θ0a´より小さいので、車軸固定信号F1は出力され
ない(つまり、ローレベルである)。そして、車速Vと
基準車速値Vs が比較判定され(車速比較判定部2
7)、車速Vが基準車速値Vs より小さくて車軸固定許
可信号EN がローレベルであるものとする。以上によ
り、車軸固定許可信号EN がローレベルであるので車軸
固定指令F3が出力されず(AND回路31)、と同時
に、操舵角θの立ち上がり途中で車軸固定信号F2はハ
イレベルであるが、車軸固定指令F4が出力されず(A
ND回路32)、したがって車軸固定作動指令F5は出
力されない(OR回路33)。
【0031】この後、操舵角θが略一定である期間が継
続する。この間は微分値θ´が基準操舵角変化割合θ0
´より小さくなるので、車軸固定信号F1は出力され
ず、つまりローレベルであり(操舵角変化割合比較判定
部28)、よって車軸固定指令F3は出力されない(A
ND回路31)。一方、操舵角θが基準操舵角θs 以上
となったとき、車軸固定信号F2(ハイレベル)が出力
され(操舵角比較判定29)、また車速Vが基準車速値
Vs 以上になったとき車軸固定許可信号EN (ハイレベ
ル)が出力される(車速比較判定部27)。したがっ
て、車軸固定信号F2及び車軸固定許可信号EN が共に
出力されている期間は、車軸固定指令F4が出力される
(AND回路32)ので、車軸固定作動指令F5が出力
される(OR回路33)。これにより、電磁弁3が開口
して車軸の揺動が固定される。
【0032】そして、次に操舵角θが元に戻され、立ち
下がると、このときの車速Vに応じた基準操舵角変化割
合θ0 ´(このとき、θ0b´であるとする)と微分値θ
´が比較され(操舵角変化割合比較判定部28)、微分
値θ´が基準操舵角変化割合θ0b´以上のとき車軸固定
信号F1(ハイレベル)を出力する。また、車速Vが基
準車速値Vs 以上となったとき、車軸固定許可信号EN
が出力される(ハイレベルとなる)ので、車軸固定信号
F1及び車軸固定許可信号EN が共に出力されている期
間、車軸固定指令F3が出力される。したがって、車軸
固定指令F3が出力されている期間、車軸固定作動指令
F5が出力される。
【0033】本実施形態によると、操舵角θの微分値θ
´が基準操舵角変化割合θ0 ´以上のときは、旋回開
始、旋回終了あるいはステアリングの切り返しにおいて
遠心力が大きいと推定され、車軸固定が行われる。ま
た、操舵角θが一定値で継続するときは旋回中であり、
このときの車速値及び操舵角θの大きさにより遠心力の
大きさが決まるので、操舵角θが車速値に応じた基準操
舵角θs 以上のときは、同じく車軸固定が行われる。そ
して、微分値θ´による車軸固定と、操舵角θによる車
軸固定との少なくともいずれか一方を行うので、操向操
作中の大きな遠心力発生に対して確実に車軸固定を行
い、操向時の安定性を向上できる。このとき、旋回開始
時及び旋回終了時等には、操舵角θの微分値θ´により
車軸固定を判定しているので、 従来のヨーレートの変化
割合による車軸固定よりも早めに車軸固定が実行され
る。これは、通常、操舵角の変化は、実際に旋回したと
きのヨーレートの変化よりもタイミング的に早く検出さ
れ、この操舵角の変化割合(微分値θ´)に基づいて車
軸固定の要又は不要を判定するからである。したがっ
て、操向時の安定性を向上できる。
【0034】また、本実施形態では車速値Vが所定の基
準車速値Vs 以上のときに、微分値θ´による車軸固定
と、操舵角θによる車軸固定との少なくともいずれか一
方を行うようにしている。これにより、産業車両の作業
現場の走行路面条件や周囲環境制約条件等に適合させ
て、車軸固定を行う車速値の範囲を任意に設定し、最適
な条件で走行及び操向制御を行うことが可能となる。例
えば、坂道の多い作業現場では、むやみに車軸固定を行
うと、坂道にかかって旋回する場合に車体が傾いてかえ
って不安定になることもある。したがって、作業現場に
適合した車軸固定の条件を設定可能であり、作業能率を
向上できる。なお、上記のような特別な作業環境でない
場合には、車速値Vが基準車速値Vs 以上のときという
条件を設けなくてもよい。すなわち、微分値θ´による
車軸固定と、操舵角θによる車軸固定との少なくともい
ずれか一方を行うようにしてもよい。
【0035】さらに、微分値θ´や各基準値を求めるの
に、テーブルを使用して短時間で求めることが可能とな
り、CPUに演算処理の負荷が大きくかからない。した
がって、車軸固定実行のタイミング遅れが無く、さらに
操向時の安定性を向上できる。
【0036】次に、図6に基づいて第2実施形態を説明
する。ハード構成は、前実施形態と同様とする。図6
は、本実施形態における機能構成ブロック図であり、前
実施形態と同じ機能構成には同一符号を付して以下での
説明を省く。操舵角遅延部34は操舵角入力変換部21
から入力した操舵角θを所定時間Δta遅延し、遅延操
舵角θTとして出力するものである。本実施形態では、
操舵角遅延部34は、所定バイト数のメモリのエリアを
遅延処理に使用し、所定周期時間(例えば10ms)毎の
データシフト処理により所定時間Δtaの遅延を実現し
ている。すなわち、この遅延処理エリアには操舵角θデ
ータが時系列的に記憶されており、所定時間毎にこのエ
リアの最も過去のデータを遅延操舵角θTとして出力
し、この後各データを1周期時間過去のデータに対応す
る番地に順次シフトして行き、このエリアの最新操舵角
記憶番地に現在の操舵角θデータを記憶するようにして
いる。なお、遅延処理方法については、この方法には限
定されない。また、減算部34aでは、現在の操舵角θ
データから、操舵角遅延部34から入力した遅延操舵角
θTデータを減算して操舵角遅延量Δθとして出力す
る。
【0037】基準操舵角遅延量演算部35は、車速入力
変換部22から車速値Vを入力し、この車速値Vに対応
する基準操舵角遅延量Δθ0 (正数とする)を求める。
コントローラ10は、メモリ20a内に、車速値Vと基
準操舵角変化割合Δθ0 との関係を表すテーブルを予め
記憶している。操舵角遅延量比較判定部38は、減算部
34aから入力した操舵角遅延量Δθの絶対値(|Δθ
|)と基準操舵角遅延量演算部35から入力した基準操
舵角遅延量Δθ0 とを比較し、操舵角遅延量Δθの絶対
値(|Δθ|)が基準操舵角遅延量Δθ0 以上のとき、
車軸固定信号F1(ハイレベル)を出力する。この車軸
固定信号F1と車速比較判定部27からの車軸固定許可
信号EN とは前実施形態と同様にAND回路31に入力
され、論理積が演算される。
【0038】本実施形態における作動を、図7に示すタ
イムチャートに基づいて説明する。ここで、操舵角θ及
び車速Vが同図に示すように変化したものとする。操舵
角θの立ち上がり時及び立ち下がり時に、操舵角遅延量
Δθが求められる(減算部34a)。通常のステアリン
グ操作時には、操舵角θは振動的にならずに滑らかに立
ち上がり、あるいは立ち下がるので、操舵角遅延量Δθ
は操舵角θの傾き、すなわち変化割合に略対応した値と
なる。ここで、操舵角θの立ち上がり時の車速Vに対応
する基準操舵角遅延量Δθ0 が演算される(基準操舵角
遅延量演算部35)。また、車速Vに応じた基準操舵角
θs が演算される(基準操舵角演算部26)。このと
き、まず、操舵角θの立ち上がり時には、操舵角遅延量
Δθと基準操舵角遅延量Δθ0 が比較判定され(操舵角
遅延量比較判定部38)、操舵角遅延量Δθが基準操舵
角遅延量Δθ0 以上と判定した時間だけ車軸固定信号F
1(ハイレベル)を出力し、これと同時に操舵角θと基
準操舵角θs が比較判定され(操舵角比較判定29)、
操舵角θが基準操舵角θs 以上と判定した時間だけ車軸
固定信号F2(ハイレベル)を出力する。いま、図7に
示す例では、操舵角θの立ち上がり時に車速Vが遅いの
で、設定テーブルにより基準操舵角遅延量Δθ0 が大き
な値Δθ1 となっており、このため操舵角遅延量Δθが
基準操舵角遅延量Δθ0 (Δθ1 )より小さいので、車
軸固定信号F1は出力されない(つまり、ローレベルで
ある)。また、車速Vと基準車速値Vs が比較判定され
(車速比較判定部27)、車速Vが基準車速値Vs より
小さくて車軸固定許可信号EN がローレベルであるもの
とする。以上により、車軸固定許可信号EN がローレベ
ルであるので車軸固定指令F3が出力されず(AND回
路31)、と同時に車軸固定指令F4が出力されず(A
ND回路32)、したがって車軸固定作動指令F5は出
力されない(OR回路33)。
【0039】この後、操舵角θが略一定である期間が継
続する。この間は操舵角遅延量Δθが基準操舵角遅延量
Δθ0 より小さくなるので、車軸固定信号F1は出力さ
れず、つまりローレベルであり(操舵角変化割合比較判
定部28)、よって車軸固定指令F3は出力されない
(AND回路31)。一方、操舵角θが基準操舵角θs
以上となっているので、車軸固定信号F2(ハイレベ
ル)が出力され(操舵角比較判定29)、また車速Vが
基準車速値Vs 以上になったとき車軸固定許可信号EN
(ハイレベル)が出力される(車速比較判定部27)。
したがって、車軸固定信号F2及び車軸固定許可信号E
N が共に出力されている期間は、車軸固定指令F4が出
力される(AND回路32)ので、車軸固定作動指令F
5が出力される(OR回路33)。これにより、電磁弁
3が開口して車軸の揺動が固定される。
【0040】そして、次に操舵角θが立ち下がると、こ
のときの車速Vに応じた基準操舵角遅延量Δθ0 (図7
ではΔθ2 )と操舵角遅延量Δθが比較され(操舵角変
化割合比較判定部28)、操舵角遅延量Δθが基準操舵
角遅延量Δθ0 (Δθ2 )以上のとき車軸固定信号F1
(ハイレベル)を出力する。また、車速Vが基準車速値
Vs 以上となっているので、車軸固定許可信号EN が出
力されている(ハイレベルである)。このため、車軸固
定信号F1及び車軸固定許可信号EN が共に出力されて
いる期間、車軸固定指令F3が出力される。したがっ
て、車軸固定指令F3が出力されている期間、車軸固定
作動指令F5が出力される。
【0041】図8は、本実施形態における他の実施例を
示す。同図は、操舵角θと基準操舵角θs との比較方法
にヒステリシスを設けた例である。基準操舵角演算部2
6A,26Bは、共に車速値Vに応じた基準操舵角θsO
N,θsOFFを演算するが、同じ大きさの車速値Vに対し
て、基準操舵角演算部26Aに記憶された基準操舵角θ
sON の方が基準操舵角演算部26Bに記憶された基準操
舵角θsOFFよりも大きな値に設定してある。また、切換
器29aはリレーと同様な機能を有するスイッチ素子で
あり、ノーマリクローズ端子には基準操舵角θsON が、
ノーマリオープン端子には基準操舵角θsOFFが入力され
ている。さらに、コモン端子は操舵角比較判定29の基
準操舵角θs の入力端子に接続されており、このスイッ
チ素子の切換信号入力端子には操舵角比較判定29の出
力信号(車軸固定信号F2)が入力されている。本実施
例の作動は、次にようになる。いま、車軸固定信号F2
がオフ(ローレベル)とすると、切換器29aはノーマ
リクローズ端子側に切り換っており、よって基準操舵角
θsON が操舵角比較判定29の基準操舵角θs の入力端
子に接続されている。この状態で、操舵角θが基準操舵
角θsON 以上になったとき、車軸固定信号F2が出力さ
れ(ハイレベル)、切換器29aはノーマリオープン端
子側に切り換り、よって今度は基準操舵角θsOFFが操舵
角比較判定29の基準操舵角θs の入力端子に接続され
る。基準操舵角θsON の方が基準操舵角θsOFFよりも大
きな値に設定してあるので、この後、操舵角θが、小さ
い値の基準操舵角θsOFFよりも小さくならないと、再び
車軸固定信号F2の出力がオフされない(ローレベル)
に戻らない。この作動は、車軸固定信号F2の出力がオ
ンするときも同様である。つまり、ヒステリシス特性を
有する。これにより、操舵角θと基準操舵角θs との比
較判定が操舵角θのノイズ等の影響を受けずに安定化す
るので、誤動作が無い。なお、ヒステリシス特性を有す
ることは、本実施形態のみにかかわらず、前記第1実施
形態においても有効である。
【0042】本実施形態によれば、所定時間内での操舵
角θの遅延量Δθを求め、この操舵角遅延量Δθが所定
の基準操舵角遅延量以上のとき、車軸固定を行う。すな
わち、通常滑らかなステアリング操作のときには、操舵
角遅延量Δθは操舵角θの微分値と略同等であるので、
この操舵角遅延量Δθを微分値と同じような処理方法で
車軸固定の要及び不要の判定が行える。しかも、簡単な
データシフト処理により遅延処理が行え、車速値に応じ
た基準操舵角遅延量の演算もテーブル等を使用して短時
間で処理できる。このため、CPUの演算処理負荷も軽
減され、車軸固定の処理を適切なタイミングで行うこと
ができる。したがって、操向時の安定性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる操向制御装置が適用される産業
車両としてのフォークリフトの側面図である。
【図2】本発明に係わる操向制御装置の車軸固定装置の
説明図である。
【図3】第1実施形態に係わる操向制御装置のハード構
成ブロック図である。
【図4】第1実施形態に係わる機能構成ブロック図であ
る。
【図5】第1実施形態の作動を説明するタイムチャート
例である。
【図6】第2実施形態に係わる機能構成ブロック図であ
る。
【図7】第2実施形態の作動を説明するタイムチャート
例である。
【図8】第2実施形態に係わる他の例を表す機能構成ブ
ロック図である。
【符号の説明】
1…操舵角センサ、2…車速センサ、3…電磁弁、10
…コントローラ、20…CPU、20a…メモリ、21
…操舵角入力変換部、22…車速入力変換部22、23
…基準車速値発生部、24…操舵角微分部、25…基準
操舵角変化割合演算部、26…基準操舵角演算部、27
…車速比較判定部、28…操舵角変化割合比較判定部、
29…操舵角比較判定、34…操舵角遅延部、34a…
減算部、35…基準操舵角遅延量演算部、38…操舵角
遅延量比較判定部、50…フォークリフト、51…車
体、55…前輪、56…後輪、61…リヤアクスル、6
2…センターピン、63…車軸固定装置。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に対して車軸を上下方向に揺動自在
    に取着した産業車両の車軸固定制御装置において、 操舵角( θ) を検出する操舵角センサ(1) と、 操舵角センサ(1) により検出した操舵角( θ) に基づい
    て操舵角( θ) の時間に対する微分値( θ´) を演算す
    る操舵角微分部(24)と、 車速値Vを検出する車速センサ(2) と、 車速センサ(2) により検出した車速値(V) に応じた基準
    操舵角変化割合( θ0´) を演算する基準操舵角変化割
    合演算部(25)と、 操舵角微分部(24)により演算した微分値( θ´) と基準
    操舵角変化割合演算部(25)により演算した基準操舵角変
    化割合( θ0 ´) とを比較し、微分値( θ´)が基準操
    舵角変化割合( θ0 ´) 以上のとき、第1の車軸固定信
    号を出力する操舵角変化割合比較判定部(28)と、 前記第1の車軸固定信号が出力されたとき、車体及び車
    軸間の揺動を固定する車軸固定装置(63)とを備えたこと
    を特徴とする産業車両の車軸固定制御装置。
  2. 【請求項2】 車体に対して車軸を上下方向に揺動自在
    に取着した産業車両の車軸固定制御装置において、 操舵角θを検出する操舵角センサ(1) と、 操舵角センサ(1) により検出した操舵角( θ) のデータ
    を所定時間遅延させる操舵角遅延部(34)と、 操舵角センサ(1) により検出した現在の操舵角( θ) と
    操舵角遅延部(34)により所定時間遅延した操舵角( θ)
    のデータとの差に基づいて、操舵角遅延量( Δθ) を演
    算する減算部(34a) と、 車速値(V) を検出する車速センサ(2) と、 車速センサ(2) により検出した車速値(V) に応じた基準
    操舵角遅延量( Δθ0)を演算する基準操舵角遅延量演算
    部(35)と、 減算部(34a) により演算した操舵角遅延量( Δθ) と基
    準操舵角遅延量演算部(35)により演算した基準操舵角遅
    延量( Δθ0)とを比較し、操舵角遅延量( Δθ) が基準
    操舵角遅延量( Δθ0)以上のとき、第1の車軸固定信号
    を出力する操舵角遅延量比較判定部(38)と、 前記第1の車軸固定信号が出力されたとき、車体及び車
    軸間の揺動を固定する車軸固定装置(63)とを備えたこと
    を特徴とする産業車両の車軸固定制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の産業車両の車軸固
    定制御装置において、車速センサ(2) により検出した車
    速値(v) に応じた基準操舵角( θ) を演算する基準操舵
    角演算部(26)と、 操舵角センサ(1) により検出した操舵角( θ) と基準操
    舵角演算部(26)により演算した基準操舵角( θs)とを比
    較し、操舵角( θ) が基準操舵角( θs)以上のときに、
    第2の車軸固定信号を出力する操舵角比較判定(29)とを
    付設し、 前記車軸固定装置(63)は、前記第1又は第2の車軸固定
    信号の少なくとも一方が出力されたとき、車体及び車軸
    間の揺動を固定することを特徴とする産業車両の車軸固
    定制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の産業車両の車軸固
    定制御装置において、予め設定された基準車速値(Vs)を
    出力する基準車速値発生部(23)と、 車速センサ(2) により検出した車速値(V) が基準車速値
    発生部(23)から入力した基準車速値(Vs)以上のとき、車
    軸固定許可信号(EN)を出力する車速比較判定部(27)とを
    付設し、 前記車軸固定装置(63)は、車軸固定許可信号(EN)と第1
    の車軸固定信号が共に出力されたとき、車体及び車軸間
    の揺動を固定することを特徴とする産業車両の車軸固定
    制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の産業車両の車軸固定制御
    装置において、 予め設定された基準車速値(Vs)を出力する基準車速値発
    生部(23)と、 車速センサ(2) により検出した車速値(V) が基準車速値
    発生部(23)から入力した基準車速値(Vs)以上のとき、車
    軸固定許可信号(EN)を出力する車速比較判定部(27)とを
    付設し、 前記車軸固定装置(63)は、車軸固定許可信号(EN)が出力
    されると共に、第1又は第2の車軸固定信号の少なくと
    も一方が出力されたとき、車体及び車軸間の揺動を固定
    することを特徴とする産業車両の車軸固定制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は5記載の産業車両の車軸固
    定制御装置において、前記基準車速値(Vs)を、所定の範
    囲内で任意に設定可能としたことを特徴とする産業車両
    の車軸固定制御装置。
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