JP2004256013A - 駐車ブレーキ装置 - Google Patents

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JP2004256013A JP2003049262A JP2003049262A JP2004256013A JP 2004256013 A JP2004256013 A JP 2004256013A JP 2003049262 A JP2003049262 A JP 2003049262A JP 2003049262 A JP2003049262 A JP 2003049262A JP 2004256013 A JP2004256013 A JP 2004256013A
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秀俊 鈴木
Eiji Ina
栄二 伊奈
Atsushi Kato
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Abstract

【課題】ブレーキ機構部が作動状態のまま凍結されることを確実に防止することができる駐車ブレーキ装置を提供する。
【解決手段】コントローラ5は、駐車ブレーキスイッチ7からのオン信号(駐車ブレーキ指令信号)に基づいてブレーキ機構部3にて制動力が生じるように作動させるべく駐車ブレーキアクチュエータ4を制御する駐車ブレーキ制御を行う一方、外気温センサ11からの外気温検出信号に基づいて車両外気温が凍結温度以下になったことを検出すると、駐車ブレーキスイッチ7からのオン信号(駐車ブレーキ指令信号)が入力されてもブレーキ機構部3の作動を解除状態とするように駐車ブレーキアクチュエータ4を制御する駐車ブレーキ解除制御を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両外気温が凍結温度以下となる環境で使用するのに好適な駐車ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両外気温が凍結温度以下となる環境に駐車ブレーキ装置を作動させた状態で長時間駐車すると、駐車ブレーキ装置において車外に露出して水分が付着し易いブレーキ機構部が凍結して作動不能となって駐車ブレーキ装置の作動を解除できなくなり、次の車両の走行に支障を来す虞があった。そのため、従来では、このような不具合を解消する技術が種々提案されている(例えば、特許文献1や特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1では、「駐車ブレーキ装置が作動状態であること」、「外気温が凍結温度以下であること」及び「エンジンが作動中でないこと」の3つの条件が成立すると、運転者に駐車ブレーキ装置の作動の解除を行わせるように警報装置から警告が発せられるようになっている。つまり、運転者は、その警告に基づいて未然に駐車ブレーキ装置の作動を解除させておくことで、凍結により駐車ブレーキ装置が作動状態のまま凍結して該駐車ブレーキ装置の作動を解除できなくなることが防止されている。
【0004】
特許文献2では、ブレーキ作動力伝達系(ブレーキ機構部)の凍結が検出されると、ブレーキ作動力が増加するようにブレーキ作動力伝達系が作動するようになっている。つまり、このように作動することにより、ブレーキ作動力伝達系を凍結させている氷が砕かれてブレーキ作動力伝達系が作動可能となるので、凍結しても駐車ブレーキ装置の作動を解除できなくなることが防止されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平3−7654号公報
【特許文献2】
特開2002−317839号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1では、例えば運転者が警告を気付かず、未然に駐車ブレーキ装置の作動を解除させておくことを忘れると、当然ながら駐車ブレーキ装置に凍結が生じて、該装置の作動を解除できなくなる虞がある。つまり、運転者に警告を発するだけの構成では、凍結により駐車ブレーキ装置の作動を解除できなくなることを確実に防止することができず、次の走行に支障を来す場合がある。
【0007】
又、特許文献2のように、ブレーキ作動力が増加するようにブレーキ作動力伝達系を作動させても、例えばディスクブレーキ装置ではディスクロータとブレーキパッドとの間、ドラムブレーキ装置ではブレーキドラムとブレーキシューとの間は元々当接状態にあるので、これらの間の凍結を解除することができない。従って、この特許文献2においても、凍結により駐車ブレーキ装置の作動を解除できなくなることを確実に防止することができず、次の走行に支障を来す場合がある。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、ブレーキ機構部が作動状態のまま凍結されることを確実に防止することができる駐車ブレーキ装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため、請求項1に記載の発明は、車輪に配設され制動力を付与するブレーキ機構部と、前記ブレーキ機構部を作動させるブレーキアクチュエータと、駐車ブレーキ指令信号を出力する駐車ブレーキ指令手段と、車両外気温を検出し該車両外気温に対応した外気温検出信号を出力する外気温検出手段と、前記駐車ブレーキ指令手段からの駐車ブレーキ指令信号に基づいて前記ブレーキ機構部にて制動力が生じるように作動させるべく前記ブレーキアクチュエータを制御する駐車ブレーキ制御を行う一方、前記外気温検出手段からの外気温検出信号に基づいて前記車両外気温が凍結温度以下になったことを検出すると、前記駐車ブレーキ指令信号が入力されても前記ブレーキ機構部の作動を解除状態とするように前記ブレーキアクチュエータを制御する駐車ブレーキ解除制御を行う制御手段と、を備えたことをその要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の駐車ブレーキ装置において、前記車両に備えられるトランスミッションをシフトアクチュエータを介して切り換え操作するためのシフトレバーが、前記トランスミッションにて前記車輪がロック状態となるパーキング位置に配置されたことを少なくとも検出するシフト位置検出手段を備え、前記制御手段は、前記シフトレバーがパーキング位置に配置されていないことを検出した場合には、前記車両外気温が凍結温度以下になっても前記駐車ブレーキ解除制御を行わないことをその要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の駐車ブレーキ装置において、前記車両に備えられるトランスミッションをシフトアクチュエータを介して切り換え操作するためのシフトレバーが、前記トランスミッションにて前記車輪がロック状態となるパーキング位置に配置されたことを少なくとも検出するシフト位置検出手段と、警告を発する警報手段と、を備え、前記制御手段は、前記駐車ブレーキ解除制御を行う際において前記シフトレバーがパーキング位置に配置されていないことを検出した場合には、前記警報手段を作動させて前記シフトレバーをパーキング位置に配置させるように警告する、若しくは前記駐車ブレーキ装置とは別系統の前記車両の主ブレーキ装置を作動させるように警告することをその要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の駐車ブレーキ装置において、前記車両に備えられるトランスミッションをシフトアクチュエータを介して切り換え操作するためのシフトレバーが、前記トランスミッションにて前記車輪がロック状態となるパーキング位置に配置されたことを少なくとも検出するシフト位置検出手段を備え、前記制御手段は、前記駐車ブレーキ解除制御を行う際において前記シフトレバーがパーキング位置に配置されていないことを検出した場合には、前記シフトアクチュエータを作動させて前記トランスミッションにて前記車輪がロック状態となるように制御することをその要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の駐車ブレーキ装置において、前記車両における車速を検出する車速検出手段を備え、前記制御手段は、前記車速検出手段にて車速がゼロであることを検出した場合において前記駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うことをその要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の駐車ブレーキ装置において、前記車両に備えられるエンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、前記制御手段は、前記車速検出手段にて車速がゼロであることを検出し、かつ前記エンジン回転数検出手段にてエンジンの回転数がゼロであることを検出した場合において前記駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うことをその要旨とする。
【0015】
(作用)
請求項1に記載の発明によれば、制御手段は、駐車ブレーキ指令手段からの駐車ブレーキ指令信号に基づいてブレーキ機構部にて制動力が生じるように作動させるべくブレーキアクチュエータを制御する駐車ブレーキ制御を行う一方、外気温検出手段からの外気温検出信号に基づいて車両外気温が凍結温度以下になったことを検出すると、駐車ブレーキ指令信号が入力されてもブレーキ機構部の作動を解除状態とするようにブレーキアクチュエータを制御する駐車ブレーキ解除制御を行う。つまり、車両外気温が凍結温度以下になると、駐車ブレーキ指令信号が入力されてもブレーキ機構部の作動を解除状態とされるので、ブレーキ機構部が作動状態のまま凍結されることが確実に防止され、次の走行に支障を来すことが確実に防止される。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、制御手段は、シフトレバーがパーキング位置に配置されていないことが検出された場合には、車両外気温が凍結温度以下になっても駐車ブレーキ解除制御を行わない。つまり、シフトレバーがパーキング位置に配置されていない場合、トランスミッションにて車輪がロック状態となっておらず、車両は停車状態に維持されない。そのため、このような場合、車両外気温が凍結温度以下になっても駐車ブレーキ解除制御を行わないようにすることで、ブレーキ機構部が作動状態となるため、車両が不意に移動することが防止される。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、制御手段は、駐車ブレーキ解除制御を行う際においてシフトレバーがパーキング位置に配置されていないことを検出した場合には、警報手段を作動させてシフトレバーをパーキング位置に配置させるように警告する、若しくは駐車ブレーキ装置とは別系統の車両の主ブレーキ装置を作動させるように警告する。つまり、シフトレバーがパーキング位置に配置されていない場合、トランスミッションにて車輪がロック状態となっておらず、車両は停車状態に維持されない。そのため、このような場合、シフトレバーをパーキング位置に配置させるように警告して該シフトレバーをパーキング位置に配置させることで、車両が不意に移動することが防止される。又、駐車ブレーキ装置とは別系統の車両の主ブレーキ装置を作動させるように警告して該主ブレーキ装置を作動させることで、車両が不意に移動することが防止される。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、駐車ブレーキ解除制御を行う際においてシフトレバーがパーキング位置に配置されていないことを検出した場合には、シフトアクチュエータを作動させてトランスミッションにて車輪がロック状態となるように制御する。つまり、シフトレバーがパーキング位置に配置されていない場合、トランスミッションにて車輪がロック状態となっておらず、車両は停車状態に維持されない。そのため、このような場合、シフトアクチュエータを作動させてトランスミッションにて車輪がロック状態となるように制御することで、車両が不意に移動することが防止される。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、制御手段は、車速検出手段にて車速がゼロであることを検出した場合において駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行う。つまり、駐車ブレーキ装置を作動させる場合には停車状態(車速がゼロ)であるため、このような場合において駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うようにすることで、無用な制御を行うことが防止される。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、制御手段は、車速検出手段にて車速がゼロであることを検出し、かつエンジン回転数検出手段にてエンジンの回転数がゼロであることを検出した場合において駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行う。つまり、駐車ブレーキ装置を作動させる場合には停車状態(車速がゼロ)であり、かつ車両を長時間にわたって駐車する場合にはエンジン停止状態(エンジンの回転数がゼロ)であるため、このような場合において駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うようにすることで、無用な制御を行うことが防止される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、車両1の概略構成図である。車両1には、本実施形態の駐車ブレーキ装置2が備えられている。駐車ブレーキ装置2は、車両1に制動力を付与するブレーキ機構部3と、該ブレーキ機構部3を作動させる駐車ブレーキアクチュエータ4と、該アクチュエータ4を制御するコントローラ5とを備えている。
【0022】
ブレーキ機構部3は、車両1の各後輪6bにそれぞれ配設されており、周知のディスクブレーキ型又はドラムブレーキ型のいずれかで構成されている。ブレーキ機構部3は、その作動に基づいて(ディスクブレーキ型の機構部の場合ではブレーキディスクにブレーキパッドを圧接させ、ドラムブレーキ型の機構部の場合ではブレーキドラムにブレーキシューを圧接させることで)各後輪6bに対して制動力を発生させる。このブレーキ機構部3は、走行時等に使用されブレーキペダルの操作によって作動する主ブレーキ装置と共用の機構部である。
【0023】
駐車ブレーキアクチュエータ4は、各後輪6bから離れた車体1a側に配設されている。駐車ブレーキアクチュエータ4は、各ブレーキ機構部3とはそれぞれワイヤ(図示略)を介して駆動連結されている。尚、駐車ブレーキアクチュエータ4は、主ブレーキ装置を作動させるアクチュエータとは別に設けられるものである。即ち、駐車ブレーキ装置2は、主ブレーキ装置と別系統となっている。駐車ブレーキアクチュエータ4は、駆動源として電動モータ(図示略)を有する電動アクチュエータである。そして、駐車ブレーキアクチュエータ4は、その作動に基づいてワイヤを介して各ブレーキ機構部3を作動させ、該ブレーキ機構部3にて所望の制動力が生じるようになっている。
【0024】
コントローラ5は、車体1a側に配設されている。このコントローラ5には、駐車ブレーキスイッチ7から操作信号が入力される。即ち、駐車ブレーキスイッチ7は、例えば駐車ブレーキレバー(図示略)近傍に配置され、該駐車ブレーキレバーが操作されるとオン信号(駐車ブレーキ指令信号)をコントローラ5に出力する。コントローラ5は、そのオン信号が入力される間、各ブレーキ機構部3にて所望の制動力が生じるように各ブレーキ機構部3を作動状態とすべく駐車ブレーキアクチュエータ4を制御する(駐車ブレーキ制御)。
【0025】
又、コントローラ5には、車速センサ8、エンジン回転数検出センサ9、シフト位置検出センサ10及び外気温センサ11からそれぞれ検出信号が入力される。
【0026】
車速センサ8は、例えば前輪6aの一方に配設されており、該前輪6aの回転速度、即ち車両1の車速に対応した車速信号を出力する。コントローラ5は、その車速信号に基づいて車両1の車速を認識する。
【0027】
エンジン回転数検出センサ9は、エンジン12に配設されており、該エンジン12の回転数に対応したエンジン回転数検出信号をコントローラ5に出力する。コントローラ5は、そのエンジン回転数検出信号に基づいてエンジン12の回転数を認識する。
【0028】
シフト位置検出センサ10は、シフトレバー(図示略)近傍に配設され、該シフトレバーの位置に対応したシフト位置検出信号をコントローラ5に出力する。ここで、このシフトレバーは、トランスミッション13をシフトアクチュエータ14にて自動的に変速を行う周知のオートマティックトランスミッションを切り換え操作するものである。つまり、シフトレバーは、パーキング位置(P位置)、リバース位置(R位置)、ニュートラル位置(N位置)及びドライブ位置(D位置)等のいずれかの位置に操作されて配置される。シフトレバーがP位置に配置されると、シフトアクチュエータ14は、エンジン12と駆動輪、本実施形態では各前輪6aとを非連結状態とするとともに、各前輪6aをロックすべくトランスミッション13を切り換える。シフトレバーがR位置に配置されると、シフトアクチュエータ14は、エンジン12の出力を車両1が後退するように各前輪6aに伝達すべくトランスミッション13を切り換える。シフトレバーがN位置に配置されると、シフトアクチュエータ14は、エンジン12と駆動輪である各前輪6aとを非連結状態とするとともに、各前輪6aがフリーに回転するようにトランスミッション13を切り換える。シフトレバーがD位置に配置されると、シフトアクチュエータ14は、エンジン12の出力を車両1が前進するように各前輪6aに伝達すべくトランスミッション13を切り換え、車速等に応じて最適なギヤを選択する。
【0029】
これら各位置にシフトレバーが操作されて配置されると、シフト位置検出センサ10は、そのシフトレバーの位置に対応したシフト位置検出信号をコントローラ5に出力する。コントローラ5は、そのシフト位置検出信号に基づいてシフトレバーの位置を認識する。
【0030】
外気温センサ11は、車両外気温に対応した外気温検出信号をコントローラ5に出力する。外気温センサ11は、検出する車両外気温に悪影響を与える、例えばエンジン12の排熱等を受け難い車体1aの所定部位に配設されている。コントローラ5は、その外気温検出信号に基づいて車両外気温を認識する。
【0031】
コントローラ5は、上記各検出信号に基づいて、車速がゼロ(車両1が停車状態)であり、エンジン12の回転数がゼロ(エンジン12が停止状態)であり、シフトレバーがP位置に配置されており、車両外気温が凍結温度以下となると、各ブレーキ機構部3が作動状態となっている場合にはその作動を解除するように制御する。又、車速、エンジン12の回転数、シフトレバーの位置、車両外気温が同条件となる場合に、各ブレーキ機構部3が作動していない状態で駐車ブレーキスイッチ7が操作されても、コントローラ5は、駐車ブレーキアクチュエータ4の作動を禁止し、各ブレーキ機構部3が作動状態とならないように制御する。
【0032】
即ち、各ブレーキ機構部3は車外に露出して水分が付着し易い部位であるため、車両外気温が凍結温度以下となると、該ブレーキ機構部3は付着した水分が凍結して作動不能となる虞がある。そのため、車両外気温が凍結温度以下となると、コントローラ5は各ブレーキ機構部3が作動状態となっている場合にはその作動を解除するように制御し、各ブレーキ機構部3が作動状態となっていない場合には作動状態となることを禁止(各ブレーキ機構部3が解除状態となっている場合には解除状態を維持)するように制御する(駐車ブレーキ解除制御)。
【0033】
又、車両1を駐車させる場合、車速がゼロ(車両1が停車状態)、エンジン12の回転数がゼロ(エンジン12が停止状態)、シフトレバーがP位置に配置されているのが一般的である。そのため、車速、エンジン12の回転数、シフトレバーの位置がこのような条件を満たして車両外気温が凍結温度以下となる場合においてのみ、コントローラ5は各ブレーキ機構部3を解除状態とする制御を行う。つまり、コントローラ5は、無用に各ブレーキ機構部3を解除状態とする制御が行われないように制御している。
【0034】
又、コントローラ5は、各ブレーキ機構部3を解除状態とする制御を行う際にシフトレバーがP位置に配置されていることを条件としている。つまり、シフトレバーがP位置に配置されている場合、上記したように、トランスミッション13により各前輪6aがロック状態となっている。そのため、各ブレーキ機構部3を解除状態としても、車両1は停車状態に維持される。
【0035】
次に、本実施形態の特徴的な作用効果を述べる。
(1)コントローラ5は、駐車ブレーキスイッチ7からのオン信号(駐車ブレーキ指令信号)に基づいてブレーキ機構部3にて制動力が生じるように作動させるべく駐車ブレーキアクチュエータ4を制御する駐車ブレーキ制御を行う一方、外気温センサ11からの外気温検出信号に基づいて車両外気温が凍結温度以下になったことを検出すると、駐車ブレーキスイッチ7からのオン信号(駐車ブレーキ指令信号)が入力されてもブレーキ機構部3の作動を解除状態とするように駐車ブレーキアクチュエータ4を制御する駐車ブレーキ解除制御を行う。つまり、車両外気温が凍結温度以下になると、駐車ブレーキ指令信号が入力されてもブレーキ機構部3の作動を解除状態とされるので、ブレーキ機構部3が作動状態のまま凍結されることを確実に防止することができる。そのため、次の走行に支障を来すことを確実に防止することができる。
【0036】
(2)コントローラ5は、車速がゼロ(車両1が停車状態)、エンジン12の回転数がゼロ(エンジン12が停止状態)、シフトレバーがP位置(パーキング位置)に配置された状態で、車両外気温に基づいて上記した駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行っている。言い換えれば、コントローラ5は、シフトレバーがP位置に配置されていない場合には、車両外気温が凍結温度以下になっても駐車ブレーキ解除制御を行わない。つまり、シフトレバーがP位置に配置されていない場合、トランスミッション13にて駆動輪である前輪6aがロック状態となっておらず、車両1は停車状態に維持されない。そのため、このような場合、車両外気温が凍結温度以下になっても駐車ブレーキ解除制御を行わないようにすることで、ブレーキ機構部3が作動状態となるため、車両1が不意に移動することを防止することができる。
【0037】
(3)コントローラ5は、上記したように、車速センサ8にて車速がゼロであることと、エンジン回転数検出センサ9にてエンジン12の回転数がゼロであることも条件として駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行っている。つまり、駐車ブレーキ装置2を作動させる場合には停車状態(車速がゼロ)であり、かつ車両1を長時間にわたって駐車する場合にはエンジン12が停止状態(エンジン12の回転数がゼロ)であるため、このような場合において駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うようにすることで、無用な制御を行うことを防止することができる。
【0038】
尚、本発明の実施形態は、以下のように変更してもよい。
○上記実施形態では、コントローラ5は、車速がゼロ(車両1が停車状態)、エンジン12の回転数がゼロ(エンジン12が停止状態)、シフトレバーがP位置(パーキング位置)に配置された状態で、車両外気温に基づいて駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行っていたが、これに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0039】
例えば、コントローラ5は、車速及びエンジン12の回転数を条件に含めず、シフトレバーがP位置(パーキング位置)に配置された場合に、車両外気温に基づいて駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うようにし、駐車ブレーキ解除制御を行う際においてシフトレバーがP位置に配置されていない場合には、図1にて破線にて示す警報装置15を作動させて運転者にシフトレバーをP位置に配置させるように警告するようにしてもよい。 尚、この警報装置15は、ブザー、音声等、音を用いて警告を発するものや、ディスプレイ等、表示することで警告を発する装置にて構成されるものである。
【0040】
つまり、シフトレバーがP位置に配置されていない場合、トランスミッション13にて駆動輪である前輪6aがロック状態となっておらず、車両1は停車状態に維持されない。そのため、このような場合、シフトレバーをP位置に配置させるように警告して該シフトレバーをP位置に配置させることで、車両1が不意に移動することを防止することができる。
【0041】
又、警報装置15は、駐車ブレーキ装置2とは別系統の車両の主ブレーキ装置を作動させるように運転者に警告するものであってもよい。つまり、駐車ブレーキ装置2とは別系統の車両1の主ブレーキ装置を作動させるように警告して該主ブレーキ装置を作動させることで、車両1が不意に移動することを防止することができる。
【0042】
又、コントローラ5は、駐車ブレーキ解除制御を行う際においてシフトレバーがP位置に配置されていない場合には、シフトアクチュエータ14を作動させてトランスミッション13にて駆動輪である前輪6aがロック状態となるように制御するようにしてもよい。このようにしても、車両1が不意に移動することを防止することができる。
【0043】
又、コントローラ5は、エンジン12の回転数を条件に含めず、車速がゼロでシフトレバーがP位置(パーキング位置)に配置された場合に、車両外気温に基づいて駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うようにしてもよい。つまり、駐車ブレーキ装置2を作動させる場合には停車状態(車速がゼロ)であるため、このような場合において駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うようにしても、無用な制御を行うことを防止することができる。
【0044】
○上記実施形態では、駐車ブレーキ装置2の駐車ブレーキアクチュエータ4と主ブレーキ装置を作動させるアクチュエータとを別としたが、駐車ブレーキ装置2と主ブレーキ装置とで共用のアクチュエータを用いてもよい。
【0045】
○上記実施形態では、駐車ブレーキアクチュエータ4をブレーキ機構部3と離れた位置に配置してワイヤで作動するようにしたが、各ブレーキ機構部3にそれぞれ駐車ブレーキアクチュエータ4を一体に設け、ワイヤを用いず直接的に駐車ブレーキアクチュエータ4でブレーキ機構部3を作動させる構成であってもよい。
【0046】
○上記実施形態の車両1の構成はこれに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
上記各実施形態から把握できる技術的思想を以下に記載する。
【0047】
(イ) 車輪に配設され制動力を付与するブレーキ機構部と、
前記ブレーキ機構部を作動させるブレーキアクチュエータと、
駐車ブレーキ指令信号を出力する駐車ブレーキ指令手段と、
車両外気温を検出し該車両外気温に対応した外気温検出信号を出力する外気温検出手段と、を備えた駐車ブレーキ装置の制御方法であって、
前記駐車ブレーキ指令手段からの駐車ブレーキ指令信号に基づいて前記ブレーキ機構部にて制動力が生じるように作動させるべく前記ブレーキアクチュエータを制御する駐車ブレーキ制御を行う一方、前記外気温検出手段からの外気温検出信号に基づいて前記車両外気温が凍結温度以下になったことを検出すると、前記駐車ブレーキ指令信号が入力されても前記ブレーキ機構部の作動を解除状態とするように前記ブレーキアクチュエータを制御する駐車ブレーキ解除制御を行うようにしたことを特徴とする駐車ブレーキ装置の制御方法。
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、ブレーキ機構部が作動状態のまま凍結されることを確実に防止することができる駐車ブレーキ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の駐車ブレーキ装置を備えた車両の概略構成図。
【符号の説明】
1…車両、3…ブレーキ機構部、4…ブレーキアクチュエータとしての駐車ブレーキアクチュエータ、5…制御手段としてのコントローラ、6a,6b…車輪としての前輪,後輪、7…駐車ブレーキ指令手段としての駐車ブレーキスイッチ、8…車速検出手段としての車速センサ、9…エンジン回転数検出手段としてのエンジン回転数検出センサ、10…シフト位置検出手段としてのシフト位置検出センサ、11…外気温検出手段としての外気温センサ、12…エンジン、13…トランスミッション、14…シフトアクチュエータ、15…警報手段としての警報装置。

Claims (6)

  1. 車輪に配設され制動力を付与するブレーキ機構部と、
    前記ブレーキ機構部を作動させるブレーキアクチュエータと、
    駐車ブレーキ指令信号を出力する駐車ブレーキ指令手段と、
    車両外気温を検出し該車両外気温に対応した外気温検出信号を出力する外気温検出手段と、
    前記駐車ブレーキ指令手段からの駐車ブレーキ指令信号に基づいて前記ブレーキ機構部にて制動力が生じるように作動させるべく前記ブレーキアクチュエータを制御する駐車ブレーキ制御を行う一方、前記外気温検出手段からの外気温検出信号に基づいて前記車両外気温が凍結温度以下になったことを検出すると、前記駐車ブレーキ指令信号が入力されても前記ブレーキ機構部の作動を解除状態とするように前記ブレーキアクチュエータを制御する駐車ブレーキ解除制御を行う制御手段と、
    を備えたことを特徴とする駐車ブレーキ装置。
  2. 請求項1に記載の駐車ブレーキ装置において、
    前記車両に備えられるトランスミッションをシフトアクチュエータを介して切り換え操作するためのシフトレバーが、前記トランスミッションにて前記車輪がロック状態となるパーキング位置に配置されたことを少なくとも検出するシフト位置検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記シフトレバーがパーキング位置に配置されていないことを検出した場合には、前記車両外気温が凍結温度以下になっても前記駐車ブレーキ解除制御を行わないことを特徴とする駐車ブレーキ装置。
  3. 請求項1に記載の駐車ブレーキ装置において、
    前記車両に備えられるトランスミッションをシフトアクチュエータを介して切り換え操作するためのシフトレバーが、前記トランスミッションにて前記車輪がロック状態となるパーキング位置に配置されたことを少なくとも検出するシフト位置検出手段と、
    警告を発する警報手段と、を備え、
    前記制御手段は、前記駐車ブレーキ解除制御を行う際において前記シフトレバーがパーキング位置に配置されていないことを検出した場合には、前記警報手段を作動させて前記シフトレバーをパーキング位置に配置させるように警告する、若しくは前記駐車ブレーキ装置とは別系統の前記車両の主ブレーキ装置を作動させるように警告することを特徴とする駐車ブレーキ装置。
  4. 請求項1に記載の駐車ブレーキ装置において、
    前記車両に備えられるトランスミッションをシフトアクチュエータを介して切り換え操作するためのシフトレバーが、前記トランスミッションにて前記車輪がロック状態となるパーキング位置に配置されたことを少なくとも検出するシフト位置検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記駐車ブレーキ解除制御を行う際において前記シフトレバーがパーキング位置に配置されていないことを検出した場合には、前記シフトアクチュエータを作動させて前記トランスミッションにて前記車輪がロック状態となるように制御することを特徴とする駐車ブレーキ装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の駐車ブレーキ装置において、
    前記車両における車速を検出する車速検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記車速検出手段にて車速がゼロであることを検出した場合において前記駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うことを特徴とする駐車ブレーキ装置。
  6. 請求項5に記載の駐車ブレーキ装置において、
    前記車両に備えられるエンジンの回転数を検出するエンジン回転数検出手段を備え、
    前記制御手段は、前記車速検出手段にて車速がゼロであることを検出し、かつ前記エンジン回転数検出手段にてエンジンの回転数がゼロであることを検出した場合において前記駐車ブレーキ制御及び駐車ブレーキ解除制御を行うことを特徴とする駐車ブレーキ装置。
JP2003049262A 2003-02-26 2003-02-26 駐車ブレーキ装置 Pending JP2004256013A (ja)

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