JP2015221626A - 制動制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】制動制御装置において、長時間駐車した後の発進時における、ブレーキパッドとブレーキロータと間のサビによる固着を抑制する。【解決手段】制動制御装置は、ブレーキロータに水分が付着しているか否かを判定する水分付着判定部(ステップS104)と、ブレーキパッドが、第一駆動源の駆動によってブレーキロータに圧着しているか否かを判定する圧着判定部(ステップS106)と、水分付着判定部によってブレーキロータに水分が付着していると判定され、かつ、圧着判定部によってブレーキパッドがブレーキロータに圧着していると判定された場合、車両の駐車中において、圧着しているブレーキパッドをブレーキロータから少なくとも離間させるパッド離間制御を行うパッド離間制御部(ステップS116)と、を有する。【選択図】図4
Description
本発明は、制動制御装置に関する。
制動制御装置の一形式として、特許文献1に示されているものが知られている。特許文献1の図4に示されているように、制動制御装置は、ブレーキロータ(ブレーキロータ)10RL〜10RRに水分が付着していると判定され、かつ、水分が付着したブレーキロータ10RL〜10RRにサビが生じる程度の長時間駐車が行われると判定されたときに、ブレーキロータ10RL〜10RRに発生させる摩擦制動力を通常制動時よりも増大させるようになっている。
また、制動制御装置の他の一形式として、特許文献2に示されているものが知られている。特許文献2の図1に示されているように、制動制御装置は、条件認識部24において、ブレーキディスク(ブレーキロータ) 16aにサビが発生する条件が整ってしまったと判断した場合には、車両10が走行を再開した後に、非制動時に所定走行距離の間はブレーキ加圧を行ってサビを除去するサビ除去処理を行い、さらにサビが発生する条件が整ってしまったと判断した場合でも、回避判断部34においてサビ発生を回避することができると判断した場合には、サビ除去処理を禁止し、車両10が走行を再開したときに、不要なサビ除去制御を防止するようになっている。
上述した特許文献1に記載されている制動制御装置は、車両が長時間停止されることを予測して、停止前の走行中に水分を除去することができる。しかし、ナビへの目的地入力が行われないなどして、予測が外れて水分除去が行われず長時間駐車した場合、ブレーキパッドとブレーキロータとの間にサビが発生すると、その発生したサビによってブレーキパッドとブレーキロータとが固着するおそれがあった。この場合、次回の走行開始時(発進時)に、固着したブレーキパッドとブレーキロータとが引き剥がされる際に大きな音が発生したり、比較的大きな走行駆動力が必要となったりするという問題があった。
また、上述した特許文献2に記載されている制動制御装置は、走行再開後サビ除去をすることができるものの、上述したように長時間駐車した後に走行開始する際のサビ固着に対応することはできない。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、制動制御装置において、長時間駐車した後の発進時における、ブレーキパッドとブレーキロータと間のサビによる固着に起因する諸問題の発生を抑制することを目的とする。
上述した課題を解決するために、請求項1に係る制動制御装置の発明は、ブレーキパッドをブレーキロータに対して往復動させる電気式の第一駆動源を駆動させて、ブレーキパッドをブレーキロータに圧着させて車輪を制動させる状態を保つことにより車両の駐車を行う第一ブレーキ装置を制御する制動制御装置であって、制動制御装置は、ブレーキロータに水分が付着しているか否かを判定する水分付着判定部と、ブレーキパッドが、第一駆動源の駆動によってブレーキロータに圧着しているか否かを判定する圧着判定部と、水分付着判定部によってブレーキロータに水分が付着していると判定され、かつ、圧着判定部によってブレーキパッドがブレーキロータに圧着していると判定された場合、車両の駐車中において、圧着しているブレーキパッドをブレーキロータから少なくとも離間させるパッド離間制御を行うパッド離間制御部と、を有することである。
これによれば、制動制御装置は、長時間駐車した場合、ブレーキパッドとブレーキロータとの間にサビが発生する可能性がある場合には、駐車中に、圧着しているブレーキパッドをブレーキロータから少なくとも離間させる。これにより、ブレーキロータおよびブレーキパッドに付着している水分が除去でき、ひいてはサビの発生が抑制できる。また、サビの進行が抑制できる。その結果、長時間駐車中におけるブレーキパッドとブレーキロータと間のサビによる固着を抑制することができる。よって、長時間駐車した後の発進時における、ブレーキパッドとブレーキロータと間のサビによる固着に起因する諸問題の発生を抑制することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1の制動制御装置において、パッド離間制御部は、水分付着判定部によってブレーキロータに水分が付着していると判定され、かつ、圧着判定部によってブレーキパッドがブレーキロータに圧着していると判定された時点から、車両の走行が開始される時点までにおいて、所定時間経過する毎に、パッド離間制御を行なうことである。
これによれば、駐車中において適切なタイミングでパッド離間制御を行うことできる。その結果、サビが発生する前の適切な時期にサビの発生を抑制することができ、また、電力消費を抑制することができる。
これによれば、駐車中において適切なタイミングでパッド離間制御を行うことできる。その結果、サビが発生する前の適切な時期にサビの発生を抑制することができ、また、電力消費を抑制することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2の制動制御装置において、水分付着判定部は、ワイパーの作動状態、水滴センサの出力信号、降雨情報から、ブレーキロータに水分が付着しているか否かを判定することである。
これによれば、ブレーキロータに水分が付着しているか否かを確実かつ的確に判定することができる。
これによれば、ブレーキロータに水分が付着しているか否かを確実かつ的確に判定することができる。
請求項4に係る発明は、請求項1〜請求項3の何れか一項の制動制御装置において、圧着判定部は、第一駆動源の駆動による車輪の制動を解除した場合であっても車両が移動しない場合にのみ、ブレーキパッドが、第一駆動源の駆動によってブレーキロータに圧着しているか否かの判定を行なうことである。
これによれば、駐車中において、車両の移動を招くことなく、パッド離間制御を行うことできる。
これによれば、駐車中において、車両の移動を招くことなく、パッド離間制御を行うことできる。
請求項5に係る発明は、請求項1〜請求項4の何れか一項の制動制御装置において、パッド離間制御部は、ブレーキパッドとブレーキロータとの離間および圧着を繰り返し行なうことである。
これによれば、ブレーキロータおよびブレーキパッドに付着している水分が確実に除去でき、ひいてはサビの発生が確実に抑制できる。また、サビの進行が確実に抑制できる。
これによれば、ブレーキロータおよびブレーキパッドに付着している水分が確実に除去でき、ひいてはサビの発生が確実に抑制できる。また、サビの進行が確実に抑制できる。
請求項6に係る発明は、請求項1〜請求項5の何れか一項の制動制御装置において、制動制御装置は、第一ブレーキ装置と異なるブレーキ装置であって、ブレーキパッドをブレーキロータに対して往復動させる第二駆動源を駆動させて、ブレーキパッドをブレーキロータに圧着させて車輪を制動させる第二ブレーキ装置も合わせて制御し、パッド離間制御部は、第一駆動源の駆動による車輪の制動を解除し、第二ブレーキ装置によってパッド離間制御を行なうことである。
これによれば、パッド離間制御をより応答性よく行うことできる。
これによれば、パッド離間制御をより応答性よく行うことできる。
請求項7に係る発明は、請求項1〜請求項5の何れか一項の制動制御装置において、制動制御装置は、第一ブレーキ装置と異なるブレーキ装置であって、ブレーキパッドをブレーキロータに対して往復動させる第二駆動源を駆動させて、ブレーキパッドをブレーキロータに圧着させて車輪を制動させる第二ブレーキ装置も合わせて制御し、パッド離間制御部は、パッド離間制御を行なうべき対象である車輪である制御対象車輪以外の制御対象外車輪に対して、第一ブレーキ装置または第二ブレーキ装置によって制御対象外車輪の回転を規制するとともに、制御対象車輪に対して、第二ブレーキ装置によってパッド離間制御を行なうことである。
これによれば、駐車中において、制動力を低減させることなく、すなわち車両の移動を招くことなく、パッド離間制御を行うことできる。
これによれば、駐車中において、制動力を低減させることなく、すなわち車両の移動を招くことなく、パッド離間制御を行うことできる。
以下、本発明に係る制動制御装置を適用した一実施形態を図面を参照して説明する。本実施形態では、後輪系にディスクブレーキタイプの電動駐車ブレーキ装置(以下、EPBという)を適用しているX配管の車両用ブレーキシステムを例に挙げて説明する。図1に示すように、ブレーキシステムは、ドライバの踏力に基づいて制動力を発生させるサービスブレーキ装置10と駐車時に車両の移動を規制するためのEPB20とが備えられている。
サービスブレーキ装置10は、ドライバによるブレーキペダル11の踏み込みに応じた踏力を倍力装置12にて倍力したのち、この倍力された踏力に応じたブレーキ液圧をマスタシリンダ13内に発生させ、このブレーキ液圧を各車輪Wfl、Wrr、Wfr、Wrlのブレーキ機構に備えられた各ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlに伝えることで制動力を発生させる。
また、マスタシリンダ13とホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlとの間にブレーキ液圧調整手段としてのアクチュエータ15が備えられている。アクチュエータ15は、サービスブレーキ装置10により発生される制動力を調整し、各種制御(例えば、アンチスキッド制御等)を行う。なお、マスタシリンダ13は、ブレーキ液を貯蔵するリザーバタンク14に接続されている。
サービスブレーキ装置10およびアクチュエータ15は、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに対して往復動させる第二駆動源であるアクチュエータ15を駆動させて、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに圧着させて車輪を制動させる第二ブレーキ装置である。この第二ブレーキ装置は、後述するEPB20(第一ブレーキ装置)と異なるブレーキ装置である。
アクチュエータ15を用いた各種制御は、ESC(Electronic Stability Control)−ECU16にて実行される。例えば、ESC−ECU16は、アクチュエータ15に備えられる各種制御弁31〜33、35、36、41〜43、45、46、やポンプ駆動用のモータ38を制御するための制御電流を出力することにより、アクチュエータ15に備えられる油圧回路を制御し、ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlに伝えられるホイールシリンダ圧を個別に制御する。例えば、ESC−ECU16は、制動時の車輪スリップ時にホイールシリンダ圧の減圧、保持、増圧を行うことで車輪ロックを防止するアンチスキッド制御や、制御対象輪のホイールシリンダ圧を自動加圧することで横滑り傾向(アンダーステア傾向もしくはオーバステア傾向)を抑制して理想的軌跡での旋回が行えるようにする横滑り防止制御を行なうことができる。アクチュエータ15の詳細構成に関しては後述する。
EPB20は、EPB制御装置(以下、EPB−ECUという。制動制御装置である。)28によって制御されている。EPB−ECU28は、モータ21を回転駆動し、ブレーキ機構を制御することで制動力を発生させる。EPB−ECU28は、モータ21の回転駆動を制御することによりロック・リリース制御などの駐車ブレーキ制御を行うものである。
EPB20は、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに対して往復動させる電気式の第一駆動源であるモータ21を駆動させて、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに圧着させて車輪を制動させる状態を保つことにより車両の駐車を行う第一ブレーキ装置である。
ブレーキ機構は、本実施形態のブレーキシステムにおいて制動力を発生させる機械的構造であり、前輪系のブレーキ機構はサービスブレーキ装置10の操作によって制動力を発生させる構造とされている。後輪系のブレーキ機構は、サービスブレーキ装置10の操作とEPB20の操作の双方に対して制動力を発生させる共用の構造とされている。前輪系のブレーキ機構は、後輪系のブレーキ機構に対して、EPB20の操作に基づいて制動力を発生させる機構をなくした従来から一般的に用いられているブレーキ機構であるため、ここでは説明を省略し、以下の説明では後輪系のブレーキ機構について説明する。
後輪系のブレーキ機構では、サービスブレーキ装置10を作動させたときだけでなくEPB20を作動させたときにも、図2に示す摩擦材であるブレーキパッドBPが押圧される。一対のブレーキパッドBPが、被摩擦材であるブレーキロータ(ブレーキディスク)BRを挟み込むことにより、ブレーキパッドBPとブレーキロータBRとの間に摩擦力が発生され、制動力が発生される。すなわち、後輪系のブレーキ機構は、EPB20の加圧機構とサービスブレーキ装置10のホイールシリンダWC(WCrl、WCrr)とが一体型とされた駐車ブレーキ一体型加圧機構とされている。
EPB20の加圧機構はモータ21、平歯車22、平歯車23、回転軸24、および推進軸25により構成される。加圧機構は、駐車ブレーキ力を発生させる。モータ21は、キャリパCL内において、ブレーキパッドBPを押圧するためのホイールシリンダWC(WCrl、WCrr)のボディ26に直接固定されている。EPB20を作動させる際、モータ21が回転駆動されると、モータ21の駆動軸21aに備えられた平歯車22が回転される。平歯車22に噛合わされた平歯車23にモータ21の回転力が伝わり、ブレーキパッドBPが移動され、EPB20による制動力が発生される。
キャリパCL内には、ホイールシリンダWC(WCrl、WCrr)およびブレーキパッドBPに加えて、ブレーキパッドBPに挟み込まれるようにして、ブレーキロータBRの一部が収容されている。ホイールシリンダWC(WCrl、WCrr)は、シリンダ状のボディ26の中空部26a内に通路26bを通じてブレーキ液圧を導入することで、ブレーキ液収容室である中空部26a内にホイールシリンダ圧を発生されるようになっている。中空部26a内には、回転軸24、推進軸25、ピストン27などが備えられている。ボディ26は、有底シリンダ状に形成されている。ボディ26の底面はブレーキパッドBPと反対側に位置し、開口部26cはブレーキパッドBP側に位置するように設けられている。
回転軸24の一端は、ボディ26に形成された挿入孔26dを通じて平歯車23に連結されている。回転軸24は平歯車23の回動に伴って回動される。回転軸24の他端側の外周面には雄ネジ溝24aが形成されている。回転軸24の一端側は、挿入孔26dに挿入され軸支されている。挿入孔26dには、Oリング20aおよび軸受け20bが備えられている。Oリング20aは、回転軸24と挿入孔26dの内壁面との間を液密にシールドし、軸受け20bは回転軸24の他端を回転自在に支持している。
推進軸25は、中空状の筒部材にて構成され、内壁面に回転軸24の雄ネジ溝24aと螺合する雌ネジ溝25aが形成されている。推進軸25は、例えば回転防止用のキーを備えた円柱状もしくは多角柱状に構成されることで、回転軸24が回動しても回転軸24の回動中心を中心として回動できない構造になっている。このため、回転軸24が回動されると、雄ネジ溝24aと雌ネジ溝25aとの噛合いにより、回転軸24の回転力が、回転軸24の軸方向に推進軸25を移動させる力に変換される。推進軸25は、モータ21の回転駆動が停止されると、雄ネジ溝24aと雌ネジ溝25aとの噛合いによる摩擦力により同じ位置で止まるようになっており、目標制動力になったときにモータ21の回転駆動を停止すれば、その位置に推進軸25を保持することができる。
ピストン27は、推進軸25の外周を囲むように配置されるもので、有底の円筒部材もしくは多角筒部材にて構成され、中空部26a内に液密に摺動可能に配置されている。ピストン27の外周面とボディ26の内壁面との間のブレーキ液洩れが生じないように、ボディ26の内壁面にシール部材20cが備えられ、ピストン27の端面にホイールシリンダ圧を付与できる構造とされている。シール部材20cは、ロック制御後のリリース制御時にピストン27を引き戻すための反力を発生させるために用いられる部材である。
また、ピストン27は、回転軸24が回転しても回転軸24の回動中心を中心として回動できないように、推進軸25に回転防止用のキーが備えられる場合にはそのキーが摺動するキー溝が備えられ、推進軸25が多角柱状とされる場合にはそれと対応する形状の多角筒状とされる。
ピストン27の先端にブレーキパッドBPが設けられ、ピストン27の往復動に伴ってブレーキパッドBPが紙面左右方向に移動されるようになっている。具体的には、ピストン27は、その外周面がボディ26の中空部26aの内壁面に接して、推進軸25の移動に伴って紙面左方向に移動可能で、かつ、ピストン27の端部(ブレーキパッドBPが配置された端部と反対側の端部)にホイールシリンダ圧が付与されることで推進軸25から独立して紙面左方向に移動可能な構成とされている。推進軸25が初期位置(モータ21が回転駆動される前の状態)のときに、中空部26a内のブレーキ液圧が付与されていない状態(ホイールシリンダ圧=0)であれば、ピストン27が紙面右方向に移動され、ブレーキパッドBPがブレーキロータBRから離間されるようになっている。また、モータ21が回転駆動されて推進軸25が初期位置から紙面左方向に移動されているときにホイールシリンダ圧が0になると、移動した推進軸25によってピストン27の紙面右方向への移動が規制され、ブレーキパッドBPがその場所で保持される。
このように構成されたブレーキ機構では、サービスブレーキ装置10が操作されると、それにより発生されたホイールシリンダ圧に基づいてピストン27が紙面左方向に移動されることでブレーキパッドBPがブレーキロータBRに押圧され、制動力が発生される。また、EPB20が操作されると、モータ21が回転駆動されることで平歯車22が回転され、それに伴って平歯車23および回転軸24が回転される。よって、雄ネジ溝24aおよび雌ネジ溝25aの噛合いに基づいて推進軸25がブレーキロータBR側(紙面左方向)に移動される。それに伴ってピストン27も同方向に移動されることで、ブレーキパッドBPがブレーキロータBRに押圧(圧着)され、制動力が発生される。このため、後輪側のブレーキ機構は、サービスブレーキ装置10の操作とEPB20の操作の双方に対して制動力を発生させることができる駐車ブレーキ一体型加圧機構とされた、サービスブレーキ装置10とEPB20の共用のブレーキ機構とすることが可能となる。
図3を参照してアクチュエータ15の詳細構造について説明する。アクチュエータ15内には、マスタシリンダ13のプライマリ室およびセカンダリ室それぞれに対して連通された第1、第2配管系統30、40が構成されている。第1配管系統30は、左前輪Wflと右後輪Wrrに加えられるブレーキ液圧を制御し、第2配管系統40は、右前輪Wfrと左後輪Wrlに加えられるブレーキ液圧を制御する。つまり、X配管の配管構成とされている。
サービス制動力を発生させる際にマスタシリンダ13に発生されるマスタシリンダ圧は、第1配管系統30と第2配管系統40を通じて各ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlに伝えられる。第1配管系統30には、マスタシリンダ13のプライマリ室とホイールシリンダWCfl、WCrrとを接続する管路Aが備えられている。第2配管系統40には、マスタシリンダ13のセカンダリ室とホイールシリンダWCfr、WCrlとを接続する管路Eが備えられ、これら各管路A、Eを通じてマスタシリンダ圧がホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlに伝えられる。
また、管路A、Eは、連通状態と差圧状態に制御できる差圧制御弁31、41を備えている。差圧制御弁31、41は、ドライバがブレーキペダル11の操作を行うサービスブレーキ時には連通状態となるように弁位置が調整される。差圧制御弁31、41に備えられるソレノイドコイルに電流が流されると、差圧制御弁31、41は、この電流値が大きいほど大きな差圧状態となるように弁位置が調整される。
差圧制御弁31、41が差圧状態のときには、ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrl側のブレーキ液圧がマスタシリンダ圧よりも所定以上高くなった際にのみ、ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrl側からマスタシリンダ13側へのみブレーキ液の流動が許容される。このため、常時ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrl側がマスタシリンダ13側よりも所定圧力高い状態が維持される。
管路A、Eは、差圧制御弁31、41よりも下流になるホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrl側において、2つの管路A1、A2、E1、E2に分岐する。管路A1、E1にはホイールシリンダWCfl、WCfrへのブレーキ液圧の増圧を制御する第1増圧制御弁32、42が備えられている。管路A2、E2にはホイールシリンダWCrr、WCrlへのブレーキ液圧の増圧を制御する第1増圧制御弁33、43が備えられている。
これら第1、第2増圧制御弁32、33、42、43は、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成されている。第1、第2増圧制御弁32、33、42、43は、第1、第2増圧制御弁32、33、42、43に備えられるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には連通状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に遮断状態に制御されるノーマルオープン型となっている。
管路A、Eにおける第1、第2増圧制御弁32、33、42、43と各ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlとの間は、減圧管路としての管路B、Fを通じて調圧リザーバ34、44に接続されている。管路B、Fには、連通・遮断状態を制御できる2位置電磁弁により構成される第1、第2減圧制御弁35、36、45、46がそれぞれ配設されている。これら第1、第2減圧制御弁35、36、45、46は、第1、第2減圧制御弁35、36、45、46に備えられるソレノイドコイルへの制御電流がゼロとされる時(非通電時)には遮断状態となり、ソレノイドコイルに制御電流が流される時(通電時)に連通状態に制御されるノーマルクローズ型となっている。
調圧リザーバ34、44と主管路である管路A、Eとの間には還流管路となる管路C、Gが配設されている。管路C、Gには調圧リザーバ34、44からマスタシリンダ13側あるいはホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrl側に向けてブレーキ液を吸入吐出するモータ38によって駆動される自吸式のポンプ37、47が設けられている。モータ38は図示しないモータリレーに対する通電が制御されることで駆動される。
調圧リザーバ34、44とマスタシリンダ13の間には補助管路となる管路D、Hが設けられている。ポンプ37、47は、管路D、Hを通じてマスタシリンダ13からブレーキ液を吸入し、管路A、Eに吐出することで、ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrl側にブレーキ液を供給する。
また、ESC−ECU16には、車両の車輪Wfl、Wrr、Wfr、Wrl毎に備えられた車輪速度センサSfl、Srr、Sfr、Srlからの検出信号が入力されるようになっている。ESC−ECU16は、車輪速度センサSfl、Srr、Sfr、Srlの検出信号に基づいて、各車輪速度や推定車体速度およびスリップ率などを演算している。ESC−ECU16は、これらの演算結果に基づいてアンチスキッド制御などを実行している。また、アクチュエータ15には、ホイールシリンダ圧センサが備えられるようにしてもよい。ホイールシリンダ圧センサの検出信号がESC−ECU16に入力され、EPESC−ECU16がホイールシリンダ圧を監視できるようにしてもよい。
EPB−ECU28は、例えば車室内のインストルメントパネル(図示せず)に備えられた操作スイッチ51の操作状態に応じた信号等を入力し、操作スイッチ51の操作状態に応じてモータ21を回転駆動する。操作スイッチ51は、PKB20のロック・リリースを操作するためのスイッチである。例えば、操作スイッチ51は、シーソースイッチで構成され、一方を押すと接点がオンし、他方を押すと接点がオフする。
EPB−ECU28は、水滴センサ52の信号を入力する。例えば、水滴センサ52は、フロントガラスの付着した水滴を検出するものである。EPB−ECU28は、車両前後加速度センサ53の信号を入力する。例えば、車両前後加速度センサ53は、車両の前後方向の加速度を検出するものであり、車両の前後方向の傾斜度合いすなわち車両が走行(停車)する路面の傾斜角度を検出することも可能である。EPB−ECU28は、イグニッションスイッチ65の状態信号を入力する。さらに、EPB−ECU28は、インストルメントパネルに備えられたロック/リリース表示ランプ55に対してモータ21の駆動状態に応じて、ロック中であるかリリース中であるかを示す信号を出力する。
また、ESC−ECU16およびEPB−ECU28は、CAN(Controller Area Network)を通じてエンジンECU61、AT−ECU62およびドアECU63と互いに通信可能である。エンジンECU61は、車両に搭載されているエンジンを制御するものである。AT−ECU62は、車両に搭載されている自動変速機を制御するものである。ドアECU63は、車両に搭載されているドアのロック・リリースを制御するものである。
さらに、車両には、バッテリ64が搭載されている。バッテリ64は、電線66を介して上述したESC−ECU16、EPB−ECU28、エンジンECU61およびAT−ECU62ならびにアクチュエータ15に電源電圧を供給する。さらに、バッテリ64は、イグニッションスイッチ65および電線67を介して上述したESC−ECU16、EPB−ECU28、エンジンECU61およびAT−ECU62に電源電圧を供給する。
すなわち、イグニッションスイッチ65がオン状態である場合、バッテリ64からの電源電圧が、イグニッションスイッチ65および電線67を介して上述したESC−ECU16、EPB−ECU28、エンジンECU61およびAT−ECU62に供給される。また、イグニッションスイッチ65がオフ状態であっても、バッテリ64からの電源電圧が、電線66を介して上述したESC−ECU16、EPB−ECU28、エンジンECU61およびAT−ECU62ならびにアクチュエータ15に供給される。
以上のように構成された車両用ブレーキシステムでは、基本的には、車両走行時にサービスブレーキ装置10によってサービスブレーキ力を発生させることで車両に制動力を発生させるという動作と、サービスブレーキ装置10によって停車された際に、ドライバが操作スイッチ51を押下してEPB20を作動させて駐車ブレーキ力を発生させることで停車状態を維持するという動作が行なわれる。すなわち、サービスブレーキ装置10の動作としては、車両走行時にドライバによるブレーキペダル操作が行われると、マスタシリンダ13に発生したブレーキ液圧がホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlに伝えられることでサービスブレーキ力が発生される。また、EPB20の動作としては、モータ21が回転駆動されることでピストン27が移動され、ブレーキパッドBPがブレーキロータBRに押し付けられることで駐車ブレーキ力が発生される。
さらに、サービスブレーキ装置10に備えられたアクチュエータ15が動作されることにより、車輪ロックを防止するアンチスキッド制御が実施される。また、アクチュエータ15が動作されることにより、差圧制御弁31、41を差圧状態に制御した状態でモータ38を回転駆動することで各ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlへの自動加圧が実施される。このため、その自動加圧機能を利用して、ドライバによるブレーキペダル操作がなされていなくても、車両の横滑り傾向を抑制して理想的軌跡での旋回が行えるようにする横滑り防止制御が実施されたり、前方車両との間を車速に応じた一定間隔に保つACC制御が実施されたりする。
また、EPB20の動作として、ドライバが操作スイッチ51を押下していないときでも、坂路において車両のずり下がりを防止するために駐車ブレーキ力が発生される発進補助制御が実施される。
さらに、上述した制動制御装置のサビ固着抑制制御について図4,5に示すフローチャートに沿って説明する。EPB−ECU28は、そのフローチャートに沿ったプログラムを所定の短時間(短時間でなくてもよい)毎に繰り返し実行する。
EPB−ECU28は、ステップS102において、サビ固着抑制制御(後述する)が許可されているか否かを判定する。具体的には、EPB−ECU28は、サビ固着抑制制御許可状態が記憶部(図示省略)に記憶されているか否かを判定する。サビ固着抑制制御許可状態が記憶されていない場合には、EPB−ECU28は、ステップS102にて「NO」と判定し、プログラムをステップS104に進める。
サビ固着抑制制御許可状態が記憶されている場合には、EPB−ECU28は、ステップS102にて「YES」と判定し、プログラムをステップS110に進める。例えば、サビ固着抑制制御中にバッテリ64が取り外され、サビ固着抑制制御が完了しないで強制的に終了された場合、バッテリ64が再び接続された後に、サビ固着抑制制御を再開することができる。
EPB−ECU28は、ステップS104において、ブレーキロータBRに水滴(水分)が付着しているか否かを判定(推定)する(水分付着判定部)。例えば、EPB−ECU28は、雨天、降雪時に車両が走行したか否かを判定する。雨天、降雪時に車両が走行した場合には、ブレーキロータBRに水滴が付着していると判定する。具体的には、EPB−ECU28は、水滴センサ52により一定量の雨量(降雪量)を検出するか、または、車両が所定速度以上で一定時間以上走行し、かつ、一定時間以上ワイパーが作動されている状態を検出することにより、雨天、降雪時に車両が走行したと判定する。
さらに、EPB−ECU28は、駐車中に降雨、降雪があった場合に、ブレーキロータBRに水滴が付着していると判定(推定)する。具体的には、EPB−ECU28は、水滴センサ52で一定量の雨量(降雪)を検出する、あるいは、車両に搭載されているインターネットに接続可能な通信機器を介して、車両の現在位置を含む地域の過去(直近)の気象情報(降雨、降雪情報)を取得して、その情報から駐車中の降雨、降雪の有無を判定する。
EPB−ECU28は、ブレーキロータBRに水滴が付着していない場合には、ステップS104にて「NO」と判定し、プログラムをステップS118に進めて、本プログラムを一旦終了する。ブレーキロータBRに水滴が付着している場合には、ステップS104にて「YES」と判定し、プログラムをステップS106に進める。
EPB−ECU28は、ステップS106において、車両がサビ固着抑制制御を実施できる状態にあるか否か(サビ固着抑制制御を許可するか否か)を判定する。具体的には、EPB−ECU28は、1)イグニッションスイッチ65がオフである、2)車速が0km/hである、3)電動パーキングブレーキがオンである(操作スイッチ51がオン状態である)、4)傾斜面に駐車していない(車両が停車している路面の傾斜角度が所定角度以下である)、の四条件をすべて満たす場合、車両がサビ固着抑制制御を実施できる状態にあると判定する。
なお、前述した四条件のすべてを満足する場合が最も望ましい。また、前述した四条件のうち1)−3)までの条件を全て満足する場合でもよい。平面に駐車していれば、サビ固着抑制制御中に車両が移動する可能性は低いからである。また、前述した四条件のうち2)および3)の条件を全て満足する場合でもよい。イグニッションスイッチ65が一定時間以上オンである場合にも、サビ固着抑制制御を行うことができる。
すなわち、EPB−ECU28は、ステップS106において、ブレーキパッドBPが、EPB20(モータ(第一駆動源)21の駆動)によってブレーキロータBRに圧着しているか否か(換言すると、EPB20を使用して駐車しているか否か)を判定する(圧着判定部)。1)イグニッションスイッチ65がオフである、2)車速が0km/hである、3)電動パーキングブレーキがオンである(操作スイッチ51がオン状態である)、の三条件を満たせば、ブレーキパッドBPが、EPB20によってブレーキロータBRに圧着していると判定する。
車両がサビ固着抑制制御を実施できる状態にない場合には、EPB−ECU28は、ステップS106にて「NO」と判定し、プログラムをステップS118に進めて、本プログラムを一旦終了する。これにより、車両が傾斜面に駐車されている場合、電動パーキングブレーキによる制動の解除を伴うサビ固着抑制制御の実施を確実に禁止することができる。
このように、ステップS106(圧着判定部)は、EPB20の制御(モータ21の駆動)による車輪の制動を解除した場合であっても車両が移動しない場合にのみ(車両が駐車している路面の傾斜が所定角度未満である場合など)、ブレーキパッドBPが、EPB20の制御(モータ21の駆動)によってブレーキロータBRに圧着しているか否かの判定を行なうことが好ましい。
車両がサビ固着抑制制御を実施できる状態にある場合、すなわちサビ固着抑制制御を許可する場合には、EPB−ECU28は、ステップS106にて「YES」と判定し、プログラムをステップS108に進める。EPB−ECU28は、ステップS108において、サビ固着抑制制御の許可状態である旨を記憶部に記憶する。すでに、サビ固着抑制制御の許可状態である旨が記憶部に記憶されている場合には、EPB−ECU28は、サビ固着抑制制御の許可状態である旨を上書きする。
車両が一定時間以上駐車され続けている場合、EPB−ECU28は、ステップS110にて「YES」と判定し、プログラムをステップS116に進めて、サビ固着抑制制御(後述する)を実施する。ステップS110においては、具体的には、EPB−ECU28は、1)イグニッションスイッチ65がオフである、2)搭乗者がいない、3)電動パーキングブレーキがオンである(操作スイッチ51がオン状態である)、4)車速が0km/hである、の四条件を一定時間以上継続してすべて満たす場合、車両が一定時間以上駐車され続けていると判定する。車両が一定時間駐車され続けているとは、ユーザが一定時間以上車両を操作(走行)する意思がないということである。搭乗者の有無はドアロックがオンとなっていることから推定できる。また、着座センサや赤外線センサ等を用いて直接搭乗者を検知すれば、車内で休息している搭乗者がサビ固着抑制制御に伴う音・振動で休息を阻害されることを防止できる。
なお、一定時間は、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPに付着した水滴によってサビが発生し、そのサビによってブレーキロータBRとブレーキパッドBPとが固着するのにかかる時間より短い時間であり、時間の経過と共にサビの発生によって増加するブレーキパッドBPとブレーキロータBRとの結合力がピストン27の引き戻しによってブレーキパッドBPが離間することを妨げない範囲(結合力がほぼゼロ、結合力<パッドスプリングの助勢力など)となるような時間に設定されるのが好ましい。例えば、一定時間は、1時間に設定されている。二回目以降のサビ固着抑制制御の間隔は、一回目のサビ固着抑制制御によって水分量が減少していることを考慮して、一回目までの時間より長い時間(例えば、3時間)に設定すればしてもよい。また、予め定められた所定の回数を実施した場合は、それ以降のサビ固着抑制制御を行わないようにしても良い。このようにすることで、サビ固着抑制制御の回数を少なく抑制することができ、ひいては、省電力にてサビ固着抑制制御を実施し、駐車中に電力を過剰に消費してバッテリ64の電力が減少しエンジンの再始動が出来なくなるなどの問題が発生することを回避することができる。
車両が一定時間経過する前にユーザによって操作された場合、例えば走行が開始された場合、すなわち車両が一定時間駐車され続けていない場合、EPB−ECU28は、ステップS110にて「NO」と判定し、プログラムをステップS112に進める。なお、EPB−ECU28は、前述した4つの条件のうち一つでも変化した場合(満たさなくなった場合)には、ユーザが車両を操作(走行)する意思があると判定する。
このように、一回目のサビ固着抑制制御の実施タイミングは、ステップS104(水分付着判定部)によってブレーキロータBRに水分が付着していると判定され、かつ、ステップS106(圧着判定部)によってブレーキパッドBPがブレーキロータBRに圧着していると判定された時点から、一定時間が経過した時点である。さらに、二回目以降のサビ固着抑制制御の実施タイミングは、一回目のサビ固着抑制制御の完了後、一定時間毎に実施するようにしてもよい。
駐車中の車両の操作が開始されて、車両が走行状態となり、走行中にブレーキ操作がある場合には、制動による摩擦および摩擦熱によって、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPに付着した水滴が除去(蒸発)される。よって、EPB−ECU28は、ステップS112にて「YES」と判定し、プログラムをステップS114に進める。
ステップS112において、具体的には、EPB−ECU28は、1)イグニッションスイッチ65がオンである、2)電動パーキングブレーキがオフである(操作スイッチ51がオフ状態である)、3)1回の制動で水分が除去されると考えられる第1の所定速度(例えば50km/h)以上で走行した後にブレーキ制動により車速が0km/hとなった、の三条件をすべて満たす場合、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPに付着した水滴が除去(蒸発)されたと判定する。なお、3)に変えて、1回の制動ではなく、複数の制動回数の制動時間や制動距離に基づいて水分が除去されたと判断してもよい。
EPB−ECU28は、ステップS114において、記憶部に記憶されているサビ固着抑制制御許可状態を解除する。その後、EPB−ECU28は、プログラムをステップS118に進めて本プログラムを一旦終了する。
一方、単純にイグニッションスイッチ65をON−OFFした場合や駐車場内での車の位置の入れ替えなど、駐車中の車両の操作が開始されても、所定の速度からのブレーキ操作がない場合(前述した3つの条件の何れかが満たされないで、イグニッションスイッチ65がオフになった場合)には、制動による十分な摩擦および摩擦熱は生じないため、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPに付着した水滴が除去(蒸発)されない。よって、EPB−ECU28は、ステップS110,112にて「NO」とそれぞれ判定し、プログラムをステップS106に戻す。
ステップS116において、EPB−ECU28は、図5に示すフローチャートに沿ってサビ固着抑制制御を実施する。サビ固着抑制制御は、ブレーキロータBRとブレーキパッドBPとが、サビによって圧着(接触)した状態で固着するのを抑制する制御である。具体的には、駐車中の車両にて、駐車ブレーキ力が付与される車輪のブレーキロータBRとブレーキパッドBPとの離間・接触(繰り返しも含む)を実施する制御である。
最初にEPB−ECU28は、ステップS202において、アクチュエータ15を制御し、ホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlに所定油圧を付与して、全輪Wfl、Wrr、Wfr、Wrlに制動力を発生させる。
EPB−ECU28は、ステップS204において、EPB20を制御し、後輪Wrr、Wrlに対する駐車ブレーキ力を解除する。EPB20による制動力が解除されるので、アクチュエータ15によるブレーキロータBRに対するブレーキパッドBPの接触・離間を制御することが可能となる。
EPB−ECU28は、ステップS206において、サビ固着抑制制御の対象輪(制御対象輪)をEPBが作用する車輪のうちから一つ選択する。例えば、最初に右後輪Wrrが選択される。次に、左後輪Wrlが選択される。順番にサビ固着抑制制御を実施することで、サビ固着抑制制御中に制動力が低下することを最小限にすることができる。なお、サビ固着抑制制御中の車両の移動防止が確実になされるならば、必ず順番に対象輪を選択する必要は無く、複数の制御対象輪を同時に選択するようにしても良い。
EPB−ECU28は、ステップS208において、アクチュエータ15を制御して、制御対象輪のホイールシリンダ圧を、ホイールシリンダ圧が0になるのに十分な一定時間(例えば、500ms)だけ減圧する。これにより、ピストン27が引き戻され、先に付与されていた制動力(ステップS202)によりブレーキロータBRに圧着されていたブレーキパッドBPが、そのブレーキロータBRから離間される。すなわち、ブレーキロータBRとブレーキパッドBPとの密着状態が一旦解除され、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPの水滴(水分)の付着状態を強制的に変化させることができる。その結果、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPの水滴(水分)を低減・移動し、水分量を低減することができ、発生するサビの量を低減することができる。さらに、仮にブレーキロータBRとブレーキパッドBPとの間にサビが少量発生した場合であっても、容易にサビを剥離・破断することができ、サビが拡大する(サビの結合状態の強度が増大する)のを抑制することができる。このように、ブレーキロータBRとブレーキパッドBPとがサビによって固着するのを確実に抑制することができる。なお、本実施例の図2では示されていないが、ブレーキパッドBPを離間方向に付勢する手段(パッドスプリング等)やブレーキパッドBPとピストン27の結合を強める手段(ブレーキパッドとピストンの接触面に高粘度グリスや粘着性の物質を塗布する、磁石や弾性部材を用いて取り外し可能に結合する構造等)などのパッド引き戻し補助手段を設けることで、ピストン27を戻すことにより確実にブレーキパッドBPをブレーキロータBRから離間させることが可能となりより好ましい。
すなわち、EPB−ECU28は、ステップS208において、ステップS104(水分付着判定部)によってブレーキロータBRに水分が付着していると判定され、かつ、ステップS106(圧着判定部)によってブレーキパッドBPがブレーキロータBRに圧着していると判定された場合、車両の駐車中において、圧着しているブレーキパッドBPをブレーキロータBRから少なくとも離間させるパッド離間制御を行う(パッド離間制御部)。
EPB−ECU28は、ステップS210において、アクチュエータ15を制御して、制御対象輪のホイールシリンダ圧を所定の増圧時間(例えば、500ms)だけ増圧する。このとき所定の増圧時間は、実験等により求めた目標油圧(例えば5Mpa)を発生する時間に設定される。これにより、ステップS208にてブレーキロータBRから離間されていたブレーキパッドBPが、そのブレーキロータBRに再び圧着(接触)される。すなわち、ブレーキロータBRとブレーキパッドBPとの密着状態が再度形成され、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPの水滴(水分)の付着状態を強制的に変化させることができる。その結果、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPの水滴(水分)を低減・移動し、水分量を低減することができ、発生するサビの量を低減することができる。さらに、仮にブレーキロータBRとブレーキパッドBPとの間にサビが少量発生した場合であっても、容易にサビを剥離・破断し、サビの結合状態を変化させ、サビが拡大する(サビの結合状態の強度が増大する)のを抑制することができる。このように、ブレーキロータBRとブレーキパッドBPとがサビによって固着するのを確実に抑制することができる。
なお、EPB−ECU28は、上述したステップS208,210の処理中において、アクチュエータ15を制御して、制御対象輪以外の車輪のホイールシリンダ圧を増圧して、制御対象輪以外の車輪に制動力を付与している。これにより、車両が移動することなく、サビ固着抑制制御を実施することができる。
さらに、EPB−ECU28は、アクチュエータ15を制御して、制御対象輪のホイールシリンダ圧の減増を所定時間(例えば、2分間)または所定回数(例えば、120回(2分間に相当する))繰り返す。具体的には、EPB−ECU28は、ステップS212において、ステップS208にて開始した制御対象輪へのホイールシリンダ圧の減増が所定時間(または所定回数)繰り返されたか否かを判定する。すなわち、ステップS208−212(パッド離間制御部)は、ブレーキパッドBPとブレーキロータBRとの離間および圧着を繰り返し行なう。
制御対象輪へのホイールシリンダ圧の減増が所定時間(または所定回数)繰り返されていない場合、EPB−ECU28は、ステップS212にて「NO」と判定し、プログラムをステップS208に進める。制御対象輪へのホイールシリンダ圧の減増が所定時間繰り返された場合、EPB−ECU28は、ステップS212にて「YES」と判定し、プログラムをステップS214に進める。このように、ブレーキロータBRとブレーキパッドBPと接触(圧着)・離間の繰り返し(サビ固着抑制制御)が実施されるため、ブレーキロータBRとブレーキパッドBPとがサビによって固着するのをより確実に抑制することができる。
さらに、EPB−ECU28は、ステップS214において、制御対象輪Wrr,Wrlに対してサビ固着抑制制御が実施されたか否かを判定する。制御対象輪Wrr,Wrlに対してサビ固着抑制制御が実施されていない輪が存在する場合、EPB−ECU28は、ステップS214にて「NO」と判定し、プログラムをステップS206に進める。制御対象輪Wrr,Wrlに対して共にサビ固着抑制制御が実施された場合、EPB−ECU28は、ステップS214にて「YES」と判定し、プログラムをステップS216に進める。
EPB−ECU28は、ステップS216において、EPB20を制御して後輪Wrr、Wrlに対する駐車ブレーキ力を付与するとともに、アクチュエータ15を制御してホイールシリンダWCfl、WCrr、WCfr、WCrlから所定油圧を解除して、全輪Wfl、Wrr、Wfr、Wrlへの制動力を解除する。その後、EPB−ECU28は、プログラムをステップS218に進めて本プログラムを終了する。
上述したステップS204−214(パッド離間制御部)は、EPB20による制御(モータ21(第一駆動源)の駆動)による車輪の制動(駐車ブレーキ)を解除し、アクチュエータ15(第二ブレーキ装置)によってパッド離間制御を行なう。
また、上述したステップS206−210(パッド離間制御部)は、前記パッド離間制御を行なうべき対象である車輪である制御対象車輪以外の制御対象外車輪に対して、アクチュエータ15(第二ブレーキ装置)によって制御対象外車輪の回転を規制するとともに、制御対象車輪に対して、アクチュエータ15(第二ブレーキ装置)によってパッド離間制御を行なう。
なお、アクチュエータ15によるパッド離間制御の代わりに、EPB20によってパッド離間制御を行うようにしてもよい。
上述した説明から明らかなように、本実施形態に係る制動制御装置(EPB−ECU28)は、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに対して往復動させるモータ21(電気式の第一駆動源)を駆動させて、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに圧着させて車輪を制動させる状態を保つことにより車両の駐車を行う第一ブレーキ装置を制御する制動制御装置である。このEPB−ECU28は、ブレーキロータBRに水分が付着しているか否かを判定するステップS104(水分付着判定部)と、ブレーキパッドBPが、モータ21の駆動によってブレーキロータBRに圧着しているか否かを判定するステップS106(圧着判定部)と、ステップS104(水分付着判定部)によってブレーキロータBRに水分が付着していると判定され、かつ、ステップS106(圧着判定部)によってブレーキパッドBPがブレーキロータBRに圧着していると判定された場合、車両の駐車中において、圧着しているブレーキパッドBPをブレーキロータBRから少なくとも離間させるパッド離間制御を行うステップS116(パッド離間制御部)と、を有している。
これによれば、EPB−ECU28は、長時間駐車した場合、ブレーキパッドBPとブレーキロータBRとの間にサビが発生する可能性がある場合には、駐車中に、圧着しているブレーキパッドBPをブレーキロータBRから少なくとも離間させる。これにより、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPに付着している水分が除去でき、ひいてはサビの発生が抑制できる。また、サビの進行が抑制できる。その結果、長時間駐車中におけるブレーキパッドBPとブレーキロータBRと間のサビによる固着を抑制することができる。よって、長時間駐車した後の発進時における、ブレーキパッドBPとブレーキロータBRと間のサビによる固着に起因する諸問題の発生を抑制することができる。
また、ステップS116(パッド離間制御部)は、ステップS104(水分付着判定部)によってブレーキロータBRに水分が付着していると判定され、かつ、ステップS106(圧着判定部)によってブレーキパッドBPがブレーキロータBRに圧着していると判定された時点から、車両の走行が開始される時点までにおいて、所定時間経過する毎に、パッド離間制御を行なう(ステップS110)。
これによれば、駐車中において適切なタイミングでパッド離間制御を行うことできる。その結果、サビが発生する前の適切な時期にサビの発生を抑制することができ、また、電力消費を抑制することができる。
これによれば、駐車中において適切なタイミングでパッド離間制御を行うことできる。その結果、サビが発生する前の適切な時期にサビの発生を抑制することができ、また、電力消費を抑制することができる。
また、ステップS104(水分付着判定部)は、ワイパーの作動状態、水滴センサの出力信号、降雨情報から、ブレーキロータBRに水分が付着しているか否かを判定することである。
これによれば、ブレーキロータBRに水分が付着しているか否かを確実かつ的確に判定することができる。
これによれば、ブレーキロータBRに水分が付着しているか否かを確実かつ的確に判定することができる。
また、ステップS106(圧着判定部)は、モータ21の駆動(EPB20による制御)による車輪の制動を解除した場合であっても車両が移動しない場合にのみ、ブレーキパッドBPが、モータ21の駆動によってブレーキロータBRに圧着しているか否かの判定を行なう。
これによれば、駐車中において、車両の移動を招くことなく、パッド離間制御を行うことできる。
これによれば、駐車中において、車両の移動を招くことなく、パッド離間制御を行うことできる。
また、ステップS116(パッド離間制御部)は、ブレーキパッドBPとブレーキロータBRとの離間および圧着を繰り返し行なう。
これによれば、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPに付着している水分が確実に除去でき、ひいてはサビの発生が確実に抑制できる。また、サビの進行が確実に抑制できる。
これによれば、ブレーキロータBRおよびブレーキパッドBPに付着している水分が確実に除去でき、ひいてはサビの発生が確実に抑制できる。また、サビの進行が確実に抑制できる。
また、EPB−ECU28は、第一ブレーキ装置(EPB20)と異なるブレーキ装置であって、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに対して往復動させる第二駆動源(アクチュエータ15)を駆動させて、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに圧着させて車輪を制動させる第二ブレーキ装置(サービスブレーキ装置10およびアクチュエータ15)も合わせて制御し、ステップS116(パッド離間制御部)は、モータ21の駆動による車輪の制動を解除し、サービスブレーキ装置10およびアクチュエータ15によってパッド離間制御を行なう。
これによれば、パッド離間制御をより応答性よく行うことできる。
これによれば、パッド離間制御をより応答性よく行うことできる。
また、EPB−ECU28は、第一ブレーキ装置(EPB20)と異なるブレーキ装置であって、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに対して往復動させる第二駆動源(アクチュエータ15)を駆動させて、ブレーキパッドBPをブレーキロータBRに圧着させて車輪を制動させる第二ブレーキ装置(サービスブレーキ装置10およびアクチュエータ15)も合わせて制御し、ステップS116(パッド離間制御部)は、パッド離間制御を行なうべき対象である車輪である制御対象車輪以外の制御対象外車輪に対して、サービスブレーキ装置10およびアクチュエータ15によって制御対象外車輪の回転を規制するとともに、制御対象車輪に対して、サービスブレーキ装置10およびアクチュエータ15によってパッド離間制御を行なう。
これによれば、駐車中において、制動力を低減させることなく、すなわち車両の移動を招くことなく、パッド離間制御を行うことできる。
これによれば、駐車中において、制動力を低減させることなく、すなわち車両の移動を招くことなく、パッド離間制御を行うことできる。
なお、上述した実施形態においては、第二駆動源をアクチュエータ15で構成するようにしたが、所定液量のブレーキ液をホイールシリンダWCに独立して供給制御可能であれば他の駆動源で構成するようにしてもよい。例えば、マスタシリンダ13とは別に設けられ第1配管系統30と第2配管系統40にブレーキ液を供給する高圧源(例えばアキュムレータ)を備えるとともにアクチュエータ15を増圧弁と減圧弁のみから構成するようにしてもよい。
また、第二ブレーキ装置として、電動式ブレーキ装置を採用するようにしてもよい。
また、制動制御装置は、上述したようにEPB−ECU28でもよく、ESC−ECU16でもよく、両ECU16,28で構成してもよい。
また、第二ブレーキ装置として、電動式ブレーキ装置を採用するようにしてもよい。
また、制動制御装置は、上述したようにEPB−ECU28でもよく、ESC−ECU16でもよく、両ECU16,28で構成してもよい。
10…サービスブレーキ装置(第二ブレーキ装置)、11…ブレーキペダル、12…倍力装置、13…マスタシリンダ、14…リザーバタンク、15…アクチュエータ(第二ブレーキ装置、第二駆動源)、16…ESC−ECU、20…EPB(第一ブレーキ装置)、21…モータ(第一駆動源)、28…EPB−ECU(制動制御装置、水分付着判定部、圧着判定部、パッド離間制御部)、51…操作スイッチ、52…水滴センサ、53…車両前後加速度センサ、55…ロック/リリース表示ランプ、61…エンジンECU、62…AT−ECU、63…ドアECU、64…バッテリ、65…イグニッションスイッチ、BP…ブレーキパッド、BR…ブレーキロータ、Wfl、Wrr、Wfr、Wrl…車輪、WCfl、WCrr、WCfr、WCrl…ホイールシリンダ。
Claims (7)
- ブレーキパッドをブレーキロータに対して往復動させる電気式の第一駆動源を駆動させて、前記ブレーキパッドを前記ブレーキロータに圧着させて車輪を制動させる状態を保つことにより車両の駐車を行う第一ブレーキ装置を制御する制動制御装置であって、
前記制動制御装置は、
前記ブレーキロータに水分が付着しているか否かを判定する水分付着判定部と、
前記ブレーキパッドが、前記第一駆動源の駆動によって前記ブレーキロータに圧着しているか否かを判定する圧着判定部と、
前記水分付着判定部によって前記ブレーキロータに水分が付着していると判定され、かつ、前記圧着判定部によって前記ブレーキパッドが前記ブレーキロータに圧着していると判定された場合、前記車両の駐車中において、圧着している前記ブレーキパッドを前記ブレーキロータから少なくとも離間させるパッド離間制御を行うパッド離間制御部と、
を有することを特徴とする制動制御装置。 - 前記パッド離間制御部は、前記水分付着判定部によって前記ブレーキロータに水分が付着していると判定され、かつ、前記圧着判定部によって前記ブレーキパッドが前記ブレーキロータに圧着していると判定された時点から、前記車両の走行が開始される時点までにおいて、所定時間経過する毎に、前記パッド離間制御を行なうことを特徴とする請求項1記載の制動制御装置。
- 前記水分付着判定部は、ワイパーの作動状態、水滴センサの出力信号、降雨情報から、前記ブレーキロータに水分が付着しているか否かを判定することを特徴とする請求項1または請求項2記載の制動制御装置。
- 前記圧着判定部は、前記第一駆動源の駆動による前記車輪の制動を解除した場合であっても前記車両が移動しない場合にのみ、前記ブレーキパッドが、前記第一駆動源の駆動によって前記ブレーキロータに圧着しているか否かの判定を行なうことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項記載の制動制御装置。
- 前記パッド離間制御部は、前記ブレーキパッドと前記ブレーキロータとの離間および圧着を繰り返し行なうことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか一項記載の制動制御装置。
- 前記制動制御装置は、前記第一ブレーキ装置と異なるブレーキ装置であって、前記ブレーキパッドを前記ブレーキロータに対して往復動させる第二駆動源を駆動させて、前記ブレーキパッドを前記ブレーキロータに圧着させて車輪を制動させる第二ブレーキ装置も合わせて制御し、
前記パッド離間制御部は、前記第一駆動源の駆動による前記車輪の制動を解除し、前記第二ブレーキ装置によって前記パッド離間制御を行なうことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項記載の制動制御装置。 - 前記制動制御装置は、前記第一ブレーキ装置と異なるブレーキ装置であって、前記ブレーキパッドを前記ブレーキロータに対して往復動させる第二駆動源を駆動させて、前記ブレーキパッドを前記ブレーキロータに圧着させて車輪を制動させる第二ブレーキ装置も合わせて制御し、
前記パッド離間制御部は、前記パッド離間制御を行なうべき対象である車輪である制御対象車輪以外の制御対象外車輪に対して、前記第一ブレーキ装置または前記第二ブレーキ装置によって前記制御対象外車輪の回転を規制するとともに、前記制御対象車輪に対して、前記第二ブレーキ装置によって前記パッド離間制御を行なうことを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項記載の制動制御装置。
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